JP2006302600A - 固体高分子型燃料電池用電解質膜、その製造方法、固体高分子型燃料電池用膜電極接合体及びその運転方法 - Google Patents

固体高分子型燃料電池用電解質膜、その製造方法、固体高分子型燃料電池用膜電極接合体及びその運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温の運転温度においても高いエネルギー効率での発電が可能であり、供給ガスの露点によらず、高い発電性能を有し、かつ長期間に渡って安定した発電が可能な固体高分子形燃料電池用膜を提供する。
【解決手段】軟化温度が90℃以上であり酸性基を有する含フッ素重合体からなるイオン交換膜からなり、セリウム原子及びマンガン原子からなる群から選ばれる1種以上を含む固体高分子型燃料電池用電解質膜。好ましくは、セリウム原子及びマンガン原子からなる群から選ばれる1種以上は、イオンとして含まれる。
【選択図】なし

Description

本発明は、高温での運転が可能であり、初期の出力電圧が高く、長期に渡って高い出力電圧を得られる固体高分子型燃料電池用の電解質膜に関する。
燃料電池は、原料となるガスの反応エネルギーを直接電気エネルギーに変換する電池であり、水素・酸素燃料電池は、その反応生成物が原理的に水のみであり地球環境への影響がほとんどない。なかでも電解質として固体高分子膜を使用する固体高分子型燃料電池は、高いイオン導電性を有する高分子電解質膜が開発され、常温でも作動でき高出力密度が得られるため、近年のエネルギー、地球環境問題への社会的要請の高まりとともに、電気自動車用等の移動車両や、小型コージェネレーションシステムの電源として大きな期待が寄せられている。
従来、固体高分子型燃料電池の電解質膜として、CF=CFOCFCF(CF)O(CFSOHに基づく繰り返し単位とテトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位からなるスルホン酸基を有する共重合体(以下、スルホン酸型共重合体Aという)が用いられている。
上記スルホン酸型共重合体Aは、軟化温度が70〜80℃付近であるため、この共重合体を使用した燃料電池の運転温度は通常80℃以下である。しかし、メタノール、天然ガス、ガソリン等を改質して得られる水素を燃料電池の燃料ガスとして使用する場合、一酸化炭素が微量でも含まれると電極触媒が被毒して燃料電池の出力が低下しやすくなる。したがって、これを防止するため運転温度を高めることが要望されている。また、燃料電池の冷却装置を小型化するためにも運転温度を高めることが要望されており、好ましくは120℃以上で運転できる膜が望まれている。しかし、従来の上記スルホン酸型共重合体Aは軟化温度が低いためこれらの要望に対応できなかった。
そこで、以下のような軟化温度が高い共重合体が開発されている。例えば、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位とCF=CFOCFCFSOHに基づく繰り返し単位とを含む共重合体(特許文献1参照)、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位とCF=CFCFOCFCFSOHに基づく繰り返し単位とを含む共重合体(特許文献2参照)、主鎖に脂肪族環構造を含む繰り返し単位を有するポリマーを与えるモノマーに基づく繰り返し単位とCF=CFOCFCF(CF)O(CFSOHに基づく繰り返し単位を有する共重合体(特許文献3参照)である。これらの共重合体を電解質膜として用いる燃料電池は80℃以上の高温においても運転することが可能である。
一方、固体高分子型燃料電池のカソードにおける酸素の還元反応は過酸化水素(H)を経由して反応が進行することから、触媒層中で生成する過酸化水素又は過酸化物ラジカルによって、電解質膜の劣化を引き起こす可能性が懸念されている。また、アノードには、カソードから酸素分子が膜内を透過してくるため、同様に過酸化水素又は過酸化物ラジカルを生成することも懸念される。特に炭化水素系膜を固体高分子電解質膜とする場合は、ラジカルに対する安定性に乏しく、長期間にわたる運転においては大きな問題となっていた。
パーフルオロカーボン重合体であるスルホン酸型共重合体Aからなるイオン交換膜を用いた燃料電池においても、高加湿下での運転では安定性が非常に高いものの、低加湿又は無加湿での運転条件においては、電圧低下が大きいことが報告されている(非特許文献1参照)。すなわち、低加湿又は無加湿での運転条件においては、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなるイオン交換膜においても過酸化水素又は過酸化物ラジカルにより電解質膜の劣化が進行するものと考えられる。
特開昭63−297406号公報(第8頁、実施例1) 特開2002−231268号公報(請求項1) 特開2002−260705号公報(第18頁、合成例8) 新エネルギー・産業技術総合開発機構主催 平成12年度固体高分子型燃料電池研究開発成果報告会要旨集、56頁16〜24行
そこで本発明は、車載用、住宅用市場等への固体高分子形燃料電池を実用化において、高温の運転温度においても十分に高いエネルギー効率での発電が可能であり、供給ガスの加湿温度(露点)がセル温度よりも低い低加湿又は無加湿での運転、セル温度に近い温度で加湿する高加湿での運転のどちらにおいても、高い発電性能を有し、かつ長期間にわたって安定した発電が可能な固体高分子形燃料電池用膜を提供することを目的とする。
本発明者らは、酸性基を有する含フッ素重合体からなるイオン交換膜を用いた燃料電池において、高温の運転温度下の使用に耐えられ、低加湿又は無加湿での運転条件における膜の劣化を防止することを目的に鋭意検討し、軟化温度の高い重合体からなる膜中にセリウム原子又はマンガン原子を含有させることにより電解質膜の劣化を格段に抑制できることを見出し、本発明に至った。
本発明は、軟化温度が90℃以上であり酸性基を有する含フッ素重合体からなるイオン交換膜からなり、セリウム原子及びマンガン原子からなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする固体高分子型燃料電池用電解質膜を提供する。
上記セリウム原子及びマンガン原子からなる群から選ばれる1種以上は、イオンとして含まれることが好ましい。
また、本発明は、上述の電解質膜を得る方法であって、酸性基を有する含フッ素重合体の分散液中に、当該分散液に溶解可能なセリウム化合物又はマンガン化合物からなる群から選択される1種以上を混合した後、得られた液を用いてキャスト製膜し、電解質膜を作製することを特徴とする固体高分子形燃料電池用電解質膜の製造方法を提供する。
また、本発明は、触媒を含む触媒層を有するアノード及びカソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置される電解質膜とを備える固体高分子型燃料電池用膜電極接合体であって、前記電解質膜が上述の電解質膜からなることを特徴とする固体高分子型燃料電池用膜電極接合体を提供する。
また、本発明は、上述の膜電極接合体を備える固体高分子型燃料電池の運転方法であって、アノード側に水素ガス、カソード側に酸素又は空気を供給し、90℃以上で発電することを特徴とする固体高分子型燃料電池の運転方法を提供する。
本発明の電解質膜は、軟化温度が高く、過酸化水素又は過酸化物ラジカルに対して優れた耐性を有するため、本発明の電解質膜を有する膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池は、高温での運転が可能であり、耐久性に優れ、長期にわたって安定な発電が可能である。
本発明の電解質膜は、軟化温度が90℃以上であり酸性基を有する含フッ素重合体からなるイオン交換膜から構成される。本明細書において軟化温度とは、重合体が軟化して貯蔵弾性率が急激に低下する温度領域において、昇温速度2℃/分、周波数1Hzでの動的粘弾性測定における損失弾性率が極大値を示す温度と定義する。軟化温度は95℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましい。
電解質膜の耐久性能を向上させるには含フッ素重合体であることが必要であり、特に酸性基以外の構造は、パーフルオロカーボン(エーテル結合性の酸素原子を含んでいてもよい。)であることが好ましい。
含フッ素重合体の酸性基は解離してプロトンを生成する機能を有していれば良く、特に制約されないが、強酸性基が好ましい。具体的には、スルホン酸基、スルホンイミド基、ホスホン酸基、カルボン酸基、ケトイミド基等があり、特に酸性度が強く、化学的安定性の高いスルホン酸基が好ましい。
スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体としては、以下の[1]〜[5]の共重合体が好ましい。
[1]テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CF(CFSOH(式中、aは0〜6の整数である。)に基づく繰り返し単位とを含む共重合体。合成の簡便性を考慮すると、aは2又は4であることが好ましい。
[2]テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CFO(CFSOH(式中、bは1〜6の整数である。)に基づく繰り返し単位とを含む共重合体。スルホン酸基を有する側鎖の長さ(bの炭素数)が短いほど、共重合体の軟化温度が高くなるが、合成の簡便性を考慮すると、bは2であることが好ましい。
[3]テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CFCFO(CFSOH(式中、cは1〜6の整数である。)に基づく繰り返し単位とを含む共重合体。合成のしやすさを考慮すると、cは2であることが好ましい。
[4]テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、式(1)で表されるモノマー(ただし、R〜Rはそれぞれ独立にエーテル結合性酸素原子を含有してもよい炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基又はフッ素原子であり、Rはエーテル性酸素原子を含有してもよい炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基である。)に基づく繰り返し単位とを含む共重合体。
Figure 2006302600
上記エーテル結合性酸素原子を含有してもよいパーフルオロアルキル基又はエーテル性酸素原子を含有してもよいパーフルオロアルキレン基におけるエーテル性酸素原子は、炭素原子−炭素原子結合間に導入されていても炭素原子結合末端に挿入されていてもよい。式(1)で表されるモノマーとしては、合成のしやすさから、R〜Rはフッ素原子であり、Rは−CFOCFCF−である式(2)で表されるモノマーが好ましい。
Figure 2006302600
[5]テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CF(OCFCFX)O(CFSOH(式中、dは0又は1、Xはフッ素原子又はトリフルオロメチル基であり、eは1〜5の整数である。)に基づく繰り返し単位と、式(3)で表されるモノマー及び式(4)で表されるモノマー(ただし、Rはエーテル結合性酸素原子を含有してもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基又はフッ素原子、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基又はフッ素原子である、又は、R及びRは共同で炭素数3〜5のパーフルオロアルキレン基を形成する。R〜R11はそれぞれ独立に炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基又はフッ素原子である、又は、R〜R11のうち2つは共同で炭素数3〜5のパーフルオロアルキレン基を形成する。)からなる群から選択される少なくとも一つに基づく繰り返し単位とを含む共重合体。
Figure 2006302600
式(3)で表されるモノマー及び式(4)で表されるモノマーからなる群から選択される少なくとも一つに基づく繰り返し単位を第三成分として有することにより、共重合体の軟化温度が高くなり、特に式(5)で表されるモノマーが好ましい。式(3)で表されるモノマー及び式(4)で表されるモノマーからなる群から選択される少なくとも一つに基づく繰り返し単位のポリマーの全繰り返し単位に対する割合は0.1〜50mol%であることが好ましい。
Figure 2006302600
スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体は、対応するフルオロスルホニル基(−SOF基)を有するモノマーを共重合させた後、加水分解、酸型化処理を行うことにより得られる。
スルホンイミド基(−SONHSO基)を有するパーフルオロカーボン重合体は、対応するフルオロスルホニル基(−SOF基)を有するモノマーの−SOF基をスルホンイミド基に変換したモノマーを共重合させる、又は対応する−SOF基を有するポリマーを合成し、該ポリマーの−SOF基を変換することによって得られる。−SOF基は、RSONHM(Rはパーフルオロアルキル基、Mはアルカリ金属又は1〜4級のアンモニウム)との反応により塩型のスルホンイミド基(−SONMSO基)に変換でき、さらに硫酸、硝酸、塩酸等の酸で処理することにより、酸型に変換できる。
ホスホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体としては、以下の共重合体が好ましい。テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CFO(CFPO(OH)とに基づく繰り返し単位とを含む共重合体。
酸性基を有する含フッ素重合体のイオン交換容量は、0.7〜2.5ミリ当量/g乾燥樹脂であることが好ましく、特に1.0〜2.0ミリ当量/g乾燥樹脂であることが好ましい。イオン交換容量が0.7未満であると、含フッ素重合体のイオン導電性が不充分となる。一方、イオン交換容量が2.5を超えると、含水率が大きくなりすぎてこの含フッ素重合体を用いて膜を形成した場合、膜強度が不充分となる。特に後述するように電解質膜中にセリウムイオン又はマンガンイオンとして存在する場合は、イオン交換膜の酸性基をイオン交換しプロトン導電性が低下する傾向にあるため、含フッ素重合体のイオン交換容量は、1.2〜2.0ミリ当量/g乾燥樹脂であることが好ましい。
スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体を用いる場合、重合体末端の不安定部位を安定化するために、フッ素ガスで処理してもよい。重合体の末端がフッ素化されていると、より過酸化水素や過酸化物ラジカルに対する安定性が優れるため耐久性が向上する。フッ素化反応において、フッ素ガスは、好ましくは不活性ガスで希釈されたフッ素ガスを用いる。
本発明の電解質膜は、膜中にセリウム原子及びマンガン原子からなる群から選ばれる1種以上が存在することにより、耐久性に優れる。膜中におけるセリウム原子又はマンガン原子の存在形態は特に限定されないが、例えば、セリウムイオン、マンガンイオン、セリウム化合物、マンガン化合物等の形態があり、特にセリウムイオン又はマンガンイオンの形態が好ましい。なお、単体金属及び合金の形態は、電解質膜が短絡する可能性があるので好ましくない。
例えば、セリウムイオン又はマンガンイオン(以下、セリウムイオン等という)の場合は、イオンとして存在すれば電解質膜中にどのような状態で存在してもかまわないが、イオン交換膜中の酸性基の一部がセリウムイオン等でイオン交換された状態を挙げることができる。また、セリウムイオン等を均一に含有している必要はない。2層以上の層からなるイオン交換膜(積層膜)であってその全ての層ではなく少なくとも1層がセリウムイオン等でイオン交換されている、すなわち厚さ方向に不均一にセリウムイオン等を含んでいてもよい。したがって、特にアノード側について過酸化水素又は過酸化物ラジカルに対する耐久性を高める必要がある場合は、アノードに一番近い層のみセリウムイオン等を含有するイオン交換膜からなる層とすることもできる。
酸性基を有する含フッ素重合体中にセリウムイオン等を含有させて本発明の電解質膜を得る方法は特に限定されないが、例えば以下の方法が挙げられる。
(1)酸性基を有する含フッ素重合体の分散液中に、当該分散液に溶解可能なセリウム化合物又はマンガン化合物からなる群から選択される1種以上を混合した後、得られた液を用いてキャスト製膜し、電解質膜を作製する方法。
(2)セリウムイオン等が含まれる溶液中に酸性基を有する含フッ素重合体からなる膜を浸漬する方法。
(3)セリウム又はマンガンの有機金属錯塩を酸性基を有する含フッ素重合体からなるイオン交換膜と接触させてセリウムイオン等を含有させる方法等。
量産性を考慮すると上記(1)の方法が工程が最も簡便であり好ましい。
上記の方法によって得られる電解質膜は、酸性基の一部がセリウムイオン等によりイオン交換されていると考えられる。
ここでセリウムイオンは+3価でも+4価でもよく、セリウムイオンを含む溶液を得るために液状媒体(例えば、水、アルコール等)に溶解可能なセリウム化合物が使用される。+3価のセリウムイオンを含む塩を具体的に挙げると、例えば、炭酸セリウム(Ce(CO・8HO)、酢酸セリウム(Ce(CHCOO)・HO)、塩化セリウム(CeCl・6HO)、硝酸セリウム(Ce(NO・6HO)、硫酸セリウム(Ce(SO・8HO)等が挙げられる。+4価のセリウムイオンを含む塩としては、例えば、硫酸セリウム(Ce(SO・4HO)、硝酸二アンモニウムセリウム(Ce(NH(NO)、硫酸四アンモニウムセリウム(Ce(NH(SO)・4HO)等が挙げられる。またセリウムの有機金属錯塩としてはセリウムアセチルアセトナート(Ce(CHCOCHCOCH・3HO)等が挙げられる。
マンガンイオンの場合は、価数は+2価でも+3価でもよく、マンガンイオンを含む溶液を得るために液状媒体に溶解可能なマンガン化合物が使用される。+2価のマンガンイオンを含む塩を具体的に挙げると、例えば、酢酸マンガン(Mn(CHCOO)・4HO)、塩化マンガン(MnCl・4HO)、硝酸マンガン(Mn(NO・6HO)、硫酸マンガン(MnSO・5HO)等が挙げられる。+3価のマンガンイオンを含む塩としては、例えば、酢酸マンガン(Mn(CHCOO)・2HO)等が挙げられる。またマンガンの有機金属錯塩としてはマンガンアセチルアセトナート(Mn(CHCOCHCOCH)等が挙げられる。
上記の化合物のなかでも、上記(1)の製法により電解質膜を作製する場合、含フッ素重合体の分散液に溶解可能なセリウム化合物又はマンガン化合物からなる群から選択される1種以上としては、炭酸セリウム又は炭酸マンガンが好ましい。含フッ素重合体の分散液中で炭酸セリウム等は溶解し、セリウムイオン等を生じると同時に、炭酸はガスとして除去できるので好ましい。また、上記(2)の製法により電解質膜を作製する場合は、硝酸セリウム、硫酸セリウム、硝酸マンガン又は硫酸マンガンの水溶液を用いると、取扱いが容易であり好ましい。これらの水溶液で酸性基を有する含フッ素重合体をイオン交換した際に生成する硝酸又は硫酸は、容易に水溶液中に溶解し、除去できる。
例えばセリウムイオンが3価であり、酸性基がスルホン酸基である場合、スルホン酸基がセリウムイオンによりイオン交換されると、下記に示すようにCe3+が3個の−SO と結合する。
Figure 2006302600
含フッ素重合体の酸性基がスルホン酸基である場合、電解質膜中に含まれるセリウムイオンの数は、膜中の−SO 基の0.3〜20モル%であることが好ましい(以下、この割合を「セリウムイオンの含有率」という。)。セリウムイオンが完全に上記の構造になっている場合には、セリウムイオンでイオン交換されたスルホン酸基が、スルホン酸基とセリウムイオンでイオン交換されたスルホン酸基との合量の0.9〜60モル%であることと同義である。セリウムイオンの含有率は、より好ましくは0.7〜16モル%、さらに好ましくは1〜13モル%である。
セリウムイオンの含有率が上述の範囲よりも小さいと過酸化水素又は過酸化物ラジカルに対する十分な安定性が確保できないおそれがある。またセリウムイオンの含有率が上述の範囲よりも大きいと、水素イオンの十分な伝導性を確保することができず、膜抵抗が増大して発電特性が低下するおそれがある。
また、マンガンイオンが+2価である場合、スルホン酸基がマンガンイオンによりイオン交換されると、2個のプロトンとマンガンイオンが置き換わり、Mn2+が2個の−SO と結合することになる。
含フッ素重合体の酸性基がスルホン酸基である場合、電解質膜中に含まれるマンガンイオンの数は、膜中の−SO 基の0.5〜30モル%であることが好ましい(以下、この割合を「マンガンイオンの含有率」という。)。マンガンイオンが完全に2個の−SO 基と結合している場合には、マンガンイオンでイオン交換されたスルホン酸基が、スルホン酸基とマンガンイオンでイオン交換されたスルホン酸基との合量の1〜60モル%であることと同義である。マンガンイオンの含有率は、より好ましくは1〜25モル%、さらに好ましくは1.5〜20モル%である。
マンガンイオンの含有率がこの範囲よりも小さいと過酸化水素又は過酸化物ラジカルに対する十分な安定性が確保できないおそれがある。またマンガンイオンの含有率が上述の範囲よりも大きいと、水素イオンの十分な伝導性を確保することができず、膜抵抗が増大して発電特性が低下するおそれがある。
なお、本発明の電解質膜が積層膜からなる場合は、電解質膜全体の−SO 基に対するセリウムイオン等の割合が上述の範囲に入っていればよく、セリウムイオン等を含む層自体のセリウムイオン等の含有率は上述の範囲より高くてもよい。また積層膜の作製方法としては、例えば上述の(1)〜(3)のいずれかの方法によりセリウムイオン等を含む陽イオン交換膜を作製しておき、セリウムイオン等を含まないイオン交換膜と積層する工程を経て作製することが好ましいが、特に限定されない。
電解質膜中にセリウム化合物又はマンガン化合物(以下、「セリウム化合物等」という。)を含有させることによっても、電解質膜の耐久性を向上させることもできる。セリウム化合物等が水溶性の場合は、上述のように膜中でイオンとして存在すると考えられるが、セリウム化合物等が水に難溶性であっても本発明の電解質膜は過酸化水素又は過酸化物ラジカルに対して優れた耐性を有し、耐久性に優れる。その理由は明確ではないが、以下のいずれかの機構を考えている。1つには、難溶性セリウム化合物等が膜中で解離する、又は部分的に溶解することによりセリウムイオン等が生成し、酸性基の一部がセリウムイオン等でイオン交換され、当該イオンが電解質膜の過酸化水素又は過酸化物ラジカル耐性を効果的に向上させていると考えられる。もう一つとしては、難溶性セリウム化合物等の中のセリウム元素等が、触媒層から膜中に拡散してくる過酸化水素を効果的に分解する機能を有していると考えられる。
具体的な難溶性セリウム化合物としては、リン酸第一セリウム、リン酸第二セリウム、酸化セリウム、水酸化第一セリウム、水酸化第二セリウム、フッ化セリウム、シュウ酸セリウム、タングステン酸セリウム、ヘテロポリ酸のセリウム塩が挙げられる。難溶性マンガン化合物としては、酸化マンガン(II)、四酸化三マンガン、酸化マンガン(III)、酸化マンガン(IV)、酸化マンガン(VII)等が挙げられる。
酸性基を有する含フッ素重合体中に難溶性セリウム化合物等を含有させて本発明の電解質膜を得る方法は特に限定されないが、例えば以下の方法が挙げられる。
(1)酸性基を有する含フッ素重合体の分散液中に難溶性セリウム化合物等を添加して分散液中に含有させた後、得られた液を用いてキャスト法等により製膜する方法。このとき難溶性セリウム化合物等は該化合物を高度に分散できる溶媒(分散媒)とあらかじめ混合しておいてから酸性基を有する含フッ素重合体の溶液又は分散液と混合してもよい。
(2)セリウムイオン等が含まれる溶液中に酸性基を有する含フッ素重合体からなる膜を浸漬してイオンを膜中に含有させた後、リン酸、シュウ酸、NaFや水酸化ナトリウム等の、セリウムイオン等と反応して難溶性セリウム化合物等を形成する物質を含む溶液に浸漬して、難溶性セリウム化合物等を膜中に析出させる方法。
(3)酸性基を有する含フッ素重合体の分散液中に該分散液に溶解可能なセリウム化合物等を添加して酸性基をセリウムイオン等によりイオン交換した後、該分散液にリン酸、シュウ酸、NaFや水酸化ナトリウム等の、セリウムイオン等と反応して難溶性セリウム化合物等を形成する物質又はそれを含む溶液を添加して、該分散液中に難溶性セリウム化合物等を生成させ、得られた液を用いてキャスト法等により製膜する方法。上記含フッ素重合体の分散液中に該分散液に溶解可能なセリウム化合物等としては、例えば酢酸セリウム、塩化セリウム、硝酸セリウム、硫酸セリウム、酢酸マンガン、塩化マンガン、硝酸マンガン、硫酸マンガン等が挙げられる。
(4)酸性基を有する含フッ素重合体の前駆体に難溶性セリウム化合物等を添加し、2軸押出し成形による混練、ペレット化、一軸押出し成形によるフィルム化、そして加水分解、酸型化処理により製膜する方法が考えられる。ここで含フッ素重合体の前駆体とは、イオン交換基として機能する酸性基に変換可能な官能基を有する重合体であり、例えば酸性基がスルホン酸基の場合には、−SOF基を有する重合体のことを言う。
上記の方法のなかでも特に(2)の方法が好ましい。セリウムイオン等の置換量の制御が可能であり、また、製膜時の膜の厚み調整が可能であり均一な厚みの膜を得やすいからである。
本発明において、電解質膜中に含まれる難溶性セリウム化合物等の好ましい割合としては、電解質膜全質量の0.3〜80%(質量比)であることが好ましく、より好ましくは0.4〜70%、さらに好ましくは0.5〜50%である。膜中の難溶性セリウム化合物等の含有量がこの範囲よりも少ないと、過酸化水素又は過酸化物ラジカルに対する十分な安定性が確保できないおそれがある。また含有量がこの範囲よりも多いと、電流遮蔽が発生するため、膜抵抗が増大して発電特性が低下するおそれがある。
本発明の電解質膜を有する固体高分子形燃料電池は、例えば以下のような構成である。すなわち、本発明の電解質膜の両面に、触媒とイオン交換樹脂とを含む触媒層を有するアノード及びカソードが配置された膜電極接合体を備える。膜電極接合体のアノード及びカソードは、好ましくは触媒層の外側(膜と反対側)にカーボンクロスやカーボンペーパー等からなるガス拡散層が配置される。膜電極接合体の両面には、燃料ガス又は酸化剤ガスの通路となる溝が形成されセパレータが配置され、セパレータを介して膜電極接合体が複数積層されたスタックを構成し、アノード側には水素ガスが供給され、カソード側には酸素又は空気が供給される構成である。アノードにおいてはH→2H+2eの反応が起こり、カソードにおいては1/2O+2H+2e→HOの反応が起こり、化学エネルギーが電気エネルギーに変換される。
また、本発明の電解質膜は、アノード側に燃料ガスではなくメタノールを供給する直接メタノール燃料電池にも使用できる。
上述の触媒層は通常の手法に従い、例えば以下のようにして得られる。まず、白金触媒又は白金合金触媒微粒子を担持させた導電性のカーボンブラック粉末と酸性基を有する含フッ素重合体の溶液を混合し均一な分散液を得て、例えば以下のいずれかの方法でガス拡散電極を形成して膜電極接合体を得る。
第1の方法は、電解質膜の両面に上記分散液を塗布し乾燥後、両面を2枚のカーボンクロス又はカーボンペーパーで密着する方法である。第2の方法は、上記分散液を2枚のカーボンクロス又はカーボンペーパー上に塗布乾燥後、分散液が塗布された面が上記電解質膜と密着するように、上記電解質膜の両面から挟みこむ方法である。なお、ここでカーボンクロス又はカーボンペーパーは触媒を含む層により均一にガスを拡散させるためのガス拡散層としての機能と集電体としての機能を有するものである。また、別途用意した基材に上記分散液を塗工して触媒層を作製し、転写等の方法により電解質膜と接合させた後に基材をはく離し、上記ガス拡散層で挟み込む方法も使用できる。
触媒層中に含まれる酸性基を有する含フッ素重合体は特に限定されないが、本発明の電解質膜を構成する樹脂と同様に、軟化温度が90℃以上であり酸性基を有する含フッ素共重合体であることが好ましい。触媒層は、本発明の電解質膜と同様にセリウム原子及びマンガン原子からなる群から選ばれる1種以上を含んでいてもよい。セリウム原子及びマンガン原子からなる群から選ばれる1種以上を含む触媒層は、アノードにもカソードにも適用でき、樹脂の分解は効果的に抑制されるので、固体高分子形燃料電池はさらに耐久性が付与される。
本発明の電解質膜は、一部がセリウム原子及びマンガン原子からなる群から選ばれる1種以上を含む、酸性基を有する含フッ素共重合体のみからなる膜であってもよいが、他の成分を含んでいてもよく、ポリテトラフルオロエチレンやパーフルオロアルキルエーテル等の他の樹脂等の繊維、織布、不織布、多孔体等により補強されている膜であってもよい。
半発明の膜電極接合体を備える固体高分子型燃料電池は、90℃以上で運転し、発電することができる。燃料ガスとしてメタノール、天然ガス、ガソリン等を改質して得られる水素を使用する場合、一酸化炭素が微量でも含まれると電極触媒が被毒して燃料電池の出力が低下しやすくなる。運転温度を90℃以上にすると被毒を抑制することが可能となる。運転温度を120℃以上にするとより好ましく、被毒を抑制する効果がより高くなる。
以下、本発明を具体的に実施例(例1〜6)及び比較例(例7〜12)を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されない
[例1]
特表2002−528433号公報(第25頁、実施例1)に記載の方法と同様の方法でCF=CFCFCFSOFを合成した。内容積100mLのステンレス製オートクレーブに、(CFC−O−O−C(CF(5.6mg)、CF=CFCFCFSOF(63.75g)を仕込み、液体窒素による冷却下、充分脱気した。その後、100℃に昇温して、テトラフルオロエチレンを系内に導入し圧力を0.59MPaGに保持した。そこへ窒素ガスを加えて1.05MPaGとした。その後130℃に昇温して1.3MPaGとした。130℃で17時間撹拌後、系内のガスをパージし、オートクレーブを冷却して反応を終了させた。
生成物をCClFCFCHClFで希釈後、CHCClFを添加し、ポリマーを凝集してろ過した。その後、CClFCFCHClF中でポリマーを撹拌し、CHCClFで再凝集し、80℃で一晩減圧乾燥した。生成量は2.5gであった。
得られたポリマーについて、窒素ガスで20%に希釈したフッ素ガスを0.3MPaGまで導入し、180℃で4時間保持した。その後、熱プレスにより厚さ約50μmの膜を得た。加水分解は始めにKOHの水とジメチルスルホキシドを溶媒とする溶液(KOH/水/ジメチルスルホキシド=15/55/30質量比)に浸漬、次に塩酸に浸漬して酸型に変換し、超純水で洗浄した。
得られたイオン交換膜を滴定によりイオン交換容量を測定したところ、1.13ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
この膜に対して軟化温度の測定を行った。動的粘弾性測定装置DVA200(アイティー計測社製)を用いて、試料幅0.5cm、つかみ間長2cm、周波数1Hz、昇温速度2℃/分にて動的粘弾性の測定を行った。損失弾性率の最大値から求めた軟化温度は130℃であった。
得られた膜のスルホン酸基量の10%の量に相当するセリウムイオン(+3価)を含むように、硝酸セリウム(Ce(NO・6HO)12.0mgを500mLの蒸留水に溶解し、この中に上記イオン交換膜0.8gを浸漬し、室温で40時間、スターラーを用いて撹拌を行ってイオン交換膜中にセリウムイオンを含有させる。なお、浸漬前後の硝酸セリウム溶液をイオンクロマトグラフィーにより分析し、イオン交換膜のセリウムイオンの含有率(膜中の−SO 基の数に対するセリウムイオンの割合)を算出すると10%である。
CF=CF/CF=CFOCFCF(CF)O(CFSOH共重合体(イオン交換容量1.2ミリ当量/g乾燥樹脂)を内面がハステロイC合金で作られた耐圧オートクレーブを用いてエタノールに分散させ、質量比で固形分が10%のエタノール分散液を得る。これを電解質液Aとする。カーボンブラック粉末に白金を質量比で50%担持した触媒20gに水126gを添加し超音波を10分かけて均一に分散させた。これに電解質液A80gを添加し、さらに54gのエタノールを添加して固形分濃度を10%とし、これをカソード触媒層作製用塗工液とする。この塗工液をエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体からなるシート(商品名:アフレックス100N、旭硝子社製、以下、単にETFEシートという。)上に塗布乾燥し、白金量が0.5mg/cmのカソード触媒層を作製する。
また、カーボンブラック粉末に白金とルテニウムの合金を質量比で53%(白金/ルテニウム比=30/23)担持した触媒20gに水124gを添加し超音波を10分かけて均一に分散させ、これに上記電解質液A75gを添加し、さらに56gのエタノールを追加し固形分濃度を10%(質量比)とし、これをアノード触媒層作製用塗工液とする。この塗工液をETFE基材フィルム上に塗布乾燥し、白金量が0.35mg/cmのアノード触媒層を作製する。
電解質膜をカソード触媒層及びアノード触媒層で挟み、加熱プレス(プレス条件:120℃、2分、3MPa)でプレスして両触媒層を膜に接合し、基材フィルムを剥離して電極面積25cmの膜触媒層接合体を得る。
膜触媒層接合体を2枚のカーボンペーパーからなるガス拡散層で挟み込んで膜電極接合体を得る。ここで使用したカーボンペーパーは、片側の表面にカーボンとポリテトラフルオロエチレンとからなる層を有しており、該層が膜触媒層接合体の触媒層と接触するように配置する。この膜電極接合体を発電用セルに組み込み、水素(利用率50%)及び空気(利用率50%)を圧力が0.2MPa、露点が100℃の加湿したガスとしてセル内に供給する。セル温度を120℃とし、電流密度を0.2A/cmに固定してセル電圧を記録する。初期の電圧及び0.5Vに低下するまでの時間を調べる。結果を表2に示す。表2において、0.5Vに低下するまでの時間が2000時間以上であるものを◎、900時間以上2000時間未満であるものを○、900時間未満であるものを×で表す。
[例2]
特開昭63−297406号公報(第8頁、実施例1)に記載の方法と同様の方法により、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CFO(CFSOHに基づく繰り返し単位を有するポリマーからなるイオン交換膜を形成し、イオン交換容量及び軟化温度を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。さらに、イオン交換膜にセリウムイオンを含有させた電解質膜を得て、例1と同様の方法でセリウムイオンの含有率を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。また、例1と同様の方法で膜電極接合体を得て、セル電圧を調べると、表2に示す結果のとおりとなる。
[例3]
米国特許出願公開第2004/0121210号明細書(第2頁、段落0028)に記載の方法と同様の方法でテトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CFO(CFSOHに基づく繰り返し単位を有するポリマーからなるイオン交換膜を形成し、イオン交換容量及び軟化温度を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。さらに、イオン交換膜にセリウムイオンを含有させた電解質膜を得て、例1と同様の方法でセリウムイオンの含有率を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。また、例1と同様の方法で膜電極接合体を得て、セル電圧を調べると、表2に示す結果のとおりとなる。
[例4]
特開2002−231268号公報(第6頁、実施例1)に記載の方法と同様の方法により、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CFCFO(CFSOHに基づく繰り返し単位を有するポリマーからなるイオン交換膜を形成し、イオン交換容量及び軟化温度を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。さらに、イオン交換膜にセリウムイオンを含有させた電解質膜を得て、例1と同様の方法でセリウムイオンの含有率を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。また、例1と同様の方法で膜電極接合体を得て、セル電圧を調べると、表2に示す結果のとおりとなる。
[例5]
国際公開第2004/97851号パンフレット(第33頁、例7)に記載の方法と同様の方法により、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、下記モノマー(2)に基づく繰り返し単位を有するポリマーからなるイオン交換膜を形成し、イオン交換容量及び軟化温度を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。さらに、イオン交換膜にセリウムイオンを含有させた電解質膜を得て、例1と同様の方法でセリウムイオンの含有率を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。また、例1と同様の方法で膜電極接合体を得て、セル電圧を調べると、表2に示す結果のとおりとなる。
Figure 2006302600
[例6]
特開2002−260705号公報(第18頁、合成例8)に記載の方法と同様の方法により、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、下記化合物(5)に基づく繰り返し単位と、CF=CFOCFCF(CF)O(CFSOHに基づく繰り返し単位とを有するポリマーを合成する。下記化合物(5)に基づく繰り返し単位は、42mol%である。
得られたポリマーをKOHの水とジメチルスルホキシド(KOH/水/ジメチルスルホキシド=15/55/30質量比)を溶媒とする溶液に浸漬、次に塩酸に浸漬して酸型に変換し、超純水で洗浄した。酸型に変換されたポリマーをエタノールと水の混合溶媒(70/30質量比)に分散させ、質量比で固形分が9%の分散液を得た。その分散液100gに対し、炭酸セリウム水和物(Ce(CO・8HO)0.29gを加え、セリウムイオンを含有した分散液を得る。次にこの分散液を100μmのETFEシート上に、ダイコータにて、塗工して製膜する。これを80℃で30分乾燥し、さらに150℃で30分のアニールを施し、膜厚50μmのイオン交換膜を形成する。イオン交換膜のイオン交換容量及び軟化温度を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。
さらに、イオン交換膜にセリウムイオンを含有させた電解質膜を得て、例1と同様の方法でセリウムイオンの含有率を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。また、例1と同様の方法で膜電極接合体を得て、セル電圧を調べると、表2に示す結果のとおりとなる。
Figure 2006302600
[例7〜11]
例2〜6においてセリウムイオンを含有させないほかは同様にして、電解質膜を形成し、膜電極接合体を得る。セル電圧を調べると、表2に示す結果のとおりとなる。
[例12]
テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CFOCFCF(CF)O(CFSOHに基づく繰り返し単位を有するポリマーからなるイオン交換膜を形成し、イオン交換容量及び軟化温度を測定すると、表1に示す結果のとおりとなる。例1と同様の方法で膜電極接合体を得て、セル電圧を調べると、表2に示す結果のとおりとなる。
Figure 2006302600
Figure 2006302600
本発明の電解質膜は、軟化温度が高く、燃料電池の発電により生成される過酸化水素又は過酸化物ラジカルに対する耐久性が極めて優れている。したがって、本発明の電解質膜を有する膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池は、高温運転の低加湿発電、高加湿発電のいずれにおいても長期の耐久性を有する。

Claims (17)

  1. 軟化温度が90℃以上であり酸性基を有する含フッ素重合体からなるイオン交換膜からなり、セリウム原子及びマンガン原子からなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする固体高分子型燃料電池用電解質膜。
  2. 前記セリウム原子及びマンガン原子からなる群から選ばれる1種以上は、イオンとして含まれる請求項1記載の固体高分子型燃料電池用電解質膜。
  3. 酸性基は、スルホン酸基である請求項1又は2に記載の固体高分子型燃料電池用電解質膜。
  4. セリウムイオンを、前記イオン交換膜に含まれる−SO 基の0.3〜20モル%含む請求項3に記載の固体高分子型燃料電池用電解質膜。
  5. マンガンイオンを、前記イオン交換膜に含まれる−SO 基の0.5〜30モル%含む請求項3に記載の固体高分子型燃料電池用電解質膜。
  6. 前記酸性基を有する含フッ素重合体は、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体(エーテル結合性の酸素原子を含んでいてもよい。)である請求項1〜5のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用電解質膜。
  7. 前記スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体は、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CF(CFSOH(式中、aは0〜6の整数である。)に基づく繰り返し単位とを含む共重合体である請求項6に記載の固体高分子型燃料電池用電解質膜。
  8. 前記スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体は、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CFO(CFSOH(式中、bは1〜6の整数である。)に基づく繰り返し単位とを含む共重合体である請求項6に記載の固体高分子型燃料電池用電解質膜。
  9. 前記スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体は、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CFCFO(CFSOH(式中、cは1〜6の整数である。)に基づく繰り返し単位とを含む共重合体である請求項6に記載の固体高分子型燃料電池用電解質膜。
  10. 前記スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体は、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、式(1)で表されるモノマー(ただし、R〜Rはそれぞれ独立にエーテル結合性酸素原子を含有してもよい炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基又はフッ素原子であり、Rはエーテル性酸素原子を含有してもよい炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基である。)に基づく繰り返し単位とを含む共重合体である請求項6に記載の固体高分子形燃料電池用電解質膜。
    Figure 2006302600
  11. 前記式(1)で表されるモノマーは、式(2)で表される請求項10に記載の固体高分子形燃料電池用電解質膜。
    Figure 2006302600
  12. 前記スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体は、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CF(OCFCFX)O(CFSOH(式中、dは0又は1、Xはフッ素原子又はトリフルオロメチル基であり、eは1〜5の整数である。)に基づく繰り返し単位と、式(3)で表されるモノマー及び式(4)で表されるモノマー(ただし、Rはエーテル結合性酸素原子を含有してもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基又はフッ素原子、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基又はフッ素原子である、又は、R及びRは共同で炭素数3〜5のパーフルオロアルキレン基を形成する。R〜R11はそれぞれ独立に炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基又はフッ素原子である、又は、R〜R11のうち2つは共同で炭素数3〜5のパーフルオロアルキレン基を形成する。)からなる群から選択される少なくとも一つに基づく繰り返し単位とを含む共重合体である請求項6に記載の固体高分子形燃料電池用電解質膜。
    Figure 2006302600
  13. 前記式(3)で表されるモノマー及び式(4)で表されるモノマーからなる群から選択される少なくとも一つは、式(5)で表される請求項12に記載の固体高分子型燃料電池用電解質膜。
    Figure 2006302600
  14. 請求項2〜12のいずれかに記載の電解質膜の製造方法であって、酸性基を有する含フッ素重合体の分散液中に、当該分散液に溶解可能なセリウム化合物又はマンガン化合物からなる群から選択される1種以上を混合した後、得られた液を用いてキャスト製膜し、電解質膜を作製することを特徴とする固体高分子形燃料電池用電解質膜の製造方法。
  15. 前記溶解可能なセリウム化合物又はマンガン化合物からなる群から選択される1種以上は、炭酸セリウム又は炭酸マンガンである請求項14に記載の固体高分子形燃料電池用電解質膜の製造方法。
  16. 触媒を含む触媒層を有するアノード及びカソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置される電解質膜とを備える固体高分子型燃料電池用膜電極接合体であって、前記電解質膜が請求項1〜12のいずれかに記載の電解質膜からなることを特徴とする固体高分子型燃料電池用膜電極接合体。
  17. 請求項15に記載の膜電極接合体を備える固体高分子型燃料電池の運転方法であって、アノード側に水素ガス、カソード側に酸素又は空気を供給し、90℃以上で発電することを特徴とする固体高分子型燃料電池の運転方法。
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