JP2006281583A - 印刷用トレイ及び印刷システム - Google Patents
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Abstract
【課題】一度に複数枚の記録メディアに印刷することのできる印刷用トレイを提供する。
【解決手段】印刷用トレイ11は、記録メディアをヘッド走査方向に複数枚載置可能とするトレイ部12と、該トレイ部12をヘッド走査方向を軸として回動可能に連結する連結部13とを1セット以上有して構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】印刷用トレイ11は、記録メディアをヘッド走査方向に複数枚載置可能とするトレイ部12と、該トレイ部12をヘッド走査方向を軸として回動可能に連結する連結部13とを1セット以上有して構成されている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、印刷用トレイ及び印刷システムに関するものである。
従来、CD-RやDVD-R等の記録メディアの表面(ラベル面)に直接印刷可能なプリンタ(印刷装置)が種々開発されている(例えば特許文献1参照)。この種のプリンタでは、記録メディアを載置した印刷用トレイをプリンタにセットし、印刷したい文字や画像についてそれらの記録メディア上での位置、大きさ等を適宜調整して印刷を行うことにより、ラベル面に任意の文字や画像を印刷(以下、ラベル印刷という)することができる。
特開2003−246101号公報
ところが、従来では、印刷用トレイにセットできる記録メディアの枚数が1枚のみであるため、1回のラベル印刷では1枚の記録メディアにしか印刷することができなかった。このため、複数枚の記録メディアにラベル印刷する場合には、その都度、印刷用トレイに新たな記録メディアをセット(プリンタにセット)しなければならず、時間と手間がかかり、非常に面倒であった。
この発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、一度に複数枚の記録メディアに印刷することのできる印刷用トレイ及び印刷システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明の第1の態様では、記録メディアのラベル面に印刷可能な印刷装置にセットされ、該印刷装置によるラベル印刷に供される印刷用トレイであって、前記記録メディアをヘッド走査方向に複数枚載置可能とするトレイ部と、該トレイ部を前記ヘッド走査方向を軸として回動可能に連結する連結部と、を1セット以上有してなる印刷用トレイであることを要旨としている。
この構成によれば、ヘッド走査方向に記録メディアを複数枚(n枚)載置可能なトレイ部を連結部を介して1セット以上(mセット)連結した印刷用トレイを印刷装置にセットしてラベル印刷を行うことにより、1回のラベル印刷で(n×m)枚の記録メディアへのラベル印刷を連続して行うことが可能となる。
上記構成の印刷用トレイにおいては、前記トレイ部は、前記連結部に対して180度の範囲で回動可能に連結される、といった態様を採用することができる。
この構成によれば、トレイ部を連結部に対して180°の範囲で任意に回動可能としたことにより、印刷用トレイをロール紙と同様にプリンタにセットしてラベル印刷に供することが可能となる。また、本構成によれば、連結部を介してトレイ部を(180°の範囲)で自在に折り畳むことが可能であるため、印刷後等における印刷用トレイの配置スペースを小スペースとすることができる。
この構成によれば、トレイ部を連結部に対して180°の範囲で任意に回動可能としたことにより、印刷用トレイをロール紙と同様にプリンタにセットしてラベル印刷に供することが可能となる。また、本構成によれば、連結部を介してトレイ部を(180°の範囲)で自在に折り畳むことが可能であるため、印刷後等における印刷用トレイの配置スペースを小スペースとすることができる。
上記構成の印刷用トレイにおいては、前記連結部において前記トレイ部を連結するトレイ搬送方向の軸間距離を前記トレイ部の厚さの2倍に設定する、といった態様を採用することができる。
この構成によれば、印刷用トレイの折り畳み時に、各トレイ部上に載置された記録メディアのラベル面が互いに干渉し合って印刷面が汚れることを防止することができる。
上記構成の印刷用トレイにおいては、前記記録メディアの載置位置を前記連結部を介した複数の前記トレイ部の折り畳み時に各トレイ部間で前記ラベル面が対向しない位置に設定した、といった態様を採用することができる。
上記構成の印刷用トレイにおいては、前記記録メディアの載置位置を前記連結部を介した複数の前記トレイ部の折り畳み時に各トレイ部間で前記ラベル面が対向しない位置に設定した、といった態様を採用することができる。
この構成によれば、印刷用トレイの折り畳み時に、各トレイ部上に載置された記録メディアのラベル面が互いに干渉し合って印刷面が汚れるのをより確実に防止することができる。
この発明の第2の態様では、上記いずれかの態様の印刷用トレイと、前記印刷用トレイに前記記録メディアがユーザによる指定枚数分にてセットされているか否か、及び前記記録メディアのセット位置を検出する検出部と、前記記録メディアのラベル面に印刷する画像データから1枚分の印刷データを作成するデータ作成部と、前記検出部による検出結果に基づいて、前記1枚分の印刷データを前記ヘッド走査方向に前記記録メディアの枚数分にて且つ前記記録メディアのセット位置に対応した座標位置に展開するデータ展開部と、を備えることを要旨とする。
この構成によれば、データ作成部により作成された1枚分の印刷データが、検出部により検出された記録メディアのセット状況及びセット位置に基づいて、印刷対象とする記録メディアの枚数分にてデータ展開部によりヘッド走査方向に展開される。これにより、1回のラベル印刷で複数の記録メディアに対するラベル印刷を同時に行うことができる。
以下、この発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
まず、本実施の形態に係るラベル印刷処理で用いる印刷用トレイの構成を図1〜図4に従って説明する。
まず、本実施の形態に係るラベル印刷処理で用いる印刷用トレイの構成を図1〜図4に従って説明する。
図1は、印刷用トレイを示す平面図である。
印刷用トレイ11は、トレイ部12と連結部13とを1セットとして、それを1セット以上備えて構成されている。本実施の形態においては、トレイ部12と連結部13とを2セット分にて備え、第1トレイ部12a、第1連結部13a、第2トレイ部12b及び第2連結部13bの順にそれらが連結されて構成されている。なお、第1トレイ部12aと第2トレイ部12b、第1連結部13aと第2連結部13bはそれぞれ同一構成である。
印刷用トレイ11は、トレイ部12と連結部13とを1セットとして、それを1セット以上備えて構成されている。本実施の形態においては、トレイ部12と連結部13とを2セット分にて備え、第1トレイ部12a、第1連結部13a、第2トレイ部12b及び第2連結部13bの順にそれらが連結されて構成されている。なお、第1トレイ部12aと第2トレイ部12b、第1連結部13aと第2連結部13bはそれぞれ同一構成である。
印刷用トレイ11は、トレイ部12と連結部13とが互いに連結された状態で、それら両部材による縦方向(図において上下方向)の長さがA4用紙サイズの長さと同じ長さとなるように構成されている。また、この印刷用トレイ11の横方向(図において左右方向)の幅はA3用紙サイズの幅と同じ幅に形成されている。ここで、縦方向とはラベル印刷時における印刷用トレイ11の搬送方向(以下、トレイ搬送方向という)、また、横方向とは後述する印刷ヘッドの走査方向(以下、ヘッド操作方向という)である。
図1に示すように、トレイ部12(12a,12b)には、印刷ヘッドの走査方向に3枚分の記録メディアを載置可能とする円形凹状のメディア載置部15a,15b,15cが形成されている。このトレイ部12は、トレイ搬送方向には記録メディア2枚分の長さを有して形成されており、メディア載置部15a,15b,15cはそれぞれトレイ搬送方向の下流側位置に形成されている。詳しくは、印刷用トレイ11を折り畳んだ状態のときに、各トレイ部12間にて記録メディアのラベル面が互いに対向しない位置に記録メディアの載置位置が設定されている。なお、メディア載置部15a,15b,15cの深さは、トレイ部12に記録メディアが載置された状態で、記録メディアのラベル面がトレイ部12の表面16と同じ高さ、若しくは、それよりも低い高さとなるように設定されている。
トレイ部12には、ヘッド走査方向における前後両端位置に、プリンタの図示しない給紙ローラと噛合可能なトレイ搬送用のギヤ17a,17bが形成されている。また、このトレイ部12には、トレイ搬送方向における前後両端位置に、軸部18a,18bと軸受部19a,19bとが形成されている。
図2に示すように、連結部13(13a,13b)には、上記トレイ部12に形成された軸部18a,18bを回動可能に支持する軸受部21a,21bと、上記トレイ部12に形成された軸受部19a,19bに回動可能に支持される軸部22a,22bとが形成されている。この連結部13は、トレイ部12の厚さtに対して、軸受部21a,21bと軸部22a,22bとの間の軸間距離Dが2倍の長さ(つまりD=2t)で形成されている。
このように構成された印刷用トレイ11では、図4に示すように、第1連結部13aに対して第1トレイ部12aと第2トレイ部12bとをそれぞれ180°の範囲で任意に回動させることができる。これにより、印刷用トレイ11をロール紙印刷と同様にしてプリンタにセットしてラベル印刷を行うことができる。即ち、本実施の形態の印刷用トレイ11の場合には、1回のラベル印刷で6枚の記録メディアを連続して印刷することが可能となる。
また、このような印刷用トレイ11では、第1トレイ部12aと第2トレイ部12bとを第1連結部13aを介して折り畳むことができるため、印刷後において、印刷用トレイ11の配置スペースを小スペースとすることができる。なお、この際には、上記したように、記録メディアが各トレイ部12上でトレイ搬送方向の下流側に載置されること、及び、連結部13における軸間距離Dがトレイ部12の厚さtの2倍の長さで形成されることにより、印刷後に印刷用トレイ11を折り畳んでも、各トレイ部12上に載置された記録メディアのラベル面が互いに干渉し合って印刷面が汚れることもない。
次に、上記印刷用トレイ11を用いてラベル印刷を行う印刷システムについて述べる。
図5は、印刷システム31の概略構成を示すブロック図である。この印刷システム31は、画像入力装置32と、コンピュータ33と、印刷装置としてのカラーインクジェット式プリンタ(以下、プリンタという)34とを備えて構成されている。
図5は、印刷システム31の概略構成を示すブロック図である。この印刷システム31は、画像入力装置32と、コンピュータ33と、印刷装置としてのカラーインクジェット式プリンタ(以下、プリンタという)34とを備えて構成されている。
画像入力装置32は、例えばスキャナやデジタルカメラあるいはデジタルビデオカメラ等により構成され、RGB(赤、緑、青)の階調データを画像データD1としてコンピュータ33に供給する。コンピュータ33は、例えばパーソナルコンピュータ等により構成され、画像データD1に所定の画像処理を施してプリンタ34に供給する印刷データPDを作成する。なお、画像入力装置32を含む態様で印刷システム31を構成したが、画像入力装置32を含まず、コンピュータ33とプリンタ34とで印刷システム31を構成する態様であってもよい。このような印刷システム31は、広義には「印刷装置」と呼ぶことができる。
次に、コンピュータ33のシステム構成について説明する。
図5に示すように、コンピュータ33は、CPU41、ROM42、RAM43、記憶装置44、表示装置45、操作装置46、入力I/F(インタフェース)47、出力I/F48及びドライブ装置49を備えて構成され、それらはバス50を介して相互に接続されている。
図5に示すように、コンピュータ33は、CPU41、ROM42、RAM43、記憶装置44、表示装置45、操作装置46、入力I/F(インタフェース)47、出力I/F48及びドライブ装置49を備えて構成され、それらはバス50を介して相互に接続されている。
ROM42には、コンピュータ33の動作を制御するプログラムやデータが記憶されている。RAM43には、ROM42や記憶装置44、あるいはドライブ装置49から読み出されたプログラムやデータが一時的に記憶される。CPU41は、これらに記憶されているプログラムやデータに基づき、RAM43をワークメモリとして利用しながら各種の処理を実行することで、コンピュータ33の動作を制御する。例えば、CPU41は、プリンタ34との間で行うデータ通信を制御したり、後述するラベル印刷の実行を制御したりする。
記憶装置44には、コンピュータ33全体の動作を統括的に制御するためのOS(オペレーティングシステム)や、該OSの下で動作する各種のアプリケーションプログラム、コンピュータ33をプリンタドライバ52として機能させるための印刷制御プログラム(プリンタドライバ用プログラム)等が記憶されている。なお、本実施の形態に係るラベル印刷(後述するデータ作成部の機能)は、プリンタドライバ用プログラムにより実現される。
表示装置45は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)等により構成され、ユーザが印刷時に印刷条件を設定するための設定画面の表示や画像の表示等に用いられる。操作装置46は、例えばキーボードやマウス等により構成され、ユーザからの要求や指示、パラメータの入力等に用いられる。入力I/F47は、画像入力装置32との間のインターフェースとして機能し、同装置32との間のデータ通信(例えば画像データD1の入力)を制御する。出力I/F48は、プリンタ34との間のインターフェースとして機能し、プリンタ34との間のデータ通信(例えば印刷データPDの出力)を制御する。
CPU41が実行するプログラムやデータは、例えば、記録媒体51にて提供される。ドライブ装置49は、記録媒体51を駆動してその記録内容にアクセスし、そこからプログラムやデータを読み出して記憶装置44に格納する。なお、記録媒体51には、光ディスク(CD-ROM,DVD-ROM, …)や、光磁気ディスク(MO,MD,…)等の他、通信媒体を介してアップロード/ダウンロードされたプログラムを記録した媒体、ディスク装置等も含む。
次に、図6及び図7を参照してプリンタ34の構成を説明する。
図6に示すように、プリンタ34は、印刷制御部60と印刷駆動部61とを備えている。印刷制御部60は、プリンタドライバ52から供給される印刷データPDや各種コマンドに基づいて印刷駆動部61を駆動することにより、図示しない給紙装置から供給された媒体、本実施の形態においては、印刷用トレイ11にセットされたCD-RやDVD-R等の記録メディアM(図7)に対するラベル印刷を行う。このようなラベル印刷は、ユーザが印刷設定画面(プリンタドライバ52により提供されるドライバUI)上でラベル印刷モードを選択して印刷開始操作を行うことにより実行される。
図6に示すように、プリンタ34は、印刷制御部60と印刷駆動部61とを備えている。印刷制御部60は、プリンタドライバ52から供給される印刷データPDや各種コマンドに基づいて印刷駆動部61を駆動することにより、図示しない給紙装置から供給された媒体、本実施の形態においては、印刷用トレイ11にセットされたCD-RやDVD-R等の記録メディアM(図7)に対するラベル印刷を行う。このようなラベル印刷は、ユーザが印刷設定画面(プリンタドライバ52により提供されるドライバUI)上でラベル印刷モードを選択して印刷開始操作を行うことにより実行される。
印刷制御部60は、コントローラ62、I/F(インタフェース)回路63、バッファメモリ64、イメージ展開部(データ展開部)65、イメージバッファ66、メインメモリ67、及びEEPROM68を備えている。コントローラ62は、CPUを中心として構成され、プリンタ34の動作を統括的に制御する。バッファメモリ64,イメージバッファ66はRAM(SDRAM等)にて構成され、メインメモリ67はROMにて構成されている。
メインメモリ67及びEEPROM68には、コントローラ62が実行するプログラムやデータが格納されている。コントローラ62は、これらに格納されているプログラムを実行することにより、プリンタ34の動作を統括的に制御する。I/F回路63は、プリンタ34とプリンタドライバ52(コンピュータ33)との間のインターフェースとして機能し、プリンタドライバ52から受信した印刷データPDやコマンドをバッファメモリ64に格納したり、逆に、バッファメモリ64を通じてコントローラ62から受け取ったコマンドをプリンタドライバ52に送信したりする。
バッファメモリ64は、印刷データPDやコマンドを一時的に蓄える。イメージ展開部65は、コントローラ62の制御のもと、バッファメモリ64に蓄えられている印刷データPD(ラスタデータ)を読み出し、それを必要に応じてデータ展開してイメージデータとしてイメージバッファ66に格納する。このデータ展開処理については後述する。
イメージバッファ66に格納されたイメージデータは、コントローラ62の指示のもと、後述するヘッド駆動回路により印刷ヘッドのノズル数分ずつ読み出され、同ヘッド駆動回路により印刷ヘッドが駆動されることで印刷が行われる。
コントローラ62には、キャリッジモータ71を駆動する主走査駆動回路81と、紙送りモータ72を駆動する副走査駆動回路82と、印刷ヘッド73を駆動するヘッド駆動回路83と、センサ74の駆動を制御するセンサ制御回路84と、操作パネル75の動作を制御するパネル制御回路85とが接続されている。本実施の形態においては、キャリッジモータ71と、紙送りモータ72と、印刷ヘッド73と、センサ74とにより印刷駆動部61が構成されている。コントローラ62は、バッファメモリ64に蓄えられているコマンドの中から必要な情報を読み込み、それに基づいて各回路81〜85を制御する制御信号を生成する。
印刷ヘッド73は、キャリッジCR(図7)に取り付けられている。印刷ヘッド73には、インク滴を吐出するためのノズル孔が複数形成されており、それら各ノズル孔から、大,中,小の3種類のドット径のうちいずれかのドット径のインク滴が吐出されるようになっている。
キャリッジCRは、主走査駆動回路81からの信号に基づき駆動されるキャリッジモータ71によって主走査方向(ヘッド走査方向)に往復動される。また、印刷用トレイ11は、副走査駆動回路82からの信号に基づき駆動される紙送りモータ72によって副走査方向(主走査方向に垂直な方向:トレイ搬送方向)に搬送される。そして、キャリッジCRが往復動される際に、所定のタイミングで印刷ヘッド73の各ノズル孔からインク滴が吐出され、こうしたキャリッジCRの往復動に合わせて印刷用トレイ11が搬送されることにより、記録メディアMへの印刷が行われるようになっている。
センサ74は、例えば、発光素子と受光素子とからなる反射型光学センサ等により構成され、図7に示すように、キャリッジCRに取り付けられて、該キャリッジCRとともに主走査方向(ヘッド走査方向)に移動する。
センサ74は、ラベル印刷の実行時に、各記録メディアMのセット状況(記録メディアMが印刷条件で指定された枚数分セットされているか)、及び各記録メディアMの相対的なセット位置(記録メディアMが印刷ヘッド73の走査位置に対してどの位置にセットされているか)を光学的に検出する。具体的には、発光素子から発せられた光(入射光)が印刷用トレイ11や記録メディアMにより反射されると、その反射光が受光素子にて受光されて電気信号に変換される。これにより、反射光の強度に応じた電気信号がセンサ74の出力値(センサ74による検出結果)として取り出される。
センサ制御回路84は、コントローラ62からの制御信号に基づいて上記センサ74(発光素子、受光素子)を駆動し、該センサ74による検出結果をコントローラ62に返す。なお、本実施の形態においてはセンサ74とセンサ制御回路84とにより検出部が構成されている。
操作パネル75は、プリンタ34の操作装置(ユーザーインタフェース)として設けられている。この操作パネル75には、電源スイッチや印刷開始スイッチ等の操作キーとともに、液晶表示画面等が設けられている。パネル制御回路85は、上記操作パネル75に電気的に接続されており、該操作パネル75の操作キーがユーザにより操作されると、その操作キーに対応したキー操作信号をコントローラ62に出力し、それに応答してコントローラ62は、キー操作信号に対応した処理を実行する。また、このパネル制御回路85は、コントローラ62からの制御信号に基づいて、操作パネル75の表示画面に印刷処理に関する各種ウィンドウの表示を行う。
次に、上記印刷システム31により、上記印刷用トレイ11を用いて行うラベル印刷について説明する。なお、ここでは、印刷用トレイ11にセットされた同一サイズの6枚(3枚×2セット分)の記録メディアMに対して同一画像をラベル印刷する態様について説明する。
図9は、本実施の形態のラベル印刷において、プリンタドライバ52により実行されるデータ作成処理を示すフローチャートである。
まずステップ100で、プリンタドライバ52は、ユーザが印刷設定画面(UI)上で設定した印刷条件を取得し、該取得した印刷条件から、このとき実行すべき印刷モードがラベル印刷モード(ここでは2セット分のトレイ部12(12a,12b)を用いて6枚の記録メディアMに対してラベル印刷を実施するモード)であると認識する。
まずステップ100で、プリンタドライバ52は、ユーザが印刷設定画面(UI)上で設定した印刷条件を取得し、該取得した印刷条件から、このとき実行すべき印刷モードがラベル印刷モード(ここでは2セット分のトレイ部12(12a,12b)を用いて6枚の記録メディアMに対してラベル印刷を実施するモード)であると認識する。
次にステップ110で、プリンタドライバ52は、印刷用トレイ11の1セット(第1トレイ部12a)分の記録メディアMについて、プリンタ34(検出部)により検出された各記録メディアMのセット状況及び各記録メディアMの相対的なセット位置を受信する。プリンタドライバ52は、この受信した検出結果に基づいて、第1トレイ部12aに各記録メディアMがセットされているかどうか、且つ、セットされている場合にはそれが印刷ヘッド73の走査位置に対してどの位置にあるか(即ち座標値)を認識する。また、プリンタドライバ52は、このとき受信した検出結果に基づいて、プリンタ34に対する印刷用トレイ11のセット位置に位置ずれが生じていないか否かも判断する。
次にステップ120で、プリンタドライバ52は、第1トレイ部12a上の各記録メディアMのラベル面にレイアウトする画像についてレイアウト条件を設定する。このとき、本実施の形態では、プリンタドライバ52は、3枚の記録メディアMのうちいずれか1つの記録メディアについてレイアウト条件を設定する。これは具体的には、図8に示すように、記録メディアMのラベル面が収まる最小の四角形を範囲として印刷レイアウト面LM1を設定し、この印刷レイアウト面LM1にレイアウトする画像について、該画像の印刷レイアウト面LM1内での座標値を算出する。
次にステップ130で、プリンタドライバ52は、レイアウト条件に基づいて取得した画像データD1に画像展開処理(デコード、リサイズ等)を施して、RGBデータを作成する。具体的には、上記算出した座標値に基づく位置及びサイズで画像データD1を展開し、上記印刷レイアウト面LM1を範囲とするRGBデータを作成する。
次にステップ140で、プリンタドライバ52は、上記作成したRGBデータに対してレイアウト処理を施す。図10に示すように、コンピュータ33のRAM43(図5)等には、記録メディアの直径サイズ(例えば12cmと8cmの2種類)に応じたテンプレートTa,Tbとそれら各テンプレートTa,Tbに対応するマスク情報Ka,Kbとが記憶されたラベル印刷用のテーブルTB1が格納されている。プリンタドライバ52は、このテーブルTB1に基づいてレイアウト処理を行う。このレイアウト処理について詳述すると、図8に示すように、プリンタドライバ52は、まずRGBデータの縦軸と横軸との画素数を求め、縦軸の中間画素が位置するラインLAと横軸の中間画素が位置するラインLBとの交点からRGBデータの中心座標(中心画素)OM1を算出する。中心位置OM1を算出した後、続いてRGBデータの直径サイズに応じたマスク情報を用いてマスク処理を行う。マスク処理とは、記録メディアMのラベル面に印刷を行うにあたって、印刷に不必要な画素をマスク情報に基づいて決定し、不必要な画素についてはその画素をインク吐出しない白データとして設定する処理である。具体的には、印刷レイアウト面LM1から記録メディアMのラベル面を除いた領域、つまりは中心位置OM1を基点とした印刷レイアウト面LM1の中央部分61及び四隅の外側部分62の領域をインク吐出しない白データの領域(マスク領域)として設定する。
次にステップ150で、プリンタドライバ52は、上記レイアウト処理後のRGBデータをプリンタ34の印刷解像度に応じた解像度に変換する解像度変換処理を行う。
次にステップ160で、プリンタドライバ52は、上記解像度変換後のRGBデータをプリンタ34が使用する色材色空間の画像データに変換する色変換処理を行う。例えば、プリンタドライバ52は、RGBデータを、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)の4つの色成分で表現されるCMYKデータに変換する。
次にステップ160で、プリンタドライバ52は、上記解像度変換後のRGBデータをプリンタ34が使用する色材色空間の画像データに変換する色変換処理を行う。例えば、プリンタドライバ52は、RGBデータを、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)の4つの色成分で表現されるCMYKデータに変換する。
次にステップ170で、プリンタドライバ52は、上記CMYKデータをプリンタ34が表現可能なドットデータに変換するハーフトーン処理を行う。即ち、例えば256階調で表現されたCMYKデータをドット形成の有無を表すドットデータに変換する。
次にステップ180で、プリンタドライバ52は、印刷ヘッド73のノズル数やノズルピッチなどに基づいて、上記ドットデータをプリンタ34に転送すべき順序に並び替えるマイクロウィーブ処理を行う。このマイクロウィーブ処理が施されて作成された印刷データPDは、各主走査時のドットの形成有無を表すデータと紙送り量を示すデータとを含んでいる。
次にステップ190で、プリンタドライバ52は、上記1枚分の記録メディアMについて作成した印刷データPDをプリンタ34へ送信する。この際には、後述するデータ展開処理をプリンタ34にて行う際に必要な情報、具体的には印刷データPDをデータ展開する枚数とデータ展開時における座標値も併せて送信する。
次にステップ200で、プリンタドライバ52は、ユーザにより指定されたラベル印刷枚数に対応する全セット分(ここでは3枚×2セット分)についてデータ作成処理を終了したか否かを判断する。ここで、全セット分について終了していないと判断した場合には、プリンタドライバ52は、次セット(第2トレイ部12b)分の記録メディアMについて、再度ステップ110〜ステップ190の処理を行う。一方、全セット分について終了していると判断した場合には、プリンタドライバ52はデータ作成処理を終了する。
次に、上記プリンタドライバ52により作成された印刷データPDを、プリンタ34(イメージ展開部65)にて1セット分の印刷データPDに展開するデータ展開処理について説明する。なお、この処理は、各セットについて行う。
図11に示すように、イメージ展開部65は、プリンタ34が受信した1枚分の印刷データPDを、キャリッジCRの移動方向、即ちヘッド走査方向に、プリンタドライバ52から指示されたデータ展開枚数及び展開座標値にて展開する。
なお、展開座標値とは、1枚分の印刷データPDをヘッド走査方向に展開処理する際の各記録メディアMの印刷レイアウト面LM1,LM2,LM3上の中心座標値OM1,OM2,OM3を表すものである。この展開座標値は、プリンタ34の検出部にて各記録メディアMのセット位置を検出した際に、印刷用トレイ11に位置ずれが生じている場合には、その位置ずれを補正した座標値としてプリンタドライバ52から与えられる。
イメージ展開部65は、この展開座標値に基づいて、1枚分の印刷データPDを各記録メディアMのセット位置に合わせて3枚分に展開する。なおこのとき、イメージ展開部65は、印刷用トレイ11にて上記印刷データPDを作成(展開)する印刷レイアウト面LM1,LM2,LM3を除く領域については、印刷ヘッド73からインク吐出しない領域として設定する。
イメージ展開部65は、このように1枚分の印刷データPDを3枚分の印刷データPDに展開してイメージデータを作成する。これにより、1セット分の記録メディアMに対するラベル印刷が同時に行われる。以降、イメージ展開部65は、プリンタドライバ52から受信する印刷データPDに基づいて印刷用トレイ11の全セット分についてこのデータ展開処理を行う。これにより、本実施の形態では、6枚分(3×2セット分)の記録メディアMに対するラベル印刷を連続して行うことができる。
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ヘッド走査方向に記録メディアMをn枚(本例では3枚)載置可能とするトレイ部12(12a,12b)を連結部13(13a)を介してnセット(本例では2セット)連結した印刷用トレイ11を用いてラベル印刷を行うことで、1回のラベル印刷で(n×m)枚の記録メディアMへのラベル印刷を連続して行うことができる。
(1)ヘッド走査方向に記録メディアMをn枚(本例では3枚)載置可能とするトレイ部12(12a,12b)を連結部13(13a)を介してnセット(本例では2セット)連結した印刷用トレイ11を用いてラベル印刷を行うことで、1回のラベル印刷で(n×m)枚の記録メディアMへのラベル印刷を連続して行うことができる。
(2)トレイ部12(12a,12b)を、連結部13(13a)に対して180°の範囲で任意に回動可能としたことで、印刷用トレイ11をロール紙印刷と同様にプリンタ34にセットしてラベル印刷に供することが可能となる。また、このように印刷用トレイ11を折り畳み可能な構成としたことで、印刷後における印刷用トレイ11の配置スペースを小スペースとすることができる。
(3)連結部13(13a,13b)における軸間距離Dをトレイ部12(12a,12b)の厚さの2倍に設定したこと、及び、各トレイ部12a,12b上の記録メディアMの載置位置をそれら各トレイ部12a,12b間で折り畳み時にラベル面が対向しない位置に設定したことにより、当該折り畳み時に、各トレイ部12a,12b上に載置された記録メディアMのラベル面が互いに干渉し合って印刷面が汚れることを好適に防止することができる。
(4)印刷用トレイ11を用いたラベル印刷では、プリンタドライバ52により作成した1枚分の印刷データPDを、検出部(センサ74,センサ制御回路84)により検出した記録メディアMのセット状況及びセット位置に基づいて、イメージ展開部65によりヘッド走査方向に記録メディアMの枚数分(本例では3枚分)にて展開して印刷を行うようにした。これにより、一度に複数の記録メディアMに同時に印刷を行うことができる。
なお、上記実施の形態では、以下の態様に変更した変形例を採用してもよい。
(変形例1)上記実施の形態では、コンピュータ33と、それに接続されたプリンタ34(印刷装置)とを含む印刷システム31によりラベル印刷を行う態様としたが、プリンタ34をスタンドアロン機として使用し、該プリンタ34単体で印刷を実施する態様としてもよい。この場合には、プリンタドライバ52をプリンタ34内部にて構築し、コンピュータ33により実現する機能を同プリンタ34側に兼ね備えるように構成すればよい。
(変形例1)上記実施の形態では、コンピュータ33と、それに接続されたプリンタ34(印刷装置)とを含む印刷システム31によりラベル印刷を行う態様としたが、プリンタ34をスタンドアロン機として使用し、該プリンタ34単体で印刷を実施する態様としてもよい。この場合には、プリンタドライバ52をプリンタ34内部にて構築し、コンピュータ33により実現する機能を同プリンタ34側に兼ね備えるように構成すればよい。
(変形例2)トレイ部12を連結部13に対して180°の範囲で回動可能とする構成に限定されない。180°よりも小さな範囲、もしくは180°よりも大きな範囲で回動可能とする構成でもよい。
(変形例3)印刷用トレイ11の折り畳み時に各トレイ部12間で記録メディアMのラベル面が対向しないように載置位置を設定したが、対向するように配置してもよい。即ち記録メディアMのラベル面がトレイ部12の表面16よりも低い位置にあることにより、折り畳み時に各ラベル面が干渉しなければ、対向するように配置してもよい。
11:印刷用トレイ、12,12a,12b:トレイ部、13,13a,13b:連結部、15a,15b,15c:メディア載置部、16:表面、18a,18b,22a,22b:軸部、19a,19b,21a,21b:軸受部、31:印刷システム、33:コンピュータ、34:プリンタ(印刷装置)、52:データ作成部としてのプリンタドライバ、65:イメージ展開部(データ展開部)、73:印刷ヘッド、74:検出部を構成するセンサ、84:検出部を構成するセンサ制御回路、CR:キャリッジ、t:トレイ部の厚さ、D:軸間距離、D1:画像データ、M:記録メディア、PD:印刷データ。
Claims (5)
- 記録メディアのラベル面に印刷可能な印刷装置にセットされ、該印刷装置によるラベル印刷に使用する印刷用トレイであって、
前記記録メディアをヘッド走査方向に複数枚載置可能とするトレイ部と、該トレイ部を前記ヘッド走査方向を軸として回動可能に連結する連結部と、を1セット以上有してなる印刷用トレイ。 - 前記トレイ部は前記連結部に対して180度の範囲で回動可能に連結される、
請求項1記載の印刷用トレイ。 - 前記連結部において前記トレイ部を連結するトレイ搬送方向の軸間距離を前記トレイ部の厚さの2倍に設定した、
請求項1又は2記載の印刷用トレイ。 - 前記記録メディアの載置位置を、前記連結部を介した複数の前記トレイ部の折り畳み時に各トレイ部間で前記ラベル面が対向しない位置に設定した、
請求項1乃至3のいずれか一項記載の印刷用トレイ。 - 請求項1乃至4のいずれか一項記載の印刷用トレイと、
前記印刷用トレイに前記記録メディアが指定枚数分にてセットされているか否か、及び前記記録メディアのセット位置を検出する検出部と、
前記記録メディアのラベル面に印刷する画像データから1枚分の印刷データを作成するデータ作成部と、
前記検出部による検出結果に基づいて、前記1枚分の印刷データを前記ヘッド走査方向に前記記録メディアの枚数分にて且つ前記記録メディアのセット位置に対応した座標位置に展開するデータ展開部と、
を備える印刷システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005104203A JP2006281583A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 印刷用トレイ及び印刷システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005104203A JP2006281583A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 印刷用トレイ及び印刷システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006281583A true JP2006281583A (ja) | 2006-10-19 |
Family
ID=37403993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005104203A Pending JP2006281583A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 印刷用トレイ及び印刷システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006281583A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013214906A (ja) * | 2012-04-03 | 2013-10-17 | Seiko Epson Corp | 印刷装置 |
CN113199876A (zh) * | 2020-01-30 | 2021-08-03 | 佳能株式会社 | 打印设备及控制方法 |
-
2005
- 2005-03-31 JP JP2005104203A patent/JP2006281583A/ja active Pending
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