JP2006298709A - α−Mn2O3及びその製造方法 - Google Patents

α−Mn2O3及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池材料、触媒、研磨剤として用いた際に、高い性能を発揮する新規なα−Mn及びその経済的な製造法を提供する。
【解決手段】X線回折における格子面のピーク強度が(222)<(400)である新規な結晶構造を有するα−Mnを用いる。当該α−Mnは二酸化マンガンと四三酸化マンガンをその仕込みモル比(MnO/Mn)が1〜3の範囲とし、水又は希薄なアンモニアを含む水溶液中で、250℃以上の温度で水熱処理することによって製造することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、従来のα−MnとX線回折パターン、特にそのピーク強度比が相違する新規なα−Mn及び当該α−Mnを化学的に合成する製造方法を提案するものである。
α―Mnは、二次電池用材料を始め一酸化炭素或いは有機環境汚染物質の酸化触媒及び窒素酸化物の分解用触媒、半導体デバイスのSiO膜の研磨剤として使用される。
これまで、Mnは二次電池用材料、一酸化炭素或いは有機環境汚染物質の酸化触媒及び窒素酸化物の分解用触媒、半導体デバイスのSiO膜の研磨剤として用いられて来たが、その性能はまだ十分なものとは言えなかった。
Mnにはα−Mnとγ−Mnの二つの変態がある。γ−Mnの一般的な製造法としては、酸化マンガン(II)を酸素中で注意深く加熱するか、オキシ水酸化マンガン(III)を真空中、250℃で脱水する方法が報告されている(非特許文献1参照)。また、酸化剤としてH、界面活性剤としてC1829NaOSを加えたMnCl・4HO溶液中にNaOH溶液をゆっくり添加して合成する方法が報告されている(非特許文献2参照)。
α−Mnは一般的に酸化マンガン(IV)を空気中で530℃〜940℃に加熱するか、マンガン(II)塩を酸素或いは空気中で白熱する方法が報告されている(非特許文献3参照)。
上述したように、従来はγ−Mnは化学的な方法と焼成による方法の両者で合成することができるが、α−Mnは焼成により合成され、化学的には合成されていなかった。
一方、液相法によってα−Mnを製造する方法が近年提案されている(非特許文献4参照)。その方法は、5%NHOH溶液中に二酸化マンガン粉末を入れ、1分間攪拌した後、250℃で24時間水熱処理する方法である。しかし、この方法ではアンモニア濃度が高いため、水熱処理において内圧が飽和水蒸気圧より上昇し、設備面での問題があった。また、副生物のγ−MnOOHが優先的に生成し易いという問題があった。
化学大辞典編集委員会「化学大辞典3」共立出版、昭和59年3月15日発行、第941頁 ナノストラクチャードマテリアル、Vol.8、No6、pp.719−723、1997 化学大辞典編集委員会「化学大辞典3」共立出版、昭和59年3月15日発行、第941頁 ケミカルフィジックスレターズ、389、pp.83−86、2004
本発明は、従来のα−MnとX線回折パターン、特にそのピーク強度比が相違し、特に二次電池、触媒或いは研磨剤として優れた性能を発揮する新規なα−Mn及びその製造方法を提案するものである。
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意検討を行なった結果、二酸化マンガンと四三酸化マンガンの仕込みモル比(MnO/Mn)が1〜3のものを水溶液中で混合した後、250℃以上の温度で水熱処理することによりα−Mnに帰属する物質が合成できること、更には、合成したα−Mnが従来のα−MnとはX線回折における格子面強度が相違することを見出し、本発明を提案するに至ったものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明のα−Mnは、X線回折における格子面強度が(222)<(400)のα−Mnにある。
従来のα−MnのX線回折線パターンは、JCPDSカード31−0825及び41−1442等に示される通り、格子面のメインピークが(222)であり、(222)>(400)であった。一方、本発明のα−Mnは、X線回折角度は従来のα−Mnと同一であるが、格子面強度は(222)<(400)のa軸配向性を有する点で異なるものである。
本発明のα−Mnは、二酸化マンガン(MnO)と四三酸化マンガン(Mn)を水又はアンモニアを含む水溶液で混合した後、250℃以上の温度で水熱処理することにより製造することができる。
本発明に用いるMnOは特に限定されるものではないが、例えば、硫酸マンガン等の水溶性塩を電気分解して陽極析出させて得られる電解MnO等のγ―MnOや、硝酸マンガンの焼成或いは電解MnOを焼成して得ることができるβ―MnOが用いることができ、特に合成が容易で安価な電解MnOを用いる事が好ましい。また、MnOの粒子形状は特に制限されるものではないが、生成するα−Mnは原料のMnOの形骸粒子を反映するため、粒子の細かい粉体を用いる事が好ましく、特にMnOを湿式粉砕機等で微細化処理したものを使用する事が特に好ましい。
本発明に用いられるMnも、特に限定されるものではないが、例えば金属マンガンを加水分解して合成したMnでは、不純物含有率が低く微細であり、且つ、結晶性が高いため特に好ましい。
本発明は、MnOとMnの反応前の仕込みモル比、MnO/Mnを1〜3とする。MnO/Mnが1未満になると未反応のMnが残存或いはγ−MnOOHが副生し易く、また、MnO/Mnが3を超えるとβ−MnOが副生し易いからである。
MnOとMnを分散混合させる水は不純物含有量の低い純水、超純水、イオン交換水或いは蒸留水等を用いることが好ましい。また、水の代わりにアンモニアを含む水溶液も用いる事ができる。アンモニア濃度により生成する結晶相は変化するが、(222)<(400)となるα−Mnは、MnOとMnの仕込量との兼ね合いにもよるが約0.3wt%以下の希薄なアンモニア濃度とすることが好ましい。ここで、アンモニア濃度が高くなると格子面強度が(222)>(400)となる従来のα−Mnとなり、特にアンモニア濃度が高い場合にはMnが共存した結晶相となる場合がある。
水熱処理は250℃以上の温度で行う。250℃より低い温度で水熱処理すると、溶媒が水の場合、γ−MnOOH或いはMnが副生する場合がある。
また、溶媒がアンモニアを含む水溶液ではMnが副生する場合がある。昇温および降温プログラムは任意に設定でき、例えば、急冷しても良い。
二酸化マンガンと四三酸化マンガンを混合して、250℃以上の温度で水熱処理することでα−Mnの合成ができる。また、従来のα−Mnとは格子面強度が相違した(222)<(400)の特性を有するα−Mnが製造できる。本発明のα−Mnは二次電池、触媒或いは研磨剤として優れた性能を有する。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制限されるものではない。
実施例1
容量が100mlの蓋付き耐熱樹脂カップ内に、電解MnO粉末0.0087モルと金属マンガン粉末を95℃で加水分解して得たMn粉末0.0087モルを投入し、これにイオン交換水50mlを注いでガラス棒で数十秒間攪拌を行った。この耐熱樹脂カップに蓋をした後、ステンレス製のオートクレーブ内に耐熱樹脂カップを入れオートクレーブの蓋をした後に250℃までを1時間で昇温した。250℃で24時間保持した後に自然冷却しオートクレーブから耐熱樹脂カップを取出した。内容物を水洗洗浄した後、ろ過、乾燥した。
得られた黒褐色を呈する粉体のX線回折結果を図1に示した。JCPDSカード41−1442のMn(Bixbyite)と回折角度はほぼ一致するが、格子面(222)<(400)の回折パターンを示した。また、この粉体のマンガン酸化度(MnO)を測定した結果、X=1.56であった。
実施例2
電解MnO粉末を0.012モルとMn粉末を0.004モルとした以外は実施例1と同一の条件で処理を行った。
生成物は黒褐色紛体であり、X線回折結果は実施例1と同様な強度パターンを示した。
また、この紛体のマンガン酸化度、X=1.58であった。
実施例3
電解MnO粉末を0.01モルとMn粉末を0.005モルとし、実施例1のイオン交換水の代わりに0.1wt%アンモニア水を用いた以外は実施例1と同一の条件で処理を行った。
生成した粉体は黒褐色を呈した。また、X線回折パターンを図1に示したが、実施例1より格子面(222)の強度は増大した。また、この粉体のマンガン酸化度、X=1.56であった。
比較例1
電解MnO粉末を0.015モルとMn粉末を0.003モルとした以外は、実施例1と同一とした。その結果、黒褐色の生成物は得られたがX線回折でα−Mnと共にβ−MnOが副生した。マンガン酸化度、X=1.9であった。
比較例2
電解MnO粉末を0.0045モルとMn粉末を0.009モルとした以外は、実施例1と同一とした。生成物のマンガン酸化度、X=1.5を示したが、粉体は茶褐色を呈しX線回折図でα−Mn以外にγ−MnOOHとβ−MnOに帰属するピークが観測された。
比較例3
実施例3の水熱処理温度を230℃及び240℃とした以外は同一とした。
得られた粉体は茶褐色を示し、X線回折図はMnが優先するパターンを示した。
比較例4
実施例1の装置を用い、電解MnO粉末の0.023モルに2wt%及び5wt%のアンモニア水をそれぞれ添加し、攪拌した後、実施例1の条件で水熱処理を行った。
生成物は黒褐色を呈したが、X線回折図はγ−MnOOHに帰属するパターンを示した。
実施例のα−MnのX線回折パターン
符号の説明
1: 従来のα−Mn
2: 実施例1
3: 実施例3

Claims (2)

  1. X線回折における格子面のピーク強度が(222)<(400)であるα−Mn
  2. 二酸化マンガンと四三酸化マンガンの仕込みモル比(MnO/Mn)が1〜3であり、水又はアンモニアを含む水溶液中、250℃以上の温度で水熱処理する請求項1に記載のα−Mnの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102303910A (zh) * 2011-07-26 2012-01-04 陕西师范大学 均匀球形四氧化三锰的制备方法
CN104261476A (zh) * 2014-09-19 2015-01-07 济南大学 一种Mn3O4 自组装结构的制备方法
CN107098393A (zh) * 2017-06-23 2017-08-29 中南大学 高纯一氧化锰的制备方法

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