JP2006295319A - Ask復調回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】帯域制限されたASK信号を正常に復調することができるASK復調回路を提供する。
【解決手段】入力ASK信号を整流する整流回路(2)と、その出力波形の包絡線に追従する信号を出力する第1のローパスフィルタ(3)と、その出力信号の平均電圧信号を出力する第2のローパスフィルタ(8)と、第2のローパスフィルタの出力信号に正のオフセット電圧ΔVを加えた電圧と第1のローパスフィルタの出力信号との大小関係を比較して結果を論理信号で出力するオフセット付きコンパレータ回路(9)とを備えて構成する。
【選択図】図1
【解決手段】入力ASK信号を整流する整流回路(2)と、その出力波形の包絡線に追従する信号を出力する第1のローパスフィルタ(3)と、その出力信号の平均電圧信号を出力する第2のローパスフィルタ(8)と、第2のローパスフィルタの出力信号に正のオフセット電圧ΔVを加えた電圧と第1のローパスフィルタの出力信号との大小関係を比較して結果を論理信号で出力するオフセット付きコンパレータ回路(9)とを備えて構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ASK(Amplitude Shift Keying)信号波を復調するASK復調回路に関する。
ディジタル信号を無線送信する方式の一つとして、搬送波を論理「1」、「0」に対応したベースバンド波形で振幅変調して送信するASK方式は呼ばれる方式がある。ASK方式で送信された信号から元のベースバンド波形を取り出すにはASK復調回路が用いられる。
図6は、従来のASK復調回路の一例である。図7は、その動作を説明する波形図である。図7の(1)はASK信号波の波形の例で、ベースバンド波形の論理「1」に相当する部分の振幅は一定値に、論理「0」に相当する部分の振幅はゼロとなるように変調されている場合の例である。ASK信号波の復調は、受信電圧Vinを包絡線検波し、検波後の振幅電圧を所定のしきい値電圧と比較してベースバンド波形を再生することで行なわれる。
図6に示したASK復調回路1では、受信電圧Vinをまず整流回路2にて整流して図7の(2)に示すように負の波形部分を切り取り、その信号を抵抗R1、コンデンサC1からなるローパスフィルタ3に供給する。ローパスフィルタ3は入力波形の極大点を滑らかにつなぎ、図7の(3)中のV1に示すような包絡線波形の信号V1(以下、包絡線電圧V1という。)を出力する。そして、この包絡線電圧V1をコンパレータCP1にてしきい値電圧Vthと比較し、図7の(4)に示すような復調された出力信号Vout1を得るようにしている。
受信電圧Vinの論理「1」に対応する振幅は、無線電波の受信状態により変動する。従って、包絡線電圧V1中の論理「1」に対応する部分の振幅も変動する。この振幅が変動しても正しく論理「1」、「0」を判定できるようにするため、ASK復調回路1では論理「1」、「0」の判定基準であるしきい値電圧Vthを包絡線電圧V1に基づいて生成するようにしている。即ち、包絡線電圧V1を積分回路4に供給し、包絡線電圧V1をR3/(R2+R3)倍した電圧の平均値を取り出してしきい値電圧Vthとしている。
こうして取り出されたしきい値電圧Vthの波形は、図7の(3)中のVthに示すようになる。時定数(R3・C2)の値を十分に大きくしておけば、しきい値電圧Vthの波形は包絡線電圧V1の平均値に等しいほぼ一定の電圧波形となる。しきい値電圧Vthがこのように受信電圧Vinの平均振幅に比例して変化することから、受信電波の強度が変動したとしてベースバンド波形への復調を正しく行なうことができる。
しかし、このASK復調回路1には一つ問題がある。図7の(1)に示す受信電圧Vinの時刻t1〜t3期間のように論理「0」に対応する低振幅の期間が長く継続すると、コンデンサC2が放電してしきい値電圧Vthが図7の(3)の対応する部分に示すように低下を始める。
そして論理「0」に対応する受信電圧Vinに接近していき、時刻t2以降では包絡線電圧V1と一致してしまう。そうすると、時刻t2から次の論理「1」に対応する信号が入力される時刻t3までの期間においては、図7の(4)の出力電圧Vout1の波形に示すように、本来は論理「0」が出力されるべきであるのにノイズ等により論理「1」が出力されることが生じうる。即ち、誤動作が発生する。論理「0」が継続する代わりに無信号の期間が長く継続した場合も同様である。
図8は、この論理「0」の期間あるいは無信号の期間が長く継続した場合の上記問題を解決するために提案されたASK復調回路である(特許文献1参照)。このASK復調回路10では、ローパスフィルタ3の後にコンデンサC3と抵抗R4とからなる微分回路5が追加してある。ローパスフィルタ3の出力信号である包絡線電圧V1はこの微分回路5で微分され、微分された電圧が次段のヒステリシス付きコンパレータ回路6の差動入力端子間に入力される。
ASK復調回路10ではヒステリシス付きコンパレータ回路6内のコンパレータCP2を単一電源Vddで動作させるために、ヒステリシス付きコンパレータ回路6の両差動入力端子はVdd/2だけバイアスされている。従って、微分回路5で微分された電圧Vaの波形は図7の(5)に示すようになる。この電圧Vaがしきい値電圧Vth(この場合はVdd/2)と比較され、図7の(6)に示すような出力電圧Vout2が出力される。
このASK復調回路10は包絡線電圧V1を微分した電圧Vaの大きさにより論理「1」、「0」の判定を行なうために、受信電圧Vin中の論理「0」の期間、あるいは無信号の期間が長く継続したとしても誤判定を生じない利点を有する。
しかし、車車間通信、あるいは車載器と路側機間の通信に広く採用されるようになった狭域通信(DSRC;Dedicated Short Range Communication)では、帯域制限したASK信号が用いられる(例えば、ARIB STD-T75「狭域通信(DSRC)システム標準規格」)。
この帯域制限したASK信号の波形は、図7の(7)に示すようになる。これを包絡線検波した電圧波形は図7の(8)に示すようになる。即ち、ベースバンド信号が論理「1」から「0」へ、あるいはその逆方向へ変化する部分に対応する波形部分の勾配が緩くなる。このような勾配の緩い包絡線電圧では、微分しても大きな振幅の微分波形を得ることができない。従って、図8に示したASK復調回路10には、帯域制限されたASK信号の復調を旨く復調できないという弱点がある。
特開2001−292183号公報
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その課題は、帯域制限されたASK信号を正常に復調することのできるASK復調回路を提供することにある。
前記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、入力ASK信号を整流する整流回路(2)と、その出力波形の包絡線に追従する信号を出力する第1のローパスフィルタ(3)と、該第1のローパスフィルタの出力信号の平均電圧信号を出力する第2のローパスフィルタ(8)と、該第2のローパスフィルタの出力信号に正のオフセット電圧ΔVを加えた電圧と前記第1のローパスフィルタの出力信号との大小関係を比較して結果を論理信号で出力するオフセット付きコンパレータ回路(9)とから成るASK復調回路である。
このような構成のASK復調回路によれば、入力であるASK信号中の論理「0」に対応する期間、又は無信号の期間が長く継続して第1のローパスフィルタの出力信号と第2のローパスフィルタの出力信号とが同一レベルになったとしても、オフセット付きコンパレータ回路にて比較しているため出力信号が不定になることはなく、ノイズで出力が変動することもない。また、内部に微分回路を設けていないので、帯域制限されたASK信号の復調にも問題を生じない。
また、請求項2に記載の発明は、入力ASK信号を整流する整流回路(2)と、その出力波形の包絡線に追従する信号を出力する第1のローパスフィルタ(3)と、該第1のローパスフィルタの出力信号の平均電圧信号を出力する第2のローパスフィルタ(8)と、該第1、第2のローパスフィルタの出力信号の大小関係を比較して結果を論理信号で出力するヒステリシス付きコンパレータ回路(15)とから成るASK復調回路である。
このような構成のASK復調回路によれば、入力であるASK信号中の論理「0」に対応する期間、又は無信号の期間が長く継続して第1のローパスフィルタの出力信号と第2のローパスフィルタの出力信号とが同一レベルになったとしても、ヒステリシス付きコンパレータ回路にて比較しているため出力信号が不定になることはなく、ノイズで変動することもない。また、内部に微分回路を設けていないので、帯域制限されたASK信号の復調にも問題を生じない。
以下、本発明に係るASK復調回路を実施形態に分けて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係るASK復調回路についての第1の実施形態の回路構成を示したものである。なお、図中、「背景技術」で説明した図6の復調回路と同一又は相当部分には同一符号が付してある。図2は、本ASK復調回路20の主要部の信号波形を示したものである。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係るASK復調回路についての第1の実施形態の回路構成を示したものである。なお、図中、「背景技術」で説明した図6の復調回路と同一又は相当部分には同一符号が付してある。図2は、本ASK復調回路20の主要部の信号波形を示したものである。
本ASK復調回路20は、整流回路2、第1のローパスフィルタ3、第2のローパスフィルタ8、オフセット付きコンパレータ回路9を備えて構成される。整流回路2の入力端に、図2の(1)に示すような帯域制限されたASK信号Vinが入力された場合について説明する(振幅は論理「1」に対応する部分で大きく、論理「0」に対応する部分で小さいものとする。)。整流回路2は、ASK信号Vinの負の波形部分を切り取って図2の(2)に示すような波形にして第1のローパスフィルタ3に供給する。
第1のローパスフィルタ3は、抵抗R1とコンデンサC1を信号線と接地電位GNDとの間に並列接続した回路である。抵抗R1とコンデンサC1の値は、第1のローパスフィルタ3の出力電圧V1の波形が入力波形の包絡線形状となるように調整しておく。そのように調整した場合の出力電圧V1の波形は、図2の(3)中のV1で示す波形となる。以下、この出力電圧V1を包絡線電圧V1と呼ぶ。
包絡線電圧V1は第2のローパスフィルタ8に供給される。第2のローパスフィルタ8は、信号線と接地電位GNDとの間に抵抗R7とコンデンサC4を、コンデンサC4を接地電位GND側にして直列接続したフィルタである。出力信号は抵抗R7とコンデンサC4の相互接続点から取り出される。この第2のローパスフィルタ8の出力信号を基準側電圧V2と呼ぶことにする。
抵抗R7の値は、第1のローパスフィルタ3の負荷とならないように大きな値にしておく。また、コンデンサC4の値も、時定数(R7・C4)の値が大きくなるように決めておく。このように抵抗R7、コンデンサC4の値を決めておくと、基準側電圧V2は包絡線電圧V1を更に平滑した電圧となり、図2の(3)中のV2で示すような包絡線電圧V1のほぼ平均電圧を表わす波形となる。
包絡線電圧V1と基準側電圧V2とは、次段のオフセット付きコンパレータ回路9に入力される。オフセット付きコンパレータ回路9は、オフセットもヒステリシスも持たないコンパレータCP3と抵抗R8と定電流源CS1により構成される。コンパレータCP3の非反転入力端子は、オフセット付きコンパレータ回路9の非反転入力端子11に接続される。抵抗R8は、オフセット付きコンパレータ回路9の反転入力端子12とコンパレータCP3の反転入力端子との間に接続される。定電流源CS1は、抵抗R8の両端に接続される。そして、抵抗R8に定電流Ioを反転入力端子12側に向けて流す。これによりコンパレータCP3の反転入力端子の電圧は、オフセット付きコンパレータ回路9の反転入力端子12の電圧より電圧(R8・Io)だけ高くなる。
コンパレータCP3の反転入力端子の電圧がオフセット付きコンパレータ回路9の反転入力端子12の電圧より電圧(R8・Io)だけ高いため、非反転入力端子11の電圧が反転入力端子12の電圧に電圧(R8・Io)を加えた値より高いときにオフセット付きコンパレータ回路9の出力信号Voutは高レベルとなり、低いときに低レベルとなる。即ち、オフセット付きコンパレータ回路9は、電圧(R8・Io)だけのオフセットを持つ。この電圧(R8・Io)をオフセット電圧ΔVoffと呼ぶことにする。
包絡線電圧V1はオフセット付きコンパレータ回路9の非反転入力端子11に入力され、基準側電圧V2はオフセット付きコンパレータ回路9の反転入力端子12に入力される。オフセット付きコンパレータ回路9がΔVoffだけのオフセットを持つため、包絡線電圧V1の値が基準側電圧V2にオフセット電圧ΔVoffを加えた値より高いときに出力信号Voutは高レベルとなり、低いときに低レベルとなる。
図2の(3)中のVthの波形は、基準側電圧V2にこのオフセット電圧ΔVoffを加えた電圧の波形を示している。即ち、このVthがこのオフセット付きコンパレータ回路9のしきい値電圧であり、包絡線電圧V1がこのしきい値電圧Vthより高いときには出力信号Voutは高レベル、低いときには低レベルとなる。従って、出力信号Voutの波形は図2の(4)に示すようになり、ASK信号Vinに含まれるベースバンド信号波形が再生される。
次に、論理「0」の期間が長く継続するベースバンド信号で変調されたASK信号Vinが入力された場合を説明する。図2の(1)中の時刻t1〜t3の期間がこれに相当する。論理「0」の期間が長く継続すると、包絡線電圧V1は接地電位GNDに近づく。同時に基準側電圧V2もコンデンサC4が放電して接地電位GNDに近づく。そして、例えば時刻t2において両者の値は一致するようになる。
包絡線電圧V1と基準側電圧V2とが一致した場合、コンパレータ回路9にオフセットがないとすると出力信号Voutはノイズによって高レベルとなったり低レベルとなったりする。そのような信号が出力されると、出力信号Voutを利用する次段の回路が誤作動を起こすことになる。
本実施形態のASK復調回路20の場合には、コンパレータ回路9がΔVoffだけのオフセットを持っている。従って、包絡線電圧V1と基準側電圧V2とが一致したとしても、抵抗R7の両端にオフセット電圧ΔVoff以上のノイズ電圧が乗らない限り出力信号Voutは変化せず、低レベルの一定電圧が出力される。入力であるASK信号Vinが無信号状態となる状態が継続した場合も同様である。
このように動作することから本実施形態のASK復調回路20では、入力であるASK信号Vin中の振幅の小さい論理「0」の期間又は無信号の期間が長く継続したとしても出力信号Voutが不安定になることはなく、論理「0」に対応した電圧が出力される。従って、出力信号Voutを利用する次段の回路に誤作動を生じさせない効果を奏する。出力信号Voutの波形は図2の(4)に示すようになり、ASK信号Vinに含まれるベースバンド信号波形が正しく再現される。また、内部に微分回路を設けていないので、帯域制限されたASK信号の復調にも問題を生じさせない利点を有する。
なお、オフセット付きコンパレータ回路には様々な回路構成が考えられ、例えば図3の(1)、(2)に示すような回路構成でもよい。図3の(1)、(2)に示す回路は何れもセル面積の等しいPMOSトランジスタP1、P2と定電流源CS2で構成した差動増幅回路に、負荷として同じくセル面積の等しいNMOSトランジスタN1、N2で構成したカレントミラー型の能動負荷を接続したものである。図3の(1)の回路では抵抗R31を追加することにより負荷バランスを崩してオフセットを生成している。また、図3の(2)の回路では抵抗R32を追加することにより差動増幅部のバランスを崩してオフセットを生成している。従って、何れの回路もオフセット付きコンパレータ回路として動作する。
(第2の実施形態)
図4は、本発明に係るASK復調回路についての第2の実施形態の回路構成を示したものである。なお、図中、第1の実施形態で説明した図1のASK復調回路20と同一又は相当部分には同一符号が付してある。図5は、本ASK復調回路30の主要部の信号波形を示したものである。
図4は、本発明に係るASK復調回路についての第2の実施形態の回路構成を示したものである。なお、図中、第1の実施形態で説明した図1のASK復調回路20と同一又は相当部分には同一符号が付してある。図5は、本ASK復調回路30の主要部の信号波形を示したものである。
本ASK復調回路30は、整流回路2、第1のローパスフィルタ3、第2のローパスフィルタ8、ヒステリシス付きコンパレータ回路15を備えて構成される。整流回路2の入力端に第1の実施形態と同様に図5の(1)に示すような帯域制限されたASK信号Vinが入力された場合について説明する。整流回路2はASK信号Vinの負の波形部分を切り取り、図5の(2)に示すような波形にして第1のローパスフィルタ3に供給する。
本ASK復調回路30の整流回路2、第1のローパスフィルタ3、第2のローパスフィルタ8は、第1の実施形態に係るASK復調回路20中の対応する回路と同じ構成である。従って、第1のローパスフィルタ3の出力信号である包絡線電圧V1、第2のローパスフィルタ8の出力信号である基準側電圧V2の波形は第1の実施形態の場合と同様になる。それらの波形を図5の(3)中のV1、V2に示す。
本実施形態では、オフセット付きコンパレータ回路9の代わりにヒステリシス付きコンパレータ回路15を使用している。ヒステリシス付きコンパレータ回路15は、オフセットもヒステリシスも持たないコンパレータCP4と抵抗R11、R12、インバータINV1により構成される。
コンパレータCP4の反転入力端子は、ヒステリシス付きコンパレータ回路15の反転入力端子16に接続される。抵抗R11はコンパレータCP4の出力端子と非反転入力端子との間に接続される。抵抗R12はコンパレータCP4の非反転入力端子とヒステリシス付きコンパレータ回路15の非反転入力端子17との間に接続される。コンパレータCP4の出力信号はインバータINV1に入力される。インバータINV1の出力信号がヒステリシス付きコンパレータ回路15の出力信号Voutとなる。
包絡線電圧V1はヒステリシス付きコンパレータ回路15の反転入力端子16に入力され、基準側電圧V2はヒステリシス付きコンパレータ回路15の非反転入力端子17に入力される。コンパレータCP4の出力電圧をVoとすると、コンパレータCP4の非反転入力端子の電圧Vpは次のように計算される。
Vp=V2/(1+R12/R11)+Vo/(1+R11/R12)
包絡線電圧V1がこの電圧Vpより大きいとコンパレータCP4の出力電圧Voは低レベルの一定電圧、小さいと高レベルの一定電圧となる。
Vp=V2/(1+R12/R11)+Vo/(1+R11/R12)
包絡線電圧V1がこの電圧Vpより大きいとコンパレータCP4の出力電圧Voは低レベルの一定電圧、小さいと高レベルの一定電圧となる。
出力電圧Voの低レベル側の飽和電圧をVlow、高レベル側の飽和電圧をVhighとする。コンパレータCP4の出力電圧VoがVlowである場合の電圧Vpの値をVthl、出力電圧VoがVhighである場合の値をVthhとする。それらの値は次のようになる。
Vthl=V2/(1+R12/R11)+Vlow/(1+R11/R12)
Vthh=V2/(1+R12/R11)+Vhigh/(1+R11/R12)
即ち、コンパレータCP4の非反転入力端子の電圧Vpは、コンパレータCP4の出力電圧Voの値によってVthlとVthhの2つの値をとる。
Vthl=V2/(1+R12/R11)+Vlow/(1+R11/R12)
Vthh=V2/(1+R12/R11)+Vhigh/(1+R11/R12)
即ち、コンパレータCP4の非反転入力端子の電圧Vpは、コンパレータCP4の出力電圧Voの値によってVthlとVthhの2つの値をとる。
包絡線電圧V1の値が基準側電圧V2より十分に低い場合には出力電圧VoはVhighとなって、非反転入力端子の電圧VpはVthhとなっている。この状態から出発してコンパレータCP4の出力が高レベルに反転するには、包絡線電圧V1がVthhより高くなる必要がある。
反対に包絡線電圧V1の値が基準側電圧V2より十分に高い場合には出力電圧VoはVlowとなって、非反転入力端子の電圧VpはVthlとなっている。この状態から出発してコンパレータCP4の出力が低レベルに反転するには、包絡線電圧V1がVthlより低くなる必要がある。ところで、VthlとVthhとは、Vthh>Vthlの関係にある。従って、コンパレータ回路15は(Vthh−Vthl)だけのヒステリシスをもっていることになる。Vthl、Vthhはこのコンパレータ回路15のしきい値電圧Vthである。
包絡線電圧V1が変化するとそれに伴って基準側電圧V2も緩やかに変化する。コンパレータCP4の出力電圧Voが変化するとしきい値電圧Vthも変化する。図5の(3)には、包絡線電圧V1、基準側電圧V2、しきい値電圧Vthの変化を示す。また、図5の(4)にはインバータINV1の出力信号Voutの波形を示す。
図5の(3)に示すように、基準側電圧V2の波形は包絡線電圧V1を更に平滑化した波形となる。時刻t1〜t2の期間のように包絡線電圧V1が基準側電圧V2よりかなり低い場合には、出力信号Voutは低レベルとなる。このとき、コンパレータ回路15のしきい値電圧Vthは高い値のVthhとなっている。時刻t2において包絡線電圧V1がこの高い値のVthhを上回ると出力信号Voutは高レベルに反転する。反転するとしきい値電圧Vthは低い値のVthlに切り換わる。このVthlとVthhの曲線をつないだ曲線がしきい値電圧Vthの変化曲線である。
出力信号Voutが反転する度にしきい値電圧Vthも切り換わり、その切り換わりにより次に出力信号Voutを反転させるための包絡線電圧V1の変化のしきいが高くなる。このしきいが高くヒステリシスが存在することにより、ASK復調回路30はノイズに対して強くなる。
次に、振幅が小さくなる論理「0」の期間が長く継続するASK信号Vinが入力された場合を説明する。図5の(1)中の時刻t3〜t5の期間がこれに相当する。論理「0」の期間が長く継続すると、図5の(3)に示すように包絡線電圧V1は接地電位GNDに近づく。同時に基準側電圧V2もコンデンサC4が放電して接地電位GNDに近づく。そして、例えば時刻t4において両者の値は一致するようになる。
包絡線電圧V1と基準側電圧V2とが一致した場合にコンパレータ回路15にオフセットがないとすると、出力信号Voutはノイズによって誤動作を起こす。本実施形態のASK復調回路30の場合には、時刻t3において包絡線電圧V1が低い値のしきい値電圧Vthlを下回り出力信号Voutが低レベルになっている。その瞬間にしきい値電圧Vthは高い値のしきい値電圧Vthhに切り換わっている。従って、時刻t4において包絡線電圧V1と基準側電圧V2とが一致したとしても出力信号Voutは低レベルのままでなる。包絡線電圧V1を高い値のしきい値電圧Vthh以上とするようなノイズが乗らない限り、出力信号Voutとしては、低レベルの一定電圧が出力される。入力であるASK信号Vinが無信号状態となる状態が継続した場合も同様である。
このように動作することから本実施形態のASK復調回路30では、入力であるASK変調信号Vin中の振幅が小さくなる論理「0」の期間、又は無信号の期間が長く継続したとしても出力信号Voutが不安定になることはなく、論理「0」に対応した電圧が出力される。従って、出力信号Voutを利用する次段の回路に誤作動を生じさせない効果を奏する。出力信号Voutの波形は図5の(4)に示すようになり、ASK信号Vinに含まれるベースバンド信号波形が正しく再現される。また、内部に微分回路を設けていないので、帯域制限されたASK信号の復調にも問題を生じさせない利点を有する。
図面中、2は整流回路、3は第1のローパスフィルタ、8は第2のローパスフィルタ、9はオフセット付きコンパレータ回路、15はヒステリシス付きコンパレータ回路、20、30はASK復調回路を示す。
Claims (2)
- 入力ASK信号を整流する整流回路(2)と、その出力波形の包絡線に追従する信号を出力する第1のローパスフィルタ(3)と、該第1のローパスフィルタの出力信号の平均電圧信号を出力する第2のローパスフィルタ(8)と、該第2のローパスフィルタの出力信号に正のオフセット電圧ΔVを加えた電圧と前記第1のローパスフィルタの出力信号との大小関係を比較して結果を論理信号で出力するオフセット付きコンパレータ回路(9)とから成るASK復調回路。
- 入力ASK信号を整流する整流回路(2)と、その出力波形の包絡線に追従する信号を出力する第1のローパスフィルタ(3)と、該第1のローパスフィルタの出力信号の平均電圧信号を出力する第2のローパスフィルタ(8)と、該第1、第2のローパスフィルタの出力信号の大小関係を比較して結果を論理信号で出力するヒステリシス付きコンパレータ回路(15)とから成るASK復調回路。
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