JP2006292761A - 酵素電気化学を基礎とするセンサーに用いられる水混和性の導電性インク - Google Patents

酵素電気化学を基礎とするセンサーに用いられる水混和性の導電性インク Download PDF

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    • G01N27/30Electrodes, e.g. test electrodes; Half-cells

Abstract

【課題】集電効率の向上した酵素電気化学を基礎とするセンサーを提供する。
【解決手段】酵素電気化学を基礎とする本センサーに用いられる水混和性の導電性インクには、導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が含まれる。これらの導電材料、酵素、媒介物質および結合剤は、水をベースとする水混和性分散体として配合され、そこでは、乾燥時に、結合剤がその作用を保持したまま水に不溶性になる。
【選択図】なし

Description

クロスリファレンス
本出願は、2005年4月12日に出願された「酵素電気化学を基礎とするセンサーに使用される水混和性の導電性インク」という名称の米国暫定出願第60/671,026号の利益を求めるものである。
開示の内容
〔発明の背景〕
1.発明の分野
本発明は、一般的にはセンサーに関し、特に、酵素電気化学を基礎とするセンサーに関するものである。
2.関連技術の説明
酵素試薬、たとえばレドックス媒介物質(mediator)(たとえばフェロセン)および酸化還元酵素(たとえばグルコースオキシダーゼ)等の酵素試薬、を用いる酵素電気化学を基礎とするセンサーを液体サンプル中の検体の決定のための電極と共に使用することが、近年、強い注目を集めている。このような酵素電気化学を基礎とするセンサーは、液体サンプル(たとえば血液または間質液サンプル)中の検体(たとえばグルコース)の連続的または半連続的モニタリングに特に適すると考えられる。たとえば、レドックス媒介物質、酸化還元酵素および作業電極を採用する酵素電気化学を基礎とするグルコースセンサーは、比較的低い電位(たとえばSCEに対し0.4V未満)を使用してグルコース濃度を決定(すなわち測定)することができ、それによって作業電極における妨害反応を抑制することができる。酵素電気化学を基礎とするセンサーの更なる説明については、たとえば、米国特許第5,089,112号および第6,284,478号を参照されたい。これらの特許のそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に包含される。
本発明の原理を利用した例示的実施形態を説明する以下の詳細な説明および添付の図面を参照すれば、本発明の特徴および利益のよりよい理解が得られるであろう。
〔本発明の例示的実施形態の詳細な説明〕
本発明の実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーに用いられる水混和性の導電性インクには、導電材料、酵素、媒介物質(mediator)および結合剤が含まれる。更に、これらの導電材料、酵素、媒介物質および結合剤は、水をベースとする水混和性の分散体として配合され、その中で結合剤が乾燥時にその作用を保持しつつ水不溶性になる。この点に関し、分散体とは、本質的に、個別の粒子材料(たとえば導電材料の粒子)を別の材料の連続相(たとえば結合剤の連続相)中に分散したものを含む混合物を指すことを、当業者ならば認識するであろう。本発明の種々の例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーに用いられる水混和性の導電性インクの特性、利点および他の例示的な詳細を以下に示す。
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクによれば、酵素、媒介物質および導電材料の間に互いに近接した配置が可能になり、それによって、それらの間に急速な電子交換(すなわち電子移動)が容易に起こるようになる。このような急速な電子交換により、集電効率が上昇するという利益を得ることができる。
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクは、たとえばスクリーン印刷技術等の従来の酵素電気化学を基礎とするセンサー製造技術に容易に採用される。更に、水混和性の導電性インクの実施形態は、乾燥時に、酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に導電層として固定するのに適しており、これによって、酵素電気化学を基礎とするセンサーの使用中における媒介物質および/または酵素の導電層からの消失が防止される。更に、従来のディスクリートな(discrete)電極に比較して、このような導電層の導電材料は、より大きな媒介物質アクセス表面積を有し得る。
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクが水をベースとする分散体として配合されるので、これらのインクは、典型的な酵素および媒介物質と容易に相溶する。更に、本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクは、それらの水混和性の性質により、均一な分散体としてその中で組み込まれ得る酵素と媒介物質の割合に関して、広い配合範囲が可能になる点で有利である。
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクは、容易に製造することができ、酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に容易に塗布される。本水混和性の導電性インクは、したがって、酵素電気化学を基礎とするセンサーの迅速でコスト効率のよい製造に適しており有益である。更に、本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクの実施形態が、酵素、媒介物質および導電材料を組み合わせて単一の組成物とするものであるため、酵素電気化学を基礎とするセンサーを製造するのに要する処理ステップ数および費用が減少する点で有益である。
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクが、水または他の水溶液に溶解し得、および/またはさもなければ均一に分散し得る導電性インクである点に留意すべきである。ただし、本水混和性の導電性インクは、相分離を起こさない有機溶媒(すなわち水混和性有機溶媒)も含み得る。
適切な導電材料、酵素、媒介物質および結合剤、ならびに、本導電材料、酵素、媒介物質および結合剤を配合して本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクとするのに適切な技術について以下に記述する。
<導電材料>
当業者に公知のいかなる適切な導電材料(文脈によっては顔料インクまたはカーボンインクとも呼称される)も本発明の実施形態で使用し得る。たとえば、本導電材料は、カーボンブラック材料、グラファイト材料、プラチナ粒子材料、白金メッキしたカーボン材料、金粒子材料、プラチナ/パラジウム合金粒子材料、パラジウム粒子材料、ルテニウム粒子材料またはセリウム粒子材料等の導電性微砕粒子材料であり得る。そのような導電性微砕粒子材料のサイズは、たとえば、100μm未満であり得、好ましくは1nm〜20μmのサイズ範囲にある。更に、このサイズ範囲は、二峰分布を持ち得る。
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクが、酵素電気化学を基礎とするセンサーの導電層を製造するために採用される場合、本水混和性の導電性インクの導電材料は電極としての役目を果たし、本水混和性の導電性インクの媒介物質と電子交換し得る。この点に関し、本開示の通告があった後は、当業者ならば、本発明に係る水混和性の導電性インクから形成された導電層に、本導電層を形成するために使用された本水混和性の導電性インク中に存在した導電材料、酵素および媒介物質が含まれることを認識するであろう。本導電材料および本媒介物質(ならびに本酵素および結合剤)は均一な分散体として配合され得るので、得られた導電層では、ディスクリートな導電材料層(たとえば従来の電極)とこれとは別の媒介物質含有層との間の電子交換能力に較べ、本導電材料および本媒介物質間での電子交換の能力が高い。
本開示の通告があった後は、当業者ならば、均一な分散体を造り出し、乾燥時に均一な導電層(たとえば、本質的に均一に分散された酵素、媒介物質および導電材料の導電層)を造り出すための、導電性粒子、結合剤、媒介物質、酵素および、任意的に、水混和性有機共溶媒の組合せを選択することができる。そのために、分散体および導電層の均一性を評価するための慣用的かつ周知の実験技術{たとえば視覚および走査型電子顕微鏡(SEM)によるチェックならびに機械的な特徴付け}を採用することができる。
水混和性の導電性インクに使用される導電材料(および結合剤)の電気的特性およびこの導電材料の割合は、この水混和性の導電性インクを乾燥することによって形成される導電層が約10kΩ未満の伝導率を有するように、前もって決めることができる。この点に関し、約1kΩ未満の伝導率を有する導電層を形成することが特に有益であり得る。
<酵素>
当業者に公知のどのような適切な酵素も、本発明の実施形態で使用され得る。本酵素は、たとえば、液体サンプル(たとえば血液サンプル)の中で決定されるべき(すなわち、検出され、測定されるべき)検体(たとえばグルコース)を選択的に認識する酵素であり得る。酵素電気化学を基礎とするセンサー技術において当業者に知られているように、このような酵素は、酵素電気化学を基礎とするセンサーによる検体の電気化学的決定の基礎をなす電気化学反応に関与する。たとえば、この酵素は、媒介物質を使用して、電極(または他の導電材料)との間に電子を往復させ、それによって、検体の濃度に比例する電流が電極で測定され得る。
本酵素は、たとえば、グルコース酸化酵素等の酸化還元酵素であり得る。この環境下、グルコース酸化酵素を含む水混和性の導電性インクを使用する、酵素電気化学を基礎とするセンサーは、液体サンプル(たとえば全血液サンプル)中のグルコースを決定するために使用し得る。グルコース酸化酵素の例には、グルコースオキシダーゼおよびピロロ−キノリン−キノン(PQQ)グルコースデヒドロゲナーゼが含まれるが、これらに限られるわけではない。
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクの配合物により、そのような水混和性の導電性インクの酵素が、酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に、その作用を保持しつつ固定され得る。この作用を保持したままの固定とは、基質に固定されている酵素が、検体と反応し、媒介物質を介して導電材料へ電子を移動させ得ることを指している。
<媒介物質>
当業者に公知のどのような適切な媒介物質も、本発明の実施形態に採用し得る。媒介物質は、本質的に、水混和性の導電性インクの導電材料および酵素の両方と電子を交換する作用を有し得る化学成分である。
媒介物質は、たとえば、フェリシアニドまたはフェロセンであり得る。更に、媒介物質は、米国同時係属特許出願第10/957,441号、出願第10/931,724号および出願第10/900,511号におけるレドックスポリマーと記述され呼称されるようなポリマー媒介物質であり得る。このようなポリマー媒介物質は、たとえばビニルフェロセンとアクリルアミドとのコポリマーのように、水溶性であり得、また、高分子量であり得る。
たとえば、フェロセンまたはテトラチアフルバレン/テトラシアノキノドメタン(TTF/TCNQ)等の水への溶解度に限界のある媒介物質で適切なものは、配合の前に、たとえばメチルカルビトールまたはグリコールエーテル溶媒等の水混和性共溶媒中にこの媒介物質を分散させまたは溶解させることにより、本発明の実施形態に係る水混和性の導電インクへの配合のために作製し得る。このような水混和性共溶媒により、この共溶媒がない場合にこの媒介物質の水への溶解度に限界があっても、この媒介物質を、本水混和性の導電性インクの導電材料、酵素および結合剤と共に効果的に分散し得る。
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクの配合物により、媒介物質が、酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に、その作用を保持しつつ固定され得る。この作用を保持したままの固定により、媒介物質が、基質に固定された状態で酵素と反応し、電子を導電材料へ移動させることができる。
<結合剤>
当業者に公知のどのような適切な結合剤(文脈により、樹脂と呼称されたり樹脂ポリマーと呼称されたりもする)も本発明の実施形態で使用し得る。本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクのこの結合剤は、酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に、水混和性の導電性インクの導電材料、媒介物質および酵素を、その作用を保持しつつ固定するのに役立つ。
本結合剤には、たとえば、樹脂ポリマーおよび対イオンが含まれ得、この対イオンが、この樹脂ポリマーの酸基または塩基基を脱プロトン化しまたはプロトン化することにより、この樹脂ポリマーを水溶性にし得る。この対イオンは揮発性であり得、その結果、本水混和性の導電性インクが乾燥した場合、この対イオンが、実質的に蒸発し、得られた結合剤(すなわち乾燥樹脂ポリマー)が、その作用を保持しつつ水に不溶性になる。たとえば、この樹脂ポリマーは、カルボン酸種に由来する酸基を有し得、揮発性の対イオンは、アンモニア、N’,N’−ジメチルエタノールアミンまたは揮発性の有機アミン等の揮発性アミンに由来し得る。揮発性の対イオンが水溶解性の導電性インクから蒸発すると、樹脂ポリマーが、水不溶性導電性インクの酵素、導電材料および媒介物質が実質的に固定されるようなやり方で、酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質上にイオン的に架橋したものになり得る。負に荷電した酸基を有する樹脂ポリマーについて、この負に荷電した酸基は、樹脂ポリマー自体の上で正に荷電した種、または、導電材料、酵素および媒介物質のどれとでもイオン的に結合し得る。
あるいは、たとえば、ポリマー樹脂の酸基または塩基基が、予め定められたpH範囲内でのみイオン化され、したがって、このポリマー樹脂をこの予め定められたpH範囲内で水に可溶化するようなものであり得る。本水混和性の導電性インクの乾燥時に、乾燥したインクまたは乾燥中のインクを、予め定められたpH範囲を越えた適切なpHの溶液で処理して、ポリマー樹脂を、その作用を保持しつつ水に不溶性にし得る。
結合剤の有用性は、本水混和性の導電性インク中の水混和性有機共溶媒の存在により結合剤の水への溶解性が改善される共溶解効果の作用により向上し得る。このような有機共溶媒は、たとえば、水混和性の導電性インクが乾燥する時に蒸発によって除去し得る。特に、酵素電気化学を基礎とする本センサーの使用中に液体サンプルと接触する時に、有機溶媒が存在せず、樹脂ポリマーが、その作用を保持しつつ水に不溶性になる。適切な水混和性有機共溶媒には、たとえば、アルコール、グリコールエーテル、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコール、エチレングリコールジアセテート、ジアセトンアルコールおよびリン酸トリエチルが含まれる。
本開示の通告があった後は、当業者ならば、本発明に係る水混和性の導電性インクの種々の成分が商業的に入手可能であることを認識するであろう。たとえば、本発明に係る水混和性の導電性インクの種々の実施形態での使用に適切な導電性のグラファイト材料と結合剤との水混和性の組合せ物は、サンケミカルスクリーン社(Sun Chemical Screen)の一部門である、Norton Hill,Midsomer Norton,バース(Bath),英国のコーツエレクトログラフィックス社(Coates Electrographics)から、導電性グラファイトペースト(カタログ番号66756)として入手可能である。導電材料と結合剤との更なる水混和性の組合せ物は、Ann Arbor,Michigan,米国のPrecisia社から、水溶解性の導電材料LFW201−Hとして市販されている。
本発明に係る水混和性の導電性インクの種々の実施形態のものを乾燥することによって形成される導電層の乾燥結合剤は、透析膜として役立ち得る。この際、媒介物質、酵素および導電材料が、乾燥され、その作用を保持しつつ水不溶性になった結合剤内に拘束され、それによって、酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に固定されている。このような透析膜は、比較的小さな分子(たとえばグルコース)を透過させ、拘束された酵素と相互作用させることができる。
図1,2,3および4を参照して、本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクに用いられる適切な結合剤には、カルボン酸官能基、無水物官能基および/またはリン酸基を有するポリマーが含まれ得る。たとえば、本結合剤は、図1に示されるポリスチレン−コ−無水マレイン酸のコポリマー10、図2に示されるポリスチレン−コ−無水マレイン酸の加水分解されたコポリマー20、部分的に加水分解されたポリスチレン−コ−無水マレイン酸のコポリマー、図3に示されたポリスチレン−コ−無水マレイン酸の部分的にエステル化されたコポリマー30または、図4に示されたリン酸42とエポキシ樹脂44との反応に由来するリン酸官能性ポリマー40であり得る。
更に、結合剤は、アクリル酸モノマーおよび/またはメタクリル酸モノマーおよび/またはイタコン酸モノマーおよび/またはマレイン酸モノマー等の適切な酸官能性ビニルモノマーを、メタクリル酸メチルモノマーおよび/またはスチレンモノマーおよび/またはアクリル酸エチルモノマーおよび/またはアクリル酸イソプロピルモノマーおよび/またはアクリル酸ブチルモノマーおよび/またはアクリロニトリルモノマーおよび/またはメチルスチレンモノマーおよび/または安息香酸ビニルモノマーおよび/またはアクリルアミドモノマーおよび/またはヒドロキシメチルメタクリレートモノマー等の他のビニルモノマーとブレンドすることにより作製されたコポリマーまたはターポリマーを含むように配合することもできる。このようなポリマー結合剤は、水混和性と優れた導電材料分散剤の特性とを兼ね備える。
図5A,5B,5Cおよび5Dを参照して、本発明の実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサー100には、基質102、電極表面106aを持つ参照電極104a、電極表面106bを持つ作業電極104bおよび電極表面106b上に配置された導電層108が含まれる。導電層108は、既述のごとく、本発明の諸実施形態に係る水混和性の導電性インクを乾燥することによって形成される。したがって、導電層108には、(その作用を保持したまま水不溶性を示す)乾燥結合剤、媒介物質、酵素および導電材料が含まれる。導電層108は作業電極104b上に配置されたものとして描かれているが、本発明の諸実施形態に係る水混和性の導電性インクから形成される導電層自体が、酵素電気化学を基礎とするセンサーの作業電極または他の適切な導電性要素としての役割を果たし得る。
酵素電気化学を基礎とするセンサー100には、参照インク層114およびオプションの絶縁層112も含まれる。当業者ならば、図5A〜5Dが完全な酵素電気化学を基礎とするセンサーの一部だけを表しており、図5A〜5Dを過度に複雑にすることを避けるため、酵素電気化学を基礎とするセンサーの更なる要素(たとえば、筐体、分析/マイクロプロセッサーモジュールおよび電気通信回路)が描かれていないことを認識するであろう。
当業者ならば、参照電極104aと一体化して電気化学的に活性な層を構成する参照インク層114が「ゼロ電位」を設定し、これに対して作業電極104bに測定電位が印加されることも認識するであろう。当業者ならば更に、図5A〜5Dには、二電極形式の酵素電気化学を基礎とするセンサーが描かれているが、本分野で公知の他の酵素電気化学を基礎とするセンサー形式も本発明の実施形態で使用し得ることを認識するであろう。
基質102は、たとえば、ポリエチレンテレフタレートシート、ポリブチレンテレフタレートシート(たとえば、米国のGEプラスチック社から市販)または配向ポリスチレンフィルム(たとえば、ドイツのNSW社から市販)から形成し得る。
参照インク層114は、たとえば、Ag/AgClペースト(英国、Pontypool WalesのGwent Electronic Materials社から市販)または、部分的可溶性塩を形成する金属(たとえば、銀、銅、チタンおよびリチウム)を含む材料等の任意の適切な電気化学的標準物質から形成することができるが、これらに限られるわけではない。
オプションの絶縁層112は、たとえば、誘電体スクリーン印刷用インクペースト(たとえばSericol Inks社から市販)から形成することができる。参照電極104aおよび作業電極104bは、当業者に公知の任意の適切な材料から作製することができる。
参照電極104a、作業電極104b、絶縁層112は、どのような適切な厚さを持っていてもよい。しかしながら、これらの層のそれぞれの典型的な厚さは1〜100μmの範囲にある。
図6は、本発明の例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーの製造方法600のフローチャートである。製造される部分は、たとえば、電極、導電性トレースまたは図5A〜5Dに示される導電層等の任意の導電層であり得る。しかしながら、当業者ならば、図5A〜5Dが、本発明に係る方法を使用して製造できる、酵素電気化学を基礎とするセンサーを例示するものである一方、これらの方法は、図5A〜5Dに描かれた酵素電気化学を基礎とするセンサーに限られるものではないことを認識するであろう。
方法600には、ステップ610に示すように、酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に水混和性の導電性インクを塗布することが含まれる。本水混和性の導電性インクには、導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が含まれる。これらの導電材料、酵素、媒介物質および結合剤は、水をベースとする水混和性の分散体として配合され、その中で結合剤が、乾燥時に、その作用を保持しつつ水に不溶性になる。
本基質は、たとえば、酵素電気化学を基礎とするセンサーの電気的に絶縁された基質および/または酵素電気化学を基礎とするセンサーの導電性の基質等の任意の適切な基質であり得る。
ステップ610の塗布は、たとえば、スクリーン印刷技術、ディップコーティング技術、スプレーコーティング技術およびインクジェットコーティング技術等の任意の適切な塗布技術を使用して達成することができる。ステップ610で塗布される水混和性の導電性インクについては、本発明に係る水混和性の導電性インクおよび酵素電気化学を基礎とするセンサーに関連して、ここで更に説明する。
図6のステップ620に示されるように、方法600には更に、水混和性の導電性インクを乾燥して、基質上にその作用を保持したままで水に不溶性の結合剤を含む導電層を形成することが含まれる。
この乾燥は、乾燥した水溶性の導電性インクを基質に固定して導電層を形成するのには十分であるが、酵素の活動を有意に低下させるのには不十分である温度と時間で行い得る。たとえば、本水混和性の導電性インクを、約75℃で約20分間乾燥することができる。
〔実施例1〕
グルコースオキシダーゼ酵素、フェロセン媒介物質および、導電材料と結合剤との市販されている組み合わせ物(Coates社から水混和性グラファイトペースト66756として入手可能)を含んだ、本発明の例示的実施形態に係る水混和性の導電性インクを準備した。この水混和性の導電性インクは、50mgのグルコースオキシダーゼを0.7mLのAnalar水に溶解して配合したものであった。得られた溶液を5gの水混和性グラファイトペースト66756に加え、次いで、1mLのメチルカルビトール共溶媒に溶解した25mgのフェロセンと混合した。
上述の水混和性の導電性インクの一部を、ガラス状カーボン電極上に塗布し、75℃のオーブンで20分間乾燥し、導電層を載せたガラス状カーボン電極を形成した。当業者ならば、導電層を載せたこのような電極が酵素電気化学を基礎とするセンサーの一部であることを認識するであろう。
この導電層を載せた電極を、グルコース緩衝溶液を収納したビーカー中、撹拌しつつ、300mVの一定電位でテストした。このテストには、銀/塩化銀参照電極およびプラチナ線対抗電極を使用した。ビーカー中のグルコース濃度の増加に対する電流応答を観察した。電流測定テストは、緩衝剤およびグルコース添加量を連続的に変化させ、12時間を上回る時間を掛けて実行された。テストを続けると、電流応答は減少した。この減少は、導電層からの媒介物質の消失の結果であると仮定されている。
〔実施例2〕
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクでの使用に適した親水性高分子量レドックスポリマー(すなわち、図7のレドックスポリマー700)を、97%のアクリルアミド(AAM)1.8g、97%のビニルフェロセン(VFc)0.3gおよび0.03gの2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を40mLのジオキサンおよびエタノール混合液(1/1v/v)に混合した反応溶液を使用し、図7に示されるフリーラジカル共重合反応によって合成した。反応は丸底フラスコで実行した。反応は、5mol%のビニルフェロセンと95mol%のアクリルアミドとで行った。
反応を始める前に、1時間窒素吹き込みすることにより、上述の反応溶液から酸素を除去した。次いで、この反応溶液を、油浴で、窒素雰囲気下マグネチックスターラで連続的に撹拌しつつ、24時間掛けて70℃に加熱した。得られたポリマー沈殿物をろ過して取り出し、アセトンで繰り返し洗浄し、ポリマー沈殿物の精製サンプルを得た。その後、この精製サンプルをオーブン中50℃で乾燥した。
次いで、この乾燥精製サンプルから、カットオフ分子量が13kg/モルのセルロース膜管を使用し、脱イオン水に対する透析により比較的低分子量の部分を除去した。得られた組成物は、親水性の高分子量レドックスポリマー(すなわち図7のレドックスポリマー700)であった。
〔実施例3〕
本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクを、実施例2で説明したレドックスポリマー700を使用して配合した。この配合には、(黒色アスペルギルスから得られた)30mgのグルコースオキシダーゼ、レドックスポリマー700の5%水溶液160mg、1mLのAnalar水、3gの水混和性グラファイトペースト{サンケミカル(Sun Chemical)社の1部門であるCoates Screen社から、カタログ番号66756として市販}とを一緒に混ぜ合わせ、均一な水をベースとする分散体を形成することが含まれていた。
直上に記述した水混和性の導電性インクを、酵素電気化学を基礎とするセンサー{すなわち、導電性トラックおよび参照(スクリーン印刷Ag/AgCl)電極を有する3.75mm2の手作りセンサー}の基質上に塗布した。塗布された基質は、75℃で20分間掛けて乾燥した。この乾燥塗布基質を、次いで、貫流セル(flow−through cell)中に入れ、ポテンシオスタットに連結した。300mVの電位を、(直上に記述した水混和性の導電性インクから形成された)作業電極に印加した。セル中には、対向電極として作用するプラチナワイヤーを挿入した。
酵素電気化学を基礎とするセンサーに、生理的に適切な濃度である0〜20mmol/Lの範囲のグルコースを含有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を0.7mL/分で流した。発生した電流応答は、図8Aのデータによって例示されるように、所与の時点において流れている検体のグルコース濃度に比例し、20時間を超える時間に渡って安定であった。安定性は、11時間に及ぶデータを示す図8Bのデータによって更に例証されている。
図8Aおよび8Bのデータに基づき、本例の酵素電気化学を基礎とするセンサーは、連続的な操作モードにおける生理的に適切なグルコース濃度の検出にきわめて適している。これは、酵素電気化学を基礎とするセンサーで使用される水混和性の導電性インクが、固定された高分子量媒介物質および固定された酵素の利点と、酵素、媒介物質および導電材料間の電気化学的接続の改善とを組み合わせたものであると言うことを前提とするものであった。
〔実施例4〕
レオロジー改質剤(すなわちCabosil LM150親水性ヒュームドシリカ)を追加した以外は実施例3のものに類似した水混和性の導電性インクを作製した。レオロジー改質剤(Cabosil LM150親水性ヒュームドシリカまたはCabosil TS610疎水性ヒュームドシリカ等)の導入により、水混和性の導電性インクをスクリーン印刷法に適したものに改善することが可能である。
この水混和性の導電性インクは、黒色アスペルギルスから得られたグルコースオキシダーゼ540mg、レドックスポリマー700の5%水溶液8.14g、60gのCoates66756水混和性グラファイトペーストおよび1.6gのCabosil LM150親水性ヒュームドシリカを組み合わせることにより配合した。この組み合わせ物を高せん断速度(すなわち2000rpm)で、5分間掛けて、均一な高粘度ペーストになるまで混合した。次いで、DEK248スクリーン印刷機を使用して、この高粘度ペーストをスクリーンメッシュを介して酵素電気化学を基礎とするセンサー基質に印刷し、乾燥して導電層を形成した。得られた酵素電気化学を基礎とするセンサーは、基本的に図5Dに示されるようなものであった。
次いで、このようにして形成された酵素電気化学を基礎とする構造体を、微細流体テストシステムと組み合わせてテストした。いくつかのグルコース濃度でテストされたとき、本酵素電気化学を基礎とする構造体の応答は、300mVで10時間を超える時間に渡って、20mmolのグルコース濃度まで概して安定しており、線形であった。
更なるテストでは、種々の濃度のグルコースを含むリン酸緩衝液を、200nL/分の速度で微細流体テストシステムを通して流した。(図9のデータによって示される)電流応答は、使用したグルコース濃度に比例していた。図9のデータは、再較正またはベースラインの修正をせずに10時間を超える時間に渡って連続的に安定した測定が可能であることを示している。
〔実施例5〕
更なる酵素電気化学を基礎とするセンサー構造体および実施例4に記載された微細流体テストシステムを準備し、新たに取り出したヒトの血漿と、リン酸緩衝液とを、得られた液体がヒトの間質液に生理的にほぼ適合したものになるように1:2の比率で混合することにより生成した検体についてテストした。この液体にグルコースを加え、糖尿病患者の通常の生理的グルコース範囲を持つ一連のサンプルを作製した。
得られたサンプル液を、300nL/分の速度で5分間掛けて微細流体テストシステムに通し、この間に、本酵素電気化学を基礎とするセンサー構造体の作用電極と対抗電極との間に0Vの電位を印加した。その後、10分間の間隔で検体を停滞させた。この検体を停滞させた10分間の間隔中に、作用電極に300mVの電位を印加し、過渡電流応答を測定した。毎回異なった濃度のグルコースを含有するサンプル液を用いて、このプロセスを複数回繰り返した。各々の測定サイクルで発生した電流応答を図10に示す。
図10のデータは、20時間を超える期間中に10〜15分間の間隔でなされた測定を示している。図10のデータは、グルコース濃度を、ある選択した時点における電流測定による電流応答からでも、所与の測定時点における電流応答の積分値または部分積分値から得られる電量測定値からでも決定することができることを示している。たとえば、図11は、図10に示された各々の過渡電流の積分電量を示すグラフであり、供給された検体のグルコースレベルと測定された時間の両方を示している。図12は、図11のデータに由来する較正曲線を表す。図13のデータは、上述のやり方でテストされた場合、酵素電気化学を基礎とするセンサーが、20時間を超える時間にわたって安定性を示したことを示している。
〔実施例6〕
実施例4に記述されたような水混和性の導電性インクを、5℃の冷蔵庫に21日間保存してからテストに供した。実施例4で記述されたようにテストした場合、5℃で21日間保存した水混和性の導電性インクを使用して得られた電流応答は、製造と印刷とテストとが連続する日にちで行われた比較用の水混和性の導電性インクとの間に有意差を示さなかった。
〔実施例7〕
83gのPrecisia LFW201−H水溶性導電材料および結合剤、レドックスポリマー700(上述)の5%溶液8.7gおよび、黒色アスペルギルスから得られたグルコースオキシダーゼ0.5gを混合して、本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクを配合した。混合後、得られた水混和性の導電性インクを、実施例4に記述されたような印刷された炭素電極にコーティング(すなわち塗布)した。得られた酵素電気化学を基礎とするセンサーは、10mMのグルコースに曝露されたときに約10nAの信号を発した。この信号は1時間のテスト期間中維持され、これによって、水混和性の導電性インクの種々の成分がその作用を保持しつつ固定化されていることが証明された。
〔実施例8〕
(Aldrich社から入手した)5gの、Mw2300でクメンで末端封止した微粉ポリスチレン−コ−無水マレイン酸の部分的なイソ−オクチルエステルを20gの2−ブトキシエタノールに溶解して本発明に係る水混和性の導電性インクを配合し、ポリマー樹脂ペーストを形成した。次に、12gのグラファイト粉末(粒径2μm、Aldrich社から入手)および2gのカーボンブラック(black pearls 3700グレード、Cabot Chemical社から入手)を、三本ロールミル上で10分間掛けて、このポリマー樹脂ペーストと混合した。この後に、得られた混合物の10gを、更に、0.5gのN’,N’−ジメチルエタノールアミン(揮発性対イオン、Aldrich社から入手可能)と混合した。次に、3mLの水を加え、中間混合物を形成した。no3 K−barを用いてポリエステル基質の上にコーティングしたこの中間混合物の部分の電気抵抗は、約300Ω/□であった。
1.3gの中間混合物を、レドックスポリマー700の5%水溶液0.56gおよび黒色アスペルギルスから得られたグルコースオキシダーゼ30mgと混合し、本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクを作製した。
この水混和性の導電性インクを、炭素電極に(図5A〜5Dに示されるように)コーティングし、グルコースを含有する溶液を用い、フローシステム中で、0.7mL/分で、約5時間掛けてテストした。テスト中、10mmolのグルコースの溶液に応じて80nAの電流が得られた。
〔実施例9〕
120mgのグルコースデヒドロゲナーゼ−PQQ付加物(東洋紡社より、500IU/mg超で市販)をレドックスポリマー700の3.5%水溶液6.1gと混合することにより、本発明の実施形態に係る水混和性の導電性インクを配合した。得られた混合物を65gのCoates66756水混和性グラファイトペーストに添加した。次いで、930mgのCabosil LM150 Silicaを添加し、得られた組成物を、2000rpmのスターラーで10分間掛けて混合した。
この水混和性の導電性インクを、銀/塩化銀参照電極を持つ3.75mm2の手作り電極上に印刷し、75℃で20分間掛けて乾燥し、酵素電気化学を基礎とするセンサーを形成した。この酵素電気化学を基礎とするセンサーを、実施例4に記述したような貫流セル中、印加電圧300mVで、グルコースのリン酸緩衝生理食塩水溶液を使用し、0.7mL/分の流速でテストした。得られた電流応答を図14のデータによって示す。電流応答は、図14に示される2.5時間に渡る連続的センサー操作とテストにおいて安定していた。
ここに記述した本発明を実施するに当たり、本発明の実施形態には種々の代替技術を採用し得ると理解すべきである。添付の請求項は本発明の範囲を定義するものであり、これらの請求項の範囲内の方法および構造体やそれらの等価物がこれによりカバーされることを意図するものである。
〔実施の態様〕
本発明の好ましい実施態様は以下の通りである。
(1)酵素電気化学を基礎とするセンサーに用いられる水混和性の導電性インクにおいて、当該水混和性の導電性インクが、
導電材料、
酵素、
媒介物質(mediator)、および
結合剤
を含み、
当該導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が、水をベースとする水混和性の分散体として配合され、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になる、
水混和性の導電性インク。
(2) 実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記導電材料が、導電性微砕粒子材料である、水混和性の導電性インク。
(3) 実施態様(2)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記導電性微砕粒子材料が、カーボンブラック材料、グラファイト材料、プラチナ粒子材料、白金メッキしたカーボン材料、金粒子材料、プラチナ/パラジウム合金粒子材料、パラジウム粒子材料、ルテニウム粒子材料およびセリウム粒子材料の内の少なくとも一つである、水混和性の導電性インク。
(4) 実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記酵素がグルコース酸化酵素である、水混和性の導電性インク。
(5)実施態様(4)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記グルコース酸化酵素がグルコースオキシダーゼである、水混和性の導電性インク。
(6)実施態様(4)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記グルコース酸化酵素がピロロ−キノリン−キノン(pyrrolo-quinoline-quinone)(PQQ)グルコースデヒドロゲナーゼである、水混和性の導電性インク。
(7)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がフェロセンである、水混和性の導電性インク。
(8)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がフェリシアニドである、水混和性の導電性インク。
(9)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がポリマー媒介物質である、水混和性の導電性インク。
(10)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、樹脂ポリマーと対イオンとを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。
(11)実施態様(10)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記対イオンが揮発性の対イオンである、水混和性の導電性インク。
(12)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、樹脂ポリマーと、前記水混和性の導電性インクの乾燥時に当該水混和性の導電性インクから除去される水混和性有機共溶媒と、を含んでなる、水混和性の導電性インク。
(13)実施態様(12)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記水混和性有機共溶媒が、アルコール、グリコールエーテル、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコール、エチレングリコールジアセテート、ジアセトンアルコール、および、リン酸トリエチルの内の少なくとも一つである、水混和性の導電性インク。
(14)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記水混和性の導電性インクが、水混和性共溶媒をさらに含む、水混和性の導電性インク。
(15)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記媒介物質がテトラチアフルバレン(tetrathiafulvalene)/テトラシアノキノドメタン(tetracyanoquinodomethane)である、水混和性の導電性インク。
(16)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸のコポリマー、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸の加水分解されたコポリマー、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸のコポリマーで部分的に加水分解されたもの、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸の部分的にエステル化されたコポリマー、および、リン酸とエポキシ樹脂との反応に由来するリン酸官能性ポリマーの内の少なくとも一つを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。
(17)実施態様(1)に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
前記結合剤が、アクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマー、イタコン酸モノマー、マレイン酸モノマーのうちの少なくとも一つと、メタクリル酸メチルモノマー、スチレンモノマー、アクリル酸エチルモノマー、アクリル酸イソプロピルモノマー、アクリル酸ブチルモノマー、アクリロニトリルモノマー、メチルスチレンモノマー、安息香酸ビニルモノマー、アクリルアミドモノマー、および、ヒドロキシメチルメタクリレートモノマーのうちの少なくとも一つとのコポリマーを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。
(18)酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
基質と、
乾燥した水混和性の導電性インクから形成された導電層と、
を具備し、
前記水混和性の導電性インクは、
導電材料、
酵素、
媒介物質、および
結合剤
を含み、
当該水混和性の導電性インクが、水をベースとする水混和性の分散体であり、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になった、
酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(19)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が約10kΩ未満の伝導率を有する、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(20)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が約1kΩ未満の伝導率を有する、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(21)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層の乾燥した結合剤が透析膜としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(22)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記基質が作業電極である、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(23)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記媒介物質がポリマー媒介物質である、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(24)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が酵素電気化学を基礎とするセンサーの電極としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(25)実施態様(24)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記導電層が酵素電気化学を基礎とするセンサーの作業電極としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(26)実施態様(18)に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
前記酵素、媒介物質および結合剤が導電層全体に本質的に均一に分散されている、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
(27) 酵素電気化学を基礎とするセンサーの一部の製造方法において、
水混和性の導電性インクを酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に塗布する工程であって、
その際、当該水混和性の導電性インクは、
導電材料、
酵素、
媒介物質(mediator)、および
結合剤
を含み、
前記導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が、水をベースとする水混和性の分散体として配合されており、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になるものである、
工程と、
当該水混和性の導電性インクを乾燥して、基質上にその作用を保持しつつ水不溶性になる結合剤を含む導電層を形成する工程と、
を含む方法。
(28)実施態様(27)に記載の方法において、
前記塗布ステップをスクリーン印刷技術を使用して行う、方法。
(29)実施態様(27)に記載の方法において、
前記乾燥ステップをほぼ75℃の温度でほぼ約20分間かけて行う、方法。
(30)実施態様(27)に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、前記水混和性の導電性インクを前記基質に固定し、これにより前記導電層を形成する、方法。
(31)実施態様(27)に記載の方法において、
前記塗布ステップにより、ポリマー媒介物質を含む水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
(32)実施態様(27)に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、前記酵素電気化学を基礎とするセンサーの電極としての役目を果たす導電層を形成する、方法。
(33)実施態様(32)に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、前記酵素電気化学を基礎とするセンサーの作業電極としての役目を果たす導電層を形成する、方法。
(34)実施態様(27)に記載の方法において、
前記塗布ステップにより、前記酵素がグルコース酸化酵素である水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
(35)実施態様(27)に記載の方法において、
前記塗布ステップにより、均一分散体として配合された水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
(36)実施態様(35)に記載の方法において、
前記乾燥ステップにより、均一に分散させた酵素、媒介物質および導電材料を含んでなる導電層を形成する、方法。
(37)実施態様(27)に記載の方法において、
前記塗布ステップにより、100μm未満のサイズの導電性微砕粒子を含む導電材料を含んでなる水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
本発明の一例示的実施形態に係る水混和性の導電性インクの結合剤に採用できるコポリマーを表す。 本発明の他の一例示的実施形態に係る水混和性の導電性インクの結合剤に採用できるもう一つのコポリマーを表す。 本発明の更に他の一例示的実施形態に係る水混和性の導電性インクの結合剤に採用できる更にもう一つのコポリマーを表す。 本発明の更なる一例示的実施形態に係る水混和性の導電性インクの結合剤に採用できるコポリマーを造るための反応シーケンスを表す。 本発明の一例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーの一部分の平面略図である。 図5Aの酵素電気化学を基礎とするセンサーの、線5B−5Bに沿って切断した断面略図である。 図5Aの酵素電気化学を基礎とするセンサーの、線5C−5Cに沿って切断した断面略図である。 図5Aの酵素電気化学を基礎とするセンサーの、線5D−5Dに沿って切断した断面略図である。 本発明の一例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーの一部分の製造プロセスのフローチャートである。 本発明の一例示的実施形態に係る水混和性の導電性インクの結合剤に採用できる、アクリルアミドとビニルフェロセンとの高分子量レドックスコポリマーの合成のための簡略化された反応シーケンスを表す。 連続的なフロー方式で得られた本発明の一例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするグルコースセンサーの較正データを示すグラフである。 本発明の一例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするグルコースセンサーの電流安定性の経時変化を表すグラフである。 微細流体テストシステムを採用して得られた本発明の一例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーの較正データを示すグラフである。 本発明に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーの一実施形態についての、種々のグルコース濃度に対する過渡的応答を表すグラフである。 本発明に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーの一実施形態についての、種々のグルコース濃度に対する過渡的応答の積分値を表すグラフである。 本発明の一例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーについての較正グラフである。 本発明の一例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするセンサーの応答安定性を示すグラフである。 本発明の一例示的実施形態に係る酵素電気化学を基礎とするグルコースセンサーの較正データを示すグラフである。

Claims (37)

  1. 酵素電気化学を基礎とするセンサーに用いられる水混和性の導電性インクにおいて、当該水混和性の導電性インクが、
    導電材料、
    酵素、
    媒介物質、および
    結合剤
    を含み、
    当該導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が、水をベースとする水混和性の分散体として配合され、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になる、
    水混和性の導電性インク。
  2. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記導電材料が、導電性微砕粒子材料である、水混和性の導電性インク。
  3. 請求項2に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記導電性微砕粒子材料が、カーボンブラック材料、グラファイト材料、プラチナ粒子材料、白金メッキしたカーボン材料、金粒子材料、プラチナ/パラジウム合金粒子材料、パラジウム粒子材料、ルテニウム粒子材料およびセリウム粒子材料の内の少なくとも一つである、水混和性の導電性インク。
  4. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記酵素がグルコース酸化酵素である、水混和性の導電性インク。
  5. 請求項4に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記グルコース酸化酵素がグルコースオキシダーゼである、水混和性の導電性インク。
  6. 請求項4に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記グルコース酸化酵素がピロロ−キノリン−キノン(pyrrolo-quinoline-quinone)(PQQ)グルコースデヒドロゲナーゼである、水混和性の導電性インク。
  7. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記媒介物質がフェロセンである、水混和性の導電性インク。
  8. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記媒介物質がフェリシアニドである、水混和性の導電性インク。
  9. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記媒介物質がポリマー媒介物質である、水混和性の導電性インク。
  10. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記結合剤が、樹脂ポリマーと対イオンとを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。
  11. 請求項10に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記対イオンが揮発性の対イオンである、水混和性の導電性インク。
  12. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記結合剤が、樹脂ポリマーと、前記水混和性の導電性インクの乾燥時に当該水混和性の導電性インクから除去される水混和性有機共溶媒と、を含んでなる、水混和性の導電性インク。
  13. 請求項12に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記水混和性有機共溶媒が、アルコール、グリコールエーテル、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコール、エチレングリコールジアセテート、ジアセトンアルコール、および、リン酸トリエチルの内の少なくとも一つである、水混和性の導電性インク。
  14. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記水混和性の導電性インクが、水混和性共溶媒をさらに含む、水混和性の導電性インク。
  15. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記媒介物質がテトラチアフルバレン(tetrathiafulvalene)/テトラシアノキノドメタン(tetracyanoquinodomethane)である、水混和性の導電性インク。
  16. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記結合剤が、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸のコポリマー、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸の加水分解されたコポリマー、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸のコポリマーで部分的に加水分解されたもの、ポリスチレン−コ−無水マレイン酸の部分的にエステル化されたコポリマー、および、リン酸とエポキシ樹脂との反応に由来するリン酸官能性ポリマーの内の少なくとも一つを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。
  17. 請求項1に記載の水混和性の導電性インクにおいて、
    前記結合剤が、アクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマー、イタコン酸モノマー、マレイン酸モノマーのうちの少なくとも一つと、メタクリル酸メチルモノマー、スチレンモノマー、アクリル酸エチルモノマー、アクリル酸イソプロピルモノマー、アクリル酸ブチルモノマー、アクリロニトリルモノマー、メチルスチレンモノマー、安息香酸ビニルモノマー、アクリルアミドモノマー、および、ヒドロキシメチルメタクリレートモノマーのうちの少なくとも一つとのコポリマーを含んでなるものである、水混和性の導電性インク。
  18. 酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
    基質と、
    乾燥した水混和性の導電性インクから形成された導電層と、
    を具備し、
    前記水混和性の導電性インクは、
    導電材料、
    酵素、
    媒介物質、および
    結合剤
    を含み、
    当該水混和性の導電性インクが、水をベースとする水混和性の分散体であり、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になった、
    酵素電気化学を基礎とするセンサー。
  19. 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
    前記導電層が約10Ω未満の伝導率を有する、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
  20. 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
    前記導電層が約1kΩ未満の伝導率を有する、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
  21. 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
    前記導電層の乾燥した結合剤が透析膜としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
  22. 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
    前記基質が作業電極である、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
  23. 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
    前記媒介物質がポリマー媒介物質である、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
  24. 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
    前記導電層が酵素電気化学を基礎とするセンサーの電極としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
  25. 請求項24に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
    前記導電層が酵素電気化学を基礎とするセンサーの作業電極としての役目を果たす、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
  26. 請求項18に記載の酵素電気化学を基礎とするセンサーにおいて、
    前記酵素、媒介物質および結合剤が導電層全体に本質的に均一に分散されている、酵素電気化学を基礎とするセンサー。
  27. 酵素電気化学を基礎とするセンサーの一部の製造方法において、
    水混和性の導電性インクを酵素電気化学を基礎とするセンサーの基質に塗布する工程であって、
    その際、当該水混和性の導電性インクは、
    導電材料、
    酵素、
    媒介物質、および
    結合剤
    を含み、
    前記導電材料、酵素、媒介物質および結合剤が、水をベースとする水混和性の分散体として配合されており、乾燥時に当該結合剤がその作用を保持しつつ水不溶性になるものである、
    工程と、
    当該水混和性の導電性インクを乾燥して、基質上にその作用を保持しつつ水不溶性になる結合剤を含む導電層を形成する工程と、
    を含む方法。
  28. 請求項27に記載の方法において、
    前記塗布ステップをスクリーン印刷技術を使用して行う、方法。
  29. 請求項27に記載の方法において、
    前記乾燥ステップをほぼ75℃の温度でほぼ20分間かけて行う、方法。
  30. 請求項27に記載の方法において、
    前記乾燥ステップにより、前記水混和性の導電性インクを前記基質に固定し、これにより前記導電層を形成する、方法。
  31. 請求項27に記載の方法において、前記塗布ステップにより、ポリマー媒介物質を含む水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
  32. 請求項27に記載の方法において、
    前記乾燥ステップにより、前記酵素電気化学を基礎とするセンサーの電極としての役目を果たす導電層を形成する、方法。
  33. 請求項32に記載の方法において、
    前記乾燥ステップにより、前記酵素電気化学を基礎とするセンサーの作業電極としての役目を果たす導電層を形成する、方法。
  34. 請求項27に記載の方法において、
    前記塗布ステップにより、前記酵素がグルコース酸化酵素である水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
  35. 請求項27に記載の方法において、
    前記塗布ステップにより、均一分散体として配合された水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
  36. 請求項35に記載の方法において、
    前記乾燥ステップにより、均一に分散させた酵素、媒介物質および導電材料を含んでなる導電層を形成する、方法。
  37. 請求項27に記載の方法において、
    前記塗布ステップにより、100μm未満のサイズの導電性微砕粒子を含む導電材料を含んでなる水混和性の導電性インクを塗布する、方法。
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