JP2006282712A - フィルム貼付装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フィルム寸法や被着面湾曲度に関わらず、貼付作業中の被着体の移動を防止しつつ、粘着フィルムを被着体表面に容易かつ正確に貼付できるようにする。
【解決手段】 フィルム貼付装置10は、基部32と、基部上に移動可能に設けられ、被着体の内面を支持する第1支持部34と、第1支持部から独立して基部上に移動可能に設けられ、被着体の長手方向両端を支持する第2支持部36と、第1及び第2支持部から独立して基部上に移動可能に設けられ、第1及び第2支持部に支持された被着体の外面に対して粘着フィルムを所定位置に保持する位置決め部38とを備える。第1支持部は、被着体内面の長手方向複数箇所に個別に当接される一対の支柱48を備える。第2支持部は、被着体の長手方向両端をそれぞれに支持する一対の支持板60を備える。位置決め部38は、粘着フィルムに設けた一対の位置決め穴にそれぞれ嵌入される一対の位置決めピン72を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 フィルム貼付装置10は、基部32と、基部上に移動可能に設けられ、被着体の内面を支持する第1支持部34と、第1支持部から独立して基部上に移動可能に設けられ、被着体の長手方向両端を支持する第2支持部36と、第1及び第2支持部から独立して基部上に移動可能に設けられ、第1及び第2支持部に支持された被着体の外面に対して粘着フィルムを所定位置に保持する位置決め部38とを備える。第1支持部は、被着体内面の長手方向複数箇所に個別に当接される一対の支柱48を備える。第2支持部は、被着体の長手方向両端をそれぞれに支持する一対の支持板60を備える。位置決め部38は、粘着フィルムに設けた一対の位置決め穴にそれぞれ嵌入される一対の位置決めピン72を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フィルム貼付装置に関する。
フィルム基材の少なくとも一方の表面に粘着剤層を設けてなる粘着フィルムを、被着体の表面に保護や装飾等の目的で貼付する際には、粘着フィルムを被着体に対して所定位置に正確に位置決めした状態で、粘着剤層と被着体表面との間から空気を確実に排除しながら、かつフィルム基材に皺が生じないように、慎重に貼付することが要求される。このような粘着フィルム貼付作業は、粘着フィルムの寸法や被着体表面の湾曲程度が大きくなるほど、手作業で正確に実施することが困難になる傾向がある。そこで、例えば特許文献1に開示されるように、被着体の湾曲表面にも粘着フィルムを容易かつ正確に貼付できるようにするための治具(又はフィルム貼付装置)が、種々提案されている。
特許文献1に記載される治具は、それ自体、被着体に取り付けた状態で使用されるものであり、粘着フィルムの貼付開始端の近傍部分を被着体に対して固定的に位置決め支持する位置決め部材と、粘着フィルムの貼付終了端の近傍部分を被着体に対して所定案内範囲内で移動可能に案内支持する案内部材との、双方を使用するように構成される。位置決め部材及び案内部材には、いずれも所望数のピンが立設される。粘着フィルムには、貼付開始端の近傍部分に、位置決め部材のピンが密に嵌入される位置決め穴が形成され、貼付終了端の近傍部分に、案内部材のピンが所定方向へ摺動可能に受容される案内穴が形成される。貼付作業に際しては、被着体上のフィルム貼付開始端側の所定位置及びフィルム貼付終了端側の所定位置に、位置決め部材及び案内部材をそれぞれ取り付けて、粘着フィルムの位置決め穴に位置決め部材のピンを嵌入するとともに、粘着フィルムの案内穴に案内部材のピンを挿入する。その状態で、粘着フィルムは、被着体に対して所定位置に実質的に位置決めした状態に保持されるので、粘着フィルムの貼付開始端から貼付終了端へ向けて、スキージ等の手工具を用いて漸進的に、粘着フィルムを被着体表面に正確に貼付することができる。
前述した特許文献1に記載される粘着フィルム貼付用の治具は、それ自体、被着体に取り付けて使用するものであるから、貼付作業に際しては、治具以外の手段により被着体を予め所定位置に固定的に支持する必要が有る。したがってこの治具は、例えば自動車の車体のセンターピラーのような、貼付作業中の移動を考慮する必要の無い構造体の一部分に粘着フィルムを貼付するために、好適に使用される。その反面、例えばオートバイのフロントフェンダー等の、フィルム貼付時に一般に単体で取り扱われる部品に対しては、上記したような部品支持用の別の手段を用意する必要が有り、貼付作業が煩雑になるとともに作業コストが上昇することが懸念される。
本発明の目的は、粘着フィルムを被着体の表面に貼付するためのフィルム貼付装置において、粘着フィルムの寸法や被着体表面の湾曲程度が大きい場合であっても、熟練を要することなく、粘着フィルムを被着体表面に正確に貼付でき、しかも、貼付作業中の被着体の移動を積極的に(つまりフィルム貼付装置自体の機能により)防止できるフィルム貼付装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、内面と外面と長手方向両端とを有する被着体の外面に、フィルム基材の少なくとも一方の表面に粘着剤層を設けた粘着フィルムを貼付するためのフィルム貼付装置において、基部と、基部上に移動可能に設けられ、被着体の内面を支持する第1支持部と、第1支持部から独立して基部上に移動可能に設けられ、被着体の長手方向両端を支持する第2支持部と、第1支持部及び第2支持部から独立して基部上に移動可能に設けられ、第1支持部及び第2支持部に支持された被着体の外面に対して、粘着フィルムを予め定めた位置に保持する位置決め部と、を具備することを特徴とするフィルム貼付装置を提供する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフィルム貼付装置において、被着体の内面が、被着体の長手方向断面において内向きに曲がった形状を有し、第1支持部は、被着体の内面の長手方向複数箇所に個別に当接される複数の支柱を具備するフィルム貼付装置を提供する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のフィルム貼付装置において、複数の支柱が基部上で、被着体の長手方向に対応する方向へ相対的に移動可能であるフィルム貼付装置を提供する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム貼付装置において、被着体の内面が、被着体の横断方向断面において内向きに曲がった形状を有し、第1支持部は、被着体の内面の横断方向複数箇所に当接される複数の当接面を有する支柱を具備するフィルム貼付装置を提供する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のフィルム貼付装置において、複数の当接面が支柱上で、被着体の横断方向に対応する方向へ相対的に移動可能であるフィルム貼付装置を提供する。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルム貼付装置において、被着体の長手方向両端が、外面に交差する縁面をそれぞれに有し、第2支持部は、被着体の長手方向両端の縁面に個々に当接される載置面と、載置面に交差して延び、被着体の長手方向両端の縁面に隣接する外面の一部分に個々に当接される抑止面とをそれぞれに備える一対の支持板を具備するフィルム貼付装置を提供する。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のフィルム貼付装置において、一対の支持板が基部上で、被着体の長手方向に対応する方向へ相対的に移動可能であるフィルム貼付装置を提供する。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載のフィルム貼付装置において、粘着フィルムに、位置決め穴を有する補助部分が設けられ、位置決め部は、補助部分の位置決め穴に嵌入される位置決めピンを具備するフィルム貼付装置を提供する。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のフィルム貼付装置において、粘着フィルムは、被着体の長手方向両端の間に配置可能な長尺形状を有するとともに、粘着フィルムの横断方向へ互いに離隔した位置に一対の補助部分が設けられ、位置決め部は、基部上で被着体の横断方向へ相対的に移動可能な一対の位置決めピンを具備するフィルム貼付装置を提供する。
請求項1に記載の発明によれば、粘着フィルムの圧着貼付作業の間、被着体は、フィルム貼付装置の第1支持部及び第2支持部によって、基部上で安定して静止状態に支持される。他方、粘着フィルムは、フィルム貼付装置の位置決め部により、被着体に対して基部上で適正位置に保持されている。したがって粘着フィルムは、圧着貼付作業の間、位置ずれを生じることなく、被着体に正確に貼付される。この貼付作業は、粘着フィルムを手で保持する必要が無いので、適当な手工具を用いて容易かつ迅速に行うことができる。したがって、フィルム貼付装置によれば、粘着フィルムの寸法や被着体表面の湾曲程度が大きい場合であっても、貼付作業中の被着体の移動を、フィルム貼付装置自体の機能により積極的に防止した状態で、熟練を要することなく、粘着フィルムを被着体表面に正確に貼付することができる。また、第1支持部、第2支持部及び位置決め部を基部上で移動可能に構成したから、様々な寸法及び形状を有する被着体及び粘着テープに対し、同様に容易かつ正確な貼付作業を実施できる。
請求項2に記載の発明によれば、複数の支柱により被着体を一層安定的に支持できる。
請求項3に記載の発明によれば、特に長手方向へ様々な寸法を有する被着体を、いずれも安定的に支持できる。
請求項4に記載の発明によれば、支柱の複数の当接面により被着体を一層安定的に支持できる。
請求項5に記載の発明によれば、特に横断方向へ様々な寸法を有する被着体を、いずれも安定的に支持できる。
請求項6に記載の発明によれば、一対の支持板により被着体を一層安定的に支持できる。
請求項7に記載の発明によれば、特に長手方向へ様々な寸法を有する被着体を、いずれも安定的に支持できる。
請求項8に記載の発明によれば、位置決めピンにより粘着フィルムを容易かつ正確に位置決めできる。
請求項9に記載の発明によれば、特に横断方向へ様々な寸法を有する粘着フィルムを、いずれも正確に位置決めできる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図面を参照すると、図1は、本発明の一実施形態によるフィルム貼付装置10の全体構成を示す。図2及び図3は、フィルム貼付装置10を適用可能な被着体12及び粘着フィルム14をそれぞれ示す。
図面を参照すると、図1は、本発明の一実施形態によるフィルム貼付装置10の全体構成を示す。図2及び図3は、フィルム貼付装置10を適用可能な被着体12及び粘着フィルム14をそれぞれ示す。
図2(a)に示すように、被着体12は、内面16と外面18と長手方向両端20とを有する半円環状の部材であり、それ自体、少なくとも自己形状を保持し得る剛性を有する。また被着体12は、その内面16が、被着体12の長手方向断面(図2(b))において内向きに曲がった形状を有するとともに、被着体12の横断方向断面(図2(c))において内向きに曲がった形状を有する。また、内面16と外面18とは、互いに表裏の関係にあって、実質的相似形状を有する。このような被着体の一例としては、オートバイのフロントフェンダーが挙げられる。
図3(a)に示すように、粘着フィルム14は、被着体12の外面18の長手方向へ延びる中央領域18a(図2)に貼付されるものであって、全体として略矩形の輪郭を有する。図3(b)に断面で示すように、粘着フィルム14は、装飾又は保護機能を有する略矩形輪郭のフィルム基材22と、フィルム基材22の一方の表面22aに略全体に渡って設けられる粘着剤層24とを備える。さらに、粘着フィルム14の取り扱いを容易にするために、粘着剤層24の作用面24aには、その全体に渡って離型紙26が被着され、またフィルム基材22の他方の表面22bには、その全体に渡って、図示しない低タック性の粘着層を介して台紙28が被着される。離型紙26及び台紙28を被着した粘着フィルム14を、本明細書では粘着フィルム組立体30と称する。なお、適用によっては、フィルム基材22の他方の表面22bに、台紙28の代わりに、粘着剤層24及び離型紙26と同様の粘着剤層及び離型紙を設けてなる両面粘着性を有する粘着フィルムに対しても、本発明に係るフィルム貼付装置を使用することができる。
本発明の一実施形態によるフィルム貼付装置10は、図1に示すように、基部32と、基部32上に移動可能に設けられ、被着体12の内面16(図2)を支持する第1支持部34と、第1支持部34から独立して基部32上に移動可能に設けられ、被着体12の長手方向両端20(図2)を支持する第2支持部36と、第1支持部34及び第2支持部36から独立して基部32上に移動可能に設けられ、第1支持部34及び第2支持部36に支持された被着体12の外面18(図2)に対して、粘着フィルム14(図3)を予め定めた位置に保持する位置決め部38とを備えて構成される。
基部32は、平面視略矩形の平板状部材であり、第1支持部34及び第2支持部36を担持する主部分40と、主部分40の長手方向略中央で横断方向外方へ延設され、位置決め部38を担持する一対の副部分42とを備える。各副部分42は、後述する可動式取付構造を介して、主部分40に長手方向へ移動可能に取り付けられる。基部32の主部分40には、その上面40a及び両側面40bに、基部長手方向へ延びる所望数の溝44が形成される。また、基部32の副部分42には、各々の上面42a及び両側面42bに、基部横断方向へ延びる所望数の溝46が形成される。
第1支持部34は、被着体12の内面16(図2)の長手方向複数箇所に個別に当接される一対の支柱48を備える。それら支柱48は、基部32の主部分40の上面40aに直立状に配置されるとともに、上面40a上で、後述する可動式取付構造を介して、被着体12の長手方向に対応する基部32の長手方向へ、相対的に移動可能に設置される。図4に示すように、各支柱48には、被着体12の内面16の横断方向複数箇所に当接される複数の当接面50が形成される。図示実施形態では、それら当接面50は、支柱48の頂端面48aの一部分と、支柱48の両側面48bに設置される一対の抑え部材52の先端面52aの一部分とから構成される。
支柱48は、略直方体の壁状部材であり、基部上面40aに略直交するその両側面48b及び前後面48cに、それぞれ鉛直方向へ延びる所望数の溝54が形成される。支柱48は、その前後面48cに沿って配置される所望数の取付駒56により、基部32の主部分40に長手方向移動可能に取り付けられる。各取付駒56は、後述する可動式取付構造を有し、基部主部分40の上面40aに設けた長手方向溝44及び支柱48の前後各面48cに設けた鉛直方向溝54に装着される。各取付駒56は、可動式取付構造の作用により、基部主部分40の長手方向溝44に沿った所望位置に、解除自在に固定される。
支柱48に設置される各抑え部材52は、支柱48の各側面48bから略水平に延長される軸58の先端に、例えばねじ構造を介して、軸58の軸線方向へ移動可能に取り付けられる。また、各軸58は、後述する可動式取付構造を有し、支柱48の各側面48bに設けた鉛直方向溝54に装着される。各軸58は、可動式取付構造の作用により、支柱48の鉛直方向溝54に沿った所望位置に、解除自在に固定される。なお、各抑え部材52は、好ましくはゴム等の弾性を有する材料から作製される。
上記した構成により、支柱48に設けられる当接面50(支柱48の頂端面48a及び両抑え部材52の先端面52aのそれぞれの一部分)は、支柱48上で、被着体12の横断方向に対応する基部横断方向、並びに被着体12の横断方向及び長手方向の双方に交差する基部鉛直方向へ、相対的に移動可能となっている。なお、第1支持部34は、図示の一対の支柱48に限らず、被着体12を安定的に支持できることを条件として、1個又は3個以上の支柱48を備えることができる。
第2支持部36は、被着体12の長手方向両端20をそれぞれに支持する一対の支持板60を備える(図1)。それら支持板60は、基部32の主部分40の上面40a上で、後述する可動式取付構造を介して、被着体12の長手方向に対応する基部32の長手方向へ、相対的に移動可能に設置される。図5に示すように、各支持板60は、被着体12の長手方向両端20の各々の、外面18に交差する縁面20a(図2)に当接される載置面62と、載置面62に略直交して延び、被着体12の各縁面20aに隣接する外面18の一部分に当接される抑止面64とをそれぞれに備える。なお、各支持板60は、好ましくはゴム等の弾性を有する材料から作製される。
支持板60は、その抑止面64の反対側の面に沿って配置される取付駒66により、基部32の主部分40に長手方向移動可能に取り付けられる。取付駒66は、後述する可動式取付構造を有し、基部主部分40の上面40aに設けた長手方向溝44に装着されるとともに、例えば接着剤により支持板60に固定される。取付駒66は、可動式取付構造の作用により、基部主部分40の長手方向溝44に沿った所望位置に、解除自在に固定される。
再び図3を参照すると、上記したフィルム貼付装置10を好適に適用するために、粘着フィルム14は、被着体12の外面18の中央領域18aに沿って長手方向両端20(図2)の間に配置可能な長尺形状を有するとともに、粘着フィルム14の長手方向略中央の、横断方向へ互いに離隔した位置に、それぞれに位置決め穴68を有する一対の補助部分70が設けられる。図示実施形態では、各補助部分70は、粘着フィルム組立体30の一部分として、粘着フィルム14の領域における積層構造と同一の積層構造を有する(図3(c))。つまり、各補助部分70は、フィルム基材22、粘着剤層24、離型紙26及び台紙28を含み、それらの全体を貫通して、位置決め穴68が形成される。
粘着フィルム組立体30は、粘着フィルム14の外縁全体に渡って、フィルム基材22及び粘着剤層24の余剰部分22´、24´を有する。これら余剰部分22´、24´は、後述するフィルム貼付工程において、離型紙26又は台紙28と共に、粘着フィルム14から分離され、廃棄される。また、離型紙26は、上記した一対の補助部分70の間の小領域26´が、後述するフィルム貼付工程において、最初に他の部分から分離されるようになっている。これら余剰部分22´、24´及び小領域26´と、対応する層の他の部分との間には、両者の分離を容易にするために、予めミシン目等の弱化領域が設けられる。
上記構成を有する粘着フィルム組立体30に対し、フィルム貼付装置10は、位置決め部38として、一対の補助部分70の位置決め穴68にそれぞれ嵌入される一対の位置決めピン72を備える(図1)。それら位置決めピン72は、基部32の副部分42の上面42aに直立状に配置されるとともに、上面42a上で、後述する可動式取付構造を介して、被着体12の横断方向に対応する基部32の横断方向へ、相対的に移動可能に設置される。図6に示すように、各位置決めピン72には、その先端に、粘着フィルム組立体30の各補助部分70の位置決め穴68にそれぞれ密に嵌入される小径部分72aが形成される。
位置決めピン72は、略円柱状部材であり、その基端に固定される取付駒74により、基部32の副部分42に横断方向移動可能に取り付けられる。取付駒74は、後述する可動式取付構造を有し、基部副部分42の上面42aに設けた横断方向溝46に装着される。取付駒74は、可動式取付構造の作用により、基部副部分42の横断方向溝46に沿った所望位置に、解除自在に固定される。
なお、基部32の副部分42は、2種類の取付駒76、78により、基部32の主部分40に長手方向移動可能に取り付けられる。一方の取付駒76は、後述する可動式取付構造を有し、基部主部分40の上面40aに設けた長手方向溝44及び基部副部分42の上面42aに設けた横断方向溝46に装着される。取付駒76は、可動式取付構造の作用により、基部主部分40の長手方向溝44に沿った所望位置に、解除自在に固定される。また、他方の取付駒78は、後述する可動式取付構造を有し、基部主部分40の側面40aに設けた長手方向溝44及び基部副部分42の側面40aに設けた横断方向溝46に装着される。取付駒78は、可動式取付構造の作用により、基部主部分40の長手方向溝44に沿った所望位置に、解除自在に固定される。
フィルム貼付装置10における上記した各種可動部の可動式取付構造は、いずれも実質的共通の構成を有する。この可動式取付構造の典型的構成を、例として第2支持部36に設けられる取付駒66に関連して、図7を参照して説明する。
図示のように、基部32の長手方向溝44は、基部上面40aに開口する開口部分44aと、基部32の内部で開口部分44aよりも拡幅される内奥部分44bとを、全長に渡って備える。溝44の内奥部分44bには、多角形輪郭を有するナット80が、隙間を介して収容される。ナット80は、溝44の内奥部分44bの長手方向に沿って移動可能である一方、その多角形輪郭の外縁が溝44の内奥部分44bの内壁に衝突することにより、所定角度以上は回転できないようになっている。
取付駒66には、ボルト84を挿通する段付貫通孔82が形成される。ボルト84は、その雄ねじ部分84aが、取付駒66の段付貫通孔及び基部32の溝44の開口部分44aを通されて、溝44の内奥部分44bに収容されたナット80に螺着される。取付駒66は、ナット80とボルト84とを互いに緊密に螺着することにより、基部32上で所望位置に固定され、ナット80とボルト84とを互いに緩めることにより、基部32上で溝44に沿って移動できる。このような固定/解除操作は、取付駒66の外側からボルト84を手作業で駆動することにより実施できる。
上記構成を有するフィルム貼付装置10を用いて、粘着フィルム14を被着体12に貼付するフィルム貼付工程の一例を、図8及び図9を参照して説明する。
まず、フィルム貼付装置10の基部32を、テーブル等の好ましくは硬質の平坦支持面に置く。このとき、比較的細長い主部分40に対し、その両側方に張り出す副部分42が、平坦支持面上で基部32を安定させるように作用する。また、準備作業として、第1支持部34の一対の支柱48(図1)、第2支持部36の一対の支持板60(図1)及び位置決め部38の一対の位置決めピン72(図1)を、対象となる被着体12の形状及び寸法に合わせて、基部32上で所望位置に固定的に配置しておく。
まず、フィルム貼付装置10の基部32を、テーブル等の好ましくは硬質の平坦支持面に置く。このとき、比較的細長い主部分40に対し、その両側方に張り出す副部分42が、平坦支持面上で基部32を安定させるように作用する。また、準備作業として、第1支持部34の一対の支柱48(図1)、第2支持部36の一対の支持板60(図1)及び位置決め部38の一対の位置決めピン72(図1)を、対象となる被着体12の形状及び寸法に合わせて、基部32上で所望位置に固定的に配置しておく。
このフィルム貼付装置10に対し、被着体12を、その内面16(図2)が一対の支柱48の当接面50(図4)に当接されるとともに、その長手方向両端20(図2)が一対の支持板60の載置面62及び抑止面64に当接されるように位置づけて、搭載する。この状態で、被着体12は、フィルム貼付装置10に所定姿勢で安定して支持される(図8(a))。また、一対の位置決めピン72は、被着体12の略中央部位の両側方近傍にそれぞれ配置され、位置決めピン72の先端の小径部分72aが被着体12の外面18の最高部位よりも高く突出して配置される。
次に、粘着フィルム組立体30を、その離型紙26(図3)を被着体12の外面18に対向させた状態で、一対の補助部分70の位置決め穴68に、フィルム貼付装置10の対応の位置決めピン72の小径部分72aを嵌入する。それにより、粘着フィルム組立体30が、被着体12の外面18に対して、予め定めた適正な位置関係の下に、実質的に(つまり「ばたつき」は許容するも位置ずれを生じないように)保持される(図8(b))。
この状態で、粘着フィルム組立体30の離型紙26の略中央の小領域26´を、粘着フィルム14から剥離する。このとき、小領域26´に隣接するフィルム基材22及び粘着剤層24の余剰部分22´、24´の一部分も、一緒に除去される(図8(c))。そこでまず、粘着フィルム組立体30の、離型紙26の小領域26´を剥離した部分を、台紙28の外面から、スキージやローラ等の手工具86(図9)を用いて、被着体12の外面18に押し付ける。このとき、図8(c)の矢印α方向へ手工具86を操作することにより、剥離した離型紙小領域26´に対応する粘着フィルム14の略中央部分を、その中心から両側縁に向けて漸進的に、粘着剤層24と被着体外面18との間の空気を排除しながら、圧力下で確実に貼付することができる。
続いて、剥離した小領域26´に隣接する離型紙26の2つの残部を、1つずつ、小領域26´側の端縁から徐々に剥離すると同時に、粘着フィルム組立体30の、離型紙残部が徐々に剥離される部分を、台紙28の外面から、手工具86(図9)を用いて、被着体12の外面18に押し付ける。このとき、図8(c)の矢印β方向へ手工具86を操作することにより、剥離した離型紙残部に対応する粘着フィルム14の部分を、長手方向へ漸進的に、粘着剤層24と被着体外面18との間の空気を排除しながら、圧力下で確実に貼付することができる。このようにして、全ての離型紙26を剥離して、粘着フィルム14を被着体12の外面18に貼付し終わった後、台紙28を除去すれば、粘着フィルム14を適正に貼付した被着体12が得られる(図8(d))。
上記した手工具86を用いた圧着貼付作業の間、被着体12は、フィルム貼付装置10の一対の支柱48及び一対の支持板60によって、安定して静止状態に支持される。特に、図8(c)の矢印β方向へのフィルム貼付作業が進んで、被着体12の長手方向一端20の近傍に貼付圧力が加わるようになると、被着体12の長手方向他端20が対応の支持板60から浮き上がるような挙動を示す惧れがある。しかし、フィルム貼付装置10によれば、支持板60の抑止面64が、被着体12の外面18の長手方向他端20に隣接する部分に当接されて、長手方向他端20が支持板60から浮き上がる挙動を、効果的に抑止する。
他方、粘着フィルム14は、粘着フィルム組立体30の状態で、一対の位置決めピン72により、被着体12に対して適正位置に保持されているから、上記した手工具86を用いた圧着貼付作業の間、位置ずれを生じることなく、被着体12に正確に貼付される。この貼付作業は、粘着フィルム14を手で保持する必要が無いので、手工具86を用いて容易かつ迅速に行うことができる。なお、粘着フィルム14に併設される補助部分70は、粘着フィルム組立体30の他の部分と同一の積層構造を有しているから、圧着貼付作業に伴う引張力が位置決め穴68の部分に集中したとしても、容易には破断されない強度を有する。しかし、この構成は必須ではなく、補助部分70が台紙28の一部分のみからなる場合にも、フォルム貼付装置10を有効に使用できる。
このように、フィルム貼付装置10によれば、粘着フィルム14の寸法や被着体12の外面18の湾曲程度が大きい場合であっても、貼付作業中の被着体12の移動を、フィルム貼付装置10自体の機能により積極的に防止した状態で、熟練を要することなく、粘着フィルム14を被着体外面18に正確に貼付することができる。また、フィルム貼付装置10では、第1支持部34、第2支持部36及び位置決め部38を基部32上で移動可能に構成したから、様々な寸法及び形状を有する被着体12及び粘着テープ14に対し、同様に容易かつ正確な貼付作業を実施できる。
10 フィルム貼付装置
12 被着体
14 粘着フィルム
16 内面
18 外面
20 長手方向端
22 フィルム基材
24 粘着剤層
30 粘着テープ組立体
32 基部
34 第1支持部
36 第2支持部
38 位置決め部
44、46 溝
48 支柱
50 当接面
52 抑え部材
56、66、74、76、78 取付駒
60 支持板
62 載置面
64 抑止面
68 位置決め穴
70 補助部分
72 位置決めピン
12 被着体
14 粘着フィルム
16 内面
18 外面
20 長手方向端
22 フィルム基材
24 粘着剤層
30 粘着テープ組立体
32 基部
34 第1支持部
36 第2支持部
38 位置決め部
44、46 溝
48 支柱
50 当接面
52 抑え部材
56、66、74、76、78 取付駒
60 支持板
62 載置面
64 抑止面
68 位置決め穴
70 補助部分
72 位置決めピン
Claims (9)
- 内面と外面と長手方向両端とを有する被着体の該外面に、フィルム基材の少なくとも一方の表面に粘着剤層を設けた粘着フィルムを貼付するためのフィルム貼付装置において、
基部と、
前記基部上に移動可能に設けられ、前記被着体の前記内面を支持する第1支持部と、
前記第1支持部から独立して前記基部上に移動可能に設けられ、前記被着体の前記長手方向両端を支持する第2支持部と、
前記第1支持部及び前記第2支持部から独立して前記基部上に移動可能に設けられ、該第1支持部及び該第2支持部に支持された前記被着体の前記外面に対して、前記粘着フィルムを予め定めた位置に保持する位置決め部と、
を具備することを特徴とするフィルム貼付装置。 - 前記被着体の前記内面が、該被着体の長手方向断面において内向きに曲がった形状を有し、前記第1支持部は、該被着体の該内面の長手方向複数箇所に個別に当接される複数の支柱を具備する、請求項1に記載のフィルム貼付装置。
- 前記複数の支柱が前記基部上で、前記被着体の長手方向に対応する方向へ相対的に移動可能である、請求項2に記載のフィルム貼付装置。
- 前記被着体の前記内面が、該被着体の横断方向断面において内向きに曲がった形状を有し、前記第1支持部は、該被着体の該内面の横断方向複数箇所に当接される複数の当接面を有する支柱を具備する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム貼付装置。
- 前記複数の当接面が前記支柱上で、前記被着体の横断方向に対応する方向へ相対的に移動可能である、請求項4に記載のフィルム貼付装置。
- 前記被着体の前記長手方向両端が、前記外面に交差する縁面をそれぞれに有し、前記第2支持部は、該被着体の該長手方向両端の該縁面に個々に当接される載置面と、該載置面に交差して延び、該被着体の該長手方向両端の該縁面に隣接する該外面の一部分に個々に当接される抑止面とをそれぞれに備える一対の支持板を具備する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルム貼付装置。
- 前記一対の支持板が前記基部上で、前記被着体の長手方向に対応する方向へ相対的に移動可能である、請求項6に記載のフィルム貼付装置。
- 前記粘着フィルムに、位置決め穴を有する補助部分が設けられ、前記位置決め部は、該補助部分の該位置決め穴に嵌入される位置決めピンを具備する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のフィルム貼付装置。
- 前記粘着フィルムは、前記被着体の前記長手方向両端の間に配置可能な長尺形状を有するとともに、該粘着フィルムの横断方向へ互いに離隔した位置に一対の前記補助部分が設けられ、前記位置決め部は、前記基部上で前記被着体の横断方向へ相対的に移動可能な一対の前記位置決めピンを具備する、請求項8に記載のフィルム貼付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005101195A JP2006282712A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | フィルム貼付装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005101195A JP2006282712A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | フィルム貼付装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006282712A true JP2006282712A (ja) | 2006-10-19 |
Family
ID=37404966
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005101195A Pending JP2006282712A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | フィルム貼付装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006282712A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019218507A (ja) * | 2018-06-21 | 2019-12-26 | ダイハツ工業株式会社 | 加飾シートの貼り付け方法、および、加飾シート |
-
2005
- 2005-03-31 JP JP2005101195A patent/JP2006282712A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019218507A (ja) * | 2018-06-21 | 2019-12-26 | ダイハツ工業株式会社 | 加飾シートの貼り付け方法、および、加飾シート |
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