JP2006291365A - 不織布およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】土木資材、海洋資材、産業資材、建築資材などに適した強度に優れ、高モジュラスの不織布を提供する。
【解決手段】構成繊維が三次元的に交絡し一体化された長繊維不織布で、該不織布を構成する繊維表面に直径0.50μm〜3.33μmの凹凸を20μm×20μmの範囲に5個以上持ち、かつ目付100g/m当たりの10%モジュラスが不織布の長手方向で60〜140N/5cm、幅方向で20〜40N/5cmであることを特徴とする不織布。
【選択図】図1

Description

本発明は、高モジュラス、高強度で塑性変形しにくく、土木資材、海洋資材、産業資材、建築資材などに利用可能な高モジュラス不織布を容易に得ることができる不織布およびその製造方法に関するものである。
従来から、熱可塑性ポリマーを溶融紡糸し、紡糸した繊維をエアサッカーなどで高速牽引した後、繊維を開繊し、移動するネット上に捕集されたウェブを形成した後、引き続いて加熱ロールで熱接着あるいはニードルパンチM/Cで機械的に交絡させて得られるスパンボンド不織布は盛土補強シート、防砂シート、トンネル用排水シートなど土木用不織布、電線押え巻きテープ、フィルター用途などの工業資材用不織布、収納袋、包装基材などの生活資材用不織布、さらには医療衛生材料用不織布などとして使用されており、その需要はますます旺盛である。その中で土木用不織布については、嵩高く緩衝性に優れることや強度が高いことからニードルパンチタイプの不織布が広く用いられている。
しかしながら、従来のニードルパンチ不織布は一般にモジュラスが低いものが多く、例えば、土木資材、海洋資材として使用した際に施工時、塑性変形してしまい施工しにくいという問題があった。
例えば、従来、盛土あるいは岩盤の凹凸へのなじみがよい上に、排水性に優れた土木用不織布およびその製造方法という技術が提案されているが(例えば、特許文献1参照)、この技術は、5%モジュラスは目付100g/mあたり約17N程度であり、土木資材、海洋資材、産業資材、建築資材などに利用する際、塑性変形しやすく、モジュラスが必要な用途には不向きである。
また、不織布の強度を上げるため、少なくとも片面に顔料が練り込まれた樹脂を塗付する技術も提案されているが(例えば、特許文献2参照)、この技術では、製造コストが高くなることや廃棄する際の環境対応に好ましくないことが考えられる。
特開2002−38365号公報 特開2003−336172号公報
本発明の課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、強度に優れ、高モジュラスの不織布およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。
すなわち、
(1)構成繊維が三次元的に交絡し一体化された長繊維不織布で、該不織布を構成する繊維表面に直径0.50μm〜3.33μmの凹凸を0.0125個/μm以上有し、かつ目付100g/m当たりの10%モジュラスが不織布の長手方向で60〜140N/5cm、幅方向で20〜40N/5cmであることを特徴とする不織布。
(2)前記不織布の目付100g/m当たりの引張強力が長手方向で200〜700N/5cm、幅方向で100〜500N/5cmであることを特徴とする前記(1)に記載の不織布。
(3)前記不織布の目付が400〜1200g/mであることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の不織布。
(4)前記不織布を構成する繊維の単繊維繊度が3.3〜13.2dtexであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の不織布。
(5)前記不織布を構成する繊維が、ポリエステル系繊維であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の不織布。
(6)熱可塑性樹脂を溶融紡糸し、4000m/分〜6000m/分で高速牽引した繊維を、ネット上に捕集してシートを形成した後、前記シートを、針密度が45〜200本/cmで、針深度が5〜20mmである条件下で、該シートに濃度1〜10%の界面活性剤をシート1gに対して0.010〜0.020ml付着させ、ニードルパンチ処理した後、130℃〜200℃の熱処理を施し、さらに100℃〜150℃に加熱されたカレンダーロールで0.10〜0.20g/cmの密度まで圧縮することを特徴とする不織布の製造方法。
(7)前記熱可塑性樹脂が、ポリエステル系樹脂であることを特徴とする前記(6)に記載の不織布の製造方法。
本発明によれば、強度に優れ、高モジュラスの不織布を提供することができる。
本発明は、前記課題、つまり強度に優れ、高モジュラスの不織布について鋭意検討した結果、連続繊維からなるウェブをニードルパンチした後、130℃〜200℃の熱処理を行い、カレンダーロールで圧縮することにより、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
本発明の不織布を構成する繊維は、フィラメント状の長繊維からなり、電子顕微鏡観察で観察倍率3000倍で単繊維を観察した時、繊維表面に直径0.50μm〜3.33μm、好ましくは0.67μm〜3.00μmの凹凸の数が0.0125個/μm〜0.05個/μm個有するものである。凹凸の直径が0.50μm未満では繊維間の摩擦が不足し、高モジュラスが得られにくくなる。また、凹凸の直径が3.33μmを超えると繊維の変形が著しく、繊度自体の強度が低下する。凹凸の数が0.0125個/μm未満では、繊維間の摩擦が不足し、高モジュラスが得られにくくなる。また、凹凸の数が0.05個/μmを超えると繊維の変形が著しく、繊度自体の強度が低下する。
本発明で記載するモジュラスとは、不織布に一定のひずみを与えたときの応力、すなわち、その物体が原型を保つために抵抗しようとする力のことをいい、本発明で記載する10%モジュラスとは不織布を10%伸長させたときの応力のことである。
本発明の長繊維不織布の10%モジュラスは目付100g/m当たり不織布の長手方向で60〜140N/5cm、幅方向で20〜40N/5cmであり、好ましくは、長手方向で80〜120N/5cm、幅方向で25〜35N/5cmである。該10%モジュラスが長手方向で140N/5cmより高い、もしくは幅方向で40N/5cmより高い場合、シートが固くなりすぎ施工する際なじみが悪く、該10%モジュラスが長手方向で60N/5cm未満、もしくは幅方向で20N/5cm未満の場合、塑性変形が起り易くなる。
本発明の長繊維不織布の引張強力は目付100g/m当たり不織布の長手方向で200〜700N/5cm、幅方向で100〜500N/5cmであることが好ましく、より好ましくは、長手方向で400〜500N/5cm、幅方向で200〜300N/5cmである。長手方向で200N/5cm未満、もしくは幅方向で100N/5cm未満の場合、強力が不足し、施工する際シートが破れやすいため好ましくない。
本発明の長繊維不織布の目付は、400〜1200g/mが好ましく、より好ましくは600〜1000g/mである。該不織布の目付が1200g/mより高い場合、シートが厚いため、ニードルパンチ加工する際、針が折れやすく好ましくない。また、該不織布の目付が400g/m未満の場合は、強度が不足し前記用途においてシートが破れるなど好ましくない。
本発明の長繊維不織布を構成する繊維は、実用性の上から、引張り強度が2.90〜3.50CN/dtexである繊維を使用することが重要である。
また、本発明の長繊維不織布を構成する繊維の単繊維繊度は、3.3〜13.2dtexであることが好ましく、より好ましくは4.4dtex〜11.0dtex、特に好ましくは5.5〜8.8dtexである。繊維の単繊維繊度が3.3dtex未満である場合、ニードルパンチした際に繊維の切断が発生しやすくなるだけでなく、繊維自体の剛性が不足しているため、好ましくない。また、繊維の単繊維繊度が13.2dtexより大きい場合、単糸当たりの吐出量が多いため、吐出糸条の冷却が不十分であり、安定して操業できない状態になるため好ましくない。
本発明の長繊維不織布を構成する繊維は、ポリエステル、またはその共重合ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロンなど、合成繊維であればよく、特に限定されないが、中でもポリエステル系繊維が、不織布特性の上から好ましく使用される。かかる繊維の繊維中には、カーボンブラック、酸化チタンをはじめとする顔料や染料、その他耐候剤を添加してもよい。
本発明の長繊維不織布を製造するためには、口金から吐出された繊維を冷却しながらエジェクターにより、4000m/分〜6000m/分で高速牽引した後、衝突板により開繊した繊維をネット上に捕集し、界面活性剤を付与した後、ニードルパンチ装置により繊維を機械的に絡合させ、さらに、130℃〜200℃の熱処理を行い、100℃〜150℃のカレンダーロールで0.10〜0.20g/cmの密度まで圧縮し、要求される品質を有する製品を得ることができる。
本発明におけるニードルパンチ加工時の針密度は針の形状、種類によって異なるが、針深度が5〜20mmで、45本/cm 〜200本/cmの片面あるいは表裏両面パンチが好ましく、50本/cm〜150本/cmであればより好ましい。針密度が45本/cm未満となると繊維の絡合が不十分であり、接合性が悪く、実用に供することができにくくなり、また、針密度が200本/cmより多くなると、シートは緻密なものとなるが、繊維の切断が増加し、シート強力が低下する問題があるので好ましくない。針密度はニードルパンチ加工時にシートの単位面積当たりに打ち込む針本数である。針深度はニードルパンチ加工時のベッドプレート表面からさらに突き刺した針の先端までの距離のことである。
また、本発明においては、ニードルパンチ加工の前にシートに界面活性剤を付与することが重要である。付与する方法は、スプレーなどで噴霧する方法、界面活性剤溶液の浴中に繊維を含浸搾液する方法などのいずれでもよく、本発明における界面活性剤を均一に繊維上に分布させることが好ましい。そのため、界面活性剤はスプレーしやすい、あるいは含浸搾液しやすい濃度に水などで希釈して用いることが好ましく、界面活性剤の純分濃度は1〜10重量%の範囲が好適である。さらに好ましくは3〜6重量%の範囲である。
本発明におけるニードルパンチ加工時の界面活性剤付着量は、該不織布1gに対して0.010ml〜0.020ml付着していることが好ましい。界面活性剤の付与は、ニードルパンチ時の針負荷低減の点で好ましい。界面活性剤付着量が0.010ml未満では本発明における効果が発現しにくくなる。界面活性剤付着量が0.020mlを超える範囲ではニードルパンチでの繊維の交絡が不足し好ましくない。
かかる界面活性剤の種類は、特に限定されるものではなく、ジメチルシリコン、ポリエーテルポリエステル、アルキルスルホン酸ナトリウムなど、繊維間の摩擦を下げる効果があれば使用することができ、必要に応じて消泡剤、防腐剤などを添加してもよい。
本発明においては、シートをニードルパンチした後に熱処理を施すものである。熱処理温度は好ましくは130〜200℃で5〜15分、より好ましくは150〜180℃で5〜15分である。熱処理により繊維が収縮する等して、繊維表面に凹凸形態を形成すると思われる。この凹凸形態により、交絡した繊維間の摩擦が大幅に向上し、シートのモジュラスが向上する。
また、本発明においては、ニードルパンチ加工したシートを熱処理した後に、100℃〜150℃のカレンダーロールで0.10〜0.20g/cmの密度まで圧縮するものである。熱カレンダーロールでシートを圧縮することにより、繊維同士の接点が増加し、さらにモジュラスが向上する。
本発明で得られた長繊維不織布は、高モジュラス、高強度で塑性変形しにくく、土木資材、海洋資材、産業資材、建築資材などに適している。土木資材として盛土補強、トンネル材など、海洋資材として埋立て護岸の吸出し防止材、防砂材など、産業資材として車両部材など、建築資材としてアスファルトルーフィング材などに用いられる。その中でも特に上下水道管、油送管などの液体輸送管の地下埋設管の径年変化による老朽化や外的荷重、あるいは地震などに基づく破損に対処して、地面を掘り起こさず、これらの管の補修を可能とする、非開削の補修工法である反転工法による補修材として用いられることが好ましい。
反転工法とは熱または光などで硬化する樹脂を含浸させた不織布を、人孔やスタンドなどから既設管内に空気圧や水圧を用いて反転加圧させながら挿入し、加圧状態のまま樹脂を硬化させて更正管を構築する工法であり、施工期間が非常に短期間で完了し、現在幅広く用いられている。
このとき用いられる合成樹脂を含浸させた補修材として、本発明の高モジュラス不織布を用いることが好ましい。これはシートを補修管内へ反転挿入する際に、モジュラスが低いとシートの剛性が不足し管内でシートが変形し形状を維持できなくなり好ましくないためである。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに具体的に説明するが、実施例の中に示す特性値の測定方法は次のとおりである。
(1)繊維表面の凹凸形態観察:
電子顕微鏡を用いて不織布を構成する単繊維を5本選択し、該単繊維の表面写真を単繊維1本につき1枚撮影(3000倍)し、20μm×20μmの範囲を1カ所選択し、もしくは繊維径が20μm以下の場合、10μm×10μmの範囲を1カ所選択し、繊維表面の直径0.50μm〜3.33μmの凹凸を数え、5カ所の平均値を小数第1位まで求めた。直径は凹凸形態の外接円を取り、その直径を測定した。得られた繊維表面の凹凸数の平均値を測定範囲の面積で割った値の小数第5位を四捨五入し算出した。
(2)単繊維繊度(dtex):
不織布を構成する繊維の単繊維繊度は、次の方法により算出した。ニードルパンチ不織布より繊維のサンプルを採取し、単繊維の拡大写真を撮影(500倍)し、ランダムに、n=50の繊維径を測定、ポリマーの密度で補正し、小数第3位を四捨五入し単繊維繊度を算出した。
(3)不織布目付(g/m ):
JIS−L1906に基づき、シートの幅方向、および長さ方向それぞれ100cmのサンプル2個を採取して天秤で重量を測定し、2個の平均値の小数第1位を四捨五入し算出した。
(4)不織布引張り強力(N/5cm):
JIS−L1906に基づき、長さ方向および幅方向それぞれ幅5cm、長さ30cmのサンプル3個を採取し、テンシロン引張り試験機を用い、つかみ間隔20cm、引張速度10cm/分で測定し、それぞれの最高強力値を読み取り、その平均値を小数第1位を四捨五入し算出した。また、目付100g/m当たりの強力は以下の式で算出した。
目付100g/m当たりの強力=不織布引張り強力(N/5cm)÷{不織布目付(g/m)/100}
(5)不織布引張り伸度(%):
上記引張り強力測定に基づき、最高強力時の伸度を読み取り平均値を算出した。
(6)不織布10%伸長時モジュラス(N/5cm):
前記引張り強力、引張り伸度測定時の強伸度曲線から試料の長さ、すなわち、つかみ間隔が10%伸長した時の強力値を読み取り、その値の平均値の小数第1位を四捨五入し算出した。また、目付100g/m当たりの10%モジュラスは以下の式で算出した。
目付100g/m当たりの10%モジュラス=不織布10%伸長時モジュラス(N/5cm)÷{不織布目付(g/m)/100}
(7)不織布厚み(mm):
ニードルパンチ製品シートの幅方向に、10cm×10cmのサンプルを均等分に10個採取し、JIS−L1906に基づき、押付荷重20g/cmで厚さ0.01mm単位で測定、その平均値の小数第3位を四捨五入し算出した。
(8)不織布密度(g/cm):
不織布密度は以下の式で算出し、小数第3位を四捨五入した。不織布密度(g/cm)={不織布目付(g/m )/10000}÷{不織布厚み(mm)/10}
実施例1〜2
固有粘度が0.66、融点が262℃であるポリエチレンテレフタレートを180℃で6時間乾燥した後、温度が285℃である押出機で溶融した後、計量ポンプで計量、紡糸M/C幅方向に配置された紡糸口金を通して溶融紡糸し、チムニーにて冷却、紡糸口金下方に設置したエジェクターで紡速5000m/minで牽引・細化した。このとき単繊維繊度は3.54dtexおよび5.66dtexとした。引き続き衝突板に衝突帯電させ繊維を開繊した後、メッシュ式の移動コンベアー上に繊維を捕集し、目付280g/mのシートを得た。
このシートを3枚積層し、スプレー噴霧装置で純分濃度5.0重量%の界面活性剤をシート1gあたり0.015ml付着させ、ニードルパンチM/Cで針深度15mmで針本数が表裏それぞれ150本/cmとなるようニードルパンチした後、175℃の熱処理を5分間行い、120℃のカレンダーロールにて0.14g/cmに圧縮して不織布を得た。
表1に示したとおり、得られた不織布の単繊維強度および不織布特性を調査したところ、構成する繊維表面に直径0.50μm〜3.33μmの凹凸を0.0125個/μm以上有し(図1:実施例2 繊維表面写真参照)、高モジュラス、高強力を有する土木資材として有用な不織布であった。
比較例1〜2
実施例1〜2と同様の方法により、固有粘度が0.66、融点が262℃であるポリエチレンテレフタレートを180℃で6時間乾燥した後、温度が285℃である押出機で溶融した後、計量ポンプで計量、紡糸M/C幅方向に配置された紡糸口金を通して溶融紡糸し、チムニーにて冷却、紡糸口金下方に設置したエジェクターで紡速5000m/minで牽引・細化した。このとき単繊維繊度は3.54dtexおよび5.66dtexとした。引き続き衝突板に衝突帯電させ繊維を開繊した後、メッシュ式の移動コンベアー上に繊維を捕集し、目付280g/mのシートを得た。
このシートを3枚積層し、スプレー噴霧装置で濃度5.0重量%の界面活性剤をシート1gあたり0.015ml付着させ、ニードルパンチM/Cで針深度15mmで針本数が表裏それぞれ150本/cmとなるようニードルパンチした不織布を得た。
表1から明らかなように、得られた不織布の目付100g/m当たりの10%モジュラスはシートの長手方向で80〜120N/5cm、幅方向で25〜35N/5cmであることを満たしておらず、繊維表面には直径0.50μm〜3.33μmの凹凸が0.0125個/μm未満であり(図2:比較例2 繊維表面写真参照)、不十分なものであった。
本発明は、高モジュラス、高強度で塑性変形しにくく、土木資材、海洋資材、産業資材、建築資材などの高モジュラス不織布として利用可能である。
実施例2で用いた繊維の形状を示す電子顕微鏡写真である。 比較例2で用いた繊維の形状を示す電子顕微鏡写真である。

Claims (7)

  1. 構成繊維が三次元的に交絡し一体化された長繊維不織布で、該不織布を構成する繊維表面に直径0.50μm〜3.33μmの凹凸を0.0125個/μm〜0.05個/μm個有し、かつ目付100g/m当たりの10%モジュラスが不織布の長手方向で60〜140N/5cm、幅方向で20〜40N/5cmであることを特徴とする不織布。
  2. 前記不織布の目付100g/m当たりの引張強力が長手方向で200〜700N/5cm、幅方向で100〜500N/5cmであることを特徴とする請求項1に記載の不織布。
  3. 前記不織布の目付が400〜1200g/mであることを特徴とする請求項1または2に記載の不織布。
  4. 前記不織布を構成する繊維の単繊維繊度が3.3〜13.2dtexであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の不織布。
  5. 前記不織布を構成する繊維が、ポリエステル系繊維であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の不織布。
  6. 熱可塑性樹脂を溶融紡糸し、4000m/分〜6000m/分で高速牽引した繊維を、ネット上に捕集してシートを形成した後、前記シートを、針密度が45〜200本/cmで、針深度が5〜20mmである条件下で、該シートに濃度1〜10%の界面活性剤をシート1gに対して0.010〜0.020ml付着させ、ニードルパンチ処理した後、130℃〜200℃の熱処理を施し、さらに100℃〜150℃に加熱されたカレンダーロールで0.10〜0.20g/cmの密度まで圧縮することを特徴とする不織布の製造方法。
  7. 前記熱可塑性樹脂が、ポリエステル系樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の不織布の製造方法。
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