JP2006278456A - トンネル接合素子のエッチング加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トンネルバリア層15のショートを防止することが可能な、トンネル接合素子10のエッチング加工方法を提供する。
【解決手段】 トンネル接合膜10aの表面にマスク90を設け、トンネル接合膜10aの底面にエッチングストップ層92を設けて、トンネル接合膜10aのエッチングを行うことによりトンネル接合膜10aに所定パターンの凹部20を形成するとともに、エッチングストップ層92の露出後にもエッチングを行うことにより凹部20の側壁への付着物22を除去する構成とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、MRAM(Magnetic Random Access Memory)半導体デバイスや磁気記録ヘッドなどに用いられる、TMR(Tunneling Magnetro-Resistive;トンネル磁気抵抗)やMTJ(Metal Tunneling junction)等の、トンネルバリア層を有するトンネル接合素子のエッチング加工方法に関するものである。
MRAM半導体デバイスや磁気記録ヘッドなどには、TMRやMTJなどと呼ばれるトンネルバリア層を有するトンネル接合素子が用いられている。
図5は、トンネル接合素子の側面断面図である。トンネル接合素子10は、強磁性層(固定層)14、トンネルバリア層15、強磁性層(フリー層)16等を順次積層したトンネル接合膜10aから形成される。このトンネルバリア層15は、アルミナ等の電気絶縁性材料で構成されている。また、固定層14の面内における磁化方向は一定に保持され、フリー層16の面内における磁化方向は外部磁場の向きによって反転しうるようになっている。これら固定層14およびフリー層16の磁化方向が平行か反平行かによって、トンネル接合素子10の抵抗値が異なるので、トンネル接合素子10の厚さ方向に電圧を印加した場合に、トンネルバリア層15を流れる電流の大きさが異なることになる(TMR効果)。そこで、この電流値を検出することにより、「1」または「0」を読み出すことができるようになっている。
このようなトンネル接合素子10の形成は、トンネル接合膜10aをエッチングして、トンネルバリア層15を貫通する所定パターンの凹部20を形成することによって行う。そのエッチングには、Ar等のイオンミリングや、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)等が採用されている。そのRIEの反応ガスには、塩素ガス(Cl)、臭素ガス(Br)、ヨウ素ガス(I)、フッ素ガス(F)や、それらの化合物ガスなど、ハロゲン系のガスが利用されている。
国際公開第WO01/084570号パンフレット
しかしながら、トンネル接合膜10aをエッチングして凹部20を形成すると、エッチングにより除去された磁性元素のハロゲン化合物を主体とする物質が凹部20の側壁に付着する。この付着物22は導電性を有するので、電気絶縁性材料からなるトンネルバリア層15のショートが発生するという問題がある。なお、上述したトンネルバリア層15を流れる電流は微量であり、TMR効果を利用するには、固定層14とフリー層16との間に大きな短絡電流が流れないことが前提となる。そのため、導電性付着物22が存在するとトンネル接合素子10として機能しなくなり、トンネル接合素子10のエッチング加工において大きな課題となっている。
この付着物22を取り除くため、特許文献1に示すように、酸素ガスによるアッシングや純水洗浄など、いろいろなエッチング後処理が試みられてきた。しかしながら、この付着物22は、蒸気圧が低く水に難溶性な磁性元素のハロゲン化合物を主体としているため、上述した方法では必ずしも上手く除去できなかった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、トンネルバリア層のショートを防止することが可能な、トンネル接合素子のエッチング加工方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のトンネル接合素子のエッチング加工方法は、トンネル接合膜の表面にマスクを設け、前記トンネル接合膜の底面にエッチングストップ層を設けて、前記トンネル接合膜のエッチングを行うことにより前記トンネル接合膜に所定パターンの凹部を形成するとともに、前記エッチングストップ層の露出後にもエッチングを行うことにより前記凹部の側壁への付着物を除去することを特徴とする。
この構成によれば、エッチングストップ層の露出後にもエッチングを行うことにより、エッチャントをもっぱら凹部の側壁への付着物に作用させて、その付着物を除去することができる。したがって、トンネルバリア層のショートを防止することができる。
また前記エッチングは、反応性エッチングであることが望ましい。
この構成によれば、物理エッチングに加えて化学エッチングを行うので、トンネル接合素子の側壁が垂直面の場合でも、側壁への付着物を除去することができる。したがって、トンネルバリア層のショートを防止することができる。
また前記エッチングストップ層をTiN、Ti、Ta、ZrまたはHfで構成し、ハロゲン系ガスと酸素ガスとの混合ガスを導入してプラズマを発生させることにより、前記エッチングを行うことが望ましい。
この構成によれば、磁性材料に対するエッチングストップ層のエッチング選択比が十分に確保されるので、エッチャントをもっぱら凹部の側壁への付着物に作用させてその付着物を確実に除去することができる。したがって、トンネルバリア層のショートを確実に防止することができる。
また前記マスクをTiN、Ti、Ta、ZrまたはHfで構成し、ハロゲン系ガスと酸素ガスとの混合ガスを導入してプラズマを発生させることにより、前記エッチングを行うことが望ましい。
この構成によれば、トンネル接合膜の構成材料に対するマスクのエッチング選択比が十分に確保されるので、エッチングに伴うマスクの欠損を防止することができる。したがって、トンネル接合膜を所定形状にエッチングすることができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図2は、トンネル接合素子のエッチング加工方法の工程図である。第1実施形態に係るトンネル接合素子10のエッチング加工方法は、トンネル接合膜10aの表面にマスク90を設け、トンネル接合膜10aの底面にエッチングストップ層92を設けて、トンネル接合膜10aのエッチングを行うことによりトンネル接合膜10aに所定パターンの凹部20を形成するとともに、エッチングストップ層92の露出後にもエッチングを行うことにより凹部20の側壁への付着物22を除去するものである。
(トンネル接合素子、MRAM)
図1(a)は、トンネル接合素子の側面断面図である。トンネル接合素子10は、PtMnやIrMn等からなる反強磁性層13、NiFeやCoFe等からなる強磁性層(固定層)14、AlO(アルミナ)等からなるトンネルバリア層15、およびNiFeやCoFe等からなる強磁性層(フリー層)16を主として構成されている。実際には、上記以外の機能層も積層されて、15層程度の多層構造になっている。なおフリー層の厚さを固定層の厚さより薄く形成すれば、膜厚差を利用した保磁力差型のトンネル接合素子を形成することができる。
トンネル接合素子10の底面には、基板5のほぼ全面にわたってエッチングストップ層92が形成されている。このエッチングストップ層92は、その表面においてトンネル接合膜10aのエッチングを停止させるものであり、トンネル接合膜10aの構成材料に対してエッチング選択比を有する材料で形成されている。具体的には、後に詳述するようにTiN、Ti、Ta、Zr若しくはHfのいずれかの材料またはこれらの混合材料を採用することが望ましい。このような導電性材料を採用すれば、エッチングストップ層92をトンネル接合素子10の下部電極として利用することも可能である。
なおトンネル接合膜10aをパターニングするため、トンネル接合膜10aの表面にはマスクを形成する必要がある。そこでフリー層16の上面に、マスク加工時のエッチングストップ層17が形成されていてもよい。このエッチングストップ層17は、その表面においてマスクのエッチングを停止させるものであり、マスクの構成材料に対してエッチング選択比を有する材料で形成されている。後述するようにマスクの構成材料としてTiN、Ti、Ta、ZrまたはHfを採用するので、エッチングストップ層17はRu等で形成することが望ましい。Ruのような導電性材料を採用すれば、エッチングストップ層17をトンネル接合素子10の検査用電極として利用することも可能である。
図1(b)は、トンネル接合素子を用いたMRAMの概略構成図である。MRAM100は、MOSFET110およびトンネル接合素子10を、基板5上にマトリクス状に整列配置して構成されている。上述したトンネル接合素子10の上端部はビット線102に接続され、その下端部はMOSFET110のソース電極またはドレイン電極に接続されている。また、MOSFET110のゲート電極は、読み出し用ワード線104に接続されている。一方、トンネル接合素子10の下方には、書き換え用ワード線106が配置されている。
図1に示すトンネル接合素子10では、固定層14の磁化方向は一定に保持され、フリー層16の磁化方向は反転しうるようになっている。これら固定層14およびフリー層16の磁化方向が平行か反平行かによって、トンネル接合素子10の抵抗値が異なるので、トンネル接合素子10の厚さ方向に電圧を印加した場合に、トンネルバリア層15を流れる電流の大きさが異なることになる(TMR効果)。そこで、読み出し用ワード線104によりMOSFET110をONにして、その電流値を測定することにより、「1」または「0」を読み出すことができるようになっている。また、書き換え用ワード線104に電流を供給して、その周囲に磁場を発生させれば、フリー層16の磁化方向を反転させることができる。これにより、「1」または「0」を書き換えることができるようになっている。
なお、固定層14およびフリー層16の磁化方向の組み合わせによるトンネル接合素子10の抵抗値の差は、一般的に非常に小さくなる。この抵抗値の微差を検出するには、アルミナ等の電気絶縁性材料からなるトンネルバリア層15の抵抗値を極力小さくする必要がある。そのため、トンネルバリア層15の厚さは、酸化前の金属アルミニウムの厚さで8〜12オングストロームと非常に薄く形成されている。
(トンネル接合素子のエッチング加工方法)
次に、トンネル接合膜をエッチングしてトンネル接合素子を形成する方法につき、図2を用いて説明する。なお図2では、フリー層の上面に形成されるマスク加工時のエッチングストップ層の記載を省略している。
まず図2(a)に示すように、基板5の表面にエッチングストップ層92を形成し、その表面にトンネル接合膜10aを形成する。エッチングストップ層92は、その表面においてトンネル接合膜10aのエッチングを停止させるものであり、トンネル接合膜10aの構成材料に対してエッチング選択比を有するTiN等の材料で形成されている。
図3は、TiNと磁性材料とのエッチング選択比の説明図である。なお図3は、塩素ガスと酸素ガスとの混合ガスを導入してプラズマを発生させ、TiN、CoFeおよびCoFeBを同一時間エッチングした場合について、縦軸にエッチング量(すなわちエッチングレート)をとり、横軸に酸素ガスの添加量をとって示している。酸素ガスが導入されプラズマ放電により活性化されると、TiNの表面が酸化されてTiOxが形成される。このTiOxはスパッタイールドが小さく、塩素ガスに対するエッチングレートが小さい。そのため図3に示すように、酸素ガスの添加量の増加とともに、TiNのエッチング量が減少することになる。そして酸素ガスの添加量が所定値を超えると、TiNのエッチング量がCoFeおよびCoFeBのエッチング量よりも小さくなる。すなわちTiNは、CoFeおよびCoFeBに対してエッチング選択比を有することになる。したがって、塩素ガスと酸素ガスとの混合ガスを用いてCoFeまたはCoFeBのエッチングを行う際に、TiNをエッチングストップ層の構成材料として利用することができる。
なおTiNは、CoやFe、Ni等の合金からなる強磁性層の構成材料に対してエッチング選択比を有する。またTiNは、PtMnやNiMn、IrMn等の反強磁性層の構成材料に対してもエッチング選択比を有する。さらにTiNは、これらの磁性材料のハロゲン化合物に対してもエッチング選択比を有する。このようにTiNは、ほとんど全ての遷移金属化合物に対してエッチング選択比を有している。なおTiやTa、Zr、Hf等の金属材料も、その酸化物が難エッチング性を示すものであり、TiNと同様のエッチング選択比を有する。したがって、塩素ガスと酸素ガスとの混合ガスを用いて磁性材料膜のエッチングを行う際に、TiN、Ti、Ta、ZrまたはHfをエッチングストップ層の構成材料として利用することができる。
次に図2(b)に示すように、トンネル接合膜10aの表面に所定パターンのマスク90を形成する。このマスク90も、エッチングストップ層92と同様に、トンネル接合膜10aの構成材料に対してエッチング選択比を有する材料で形成する必要がある。そこでTiN、Ti、Ta、Zr若しくはHfのいずれかの材料、またはこれらの混合材料によってマスク90を形成する。具体的には、上記材料の被膜をスパッタ法等によりトンネル接合膜10aの表面全体に形成し、フォトリソグラフィを行うことによりトンネル接合素子の形成領域のみにマスク90を形成する。
(主エッチングプロセス)
次に、図2(c)に示すように、マスク90を介してトンネル接合膜10aを異方性ドライエッチングし、トンネルバリア層15を貫通する所定パターンの凹部20を形成する。このエッチングは、以下に説明するエッチング装置において行う。
図4は、エッチング装置の概略構成図である。以下には、誘導結合方式(Inductive Coupling Plasma;ICP)の反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)装置を例にして説明する。このエッチング装置60は、チャンバ61への反応ガスの供給手段と、チャンバ61の内部ガスの排気手段とを備えている。またチャンバ61の外部上方にRFアンテナ68が設けられ、そのRFアンテナ68にプラズマ発生用RF電源69が接続されている。さらにチャンバ61の内部下方に基板5を静電チャックしうるテーブル62が設けられ、そのテーブル62にバイアス印加用RF電源63が接続されている。
そして、上記のようにトンネル接合膜およびマスクを形成した基板5を、チャンバ61内のテーブル62上に載置する。次に、チャンバ61内に反応ガスとして塩素ガスおよび酸素ガスの混合ガスを導入する。そして、RFアンテナ68によりチャンバ61内にプラズマを発生させ、トンネル接合膜のエッチングを開始する。そのエッチングプロセスの代表的な条件は、反応ガスの圧力が0.1〜10Pa、プラズマを発生させるためのRFアンテナ68への投入電力が500〜700W、基板5に高周波バイアスを印加するためのテーブル62への投入電力が50〜100Wである。
チャンバ61内に発生したプラズマにより、反応ガスが励起されてラジカルやイオン等が生成される。そして、テーブル62により基板5に高周波バイアスを印加すれば、図2(c)に示すように、生成されたイオンを加速してトンネル接合膜10aに衝突させることが可能になり、化学・物理エッチングが行われる。すなわち、主に基板の垂直方向にエッチングが行われ、横方向にはほとんど削れない、いわゆる異方性エッチングとなる。このエッチングにより、エッチングストップ層92の表面までトンネル接合膜10aが掘り下げられて、トンネル接合膜10aに凹部20が形成される。なおエッチングストップ位置をモニタリングしつつエッチングを行ってもよい。本実施形態では、このように凹部20を形成する工程を主エッチングプロセスと呼ぶ。
なお反応ガスとして、塩素ガスに代えてBClやSiCl、BI、BBr、HBr、SiFなどのハロゲン系ガス若しくはこれらの混合ガスを、酸素ガスとともに導入してもよい。このようなハロゲン系ガスを採用すれば、エッチングによる副生成物の蒸気圧が比較的高くなり、トンネル接合素子の側壁への付着物を低減することができる。
(オーバーエッチングプロセス)
ここで、形成された凹部20の側壁には、付着物22が存在している。この付着物22は、主エッチングプロセスによる副生成物であって、蒸気圧が低い磁性元素のハロゲン化合物等で構成されている。この化合物は導電性を有することから、電気絶縁性材料からなるトンネルバリア層15のショートが発生し、トンネル接合素子が機能しなくなるおそれがある。
そこで、この付着物22を除去するため、主エッチングプロセスに引き続きオーバーエッチングプロセスを行う。このオーバーエッチングプロセスは、主エッチングプロセスによるエッチングストップ層92の露出後にエッチングを継続して行うものである。そのためオーバーエッチングプロセスは、主エッチングプロセスと同じ装置を用いて同じ条件で行えばよい。その場合、オーバーエッチング時間は100%程度とする。
オーバーエッチングプロセスでも、チャンバ内に発生したプラズマにより、反応ガスが励起されてラジカルやイオン等の励起活性種が生成される。そして基板5に高周波バイアスを印加すれば、生成された励起活性種が基板5に導入される。しかしながら、基板5の凹部20の底面にはエッチングストップ層92が露出しているので、それ以上トンネル接合膜10aがエッチングされることはなく、凹部20の側壁への新たな付着物が発生することもない。このようにトンネル接合膜10aがエッチングされないので、基板5に導入された励起活性種はもっぱら凹部20の側壁の付着物22に作用する。運動エネルギーを持った励起活性種が凹部20の側壁に入射すると、側壁への付着物22が物理的作用および化学的作用により除去される。そしてオーバーエッチング時間を調整することにより、図2(d)に示すように凹部20の側壁への付着物を完全に除去することができる。
なおオーバーエッチングプロセスは、主エッチングプロセスと異なる条件で行ってもよい。例えばチャンバ内の反応ガスの圧力を100〜1000Paに高めるとともに、基板に印加する高周波バイアスを0〜30Wに低下させる。このエッチング条件では、反応ガスの圧力に比例してラジカルの密度が高くなり、化学エッチングが支配的となる。すなわち、垂直方向、横方向ともほぼ同じエッチング速度で削れる、いわゆる等方性エッチング加工となる。これにより、凹部側壁への付着物を効率的に除去することができる。
(純水リンス工程)
その後、図2(d)に示すように、ClやBCl等によるプラズマ処理を行ってマスク90を除去する。さらに、トンネル接合膜10aの表面に吸着している残留塩素を除去するため、酸素ガスまたは水素ガス等によるプラズマ処理や純水リンスなど、通常のエッチング後処理を行う。以上により、トンネル接合素子10が形成される。
以上に詳述したように、本実施形態のトンネル接合素子のエッチング加工方法は、トンネル接合膜の表面にマスクを設け、トンネル接合膜の底面にエッチングストップ層を設けて、トンネル接合膜のエッチングを行うことによりトンネル接合膜に所定パターンの凹部を形成するとともに、エッチングストップ層の露出後にもエッチングを行うことにより凹部の側壁への付着物を除去する構成とした。
この構成によれば、エッチングストップ層を設けてエッチングを行うことにより、トンネル接合膜のエッチングを所定位置で停止させることができる。またエッチングストップ層の露出後にもエッチングを行うことにより、エッチャントをもっぱら凹部の側壁への付着物に作用させてその付着物を除去することができる。したがって、トンネル接合素子におけるトンネルバリア層のショートを防止することができる。
しかも、エッチングストップ層の構成材料としてTiN、Ti、Ta、ZrまたはHfを採用したので、磁性材料に対するエッチングストップ層のエッチング選択比が十分に確保される。これにより、トンネル接合膜のエッチングを所定位置で確実に停止させることが可能になり、またエッチャントをもっぱら凹部の側壁への付着物に作用させてその付着物を確実に除去することができる。したがって、トンネル接合素子におけるトンネルバリア層のショートを確実に防止することができる。
なお、ハロゲン系ガスを採用したトンネル接合膜のエッチングでは、一般にSiOやAl等の酸化物またはフォトレジストからなるマスクが利用されている。そのマスクを構成するSiOやAl等の酸化物およびフォトレジストは、トンネル接合膜を構成する磁性材料に対するエッチング選択比が十分ではない。そのため、エッチングに伴ってマスクの周縁部にファセットと呼ばれる欠損が発生する。このマスクの欠損により、トンネル接合素子を所定形状にエッチングすることが困難になる。なおSiOやAl等の酸化物は、そもそも精度良くマスクを形成すること自体が困難である。
これに対して、本実施形態では、マスクの構成材料としてTiN、Ti、Ta、ZrまたはHfを採用したので、精度良くマスクを形成することができる。またトンネル接合膜の構成材料に対するマスクのエッチング選択比が十分に確保されるので、エッチングに伴うマスクの欠損を防止することができる。したがって、トンネル接合膜を所定形状にエッチングすることができる。これに伴って、トンネル接合素子の外形のばらつきが小さくなり、フリー層の磁化方向を反転させるのに弱い磁場を発生させれば足りることになって、MRAM等の半導体デバイスの消費電力を低減することができる。またトンネル接合素子の側壁を垂直面に近づけることができるので、将来的にはトンネル接合素子を0.1μm以下のサイズまで微細加工することが可能になり、トンネル接合素子を高集積化することができる。
なお物理エッチングにより側壁への付着物を除去するには、トンネル接合素子の側壁を傾斜面とする必要があり、高集積化を阻害することになる。しかしながら、本実施形態では反応性エッチングを採用し、物理エッチングに加えて化学エッチングを行う構成としたので、トンネル接合素子の側壁を垂直面とした場合でも、その側壁への付着物を除去することが可能になる。したがって、トンネル接合素子におけるトンネルバリア層のショートを防止することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、各実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
トンネル接合素子およびMRAMの概略構成図である。 トンネル接合素子のエッチング加工方法の説明図である。 TiNと磁性材料とのエッチング選択比の説明図である。 エッチング装置の概略構成図である。 導電性物質が付着したトンネル接合素子の説明図である。
符号の説明
10‥トンネル接合素子 10a‥トンネル接合膜 15‥トンネルバリア層 20‥凹部 22‥付着物 90‥マスク 92‥エッチングストップ層

Claims (4)

  1. トンネル接合膜の表面にマスクを設け、前記トンネル接合膜の底面にエッチングストップ層を設けて、前記トンネル接合膜のエッチングを行うことにより前記トンネル接合膜に所定パターンの凹部を形成するとともに、前記エッチングストップ層の露出後にもエッチングを行うことにより前記凹部の側壁への付着物を除去することを特徴とするトンネル接合素子のエッチング加工方法。
  2. 前記エッチングは、反応性エッチングであることを特徴とする請求項1に記載のトンネル接合素子のエッチング加工方法。
  3. 前記エッチングストップ層をTiN、Ti、Ta、ZrまたはHfで構成し、ハロゲン系ガスと酸素ガスとの混合ガスを導入してプラズマを発生させることにより、前記エッチングを行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトンネル接合素子のエッチング加工方法。
  4. 前記マスクをTiN、Ti、Ta、ZrまたはHfで構成し、ハロゲン系ガスと酸素ガスとの混合ガスを導入してプラズマを発生させることにより、前記エッチングを行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のトンネル接合素子のエッチング加工方法。
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