JP2006294741A - パターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡便な装置を用いて、多数で複雑なパラメーターの設定を要することなく、精細なパターンを有するレジスト膜を簡易にかつ精度良く形成する。
【解決手段】 絶縁性の基体の少なくとも一面上に設けた導電膜上に熱転写により所定のパターンを有するレジスト膜を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明はパターン形成方法に関するものであり、具体的には太陽電池素子、液晶表示素子、エレクトロクロミック表示素子(ECD)等の電子素子の電極部分、ICカード等の半導体パッケージング、ならびに携帯情報端末(PDA)等の携帯端末等の電子機器に組み込まれるプリント回路板(部品実装基板)を構成するプリント基板(配線板)の製造に特に適するパターン形成方法に関するものである。
プリント基板は、以前から普及している硬い板状のリジッドプリント基板と可撓性を有するフィルム状のフレキシブルプリント基板(以下、FPCという)とに大きく分類され、その需要は電子機器の市場拡大と高度化に伴い増加が続いている。特に、最近は軽量で取り回しの自由度が大きいFPCの使用量が急激に伸びており、フレキシブルな特性を生かし、折畳み式携帯電話やノートパソコンのヒンジ部等に組み込まれている。
近年、携帯電話やデジタルカメラをはじめとする電子機器は、高機能化、小型化に伴い多品種短命化が加速しており、これら電子機器の内部の配線として使用されるプリント基板についても、多品種少量生産に対応すべく、できるだけ短期間で開発、市場化することが要求される。
プリント基板は、絶縁体に銅箔等の導電膜を張り合わせた積層板に電子機器用の回路を転写し、エッチングを行って所要の配電パターンを形成することにより製造されるが、従来のプリント配線基板、例えばFPCの製造過程におけるエッチングは、例えば特許文献1に記載されているように、
(1)可撓性絶縁フィルムの表面に形成した銅被膜の表面全体に、例えば感光性のアクリル系ポリマー樹脂およびアクリルエステル、または感光性のエポキシ系ポリマー樹脂を主成分とするフォトエッチングレジストインクをコーティングし、所定温度において所定時間乾燥を行う塗布・乾燥工程;
(2)塗布・乾燥工程(1)を終えた塗布面に所定のパターンを有するフォトマスクを載置し、紫外線露光を行って所望のパターン部分を硬化させる紫外線露光工程;
(3)紫外線露光工程(2)を終えたフォトエッチングレジスト塗膜の硬化されていない部分を現像液を用いて洗浄、除去し、所定温度において乾燥させて該フォトエッチングレジスト塗膜に所望形状のパターンを形成する工程;
(4)工程(3)を終えたフィルム上の露出した銅部分をすべてエッチング除去し、次いで水洗した後、所定温度において乾燥させる工程;および
(5)工程(4)を終えた銅回路上に残ったフォトエッチングレジストを弱アルカリ水溶液で洗浄、除去し、所定温度において乾燥させる工程からなっていた。
しかし、かかる従来の方法によると、一般的手順として、回路パターンをCAD等で設計した後、マスクを外注等により製作し、出来上がったマスクを用いて回路基板の試作を行い、不具合があれば再度マスクを設計、製作し直す必要があった。このマスク製作に相当な時間を費やすために生産効率が非常に低く、特に研究開発段階における時間や材料の無駄が問題となっていた。また、かかる従来法は、少品種大量生産には適しているが、設計を変更するたびに上記手順を繰り返す必要があるため多品種少量生産には適してはいなかった。さらには、それ自体高価なフォトエッチングレジストを一旦銅被覆の全面にコーティングし、次いで所望部分以外の部分に被着したレジストを除去する必要があるため、高価な材料が無駄になりコスト的にも問題があった。加えて、露光現像装置の大型化に伴い巨額の設備投資が求められ、さらには現像液の無駄も多いという問題があった。
かかる従来法の問題点を解消すべく、近年インクジェットプリンタを用いてレジスト膜を直接、所望のパターンに形成することが提案されている。具体的には、例えば非特許文献1は、絶縁性基体に銅箔を貼り付けたFPC基板の銅箔の表面にインクジェットヘッドを用いてフォトレジストの液滴を所望のパターンに吐出して、加熱、紫外線照射等によって硬化させることで上記(1)〜(3)の各工程を一工程で行うことを開示している。
特許第2562273号公報 特開平8−80670号公報 特表2004−504964号公報 特開平5−16533号公報 IS & T's NIP19: 2003 International Conference on Digital Printing Technologies,熱anufacturing Printed Circuit Boards Using Ink Jet Technology・
上記非特許文献1に開示されている方法によると、インクジェットプリンタのノズルから吐出されたレジスト液滴が銅箔に着弾する際、銅箔上でインクがはじけてレジスト膜形成の必要のない部分に着弾することによりいわゆるサテライトが形成されてしまうという問題があった。
さらには、銅箔に着弾するレジスト液滴の形状を所望どおりに制御するためにはインク粘度が低い状態で吐出しなければならず、ノズルから吐出される吐出レジスト量(ノズル径)、吐出速度、銅箔等の導電膜の表面状態等、パターン形成に当たって考慮に入れなければならないパラメーターが数多く存在していた。そのため、所定のパターン形状が良好に形成できず、また形成されたレジストパターン中にボイド等の欠陥が発生してしまうという問題も生じており、特にかかる方法を多品種少量生産に適用しようとすると、かかる問題は顕著なものになっていた。
本発明は、上述した従来の方法の問題点を解消し、簡便な装置を用いて、多数で複雑なパラメーターの設定を要することなく、精細なパターンを有するレジスト膜を簡易にかつ精度良く形成することができるパターン形成方法を提供することを目的とするものである。
本発明のかかる目的は、絶縁性基体の少なくとも一面上に設けた導電膜上に熱転写により所定のパターンを有するレジスト膜を形成することを含むパターン形成方法により達成される。
本発明によれば、マスクやスクリーンを使用することなく、オンデマンド方式でパターンを形成することが可能であり、したがって生産効率が高く、時間や資源やエネルギーの無駄がなく、露光現像装置等の巨額の設備投資も必要とされない。また、設計を変更する際にも、熱転写装置の熱転写パターンを変更するだけで簡易迅速に対応できるため多品種少量生産にも適している。
特に、上述したインクジェット方式では、被着材が一般のインクジェットプリンタの被記録媒体である紙等とは異なり、レジスト液の浸透しない銅箔等の撥液性の材料であるため、着弾したレジスト液ドットの形状やサイズの制御が非常に困難であり、着弾時のレジスト液の飛散によるサテライトが発生し易い。これに対し、本発明方法ではレジスト液ではなく、高粘度状態でドライな熱転写媒体を用い、高粘度溶融転写を行うので、高精細のパターン(50μm以下、好ましくは20μm以下)を高精度で鮮明に形成することができ、当然その飛散もない。また、インクジェット方式では2ピコリットルといった微小体積のレジスト液滴の着弾によりレジスト塗膜を形成するため、所定のレジスト厚を得るためには描画を繰り返す必要があるのに対し、本発明方法では所定のパターンを有するレジスト膜をただ一回の転写で形成できるので、描画時間の飛躍的短縮を図ることができる。さらには、インクジェット方式ではレジスト液を使用することから溶剤の使用が必須であり、作業環境確保や環境負荷軽減のための労力、設備や、吐出ノズルの目詰まり防止のためのメンテナンスが必要とされるのに対し、本発明方法は本質的にソルベントフリーであり、そのような労力、設備、メンテナンスを必要としない。
本発明のパターン形成方法は、絶縁性基体の少なくとも一面上に設けた導電膜上に熱転写により所定のパターンを有するレジスト膜を形成することを特徴とする。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係るパターン形成方法をプリント基板(配線板)の製造に適用した場合の実施の形態を説明する断面図である。
本発明においては、先ず図1(a)に示すように、絶縁性の基体1上に接着剤2を介して導電膜3を設けた積層体4を用意する。
次いで、図1(b)に示すように、積層体4の導電膜3の上に熱転写により所定のパターンを有するレジスト膜5を付着させる。
その後、図1(c)に示すように、レジスト膜5に熱エネルギーや光エネルギーを加えて(図中、矢印で示す)硬化させる。
次に、図1(d)に示すように、硬化したレジスト膜5を表面に有する積層体4をエッチング液(図示せず)に浸漬し、積層体4の基体1上のレジスト膜5により被覆されていない部分を溶解、除去し、次いで水洗、乾燥する。
その後、図1(e)に示すように、導電膜3上に残ったレジスト膜5を弱アルカリ水溶液で洗浄、除去し、次いで乾燥させる。
ここで、絶縁性の基体1の材料としては、リジッドプリント基板の場合には、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド(PI)等の熱硬化性樹脂を紙やガラスクロスに含浸させたもの等を好ましいものとして挙げることができるが、これらに限定されない。
また、フレキシブルプリント基板の場合には、基体1の材料としては、ポリイミド、ポリエステル、アラミド、ポリカーボネート、ポリパラバン酸、アラミド等を好ましいものとして挙げることができるが、これらに限定されない。かかるフィルムの厚さは通常25μm、50μm程度のものが多く用いられる。
導電膜3の材料としては、金属膜、好ましくは銅薄膜、例えば銅箔が主として用いられ、特に電解銅箔またはロール銅箔が使用される。
接着剤2としては、リジッドプリント基板の場合には、ブチラール樹脂などの熱可塑性樹脂とフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を配合したものが用いられる。
また、フレキシブルプリント基板の場合には、接着剤2としては、ポリエステル-イソシアネート、フェノール樹脂-ブチラール、フェノール樹脂-ニトロリルゴム、変性エポキシ樹脂等を主材料とする液状接着剤、フェノール樹脂-ブチラールを主材料とするドライフィルム、または変性エポキシ樹脂、エポキシ-ナイロン、変性ポリエチレン、FEP-テフロン(登録商標)を主材料とする接着剤等を好ましいものとして挙げることができるが、これらに限定されない。
そして、例えば、これら基体1に銅箔等の導電膜3を、接着剤2を介して重ね合わせ、加熱、加圧して積層体4が得られる。かかる積層体4の代表例として、寸法安定性に優れたポリエステルまたはポリイミドを基材として接着剤を用いて銅箔と接着したいわゆる銅張り板が市場で入手できる。
なお、本実施形態においては、積層体4は上述したものに限定されるものではなく、例えばポリイミド等のフィルム上に銅等の金属膜を蒸着等により形成し、あるいは有機化合物やプラズマによる処理等その他の付着性向上処理を施し、その上にスパッタリング、蒸着、電解めっき等により数μm〜数10μm厚の銅薄膜を形成したフレキシブル基板等も好適に用いることができる。
次に、本実施形態において、上記の絶縁性基体の少なくとも一面上に設けた導電膜上に熱転写により所定のパターンを有するレジスト膜を形成する手段としては、熱転写媒体を用いることが好ましい。
また、かかる熱転写の熱源としては発熱抵抗体またはレーザーを用いることが好ましい。
ここで、熱転写媒体とは、基材上に、加熱によって溶融または軟化して基材から離型すると共に、被転写体の表面に熱転写される熱転写層を積層した積層体をいい、従来、いわゆる感熱記録方式のプリンタのインキリボン等として広く用いられてきた。しかし、熱転写媒体の用途はインクリボンには留まらず、本発明者らは熱転写媒体が、(1)金属、プラスチック等種々の材料からなる被転写体の表面に熱転写可能であること、(2)熱転写層の材料の選択により、転写された層に種々の優れた耐性を持たせることができること、(3)転写により任意の厚さを有する層を形成できること等に着目して、電子デバイスの分野において、これまで感光性樹脂を用いて、フォトリソグラフィーによって形成していたレジストパターンを形成するために熱転写媒体を利用することを研究した。
その結果、熱転写層の材料として、特に加熱によって溶融または軟化して熱転写される感熱転写性を有する上に、熱転写後に紫外線等の光照射によって架橋される光架橋性をも有する材料を用い、熱転写後の転写層を光照射によって架橋させることで、転写性が良好になり、かつ耐エッチング液性も向上してエッチングレジスト材料として効果的に適用できることを見出した。
この感熱転写性と光架橋性とを有する材料とは、光重合性樹脂と光重合開始剤とを主体として含んでなる材料である。かかる光重合性樹脂としては、従来公知のエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の単官能性光重合性樹脂;ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、1,4−ブタンジオールアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート等の二官能性光重合性樹脂;ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等の三官能性以上の光重合性樹脂が用いられる。また、上記の光重合開始剤としては、アセトフェノン系、チウラム系、ベンゾフェノン系、ベンジル系、ベンゾイン系、アゾ化合物系等の公知の光重合開始剤が用いられる。
従来も、光重合性樹脂と光重合開始剤とを含む転写材料は知られていた。例えば、特許文献2は、熱硬化性樹脂の官能基を(メタ)アクリレートで変性した光重合性樹脂(エポキシアクリレート)と光重合開始剤と熱可塑性樹脂とを含む転写材料を開示している。また、特許文献3は、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート等のモノマーと光重合開始剤とを含む転写材料を開示している。
しかし、これら従来の転写材料には種々の問題があった。すなわち、特許文献2に示されるようなエポキシアクリレート等の従来の光架橋性の化合物はいずれも熱硬化性樹脂を基本骨格としているため分子量が小さく、またその構造上さらなる高分子化が困難であるために、感熱転写シートに適用した場合、裏面側に接着してしまういわゆるブロッキングを生じ易いという問題があった。また、特許文献3に示される材料では、その請求項7に記載されているように、良好な転写性を維持するためにモノマーやオリゴマーを熱転写の終了時まで未硬化の状態に維持しておく必要があることから、同様にブロッキングを生じ易いという問題があった。従って、特許文献2に示される材料を選択、使用する場合には、熱可塑性樹脂として高分子量のものを用いればブロッキングは抑制できるが、エッチング液に対する耐性が低下する点に注意しなければならなかった。また、特許文献3に示される材料を使用する場合は所定の条件下で保存しなければならなかった。
上述のように、本発明者らは上記の感熱転写性と光架橋性とを有する転写材料をエッチングレジスト材料として利用し、かかる材料を含む熱転写層を基材上に有してなる熱転写媒体を用いることで、上記の絶縁性基体の少なくとも一面上に設けた導電膜上に熱転写により所定のパターンを有するエッチングレジスト膜を形成することができることを見出した。本発明者らは、かかる知見に基づきさらに研究、検討を重ねた結果、転写によりエッチングレジスト膜を形成するためには、上記の感熱転写性と光架橋性とを有する転写材料として以下に説明する材料(以下、「転写材料X」という)を用いることが最適であることを見出した。
この転写材料Xは、少なくともグリシジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含むアクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物と、エポキシ樹脂と、光重合開始剤とを含むことを特徴とする。
ここで、エポキシ樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂であることが望ましい。
また、熱転写層が、アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物Aと、エポキシ樹脂Eとを、重量比A/E=95/5〜60/40の割合で含んでいることが望ましい。
上記(メタ)アクリレート変性物においては、その基本骨格であるアクリルポリマー中に含まれる、グリシジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位の割合を変化させることで、当該繰り返し単位のグリシジル基の部分に結合される、光架橋性の官能基としての(メタ)アクリレートの数を任意に変化させることができる。そのため、架橋後の転写層の架橋密度と、それによる、転写層の耐エッチング性、ならびに耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等の特性とを自由に設計することもできる。
また、上記熱転写層は、熱転写時に、熱転写層に被転写体に対する接着力を生じさせるエポキシ樹脂を併用しているため、所定の熱転写温度に加熱することで、感度良く、被転写体の表面に熱転写させることができる。また、エポキシ樹脂は、光照射による(メタ)アクリレート変性物の架橋時に、光照射によって発生する熱によって、当該(メタ)アクリレート変性物の側鎖中に含まれる水酸基と反応して架橋物中に取り込まれるため、熱転写後の転写層を光照射によって架橋させることで、被転写体の表面に、より強固に接着させることもできる。そのため、特に、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等の表面エネルギーが小さい被転写体の表面であっても、熱転写層を、感度良く熱転写させると共に、熱転写後の転写層を架橋させることで、高い接着力で強固に接着させることが可能となる。
しかも、転写材料Xにおいては、光照射による光重合反応によって、(メタ)アクリレート変性物、エポキシ樹脂、および光重合開始剤の各成分が架橋反応して、三次元網目状構造を有する分子量の大きな架橋物が形成されるため、架橋後の転写層の耐エッチング性に加え耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等を向上することもできる。また、エポキシ樹脂の割合を変化させることで、熱転写層の熱転写時の感度を調整したり、熱転写後の転写層の接着強度を調整したりできる上、架橋後の転写層の架橋密度と、それによる耐エッチング性、ならびに耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等の特性とを自由に設計することもできる。
また、転写材料Xにおいて、エポキシ樹脂として、ビスフェノール型エポキシ樹脂を使用した場合には、当該ビスフェノール型エポキシ樹脂が、分子中にヒドロキシル基を含み、被転写体に対する接着力に特に優れていることから、熱転写層を、さらに感度良く、被転写体の表面に熱転写させると共に、熱転写後の転写層を架橋させることで、当該被転写体の表面に、より一層強固に接着させることができる。
エポキシ樹脂の割合は、アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物Aと、エポキシ樹脂Eとの重量比A/Eで表して、95/5〜60/40の範囲内であるのが好ましい。この範囲よりエポキシ樹脂Eの割合が少ない場合には、当該エポキシ樹脂を併用したことによる、熱転写層を感度良く被転写体の表面に熱転写させると共に、熱転写後の転写層を架橋させることで、当該被転写体の表面に強固に接着させる効果が十分に得られないおそれがある。また、この範囲より(メタ)アクリレート変性物Aの割合が少ない場合には、架橋後の転写層の耐エッチング性に加え耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等が低下したり、透明性が低下したりするおそれがある。これに対し、重量比A/Eが95/5〜60/40の範囲内であれば、架橋後の転写層の耐エッチング性、ならびに耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性、透明性を向上する効果を維持しつつ、熱転写層を、さらに感度良く、被転写体の表面に熱転写させると共に、熱転写後の転写層を架橋させることで、当該被転写体の表面に、より一層、強固に接着させることが可能となる。また、重量比A/Eを上記の範囲内で調整することによって、熱転写層の熱転写時の感度を調整したり、熱転写後の転写層の接着強度を調整したりできる上、架橋後の転写層の架橋密度と、それによる耐エッチング性、ならびに耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等の特性とを自由に設計することもできる。
上記のように、転写材料Xは少なくともグリシジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含むアクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物と、エポキシ樹脂と、光重合開始剤とを含むことを特徴としている。
このうち、(メタ)アクリレート変性物の基本骨格であるアクリルポリマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレートのみからなるもの、すなわち、グリシジルアクリレートのホモポリマー、グリシジルメタクリレートのホモポリマー、グリジジルアクリレートとグリシジルメタクリレートとのコポリマーが挙げられる他、グリシジル(メタ)アクリレートと他のモノマーとのコポリマーも使用可能である。
グリシジル(メタ)アクリレートとコポリマーを形成することのできる他のモノマーとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、t e r t−ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、シクロへキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ドデシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t e r t−ブチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ドデシルメタクリレート等の、アルキル基の炭素数が1〜18のアルキル(メタ)アクリレートモノマーや、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマーの1種または2種以上が挙げられる。
アクリルポリマーが、グリシジル(メタ)アクリレートと他のモノマーとのコポリマーであるとき、当該コポリマーにおける、グリシジル(メタ)アクリレートの含有割合は、50重量%以上であることが好ましく、60重量%以上であることが特に好ましい。含有割合がこの範囲未満では、コポリマーの、グリシジル基の部分に結合される、光架橋性の官能基としての(メタ)アクリレートの数が少なすぎて、架橋後の転写層の架橋密度が不十分になるため、当該転写層の耐エッチング性に加え耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等が低下するおそれがある。
なお、アクリルポリマーは、上述したように、グリシジル(メタ)アクリレートのみで形成してもよいため、その含有割合の上限は限定されず100重量%にまで及ぶ。ただし、他のモノマーを共重合させることによる、架橋後の転写層の架橋密度と、それによる耐エッチング性、ならびに耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等の特性とを自由に設計する効果を良好に発揮させるためには、グリシジル(メタ)アクリレートの含有割合は、95重量%以下であるのが好ましい。
グリシジル(メタ)アクリレートのみの重合体として、その含有割合を100重量%とするか、または、他のモノマーを共重合させて、グリシジル(メタ)アクリレートの含有割合を、50重量%以上の範囲内で調整することによって、架橋後の転写層の架橋密度と、それによる耐エッチング性、ならびに耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等の特性とを自由に設計することができる。
光架橋性の化合物として用いられるアクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物としては、上記アクリルポリマーの、グリシジル基の部分に、(メタ)アクリレートが結合された構造を有する。詳しくは、1つのアクリルポリマー中の複数のグリシジル基に、いずれもアクリレートが結合された化合物や、メタクリレートが結合された化合物が挙げられる他、アクリレートとメタクリレートとが混合して結合された化合物が挙げられる。
上記アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物は、そのガラス転移温度が40〜80℃であることが好ましく、40〜70℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度がこの範囲未満では、熱転写層が、その熱転写温度以下でも溶融、軟化し易くなって、例えば保存中の熱履歴等によってブロッキングし易くなるおそれがある。また、ガラス転移温度がこの範囲を超える場合には、熱転写層の溶融、軟化温度が上昇するため、所定の熱転写温度に加熱しても、感度良く被転写体の表面に熱転写させることができないおそれがある。
なお、アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物のガラス転移温度を調整するためには、
(1)アクリルポリマーを構成するグリシジル(メタ)アクリレートの種類を変更する、
(2)2種のグリシジル(メタ)アクリレートを共重合させる揚合はその比率を変化させる、
(3)他のモノマーを共重合させる場合はその種類を変更したり、比率を変化させたりする、
(4)グリシジル基に結合させる(メタ)アクリレートの種類を変更する、
(5)2種の(メタ)アクリレートを混合して結合させる場合はその比率を変化させる等の方法を採用すればよい。
アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物としては、上記各種の化合物の中から1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂としては、熱転写時の熱転写層に被転写体に対する接着力を生じさせることができると共に、光照射による熱によってアクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物と反応して架橋物を形成することができる種々のエポキシ樹脂がいずれも使用可能であるが、特に、ビスフェノール型のエポキシ樹脂が好ましい。ビスフェノール型のエポキシ樹脂は、分子中にヒドロキシル基を含み、被転写体に対する接着力に特に優れていることから、熱転写層をさらに感度良く被転写体の表面に熱転写させると共に、熱転写後の転写層を架橋させることで、当該被転写体の表面に、より一層強固に接着させることができる。
また、エポキシ樹脂としては、その数平均分子量が1000〜3000、特に1000〜2000であるものを用いるのが好ましい。数平均分子量がこの範囲未満であるエポキシ樹脂を含む熱転写層は、所定の熱転写温度以下でも接着力を生じ易くなる傾向がある。そのため、例えば、保存中の熱履歴等によって、熱転写層がブロッキングし易くなるおそれがある。また、熱転写層を、サーマルヘッド等を用いて、形成するパターンに対応させて部分的に加熱して被転写体の表面に熱転写させる際に、加熱された領域の周辺の加熱されていない領域の熱転写層においても接着力を生じ易くなる。そして、熱転写時に、当該領域の熱転写層まで被転写体の表面に熱転写されてしまい、転写層によって形成されるパターンの再現性、鮮明性が低下するおそれもある。
一方、数平均分子量が上記の範囲を超えるエポキシ樹脂を含む熱転写層は、所定の熱転写温度に加熱しても、接着性を生じにくくなる傾向がある。そのため、所定の熱転写温度に加熱しても、熱転写層を感度良く被転写体の表面に熱転写させることができないおそれがある。
また、エポキシ樹脂としては、そのエポキシ当量が、1500g/eq以下、特に600〜1000g/eqであるものを用いるのが好ましい。エポキシ当量がこの範囲を超えるエポキシ樹脂は、アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物との反応性が低下して、光照射時に強固な架橋物を形成できないおそれがある。そのため、転写層の耐エッチング性に加え耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等が低下するおそれがある。
上記の条件を満足するビスフェノール型のエポキシ樹脂の具体例としては、これらに限定されないが、例えば、ジャパンエポキシレジン(株)製のエピコート(登録商標)シリーズのうち、いずれもビスフェノールA型エポキシ樹脂である、エピコート1002〔エポキシ当量:600〜700g/eq、軟化点:78℃、数平均分子量:約1060〕、エピコート1003〔エポキシ当量:670〜770g/eq、軟化点:89℃、数平均分子量:約1200〕、エピコート1055〔エポキシ当量:800〜900g/eq、軟化点:93℃、数平均分子量:約1350〕、エピコート1004〔エポキシ当量:875〜975g/eq、軟化点:97℃、数平均分子量:約1600〕、エピコート1004AF〔エポキシ当量:875〜975g/eq、軟化点:97℃、数平均分子量:約1600〕等が挙げられる。
熱転写層は、アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物Aと、エポキシ樹脂Eとを、重量比A/E=95/5〜60/40、特にA/E=90/10〜70/30の割合で含んでいるのが好ましい。重量比A/Eがこの範囲内であれば、架橋後の転写層の耐エッチング性、ならびに耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性を向上する効果を維持しつつ、熱転写層をさらに感度良く被転写体の表面に熱転写させると共に、熱転写後の転写層を架橋させることで、当該被転写体の表面に、より一層強固に接着させることが可能となる。また、重量比A/Eを上記の範囲内で調整することによって、熱転写層の熱転写時の感度を調整したり、熱転写後の転写層の接着強度を調整したりできる上、架橋後の転写層の架橋密度と、それによる耐エッチング性、ならびに耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等の特性とを自由に設計することもできる。
光重合性架橋剤としては、紫外線等の光照射によって、アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物を光重合させると共に、エポキシ樹脂を取り込んで架橋物を形成しうる種々の化合物がいずれも使用可能である。
光重合性架橋剤としては、例えば、ビアセチル、アセトフェノン、べンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、フェナントラキノン、アゾビスイソブチルニトリル、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムスルフィド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサントン、メチルベンゾイルフォーメイト等が挙げられる。
光重合性架橋剤は、アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物と、エポキシ樹脂との総量100重量部に対して、1〜10重量部の割合で熱転写層に含有させるのが好ましい。また、熱転写層には、上記の各成分に加えて、さらに当該熱転写層を着色するための着色剤、顔料を分散させるための分散剤、増感剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、粘弾性改質剤等の種々の添加剤を、任意の割合で含有させることもできる。レジストパターンの用途では、通常、着色剤を含有させる必要はないが、識別等の目的のために着色してもよい。
上記の熱転写媒体は、上記の各成分と、溶媒とを含む塗工液を、基材の片面に塗布し、乾燥させて、熱転写層を形成することで製造される。塗工剤は、慣用の方法、例えば、ロールコーター、エヤナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコーター、グラビアコーターなどにより基材の表面に塗布できる。基材としては、熱転写媒体の基材として従来公知の、種々の材料からなるフィルムやシート等がいずれも使用可能である。そのような基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド等の樹脂からなるフィルムまたはシートや、コンデンサ紙等が挙げられる。
上記基材の、熱転写層を形成する側の表面には、ワックス類を主成分とするものなどの離型層を形成してもよい。また、熱転写媒体を、サーマルヘッドを備えた感熱記録方式のプリンタに使用する場合には、基材の、上記と反対面である、サーマルヘッドが当接される側の表面に、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ニトロセルロース樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂等からなり、必要に応じて滑剤を分散させたスティック防止層を形成してもよい。
上記の熱転写媒体は、熱転写層を、サーマルヘッド、レーザー、赤外線フラッシュ、熱ペン等を用いて加熱して、被転写体の表面に熱転写した後、紫外線等を光照射して架橋させることによって、耐エッチング性、ならびに耐薬品性、耐擦過性、耐溶剤性、耐熱性等に優れ、上記用途に適した堅牢なレジスト層を形成することができる。
特に、熱転写にレーザーを用いることにより、サーマルヘッドに比べ、一般に、より高精細、高解像度の画像を得ることができる。レーザー熱転写を行う場合には、一般的には、熱転写媒体の上述した基材と熱転写層との間に、赤外吸収色素等を含有し、赤外レーザー光を熱に変換する層(光熱変換層)をさらに設けたものを用意し、この熱転写媒体と被転写体とを密着させ、例えば830nm付近に吸収ピークを有するレーザー光にて露光を行った後、剥離する。熱転写媒体中の光熱変換層中の赤外吸収色素がレーザー光を熱に変換し、熱転写層を加熱する。加熱されて粘着性をもった熱転写層は被転写体に転写される。
さらに、本発明者らは、熱転写層の材料として、上述した転写材料Xとは異なる材料である熱硬化型材料を用いることができることを見出した。かかる熱硬化型材料としては、例えば特許文献4に開示されたような、エポキシ基を2個以上有する化合物とエポキシ樹脂の潜在性架橋剤(アミン系化合物)とを含有した材料等が挙げられる。但し、これら材料自体は高温での保存性に問題を有するため、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、転写によりエッチングレジスト膜を形成するためには、熱硬化型材料として以下に説明する材料(以下、「転写材料Y」という)を用いることが最適であることを見出した。
本実施形態においては、上述した転写材料Xに代え、この転写材料Yをエッチングレジスト材料として利用し、転写材料Yを含む熱転写層を基材上に有する熱転写媒体を用いることで、上記の絶縁性基体の少なくとも一面上に設けた導電膜上に熱転写により所定のパターンを有するエッチングレジスト膜を形成することもできる。
この転写材料Yは、エポキシ樹脂および重量平均分子量(以下、単に「分子量」という。)が3,000〜30,000であるカルボキシル基含有ポリマーを含むことを特徴とする。
転写材料Yにおいて、エポキシ樹脂を用いるのは、熱転写時の被転写材への転写性、また、転写後の耐エッチング液性および耐擦過性が優れているからである。エポキシ樹脂の中でも、グリシジル(メタ)アクリレートまたはその共重合体と、非アクリル系エポキシ樹脂の組み合わせが好ましい。
グリシジル(メタ)アクリレートまたはその共重合体を用いることにより、皮膜強度を向上させることができる。しかし、配合するのがグリシジル(メタ)アクリレートまたはその共重合体のみであると、未硬化の状態でも硬度が高く、熱転写時の感度が不足するおそれがある。このため、非アクリル系エポキシ樹脂を組み合わせて用いることで感度を補うことができる。またこの非アクリル系エポキシ樹脂は、ヒドロキシル基を含有している場合、硬化時に架橋剤としてのポリマーとだけではなく、グリシジル(メタ)アクリレートまたはその共重合体とも反応するため、硬化後にはさらに強い皮膜を得ることができる。
転写材料Y中で使用するグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体は、少なくともグリシジル(メタ)アクリレートから誘導される構成単位(以下、グリシジル(メタ)アクリレート単位という場合がある)を含むアクリル系共重合体であって、グリシジル(メタ)アクリレートおよび/またはグリシジルアクリレートと他の共重合性モノマー、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレートなど、アルキル基の炭素数が1〜18のアルキル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマーなどの1種または2種以上との共重合体が挙げられる。これらグリシジル基含有アクリル系共重合体は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記グリシジル基含有アクリル系共重合体としては、分子量が3,000〜500,000であるものが好ましく、5,000〜200,000のものがさらに好ましい。なかでも、グリシジル(メタ)アクリレート単位の含有率が5〜90重量%のものが好ましい。分子量が3,000未満では、充分な三次元網目構造の硬化状態が得られず、硬化物の耐エッチング液性や耐熱牲が充分でない。一方、50,000を超えると転写性が低下する傾向がある。さらに、グリシジル(メタ)アクリレート単位の含有率が5重量%未満では、充分な硬化状態が得られず、硬化物の耐エッチング液性や耐熱性が充分でない傾向があり、90重量%を超えると転写性が低下する傾向がある。さらに転写性の観点からは、ガラス転移点が40〜130℃のものが好ましい。
転写材料Y中で使用する非アクリル系エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールS型、クレゾールノボラック型、フェノールノボラック型のエポキシ樹脂などが挙げられる。これらエポキシ樹脂は単独で使用しても良く、2種似上を併用しても良い。
上述の非アクリル系エポキシ樹脂の中でも、ヒドロキシル基含有エポキシ樹脂が、グリシジル(メタ)アクリレートまたはその共重合体とも反応して、硬化後により強い皮膜が得られるため好ましい。さらに転写性が優れ、かつ耐エッチング液性、耐熱牲が優れた硬化物が得られる観点から、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールS型のエポキシ樹脂が特に好ましい。
ヒドロキシル基含有エポキシ樹脂としては、分子量が500〜30,000、さらには500〜10,000であるものが好ましい。なかでもエポキシ当量が180〜1,000(g/eq)のものが好ましい。分子量が500未満では、充分な硬化状態が得られず、硬化物の耐エッチング液牲、耐熱性が充分でない。一方、分子量が30,000を超えると、転写性が低下する傾向がある。また、エポキシ当量が180(g/eq)未満では、充分な硬化状態が得られず、硬化物の耐エッチング液性、耐熱性が充分でない傾向があり、一方、1,000(g/eq)を超えると、やはり充分な硬化状態が得られない傾向がある。さらに転写性の観点からは、軟化点が60〜150℃のものが好ましい。
グリシジル(メタ)アクリレートまたはその共重合体とヒドロキシル基含有エポキシ樹脂の重量配合比は、7:3〜3:7であることが好ましい。この範囲よりグリシジル(メタ)アクリレートまたはその共重合体が多すぎると、感度不足のおそれがある。一方、ヒドロキシル基含有エポキシ樹脂が多すぎると、耐エッチング液性や耐擦過性などが若干劣る傾向がある。
通常、架橋剤は架橋しやすいように低分子化合物が用いられている。しかし、低分子化合物は架橋し易いのではあるが、高温で保存すると架橋が進行してしまい、熱転写時に感度が悪くなるという問題がある。そこで、転写材料Yにおいては、分子量が3,000〜30,000であるポリマーを架橋剤として用いることにより、高温で保存した時の架橋を抑えることにより保存性を向上させている。分子量が3,000より小さいと、高温で保存した際の架橋が進みやすく、熱転写時の感度が劣る。一方、分子量が30,000より大きいと、硬化が不十分となるおそれがある。なお、本材料においては架橋剤自体がポリマーであるため、未硬化であってもある一定の被膜の強度を保つことができる。
さらに、架橋剤にアミノ基が含まれていると比較的低温でも架橋してしまうため、高温で保存した場合の問題が生じる。このため、転写材料Yにおいては、エポキシ樹脂に対してアミノ基を有する架橋剤ではなく、カルボキシル基含有ポリマーを架橋剤として用いることにより高温での保存性を向上させている。
カルボキシル基含有ポリマーはメタクリル酸ホモポリマーが好ましい。カルボキシル基の含有量が多いため、50〜60℃程度の温度で保存した場合には硬化しないが、100〜150℃程度の温度では容易に硬化させることができ、高温での保存性と硬化性とのバランスが最も優れている。また、アクリル系の架橋剤を使用すると、架橋剤自身が皮膜の強度を向上させることができるため有利である。
カルボキシル基含有ポリマーの含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対し、30〜70重量部であることが好ましい。この範囲を外れると耐エッチング液性、耐擦過性等が劣るからである。
転写材料Yにおいて、識別等の目的のために着色剤を添加する場合には、カーボンブラック、有機顔料、無機顔料または染料など、従来から用いられているものの中から適宜選択すればよい。着色剤の含有量は、全配合剤の全固形分に対して10〜50重量%が好ましい。
エポキシ樹脂、カルボキシル基含有ポリマーおよび着色剤に加えて、ウレタン樹脂を配合することが好ましい。ウレタン樹脂は自らが硬化物の一部となるので、被転写体を選ばないという接着性に優れるとともに、硬化を阻害しないという利点がある。ウレタン樹脂は、全配合剤の全固形分に対して1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%含有させることが好ましい。かかる範囲より少ないと効果が得られない。一方、多すぎると、耐エッチング液性、耐擦過性等に悪影響を及ぼす。
上記の転写材料Yを含む熱転写層は、上述した転写材料Xを含む熱転写層と同様に、サーマルヘッド、レーザー、赤外線フラッシュ、熱ペン等を用いて加熱して、被転写体の表面に精細に精度良く熱転写することができる。特に、熱転写にレーザーを用いることにより、サーマルヘッドに比べ、一般に、より高精細、高解像度の画像を得ることができる。
本実施形態においては、次いで図1(c)に矢印で説明的に示すように、レジスト膜5に熱エネルギーや紫外線等の光エネルギーを付与して硬化させる。
上記転写材料Xの硬化方法としては、紫外線露光を好ましいものとして挙げることができ、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等の紫外線発光ランプを適宜選択使用できる。紫外線硬化型樹脂の硬化に有効な波長は一般的には320〜400nm付近で、紫外線領域でも長波長側にあるため、長波長側の発光量が多いメタルハライドランプを使用することも好ましい。メタルハライドランプの例としては、フュージョン・ユーブイ・システムズ・ジャパン社製のLH−6(UV出力:187W/cm)が好適なものとして挙げられる。照射光量としては、上記転写材料Xの組成にもよるが、一般的には積算光量として100〜2500mj/cmの範囲内であることが好ましく、例えば1500mj/cmが用いられる。積算光量が100mj/cm未満であると未硬化部分が残存する可能性があり、逆に2500mj/cmを超えるとオーバーキュアーする可能性がある。
また、上記転写材料Yの硬化方法としては、ヒーター、高周波等あらゆる慣用の加熱手段を用いることができる。具体的な装置としては、例えばアズワン社製のドライングオーブンD0−600FPA等が好適に用いられる。硬化条件としては、一般的には80〜150℃において20〜80分程度の加熱が好ましく、例えば130℃×30分、100℃×60分等が含まれる。
次に、図1(d)に示すように、硬化したレジスト膜5を表面に有する積層体4をエッチング液(図示せず)に浸漬し、積層体4の基体1上のレジスト膜5により被覆されていない部分を溶解、除去し、次いで水洗、乾燥する。
本実施形態においては、このエッチングの方法としては、ウェット式が使用され、塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液、アルカリエッチング液等の薬液の入ったエッチング槽に基板を浸すか、あるいは基板を回転させあるいはコンベアに載せて搬送しながら薬液をスプレーして不要な銅を除去してパターンを完成させる。
ただし、反応性イオンエッチング(RIE)に代表されるドライエッチングの使用も可能である。
その後、図1(e)に示すように、導電膜3上に残ったレジスト膜5を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水溶液で洗浄、除去し、次いで乾燥させる。
以下、図面を参照しつつ本発明を実施例に基づき説明するが、これら実施例は例示であり、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<熱転写媒体の作製>
1.塗工液の調製
アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物としての、グリシジルメタクリレートとメチルメタクリレートとのコポリマーのメタクリレート変性物(GMA/MMA−MA;グリシジルメタクリレートの含有割合:90重量%;ガラス転移温度:46℃)17重量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂〔ジャパンエポキシレジン(株)製のエピコート1003;エポキシ当量:670〜770g/eq;軟化点:89℃;数平均分子量:約1200〕3重量部と、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン〔チバ スペシャルテイ ケミカルズ社製のイルガキュア(商品名)184〕1重量部と、顔料としてのカーボンブラック10重量部とを、69重量部のメチルエチルケトンと混合し、熱転写媒体の感熱転写層用の塗工液を調製した。
2.塗工液の塗布
基材として、厚さ4.5μmのPETフィルムの片面にはシリコーン−アクリル共重合体からなるスティック防止層、反対面にはワックス系の離型層が形成されたものを用意した。そして、この基材の、離型層が形成された面に、上記の塗工液を塗布し、乾操させて、厚さ2μmの感熱転写層を形成した後、幅100mmにスリットして、バーコード印刷用のプリンタ〔リンテック(株)製のゼブラプリンタ140Xi III Plus〕に適合したテープ形状の熱転写媒体を製造した。この感熱転写層におけるアクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物Aとエポキシ樹脂Eとの重量比A/Eは85/15であった。
<熱転写>
FPC用基板として、厚さ25μmのエポキシ樹脂シートからなる絶縁性基材上に厚さ15μmの接着剤層を介して厚さ35μmの銅箔を接着してなる銅張り板を用意した。上述のようにして作製した熱転写媒体を熱転写プリンタ(サーマバーIP4630V;東北リコー(株)製;転写エネルギーレベル:13に設定)にセットし、この銅張り板の一方の面にライン100μm/スペース100μmのパターンを印字してレジストパターンを形成した。
[実施例2]
アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物として、GMA/MMA−MAAに代えて、グリシジルメタクリレートホモポリマーのメタクリレート変性物(GMA−MAA;ガラス転移温度:41℃)を使用したこと以外は実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例3〜7]
エポキシ樹脂として、エピコート1003に代えて、いずれもジャパンエポキシレジン(株)製の、下記の各ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用したこと以外は実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。
実施例3:エピコート1001〔エポキシ当量:450〜500g/eq;軟化点:64℃;数平均分子量:約900〕
実施例4:エピコート1002〔エポキシ当量:600〜700g/eq;軟化点:78℃;数平均分子量:約1060〕
実施例5:エピコート1004〔エポキシ当量:875〜975g/eq;軟化点:97℃;数平均分子量:約1600〕
実施例6:エピコート1007〔エポキシ当量:1750〜2200g/eq;軟化点:128℃;数平均分子量:約2900〕
実施例7:エピコート1009〔エポキシ当量:2400〜3300g/eq;軟化点:なし;数平均分子量:約3750〕
[実施例8]
エポキシ樹脂として、エピコート1003に代えてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂〔バンティコ社製のアラルダイト(登録商標)ECN−1280〕を使用したこと以外は実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例9〜12]
GMA/MMA−MAAとエピコート1003の使用量および両者の重量比A/Eをそれぞれ表1に示す値としたこと以外は実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。
Figure 2006294741
[実施例13]
GMA/MMA−MAAに代えて、エポキシアクリレートとしてのグレゾールノボラックポリグリシジルエーテルのメタクリレート化物(CNEPX−MAA、ガラス転移温度:40℃)を使用したこと以外は実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例14]
GMA/MMA−MAAとエピコート1003の使用量および両者の重量比A/Eをそれぞれ表1に示す値としたこと以外は実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例15]
<熱転写媒体の作製>
厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に、シリコーン樹脂を、塗布量が0.25g/mとなるようにグラビアコーターで塗布して耐熱保護層を形成した。該ポリエチレンテレフタレートフィルムの他方の面に、下記組成の塗工液を、塗布量2.0g/mとなるようにグラビアコーターで塗布し、乾燥させて熱転写層を形成し、熱転写媒体を作製した。なお、以降、単位は重量%である。
(塗工液組成)
GMA−MMA 5
(グリシジルメタクリレートとメチル(メタ)アクリレートの共重合体;50:50;日本油脂製;ブレンマーCP−50M)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 5
(ジャパンエポキシレジン製、エピコート1003)
メタクリル酸ホモポリマー(分子量10,000) 6
カーボンブラック 4
メチルエチルケトン 52
メタノール 28
合計 100
上記配合において、グリシジル(メタ)アクリレートとヒドロキシル基含有エポキシ樹脂との構成比は5:5であった。
<熱転写>
実施例1と同様に、FPC用基板として、厚さ25μmのエポキシ樹脂シートからなる絶縁性基材上に厚さ15μmの接着剤層を介して厚さ35μmの銅箔を接着してなる銅張り板を用意した。上述のようにして作製した熱転写媒体を熱転写プリンタ(サーマバーIP4630V;東北リコー(株)製;転写エネルギーレベル:13に設定)にセットし、この銅張り板の一方の面にライン100μm/スペース100μmのパターンを印字してレジストパターンを形成した。
[実施例16]
実施例15の塗工液組成のメタクリル酸ホモポリマーをスチレン・アクリル酸共重合体(分子量10,000)に代え、さらにメチルエチルケトン52重量%とメタノール28重量%をメチルエチルケトン80重量%に変更した以外は実施例15と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例17]
実施例15の塗工液組成の分子量10,000のメタクリル酸ホモポリマーを 分子量3,000のメタクリル酸ホモポリマーに代えた以外は実施例15と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例18]
実施例15の塗工液組成の分子量10,000のメタクリル酸ホモポリマーを分子量30,000のメタクリル酸ホモポリマーに代えた以外は実施例15と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例19]
実施例15の塗工液組成のGMA−MMA5重量%およびビスフェノールA型エポキシ樹脂5重量%をGMA−MMA7重量%およびビスフェノールA型エポキシ樹脂3重量%に代えた以外は実施例15と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例20]
実施例15の塗工液組成のGMA−MMA5重量%およびビスフェノールA型エポキシ樹脂5重量%をGMA−MMA3重量%およびビスフェノールA型エポキシ樹脂7重量%に代えた以外は実施例15と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例21]
実施例15の塗工液組成のビスフェノールA型エポキシ樹脂をクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(旭チバ製;アラルダイトECN−1280)に代えた以外は実施例15と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例22]
実施例15の塗工液組成のGMA−MMA5重量%およびビスフェノールA型エポキシ樹脂5重量%を、GMA−MMA8重量%およびビスフェノールA型エポキシ樹脂8重量%に代え、さらにメタクリル酸ホモポリマーを配合しないように変更した以外は実施例15と同様にしてレジストパターンを形成した。
[実施例23]
実施例15の塗工液組成を下記のように変更した以外は実施例15と同様にしてレジストパターンを形成した。
<塗工液組成>
GMA−MMA 6
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 6
ヘキサメチレンジアミン(分子量116) 4
カーボンブラック 4
メチルエチルケトン 52
メタノール 28
合計 100
[実施例24]
実施例15の塗工液の分子量10,000のメタクリル酸ホモポリマーを分子量2,000のメタクリル酸ホモポリマーに代えた以外は実施例15と同様にしてレジストパターンを形成した。
[比較例1]
実施例15の塗工液の分子量10,000のメタクリル酸ホモポリマーを分子量40,000のメタクリル酸ホモポリマーに代えた以外は実施例15と同様にしてレジストパターンを形成した。
上記実施例1〜24および比較例1で得たレジストパターンの転写性、耐エッチング液性および高温多湿環境下保存後の転写性を下記の手順および評価基準で評価した。その結果を表2および表3に示す。
(転写性)
転写性を目視で確認し、以下の基準で評価した。
○:鮮明に転写できた
△:実用上問題ないレベルで転写できた
×:ドット抜け、余剥離が生じ、不鮮明であった
(耐エッチング液性)
上記各転写試料を30℃において(1)20%過硫酸アンモニウム水溶液および(2)10%水酸化アンモニウム水溶液にそれぞれ2分間浸漬して転写部分のレジストとしての耐エッチング液性を以下の基準で評価した。
○:印字(レジスト)が全く剥離しなかった
△:印字(レジスト)が少々侵食を受けたが実用上問題ないレベルであった
×:印字(レジスト)が剥離してなくなった
<高温多湿環境下保存後の転写性>
上記各実施例、比較例で作製した各転写媒体をロール状に巻いた状態で、50℃、80%RHの高温多湿環境下に96時間保存し、次いで室温(23±1℃)で24時間冷却した後、転写性ならびにブロッキング発生状況を目視で確認し、以下の基準で評価した。
○:鮮明に転写でき、ブロッキングの発生もなかった
△:実用上問題ないレベルで転写できた
×:ドット抜け、余剥離が生じ、不鮮明であるか、あるいはブロッキングが発生した
Figure 2006294741
Figure 2006294741
本発明に係るパターン形成方法をプリント基板の製造に適用した場合の実施の形態を説明する断面図である。
符号の説明
1 基体
2 接着剤
3 導電膜
4 積層体
5 レジスト膜

Claims (16)

  1. 絶縁性の基体の少なくとも一面上に設けた導電膜上に熱転写により所定のパターンを有するレジスト膜を形成することを含むパターン形成方法。
  2. 前記レジストがエッチングレジストである請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. さらに、前記レジスト膜を硬化させること、前記導電膜のうち該硬化レジスト膜を介して露出した部分をエッチングすること、および該エッチング後に前記導電膜上に残った該硬化レジスト膜を除去することを含む請求項2に記載のパターン形成方法。
  4. 前記熱転写を熱転写媒体を用いて行う請求項1〜3のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
  5. 前記熱転写の熱源として発熱抵抗体またはレーザーを用いる請求項4に記載のパターン形成方法。
  6. 前記熱転写媒体が、基材上に熱転写層を有しており、該熱転写層が紫外線硬化型樹脂または熱硬化性樹脂を含んでいる請求項4または5に記載のパターン形成方法。
  7. 前記熱転写層が、少なくともグリシジル(メタ)アクリレートから誘導される繰り返し単位を含むアクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物と、エポキシ樹脂と、光重合開始剤とを含む請求項6に記載のパターン形成方法。
  8. 前記エポキシ樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂である請求項7に記載のパターン形成方法。
  9. 前記熱転写層が、アクリルポリマーの(メタ)アクリレート変性物Aと、エポキシ樹脂Eとを、重量比A/E=95/5〜60/40の割合で含んでいる請求項7に記載のパターン形成方法。
  10. 前記該熱転写層が、エポキシ樹脂および重量平均分子量が3,000〜30,000であるカルボキシル基含有ポリマーを含む請求項6に記載のパターン形成方法。
  11. 前記カルボキシル基含有ポリマーが、メタクリル酸ホモポリマーである請求項10に記載のパターン形成方法。
  12. 前記エポキシ樹脂が、グリシジル(メタ)アクリレートまたはその共重合体と、非アクリル系エポキシ樹脂との組合せである請求項10に記載のパターン形成方法。
  13. 前記非アクリル系エポキシ樹脂がヒドロキシル基含有エポキシ樹脂である請求項12に記載のパターン形成方法。
  14. 前記グリシジル(メタ)アクリレートまたはその共重合体とヒドロキシル基含有エポキシ樹脂の重量配合比が7:3〜3:7である請求項13記載のパターン形成方法。
  15. 前記熱転写層が、さらにウレタン樹脂を含有する請求項9〜14のいずれかに記載のパターン形成方法。
  16. 前記ウレタン樹脂の含有量が、前記熱転写層中の全固形分に対して1〜10重量%である請求項15に記載のパターン形成方法。
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