JP2006292761A - 酵素電気化学を基礎とするセンサーに用いられる水混和性の導電性インク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酵素電気化学を基礎とする本センサーに用いられる水混和性の導電性インクには、導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が含まれる。これらの導電材料、酵素、媒介物質および結合剤は、水をベースとする水混和性分散体として配合され、そこでは、乾燥時に、結合剤がその作用を保持したまま水に不溶性になる。
【選択図】なし
Description
1.発明の分野
本発明は、一般的にはセンサーに関し、特に、酵素電気化学を基礎とするセンサーに関するものである。
酵素試薬、たとえばレドックス媒介物質(mediator)(たとえばフェロセン)および酸化還元酵素(たとえばグルコースオキシダーゼ)等の酵素試薬、を用いる酵素電気化学を基礎とするセンサーを液体サンプル中の検体の決定のための電極と共に使用することが、近年、強い注目を集めている。このような酵素電気化学を基礎とするセンサーは、液体サンプル(たとえば血液または間質液サンプル)中の検体(たとえばグルコース)の連続的または半連続的モニタリングに特に適すると考えられる。たとえば、レドックス媒介物質、酸化還元酵素および作業電極を採用する酵素電気化学を基礎とするグルコースセンサーは、比較的低い電位(たとえばSCEに対し0.4V未満)を使用してグルコース濃度を決定(すなわち測定)することができ、それによって作業電極における妨害反応を抑制することができる。酵素電気化学を基礎とするセンサーの更なる説明については、たとえば、米国特許第5,089,112号および第6,284,478号を参照されたい。これらの特許のそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に包含される。
本発明の実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーに用いられる水混和性の導電性インクには、導電材料、酵素、媒介物質(mediator)および結合剤が含まれる。更に、これらの導電材料、酵素、媒介物質および結合剤は、水をベースとする水混和性の分散体として配合され、その中で結合剤が乾燥時にその作用を保持しつつ水不溶性になる。この点に関し、分散体とは、本質的に、個別の粒子材料(たとえば導電材料の粒子)を別の材料の連続相(たとえば結合剤の連続相)中に分散したものを含む混合物を指すことを、当業者ならば認識するであろう。本発明の種々の例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーに用いられる水混和性の導電性インクの特性、利点および他の例示的な詳細を以下に示す。
当業者に公知のいかなる適切な導電材料(文脈によっては顔料インクまたはカーボンインクとも呼称される)も本発明の実施形態で使用し得る。たとえば、本導電材料は、カーボンブラック材料、グラファイト材料、プラチナ粒子材料、白金メッキしたカーボン材料、金粒子材料、プラチナ/パラジウム合金粒子材料、パラジウム粒子材料、ルテニウム粒子材料またはセリウム粒子材料等の導電性微砕粒子材料であり得る。そのような導電性微砕粒子材料のサイズは、たとえば、100μm未満であり得、好ましくは1nm〜20μmのサイズ範囲にある。更に、このサイズ範囲は、二峰分布を持ち得る。
当業者に公知のどのような適切な酵素も、本発明の実施形態で使用され得る。本酵素は、たとえば、液体サンプル(たとえば血液サンプル)の中で決定されるべき(すなわち、検出され、測定されるべき)検体(たとえばグルコース)を選択的に認識する酵素であり得る。酵素電気化学を基礎とするセンサー技術において当業者に知られているように、このような酵素は、酵素電気化学を基礎とするセンサーによる検体の電気化学的決定の基礎をなす電気化学反応に関与する。たとえば、この酵素は、媒介物質を使用して、電極(または他の導電材料)との間に電子を往復させ、それによって、検体の濃度に比例する電流が電極で測定され得る。
当業者に公知のどのような適切な媒介物質も、本発明の実施形態に採用し得る。媒介物質は、本質的に、水混和性の導電性インクの導電材料および酵素の両方と電子を交換する作用を有し得る化学成分である。
当業者に公知のどのような適切な結合剤(文脈により、樹脂と呼称されたり樹脂ポリマーと呼称されたりもする)も本発明の実施形態で使用し得る。本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクのこの結合剤は、酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に、水混和性の導電性インクの導電材料、媒介物質および酵素を、その作用を保持しつつ固定するのに役立つ。
グルコースオキシダーゼ酵素、フェロセン媒介物質および、導電材料と結合剤との市販されている組み合わせ物(Coates社から水混和性グラファイトペースト66756として入手可能)を含んだ、本発明の例示的実施形態に係る水混和性の導電性インクを準備した。この水混和性の導電性インクは、50mgのグルコースオキシダーゼを0.7mLのAnalar水に溶解して配合したものであった。得られた溶液を5gの水混和性グラファイトペースト66756に加え、次いで、1mLのメチルカルビトール共溶媒に溶解した25mgのフェロセンと混合した。
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクでの使用に適した親水性高分子量レドックスポリマー(すなわち、図7のレドックスポリマー700)を、97%のアクリルアミド(AAM)1.8g、97%のビニルフェロセン(VFc)0.3gおよび0.03gの2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を40mLのジオキサンおよびエタノール混合液(1/1v/v)に混合した反応溶液を使用し、図7に示されるフリーラジカル共重合反応によって合成した。反応は丸底フラスコで実行した。反応は、5mol%のビニルフェロセンと95mol%のアクリルアミドとで行った。
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクを、実施例2で説明したレドックスポリマー700を使用して配合した。この配合には、(黒色アスペルギルスから得られた)30mgのグルコースオキシダーゼ、レドックスポリマー700の5%水溶液160mg、1mLのAnalar水、3gの水混和性グラファイトペースト{サンケミカル(Sun Chemical)社の1部門であるCoates Screen社から、カタログ番号66756として市販}とを一緒に混ぜ合わせ、均一な水をベースとする分散体を形成することが含まれていた。
レオロジー改質剤(すなわちCabosil LM150親水性ヒュームドシリカ)を追加した以外は実施例3のものに類似した水混和性の導電性インクを作製した。レオロジー改質剤(Cabosil LM150親水性ヒュームドシリカまたはCabosil TS610疎水性ヒュームドシリカ等)の導入により、水混和性の導電性インクをスクリーン印刷法に適したものに改善することが可能である。
更なる酵素電気化学を基礎とするセンサー構造体および実施例4に記載された微細流体テストシステムを準備し、新たに取り出したヒトの血漿と、リン酸緩衝液とを、得られた液体がヒトの間質液に生理的にほぼ適合したものになるように1:2の比率で混合することにより生成した検体についてテストした。この液体にグルコースを加え、糖尿病患者の通常の生理的グルコース範囲を持つ一連のサンプルを作製した。
実施例4に記述されたような水混和性の導電性インクを、5℃の冷蔵庫に21日間保存してからテストに供した。実施例4で記述されたようにテストした場合、5℃で21日間保存した水混和性の導電性インクを使用して得られた電流応答は、製造と印刷とテストとが連続する日にちで行われた比較用の水混和性の導電性インクとの間に有意差を示さなかった。
83gのPrecisia LFW201−H水溶性導電材料および結合剤、レドックスポリマー700(上述)の5%溶液8.7gおよび、黒色アスペルギルスから得られたグルコースオキシダーゼ0.5gを混合して、本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクを配合した。混合後、得られた水混和性の導電性インクを、実施例4に記述されたような印刷された炭素電極にコーティング(すなわち塗布)した。得られた酵素電気化学を基礎とするセンサーは、10mMのグルコースに曝露されたときに約10nAの信号を発した。この信号は1時間のテスト期間中維持され、これによって、水混和性の導電性インクの種々の成分がその作用を保持しつつ固定化されていることが証明された。
(Aldrich社から入手した)5gの、Mw2300でクメンで末端封止した微粉ポリスチレン−コ−無水マレイン酸の部分的なイソ−オクチルエステルを20gの2−ブトキシエタノールに溶解して本発明に係る水混和性の導電性インクを配合し、ポリマー樹脂ペーストを形成した。次に、12gのグラファイト粉末(粒径2μm、Aldrich社から入手)および2gのカーボンブラック(black pearls 3700グレード、Cabot Chemical社から入手)を、三本ロールミル上で10分間掛けて、このポリマー樹脂ペーストと混合した。この後に、得られた混合物の10gを、更に、0.5gのN’,N’−ジメチルエタノールアミン(揮発性対イオン、Aldrich社から入手可能)と混合した。次に、3mLの水を加え、中間混合物を形成した。no3 K−barを用いてポリエステル基質の上にコーティングしたこの中間混合物の部分の電気抵抗は、約300Ω/□であった。
120mgのグルコースデヒドロゲナーゼ−PQQ付加物(東洋紡社より、500IU/mg超で市販)をレドックスポリマー700の3.5%水溶液6.1gと混合することにより、本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクを配合した。得られた混合物を65gのCoates66756水混和性グラファイトペーストに添加した。次いで、930mgのCabosil LM150 Silicaを添加し、得られた組成物を、2000rpmのスターラーで10分間掛けて混合した。
本発明の好ましい実施態様は以下の通りである。
導電材料、
酵素、
媒介物質(mediator)、および
結合剤
を含み、
当該導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が、水をベースとする水混和性の分散体として配合され、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になる、
水混和性の導電性インク。
(2) 実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記導電材料が、導電性微砕粒子材料である、水混和性の導電性インク。
(3) 実施態様(2)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記導電性微砕粒子材料が、カーボンブラック材料、グラファイト材料、プラチナ粒子材料、白金メッキしたカーボン材料、金粒子材料、プラチナ/パラジウム合金粒子材料、パラジウム粒子材料、ルテニウム粒子材料およびセリウム粒子材料の内の少なくとも一つである、水混和性の導電性インク。
(4) 実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記酵素がグルコース酸化酵素である、水混和性の導電性インク。
(5)実施態様(4)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記グルコース酸化酵素がグルコースオキシダーゼである、水混和性の導電性インク。
前記グルコース酸化酵素がピロロ−キノリン−キノン(pyrrolo-quinoline-quinone)(PQQ)グルコースデヒドロゲナーゼである、水混和性の導電性インク。
(7)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がフェロセンである、水混和性の導電性インク。
(8)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がフェリシアニドである、水混和性の導電性インク。
(9)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がポリマー媒介物質である、水混和性の導電性インク。
(10)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、樹脂ポリマーと対イオンとを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。
前記対イオンが揮発性の対イオンである、水混和性の導電性インク。
(12)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、樹脂ポリマーと、前記水混和性の導電性インクの乾燥時に当該水混和性の導電性インクから除去される水混和性有機共溶媒と、を含んでなる、水混和性の導電性インク。
(13)実施態様(12)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記水混和性有機共溶媒が、アルコール、グリコールエーテル、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコール、エチレングリコールジアセテート、ジアセトンアルコール、および、リン酸トリエチルの内の少なくとも一つである、水混和性の導電性インク。
(14)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記水混和性の導電性インクが、水混和性共溶媒をさらに含む、水混和性の導電性インク。
(15)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がテトラチアフルバレン(tetrathiafulvalene)/テトラシアノキノドメタン(tetracyanoquinodomethane)である、水混和性の導電性インク。
前記結合剤が、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸のコポリマー、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸の加水分解されたコポリマー、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸のコポリマーで部分的に加水分解されたもの、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸の部分的にエステル化されたコポリマー、および、リン酸とエポキシ樹脂との反応に由来するリン酸官能性ポリマーの内の少なくとも一つを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。
(17)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、アクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマー、イタコン酸モノマー、マレイン酸モノマーのうちの少なくとも一つと、メタクリル酸メチルモノマー、スチレンモノマー、アクリル酸エチルモノマー、アクリル酸イソプロピルモノマー、アクリル酸ブチルモノマー、アクリロニトリルモノマー、メチルスチレンモノマー、安息香酸ビニルモノマー、アクリルアミドモノマー、および、ヒドロキシメチルメタクリレートモノマーのうちの少なくとも一つとのコポリマーを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。
(18)酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
基質と、
乾燥した水混和性の導電性インクから形成された導電層と、
を具備し、
前記水混和性の導電性インクは、
導電材料、
酵素、
媒介物質、および
結合剤
を含み、
当該水混和性の導電性インクが、水をベースとする水混和性の分散体であり、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になった、
酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(19)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が約10kΩ未満の伝導率を有する、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(20)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が約1kΩ未満の伝導率を有する、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
前記導電層の乾燥した結合剤が透析膜としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(22)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記基質が作業電極である、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(23)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記媒介物質がポリマー媒介物質である、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(24)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が酵素電気化学を基礎とするセンサーの電極としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(25)実施態様(24)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が酵素電気化学を基礎とするセンサーの作業電極としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
前記酵素、媒介物質および結合剤が導電層全体に本質的に均一に分散されている、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(27) 酵素電気化学を基礎とするセンサーの一部の製造方法において、
水混和性の導電性インクを酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に塗布する工程であって、
その際、当該水混和性の導電性インクは、
導電材料、
酵素、
媒介物質(mediator)、および
結合剤
を含み、
前記導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が、水をベースとする水混和性の分散体として配合されており、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になるものである、
工程と、
当該水混和性の導電性インクを乾燥して、基質上にその作用を保持しつつ水不溶性になる結合剤を含む導電層を形成する工程と、
を含む方法。
(28)実施態様(27)に記載の方法において、
前記塗布ステップをスクリーン印刷技術を使用して行う、方法。
(29)実施態様(27)に記載の方法において、
前記乾燥ステップをほぼ75℃の温度でほぼ約20分間かけて行う、方法。
(30)実施態様(27)に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、前記水混和性の導電性インクを前記基質に固定し、これにより前記導電層を形成する、方法。
前記塗布ステップにより、ポリマー媒介物質を含む水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
(32)実施態様(27)に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、前記酵素電気化学を基礎とするセンサーの電極としての役目を果たす導電層を形成する、方法。
(33)実施態様(32)に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、前記酵素電気化学を基礎とするセンサーの作業電極としての役目を果たす導電層を形成する、方法。
(34)実施態様(27)に記載の方法において、
前記塗布ステップにより、前記酵素がグルコース酸化酵素である水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
(35)実施態様(27)に記載の方法において、
前記塗布ステップにより、均一分散体として配合された水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
前記乾燥ステップにより、均一に分散させた酵素、媒介物質および導電材料を含んでなる導電層を形成する、方法。
(37)実施態様(27)に記載の方法において、
前記塗布ステップにより、100μm未満のサイズの導電性微砕粒子を含む導電材料を含んでなる水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
Claims (37)
- 酵素電気化学を基礎とするセンサーに用いられる水混和性の導電性インクにおいて、当該水混和性の導電性インクが、
導電材料、
酵素、
媒介物質、および
結合剤
を含み、
当該導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が、水をベースとする水混和性の分散体として配合され、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になる、
水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記導電材料が、導電性微砕粒子材料である、水混和性の導電性インク。 - 請求項2に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記導電性微砕粒子材料が、カーボンブラック材料、グラファイト材料、プラチナ粒子材料、白金メッキしたカーボン材料、金粒子材料、プラチナ/パラジウム合金粒子材料、パラジウム粒子材料、ルテニウム粒子材料およびセリウム粒子材料の内の少なくとも一つである、水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記酵素がグルコース酸化酵素である、水混和性の導電性インク。 - 請求項4に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記グルコース酸化酵素がグルコースオキシダーゼである、水混和性の導電性インク。 - 請求項4に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記グルコース酸化酵素がピロロ−キノリン−キノン(pyrrolo-quinoline-quinone)(PQQ)グルコースデヒドロゲナーゼである、水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がフェロセンである、水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がフェリシアニドである、水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がポリマー媒介物質である、水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、樹脂ポリマーと対イオンとを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。 - 請求項10に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記対イオンが揮発性の対イオンである、水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、樹脂ポリマーと、前記水混和性の導電性インクの乾燥時に当該水混和性の導電性インクから除去される水混和性有機共溶媒と、を含んでなる、水混和性の導電性インク。 - 請求項12に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記水混和性有機共溶媒が、アルコール、グリコールエーテル、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコール、エチレングリコールジアセテート、ジアセトンアルコール、および、リン酸トリエチルの内の少なくとも一つである、水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記水混和性の導電性インクが、水混和性共溶媒をさらに含む、水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がテトラチアフルバレン(tetrathiafulvalene)/テトラシアノキノドメタン(tetracyanoquinodomethane)である、水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸のコポリマー、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸の加水分解されたコポリマー、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸のコポリマーで部分的に加水分解されたもの、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸の部分的にエステル化されたコポリマー、および、リン酸とエポキシ樹脂との反応に由来するリン酸官能性ポリマーの内の少なくとも一つを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。 - 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、アクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマー、イタコン酸モノマー、マレイン酸モノマーのうちの少なくとも一つと、メタクリル酸メチルモノマー、スチレンモノマー、アクリル酸エチルモノマー、アクリル酸イソプロピルモノマー、アクリル酸ブチルモノマー、アクリロニトリルモノマー、メチルスチレンモノマー、安息香酸ビニルモノマー、アクリルアミドモノマー、および、ヒドロキシメチルメタクリレートモノマーのうちの少なくとも一つとのコポリマーを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。 - 酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
基質と、
乾燥した水混和性の導電性インクから形成された導電層と、
を具備し、
前記水混和性の導電性インクは、
導電材料、
酵素、
媒介物質、および
結合剤
を含み、
当該水混和性の導電性インクが、水をベースとする水混和性の分散体であり、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になった、
酵素電気化学を基礎とするセンサー。 - 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が約10Ω未満の伝導率を有する、酵素電気化学を基礎とするセンサー。 - 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が約1kΩ未満の伝導率を有する、酵素電気化学を基礎とするセンサー。 - 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層の乾燥した結合剤が透析膜としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。 - 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記基質が作業電極である、酵素電気化学を基礎とするセンサー。 - 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記媒介物質がポリマー媒介物質である、酵素電気化学を基礎とするセンサー。 - 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が酵素電気化学を基礎とするセンサーの電極としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。 - 請求項24に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が酵素電気化学を基礎とするセンサーの作業電極としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。 - 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記酵素、媒介物質および結合剤が導電層全体に本質的に均一に分散されている、酵素電気化学を基礎とするセンサー。 - 酵素電気化学を基礎とするセンサーの一部の製造方法において、
水混和性の導電性インクを酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に塗布する工程であって、
その際、当該水混和性の導電性インクは、
導電材料、
酵素、
媒介物質、および
結合剤
を含み、
前記導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が、水をベースとする水混和性の分散体として配合されており、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になるものである、
工程と、
当該水混和性の導電性インクを乾燥して、基質上にその作用を保持しつつ水不溶性になる結合剤を含む導電層を形成する工程と、
を含む方法。 - 請求項27に記載の方法において、
前記塗布ステップをスクリーン印刷技術を使用して行う、方法。 - 請求項27に記載の方法において、
前記乾燥ステップをほぼ75℃の温度でほぼ20分間かけて行う、方法。 - 請求項27に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、前記水混和性の導電性インクを前記基質に固定し、これにより前記導電層を形成する、方法。 - 請求項27に記載の方法において、前記塗布ステップにより、ポリマー媒介物質を含む水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
- 請求項27に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、前記酵素電気化学を基礎とするセンサーの電極としての役目を果たす導電層を形成する、方法。 - 請求項32に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、前記酵素電気化学を基礎とするセンサーの作業電極としての役目を果たす導電層を形成する、方法。 - 請求項27に記載の方法において、
前記塗布ステップにより、前記酵素がグルコース酸化酵素である水混和性の導電性インクを塗布する、方法。 - 請求項27に記載の方法において、
前記塗布ステップにより、均一分散体として配合された水混和性の導電性インクを塗布する、方法。 - 請求項35に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、均一に分散させた酵素、媒介物質および導電材料を含んでなる導電層を形成する、方法。 - 請求項27に記載の方法において、
前記塗布ステップにより、100μm未満のサイズの導電性微砕粒子を含む導電材料を含んでなる水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
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