JP2006284764A - ズームレンズ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを有し、広角端状態から望遠端状態にかけての変倍の際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増加するように、第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2が移動するズームレンズにおいて、第2レンズ群G2は、2枚以上の正レンズと1枚の負レンズとから構成されており、第2レンズ群G2中の少なくとも1枚の前記正レンズと前記負レンズとが、所定の条件式を満足することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
一方、撮像素子の微細化を図れば、各受光素子における受光量が低下し、感度低下を招いてしまう。したがって、この感度低下を補うためには、撮影時の露光時間を長くする必要があり、これによって手ぶれ等が発生しやすくなってしまう。
光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、広角端状態から望遠端状態にかけての変倍の際に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が減少し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が増加するように、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群は、2枚以上の正レンズと1枚の負レンズとから構成されており、
前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズと前記負レンズとが、以下の条件式(1),(2)を満足することを特徴とするズームレンズを提供する。
(1) θgF2p>0.64−0.0016・νd2p
(2) θgF2n<0.64−0.0016・νd2n
ただし、
θgF2p:前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質の部分分散比
νd2p :前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
θgF2n:前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質の部分分散比
νd2n :前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
前記第2レンズ群中の少なくとも一つのレンズ面が非球面であることが望ましい。
前記第1レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に、負レンズと正レンズとの2枚のレンズによって構成されており、
前記第1レンズ群における前記負レンズは非球面を備え、
以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3) 0.55<(νd1n−νd1p)/νd1p<1.2
ただし、
νd1p:前記第1レンズ群における前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
νd1n:前記第1レンズ群における前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、広角端状態から望遠端状態にかけての変倍の際に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が減少し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が増加するように、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群は、光軸に対して略垂直な方向へ移動することで、ぶれによる結像位置の変位を補正する防振機能を有し、
以下の条件式(4)を満足することを特徴とするズームレンズを提供する。
(4) 1.8<(1−β2T)・β3T<2.4
ただし、
β2T:望遠端状態における前記第2レンズ群の結像倍率
β3T:望遠端状態における前記第3レンズ群の結像倍率
前記第2レンズ群は、2枚以上の正レンズと1枚の負レンズとから構成されており、
前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズと前記負レンズとが、以下の条件式(1),(2)を満足することが望ましい。
(1) θgF2p>0.64−0.0016・νd2p
(2) θgF2n<0.64−0.0016・νd2n
ただし、
θgF2p:前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質の部分分散比
νd2p :前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
θgF2n:前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質の部分分散比
νd2n :前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
前記第2レンズ群中の少なくとも一つのレンズ面が非球面であることが望ましい。
前記第1レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に、負レンズと正レンズとの2枚のレンズによって構成されており、
前記第1レンズ群における前記負レンズは非球面を備え、
以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3) 0.55<(νd1n−νd1p)/νd1p<1.2
ただし、
νd1p:前記第1レンズ群における前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
νd1n:前記第1レンズ群における前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
そして本発明のズームレンズは、前記第2レンズ群が、2枚以上の正レンズと1枚の負レンズとから構成されており、前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズと前記負レンズとが、以下の条件式(1),(2)を満足するように構成されている。
(1) θgF2p>0.64−0.0016・νd2p
(2) θgF2n<0.64−0.0016・νd2n
ただし、
θgF2p:前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質の部分分散比
νd2p :前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
θgF2n:前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質の部分分散比
νd2n :前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
なお、上記部分分散比は、レンズの材質のg線(波長λ=435.8nm)に対する屈折率をng、F線(波長λ=486.1nm)に対する屈折率をnF、及びC線(波長λ=656.1nm)に対する屈折率をnCとして、「(ng−nF)/(nF−nC)」で定義される。
この構成により、球面収差の発生を抑えることができ、第2レンズ群中の負レンズを1枚で構成しても球面収差を十分に補正することができる。
(3) 0.55<(νd1n−νd1p)/νd1p<1.2
ただし、
νd1p:前記第1レンズ群における前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
νd1n:前記第1レンズ群における前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
なお、本発明の効果をさらに確実なものとするためには、条件式(3)の上限値を1.0とすることが望ましい。また、本発明の効果をさらに確実なものとするためには、条件式(3)の下限値を0.6とすることが望ましい。
そして本発明のズームレンズは、前記第2レンズ群は、光軸に対して略垂直な方向へ移動することで、ぶれによる結像位置の変位を補正する防振機能を有し、以下の条件式(4)を満足するように構成されている。
(4) 1.8<(1−β2T)・β3T<2.4
ただし、
β2T:望遠端状態における前記第2レンズ群の結像倍率
β3T:望遠端状態における前記第3レンズ群の結像倍率
なお、本発明の効果をさらに確実なものとするためには、条件式(4)の下限値を1.9とすることが望ましい。また、本発明の効果を最大限に発揮するためには、条件式(4)の下限値を2.0とすることが望ましい。
(1) θgF2p>0.64−0.0016・νd2p
(2) θgF2n<0.64−0.0016・νd2n
ただし、
θgF2p:前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質の部分分散比
νd2p :前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
θgF2n:前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質の部分分散比
νd2n :前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
この構成により、球面収差の発生を抑えることができ、第2レンズ群中の負レンズを1枚で構成しても球面収差を十分に補正することができる。
(3) 0.55<(νd1n−νd1p)/νd1p<1.2
ただし、
νd1p:前記第1レンズ群における前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
νd1n:前記第1レンズ群における前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例に係るズームレンズのレンズ断面とズーム軌道を示す図である。
本実施例に係るズームレンズは、光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
そして本実施例に係るズームレンズは、広角端状態から望遠端状態にかけての変倍時には、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増加するように、第1レンズ群G1は一旦像側へ移動しその後物体側へ移動する、いわゆる像側に凸状の軌跡で移動し、第2レンズ群は物体側へ移動する。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL21と、両凸形状の正レンズL22と両凹形状の負レンズL23との接合レンズと、両凸形状の正レンズL24とから構成されている。そして、両凸形状の正レンズL21の両側のレンズ面は非球面である。
第3レンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31で構成されている。
また、第2レンズ群G2の物体側付近には、開口絞りSが備えられており、この開口絞りSは広角端状態から望遠端状態への変倍に際して第2レンズ群G2と一体的に移動する。また、開口絞りSは、防振時、すなわち第2レンズ群G2を光軸に対して略垂直な方向へ移動させる時には、その位置は固定である。
第3レンズ群G3と像面Iとの間には、撮像素子の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルターFLが備えられている。
(全体諸元)において、fはズームレンズ全体の焦点距離、FNOはFナンバー、ωは半画角(最大入射角。単位は度[°])をそれぞれ示す。
(レンズデータ)において、面番号は物体側から数えたレンズ面の順番、rは曲率半径、dはレンズ面の光軸上の間隔、nはレンズの媒質のd線(λ=587.56nm)に対する屈折率、νdはレンズの媒質のd線のアッベ数をそれぞれ示す。なお、曲率半径∞は平面を示し、空気の屈折率1.0000はその記載を省略している。
x=cy2/{1+(1−κc2y2)1/2}+C4y4+C6y6+・・・
尚、以下の全実施例の諸元値においても、本実施例と同様の符号を用いる。
[全体諸元]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f = 7.73 〜 14.00 〜 25.50
FNO= 2.83 〜 3.79 〜 5.56
ω = 32.9 〜 18.7 〜 10.5
[レンズデータ]
面番号 r d n νd
1 199.9089 1.5000 1.804700 40.95
2 6.4325 2.2000
3 11.3632 2.2000 1.846660 23.78
4 34.1057 (D4)
5 ∞ 0.4000 (開口絞りS)
6 9.3771 2.2000 1.589129 61.25
7 -66.5953 0.1000
8 8.0586 2.6000 1.696800 55.52
9 -12.6511 0.8000 1.720467 34.71
10 4.9389 0.9500
11 129.8429 1.3000 1.487490 70.23
12 -26.0946 (D12)
13 31.6570 1.9500 1.516330 64.14
14 -31.6570 (D14)
15 ∞ 2.0000 1.544370 70.51
16 ∞
[非球面データ]
第2面
κ = 0.6633
C4 = -1.44620E-04
C6 = -1.64860E-06
C8 = -2.79270E-08
C10= -6.79780E-10
第6面
κ = 0.4959
C4 = -1.02490E-05
C6 = -4.07290E-07
C8 = 2.48080E-08
C10= -1.46980E-09
第7面
κ = 37.1078
C4 = 6.13700E-05
C6 = 0.00000E+00
C8 = 0.00000E+00
C10= 0.00000E+00
[可変間隔データ]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f 7.7300 14.0000 25.5000
D4 19.1488 8.1969 2.1165
D12 6.0246 12.6944 24.9179
D14 2.9565 2.9565 2.9565
[条件式対応値]
L23: νd2n = 34.71 ,θgF2n = 0.58344
L24: νd2p = 70.23 ,θgF2p = 0.53028
(1) 0.64−0.0016・νd2p = 0.5276 (L24)
(2) 0.64−0.0016・νd2n = 0.5845 (L23)
(3) (νd1n−νd1p)/νd1p = 0.72
(4) (1−β2T)・β3T = 2.28
図3(a)、及び図3(b)はそれぞれ、本発明の第1実施例に係るズームレンズの中間焦点距離状態(f=14.0)における無限遠合焦時の諸収差図、及び防振を行った際の横収差図である。
図4(a)、及び図4(b)はそれぞれ、本発明の第1実施例に係るズームレンズの望遠端状態(f=25.5)における無限遠合焦時の諸収差図、及び防振を行った際の横収差図である。
なお、以下に示す全実施例の諸収差図において、本実施例と同様の符号を用いる。
図5は、本発明の第2実施例に係るズームレンズのレンズ断面とズーム軌道を示す図である。
本実施例に係るズームレンズは、光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
そして本実施例に係るズームレンズは、広角端状態から望遠端状態にかけての変倍時には、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増加するように、第1レンズ群G1は一旦像側へ移動しその後物体側へ移動する、いわゆる像側に凸状の軌跡で移動し、第2レンズ群は物体側へ移動する。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL21と、両凸形状の正レンズL22と両凹形状の負レンズL23との接合レンズと、両凸形状の正レンズL24とから構成されている。そして、両凸形状の正レンズL22の物体側レンズ面は非球面である。
第3レンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31で構成されている。
また、第2レンズ群G2の物体側付近には、開口絞りSが備えられており、この開口絞りSは広角端状態から望遠端状態への変倍に際して第2レンズ群G2と一体的に移動する。また、開口絞りSは、防振時、すなわち第2レンズ群G2を光軸に対して略垂直な方向へ移動させる時には、その位置は固定である。
第3レンズ群G3と像面Iとの間には、撮像素子の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルターFLが備えられている。
以下の表2に、本発明の第2実施例に係るズームレンズの諸元の値を掲げる。
[全体諸元]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f = 7.72 〜 14.00 〜 25.50
FNO= 2.89 〜 3.84 〜 5.62
ω = 32.9 〜 18.8 〜 10.5
[レンズデータ]
面番号 r d n νd
1 200.0000 1.3000 1.772500 49.61
2 6.0701 2.0000
3 10.3134 2.2000 1.795040 28.56
4 32.0656 (D4)
5 ∞ 0.4000 (開口絞りS)
6 7.1381 2.2000 1.497820 82.52
7 -72.5371 0.1000
8 10.8934 2.6000 1.693500 53.22
9 -6.8548 0.8000 1.654115 39.68
10 5.3379 0.9500
11 1831.2738 1.3000 1.497820 82.52
12 -25.0522 (D12)
13 31.9868 1.9500 1.516330 64.14
14 -31.9868 (D14)
15 ∞ 2.0000 1.544370 70.51
16 ∞
[非球面データ]
第2面
κ = 0.7848
C4 = -2.23260E-04
C6 = -4.82220E-06
C8 = 4.49560E-08
C10= -4.43530E-09
第8面
κ = -0.7578
C4 = -1.81670E-04
C6 = -8.75290E-06
C8 = -3.20200E-08
C10= -5.18520E-09
[可変間隔データ]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f 7.7200 14.0000 25.5000
D4 18.8461 7.9006 1.8325
D12 6.1501 12.8069 24.9968
D14 3.8000 3.8000 3.8000
[条件式対応値]
L21: νd2p = 82.52 ,θgF2p = 0.53904
L23: νd2n = 39.68 ,θgF2n = 0.57371
L24: νd2p = 82.52 ,θgF2p = 0.53904
(1) 0.64−0.0016・νd2p = 0.5080 (L21,L24)
(2) 0.64−0.0016・νd2n = 0.5765 (L23)
(3) (νd1n−νd1p)/νd1p = 0.74
(4) (1−β2T)・β3T = 2.29
図7(a)、及び図7(b)はそれぞれ、本発明の第2実施例に係るズームレンズの中間焦点距離状態(f=14.0)における無限遠合焦時の諸収差図、及び防振を行った際の横収差図である。
図8(a)、及び図8(b)はそれぞれ、本発明の第2実施例に係るズームレンズの望遠端状態(f=25.5)における無限遠合焦時の諸収差図、及び防振を行った際の横収差図である。
各収差図から本実施例に係るズームレンズは、広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態の各状態において諸収差を良好に補正し、優れた光学性能を備えていることがわかる。
図9は、本発明の第3実施例に係るズームレンズのレンズ断面とズーム軌道を示す図である。
本実施例に係るズームレンズは、光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
そして本実施例に係るズームレンズは、広角端状態から望遠端状態にかけての変倍時には、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増加するように、第1レンズ群G1は一旦像側へ移動しその後物体側へ移動する、いわゆる像側に凸状の軌跡で移動し、第2レンズ群は物体側へ移動する。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL21と、両凸形状の正レンズL22と両凹形状の負レンズL23との接合レンズと、フレアカット絞りFSとから構成されている。そして、両凸形状の正レンズL22の物体側レンズ面は非球面である。
第3レンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31で構成されている。
また、第2レンズ群G2の物体側付近には、開口絞りSが備えられており、この開口絞りSは広角端状態から望遠端状態への変倍に際して第2レンズ群G2と一体的に移動する。また、開口絞りSは、防振時、すなわち第2レンズ群G2を光軸に対して略垂直な方向へ移動させる時には、その位置は固定である。
また、第3レンズ群G3と像面Iとの間には、撮像素子の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルターFLが備えられている。
以下の表3に、本発明の第3実施例に係るズームレンズの諸元の値を掲げる。
[全体諸元]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f = 6.16 〜 12.00 〜 20.40
FNO= 2.85 〜 4.02 〜 5.72
ω = 32.9 〜 17.6 〜 10.6
[レンズデータ]
面番号 r d n νd
1 160.0000 1.2000 1.772500 49.61
2 5.2260 1.7000
3 8.9100 1.8000 1.795040 28.56
4 28.1428 (D4)
5 ∞ 0.3200 (開口絞りS)
6 5.1578 2.0000 1.497820 82.52
7 -26.4540 0.0800
8 8.8360 2.0000 1.693500 53.22
9 -5.2338 0.7000 1.654115 39.68
10 3.8596 1.0000
11 0.0000 (D11) (フレアカット絞りFS)
12 12.1389 1.6000 1.487490 70.23
13 -31.6570 (D13)
14 ∞ 2.0000 1.544370 70.51
15 ∞
[非球面データ]
第2面
κ = 1.0034
C4 = -6.03760E-04
C6 = 4.29290E-08
C8 = -2.02910E-06
C10= 9.39640E-08
C12= -0.31075E-08
第8面
κ = -1.6196
C4 = -5.96210E-04
C6 = -4.32650E-05
C8 = -2.05240E-06
C10= 1.00080E-07
C12= -0.21220E-08
第12面
κ = -0.3572
C4 = 2.07340E-05
C6 = 1.65420E-05
C8 = -6.33070E-07
C10= 9.69430E-09
[可変間隔データ]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f 6.1600 12.0000 20.4000
D4 16.0275 6.5366 2.4144
D11 10.7066 16.8724 25.7410
D13 2.7992 2.7992 2.7992
[条件式対応値]
L21: νd2p = 82.52 ,θgF2p = 0.53904
L23: νd2n = 39.68 ,θgF2n = 0.57371
(1) 0.64−0.0016・νd2p = 0.5080 (L21)
(2) 0.64−0.0016・νd2n = 0.5765 (L23)
(3) (νd1n−νd1p)/νd1p = 0.74
(4) (1−β2T)・β3T = 2.11
図11(a)、及び図11(b)はそれぞれ、本発明の第3実施例に係るズームレンズの中間焦点距離状態(f=12.0)における無限遠合焦時の諸収差図、及び防振を行った際の横収差図である。
図12(a)、及び図12(b)はそれぞれ、本発明の第3実施例に係るズームレンズの望遠端状態(f=20.4)における無限遠合焦時の諸収差図、及び防振を行った際の横収差図である。
各収差図から本実施例に係るズームレンズは、広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態の各状態において諸収差を良好に補正し、優れた光学性能を備えていることがわかる。
図13は、本発明の第4実施例に係るズームレンズのレンズ断面とズーム軌道を示す図である。
本実施例に係るズームレンズは、光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
そして本実施例に係るズームレンズは、広角端状態から望遠端状態にかけての変倍時には、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増加するように、第1レンズ群G1は一旦像側へ移動しその後物体側へ移動する、いわゆる像側に凸状の軌跡で移動し、第2レンズ群は物体側へ移動する。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸形状の正レンズL21と、両凸形状の正レンズL22と両凹形状の負レンズL23との接合レンズと、両凸形状の正レンズL24とから構成されている。そして、両凸形状の正レンズL21の両側のレンズ面は非球面である。
第3レンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31で構成されている。
また、第2レンズ群G2の物体側付近には、開口絞りSが備えられており、この開口絞りSは広角端状態から望遠端状態への変倍に際して第2レンズ群G2と一体的に移動する。また、開口絞りSは、防振時、すなわち第2レンズ群G2を光軸に対して略垂直な方向へ移動させる時には、その位置は固定である。
第3レンズ群G3と像面Iとの間には、撮像素子の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルターFLが備えられている。
以下の表4に、本発明の第4実施例に係るズームレンズの諸元の値を掲げる。
[全体諸元]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f = 7.73 〜 14.00 〜 21.80
FNO= 2.87 〜 3.84 〜 5.06
ω = 32.9 〜 18.7 〜 12.2
[レンズデータ]
面番号 r d n νd
1 186.8129 1.5000 1.773770 47.18
2 6.5064 2.5000
3 11.6258 2.2000 1.805180 25.43
4 31.2859 (D4)
5 ∞ 0.4000 (開口絞りS)
6 9.9886 2.2000 1.487490 70.23
7 -31.8556 0.1000
8 7.1455 2.6000 1.696800 55.52
9 -23.7572 0.9000 1.720467 34.71
10 4.7240 1.0000
11 51.7854 1.3000 1.497820 82.52
12 -42.6455 (D12)
13 33.0418 1.9500 1.516330 64.14
14 -33.0418 (D14)
15 ∞ 2.0000 1.544370 70.51
16 ∞
[非球面データ]
第2面
κ = 0.7024
C4 = -1.51030E-04
C6 = -1.75080E-06
C8 = -2.82640E-08
C10= -7.79080E-10
第6面
κ = 1.0000
C4 = -1.18780E-04
C6 = -2.47640E-06
C8 = -8.62880E-08
C10= -1.40700E-09
第7面
κ = 35.0000
C4 = 1.48430E-04
C6 = 0.00000E+00
C8 = 0.00000E+00
C10= 0.00000E+00
[可変間隔データ]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
f 7.7300 14.0000 21.8000
D4 19.1499 8.1962 3.3644
D12 6.0242 12.6936 20.9905
D14 3.8000 3.8000 3.8000
[条件式対応値]
L21: νd2p = 70.23 ,θgF2p = 0.53028
L23: νd2n = 34.71 ,θgF2n = 0.58344
L24: νd2p = 82.52 ,θgF2p = 0.53904
(1) 0.64−0.0016・νd2p = 0.5276 (L21)
0.64−0.0016・νd2p = 0.5080 (L24)
(2) 0.64−0.0016・νd2n = 0.5845 (L23)
(3) (νd1n−νd1p)/νd1p = 0.86
(4) (1−β2T)・β3T = 2.09
図15(a)、及び図15(b)はそれぞれ、本発明の第4実施例に係るズームレンズの中間焦点距離状態(f=14.0)における無限遠合焦時の諸収差図、及び防振を行った際の横収差図である。
図16(a)、及び図16(b)はそれぞれ、本発明の第4実施例に係るズームレンズの望遠端状態(f=25.5)における無限遠合焦時の諸収差図、及び防振を行った際の横収差図である。
各収差図から本実施例に係るズームレンズは、広角端状態、中間焦点距離状態、望遠端状態の各状態において諸収差を良好に補正し、優れた光学性能を備えていることがわかる。
なお、本発明の実施例として3群構成のレンズ系を示したが、この3群を含む4群及びそれ以上の群構成のレンズ系も本発明の効果を内在するレンズ系であることは言うまでもない。また、各レンズ群内の構成においても、実施例の構成に付加レンズを加えただけのレンズ群も、本発明の効果を内在する同等のレンズ群であることは言うまでもない。
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
S 開口絞り
FS フレアカット絞り
FL ローパスフィルタ
I 像面
W 広角端状態
T 望遠端状態
Claims (7)
- 光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、広角端状態から望遠端状態にかけての変倍の際に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が減少し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が増加するように、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群は、2枚以上の正レンズと1枚の負レンズとから構成されており、
前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズと前記負レンズとが、以下の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
θgF2p>0.64−0.0016・νd2p
θgF2n<0.64−0.0016・νd2n
ただし、
θgF2p:前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質の部分分散比
νd2p :前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
θgF2n:前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質の部分分散比
νd2n :前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数 - 前記第2レンズ群中の少なくとも一つのレンズ面が非球面であることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
- 前記第1レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に、負レンズと正レンズとの2枚のレンズによって構成されており、
前記第1レンズ群における前記負レンズは非球面を備え、
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズームレンズ。
0.55<(νd1n−νd1p)/νd1p<1.2
ただし、
νd1p:前記第1レンズ群における前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
νd1n:前記第1レンズ群における前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数 - 光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、広角端状態から望遠端状態にかけての変倍の際に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が減少し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が増加するように、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群は、光軸に対して略垂直な方向へ移動することで、ぶれによる結像位置の変位を補正する防振機能を有し、
以下の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
1.8<(1−β2T)・β3T<2.4
ただし、
β2T:望遠端状態における前記第2レンズ群の結像倍率
β3T:望遠端状態における前記第3レンズ群の結像倍率 - 前記第2レンズ群は、2枚以上の正レンズと1枚の負レンズとから構成されており、
前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズと前記負レンズとが、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項4に記載のズームレンズ。
θgF2p>0.64−0.0016・νd2p
θgF2n<0.64−0.0016・νd2n
ただし、
θgF2p:前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質の部分分散比
νd2p :前記第2レンズ群中の少なくとも1枚の前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
θgF2n:前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質の部分分散比
νd2n :前記第2レンズ群中の前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数 - 前記第2レンズ群中の少なくとも一つのレンズ面が非球面であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のズームレンズ。
- 前記第1レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に、負レンズと正レンズとの2枚のレンズによって構成されており、
前記第1レンズ群における前記負レンズは非球面を備え、
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のズームレンズ。
0.55<(νd1n−νd1p)/νd1p<1.2
ただし、
νd1p:前記第1レンズ群における前記負レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
νd1n:前記第1レンズ群における前記正レンズの材質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
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