JP2006291913A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006291913A
JP2006291913A JP2005116409A JP2005116409A JP2006291913A JP 2006291913 A JP2006291913 A JP 2006291913A JP 2005116409 A JP2005116409 A JP 2005116409A JP 2005116409 A JP2005116409 A JP 2005116409A JP 2006291913 A JP2006291913 A JP 2006291913A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
lift
swing
contact
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005116409A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Nakamura
信 中村
Seinosuke Hara
誠之助 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2005116409A priority Critical patent/JP2006291913A/ja
Publication of JP2006291913A publication Critical patent/JP2006291913A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

【課題】 各吸気弁のリフト量を微調整することができると共に、捩りスプリングによって作動中における揺動カムやロッカアームなどのばたつきの発生を十分に防止しつつ円滑な作動を確保することができる。
【解決手段】ロッカアーム14の揺動力によりスイングアーム37を介して吸気弁2を開閉作動させる揺動カム5を備えている。揺動カムのカムノーズ部とロッカアームの二股状他端部14dとの間に介装されたプッシュロッド20,21の各両端部に球状のピボット20a〜21bが一体に形成されている。この各ピボットが、カムノーズ部に形成された凹部13aとロッカアーム他端部のリフト調整機構17の調整ねじ57の凹部57aに収容状態に嵌合している。また、各ピボットは、揺動カムも受圧ピン22を介して各捩りスプリング23のばね力によって各プッシュロッドのほぼ軸方向に付勢されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関の吸気弁や排気弁である機関弁のリフト量を機関運転状態に応じて可変にする可変動弁装置の改良に関する。
この種の従来の可変動弁装置としては、本出願人が先に出願した以下の特許文献1に記載されたものがある。
概略を説明すれば、この可変動弁装置は、例えば4気筒や6気筒などの複数気筒を備えた内燃機関の吸気弁側に適用されたもので、クランクシャフトの回転に同期して回転する駆動軸の外周に、軸心が駆動軸の軸心から偏心した駆動カムが設けられていると共に、1気筒当たり2つの吸気弁を開閉作動する1気筒当たり2つの揺動カムを有している。
また、前記駆動カムの回転運動を揺動運動に変換させて、前記揺動カムに揺動力を伝達する多節リンク状の伝達機構が各気筒毎に設けられており、この伝達機構は、揺動カムの上方に配置されて制御軸に揺動自在に支持されたロッカアームと、該ロッカアームの一端部と駆動カムとを連係するリンクアームと、ロッカアームの他端部と揺動カムとを連係するリンクロッドとを備えている。
前記制御軸は、機関前後方向に延設された1本状のものであって、シリンダヘッドの上端部に設けられた軸受によって回転自在に支持されていると共に、その外周面には、前記各ロッカアームの揺動支点となる制御カムが各気筒毎にそれぞれ設けられている。
そして、機関運転状態に応じてアクチュエータによって前記制御軸を介して各制御カムの回動位置を変化させることによって各ロッカアームの揺動支点を変化させて、各吸気弁のバルブリフト量を機関運転状態に応じて可変制御するようになっている。
また、このような可変動弁装置は、多節リンク機構による前記伝達機構などの多くの各構成部材が必要になっており、これらの製造誤差や組付誤差などに起因して、各吸気弁のバルブリフト量のばらつきが発生し易くなっており、特に、各気筒間でのバルブリフト量のばらつきが発生し易い。
そこで、前記伝達機構などの各構成部材からなるバルブリフトの各可変機構にそれぞれリフト調整機構を設けて、各構成部品の組付時などにおいて各吸気弁のバルブリフト量を微調整するようになっている。
特開2001−123809号公報
しかしながら、前記従来の可変動弁装置にあっては、前述のように、ロッカアームに対してリンクアームやリンクロッドをそれぞれピンによって連結して、各吸気弁の開作動及び閉作動をリンクによって強制的に行ういわゆるデイスモドロミックリンク機構の構造になっており、前記リンクロッドの長さを前記リフト調整機構によって調整することによって各吸気弁のリフトを調整するようになっている。このため、機関の作動時に前記リンクロッドに圧縮と引っ張りの交番荷重が繰り返し作用する。したがって、かかるロッカアームとリンクロッドとの間に設けられたリフト調整機構にも大きな交番荷重が作用して、該リフト調整機構の耐久性が低下すると共に、経時的にリフト調整ねじが緩みやすくなるおそれがある。
そこで、かかる不都合点を解消するために構造を変更するなど別途の改良が余儀なくされ、この結果、リフト調整機構のコストが高騰してしまうおそれがある。
本発明は、前記従来の可変動弁装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明にあっては、機関のクランク軸から回転力が伝達されていると共に、外周に駆動カムが設けられた駆動軸と、揺動自在に支持されて、揺動運動によって機関弁を開閉作動させる揺動カムと、前記駆動カムの回転運動を揺動運動に変換して前記揺動カムに動力を伝達すると共に、前記駆動カムから前記揺動カムに動力が伝達される過程中に対向する一対の連係部を有する動力伝達機構と、該動力伝達機構の動力伝達状態を変更することによって前記機関弁のリフト量を可変にする可変機構と、前記一対の連係部の一方側に凸状に形成された第1当接部と、前記一対の連係部の他方側に設けられ、前記第1当接部を摺動可能に保持する凹状に形成された第2当接部と、前記第1当接部と第2当接部を互いに当接する方向へ付勢する付勢部材と、前記第1当接部と第2当接部の当接位置を変更するリフト調整機構と、を備えたことを特徴としている。
この発明によれば、例えば、各構成部品の組立時において、リフト調整機構により第1当接部または第2当接部を移動させて機関弁のリフトを調整することができると共に、付勢部材によって前記両当接部を互いに当接する方向へ付勢することによって、作動中におけるばたつきの発生を十分に防止しつつ円滑な作動を確保することができる。
また、リフト調整機構には、前記付勢部材による前記両当接部の当接方向への荷重のみが作用するだけであって、機関のバルブスプリングのばね力に起因して発生する正負の交番トルクは作用しないことから耐久性の向上が図れる。
請求項2に記載の発明は、基本構造は請求項1に記載の発明と同様であって、異なるところは、リフト調整機構の構造を一部変更し、前記一方の当接部の肉厚に応じて機関弁のリフト量を調整することを特徴としている。
この発明によれば、前記請求項1の発明の作用効果に加えて、各構成部品の組付時などにおいて、前記一方の当接部が固定されずに、その肉厚を調整することによって機関弁のリフト量を容易に調整することができる。
また、第1当接部と第2当接部は、球面あるいは円筒面での接触であるから面圧が低くなり、さらに両当接部の互いの摺接面が平面であれば、この摺接面圧も低減でき、耐久性の向上が図れる。また、前記摺接面がローラ接触であったとしても、滑り摩擦の発生が抑制されるので、互いの摺接面の摩耗の発生が防止されて、耐久性の向上が図れる。
請求項3に記載の発明は、基本構造は請求項1、2に記載の発明と同様であるが、リフト調整機構をさらに変更したものであって、とりわけ、前記第1当接部と第2当接部のうちの一方の当接部と前記一対の連係部のうちの一方の連係部が摺接すると共に、前記第1当接部と第2当接部の当接位置を調整するリフト調整機構を設けたことを特徴としている。
この発明によれば、請求項1、2の発明と同様な作用効果が得られるが、特に当接部の肉厚によらずリフト調整ねじなどを用いてリフト調整ができるので、肉厚の異なる複数の前記当接部を予め用意する必要がなくなる。この結果、コストの低減化が図れる。
以下、本発明に係る内燃機関の可変動弁装置の実施形態を図面に基づいて詳述する。この実施形態では吸気弁側に適用されているものを示しているが、排気弁側に適用することも可能である。
すなわち、この動弁装置は、図1〜図3に示すように、シリンダヘッド1にバルブガイドを介して摺動自在に設けられた一気筒当たり2つの吸気弁2と、シリンダヘッド1の上部に配置されて、クランク軸の回転力によって回転駆動する駆動軸3と、該駆動軸3の外周に一体に設けられた1気筒当たり1つの駆動カム4と、該駆動カム4の回転力を介して前記各吸気弁2を開閉作動させる一対の揺動カム5と、前記駆動カム4の回転力を揺動運動に変換して前記各揺動カム5に伝達する動力伝達機構6と、該動力伝達機構6と各揺動カム5を介して各吸気弁2のバルブリフト量を可変制御する可変機構7と、該可変機構7の作動位置を制御する制御機構8と、前記可変機構7の作動を各揺動カム5を介して各吸気弁2に伝達するスウィング機構9とを備えている。
前記各吸気弁2は、ステムエンド2aにコッタを介してスプリングリテーナ2bが固定されていると共に、該スプリングリテーナ2bに上端部が弾持された各バルブスプリング10のばね力によって閉弁方向に付勢されている。
前記駆動軸3は、機関前後方向に沿って配置されていると共に、一端部に設けられた図外の従動スプロケットや、該従動スプロケットに巻装されたタイミングチェーン等を介して機関のクランク軸から回転力が伝達されており、この回転方向は図1中、矢印方向に設定されている。また、駆動軸3の内部軸方向には、シリンダヘッド1の内部に形成されたオイルギャラリーと連通する油導入通路11が形成されている。
前記駆動カム4は、ほぼ雨滴状に形成され、ベースサークル側の円環状基部が前記駆動軸3に一体的に固定されていると共に、その駆動軸3の回転中心位置が図3に示すように、前記両吸気弁2の軸線Qより若干シリンダヘッド1中心寄りの上方近傍に配置されている。
前記揺動カム5は、図1及び図2に示すように、前記駆動軸3の前記駆動カム4の両側位置に配置されており、前記駆動軸3の外周面に回転自在に支持されたほぼ円環状の基端部12と、該基端部12の外面からほぼ径方向に突設されたカム部13とから構成されている。
前記基端部12は、中央に前記駆動軸3の外周面に回転摺動する軸受孔12aが貫通形成されていると共に、該軸受孔12aの内周面と駆動軸3の外周面との間に、前記駆動軸3の径方向に穿設された油通路孔11aを介して潤滑油が供給されるようになっている。
前記カム部13は、基端部12からほぼ矩形状に突設され、上面(背面)にほぼ半球面状の第2当接部である凹部13aが形成されている一方、下面にほぼ円弧状のカム面13bが形成されている。このカム面13bは、基端部12側の基円面(ベースサークル面)と、該基円面から先端部(カムノーズ部)13c側に円弧状に延びるランプ面と、該ランプ面からカムノーズ部13cの先端側に有する最大リフトの頂面に連なるリフト面が形成されている。
前記動力伝達機構6は、一端部が前記駆動カム4に連係されたロッカアーム14と、該ロッカアーム14と前記各揺動カム5とを連係する連係部の一つを構成する一対のプッシュロッド20,21とから構成されている。
前記ロッカアーム14は、平面ほぼY字形状に形成されていると共に、側面ほぼ横く字形状に折曲形成されている。
具体的に説明すれば、中央の基部14a内に後述する制御軸15に固定された偏心制御カム16が嵌挿して揺動自在に支持される支持孔14bが貫通形成されていると共に、基部14aから駆動カム4方向へ突出した一端部14cは先端部にスリット状の溝が形成されていると共に、該一端部14cの先端スリット溝には、前記駆動カム4の外周面を転動する伝達部である一端側ローラ18が支軸19に複数のニードルを介して回転自在に設けられている。一方、基部14aから前記揺動カム13の背面13a側に突出した他端部14d、14dは、二股状に形成されて、ロッカアーム14全体が平面ほぼ左右対称形状に形成されていると共に、各先端側に各構成部品の組付時に各吸気弁2のバルブリフト量を微調整するリフト調整機構17が設けられている。
なお、図2に示すように、前記ロッカアーム14の基部14aの両側には、該ロッカアーム14の軸方向の位置決めを行う円筒状の2つのスペーサ45、45が前記制御軸15の外周に嵌挿されている。
前記各プッシュロッド20,21は、両方ともほぼ同一の長さの直線状の丸棒に形成されて各一端部には、前記揺動カム5,5の各凹部13a、13aにそれぞれ摺動自在に嵌合される球状の第1当接部である凸状の第1ピボット20a、21aが一体に設けられている一方、各他端部には、前記リフト調整機構17の後述する第2当接部である各凹部57a、57aにそれぞれ摺動自在に嵌合される球状の同じく第1当接部である凸状の第2ピボット20b、21bが一体に設けられている。
前記リフト調整機構17は、図3及び図4に示すように、前記ロッカアーム14の各他端部14d、14dの先端部に上下方向に沿って貫通形成された調整用雌ねじ孔56と、該調整用雌ねじ孔56に外周の雄ねじ57bを介して螺着され、先端部に前記各第2当接部である凹部57aが一体に設けられた調整ねじ57と、該調整ねじ57の上端部に螺着されたロックナット58とから構成されている。前記凹部57aは、前記第2ピボット20b、21bを受ける内面が凹球面状に形成されている。また、前記調整ねじ57の上端部にマイナスドライバーなどの作業工具の先端を係合させる係合溝57dが形成されている。
したがって、一旦、前記各ロックナット58を緩めて各調整ねじ57を、係合溝57dを介してマイナスドライバーなどを用いて左右いずれかに回転させることによって、前記各第1凹部57aを進出あるいは後退させて第2ピボット20b、21bとの当接位置を移動させて位置決めする。その後、ロックナット58を締め付けて、調整ねじ57の位置を固定することによって前記軸方向の長さを自由に調整することが可能になる。
前記各揺動カム5、5は、カムノーズ部13c側の内部軸方向に幅方向から貫通した受圧部である受圧ピン22,22がそれぞれ圧入固定されている。この各受圧ピン22,22はそれぞれ両端部が、所定長さをもって各揺動カム5,5の両側面から突出形成されている。
前記各揺動カム5,5は、各カムノーズ部13c、13c側が付勢部材である一対の捩りスプリング23、23によって前記各受圧ピン22,22を介して前記各プッシュロッド20,21のほぼ軸方向に沿って付勢されている。
すなわち、前記各捩りスプリング23,23は、ほぼ中央のコ字形部23a、23aがシリンダ1の壁部1bにボルト固定されていると共に、それぞれ前方へ突出した各先端側両端部23b、23bが前記各受圧ピン22,22の両端部に下方から弾接して、揺動カム5,5側の凹部13a、13aの内面を各プッシュロッド20,21の第1ピボット20a、21aの外面に、第2ピボット20b、21bの外面をリフト調整機構17の凹部57a、57aの内面にそれぞれ当接するように付勢している。
前記可変機構7は、前記駆動軸3の上方位置に平行に配置された制御軸15と、該制御軸15の外周に一体に設けられて、前記ロッカアーム14を揺動自在に支持する偏心制御カム16とを備えている。
前記制御軸15は、図1及び図3に示すように、駆動軸3と共用の軸受24に回転自在に支持されていると共に、内部軸方向に機関のオイルギャラリーと連通する後述の油導入通路15aが貫通形成されている。
一方、前記偏心制御カム16は、円筒状に形成され、軸方向の幅が前記ロッカアーム14の支持孔14bの軸方向の長さとほぼ同一に設定されていると共に、その軸心P1が制御軸15の軸心Pよりも所定量だけ偏心しており、制御軸15を介して偏心回転することによってロッカアーム14の揺動支点を変化させ、該ロッカアーム14の姿勢を変位させるようになっている。
前記軸受24は、図3に示すように、シリンダヘッド1の上端部に一体に形成された軸受本体24aと、該軸受本体24aの上端部に重ねられた2つの軸受ブラケット24b、24cと、該各軸受ブラケット24b、24cを軸受本体24aに上下方向から共締め固定する両側一対のボルト24d、24dとから構成されており、これらのブラケット間に前記駆動軸3と制御軸15とを一緒に軸受けしている。
前記制御機構8は、シリンダヘッド1の後端部に固定された図外のハウジングの一端部に設けられた比例型のDCモータである電動モータ27と、ハウジングの内部に設けられて電動モータ27の回転駆動力を前記制御軸15に伝達するボール螺子伝達手段と、前記電動モ−タ27を機関運転状態に応じて回転制御するコントローラ28とから構成されている。
このコントローラ28は、クランク角センサ29やエアーフローメータ30、水温センサ31や、制御軸15の回転位置を検出するポテンショメータ32等の各種のセンサからの検出信号などから現在の機関運転状態を演算などにより検出して、前記電動モータ27に制御電流を出力している。
前記ボール螺子伝達手段は、前記ハウジング内に電動モータ27の駆動シャフト27aとほぼ同軸上に配置されたボール螺子軸33と、該ボール螺子軸33の外周に螺合する移動部材であるボールナット34と、前記制御軸15の一端部に直径方向に沿って連結された連係アーム35と、該連係アーム35と前記ボールナット34とを連係する連係リンク36とから主として構成されている。
前記ボール螺子軸33は、外周にボール循環溝が形成されていると共に、電動モータ27の駆動シャフト27aと結合され、かかる結合によって電動モータ27の回転駆動力を前記ボール螺子軸33に伝達するようになっている。
前記ボールナット34は、ほぼ円筒状に形成され、内周面にボール循環溝と共同して複数のボールを転動自在に保持するガイド溝が螺旋状に連続して形成されていると共に、各ボールを介してボール螺子軸33の回転運動をボールナット34に直線運動に変換しつつ軸方向の移動力が付与されるようになっている。
前記スウィング機構9は、各一端部37aの下面が各吸気弁2のステムエンド2aに当接したスウィングアーム37と、該スウィングアーム37の他端部37bを揺動自在に枢支する油圧式のラッシアジャスタ38とを備えている。
前記スウィングアーム37は、平面細長い矩形枠状に形成されて、内部に空間部39が形成されていると共に、該空間部39内のほぼ一端部37a側寄りに従動ローラ40が回転自在に設けられている。前記空間部39は、その幅が前記揺動カム5のカム部13の幅よりも大きく設定されて、該カム部13の入り込みを可能にしている。
また、スウィングアーム37は、一端部37aに前記ステムエンド2aが下方から保持される保持溝が形成されている一方、他端部37bの下面に球面状の嵌合溝37cが形成されていると共に、前記空間部39の下部の一部に前記他端部37bと連なる底壁が一体に設けられている。
前記従動ローラ40は、外輪40aと、両端部が空間部39の対向壁に固定された支軸40bと、該支軸40bの外周に保持されたニードルローラとによって回転自在に支持されており、前記空間部39から突出したその外輪40aの上端部が前記各揺動カム5のカム面13bに転接するようになっている。
したがって、前記各揺動カム5は、前記従動ローラ40と前記ロッカアーム14の各他端部14d側の各プッシュロッド20,21との間に挟持状態に配置された形になっていると共に、作動時において、前記各捩りスプリング23のばね力(fb)と各プッシュロッド20,21からの下方への押圧力(fp)とが互いにほぼ反対方向から作用し、荷重が相殺される形に配置されている。したがって、回転する駆動軸3に作用する荷重が低減し、フリクション損失が低減する。
前記ラッシアジャスタ38は、図1〜図3に示すように、シリンダヘッド1の所定位置に形成された固定用孔1a内に嵌装固定された有底円筒状のボディ41と、該ボディ41の内部に摺動自在に嵌装されて、内部の高圧室とリザーバ室とを連通孔を介して連通するほぼ円筒状の図外のシート部と、ボディ41の内部に摺動自在に設けられて、先端球面状の先端部42aがボディ41の前端開口から突出したプランジャ42と、前記高圧室内に配置されて、リテーナを介して保持された図外のボールスプリングのばね力によって前記連通孔を閉止する図外のチェックボールとを備えている。
また、前記プランジャ42の先端部42aは、前記スウィングアーム37の嵌合凹部37cに摺動自在に嵌合している。
そして、シリンダヘッド1内のオイルギャラリー43から油圧が供給された潤滑油は、前記ボディ41とプランジャ42に形成された油孔44を介して外周面からリザーバ室内に流入し、非バルブリフト区間に図外のリターンスプリングによるシート部及びプランジャ42の上方への移動に伴ってリザーバ室内からチェックボールを押し開いて高圧室に流入してプランジャ42をシート部を介してさらに上方へ突出させるようになっている。これにより、バルブクリアランスを零に保持するようになっている。
また、前記油導入通路15aは、制御軸15と偏心制御カム16にそれぞれ連続して径方向に貫通形成された油孔15bを介して偏心制御カム16の外周面と前記支持孔14bとの間に潤滑油を供給するようになっていると共に、ここに供給された潤滑油をさらに油供給通路を介して前記リフト調整機構17を介して前記凹部57a、13aの各内面と各ピボット20a、21a、20b、21bの各外面との間に供給するようになっている。
すなわち、前記油供給通路は、前記ロッカアーム14の各他端部14d、14dの内部に前記偏心制御カム16の外周面と支持孔14bとの間と前記雌ねじ孔56と雄ねじ57との間とを連通する連通路60と、調整ねじ57の内部軸方向に形成されて、一端側が前記連通路60に連通し、他端が凹部57aの内面に開口した通路孔61と、各プッシュロッド20,21の内部軸方向に貫通形成されて、両端が各ピボット20a、20b、21a、21bの先端にそれぞれ形成された油溜部62,63を介して前記通路孔61と前記各凹部57a、13aの各内面に連通する軸方向孔64とから主として構成されている。
前記通路孔61は、その一端側が調整ねじ57の内部径方向に形成された径方向孔61aや外周面ほぼ中央位置に形成されたグルーブ溝61bを介して前記連通路60に連通するようになっている。
以下、本実施形態の作用を説明すれば、まず、例えば、機関の低回転域では、コントローラ28からの制御電流により、電動モータ27は一方向に回転し、それに伴いボールナット34は一方向に直線移動して、ここに保持された状態になっている。
これによって、制御軸15は、図3及び図5に示すように、連係リンク36と連係アーム35とによって偏心制御カム16の中心位置P1が右上になるように回転保持されている。したがって、ロッカアーム14の姿勢が制御軸15に対して上方に位置している。一方、各揺動カム5は、各捩りスプリング23のばね力によってカムノーズ部13c側が各プッシュロッド20,21方向、つまり反時計方向へ付勢されている。
よって、駆動カム4が回転して、そのベースサークル域では図3に示すように、ロッカアーム14の一端部14cを押し上げないことから、各吸気弁2は閉弁状態になるが、図5に示すリフト域では、ロッカアーム14の一端部14cを一端側ローラ18を介して押し上げると、そのリフト量が他端側の各プッシュロッド20,21を介して揺動カム5に伝達され、そのリフト量がスウィングアーム37に伝達され、これにより各吸気弁2は開弁状態になる。ここで、各プッシュロッド20,21の上部側のピボット20bは、凹部57aの内面でジョイント連係している。
したがって、かかる低回転領域では、スウィングアーム37の従動ローラ40は、カム面13bのベースサークル域からランプ域を経由して僅かなリフト域により押し下げられるので、各吸気弁2のピークリフト量が、図8に示すように小リフト特性(リフト量L1)となり、該吸気弁2の開時期が若干遅くなり、排気弁とのバルブオーバラップが小さくなる。また、小リフトなので、吸入ガス流動も高められ、このため、燃費の向上と機関の安定した回転が得られる。
また、機関高回転領域に移行した場合は、コントローラ28から逆方向の制御電流が出力されて電動モータ27が逆方向に回転し、ボールナット34が各ボールを介して低回転域とは逆方向へ直線移動する。したがって、制御軸15は、偏心制御カム16を時計方向へ回転させて、図6及び図7に示すように、軸心P1を下方向へ回動させる。このため、ロッカアーム14は、全体が駆動軸3方向寄りに移動して他端側の各プッシュロッド20,21が揺動カム5の背面13aを下方へ押圧して該揺動カム5全体を所定量だけ時計方向へ回動させる。
よって、駆動カム4が回転してロッカアーム14の一端部14cを押し上げると、そのリフト量が、図7に示すように、他端側の各プッシュロッド20,21を介して各揺動カム5に伝達されると共に、従動ローラ40を介して各スウィングアーム37に伝達され、そのバルブリフト量は大きくなる。
したがって、かかる高回転領域では、スウィングアーム37の従動ローラ40は、カムノーズ部13c付近の最大リフト面域により押し下げられ、各吸気弁2の開弁時のバルブリフト特性(リフト量L2)が、図8に示すように最大に大きくなり、各吸気弁2の開時期が早くなると共に、閉時期が遅くなる。この結果、吸気充填効率が向上し、十分な出力が確保できる。
そして、この実施形態によれば、各構成部品の組付時において、前述のようにリフト調整機構17によって調整ねじ57を左右に回転することによって凹部57a、57aと各プッシュロッド20,21のピボット20b、21bとの嵌合位置を移動させることにより、各吸気弁2,2のリフト量を微調整することができるので、2弁間のリフト量のばらつきや各気筒間のリフト量のばらつきを低減できると共に、そのリフト調整作業が極めて簡単である。したがって、かかる調整作業コストの低減化が図れる。
また、ロッカアーム14の揺動力を、従来のようにリンクロッドを介して揺動カム5,5に伝達するのではなく、両端部が各ピボット20a〜21bを介して支持されたプッシュロッド20,21によって揺動力を伝達するようにしたため、構造が簡素化されると共に、部品点数を削減できる。この結果、製造コストの低減化が図れると共に、レイアウトの自由度が向上する。また、ロッカアーム14が、直接揺動カム5を押し下げる場合と比較し、有効に揺動カム5を押し下げることができるので、最大バルブリフトを大きく取ることができる。
さらに、各プッシュロッド20,21は、駆動カム4の回転位置(回転位相)によらず、すなわち、駆動カム4の零リフト位置を含めて各捩りスプリング23、23のばね力によって各揺動カム5,5を介して上方への付勢力が付与されているため、前記各ピボット20a〜21bが各凹部13a、13a、57a、57aに対して適度な圧接力で嵌合保持される。したがって、作動時における前記各プッシュロッド20,21の不用意な脱落を防止することが可能になると共に、前記ばね力によって各構成部品が互いに押付けられることから、該各構成部品の作動中におけるばたつきの発生を十分に防止しつつ円滑な作動を確保することができる。
また、前記リフト調整機構17には、前記捩りスプリング23,23によって前記各プッシュロッド20,21から各凹部57a、57aに対して当接する方向への荷重のみが作用するだけであって、従来例に示すデスモドロミック機構による強制開閉駆動に起因して発生する正負の交番トルクは作用しないことから耐久性の向上が図れる。
前記各凹部13a、57aの内周面を球面状に形成したことによって各ピボット20a、21a、20b、21bとの接触面圧が低下し、また、吸気弁2,2のリフト調整を調整ねじ57の回転によって行うことから、各凹部13a、57aと各ピボット20a、21a、20b、21b間が低面圧の状態が調整ねじ57の角度位相によらず維持されるため、これらの各構成部材の耐久性の向上が図れる。
各構成部品を機関に組み付ける際には、前記リフト調整機構17の各調整ねじ57を予めある量だけ緩めておき、さらに揺動カム5を捩りスプリング23のばね力に抗して押し下げつつ各プッシュロッド20,21を側方から挿入し、各ピボット20a、21a、20b、21bを前記各凹部13a、57aに軸方向からキャップ状に嵌合した状態で揺動カム5を開放することで、容易に組み付けることができる。そして、その後、それぞれが自由に摺動できる状態で各調整ねじ57を回転調整した上で締め付けるようにした。このため、各ピボット20a、21a、20b、21bが前記各凹部13a、57aから不用意に脱落するのを防止することができる。この結果、これらの組付作業性が良好になる。
また、前記各ピボット20a、21a、20b、21bと各凹部13a、57aの間には前記油導入通路15aからの潤滑油が各油供給通路を介して供給されることから、常時円滑な作動状態が得られると共に、摩耗の発生を防止できる。この摩耗の発生を防止できることによって機関弁のリフト量の変化を防止できる。
また、前記各ピボットの外面や凹部13a、57aの内面との間に供給される潤滑油は、外部からの跳ねかけ給油ではなく前記油導入通路15aや油供給通路を介して装置の内部から強制的に供給するので、該潤滑油の供給効率が向上し、前記摩耗の発生を効果的に抑制できる。
特に、前記油溜部62,63内に潤滑油を滞留させることができるので、前記各凹部13a、57a内面と各ピボット20a、21a、20b、21bの外面との間に常に油膜を形成できることから、潤滑性能がさらに向上する。
また、この実施形態では、単一のロッカアーム14を用いながら2つの吸気弁2,2のリフト量を調整することが可能になり、しかも、単一のロッカアームと一対のリフト調整機構及び一対の揺動カムを左右対称位置に配置したため、機関作動中におけるロッカアーム14の倒れを抑制することが可能になり、この結果、2つに吸気弁2,2間のリフト差の発生を回避することか可能になる。このため、各リフト調整機構17による2つの吸気弁2,2のリフト量調整精度を高めることができる。
図9は第2の実施形態を示し、基本構造は第1の実施形態と同様であるが、前記リフト調整機構17の調整ねじ57の先端部が凹部ではなく凸状のピボット57aに形成されている一方、各プッシュロッド20,21の上端部に前記ピボット57aが収容状態に嵌合される凹部20b、21bが形成されている。
したがって、この実施形態によれば、リフト調整機構17によって各吸気弁2,2のリフト量の微調整を容易に行うことができるなどの、作用効果は第1の実施形態と同様である。
図10及び図11は第3の実施形態を示し、各揺動カム5と各プッシュロッド20,21との連係を凹部13aやピボット20a、21aに代えて、各プッシュロッド20,21の一端部にそれぞれ形成された二股状の連結部46にピン孔46aが穿設されている、一方、前記連結部46の間に配置された揺動カム5のカム部13に前記ピン孔46aに摺動自在に挿通したピン47が回転自在に支持されて、該ピン47を介して両者を連係するようになっている。また、前記各ピン47の外方へ突出した両端部47a、47aに前記捩りスプリング23の先端側両端部23bが下方から弾接している。また、前記リフト調整機構17の構成は、第1の実施形態と同様であるが、油供給通路の軸方向孔64は、その一端側が前記連結部46の二股中央に開口して潤滑油を該連結部46の対向内面やピン孔46a、46a内に供給するようになっている。
したがって、この実施形態によれば、揺動カム5とプッシュロッド20,21の相対角度変化が大きくなったとしても、両者間の確実な連結状態が得られ、各プッシュロッド20,21からの安定した揺動力の伝達作用が得られる。
図12は第4の実施形態を示し、主としてリフト調整機構17の構成を変更したものである。すなわち、前記ロッカアーム14の他端部14dに下方へ折曲した先端球面状のピボット70が一体に設けられている一方、前記揺動カム5のカムノーズ部13cを延長形成して上面が平坦状に形成されており、この上面13dに、前記ピボット70が嵌合するリフト調整機構としてのシム部材71が摺動自在に配置されている。
前記シム部材71は、ほぼ矩形ブロック状に形成されて、その肉厚tが所定厚に設定されていると共に、ほぼ中央位置に前記ピボット70が摺動自在に嵌合する当接凹部である球面状の嵌合溝71aが形成されている。なお、このシム部材71は、肉厚の僅かに異なる複数のものが予め用意されている。
また、前記揺動カム5は、前記軸受24に固定された付勢手段である捩りスプリング25のばね力によって反時計方向(矢印方向)へ付勢されて、カム部13を介してシム部材71をピボット70方向へ押し付けるようになっている。前記捩りスプリング25は、基端部25bがブラケット26を介して複数のボルト26aにより前記軸受24の中央ブラケット24bに固定されていると共に、先端部25aが前記揺動カム5の基部に係止している。
したがって、機関の作動中には、駆動カム4の回転力がロッカアーム14からピボット70を介してシム部材71に伝達され、さらにこのシム部材71の下面71bが揺動カム5の上面13dを長手方向へ摺動しつつ該揺動カム5に揺動力を伝達するようになっている。
また、前記嵌合溝71aの内面とピボット70の外面との間には、油溜部62を介して折曲状の連通路60から潤滑油が供給されるようになっている。
そして、各構成部品の組付時において、前記ロッカアーム14のピボット70を前記シム部材71の嵌合溝71aに嵌合して連係するわけであるが、各吸気弁2,2の最終的なリフト調整時には、異なる肉厚のシム部材71を適宜交換しながら最適なものを選択してリフト調整を行う。したがって、そのリフト調整作業が第1の実施形態の場合と同様に容易である。
また、前記シム部材71は、下面71bが揺動カム5の上面13d上を比較的広い面積で摺動するため、この摺接面圧が低減できるので耐久性の向上が図れると共に、下面71bが経時的に摩耗した場合は、適宜交換することが可能である。
図13は第5の実施形態を示し、リフト調整機構17は第1の実施形態と同様の構造に形成されているが、前記プッシュロッド20,21を廃止して、揺動カム5側の連係部の構造を変更したものである。
すなわち、カム部13の上面13dにブロック状の摺動部材72を摺動自在に設けると共に、該摺動部材72の中央上端面に前記凹部57aに収容状態で摺動可能なピボット72aが一体に設けられている。
また、前記カム部13の上面13dと摺動部材72の下面との間には、前記摺動部材72とピボット72aの内部に連続して貫通形成された油孔73及び油溜部74を介して前記通路孔61から潤滑油が供給されるようになっている。
したがって、この実施形態によれば、各構成部品の組付時には、前記リフト調整機構17によって第1の実施形態と同様の操作によって各吸気弁2,2のリフト量を微調整することができると共に、作動中に上面13d上を摺動する摺動部材72の下面とカム部13の上面13dとの間には、前記通路孔61及び油孔73を介して潤滑油が供給されて、良好な潤滑性が確保されている。
また、前記摺動部材72の下面が経時的に摩耗した場合であっても、前記リフト調整機構17の調整ねじ57を僅かにねじ込んで摩耗量を吸収することかできるので、摺動部材72の交換が不要になる。この結果、その都度交換する場合に比較して摺動部材72のグレード設定が不要になる。
図14A、Bは第6の実施形態を示し、ロッカアーム14の他端部14d、14dに、前記揺動カム5のカム部13の上面13dに転動するローラ部材75を着脱自在に設けたものである。
すなわち、前記他端部14d、14dの先端下面に半円弧状の支持溝76、76が他端部幅方向に沿って一体に形成されており、この各支持溝76は、幅方向のほぼ中央位置に突部76aが設けられている。
一方、前記各ローラ部材75は、前記各支持溝76に嵌着支持されるローラ軸75aと、該ローラ軸75aの両端部にニードルベアリング75bを介して回転自在に設けられた左右一対のローラ75c、75cとから構成されている。
前記ローラ軸75aは、前記支持溝76の突部76aに対応した位置に環状溝75dが形成されて、この環状溝75dが前記突部76aに嵌合することによってローラ部材75のスラスト方向の自由移動を規制するようになっている。また、前記各ローラ75c、75cは、その半径rが複数異なるものが用意されて、このローラ75c、75cによってリフト調整機構を構成するようになっている。
したがって、各構成部品の組付時に、前記ローラ部材75の半径rの異なる各ローラ75c、75cを適宜選択して各吸気弁2,2の最適なリフト量に微調整することができる。このため、かかるリフト調整作業が極めて容易になる。
しかも、ロッカアーム14の他端部14d、14dを、ローラ部材75によって揺動カム5の上面13dに転動させるようにしたため、ロッカアーム14から揺動カム5への揺動力の伝達作用が円滑に行うことが可能になると共に、摩耗の発生を防止することが可能になり、揺動カム5やロッカアーム14の耐久性の向上が図れる。
なお、前記各ニードルベアリング75b、75bには、ロッカアーム他端部14d、14dの内部に形成された連通路60から潤滑油が供給されるようになっているため、常時円滑な軸受作用が得られると共に、耐久性も向上する。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
請求項(1)前記凸状の第1当接部を球面状に形成すると共に、
前記リフト調整機構を、前記第1当接部と第2当接部の少なくとも一方を回転させることによりリフト量を調整する調整ねじ部と、調整された前記第1当接部及び/または前記第2当接部を回転不能に固定する固定部とから構成したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
第1当接部を球面状に形成したことによって第2当接部との接触面圧が低下し、また、機関弁のリフト調整を調整ねじの回転によって行うことから、回転位相によらず第1当接部と第2当接部間が低面圧の状態が維持されるため、これらの各構成部材の耐久性の向上が図れる。
請求項(2)前記第1当接部と第2当接部のうち一方の当接部と前記一対の連係部のうち一方の連係部とを、脱落不能でかつ揺動自在に連係したことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
各構成部品を機関に組み付ける際に、前記一方の当接部の脱落やそれに伴う第1当接部と第2当接部の当接箇所からの脱落を防止することができる。この結果、組付作業性が良好になる。さらに、前記一方の当接部と前記インナーロータの連係部の相対角度が大きく作動した場合に脱落が発生しない。
請求項(3)前記第1当接部と第2当接部の当接箇所に潤滑油を供給したことを特徴とする請求項1〜(2)のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、両当接部間に潤滑油が供給されることから、常時円滑な作動状態が得られると共に、摩耗の発生を防止できる。この摩耗の発生を防止できることによって機関弁のリフト量の変化を防止できる。
請求項(4)前記第1、第2当接部間への潤滑油を、前記第1当接部及び/または前記第2当接部の内部から供給したことを特徴とする請求項1〜(3)のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、潤滑油を外部からではなく内部から強制供給するので、該潤滑油の供給効率が向上し、前記摩耗の発生を効果的に抑制できる。
請求項(5)前記固定部をロックナットによって構成したことを特徴とする請求項(1)に記載の内燃機関の可変動弁装置。
請求項(6)前記第1当接部及び第2当接部が設けられた一対の連係部の少なくとも一方は、リンク部材によってリフト結合されていることを特徴とする請求項(2)に記載の内燃機関の可変動弁装置。
請求項(7)前記供給された潤滑油は、前記一方の当接部と一方の連係部との摺接部にも供給されることを特徴とする請求項2、3及び(3)のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、摺接部材の摩耗も併せて低減することが可能になる。この結果、摩耗によって機関弁のリフト量が変化してしまうのを極力防止することが可能になる。
請求項(8)前記動力伝達機構は、一端側が前記駆動カムに連係され、他端側が前記第1、第2当接部を介して前記揺動カムに連係されたロッカアームを備え、
一方、前記可変機構は、前記ロッカアームの中央端を制御カムを介して揺動自在に支持する制御軸と、該制御軸を回転制御する制御機構とを備え、
前記制御機構が制御軸を介して前記制御カムの回転位置を制御することによってロッカアームの揺動支点を変化させることにより、前記揺動カムの機関弁に対する当接位置を変更させて機関弁のリフト量を可変にするように構成したことを特徴とする請求項1〜(7)のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
請求項(9)前記一対の連係部の一方を、前記駆動カムの回転力を受けて揺動する単一のロッカアームによって構成すると共に、他方を、一対の機関弁を開閉作動させる前記一対の揺動カムによって構成し、
前記リフト調整機構を、前記ロッカアームと各揺動カムとの間にそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1〜(8)のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、単一のロッカアームを用いながら2つの機関弁のリフト量を調整することが可能になる。これによって、構造の簡素化が図れる。
請求項(10)前記単一のロッカアームと一対のリフト調整機構及び一対の揺動カムを左右対称位置に配置したことを特徴とする請求項(9)に記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、リフト調整機構などを左右対称に配置したことにより、機関作動中におけるロッカアームの倒れを抑制することが可能になり、この結果、2つに機関弁間のリフト差の発生を回避することか可能になる。このため、各リフト調整機構による2つの機関弁のリフト量調整精度を高めることが、機関作動中も含めて実現できる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、吸気弁側の他に排気弁側あるいは両方の弁側に適用することが可能である。
また、前記各実施形態で示した制御軸を回転可能な駆動軸とし、実施形態で示した駆動軸を位相変換可能な制御軸とした場合にも適用できるのはいうまでもない。すなわち、次のようになる。
請求項(11)前記動力伝達機構は、中央端で前記駆動カムに連係され、他端側が前記第1、第2当接部を介して揺動カムに連係されたロッカアームを備え、
一方、前記可変機構は、前記ロッカアームの一端を制御カムを介して揺動自在に支持する制御軸と、該制御軸を回転制御する制御機構とを備え、
前記制御機構が制御軸を介して前記制御カムの回転位置を制御することによって前記ロッカアームの揺動支点を変化させることにより、前記揺動カムの機関弁に対する当接位置を変更させて機関弁のリフト量を可変にするように構成したことを特徴とする請求項1〜(7)のいずれかかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
本発明の可変動弁装置の第1の実施形態を示す分解斜視図である。 本実施形態の可変動弁装置の要部側面図である。 本実施形態の可変動弁装置における最小リフト制御時の作用を示す一部縦断面図である。 本実施形態の要部拡大断面図である。 本実施形態の可変動弁装置における最小リフト制御時の作用説明図である。 本実施形態の可変動弁装置における最大リフト制御時の作用説明図である。 本実施形態の可変動弁装置における最大リフト制御時の作用説明図である。 本実施形態による吸気弁のバルブリフト特性図である。 第2の実施形態を示す可変動弁装置の断面図である。 第3の実施形態を示す可変動弁装置の断面図である。 第3の実施形態の要部断面図である。 第4の実施形態を示す可変動弁装置の断面図である。 第5の実施形態を示す可変動弁装置の断面図である。 第6の実施形態を示し、Aは本実施形態における可変動弁装置の断面図、BはAのA−A線断面図である。
符号の説明
1…シリンダヘッド
2…吸気弁(機関弁)
3…駆動軸
4…駆動カム
5…揺動カム(連係部)
6…動力伝達機構
7…可変機構
8…駆動機構
13…カム部
13a…凹部(第2当接部)
14…ロッカアーム(連係部)
15…制御軸
16…制御カム
17…リフト調整機構
20,21…プッシュロッド
20a・21a…ピボット(第1当接部)
20b・21b…ピボット(第1当接部)
57…調整ねじ
57a…凹部(第2当接部)

Claims (3)

  1. 機関のクランク軸から回転力が伝達されていると共に、外周に駆動カムが設けられた駆動軸と、
    揺動自在に支持されて、揺動運動によって機関弁を開閉作動させる揺動カムと、
    前記駆動カムの回転運動を揺動運動に変換して前記揺動カムに動力を伝達すると共に、前記駆動カムから前記揺動カムに動力が伝達される過程中に対向する一対の連係部を有する動力伝達機構と、
    該動力伝達機構の動力伝達状態を変更することによって前記機関弁のリフト量を可変にする可変機構と、
    前記一対の連係部の一方側に凸状に形成された第1当接部と、
    前記一対の連係部の他方側に設けられ、前記第1当接部を摺動可能に保持する凹状に形成された第2当接部と、
    前記第1当接部と第2当接部を互いに当接する方向へ付勢する付勢部材と、
    前記第1当接部と第2当接部の当接位置を変更するリフト調整機構と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 機関のクランク軸から回転力が伝達されていると共に、外周に駆動カムが設けられた駆動軸と、
    揺動自在に支持されて、揺動運動によって機関弁を開閉作動させる揺動カムと、
    前記駆動カムの回転運動を揺動運動に変換して前記揺動カムに動力を伝達すると共に、前記駆動カムから前記揺動カムに動力が伝達される過程中に対向する一対の連係部を有する動力伝達機構と、
    該動力伝達機構の動力伝達状態を変更することによって前記機関弁のリフト量を可変にする可変機構と、
    前記一対の連係部の一方側に凸状に形成された第1当接部と、
    前記一対の連係部の他方側に設けられ、前記第1当接部を摺動可能に保持する凹状に形成された第2当接部と、
    前記第1当接部と第2当接部を互いに当接する方向へ付勢する付勢部材と、 を備え、
    前記第1当接部と第2当接部のうちの一方の当接部と前記一対の連係部のうちの一方の連係部が摺接すると共に、
    前記一方の当接部の肉厚に応じて機関弁のリフト量を調整することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  3. 機関のクランク軸から回転力が伝達されていると共に、外周に駆動カムが設けられた駆動軸と、
    揺動自在に支持されて、揺動運動によって機関弁を開閉作動させる揺動カムと、
    前記駆動カムの回転運動を揺動運動に変換して前記揺動カムに動力を伝達すると共に、前記駆動カムから前記揺動カムに動力が伝達される過程中に対向する一対の連係部を有する動力伝達機構と、
    該動力伝達機構の動力伝達状態を変更することによって前記機関弁のリフト量を可変にする可変機構と、
    前記2つの連係部の一方側に凸状に形成された第1当接部と、
    前記2つの連係部の他方側に設けられ、前記第1当接部を摺動可能に保持する凹状に形成された第2当接部と、
    前記第1当接部と第2当接部を互いに当接する方向へ付勢する付勢部材と、 を備え、
    前記第1当接部と第2当接部のうちの一方の当接部と前記一対の連係部のうちの一方の連係部が摺接すると共に、
    前記第1当接部と第2当接部の当接位置を調整するリフト調整機構を設けたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
JP2005116409A 2005-04-14 2005-04-14 内燃機関の可変動弁装置 Pending JP2006291913A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005116409A JP2006291913A (ja) 2005-04-14 2005-04-14 内燃機関の可変動弁装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005116409A JP2006291913A (ja) 2005-04-14 2005-04-14 内燃機関の可変動弁装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006291913A true JP2006291913A (ja) 2006-10-26

Family

ID=37412718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005116409A Pending JP2006291913A (ja) 2005-04-14 2005-04-14 内燃機関の可変動弁装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006291913A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009180114A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Hitachi Ltd 内燃機関の可変動弁装置
JP2010163983A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Nissan Motor Co Ltd エンジンの動弁装置
JP2010185284A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Hitachi Automotive Systems Ltd 内燃機関の可変動弁装置

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS584701U (ja) * 1981-06-30 1983-01-12 日産自動車株式会社 内燃機関の吸排気弁駆動装置
JPS61294107A (ja) * 1985-06-20 1986-12-24 Kawasaki Heavy Ind Ltd ロツカア−ムのピボツト軸受構造
JPS63171603U (ja) * 1987-04-28 1988-11-08
JPH0436005A (ja) * 1990-05-30 1992-02-06 Fuji Heavy Ind Ltd 可変バルブタイミング式動弁装置
JPH08270421A (ja) * 1995-03-31 1996-10-15 Jidosha Buhin Kogyo Kk エンジンの可変弁タイミング・リフト装置
JP2000161025A (ja) * 1998-11-27 2000-06-13 Toyota Motor Corp 内燃機関の動弁機構
JP2001123809A (ja) * 1999-10-25 2001-05-08 Unisia Jecs Corp 内燃機関の可変動弁装置
JP2002285806A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Isuzu Motors Ltd 動弁機構
JP2004270608A (ja) * 2003-03-11 2004-09-30 Hitachi Unisia Automotive Ltd 多気筒内燃機関及びそのリフト調整方法。
JP2004293408A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Hitachi Unisia Automotive Ltd 内燃機関の動弁装置及び該動弁装置の機関弁位置調整方法
JP2004316577A (ja) * 2003-04-17 2004-11-11 Toyota Motor Corp 可変動弁機構
JP2005054596A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Hitachi Unisia Automotive Ltd 内燃機関の動弁装置及び該動弁装置のリフト調整方法

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS584701U (ja) * 1981-06-30 1983-01-12 日産自動車株式会社 内燃機関の吸排気弁駆動装置
JPS61294107A (ja) * 1985-06-20 1986-12-24 Kawasaki Heavy Ind Ltd ロツカア−ムのピボツト軸受構造
JPS63171603U (ja) * 1987-04-28 1988-11-08
JPH0436005A (ja) * 1990-05-30 1992-02-06 Fuji Heavy Ind Ltd 可変バルブタイミング式動弁装置
JPH08270421A (ja) * 1995-03-31 1996-10-15 Jidosha Buhin Kogyo Kk エンジンの可変弁タイミング・リフト装置
JP2000161025A (ja) * 1998-11-27 2000-06-13 Toyota Motor Corp 内燃機関の動弁機構
JP2001123809A (ja) * 1999-10-25 2001-05-08 Unisia Jecs Corp 内燃機関の可変動弁装置
JP2002285806A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Isuzu Motors Ltd 動弁機構
JP2004270608A (ja) * 2003-03-11 2004-09-30 Hitachi Unisia Automotive Ltd 多気筒内燃機関及びそのリフト調整方法。
JP2004293408A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Hitachi Unisia Automotive Ltd 内燃機関の動弁装置及び該動弁装置の機関弁位置調整方法
JP2004316577A (ja) * 2003-04-17 2004-11-11 Toyota Motor Corp 可変動弁機構
JP2005054596A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Hitachi Unisia Automotive Ltd 内燃機関の動弁装置及び該動弁装置のリフト調整方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009180114A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Hitachi Ltd 内燃機関の可変動弁装置
JP2010163983A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Nissan Motor Co Ltd エンジンの動弁装置
JP2010185284A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Hitachi Automotive Systems Ltd 内燃機関の可変動弁装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7305946B2 (en) Variable valve operating apparatus for internal combustion engine
JP4257227B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
US20070277755A1 (en) Variable valve operating apparatus for internal combustion engine
US7503295B2 (en) Engine valve operating system
US20050241600A1 (en) Valve train for internal combustion engine
US8061315B2 (en) Variable valve actuating apparatus for internal combustion engine and control shaft for variable valve actuating apparatus
JP2006152926A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2007002669A (ja) アクチュエータ装置
JP4668257B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置及びその駆動機構
JP5088240B2 (ja) エンジンの動弁機構
JP5119233B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2006291913A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
US7523727B2 (en) Engine
JP4136824B2 (ja) 内燃機関の動弁装置及び該動弁装置のリフト調整方法
WO2005068790A1 (ja) エンジンの動弁装置
JP4106012B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JP4933474B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JP2007170322A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2013024124A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP2010209861A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2004360467A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP5197399B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP5036659B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置及び該可変動弁装置のアクチュエータ
JP2006207407A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP2009281164A (ja) 内燃機関の可変動弁装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070711

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20090825

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A977 Report on retrieval

Effective date: 20090827

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20090922

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090922

A521 Written amendment

Effective date: 20091007

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100511

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20100701

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110906

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111027

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120508