JP2006287835A - パラメータ生成方法、パラメータ生成装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
図5はディスプレイの表示例であり、セクション線206の各枠は1m×1mの大きさを表している。ズームフェーダ202を操作すると、ディスプレイのスケールが変更される。ここで、スケールが変更されると、発音点画像210、受音点画像212、音響空間輪郭線204の表示位置および大きさが保持されるように、シミュレートしている音響空間と、発音点および受音点の位置とが再設定される。
【選択図】 図5
Description
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、簡単な操作で音響空間内における各種要素の配置を同時に変更できるパラメータ生成方法、パラメータ生成装置およびプログラムを提供することを目的としている。また、これらにおいて、想定しているリスニングルームと音響空間との関係を画面上で直感的に把握できるようにすることを他の目的としている。
請求項1記載のパラメータ生成方法にあっては、音を発する発音点(104)と当該発音点(104)から発せられた音を受ける受音点(106)とが配置された音響空間(102)の音響特性をシミュレートするために、前記発音点(104)から出力される音声信号(Si)を加工して前記受音点(106)において受信される音声信号を合成するためのパラメータ(遅延部60のタップ位置およびPAN制御部62、マトリクスミキサ64,66における各乗算器の減衰率等)を生成するパラメータ生成方法であって、前記音響空間(102)を表す音響空間画像(204)と、前記発音点(104)を表す発音点画像(210)と、前記受音点(106)を表す受音点画像(212)とを指定されたスケールでディスプレイ上に表示する表示過程と、前記スケールの変更指示を受信する過程と、前記変更指示によって変更されたスケールにおいて前記音響空間画像(204)と前記発音点画像(210)と前記受音点画像(212)とが、前記ディスプレイ上に変更前のスケールにおける表示位置と同一位置に表示されるように、前記音響空間(102)の寸法と前記発音点(104)の位置と前記受音点(106)の位置とを再設定する位置再設定過程(SP8)と、該位置再設定過程(SP8)において設定された結果に基づいて前記パラメータを生成するパラメータ生成過程(SP112〜SP132)とを有することを特徴とする。
さらに、請求項2記載の構成にあっては、請求項1記載のパラメータ生成方法において、所定距離を隔てて配置される複数のスピーカを表すスピーカ画像(214)を、前記受音点画像(212)を囲むように、かつ、前記スケールによって前記所定距離を縮尺して前記ディスプレイ上に表示するスピーカ表示過程(SP4,SP6)をさらに有することを特徴とする。
また、請求項3記載のパラメータ生成装置にあっては、請求項1または2記載のパラメータ生成方法を実行することを特徴とする。
また、請求項4記載のプログラムにあっては、請求項1または2記載のパラメータ生成方法を処理装置(42)に実行させることを特徴とする。
1.1.各種要素の位置関係と音との関係
図2において、直方体の音響空間102に発音点104と受音点106とを置いたとする。まず、発音点104から受音点106に向かって音線経路(音が伝搬する経路)110に沿って直接音が到達する。また、音線経路112−1に沿って、一次反射音(音響空間102の壁面に1回だけ反射する音)が到達する。一次反射音の音線経路は全部で「6」本、すなわち直方体の音響空間102を成す壁面の数と同一であり、音線経路112−1の他にも「5」本存在する(図示略)。
(1)音線経路長の二乗に反比例する減衰係数Zlenを乗算する減衰処理
(2)反射面におけるフィルタリング特性Zrefを、反射回数だけ乗算するフィルタリング処理
(3)指向性特性104bおよび放射角θGに基づく減衰係数ZGを乗算する減衰処理
(4)指向性特性106bおよび入射角θRに基づく減衰係数ZRを乗算する減衰処理
本実施例においては、上述したサラウンドシステムを構成する「5」チャンネルへの音声信号の分配は、デジタルミキサ上で実行されるが、音響空間102、発音点104および受音点106等の設定はパーソナルコンピュータの画面上で実行される。そこで、パーソナルコンピュータの設定画面におけるユーザインタフェースを説明する。
次に、本発明の一実施例の音声編集システムのハードウエア構成を図13を参照し説明する。なお、該音声編集システムは、音声信号または制御信号等を記録/再生するマルチトラックレコーダ51と、音声信号をミキシングするデジタルミキサ1と、該ミキシング状態を設定するパーソナルコンピュータ30と、編集された音声信号を再生するアンプ50およびスピーカシステム52とから構成されている。
3.1.デジタルミキサ1のアルゴリズム
上述したように、デジタルミキサ1においては、発音点104から放射される音声信号がマルチトラックレコーダ51から入力されると、この信号を入力音声信号Siとして、これに基づいて「5」チャンネルの音声信号S_C,S_L,S_R,S_SR,S_SLが信号処理部10において生成される。この信号処理部10において実行されるミキシングアルゴリズムの内容を図14を参照し説明する。
3.2.1.操作要素のクリックイベント(図15)
次に、パーソナルコンピュータ30における動作について説明する。パーソナルコンピュータ30の入力装置36において所定の操作が行われると、図5〜図12に示したような設定画面がディスプレイ34に表示される。該設定画面において何れかの操作要素がマウスでクリックされると、図15に示すマウス・クリックルーチンが起動される。
次に、ズームフェーダ202がマウスでドラッグアンドドロップされると、図16に示すズーム操作イベントルーチンが起動される。図において処理がステップSP2に進むと、変更後のズーム量(ズームフェーダ202がドロップされた位置)に応じて、設定画面上における受音点画像212からスピーカ画像214を構成する各スピーカまでの距離(ディスプレイ34上のドット数)が算出される。すなわち、スピーカ画像は音響空間102内では受音点106を中心とする半径「2.5m」の円周上にあると想定されているため、変更後のズーム量に応じた縮尺でスピーカ画像214を構成する各スピーカの位置が計算される。次に、処理がステップSP4に進むと、変更後のズーム量に応じて、スピーカ画像214を構成する各スピーカの大きさが計算される。これにより、ユーザがズームフェーダ202を操作してズームインすると、スピーカ画像214の半径および表示される各スピーカの大きさが大きくなり、ズームアウトすると、スピーカ画像214の半径および表示される各スピーカの大きさが小さくなる。
次に、入力装置36のキーボードにおいてctrlキーのオンイベントが発生すると、図17(a)に示すctrlキー・オンイベントルーチンが起動される。図において処理がステップSP32に進むと、設定画面において選択状態の操作要素が存在するか否かが判定される。ここで「NO」と判定されると、本ルーチンは直ちに終了する。一方、「YES」と判定されると処理はステップSP34に進み、選択状態の操作要素の中に受音点画像212が含まれているか否かが判定される。ここで「YES」と判定されると、処理はステップSP36に進み、図10において説明したように、音響空間輪郭線204の中心点240が基点に設定される。一方、ステップSP36において「NO」と判定されると、図9において説明したように、受音点画像212が基点に設定される。次に、処理がステップSP40に進むと、選択状態である各操作要素と基点とを結ぶ直線型補助線が設定画面上に表示される。
また、キーボードにおいてaltキーのオンイベントが発生すると、図18(a)に示すaltキー・オンイベントルーチンが起動される。図において処理がステップSP52に進むと、設定画面において選択状態の操作要素が存在するか否かが判定される。ここで「NO」と判定されると、本ルーチンは直ちに終了する。一方、「YES」と判定されると処理はステップSP54に進み、選択状態の操作要素の中に受音点画像212が含まれているか否かが判定される。ここで「YES」と判定されると、処理はステップSP56に進み、図12において説明したように、音響空間輪郭線204の中心点240が基点に設定される。一方、ステップSP56において「NO」と判定されると、図11において説明したように、受音点画像212が基点に設定される。次に、処理がステップSP60に進むと、この基点を中心とし、選択状態である各操作要素を通過する円または円弧である円型補助線が設定画面上に表示される。
(1)直線型補助線が表示されている場合
また、選択状態である何れかの操作要素がマウスでドラッグアンドドロップされると、図19に示す要素移動イベントルーチンが起動される。図19において処理がステップSP72に進むと、ドラッグアンドドロップ操作された操作要素が処理対象として選択される。次に、処理がステップSP74に進むと、直線型補助線が表示されているか否かが判定される。ここで「YES」と判定されると処理はステップSP76に進み、ドラッグアンドドロップ操作された操作要素の操作前後の座標から、直線型補助線上の移動距離が計算される。次に、処理がステップSP78に進むと、処理対象の操作要素が当該移動距離だけ直線型補助線を移動するように、設定画面上の表示内容が変更される。
また、設定画面に円型補助線が表示されていた場合には、上記ステップSP76,SP78に代えてステップSP88,SP90が実行される。まず、ステップSP88においては、ドラッグアンドドロップ操作された操作要素の操作前後の座標から、円型補助線上の回転角度が計算される。次に、処理がステップSP90に進むと、処理対象の操作要素が当該回転角度だけ対応する円型補助線上を移動するように、設定画面上の表示内容が変更される。上記以外の処理は直線型補助線が表示されていた場合と同様である。
また、設定画面に何れの補助線も表示されていなかった場合には、上記ステップSP76,SP78に代えてステップSP92,SP94が実行される。まず、ステップSP92においては、ドラッグアンドドロップ操作された操作要素の操作前後の座標から、画面の縦および横方向に対する移動距離が計算される。次に、処理がステップSP94に進むと、処理対象の操作要素が画面の縦および横方向に沿って、計算された移動距離だけ移動するように、設定画面上の表示内容が変更される。上記以外の処理は直線型補助線が表示されていた場合と同様である。なお、上記ステップSP78,SP90またはSP94において受音点画像212の位置が変更され、あるいは受音点方向画像212aの方向が変更された場合には、スピーカ画像214の位置または方向がこれに応じて変更される。
また、入力装置36のキーボードにおいてユーザが所定の操作を行うと、図20に示す自動駆動ルーチンが起動される。図において処理がステップSP102に進むと、移動軌道線220のスタート位置すなわち軌道点画像222の位置に、発音点画像210が自動的に移動される。次に、処理がステップSP104に進むと、キーボードにおいて所定の停止操作が行われたか否かが判定される。ここで「YES」と判定されると、本ルーチンの処理は直ちに終了する。
次に、上述したステップSP10、SP86およびSP107において呼び出される音場計算サブルーチンの処理について説明する。まず、発音点画像210または受音点画像212が移動された場合、あるいはズーム量が変更された場合には、図21(a)のルーチンが呼び出される。図21(a)において処理がステップSP112に進むと、音響空間102内における発音点104の座標から、「6」個の一次鏡像および「18」個の二次鏡像の位置が算出される。次に、処理がステップSP114に進むと、「1」本の直接音、「6」本の一次反射音、「18」本の二次反射音の各音線経路について、長さと、放射角θGと、入射角θRとが求められる。
本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、例えば以下のように種々の変形が可能である。
(1)上記実施例においては、パーソナルコンピュータ30および信号処理部10上で動作するプログラムによって各種データ処理を実行したが、このプログラムのみをCD−ROM、フレキシブルディスク等の記録媒体に格納して頒布し、あるいは伝送路を通じて頒布することもできる。
Claims (4)
- 音を発する発音点と当該発音点から発せられた音を受ける受音点とが配置された音響空間の音響特性をシミュレートするために、前記発音点から出力される音声信号を加工して前記受音点において受信される音声信号を合成するためのパラメータを生成するパラメータ生成方法であって、
前記音響空間を表す音響空間画像と、前記発音点を表す発音点画像と、前記受音点を表す受音点画像とを指定されたスケールでディスプレイ上に表示する表示過程と、
前記スケールの変更指示を受信する過程と、
前記変更指示によって変更されたスケールにおいて前記音響空間画像と前記発音点画像と前記受音点画像とが、前記ディスプレイ上に変更前のスケールにおける表示位置と同一位置に表示されるように、前記音響空間の寸法と前記発音点の位置と前記受音点の位置とを再設定する位置再設定過程と、
該位置再設定過程において設定された結果に基づいて前記パラメータを生成するパラメータ生成過程と
を有することを特徴とするパラメータ生成方法。 - 所定距離を隔てて配置される複数のスピーカを表すスピーカ画像を、前記受音点画像を囲むように、かつ、前記スケールによって前記所定距離を縮尺して前記ディスプレイ上に表示するスピーカ表示過程
をさらに有することを特徴とする請求項1記載のパラメータ生成方法。 - 請求項1または2記載のパラメータ生成方法を実行することを特徴とするパラメータ生成装置。
- 請求項1または2記載のパラメータ生成方法を処理装置に実行させることを特徴とするプログラム。
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