JP2008121087A - 耐食導電被覆材料及びその製造方法 - Google Patents

耐食導電被覆材料及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池用金属セパレータ、電気接点、端子、色素増感型太陽電池用電極に用いることができ、量産性に優れた金属基材に、耐食性と電気伝導性とに優れたπ共役系導電性高分子層を被覆し、良好な導電性と耐食性を兼ね備え、安価で量産性に優れた耐食導電被覆材料及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】表面が粗面加工された金属基材上に被覆されるπ共役系導電性高分子層の少なくとも一部が、該金属基材表面に付着された導電性微粒子を介して被覆されていることを特徴とする耐食導電被覆材料。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属基材に対して防食膜かつ導電膜として機能するπ共役系導電性高分子膜が形成された耐食導電被覆材料に関するものであり、特に酸性雰囲気下やハロゲン化物溶液など金属が腐食し易い環境で、長期に渡って優れた耐食性及び導電性を発揮する耐食導電被覆材料及びその製造方法に関するものである。
燃料電池用金属セパレータなどの用途に、高い防食能を有しかつ高導電性を有する耐食導電被覆材料が求められている。
以下、従来の燃料電池セパレータ用材料を例に挙げ、背景技術を説明する。
燃料電池用セパレータに求められる性能として、酸化剤ガスと隣接セルの燃料ガスを完全に分離するガスシール性、電圧低下による出力低下を防ぐ裏表間および面内で電子を伝導する高電子伝導性と良好な接触抵抗特性、プロトン伝導性電解質膜の膨潤収縮に伴う応力による破損を防ぐための機械的特性、高温で低酸性雰囲気における耐食性などが挙げられる。
上記セパレータは、一般的には樹脂含浸型等方性カーボンやカーボン/樹脂複合材料、あるいはステンレス鋼等の金属材料などで作製されている。
樹脂含浸型等方性カーボンは高電気伝導性を有するが硬くて脆い材料であるために、ガス流路を形成するためには切削加工等の機械加工が必要となり、高価で生産性に劣るという問題がある。また、カーボン/樹脂複合材料は、安価で生産性が高い射出成法や圧縮成型法で作製できるが、多孔質絶縁樹脂とカーボン粒子との複合材料であるためにガス透過性が高い欠点があり、それを解決するためにセパレータ厚みを厚くすると内部抵抗が高くなり、燃料電池の電圧低下を引き起こす原因となる。
一方、金属セパレータは、機械的強度が高く、ガスシール性にも優れ、延性に富み、成型、加工性が容易であるといった特徴から、生産性が高く比較的安価なセパレータ材料として有望である。
しかし、セパレータの使用環境は80℃〜120℃の高温で、pHが1〜2の酸性下であるために、金属セパレータでは、容易に腐食されて金属イオンが溶出し、プロトン伝導性電解質膜が劣化するという問題がある。そのため、セパレータにステンレス鋼やチタン等の耐食性に優れた金属材料を使用することが考えられるが、この耐食性は金属表面に形成される電気絶縁性を有する不動態皮膜に由来するものであり、その代償としてセパレータと電極との接触抵抗が増大するという問題点があり、電圧降下し電池性能を大きく低下させる。
良好な接触抵抗が得られ、なおかつ金属セパレータの耐食性を向上させるために、様々な方法が提案されている。例えば、特許文献1〜2に開示の燃料電池セパレータには、耐食性に優れたSUS316等の金属鋼板を基材として、該基材上にAu等の貴金属めっきを施すことによって、良好な接触抵抗と高耐食性を長期間達成する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1〜2の方法の場合、従来からあるSUS316等の金属基材に形成された貴金属めっき技術では、ピンホールが生じやすく、SUS316等の金属基材の表面を完全に被覆することは困難である。この技術ではSUS316等の金属表面を活性化し密着性を高めるために、極薄いNi中間層を設けるのが一般的であるが、これが原因で貴金属層とNi中間層の間で局部電池を形成してしまう。その結果、Ni中間層の溶解し、貴金属めっきが剥離してしまうという問題点が解決できていない。これを防ぐために貴金属めっき層の厚みを厚くする方法もあるが、工業的、コスト的にほぼ不可能に近く、ピンホールから溶出した金属イオンが固体高分子電解質の特性を低下させ、燃料電池の性能を劣化させる恐れがあった。
また、特許文献3に開示の燃料電池用セパレータでは、アニオン性樹脂またはカチオン性樹脂中に貴金属または導電性金属炭化物の粒子を分散させて電着塗装して焼付けを行うことによりにより、導電性被膜樹脂を金属基体に被覆させる方法が開示されている。
この場合、樹脂中に貴金属や炭化金属を混合すると腐食環境下であっても基材の腐食を防ぎ、導電性を保つことができるが、高い導電性を保持するにはこれらの微粒子を大量に必要とするため、工業的、コスト的にほぼ不可能に近い。そこでNiやステンレススチールフレークパウダーなどの耐食性の金属を用いてコストダウンする方法も考えられるが、これらは酸化被膜層によって基材を保護するため、高い導電性を得ることは難しいという問題点があった。
以上、燃料電池用セパレータ材料に関する従来技術を説明したが、耐食導電被覆材料に関しては、本出願人による特許文献4が開示されている。該特許文献には金属基材に導電性中間層を形成された後、π共役系導電性高分子層が形成されてなる耐食導電被覆材料が開示されているが、導電性中間層中に含まれる絶縁性の樹脂成分により、材料自身の電気抵抗が高くなりやすい問題点を抱えていた。さらに、導電性中間層は汎用金属との密着性が不十分であり、長時間経過とともに徐々に導電性が失われるという問題もあり、さらなる特性の向上が求められている。
特開2001−068129号公報 特開2000−021418号公報 特開2004−031166号公報 特開2006−167925号公報
本発明の目的は、上記した背景技術の問題点に鑑み、量産性に優れた金属基材に、耐食性と電気伝導性とに優れたπ共役系導電性高分子層を被覆し、良好な導電性と耐食性を兼ね備え、安価で量産性に優れた耐食導電被覆材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、表面が粗面加工された金属基材上に被覆されるπ共役系導電性高分子層の少なくとも一部が、該金属基材表面のエッチング孔内に付着された導電性微粒子を介して被覆されていることにより、良好な電気伝導性を保ちながら耐食性を兼備できることを見出し本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は以下に示すものである。
(1)金属基材上にπ共役系導電性高分子層が形成されてなる耐食導電被覆材料において、
表面がエッチング加工された金属基材上に被覆されるπ共役系導電性高分子層の少なくとも一部が、
該エッチング孔内に付着された導電性微粒子を介して被覆されていることを特徴とする耐食導電被覆材料。
(2)前記エッチング加工された金属基材表面の中心線平均表面粗さRa値がRa≧0.5μmの条件を満たすように粗面加工された金属基材であることを特徴とする前記(1)に記載の耐食導電被覆材料。
(3)前記金属基材が、
アルミニウム、チタン、鉄、銅およびその合金からなる群から選ばれる少なくとも1つの金属基材であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の耐食導電被覆材料。
(4)前記導電性微粒子が、樹脂バインダーを含まない黒鉛および/またはカーボンブラックからなる炭素微粒子であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の耐食導電被覆材料。
(5)前記導電性微粒子が、600℃以上で焼成されることにより得られる炭素微粒子であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の耐食導電被覆材料。
(6)用途が電気接点、端子および電極の材料であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の耐食導電被覆材料。
(7)用途が燃料電池用金属セパレータであることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の耐食導電被覆材料。
(8)用途が色素増感型太陽電池用電極であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の耐食導電被覆材料。
(9)金属基材上にπ共役系導電性高分子層が形成されてなる耐食導電被覆材料の製造方法において、
金属基材表面を脱脂・エッチングすることによって粗面加工する工程、
該エッチング孔内に導電性微粒子の分散溶液を含浸した後、乾燥することによってエッチング孔内に導電性微粒子を添着する工程、
エッチング孔内に過剰に添着した導電性微粒子の一部を除去し、金属基体の一部を露出する工程、
該金属表面をπ共役系導電性高分子層で被覆する工程
を包含することを特徴とする耐食導電被覆材料の製造方法。
(10)金属基材上にπ共役系導電性高分子層が形成されてなる耐食導電被覆材料の製造方法において、
金属基材表面を脱脂・エッチングすることによって粗面加工する工程、
該金属基材表面に黒鉛および/またはカーボンブラック材料を擦過することによってエッチング孔内に導電性微粒子を添着する工程、
エッチング孔内に過剰に添着した導電性微粒子の一部を除去し、金属基体の一部を露出する工程、
該金属表面をπ共役系導電性高分子層で被覆する工程
を包含することを特徴とする耐食導電被覆材料の製造方法。
本発明によれば、表面がエッチングなどにより粗面加工された金属基材上にπ共役系導電性高分子が形成された耐食導電被覆材料において、炭素微粒子、導電性酸化物微粒子または貴金属微粒子等からなる導電性微粒子がエッチング孔内へ付着され、該金属基材表面に付着された導電性微粒子を介してπ共役系導電性高分子層が被覆されていることで、金属基材とπ共役系導電性高分子層との密着性に優れ、導通性が著しく改善する。
すなわち、π共役系導電性高分子をわずかに透過する酸素や水分などによって金属基材表層に絶縁性の高い金属酸化物が生成する虞があるが、該酸化皮膜層が形成されても、エッチング孔内に付着された炭素微粒子または導電性酸化物粒子または貴金属微粒子等の導電性微粒子がπ共役系導電性高分子膜と金属基材の導電経路を良好に保持し、良好な接触抵抗を長期にわたり維持することができる。
以下、本発明を、図面を参照して、詳細に説明を行う。
金属基材を陽極としてπ共役系導電性高分子膜を電解重合法により成膜する場合、電解重合反応は陽極反応であるため、一般的には電解重合初期に酸化被膜の形成が行われる。また、化学重合法の場合でも酸化剤を用いるために金属基材表面は酸化被膜の生成反応が起こる。燃料電池用セパレータや色素増感型太陽電池用の電極として用いる場合には、集電特性が非常に重要となるが、先に述べた酸化被膜は絶縁性のため、該絶縁被膜を通して金属へ電子を流すことはエネルギーロスにつながる。一方で、上述した絶縁性である酸化被膜は、電気化学的には腐食電流を抑制することができるので耐食性に優れる利点もある。そのため、金属基材表面に生成する酸化被膜により基材内部を保護しながら、基材内部の良好な導電特性を引き出すための構造を詳細に説明する。
図1に示すように、金属基材が持つ導電性と酸化被膜の耐食性の両特性を発現させるために、まず金属基材の粗面加工を行うことが好ましい。この粗面化において、電子移動の妨げになる、すなわちエネルギーロスにつながる酸化被膜は除去することが望ましい。金属基材表面の粗面化にはエッチング等、従来既知の方法を用いることができる。導電性微粒子が埋め込み易く、かつ導電性高分子膜によって金属基材と導電性微粒子とを結着できるように、基材の中心線平均表面粗さRaとしてRa≧0.5μmの条件を満たすようにエッチング加工された金属基材を選択することが好ましい。Raが0.5μmに満たない場合、導電性微粒子の付着固定が不十分になる場合がある。
上述したエッチング方法としては、湿式エッチング法、乾式エッチング法、ブラスト法、電解エッチング法、逆スパッタリング法、フォトエッチング法などが挙げられるが、簡便な湿式エッチング法、ブラスト法、電解エッチング法などが好ましい。
次に導電性微粒子をエッチング孔内へ付着し、腐食環境から隔離された部位、すなわち金属基材内部と導電性微粒子によって、金属基材内部から導電性微粒子への導通経路を形成し、金属基材表面が酸化されても導電性が保持されるようにする。すなわち、金属基材表面とπ共役系導電性高分子とが、金属基材表面に付着された導電性微粒子を介して接触するようにすることが好ましい。(図1参照)
エッチング孔内に埋め込む導電性微粒子として、炭素微粒子粉末を用いる場合、樹脂バインダーを含まない導電性の炭素材料からなる微細な炭素材料が好適である。これは、導電性微粒子や金属を結着させるための樹脂バインダーを含むと導電性性能が大きく低下するためである。また、黒鉛やカーボンブラックの表面に親水性の官能基、例えば水酸基、スルホン酸基、カルボン酸基などが導入されていると、エッチング孔内に入り込みやすいのでさらに好適である。
エッチング孔内に埋め込む導電性微粒子として焼成炭素材料を用いる場合には、炭素材料として黒鉛、アモルファスカーボン、カーボンブラック、ダイヤモンドライクカーボン、導電性ダイヤモンド、カーボンナノチューブなどの炭素材料と樹脂、粘土などの結合材とを混練し、600℃以上で焼成されることにより得られる炭素材料を用いるのが好適である。
導電性微粒子をエッチング孔内へ埋め込む方法としては、特に限定されず従来公知のものを使用することができる。例えば、真空あるいは減圧含浸法、塗布法、高圧スプレー法などがあげられる。より好ましい方法としては、黒鉛やカーボンブラックなどの導電性微粒子が分散された溶媒中にエッチングされた金属基材を浸漬させ、減圧下によりエッチング孔内の空気を抜くことにより微粒子をエッチング孔内へ導入する方法、黒鉛やカーボンブラック等の炭素材料と粘土や樹脂の混合物を焼結した焼成炭素材料を高圧力下で擦過する方法などが挙げられる。
導電性微粒子はエッチング孔内の一部に存在すればよく、金属基材表面に余って残存する導電性微粒子がある場合には、次工程で形成するπ共役系導電性高分子被膜との密着性を損なう場合があるため、除去することが好ましい。その際、上記したように、π共役系導電性高分子層の少なくとも一部が、金属基材表面に付着された導電性材料を仲介して金属基材表面に被覆されるよう、導電性微粒子はエッチング孔内にのみ存在するようにし、金属基材表面の少なくとも一部は導電性高分子層形成面に露出させることが好ましい。除去する方法としては、スキージ法や粘着テープ剥離法など、特に限定されず従来公知のものを使用することができる。
次いで、エッチング孔内に導電性微粒子を埋め込んだ金属基材の耐食性を向上させ、導電性微粒子をエッチング孔内で固定化させるために、金属基材上にπ共役系導電性高分子被膜を形成させる。π共役系導電性高分子の被膜形成方法には、化学重合法、電解重合法、溶液法など多くの方法があるが、目的とするπ共役系導電性高分子の種類やその形態によって適切な方法を選択できる。
本発明に用いるπ共役系導電性高分子の種類としては、特に制限されないが、ポリピロールまたはその誘導体、ポリアルキルチオフェンまたはその誘導体、ポリアルキレンジオキシチオフェンまたはその誘導体、ポリアニリンまたはその誘導体が好適である。
高い電気伝導性と腐食環境下から基材を保護するバリアー効果を大きく得るには、ポリピロールまたはその誘導体では電解重合法または溶液法が好適であり、ポリアルキルチオフェンまたはその誘導体では電解重合法または溶液法または化学重合法が好適であり、ポリアルキレンジオキシチオフェンまたはその誘導体では化学重合法が好適であり、ポリアニリンまたはその誘導体では電解重合法または溶液法が好適である。特に、電解重合法により形成されるπ共役系導電性高分子膜は、ドーピング率が高いために電気伝導度が高く、他の形成法に比べて配向性が高く緻密なπ共役系導電性高分子膜を容易に得ることができるので最も好適である。
ところで、π共役系導電性高分子膜は酸化反応によって形成される。そのため、金属が露出している部分は酸化状態に曝されるために、金属酸化物が生成する場合がある。通常、金属表面に生成した金属酸化物は高抵抗成分となるため、燃料電池や太陽電池などエネルギーデバイスに応用する場合は、導電性を低下させる原因となる。しかしながら、本発明では、π共役系導電性高分子膜を形成する場合に、金属表面に金属酸化物が形成されても、炭素や金属酸化物等の導電性微粒子がエッチング孔内で金属と接触していることにより良好な導電経路が確保される。
この耐食導電被覆材料では、π共役系導電性高分子膜が金属基材と導電性微粒子を腐食環境下から保護する機能を果たしているが、該π共役系導電性高分子被膜に欠陥が生じても、金属酸化物は耐食性には優れるため、基材を腐食環境下から保護する機能もある。
また、金属が腐食される環境下としては、硫酸水溶液などの酸性雰囲気だけではない。例えば、燃料電池内の酸素極側では酸素ガスによって酸化性雰囲気となり、色素増感型太陽電池では電解質であるヨウ素によって同様に酸化性雰囲気となる。そのような環境下では、ある種のドーパントでは、π共役系導電性高分子の電気伝導性が失われる恐れが生じる。そのため、酸化性腐食環境下では、π共役系導電性高分子のドーパントであるアニオン化合物が対酸化性に優れている必要がある。そのため、高い電気伝導度を発現させ、対酸化性に優れ、かつ耐食性の高いπ共役系導電性高分子膜のドーパントとしては、スルホン酸基またはヘテロポリ酸基を有するアニオン化合物を用いるのが好適である。また化合物中のスルホン酸基またはヘテロポリ酸基の数は、特に限定されない。
アニオン化合物の分子量が240未満である場合、すなわち分子が小さいと容易に脱ドーピング作用が生じ易く、π共役系導電性高分子の電気伝導性が失われてしまう。この現象を防ぐには、分子が大きいアニオン化合物が適しており、その分子量は240以上であることが好ましい。1つ以上のスルホン酸基またはヘテロポリ酸基を有し、分子量が240以上のアニオン化合物としては、具体的に、アルキルナフタレンスルホン酸イオン、リグニンスルホン酸イオン、モリブド燐酸イオン、タングスト燐酸イオンなどを例示することができる。また、このようなアニオン化合物を含有するπ共役系導電性高分子被膜は緻密となり、腐食環境と基体とを遮断するバリアー効果が大きく好適である。
上述した、スルホン酸基またはヘテロポリ酸基を有し分子量が240以上のアニオン化合物をドーパントとするπ共役系導電性高分子膜の形成法としては、例えばポリピロール膜を成膜する場合には、単量体であるピロールと支持電解質であるアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムやモリブト燐酸テトラエチルアンモニウム等を水溶液中に溶解させ、導電性微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ金属基材を陽極、ステンレス基材などを陰極として電解する電解重合法により、ポリピロール膜を得ることができる。ポリピロールやポリアニリンの成膜における電解重合法は、緻密で規則性の高い電気伝導度を有するπ共役系導電性高分子膜が得やすく、バリアー性に優れるために耐食性に優れる。
化学重合法においては、基体表面上で目的とするπ共役系導電性高分子の単量体と酸化剤溶液を接触させることで、耐食性の高いπ共役系導電性高分子膜を形成することができる。例えばポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン被膜を形成する場合には、導電性微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ金属基材上で、単量体である3,4−エチレンジオキシチオフェンと酸化剤であるナフトキノンスルホン酸鉄(III)を含むブタノール−水混合溶液を接触させることによって、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン被膜を得ることができる。ポリチオフェンの成膜における化学重合法は、微細な粒子が緻密に充填されたπ共役系導電性高分子膜が得やすく、バリアー性に優れるために耐食性に優れる。
溶液法においては、π共役系導電性高分子の単量体、酸化剤溶液、ドーパント溶液を接触させて重合させ、得られた重合物を乾燥後、有機溶媒に溶解させ塗布液とする。該塗布液を、導電性微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ金属基材上に塗布、乾燥すれば目的の耐食性の高いπ共役系導電性高分子膜を形成することができる。例えば、3−ヘキシルチオフェンの被膜を形成する場合には、3−ヘキシルチオフェン、酸化剤であるペルオキソ二硫酸アンモニウム、ドーパントであるフェロセンスルホン酸ナトリウムをエタノール−水混合溶液中で溶解、攪拌しながら重合反応を進め、得られたポリ−3−ヘキシルチオフェンチオフェンを乾燥後にトルエンに溶解させることで塗布液を得ることができる。該塗布液を、導電性微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ金属基材上に塗布後乾燥させることでポリアルキルチオフェン膜を得ることができる。
溶液法によるπ導電性高分子膜の形成法としては、従来周知の方法が利用できる。例えば、スクリーン印刷法、ディップコート法、ロールコート法、噴霧法、カーテンフローコート法、バーコート法、ドクターブレード法等、刷毛塗布法などがあり、簡便で生産性が高いディップコート法、刷毛塗布法が好ましい。
上述のように、導電性高分子膜の形成は酸化反応により進行する。そのため、該導電性高分子形成時には金属基材表面は酸化雰囲気に晒されるために、金属基材表層には極薄い絶縁性の金属酸化物層が形成される。該金属酸化物層は耐食性に優れるため、内部の金属と導電性微粒子を腐食環境から保護する機能も併せ持つ。また、このとき金属内部では金属と導電性微粒子との接触、導電性微粒子とπ共役系導電性高分子との接触により導電経路が確保され、金属の持つ良好な電気特性を損なうことはない。
金属基材としては、アルミニウム、チタン、鉄、銅およびそれらの合金からなる群から選ばれる少なくとも1つの金属基材が挙げられるが、生産性や電気伝導度、π共役系導電性高分子の密着性の観点からチタンおよびその合金を用いるのが好ましい。
また、あらかじめ基材にプレス加工等の曲げ加工、切削加工、エッチング加工等の機械加工後に、π共役系導電性高分子の形成工程を行うことによって、複雑な形状の基材形成時にπ共役系導電性高分子膜を損傷することなく、該π共役系導電性高分子膜の効果を確実に得ることができる。例えば、π共役系導電性高分子膜の形成に関し、上記のように加工後の基材を電極として電解重合を行えば、加工によって基材表面が凹凸状態にあっても、均一にπ共役系導電性高分子膜を形成することが可能となり、安定した性能を得ることができる。
形成するπ共役系導電性高分子層の厚みは、0.001μmから100μmが適当であるが、経済的観点から、0.01μmから50μmがより好ましく、0.1μmから35μmが最も好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は実施例によりなんら限定されるものではない。なお、本実施例中wt%とあるのは質量%を指す。
(実施例1)
金属基材としてAL5052合金を用いた。AL5052合金板は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。本基材を有機溶媒による脱脂処理後、耐水研磨紙#120番によって研磨を施した後、3N塩酸中に30秒間浸漬させて酸化被膜除去を行い、表面がRa=3.0μmのエッチング加工されAL5052合金基材とした。
東海カーボン製親水性カーボンブラック(登録商標Aqua−Black 162)分散溶液(20wt%)中に、エッチング加工されたAL5052合金板を浸漬させ、750mmHgの減圧下で5分間保持させて、カーボン微粒子をエッチング孔内へ導入し、減圧状態を解除後、90℃の乾燥機中にて30分間乾燥行い、カーボン微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ。
株式会社クレシア製のキムタオル(登録商標)を用いて、カーボンブラック微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだAL5052合金基材表面を擦り、続いて1N塩酸中に10秒間浸漬させて酸洗し、余分なカーボンブラック微粒子を除去し、カーボンブラック微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたAL5052合金基材とした。
次に、電解重合法によってスルホン基を有する化合物をドーパントとして含むπ共役系導電性高分子膜を形成する。溶媒を純水とし、単量体としてピロール0.5mol/L、支持電解質として2,7−ナフタレンジスルホン酸ナトリウム0.30mol/Lを含む電解液を用いて、AL5052合金基材を陽極、SUS304を陰極、電解重合時間は1時間、電流密度を1mA/cmとして電解重合を行い、ポリピロール膜を形成し、耐食導電被覆材料を合計10枚作製した。
(実施例2)
金属基材としてTi(JIS2種)板を用いた。Ti(JIS2種)板は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。本基材を有機溶媒による脱脂処理後、耐水研磨紙#120番によって研磨を施した後、3wt%フッ酸中に60秒間浸漬させて酸化被膜除去を行い、表面がRa=2.8μmのエッチング加工されたTi(JIS2種)基材とした。
昭和電工製人造黒鉛微粒子UF−G5を20wt%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1wt%となるように調整された水溶液に対して超音波照射10分行って黒鉛分散水溶液を得た。黒鉛分散水溶液中に、エッチング加工されたTi(JIS2種)基材を浸漬させ、750mmHgの減圧下で5分間保持させて、カーボン微粒子をエッチング孔内へ導入し、減圧状態を解除後、90℃の乾燥機中にて30分間乾燥行い、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ。
株式会社クレシア製のキムタオル(登録商標)を用いて、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだTi(JIS2種)基材表面を擦り、続いて1N塩酸中に10秒間浸漬させて酸洗し、余分な黒鉛微粒子を除去し、黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたTi(JIS2種)基材とした。
次に、電解重合法によってヘテロポリ酸基を有する化合物をドーパントとして含むπ共役系導電性高分子膜を形成する。溶媒を純水とし、単量体としてピロール0.5mol/L、支持電解質としてモリブド燐酸ナトリウム0.30mol/Lを含む電解液を用いて、Ti(JIS2種)基材を陽極、SUS304を陰極、電解重合時間は1時間、電流密度を1mA/cmとして電解重合を行い、ポリピロール膜を形成し、耐食導電被覆材料を合計10枚作製した。
(実施例3)
金属基材としてSUS430板を用いた。SUS430板は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。本基材を有機溶媒による脱脂処理後、窒化チタンビーズを用いたショットブラスト処理を行った後、1N硫酸中に60秒間浸漬させて酸化被膜除去を行い、表面がRa=1.1μmのエッチング加工されたSUS430基材とした。
東海カーボン株式会社製の黒鉛棒G347をエッチング加工されたSUS430基材に10kg/cmの圧力で加圧しながら擦過する工程を5回繰り返すことで、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ導入し、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ。
日東電工株式会社製のポリイミド粘着テープを、黒鉛微粒子を塗布したSUS430基材に5kg/cmの圧力下で貼り付けた後、剥離することで、余分な黒鉛微粒子を除去し、黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたSUS430基材とした。
次に、電解重合法によってスルホン酸基を有する化合物をドーパントとして含むπ共役系導電性高分子膜を形成する。溶媒を純水とし、単量体としてアニリン0.1mol/L、支持電解質としてポリビニルスルホン酸0.15mol/Lを含む電解液を用いて、Auを陰極、銀/塩化銀(飽和KCl)を参照電極、電極電解重合時間は1時間、電解電圧を0.5V(vs銀/塩化銀参照電極)として定電位電解重合を10分間行い、ポリアニリン膜を形成し、耐食導電被覆材料を合計10枚作製した。
(実施例4)
アニリン9.3gに水150gと濃塩酸10.1gを加え、温度0〜10℃に保ちながら、過硫酸アンモニウム22.8gを水40gに溶解した溶液を2時間で滴下した後、3時間攪拌した。その後、濃アンモニア水41gを1時間で滴下し、さらに5時間攪拌した後、ろ別し、水洗及びメタ ノール洗浄を繰り返した後、真空乾燥して銅色のポリアニリン8.3gを得た。得られた銅色のポリアニリンをメタノール200mlに分散し、ヒドラジン一水和物20gを加え、室温で15時間攪拌した後、ろ別し、水及びメタノールで洗浄し、真空乾燥して灰青色の可溶性ポリアニリン7.5gを得た。さらに、インジゴトリスルホン酸3.5wt%及びポリアニリン2.0wt%となるようにN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、ドーパントを含むポリアニリン溶液を得た。
金属基材として無酸素銅板を用いた。無酸素銅板は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。本基材を有機溶媒による脱脂処理後、耐水研磨紙#120番によって研磨を施した後、0.5N硝酸中に60秒間浸漬させて酸化被膜除去を行い、表面がRa=2.1μmのエッチング加工された無酸素銅基材とした。
ドデシルベンゼンスルホン酸テトラエチルアンモニウム1wt%を含有するエタノール溶液中に、一般的に市販されている日本黒鉛工業社製の高結晶性天然黒鉛微粒子CSSP−Bを20wt%となるように調整後、超音波照射を10分間行うことで黒鉛微粒子分散液を調整した。該黒鉛微粒子分散液中に、エッチング加工された無酸素銅基材を浸漬させ、750mmHgの減圧下で5分間保持させて、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ導入し、減圧状態を解除後、90℃の乾燥機中にて30分間乾燥行い、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ。
株式会社クレシア製のキムタオル(登録商標)を用いて、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ無酸素銅基材表面を擦り、余分な黒鉛微粒子を除去することで、黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれた無酸素銅基材とした。
次に、溶液法によって耐食性の高いπ共役系導電性高分子膜を形成する。先に調製したポリアニリン溶液中に、黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれた無酸素銅基材を浸漬し、温度150℃で10分間乾燥する工程を2回繰り返すことで、ポリアニリン膜を形成し、耐食導電被覆材料を合計10枚作製した。
(実施例5)
金属基材としてAL5052合金を用いた。AL5052合金基材は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。本基材を有機溶媒による脱脂処理後、耐水研磨紙#120番によって研磨を施した後、3N塩酸中に30秒間浸漬させて酸化被膜除去を行い、表面がRa=3.0μmのエッチング加工されたAL5052合金基材とした。
ドデシルベンゼンスルホン酸テトラエチルアンモニウム1wt%を含有するイソプロピルアルコール溶液中に、一般的に市販されているSCE社製の高純度人造黒鉛微粒子SGPを20wt%となるように調整後、超音波照射を10分間行うことで黒鉛微粒子分散液を調整した。該黒鉛微粒子分散液中に、エッチング加工された無酸素銅基材を浸漬させ、750mmHgの減圧下で5分間保持させて、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ導入し、減圧状態を解除後、90℃の乾燥機中にて30分間乾燥行い、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ。
株式会社クレシア製のキムタオル(登録商標)を用いて、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだTi(JIS2種)基材表面を擦ることで余分な基材表層の黒鉛微粒子を除去し、黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたAL5052合金基材とした。
次に、溶液法によって耐食性の高いπ共役系導電性高分子膜を形成する。pHが7に調整されたエタノール・水混合溶媒中に、3−ヘキシルチオフェン0.4mol/L、酸化剤およびドーパント剤として作用する2,6−アントラキノンジスルホン酸鉄(III)0.20mol/Lを氷浴温度下で6時間攪拌した。その溶液をろ過後、得られた粉末に対して減圧乾燥を行って完全に溶媒を除去し、その粉末をトルエン溶液に溶解させてポリ−3−ヘキシルチオフェン溶液を得た。
黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたAL5052合金基材に、噴霧法によって均一に溶液を塗布後、70℃の乾燥機中でトルエンを除去する工程を繰り返し、15μm厚みのポリ−3−ヘキシルチオフェン膜を形成し、耐食導電被覆材料を10枚作製した。
(実施例6)
金属基材としてTi(JIS2種)板を用いた。Ti(JIS2種)板は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。本基材を有機溶媒による脱脂処理後、耐水研磨紙#120番によって研磨を施した後、2wt%蓚酸中に16時間浸漬させて酸化被膜除去を行い、表面がRa=2.8μmのエッチング加工されたTi(JIS2種)基材とした。
東海カーボン株式会社製の黒鉛棒G347をエッチング加工されたTi(JIS2種)基材に10kg/cmの圧力で加圧しながら擦過する工程を5回繰り返すことで、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ導入し、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ。
日東電工株式会社製のポリイミドテープを、黒鉛微粒子を塗布したSUS430基材に5kg/cmの圧力下で貼り付けた後、剥離することで、余分な黒鉛微粒子を除去し、黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたTi(JIS2種)基材とした。
次に、耐食性の高いπ共役系導電性高分子膜を化学重合法により形成する。黒鉛微粒子がエッチング孔内にTi(JIS2種)基材表面上に、単量体であるポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェンとドーパント剤であるポリスチレンスルホン酸テトラエチルアンモニウム(平均分子量100000)を含むエタノール−水混合溶液を塗布後、酸化剤溶液である塩化鉄(III)水溶液を噴霧し、50℃で10分間乾燥する工程を繰り返し、厚みが21μmであるポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン膜を形成し、耐食導電被覆材料を10枚作製した。
(実施例7)
金属基材としてTi(JIS2種)板を用いた。Ti(JIS2種)板は大きさが20×30mm、厚さが0.2mmの圧延材である。本基材を有機溶媒による脱脂処理後、耐水研磨紙#120番によって研磨を施した後、2wt%蓚酸中に16時間浸漬、続いて0.5wt%フッ酸中に30秒間浸漬させて酸化被膜除去を行い、表面がRa=2.9μmのエッチング加工されたTi(JIS2種)基材とした。
昭和電工株式会社製の黒鉛棒SS1をエッチング加工されたTi(JIS2種)基材に10kg/cmの圧力で加圧しながら擦過する工程を5回繰り返すことで、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ導入し、黒鉛微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ。
日東電工株式会社製のポリイミドテープを、黒鉛微粒子を塗布したTi(JIS2種)基材に5kg/cmの圧力下で貼り付けた後、剥離することで、余分な黒鉛微粒子を除去し、黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたTi(JIS2種)基材とした。
π共役系導電性高分子膜を化学重合法により形成する。黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたTi(JIS2種)基材表面上で、単量体であるピロールと酸化剤である2,7−ナフタレンジスルホン酸鉄(III)を含む水溶液を塗布後、50℃で10分間乾燥する工程を繰り返し、厚みが3μmであるポリピロール膜を形成した。
続いて、耐食性の高いπ共役系導電性高分子膜を電解重合法により形成する。溶媒を純水とし、単量体としてピロール0.5mol/L、支持電解質としてドデシルベンゼンスルホン酸0.30mol/Lを含む電解液を用いて、化学重合ポリピロールが被覆されている、黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたTi(JIS2種)基材を陽極、SUS304を陰極、電解重合時間は1時間、電流密度を1mA/cmとして電解重合を行い、厚みが18μmのポリピロール膜を形成し、耐食導電被覆材料を合計10枚作製した。
(比較例1)
実施例1において、Al5052合金基材に対して、有機溶媒による脱脂処理後、粒径5μmアルミナ粒子を用いてバフ研磨を施した後、0.01N塩酸水溶液中に30秒間浸漬させて酸化被膜除去を行い、表面がRa=0.3μmであるAl5052合金基材とした以外は、同様に実施してポリピロール膜を形成し、被覆材料を合計10枚作製した。
(比較例2)
実施例2において、電解重合工程を行わなかった以外は、同様に実施して黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたTi(JIS2種)基材を作製し、被覆材料を合計10枚作製した。
(比較例3)
実施例3において、表面がエッチング加工されたSUS430基材に黒鉛微粒子を埋め込まなかった以外は、同様に実施して黒鉛微粒子がエッチング孔内に埋め込まれたSUS430基材を作製し、被覆材料を合計10枚作製した。
(比較例4)
884シンナーにて粘度を調整された、藤倉化成株式会社製の導電性ニッケルペーストであるFE−107溶液中に、粒径5μmアルミナを用いてバフ研磨して表面粗さがRa=0.3μmとなるようにエッチング加工された無酸素銅板を浸漬させた。
750mmHgの減圧下で5分間保持させて、ニッケル微粒子および樹脂バインダーをエッチング孔内へ導入し、減圧状態を解除後、50℃の乾燥機中にて30分間乾燥行い、ニッケル微粒子をエッチング孔内へ埋め込んだ。
その後、ニッケル微粒子および樹脂バインダーをエッチング孔内へ埋め込んだ無酸素銅基材表面にある余剰な樹脂バインダーを含むニッケル微粒子層を耐水研磨紙#3000を用いて除去して、ニッケル微粒子および樹脂バインダーをエッチング孔内へ埋め込んだニッケル合金基材を作製した。
次に、化学重合法によってπ共役系導電性高分子であるポリアニリン膜を形成した。
アニリン9.3gに水150gと濃塩酸10.1gを加え、温度0〜10℃に保ちながら、過硫酸アンモニウム22.8gを水40gに溶解した溶液を2時間で滴下した後、3時間攪拌した。その後、濃アンモニア水41gを1時間で滴下し、さらに5時間攪拌した後、ろ別し、水洗及びメタノール洗浄を繰り返した後、真空乾燥して銅色のポリアニリン8.3gを得た。得られた銅色のポリアニリンをメタノール200mlに分散し、ヒドラジン一水和物20gを加え、室温で15時間攪拌した後、ろ別し、水及びメタノールで洗浄し、真空乾燥して灰青色の可溶性ポリアニリン7.5gを得た。さらに、インジゴトリスルホン酸 3.5wt%及びポリアニリン2.0wt%、ドデシルベンゼンスルホン酸1.0wt%となるようにトルエン溶媒に加え、ドーパントを含むポリアニリン分散液を得た。
このポリアニリン分散液中に、ニッケル微粒子がエッチング孔内に埋め込まれた無酸素銅基材を浸漬し、温度150℃で5分間乾燥する工程を10回繰り返すことで、ポリアニリン膜を形成し、被覆材料を合計10枚作製した。
(比較例5)
実施例5において、π共役系導電性高分子膜であるポリ−3−ヘキシルチオフェン膜の代わりに、市販されている藤倉化成株式会社製の導電性銀ペーストXA−874を刷毛塗り法により塗布後、150℃で30分間乾燥することで導電性膜を形成した以外は、同様に実施し、被覆材料を10枚作製した。
(比較例6)
特開2001−234361号公報に準じて、金属基体としてリン脱酸銅板(20×30mm、厚さが0.2mm)を用いた。本基体をアルカリ脱脂液にて脱脂、続いて10%蓚酸にて酸洗後、めっき基体として供した。まず、硫酸ニッケル6水和物1.00mol/L、塩化ニッケル6水和物0.25mol/L、ホウ酸0.65mol/Lとする塩化ニッケルを多く含むワット浴を用いて、電流密度100mA/cm、浴温度50℃にて硫黄含有率の低い第1Niめっき層を形成した。続いて、硫酸ニッケル6水和物1.2mol/L、塩化ニッケル6水和物0.19mol/L、ホウ酸0.65mol/L、1,5−ナフタリンジスルホン酸ナトリウム2.33×10−2mol/L、チオ尿素1.31×10−3mol/Lとするワット浴を用いて、電流密度100mA/cm、浴温度50℃にて、第2Niめっき層を形成した。次に、市販のシアン金めっき浴(上村工業株式会社:オールナ556)を用いて、電流密度800mA/cm、浴温度50℃にて、金めっき層を形成し、被覆材料を10枚作製した。
(比較例7)
特開2004−31166号公報に準じて、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物22.4g、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン36.95gをトルエン中で60℃にて6時間反応させて60%ポリアミック樹脂溶液を得た。ポリアミック酸樹脂100重量部に対して炭化タングステン20重量部になるように配合し、ペブルミルで分散を行い、次いでトリエチルアミンで水分散化物のpHが7となるように中和し、固形分20wt%のアニオン性電着塗料を得た。
続いて、SUS304基体(20×30mm、厚さが0.2mm)をアルカリ脱脂後、10%HF水溶液中でエッチングして洗浄を行った。先に調整したアニオン性電着塗料中(浴温28℃)にSUS304基体を浸漬させて、膜厚20μmになるまで塗装した。次いで、得られた電着塗膜を有する被塗物を水洗後、硬化させるために170℃で20分間乾燥させて、被覆材料を10枚作製した。
(各材料の評価)
このようにして作製した本発明にかかる耐食導電被覆材料と比較例に対して、燃料電池動作環境に近い模擬液である80℃に保持された10wt%硫酸水溶液を用いて浸漬試験を90日間実施し、金属基材から模擬液中に溶出された金属イオン濃度をシーケンシャル形高周波プラズマ発光分析装置によって測定し、耐食性を比較した結果(5回実施した平均値)を表1に示す。また集電特性を図るために、図2に示した接触抵抗測定法によって、負荷加重10kg/cmにおける初期抵抗と浸漬試験実施後の比較を行った結果を表2に示す。
続いて、作製した本発明にかかる耐食導電被覆材料と比較例に対して、太陽電池作動環境に近い模擬液である50℃に保持された3wt%I含有アセトニトリル溶液を用いて浸漬試験を30日間実施し、金属基材から模擬液中に溶出された金属イオン濃度をシーケンシャル形高周波プラズマ発光分析装置によって測定し、耐食性を比較した結果(5回実施した平均値)を表3に示す。また集電特性を図るために、図2に示した表面抵抗測定によって、初期表面抵抗と浸漬試験実施後表面処理抵抗の比較を行った結果を表4に示す。
その表1の結果によれば、本発明にかかる各耐食導電被覆材料は、浸漬試験90日後においてもほとんど変化することなく基材を保護し、燃料電池用途に必要な耐食特性に優れていることが認められた。これに対し、同様に浸漬試験を行った比較例1、4では表面粗さが最適化されていないために、浸漬時間が長くなるにつれてπ共役系導電性高分子膜の剥離が始まるために金属基材の溶出量が大きくなる傾向にあることが確認された。比較例2では、腐食間環境から基材を保護するπ共役系導電性高分子膜がないために金属基材は常に溶解している状態であった。比較例5では、導電性銀ペースト膜では試験環境に対して耐食がなく、銀が溶解していた。さらに、比較例6で作製した耐食導電被覆材料は、銅基体の溶出は少ないものの、犠牲となるニッケル層からのニッケルの溶出があった。以上の比較例では金属イオンの溶出が見られ、固体高分子形燃料電池のプロトン伝導度膜に悪影響を及ぼす恐れがあることが確認できた。
その表2の結果によれば、本発明にかかる耐食導電被覆材料は、浸漬試験90日後においても良好な接触抵抗を保持し、固体電解質形燃料電池用途に必要な集電特性に優れていることが認められた。これに対し、同様に浸漬試験を行った比較例1〜7で作製した耐食導電被覆材料において、比較例1、4では金属基材、導電性微粒子、π共役系導電性高分子膜との密着性が低いために、浸漬時間の経過とともに金属基材から導電性微粒子とπ共役系導電性高分子膜が剥離を始めて、接触抵抗が高くなる傾向にあることがわかった。比較例3、5では、金属基材に適切な導電性微粒子が埋め込まれていないために、初期接触抵抗が高いことがわかった。また、比較例7では、被膜中に絶縁性の樹脂成分が多いために接触抵抗が高いことが確認された。以上の比較例では接触抵抗が高く、固体高分子形燃料電池の発電特性に悪影響を及ぼす恐れがあることが確認できた。
その表3の結果によれば、本発明にかかる各導電耐食被覆材料は、浸漬試験30日後においても全く変化することなく基材を保護し、色素増感型太陽電池用途に必要な耐食特性に優れていることが認められた。これに対し、同様に浸漬試験を行った比較例1、4では表面粗さが最適化されていないために、浸漬時間が長くなるにつれてπ共役系導電性高分子膜の剥離が始まるために金属基材の溶出量が大きくなる傾向にあることが確認された。比較例2では、腐食間環境から基材を保護するπ共役系導電性高分子膜がないために金属基材は常に溶解している状態であった。比較例5では、導電性銀ペースト膜では試験環境に対して耐食がなく、銀が溶解していた。さらに、比較例6で作製した耐食導電被覆材料は、銅基体の溶出は少ないものの、犠牲となるニッケル層からのニッケルの溶出があった。以上の比較例では金属イオンの溶出が見られ、金属基材が侵されてしまうため、電解液の封止が困難であることが確認された。
その表4の結果によれば、本発明にかかる耐食導電被覆材料は、浸漬試験30日後においても良好な表面抵抗を保持し、色素増感型太陽電池用途に必要な集電特性に優れていることが認められた。これに対し、同様に浸漬試験を行った比較例1〜7で作製した耐食導電被覆材料において、比較例1、4では金属基材、導電性微粒子、π共役系導電性高分子膜との密着性が低いために、浸漬時間の経過とともに金属基材から導電性微粒子とπ共役系導電性高分子膜が剥離を始めて、表面抵抗が高くなる傾向にあることがわかった。比較例3、5では、金属基材に適切な導電性微粒子が埋め込まれていないために、初期表面抵抗が高いことがわかった。また、比較例7では、被膜中に絶縁性の樹脂成分が多いために表面抵抗が高いことが確認された。以上の比較例では表面抵抗が高く、色素増感型太陽電池の発電特性に悪影響を及ぼす恐れがあることが確認できた。
Figure 2008121087
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Figure 2008121087
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本発明の耐食導電被覆材料は、燃料電池用金属セパレータを主たる用途とするが、電気接点、端子、色素増感型太陽電池用電極へ好適に使用できる。
本発明の耐食導電被覆材料の製造工程を示すフロー図 集電特性を評価するための接触抵抗測定法
符号の説明
1 金属基材
2 導電性微粒子層
3 π共役系導電性高分子
4 金属酸化物
11 負荷加重装置
12 金電極
13 カーボン電極
14 耐食導電被覆材料

Claims (10)

  1. 金属基材上にπ共役系導電性高分子層が形成されてなる耐食導電被覆材料において、
    表面がエッチング加工された金属基材上に被覆されるπ共役系導電性高分子層の少なくとも一部が、
    該エッチング孔内に付着された導電性微粒子を介して被覆されていることを特徴とする耐食導電被覆材料。
  2. 前記エッチング加工された金属基材表面の中心線平均表面粗さRa値がRa≧0.5μmの条件を満たすように粗面加工された金属基材であることを特徴とする請求項1に記載の耐食導電被覆材料。
  3. 前記金属基材が、
    アルミニウム、チタン、鉄、銅およびその合金からなる群から選ばれる少なくとも1つの金属基材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐食導電被覆材料。
  4. 前記導電性微粒子が、樹脂バインダーを含まない黒鉛および/またはカーボンブラックからなる炭素微粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐食導電被覆材料。
  5. 前記導電性微粒子が、600℃以上で焼成されることにより得られる炭素微粒子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐食導電被覆材料。
  6. 用途が電気接点、端子および電極の材料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐食導電被覆材料。
  7. 用途が燃料電池用金属セパレータであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐食導電被覆材料。
  8. 用途が色素増感型太陽電池用電極であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐食導電被覆材料。
  9. 金属基材上にπ共役系導電性高分子層が形成されてなる耐食導電被覆材料の製造方法において、
    金属基材表面を脱脂・エッチングすることによって粗面加工する工程、
    該エッチング孔内に導電性微粒子の分散溶液を含浸した後、乾燥することによってエッチング孔内に導電性微粒子を添着する工程、
    エッチング孔内に過剰に添着した導電性微粒子の一部を除去し、金属基体の一部を露出する工程、
    該金属表面をπ共役系導電性高分子層で被覆する工程
    を包含することを特徴とする耐食導電被覆材料の製造方法。
  10. 金属基材上にπ共役系導電性高分子層が形成されてなる耐食導電被覆材料の製造方法において、
    金属基材表面を脱脂・エッチングすることによって粗面加工する工程、
    該金属基材表面に黒鉛および/またはカーボンブラック材料を擦過することによってエッチング孔内に導電性微粒子を添着する工程、
    エッチング孔内に過剰に添着した導電性微粒子の一部を除去し、金属基体の一部を露出する工程、
    該金属表面をπ共役系導電性高分子層で被覆する工程
    を包含することを特徴とする耐食導電被覆材料の製造方法。
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