以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
[実施例1]
<システムとハードウェア>
図2は、本実施例におけるカスタマイズシステム10の一例を示す図である。図2に示すように、カスタマイズシステム10は、ネットワークを介してMFP5、6、7、8、情報処理装置1、サーバ2などが接続されている。接続される機器の数は図2に示す例に限られない。以下、カスタマイズシステム10では、MFP5が、MFP6〜8に対し、自身のUIのカスタマイズ内容を一括して反映させる例について説明する。また、本実施例では、情報処理装置1やサーバ2が、MFP5〜8のUIを一括してカスタマイズすることもできる。
次に、実施例1における情報処理装置1のハードウェアについて説明する。図3は、実施例1における情報処理装置1のハードウェアの一例を示すブロック図である。図3に示すように、情報処理装置1は、制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、外部記録装置I/F部14、ネットワークI/F部15、入力部16、表示部17を含む。これら各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
制御部11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部11は、主記憶部12に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
主記憶部12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部11が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
補助記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
外部記録装置I/F部14は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記録媒体18(例えば、フラッシュメモリなど)と情報処理装置1とのインタフェースである。
また、記録媒体18に、所定のプログラムを格納し、この記録媒体18に格納されたプログラムは外部記録装置I/F部14を介して情報処理装置1にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは情報処理装置1により実行可能となる。
ネットワークI/F部15は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と情報処理装置1とのインタフェースである。
入力部16は、カーソルキー、数字入力及び各種機能キー等を備えたキーボード、表示部17の表示画面上でキーの選択等を行うためのマウスやスライスパット等を有する。また、入力部16は、ユーザーが制御部11に操作指示を与えたり、データを入力したりするためのユーザインタフェースである。
表示部17は、CRTやLCD等により構成され、制御部11から入力される表示データに応じた表示が行われる。なお、表示部17は、情報処理装置1とは別体であってもよく、その場合の情報処理装置1は、表示部17に表示するための表示制御機能を有する。なお、サーバ2は、情報処理装置1と同様のハードウェア構成を有する。
実施例1におけるMFP5のハードウェアについて説明する。図4は、実施例1におけるMFP5のハードウェアの一例を示すブロック図である。図4に示すように、MFP5は、制御部51、主記憶部52、補助記憶部53、外部記録装置I/F部54、ネットワークI/F部55、操作部56、表示部57、エンジン部58を含む。これら各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続されている。
制御部51は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部51は、主記憶部52や補助記憶部53に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
主記憶部52は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部51が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
補助記憶部53は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
外部記録装置I/F部54は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記録媒体59(例えば、フラッシュメモリ、SDカードなど)とMFP5とのインタフェースである。
また、記録媒体59に、所定のプログラムを格納し、この記録媒体59に格納されたプログラムは外部記録装置I/F部54を介してMFP5にインストールされ、インストールされた所定のプログラムはMFP5により実行可能となる。
ネットワークI/F部55は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器とMFP5とのインタフェースである。
操作部56や表示部57は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、MFP5が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
エンジン部58は、画像データの入出力ユニットとして、紙原稿の読み取り転写紙への印刷を行う。エンジン部58は、スキャナーエンジンなどをさらに備えてもよい。なお、MFP6〜8も、MFP5と同様のハードウェア構成を有する。
<機能>
次に、実施例1におけるMFP5とMFP6の機能について説明する。まず、UIのカスタマイズを一括して反映するMFP5の機能について説明する。図5は、実施例1におけるMFP5の機能の一例を示すブロック図である。
図5に示すMFP5は、通信部100、記憶部103、差異一覧生成部104、カスタマイズ管理部105、操作入力部107、表示制御部108を含む。通信部100は、例えばネットワークI/F部55により実現され、記憶部103は、例えば補助記憶部53により実現されうる。また、差異一覧生成部104、カスタマイズ管理部105、表示制御部108は、例えば制御部51及びワークメモリとしての主記憶部52などにより実現されうる。操作入力部107は、例えば操作部56により実現されうる。
通信部100は、送信部101及び受信部102を含む。送信部101は、MFP5内のデータを外部のMFP6〜8、情報処理装置1などに送信する。送信部101は、例えば、自身が有する機能における操作画面のカスタマイズ情報を外部の機器に送信する。また、送信部101は、外部の機器に、カスタマイズ情報を反映させるための反映情報を送信する。カスタマイズ情報や反映情報については後述する。
受信部102は、外部の機器、例えばMFP6〜8から、カスタマイズ情報の差異を表すカスタマイズ差異情報を受信する。受信部102は、受信したカスタマイズ差異情報を差異一覧生成部104に出力する。なお、受信部102は、受信したカスタマイズ差異情報をカスタマイズ管理部105に出力するようにしてもよい。カスタマイズ差異情報については後述する。
記憶部103は、標準装備された機能及び/又は追加された機能における操作画面に関するカスタマイズ内容を含むカスタマイズ情報を記憶する。
差異一覧生成部104は、受信部102により受信された各MFPのカスタマイズ差異情報を取得し、カスタマイズ差異情報一覧を生成する。差異一覧生成部104は、生成したカスタマイズ差異情報一覧をカスタマイズ管理部105に出力する。
カスタマイズ管理部105は、差異一覧生成部104から取得したカスタマイズ差異情報一覧に基づき、操作画面のカスタマイズを制御する。また、カスタマイズ管理部105は、表示制御部108からカスタマイズ反映要求を受けると、記憶部103からカスタマイズ情報を取得する。取得されたカスタマイズ情報は、送信部101を介して、他のMFP6〜8に送信される。また、カスタマイズ管理部105は、カスタマイズ内容の反映の可否を判定する判定部106を有する。
判定部106は、カスタマイズ差異情報一覧に基づいて、自身のカスタマイズの内容を他のMFP6〜8に反映させるか否かを判定する。判定部106は、例えば、カスタマイズ差異情報の機能のうち、カスタマイズがされていない機能やカスタマイズされている内容が一致する機能の場合、反映可と判定する。判定方法は、この判定方法に限られるものではなく、設計者により判定条件を適宜設計変更されてもよい。判定部106は、カスタマイズ差異情報の機能毎にカスタマイズの可否判定を行なう。
判定部106により反映可と判定された機能のカスタマイズの内容は反映情報として、対応するMFPに対し、送信部101を介して送信される。
操作入力部107は、ユーザーの操作を受け付ける。操作入力部107は、例えば、カスタマイズの設定を反映させる画面から、カスタマイズ内容を他の機器に一括して反映させるためのボタンの押下を検知し、カスタマイズ反映要求を受け付ける。操作入力部107は、カスタマイズ反映要求を受け付けると、表示制御部108にその旨通知する。
表示制御部108は、MFPに関連する各画面の表示を制御する。表示制御部108は、例えば、UIのカスタマイズを行う画面やカスタマイズの設定を他の機器に反映させる画面などの表示制御を行う。表示制御部108は、操作入力部107からカスタマイズ反映要求を取得した場合、カスタマイズ管理部105にその旨通知する。
また、表示制御部108は、カスタマイズ差異情報の一覧を表示する画面や、各MFPの各機能に対し、カスタマイズの反映の可否を表示する画面などの表示制御を行う。
次に、UIのカスタマイズを一括して反映されるMFP6の機能について説明する。図6は、MFP6の機能の一例を示すブロック図である。図6に示すMFP6は、通信部200、記憶部203、差異生成部204、カスタマイズ管理部205、操作入力部207、表示制御部208を含む。MFP6〜8は、MFP5と同様の機能を有する。
通信部200は、例えばネットワークI/F部55などにより実現され、記憶部203は、例えば補助記憶部53などにより実現されうる。また、差異生成部204、カスタマイズ管理部205、表示制御部208は、例えば制御部51及びワークメモリとしての主記憶部52などにより実現されうる。操作入力部207は、例えば操作部56などにより実現されうる。
通信部200は、送信部201及び受信部202を含む。送信部201は、MFP6内のデータを外部のMFP5、情報処理装置1などに送信する。送信部201は、例えば、取得したカスタマイズ情報と、自身が有する機能における操作画面のカスタマイズ情報との差異を表すカスタマイズ差異情報をMFP5に送信する。また、送信部201は、カスタマイズを反映した場合、反映結果をMFP5に送信する。
受信部202は、外部の機器、例えばMFP5から、カスタマイズ情報を受信する。受信部202は、受信したカスタマイズ情報をカスタマイズ管理部205に出力する。また、受信部202は、MFP5からカスタマイズの反映情報を受信する。受信部202は、受信したカスタマイズの反映情報を、カスタマイズ管理部205に出力する。
記憶部203は、標準装備された機能及び/又は追加された機能における操作画面に関するカスタマイズ内容を含むカスタマイズ情報を記憶する。
差異生成部204は、カスタマイズ管理部205からMFP5のカスタマイズ情報及び自身のカスタマイズ情報を取得し、カスタマイズ差異情報を生成する。差異生成部204は、生成したカスタマイズ差異情報をカスタマイズ管理部205に出力する。
カスタマイズ管理部205は、受信部202からMFP5のカスタマイズ情報を取得した場合、記憶部203に記憶されている自身のカスタマイズ情報を取得し、MFP5のカスタマイズ情報と自身のカスタマイズ情報とを差異生成部204に出力する。
カスタマイズ管理部205は、差異生成部204からカスタマイズ差異情報を取得する。取得されたカスタマイズ差異情報は、送信部201を介して、MFP5に送信される。
カスタマイズ管理部205は、反映部206を有する。反映部206は、受信部202から反映情報を取得した場合、反映情報に含まれるカスタマイズ内容を、記憶部203に記憶されているカスタマイズ情報に反映する。反映部206は、反映結果を受信部202に通知する。
操作入力部207は、ユーザーの操作を受け付ける。表示制御部208は、MFPに関連する各画面の表示を制御する。表示制御部208は、例えば、記憶部203に記憶されたカスタマイズ情報に従って、操作画面の表示制御を行う。
なお、図5と図6では、説明の便宜上、カスタマイズ情報を反映する側と反映される側に分けて説明したが、実際のMFPは、カスタマイズ情報を反映する側にも反映される側にもなりうるので、図5と図6とに示した機能を1つのMFPが有してもよい。
<具体例>
次に、具体例を用いて実施例1におけるカスタマイズシステム10の処理について説明する。図7は、具体例で用いる装置を説明する図である。
図7に示すように、MFP5は、機種名は「MPC1800」であり、IPアドレスは「133.139.xxx.1」であり、カスタマイズの設定を他のマシンに反映要求を行う装置である。MFP6は、機種名は「MPC1800」であり、IPアドレスは「133.139.xxx.2」であり、オプション無し、カスタマイズ無しの装置である。MFP7は、機種名は「MPC1800」であり、IPアドレスは「133.139.xxx.3」であり、オプションあり、カスタマイズありの装置である。MFP8は、機種名は「MPC3500」であり、IPアドレスは「133.139.xxx.4」であり、「MPC1800」とはコピー画面の構成が異なる装置である。なお、「MPC1800」の機種は、デフォルトでコピー機能を備えているとする。
・MFP5
図8は、MFP5のオプションの一例を示す図である。図8(A)は、MFP5の外部に付けたオプションを示す。図8(A)に示すように、MFP5は、「フィニッシャー」を装備し、ステープラーで閉じたりすることができる。
図8(B)は、MFP5の内部に付けたオプションを示す。図8(B)に示すように、MFP5は、「ファックスユニット」を装備し、ファックス機能を使用できる。また、MFP5は、「不正カードコピーガードモジュール」を装備し、不正カードコピーガードの地紋がついている文書をコピーすると、画像を抹消して縦線パターンを印刷する。また、MFP5は、「プリンター・スキャナーユニット」を装備し、プリンター機能、スキャナー機能を使用できる。
図9は、MFP5のUIのカスタマイズ内容の一例を示す図である。図9に示すように、MFP5は、コピー機能のコピーTOP画面において、モノクロコピーが初期値として選択状態となるようカスタマイズされている。また、MFP5は、コピー機能の全画面において、スタートキーを押下してコピーする際、不正カードコピーガード機能を使用するかしないかを選択するポップアップ画面が表示されるようカスタマイズされている。
また、MFP5は、FAX機能の全画面において、スタートキーを押下してFAX送信する際、送信先、送信元、送信文書を確かめるポップアップ画面が表示されるようカスタマイズされている。
・MFP6
MFP6は、オプション無し、UIのカスタマイズ無しであり、「MPC1800」機種のデフォルトの機能であるコピー機能しか使用できない。
・MFP7
図10は、MFP7のオプションの一例を示す図である。図10(A)は、MFP7の外部に付けたオプションを示す。図10(A)に示すように、MFP7は、「A4大量給紙トレイ(LCT)」を装備し、A4の用紙をセットできる。
図10(B)は、MFP7の内部に付けたオプションを示す。図10(B)に示すように、MFP7は、「ファックスユニット」を装備し、ファックス機能を使用できる。
図11は、MFP7のUIのカスタマイズ内容の一例を示す図である。図11に示すように、MFP7は、コピー機能のコピーTOP画面において、通常のA4トレイの用紙又は大量給紙トレイの用紙のどちらを選択するかのポップアップ画面が表示されるようカスタマイズされている。
また、MFP7は、FAX機能の全画面において、スタートキーを押下してFAX送信する際、送信先、送信元、送信文書を確かめるポップアップ画面が表示されるようカスタマイズされている。
・MFP8
図12は、MFP8のオプションの一例を示す図である。図12(A)は、MFP8の外部に付けたオプションを示す。図12(A)に示すように、MFP8は、「A4大量給紙トレイ(LCT)」を装備し、A4の用紙をセットできる。また、MFP8は、「フィニッシャー」を装備し、ステープラーで閉じたりすることができる。
図12(B)は、MFP8の内部に付けたオプションを示す。図12(B)に示すように、MFP8は、「ファックスユニット」を装備し、FAX機能を使用できる。MFP8は、「不正カードコピーガードモジュール」を装備し、不正カードコピーガードの地紋がついている文書をコピーすると、画像を抹消して縦線パターンを印刷する。MFP8は、「プリンター・スキャナーユニット」を装備し、プリンター機能、スキャナー機能を使用できる。
図13は、MFP8のUIのカスタマイズ内容の一例を示す図である。図13に示すように、MFP8は、コピー機能のコピーTOP画面において、モノクロコピーが初期値として選択状態となるようカスタマイズされている。また、MFP8は、コピー機能のコピーTOP画面において、通常のA4トレイの用紙又は大量給紙トレイの用紙のどちらを選択するかのポップアップ画面が表示されるようカスタマイズされている。また、MFP8は、コピー機能の全画面において、スタートキーを押下してコピーする際、不正カードコピーガード機能を使用するかしないかを選択するポップアップ画面が表示されるようカスタマイズされている。
また、MFP8は、FAX機能の全画面において、スタートキーを押下してFAX送信する際、送信先、送信元、送信文書を確かめるポップアップ画面が表示されるようカスタマイズされている。
なお、MFP8の機種である「MPC3500」は、「MPC1800」の機種と比べて、コピー画面におけるボタンの配置が異なるとする。
次に、カスタマイズシステム10におけるUIを一括してカスタマイズする全体の処理について説明する。
(1)全体処理
図14は、UIを一括してカスタマイズする処理の一例を示すシーケンス図である。図14に示すステップS101で、ユーザーは、表示画面からカスタマイズの設定を他の画像形成装置に反映させる反映要求を出力し、操作入力部107がその反映要求を受け付ける。
ステップS102で、操作入力部107は、反映要求を受け、表示制御部108に対し、カスタマイズ設定画面の表示要求を出力する。
ステップS103で、表示制御部108は、カスタマイズ設定画面の表示要求を受け、カスタマイズ管理部105に対し、カスタマイズ情報一覧生成要求を出力する。
ステップS104で、カスタマイズ管理部105は、カスタマイズ情報一覧生成要求を受け、記憶部103に対し、自身のカスタマイズ情報の取得要求を出力する。
ステップS105で、記憶部103は、カスタマイズ情報の取得要求を受けると、カスタマイズ管理部105に対し、記憶しているMFP5のカスタマイズ情報をカスタマイズ情報通知として出力する。
図15は、MFP5のカスタマイズ情報の一例を示す図である。図15に示す例は、図8及び9に基づく例である。図15に示すように、カスタマイズ情報は、機種名、IPアドレス、機能名、UIのカスタマイズの有無、UIをカスタマイズした画面、UIをカスタマイズした項目、オプションとの関連の有無、UIをカスタマイズするのに必要なオプション、UIのカスタマイズ内容を有する。
「UIのカスタマイズの有無」は、その機能に対しカスタマイズが行われているか否かを表す。「UIをカスタマイズした画面」は、その機能のどの画面に対してカスタマイズされたかを表す。「UIをカスタマイズした項目」は、どのUIの項目に対してカスタマイズされたかを表す。項目は、例えば、カラー選択や、用紙選択などの操作画面の表示部品などである。「オプションとの関連の有無」は、カスタマイズした場合、オプションとの関連があるか否かを表す。「UIをカスタマイズするのに必要なオプション」は、オプションの関連がある場合に、どのオプションと関連があるかを表す。「UIのカスタマイズ内容」は、カスタマイズを行った内容を表す。
例えば、図15を参照すれば、MFP5は、コピー機能とFAX機能とで「UIのカスタマイズの有無」が「有」になっている。より具体的には、コピーTOP画面のカラー選択に対して、初期値がモノクロコピーにカスタマイズされている。FAX機能では、誤発信を防ぐためのポップアップの追加がカスタマイズされている。図14に示すステップS105では、図15に示すようなカスタマイズ情報が通知される。
図14に戻り、ステップS106で、カスタマイズ管理部105は、差異一覧生成部104に対し、カスタマイズ差異情報の一覧生成要求を出力する。このとき、カスタマイズ情報もカスタマイズ差異情報の一覧生成要求と合わせて出力される。
ステップS107で、差異一覧生成部104は、カスタマイズ管理部105から一覧生成要求及びカスタマイズ情報を受けると、通信部100に対し、カスタマイズ情報とともにカスタマイズ情報の差異取得要求を出力する。
ステップS108で、通信部100は、差異一覧生成部104から差異取得要求及びカスタマイズ情報を受けると、ネットワークを介して接続されているMFP6に対し、カスタマイズ差異情報の差異取得要求及びカスタマイズ情報を送信する。
カスタマイズ差異情報の差異取得要求は、ネットワークを介して接続されている全てのMFPに対して行われる。実施例1では、MFP6〜8がネットワークを介して接続されているので、この3機に対してカスタマイズ差異情報の差異取得要求が送信される。
ステップS109で、MFP6は、カスタマイズ情報の差異を表すカスタマイズ差異情報を生成し、通信部100にカスタマイズ差異情報を送信する。
ステップS110で、通信部100は、ネットワークを介して接続されているMFP7に対し、カスタマイズ差異情報の差異取得要求及びカスタマイズ情報を送信する。
ステップS111で、MFP7は、カスタマイズ情報の差異を表すカスタマイズ差異情報を生成し、通信部100にカスタマイズ差異情報を送信する。
ステップS112で、通信部100は、ネットワークを介して接続されているMFP8に対し、カスタマイズ差異情報の差異取得要求及びカスタマイズ情報を送信する。
ステップS113で、MFP8は、カスタマイズ情報の差異を表すカスタマイズ差異情報を生成し、通信部100にカスタマイズ差異情報を送信する。カスタマイズ差異情報の生成については、図24を用いて後述する。
ステップS114で、通信部100は、各MFPからカスタマイズ差異情報を受信すると、受信したカスタマイズ差異情報を差異一覧生成部104に出力する。
図16は、MFP5とMFP6とのカスタマイズ差異情報の一例を示す図である。カスタマイズ差異情報は、カスタマイズを反映するMFPの機能に対する各カスタマイズ項目と、反映される側のMFPの機能に対する各カスタマイズ項目とに差異がある場合、その差異が起こる理由を有する。
図16に示すように、「カスタマイズの差異が起こる理由」に、差異の理由が記載されている。本実施例では、分かりやすくするため、「カスタマイズの差異が起こる理由」を記述形式にしている。他にも、各カスタマイズ項目に差異があるか否か、差異がある場合にカスタマイズの有無、カスタマイズがある場合に同じ内容のカスタマイズか否か、オプションとの関連の有無が一致するか、オプションとの関連が一致する場合にUIをカスタマイズするのに必要なオプションが一致するか否かを表してもよい。
図16に示すように、カスタマイズ差異情報は、どの機器との差異かを示すため、機種名、IPアドレスにはMFP6の内容が記述される。コピー機能に対して、MFP6は、カスタマイズを行っていないので、MFP5との差異が起こる理由は、「カスタマイズが実施されていないため」となる。
また、FAX機能、スキャナー機能、プリンター機能に対して、MFP6は、これらの機能を装備していないので、MFP5との差異が起こる理由は、「各オプションが付いていないため」となる。
図17は、MFP5とMFP7とのカスタマイズ差異情報の一例を示す図である。図17に示すように、カスタマイズ差異情報の機種名、IPアドレスにはMFP7の内容が記述される。コピー機能に対して、MFP7は、MFP5とは別のオプションが付いており、そのオプションでカスタマイズが行われているので、MFP5との差異が起こる理由は、「別のオプション(LCT)でカスタマイズが行われているため」となる。
FAX機能に対して、MFP7は、MFP5と同じカスタマイズが行なわれているので、MFP5との差異が起こる理由は、「差異が無い、同じUIのカスタマイズが行われている」となる。
また、スキャナー機能、プリンター機能に対して、MFP7は、これらの機能を装備していないので、MFP5との差異が起こる理由は、「各オプションが付いていないため」となる。
図18は、MFP5とMFP8とのカスタマイズ差異情報の一例を示す図である。図18に示すように、カスタマイズ差異情報の機種名、IPアドレスにはMFP8の内容が記述される。コピー機能に対して、MFP8は、MFP5とは機種が異なるので、MFP5との差異が起こる理由は、「MPC1800とコピー画面の構成(ボタンの配置)が異なる」となる。
FAX機能に対して、MFP8は、MFP5と機種が異なるので、MFP5との差異が起こる理由は、「MPC1800とコピー画面の構成(ボタンの配置)が異なる」となる。これは、オプション画面は、標準装備されたコピー画面に基づき構成されるので、標準装備されたコピー画面の構成が異なると、オプション画面の構成も異なるからである。
スキャナー機能、プリンター機能に対して、MFP8は、MFP5と機種が異なるので、MFP5との差異が起こる理由は、「MPC1800とコピー画面の構成(ボタンの配置)が異なる」となる。
図16〜18に示すカスタマイズ差異情報が、図14のステップS114で、差異一覧生成部104に取得される。
図14に戻り、ステップS115で、差異一覧生成部104は、通信部100から各MFPのカスタマイズ差異情報を取得し、カスタマイズ差異情報一覧を生成する。
図19は、カスタマイズ差異情報一覧の一例を示す図である。図19に示す例では、図16〜18のカスタマイズ差異情報を一覧にした例である。差異一覧生成部104は、図19に示すようなカスタマイズ差異情報一覧を生成する。
図14に戻り、ステップS116で、差異一覧生成部104は、生成したカスタマイズ差異情報一覧をカスタマイズ管理部105に出力する。
ステップS117で、カスタマイズ管理部105(判定部106)は、MFP5のカスタマイズ内容を反映することが可能な各MFPの機能を判定する。この判定処理については、図26を用いて後述する。
図20は、反映判定結果の一例を示す図である。図20に示す例では、「カスタマイズの差異が起こる理由」の記載が、「カスタマイズが実施されていないため」、「差異が無い、全く同じUIのカスタマイズが行われている」の場合、反映できると判定する。カスタマイズ管理部105は、図20に示すような反映判定結果を得る。
図14に戻り、ステップS118で、カスタマイズ管理部105は、反映判定結果に基づいて、通信部100に対し、他のMFP6〜8にカスタマイズの反映要求を出力するよう要求する。
ステップS119で、通信部100は、MFP6に対し、カスタマイズの反映情報の反映要求を送信する。このとき、カスタマイズの内容を含む反映情報も合わせて送信される。
図21は、MFP6に対する反映情報の一例を示す図である。この反映情報は、MFP5のカスタマイズ情報のうち、反映判定結果が「反映できる」を示すコピー機能における各カスタマイズ項目である。この反映情報は、通信部100により、MFP6に送信される。
図14に戻り、ステップS120で、MFP6は、カスタマイズの反映情報の反映通知を通信部100に送信する。カスタマイズ反映処理については、図27を用いて後述する。反映通知には反映結果が含まれる。
ステップS121で、通信部100は、MFP7に対し、カスタマイズの反映要求を送信する。このとき、カスタマイズの内容を含む反映情報も合わせて送信される。反映情報は、図20に示すMFP7について、「反映できる」と判定されたFAX機能におけるMFP5の各カスタマイズ項目を示す。
ステップS122で、MFP7は、カスタマイズの反映情報の反映通知を通信部100に送信する。
ステップS123で、通信部100は、各MFP6,7から受信した反映通知をカスタマイズ管理部105に出力する。
ステップS124で、カスタマイズ管理部105は、取得した反映通知に基づいて、カスタマイズ反映情報一覧を生成する。カスタマイズ反映情報一覧は、MFPのカスタマイズ内容を反映したか否かを表す。
図22は、カスタマイズ反映情報一覧の一例を示す図である。図22に示すように、カスタマイズが反映された機能については、MFP5のカスタマイズ情報が上書きされている。例えば、図22に示すMFP6のコピー機能について、「UIのカスタマイズの有無」、「UIをカスタマイズした画面」、「UIをカスタマイズした項目」、「オプションとの関連の有無」、「UIをカスタマイズするのに必要なオプション」、「UIのカスタマイズ内容」が、MFP5のカスタマイズ項目の内容に上書きされる。また、「カスタマイズの反映結果」は、基本的には、図20に示す反映判定結果が「できる」であれば「反映した」となり、判定結果が「できない」であれば「反映しなかった」となる。
図14に戻り、ステップS125で、カスタマイズ管理部105は、生成したカスタマイズ反映情報一覧を表示制御部108に出力する。
ステップS126で、表示制御部108は、表示部57に対し、カスタマイズ設定反映画面の表示要求を出力する。
ステップS127で、表示部57は、カスタマイズ設定反映画面を生成する。カスタマイズ設定反映画面は、各MFPのカスタマイズ情報をタブに分け、全てのカスタマイズ項目を表示する画面を生成してもよいし、一部のカスタマイズ項目を表示する画面でもよい。また、表示するカスタマイズ項目はどのカスタマイズ項目でも構わない。ステップS128で、表示部57は、カスタマイズ設定反映画面を表示する。
なお、表示部57に表示する画面は、表示制御部108で生成し、生成された画面が表示部57に表示されるようにしてもよい。
図23は、カスタマイズ設定反映画面の一例を示す図である。図23に示すように、カスタマイズ設定反映画面は、MFP毎にタブで分けられ、図22に示すカスタマイズ反映情報一覧の内容が表示される。
これにより、ユーザーは、「カスタマイズの反映結果」の欄を見れば、どの機能に対してカスタマイズが反映されたかを把握することができる。また、ユーザーは、MFP毎に、どの機能のどの部分がカスタマイズされたかを容易に把握できるようになる。
(2)差異情報生成処理
図24は、カスタマイズ差異情報を生成する処理の一例を示すシーケンス図である。図24に示すステップS108、S109は、図14に示すステップS108、S109である。
ステップS201で、MFP6の通信部200は、MFP5から受信したカスタマイズ情報とともにカスタマイズ差異情報の取得要求をカスタマイズ管理部205に出力する。
ステップS202で、カスタマイズ管理部205は、通信部200から、カスタマイズ差異情報の取得要求を受けると、記憶部203に対し、自身のカスタマイズ情報を取得するための取得要求を出力する。
ステップS203で、記憶部203は、カスタマイズ情報の取得要求を受けると、自身のカスタマイズ情報をカスタマイズ情報通知としてカスタマイズ管理部205に出力する。
図25は、MFP6のカスタマイズ情報の一例を示す図である。図25に示すように、MFP6は、標準装備のコピー機能だけが装備され、カスタマイズは行われていない。よって、コピー機能の所定の各カスタマイズ項目は全て「無」になる。ここで、所定の各カスタマイズ項目とは、「UIのカスタマイズの有無」、「UIをカスタマイズした画面」、「UIをカスタマイズした項目」、「オプションとの関連の有無」、「UIをカスタマイズするのに必要なオプション」、「UIのカスタマイズ内容」である。
図24に戻り、ステップS204で、カスタマイズ管理部205は、通信部200から取得したカスタマイズ情報と、記憶部203から取得したカスタマイズ情報との差異を生成する要求を差異生成部204に出力する。このとき、通信部200から取得したカスタマイズ情報及び記憶部203から取得したカスタマイズ情報も合わせて出力される。
ステップS205で、差異生成部204は、取得した2つのカスタマイズ情報に基づき、カスタマイズ差異情報を生成する。差異生成部204は、2つのカスタマイズ情報の同じ機能における所定の各カスタマイズ項目が全て一致していれば、差異なしとする。差異生成部204は、2つのカスタマイズ情報の同じ機能における所定の各カスタマイズ項目が全て一致しなければ、その差異が起こる理由を判定する。差異が起こる理由として、カスタマイズを実施していない、又は異なるカスタマイズを行っている、などが考えられる。
差異生成部204は、差異の判定を行なった場合、図16に示すうように「カスタマイズの差異が起こる理由」に判定結果を記述する。差異生成部204は、このようにして、図16に示すカスタマイズ差異情報を生成する。
ステップS206で、差異生成部204は、生成したカスタマイズ差異情報をカスタマイズ差異情報通知としてカスタマイズ管理部205に出力する。
ステップS207で、カスタマイズ管理部205は、差異生成部204から取得したカスタマイズ差異情報を、通信部200に対し、カスタマイズ差異情報通知として出力する。
ステップS109で、通信部200は、カスタマイズ差異情報を、カスタマイズ差異情報通知としてMFP5に送信する。
上記処理は、MFP7、8でも同様に行われる。
(3)反映可否の判定処理
図26は、カスタマイズの反映可否の判定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す処理は、図14に示すステップS117で行われる処理である。
ステップS301で、判定部106は、カスタマイズ差異情報一覧に基づき、「UIのカスタマイズの有無」の欄の設定値を判定する。判定結果が「無」であればステップS305に進み、判定結果が「有」であればステップS302に進み、判定結果が「存在しない」であれば次の機能の判定を行う。判定結果の「存在しない」について、反映する側の機器に装備されているが、反映される側の機器には装備されていないオプションがある場合に、「存在しない」と判定される。
ステップS302で、判定部106は、カスタマイズ差異情報に含まれる所定の各カスタマイズ項目が全て一致するかを判定する。ここでの所定の各カスタマイズ項目は、「UIをカスタマイズした画面」、「UIをカスタマイズした項目」、「オプションとの関連の有無」、「UIをカスタマイズするのに必要なオプション」、「UIのカスタマイズ内容」である。全て一致する場合(S302−YES)ステップS303に進み、全て一致しない場合(S302−NO)ステップS304に進む。
ステップS303で、判定部106は、カスタマイズ項目「カスタマイズの差異が起こる理由」が「差異が全く無い。全く同じUIのカスタマイズが行われる」と同じか判定する。判定部106が同じと判定した場合(S303−YES)ステップS307に進み、判定部106が違うと判定した場合(S303−NO)ステップS304に進む。
ステップS304で、判定部106は、判定部106は、カスタマイズ項目「カスタマイズの反映判定結果」の欄を「できない」に設定する。
ステップS305で、判定部106は、項目「オプションの関連の有無」が一致するか否かを判定する。一致する場合(S305−YES)ステップS306に進み、一致しない場合(S305−NO)ステップS304に進む。
ステップS306で、判定部106は、「UIをカスタマイズするのに必要なオプション」が一致するか否かを判定する。一致する場合(S306−YES)ステップS307に進み、一致しない場合(S306−NO)ステップS304に進む。
ステップS307で、判定部106は、カスタマイズ項目「カスタマイズの反映判定結果」の欄を「できる」に設定する。
ステップS304又はステップS307の処理が終了すると、次の機能に対してステップS301の処理を行う。判定部106は、この処理を各MFPの機能毎に行う。図26に示す処理を行うことで、図20に示す反映判定結果が得られる。
図26に示す処理は、反映される側にカスタマイズがされていなければ反映を許可し、カスタマイズがされていれば反映を許可しないという考えに基づく。一方、カスタマイズの有無に関係なく反映させたい場合は、反映する機器と反映される機器とで重複する全ての機能において、カスタマイズ項目「カスタマイズの反映判定結果」の欄を「できる」と設定すればよい。
(4)反映処理
図27は、反映処理の一例を示すシーケンス図である。図27に示すステップS119とS120は、図14に示すステップS119とS120である。
ステップS401で、通信部200は、MFP5から受信したカスタマイズの反映要求と反映情報とをカスタマイズ管理部205に出力する。
ステップS402で、カスタマイズ管理部205(反映部206)は、通信部200から反映要求を受けると、反映情報(図21参照)を記憶部203に出力する。
ステップS403で、記憶部203は、反映情報を、記憶しているカスタマイズ情報に反映させる。
ステップS404で、記憶部203は、反映が終わると、カスタマイズ管理部205に対し、反映結果を含むカスタマイズ反映情報の反映通知を出力する。
ステップS405で、カスタマイズ管理部205は、通信部200に対し、カスタマイズ反映情報の反映通知を出力する。
ステップS120で、通信部200は、MFP5に対し、反映結果を含む反映通知を送信する。
(5)反映しなかった機能に対する処理
次に、判定部106により反映できないと判定され、MFP5のカスタマイズ内容が反映されなかった機能に対する処理について説明する。
図28は、カスタマイズ内容が反映されなかった機能に対する処理の一例を示すシーケンス図である。図28に示すステップS501で、ユーザーは、図14に示すステップS128の後処理として、機器に委譲する、全て反映しない、ユーザーがカスタマイズする、のいずれかを選択し、操作入力部107がその選択肢を検知する。
・機器に委譲する場合
ステップS502で、操作入力部107は、反映結果を通知する画面の表示要求を表示制御部108に出力する。
ステップS503で、表示制御部108は、結果通知画面の表示要求を受け、カスタマイズ管理部105に対し、カスタマイズ情報に差異がある機能のカスタマイズ要求を出力する。
ステップS504で、カスタマイズ管理部105は、カスタマイズ要求を受けると、ネットワークに接続されている機器の数だけ、カスタマイズ情報に差異がある機能の反映情報を生成する。
この反映情報の生成方法は、MFP5が各MFPの類似する機能のカスタマイズ内容を保持しておき、類似するカスタマイズ内容についてはカスタマイズを反映するという方法がある。
例えば、MFP5は、カスタマイズ情報の類似情報を記憶部103に保持しておく。図29は、カスタマイズ情報の類似情報の一例を示す図である。図29に示す例では、機種「MPC1800」のカスタマイズ内容に類似するカスタマイズ内容を示す。説明の便宜上「UIをカスタマイズした画面」、「UIをカスタマイズした項目」、「オプションとの関連の有無」、「UIをカスタマイズするのに必要なオプション」は記載しているが、これらのカスタマイズ項目は、類似するか否かの判定には不要である。
カスタマイズ管理部105は、反映される側の機能のデフォルト値又はカスタマイズ内容が「類似のカスタマイズ」に該当するかを判定する。カスタマイズ管理部105は、該当すると判定した場合、その機能については、MFP5のカスタマイズ内容を反映するとして反映情報を生成する。例えば、MFP7のコピー機能におけるカラー選択の初期値が「カラー」であった場合、図29に示す類似のカスタマイズに該当する。よって、MFP7のコピー機能におけるカラー選択の初期値をカスタマイズするため、MFP5のカスタマイズ内容である「初期値=モノクロコピー」が、MFP5の反映情報に含まれる。
なお、MFP6に対しては、オプションが無いためこれ以上カスタマイズすることはできない。また、MFP8に対しては、図29に示す類似情報の「MPC3500」バージョンを記憶部103に保持しておけば、同様にして反映情報を生成できる。
なお、反映情報の生成の仕方としては、ランダムに反映情報を生成してもよく、前述した例に限られない。
図28に戻り、ステップS506、S507、ステップS508、509の処理は、図14に示すS119、120の処理、図27に示す処理と同様の処理である。
ステップS510で、通信部100は、各MFPから受信した反映通知をカスタマイズ管理部105に出力する。
ステップS511で、カスタマイズ管理部105は、表示制御部108に対し、カスタマイズに差異がある機能の反映結果通知を行う。
ステップS512で、表示制御部108は、表示部57に対し、ステップS502以降に反映した結果の画面の表示要求を出力する。
ステップS513で、表示部57は、結果画面の表示要求を受け、ステップS502以降に反映した結果の画面(委譲後の結果画面ともいう)を生成する。ステップS514で、表示部57は、生成した委譲後の結果画面を表示する。
図30は、委譲後の結果画面の一例を示す図である。図30は、MFP7のタブが表示されている。図30に示す枠301で囲まれた部分が、機器委譲後にMFP5のカスタマイズ内容が反映された箇所である。
これにより、カスタマイズに差異がある機能においても、機器に委譲してカスタマイズを反映させることができ、ユーザーの負担を軽減させることができる。
・全てカスタマイズしない場合
ステップS601で、操作入力部107は、ステップS501の選択結果を受け、表示制御部108に対し、カスタマイズに差異がある機能をカスタマイズしなかったことを通知する画面表示要求を出力する。
ステップS602で、表示制御部108は、画面表示要求を受けると、カスタマイズ管理部105に対し、カスタマイズに差異がある機能の全てをカスタマイズしていないかの確認要求を出力する。
実施例1では、ステップS118で、カスタマイズに差異がある機能に関して、カスタマイズを反映するように要求を出していないので、カスタマイズ管理部105内で確認を行うだけでよい(S603)。
ステップS604で、カスタマイズ管理部105は、表示制御部108に対し、カスタマイズに差異がある機能の全てをカスタマイズしていなかったことを通知する。
ステップS605で、表示制御部108は、確認が終了したら、表示部57に対し、カスタマイズに差異がある機能をカスタマイズしなかったことを通知する画面表示要求を出力する。
ステップS606で、表示部57は、画面表示要求を受けると、表示部57に対し、カスタマイズをしなかったことを通知する画面を生成する。
ステップS607で、表示部57は、カスタマイズに差異がある機能をカスタマイズしなかったことを通知する画面を表示する。
図31は、カスタマイズしなかった画面の一例を示す図である。図31に示すように、この画面は、カスタマイズに差異がある機能をカスタマイズしなかったことを示す。また、この画面は、カスタマイズされなかったカスタマイズ項目を表示するようにしてもよい。
・ユーザーがカスタマイズする場合
ステップS701で、操作入力部107は、ステップS501の選択結果を受け、表示制御部108に対し、個々の機器のカスタマイズに差異がある機能のカスタマイズができるように要求する。
ステップS702で、表示制御部108は、ユーザーに対して、個々の機器のカスタマイズに差異がある機能をカスタマイズする画面を表示制御する。なお、個々の機器のカスタマイズの仕方は既知の方法を用いればよい。
ステップS703で、ユーザーは、操作入力部107に対し、カスタマイズの設定を他の機器に反映する要求をする。これ以降の処理は図14に示す処理と同様である。
以上、実施例1によれば、機種が異なる場合や、オプションが異なる場合であっても、一括してカスタマイズ内容を反映させることができる。また、実施例1によれば、カスタマイズを反映する各機器に対して、反映の可否、反映の内容を表示する画面を提供することで、ユーザーに反映の結果を容易に把握させることができる。また、実施例1によれば、カスタマイズを反映しなかった機能に対して、後処理の選択肢を提供することで、ユーザーの所望する後処理を行うことができる。
[実施例2]
次に、実施例2におけるカスタマイズシステムについて説明する。実施例2におけるシステム構成は、図2に示す構成と同様である。実施例2では、情報処理装置1又はサーバ2は、MFP5〜8の中からカスタマイズを反映する機器を選択し、選択した機器のカスタマイズ内容を、他の機器に反映させる。
<機能>
実施例2における情報処理装置1又はサーバ2の機能について説明する。以下では、情報処理装置1を例に説明するが、サーバ2も情報処理装置1と同様の機能を有する。
図32は、情報処理装置1の機能の一例を示すブロック図である。図32に示す情報処理装置1は、通信部400、取得部403、差異一覧生成部404、カスタマイズ管理部405、操作入力部407、表示制御部408を含む。
通信部400は、例えばネットワークI/F部15により実現されうる。また、取得部403、差異一覧生成部404、カスタマイズ管理部405、表示制御部408は、例えば制御部11及びワークメモリとしての主記憶部12などにより実現されうる。操作入力部407は、例えば入力部16により実現されうる。
通信部400は、送信部401及び受信部402を含む。送信部401は、選択されたMFPに対して、カスタマイズ情報の取得要求を行う。受信部402は、カスタマイズ情報の取得要求を送信したMFPから、カスタマイズ情報を取得する。送信部401及び受信部402のその他の機能は、図5に示す送信部101及び受信部102の機能と同様である。
取得部403は、カスタマイズ情報を反映するMFPをユーザーに選択させ、送信部401を介して、選択されたMFPに対して、カスタマイズ情報の取得要求を送信する。取得部403は、受信部402が受信したカスタマイズ情報を取得し、記憶する。
差異一覧生成部404は、実施例1の差異一覧生成部104と同様の機能を有し、受信部402により受信された各MFPのカスタマイズ差異情報を取得し、カスタマイズ差異情報一覧を生成する。差異一覧生成部404は、生成したカスタマイズ差異情報一覧をカスタマイズ管理部405に出力する。
カスタマイズ管理部405は、差異一覧生成部404から取得したカスタマイズ差異情報一覧に基づき、操作画面のカスタマイズを制御する。また、カスタマイズ管理部405は、表示制御部408からカスタマイズ反映要求を受けると、取得部403からカスタマイズ情報を取得する。取得されたカスタマイズ情報は、送信部401を介して、このカスタマイズ情報を記憶するMFP以外の他のMFPに送信される。また、カスタマイズ管理部405は、カスタマイズ内容の反映の可否を判定する判定部406を有する。
判定部406は、実施例1における判定部106と同様の機能を有し、カスタマイズ差異情報一覧に基づいて、選択されたカスタマイズ内容を他のMFPに反映させるか否かを判定する。判定部406により反映可と判定された機能のカスタマイズの内容は、対応するMFPに対し、送信部401を介して送信される。
操作入力部407は、ユーザーの操作を受け付ける。操作入力部407は、例えば、カスタマイズ内容を反映する機器の選択画面から、選択された機器を検知し、カスタマイズ情報の取得要求を受け付ける。操作入力部407は、カスタマイズ情報の取得要求を受け付けると、表示制御部408にその旨通知する。操作入力部407は、その他の機能について、実施例1における操作入力部407と同様の機能を有する。
表示制御部408は、MFPに関連する各画面の表示を制御する。表示制御部408は、例えば、カスタマイズ内容を反映する機器の選択画面などの表示制御を行う。表示制御部408は、その他の機能について、実施例1における表示制御部408と同様の機能を有する。
以上、実施例2によれば、情報処理装置1やサーバ2を用いて、機種が異なる場合や、オプションが異なる場合であっても、一括してカスタマイズ内容を反映させることができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせて情報処理装置を構成することも可能である。
なお、実施例において説明した処理内容をプログラムとし、このプログラムをコンピュータに実行させて前述した処理を情報処理装置に実行させることも可能である。また、このプログラムを記録媒体に記録し、このプログラムが記録された記録媒体をコンピュータに読み取らせて、前述した処理を情報処理装置に実行させることも可能である。