JPH03194599A - 室内音響シミユレーションシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、コンサートホール、オペラバウス、劇場、会
議室等における各種室内空間の音響設計、計画にもちい
る室内音響シミュレーシゴンシステムに関する。

〔従来の技術〕

従来用いられているコンピュータシミュレーションとし
ては、以下に説明する音線法、虚像法のような幾何学的
手法によるものがある。

（１）　　音線法（第３図参照） 音源から等角度であらゆる方向に無数の音線ベクトルを
放射させ、それらの音線が壁面・天井面等の反射面で鏡
面反射するようにして反射音線経路を幾何学的に求める
手法である。対象とする壁面からの反射音が、客席面の
どの部分に、どのように到達するかを把握することが容
易である。壁面や天井面の形状を検討することに適して
いる。

（２）虚像法（第４図参照） 音源・受音点位置を設定することにより生じる壁面・天
井面等の反射面からの虚像を求め、更にその虚像に対す
る虚像の算出計算を繰り返しを行ない、それらの結果得
られた高次の虚像音源からの幾何学的な反射音の伝搬経
路を算出する。

反射音の伝搬経路長による到達遅れ時間および壁面・天
井面等の反射面の吸音率等を考慮することにより受音点
における反射音の時系列波形（エコータイムパターン）
を算出できる。聴感的に重要といわれている初期反射音
構造の詳細な検討が可能であり、エコー障害有無の検討
ならびにＤ値（全体のエネルギと直接音から５０ミリセ
カンドまでのエネルギの比）他、各種室内音響物理量の
算出が可能である。

〔発明が解決しようとする課題〕

前述のコンピュータシミュレーションは、設計図面から
３次元空間を入力し、計算機上に構成した空間で音響現
象を幾何学的手法によりシミュレーションしていくもの
であり、反射音線経路を表わす音線図等のシミュレーシ
ョン結果をＣＲＴ画面上に３次元表示している。

また、評価については、反射音線経路を表わした音線図
、反射音の大きさと時間情報を時系列上で表わした波形
（エコータイムパターン）、更に波形から求められるＤ
値などの各種室内音響物理量により評価している。した
がって、音の評価については、波形から求められる物理
量と聴感との対応についての研究結果・データに基づき
、間接的に評価を行なっている。

従って、前述のようなコンピュータシミュレーションに
は次のような問題点がある。

音線図等のシミュレーション結果はＣＲＴ画面上に３次
元表示するため、立体感・奥行感を把握することは難し
い、したがって、ホール空間等の建物を回転させたり、
視点を移動させたりして、いろいろな角度から眺め、立
体感のある３次元空間の情報を得る必要がある。

また、評価については、反射音の大きさと時間情報を時
系列上で表わした波形、あるいはこの波形から求められ
る各種室内音響物理量と聴感との対応についての研究結
果・データに基づいて間接的に評価を行なっており、音
響の専門家でなければ評価が行なえず、設計計画案を改
善し、最適化するのに多大の労力と時間を要する。

また、コンピュータシミュレーションの場合、予測結果
の把握は簡便でなくまた評価に結び付けることが難しい
。

本発明は、上記の問題点を排除し、３次元の空間情報を
正確かつ簡便に把握することができ、音響の専門家でな
くても音の善し悪し、計画案の適否を評価出来る室内音
響シミュレーションシステムを捷供することを目的とす
るものである。

〔課題を解決するための手段］ １はパソコンシミュレーションシステム、２は音場再生
評価システム、３は３次元立体表示システムにより室内
音響シミュレーションシステムを構成する。

シミュレーションプログラムは、音線法と虚像法の２つ
の幾何学的な手法を用いており、システムについては対
話形式で入力可能であり、操作が容易なパソコンを用い
ている。

音場再生評価システムは、シミュレーションによって得
られた波形と響きのない生の音楽を数値演算処理（畳み
込み積分）することにより図面の段階で建物完成後の音
楽を再生することができる。

３次元立体表示システムは、ＣＩ？Ｔ画面上に３次元表
示した音線図等のシミュレーション結果から左右それぞ
れの目で見た場合の表示情報に変換し直し、立体スコー
プにより３次元の立体表示として見るものである。

（作　用〕 コンピュータシミュレーションによる結果をＣＲＴ画面
上に３次元の立体表示として視覚化し、また、シミュレ
ーションによって得られた波形から建物完成後の音楽を
予測することにより、音響の専門家でなくても、ホール
等の音響性能を正確かつ容易に評価できる。

（実施例〕 本発明による室内音響シミュレーションシステムは、第
１図に示す如く、パソコンシミュレーションシステム１
、音場再生評価システム２．３次元立体表示システム３
より構成される。

シミュレーションの手順としては、まず、メインのシミ
ュレーションプログラムを稼働する。室形状および面を
構成している情報（吸音率等のデータ）から残響時間を
計算し、内装材料を概略決定する。次に音線法によるシ
ミュレーションプログラム（第３図参照）により、室形
状の概略を検討し、その後、虚像法によるシミュレーシ
ッンプログラム（第４図参照）により、波形あるいは各
種音響物理量を算出する。エコー障害が生じていた場合
には、音線経路を特定することにより問題の部分を吸音
面あるいは拡散面にし、設計案を修正する。

この手段を繰り返すことにより設計案を望ましい形にで
きる。この過程において、３次元立体表示システムを用
いることにより、音線経路等の反射音の情報を正確かつ
簡便に把握することができる。

このようにして、最終的なシミュレーションによって得
られた波形から、建物完成後の音楽を再生することが可
能となり、音響の専門家でなくても実際の音楽により室
内空間の音響特性を評価することができる。

また、実際の音楽の評価によっては設計案を修正し、シ
ミュレーションの部分から再度行なうことにより、最適
な音響特性の空間が構築される。

以上の手順を第２図のプログラム図に示す。第２図に記
載した３つの評価手法により簡便・正確な評価ができる
。

〔発明の効果〕

本発明による室内音響シミュレーションシステムは、パ
ソコンシミュレーションシステムと、音場再生評価シス
テムと、３次元立体表示システムとを具え、コンピュー
タシミュレーションによる結果をＣＲＴ画面上に３次元
の立体表示として視覚化し、また、シミュレーションに
よって得られた波形から建物完成後の音楽を予測し、室
内の音響性能を評価することにより、次の効果を有する
。

シミュレーションシステムとしてパソコンヲ用いている
ため、対話形式で入力でき、操作が容易であり、また、
大型電算機に比べ経済的、効率的である。

音場再生評価システムにより、図面の段階で、建物完成
後の音楽を再現することができるため、音響の専門家で
なくても、室内空間の音響特性を評価することが可能で
あり、使用目的に適した、高度な音響特性の空間を作り
上げることができる。

３次元立体表示システムにより、反射音線経路等ＣＲ７
画面上の３次元表示に立体感・奥行感が得られるため、
反射音の情報を正確かつ簡便に把握することができ、設
計案の検討が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構成を示すブロック図、第２図は本発
明のプログラム図、第３図は音線法のプログラム図、第
４図は虚像法のプログラム図である。 １・・・パソコンシミュレーションシステム２・・・音
場再生評価システム ３・・・３次元立体表示システム 第１固

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. パソコンシミュレーションシステムと、音場再生評価シ
   ステムと、３次元立体表示システムとを具え、コンピュ
   ータシミュレーションによる結果をＣＲＴ画面上に３次
   元の立体表示として視覚化し、また、シミュレーション
   によって得られた波形から建物完成後の音楽を予測する
   ことにより、室内の音響性能を評価することを特徴とす
   る室内音響シミュレーションシステム。