JP2005219294A - 印刷装置、印刷方法および印刷用プログラム - Google Patents

印刷装置、印刷方法および印刷用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 最終頁に余白が多い場合に、その最終頁を印刷させずに用紙の無駄を防止できる印刷装置、印刷方法および印刷用プログラムを提供すること。
【解決手段】 印刷対象物Pに印刷対象データを印刷させるための印刷装置10であり、印刷対象データに基づいて、印刷対象物Pに印刷させる第1次イメージデータを形成する第1の画像形成手段111と、第1次イメージデータのうち、最終頁131の余白の大きさを判断する余白判断手段112と、余白判断手段112で最終頁131における余白の割合が一定以上であると判断された場合に、最終頁131の内容部分を最終頁131より前の頁に盛り込んで、第2次イメージデータを形成する第2の画像形成手段115と、第2次イメージデータに基づくか、第2次イメージデータが形成されない場合には第1次イメージデータに基づいて印刷を実行する印刷実行手段20と、を具えている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、印刷装置、印刷方法および印刷用プログラムに関する。
近年、世界的にインターネットが普及し、ユーザは自宅に居ながら、様々な情報を得ることが可能である。ユーザは、インターネットを用いてネットサーフィンを行い、有用なWebページが見つかった場合には、当該Webページを印刷し、又は保存している。なお、現状では、Webページは、HTML、XTMLといった言語で記述されている。このため、当該Webページにおいては、一般的に、印刷枚数といった用紙に関する概念があいまいである。
なお、Webページの印刷に関しては、特許文献1記載の技術がある。
特開2002−251267号公報(段落番号0038〜0046、図4参照)
ところで、現在表示されているWebページの印刷を実行する場合、最終頁にURL(Uniform Resource Locator )、または1〜2行程度の文字情報等のみが印刷されてしまうケースがある。すなわち、最終頁の頂部に、WebページのURLまたは文書が1〜2行程度印刷され、残りの大部分が余白、といった状態で印刷されるケースが存在する。かかる印刷態様は、用紙の無駄となるため、かかる事態を防止できることが望ましい。
ここで、印刷する際の印刷態様を、所定の印刷プレビューの表示で確認することは可能である。しかしながら、印刷の都度、印刷プレビューを表示させなければならないとすると、操作回数が多く、ユーザにとって煩わしくなる。特に、コンピュータの操作・知識等が少ないユーザにとっては、印刷プレビューの存在すら知らないことがある。このため、大部分のユーザは、印刷に際して印刷プレビューを表示させることなく、印刷を実行しており、上述の用紙の無駄を防ぐことはできない。
また、実際に印刷を実行した場合と、印刷プレビューにて確認後に印刷を実行した場合とで、印刷される態様が異なることがある。特に、図11に示すように、Webページが複数のフレームにて区分されている場合、現在Webページが表示されている状態ではなく、「全てのフレームを個別に印刷する」といった設定で印刷することがある。かかる状態で印刷を実行する場合、フレーム毎に個別に印刷されるため、次のフレームの印刷を実行する際に、新たな用紙を用いて印刷を行っている。このようなケースでは、特に用紙の無駄が生じ易い。ところで、このようなケースでも、印刷の設定によって、Webページで現状表示されている状態で印刷させることは可能であるが、大部分のユーザにとってその操作は煩わしく、またかかる印刷の設定/設定の操作を知らないユーザも多い。
なお、かかる最終頁が無駄になる問題は、Webページを印刷する場合に限られず、他のアプリケーションソフトにて作成したデータを印刷する際にも生じる。
ここで、上述の特許文献1には、観賞用の低解像度の画像データをブラウザに表示すると共に、印刷用の高解像度の画像データを印刷することに関する技術内容が開示されている。しかしながら、かかる特許文献1記載の内容では、最終頁の無駄を防ぐこととは関係がない。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、最終頁に余白が多い場合に、その最終頁を印刷させずに用紙の無駄を防止できる印刷装置、印刷方法および印刷用プログラムを提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、印刷対象物に印刷が指示された印刷対象データを印刷させるための印刷装置において、印刷対象データに基づいて、印刷対象物に印刷させる際の複数の頁から構成される第1次イメージデータを形成する第1の画像形成手段と、第1の画像形成手段で形成された第1次イメージデータのうち、最終頁の余白の大きさを判断する余白判断手段と、余白判断手段で最終頁における余白の割合が一定以上であると判断された場合に、最終頁の余白以外の内容部分を最終頁より前の頁に含めて、印刷対象データの表示態様を第1次イメージデータから変更した第2次イメージデータを形成する第2の画像形成手段と、第2次イメージデータが形成されている場合には当該第2次イメージデータに基づいて、又は第2次イメージデータが形成されていない場合には第1次イメージデータに基づいて、印刷を実行する印刷実行手段と、を具備している。
このように構成した場合には、印刷対象データに基づいて、第1次イメージデータが形成される。そして、余白判断手段では、この第1次イメージデータに基づいて、最終頁の余白の大きさが判断される。この余白判断手段で、余白の割合が一定以下であると判断された場合には、第2の画像形成手段によって最終頁の余白以外の内容部分が最終頁より前の頁に含まれる。それによって、第1次イメージデータの表示態様が変更され、第2次イメージデータが形成される。そして、この第2次イメージデータが形成された場合には、当該第2次イメージデータに基づいて、また第2次イメージデータが形成されない場合には、第1次イメージデータに基づいて、印刷実行手段によって印刷が実行される。
このため、第1次イメージデータにおける最終頁の余白が一定以下の場合には、当該最終頁が印刷対象物に印刷されない。そのため、当該最終頁に対応する分だけ、印刷対象物の無駄を防止することが可能となる。それにより、ユーザは余分にインク及び印刷対象物を消費するのを防止でき、印刷コストを削減できると共に紙等の無駄防止により環境的にも好ましくなる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、最終頁より前の頁に、第1次イメージデータが文書データに対応する画像データを有する場合において、第2の画像形成手段は、第2次イメージデータを形成するに際して文書データの文字ピッチおよび行ピッチの少なくとも一方を詰めることにより、最終頁の内容部分が含まれる新たな余白を形成するものである。
このように構成した場合には、文書データに対応する部分の文字ピッチおよび行ピッチの少なくとも一方が詰められる。それにより、新たな余白を形成することができ、この新たな余白に最終頁の内容部分を含める。このようにすれば、第1次イメージデータにおける最終頁を印刷せずに済み、インクおよび印刷対象物の無駄を防止することが可能となる。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、第2の画像形成手段は、最終頁の1つ前の頁に存在する余白、又は最終頁の1つ前の頁の印刷領域を詰めることにより得られる新たな余白が、最終頁の内容部分よりも大きい場合にのみ、余白の割合が一定以上であると判断して、第2次イメージデータを形成するものである。
このように構成した場合には、最終頁の1つ前の頁の余白又は新たな余白は、最終頁の内容部分よりも大きい場合にのみ、第2の画像形成手段により第2次イメージデータが形成される。そのため、最終頁の1つ前の余白又は新たな余白に対して、最終頁の内容部分を確実に含めることが可能となる。
また、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、第2の画像形成手段は、最終頁より前の頁の印刷領域を詰めることにより得られる新たな余白の大きさが、最終頁の内容部分の大きさ以上である場合にのみ、余白の割合が一定以上であると判断して、第2次イメージデータを形成するものである。
このように構成した場合には、最終頁より前の頁を詰めることにより得られる新たな余白の大きさが、最終頁の内容部分の大きさ以上である場合にのみ、第2の画像形成手段により第2次イメージデータが形成される。そのため、この新たな余白に対して、最終頁の内容部分を確実に含めることが可能となる。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、最終頁の1つ前の頁の印刷領域を詰めると共に、この詰めによって得られる新たな余白に、最終頁の内容部分を含めることとしたものである。
このように構成した場合には、最終頁の1つ前の頁を詰めることによって、新たな余白が形成される。そして、かかる新たな余白に対して、最終頁の内容部分を含めることが可能となる。
また、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、第2の画像形成手段は、新たな余白が十分でない場合には、最終頁の内容部分を縮小して新たな余白に含めるものである。
このように構成した場合には、新たな余白が十分でない場合、最終頁の1つ前の頁に形成された新たな余白に対して、最終頁の内容部分を縮小された状態で含める。それによって、最終頁の内容部分を確実に含めて、最終頁が印刷される無駄を防止することができる。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、印刷対象データは、改ページ情報を含まないデータであることとしたものである。
このように、印刷対象データに改ページ情報が含まれない場合には、印刷対象データにページの概念が存在しなく、最終頁にURL等の情報のみが印刷され勝ちとなる。しかしながら、上述のように、最終頁の内容部分を、最終頁の前の頁に含めることにより、ページの概念が存在しない印刷対象データであっても、インクおよび印刷対象物の無駄を防止して、良好に印刷を行うことが可能となる。
また、他の発明は、改ページ情報を含まないデータは、Webページのデータであることとしたものである。
このように、印刷対象データが改ページ情報を含まないWebページのデータである場合には、印刷対象データにページの概念が存在しなく、最終頁にURL等の情報のみが印刷され勝ちとなる。しかしながら、上述のように、最終頁の内容部分を、最終頁の前の頁に含めることにより、ページの概念が存在しないWebページのデータであっても、インクおよび印刷対象物の無駄を防止して、良好に印刷を行うことが可能となる。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、第2次イメージデータが形成されていない場合には第1次イメージデータに基づいて、又は第2次イメージデータが形成されている場合には第2次イメージデータに基づいて、色変換処理を実行する色変換手段と、色変換処理によって色変換処理が為された画像データに対して、ハーフトーン処理を行う階調変換手段と、ハーフトーン処理によって生成されたビットマップデータから、印刷データを生成する処理を行う駆動制御情報作成手段と、駆動制御情報作成手段によって作成された印刷データを、印刷実行手段側に出力する出力手段と、を具備するものである。
このように構成した場合には、色変換手段によって、第1次イメージデータ又は第2次イメージデータに基づいて、色変換処理が実行される。また、階調変換手段によって、色変換処理が為された画像データに対して、ハーフトーン処理が為される。また、駆動制御情報作成手段によって、ビットマップデータに基づいて印刷データが生成される。さらに、出力手段によって、この印刷データが印刷実行手段側に出力される。このようにすれば、第1次イメージデータ又は第2次イメージデータに基づいて、印刷実行手段によって印刷を実行することが可能となる。
また、他の発明は、印刷対象物に印刷が指示された印刷対象データを印刷させるための印刷方法において、印刷対象データに基づいて、印刷対象物に印刷させる際の複数の頁から構成される第1次イメージデータを形成する第1の画像形成ステップと、第1の画像形成ステップで形成された第1次イメージデータのうち、最終頁の余白の大きさを判断する判断ステップと、余白判断ステップで最終頁における余白の割合が一定以上であると判断された場合に、最終頁の余白以外の内容部分を最終頁より前の頁に含めて、印刷対象データの表示態様を第1次イメージデータから変更した第2次イメージデータを形成する第2の画像形成ステップと、第2次イメージデータが形成されている場合には当該第2次イメージデータに基づいて、又は第2次イメージデータが形成されていない場合には第1次イメージデータに基づいて、印刷を実行する印刷実行ステップと、を具備するものである。
このように構成した場合、第1の画像形成ステップでは、印刷対象データに基づいて、第1次イメージデータが形成される。また、余白判断ステップでは、第1次イメージデータに基づいて、最終頁の余白の大きさが判断される。この余白判断ステップで、余白の割合が一定以下であると判断された場合には、第2の画像形成ステップにおいて最終頁の余白以外の内容部分を最終頁より前の頁に含める。それによって、第1次イメージデータの表示態様が変更され、第2次イメージデータが形成される。そして、この第2次イメージデータが形成された場合には、当該第2次イメージデータに基づいて、また第2次イメージデータが形成されない場合には、第1次イメージデータに基づいて、印刷実行ステップにおいて印刷が実行される。
このため、第1次イメージデータにおける最終頁の余白が一定以下の場合には、当該最終頁が印刷対象物に印刷されないため、当該最終頁に対応する分だけ、印刷対象物の無駄を防止することが可能となる。また、ユーザは余分にインク及び印刷対象物を消費するのを防止でき、印刷コストを削減できると共に紙等の無駄防止により環境的にも好ましくなる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、第2次イメージデータが形成されていない場合には第1次イメージデータに基づいて、又は第2次イメージデータが形成されている場合には第2次イメージデータに基づいて、色変換処理を実行する色変換ステップと、色変換処理によって色変換処理が為された画像データに対して、ハーフトーン処理を行う階調変換ステップと、ハーフトーン処理によって生成されたビットマップデータから、印刷データを生成する処理を行う駆動制御情報作成ステップと、駆動制御情報作成ステップによって作成された印刷データを、印刷実行ステップ側に出力する出力ステップと、を具備するものである。
このように構成した場合には、色変換ステップにおいて、第1次イメージデータ又は第2次イメージデータに基づいて、色変換処理が実行される。また、階調変換ステップにおいて、色変換処理が為された画像データに対して、ハーフトーン処理が為される。また、駆動制御情報作成ステップにおいて、ビットマップデータに基づいて印刷データが生成される。さらに、出力ステップにおいて、この印刷データが印刷実行手段側に出力される。このようにすれば、第1次イメージデータ又は第2次イメージデータに基づいて、印刷実行ステップにおいて印刷を実行することが可能となる。
また、他の発明は、印刷対象物に印刷が指示された印刷対象データを印刷させるための印刷装置をコンピュータにより制御して印刷を行うコンピュータ読み取り可能な印刷用プログラムにおいて、コンピュータを、印刷対象データに基づいて、印刷対象物に印刷させる際の複数の頁から構成される第1次イメージデータを形成する第1の画像形成手段、第1の画像形成手段で形成された第1次イメージデータのうち、最終頁の余白の大きさを判断する余白判断手段、余白判断手段で最終頁における余白の割合が一定以上であると判断された場合に、最終頁の余白以外の内容部分を最終頁より前の頁に含めて、印刷対象データの表示態様を第1次イメージデータから変更した第2次イメージデータを形成する第2の画像形成手段、として機能させるものである。
このように構成した場合には、印刷対象データに基づいて、第1次イメージデータが形成される。そして、余白判断手段では、この第1次イメージデータに基づいて、最終頁の余白の大きさが判断される。この余白判断手段で、余白の割合が一定以下であると判断された場合には、第2の画像形成手段によって最終頁の余白以外の内容部分が最終頁より前の頁に含められる。それによって、第1次イメージデータの表示態様が変更され、第2次イメージデータが形成される。そして、この第2次イメージデータが形成された場合には、当該第2次イメージデータに基づいて、また第2次イメージデータが形成されない場合には、第1次イメージデータに基づいて、別途の印刷実行手段によって印刷が実行される。
このため、第1次イメージデータにおける最終頁の余白が一定以下の場合には、当該最終頁が印刷対象物に印刷されないため、当該最終頁に対応する分だけ、印刷対象物の無駄を防止することが可能となる。また、ユーザは余分にインク及び印刷対象物を消費するのを防止でき、印刷コストを削減できると共に紙等の無駄防止により環境的にも好ましくなる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、第1の画像形成手段、余白判断手段、および第2の画像形成手段に加えて、コンピュータを、第2次イメージデータが形成されていない場合には第1次イメージデータに基づいて、又は第2次イメージデータが形成されている場合には第2次イメージデータに基づいて、色変換処理を実行する色変換手段、色変換処理によって色変換処理が為された画像データに対して、ハーフトーン処理を行う階調変換手段、ハーフトーン処理によって生成されたビットマップデータから、印刷データを生成する処理を行う駆動制御情報作成手段、駆動制御情報作成手段によって作成された印刷データを、印刷実行手段側に出力する出力手段、として機能させるものである。
このように構成した場合には、色変換手段によって、第1次イメージデータ又は第2次イメージデータに基づいて、色変換処理が実行される。また、階調変換手段によって、色変換処理が為された画像データに対して、ハーフトーン処理が為される。また、駆動制御情報作成手段によって、ビットマップデータに基づいて印刷データが生成される。さらに、出力手段によって、この印刷データが印刷実行手段側に出力される。このようにすれば、第1次イメージデータ又は第2次イメージデータに基づいて、印刷実行手段によって印刷を実行することが可能となる。
本発明によると、最終頁に余白が多い場合に、その最終頁を印刷させずに用紙の無駄を防止することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る印刷装置について、図1から図10に基づいて説明する。なお、以下の説明においては、プリンタ20とコンピュータ60との組合せを、印刷装置10と称する。かかる印刷装置10の概念には、プリンタ20とコンピュータ60とがケーブル、ネットワーク等を介して接続されているもの、またはプリンタ20の内部にコンピュータ60が組み込まれ、いわゆるスタンドアローン形式で印刷を行えるもののいずれの場合も含まれる。
最初に、印刷実行手段としてのプリンタ20の構成の概略について説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る印刷装置10の概略構成を示す図である。また、図2は、印刷装置10のうち、制御回路40を中心としたプリンタ20の主要部の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プリンタ20は、紙送りモータ21によって印刷対象物(以下、印刷用紙Pとする。)を搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータ22によってキャリッジ24を紙送りローラ23の軸方向に往復動させる主走査送り機構とを有している。ここで、副走査送り機構による印刷用紙Pの送り方向を副走査方向といい、主走査送り機構によるキャリッジ24の移動方向を主走査方向という。
また、プリンタ20は、キャリッジ24に搭載され、印刷ヘッド25を備えた印刷ヘッドユニット30と、この印刷ヘッドユニット30を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構(不図示)と、これらの紙送りモータ21、キャリッジモータ22、印刷ヘッドユニット30および操作パネル38との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。
次に、印刷ヘッド25の構成について、図1を参照しつつ説明する。
キャリッジ24には、図1に示すように、DY(ダークイエロー)のインクを収納したカートリッジ31、LM(ライトマゼンタ)のインクを収納したカートリッジ32、LC(ライトシアン)のインクを収納したカートリッジ33、K(ブラック)のインクを収納したカートリッジ34、シアン(C)のインクを収納したカートリッジ35、マゼンタ(M)のインクを収納したカートリッジ36、イエロー(Y)のインクを収納したカートリッジ37の7つのインクカートリッジ31〜37が着脱可能に搭載される。
なお、搭載されるカートリッジは、7色に限られるものではなく、4色、6色および8色等、何色分であっても良い。また、カートリッジ31〜37に充填されるインクは、染料系インクには限られず、顔料系インク等、他の種類のインクを搭載しても良い。
キャリッジ24の下部には印刷ヘッド25が設けられている。印刷ヘッド25には、インク吐出箇所としてのノズルが印刷用紙Pの搬送方向に列状に配置され、それぞれの色のインクに対応したノズル列を形成している。
また、キャリッジ24の下部に設けられ、各インクに対応づけられたノズル列には、ノズル毎に、電歪素子の1つであって応答性に優れたピエゾ素子(不図示)が配置されている。ピエゾ素子は、インク通路を形成する壁面に接する位置に設置されていて、このピエゾ素子の作動によって当該壁面が押されて、インク通路の端部にあるノズルからインク滴を吐出することが可能となっている。ここで、ピエゾ素子は、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行う。
本実施の形態では、ピエゾ素子の両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、ピエゾ素子が電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路の一側壁を変形させる。この結果、インク通路の体積はピエゾ素子の伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって、ノズルの先端から高速に吐出される。このインク滴が紙送りローラ23に沿わされた印刷用紙Pに染み込むことにより、ドットが形成されて印刷が行われる。インク滴の大きさは、ピエゾ素子への電圧の印加方法によって変更することができる。これにより、例えば、大、中、小の3種類の異なる大きさのドットを形成することができる、いわゆるMSDT(Multi Size Dot Technology)に対応可能となる。
なお、印刷ヘッド25は、ピエゾ素子を用いたピエゾ駆動方式に限られず、その他の方式を用いても良い。その他の方式としては、例えば、インクをヒータで加熱し、発生する泡の力を利用するヒータ方式、磁歪素子を用いる磁歪方式、静電気力を利用した静電方式、ミストを電界で制御するミスト方式等が、主な方式として挙げられる。
制御回路40は、コネクタ47を介してコンピュータ60に接続されている。コンピュータ60は、後述するようにプリンタ20用のドライバプログラムを搭載し、入力装置であるキーボードや、マウス等の操作によるユーザの指令を受け付ける。また、コンピュータ60は、プリンタ20における種々の情報を表示装置の画面表示によりユーザに提示するユーザインターフェイスを構成している。
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ21の回転を紙送りローラ23と用紙搬送ローラ(不図示)とに伝達するギヤトレイン(不図示)を備える。また、プリンタ20は、キャリッジ24の下面と対向する部位にプラテン(不図示)を具備している。印刷に際しては、プラテンの上部を用紙が副走査方向に滑りながら移動する。
また、キャリッジ24を往復動させる主走査送り機構は、紙送りローラ23の軸と並行に架設されキャリッジ24を摺動可能に保持する摺動軸26と、キャリッジモータ22との間に無端の駆動ベルト27を張設するプーリ28と、キャリッジ24の原点位置を検出するとともに、後述する印刷補正用パターンを検出するための光学センサ29とを備えている。なお、光学センサ29は、光を印刷用紙Pに対して投射する光源と、印刷用紙Pからの反射光を対応する画像信号に変換するラインセンサ(または、CCD素子)とによって構成されている。
図2に示すように、制御回路40は、CPU(Central Processing Unit)41、プログラマブルROM(P−ROM(Read Only Memory))43、RAM(Random Access Memory)44、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG(Character Generator))45、およびEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)46を備えた算術論理演算回路として構成されている。
この制御回路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェース(I/F(Interface))であるI/F専用回路50と、このI/F専用回路50に接続され印刷ヘッドユニット30を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ21およびキャリッジモータ22を駆動するモータ駆動回路54とを備えている。
I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ47を介してコンピュータ60から供給される印刷信号PSを受け取ることができる。
次に、印刷装置10のコンピュータ60の構成について、図3を参照しつつ説明する。
図3に示すように、コンピュータ60は、CPU61、ROM62、RAM63、HDD(Hard Disk Drive)64、ビデオ回路65、I/F66、バス67、表示装置68、入力装置69および外部記憶装置70によって構成されている。
ここで、CPU61は、ROM62やHDD64に格納されているプログラムに従って各種演算処理を実行するとともに、装置の各部を制御する制御部である。
ROM62は、CPU61が実行する基本的なプログラムやデータを格納しているメモリである。記憶手段であるRAM63は、CPU61が実行途中のプログラムや、演算途中のデータ等を一時的に格納するメモリである。
HDD64は、CPU61からの要求に応じて、記録媒体であるハードディスクに記録されているデータやプログラムを読み出すとともに、CPU61の演算処理の結果として発生したデータを前述したハードディスクに記録する記録装置である。
ビデオ回路65は、CPU61から供給された描画命令に応じて描画処理を実行し、得られた画像データを映像信号に変換して表示装置68に出力する回路である。
供給手段であるI/F66は、入力装置69および外部記憶装置70から出力された信号の表現形式を適宜変換するとともに、プリンタ20に対して印刷信号PSを出力する回路である。
バス67は、CPU61、ROM62、RAM63、HDD64、ビデオ回路65およびI/F66を相互に接続し、これらの間でデータの授受を可能とする信号線である。
表示装置68は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタによって構成され、ビデオ回路65から出力された映像信号に応じた画像を表示する装置である。
入力装置69は、例えば、キーボードやマウスを指し、ユーザの操作に応じた信号を生成して、I/F66に供給する装置である。
外部記憶装置70は、例えば、CD−ROM(Compact Disk-ROM)ドライブユニット、MO(Magneto Optic)ドライブユニット、FDD(Flexible Disk Drive)ユニットによって構成され、CD−ROMディスク、MOディスク、FDに記録されているデータあるいはプログラムを読み出してCPU61に供給する装置である。また、MOドライブユニットおよびFDDユニットの場合には、CPU61から供給されたデータを、MOディスクまたはFDに記録する装置である。
図4は、コンピュータ60に実装されているプログラムおよびドライバの機能について説明する図である。なお、これらの機能は、コンピュータ60のハードウエアと、HDD64に記録されているソフトウエアとが協働することにより実現される。この図に示すように、コンピュータ60には、アプリケーションプログラム81、ビデオドライバプログラム82、およびプリンタドライバプログラム90が実装されており、これらが所定のオペレーティングシステム(OS)の下で動作している。
これらのうち、アプリケーションプログラム81は、例えば、画像処理プログラムであり、ディジタルカメラ等から取り込まれた画像を加工処理したり、ユーザによって描画された画像を加工処理したりした後、プリンタドライバプログラム90およびビデオドライバプログラム82に出力する際に実行される。
また、ビデオドライバプログラム82は、ビデオ回路65を駆動するためのプログラムであり、例えば、アプリケーションプログラム81から供給された画像データに対してガンマ処理やホワイトバランスの調整等を行った後、映像信号を生成して表示装置68に供給して表示させる際に実行される。
プリンタドライバプログラム90は、キャラクタ発生モジュール91、解像度変換モジュール92、余白判断モジュール93、表示モジュール94、モード判断モジュール95、画像再形成モジュール96、色変換モジュール97、色変換テーブル98、ハーフトーンモジュール99、記録率テーブル100、印刷データ生成モジュール101、および分散テーブル102、ページ自動指定モジュール103、送信モジュール104を構成要素として有しており、アプリケーションプログラム81によって生成された画像データに対して後述する種々の処理を施して印刷データを生成し、プリンタ20に供給する際に実行される。
図5は、上述のプリンタドライバプログラム90の各モジュールに対応する手段を表すブロック図である。この図に示すように、プリンタドライバプログラム90の各モジュールがCPU61によってHDD64から読み込まれ、一時的にRAM63に記憶される。それにより、文字情報発生手段110、第1の画像形成手段111、余白判断手段112、表示手段113、モード判断手段114、第2の画像形成手段115、色変換手段116、階調変換手段117、駆動制御情報作成手段118、ページ指定手段119、出力手段120の各手段が、機能的な構成として擬似的に構成される。なお、以下の説明においては、機能的な構成である、各手段に基づいて説明する。また、擬似的な構成であるこれら各手段は、バス67を介して、互いに接続されている。
ここで、文字情報発生手段110は、CPU61、RAM63等にキャラクタ発生モジュール91が読み込まれることにより構成される。また、第1の画像形成手段111は、CPU61、RAM63等に解像度変換モジュール92が読み込まれることにより構成される。また、余白判断手段112は、CPU61、RAM63等に余白判断モジュール93が読み込まれることにより構成される。また、表示手段113は、CPU61、RAM63等に表示モジュール94が読み込まれることにより構成される。また、モード判断手段114は、CPU61、RAM63等にモード判断モジュール95が読み込まれることにより構成される。
また、第2の画像形成手段115は、CPU61、RAM63等に画像再形成モジュール96が読み込まれることにより構成される。画像再形成モジュール96は、上述の解像度変換モジュール92と同様の、解像度変換のための機能を有している。
また、色変換手段116は、CPU61、RAM63等に色変換モジュール97および色変換テーブル98が読み込まれることにより構成される。また、階調変換手段117は、CPU61、RAM63等にハーフトーンモジュール99および記録率テーブル100が読み込まれることにより構成される。また、駆動制御情報作成手段118は、CPU61、RAM63等に印刷データ生成モジュール101および分散テーブル102が読み込まれることにより構成される。また、ページ指定手段119は、CPU61、RAM63等にページ自動指定モジュール103が読み込まれることにより構成される。出力手段120は、CPU61、RAM63等に送信モジュール104が読み込まれると共に、I/F66とにより構成される。
これらのうち、文字情報発生手段110は、アプリケーションプログラム81から供給される文字コードおよび制御コード等に基づいて、文字情報を作成する手段である。また、第1の画像形成手段111は、アプリケーションプログラム81から供給された画像データの解像度を、印刷ヘッド25の解像度に応じて変換する処理を行う手段である。この画像データの解像度が、印刷ヘッド25の解像度に応じて変換されることにより、印刷用紙Pに印刷されるイメージを表す画像データ(第1次イメージデータ)が形成される。
なお、図7〜図9においては、第1次イメージデータが表示装置68において表示されている態様を、符号130を付している。以下の説明においては、第1次イメージデータに基づいて、表示装置68において表示される画像を、第1次イメージ画像130とする。また、後述する第2次イメージデータについても、同様に扱う。
また、余白判断手段112は、第1の画像形成手段111によって形成された、第1次イメージデータに基づく第1次イメージ画像130における最終頁(以下、最終頁131(図7〜図9参照)とする。)の余白の割合がどの程度であるか判断する手段である。この余白判断手段112での余白の割合の判断に際しては、最終頁131に基づいて、文字/画像等からなる印刷領域132(図7〜図9参照)が作成される。そして、この印刷領域132が、最終頁131のトップからどの程度の割合だけ存在するかを判断する。
また、表示手段113は、上述の余白判断手段112での判断の結果、最終頁131において余白の割合が一定以上存在する場合(印刷領域132が一定以下しか存在しない場合)、その旨をユーザにウィンドウ形式(以下、通知ウィンドウ140と称する。)で通知するための手段である。図6は、通知ウィンドウ140の形式を示す図である。この図に示す通知ウィンドウ140では、最終頁131において余白の割合が多い旨(最終頁131において印刷される領域が少ない旨)のメッセージ141が表示されると共に、最終頁131の印刷をどのようにするかについてのモードを選択するモード選択部142が表示される。
なお、モード選択部142において選択される最終頁131の印刷パターンとしては、例えば、(A)第1の画像形成手段111で形成された最終頁131の1つ前の頁(以下、最終前頁133(図7〜図9参照)と称する。)の余白を広げて、最終頁131の内容部分を詰め込む詰め込み印刷モード、(B)最終頁131の印刷のみを中止する最終頁印刷中止モード、(C)最終頁131をそのままの余白の割合が多い状態で印刷させる最終頁印刷実行モード、という3つのモードが、一例としてある。かかる3つのモードは、印刷の都度、表示されるようにしても良く、また一度いずれかのモードに設定した後に、今後このモードで印刷するように、設定情報として保存しても良い。
また、モード判断手段114は、表示手段113で表示される通知ウィンドウ140のモード選択部142において、どのモードが選択されたかを判断するための手段である。すなわち、上述の(A)〜(C)のいずれのモードが選択されたのかを、当該モード判断手段114にて判断される。
また、第2の画像形成手段115は、最終頁131において余白の割合が多いと余白判断手段112が判断した場合であって、モード選択部142で(A)の詰め込み印刷モードを選択した場合、画像データの再構築を実行する手段である。この第2の画像形成手段115は、最終前頁133の余白を広げると共に、この余白の拡大によって最終前頁133に生じた新たな余白BL(図7〜図9参照)に、最終頁131の内容部分を詰め込む処理を実行する。それにより、第1の画像形成手段111で形成された最終頁131がなくなると共に、新たに第2次イメージデータが形成される。この第2次イメージデータに基づいて、表示装置68で第2次イメージ画像150が表示されると(図7〜図9参照)、最終頁131に相当する頁がなくなり、1頁分だけ頁数が低減される。
すなわち、第2次イメージ画像150においては、第1次イメージ画像130における最終前頁133に対応する頁が、最後の頁(以下、これを最終頁151とする。)となる。
ここで、印刷領域132が一定以下であるか一定以上であるかの境界を示すしきい値としては、種々の設定が可能であるが、その一例としては、例えば、最終前頁133の頁全体に対して、当該最終前頁133における詰め込みによって形成される新たな余白BLの割合がX%であると共に、最終頁131の頁全体に対して、最終頁131における印刷領域132がY%であるとすると、X≧Yという関係を満たせば良い。この場合においては、上述のX%がしきい値となる。また、かかるしきい値は、最終前頁133の文字数、行数、フォントの大きさといったパラメータによって、変更される値であるが、このX%を超えない範囲において、しきい値をユーザが任意に設定するようにしても良い。
図7は、文書データを印刷するに際して、第1次イメージデータ(図中、(A)の第1次イメージ画像130を表示する段階)から第2次イメージデータ(図中、(C)の第2次イメージ画像150を表示する段階)を形成する場合の処理のイメージを示す図である。この図に示すように、第2の画像形成手段115での処理を経て第2次イメージ画像150を表示する過程において、当該第2の画像形成手段115は、新たな余白BLを形成する必要がある(図中、(B)の段階)。
そこで、第2の画像形成手段115は、印刷が指示された印刷対象データが、主に文書データを有する場合には、上述の新たな余白BLの割合であるX%に達するように、文書データの文字ピッチおよび行ピッチの少なくとも一方を、第2次イメージデータ(第2次イメージ画像150に対応)を形成する前の文書データの段階で詰める。その後に、第2の画像形成手段115において、第2次イメージデータを形成する処理を行い、それを表示装置68に表示させる。すると、最終前頁133に、最終頁131の内容部分を盛り込むのに十分な、新たな余白BLが形成されると共に、最終頁131の内容部分が最終前頁133に含まれて第2次イメージ画像150が表示される。
なお、文書データの文字ピッチおよび行ピッチの少なくとも一方を詰める場合、最終前頁133のみを詰めるようにしても良いが、最終頁131よりも前に存在する全ての頁に対して、少しずつ行ピッチおよび文字ピッチの少なくとも一方を詰めるようにしても良い。また、最終前頁133に、予め十分な余白が存在する場合には、上述のように、文字ピッチおよび行ピッチのいずれも詰めなくても良い。また、文字ピッチおよび行ピッチの少なくとも一方を詰めるのみならず、文字フォントを小さくする処理を行っても良い。
また、上述のように、文書データの段階で詰める処理を行わずに、第1次イメージ画像130の最終前頁133を全体的に縮小して、上述の新たな余白BLの割合であるX%を形成するようにして、最終頁131の内容部分を、最終前頁133に盛り込むようにしても良い。すなわち、文書データの段階ではなく、画像データの段階で縮小する処理を行って、新たな余白BLを形成するようにしても良い。この場合において、最終頁131の内容部分も縮小するようにしても良い。また、文字ピッチ及び行ピッチの少なくとも一方を詰めるだけでは、新たな余白BLが十分でない場合には、詰める処理と共に、最終前頁133および最終頁131の少なくとも一方を全体的に縮小する処理を行って、十分な広さの新たな余白BLを形成しても良い。なお、この縮小処理では、例えば縦方向のみを縮小する、といった処理を行うようにしても良い。
また、印刷対象データが主に画像データを有する場合には、画像データの表示位置を変更させて、最終前頁133の下方に新たな余白BLが形成されるようにしても良い。また、表示位置の変更のみならず、画像データを縮小表示し、最終前頁133の下方に新たな余白BLが形成されるようにしても良い。この場合において、画像データに対して、例えば縦方向のみを縮小する処理を行い、最終前頁133の下方に新たな余白BLを形成するようにしても良い。
また、印刷対象データが画像データと文書データとが混在した状態で構成される場合には、上述した手法を組み合わせて、第2次イメージデータ(第2次イメージ画像150に対応)を形成すれば良い。図8は、印刷対象データが画像データと文書データとが混在した状態の、一般的なWebページを印刷する際において、第1次イメージ画像130の最終前頁133のみを詰めて、第2次イメージ画像150を表示させた様子を示す図である。この図に示す処理過程も、上述の図7に示すのと同様となる。
また、図9は、図8と同様なWebページを印刷する際において、第1次イメージ画像130の最終頁131のみならず、最終頁131よりも前に存在する全ての頁を全体的に詰めることにより形成される第2次イメージ画像150を、表示した様子を示す図である。この図に示す処理過程も、上述の図7に示す過程と同様となる。
なお、図7〜図9においては、印刷領域132を作成するに際して、ヘッダ情報およびタイトル情報といった、Webページには表示されない情報は、印刷領域132に含まれていない。
色変換手段116は、RGB(Red, Green, Blue)表色系によって表現されている画像データを、色変換テーブル98を参照して、CMYK(Cyan, Magenta, Yellow, Black)表色系の印刷データに変換する処理を行うための手段である。
また、階調変換手段117は、後述するようなディザ処理により、上述の色変換手段116での処理終了後にCMYK表色系によって表されている印刷データを、記録率テーブル100を参照して、例えば、大、中、小の3種類のドットの組み合わせからなるビットマップデータに変換するための手段である。
また、駆動制御情報作成手段118は、上述の階調変換手段117で作成されたビットマップデータから、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータとを含む印刷データを生成して、プリンタ20に供給するための手段である。また、駆動制御情報作成手段118は、階調変換手段117で作成されたビットマップデータから、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータを生成する際に、分散テーブル102が格納している分散データを参照してドットを印刷する。
なお、駆動制御情報作成手段118によって作成された駆動制御情報は、プリンタ20に供給され、印刷用紙P上に駆動制御情報に応じたインク滴のドットが滴下される。
以上のような印刷装置10を用いて、各種のデータを印刷する場合の処理の流れについて説明する。
(1)Webページを印刷する際の処理の流れに関して
図10は、Webページを印刷する際の処理の流れを説明するフローチャートである。以下、この図10に基づいて説明する。
ステップS10:ユーザが特定のWebページを印刷させる操作を実行した場合、その操作に基づいて、CPU61は、HDD64からプリンタドライバプログラム90を読み込んで、一時的にRAM63に記憶させ、当該プリンタドライバプログラム90が起動された状態としておく。
ステップS11:Webページを印刷する場合、印刷対象データであるWebページには、文書データと画像データのうち、少なくとも一方が含まれているか、タグ情報のみで、文書データおよび画像データが存在しないかのいずれかである。そこで、まず、文字情報発生手段110は、アプリケーションプログラム90から供給される文書データが存在する場合には、文字情報の作成を行う。この文書データの作成に際しては、当該文書データに対応する文字コード、制御コードおよびフォント情報等に基づいて、文字情報発生手段110により、第1次イメージ画像130にて表示可能な状態に文字情報を作成する。また、文書データが存在しない場合には、かかる文字情報の構築は行われない。
ステップS12:次に、第1の画像形成手段111は、印刷する際の印刷用紙Pに対応した第1次イメージデータ(第1次イメージ画像130に対応)を作成する。この作成に際しては、上述の文字情報発生手段110によって文字情報が作成された場合には、当該文字情報が第1次イメージデータの内部に配列される。また、画像データが存在する場合には、その画像データが、第1次イメージデータの内部に配列されて表示される。なお、文字情報および画像データの配列に際しては、タグ情報が存在する場合には、そのタグ情報に応じて、適宜文字情報が修飾されたり、画像データの指定等が為される。また、タグ情報のみが存在するものの、文字情報および画像データ等が存在しない場合には、Webページ上には、何等表示がされない。このようにして、上述の文字情報発生手段110によって、印刷する際の印刷用紙Pに対応した第1次イメージデータが作成され、表示装置68に第1次イメージ画像130が表示される。
なお、第1次イメージ画像130は、必ずしも表示装置68に表示されなくても良く、コンピュータ60の内部で処理するために第1次イメージデータが存在するのみであっても良い。
ステップS13:余白判断手段112は、第1の画像形成手段111によって形成された、第1次イメージ画像130における、最終頁131の余白の割合(印刷領域132の割合)がどの程度であるか判断する。この判断においては、最終頁131において印刷領域132を作成し、この印刷領域132が最終頁131においてどの程度の割合を占めているのかを判断することによって行う。かかる印刷領域132の作成においては、第1次イメージ画像130において例えば一定の文字が配列されている部分又は画像が配置されている部分を、枠で囲み、この枠の部分の位置、範囲等を判断することによって行う。しかしながら、印刷領域132の作成に際しては、かかる枠の作成によらずに、最終頁131における文字/画像からなる印刷領域132のうち、最終部分の位置によって、最終頁131に対する印刷領域132の割合を判断しても良い。
なお、上述のステップS13において、最終頁131における印刷領域132が一定よりも多い割合(余白の領域が一定未満の割合)であると判断された場合(ステップS13において、Noの場合)には、続いてステップS17に進行する。また、印刷領域132が一定以下の割合(余白の領域が一定以上の割合)であると判断された場合(ステップS13において、Yesの場合)には、次のステップS14に進行する。
ステップS14:ステップS13の判断において、例えば、最終頁131が文書にして1〜2行程度の情報を内容とする等、印刷領域132が一定以下の割合(余白の領域が一定以上の割合)であると余白判断手段112によって判断された場合(ステップS13において、Yesの場合)、表示手段113が作動し、この表示手段113によって、コンピュータ60の表示装置68に通知ウィンドウ140(図6参照)が表示される。そして、この通知ウィンドウ140において、最終頁131において余白の割合が多い旨のメッセージ141をユーザに対して表示させる。また、この通知ウィンドウ140には、モード選択部142が表示され、このモード選択部142において、ユーザは最終頁131の印刷形態が選択可能となる。
ステップS15:モード判断手段114は、上述のモード選択部142において、ユーザが最終頁131の印刷形態として、どの印刷形態を選択したかを判断する。なお、この判断においては、最終頁131を詰め込むモードを選択したか否かが、判断される。つまり、(A)を選択したか否かが判断され、Yesの場合には、後述するステップS16に進行する。また、Noの場合、すなわち、(B)または(C)を選択した場合には、後述するステップS21に進行する。
ステップS16:ユーザがモード選択部142において、上述の(A)の詰め込み印刷モード」を選択した場合、第2の画像形成手段115が作動して、画像データの再構築を行い、第2次イメージデータが形成される。この再構築に際しては、最終前頁133の余白を詰めて、最終頁131の内容部分が最終前頁133に入り込むようにする。それにより、新たに第2次イメージデータが作成され、また表示装置68には第2次イメージ画像150が表示される。また、第1次イメージ画像130の最終頁131に対応する頁が削減され、当該最終頁131に対応する頁の印刷を行わずに済む。
なお、かかる第2次イメージ画像150は、アプリケーションプログラム90から供給される印刷対象データに基づいて、新たに作成/表示され、第1次イメージ画像130は、キャンセルされる構成とすることができる。しかしながら、最終前頁133または最終頁131の少なくとも一方を縮小する処理を行う場合には、第1次イメージ画像130を利用し、かかる第1次イメージ画像130に基づいて、第2次イメージ画像150が作成されるようにすることができる。
ステップS17:第2の画像形成手段115、又は第1の画像形成手段111により、第2次イメージデータ又は第1次イメージデータが作成された場合、これら第2の画像形成手段115又は第1の画像形成手段111は、第2次イメージデータ又は第1次イメージデータの解像度を、プリンタ20の解像度(以下、「印刷解像度」と称する)に変換する。ここで、第2次イメージデータ又は第1次イメージデータの解像度が、印刷解像度よりも低い場合には、第2の画像形成手段115又は第1の画像形成手段111は、線形補間等により隣接する原画像データ像の間に新たなデータを生成することで、解像度変換を行う。逆に、第2次イメージデータ又は第1次イメージデータの解像度が印刷解像度よりも高い場合には、一定の割合で画像データを間引く等の処理を行うことにより、解像度変換を行う。
ステップS18:続いて、色変換手段116が起動され、色変換処理が実行される。色変換処理とは、R,G,Bの階調値からなる画像データを、プリンタ20で使用するDY,LM,LC,K,C,M,Y等の各色の階調値を表す多階調データに変換する処理である。この処理は、R,G,Bの夫々の組み合わせから構成される色を、プリンタ20で表現するためのDY,LM,LC,K,C,M,Yの組み合わせに対応させて記憶している色変換テーブル98を用いて行われる。
なお、上述の色変換テーブル98は、DY,LM,LC,K,C,M,Yの7色の場合についてであるが、当該色変換テーブル98は、7色に限られない。例えば、4色のカートリッジを有する場合には、色変換テーブルも、C,M,Y,Kといった具合に4色分存在し、これらの組み合わせによって用紙上において表現される。
ステップS19:次に、階調変換手段117は、上述の色変換手段116によって色変換が為された画像データに対して、ハーフトーン処理を行う。ここで、ハーフトーン処理とは、原画像データの階調値(本実施の形態では256階調)をプリンタ20が画素毎に表現可能な階調値に減色する処理をいう。ここで、「減色」とは、色を表現する階調の数を減らすことをいう。なお、具体的には、例えば、「ドットの形成なし」、「小ドットの形成」、「中ドットの形成」、および「大ドットの形成」の4階調への減色を行う。
ステップS20:次に、駆動制御情報作成手段118は、ステップS17のハーフトーン処理によって生成されたビットマップデータから、印刷データを生成する処理を実行する。ここで、印刷データとは、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータとを含むデータである。なお、印刷データを生成する際には、ドットの分散処理が実行される。また、この印刷データが生成された場合、後述するステップS23に進行する。
ステップS21:上述のステップS15の判断において、Noの場合には、続いて、「(B)最終頁131の印刷のみを中心する最終頁印刷中止モード」を選択したのか、「(C)最終頁131をそのままの余白の割合が多い状態で印刷させる最終頁印刷実行モード」を選択したのか、の判断がされる。すなわち、(B)を選択したか否かが判断され、Yesの場合には、後述するステップS22に進行する。
また、ステップS21において、Noの場合、すなわちモード判断手段114が(C)の印刷形態であると判断した場合には、通常の印刷処理を行う。すなわち、上述のような、第2の画像形成手段115およびページ指定手段119が起動されずに、上述のステップS17に進行する。そして、以後の処理は、上述のステップS17以降と同様である。
ステップS22:上述のステップS21においてYesと判断された場合、すなわちモード判断手段114が(B)の印刷形態であると判断した場合には、ページ指定手段119が自動的に起動される。このページ指定手段119は、第1次イメージ画像130に基づく印刷を実行するに際して、最終前頁133まで印刷させると共に最終頁131の印刷を行わないように、自動設定を行い、当該自動設定に関する情報を、印刷データ(印刷信号PS)の中に組み込む。なお、このステップS22の後に、上述のステップS17に進行する。そして、以後の処理は上述のステップS17以降と同様である。
ステップS23:出力手段120は、ステップS20の印刷データ生成処理により生成された印刷データを、プリンタ20に対して出力する。なお、上述の印刷データは所定のページ記述言語にて記述されており、かかるページ記述言語で記載された印刷データがプリンタ20に対して出力/送信される。以上のようにして、コンピュータ60側における処理が終了する。
ステップS24:続いて、プリンタ20側において印刷データが受信され、かかる印刷データに応じて、プリンタ20は、印刷処理を実行する。すなわち、プリンタ20のCPU41は、キャリッジ24を、例えば、ホームポジション(不図示)に移動させるとともに、印刷用紙Pを、該印刷用紙Pの排出側に移動させて、該印刷用紙Pの印刷範囲の先端が、印刷ヘッド25の直下に来るようにする。
次に、CPU41は、キャリッジモータ22を駆動して、印刷ヘッド25を印刷用紙Pの先端部の右端まで移動させる。次に、ヘッド駆動回路52は、印刷しようとするデータを印刷ヘッド25に供給し、所定の色のインクを吐出させるとともに、主走査方向にキャリッジ24を移動させつつ、紙送りモータ21により印刷用紙Pを副走査方向に順次移動させる。このような動作を繰り返すことにより、コンピュータ60から供給された印刷データに基づいて、第1次イメージ画像130又は第2次イメージ画像150に対応する画像データを、印刷用紙Pに印刷させることができる。以上の動作を所定時間継続した後に、印刷動作が終了する。以上のようにして、Webページの印刷が実行される。
次に、Webページ以外の、その他のデータを印刷する場合に関して、説明する。
(2)Webページ以外の、その他のデータを印刷する際の処理の流れに関して
例えば、表計算ソフトを用いて、表計算データを作成し、当該表計算データの印刷を実行する場合、何等文字等が印刷されずに、罫線のみが印刷される場合、1頁にデータを収めたつもりでも、2頁目が印刷されてしまう等の不具合が生じる場合がある。
また、所定のコンピュータ60の表示装置68では所定の頁内に収まるように表示されていても、他のコンピュータ60では、画面の表示倍率が微妙に異なる場合、または表示装置68で表示されている状態とプリンタ20に送信された印刷データに基づいて印刷された画像との間において、大きさが微妙に異なる等の原因により、最終頁131が複数頁に亘って印刷される、といった不具合も存在する。また、印刷用紙Pの縦方向にデータがはみ出すのみならず、印刷用紙Pの横方向にデータがはみ出すことにより、予定よりも多くの頁数に亘って印刷されてしまう、といった不具合が生じる場合もある。
この場合も、基本的には、上述のステップS10〜S24と同様の処理が実行される。すなわち、Webページの場合には、用紙の大きさの指定等が存在しなく、当該用紙に応じたページの概念がない。そのため、用紙の大きさとは無関係に、文字の修飾/画像の配置等を、改行タグ等に応じて羅列して、第1次イメージデータが形成され、表示装置68に第1次イメージ画像130が表示される。
これに対して、印刷対象データが表計算データの場合には、予め用紙の大きさが指定され、その情報が当該表計算データの中に存在している。そのため、第1の画像形成手段111によって第1次イメージデータを形成する段階では、表計算データが有する、用紙の設定情報および改ページ情報等に応じて、印刷する際のサイズに準拠した第1次イメージデータが形成され、表示装置68に第1次イメージ画像130が表示される。この点が、Webページの印刷を行う場合と表計算データを印刷する場合とで異なる点である。
なお、それ以外の点は、Webページ印刷の場合と、ほぼ同様である。例えば、横方向にデータがはみ出している場合には、第1次イメージ画像130を形成する段階で、印刷領域132の割合が少ないことを、余白判断手段112が検知し、ユーザが通知ウィンドウ140にて(A)から(C)のモードを選択する。なお、横方向にデータがはみ出している場合、(A)〜(C)のモードに加えて、横方向まで用紙サイズに収まるように、縮小専用のモードを追加しても良い。
また、表計算データの場合には、罫線のみが印刷されるといった不具合も存在する。そのため、かかる不具合に対応させて、余白判断手段112では、罫線等を除いた、文字/画像からなる文字/画像領域を、上述の印刷領域132に代えて作成する。なお、文字/画像領域を作成した後の処理の流れは、上述の印刷領域132を作成した場合と同様の手順によって、処理すれば良い。
また、表計算データ以外に、例えばワープロソフトにおいて、文書データを作成した場合についても、上述のステップS10〜S24と同様の処理が行われる。また、文書データも、表計算データと同様に用紙の大きさといった情報および改ページ情報等を有している。そのため、印刷の態様は、表計算データを印刷する場合と同様である。
さらに、例えば用紙のサイズよりもわずかに大きな画像データを印刷するケースも存在する。この場合は、当該画像データを印刷する場合、2頁に亘る印刷となる。しかも、この画像データは、改ページ情報を有していない。そのため、当該画像データを印刷する場合の手順については、上述のステップS10〜S24と同様の手順となる。また、画像データ以外に、テキストデータも、改ページ情報を有していないため、その印刷の手順は、上述のステップS10〜S24と同様の手順となる。
このような構成の印刷装置10によると、特定のWebページといった印刷対象データに基づいて、第1次イメージデータが形成され、この第1次イメージデータに基づいて、第1次イメージ画像130が表示され、余白判断手段112にて第1次イメージ画像130の最終頁131における余白の割合が判断される。そして、余白判断手段112で、余白の割合が一定以下であると判断された場合には、第2の画像形成手段115によって最終頁131の内容部分(最終頁131の余白以外の部分)が最終頁131より前の頁に盛り込まれ、第2次イメージデータが形成される。この第2次イメージデータが形成された場合には、第2次イメージ画像150に基づいて、プリンタ20によって印刷が実行される。
このため、第1次イメージ画像130における最終頁131の余白が一定未満の場合には、当該最終頁131が印刷用紙Pに印刷されず、当該最終頁131に対応する分だけ、印刷用紙Pの無駄を防止することが可能となる。すなわち、ユーザは余分にインク及び印刷用紙Pを消費するのを防止でき、印刷コストを削減できる。特に、ユーザが、写真専用紙といった高価な印刷用紙Pを使用している場合、印刷コストの削減効果が顕著となる。それにより、ユーザはプリンタ20に騙された、との印象を抱かずに済み、プリンタ20(印刷装置10)およびメーカに対する信頼感、イメージが向上する。また、印刷用紙Pの無駄を防止することが可能となるため、環境的にも好ましくなる。
また、ユーザは、所定のWebページを印刷するに際して、印刷プレビューにて、印刷する際の印刷態様を所定の印刷プレビューの表示にて確認する作業が不要となる。このため、印刷の都度、印刷プレビューを表示させなければならない、といった煩わしさから開放させることができる。また、コンピュータの知識等が少なく、印刷プレビューの存在すら知らないユーザにとっても、所定のWebページの印刷に際して、用紙等の印刷用紙Pの無駄を確実に防止することが可能となり、初心者に優しい印刷装置10とすることができる。
また、例えばWebページが複数のフレームで区分されているような場合には、最終頁131の無駄が生じ易くなっているが、かかる場合に良好に最終頁131の無駄を防止することが可能である。しかも、設定の操作が簡単であり、ユーザを煩わせることがない。
また、印刷対象データが文書データを有すると共に、第2次イメージデータを形成するに際して文書データの文字ピッチおよび行ピッチの少なくとも一方を詰めることにより、新たな余白BLを形成することができる。そして、この新たな余白BLに最終頁131の内容部分を盛り込める。このようにすれば、最終頁131を印刷せずに済み、時間、インクおよび印刷用紙Pの無駄を防止することが可能となる。
さらに、最終前頁133を詰める等により得られる新たな余白BLの割合X%と、最終頁131における印刷領域132の割合Y%との間で、X≧Yという関係を満たす場合のみ、最終頁131における余白の割合が一定以上であると判断して、第2次イメージデータ(第2次イメージ画像150に対応)が形成される。そのため、最終前頁133に存在する余白又は新たな余白BLに対して、最終頁131の内容部分を確実に盛り込むことが可能となる。
なお、この場合、X≧Yという関係を満たすのは、最終前頁133を詰める場合のみならず、最終頁131よりも前の頁の余白を全体的に詰めることによっても、同様に余白BLに対して最終頁131の内容部分を、確実に盛り込むことが可能となる。
また、最終前頁133を縮小しても新たな余白BLを形成することができ、この余白BLに最終頁131の内容部分を盛り込むことができる。また、新たな余白BLが十分でない場合には、最終頁131の内容部分を縮小して盛り込むこともできる。このようにしても、最終頁131が印刷される無駄を防止することができる。
さらに、印刷対象データがページの概念および改ページ情報を有さない場合でも、例えば最終頁131にURL等の情報のみが印刷される、といった不具合を確実に防止することが可能となる。
また、第2次イメージデータが形成されるか否かに係らず、色変換手段116、階調変換手段117、駆動制御情報作成手段118および出力手段120を経て、印刷データをプリンタ20側に出力することができる。そのため、いかなる場合でも、印刷対象データに基づいて、印刷を確実に実行することが可能となる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態では、コンピュータ60はコネクタ47を介して接続される形態となっている。しかしながら、コンピュータ60は、コネクタ47を介して接続される形態には限られない。例えば、赤外線、ブルートゥース等のワイヤレス方式で、プリンタ20との間で情報の送受信を行うものも、コンピュータ60に該当する。また、コンピュータ60は、デスクトップ型/ノート型等のパーソナルコンピュータには限られず、情報携帯端末をコンピュータとしても良い。
また、上述の実施の形態では、プリンタドライバプログラム90側で、第1次イメージデータ(第1次イメージ画像130)および第2次イメージデータ(第2次イメージ画像150)を形成している。しかしながら、第1次イメージデータ(第1次イメージ画像130)および第2次イメージデータ(第2次イメージ画像150)は、アプリケーションプログラム81側で作成するようにしても良い。すなわち、アプリケーションプログラム81が、少なくとも上述の第1の画像形成手段111、余白判断手段112、第2の画像形成手段115を具備する構成とすれば良い。
また、アプリケーションプログラム81が印刷プレビュー機能を有する場合には、かかる印刷プレビュー機能を利用して、第1次イメージデータ(第1次イメージ画像130)を形成するようにしても良い。この場合、印刷プレビュー機能によって表示される画像と、印刷される画像とが、ほぼ一致していることを要する。
また、上述の実施の形態では、(A)〜(C)のモードを例示して説明している。しかしながら、ユーザが選択できるモードは、この他に種々追加したり、(A)〜(C)のモードのうちのいずれかを削除することも可能である。他のモードの例としては、印刷対象データのうち、特定の情報を省いて印刷するように設定しても良い。特定の情報としては、例えば、Webページを閲覧している段階では表示されないが、印刷が為された際に確認可能なタイトル文書、URL情報といったものがある。また、タイトル文書およびURL情報といった特定の情報は、最初の頁といったように、所定の頁にだけ印刷されるように設定しても良い。
また、上述の実施の形態では、最終頁131に余白が多い場合において、印刷に際しての無駄を防止する構成について説明している。しかしながら、印刷の無駄を防止するのは、最終頁131における場合には限られない。例えば、Webページが複数のフレームから構成される場合には、当該フレーム毎に、最終頁131の印刷の無駄が生じがちである。そのため、フレーム毎に1区分の印刷対象データであると認識させ、そのフレーム毎の第1次イメージ画像130における最終頁131の無駄を防止するようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、最終前頁133の文字ピッチおよび行ピッチの少なくとも一方を詰めたり、最終前頁133を縮小することにより、最終頁131が印刷される無駄を防いでいる。しかしながら、例えば、最終前頁133が印刷される印刷用紙Pの紙面を2分割して、分割された部分の夫々片側に最終前頁133と、最終頁131とを印刷させるようにしても良い。また、プリンタ20が両面印刷機能を備えている場合には、最終前頁133と最終頁131とを、印刷用紙Pの夫々の面に別々に印刷するようにしても良い。
また、例えばA4サイズで印刷する場合において、最終前頁133および最終頁131のサイズを例えばB5サイズに自動的に縮小する、といった具合に、特定の頁分だけ、用紙サイズを変更して印刷するようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、プリンタ20として、インクジェット方式のプリンタを例示して説明している。しかしながら、プリンタ20は、インクジェット方式には限られず、レーザ方式、熱転写方式、ワイヤードットインパクト方式、ドラムインパクトプリント方式等、種々の方式のプリンタに対して、本発明を適用することが可能である。
また、上述の実施の形態以外にも、ヘッダおよびフッタを自動調整したり、印刷範囲の設定における上下左右の余白を自動設定するようにして、新たな余白BLを作り出すようにしても良い。
本発明の印刷装置、印刷方法および印刷用プログラムは、インクジェット式プリンタ、レーザ方式プリンタといった、プリンタに関する産業において利用することができる。また、コンピュータソフトウエア関連の産業において利用することができる。
本発明の一実施の形態に係る印刷装置の主要部分の概略構成を示す図である。 図1に示す印刷装置中の制御回路を中心としたプリンタの主要部の構成を示すブロック図である。 図1に示す印刷装置中のコンピュータの詳細な構成を示すブロック図である。 図1に示す印刷装置中のコンピュータに実装されている各種プログラムの詳細を示す図である。 図1に示す印刷装置中のコンピュータにおいて、各種プログラムが読み込まれることによって構成される各手段を示すブロック図である。 図1に示す印刷装置において、表示装置に表示される通知ウィンドウの一例を示す図である。 図1に示す印刷装置において、文書データを印刷するに際して、第1次イメージデータから第2次イメージデータを形成する場合の処理のイメージを示す図 図1に示す印刷装置において、印刷対象データが画像データと文書データとが混在した状態の、一般的なWebページを印刷する際において、第1次イメージデータの最終前頁のみを詰めて、第2次イメージデータを形成した様子を示す図である。 図8と同様なWebページを印刷する際において、第1次イメージデータの最終頁のみならず、最終頁よりも前に存在する全ての頁を全体的に詰めて、第2次イメージデータを形成した様子を示す図である。 図1に示す印刷装置において、Webページを印刷する際の処理の流れを説明するフローチャートである。 従来の技術において、Webページが複数のフレームにて区分されている状態を示す図である。
符号の説明
10…印刷装置
20…プリンタ
21…紙送りモータ
22…キャリッジモータ
23…紙送りローラ
24…キャリッジ
25…印刷ヘッド
30…印刷ヘッドユニット
40…制御回路
60…コンピュータ
81…アプリケーションプログラム
90…プリンタドライバプログラム
110…文字情報発生手段
111…第1の画像形成手段
112…余白判断手段
113…表示手段
114…モード判断手段
115…第2の画像形成手段
116…色変換手段
117…階調変換手段
118…駆動制御情報作成手段
119…ページ指定手段
120…出力手段
130…第1次イメージ画像(第1次イメージデータに対応)
131…最終頁
132…印刷領域
133…最終前頁
140…通知ウィンドウ
141…メッセージ
142…モード選択部
150…第2次イメージ画像(第2次イメージデータに対応)
P…印刷用紙

Claims (13)

  1. 印刷対象物に印刷が指示された印刷対象データを印刷させるための印刷装置において、
    上記印刷対象データに基づいて、上記印刷対象物に印刷させる際の複数の頁から構成される第1次イメージデータを形成する第1の画像形成手段と、
    上記第1の画像形成手段で形成された第1次イメージデータのうち、最終頁の余白の大きさを判断する余白判断手段と、
    上記余白判断手段で上記最終頁における上記余白の割合が一定以上であると判断された場合に、上記最終頁の余白以外の内容部分を上記最終頁より前の頁に含めて、上記印刷対象データの表示態様を上記第1次イメージデータから変更した第2次イメージデータを形成する第2の画像形成手段と、
    上記第2次イメージデータが形成されている場合には当該第2次イメージデータに基づいて、又は上記第2次イメージデータが形成されていない場合には上記第1次イメージデータに基づいて、印刷を実行する印刷実行手段と、
    を具備することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記最終頁より前の頁に、前記第1次イメージデータが文書データに対応する画像データを有する場合において、前記第2の画像形成手段は、前記第2次イメージデータを形成するに際して上記文書データの文字ピッチおよび行ピッチの少なくとも一方を詰めることにより、前記最終頁の前記内容部分が含まれる新たな余白を形成することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記第2の画像形成手段は、前記最終頁の1つ前の頁に存在する余白、又は前記最終頁の1つ前の頁の印刷領域を詰めることにより得られる新たな余白が、前記最終頁の前記内容部分よりも大きい場合にのみ、前記余白の割合が一定以上であると判断して、前記第2次イメージデータを形成することを特徴とする請求項1又は2記載の印刷装置。
  4. 前記第2の画像形成手段は、前記最終頁より前の頁の印刷領域を詰めることにより得られる新たな余白の大きさが、前記最終頁の前記内容部分の大きさ以上である場合にのみ、前記余白の割合が一定以上であると判断して、前記第2次イメージデータを形成することを特徴とする請求項1又は2記載の印刷装置。
  5. 前記第2の画像形成手段は、前記最終頁の1つ前の頁の印刷領域を詰めると共に、この詰めによって得られる新たな余白に、前記最終頁の前記内容部分を含めることを特徴とする請求項1又は2記載の印刷装置。
  6. 前記第2の画像形成手段は、前記新たな余白が十分でない場合には、前記最終頁の前記内容部分を縮小して前記新たな余白に含めることを特徴とする請求項5記載の印刷装置。
  7. 前記印刷対象データは、改ページ情報を含まないデータであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の印刷装置。
  8. 前記改ページ情報を含まないデータは、Webページのデータであることを特徴とする請求項7記載の印刷装置。
  9. 前記第2次イメージデータが形成されていない場合には前記第1次イメージデータに基づいて、又は前記第2次イメージデータが形成されている場合には第2次イメージデータに基づいて、色変換処理を実行する色変換手段と、
    上記色変換処理によって色変換処理が為された画像データに対して、ハーフトーン処理を行う階調変換手段と、
    上記ハーフトーン処理によって生成されたビットマップデータから、印刷データを生成する処理を行う駆動制御情報作成手段と、
    上記駆動制御情報作成手段によって作成された印刷データを、印刷実行手段側に出力する出力手段と、
    を具備することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の印刷装置。
  10. 印刷対象物に印刷が指示された印刷対象データを印刷させるための印刷方法において、
    上記印刷対象データに基づいて、上記印刷対象物に印刷させる際の複数の頁から構成される第1次イメージデータを形成する第1の画像形成ステップと、
    上記第1の画像形成ステップで形成された第1次イメージデータのうち、最終頁の余白の大きさを判断する判断ステップと、
    上記余白判断ステップで上記最終頁における上記余白の割合が一定以上であると判断された場合に、上記最終頁の余白以外の内容部分を上記最終頁より前の頁に含めて、上記印刷対象データの表示態様を上記第1次イメージデータから変更した第2次イメージデータを形成する第2の画像形成ステップと、
    上記第2次イメージデータが形成されている場合には当該第2次イメージデータに基づいて、又は上記第2次イメージデータが形成されていない場合には上記第1次イメージデータに基づいて、印刷を実行する印刷実行ステップと、
    を具備することを特徴とする印刷方法。
  11. 前記第2次イメージデータが形成されていない場合には前記第1次イメージデータに基づいて、又は前記第2次イメージデータが形成されている場合には第2次イメージデータに基づいて、色変換処理を実行する色変換ステップと、
    上記色変換処理によって色変換処理が為された画像データに対して、ハーフトーン処理を行う階調変換ステップと、
    上記ハーフトーン処理によって生成されたビットマップデータから、印刷データを生成する処理を行う駆動制御情報作成ステップと、
    上記駆動制御情報作成ステップによって作成された印刷データを、前記印刷実行ステップに向けて出力する出力ステップと、
    を具備することを特徴とする請求項10記載の印刷方法。
  12. 印刷対象物に印刷が指示された印刷対象データを印刷させるための印刷装置をコンピュータにより制御して印刷を行うコンピュータ読み取り可能な印刷用プログラムにおいて、
    上記コンピュータを、
    上記印刷対象データに基づいて、上記印刷対象物に印刷させる際の複数の頁から構成される第1次イメージデータを形成する第1の画像形成手段、
    上記第1の画像形成手段で形成された第1次イメージデータのうち、最終頁の余白の大きさを判断する余白判断手段、
    上記余白判断手段で上記最終頁における上記余白の割合が一定以上であると判断された場合に、上記最終頁の余白以外の内容部分を上記最終頁より前の頁に含めて、上記印刷対象データの表示態様を上記第1次イメージデータから変更した第2次イメージデータを形成する第2の画像形成手段、
    として機能させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な印刷用プログラム。
  13. 前記第1の画像形成手段、前記余白判断手段、および前記第2の画像形成手段に加えて、前記コンピュータを、
    前記第2次イメージデータが形成されていない場合には前記第1次イメージデータに基づいて、又は前記第2次イメージデータが形成されている場合には第2次イメージデータに基づいて、色変換処理を実行する色変換手段、
    上記色変換処理によって色変換処理が為された画像データに対して、ハーフトーン処理を行う階調変換手段、
    上記ハーフトーン処理によって生成されたビットマップデータから、印刷データを生成する処理を行う駆動制御情報作成手段、
    上記駆動制御情報作成手段によって作成された印刷データを、印刷実行手段側に出力する出力手段、
    として機能させることを特徴とする請求項12記載のコンピュータ読み取り可能な印刷用プログラム。
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JP2009083233A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Brother Ind Ltd 画像記録装置
JP2013059872A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成プログラム
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