JPH0995850A - ポリ乳酸系長繊維不織布およびその製造方法 - Google Patents

ポリ乳酸系長繊維不織布およびその製造方法

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JPH0995850A
JPH0995850A JP25607995A JP25607995A JPH0995850A JP H0995850 A JPH0995850 A JP H0995850A JP 25607995 A JP25607995 A JP 25607995A JP 25607995 A JP25607995 A JP 25607995A JP H0995850 A JPH0995850 A JP H0995850A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然環境下において分解性を有し、しか
も実用に供し得る機械的強度および寸法安定性を保持し
つつ優れた柔軟性を具備するポリ乳酸系長繊維不織布を
提供する。 【解決手段】 ASTM−D−1238(E)に準じて
温度190℃で測定したメルトフローレート値が1〜1
00g/10分であるポリ乳酸系重合体を、この重合体
の融点をTm℃としたときに(Tm+15)℃〜(Tm
+50)℃の温度で溶融して口金から吐出させ、この吐
出糸条を吸引装置にて移動式捕集面上に開繊しながら堆
積させてウエブを形成し、このウエブに部分的な熱圧着
処理を施すことにより仮熱圧着点を形成し、次いで、三
次元的交絡処理を施すことによって、前記仮熱圧着点に
おける構成長繊維同士を少なくとも一部剥離させて、一
部剥離した繊維を含めた構成長繊維を三次元的に交絡さ
せることにより全体として一体化し、ポリ乳酸系長繊維
不織布を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然環境下におい
て分解性を有する長繊維不織布およびその製造方法に関
する。さらに詳しくは、ポリ乳酸系重合体を用いて特定
条件により得られる優れた柔軟性と力学的特性を有する
分解性長繊維不織布およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、分解性を有する不織布として
は、例えば天然繊維又は再生繊維由来の生分解性不織布
として、コットン、麻、羊毛、レーヨン、キチン、アル
ギン酸等からなる不織布が知られている。
【0003】しかし、これらの生分解性不織布は一般的
に親水性かつ吸水性であることから、例えば使い捨てお
むつのトップシートのように疎水性かつ低吸水性を要し
湿潤時のドライ感が要求される用途には適さない。ま
た、これらの不織布は湿潤環境下での強力や寸法安定性
の低下が著しく、一般産業用資材用途としての展開には
限界があった。さらに、これらの不織布は非熱可塑性で
あることから、熱成形性を有さず加工性に劣るものであ
った。
【0004】そこで、近年、熱可塑性かつ疎水性の生分
解性重合体を用いた溶融紡糸法による生分解性繊維や生
分解性不織布に関する研究開発が盛んとなっている。例
えば、脂肪族ポリエステルと総称される一群のポリマー
は生分解性能を有することから、とりわけ注目されてい
る。具体的には、微生物ポリエステルに代表されるポリ
−β−ヒドロキシアルカノエート、ポリカプロラクトン
に代表されるポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート、例
えばポリブチレンサクシネートのようなグリコールとジ
カルボン酸との重縮合体からなるポリアルキレンジカル
ボキシレートまたはこれらの共重合体が挙げられる。そ
のなかで、ポリ−L−乳酸に代表されるようなポリ−α
−オキシ酸も、近年、高重合度のポリマーを効率的に製
造しうる新しい重合法が開発されるにおよび、その繊維
化ならびに不織布化が種々検討されている。特に、ポリ
乳酸は前記の脂肪族ポリエステルのなかで融点が比較的
高く、その不織布は耐熱性を要する用途において有用で
あるため、ポリ乳酸不織布の実用化が期待されている。
【0005】これまでにポリ乳酸を用いた不織布として
は、特開平7−126970号公報にポリ乳酸を主成分
とする短繊維不織布が示されており、また、ポリ乳酸短
繊維不織布の製造に有用なポリ乳酸の短繊維が特開平6
−212511号公報に開示されている。しかし、この
ような短繊維不織布は、繊維の溶融紡糸から不織布化ま
でに多数の製造工程を要することから、製造コストの低
減に限界がある。
【0006】一方、溶融押出法により糸条を押出してス
クリーン上にウエブを堆積させる、いわゆるスパンボン
ド法により、ポリ乳酸を用いて製造した長繊維不織布に
関しては、特開平7−48769号公報、特開平6−2
64343号公報、International Nonwovens Journal,
第7巻,2号,69頁(1995年)および欧州特許公
開0637641(A1)号に示唆されている。しか
し、特開平7−48769号公報においては、ポリ乳酸
重合体からスパンボンド法により不織布を作ることが可
能である旨が示唆されているのみで具体的な製造方法や
得られる不織布の物性については何ら記載されていな
い。また、特開平6−264343号公報は生分解性農
業用繊維集合体に関するものであるが、最も重要な製造
条件である引取速度その他詳細な記載がなく、得られた
不織布の物性についても不明である。また、Internatio
nal Nonwovens Journal,第7巻,2号,69頁(199
5年)では、板状の硬くてもろいポリ乳酸スパンボンド
不織布しか得られていない。さらに、欧州特許公開06
37641(A1)号でも、本発明のように柔軟にして
機械的強度に優れたポリ乳酸スパンボンド不織布は得ら
れていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ポリ乳
酸を用いた不織布は分解性を有しかつ一般に他の脂肪族
ポリエステルに比べて融点が高いため耐熱性にも優れる
という有用性をもつが、反面、ポリ乳酸樹脂自体は結晶
性が良好であるものの、前記International Nonwovens
Journal,第7巻,2号,69頁(1995年)でも明ら
かなように、通常の紡糸条件下では結晶化速度が遅く、
紡出・冷却された糸条がウエブの堆積工程でも粘着感を
有しているため得られるウエブを構成する長繊維同士が
交叉点で結合し、その結果、柔軟性に欠ける不織布しか
得られない。また、例えばポリ乳酸を用いた短繊維不織
ウエブを、柔軟性を損なわないように加減してボンディ
ングした場合には、毛羽立ちが発生したり機械的強度に
劣り、実用に耐えないものとなる。
【0008】本発明は、このような問題を解決するもの
で、自然環境下において分解性を有し、しかも実用に供
し得る機械的強度および寸法安定性を保持しつつ優れた
柔軟性を具備するポリ乳酸系長繊維不織布を提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の問題を解決するた
めに、本発明は以下の構成を要旨とするものである。 1.ポリ乳酸系重合体からなる長繊維から形成され、あ
らかじめ形成された部分的な仮熱圧着点における構成長
繊維同士が三次元的交絡処理によって一部剥離してなる
点状融着部分を有し、かつ前記点状融着部分以外の非融
着部分における構成長繊維が相互に三次元的に交絡して
全体として一体化されてなる。
【0010】2.ポリ乳酸系重合体からなる長繊維から
形成され、一旦形成された部分的な仮熱圧着点における
構成長繊維同士が三次元的交絡処理によって完全に剥離
して相互に三次元的に交絡して全体として一体化されて
なる。
【0011】3.ASTM−D−1238(E)に準じ
て温度190℃で測定したメルトフローレート値が1〜
100g/10分であるポリ乳酸系重合体を、この重合
体の融点をTm℃としたときに(Tm+15)℃〜(T
m+50)℃の温度で溶融して口金から吐出させ、この
吐出糸条を吸引装置にて1000〜6000m/分の引
取速度で牽引細化した後に、移動式捕集面上に開繊させ
ながら堆積させてウエブを形成し、このウエブに部分的
な熱圧着処理を施すことにより仮熱圧着点を形成し、次
いで、三次元的交絡処理を施すことによって、前記仮熱
圧着点における構成長繊維同士の少なくとも一部を剥離
させて、剥離状態における構成長繊維を相互に三次元的
に交絡させることにより全体として一体化して、ポリ乳
酸系長繊維不織布を得る。
【0012】以上の構成により、本発明の不織布は、ポ
リ乳酸系長繊維からなるウエブにあらかじめ所定の条件
下で部分的な仮熱圧着点を予備的に形成したうえで、こ
れに三次元的交絡処理を施すことによって、仮熱圧着点
の少なくとも一部を剥離させて、この剥離した繊維を含
めた構成長繊維が三次元的交絡を形成して不織布として
の形態が保持されているので、従来のポリ乳酸系不織布
が有していた硬くてもろい特性に反して、実用に供し得
る機械的強度および寸法安定性を保持しつつ優れた柔軟
性を備えるものである。しかも、ポリ乳酸系長繊維を構
成繊維としていることから、本発明の不織布は自然環境
下で分解し得るものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に適用される長繊維はポリ
乳酸系重合体からなるものである。ポリ乳酸系重合体と
しては、ポリ(D−乳酸)と、ポリ(L−乳酸)と、D
−乳酸とL−乳酸との共重合体と、D−乳酸とヒドロキ
シカルボン酸との共重合体と、L−乳酸とヒドロキシカ
ルボン酸との共重合体との群から選ばれる重合体のうち
融点が100℃以上の重合体あるいはこれらのブレンド
体が好ましい。
【0014】ポリ乳酸系重合体としてポリ(D−乳酸)
やポリ(L−乳酸)のようなホモポリマーを用いる場合
には特に、製糸工程での製糸性の改善と得られる繊維並
びに不織布の柔軟性の向上を目的として、可塑剤を添加
することが望ましい。この場合の可塑剤としては、トリ
アセチン、乳酸オリゴマー、ジオクチルフタレート等が
用いられ、その添加量としては1〜30重量%、好まし
くは5〜20重量%とするのが良い。
【0015】本発明においては、不織布の構成繊維の融
点が100℃以上であることが、得られた不織布の耐熱
性等の観点から好ましく、従って、これを形成するポリ
乳酸系重合体の融点が100℃以上であることが重要で
ある。すなわち、ポリ乳酸のホモポリマーであるポリ
(L−乳酸)やポリ(D−乳酸)の融点は約180℃で
あるが、ポリ乳酸系重合体として前記コポリマーを用い
る場合には、コポリマーの融点が100℃以上となるよ
うにモノマー成分の共重合量比を決定することが重要と
なる。コポリマーにおいてL−乳酸あるいはD−乳酸の
共重合量比が特定の範囲よりも低いと、ポリ乳酸系重合
体の融点ひいては不織布の構成繊維の融点が100℃未
満となるかあるいは重合体が非晶性ポリマーとなるため
に、製糸時の冷却性が低下するとともに、得られた不織
布の耐熱性が損なわれるためその使用用途が制限される
こととなり好ましくない。
【0016】また、乳酸とヒドロキシカルボン酸との共
重合体である場合におけるヒドロキシカルボン酸として
は、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草
酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒ
ドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸等が挙げら
れるが、これらの中でも特に、ヒドロキシカプロン酸ま
たはグリコール酸が分解性能および低コストの点から好
ましい。
【0017】また、本発明においては、以上のポリ乳酸
系重合体を単独で用いるほか、二種以上のポリ乳酸系重
合体を混合してブレンド体として用いることもできる。
ブレンド体として用いる場合には、製糸性等を勘案し
て、混合種、混合量等の条件を適宜設定すると良い。
【0018】なお、本発明において適用される前記重合
体には、各々、必要に応じて、例えば艶消し剤、顔料、
結晶核剤などの各種添加剤を本発明の効果を損なわない
範囲内で添加しても良い。とりわけ、タルク、窒化ホウ
素、炭酸カルシウム、酸化チタン等の結晶核剤は、紡出
・冷却工程での糸条間の融着(ブロッキング)を防止す
るために、0.1〜3重量%の範囲で用いると有用であ
る。
【0019】本発明に適用される長繊維は、中実断面、
その他任意の繊維横断面形態を採用しうるのであるが、
特に、中空断面、異形断面、芯鞘複合断面、分割型複合
断面のうちのいずれかであることが好ましい。
【0020】長繊維の繊維横断面が図1に示すような中
空断面である場合、得られた不織布に優れた分解性能を
付与することができる。これは、外周部分から侵食をは
じめた微生物や水分が中空部1に侵入して貫通する孔が
形成される結果、単位ポリマー重量当りの表面積が大き
くなるため、微生物等による分解速度が促進されるから
である。さらに、中空断面繊維においては、製糸の際に
単位時間当りに冷却領域を通過するポリマー重量が少な
いため、また内部に比熱が小さい空気を含んでいるた
め、紡糸糸条の冷却性を向上させるに著しい効果を発揮
する。
【0021】長繊維の繊維横断面が図2および図3に示
すような多角形状の異形断面あるいは扁平形状の異形断
面である場合にも、製糸の際の紡出糸条の冷却性、開繊
性に優れるとともに、得られた不織布の分解性能も向上
する。なぜなら、異形断面繊維においても、単位ポリマ
ー重量当りの表面積は大きくなるからである。
【0022】長繊維の繊維横断面が芯鞘複合断面である
場合、ポリ乳酸系重合体あるいは二種以上のポリ乳酸系
重合体のブレンド体である二成分から形成され、この二
成分のうち融点の高い方の成分(以下、高融点成分とい
う)を芯に配し、融点の低い方の成分(以下、低融点成
分という)を鞘に配することが重要である。そして、こ
の場合の両成分の融点差が少なくとも5℃以上、好まし
くは10℃以上、さらに好ましくは20℃以上であるこ
とが肝要である。但し、二種以上のポリ乳酸系重合体の
ブレンド体を芯成分および/又は鞘成分として用いる場
合、芯成分としては、ブレンド体を構成する重合体のう
ち最も低い融点を有する重合体の融点を、鞘成分として
は、ブレンド体を構成する重合体のうち最も高い融点を
有する重合体の融点を基準にして融点差を判断すること
とする。これにより、ウエブに部分的に仮熱圧着を施す
際に、比較的低融点である鞘部の融点を基にした加工温
度で熱圧着を施すことができ、芯部の高融点成分に融解
を生じることなく仮圧着を施すことができるので、優れ
た柔軟性を具備させることができる。
【0023】長繊維の繊維横断面が分割型複合断面であ
る場合、得られる不織布の分解性および柔軟性に優れた
効果を発揮することがきる。ここで、分割型複合断面と
は、ポリ乳酸系重合体あるいは二種以上のポリ乳酸系重
合体のブレンド体である二成分からなり、この二成分が
互いに分割された形態をもっており、かついずれもが繊
維軸方向に連続すると共に繊維表面に露出するような繊
維横断面をいい、具体的には、図4〜図6に示す断面が
挙げられる。詳しくは、図4は、両成分が放射状に互い
に分割区域を有する断面であり、図5は、高融点成分2
が低融点成分3に対して点対称に突起したような断面で
ある。これらの繊維横断面形態によれば、より分解性能
に優れた成分(通常は低融点成分3)の一部が分解され
ることにより繊維自体の分割が促進されるため、得られ
る不織布の分解性を向上させることができるのである。
さらに、図6においては、図4に示す断面において中空
部1を有しているので、分解性および紡出糸条の冷却
性、開繊性をより向上させることができる。また、分割
型複合断面においては特に、ウエブに三次元的交絡処理
を施す際に、高融点成分2と低融点成分3とが例えば加
圧液体柱状流やニードル等の外力によって細分化され、
実質上、部分的に超極細繊維の不織布となるため、優れ
た柔軟性を具備させることができる。
【0024】なお、本発明においては、前述の断面以外
に、例えば丸型複合断面や、三角型、四角型、六角型、
扁平型、Y字型、T字型など種々の異形複合断面であっ
ても差し支えない。
【0025】本発明の長繊維不織布は、あらかじめ部分
的な熱圧着を施しておくことにより、一時的にその後の
三次元的交絡処理の際のウエブの形態を保持し、その結
果、得られた不織布の形態保持性および寸法安定性をも
向上させるものである。そして、この部分的仮熱圧着点
は三次元的交絡処理により、その全部あるいは少なくと
も一部が剥離され、この剥離した繊維を含めた構成長繊
維が三次元的交絡を形成することから、実用に供し得る
機械的強度および寸法安定性を付与することができる。
しかも、最終的な不織布においては大部分の非融着領域
を保持することになるため、得られた不織布は優れた柔
軟性を併せもつことができる。
【0026】本発明の不織布の構成長繊維の単糸繊度は
0.5〜10デニ−ルであることが好ましい。単糸繊度
が0.5デニ−ル未満であると、紡糸・引取工程におい
て単糸切断が頻発し、操業性とともに得られる不織布の
強度も劣る傾向となる。逆に、単糸繊度が10デニ−ル
を超えると、得られる不織布の柔軟性が損なわれること
となり好ましくない。
【0027】本発明の不織布は前記の単糸繊度を満足す
る長繊維で構成され、かつ、その目付が15〜1000
g/m2 の範囲にあることが好ましい。目付が15g/
2未満であると、地合いおよび機械的強力に劣り実用
に耐えないものとなる。逆に、目付が1000g/m2
を超えると、柔軟性が著しく損なわれることとなり好ま
しくない。
【0028】本発明の不織布は、目付100g/m2
換算時の引張強力が1kg/5cm幅以上である。ここ
で、引張強力とは、JIS−L−1096に準じて測定
した場合における引張破断強力の経方向および緯方向の
平均値を意味し、本発明においてはこれを目付100g
/m2 に比例換算したもので得られた不織布を評価す
る。不織布の引張強力が1kg/5cm幅未満である
と、余りにも機械的強度に欠けるため、実用に耐えない
場合がある。
【0029】本発明の不織布は、柔軟性の指標である目
付当たりの圧縮剛軟度が5g/(g/m2 )以下であ
る。ここで、圧縮剛軟度は、試料長が10cm、試料幅
が5cmの試料片を横方向に曲げて円筒状物としたもの
を、その軸方向について圧縮速度5cm/分で圧縮し、
得られた最大荷重値(g)を目付けで割った値を5回求
めて平均したものであり、値が小さいほど柔軟であるこ
とを意味する。本発明においては、ウエブの全領域のう
ち点状融着部分のみしか接着されておらず、大部分の非
融着部分における三次元的交絡によって不織布形態を保
持していることから、得られる不織布は柔軟性に優れ、
圧縮剛軟度が5g/(g/m2 )以下となる。圧縮剛軟
度が5g/(g/m2 )を超えると、不織布の風合いが
硬くなり、柔軟性を要求される衛生材料等の用途には不
適当となるため好ましくない。
【0030】次に、本発明のポリ乳酸系長繊維不織布の
製造方法について説明する。本発明の長繊維不織布は、
いわゆるスパンボンド法にて効率良く製造することがで
きる。すなわち、ASTM−D−1238(E)に準じ
て温度190℃で測定したメルトフローレート値が1〜
100g/10分である前述のポリ乳酸系重合体を用い
て、この重合体の融点をTm℃としたときに(Tm+1
5)℃〜(Tm+50)℃の範囲の紡糸温度で溶融し
て、所望の繊維横断面となる紡糸口金を介して紡糸し、
得られた紡出糸条を従来公知の横型吹付や環状吹付等の
冷却装置を用いて冷却せしめた後、エアーサッカー等の
吸引装置を用いて、1000〜6000m/分の高速気
流で目標繊度となるように牽引細化させ、引き続き、吸
引装置から排出された糸条群を開繊させた後、スクリー
ンからなるコンベアーの如き移動堆積装置上に開繊堆積
させてウエブとする。次に、この移動堆積装置上に形成
されたウエブに、部分熱圧着装置を用い、ウエブの構成
長繊維のうち最も低い融点を有する重合体の融点を(T
m)℃としたとき(Tm−80)℃〜(Tm−40)℃
の加工温度で、かつロールの線圧を5〜30kg/cm
として、部分的に熱圧着を施すことにより仮熱圧着点を
形成する。次いで、三次元的交絡処理を施すことによっ
て、仮熱圧着点における構成長繊維同士の少なくとも一
部を剥離させて、剥離状態における構成長繊維を相互に
三次元的に交絡させて全体として一体化し、長繊維不織
布を得ることができる。
【0031】このように本発明は、スパンボンド法によ
って得られたウエブに、あらかじめ所定の条件下で部分
的な仮熱圧着点を予備的に形成したうえで、これに三次
元的交絡処理を施すことによって、仮熱圧着点の少なく
とも一部を剥離させて、この剥離した繊維を含めた構成
長繊維が三次元的交絡を形成することを特徴とする。す
なわち、あらかじめ部分的な熱圧着を施しておくことに
より、一時的に形態を保持し、その後の三次元的交絡処
理の際のウエブの形態保持性および機械的強力を向上さ
せて取り扱いを容易にすることができる。しかも、この
部分的仮熱圧着点は三次元的交絡処理によって少なくと
も一部が剥離し、最終的な不織布においては大部分の非
融着領域を保持することになるため、優れた柔軟性を有
する不織布を得ることができる。三次元的交絡処理によ
って部分的仮熱圧着点の全てが完全に剥離した場合に
は、不織布の形態は保持されつつ、得られる不織布には
極めて優れた柔軟性が付与されることとなる。一方、剥
離が完全に行われず一部に点状の融着部分が残存する場
合には、剥離した繊維を含めた構成長繊維による三次元
的な交絡により、寸法安定性および機械的強力が付与さ
れるのに加えて、残存する点状融着部分によって寸法安
定性および機械的強力の補強的効果が得られる。
【0032】本発明において適用されるポリ乳酸系重合
体のメルトフローレート値(以下、MFR値と称す)
は、前述のように、ASTM−D−1238(E)に記
載の方法に準じて190℃で測定して1〜100g/1
0分であることが重要である。MFR値が1g/10分
未満であると、溶融粘度が高過ぎるために高速製糸性に
劣る結果となり、逆に、MFR値が100g/10分を
超えると、溶融粘度が低すぎるために曳糸性が劣ること
となり、安定した操業が困難となる。
【0033】本発明において溶融紡糸の際には、前述の
ように、用いる重合体の融点をTm℃としたときに(T
m+15)℃〜(Tm+50)℃の範囲の温度で溶融し
なければならない。但し、二種以上のポリ乳酸系重合体
のブレンド体を用いる場合、ブレンド体を構成する重合
体のうち最も高い融点を有する重合体の融点をTm℃と
する。紡糸温度が(Tm+15)℃より低いと、高速気
流による曳糸・引取性に劣り、逆に、(Tm+50)℃
を超えると、冷却過程での結晶化が遅れ、フィラメント
間で融着を生じたり開繊性に劣ったりするばかりでな
く、ポリマー自体の熱分解も進行するため、柔軟で均一
な地合いの不織布を得ることが困難となる。
【0034】本発明において吸引装置を用いて紡出糸条
を牽引細化する際には、前述のように、引取速度が10
00〜6000m/分となるようにすることが重要であ
る。吸引装置の引取速度は重合体のMFR値に応じて適
宜選択すればいいが、引取速度が1000m/分未満で
は、重合体の配向結晶化が促進されず糸条間で粘着を起
こし、得られる不織布は硬くて機械的強度が劣ったもの
となる傾向にある。逆に、引取速度が6000m/分を
超えると、曳糸限界を超えて糸切れが発生して、安定操
業性を損なうこととなる。
【0035】本発明においてウエブの部分的熱圧着と
は、エンボス加工又は超音波融着処理によって点状融着
区域を形成するものをいい、具体的には、加熱されたエ
ンボスロールと表面が平滑な金属ロールとの間にウエブ
を通して長繊維間に点状融着区域を形成する方法が採用
される。
【0036】さらに詳しくは、前記部分的な熱圧着と
は、ウエブの全表面積に対して特定の領域、すなわち
0.2〜15mm2 の面積を有し、個々の熱圧着領域が
丸型,楕円型,菱型,三角型,T字型,井型等の任意の
形状である領域を有し、その密度、すなわち圧着点密度
が2〜50点/cm2 、さらに好ましくは4〜40点/
cm2 であるのが良い。圧着点密度が2点/cm2 未満
であると熱圧着後のウエブの機械的強力や形態保持性が
向上せず、逆に、圧着点密度が50点/cm2 を超える
と三次元的交絡処理時の加工性に劣ることとなり、いず
れも好ましくない。また、ウエブの全表面積に対する全
熱圧着領域の面積の比、すなわち圧着面積率は2〜30
%、さらに好ましくは4〜20%であるのが良い。この
圧着面積率が2%未満であると得られる不織布の寸法安
定性が向上せず、逆に、圧着面積率が30%を超えると
三次元的交絡処理時の加工性に劣る傾向にあり、いずれ
も好ましくない。
【0037】熱圧着を施す際の加工温度、すなわちエン
ボスロールの表面温度は、前述のように、ウエブの構成
長繊維のうち最も低い融点を有する重合体の融点を(T
m)℃としたとき(Tm−80)℃〜(Tm−40)℃
の加工温度で行うことが好ましい。但し、熱圧着を施す
ウエブが、二種以上のポリ乳酸系重合体のブレンド体よ
りなる長繊維から形成されている場合、あるいは、二成
分で構成される例えば前述の芯鞘複合断面又は分割型複
合断面等の複合断面を有する長繊維から形成されている
場合には、ブレンド体を構成する重合体のうち最も低い
融点を有する重合体の融点、あるいは、複合断面を構成
する二成分のうち最も低い融点を有する成分の融点を
(Tm)℃とする。(Tm−80)℃〜(Tm−40)
℃の加工温度で熱圧着処理を行うことにより、長繊維ウ
エブ、ひいてはその不織布の形態を良好に保持すること
ができ、さらに、三次元的交絡処理の際に仮熱圧着点の
一部を効率良く剥離、分割することができるのである。
(Tm−80)℃よりも低い温度で圧着させると、ウエ
ブに実質的な熱圧着を付与することができないため得ら
れる不織布の寸法安定性が向上せず、逆に、(Tm−4
0)℃を超えた温度で圧着させると、構成長繊維相互の
熱圧着が強固となることから、三次元的交絡処理を施す
際に熱圧着部分の一部を剥離させ難く、構成長繊維相互
間に三次元的交絡を十分に形成できず、全体としての一
体化がなされ難くなるため、いずれも好ましくない。
【0038】さらに、本発明においてウエブに部分的な
熱圧着処理を施すに際しては、前記を満足する加工温度
で、かつ、前述のように、ロールの線圧を5〜30kg
/cmとすることが好ましい。加工温度と線圧の条件は
特に重要で、加工温度が(Tm−80)℃よりも低温で
あり、あるいは、線圧が5kg/cm未満であると、熱
圧着処理効果が乏しく、得られた不織布の形態保持性お
よび寸法安定性が向上せず好ましくない。逆に、加工温
度が(Tm−40)℃よりも高温であり、あるいは、線
圧が30kg/cmを超えると、熱圧着処理効果が過大
となるため、三次元的交絡処理を施す際に、熱圧着部分
の一部を剥離させ難く、従って、非融着部分における構
成長繊維相互間に三次元的交絡を十分に形成できず、全
体としての一体化がなされ難くなるため好ましくない。
【0039】このように、本発明においては、ポリ乳酸
系繊維に熱圧着処理を施す場合の一般的な加工温度およ
び線圧、具体的には加工温度(Tm−15)℃〜(Tm
−40)℃、線圧30〜80kg/cmの範囲よりも低
温かつ低線圧で熱圧着処理を行うことを特徴とするもの
であり、これにより長繊維ウエブの構成繊維間に一旦予
備的に部分的な仮熱圧着点を形成することができる。こ
の部分的な仮熱圧着点は、熱圧着後のウエブの形態保持
性および機械的強力を向上させて、その後の三次元的交
絡処理の際の取り扱いを容易にするとともに、三次元的
交絡処理の際の機械的外力によってその少なくとも一部
における構成繊維間を容易に剥離することができる程度
の圧着力を有するものである。
【0040】なお、熱圧着処理については、前述の加熱
されたエンボスロールを用いる方法のほか、超音波融着
装置を用いパターンロール上で超音波による高周波を印
加してパターン部の長繊維間に点状融着区域を形成する
方法を採用することもできる。また、エンボスロールあ
るいは超音波融着装置を用いるいずれの方法を採用すか
は適宜選択すれば良い。
【0041】本発明において部分的な熱圧着後に行われ
る三次元的交絡は、ウエブに加圧液体流を作用せしめる
加圧液体流処理か、あるいはニードルパンチ処理によっ
て形成されるものである。
【0042】加圧液体流処理によって三次元的交絡が形
成される場合、前述のスパンボンド法により得られたウ
エブに部分的な仮熱圧着点を形成したものを、移動する
多孔支持板上に載置し、これに加圧液体流を作用させる
ことで、熱圧着部の少なくとも一部を剥離された繊維を
含んだ構成長繊維を相互に三次元的に交絡させて全体と
して一体化させる。
【0043】加圧液流体を発生させるためには、たとえ
ば孔径が0.05〜2.0mm、好ましくは0.1〜
0.4mmである噴射孔を、孔間隔を0.3〜10mm
として1列あるいは複数列に多数配したオリフィスを有
する装置を用い、噴射圧力を5〜150kg/cm2
として加圧液体を噴射させる方法を採用する。液体流の
圧力が5kg/cm2 G未満であると、熱圧着部分の一
部を剥離させ難く、構成長繊維相互間に三次元的交絡を
十分に形成できず、逆に、液体流の圧力が150kg/
cm2 Gを超えると、繊維間の交絡が緻密になり過ぎる
ため得られた不織布の柔軟性が低下する傾向となり、い
ずれも好ましくない。噴射孔の配列は、ウエブの進行方
向と直交する方向に沿って列状になるようにする。噴射
孔が複数列配される場合は、噴射孔が千鳥に配されるこ
とが、ウエブに均一な加圧液体流の作用を付与するうえ
で、好ましい。噴射孔を配したオリフィスもまた、複数
個配置しても良い。加圧液体としては、水あるいは温水
を用いるのが一般的である。噴射孔とウエブとの距離
は、1〜15cmとするのが良い。この距離が1cm未
満であると、この処理により得られる不織布の地合いが
乱れ、逆に、15cmを超えると、液体流がウエブに衝
突したときの衝撃力が低下して三次元的な交絡が十分に
施されないため、いずれも好ましくない。また、加圧液
体流処理を施す際に、ウエブを担持する支持材は、例え
ば10〜300メッシュの金網等のメッシュスクリーン
や有孔板など、加圧液体流がウエブを貫通し得るもので
あれば特に限定されない。
【0044】なお、使用用途に応じて、以上の方法によ
り片面に交絡処理の施されたウエブを更に反転し、同様
に加圧液体流を供給して交絡を施すことにより、表裏と
もに緻密に一体化した、寸法安定性および機械的強力に
特に優れた不織布を得ることができる。
【0045】加圧液体流処理を施した後、処理後のウエ
ブから過剰水分の除去が必要であるが、ここで過剰水分
を除去するに際しては、公知の方法を採用することがで
きる。例えばマングルロール等の絞り装置を用いて過剰
水分をある程度機械的に除去し、引き続き、連続熱風乾
燥機等の乾燥装置を用いて残余の水分を除去する。な
お、この乾燥処理は、通常の乾熱処理のほか、必要に応
じて湿熱処理としても良い。また、乾燥処理を施すにあ
たり、乾燥処理温度や時間等の処理条件を選択するに際
しては、単に水分の除去を図るに止まらず、適度の収縮
を許容するように条件を選択をしても良い。
【0046】ニードルパンチ処理によって三次元的交絡
が施される場合、前述と同様にスパンボンド法により得
られたウエブに部分的な仮熱圧着点を施したものに、パ
ンチ針を貫通させることにより熱圧着部の少なくとも一
部を剥離された繊維を含んだ構成長繊維を相互に三次元
的に交絡させて全体として一体化させる。
【0047】ニードルパンチ処理は、針深5〜50m
m、パンチ密度50〜400パンチ/cm2 の条件で行
うのが良い。針深が5mm未満であると交絡度が少なく
形態の安定性に劣り、逆に、50mmを超えると生産性
の観点から問題となり、いずれも好ましくない。また、
パンチ密度が50パンチ/cm2 未満であると熱圧着部
分における構成長繊維間がうまく剥離できないととも
に、繊維間の交絡が十分に行われず、不織布の寸法安定
性に欠ける傾向があり、逆に、400パンチ/cm 2
超えるとパンチ針によって繊維が切断されて得られる不
織布の機械的強力が低下することがあり、いずれも好ま
しくない。パンチ針は、単糸繊度、使用用途等に応じ
て、その太さ、長さ、バーブの数、バーブの型等を選択
することにより決定する。
【0048】本発明において三次元的交絡処理を施すに
際しては、加圧液体流あるいはニードルパンチのいずれ
をも採用することができる。加圧液体流処理による場合
は比較的低目付(15〜200g/m2 )品に適用さ
れ、柔軟性および機械的強度に優れた不織布が得られ
る。また、ニードルパンチ処理による場合は比較的高目
付(100〜1000g/m2 )品に適用され、柔軟性
および通気性、通水性に優れた不織布が得られる。目付
によって適用する処理を選択するのは、加圧液体流とニ
ードルパンチとのウエブ貫通力が異なるからであり、例
えば、高目付品に加圧液体流処理を施した場合には、ウ
エブの厚み方向に加圧液体流が貫通しないのでウエブの
表層しか交絡せず、ウエブ全体に均一な三次元的交絡が
形成されない。従って、いずれの処理法を採用するか
は、不織布の目付、使用用途に応じ適宜選択するのが望
ましい。
【0049】このようにして得られた長繊維不織布にお
いては、前述のように、予備的に施された部分的な仮熱
圧着点の構成繊維の一部乃至全部が三次元的交絡処理に
より分割、剥離され、融着部分の大半乃至全部が消失し
ている。詳しくは、部分的な熱圧着処理直後のウエブに
存在する仮熱圧着点においては、前述のように、圧着点
密度が2〜50点/cm2 、さらに好ましくは4〜40
点/cm2 であり、かつ圧着面積率が2〜30%、さら
に好ましくは4〜20%であったものが、三次元的交絡
処理によって破壊されて残存するところの点状融着部分
においては、圧着点密度が20点/cm2 以下、さらに
好ましくは10点/cm2 以下であり、かつ圧着面積率
が15%以下、さらに好ましくは10%以下である熱圧
着領域が残存するのである。このような点状融着部分を
有する長繊維不織布は、非融着部分が存在することによ
って三次元的交絡処理による構成長繊維間相互の交絡を
効率良く形成することができ、優れた寸法安定性、機械
的強力を備えることができる。さらに、一部に点状融着
部分が残存している場合には、点状融着部分によってさ
らに寸法安定性、機械的強度が補強されるものである。
また、本発明の長繊維不織布は、前述のように三次元的
交絡処理により仮熱圧着点の一部乃至全部が剥離される
ので結果として大部分の非融着領域を有することにな
り、優れた柔軟性を発揮すると同時に、非融着部分にお
いては三次元的な交絡を有するので、寸法安定性、機械
的強力をも併せもつものである。
【0050】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0051】実施例において、各物性値は次のようにし
て求めた。 ・メルトフローレート値(g/10分);ASTM−D
−1238(E)に記載の方法に準じて温度190℃で
測定した。
【0052】・融点(℃);パーキンエルマ社製示差走
査型熱量計DSC−2型を用い、試料重量を5mg、昇
温速度を20℃/分として測定して得た融解吸熱曲線の
極値を与える温度を融点(℃)とした。
【0053】・目付(g/m2 );標準状態の試料から
縦10cm×横10cmの試料片各10点を作製し平衡
水分に至らしめた後、各試料片の重量(g)を秤量し、
得られた値の平均値を単位面積当たりに換算し、目付
(g/m2 )とした。
【0054】・KGSM引張強力(kg/5cm幅);
JIS−L−1096に記載のストリップ方法に準じて
測定した。すなわち、試料長が10cm、試料幅が5c
mの試料片各10点を作製し、各試料片毎に不織布の経
および緯方向について、定速伸張型引張試験機(東洋ボ
ールドウィン社製テンシロンUTM−4−1−100)
を用いて引張速度10cm/分で伸張し、得られた切断
時荷重値(kg/5cm幅)の平均値を100g/m2
の目付に換算した値をKGSM引張強力(kg/5cm
幅)とした。
【0055】・不織布の圧縮剛軟度(g/(g/m
2 ));試料長が10cm、試料幅が5cmの試料片計
5点を作製し、各試料片毎に横方向に曲げて円筒状物と
し、各々その端部を接合したものを圧縮剛軟度測定試料
とした。次いで、測定試料毎に各々その軸方向につい
て、定速伸長型引張り試験機(東洋ボールドウィン社製
テンシロンUTM−4−1−100)を用い、圧縮速度
5cm/分で圧縮し、得られた最大荷重値(g)を目付
けで割った値の平均を圧縮剛軟度(g/(g/m2 ))
とした。従って、この圧縮剛軟度の値が小さいほど柔軟
性が優れることを意味する。
【0056】・生分解性能;不織布を約58℃に維持さ
れた熟成コンポスト中に埋設し、3ヶ月後に取り出し、
不織布がその形態を保持していない場合、あるいは、そ
の形態を保持していても引張強力が埋設前の強力初期値
に対して50%以下に低下している場合、生分解性能が
良好であるとし、強力が埋設前の強力初期値に対して5
0%を超える場合、生分解性能が不良であると評価し
た。
【0057】実施例1 融点が168℃、MFR値が20g/10分であるL−
乳酸/ヒドロキシカプロン酸=90/10モル%のL−
乳酸−ヒドロキシカプロン酸共重合体を用い、孔径0.
5mmで48孔を有する丸型の紡糸口金より紡糸温度1
95℃、単孔吐出量1.35g/分で溶融紡糸した。次
に、紡出糸条を温度が20℃の冷却空気流にて冷却した
後、引き続いてエアーサッカーにて引取速度3500m
/分で引取り、開繊し、移動するコンベアーの捕集面上
に堆積させてウエブを形成した。次いで、このウエブを
エンボスロールからなる部分熱圧着装置に通し、ロール
温度が120℃、ロール線圧を20kg/cm、圧着面
積率が7.6%の条件にて部分的に熱圧着部分を形成
し、その後、得られたウエブを30m/分の速度で移動
する30メッシュの金網上に載置して、加圧液体流処理
を施した。加圧液体流処理は、孔径0.12mmの噴射
孔が孔間隔1.0mmで3群配列に配設された加圧柱状
水流処理装置を用いて行い、ウエブの上方80mmの位
置から圧力を60kg/cm2 Gとして柱状水流を作用
させた。そして、これと同様の処理をウエブの表裏から
各々1回施した。続いて、得られた処理物からマングル
ロールを用いて過剰水分を除去した後、熱風乾燥機を用
いて温度60℃の条件で乾燥処理を施し、単糸繊度が
3.5デニールの長繊維からなる、目付30g/m2
長繊維不織布を得た。製造条件、操業性および不織布の
物性、生分解性能を表1に示す。
【0058】実施例2 L−乳酸−ヒドロキシカプロン酸共重合体におけるL−
乳酸とヒドロキシカプロン酸との共重合量比および紡糸
温度、エンボス温度を表1に示すように変更した以外
は、実施例1と同様にして長繊維不織布を得た。製造条
件、操業性および不織布の物性、生分解性能を表1に示
す。
【0059】実施例3 L−乳酸/D−乳酸=80/20モル%のL−乳酸とD
−乳酸との共重合体を用い、紡糸温度、エンボス温度を
表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にし
て長繊維不織布を得た。製造条件、操業性および不織布
の物性、生分解性能を表1に示す。
【0060】実施例4 ポリ(L−乳酸)重合体を用い、紡糸温度およびエンボ
ス温度を表1に示すように変更したこと以外は、実施例
1と同様にして長繊維不織布を得た。製造条件、操業性
および不織布の物性、生分解性能を表1に示す。
【0061】実施例5 ポリ(L−乳酸)重合体に結晶核剤としてタルクを1重
量%添加した組成物を用いたこと以外は、実施例4と同
様にして長繊維不織布を得た。製造条件、操業性および
不織布の物性、生分解性能を表1に示す。
【0062】実施例6および実施例7 重合体のMFR値を表1に示すように変更した以外は、
実施例1と同様にして長繊維不織布を得た。製造条件、
操業性および不織布の物性、生分解性能を表1に示す。
【0063】実施例8および実施例9 紡糸温度を表1に示すように変更した以外は、実施例1
と同様にして長繊維不織布を得た。製造条件、操業性お
よび不織布の物性、生分解性能を表1に示す。
【0064】実施例10および実施例11 エンボス温度およびそのときのロール線圧を表2に示す
ように変更した以外は、実施例1と同様にして長繊維不
織布を得た。製造条件、操業性および不織布の物性、生
分解性能を表2に示す。
【0065】実施例12 実施例1で得た熱圧着後のウエブを6枚積層し、三次元
的交絡処理をニードルパンチにより行った以外は、実施
例1と同様にして長繊維不織布を得た。すなわち、実施
例1と同様にして得た部分的仮熱圧着点が形成された6
枚の積層ウエブを、#40のレギュラーバーブのパンチ
針を用いて、針深11mm、パンチ密度200パンチ/
cm2 の条件でニードルパンチを施し、構成繊維間を三
次元的に交絡させて長繊維不織布を得た。製造条件、操
業性および不織布の物性、生分解性能を表2に示す。
【0066】比較例1 エンボス温度を140℃に、そのときのロール線圧を5
kg/cmに変更したこと以外は、実施例1と同様にし
て部分的に熱圧着を施し、その後の三次元交絡処理を行
うことなしに長繊維不織布を得た。製造条件、操業性お
よび不織布の物性、生分解性能を表2に示す。
【0067】比較例2 エンボス温度を138℃に、そのときのロール線圧を4
0kg/cmに変更した以外は、実施例1と同様にして
長繊維不織布を得た。製造条件、操業性および不織布の
物性、生分解性能を表2に示す。
【0068】比較例3 実施例1と同様にスパンボンド法により開繊、堆積させ
たウエブを得、部分的な熱圧着を施さずに加圧液体流処
理を行って不織布を得た。製造条件、操業性および不織
布の物性、生分解性能を表2に示す。
【0069】比較例4および比較例5 紡糸温度を表2に示すように変更した以外は、実施例1
と同様にして長繊維不織布化を試みた。製造条件、操業
結果を表2に示す。
【0070】比較例6 重合体のMFR値を250g/10分とした以外は、実
施例1と同様にして長繊維不織布化を試みた。製造条
件、操業結果を表2に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】表1および表2から明らかなように、実施
例1〜12で得られた長繊維不織布は、いずれも仮熱圧
着点が消失した三次元的交絡の不織布で、実用に耐えう
るだけの強力を有しており、しかも圧縮剛軟度が5g/
(g/m2 )以下であり柔軟性に優れるものであった。
また、これらの不織布は生分解性能についても非常に良
好であり、コンポスト又は土中への埋設後に取り出した
ところ、いずれの不織布も重量減少率、形態変化が大き
く、強力保持率が著しく低下していた。
【0074】特に、実施例10においては、エンボス温
度をさらに下げたことにより、得られた長繊維不織布
は、仮熱圧着点が完全に消失したもので三次元的交絡が
形成されて、実用に耐えうるだけの強力を有しており、
しかも柔軟性に優れ、また生分解性能についても非常に
良好な不織布が得られた。
【0075】また、実施例11においては、エンボス温
度を高めにしたことにより、得られた長繊維不織布は、
仮熱圧着点の面積が約1/3程度消失したもので、しか
も熱圧着点以外の構成長繊維間が三次元的に交絡された
不織布であった。この不織布は、仮熱圧着点残存による
効果と、三次元的交絡の効果とにより不織布強力がやや
改良されたものであり、柔軟性、生分解性能ともに良好
な不織布であった。
【0076】一方、比較例1においては、通常条件のエ
ンボス加工のみによってウエブのボンディングがなされ
ているため、得られた不織布は柔軟性の点で本発明の不
織布よりも劣るものであった。
【0077】比較例2においては、熱圧着が強固に施さ
れているため、加圧液体流処理によって実質的な仮熱圧
着点の剥離および三次元的交絡が行われず、得られた不
織布は、寸法安定性、機械的強力には優れるものの、柔
軟性に劣るものであった。
【0078】比較例3においては、加圧液体流処理の前
にあらかじめ予備的に熱圧着が施されていないため、ウ
エブの形態保持ができないため、得られた不織布はムラ
があり均整度に劣るものであった。
【0079】比較例4においては、紡糸温度が重合体の
融点をTmとしたときに(Tm+15)℃よりも低いの
で、高速気流による曳糸・引取性に劣り、操業性を損な
う結果となった。
【0080】比較例5においては、紡糸温度が重合体の
融点をTmとしたときに(Tm+50)℃よりも高いの
で、冷却過程での結晶化が遅くなり、重合体の熱分解も
進行して、フィラメント間での融着が発生し、開繊性の
良好な不織布化ができなかった。
【0081】比較例6においては、MFR値が100g
/10分を超えるため、曳糸性に劣り操業性が悪く、シ
ート化ができなかった。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、ポリ乳酸系長繊維から
なるウエブが点状融着部分を有し、かつ前記点状融着部
分以外の非融着部分における構成長繊維同士が三次元的
交絡処理により全体として一体化されることにより不織
布としての形態が保持されているので、自然環境下で分
解し得ると同時に、硬くてもろいというポリ乳酸の特性
に反して、実用に供し得る機械的強度および寸法安定性
を保持しつつ優れた柔軟性を備える不織布を提供するこ
とができる。
【0083】従って、本発明の不織布は、例えば、おむ
つや生理用品等の衛生材料用素材、使い捨ておしぼりや
ワイピングクロス、パップ材基布、家庭用又は業務用の
生塵捕集用袋又はフィルター、植生補助シートや植木コ
ンテナのような農・園芸資材、水平又は垂直ドレーンシ
ートのような土木用資材、その他廃棄物処理材等の生活
関連用素材のような分解性および柔軟性が要求される用
途において有効に適用することができ、自然環境保護の
観点から有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の不織布を構成する長繊維の一例を示す
中空断面長繊維の繊維横断面のモデル図である。
【図2】本発明の不織布を構成する長繊維の他の例を示
す異形断面長繊維の繊維横断面のモデル図である。
【図3】本発明の不織布を構成する長繊維のさらに他の
例を示す異形断面長繊維の繊維横断面のモデル図であ
る。
【図4】本発明の不織布を構成する長繊維のさらに他の
例を示す分割型複合長繊維の繊維横断面のモデル図であ
る。
【図5】本発明の不織布を構成する長繊維のさらに他の
例を示す分割型複合長繊維の繊維横断面のモデル図であ
る。
【図6】本発明の不織布を構成する長繊維のさらに他の
例を示す分割型複合長繊維の繊維横断面のモデル図であ
る。
【符号の説明】
1 中空部 2 高融点成分 3 低融点成分

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ乳酸系重合体からなる長繊維から形
    成され、あらかじめ形成された部分的な仮熱圧着点にお
    ける構成長繊維同士が三次元的交絡処理によって一部剥
    離してなる点状融着部分を有し、かつ前記点状融着部分
    以外の非融着部分における構成長繊維が相互に三次元的
    に交絡して全体として一体化されてなることを特徴とす
    るポリ乳酸系長繊維不織布。
  2. 【請求項2】 ポリ乳酸系重合体からなる長繊維から形
    成され、一旦形成された部分的な仮熱圧着点における構
    成長繊維同士が三次元的交絡処理によって完全に剥離し
    て相互に三次元的に交絡して全体として一体化されてな
    ることを特徴とするポリ乳酸系長繊維不織布。
  3. 【請求項3】 ポリ乳酸系重合体が、ポリ(D−乳酸)
    と、ポリ(L−乳酸)と、D−乳酸とL−乳酸との共重
    合体と、D−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体
    と、L−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体との
    群から選ばれる重合体のうち融点が100℃以上の重合
    体あるいはこれらのブレンド体であることを特徴とする
    請求項1又は2記載のポリ乳酸系長繊維不織布。
  4. 【請求項4】 ポリ乳酸系重合体に結晶核剤を添加する
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に
    記載のポリ乳酸系長繊維不織布。
  5. 【請求項5】 構成長繊維の繊維横断面が、中実断面あ
    るいは中空断面であることを特徴とする請求項1から4
    までのいずれか1項に記載のポリ乳酸系長繊維不織布。
  6. 【請求項6】 構成長繊維の繊維横断面が、多角形状ま
    たは扁平形状の異形断面であることを特徴とする請求項
    1から4までのいずれか1項に記載のポリ乳酸系長繊維
    不織布。
  7. 【請求項7】 構成長繊維の繊維横断面が、長繊維を構
    成する二成分からなる芯鞘複合断面であり、前記長繊維
    を構成する二成分がポリ乳酸系重合体あるいは二種以上
    のポリ乳酸系重合体のブレンド体であることを特徴とす
    る請求項1から4までのいずれか1項に記載のポリ乳酸
    系長繊維不織布。
  8. 【請求項8】 構成長繊維の繊維横断面が、長繊維を構
    成する二成分が互いに分割された形態をもっており、か
    ついずれもが繊維軸方向に連続すると共に繊維表面に露
    出する分割型複合断面であり、前記長繊維を構成する二
    成分がポリ乳酸系重合体あるいは二種以上のポリ乳酸系
    重合体のブレンド体であることを特徴とする請求項1か
    ら4までのいずれか1項に記載のポリ乳酸系長繊維不織
    布。
  9. 【請求項9】 不織布の構成長繊維の融点が、100℃
    以上であることを特徴とする請求項1から8までのいず
    れか1項に記載のポリ乳酸系長繊維不織布。
  10. 【請求項10】 不織布の構成長繊維の単糸繊度が0.
    5〜10デニールであり、かつ不織布の目付が15〜1
    000g/m2 であることを特徴とする請求項1から9
    までのいずれか1項に記載のポリ乳酸系長繊維不織布。
  11. 【請求項11】 目付100g/m2 に換算時の不織布
    の引張強力が1kg/5cm幅以上であることを特徴と
    する請求項1から10までのいずれか1項に記載のポリ
    乳酸系長繊維不織布。
  12. 【請求項12】 目付当たりの不織布の圧縮剛軟度が5
    g/(g/m2 )以下であることを特徴とする請求項1
    から11までのいずれか1項に記載のポリ乳酸系長繊維
    不織布。
  13. 【請求項13】 ASTM−D−1238(E)に準じ
    て温度190℃で測定したメルトフローレート値が1〜
    100g/10分であるポリ乳酸系重合体を、この重合
    体の融点をTm℃としたときに(Tm+15)℃〜(T
    m+50)℃の温度で溶融して口金から吐出させ、この
    吐出糸条を吸引装置にて1000〜6000m/分の引
    取速度で牽引細化した後に、移動式捕集面上に開繊させ
    ながら堆積させてウエブを形成し、このウエブに部分的
    な熱圧着処理を施すことにより仮熱圧着点を形成し、次
    いで、三次元的交絡処理を施すことによって、前記仮熱
    圧着点における構成長繊維同士の少なくとも一部を剥離
    させて、剥離状態における構成長繊維を相互に三次元的
    に交絡させることにより全体として一体化することを特
    徴とするポリ乳酸系長繊維不織布の製造方法。
  14. 【請求項14】 部分的な熱圧着処理を、ウエブを形成
    する長繊維の構成成分のうち最も低い融点を有する成分
    の融点を(Tm)℃としたとき(Tm−80)℃〜(T
    m−40)℃の加工温度で、かつロールの線圧を5〜3
    0kg/cmとして行うことを特徴とする請求項13記
    載のポリ乳酸系長繊維不織布の製造方法。
  15. 【請求項15】 三次元的交絡処理が、加圧液体流によ
    るものであることを特徴とする請求項13又は14記載
    のポリ乳酸系長繊維不織布の製造方法。
  16. 【請求項16】 三次元的交絡処理が、ニードルパンチ
    によるものであることを特徴とする請求項13又は14
    記載のポリ乳酸系長繊維不織布の製造方法。
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