JP2006300158A - ダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉機構 - Google Patents

ダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉機構 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、シンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡単な上、安定したダンパ効果を得られ、しかも超小型化も可能となる新規なダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
流体を注入したケーシング、及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるダンパ装置であって、該ダンパ装置における前記ピストンの側面周囲にはシール部材嵌入用の溝部が設けられてなり、特に、当該溝部の溝幅を前記シール部材の厚みより幅広にすると共に、当該溝部の底部の形状を前記ピストンの長さ方向に沿うテーパ状にしたことを特徴とするダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉機構。
【選択図】 図5

Description

本発明は、主として一定範囲を移動ないし作動するように構成された可動体の動作などを制御するためのダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉機構に関する。
一定範囲を移動ないし作動するように構成された可動体を動作させるにあたっては、その動作域の終点において、当該可動体及びこれに積載される物品に対して慣性力が生じるため、大きな衝撃音が生じたり、破損・変形の原因となったりする。
これは、主にこのような可動体が動作域の終点において急停止することから生じる問題であり、このような可動体の急停止を防止するために、エアダンパやオイルダンパなどのダンパ装置(ショックアブソーバ)を取り付け、前記可動体の移動ないし作動時における運動エネルギーを減衰することが一般的となっている。
このような可動体の動作を制御するダンパ装置の一例としては、図1の断面図に示すような直線運動式のものや、図2の断面図に示すような回転運動式のものなどを挙げることができる。
図1に示す直線運動式のダンパ装置1は、流体を注入した略筒状のケーシング(シリンダ)2、ピストン3及びピストンロッド4からなるダンパ装置1であり、前記ピストン3には、ピストン3の移動に伴って圧力室から非圧力室へ向かって一定量の流体が通過することができるオリフィス通路9が設けられる。
そして、図1に示すダンパ装置1は、ピストン3に対して図中Aの方向に力が加えられると、ケーシング2内の作動流体は、ピストン3に設けたオリフィス通路9を通過して、圧力室である部屋21側から非圧力室である部屋22側へ流れ、ピストン3が前記Aの方向に移動する。
このとき、作動流体がオリフィス通路9を通過する際に生じる抵抗力によって、ピストン3は前記Aの方向とは逆方向への抵抗力を受け、運動エネルギーが減衰されてピストン3の移動速度はゆっくりとなり、これによりダンパ効果(制動力)が得られる仕組みとなっている。
又、ピストン3に対して図中Aの反対方向に力が加えられた場合にあっては、ピストン3は前記Aの方向への抵抗力を受けるのであり、即ち、図1に示すダンパ装置は、ピストン3に対していずれの方向から力が加えられても同様のダンパ効果が発現するのである。
一方、図2に示す回転運動式のダンパ装置1は、内壁に隔壁23を突設した円筒状のケーシング2、当該ケーシング2に注入された流体、当該ケーシング2に対して回転可能に組み合わされたピストン(回転翼)3を備えたロータからなるダンパ装置1である。
そして、図2に示すダンパ装置1は、図中、右回りにロータが回転する力が加えられると、ピストン3とケーシング2内壁とが形成する極僅かの隙間(クリアランス)を通過してケーシング2内の作動流体が、圧力室側である部屋21から非圧力室側である部屋22へ流入し、ピストン3が回転方向に移動する。
このとき、作動流体がピストン3とケーシング2内壁とが形成する極僅かな隙間を通過する際に生じる抵抗力によって、ピストン3は回転方向とは逆方向への抵抗力を受け、運動エネルギーが減衰されてピストン3の移動速度はゆっくりとなり、これによりダンパ効果(制動力)が得られる仕組みとなっている。
又、左回りにロータが回転する力が加えられた場合にあっては、ピストン3はその回転方向とは逆方向への抵抗力を受けるのであり、即ち、図2に示す流体圧ダンパは、ロータに対していずれの回転方向に回転する力が加えられても同様のダンパ効果が発現するのである。
しかしながら、一般に可動体の移動ないし作動時における運動エネルギーの減衰が求められる状況は、引力などによる加速度が可動体に加わることによる可動体の急落等を防止するような場合が殆どであり、即ち、一般的に必要とされるダンパ効果は可動体が一方向に動作するときのみであり、他方へ動作する際には殆んど必要がない上、余計な抵抗が加わることは必ずしも要求されるものではない。
この点に鑑み、一方向の動作にのみダンパ効果を発揮するダンパ装置が開発されている(例えば、特許文献1、2。)。
特開2000−145869号公報 特開2001−82522号公報
特許文献1に記載のダンパ装置は、ケーシングと、前記ケーシング内に配したピストンと、前記ケーシング内に封入した作動流体と、前記ピストンの移動に伴って前記作動流体が流れるオリフィス孔を設けた弾性体とで構成され、ダンパ作用をなす可動体の正動時には作動流体は通過せず、正動時と逆方向に動作する可動体の逆動時には作動流体が通過するバイパス流路を設けたことを特徴とするものである。
又、特許文献2に記載の流体式ダンパは、液体を注入した有底筒状のシリンダ内のピストンに連結されるピストンロッドを直線移動部と連結部とした直線移動型の流体式ダンパにおいて、ピストンには、その軸線方向と平行に貫通形成される液体流通路と、前記液体流通路の一方の端部にこの端部を閉塞し得るベーン部材を開閉移動自在に設け、前記ベーン部材には、前記閉塞した状態において前記液体流通路と連通する位置に一方の端面から他方の端面へ貫通するオリフィスが設けられていることを特徴とするものである。
しかしながら、特許文献1に記載のダンパ装置においては、弾性体装着部に装着された弾性体が抜け落ちることを防止するための凸状の脱落防止部が設けられているため、当該弾性体装着部に弾性体を装着する際には、この弾性体に対して相当な圧力を加えて変形し、脱落防止部の隙間からねじ込まなければならないといった頓雑な作業が必要となる。
又、特許文献2に記載の流体式ダンパにおいては、装着されたベーン部材が抜け落ちることを防止するための押さえ板がピストンとは別の部材で構成されていることから、部品点数が多くなりコスト高となるばかりか、使用中に押さえ板が破損したりする虞があり、更に、押さえ板をネジ等で取り付けるといった頓雑な作業が必要となる。
更に、特許文献1や特許文献2に記載されたダンパ装置においては、逆止弁ホールを設けたり、逆止弁部材の抜け落ちを防止するために、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要があることから、ピストンの端面積が大きくなり、このため小型のダンパ装置を作成することが非常に困難になる。
そこで、本発明者は、このような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、流体を注入したケーシング、及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるダンパ装置であって、該ダンパ装置における前記ピストンの側面周囲にはシール部材嵌入用の溝部が設けられてなり、特に、当該溝部の溝幅を前記シール部材の厚みより幅広にすると共に、当該溝部の底部の形状を前記ピストンの長さ方向へ沿うテーパ状にしたことを特徴とするダンパ装置(以下、本発明装置と称する。)を完成するに至ったのである。
即ち、本発明者は、この種ダンパ装置におけるピストンの側面周囲にわたってシール部材嵌入用の溝部を設け、特に、前記溝部の形状につき、溝幅を前記シール部材の厚みより幅広にすると共に、当該溝部の底部を前記ピストンの長さ方向へ沿うテーパ状にすることにより、該溝部に嵌入したシール部材が、ピストンの摺動に応じて、前後移動するように構成することができ、もって、ピストンの摺動方向に応じて、シール部材、ピストン及びケーシングが形成する隙間の大きさに差を生じさせることができるとの知見を得たのであり、これより、一方向の動作域にのみダンパ効果を発揮するダンパ装置を構築することができるとの知見を得たのである。
又、このような構成とすることにより、非常にシンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡単な上、安定したダンパ効果が得られるダンパ装置を構築できるとの知見を得たのである。
特に、本発明のダンパ装置においては、ピストンの側面周囲に設けた溝部にシール部材を嵌入するだけの単純な構成であり、逆止弁ホールを設けたり、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要がないため、非常に超小型のダンパ装置の構築も可能になるとの知見も得たのである。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、シンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡単な上、安定したダンパ効果を得られ、しかも超小型化も可能となる新規なダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決する手段である本発明装置は、流体を注入したケーシング、及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるダンパ装置であって、該ダンパ装置における前記ピストンの側面周囲にはシール部材嵌入用の溝部が設けられてなり、特に、当該溝部の溝幅を前記シール部材の厚みより幅広にすると共に、当該溝部の底部の形状を前記ピストンの長さ方向へ沿うテーパ状にしたことを特徴とする。
以下、本発明装置について詳細に説明する。
本発明のダンパ装置は、流体を注入したケーシング及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるものであれば特に限定されるものではなく、具体的に例えば、略筒状(シリンダ状)のケーシング、ピストン及びピストンロッドからなる直線運動式のダンパ装置や、内壁に1ないし複数の隔壁を突設した円筒状のケーシング及び当該ケーシングに対して回転可能に組み合わされた1ないし複数のピストン(回転翼)を備えたロータからなる回転運動式のダンパ装置などを挙げることができる。
又、このケーシングに注入する「流体」としては、本発明装置をオイルダンパとして構成する場合には、水や油等の各種液体から選ばれた少なくとも一種を適宜選択して用いることができ、本発明装置をエアダンパとして構成する場合には空気や窒素、酸素及び二酸化酸素等の各種気体から選ばれた少なくとも一種を適宜選択して用いることができる。
なお、本発明装置をエアダンパとして構成する場合には、必ずしも積極的に流体を注入する必要は無く、大気中にある空気を利用しても良いのであり、従って、本発明において「流体を注入する」とは、ケーシング内に流体を存在させるという意味である。
本発明装置において用いられる前記「ピストン」は、前記ケーシング内に嵌入されて、前記ケーシング内壁に沿って摺動すると共に該ケーシング内を二つの部屋(圧力室と非圧力室)に仕切り、前記二つの部屋内における流体の充填割合を変化させるものであり、その形状や材質については、本発明装置の使用の際に加えられる圧力に耐え得る物理的強度を有し、前記ケーシング内に嵌まり込み得ると共にケーシング内壁を沿って摺動できるものであれば特に限定されるものではないが、一般的には、ある程度の厚みがあり、ケーシングの断面形状などに応じた形状と大きさを有する金属製、プラスチック製或いは合成樹脂製などのピストンが用いられる。
又、本発明装置が直線運動式のダンパ装置の場合において用いられる前記「ピストンロッド」は、前記ピストンに取り付けられて、前記ピストンの摺動に応じて前記ケーシングからの突出距離を変化させるものであり、その形状や材質については、本発明装置の使用の際に加えられる圧力に耐え得る物理的強度を有するものであれば、特に限定されるものではないが、一般的には、金属製、プラスチック製或いは合成樹脂製の棒状体が用いられる。
そして、本発明装置においては、この種ダンパ装置における前記ピストンの側面周囲にシール部材嵌入用の溝部を設け、特に、前記溝部の形状につき、溝幅を前記シール部材の厚み(横幅)より幅広にすると共に、当該溝の底部を前記ピストンの長さ方向へ沿うテーパ状にした点に最も大きな特徴を有する。
即ち、本発明装置においては、シール部材嵌入用の溝部の形状につき、その溝幅を前記シール部材の厚みより幅広にしているから、前記溝部に嵌入したシール部材が、ピストンの摺動によって生じるケーシング内壁との摩擦力や流体による押圧により、溝部における前後いずれかの方向に移動することが可能となるようにすることができるのであり、又、当該溝部の底部を前記ピストンの長さ方向へ沿うテーパ状にしているから、シール部材の移動に応じて、シール部材、ピストン及びケーシングが形成する隙間の大きさに差を生じさせることができるのである。
言い換えれば、シール部材が当該溝部の浅い部分に位置するときには、流体が移動するための隙間が狭くなるために強いダンパ効果が発生するのであり、一方、シール部材が当該溝部の深い部分に位置するときには、シール部材の内側などに遊びが生じ、流体が移動するための隙間が広くなるためにピストンの移動がスムーズになるのであり、これより、一方向の動作域にのみダンパ効果を発揮するダンパ装置を構築することができるのである。
又、このような構成とすることにより、非常にシンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡単な上、安定したダンパ効果が得られるダンパ装置を構築できるのである。
特に、本発明のダンパ装置においては、ピストンの側面周囲に設けた溝部にシール部材を嵌入するだけの単純な構成であり、逆止弁ホールを設けたり、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要がないため、非常に超小型のダンパ装置の構築も可能になるのである。
ここで、ピストンの側面周囲に設けるシール部材嵌入用の溝部については、その溝幅を前記シール部材の厚み(横幅)より幅広にすると共に、当該溝部の底部を前記ピストンの長さ方向へ沿うテーパ状にしたものであれば得に限定されるものではなく、従って、溝幅については、嵌入するシール部材の厚み(横幅)に応じて適宜決定すれば良いのであるが、その溝幅が広すぎるとシール部材の移動幅が大きくなってレスポンスが悪くなる上、ピストン端面の厚みが減ることによるピストン自体の物理的強度の低下が生じるため、この溝幅については、嵌入するシール部材の厚み(横幅)の1.1〜10倍程度とすることが一般的であり、特に、1.5〜5倍程度とすることがより好ましい。
又、前記溝部の深さについては、当該溝部の底部がピストンの長さ方向へ沿うテーパ状となっているため、当該溝部において、溝の浅い部分と深い部分が必然的に存在することになる。
溝の浅い部分については、嵌入するシール部材の厚み(縦幅)に応じて適宜その深さを決定すれば良いのであるが、溝の深い部分が極端に深すぎるとシール部材の遊びが大きくなってシール部材が捩れたり、ひずんだりして戻りが悪くなり、安定したダンパ効果が発生しなくなる上、ピストン自体の物理的強度が低下することから、溝部における溝の深い部分の深さついては、溝の浅い部分の深さの1.1〜5倍程度とすることが一般的であり、特に、1.2〜3倍程度とすることがより好ましい。
ここで、ピストンに対して前記溝部を設ける手段としては、特に制限されるものではなく、例えば、ピストンを形成した後に溝部を旋盤などを用いて切り欠いても良いが、製造工程を減らすことによる低コスト化を実現するために、ピストンを加工する際の金型成型などにおいて、ピストン本体と一時に溝部を形成することが好ましい。
なお、前記溝部に嵌入されるシール部材としては、シリコンゴムやネオプレンゴムなどの非線形弾性体を当該溝部に嵌入し得る形状に形成したものを使用することが好ましく、通常は、O−リングに代表されるスクイーズパッキンを使用することが一般的となる。
又、本発明装置においては、シール部材の破損や変形を防止するために、前記シール部材と共にバックアップリングなどの補強部材を溝部に備えても良い。
ところで、本発明装置においては、シール部材が溝部における溝の浅い部分に位置した際に、流体が移動するための隙間が狭くなるために強いダンパ効果が発生するのであるが、当該シール部材が流体の移動するための隙間を完全に塞いでしまう場合があり、このような場合にあっては非常に大きなダンパ効果が発現するために、このダンパ装置を備えた可動体等の動作に必要以上に大きなブレーキがかかり、かえって取り扱い性が悪くなるといった問題が発生する虞がある。
そこで、本発明装置においては、シール部材が流体の移動するための隙間を完全に塞いでも、一定の流体移動量が確保されるように、ピストンに対して、該ピストンによって仕切られたケーシング内の二つの部屋の一方からもう一方の部屋へ流体が移動可能となるオリフィス通路(小径の貫通孔)を設けることが好ましい。
即ち、ピストンに対して、オリフィス通路を設けることにより、シール部材が流体の移動するための隙間を完全に塞いでも、前記オリフィス通路を介して圧力室から非圧力室へ一定量の流体が移動可能となるのであり、これより、ダンパ効果が過剰になることを防止することができるのである。
又、このオリフィス通路の内径が実質的に発生するダンパ効果を決定することから、オリフィス通路の内径を調整することにより、所望のダンパ効果を得ることが可能となるのである。
なお、このオリフィス通路の設置位置としては、特に限定されるものではないが、ピストンとピストンロッドとの接続の邪魔にならず、又、シール部材の移動位置に影響されること無く、一定の流体移動量を常に確保するために、通常は、溝部における溝の浅い方側に位置するピストンの端面からピストンに設けた溝部におけるテーパ面の中程辺りに向かって貫通するように設置することが好ましい。
一方、本発明装置においては、一方、シール部材が溝部の深い部分に位置するときに、流体が移動するための隙間が広くなるためにピストンの移動がスムーズになるのであるが、この際の流体の移動をより一層スムーズにするために、ピストンにバイパス通路を設けることが好ましい。
このバイパス通路の例としては、ピストンの側面における1ないし複数箇所に設けた切り欠きや、溝部における溝の深い方に位置するピストンの端面から溝部の側面に向かって貫通する1ないし複数個の貫通孔(流体の逃げ穴)などを挙げることができる。
なお、ピストンに対して前記オリフィス通路や前記バイパス通路を設ける手段としては、特に制限されるものではなく、例えば、ピストンを形成した後にオリフィス通路やバイパス通路を設けても良いが、製造工程を減らすことによる低コスト化を実現するために、ピストンを加工する際の金型成型などにおいて、ピストン本体と一時にオリフィス通路やバイパス通路を形成することが好ましい。
ところで、この種ダンパ装置においては、ピストンへのピストンロッドの接続につき、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定することが、強度的な観点から好ましい。
特に、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように構成する場合においては、ピストンロッドを引っ張る力とダンパ効果による制動力がピストンとピストンロッドの接続位置に集中して掛かることから、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定し、一定以上の接続強度を確保することが必要になる。
しかしながら、従来公知の逆止弁機構を設けたダンパ装置においては、逆止弁ホールがピストン内部において大きな容積を占める上、逆止弁部材の抜け落ちを防止するために、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要があり、これより、ピストンとピストンロッドの接続につき、ピストンロッドがピストンを貫通するスペースを確保することが非常に困難となり、又、何とか貫通させても、ピストンに肉薄の部分が生じ、ピストン自体の剛性が確保できなくなるといった問題が生じる。
この問題は、ピストンの端面積が小さい小型のダンパ装置において、特に顕著に現れる。
そのため、従来公知の逆止弁機構を設けたダンパ装置においては、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定されているものは事実上無く、当然、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように逆止弁機構を設けたものは存在していないのである。
この点につき、本発明装置においては、ピストンの側面周囲に設けた溝部にシール部材を嵌入するだけの単純な構成であり、逆止弁ホールを設けたり、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要がないため、ピストンとピストンロッドの接続につき、ピストンロッドがピストンを貫通するために充分なスペースを確保することができる上、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定しても充分な剛性をピストンに確保することができるのである。
そして、本発明装置は、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定することができるから、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように、ピストンに設ける溝部のテーパの方向(先細る向き)を決定することも可能となるのである。
次に、本発明の開閉機構について詳細に説明する。
本発明の開閉機構は、前記本発明装置を備えてなることを特徴とするものであり、更に詳しくは、ドアや各種収納ケースの蓋のような、基部に対して蓋材が開閉可能に取り付けられた開閉機構において、特に、前記蓋材の開動作又は閉動作に対してダンパ効果を与えるべく、本発明装置を1ないし複数個備えたものである。
そして、前記本発明装置が小型化可能なことから、本発明の開閉機構においては、本発明装置の備え付けに要するスペースを比較的小さくすることが可能となるのである。
特に、前記本発明装置は、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように構成することもできることから、ダンパ装置の選択範囲が広く、これより、本発明の開閉機構においては、複雑なリンク機構を設けることなく、本発明装置を直接取り付けることもできるのである。
本発明は、前記構成を有し、シンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡単な上、安定したダンパ効果を得られ、しかも超小型化も可能となる新規なダンパ装置である。
即ち、本発明装置は、流体を注入したケーシング、及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるダンパ装置において、前記ピストンの側面周囲にシール部材嵌入用の溝部を設け、特に、前記溝部の形状につき、溝幅を前記シール部材の厚みより幅広にすると共に、当該溝部の底部を前記ピストンの長さ方向へ沿うテーパ状にすることにより、当該溝部に嵌入したシール部材が、ピストンの摺動に応じて、前後移動するように構成することができ、もって、ピストンの摺動方向に応じて、シール部材、ピストン及びケーシングが形成する隙間の大きさに差を生じさせることができるのであり、これより、一方向の動作域にのみダンパ効果を発揮するダンパ装置を構築することができるのである。
又、このような構成とすることにより、非常にシンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡単な上、安定したダンパ効果が得られるダンパ装置を構築できるのである。
特に、本発明装置においては、ピストンの側面周囲に設けた溝部にシール部材を嵌入するだけの単純な構成であり、逆止弁ホールを設けたり、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要がないため、非常に超小型のダンパ装置の構築も可能になるのである。
更に、本発明装置は、ピストンロッドがピストンロッドを貫通した状態で固定することができるから、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように構成することも可能となるのである。
本発明の開閉機構は、本発明装置を備えてなることを特徴とするものであり、本発明のダンパ装置が小型化可能なことから、本発明装置の備え付けに要するスペースが比較的小さくなるという利点を有するのである。
特に、本発明装置は、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように構成することもできることから、当該装置の選択範囲が広く、これより、本発明の開閉機構においては、複雑なリンク機構を設けることなく、本発明装置を直接取り付けることもできるのである。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図3は、実施例1に係る本発明のダンパ装置1を示す模式図であり、このダンパ装置1は、流体を注入したケーシング2、ピストン3及びピストンロッド4からなる直線運動式のダンパ装置1である。
図3(c)の斜視図に示すように、本実施例に係る本発明のダンパ装置1におけるピストン3には、その側面周囲にシール部材嵌入用の溝部5が設けられており、当該溝部5にはシール部材6としてのO−リング及びバックアップリング7が嵌入される。
又、本実施例においては、前記溝部5の形状につき、溝幅を前記シール部材6の厚みより幅広にすると共に、当該溝部5の底部を前記ピストン3の長さ方向へ沿うテーパ状としている。
更に、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1においては、ピストンロッド4がピストン3を貫通した状態でナット8を用いて固定することにより、一定以上の接続強度を確保している。
そして、図3(a)に示すように、本実施例に係るダンパ装置1は、ピストン3に対して図中Aの方向に力が加えられると、溝部5に嵌入されたシール部材6(及びバックアップリング7)が、当該溝部5における溝の浅い部分に移動するために、流体が移動するための隙間が狭くなる。
このため、圧力室となる部屋21から非圧力室となる部屋22への流体の移動が制限され、その際に生じる抵抗力によって、ピストン3は前記Aの方向とは逆方向への抵抗力を受けることから、運動エネルギーが減衰され、ダンパ効果が得られる仕組みとなっている。
一方、図3(b)に示すように、ピストン3に対して図中Bの方向に力が加えられると、溝部5に嵌入されたシール部材6(及びバックアップリング7)が、当該溝部5における溝の深い部分に移動するために、流体が移動するための隙間が広くなる
このため、流体が当該隙間を通過して圧力室となる部屋22から非圧力室となる部屋21へ移動することが可能となり、その際に殆んど抵抗力が生じないことから、ピストン3の動きがスムーズになる。
図4は、実施例2に係る本発明のダンパ装置1を示す模式図であり、このダンパ装置1は、流体を注入したケーシング2、ピストン3及びピストンロッド4からなる直線運動式のダンパ装置1である。
図4(c)の斜視図に示すように、本実施例に係る本発明のダンパ装置1におけるピストン3には、その側面周囲にシール部材嵌入用の溝部5が設けられており、当該溝部5にはシール部材6としてのO−リング及びバックアップリング7が嵌入される。
又、本実施例においては、前記溝部5の形状につき、溝幅を前記シール部材6の厚みより幅広にすると共に、当該溝部5の底部を前記ピストン3の長さ方向へ沿うテーパ状としている。
更に、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1においては、ピストンロッド4がピストン3を貫通した状態でナット8を用いて固定することにより、一定以上の接続強度を確保している。
加えて、本実施例においては、溝部5における溝の浅い方に位置するピストン3の端面から溝部5におけるテーパ面の中程辺りに向かって貫通するオリフィス通路9が設けられている。
即ち、図4に示す本実施例に係るダンパ装置1は、ピストン3にオリフィス通路9を設けた点以外は、実施例1と同様のものといえる。
そして、図4(a)に示すように、本実施例に係るダンパ装置1は、ピストン3に対して図中Aの方向に力が加えられると、溝部5に嵌入されたシール部材6(及びバックアップリング7)が、当該溝部5における溝の浅い部分に移動するために、流体が移動するための隙間が狭くなる。
このため、圧力室となる部屋21から非圧力室となる部屋22への流体の移動は主としてピストン3に設けられたオリフィス通路9のみとなるため、流体の移動が制限され、その際に生じる抵抗力によって、ピストン3は前記Aの方向とは逆方向への抵抗力を受けることから、運動エネルギーが減衰され、ダンパ効果が得られる仕組みとなっている。
一方、図4(b)に示すように、ピストン3に対して図中Bの方向に力が加えられると、溝部5に嵌入されたシール部材6(及びバックアップリング7)が、当該溝部5における溝の深い部分に移動するために、流体が移動するための隙間が広くなる。
このため、流体が当該隙間及びオリフィス通路9を通過して、圧力室となる部屋22から圧力室部屋21へ移動することが可能となり、その際に殆んど抵抗力が生じないことから、ピストン3の動きがスムーズになる。
即ち、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1においては、ピストン3に対してオリフィス通路9を設けていることから、シール部材6が流体の移動するための隙間を完全に塞いでも、前記オリフィス通路9を介して圧力室から非圧力室へ一定量の流体が移動可能となるのであり、これより、ダンパ効果が過剰にならずに、所望のダンパ効果を得ることができるのである。
図5は、実施例3に係る本発明のダンパ装置1を示す模式図であり、このダンパ装置1は、流体を注入したケーシング2、ピストン3及びピストンロッド4からなる直線運動式のダンパ装置1である。
図5(c)の斜視図に示すように、本実施例に係る本発明のダンパ装置1におけるピストン3には、その側面周囲にシール部材嵌入用の溝部5が設けられており、当該溝部5にはシール部材6としてのO−リング6及びバックアップリング7が嵌入される。
又、本実施例においては、前記溝部5の形状につき、溝幅を前記シール部材6の厚みより幅広にすると共に、当該溝部5の底部を前記ピストン3の長さ方向へ沿うテーパ状としている。
更に、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1においては、ピストンロッド4がピストン3を貫通した状態でナット8を用いて固定することにより、一定以上の接続強度を確保したものである。
加えて、本実施例においては、溝部5における溝の浅い方に位置するピストン3の端面から溝部5におけるテーパ面の中程辺りに向かって貫通するオリフィス通路9が設けられている。
更に、本実施例においては、バイパス通路10として、ピストン3の側面の複数箇所に切り欠き101を設けると共に溝部5における溝の深い方に位置するピストン3の端面から溝部5の側面に向かって貫通孔102が設けられている。
即ち、図5に示す本実施例に係るダンパ装置1は、ピストン3にバイパス通路10(切り欠き101及び貫通孔102)を設けた点以外は、実施例2と同様のものといえる。
そして、図5(a)に示すように、本実施例に係るダンパ装置1は、ピストン3に対して図中Aの方向に力が加えられると、溝部5に嵌入されたシール部材6が、当該溝部5における溝の浅い部分に移動するために、流体が移動するための隙間が狭くなる。
このため、圧力室となる部屋21から非圧力室となる部屋22への流体の移動は主としてピストン3に設けられたオリフィス通路9のみとなるため、流体の移動が制限され、その際に生じる抵抗力によって、ピストン3は前記Aの方向とは逆方向への抵抗力を受けることから、運動エネルギーが減衰され、ダンパ効果が得られる仕組みとなっている。
一方、図5(b)に示すように、ピストン3に対して図中Bの方向に力が加えられると、溝部5に嵌入されたシール部材6が、当該溝部5における深い部分に移動するために、流体が移動するための隙間が広くなる。
又、ピストン3に設けたバイパス通路10(切り欠き101及び貫通孔102)が開放状態となるため、より一層流体が移動するための隙間を確保することができる。
このため、流体が当該隙間及びオリフィス通路9を通過して、圧力室となる部屋22から非圧力室となる部屋21へ移動することが可能となり、その際に殆んど抵抗力が生じないことから、ピストン3の動きがスムーズになる。
即ち、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1においては、ピストン3に対してオリフィス通路9を設けていることから、シール部材が流体の移動するための隙間を完全に塞いでも、前記オリフィス通路を介して圧力室から非圧力室へ一定量の流体が移動可能となるのであり、これより、ダンパ効果が過剰にならずに、所望のダンパ効果を得ることができるのである。
又、ピストン3に対してバイパス通路10(切り欠き101及び貫通孔102)を設けているから、流体の移動がより一層スムーズになるのである。
図6は、実施例4に係る本発明のダンパ装置1を示す模式図であり、このダンパ装置1は、流体を注入したケーシング2、ピストン3及びピストンロッド4からなる直線運動式のダンパ装置1である。
図6(c)の斜視図に示すように、本実施例に係る本発明のダンパ装置1におけるピストン3には、その側面周囲にシール部材嵌入用の溝部5が設けられており、当該溝部5にはシール部材6としてのO−リング6及びバックアップリング7が嵌入される。
又、本実施例においては、前記溝部5の形状につき、溝幅を前記シール部材6の厚みより幅広にすると共に、当該溝部5の底部を前記ピストン3の長さ方向へ沿うテーパ状としている。
更に、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1においては、ピストンロッド4がピストン3を貫通した状態でナット8を用いて固定することにより、一定以上の接続強度を確保したものである。
加えて、本実施例においては、溝部5における溝の浅い方に位置するピストン3の端面から溝部5におけるテーパ面の中程辺りに向かって貫通するオリフィス通路9が設けられている。
又、本実施例においては、バイパス通路10として、ピストン3の側面の複数箇所に切り欠き101を設けると共に溝部5における溝の深い方に位置するピストン3の端面から溝部5の側面に向かって貫通孔102が設けられている。
更に、図6に示す本実施例に係るダンパ装置1は、ピストン3に設けた溝部5のテーパ面の先細る向きが、ピストンロッド4の方向に向かっており、即ち、前記実施例3とはテーパ面の先細る向きが間逆になったものといえる。
そして、図6(a)に示すように、本実施例に係るダンパ装置は、ピストン3に対して図中Aの方向に力が加えられると、溝部5に嵌入されたシール部材6(及びバックアップリング7)が、当該溝部5における溝の深い部分に移動するために、流体が移動するための隙間が広くなる。
又、ピストン3に設けたバイパス通路10(切り欠き101及び貫通孔102)が開放状態となるため、より一層流体が移動するための隙間が確保される。
このため、流体が当該隙間及びオリフィス通路9を通過して、圧力室となる部屋21から非圧力室となる部屋22へ移動することが可能となり、その際に殆んど抵抗力が生じないことから、ピストン3の動きがスムーズになる。
一方、図6(b)に示すように、ピストン3に対して図中Bの方向に力が加えられると、溝部5に嵌入されたシール部材6(及びバックアップリング7)が、当該溝部5における溝の浅い部分に移動するために、流体が移動するための隙間が狭くなる。
このため、圧力室となる部屋22から非圧力室となる部屋21への流体の移動は主としてピストン3に設けられたオリフィス通路9のみとなるため、流体の移動が制限され、ピストン3は前記Aの方向とは逆方向への抵抗力を受けることから、運動エネルギーが減衰され、ダンパ効果が得られる仕組みとなっている。
即ち、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1は、ピストンロッド4を引いた際にダンパ効果が生じるように、ピストン3における溝部5のテーパ面をピストンロッド4の方向に向かって先細るように設けてなるものであり、ピストンロッド4を引っ張る力とダンパ効果による制動力がピストン3とピストンロッド4の接続位置に集中して掛かることから、ピストンロッド4がピストン3を貫通した状態でナット8を用いて固定し、一定以上の接続強度を確保したものである。
図7は、実施例5に係る本発明の開閉機構11を示す模式図((a)閉状態の斜視図、(b)開状態の側面図)である。
この開閉機構11は、金具12を介して、基部13に対して蓋材14を回動可能に取り付け、蓋材14が開閉可能となるように構成している。
又、この開閉機構11においては、前記基部13及び前記蓋材14にそれぞれアーム15aとアーム15bの端部を枢着すると共に、アーム15aのもう一端とアーム15bのもう一端から中心へ向かって少し入った辺りを枢着することにより、アーム15bの端部を枢着部より若干突出させ、蓋材14の開閉に応じて2本のアーム15(15a、15b)が伸縮するリンク機構を備えており、更に、このリンク機構には、前記2本のアーム15(15a、15b)の伸縮に応じて、ピストンロッド4が伸縮する本発明のダンパ装置1が備えられている。
即ち、本実施例の開閉機構11は、本発明のダンパ装置1を備えてなるものであり、本発明のダンパ装置1が小型化可能なことから、当該ダンパの備え付けに要するスペースが比較的小さくなるのである。
なお、本実施例の開閉機構11においては、ダンパ装置1におけるピストンロッド4の端部をアーム15aの基部13側端部近辺に枢着すると共に当該ダンパ装置1におけるケーシング2の端部をアーム15bにおける突出した端部に枢着することにより、前記2本のアーム15(15a、15b)が伸びた(広がった)際にはピストンロッド4が縮み、一方、前記2本のアーム15(15a、15b)が縮んだ(狭まった)際にはピストンロッド4が伸びるようにダンパ装置1が備えたものであるから、実施例1〜3で示したようなピストンロッド4を押した際にダンパ効果が生じるダンパ装置1を用いた場合は、蓋材14を開く際に強いダンパ効果が生じるのであり、逆に、実施例4に示したようなピストンロッド4を引いた際にダンパ効果が生じるダンパ装置を用いた場合は、蓋材14を閉める際に強いダンパ効果が生じるのである。
図8は、実施例6に係る本発明の開閉機構11を示す模式図((a)閉状態の斜視図、(b)開状態の側面図)である。
この開閉機構11は、金具12を介して、基部13に対して蓋材14を回動可能に取り付け、蓋材14が開閉可能となるように構成している。
又、この開閉機構11においては、前記基部13及び前記蓋材14にそれぞれアーム15aとアーム15bの端部を枢着すると共に、当該アーム15aとアーム15bのもう一端同士を枢着することにより、蓋材14の開閉に応じて2本のアーム15(15a、15b)が伸縮するリンク機構を備えており、更に、このリンク機構には、前記2本のアーム15(15a、15b)の伸縮に応じて、ピストンロッド4が伸縮する本発明のダンパ装置1が備えられている。
即ち、本実施例の開閉機構11は、本発明のダンパ装置を備えてなるものであり、本発明のダンパ装置1が小型化可能なことから、当該ダンパの備え付けに要するスペースが比較的小さくなるのである。
なお、本実施例の開閉機構11においては、ダンパ装置1におけるピストンロッド4の端部をアーム15aの端部近辺に枢着すると共に当該ダンパ装置1におけるケーシング2の端部をアーム15bの中ほどに枢着することにより、前記2本のアーム15(15a、15b)が伸びた(広がった)際にはピストンロッド4が伸び、一方、前記2本のアーム15(15a、15b)が縮んだ(狭まった)際にはピストンロッド4が縮むようにダンパ装置1が備えられてなるものであるから、実施例1〜3で示したようなピストンロッド4を押した際にダンパ効果が生じるダンパ装置1を用いた場合は、蓋材14を閉める際に強いダンパ効果が生じるのであり、逆に、実施例4に示したようなピストンロッド4を引いた際にダンパ効果が生じるダンパ装置を用いた場合は、蓋材14を開く際に強いダンパ効果が生じるのである。
図9は、実施例7に係る本発明の開閉機構11を示す模式図((a)閉状態の側面図、(b)開状態の側面図)である。
この開閉機構11は、基部13に対して蓋材14を回動可能に枢着し、蓋材14が開閉可能となるように構成している。
又、この開閉機構11においては、前記基部13及び前記蓋材14にそれぞれアーム15aとアーム15bの端部を枢着すると共に、当該アーム15aとアーム15bのもう一端同士を枢着することにより、蓋材14の開閉に応じて2本のアーム15(15a、15b)が伸縮するリンク機構を備えており、更に、このリンク機構には、前記2本のアーム15(15a、15b)の伸縮に応じて、ピストンロッド4が伸縮する本発明のダンパ装置1が備えられている。
即ち、本実施例の開閉機構11は、本発明のダンパ装置を備えてなるものであり、本発明のダンパ装置1が小型化可能なことから、当該ダンパの備え付けに要するスペースが比較的小さくなるのである。
なお、本実施例の開閉機構11においては、ダンパ装置1におけるピストンロッド4の端部をアーム15aの端部に枢着すると共に当該ダンパ装置1におけるケーシング2の端部をアーム15bの中ほどに枢着することにより、前記2本のアーム15(15a、15b)が伸びた(広がった)際にピストンロッド4が伸び、一方、前記2本のアーム15(15a、15b)が縮んだ(狭まった)際にピストンロッド4が縮むようにダンパ装置1が備えられてなるものであるから、実施例1〜3で示したようなピストンロッド4を押した際にダンパ効果が生じるダンパ装置1を用いた場合は、蓋材14を閉める際に強いダンパ効果が生じるのであり、逆に、実施例4に示したようなピストンロッド4を引いた際にダンパ効果が生じるダンパ装置を用いた場合は、蓋材14を開く際に強いダンパ効果が生じるのである。
図10は、実施例8に係る本発明の開閉機構11を示す模式図((a)閉状態の斜視図、(b)開状態の側面図)である。
この開閉機構11は、金具12を介して、基部13に対して蓋材14を回動可能に取り付け、蓋材14が開閉可能となるように構成している。
又、この開閉機構11においては、基部13に対して本発明のダンパ装置1におけるピストンロッド4の端部を枢着すると共に、蓋材14に対して当該ダンパ装置1におけるケーシング2の端部を枢着することにより、蓋材14の開閉に応じて当該ダンパ装置1のピストンロッドが伸縮するように構成している。
即ち、本実施例の開閉機構11は、リンク機構などを介することなく、直接、本発明のダンパ装置1を備えてなるものであり、本発明のダンパ装置1が小型化可能なことと相成ってより一層、当該ダンパ装置1の備え付けに要するスペースが比較的小さくなるのである。
なお、本実施例の開閉機構11においては、蓋材14が開く際にピストンロッド4が伸び、一方、蓋材14が閉まる際にピストンロッド4が縮むようにダンパ装置1が備えられてなるものであるから、実施例1〜3で示したようなピストンロッド4を押した際にダンパ効果が生じるダンパ装置1を用いた場合は、蓋材14を閉める際に強いダンパ効果が生じるのであり、逆に、実施例4に示したようなピストンロッド4を引いた際にダンパ効果が生じるダンパ装置を用いた場合は、蓋材14を開く際に強いダンパ効果が生じるのである。
図1は、従来公知の直線運動式のダンパ装置を示す模式図である。 図2は、従来公知の回転運動式のダンパ装置を示す模式図である。 図3は、実施例1に係る本発明のダンパ装置を示す模式図である。 図4は、実施例2に係る本発明のダンパ装置を示す模式図である。 図5は、実施例3に係る本発明のダンパ装置を示す模式図である。 図6は、実施例4に係る本発明のダンパ装置を示す模式図である。 図7は、実施例5に係る本発明の開閉機構を示す模式図である。 図8は、実施例6に係る本発明の開閉機構を示す模式図である。 図9は、実施例7に係る本発明の開閉機構を示す模式図である。 図10は、実施例8に係る本発明の開閉機構を示す模式図である。
符号の説明
1 ダンパ装置
2 ケーシング
3 ピストン
4 ピストンロッド
5 溝部
6 シール部材
7 バックアップリング
8 ナット
9 オリフィス通路
10 バイパス通路
11 開閉機構
12 金具
13 基部
14 蓋材
15 アーム

Claims (6)

  1. 流体を注入したケーシング、及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるダンパ装置であって、該ダンパ装置における前記ピストンの側面周囲にはシール部材嵌入用の溝部が設けられてなり、特に、当該溝部の溝幅を前記シール部材の厚みより幅広にすると共に、当該溝部の底部の形状を前記ピストンの長さ方向に沿うテーパ状にしたことを特徴とするダンパ装置。
  2. ピストンには、オリフィス通路が設けられてなる請求項1に記載のダンパ装置。
  3. ピストンには、バイパス通路が設けられてなる請求項1又は2に記載のダンパ装置。
  4. ピストンロッドが、ピストンを貫通して固定されてなる請求項1ないし3のいずれか1項に記載のダンパ装置。
  5. ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように、溝部におけるテーパの方向を決定してなる請求項1ないし4のいずれか1項に記載のダンパ装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のダンパ装置を備えてなる開閉機構。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011080563A (ja) * 2009-10-08 2011-04-21 Showa Corp 油圧緩衝器用ピストン
JP2013170661A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Kyb Co Ltd 油圧ダンパ
KR101333321B1 (ko) 2011-11-04 2013-11-27 주식회사 썬 프레인 코 피스톤 감쇠판 설치 댐퍼

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