JP2006280805A - 手術用顕微鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 観察部位の状態に関わらずに明瞭に観察できる手術用顕微鏡装置を提供する。
【解決手段】 観察光学系30を挟んで術者の反対側の位置に左右の観察光軸OL、ORを結ぶ方向を長手方向とする長方形状の射出瞳を形成し、照明光源21と、上記射出瞳の長手方向と同じ方向を長手方向とするスリット穴24aを形成するスリット板24とを含む照明光学系20と、観察光学系30の観察光路と照明光学系20の照明光路の双方が経由する対物レンズ15と、照明光学系20の射出瞳とは異なる位置に長方形状の他の射出瞳を形成し、他の照明光を出力する照明光源41と、上記他の射出瞳の長手方向と同じ方向を長手方向とするスリット穴44aを形成するスリット板44とを含み、スリット穴44aを通過した他の照明光を対物レンズ15を経由して被手術眼Eに照射する他の照明光学系40を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、眼科手術において使用される手術用顕微鏡装置に関し、特に、被手術眼をスリット光で照明する機能を備えた手術用顕微鏡装置に関するものである。
従来、眼科分野における網膜硝子体手術においては、図16に示すように、被手術眼Eの角膜Ec上に手術用コンタクトレンズ200を載置するとともに、眼内にライトガイド(光ファイバ)201を挿入して手術部位を照明しつつ、カッターや鉗子等の手術器具202を眼内に挿入して手術を行っていた。このような手術方法では、術者は、一方の手にライトガイド201を把持するとともに他方の手に手術器具202を把持した状態で手術を行わなければならず、細かな手術を行いにくいなどの問題が指摘されていた。なお、図16において、符号Ecは角膜を示し、符号Evは硝子体腔を示している。
そのような問題に対処するため、被手術眼と対物レンズの前側焦点位置との間に、照明光を集束させて眼内を照明する前置レンズを備えた手術用顕微鏡装置が提案されている(たとえば特許文献1、2参照)。
図17は、前置レンズを有する手術用顕微鏡装置100の外観構成を示している(特許文献1参照)。手術用顕微鏡装置100は、装置を支持する支柱2と、この支柱2の上端に一端が接続された第1アーム3と、この第1アーム3の他端に一端が接続された第2アーム4と、この第2アーム4の他端に接続された駆動装置5と、この駆動装置5により懸架された術者用顕微鏡6と、この術者用顕微鏡6に付設された助手用顕微鏡7と、各種操作を足で行うためのフットスイッチ8とを含んで構成されている。駆動装置5は、術者等による操作に応じて、術者用顕微鏡6と助手用顕微鏡7を上下方向及び水平方向に三次元的に移動させるように作用する。
術者用顕微鏡6は、各種光学系や駆動系などを収納する鏡筒部10を有する。鏡筒部10の上部には、倒像として得られる観察像を正立像に変換する公知の光学ユニット(像正立プリズム)を収納したインバータ部12が設けられている。インバータ部12の上部には、左右一対の接眼部11L、11Rが設けられている。術者は、この接眼部11L、11Rをのぞき込んで被手術眼Eを両眼で観察する。
また、術者用顕微鏡6には、前置レンズ13が保持アーム14を介して接続されている。保持アーム14の上端部は垂直方向に回動可能に枢設されており、前置レンズ13を被手術眼Eと対物レンズ(図示せず)の前側焦点との間の位置から退避できるようになっている。この退避された前置レンズ13及び保持アーム14は、図示しない収納部に収納される。
このような従来の手術用顕微鏡装置では、手術用コンタクトレンズの表面や角膜による照明光の反射光が観察光学系に入射してグレアーを発生しないように、反射光を生じる境界面において照明光路と観察光路とを分離した構成が採用されている。
しかし、有水晶体眼(phakia)や擬水晶体眼(pseudophakia)を観察対象とする場合、水晶体や眼内レンズ(IOL)による比較的弱度の反射光によって観察像の明瞭性が低減される。また、強膜による散乱光も観察像のコントラストを悪化させる要因となっている。
このようなことを考慮すると、手術用顕微鏡装置は、(1)照明野の大きさ及び形状を変更できること、(2)眼内の観察部位に照明野を移動できること、(3)観察光学系の光軸(観察光軸)と照明光学系の光軸(照明光軸)との角度(照明角度)を変更できること、などの機能を備えていることが望まれる。特に、(1)、(2)を実現するための構成としては、照明光学系にスリット機構を組み込み、眼内をスリット光で照明する手法が効果的に用いられている(たとえば特許文献2、3参照)。
そのような手術用顕微鏡装置の光学系の構成を図18に示す(特許文献2参照)。この光学系は、図17の手術用顕微鏡装置100においては術者用顕微鏡6の鏡筒部10に収納されており、照明光学系20と観察光学系30とを含んで構成される。
観察光学系30は、対物レンズ15の光軸Oを挟んでその両側に左右一対設けられている。この左右の観察光学系30は、ズームレンズ系31、ビームスプリッタ32、結像レンズ33、像正立プリズム34、眼幅調整プリズム35、視野絞り36及び接眼レンズ37を有している。ズームレンズ系31は複数のズームレンズ31a、31b、31cから構成される。ビームスプリッタ32は、被手術眼Eからの観察光の一部を分離して助手用顕微鏡7やTVカメラ(図示せず)に導くためのものである。
照明光学系20は、照明光源21、コンデンサレンズ22、照明野絞り23、スリット板24、照明プリズム25及びコリメータレンズ27を含んで構成されている。
スリット板24にはスリット穴24aが形成されている。また、スリット板24は、照明光学系20の照明光路に対して挿脱可能とされており、特に、照明光路に挿入されているときには照明光軸O′に直交する方向に可動されるように構成されている。スリット穴24aは、照明光軸O′とスリット板24の可動方向との双方に直交する方向に形成され、その眼底上における投影像は、観察光学系30の左右の観察光軸を含む面に対して平行に延びる形状に形成される。
照明野絞り23は、対物レンズ14の前側焦点位置Fと光学的に共役な位置に設けられている。また、対物レンズ15は、その前側焦点位置Fが眼底Er(網膜)に共役となるように配置される。
照明光源21は、術者用顕微鏡6の鏡筒部10内に収納されている構成のほか、鏡筒部10の外部に設けられて、照明光を光ファイバで鏡筒部10内のコンデンサレンズ22に導く構成を採用することが可能である。
以上のような従来の手術用顕微鏡装置においては、スリット板24が照明光路に挿入されているときのスリット穴24aの方向(長手方向)は常に一定とされ、したがって、眼内を照明するスリット光の方向(長手方向)も術者から見て常に同じ方向となっている。また、従来の手術用顕微鏡装置では、常に一定の方向からスリット光を眼内に照射するようになっている。
このような構成の手術用顕微鏡装置によれば、網膜硝子体手術において次のような不都合が生じることがある。たとえば増殖膜を網膜から剥離する場合には、血管を切開しないように、癒着部位を注意深く観察しながら作業を進める必要がある。しかし、増殖膜は常に一定の方向に沿って癒着しているわけではなく、様々な方向を向いて癒着しているため、同一方向からしかスリット光を照射できない従来の手術用顕微鏡装置では、癒着の状態によってはその癒着部位に影が生じ、明瞭な観察が妨げられるおそれがある。
特開2005−34285号公報 特開2003−62003号公報 欧州特許出願公開第EP1300109号明細書
本発明は、そのような事情に鑑みてなされたもので、被手術眼の観察部位の状態に関わらず、その観察部位を明瞭に観察することが可能な手術用顕微鏡装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、術者の左右眼用の左右の観察光路を形成する観察光学系と、前記観察光学系を挟んで前記術者の反対側の位置に前記観察光学系の左右の観察光軸を結ぶ方向を長手方向とする長方形状の射出瞳を形成し、被手術眼を照明する照明光を出力する照明光源と、前記射出瞳の長手方向と同じ方向を長手方向とするスリットを前記照明光の光路上に形成するスリット部材とを含む照明光学系と、前記観察光学系の観察光路及び前記照明光学系の照明光路の双方が経由する対物レンズと、を有する手術用顕微鏡装置であって、前記照明光学系の前記射出瞳とは異なる位置に長方形状の他の射出瞳を形成し、前記他の射出瞳の長手方向と同じ方向を長手方向とする他のスリットを形成する他のスリット部材とを含み、前記対物レンズを経由して前記被手術眼に他の照明光を照射する他の照明光学系を備えていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記他の照明光学系の前記他の射出瞳は、前記観察光学系の左右の観察光軸に直交しそれらを結ぶ線分の延長上に形成され、前記照明光学系の前記射出瞳の長手方向に直交する方向を長手方向としていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記対物レンズを経由する助手の左右眼用の左右の観察光路を形成する助手用顕微鏡を更に備え、前記他の照明光学系の前記他の射出瞳は、前記観察光学系を挟んで前記助手用顕微鏡の前記入射瞳の反対側の位置に形成されている、ことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記他の照明光学系は、前記観察光学系を収納する筐体に対して着脱可能とされ、前記筐体に対する前記他の照明光学系の着脱位置に着脱可能とされ、前記対物レンズを経由する助手の左右眼用の左右の観察光路を形成し、前記他の出射瞳と同位置に入射瞳を形成する助手用顕微鏡を更に備える、ことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記他の照明光学系は、前記観察光学系の左の観察光軸の左側に、前記照明光学系の前記射出瞳の長手方向に直交する方向を長手方向とする射出瞳を形成し、前記他のスリット部材を含む左照明光学系と、前記観察光学系の右の観察光軸の右側に、前記左照明光学系の射出瞳の長手方向と同じ方向を長手方向とする射出瞳を形成し、前記他のスリット部材を含む右照明光学系と、を含んでいることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記他の照明光学系と前記助手用顕微鏡とは、前記左右の観察光軸に平行かつそれらの中間位置を通る直線を軸として前記他の射出瞳と前記入射瞳とを回動させるように一体的に回動可能とされていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記他の照明光学系の前記他の射出瞳は、前記観察光学系を挟んで前記照明光学系の前記射出瞳の反対側の位置に形成され、前記射出瞳の長手方向と同じ方向を長手方向としていることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記照明光学系及び前記他の照明光学系の内の少なくとも一方を選択するための選択操作手段と、前記選択された前記照明光学系及び/又は前記他の照明光学系からの照明光により前記被手術眼を照明させる制御手段と、を更に備えていることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項5に記載の手術用顕微鏡装置であって、前記照明光学系、前記左照明光学系及び前記右照明光学系の内の少なくともいずれかを選択するための選択操作手段と、前記選択された前記照明光学系、前記左照明光学系及び/又は前記右照明光学系からの照明光により前記被手術眼を照明させる制御手段と、を更に備えていることを特徴とする。
本発明に係る手術用顕微鏡装置によれば、被手術眼を照明する照明光として、照明光学系からの照明光と、それとは照射方向の異なる他の照明光学系からの他の照明光とを用いることが可能である。したがって、被手術眼の観察部位の状態により注目部位に影が生じて良好な観察状態を得られない場合に、照明方向を変更することができるので、影のない良好な観察状態を得ることができる。それにより、本発明によれば、観察部位の状態に関わらず、その観察部位を明瞭に観察することが可能となる。
本発明に係る手術用顕微鏡装置の好適な実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
〈第1の実施形態〉
本発明に係る手術用顕微鏡装置の第1の実施形態は、従来と同様の外観構成を備えている(図17参照)。本実施形態に係る手術用顕微鏡装置1は、装置を支持する支柱2と、この支柱2の上端に接続された第1アーム3と、この第1アーム3に接続された第2アーム4と、この第2アーム4に接続された駆動装置5と、この駆動装置5により懸架された術者用顕微鏡6と、この術者用顕微鏡6に付設された助手用顕微鏡7と、各種操作を足で行うためのフットスイッチ8とを含んで構成される。
術者用顕微鏡6は、各種光学系や駆動系などを収納する鏡筒部10を有する。鏡筒部10の上部には、倒像として得られる観察像を正立像に変換する光学ユニット(像正立プリズム)を収納したインバータ部12が設けられ、このインバータ部12の上部には、左右一対の接眼部11L、11Rが設けられている。
また、術者用顕微鏡6には、前置レンズ13が保持アーム14を介して接続されている。保持アーム14の上端部は垂直方向に回動可能に枢設されており、前置レンズ13を被手術眼Eと対物レンズの前側焦点との間の位置に挿脱できるようになっている。この前置レンズ13は、異なる度数(たとえば40D、80D等)のものが用意されており、観察部位に応じて選択的に装着するようになっている。
[光学系の構成]
図1、図2は、本実施形態の手術用顕微鏡装置1が備える光学系の構成を表している。ここで、図1は助手用顕微鏡7側からの側面図であり、図2は術者側からの側面図である。なお、従来の手術用顕微鏡装置と同様の構成部分については図18と同じ符号を用いることとし、また、以下の説明中における上下左右方向は、特に言及しない限り術者側から見た場合の方向とする。
〔観察光学系〕
観察光学系30は、図2に示すように、対物レンズ15の光軸Oを挟んで左右一対設けられた左観察光学系30Lと右観察光学系30Rとを含んで構成される。ここで、符号OLは左観察光学系30Lの観察光軸を示し、符号ORは右観察光学系30Rの観察光軸を示す。左右の観察光学系30L、30Rは、それぞれ、ズームレンズ系31、ビームスプリッタ32(右観察光学系30Rのみ)、結像レンズ33、像正立プリズム34、眼幅調整プリズム35、視野絞り36及び接眼レンズ37を有する。ズームレンズ系31は複数のズームレンズ31a、31b、31cを有する。
右観察光学系30Rのビームスプリッタ32は、被手術眼Eから観察光軸ORに沿って導光された観察光の一部を分離してTVカメラ撮像系に導く。このTVカメラ撮像系は、結像レンズ54、反射ミラー55及びTVカメラ56を含んで構成される。TVカメラ56は、CCD等の撮像素子56aを備えている。
助手用顕微鏡7は、対物レンズ15を経由する助手の左右眼用の左右の観察光路を形成し、図2に示すように、対物レンズ15を経由しプリズム50の反射面50aにて反射された被手術眼Eからの観察光を結像させる結像レンズ51と、反射ミラー52と、接眼レンズ53とを含んで構成される。なお、助手用顕微鏡7に専用のズームレンズ系(図示せず)を設けてもよい。その場合、助手用顕微鏡7による観察像のズーム倍率を観察光学系30のズームレンズ系31のズーム倍率に連動して変更するように構成することができる。助手用顕微鏡7の入射瞳は、プリズム50の反射面50aとなっている。
〔照明光学系〕
照明光学系20は、図1に示すように、照明光源21、光ファイバ21a、コンデンサレンズ22、照明野絞り23、スリット板24、照明プリズム25、出射口絞り26及びコリメータレンズ27を含んで構成される。
照明野絞り23は、対物レンズ14の前側焦点位置Fと光学的に共役な位置に設けられている。また、観察時には、対物レンズ15の前側焦点位置Fが眼底Er(網膜)に共役になるように、術者用顕微鏡6の鏡筒部10の上下位置が調整される。
本実施形態における照明光源21は、術者用顕微鏡6の鏡筒部10の外部に設けられている。この照明光源21には光ファイバ21aの一端が接続されている。光ファイバ21aの他端は、鏡筒部10内のコンデンサレンズ22に臨む位置に配置されている。照明光源21から出力された照明光は、光ファイバ21aを通じてコンデンサレンズ22に入射される。
光ファイバ21の上記他端(出射口)に臨む位置には、出射口の任意領域を遮蔽する出射口絞り26が配設されている。出射口絞り26により遮蔽される出射口の領域が変更されると、照明光の出射領域が変更される。たとえば、出射口絞り26が出射口の上側領域を遮蔽した場合、照明光は出射口の下側領域のみから出射され、照明プリズム25の反射面25aの上側領域にて反射される。また、出射口の下側領域を遮蔽した場合、照明光は出射口の上側領域のみから出射され、照明プリズム25の反射面25aの下側領域にて反射される。したがって、光ファイバ21aの出射口の上側領域が遮蔽されたときの照明角度は、下側領域が遮蔽されたときの照明角度よりも大きくなる。ここで、照明角度とは、観察光学系30の光軸OL、OR(対物レンズ15の光軸O)に対して被手術眼Eに入射する照明光軸O′が成す角度(図1の左右方向における角度)を表す。
スリット板24は、本発明の「スリット部材」の一例に相当するもので、図3に示すように、遮光性を有するたとえば円盤状の部材によって形成され、長方形状の複数(たとえば3つ)のスリット穴24a1、24a2、24a3を有している。スリット穴24a1、24a2、24a3のスリット幅は、それぞれ、たとえば2.5mm、5mm、9mmとされている。
また、スリット板24は、その中心部に回動軸24bを有している。この回動軸24bは、スリット板24を回転駆動する後述のスリット板回動機構に接続されている。各スリット穴24a1、24a2、24a3は、回動中心からそれぞれ等距離の位置に形成され、スリット板回動機構によって照明光学系20の照明光路上に選択的に配置されるようになっている。このとき、照明光路上に配置されたスリット穴24a1、24a2、24a3が図1におけるスリット穴24aである。
また、スリット板24(及びスリット板回動機構)は、後述のスリット板移動機構により、照明光学系20の照明光軸O′に直交する方向に移動されるようになっている。
コリメータレンズ27は、スリット穴24aを通過した照明光を平行光束にする。平行光束とされた照明光は、照明プリズム25の反射面25aにて反射されて対物レンズ15に入射し、前置レンズ13を介して被手術眼Eに照射される。
本実施形態の手術用顕微鏡装置1は、以上の照明光学系20に加えて、本発明の「他の照明光学系」の一例に相当する次のような照明光学系40を備えている点が特徴的である。この照明光学系40は、観察光学系30を挟んで助手用顕微鏡7の反対側の位置に設けられており、照明光学系20と同様に、照明光源41、光ファイバ41a、コンデンサレンズ42、照明野絞り43、スリット板44(他のスリット部材)、反射面45aを有する照明プリズム45、出射口絞り46、コリメータレンズ47及び反射ミラー48を含んで構成されている。なお、符号O″は、照明光学系40の光軸を示している。照明光学系40からの照明光は、所定の照明角度で被手術眼Eに照射される。ここで、照明光学系40による照明角度と照明光学系20による照明角度とは、互いに同一であってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。
スリット板44は、照明光学系20のスリット板24と同様の構成を有し(図3参照)、更に、同様のスリット板回動機構及びスリット板移動機構によりスリット板24と同様に駆動される。
図4は、観察光学系30の上方から見たときの、照明光学系20、40の射出瞳及び観察光学系30の入射瞳の位置関係を表している。なお、同図における下方向が術者側とされている。
図1に示す照明光学系20の射出瞳は、照明プリズム25の反射面25aである。この照明光学系20の射出瞳25a(反射面25aと同一視する。)は、観察光学系30L、30Rを挟んで術者の反対側の位置に形成され、かつ、観察光学系30L、30Rの左右の観察光軸OL、ORを結ぶ方向(図4における左右方向)を長手方向とする長方形状を有している。なお、スリット板24は、スリット穴24aの長手方向が射出瞳25aの長手方向と同じ方向を向くようにして照明光路上に配置される。
また、図2に示す照明光学系40の射出瞳は、照明プリズム45の反射面45aである。この照明光学系40の射出瞳45a(反射面45aと同一視する。)は、観察光学系30L、30Rの観察光軸OL、ORに直交しそれらを結ぶ線分(図4における左右方向)を右に延長した位置に形成され、かつ、照明光学系20の射出瞳25aの長手方向に直交する方向を長手方向としている。なお、スリット板44は、スリット穴44aの長手方向が射出瞳45aの長手方向と同じ方向を向くようにして照明光路上に配置される。
左観察光学系30Lの入射瞳PLは、図2に示すように、対物レンズ15と左観察光学系30Lのズームレンズ系31との間の位置に形成され、右観察光学系30Rの入射瞳PRは、対物レンズ15と右観察光学系30Rのズームレンズ系31との間の位置に形成される。左右の観察光学系30L、30Rの入射瞳PL、PRは、図4に示すように、観察光軸OL、ORを中心にそれぞれ形成される。
[制御系の構成]
続いて、図5を参照して本実施形態の手術用顕微鏡装置1の制御系の構成について説明する。
手術用顕微鏡装置1の制御系は、制御部60を中心に構成されている。制御部60は、装置各部の制御を司るもので、CPU等のマイクロプロセッサと、RAMやROM等の記憶装置とを含んで構成されている。ROM等の不揮発性記憶装置には装置制御用のコンピュータプログラムがあらかじめ格納されており、そのコンピュータプログラムをCPU等がRAMに展開して実行することで装置各部の制御が行われる。この制御部60は、本発明の「制御手段」の一例に相当する。
〔駆動系〕
照明光学系20には、前述のように、照明光源21、照明野絞り23、スリット板24及び出射口絞り26が設けられている。制御部60は、照明光源21を制御して照明光を出力させ、また出力を停止させる。
スリット板24は、スリット板回動機構61とスリット板移動機構62とによって駆動される。スリット板回動機構61は、パルスモータ等の駆動装置を備えており、制御部60からの制御信号に基づいてスリット板24を回動軸24b周りに回転させる。制御部60は、目的のパルス数のパルス信号を含む制御信号をスリット板回動機構61に送る。スリット板回動機構61は、このパルス信号のパルス数に対応する角度だけスリット板24を回転させ、スリット穴24a1、24a2、24a3を選択的に照明光路上に配置させる。
また、スリット板移動機構62は、パルスモータ等の駆動装置を備え、制御部60からの制御信号に基づいてスリット板24とスリット板回動機構61とを一体的に移動させるように動作する。その移動方向は、図1に示す矢印Aの方向となっている。
照明野絞り23は、制御部60からの制御信号に従って動作する絞り駆動機構63により駆動されて絞り値を変更する。絞り駆動機構63は、周知の絞り部材の絞り値を調整するための周知の構成を有している。同様に、出射口絞り26は、制御部60からの制御信号に基づいて動作する周知の絞り駆動機構64により駆動され、光ファイバ21aの出射口の任意領域を遮蔽して照明光の照明角度を変更する。
また、照明光学系40には、照明光源41、照明野絞り43、スリット板44及び出射口絞り46が設けられている。制御部60は、照明光源41による照明光の出力/出力停止を制御する。
スリット板44は、スリット板回動機構65とスリット板移動機構66とによって駆動される。スリット板回動機構65及びスリット板移動機構66は、それぞれ、スリット板回動機構61及びスリット板移動機構62と同様にしてスリット板44を駆動する。なお、スリット板移動機構66は、図2に示す矢印Bの方向にスリット板44とスリット板回動機構65とを一体的に移動させる。
照明野絞り43は、制御部60からの制御信号に従って動作する周知の絞り駆動機構67により駆動されて絞り値を変更する。同様に、出射口絞り46は、制御部60からの制御信号に基づいて動作する周知の絞り駆動機構68により駆動され、光ファイバ41aの出射口の任意領域を遮蔽して照明光の照明角度を変更する。
〔操作系〕
引き続き図5を参照して手術用顕微鏡装置1の操作系、特にフットスイッチ8について説明する。フットスイッチ8には、照明方向選択操作部70、第1照明操作部71及び第2照明操作部72が設けられている。第1照明操作部71は照明光学系20を操作するためのもので、第2照明操作部72は照明光学系40を操作するためのものである。前述のように照明光学系20、40は同様の構成を有しているので、第1、2照明操作部71、72も同様の構成を備えている。
(照明方向選択操作部)
照明方向選択操作部70は、本発明の「選択操作手段」の一例に相当するもので、被手術眼Eの照明方向、つまり被手術眼Eに対する照明光の照射方向を選択するために操作される。この照明方向選択操作部70は、たとえば単一のボタンによって構成されており、1回操作する度毎に、照明光学系20からの照明光のみによる第1の照明態様と、照明光学系40からの照明光のみによる第2の照明態様と、照明光学系20からの照明光及び照明光学系40からの照明光の双方による第3の照明態様とが循環的に切り換わるようになっている。この照明態様の切り換え動作は、照明方向選択操作部70からの操作信号を受けた制御部60によって制御される。
なお、照明方向選択操作部70は、たとえば2つのボタンにより構成することもできる。一方のボタンは照明光学系20からの照明光の出力/出力停止を切り換えるために操作され、他方のボタンは照明光学系40からの照明光の出力/出力停止を切り換えるために操作される。また、上記の第1〜第3の照明態様をそれぞれ適用するための3つのボタンによって照明方向選択操作部70を構成してもよい。
(第1照明操作部)
第1照明操作部71は、照明光学系20を操作するためのもので、スリット切換操作部71A、スリット移動操作部71B、照明角度変更操作部71C及び照明野絞り操作部71Dを含んで構成される。ここで、スリット切換操作部71A、スリット移動操作部71B、照明角度変更操作部71Cは、それぞれ、本発明の「操作手段」の一例に相当するものである。
スリット切換操作部71Aは、スリット穴24aのスリット幅を切り換えるために操作される。このスリット切換操作部71Aは、たとえば単一のボタンによって構成されており、1回操作する度毎に、スリット穴24a1、24a2、24a3が循環的に照明光路上に配置されるようになっている。このスリット幅の切り換え動作は、スリット切換操作部71Aからの操作信号を受けた制御部60が、その操作信号に対応するパルス数のパルス信号を含む制御信号をスリット板回動機構61に送信し、そのパルス信号に応じてスリット板24が回転されることにより実行される。
なお、スリット切換操作部71Aは、各スリット穴24a1、24a2、24a3を照明光路上に配置させるための3つのボタンなどによって構成されていてもよい。
スリット移動操作部71Bは、スリット穴24aを照明光路上において移動させるために操作される。このスリット移動操作部71Bは、たとえば前後一対のボタンにより構成される。
この前後一対のボタンの内の前(後)のボタンを操作すると、制御部60は、その操作信号に基づいてスリット板移動機構62に制御信号を送信する。スリット板移動機構62は、その制御信号に基づいて、スリット板24及びスリット板回動機構61を、図1の矢印Aに沿って移動させ、眼底Erに投影されるスリット状の照明光を術者から見て前方向(後ろ方向)、つまり図4における術者側の反対方向(術者側の方向)に移動させる。照明光の移動量は、たとえばボタンを踏む強さや操作回数などによって調整されるようになっている。
照明角度変更操作部71Cは、観察光学系30L、30R(対物レンズ15の光軸O)に対する、照明光学系20の照明光軸O′の角度(照明角度)を変更するために操作される。この照明角度変更操作部71Cは、たとえば一対のボタンから構成されている。
その一対のボタンを操作すると、制御部60は、その操作信号に基づいて、絞り駆動機構64に制御信号を送信する。絞り駆動機構64は、その制御信号に基づいて、図1の矢印Aと同じ方向に沿って出射口絞り26を移動させる。このとき、一対のボタンの一方を操作すると図1における上方向に出射口絞り26が移動され、他方を操作すると下方向に移動される。出射口絞り26が上方向に移動すると、光ファイバ21aの出射口の遮蔽領域が下方向に移動するので、前述したように、照明光の照明角度が小さくなる。一方、出射口絞り26が下方向に移動すると、光ファイバ21aの出射口の遮蔽領域が上方向に移動するので、照明光の照明角度が大きくなる。
照明野絞り操作部71Dは、照明野絞り23の絞り値を変更するために操作され、たとえば絞り値を大きくするボタンと小さくするボタンとによって構成される。この照明野絞り操作部71Dを操作すると、その操作信号を受けた制御部60が絞り駆動機構63に対して制御信号を送信し、その制御信号に基づいて照明野絞り23の絞り値が変更される。
(第2照明操作部)
第2照明操作部72は、照明光学系40を操作するためのもので、スリット切換操作部72A、スリット移動操作部72B、照明角度変更操作部72C及び照明野絞り操作部72Dを含んで構成される。ここで、スリット切換操作部72A、スリット移動操作部72B、照明角度変更操作部72Cは、それぞれ、本発明の「操作手段」の一例に相当するものである。
スリット切換操作部72Aはスリット切換操作部71Aと同様に構成され、スリット移動操作部72Bはスリット移動操作部71Bと同様に構成され、照明角度変更操作部72Cは照明角度変更操作部71Cと同様に構成され、照明野絞り操作部72Dは照明野絞り操作部71Dと同様に構成されている。
なお、照明方向選択操作部70についての上記説明における第3の照明態様を適用しない場合、すなわち、照明光学系20と照明光学系40とを同時使用する構成を適用しない場合には、照明操作部は1つで十分である。たとえば、照明方向選択操作部70により選択された照明光学系(20又は40)の操作を第1の照明操作部71で行うように構成すれば、第2の照明操作部72は不要となる。
[動作態様]
以上のような構成を備える本実施形態の手術用顕微鏡装置1の動作態様について、適宜に図面を参照しつつ説明する。以下、照明方向の切り換えに関わる動作と、照明領域の移動に関わる動作とについてそれぞれ説明する。以下、照明光学系20、40のことを「第1の照明光学系20」、「第2の照明光学系40」と呼ぶことがある。
〔照明方向の切り換え〕
たとえば網膜に癒着した増殖膜を剥離する手術において癒着部位が増殖膜の影などで見にくい場合がある。そのように注目部位の観察が困難である場合、本実施形態によれば、照明方向を切り換えて注目部位を明瞭に観察することができる。図6のフローチャートは、照明の切り換え動作の一例を表している。
観察開始時には、制御部60の制御により、たとえば第1の照明光学系20からの照明光が被手術眼Eに照射される(S1)。この照明光は、図1に示すように、対物レンズ15の光軸Oを挟んで照明光学系20の反対側(術者側)の角膜Ec上の位置から被手術眼Eに入射される。
術者は、この照明光の下で注目部位を観察する(S2)。このとき、必要に応じて、スリット板24のスリット幅などを調整する。注目部位の観察状態が良好である場合は(S3;Y)、そのままの照明態様で注目部位を観察しつつ手術を行う(S11)。
一方、注目部位が影で見えにくいなど観察状態が良好でない場合には(S3;N)、術者は、照明方向選択操作部70を操作する(S4)。制御部60は、照明方向選択操作部70からの操作信号を受けて、第1の照明光学系20の照明光源21からの照明光の出力を停止するとともに(S5)、第2の照明光学系40の照明光源41を制御して照明光を出力させる(S6)。術者は、必要に応じてスリット板44のスリット幅などを調整する。
第2の照明光学系40からの照明光は、対物レンズ15の光軸Oを挟んで第2の照明光学系40の反対側(図2における左側)の角膜Ec上の位置から被手術眼Eに入射される。すなわち、第2の照明光学系40からの照明光は、第1の照明光学系20の照明光に対して直交する方向から注目部位を含む領域を照明することとなる。
この照明態様で注目部位を良好に観察できる場合(S7;Y)、当該照明態様の下で注目部位を観察しつつ手術を行う(S11)。
一方、第2の照明光学系40からの照明光によっても良好な観察状態が得られない場合(S7;N)、術者は、照明方向選択操作部70を再び操作する(S8)。制御部60は、この操作に対応する操作信号を受け、第1の照明光学系20の照明光源21を制御して照明光を出力させる(S9)。それにより、第1の照明光学系20からの照明光と、第2の照明光学系40からの照明光との双方が、互いに直交する方向から被手術眼Eに入射される。
この照明態様で注目部位を良好に観察できる場合(S10;Y)、そのままの照明態様で注目部位を観察しつつ手術を行う(S11)。
一方、依然として良好な観察状態を得られない場合(S10;N)、術者は、必要に応じて照明方向選択操作部70を操作し、第1の照明光学系20による単独照明の場合の観察状態と、第2の照明光学系40による単独照明の場合の観察状態と、第1、2の照明光学系20、40の双方による照明の場合の観察状態とを比較するために、ステップS2〜ステップS10を適宜反復する。
術者は、3つの照明態様の内、観察状態が最適なものを選択して手術を実施する(S11)。
以上のような本実施形態の手術用顕微鏡装置1によれば、被手術眼Eの観察部位の状態により注目部位に影が生じて良好な観察状態を得られない場合に、その照明方向に直交する方向から別の照明光を照射して注目部位を照明することができるので、良好な観察状態を得ることができる。したがって、観察部位の状態に関わらず、その観察部位を明瞭に観察することが可能となる。
〔照明領域の移動〕
本実施形態の手術用顕微鏡装置1によれば、互いに直交する2つのスリット光による照明領域をそれぞれ移動させることができる。
そのために、まず、照明方向選択操作部70を操作して、第1の照明光学系20と第2の照明光学系40との双方から照明光(スリット光)を照射する。これら2つのスリット光は、長手方向を互いに直交するようにして被手術眼Eに投影される。
術者は、第1照明操作部71のスリット移動操作部71Bを操作することで、第1の照明光学系20からのスリット光を、その長手方向に直交する方向(スリット光の幅方向)、換言すれば第2の照明光学系40からのスリット光の長手方向に任意に移動させることができる。
同様に、術者は、第2照明操作部72のスリット移動操作部72Bを操作することで、第2の照明光学系40からのスリット光を、その長手方向に直交する方向(スリット光の幅方向)、換言すれば第1の照明光学系20からのスリット光の長手方向に任意に移動させることができる。
このように、第1の照明光学系20からのスリット光と第2の照明光学系40からのスリット光とをそれぞれ移動させることにより、たとえば視神経乳頭や黄斑部に対する注目部位の位置関係を容易に把握することができる。
[変形例]
本実施形態の各種の変形例について説明する。
(変形例1)
上記実施形態では、互いに直交する方向から2つの異なる照明光(スリット光)を照射できる構成が採用されているが、それらの照射方向は直交関係にある必要はない。すなわち、任意の異なる複数の方向から選択的に照明光を照射できるように構成されていれば十分である。そのためには、たとえば、観察光学系30L、30Rを挟んで術者の反対側の位置に射出瞳25aを有する第1の照明光学系20とともに、対物レンズ15の光軸Oを中心に射出瞳25aから任意角度だけ変位した位置に他の照明光学系を設ければよい。なお、後述の第2、3の実施形態において、このような構成の一例を説明する。
(変形例2)
第2の照明光学系40(照明プリズム45を除く。また、照明光源41は外付けでもよい。)を1つの筐体内に収納するとともに、その筐体を術者用顕微鏡6の鏡筒部10に取り付けるための取付部を当該筐体に形成する。また、術者用顕微鏡6の鏡筒部10の照明プリズム45の部分に、第2の照明光学系40の筐体の取付部を保持するホルダ部を設ける。それにより、第2の照明光学系40の筐体を術者用顕微鏡6の鏡筒部10に着脱可能に構成する。鏡筒部10に装着したときの第2の照明光学系40の出射瞳は、上記実施形態と同じく照明プリズム45の反射面45aとなる。
同様に、助手用顕微鏡7についても術者用顕微鏡6の鏡筒部10に着脱可能に構成する。そのために、助手用顕微鏡7の筐体に、たとえば結像レンズ51、反射ミラー52及び接眼レンズ53に加えてズームレンズ系を収納する。更に、その筐体に第2の照明光学系40の筐体の上記取付部と同じ取付部を設ける。助手用顕微鏡7のズームレンズ系は、術者用顕微鏡6のズームレンズ系31と同様の構成を備えており、制御部60は、そのズーム倍率をズームレンズ系31に連動させて変更する。助手用顕微鏡7を鏡筒部10の上記ホルダ部に装着したときの助手用顕微鏡7の入射瞳は、第2の照明光学系40の出射瞳と同じく照明プリズム45の反射面45a上に形成される。
図7は、第2の照明光学系40の射出瞳45aと助手用顕微鏡7の入射瞳との位置関係を表している。助手用顕微鏡7は、助手の左右眼に対応する左右の光学系を備えている。その左の光学系の入射瞳(左入射瞳)7Lと、右の光学系の入射瞳(右入射瞳)7Rとは、それぞれ、照明プリズム45の反射面45a、すなわち第2の照明光学系40の射出瞳45aと同位置に形成される。
本変形例の構成によれば、助手用顕微鏡7を使用しない場合に第2の照明光学系40を適宜使用することが可能となり便利である。なお、後述の第2の実施形態において、鏡筒部10の左右両側にそれぞれホルダ部を設けた構成について説明する。
(変形例3)
対物レンズ15の光軸O周りを助手用顕微鏡7が回転できるように構成された手術用顕微鏡装置が知られている。そのような手術用顕微鏡装置に本実施形態の構成を適用する場合、助手用顕微鏡7が回転されたことに対応して、その反対側に設けられた第2の照明光学系40が助手用顕微鏡7と一体的に回転されるように構成することができる。このとき、助手用顕微鏡7の入射瞳と第2の照明光学系40の出射瞳とは、光軸Oを中心に同じ回転方向に同角度だけ回転される。なお、対物レンズ15の光軸Oは、左右の観察光軸OL、ORのそれぞれに平行で、かつ、それらの中間位置を通る直線となっている。
〈第2の実施形態〉
本発明に係る手術用顕微鏡装置の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、観察光学系30L、30Rを挟んで術者の反対側に位置する照明光学系20に加え、観察光学系30L、30Rの左右両側にそれぞれ照明光学系を備えていることを特徴とするものである。なお、第1の実施形態の手術用顕微鏡装置1と同一の構成部分については、同じ符号を用いることとする。
[光学系の構成]
図8に、本実施形態の手術用顕微鏡装置1′の光学系の構成を示す。同図は、上述した第1の実施形態における図2に相当するもので、術者側から見たときの光学系の構成を表している。ここで、図8においては、TV撮像系の構成(結像レンズ54、反射ミラー55、TVカメラ56)が省略されている。なお、本実施形態の光学系を術者に対して左側から見たときの構成は、第1の実施形態の図1と同様である。
本実施形態の手術用顕微鏡装置1′は、術者側から見て左観察光学系30Lの左側に左照明光学系40Lを有し、右観察光学系30Rの右側に右照明光学系40Rを有している。これら左右の照明光学系40L、40Rは、本発明の「他の照明光学系」の一例に相当し、互いに同じ構成とされている。なお、術者の反対側の照明光学系20と、左右の観察光学系30L、30Rとは、それぞれ第1の実施形態と同様の構成を備えている。
左照明光学系40Lは、第1の実施形態の照明光学系40と同様に、照明光源41L、光ファイバ41La、コンデンサレンズ42L、照明野絞り43L、スリット穴44Laが形成されたスリット板44L(他のスリット部材)、反射面45Laを有する照明プリズム45L、出射口絞り46L、コリメータレンズ47L及び反射ミラー48Lを含んで構成される。なお、符号O″Lは、この左照明光学系40Lの光軸を示している。
また、右照明光学系40Rは、照明光源41R、光ファイバ41Ra、コンデンサレンズ42R、照明野絞り43R、スリット穴44Raが形成されたスリット板44R(他のスリット部材)、反射面45Raを有する照明プリズム45R、出射口絞り46R、コリメータレンズ47R及び反射ミラー48Rを含んで構成される。なお、符号O″Rは、この右照明光学系40Rの光軸を示している。
スリット板44L、44Rは、それぞれ第1の実施形態における照明光学系20のスリット板24と同様の構成を有している(図3参照)。
なお、左照明光学系40Lからの照明光(左照明光)の照明角度と、右照明光学系40Rからの照明光(右照明光)の照明角度とは、互いに同一であってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。また、左照明光、右照明光の照明角度は、照明光学系20からの照明光の照明角度と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
図9は、観察光学系30の上方から見たときの、照明光学系20の射出瞳と、左右の照明光学系40L、40Rの射出瞳と、観察光学系30の入射瞳との位置関係を表している。なお、同図における下方向が術者側とされている。
照明光学系20の射出瞳は、第1の実施形態と同様に照明プリズム25の反射面25aであり、観察光学系30L、30Rを挟んで術者の反対側の位置に形成され、かつ、観察光学系30L、30Rの左右の観察光軸OL、ORを結ぶ方向(図9における左右方向)を長手方向とする長方形状を有している。スリット板24は、スリット穴24aが長手方向が射出瞳25aの長手方向と同じ方向を向くようにして照明光路上に配置される。
また、左照明光学系40Lの射出瞳は、照明プリズム45Lの反射面45Laである。この左照明光学系40Lの射出瞳45La(反射面45Laと同一視する。)は、観察光学系30L、30Rの観察光軸OL、ORに直交しそれらを結ぶ線分(図9における左右方向)を左に延長した位置に形成され、かつ、照明光学系20の射出瞳25aの長手方向に直交する方向を長手方向としている。スリット板44Lは、スリット穴44Laの長手方向が射出瞳45Laの長手方向と同じ方向を向くようにして照明光路上に配置される。
同様に、右照明光学系40Rの射出瞳は、照明プリズム45Rの反射面45Raである。この右照明光学系40Rの射出瞳45Ra(反射面45Raと同一視する。)は、観察光学系30L、30Rの観察光軸OL、ORに直交しそれらを結ぶ線分を右に延長した位置に形成され、かつ、照明光学系20の射出瞳25aの長手方向に直交する方向を長手方向としている。すなわち、左照明光学系40Lの射出瞳45Laと右照明光学系40Rの射出瞳45Raとは、同じ方向を長手方向としている。スリット板44Rは、スリット穴44Raの長手方向が射出瞳45Raの長手方向と同じ方向を向くようにして照明光路上に配置される。
左観察光学系30Lの入射瞳PLと右観察光学系30Rの入射瞳PRとについては、第1の実施形態と同様である。
[制御系の構成]
本実施形態の手術用顕微鏡装置1′の制御系は、第1の実施形態とほぼ同様の構成を有しており、制御部60(制御手段)を中心に構成されている。以下、第1の実施形態の制御系の構成を表す図5を参照しつつ、本実施形態の制御系について説明する。
〔駆動系〕
照明光学系20の制御については、第1の実施形態と同様に、スリット板回動機構61、スリット板移動機構62、絞り駆動機構63及び絞り駆動機構64が設けられている。
左照明光学系40L(右照明光学系40R)には、照明光源41L(40R)、照明野絞り43L(43R)、スリット板44L(44R)及び出射口絞り46L(46R)が設けられている。制御部60は、照明光源41L(41R)による照明光の出力/出力停止を制御する。
スリット板44L(44R)は、図示省略のスリット板回動機構65L(65R)とスリット板移動機構66L(66R)とによって駆動される。スリット板回動機構65L(65R)は、第1の実施形態のスリット板回動機構65と同様の構成を有し、スリット板移動機構66L(66R)は、スリット板移動機構66と同様の構成を有する。
照明野絞り43L(43R)は、図示は省略するが、制御部60からの制御信号に従って動作する周知の絞り駆動機構67L(67R)により駆動されて絞り値を変更する。この絞り駆動機構67L(67R)は、第1の実施形態の絞り駆動機構67と同様の構成を有する。また、出射口絞り46L(46R)は、制御部60からの制御信号に基づいて動作する周知の絞り駆動機構68L(68R)により駆動され、光ファイバ41La(41Ra)の出射口の任意領域を遮蔽して照明光の照明角度を変更する。この絞り駆動機構68L(68R)は、第1の実施形態の絞り駆動機構68と同様の構成を有する。
〔操作系〕
手術用顕微鏡装置1′のフットスイッチ8について、第1の実施形態の図5を引き続き参照しつつ説明する。本実施形態のフットスイッチ8には、第1の実施形態と同様の照明方向選択操作部70及び第1照明操作部71に加えて、左照明操作部72Lと右照明操作部72Rとが設けられている(図示省略)。
照明方向選択操作部70は、照明光を照射する光学系として、照明光学系20、左照明光学系40L及び右照明光学系40Rの内の少なくとも1つを選択するために操作される。この照明方向選択操作部70は、たとえば、照明光学系20、左照明光学系40L及び右照明光学系40Rのそれぞれによる照明光の出力/出力停止を切り換える3つのボタンによって構成することができる。
また、照明方向選択操作部70を単一のボタンにより構成し、たとえば「照明光学系20」→「左照明光学系40L」→「右照明光学系40R」→「照明光学系20と左照明光学系40L」→「照明光学系20と右照明光学系40R」→「照明光学系20、左照明光学系40Lと右照明光学系40R」の順で、照明光を照射する光学系を循環的に切り換えるようにしてもよい。また、2つ以上の光学系を同時使用しない場合には、たとえば「照明光学系20」→「左照明光学系40L」→「右照明光学系40R」の順で、照明光を照射する光学系を循環的に切り換えるようにしてもよい。
左照明操作部72Lは、左照明光学系40Lを操作するためのもので、第1の実施形態における第2照明操作部72と同様に、スリット切換操作部72LA、スリット移動操作部72LB、照明角度変更操作部72LC及び照明野絞り操作部72LDを含んで構成される(図示省略)。これら操作部72LA〜72LDは、それぞれ、第1の実施形態のスリット切換操作部72A、スリット移動操作部72B、照明角度変更操作部72C、照明野絞り操作部72Dと同様に構成されている。各操作部72LA〜72LDが操作されたときの動作は、第1の実施形態と同様である。
また、右照明操作部72Rは、右照明光学系40Rを操作するためのもので、スリット切換操作部72RA、スリット移動操作部72RB、照明角度変更操作部72RC及び照明野絞り操作部72RDを含んで構成される(図示省略)。これら操作部72RA〜72RDは、それぞれ、第1の実施形態のスリット切換操作部72A、スリット移動操作部72B、照明角度変更操作部72C、照明野絞り操作部72Dと同様に構成され、それらが操作されたときの動作についても第1の実施形態と同様である。
なお、左照明光学系40Lによる照明と右照明光学系40Rによる照明とを同時使用しない構成を適用する場合には、左照明操作部72Lと右照明操作部72Rとを統合し、単一の操作部によって左右の照明光学系40L、40Rを操作するようにしてもよい。また、照明光学系20と、左右の照明光学系40L、40Rとを同時使用しない場合には、照明操作部は1つで十分である。
[動作態様]
以上のような構成を備えた本実施形態の手術用顕微鏡装置1′の動作態様について、図10を参照しつつ説明する。同図に示すフローチャートは、2つ以上の光学系を同時使用しない構成を適用する場合の動作態様を示している。なお、複数の光学系を同時使用する構成を採用する場合の動作については、当該フローチャートに示す動作と同様であるので省略する。
観察開始時には、制御部60の制御により、たとえば第1の照明光学系20からの照明光が被手術眼Eに照射される(S21)。術者は、この照明光の下で注目部位を観察する(S22)。注目部位の観察状態が良好である場合は(S23;Y)、そのままの照明態様で注目部位を観察しつつ手術を行う(S32)。
一方、観察状態が良好でない場合(S23;N)、術者は、照明方向選択操作部70を操作する(S24)。制御部60は、照明光学系20の照明光源21からの照明光の出力を停止するとともに(S25)、左照明光学系40Lの照明光源41Lを制御して照明光を出力させる(S26)。術者は、必要に応じてスリット板44Lのスリット幅などを調整する。
左照明光学系40Lからの照明光は、対物レンズ15の光軸Oを挟んで左照明光学系40Lの反対側(図8における右側)の角膜Ec上の位置から被手術眼Eに入射される。
この照明態様で注目部位を良好に観察できる場合(S27;Y)、当該照明態様の下で注目部位を観察しつつ手術を行う(S32)。
一方、左照明光学系40Lからの照明光によっても良好な観察状態が得られない場合(S27;N)、術者は、照明方向選択操作部70を再び操作する(S28)。制御部60は、左照明光学系40Lの照明光源41Lからの照明光の出力を停止するとともに(S29)、右照明光学系40Rの照明光源41Rを制御して照明光を出力させる(S30)。術者は、必要に応じてスリット板44Rのスリット幅などを調整する。
右照明光学系40Rからの照明光は、対物レンズ15の光軸Oを挟んで右照明光学系40Rの反対側(図8における左側)の角膜Ec上の位置から被手術眼Eに入射される。
この照明態様で注目部位を良好に観察できる場合(S31;Y)、そのままの照明態様で注目部位を観察しつつ手術を行う(S32)。
一方、依然として良好な観察状態を得られない場合(S31;N)、術者は、必要に応じて照明方向選択操作部70を操作し、照明光学系20による照明の場合の観察状態と、左照明光学系40Lによる照明の場合の観察状態と、右照明光学系40Rによる照明の場合の観察状態とを比較するために、ステップS22〜ステップS31を適宜反復する。
術者は、3つの照明態様の内、観察状態が最適なものを選択して手術を実施する(S32)。
以上のような本実施形態の手術用顕微鏡装置1′によれば、被手術眼Eの観察部位の状態により注目部位に影が生じて良好な観察状態を得られない場合に、その照明方向に直交する左方向や右方向から別の照明光を照射して注目部位を照明することができるので、良好な観察状態を得ることが可能である。したがって、観察部位の状態に関わらず、その観察部位を明瞭に観察することが可能となる。
[変形例]
本実施形態の各種の変形例について説明する。
左右の照明光学系40L、40R(照明プリズム45L、45Rを除く。また、照明光源41L、41Rは外付けでもよい。)をそれぞれ1つの筐体内に収納する。左照明光学系40Lの筐体に、術者から見て術者用顕微鏡6の鏡筒部10の左側に当該筐体を取り付けるための取付部を形成する。同様に、右照明光学系40Rの筐体に、術者用顕微鏡6の鏡筒部10の右側に当該筐体を取り付けるための取付部を形成する。左右の取付部は、同一の構成とされる。また、術者用顕微鏡6の鏡筒部10の照明プリズム45Lの部分に、左照明光学系40Lの筐体の取付部を保持するホルダ部を設けるとともに、鏡筒部10の照明プリズム45Rの部分に、右照明光学系40Rの筐体の取付部を保持するホルダ部を設ける。それにより、左右の照明光学系40L、40Rのそれぞれの筐体を鏡筒部10に着脱可能に構成する。鏡筒部10に装着したときの左右の照明光学系40L、40Rの出射瞳は、それぞれ照明プリズム45L、45Rの反射面45La、45Raとなる。
また、第1の実施形態の変形例2と同様に、助手用顕微鏡7の筐体に取付部を設けて、この助手用顕微鏡7を鏡筒部10の左右のホルダ部に着脱可能に構成する。左のホルダ部に装着されたときの助手用顕微鏡7の入射瞳は、左照明光学系40Lの出射瞳と同じく照明プリズム45Lの反射面45La上に形成される。一方、右のホルダ部に装着されたときの助手用顕微鏡7の入射瞳は、右照明光学系40Rの出射瞳と同じく照明プリズム45Rの反射面45Ra上に形成される。
図11は、左右の照明光学系40L、40Rの射出瞳45La、45Raと助手用顕微鏡7の入射瞳との位置関係を表している。助手用顕微鏡7が左照明光学系40Lの装着位置に取り付けられた場合、助手用顕微鏡7の左入射瞳7L及び右入射瞳7Rは、それぞれ、照明プリズム45Lの反射面45La、すなわち左照明光学系40Lの射出瞳45Laと同位置に形成される。一方、助手用顕微鏡7が右照明光学系40Rの装着位置に取り付けられた場合、助手用顕微鏡7の左入射瞳7L及び右入射瞳7Rは、それぞれ、照明プリズム45Rの反射面45Ra、すなわち右照明光学系40Rの射出瞳45Raと同位置に形成される。
本変形例の構成によれば、助手用顕微鏡7を使用しない場合に左右の照明光学系40L、40Rを適宜使用することが可能となり便利である。また、左右いずれか一方に助手用顕微鏡7を装着した場合には、その装着位置の反対側に左照明光学系40L又は右照明光学系40Rを取り付けて使用することができ、便利である。
〈第3の実施形態〉
本発明に係る手術用顕微鏡装置の第3の実施形態は、上記実施形態の(第1の)照明光学系20に対向する位置に他の照明光学系を設けたものである。図12は、本実施形態の手術用顕微鏡装置の構成の一例を表している。
図12に示す手術用顕微鏡装置1″は、図17に示す助手用顕微鏡7の側から見たときの光学系の側面図である。この手術用顕微鏡装置1″は、第1の実施形態と同様の照明光学系20と観察光学系30とを備えるとともに、観察光学系30を挟んで照明光学系20とは反対側の位置(つまり照明光学系20の対向位置;術者側の位置)に照明光学系80を備えている。
この照明光学系80は、本発明の「他の照明光学系」の一例に相当し、照明光学系20と同様に、照明光源81、光ファイバ81a、コンデンサレンズ82、照明野絞り83、スリット板84(他のスリット部材)、反射面85aを有する照明プリズム85、出射口絞り86、コリメータレンズ87及び反射ミラー88を含んで構成されている。スリット板84は、照明光学系20のスリット板24と同様の構成を有する(図3参照)。なお、符号OAは、この照明光学系80の光軸を示している。照明光学系80からの照明光は、所定の照明角度で被手術眼Eに照射される。ここで、照明光学系80による照明角度と照明光学系20による照明角度とは、互いに同一であってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。
図13は、観察光学系30の上方から見たときの、照明光学系20、80の射出瞳及び観察光学系30の入射瞳の位置関係を表している。
照明光学系20の射出瞳は、第1の実施形態と同様に照明プリズム25の反射面25aであり、観察光学系30を挟んで術者の反対側の位置に形成され、かつ、観察光学系30の左右の観察光軸OL、ORを結ぶ方向を長手方向とする長方形状を有している。
また、照明光学系80の射出瞳は、照明プリズム85の反射面85aであり、観察光学系30を挟んで照明光学系20の反対側の位置(術者側の位置)に形成される。この照明光学系80の射出瞳85a(反射面85aと同一視する。)は、照明光学系20の射出瞳25aの長手方向と同じ方向を長手方向とする長方形状を有する。なお、スリット板84は、スリット穴84aの長手方向が射出瞳85aの長手方向と同じ方向を向くようにして照明光路上に配置される。
本実施形態の手術用顕微鏡装置1″は、第1の実施形態と同様の制御系を備える(図5参照)。ここで、フットスイッチ8の第2照明操作部72の各操作部72A〜72Dは、照明光学系80を操作するために用いられる。また、フットスイッチ8の照明方向選択操作部70を操作すると、照明光を照射する光学系が照明光学系20と照明光学系80との間で切り換わる。なお、「照明光学系20」→「照明光学系80」→「右照明光学系40R」の順に、循環的に切り換えるようにしてもよい。
このような本実施形態の手術用顕微鏡装置1″によれば、被手術眼Eの観察部位の状態により注目部位に影が生じて良好な観察状態を得られない場合に、その照明方向の逆方向から別の照明光を照射して注目部位を照明することができるので、良好な観察状態を得ることが可能である。したがって、観察部位の状態に関わらず、その観察部位を明瞭に観察することが可能となる。
〈各種変形例〉
以上において詳述した構成は、本発明の手術用顕微鏡装置を実施するための一構成例に過ぎないものである。したがって、本発明の要旨の範囲内における任意の変形を施すことが可能である。以下に、そのような変形例を説明する。
第2、3の実施形態の双方の構成を適用することにより、照明方向を前後左右の4方向で切り換えることが可能となる。図14は、その場合の各照明光学系の射出瞳及び観察光学系30の入射瞳の位置関係を表している。このような4方向からの照明を可能とすることにより、明瞭な観察状態を確実に得ることができる。
また、上記の各実施形態においては、各照明光学系のスリット幅の切り換え動作、スリットの移動動作、照明角度の変更動作、照明野絞りの絞り値の変更動作などをそれぞれ独立して制御するように構成したが、2以上の照明光学系の動作を連動させるように制御することも可能である。たとえば、第1の実施形態において、照明光学系20からの照明光と照明光学系40からの照明光との双方が照射されている場合に、たとえばスリット切換操作部71Aが操作されたことに対応し、スリット板24、44の双方のスリット穴24a、44aを切り換え制御するように構成できる。
現行の手術用顕微鏡装置としては、対物レンズ15の光軸Oを挟んで助手用の左右の観察光路が形成された助手用顕微鏡を備えたものがある。図15は、そのようなタイプの手術用顕微鏡装置に本発明の構成(第1の実施形態)を適用した場合の射出瞳や入射瞳の位置関係の一例を表している。なお、助手用顕微鏡の左右の観察光路は、術者用顕微鏡の左右の観察光軸OL、ORを結ぶ方向に直交する方向に並んで配設されている。したがって、図15に示すように、助手用顕微鏡の左右の観察光路の入射瞳7L、7Rは、術者用顕微鏡の左右の観察光路の入射瞳PL、PRの配置方向(術者側から見て左右方向)に対して直交する方向(術者側から見て前後方向)に配列されている。照明光学系20の射出瞳25a及び照明光学系40の射出瞳45aの位置関係は、第1の実施形態と同様である。なお、符号28は、術者用顕微鏡6の左右の観察光路の近傍に配置された偏向ミラーを示している(たとえば本出願人による特開2004−139002号公報の図1中の「偏向ミラー9」参照)。
上記の各実施形態においては、各照明光学系毎に照明光源を備える構成が採用されているが、複数の照明光源を統合した構成としてもよい。その場合、照明光源が発生した照明光の出力先、つまりどの照明光学系に向けて出力するか、を選択できるように構成する。
〈付記〉
以上で説明した実施形態のその他の特徴部分について以下に言及する。
[付記項1]操作手段を更に備え、前記スリット部材は、前記操作手段からの操作に応じて前記スリットのスリット幅を変更することを特徴とする特許請求の範囲の請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡装置。
[付記項2]操作手段を更に備え、前記他のスリット部材は、前記操作手段からの操作に応じて前記他のスリットのスリット幅を変更することを特徴とする特許請求の範囲の請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡装置。
[付記項3]操作手段と、前記操作手段からの操作に応じて前記照明光学系の照明光軸が前記観察光軸に対して成す角度を変更する照明角度変更手段とを更に備えていることを特徴とする特許請求の範囲の請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡装置。
なお、上記実施形態における絞り駆動機構64(図5参照)は、「照明角度変更手段」の一例に相当する。
[付記項4]操作手段と、前記操作手段からの操作に応じて前記他の照明光学系の照明光軸が前記観察光軸に対して成す角度を変更する他の照明角度変更手段とを更に備えていることを特徴とする特許請求の範囲の請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡装置。
なお、上記実施形態における絞り駆動機構68(図5参照)は、「他の照明角度変更手段」の一例に相当する。
[付記項5]操作手段と、前記操作手段からの操作に応じて前記照明光による前記被手術眼の照明位置を変更する照明位置変更手段とを更に備えていることを特徴とする特許請求の範囲の請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡装置。
なお、上記実施形態におけるスリット板移動機構62(図5参照)は、「照明位置変更手段」の一例に相当する。
[付記項6]操作手段と、前記操作手段からの操作に応じて前記他の照明光による前記被手術眼の照明位置を変更する他の照明位置変更手段とを更に備えていることを特徴とする特許請求の範囲の請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡装置。
なお、上記実施形態におけるスリット板移動機構66(図5参照)は、「他の照明位置変更手段」の一例に相当する。
[付記項7]装置の操作を足で行うためのフットスイッチを備え、前記操作手段は前記フットスイッチに設けられていることを特徴とする上記付記項1ないし付記項6のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡装置。
[付記項8]装置の操作を足で行うためのフットスイッチを備え、前記選択操作手段は前記フットスイッチに設けられていることを特徴とする特許請求の範囲の請求項8又は請求項9に記載の手術用顕微鏡装置。
[付記項9]前記被手術眼と前記対物レンズの前側焦点位置との間に挿脱可能とされ、前記照明光及び前記他の照明光をそれぞれ集束させて前記被手術眼の眼内を照明する前置レンズを更に備えていることを特徴とする特許請求の範囲の請求項1ないし請求項9のいずれか一項又は上記付記項1ないし付記項8のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡装置。
本発明に係る手術用顕微鏡装置の第1の実施形態の光学系の構成を表す概略側面図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第1の実施形態の光学系の構成を表す概略側面図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第1の実施形態の照明光学系に含まれるスリット板の構成を表す概略図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第1の実施形態の照明光学系の射出瞳及び観察光学系の入射瞳の位置関係を表す概略図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第1の実施形態の制御系の構成を表すブロック図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第1の実施形態の動作の一例を表すフローチャートである。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第1の実施形態の変形例における照明光学系の射出瞳、観察光学系の入射瞳及び助手用顕微鏡の入射瞳の位置関係を表す概略図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第2の実施形態の光学系の構成を表す概略側面図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第2の実施形態の照明光学系の射出瞳及び観察光学系の入射瞳の位置関係を表す概略図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第2の実施形態の動作の一例を表すフローチャートである。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第2の実施形態の変形例における照明光学系の射出瞳、観察光学系の入射瞳及び助手用顕微鏡の入射瞳の位置関係を表す概略図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第3の実施形態の光学系の構成を表す概略側面図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の第3の実施形態の照明光学系の射出瞳及び観察光学系の入射瞳の位置関係を表す概略図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の変形例における照明光学系の射出瞳及び観察光学系の入射瞳の位置関係を表す概略図である。 本発明に係る手術用顕微鏡装置の変形例における照明光学系の射出瞳、観察光学系の入射瞳及び助手用顕微鏡の入射瞳の位置関係を表す概略図である。 眼内にライトガイドを挿入して観察部位を照明して行う手術の態様を表す断面図である。 手術用顕微鏡装置の外観構成を表す概略図である。 従来の手術用顕微鏡装置の光学系の構成を表す概略側面図である。
符号の説明
E 被手術眼
1、1′、1″ 手術用顕微鏡装置
6 術者用顕微鏡
7 助手用顕微鏡
8 フットスイッチ
10 鏡筒部
15 対物レンズ
O 光軸
20 照明光学系
21 照明光源
21a 光ファイバ
22 コンデンサレンズ
23 照明野絞り
24 スリット板
24a スリット穴
25 照明プリズム
25a 反射面、射出瞳
26 出射口絞り
27 コリメータレンズ
O′ 光軸
30 観察光学系
30L 左観察光学系
30R 右観察光学系
OL、OR 光軸
PL、PR 入射瞳
31 ズームレンズ系
32 ビームスプリッタ
33 結像レンズ
34 像正立プリズム
35 眼幅調整プリズム
36 視野絞り
37 接眼レンズ
40 照明光学系
41 照明光源
41a 光ファイバ
42 コンデンサレンズ
43 照明野絞り
44 スリット板
44a スリット穴
45 照明プリズム
45a 反射面、射出瞳
46 出射口絞り
47 コリメータレンズ
48 反射ミラー
50 プリズム
50a 反射面、助手用顕微鏡の入射瞳
O″ 光軸
60 制御部
61、65 スリット板回動機構
62、66 スリット板移動機構
63、64、67、68 絞り駆動機構
70 照明方向選択操作部
71 第1照明操作部
72 第2照明操作部
71A、72A スリット切換操作部
71B、72B スリット移動操作部
71C、72C 照明角度変更操作部
71D、72D 照明野絞り操作部

Claims (9)

  1. 術者の左右眼用の左右の観察光路を形成する観察光学系と、
    前記観察光学系を挟んで前記術者の反対側の位置に前記観察光学系の左右の観察光軸を結ぶ方向を長手方向とする長方形状の射出瞳を形成し、被手術眼を照明する照明光を出力する照明光源と、前記射出瞳の長手方向と同じ方向を長手方向とするスリットを前記照明光の光路上に形成するスリット部材とを含む照明光学系と、
    前記観察光学系の観察光路及び前記照明光学系の照明光路の双方が経由する対物レンズと、
    を有する手術用顕微鏡装置であって、
    前記照明光学系の前記射出瞳とは異なる位置に長方形状の他の射出瞳を形成し、前記他の射出瞳の長手方向と同じ方向を長手方向とする他のスリットを形成する他のスリット部材とを含み、前記対物レンズを経由して前記被手術眼に他の照明光を照射する他の照明光学系を備えていることを特徴とする手術用顕微鏡装置。
  2. 前記他の照明光学系の前記他の射出瞳は、前記観察光学系の左右の観察光軸に直交しそれらを結ぶ線分の延長上に形成され、前記照明光学系の前記射出瞳の長手方向に直交する方向を長手方向としていることを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡装置。
  3. 前記対物レンズを経由する助手の左右眼用の左右の観察光路を形成する助手用顕微鏡を更に備え、
    前記他の照明光学系の前記他の射出瞳は、前記観察光学系を挟んで前記助手用顕微鏡の前記入射瞳の反対側の位置に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の手術用顕微鏡装置。
  4. 前記他の照明光学系は、前記観察光学系を収納する筐体に対して着脱可能とされ、
    前記筐体に対する前記他の照明光学系の着脱位置に着脱可能とされ、前記対物レンズを経由する助手の左右眼用の左右の観察光路を形成し、前記他の出射瞳と同位置に入射瞳を形成する助手用顕微鏡を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の手術用顕微鏡装置。
  5. 前記他の照明光学系は、
    前記観察光学系の左の観察光軸の左側に、前記照明光学系の前記射出瞳の長手方向に直交する方向を長手方向とする射出瞳を形成し、前記他のスリット部材を含む左照明光学系と、
    前記観察光学系の右の観察光軸の右側に、前記左照明光学系の射出瞳の長手方向と同じ方向を長手方向とする射出瞳を形成し、前記他のスリット部材を含む右照明光学系と、
    を含んでいることを特徴とする請求項2に記載の手術用顕微鏡装置。
  6. 前記他の照明光学系と前記助手用顕微鏡とは、前記左右の観察光軸に平行かつそれらの中間位置を通る直線を軸として前記他の射出瞳と前記入射瞳とを回動させるように一体的に回動可能とされていることを特徴とする請求項3に記載の手術用顕微鏡装置。
  7. 前記他の照明光学系の前記他の射出瞳は、前記観察光学系を挟んで前記照明光学系の前記射出瞳の反対側の位置に形成され、前記射出瞳の長手方向と同じ方向を長手方向としていることを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡装置。
  8. 前記照明光学系及び前記他の照明光学系の内の少なくとも一方を選択するための選択操作手段と、
    前記選択された前記照明光学系及び/又は前記他の照明光学系からの照明光により前記被手術眼を照明させる制御手段と、
    を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡装置。
  9. 前記照明光学系、前記左照明光学系及び前記右照明光学系の内の少なくともいずれかを選択するための選択操作手段と、
    前記選択された前記照明光学系、前記左照明光学系及び/又は前記右照明光学系からの照明光により前記被手術眼を照明させる制御手段と、
    を更に備えていることを特徴とする請求項5に記載の手術用顕微鏡装置。
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