しかしながら、特開平9−6559号公報に開示される技術や、使用者がプリンタのLocation情報等にプリンタの存在位置を詳細に入力しておくもの、更には、IPアドレスやノード名によりプリンタの設置場所を記入したフロア図を用意し、それを頼りにプリンタの存在位置を確認するものでは、資料の作成や設定に手間を要すだけでなく、プリンタの設置位置を変更するたびに、それら資料や設定を更新する必要があり、メンテナンスにも多大な手間を要すという問題点があった。また、IPアドレスやノード名を1台1台確認して回るものでは、プリンタにIPアドレス等を表示させるために、1台1台のプリンタを操作する必要があり、同様に、プリンタのステータスを1台1台変更してPCのディスプレイに表示されるステータスの変化を頼りにプリンタの存在位置を確認するものでは、PCとプリンタとを1台1台行き来してプリンタを操作する必要があり、煩雑な作業を強いられるという問題点があった。また、これらプリンタの操作を伴う確認作業では、プリンタの使用を中断しなければならないという問題点もあった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、ネットワークに接続された複数の画像入出力装置の中から、特定の画像入出力装置の存在位置を容易に確認することができる画像入出力装置、画像入出力装置の制御プログラム、および画像入出力装置の存在位置確認システムを提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の画像入出力装置は、ネットワーク上での自身の装置アドレスを記憶する自アドレス記憶手段と、前記ネットワークに接続され、そのネットワーク上へ送信されるデータであって前記自アドレス記憶手段に記憶されるアドレスを送信先とするデータを受信する受信手段と、文字や図形を表示する表示手段と、その表示手段による報知態様を指定するデータを、前記受信手段が受信した場合に、その指定された報知態様を記憶する報知態様記憶手段と、本装置の存在位置を確認するためのデータを、前記受信手段が受信した場合に、前記報知態様記憶手段に記憶される態様で前記表示手段の表示を変更して本装置の存在位置を報知する報知実行手段とを備えている。
請求項2記載の画像入出力装置は、ネットワーク上での自身の装置アドレスを記憶する自アドレス記憶手段と、前記ネットワークに接続され、そのネットワーク上へ送信されるデータであって前記自アドレス記憶手段に記憶されるアドレスを送信先とするデータを受信する受信手段と、本装置の存在位置確認を予約するためのデータを、前記受信手段が受信した場合に、該予約を記憶する確認予約記憶手段と、本装置の存在位置を確認するためのデータを、前記受信手段が受信した場合に、前記確認予約記憶手段に本装置の存在位置の確認予約が記憶されているか判断する予約判断手段と、その予約判断手段により前記確認予約が記憶されていると判断された場合に、本装置の存在位置を確認させるための報知を行う報知実行手段とを備えている。
請求項3記載の画像入出力装置は、ネットワーク上での自身の装置アドレスを記憶する自アドレス記憶手段と、前記ネットワークに接続され、そのネットワーク上へ送信されるデータであって前記自アドレス記憶手段に記憶されるアドレスを送信先とするデータを受信する受信手段と、本装置の存在位置確認を予約するためのデータを、前記受信手段が受信した場合に、そのデータの送信元装置の前記ネットワーク上での装置アドレスを記憶する送信元アドレス記憶手段と、本装置の存在位置を確認するためのデータを、前記受信手段が受信した場合に、そのデータの送信元装置の前記ネットワーク上での装置アドレスが前記送信元アドレス記憶手段に記憶される装置アドレスと一致するか判断するアドレス判断手段と、そのアドレス判断手段により一致すると判断された場合に、本装置の存在位置を確認させるための報知を行う報知実行手段とを備えている。
請求項4記載の画像入出力装置は、請求項2又は3記載の画像入出力装置において、文字や図形を表示する表示手段と、その表示手段による報知態様を指定するデータを、前記受信手段が受信した場合に、その指定された報知態様を記憶する報知態様記憶手段と、前記報知実行手段は、前記報知態様記憶手段に記憶される態様で前記表示手段の表示を変更して報知するものである。
請求項5記載の画像入出力装置は、請求項1又は4に記載の画像入出力装置において、前記表示手段による報知態様を指定するデータと、本装置の存在位置を確認するためのデータとは、前記受信手段によって一度に受信されるものである。
請求項6記載の画像入出力装置は、請求項1、4又は5に記載の画像入出力装置において、前記報知態様を指定するデータは報知を行う色を指定するものであり、前記報知実行手段は、前記指定された色であって前記報知態様記憶手段に記憶される色で前記表示手段の全部又は一部を表示して報知を行うものである。
請求項7記載の画像入出力装置は、請求項1又は4から6のいずれかに記載の画像入出力装置において、前記報知態様を指定するデータは報知を行う文字列又は図形を指定するものであり、前記報知実行手段は、前記指定された文字列又図形であって前記報知態様記憶手段に記憶される文字列又は図形を前記表示手段に表示して報知を行うものである。
請求項8記載の画像入出力装置は、請求項1から7のいずれかに記載の画像入出力装置において、前記報知実行手段による報知の時間を計時する報知時間計時手段と、その報知時間計時手段により所定時間以上の計時がなされた場合に、前記報知実行手段による報知を終了する報知終了手段とを備えている。
請求項9記載の画像入出力装置は、請求項8記載の画像入出力装置において、前記報知時間計時手段は、前記本装置の存在位置を確認するためのデータを前記受信手段が受信した場合に計時を開始し、その計時中に更に、前記存在位置を確認するためのデータを前記受信手段が受信した場合には、該計時を初期状態から再開するものである。
請求項10記載の画像入出力装置は、請求項1から9のいずれかに記載の画像入出力装置において、特定の動作を実行する動作実行手段と、その動作実行手段の実行中に、その旨を前記表示手段へ表示する実行状態表示手段と、その実行状態表示手段により前記動作実行手段が実行中である旨を前記表示手段に表示すべき場合には、前記受信手段が本装置の存在位置を確認するためのデータを受信しても、前記報知実行手段による報知を非実行とする報知非実行手段とを備えている。
請求項11記載の画像入出力装置は、請求項10記載の画像入出力装置において、使用者により操作可能に構成された操作手段を備えており、前記動作実行手段は、その操作手段が使用者に操作されている場合に、その操作に応じた特定の動作を実行すると共に、前記実行状態表示手段は、前記操作手段の操作に応じた表示を前記表示手段へ行うものである。
請求項12記載の画像入出力装置の制御プログラムは、文字や図形を表示する表示手段を有し、ネットワークに接続されて動作する画像入出力装置で実行されるものであり、本プログラムが実行される装置の前記ネットワーク上での装置アドレスを記憶する自アドレス記憶ステップと、前記ネットワーク上へ送信されるデータであって前記自アドレス記憶ステップで記憶されたアドレスを送信先とするデータを受信する受信ステップと、前記表示手段による報知態様を指定するデータを、前記受信ステップで受信した場合に、その指定された報知態様を記憶する報知態様記憶ステップと、本プログラムが実行される装置の存在位置を確認するためのデータを、前記受信ステップで受信した場合に、前記報知態様記憶ステップで記憶された態様で前記表示手段の表示を変更して該装置の存在位置を報知する報知実行ステップとを備えている。
請求項13記載の画像入出力装置の制御プログラムは、ネットワークに接続されて動作する画像入出力装置で実行されるものであり、本プログラムが実行される装置の前記ネットワーク上での装置アドレスを記憶する自アドレス記憶ステップと、前記ネットワーク上へ送信されるデータであって前記自アドレス記憶ステップで記憶されたアドレスを送信先とするデータを受信する受信ステップと、本プログラムが実行される装置の存在位置確認を予約するためのデータを、前記受信ステップで受信した場合に、そのデータの送信元装置の前記ネットワーク上での装置アドレスを記憶する送信元アドレス記憶ステップと、本プログラムが実行される装置の存在位置を確認するためのデータを、前記受信ステップで受信した場合に、そのデータの送信元装置の前記ネットワーク上での装置アドレスが前記送信元アドレス記憶ステップで記憶された装置アドレスと一致するか判断する判断ステップと、その判断ステップにより一致すると判断された場合に、本プログラムが実行される装置の存在位置を確認させるための報知を行う報知実行ステップとを備えている。
請求項14記載の画像入出力装置の制御プログラムは、請求項13記載の画像入出力装置の制御プログラムにおいて、本プログラムが実行される画像入出力装置は、文字や図形を表示する表示手段を有しており、その表示手段による報知態様を指定するデータを、前記受信ステップで受信した場合に、その指定された報知態様を記憶する報知態様記憶ステップを備え、前記報知実行ステップは、前記報知態様記憶ステップで記憶された態様で前記表示手段の表示を変更して本プログラムが実行される装置の存在位置を報知するものである。
請求項15記載の画像入出力装置の存在位置確認システムは、ネットワークと、そのネットワークに接続された少なくとも1つのホスト装置と、前記ネットワークに接続された複数の画像入出力装置とを備え、前記ホスト装置は、文字や図形を表示する主表示手段と、前記ネットワークに接続される特定の画像入出力装置を送信先としてデータを送信する主送信手段と、使用者により操作可能に構成された主操作手段と、その主操作手段により前記ネットワークに接続される特定の画像入出力装置の存在位置の確認要求がなされた場合に、その特定装置を送信先として存在位置の確認要求データを前記主送信手段により送信させると共に、前記主表示手段に確認要求の実行中である旨を表示させる確認要求手段とを備えており、前記画像入出力装置は、前記ネットワーク上での自身の装置アドレスを記憶する自アドレス記憶手段と、前記ネットワーク上へ送信されるデータであって前記自アドレス記憶手段に記憶されるアドレスを送信先とするデータを受信する受信手段と、文字や図形を表示する表示手段と、前記ホスト装置から送信された確認要求データを、前記受信手段が受信した場合に、前記表示手段の表示を変更して本装置の存在位置を報知する報知実行手段とを備えている。
請求項16記載の画像入出力装置の存在位置確認システムは、請求項15記載の画像入出力装置の存在位置確認システムにおいて、前記ホスト装置は、前記特定の画像入出力装置を送信先として、その特定装置の状態を確認する状態確認データを前記主送信手段により送信させる状態確認手段と、その状態確認手段によって確認された各画像入出力装置の状態を、前記主表示手段に一覧表示する状態表示手段と、その状態表示手段によって一覧表示された画像入出力装置の中から、存在位置の確認を行う画像入出力装置を選択するための主選択手段とを備えている。
請求項17記載の画像入出力装置の存在位置確認システムは、請求項15又は16に記載の画像入出力装置の存在位置確認システムにおいて、前記ホスト装置は、前記特定の画像入出力装置を送信先として、その特定装置の存在位置の報知態様を指定する報知態様指定データを前記主送信手段により送信させる報知態様指定手段を備え、前記確認要求手段は、前記主表示手段に確認要求の実行中である旨の表示を、前記報知態様指定手段で指定した報知態様で行うものであり、前記画像入出力装置は、前記ホスト装置から送信された報知態様指定データを、前記受信手段が受信した場合に、その指定された報知態様を記憶する報知態様記憶手段を備え、前記報知実行手段は、前記ホスト装置から送信された確認要求データを、前記受信手段が受信した場合に、前記報知態様記憶手段に記憶される態様で前記表示手段の表示を変更して本装置の存在位置を報知するものである。
請求項18記載の画像入出力装置の存在位置確認システムは、請求項15から17のいずれかに記載の画像入出力装置の存在位置確認システムにおいて、前記ホスト装置は、前記特定の画像入出力装置を送信先として、その特定装置の存在位置の報知時間を指定する報知時間指定データを前記主送信手段により送信させる報知時間指定手段を備え、前記画像入出力装置は、前記ホスト装置から送信された報知時間指定データを、前記受信手段が受信した場合に、その指定された報知時間を記憶する報知時間記憶手段と、前記報知実行手段による報知の時間を計時する報知時間計時手段と、その報知時間計時手段により前記報知時間記憶手段に記憶される時間以上の計時がなされた場合に、前記報知実行手段による報知を終了する報知終了手段とを備えている。
請求項19記載の画像入出力装置の存在位置確認システムは、請求項15から18のいずれかに記載の画像入出力装置の存在位置確認システムにおいて、前記ホスト装置は、前記特定の画像入出力装置を送信先として、その特定装置の状態を確認する状態確認データを前記主送信手段により送信させる状態確認手段と、前記確認要求手段による前記特定装置の存在位置の確認要求がなされている間に、前記状態確認手段によって前記特定装置が所定の動作実行状態となったことが確認された場合に、実行中の確認要求の終了を警告する終了警告手段とを備えている。
請求項20記載の画像入出力装置の存在位置確認システムは、請求項15から19のいずれかに記載の画像入出力装置の存在位置確認システムにおいて、前記ホスト装置は、前記主操作手段により前記特定装置へ所定動作の実行が指示された場合に、前記特定装置を送信先として所定動作の実行を指示するデータを前記主送信手段により送信させる動作指示手段と、その動作指示手段により所定動作の指示がなされた前記特定装置で実行中である前記確認要求の終了を促す表示を、前記主表示手段へ表示する終了催促表示手段とを備えている。
請求項21記載の画像入出力装置の存在位置確認システムは、請求項15から20のいずれかに記載の画像入出力装置の存在位置確認システムにおいて、前記ホスト装置は、前記主操作手段により前記特定装置へ所定動作の実行が指示された場合に、前記特定装置を送信先として所定動作の実行を指示するデータを前記主送信手段により送信させる動作指示手段と、その動作指示手段により所定動作の指示がなされた前記特定装置を送信先として存在位置の確認終了データを前記主送信手段により送信させると共に、前記主表示手段の表示を確認要求の実行前の状態に戻す確認終了手段とを備えている。
請求項22記載の画像入出力装置の存在位置確認システムは、請求項15から21のいずれかに記載の画像入出力装置の存在位置確認システムにおいて、前記ホスト装置は、前記主操作手段により前記確認要求手段による前記特定装置の存在位置の確認要求の終了が指示された場合に、前記特定装置を送信先として存在位置の確認終了データを前記主送信手段により送信させると共に、前記主表示手段の表示を確認要求の実行前の状態に戻す確認終了手段を備えており、前記画像入出力装置は、前記ホスト装置から送信された確認終了データを、前記受信手段が受信した場合に、前記表示手段の表示を前記存在位置の報知前の表示に戻して報知を終了する報知終了手段を備えている。
請求項1記載の画像入出力装置によれば、ネットワークを介して送信された報知態様を指定するデータが、受信手段によって受信されると、その指定された報知態様が報知態様記憶手段に記憶される。そして、ネットワークを介して送信された本装置の存在位置を確認するためのデータが、受信手段によって受信されると、報知実行手段により、報知態様記憶手段に記憶される態様で表示手段の表示が変更されて、本装置の存在位置が報知される。即ち、画像入出力装置は、指定された態様で表示手段の表示を変更して、自己の装置の存在を報知するので、確認データを送信した使用者は、指定した態様で報知している装置を目視するだけで、指定した装置アドレスを有する画像入出力装置の存在位置を確認することができるという効果がある。
請求項2記載の画像入出力装置によれば、ネットワークを介して送信された本装置の存在位置の確認を予約するためのデータが、受信手段によって受信されると、該予約が確認予約記憶手段に記憶される。そして、ネットワークを介して送信された本装置の存在位置を確認するためのデータが、受信手段によって受信されると、予約判断手段によって本装置の存在位置の確認予約が確認予約記憶手段に記憶されているか判断され、該確認予約が記憶されていると判断された場合に、報知実行手段によって本装置の存在位置を使用者に確認させるための報知が行われる。即ち、画像入出力装置の存在位置の確認報知を、確認予約と確認実行との少なくとも2つの手順を踏んで行うことができる。よって、確認予約のなされた画像入出力装置が、存在位置の確認データを受信した場合にのみ、存在位置の確認報知を行わせることができるので、存在位置の確認を行う使用者の混乱を避けることができるという効果がある。
請求項3記載の画像入出力装置によれば、ネットワークを介して送信された本装置の存在位置の確認を予約するためのデータが、受信手段がによって受信されると、そのデータの送信元装置のネットワーク上での装置アドレスが送信元アドレス記憶手段に記憶される。そして、ネットワークを介して送信された本装置の存在位置を確認するためのデータが、受信手段によって受信されると、アドレス判断手段によって、そのデータの送信元装置のネットワーク上での装置アドレスが、送信元アドレス記憶手段に記憶される装置アドレスと一致するか判断され、一致すると判断された場合に、報知実行手段によって本装置の存在位置を使用者に確認させるための報知が行われる。即ち、画像入出力装置の存在位置の確認報知を、確認予約と確認実行との少なくとも2つの手順を踏んで行うことができる。よって、確認予約をした外部装置(例えばPC)から送信される確認データに対してのみ、存在位置の確認報知を行わせることができるので、存在位置の確認を行う使用者の混乱を避けることができるという効果がある。
請求項4記載の画像入出力装置によれば、請求項2又は3に記載の画像入出力装置の奏する効果に加え、更に次の効果を奏する。ネットワークを介して送信された報知態様を指定するデータが、受信手段によって受信されると、その指定された報知態様が報知態様記憶手段に記憶される。そして、ネットワークを介して送信された本装置の存在位置を確認するためのデータが、受信手段によって受信されると、報知実行手段により、報知態様記憶手段に記憶される態様で表示手段の表示が変更されて、本装置の存在位置が報知される。即ち、画像入出力装置は、指定された態様で表示手段の表示を変更して、自己の装置の存在を報知するので、確認データを送信した使用者は、指定した態様で報知している装置を目視するだけで、指定した装置アドレスを有する画像入出力装置の存在位置を確認することができるという効果がある。
請求項5記載の画像入出力装置によれば、請求項1又は4に記載の画像入出力装置の奏する効果に加え、表示手段による報知態様を指定するデータと、本装置の存在位置を確認するためのデータとは、受信手段によって一度に受信されるので、一方のデータの受信はできても他方のデータの受信ができないために報知がなされない事態を回避することができるという効果がある。
請求項6記載の画像入出力装置によれば、請求項1、4又は5に記載の画像入出力装置の奏する効果に加え、報知態様を指定するデータは報知を行う色を指定するものであり、報知実行手段は、指定された色であって報知態様記憶手段に記憶される色で表示手段の全部又は一部を表示して報知を行うので、使用者は表示された色を識別するだけで、画像入出力装置の存在位置を確認することができるという効果がある。よって、色調(色調パターン)により、使用者に、単純且つ明快に、自己(1の端末装置)と他の端末装置とを識別させることができるという効果がある。また、色調で形成される色調パターンは、文字や数値の羅列で構成される情報に比べて単純であり、使用者に容易に記憶させることができる。このため、ネットワークに複数の端末装置が接続された場合であっても、使用者は、各端末装置をその色調パターンに対応付けて容易に記憶することができ、端末装置を使用する場合において、色調パターンを指標として、容易に操作対象の端末装置の位置を認識することができるという効果がある。
請求項7記載の画像入出力装置によれば、請求項1、4又は5に記載の画像入出力装置の奏する効果に加え、報知態様を指定するデータは報知を行う文字列又は図形を指定するものであり、報知実行手段は、指定された文字列又図形であって報知態様記憶手段に記憶される文字列又は図形を表示手段に表示して報知を行うので、使用者は表示された文字列又は図形を認識するだけで、画像入出力装置の存在位置を確認することができるという効果がある。よって、図形(図形パターン)により、使用者に、単純且つ明快に、自己(1の端末装置)と他の端末装置とを識別させることができるという効果がある。つまり、表現パターンが図形パターンであると、表現パターンが文字列や記号列によって形成される場合に比べて、使用者が感覚的に表現パターンを把握し易い。このため、使用者は、文字列や記号列を解読することなく、表現パターンを一瞥するだけで、迅速に、いずれの端末装置であるかを判断することができる。また、簡易な情報である図形パターンは、使用者が記憶することが容易であるので、ネットワークに複数の端末装置が接続された場合であっても、使用者は、各端末装置をその図形パターンに対応付けて容易に記憶することができ、端末装置を使用する場合において、図形パターンを指標として、容易に操作対象の端末装置の位置を認識することができる。なお、存在位置の確認報知のために表示手段に表示される図形の一例として、アイコンを例示することができる。
請求項8記載の画像入出力装置によれば、請求項1から7のいずれかに記載の画像入出力装置の奏する効果に加え、報知時間計時手段により所定時間以上の計時がなされると、報知終了手段によって報知実行手段による報知が終了されるので、画像入出力装置の存在位置の確認報知を所定時間で終了することができる。よって、存在位置の確認報知の指示を受け、該確認報知を実行した後、何ら確認報知終了の指示を受信できない場合にも、該報知を継続し続けることなく、自動的に終了することができるという効果がある。なお、報知終了手段の実行契機となる所定時間は、固定時間であっても、画像入出力装置の使用者や、画像入出力装置をネットワークを介して使用する外部装置(例えばPC)の使用者が設定可能な時間としても良い。
請求項9記載の画像入出力装置によれば、請求項8記載の画像入出力装置の奏する効果に加え、報知時間計時手段は、本装置の存在位置を確認するためのデータを受信手段が受信した場合に計時を開始し、その計時中に更に、前記存在位置を確認するためのデータを受信手段が受信した場合には、該計時を初期状態から再開する。よって、存在位置の確認報知を必要に応じて長時間を継続させることができるという効果がある。
請求項10記載の画像入出力装置によれば、請求項1から9のいずれかに記載の画像入出力装置の奏する効果に加え、本装置の存在位置を確認するためのデータが、受信手段によって受信されても、実行状態表示手段により動作実行手段が実行中である旨を表示手段に表示すべき場合には、報知非実行手段によって、報知実行手段による報知が非実行とされる。よって、当該画像入出力装置の目前にいる使用者は、存在位置の確認報知に邪魔されることなく、本来表示されるべき表示を視認することができるという効果がある。
なお、動作実行手段が実行する特定の動作としては、例えば、印刷動作や、スキャナ動作、ファクシミリ動作、或いは画像入出力装置の操作パネルなどの操作手段の操作に応じて実行される動作などを例示することができる。また、表示を必要としない動作や表示を必要としてもその表示が重要でない動作であって、前記特定の動作でない動作が実行された場合には、報知実行手段による報知を実行するようにしても良い。
請求項11記載の画像入出力装置によれば、請求項10記載の画像入出力装置の奏する効果に加え、動作実行手段は、操作手段が使用者に操作されている場合に、その操作に応じた特定の動作を実行すると共に、実行状態表示手段は、操作手段の操作に応じた表示を表示手段へ行う。よって、正に操作手段を操作している使用者の操作が、存在位置の確認報知によって邪魔されることを回避することができるという効果がある。
請求項12記載の画像入出力装置の制御プログラムによれば、ネットワークを介して送信された報知態様を指定するデータが、受信ステップの実行により受信されると、その指定された報知態様が報知態様記憶ステップの実行により記憶される。そして、ネットワークを介して送信された本装置の存在位置を確認するためのデータが、受信ステップの実行により受信されると、報知実行ステップが実行されて、報知態様記憶ステップの実行により記憶された態様で表示手段の表示が変更されて、本装置の存在位置が報知される。即ち、本制御プログラムが実行された画像入出力装置は、指定された態様で表示手段の表示を変更して、自己の装置の存在を報知するので、確認データを送信した使用者は、指定した態様で報知している装置を目視するだけで、指定した装置アドレスを有する画像入出力装置の存在位置を確認することができるという効果がある。
請求項13記載の画像入出力装置の制御プログラムによれば、ネットワークを介して送信された本装置の存在位置の確認を予約するためのデータが、受信ステップの実行により受信されると、そのデータの送信元装置のネットワーク上での装置アドレスが送信元アドレス記憶ステップの実行により記憶される。そして、ネットワークを介して送信された本装置の存在位置を確認するためのデータが、受信ステップの実行により受信されると、判断ステップによって、そのデータの送信元装置のネットワーク上での装置アドレスが、送信元アドレス記憶ステップの実行により記憶される装置アドレスと一致するか判断され、一致すると判断された場合に、報知実行ステップによって本装置の存在位置を使用者に確認させるための報知が行われる。即ち、画像入出力装置の存在位置の確認報知を、確認予約と確認実行との少なくとも2つの手順を踏んで行うことができる。よって、確認予約をした外部装置(例えばPC)から送信される確認データに対してのみ、存在位置の確認報知を行わせることができるので、存在位置の確認を行う使用者の混乱を避けることができるという効果がある。
請求項14記載の画像入出力装置の制御プログラムによれば、請求項13記載の画像入出力装置の制御プログラムの奏する効果に加え、ネットワークを介して送信された報知態様を指定するデータが、受信ステップの実行により受信されると、その指定された報知態様が報知態様記憶ステップの実行により記憶される。そして、ネットワークを介して送信された本装置の存在位置を確認するためのデータが、受信ステップの実行により受信されると、報知実行ステップが実行されて、報知態様記憶ステップの実行により記憶された態様で表示手段の表示が変更されて、本装置の存在位置が報知される。即ち、本制御プログラムが実行された画像入出力装置は、指定された態様で表示手段の表示を変更して、自己の装置の存在を報知するので、確認データを送信した使用者は、指定した態様で報知している装置を目視するだけで、指定した装置アドレスを有する画像入出力装置の存在位置を確認することができるという効果がある。
請求項15記載の画像入出力装置の存在位置確認システムによれば、ホスト装置の主操作手段によってネットワークに接続される特定の画像入出力装置の存在位置の確認要求がなされると、確認要求手段によって、その特定装置を送信先として存在位置の確認要求データが主送信手段により送信されると共に、ホスト装置の主表示手段には確認要求の実行中である旨が表示される。画像入出力装置では、ホスト装置から送信された確認要求データが、受信手段によって受信されると、報知実行手段により表示手段の表示を変更して本装置の存在位置が報知される。このように、ネットワークに接続された画像入出力装置の存在位置の確認は、その確認を指示するホスト装置の表示と、存在位置の確認を求められる画像入出力装置の表示との双方の表示を変化させて行うので、当該ホスト装置と画像入出力装置とを対応付けして容易に確認することができるという効果がある。即ち、使用者は、自身がホスト装置上で表示している画像入出力装置がどこにあるのかを、装置を目視するだけで容易に確認することができるという効果がある。
請求項16記載の画像入出力装置の存在位置確認システムによれば、請求項15記載の画像入出力装置の存在位置確認システムの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、ホスト装置の状態確認手段によって確認された各画像入出力装置の状態は、状態表示手段によって主表示手段に一覧表示される。この一覧表示された画像入出力装置の中から、主選択手段によって存在位置の確認を行う画像入出力装置が選択される。よって、存在位置の確認を行う画像入出力装置の選択を、該画像入出力装置の状態を表示画面で確認しつつ、簡易に行うことができるという効果がある。即ち、使用者は、自身がホスト装置上で選択している画像入出力装置がどこにあるのかを、装置を目視するだけで容易に確認することができるという効果がある。
請求項17記載の画像入出力装置の存在位置確認システムによれば、請求項15又は16に記載の画像入出力装置の存在位置確認システムの奏する効果に加え、次の効果を奏する。ホスト装置の報知態様指定手段によって、特定の画像入出力装置を送信先として、その特定装置の存在位置の報知態様を指定する報知態様指定データが、主送信手段により送信される。確認要求手段によって、その特定装置を送信先として存在位置の確認要求データが主送信手段により送信されると共に、ホスト装置の主表示手段には報知態様指定手段で指定された態様で確認要求の実行中である旨が表示される。画像入出力装置では、ホスト装置から送信された報知態様指定データが、受信手段によって受信されると、その指定された報知態様は報知態様記憶手段によって記憶される。そして、ホスト装置から送信された確認要求データが、受信手段によって受信されると、報知実行手段は、報知態様記憶手段に記憶される態様で表示手段の表示を変更して本装置の存在位置を報知する。このよに、ネットワークに接続された画像入出力装置の存在位置の確認は、その確認を指示するホスト装置の表示と、存在位置の確認を求められる画像入出力装置の表示との双方の表示を、指定した報知態様で変化させて行うので、当該ホスト装置と画像入出力装置とを対応付けして容易に確認することができるという効果がある。即ち、使用者は、自身がホスト装置上で報知態様を指定している画像入出力装置がどこにあるのかを、装置を目視するだけで容易に確認することができるという効果がある。
請求項18記載の画像入出力装置の存在位置確認システムによれば、請求項15から17のいずれかに記載の画像入出力装置の存在位置確認システムの奏する効果に加え、次の効果を奏する。ホスト装置の報知時間指定手段によって、特定の画像入出力装置を送信先として、その特定装置の存在位置の報知時間を指定する報知時間指定データが、主送信手段により送信される。画像入出力装置では、ホスト装置から送信された報知時間指定データが、受信手段によって受信されると、その指定された報知時間が報知時間記憶手段に記憶される。報知実行手段によって、存在位置の確認報知が実行されると、その報知時間が報知時間計時手段によって計時され、報知時間記憶手段に記憶される時間以上の計時がなされると、報知終了手段によって報知実行手段による報知が終了される。よって、画像入出力装置はホスト装置から存在位置の確認報知の指示を受け、該確認報知を実行した後、何ら確認報知終了の指示を受信できない場合にも、該報知を継続し続けることなく、自動的に終了することができるという効果がある。
請求項19記載の画像入出力装置の存在位置確認システムによれば、請求項15から18のいずれかに記載の画像入出力装置の存在位置確認システムの奏する効果に加え、次の効果を奏する。ホスト装置の確認要求手段により特定装置の存在位置の確認要求がなされている間に、その特定装置が所定の動作実行状態となったことが状態確認手段によって確認されると、終了警告手段によって実行中の確認要求の終了が警告(催促)される。画像入出力装置では、所定の動作実行状態となると、通常時には、その動作に対応した表示が表示手段上になされる。存在位置の確認報知の実行は、表示手段の表示を使用して行われるので、画像入出力装置が所定動作の実行を開始した場合に、ホスト装置の使用者に対して、存在位置の確認報知の終了を促すことにより、画像入出力装置に、実行中の動作に適した本来の表示を行わせることができるという効果がある。
請求項20記載の画像入出力装置の存在位置確認システムによれば、請求項15から19のいずれかに記載の画像入出力装置の存在位置確認システムの奏する効果に加え、次の効果を奏する。ホスト装置の確認要求手段により特定装置の存在位置の確認要求がなされている間に、主操作手段により特定装置へ所定動作の実行が指示されると、動作指示手段によって、特定装置を送信先として所定動作の実行を指示するデータが送信される。すると、該特定装置で実行中の確認要求の終了を促す表示が、終了催促表示手段によって主表示手段へ表示される。画像入出力装置では、所定の動作実行状態となると、通常時には、その動作に対応した表示が表示手段上になされる。このように、存在位置の確認報知を実行している画像入出力装置に対して所定動作の実行を指示した場合には、実行中の確認要求の終了を促す表示がホスト装置になされる。よって、ホスト装置の使用者がその催促表示に従って確認要求を終了することにより、画像入出力装置に、実行中の動作に適した本来の表示を行わせることができるという効果がある。
請求項21記載の画像入出力装置の存在位置確認システムによれば、請求項15から20のいずれかに記載の画像入出力装置の存在位置確認システムの奏する効果に加え、次の効果を奏する。ホスト装置の確認要求手段により特定装置の存在位置の確認要求がなされている間に、主操作手段により特定装置へ所定動作の実行が指示されると、動作指示手段によって、特定装置を送信先として所定動作の実行を指示するデータが送信され、更に、確認終了手段によって、特定装置を送信先として存在位置の確認終了データが送信され、主表示手段の表示が確認要求の実行前の状態に戻される。画像入出力装置は、存在位置の確認終了データを受信すると、実行中の確認報知を終了する。画像入出力装置では、所定の動作実行状態となると、通常時には、その動作に対応した表示が表示手段上になされる。このように、存在位置の確認報知を実行している画像入出力装置に対して所定動作の実行を指示した場合には、実行中の確認要求が終了されるので、画像入出力装置に、実行中の動作に適した本来の表示を行わせることができるという効果がある。
請求項22記載の画像入出力装置の存在位置確認システムによれば、請求項15から21のいずれかに記載の画像入出力装置の存在位置確認システムの奏する効果に加え、次の効果を奏する。ホスト装置の主操作手段により、特定装置の存在位置の確認要求の終了が指示されると、確認終了手段により、その特定装置を送信先として存在位置の確認終了データが送信されると共に、主表示手段の表示が確認要求の実行前の状態に戻される。画像入出力装置は、ホスト装置から送信された確認終了データを受信すると、報知終了手段によって表示手段の表示が存在位置の確認報知前の表示に戻され、該報知が終了する。このように、存在位置の確認報知の終了に伴い、ホスト装置および画像入出力装置の表示を、報知前の状態に戻すことができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本実施形態のネットワークシステムの電気的な構成を示したブロック図である。本ネットワークシステムは、ローカルエリアネットワーク(以下「LAN」と称す)ケーブル1に、複数のパーソナルコンピュータ(以下「PC」と称す)10と、複数のプリンタ20と、複数の多機能周辺装置(以下「MFC」と称す)30とが接続されて構成され、PC10の使用者によって、そのLANケーブル1に接続されたプリンタ20やMFC30の中の特定の装置について、その存在位置を確認するためのシステムである。
PC10は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、ハードディスクドライブ(以下「HDD」と称す)14と、キーボード15と、液晶ディスプレイ(以下「LCD」と称す)16と、LANインターフェイス(以下「LANI/F」と称す)17とを有している。CPU11は、演算装置であり、ROM12やRAM13に記憶されるプログラムを実行するものである。ROM12は、ブートプログラムなどの基本プログラムを記憶する書換不能なメモリである。
RAM13は、書換可能なメモリであり、アプリケーションロードエリア13aと、IPアドレスメモリ13bとを備えている。アプリケーションロードエリア13aは、HDD14に記憶されるアプリケーションプログラムが一時的にロードされるエリアである。HDD14は、PC10で実行されるオペレーティングシステムや、各種のアプリケーションプログラムを記憶する書換可能なメモリである。図2から図7のフローチャートに示す管理アプリケーションプログラム14aも、このHDD14に記憶されている。管理アプリケーションプログラム14aは、CPU11によって、RAM13のアプリケーションロードエリア13aにロードされた上で実行される。また、RAM13のIPアドレスメモリ13bは、PC10のLAN上でのアドレスを記憶するメモリである。
キーボード15は、使用者の操作を入力するための入力装置であり、LCD16は、文字や図形、アイコンなどを表示する表示装置である。LANI/F17は、LANケーブル1に接続された各装置とデータ等の送受信を行うためのインターフェイスである。
プリンタ20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、操作キー24と、表示パネル25と、フラッシュメモリ26と、印刷部27と、LANI/F28とを有している。CPU21は、演算装置であり、ROM22に記憶されるプログラムを実行するものである。ROM22は、図8から図12のフローチャートに示すプログラムを記憶する書換不能なメモリである。
RAM23は、書換可能なメモリであり、IPアドレスメモリ23aと、アピールタイムアウト値メモリ23bと、アピール表示文字列メモリ23cと、アピール表示色メモリ23dと、アピール指示元メモリ23eと、アピール有効フラグ23fとを有している。IPアドレスメモリ23aは、プリンタ20のLAN上でのアドレスを記憶するメモリである。アピールタイムアウト値メモリ23bは、本プリンタ20の存在位置を確認するためのアピールの実行時間を記憶するためのメモリである。PC10からアピールタイムを設定するためのSNMP(Simple Network Management Protocol)メッセージを受信した場合に、そのメッセージで指定される時間が、本メモリ23bに記憶される。アピールタイムアウト値メモリ23bには、例えば1分の時間が記憶される。
アピール表示文字列メモリ23cは、本プリンタ20の存在位置を確認するためのアピールの実行時に、表示パネル25に表示される文字列を記憶するメモリである。PC10からアピール表示文字列を指定するSNMPメッセージを受信した場合に、そのメッセージで指定される文字列が、本メモリ23cに記憶される。アピール表示色メモリ23dは、本プリンタ20の存在位置を確認するためのアピールの実行時に、表示パネル25に表示される背景色を記憶するメモリである。PC10からアピール表示色を指定するSNMPメッセージを受信した場合に、そのメッセージで指定される色が、本メモリ23dに記憶される。プリンタ20の存在位置を確認するためのアピールが実行されると、表示パネル25は、その背景色がアピール表示色メモリ23dに記憶される色に変更され、アピール表示文字列メモリ23cに記憶される文字列が表示される。よって、プリンタ20の表示パネル25を確認するだけで、アピール実行中(存在位置の確認中)のプリンタ20を視認することができる。
アピール指示元メモリ23eは、アピールの実行元となるPC10のIPアドレスを記憶するメモリである。アピールは、プリンタ20が自己のIPアドレスを送信先とするPingパケットデータを受信した場合に実行されるが、そのPingパケットデータの受信の際、そのデータの送信元装置のIPアドレスが、アピール指示元メモリ23eに記憶されるIPアドレスと一致する場合にのみ、アピールを実行する。これにより、異なるPC10からPingパケットデータを受信しても、そのアピールを不実行とすることができる。よって、アピール表示文字列やアピール表示色を指定したPC10からのアピールに対してのみ、アピールを実行させることができる。
アピール有効フラグ23fは、アピールの実行が可能な状態である場合にオンされ、逆に、不可能な状態である場合にオフされるフラグである。アピール有効フラグ23fは、PC10からアピールを有効とするSNMPメッセージを受信した場合にオンされ、アピールを無効とするSNMPメッセージを受信した場合や、アピールがアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される時間以上実行された場合、或いは、プリンタ20の操作キー24がプリンタ20の使用者によって操作された場合に、オフされる。
操作キー24は、本プリンタ20を操作するための入力装置であり、表示パネル25は、文字や図形、アイコンなどを表示する表示装置である。前述した通り、アピールの実行時には、この表示パネル25の表示が変更されて、本プリンタ20の存在が報知される。フラッシュメモリ26は、書換可能な不揮発性のメモリであり、このメモリに記憶されたデータは、プリンタ20の電源がオフされても保持される。印刷部27は、用紙への印刷と、印刷された用紙を搬送するためのものである。LANI/F28は、LANケーブル1に接続された各装置とデータ等の送受信を行うためのインターフェイスである。
MFC30は、プリンタ機能のみならず、ファクシミリ機能、スキャナ機能を備えた多機能周辺装置であり、CPU31と、ROM32と、RAM33と、操作キー34と、表示パネル35と、フラッシュメモリ36と、印刷部37と、LANI/F38と、スキャナ39と、モデム40とを有している。このうち、CPU31と、ROM32と、RAM33と、操作キー34と、表示パネル35と、フラッシュメモリ36と、印刷部37と、LANI/F38とは、前述したプリンタ20の対応する構成の機能と同一であるので、その説明は省略する。スキャナ39は、画像を読み取るためのものであり、読み取られた画像はデジタルデータとして、RAM34又はフラッシュメモリ36に記憶される。モデム40は、画像データを、変調及び復調して、電話回線2を介して他のファクシミリ装置へ伝送すると共に、伝送制御用の各種手順信号を送受信するためのものである。
次に、図2から図13のフローチャートおよび表示画面例を参照して、本ネットワークシステムで実行される、プリンタ20又はMFC30の内の特定装置についての存在位置の確認制御について説明する。図2から図7のフローチャートに示す制御は、本ネットワークシステムに接続された複数のPC10の内、特定装置の確認位置を求めるPC10で実行される管理アプリケーションプログラムの制御である。
管理アプリケーションプログラムが実行されると、PC10のLCD16に、図13(a)に示す画面が表示される。即ち、LANケーブル1に接続されるすべてのプリンタ20およびMFC30について、ノード名131と、IPアドレス132と、装置の状態を示すステータス133と、機種名134と、インターフェイス型番135と、付加情報136とが、LCD16へリスト表示される。
図2のアピール指示処理において、PC10の使用者の操作に応じ、そのリスト表示されたプリンタ20およびMFC30の中から、存在位置を確認するための特定の装置が選択される(S1)。その選択された装置について、アピールの指示、即ち存在位置の確認の指示があれば(S2:Yes)、図13(b)の状態にLCD16の表示を変更し、タスク実行中警告処理を開始する(S3)。なお、S2の処理において、アピールの指示が無ければ(S2:No)、本処理を終了する。
ここで、図3を参照して、タスク実行中警告処理(S3)を説明する。図3は、タスク実行中警告処理を示したフローチャートである。本処理は、アピール指示(存在位置の確認制御)の開始時およびアピール指示中に実行される処理であり、選択された特定装置の状態を確認し、その上で、アピール指示を続行するか否かをPC10の使用者に確認するためのものである。アピール指示により、存在位置の確認を行うプリンタ20又はMFC30の表示は変更されるので、該特定装置が所定の動作を実行している場合には、アピール指示の実行を中止することにより、その特定装置の表示を実行中の動作に合致したものとすることができるからである。
タスク実行中警告処理では、まず、対象デバイス(特定装置)のステータスをSNMPメッセージで取得する(S11)。取得したステータスが、パネル操作中(操作キー24の操作中)でなく(S12:No)、印刷中でなく(S13:No)、ファクシミリ送信中でなく(S14:No)、スキャン実行中でなければ(S15:No)、即ち、特定装置が何ら動作の実行中でなければ、本処理の返り値としてアピール続行を返す(S16)。
一方、S11の処理で取得した対象デバイス(特定装置)のステータスが、パネル操作中(操作キー24の操作中)であるか(S12:Yes)、印刷中であるか(S13:Yes)、ファクシミリ送信中であるか(S14:Yes)、スキャン実行中であるか(S15:Yes)のいずれかであれば、即ち、特定装置が所定の動作の実行中であれば、LCD16へ「アピールを中止しますか?」とのアピール中止を促す警告を表示する(S17)。該表示に対し、PC10の使用者がアピールの続行を指示をすれば(S18:Yes)、本処理の返り値としてアピール続行を返し(S16)、アピール続行を指示しなければ(S18:No)、本処理の返り値としてアピール中止を返す(S19)。
図2に戻る。タスク実行中警告処理(S3)の実行後は、その返り値がアピール中止であれば(S4:No)、本処理を終了する。一方、該返り値がアピール続行であれば(S4:Yes)、アピール設定処理を実行する(S5)。
ここで、図4を参照して、アピール設定処理(S5)を説明する。図4は、アピール設定処理を示したフローチャートである。アピール設定処理では、1回のPingパケットデータの送信によるアピールの実行時間(アピールタイムアウト値)の設定と、アピール実行の際に、存在位置の確認がなされる特定装置に表示される表示文字列と、その表示の背景色である表示色とが設定される。
アピール設定処理では、まず、PC10の使用者によりアピールタイムアウト値が入力されると(S21)、そのアピールタイムアウト値を設定するSNMPメッセージを、存在位置の確認を行う特定装置へ送信する(S22)。
次に、対象デバイス(特定装置)の表示キャパシティを問い合わせるSNMPメッセージを送信する(S23)。該問い合わせの結果、対象デバイス(特定装置)が、アピール文字列の指定が可能、即ちアピール文字列を表示できれば(S24:Yes)、PC10の使用者にアピール表示文字列を入力させ(S25)、その入力された文字列を、アピール表示文字列を設定するSNMPメッセージで、特定装置へ送信する(S26)。一方、表示キャパシティの問い合わせの結果、特定装置がアピール文字列を表示する能力がなければ(S24:No)、S25及びS26の処理をスキップする。
対象デバイス(特定装置)の表示キャパシティを問い合わせた結果(S23)、対象デバイス(特定装置)が、アピール色の指定が可能、即ちアピールの実行の際に表示の背景色を変更できれば(S27:Yes)、PC10の使用者にアピール表示色を入力させ(S28)、その入力された色を、アピール表示色を設定するSNMPメッセージで、特定装置へ送信する(S29)。一方、表示キャパシティの問い合わせの結果、特定装置が背景色を変更する能力がなければ(S27:No)、S28及びS29の処理をスキップする。
なお、アピールの際には、アピール表示色で設定された色で、アピール表示文字列を表示するようにしても良い。即ち、アピール表示色で設定された色で何らかの表示が行われれば、該色で必ずしも表示の背景色を変更する必要はない。
図2に戻る。アピール設定処理(S5)の実行後は、LCD16にリスト表示された対象デバイス(特定装置)のステータス133をアピール中に変更する(S6)。該処理により、LCD16の表示は、図13(c)の状態に変更される。本実施形態では、アピール表示文字列として「Accessed by Management Tool!」が設定され、アピール表示色として赤色が設定された場合を例示しているので、特定装置のステータス133には「Accessed by Management Tool!」の文字が赤色の白抜き文字として表示される。このように、アピール指示の実行時に、対象デバイス(特定装置)になされる表示と同様の表示を、管理側のPC10でも行うことで、特定装置の存在位置の確認をより容易に行わせることができる。
LCD16の表示の変更後は、Ping送信処理を実行する(S7)。ここで、図5を参照して、Ping送信処理を説明する。図5は、Ping送信処理を示したフローチャートである。Ping送信処理では、PC10の使用者により選択された対象デバイス(特定装置)に対して、Pingパケットデータを送信し、該特定装置にアピール指示を実行させる処理である。
Ping送信処理では、まず、IPアドレスメモリ13bに記憶される、自身のIPアドレスをアピール指示元として設定するSNMPメッセージを、特定装置へ送信する(S31)。これにより特定装置は、本PC10からのアピール指示に対してのみ(Pingパケットデータの送信に対してのみ)、アピール(存在位置の表示報知)を実行するように設定される。次に、アピール有効/無効を有効に設定するSNMPメッセージを、該特定装置へ送信する(S32)。これにより特定装置は、本PC10からのアピール指示に対して、アピールが実行可能な状態となる。その後、対象デバイス(特定装置)へPingパケットデータを送信し(S33)、一定時間のウエイトの後(S34)、アピール強制終了検知処理を実行する(S35)。
ここで、図6を参照して、アピール強制終了検知処理(S35)を説明する。図6は、アピール強制終了検知処理を示したフローチャートである。アピール強制終了検知処理は、対象デバイス(特定装置)がアピールを実行できる状態にあるか否か、アピールの実行中であるか否かを判断し、その結果を返り値として返す処理である。特定装置の使用者によって操作キー24,34が操作された場合や、アピールの実行がアピールタイムアウト値を超えた場合などに、特定装置で実行中のアピールは終了し、アピールが実行できない状態なる。
まず、アピール有効/無効を問い合わせるSNMPメッセージを、該特定装置へ送信する(S41)。問い合わせの結果、アピールが有効であれば(S42:Yes)、強制終了未検知を返り値として返し(S44)、アピールが無効であれば(S42:No)、強制終了検知を返り値として返す(S43)。
図5に戻る。アピール強制終了検知処理(S35)の結果、その返り値が強制終了検知であれば(S36:Yes)、本Ping送信処理を終了し、図2のS8の処理により、LCD16のリスト表示を図13(a)の状態に戻して(S8)、一連のアピール指示処理を終了する。
アピール強制終了検知処理(S35)の結果、その返り値が強制終了未検知であれば(S36:No)、PC10の使用者によって、アピール指示を出したPC10からその解除がなされたか否かを判断する(S37)。アピール指示が解除されていなければ(S37:No)、前述した図3のタスク実行中警告処理を実行する(S38)。タスク実行中警告処理の結果、アピール続行の返り値を受け取れば(S39:Yes)、処理をS33へ移行して、Pingパケットデータを再度送信し、前述した処理を繰り返す。このように、アピール指示の実行中には、Pingパケットデータが特定装置へ繰り返し送信され続ける。
一方、PC10の使用者によって、アピール指示が解除されるか(S37:Yes)、或いは、タスク実行中警告処理の結果、アピール中止の返り値を受け取った場合には(S39:No)、処理をS40へ移行して、アピール有効/無効を無効に設定するSNMPメッセージを、該特定装置へ送信し(S40)、該特定装置でのアピールを終了させる。その後、図2のS8の処理により、LCD16のリスト表示を図13(a)の状態に戻して(S8)、一連のアピール指示処理を終了する。
図7は、アピール中の設定変更指示処理を示したフローチャートである。アピール指示の対象とされる特定装置に対して、その印刷様式の設定指示や印刷指示がなされた場合に本処理は実行される。
まず、アピールの指示対象とされている特定装置に対して、何らかの設定変更の指示が、アピール指示を行ったPC10からなされると(S51)、アピール指示の終了を促す旨の警告がLCD16へ表示される(S52)。その警告表示を見たPC10の使用者が、アピールの終了を指示すると(S53:Yes)、アピール指示を解除して、図2から図6で説明した一連のアピール指示処理を終了する(S54)。かかるアピール指示の終了により、LCD16の表示画面は、図13(a)の状態に戻される。なお、アピール指示の終了を促す旨の警告がLCD16に表示されても、PC10の使用者によってアピール指示が解除されなければ(S53:No)、S54の処理をスキップして、アピール指示は継続される。
このように、アピール指示の対象とされる特定装置に対して、その印刷様式の設定指示や印刷指示がなされた場合に、実行中のアピール指示の解除を促す。これは、アピール指示により、該特定装置の存在位置がPC10の使用者により確認され、その結果、その特定装置に対して操作を行う場合である。よって、かかる場合には、既にアピール(存在位置の確認)の役割は果たされており、PC10の使用者がアピール終了の指示を怠っている状態なので、アピール終了を促す警告を表示して、PC10の使用者にアピール指示を終了させるのである。
次に、図8から図12を参照して、存在位置の確認報知が行われる特定装置での制御を説明する。図8から図12のフローチャートに示す制御は、本ネットワークシステムに接続された複数のプリンタ20又はMFC30の内、PC10によって特定装置として選択された対象デバイスで実行される制御である。本実施形態では、1のプリンタ20が特定装置として選択された場合を例に説明する。
図8は、SNMPメッセージ受信処理を示したフローチャートである。本処理は、IPアドレスメモリ23aに記憶される自己のIPアドレスを送信先とする、SNMPメッセージを受信する場合に実行される。
まず、SNMPメッセージを受信し(S81)、その受信したSNMPメッセージがアピールタイムアウト値を設定するためのメッセージであれば(S82:Yes)、受信した値をアピールタイムアウト値メモリ23bへ書き込んで(S83)、本処理を終了する。受信したSNMPメッセージがアピールタイムアウト値の設定でなく(S82:No)、アピール表示文字列を設定するためのメッセージであれば(S84:Yes)、受信した文字列をアピール表示文字列メモリ23cへ書き込んで(S85)、本処理を終了する。受信したSNMPメッセージがアピール表示文字列の設定でなく(S84:No)、アピール表示色を設定するためのメッセージであれば(S86:Yes)、受信した色をアピール表示色メモリ23dへ書き込んで(S87)、本処理を終了する。
受信したSNMPメッセージがアピール表示色の設定でなく(S86:No)、アピール指示元の装置を設定するためのメッセージであれば(S88:Yes)、受信したIPアドレスをアピール指示元メモリ23eへ書き込んで(S89)、本処理を終了する。受信したSNMPメッセージがアピール指示元の設定でなく(S88:No)、アピール有効を設定するためのメッセージであれば(S90:Yes)、アピール有効フラグ23fをオンして(S91)、本処理を終了する。受信したSNMPメッセージがアピール有効の設定でなく(S90:No)、アピール無効を設定するためのメッセージであれば(S92:Yes)、アピール有効フラグ23fをオフして(S93)、本処理を終了する。なお、受信したSNMPメッセージがアピール無効の設定でもなければ(S92:No)、受信したSNMPメッセージに対応する処理を実行し(S94)、本処理を終了する。
図9は、特定装置としてのプリンタ20で実行されるアピール実行処理を示したフローチャートである。アピール実行処理では、まず、Pingパケットデータを受信したか否かを判断し(S101)、受信していなければ(S101:No)、本処理を終了する。一方、Pingパケットデータを受信すれば(S101:Yes)、アピール開始判断処理を実行して(S102)、アピール(本プリンタ20の存在位置の確認報知)を実行できるか否かを判断する。。
ここで、図10を参照して、アピール開始判断処理を説明する。図10は、アピール開始判断処理を示したフローチャートである。アピール開始判断処理は、受信したPingパケットデータに基づいて、アピール(本プリンタ20の存在位置の確認報知)を実行して良いか否かを判断するための処理である。
まず、アピール指示元メモリ23eに記憶されるIPアドレスを読み込み(S121)、そのIPアドレスがPingパケットデータの送信元装置のIPアドレスと同一か判断する(S122)。IPアドレスが同一であれば(S122:Yes)、アピール有効フラグ23fがオンされているか判断し(S123)、オンされていれば(S123:Yes)、アピールの実行時間をカウントするタイムアウトカウンタの値を初期化し(S124)、本処理の返り値としてアピール有効を返す(S125)。
一方、IPアドレスがPingパケットデータの送信元装置のIPアドレスと不一致であれば(S122:No)、そのPingパケットデータに応答してアピール指示することはできないので、本処理の返り値としてアピール無効を返す(S126)。これは、アピールの実行に際し、アピール表示文字列やアピール表示色の設定が行われるので、その設定を行った装置からの指示にのみアピールを実行するように構成しているからである。また、IPアドレスが同一であっても(S122:Yes)、アピール有効フラグ23fがオフされていれば(S123:No)、この場合にも、Pingパケットデータに応答してアピール指示することはできないので、本処理の返り値としてアピール無効を返す(S126)。
図9に戻る。アピール開始判断処理(S102)の返り値が、アピール無効であれば(S103:No)、アピール開始することはできないので、かかる場合には、本処理を終了する。一方、アピール開始判断処理(S102)の返り値が、アピール有効であれば(S103:Yes)、本プリンタ20の存在位置をPC10の使用者に確認させるための報知処理(アピール)を実行する。即ち、アピール表示文字列メモリ23cに記憶される文字列を表示パネル25に表示し(S104)、その表示パネル25の背景色を、アピール表示色メモリ23dに記憶される色に変更する(S105)。これにより、特定装置として選択されたプリンタ20の表示を変更して、存在位置の報知が行われる。図13(d)に、かかる報知の表示状態が図示されている。本実施形態では、アピール表示文字列として「Accessed by Management Tool!」が設定され、アピール表示色として赤色が設定された場合を例示しているので、表示パネル25には「Accessed by Management Tool!」の文字が赤色の白抜き文字として表示される。かかる表示は、アピールを指示するPC10の表示と対応しているので、存在位置の報知を行っているプリンタ20の確認を正確に行わせることができる。
その後は、Pingパケットデータを再度受信したか否かを確認し(S106)、受信していなければ(S106:No)、アピールの実行時間を計時するタイムアウトカウンタの値がアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される値を超えたか判断される(S107)。判断の結果、計時された時間がアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される値を超えていなければ(S107:No)、処理をS106へ移行してPingパケットデータの受信を待機する。一方、計時された時間がアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される値を超えていれば(S107:Yes)、処理をS110へ移行して、アピール有効フラグ23fをオフし(S110)、表示パネル25の表示をPingパケットデータの受信前の状態に戻して(S111)、アピールの実行を終了する。これにより、アピールの実行後、PC10から何ら操作が指示されない場合にも、アピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される時間の経過により、該アピールの実行を自動的に終了させることができる。
S106の処理で、Pingパケットデータの受信が確認されると(S106:Yes)、アピール続行判断処理を実行する(S108)。ここで、図11を参照して、アピール続行判断処理(S108)を説明する。図11は、アピール続行判断処理を示したフローチャートである。アピール続行判断処理は、アピールの実行中に、Pingパケットデータを受信した場合に実行される処理であり、アピール続行の可否が判断される。
まず、アピール指示元メモリ23eに記憶されるIPアドレスを読み込み(S131)、そのIPアドレスがPingパケットデータの送信元装置のIPアドレスと同一か判断する(S132)。IPアドレスが同一であれば(S132:Yes)、アピール有効フラグ23fがオンされているか判断し(S133)、オンされていれば(S133:Yes)、アピールの実行時間をカウントするタイムアウトカウンタの値を初期化し(S134)、本処理の返り値としてアピール続行を返す(S135)。これにより、アピールは、再度、アピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される時間分継続して実行される。
一方、IPアドレスがPingパケットデータの送信元装置のIPアドレスと不一致であれば(S132:No)、アピールの実行時間を計時するタイムアウトカウンタの値がアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される値を超えたか判断する(S136)。判断の結果、計時された時間がアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される値を超えていなければ(S136:No)、本処理の返り値としてアピール続行を返す(S135)。逆に、計時された時間がアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される値を超えていれば(S136:Yes)、本処理の返り値としてアピール停止を返す(S137)。
図9に戻る。アピール続行判断処理(S108)を実行した結果、その返り値がアピール続行であれば(S109:Yes)、処理をS106へ移行して、前述した処理を繰り返す。一方、アピール続行判断処理(S108)の返り値が、アピール停止であれば(S109:No)、アピール有効フラグ23fをオフし(S110)、表示パネル25の表示をPingパケットデータの受信前の状態に戻して(S111)、アピールの実行を終了する。
図12は、アピール強制終了処理を示したフローチャートである。アピール強制終了処理は、特定装置としてのプリンタ20で実行されているアピール(本プリンタ20の存在位置の確認報知処理)を、強制的に終了する処理であり、アピール実行中のプリンタ20で、何らかのエラーやワーニング(警告)が発生したり、プリンタ20の使用者により操作キー24が操作された場合に実行される。
アピール強制終了処理では、表示パネル25の表示をPingパケットデータの受信前の状態に戻し(S141)、アピール有効フラグ23fをオフして(S142)、実行中のアピールを強制的に終了する。エラーやワーニングの発生時、或いは、使用者による操作キー24の操作時には、表示パネル25にはプリンタ20の状況や操作状況等の必要事項が表示される。かかる場合のように、プリンタ20の表示パネル25に表示するべき必要事項が発生した場合には、アピール強制終了処理によって、図13(d)のアピール表示を直ちに終了することにより、該必要事項を表示させることができる。
なお、アピール有効フラグ23fをオフすることにより、PC10で実行される図6のアピール強制終了検知処理(S35)によって、特定装置(本プリンタ20)でのアピールの強制終了が検知され、その結果、実行中のアピール指示がPC10においても終了される(図5のS36:Yes)。
以上説明したように、本ネットワークシステムによれば、PC10のLCD16に表示される特定装置が、LANケーブル1に接続される複数のプリンタ20やMFC30のいずれであるかの、存在位置の確認報知(アピール)を、該特定装置の表示を変更して行うことができるので、PC10の使用者はアピールを指示した後、プリンタ20等の表示を視認して回るだけで、その存在位置を確認することができる。また、かかる報知表示は、アピール指示したPC10と、特定装置とで同様な態様で行われるので、複数のアピールが複数のPC10を使用して同時期に行われている場合にも、ターゲットとなる特定装置の存在位置を正確に確認することができる。なお、存在位置の確認報知は、文字列や背景色によって行うだけでなく、アイコンなどの図形を表示して行うようにしても良い。また、表示色は、表示画面の全体を変更する背景色としてではなく、文字色や表示画面の一部を変更するものとしても良い。
次に、図14から図21を参照して、第2実施形態のネットワークシステムに接続される特定装置の存在位置の確認制御を説明する。前記した第1実施形態では、アピール指示の実行中には、PingパケットデータがPC10から特定装置としてのプリンタ20へ繰り返し送信され、該Pingパケットデータが送信される間、アピール(存在位置の確認報知)は継続された。これに対し、第2実施形態では、アピールON/OFFをONに設定するSNMPメッセージをPC10から特定装置へ送信することによりアピールが実行され、そのアピールがアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される時間継続すると終了する。即ち、第1実施形態と異なり、アピールを実行させるSNMPメッセージは1回のみ送信されるものである。なお、前記した第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図14は、第2実施形態のネットワークシステムの電気的な構成を示したブロック図である。第2実施形態では、前記した第1実施形態に対し、プリンタ20及びMFC30のRAM23,33の構成が異なっている。
第2実施形態のプリンタ20及びMFC30は、アピール中フラグ23g,33gを有している。アピール中フラグ23g,33gは、アピールの実行中を示すフラグであり、アピールON/OFFをONに設定するSNMPメッセージを受信した場合にオンされ、アピールON/OFFをOFFに設定するSNMPメッセージを受信した場合にオフされる。また、アピール中フラグ23,33gは、アピールの実行がアピールタイムアウト値メモリ23b,33bに記憶される時間なされた結果、該アピールを終了する場合にオフされる。更に、後述する図21のアピール強制終了処理2の実行により、実行中のアピールが終了される場合にも、アピール中フラグ23,33gは、オフされる。
次に、図15から図17を参照して、アピールを指示するPC10での処理を説明する。管理アプリケーションプログラムが実行されると、まず、図15のアピール指示処理が実行される。本処理は、S1からS6までの各処理、及びS8の処理は、前記した第1実施形態の図2の処理と同一であるので、その説明は省略する。アピール設定処理を実行し(S5)、図13(c)に示す状態にLCD16の表示を変更した後(S6)、図16に示すアピール送信処理を実行する(S201)。
図16は、アピール送信処理を示したフローチャートである。アピール送信処理は、PC10の使用者により選択された対象デバイス(特定装置)に対して、アピールON/OFFをONに設定するSNMPメッセージを送信して、該特定装置にアピール指示を実行させる処理である。
アピール送信処理では、まず、アピールON/OFFをONに設定するSNMPメッセージを、アピール実行の対象デバイスである特定装置へ送信する(S202)。その後、一定時間のウエイトをした後(S203)、アピール強制終了検知処理2を実行する(S204)。
ここで、図17を参照して、アピール強制終了検知処理2を説明する。図17は、アピール強制終了検知処理2を示したフローチャートである。アピール強制終了検知処理2では、まず、アピールON/OFFを問い合わせるSNMPメッセージを、アピール指示の対象デバイス(特定装置)に対して送信する(S211)。該問い合わせの結果、アピール実行の対象デバイス(特定装置)で、アピールが継続されていればアピールONが返信され、アピールが終了していればアピールOFFが返信される。よって、該問い合わせの結果、特定装置であるプリンタ20のアピールがOFFに設定されていれば(S212:No)、本処理の返り値として、強制終了検知を返し(S213)、特定装置であるプリンタ20のアピールがONに設定されていれば(S212:Yes)、本処理の返り値として、強制終了未検知を返す(S214)。
図16に戻る。S204のアピール強制終了検知処理2の結果、強制終了検知の返り値を受け取った場合には(S205:Yes)、本処理を終了して、アピールの指示を終了する。これにより、特定装置としてのプリンタ20で終了しているアピールにあわせて、PC10においてもアピール指示を終了することができる。
一方、S204のアピール強制終了検知処理2の結果、強制終了未検知の返り値を受け取った場合には(S205:No)、特定装置としてのプリンタ20ではアピールの実行が継続しているので、その場合には、PC10の使用者によりアピール指示が解除されたか否かを確認し(S206)、アピール指示が解除されていなければ(S206:No)、処理をS203へ移行して、前述した処理を繰り返す。PC10の使用者により、アピール指示が解除されれば(S206:Yes)、アピールON/OFFをOFFに設定するSNMPメッセージを、アピール実行の対象デバイスである特定装置へ送信して(S207)、プリンタ20でのアピール実行を終了させると共に、本PC10でのアピール指示を終了する。
次に、図18から図21を参照して、存在位置の確認報知が行われる特定装置での制御を説明する。図18から図21のフローチャートに示す制御は、本ネットワークシステムに接続された複数のプリンタ20又はMFC30の内、PC10によって特定装置として選択された対象デバイスで実行される制御である。本実施形態では、1のプリンタ20が特定装置として選択された場合を例に説明する。
図18は、SNMPメッセージ受信処理を示したフローチャートである。本処理は、IPアドレスメモリ23aに記憶される自己のIPアドレスを送信先とする、SNMPメッセージを受信する場合に実行される。
まず、SNMPメッセージを受信し(S251)、その受信したSNMPメッセージがアピールタイムアウト値を設定するためのメッセージであれば(S252:Yes)、受信した値をアピールタイムアウト値メモリ23bへ書き込んで(S253)、本処理を終了する。受信したSNMPメッセージがアピールタイムアウト値の設定でなく(S252:No)、アピール表示文字列を設定するためのメッセージであれば(S254:Yes)、受信した文字列をアピール表示文字列メモリ23cへ書き込んで(S255)、本処理を終了する。受信したSNMPメッセージがアピール表示文字列の設定でなく(S254:No)、アピール表示色を設定するためのメッセージであれば(S256:Yes)、受信した色をアピール表示色メモリ23dへ書き込んで(S257)、本処理を終了する。
受信したSNMPメッセージがアピール表示色の設定でなく(S256:No)、アピールONを設定するためのメッセージであれば(S258:Yes)、図19に示すアピール実行処理を行う(S259)。なお、アピール実行処理については、後述する。
受信したSNMPメッセージがアピールONの設定でなく(S258:No)、アピールOFFを設定するためのメッセージであれば(S260:Yes)、アピール中フラグ23gをオフして(S261)、本処理を終了する。受信したSNMPメッセージがアピールOFFの設定でなく(S260:No)、アピールON/OFFを問い合わせるためのメッセージであれば(S262:Yes)、アピール中フラグ23gの内容を問い合わせ先のデバイスへ送信する(S263)。なお、受信したSNMPメッセージがアピールON/OFFを問い合わせるものでもなければ(S262:No)、受信したSNMPメッセージに対応する処理を実行し(S264)、本処理を終了する。
図19を参照して、アピール実行処理(S259)を説明する。図19は、アピール実行処理を示したフローチャートである。前述した通り、このアピール実行処理は、アピールONを設定するSNMPメッセージを受信した場合に実行される。
アピール実行処理では、まず、アピール中フラグ23gをオンし(S271)、アピール表示文字列メモリ23cに記憶される文字列を表示パネル25に表示し(S272)、その表示パネル25の背景色を、アピール表示色メモリ23dに記憶される色に変更する(S273)。これにより、特定装置として選択されたプリンタ20の表示を変更して、存在位置の確認報知が行われる。図13(d)に、かかる報知の表示状態が図示されている。本実施形態では、アピール表示文字列として「Accessed by Management Tool!」が設定され、アピール表示色として赤色が設定された場合を例示しているので、表示パネル25には「Accessed by Management Tool!」の文字が赤色の白抜き文字として表示される。かかる表示は、アピールを指示するPC10の表示と対応しているので、存在位置の報知を行っているプリンタ20の確認を正確に行わせることができる。
その後は、アピール続行判断処理2を実行する(S274)。図20は、アピール続行判断処理2を示したフローチャートである。アピール続行判断処理2では、アピールの実行時間を計時するタイムアウトカウンタの値がアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される値を超えたか判断される(S281)。判断の結果、計時された時間がアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される値を超えていなければ(S281:No)、アピール中フラグ23gの状態が確認され(S282)、該フラグ23gがオンされていれば(S282:Yes)、アピールは継続されているので、本処理の返り値としてアピール続行を返す(S283)。一方、アピール中フラグ23gを確認した結果、該フラグ23gがオフされていれば(S282:No)、既に、プリンタ20でのアピール実行は終了しているので、本処理の返り値としてアピール停止を返す(S285)。
また、S281の処理において、タイムアウトカウンタが計時した時間がアピールタイムアウト値メモリ23bに記憶される値を超えていれば(S281:Yes)、実行中のアピールの終了タイミングの到来であるので、アピール中フラグ23gをオフして(S284)、本処理の返り値としてアピール停止を返す(S285)。
図19に戻る。S274のアピール続行判断処理2の実行後、その返り値がアピール続行であれば(S275:Yes)、処理をS74へ移行して、前述した処理を繰り返す。一方、アピール続行判断処理2の返り値がアピール停止であれば(S275:No)、表示パネル25の表示を、アピール実行前の状態に戻して、実行されていたアピールを終了する(S276)。
図21は、アピール強制終了処理2を示したフローチャートである。アピール強制終了処理2は、特定装置としてのプリンタ20で実行されているアピール(本プリンタ20の存在位置の確認報知処理)を、強制的に終了する処理であり、アピール実行中のプリンタ20で、何らかのエラーやワーニング(警告)が発生したり、プリンタ20の使用者により操作キー24が操作された場合に実行される。
アピール強制終了処理2では、表示パネル25の表示を、アピール実行前の状態に戻し(S291)、アピール中フラグ23gをオフして(S292)、実行中のアピールを強制的に終了する。エラーやワーニングの発生時、或いは、使用者による操作キー24の操作時には、表示パネル25にはプリンタ20の状況や操作状況等の必要事項が表示される。かかる場合のように、プリンタ20の表示パネル25に表示するべき必要事項が発生した場合には、アピール強制終了処理2によって、図13(d)のアピール表示を直ちに終了することにより、該必要事項を表示させることができる。
なお、アピール中フラグ23gをオフすることにより、PC10で実行される図17のアピール強制終了検知処理2(S204)によって、特定装置(本プリンタ20)でのアピールの強制終了が検知され、その結果、実行中のアピール指示がPC10においても終了される(図16のS205:Yes)。
以上説明したように、第2実施形態のネットワークシステムによっても、PC10のLCD16に表示される特定装置が、LANケーブル1に接続される複数のプリンタ20やMFC30のいずれであるかの、存在位置の確認報知(アピール)を、該特定装置の表示を変更して行うことができるので、PC10の使用者はアピールを指示した後、プリンタ20等の表示を視認して回るだけで、その存在位置を確認することができる。また、かかる報知表示は、アピール指示したPC10と、特定装置とで同様な態様で行われるので、複数のアピールが複数のPC10を使用して同時期に行われている場合にも、ターゲットとなる特定装置の存在位置を正確に確認することができる。なお、存在位置の確認報知は、文字列や背景色によって行うだけでなく、アイコンなどの図形を表示して行うようにしても良い。また、表示色は、表示画面の全体を変更する背景色としてではなく、文字色や表示画面の一部を変更するものとしても良い。
なお、請求項に記載の画像入出力装置の受信手段としては、図8及び図18に示すSNMPメッセージ受信処理およびS101のPingパケットデータを受信する処理が該当する。報知実行手段としては、図9及び図19に示すアピール実行処理が該当する。報知時間計時手段としては、タイムアウトカウンタを利用するS107,S124,S134,S136,S281の各処理が該当する。動作実行手段としては、CPU21,31及び印刷部27,37によるプリンタ処理や、CPU31及びモデム40によるファクシミリ処理、CPU31及びスキャナ39によるスキャナ処理、操作キー24,34の操作に応じた処理を例示することができる。実行状態表示手段としては、動作実行手段の実行に応じて、表示パネル25,35の表示を変更する処理が該当する。報知非実行手段としては、図12及び図21に示すアピール強制終了処理とその2とが該当する。主送信手段としては、図4から図7の各処理、及び図15から図17の各処理が該当する。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施形態では、ホスト装置である管理PC10と、プリンタ20及びMFC30とのデータの送受信は、SNMPメッセージのパケットデータと、Pingパケットデータとを用いて行った。しかし、本発明は、必ずしもこれらのデータ形式での送受信に限られるものではなく、他のデータ形式での送受信を用いて本発明を構成することも可能である。他のデータ形式としては、例えば、HTTPパケットデータ、CMIPパケットデータなどのデータ形式を例示することができる。
アピールタイムアウト値メモリ23b,33b、アピール表示文字列メモリ23c,33c、アピール表示色メモリ23d,33dの各値は、すべてPC10からの送信データに基づいて設定されたが、予めプリンタ20及びMFC30のこれらのメモリに、ディフォルト値を設定しておき、PC10からの設定がなされない場合には、該ディフォルト値を使用して、アピール(存在位置の表示報知)を実行しても良い。
更に、アピールの際に、ブザーを鳴動させるなどして、ブザー音を連動させてアピールを実行するようにしても良い。かかる構成によれば、ターゲットなるプリンタ20又はMFC30の存在位置の確認を一層容易に行うことができる。
本実施形態では、画像入出力装置の一例としてのプリンタ20でアピールを行った。しかし、アピールを行う画像入出力装置としては、必ずしもプリンタ20に限られるものではなく、MFC30は当然のこと、表示装置を備えネットワークに接続されるネットワークデバイスであれば、スキャナや、ファクシミリ装置、電話機、カメラ、プロジェクタ、ストレージデバイス、及びこれらの複合機、これらとプリンタとの複合機において、アピールを行うようにしても良い。
本実施形態では、有線LAN上での実施を例示したが、本発明は、必ずしもこれに限られるものではなく、機器(デバイス)が複数接続されるネットワークであれば、有線LAN以外のネットワークにも、当然に適用することはできる。例えば、無線LANや、有線LANと無線LANとが複合したネットワークや、Bluetooth(ブルートゥース)等のネットワークに、本発明を適用することもできる。