JP2006285023A - レンズ保持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化環境下であっても、レンズ或いはレンズ保持枠の他部材への接触を簡便に防止できるレンズ保持構造を提供する。
【解決手段】レンズ6をレンズ保持枠11に固定する際に、レンズ6をレンズ保持枠11に嵌入させることで両者の当接部近傍に形成される環状溝31に樹脂32を充填するが、該樹脂32によって、レンズ6とレンズ保持枠11とを固定する接着固定部32aの他に、レンズ保持枠11の移動に伴いレンズ6又はレンズ保持枠11が隣接対象物7,12に当接する前に該隣接対象物7,11に当接するようにレンズ移動方向に突出させた緩衝用突起部32bを形成することで、機械的なストッパを用いたりレンズ保持枠を特別な形状に構成したり新たな緩衝用部材を設けたりすることなく、樹脂32により形成された緩衝用突起部32bによって隣接対象物7,12との接触を簡便に防止できるようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】レンズ6をレンズ保持枠11に固定する際に、レンズ6をレンズ保持枠11に嵌入させることで両者の当接部近傍に形成される環状溝31に樹脂32を充填するが、該樹脂32によって、レンズ6とレンズ保持枠11とを固定する接着固定部32aの他に、レンズ保持枠11の移動に伴いレンズ6又はレンズ保持枠11が隣接対象物7,12に当接する前に該隣接対象物7,11に当接するようにレンズ移動方向に突出させた緩衝用突起部32bを形成することで、機械的なストッパを用いたりレンズ保持枠を特別な形状に構成したり新たな緩衝用部材を設けたりすることなく、樹脂32により形成された緩衝用突起部32bによって隣接対象物7,12との接触を簡便に防止できるようにした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、レンズ光軸方向に移動自在なレンズを備える電子カメラ、その他の機器等におけるレンズ保持構造に関するものである。
一般に、ズーム光学系のレンズ鏡筒では、ズーム変倍動作のため或いは焦点調整のため、光学系の一部のレンズ群をレンズ鏡筒内でレンズ光軸方向に移動して焦点距離を可変にしなければならない。この移動するレンズ群を保持するレンズ保持枠は、例えば特許文献1に示されるように、レンズ鏡筒内部のロッドで光軸方向へ移動自在に支持されている。このレンズ保持枠に何らかのアクチュエータで駆動力を加えることでズーム変倍動作或いは焦点調整動作が可能となる。
このようなズーム光学系のレンズ鏡筒では、レンズ鏡筒内部で移動するレンズ保持枠に保持されたレンズ群が他のレンズ群に衝突、或いはレンズ保持枠同士が衝突して傷つかないようにレンズ保持枠の形状を設計する。例えば、レンズ保持枠に他の部材に対する接触部を設けたり、或いは、レンズ保持枠間にレンズ鏡筒から機械的なストッパを張り出させたりすることで衝突を防止することができる。さらに、レンズ保持枠同士が接触した際の衝撃を抑えるための緩衝材をレンズ保持枠に取り付けることもある。
また、コンパクトディスク用の光ピックアップにおける対物レンズに関して、フォーカス方向(レンズ光軸方向)に移動可能な対物レンズがディスクへの接近時にディスクに直接接触しないように緩衝部材として、例えばゴム製リングをレンズ保持枠に設けるようにした例もある(例えば、特許文献2参照)。
ここで、これらのレンズ鏡筒が実装される機器である電子カメラ、携帯電話等の小型化が進むにつれて、ズーム光学系内部のレンズ群或いはレンズ保持枠の接触を防ぐ機構も小型のものが必要となる。しかしながら、小型になってくると、レンズ同士が近くなり、従来のように機械的なストッパを設ける方式では、該ストッパを設けるスペースも少なくなり部材間の干渉問題が生じてしまう。また、レンズ保持枠に接触部を設けたり緩衝材を取り付ける方式の場合には、レンズ保持枠を特別の形状に構成したり新たな緩衝材を設ける必要が生じ、簡便な対策とはならない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、小型化環境下であっても、レンズ或いはレンズ保持枠の他部材への接触を簡便に防止できるレンズ保持構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に係るレンズ保持構造は、レンズと、該レンズを保持してレンズ光軸方向に移動自在に支持されるレンズ保持枠と、前記レンズを前記レンズ保持枠に嵌入させることにより両者の当接部近傍に形成される環状溝と、該環状溝の少なくとも一部に充填され、前記レンズと前記レンズ保持枠とを固定する接着固定部と前記レンズ保持枠の移動に伴い前記レンズ又は該レンズ保持枠が隣接対象物に当接する前に該隣接対象物に当接するように前記レンズの移動方向に突出させた緩衝用突起部とを有する樹脂と、を備えることを特徴とする。
請求項2に係るレンズ保持構造は、上記発明において、前記緩衝用突起部は、前記環状溝に沿って環状に形成されていることを特徴とする。
請求項3に係るレンズ保持構造は、上記発明において、前記緩衝用突起部は、前記環状溝に沿って円弧状に形成されていることを特徴とする。
請求項4に係るレンズ保持構造は、上記発明において、前記緩衝用突起部は、前記環状溝上の複数の部位で半球状に形成されていることを特徴とする。
請求項5に係るレンズ保持構造は、上記発明において、前記樹脂は、第1の樹脂と該第1の樹脂よりも硬度が低い第2の樹脂とからなり、前記接着固定部は、前記環状溝に充填された前記第1の樹脂からなり、前記緩衝用突起部は、前記環状溝上に前記第1の樹脂よりも高く充填された前記第2の樹脂により形成されていることを特徴とする。
請求項6に係るレンズ保持構造は、上記発明において、前記環状溝は、断面形状が異なることで相対的に深い円弧状溝部と浅い円弧状溝部との組合せを円周方向に交互に有することを特徴とする。
請求項7に係るレンズ保持構造は、上記発明において、前記緩衝用突起部は、前記浅い円弧状溝部に充填された前記樹脂により形成されていることを特徴とする。
請求項8に係るレンズ保持構造は、上記発明において、前記緩衝用突起部は、前記浅い円弧状溝部の部位で半球状に充填された前記樹脂により形成されていることを特徴とする。
請求項9に係るレンズ保持構造は、上記発明において、前記樹脂は、第1の樹脂と該第1の樹脂よりも硬度が低い第2の樹脂とからなり、前記接着固定部は、前記深い円弧状溝部に充填された前記第1の樹脂からなり、前記緩衝用突起部は、前記浅い円弧状溝部上に充填された前記第2の樹脂により形成されていることを特徴とする。
請求項10に係るレンズ保持構造は、上記発明において、前記レンズは、レンズ鏡筒内に前記レンズ光軸方向に配列された複数のレンズ群のうちでレンズ光軸方向に移動するレンズ群の一つであり、前記隣接対象物は、前記一つのレンズ群に対して前記レンズ光軸方向に隣接する他の一つのレンズ群及び該他の一つのレンズ群を保持するレンズ保持枠とからなることを特徴とする。
本発明に係るレンズ保持構造によれば、レンズをレンズ保持枠に固定する際に、レンズをレンズ保持枠に嵌入させることにより両者の当接部近傍に形成される環状溝の少なくとも一部に樹脂を充填するが、該樹脂によって、レンズとレンズ保持枠とを固定する接着固定部の他に、レンズ保持枠の移動に伴いレンズ又はレンズ保持枠が隣接対象物に当接する前に該隣接対象物に当接するようにレンズの移動方向に突出させた緩衝用突起部を形成するようにしたので、機械的なストッパを用いたりレンズ保持枠を特別な形状に構成したり新たな緩衝用部材を設けたりすることなく、樹脂により形成された緩衝用突起部によってレンズ保持枠やレンズと隣接対象物との接触を簡便に防止することができ、機器の小型化に対応可能な接触防止構造を提供できるという効果を奏する。
以下に、本発明に係るレンズ保持構造の実施の形態を図1〜図16に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更実施の形態が可能である。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係るレンズ保持構造を含むズーム光学系のレンズ鏡筒が実装される機器の一例としてデジタルカメラの構成例を示す部分断面図である。本実施の形態1のデジタルカメラは、概略的には、レンズ鏡筒1と、このレンズ鏡筒1内に配設させたズームレンズ2と、このズームレンズ2の光軸上に配置されてズームレンズ2によって結像される被写体を撮像する2次元固体撮像素子、例えばCCD3とを備える。
図1は、本発明に係るレンズ保持構造を含むズーム光学系のレンズ鏡筒が実装される機器の一例としてデジタルカメラの構成例を示す部分断面図である。本実施の形態1のデジタルカメラは、概略的には、レンズ鏡筒1と、このレンズ鏡筒1内に配設させたズームレンズ2と、このズームレンズ2の光軸上に配置されてズームレンズ2によって結像される被写体を撮像する2次元固体撮像素子、例えばCCD3とを備える。
ズームレンズ2は、CCD3から遠い方から順に、第1レンズ群4、第2レンズ群5、第3レンズ群6及び第4レンズ群7を同一光軸上に備える4群構成とされ、本実施の形態1では、第1レンズ群4は固定、第2レンズ群5及び第3レンズ群6はズーム駆動用、第4レンズ群7は焦点調整用(AF用)とされている。なお、各レンズ群4〜6は、それぞれの用途・機能に応じて単体構成であっても複数枚のレンズの組合せ構成であってもよい。
ここで、レンズ鏡筒1は、円筒形状に形成され、光軸方向の前端壁部分が第1レンズ群4に対するレンズ固定枠1aとなって第1レンズ群4を位置固定状態で保持する。また、レンズ鏡筒1の後端側には角筒形状に形成された枠体8が固定され、これらのレンズ鏡筒1と枠体8との内部には、光軸方向の周囲位置に位置させて光軸方向に平行なガイドロッド9が固定支持されている。第2〜第4レンズ群5〜7は、ガイドロッド9によりレンズ光軸方向に移動自在に支持されている。
すなわち、第2〜第4レンズ群5〜7は、それぞれのレンズ群を個別に保持するレンズ保持枠10〜12を備えており、それぞれのレンズ保持枠10〜12の一部を外径方向に突出させた突出片10a〜12aがガイドロッド9に対してスライド自在に嵌合している。そこで、第2,第3レンズ群5,6を所定の相関関係を維持しながらレンズ光軸方向に移動させることでズーミング動作が行われる一方、第4レンズ群7の光軸方向の位置を調整することで焦点位置をCCD3の撮像面に一致させる焦点調整動作が行われる。
ここで、レンズ鏡筒1は、第2,第3レンズ群5,6によるズーミング動作を行わせるためのカム環21及びこのカム環21を回転駆動するズーム用モータ22を備えている。カム環21は、レンズ光軸を中心としてレンズ鏡筒1の外周面上に抜け止めされつつ回転自在に設けられており、その後端部側の円筒上に形成されたギヤ部21aに中間ギヤ23を介してズーム用モータ22のモータギヤ24が噛み合うことにより回転駆動される。
カム環21は、その周面上に所定のパターンで形成された2条のカム溝21b,21cを備えている。また、第2,第3レンズ群5,6に対応するレンズ保持枠10,11は、それぞれの突出片10a,11aの先端部に、カム環21に形成された逃げ開口1bを介してカム溝21b,21cに係合するカム係合ピン10b,11bを備えている。
これにより、カム環21がズーム用モータ22によって回転駆動されると、カム係合ピン10b,11bは係合しているカム溝21b,21cに沿って移動するので、レンズ保持枠10,11、したがって第2,第3レンズ群5,6はそれぞれのカム溝形状に従ってレンズ光軸上を所望のズーム比が得られるように接近又は離反する方向に移動することとなる。
一方、第4レンズ群7は、枠体8内に配設されており、この枠体8は、第4レンズ群7による焦点調整動作を行わせるためのAC用ステッピングモータ25及びこのAC用ステッピングモータ25により回転駆動されるボールねじ26を備えている。ボールねじ26は、枠体8によって回転自在に支持されており、その途中で第4レンズ群7に対応するレンズ保持枠12の突出片12aの先端部がねじ結合している。これにより、ボールねじ26がAC用ステッピングモータ25により回転駆動されると、ボールねじ26にねじ結合している突出片12aの先端部分が回転運動−直線運動変換し、レンズ保持枠12、したがって第4レンズ群7はレンズ光軸上を移動し、焦点がCCD3に合うように動作する。
なお、CCD3は、枠体8の後端部に皿ばね26、小ねじ27を介して固定された回路基板28上に実装されている。また、CCD3の光軸方向の前段に位置させてLPF29が配設されている。
このように、光軸方向に配列された複数のレンズ群4〜7のうち、少なくとも一つのレンズ群、図示例では、レンズ群5〜7を光軸方向に移動自在とするズームレンズ2において、本実施の形態1は、そのうちの一つの第3レンズ群6を対象としてレンズ保持構造を構成した例を示す。したがって、本実施の形態1は、第4レンズ群7及びレンズ保持枠12からなる構成物を、図2に示すように、第3レンズ群6がレンズ保持枠11とともに光軸方向に接近移動した場合に衝突する可能性のある隣接対象物とする場合への適用例を示す。
図3は、本実施の形態1のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図4は、その右側面図である。まず、レンズとしての第3レンズ群6は、両凸レンズ状の単レンズであり、外周部にはやや平坦状に形成された固定用縁部6aを有する。なお、対象となるレンズとしては、両凸レンズ状の単レンズに限らず、平凸レンズ状や凹レンズ状のものであってもよく、さらには、組合せレンズであってもよい。
また、第3レンズ群6を保持するレンズ保持枠11は、基本的には、円環状に形成されたもので、その内周部全周には第3レンズ群6の固定用縁部6aをレンズ保持枠11の片面側(本実施の形態1では、第4レンズ群7側)から嵌入させるように段差を持たせて形成された嵌入部11cを有する。ここで、嵌入部11cの嵌入側にはテーパ部11dが形成されており、第3レンズ群6の固定用縁部6aをレンズ保持枠11の嵌入部11cに嵌入させた場合に両者の当接部近傍に環状溝31が形成されるように構成されている。
この環状溝31は、第3レンズ群6をレンズ保持枠11に固定するための接着用の樹脂32を充填させるための接着剤溜りとなるものであるが、本実施の形態1では、環状溝31に対して樹脂32が第3レンズ群6の移動方向に所定量以上突出する均等な高さをもって環状溝31に沿って環状に充填されている。所定量以上突出する樹脂32の高さは、レンズ保持枠11とともに第3レンズ群6が光軸方向に移動した場合に、第4レンズ群7及びレンズ保持枠12からなる隣接対象物に対して当接する前に、この樹脂32がこの隣接対象物に対して先に当接し得る高さに設定されている。この場合、当接時の樹脂32の凹み分のマージンも考慮して高さが設定されている。これにより、本実施の形態1では、環状溝31に充填された樹脂32は、環状溝31内において第3レンズ群6とレンズ保持枠11とを接着固定するための接着固定部32aと、レンズ移動方向に所定量突出させた緩衝用突起部32bとを有する構造とされている。なお、樹脂32としては硬度が低くて柔らかめなものが好ましい。
本実施の形態1によれば、図2に仮想線で示すように、レンズ移動に伴い第3レンズ群6と第4レンズ群7とが接近した場合、第3レンズ群6を保持するレンズ保持枠11の環状溝31に充填された樹脂32の緩衝用突起部32bが一番第4レンズ群7側に突出しているため、この緩衝用突起部32bがレンズ保持枠12或いは第4レンズ群7に接触することとなり、第3,第4レンズ群6,7同士或いはレンズ保持枠11,12同士が直接衝突して傷つくようなことが防止される。この際、緩衝用突起部32bは環状溝31に沿って環状に形成されているので、隣接対象物への接触時の緩衝効果は大きい。
このように、本実施の形態1によれば、第3レンズ群6をレンズ保持枠11に接着固定する際に環状溝31に充填する樹脂32を利用し、この樹脂32によって、レンズ保持枠11の移動に伴い第3レンズ群6やレンズ保持枠11が隣接対象物に当接する前に該隣接対象物に当接するようにレンズ移動方向に突出させた緩衝用突起部32を形成しているので、機械的なストッパを用いたりレンズ保持枠を特別な形状に構成したり新たな緩衝用部材を設けたりする制約を受けることなく、緩衝用突起部32bによって隣接対象物とレンズ保持枠やレンズとの接触を簡便に防止することができる。このような対応策は、制約が少ないため、デジタルカメラ等の機器の小型化に対応可能な接触防止構造となる。
(実施の形態2)
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。図5は、本実施の形態2のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図6は、その右側面図である。
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。図5は、本実施の形態2のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図6は、その右側面図である。
本実施の形態2では、環状溝31に対する樹脂32の充填量の多い部位と少ない部位とを環状溝31上で円周方向に交互に設けることで、充填量の少ない部位では第3レンズ群6とレンズ保持枠11とを接着固定する機能のみを持たせた接着固定部32aが円弧状に形成され、充填量の多い部位では接着固定部32aの機能に加えて緩衝用突起部32bが円弧状に形成されている。本実施の形態2では、一例として、環状溝31を円周方向に6等分することにより、円弧状の接着固定部32aと緩衝用突起部32bとが3箇所ずつ交互に形成されている。なお、緩衝用突起部32bの数は、3箇所に限らず、多くても少なくてもよく、1箇所であってもよい。
本実施の形態2によっても、実施の形態1の場合と同様の効果を得ることができるが、緩衝用突起部32bを環状溝31の全周に亘って形成しておらず、円弧状として部分的に形成しているので、必要とする樹脂31の量をより少なくすることができる。
(実施の形態3)
次に、図7及び図8を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。図7は、本実施の形態3のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図8は、その右側面図である。
次に、図7及び図8を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。図7は、本実施の形態3のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図8は、その右側面図である。
本実施の形態3では、環状溝31に対する樹脂32の少ない部位を環状溝31の全周に亘って設けるとともに、さらに環状溝31上の複数個所、例えば、本実施の形態3では3箇所に樹脂32を半球状として多めに充填させることで、充填量の少ない部位では第3レンズ群6とレンズ保持枠11とを接着固定する機能のみを持たせた接着固定部32aが形成され、充填量の多い3個所では接着固定部32aの機能に加えて緩衝用突起部32bが半球状に形成されている。本実施の形態3では、半球状の緩衝用突起部32bは、環状溝31を円周方向に3等分した位置に形成されている。
本実施の形態3によっても、実施の形態1,2の場合と同様の効果を得ることができるが、緩衝用突起部32bを環状溝31の全周に亘って形成しておらず、半球状として部分的に形成しているので、必要とする樹脂31の量を実施の形態2の場合よりも一層少なくすることができる。また、半球状の緩衝用突起部32bの数は、3箇所より多くてもよいが、最低限3箇所設けることで、第3レンズ群6やレンズ保持枠11に多少の面振れがあっても他部材への衝突を緩衝用突起部32bによって確実に防止することができる。
(実施の形態4)
次に、図9及び図10を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。図9は、本実施の形態4のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図10は、その右側面図である。
次に、図9及び図10を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。図9は、本実施の形態4のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図10は、その右側面図である。
本実施の形態4は、樹脂32として硬度の異なる2種類の樹脂32A,32Bを用いる点を特徴とする。第1の樹脂32Aは、レンズ接着固定に適した硬さを有する比較的硬い接着剤であり、第2の樹脂32Bは、他部材との接触時の衝撃の減衰に適する硬さの比較的柔らかい樹脂である。
ここで、環状溝31に対してそのほぼ全周に亘って第1の樹脂32Aを少なめに充填して接着固定部32aを形成するとともに、環状溝31上で第1の樹脂32Aが充填されていない複数個所、例えば、本実施の形態4では実施の形態3の場合と同様に3箇所に第2の樹脂32Bを半球状として多めに充填させることで緩衝用突起部32bが形成されている。なお、環状溝31の全周に亘って第1の樹脂32Aを充填した後に、必要個所に第2の樹脂32Bをさらにポイント的に充填して緩衝用突起部32bを形成するようにしてもよい。さらには、緩衝用突起部32bは、半球状に限らず、実施の形態1の場合と同様に環状として全周に亘って形成してもよく、実施の形態2の場合と同様に円弧状として部分的に形成するようにしてもよい。
本実施の形態4によれば、前述の実施の形態1〜3の場合と同様の効果に加えて、樹脂32として接着固定部32a用の第1の樹脂32Aと、緩衝用突起部32b用の比較的柔らかめの第2の樹脂32Bとを用いているので、第3レンズ群6とレンズ保持枠11との接着固定を強固に行うことができるとともに、緩衝用突起部32bが他部材に接触した場合の衝撃を良好に減衰させることができ、それぞれの機能を十分に発揮させることができる。
(実施の形態5)
次に、図11及び図12を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。図11は、本実施の形態5のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図12は、その右側面図である。
次に、図11及び図12を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。図11は、本実施の形態5のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図12は、その右側面図である。
本実施の形態5は、環状溝31が、断面形状が異なることで相対的に深い円弧状溝部31Aと浅い円弧状溝部31Bとの組合せを円周方向に交互に有する構造である点を特徴とする。すなわち、レンズ保持枠11の内周部に位置する嵌入部11cをその全周に亘って例えば6等分し、そのうちの1つ置きの3箇所の円弧状領域については固定用縁部6aの端面が露出する状態まで深く、かつ、大きくテーパ状に切り欠いた切欠部11eを形成しておくことで、第3レンズ群6の固定用縁部6aをレンズ保持枠11の嵌入部11cに嵌入させた場合に切欠部11e対応部分には深い円弧状溝部31Aが形成されるように構成されている。テーパ部11dのみが形成された残りの3箇所の円弧状領域に関しては、第3レンズ群6の固定用縁部6aをレンズ保持枠11の嵌入部11cに嵌入させた場合にこのテーパ部11d対応部分に浅い円弧状溝部31Bが形成される。
そして、本実施の形態5では、樹脂32を充填する際に、深い円弧状溝部31Aは接着固定部32a用に、浅い円弧状溝部31Bは緩衝用突起部32b用に用いる。すなわち、これらの深い円弧状溝部31A及び浅い円弧状溝部31Bに対して断面的に見てほぼ同一量となる樹脂32を円弧状に充填することにより、深い円弧状溝部31Aでは光軸方向への突出量が殆どない状態で樹脂32が充填されて接着用固定部32aが形成される一方、浅い円弧状溝部31Bでは光軸方向の突出量が第3レンズ群6よりも突出するような状態で樹脂32が充填されて緩衝用突出部32bが形成される。この場合、第3レンズ群6とレンズ保持枠11との当接部部分には十分な量の樹脂32が充填されて接着用固定部32aが形成されるので、両者間を強固に固定することができる。一方、緩衝用突起部32bは浅い円弧状溝部31Bを利用して形成されるので、より少ない樹脂量で必要な突出量を確保することができる。
(実施の形態6)
次に、図13及び図14を参照して、本発明の実施の形態6について説明する。図13は、本実施の形態6のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図14は、その右側面図である。
次に、図13及び図14を参照して、本発明の実施の形態6について説明する。図13は、本実施の形態6のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図14は、その右側面図である。
本実施の形態6では、実施の形態5において、浅い円弧状溝部31B上に充填する樹脂32を円弧状に代えて半球状として緩衝用突起部32bを形成するようにしたものである。本実施の形態6でも、実施の形態3の場合と同様、半球状の緩衝用突起部32bは、環状溝31を円周方向に3等分した位置に形成されている。
本実施の形態6によっても、実施の形態5の場合と同様の効果を得ることができるが、緩衝用突起部32bを円弧状に変えて半球状として部分的に形成しているので、必要とする樹脂31の量を実施の形態5の場合よりも一層少なくすることができる。また、半球状の緩衝用突起部32bの数は、3箇所より多くてもよいが、最低限3箇所設けることで、第3レンズ群6やレンズ保持枠11に多少の面振れがあっても他部材への衝突を緩衝用突起部32bによって確実に防止することができる。
(実施の形態7)
次に、図15及び図16を参照して、本発明の実施の形態7について説明する。図15は、本実施の形態7のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図16は、その右側面図である。
次に、図15及び図16を参照して、本発明の実施の形態7について説明する。図15は、本実施の形態7のレンズ保持構造を適用した第3レンズ群6部分の構成例を示す断面図であり、図16は、その右側面図である。
本実施の形態7は、実施の形態6に実施の形態4を組合せたものである。すなわち、深い円弧状溝部31Aには光軸方向への突出量が殆どない状態で第1の樹脂32Aを充填することとで接着用固定部32aを形成する一方、浅い円弧状溝部31Bには光軸方向の突出量が第3レンズ群6よりも突出するような状態で第2の樹脂32Bを充填して緩衝用突出部32bを半球状に形成したものである。なお、緩衝用突起部32bは、半球状に限らず、実施の形態5の場合と同様に円弧状として形成するようにしてもよい。
本実施の形態7によれば、前述の実施の形態5,6の場合と同様の効果に加えて、樹脂32として接着固定部32a用の第1の樹脂32Aと、緩衝用突起部32b用の比較的柔らかめの第2の樹脂32Bとを用いているので、第3レンズ群6とレンズ保持枠11との接着固定を強固に行うことができるとともに、緩衝用突起部32bが他部材に接触した場合の衝撃を良好に減衰させることができ、それぞれの機能を十分に発揮させることができる。
なお、本発明は、例えば、例示したようなデジタルカメラにおけるズーム光学系等への適用に限らず、光ピックアップ中でフォーカス方向に移動自在な対物レンズを該レンズ保持構造の対象とし、光ディスクを隣接対象物として適用することも可能である。
1 レンズ鏡筒
4 第1レンズ群
5 第2レンズ群
6 第3レンズ群
7 第4レンズ群
11 レンズ保持枠
31 環状溝
31A 深い円弧状溝部
31B 浅い円弧状溝部
32 樹脂
32A 第1の樹脂
32B 第2の樹脂
32a 接着用固定部
32b 緩衝用突起部
4 第1レンズ群
5 第2レンズ群
6 第3レンズ群
7 第4レンズ群
11 レンズ保持枠
31 環状溝
31A 深い円弧状溝部
31B 浅い円弧状溝部
32 樹脂
32A 第1の樹脂
32B 第2の樹脂
32a 接着用固定部
32b 緩衝用突起部
Claims (10)
- レンズと、
該レンズを保持してレンズ光軸方向に移動自在に支持されるレンズ保持枠と、
前記レンズを前記レンズ保持枠に嵌入させることにより両者の当接部近傍に形成される環状溝と、
該環状溝の少なくとも一部に充填され、前記レンズと前記レンズ保持枠とを固定する接着固定部と前記レンズ保持枠の移動に伴い前記レンズ又は該レンズ保持枠が隣接対象物に当接する前に該隣接対象物に当接するように前記レンズの移動方向に突出させた緩衝用突起部とを有する樹脂と、
を備えることを特徴とするレンズ保持構造。 - 前記緩衝用突起部は、前記環状溝に沿って環状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ保持構造。
- 前記緩衝用突起部は、前記環状溝に沿って円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ保持構造。
- 前記緩衝用突起部は、前記環状溝上の複数の部位で半球状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ保持構造。
- 前記樹脂は、第1の樹脂と該第1の樹脂よりも硬度が低い第2の樹脂とからなり、
前記接着固定部は、前記環状溝に充填された前記第1の樹脂からなり、
前記緩衝用突起部は、前記環状溝上に前記第1の樹脂よりも高く充填された前記第2の樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のレンズ保持構造。 - 前記環状溝は、断面形状が異なることで相対的に深い円弧状溝部と浅い円弧状溝部との組合せを円周方向に交互に有することを特徴とする請求項1に記載のレンズ保持構造。
- 前記緩衝用突起部は、前記浅い円弧状溝部に充填された前記樹脂により形成されていることを特徴とする請求項6に記載のレンズ保持構造。
- 前記緩衝用突起部は、前記浅い円弧状溝部の部位で半球状に充填された前記樹脂により形成されていることを特徴とする請求項6に記載のレンズ保持構造。
- 前記樹脂は、第1の樹脂と該第1の樹脂よりも硬度が低い第2の樹脂とからなり、
前記接着固定部は、前記深い円弧状溝部に充填された前記第1の樹脂からなり、
前記緩衝用突起部は、前記浅い円弧状溝部上に充填された前記第2の樹脂により形成されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載のレンズ保持構造。 - 前記レンズは、レンズ鏡筒内に前記レンズ光軸方向に配列された複数のレンズ群のうちでレンズ光軸方向に移動するレンズ群の一つであり、
前記隣接対象物は、前記一つのレンズ群に対して前記レンズ光軸方向に隣接する他の一つのレンズ群及び該他の一つのレンズ群を保持するレンズ保持枠とからなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載のレンズ保持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005106386A JP2006285023A (ja) | 2005-04-01 | 2005-04-01 | レンズ保持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005106386A JP2006285023A (ja) | 2005-04-01 | 2005-04-01 | レンズ保持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006285023A true JP2006285023A (ja) | 2006-10-19 |
Family
ID=37407005
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005106386A Pending JP2006285023A (ja) | 2005-04-01 | 2005-04-01 | レンズ保持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006285023A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010032902A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Olympus Imaging Corp | レンズ組立体 |
JP2010049082A (ja) * | 2008-08-22 | 2010-03-04 | Nikon Corp | レンズ鏡筒及び撮像装置 |
CN103217225A (zh) * | 2013-03-18 | 2013-07-24 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | 点衍射干涉仪小孔板的支撑结构 |
-
2005
- 2005-04-01 JP JP2005106386A patent/JP2006285023A/ja active Pending
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JP2010049082A (ja) * | 2008-08-22 | 2010-03-04 | Nikon Corp | レンズ鏡筒及び撮像装置 |
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