JP4653470B2 - エッチング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、MRAM(Magnetic Random Access Memory)半導体デバイスや磁気記録ヘ
ッドなどに用いられる、TMR(Tunneling Magnetro-Resistive;トンネル磁気抵抗)や
MTJ(Metal Tunneling junction)等の、トンネルバリア層を有するトンネル接合素子
の製造に好適な、エッチング方法に関するものである。
MRAM半導体デバイスや磁気記録ヘッドなどには、TMRやMTJなどと呼ばれるトンネルバリア層を有するトンネル接合素子が用いられている。
図6は、トンネル接合素子の側面断面図である。トンネル接合素子10は、磁性層(固定層)14、トンネルバリア層15、磁性層(フリー層)16等を順次積層したトンネル接合膜10aから形成される。このトンネルバリア層15は、アルミナ等の電気絶縁性材料で構成されている。また、固定層14の面内における磁化方向は一定に保持され、フリー層16の面内における磁化方向は外部磁場の向きによって反転しうるようになっている。これら固定層14およびフリー層16の磁化方向が平行か反平行かによって、トンネル接合素子10の抵抗値が異なるので、トンネル接合素子10の厚さ方向に電圧を印加した場合に、トンネルバリア層15を流れる電流の大きさが異なることになる(TMR効果)。そこで、この電流値を検出することにより、「1」または「0」を読み出すことができるようになっている。また、フリー層16と固定層14との積層順序を逆にしている素子構造も多い。
このようなトンネル接合素子10の形成は、トンネル接合膜10aをエッチングして、トンネルバリア層15を貫通する所定パターンの凹部20を形成することによって行う。そのエッチングには、Ar等のイオンミリングや、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)等が採用されている。そのRIEには、塩素ガス(Cl)、臭素ガス(Br)、ヨウ素ガス(I)、フッ素ガス(F)や、それらの化合物ガスなど、ハロゲン系のガスが反応ガスとして利用されている。
国際公開第WO01/084570号パンフレット
しかしながら、トンネル接合膜10aをエッチングして凹部20を形成すると、エッチングにより除去された磁性元素のハロゲン化合物を主体とする物質が、凹部20の側壁に付着することになる。この付着物22は導電性を有するので、電気絶縁性材料からなるトンネルバリア層15のショートが発生するという問題がある。なお、上述したトンネルバリア層15を流れる電流は微量であり、TMR効果を利用するには、固定層14とフリー層16との間に大きな短絡電流が流れないことが前提となる。そのため、導電性付着物22が存在するとトンネル接合素子10として機能しなくなり、トンネル接合素子10のエッチング加工において大きな課題となっている。
この付着物22を取り除くため、特許文献1に示すように、酸素ガスによるアッシングや純水洗浄など、いろいろなエッチング後処理が試みられてきた。しかしながら、この付着物22は、蒸気圧が低く水に難溶性な磁性元素のハロゲン化合物を主体としているため、上述した方法では必ずしも上手く除去できなかった。
この点、異方性ドライエッチングによる凹部の形成に続けて、凹部側壁への付着物を等方性ドライエッチングにより除去できれば、トンネル接合素子を効率的に製造することができる。そこで、付着物を確実に除去することが可能な、等方性ドライエッチング方法および装置の開発が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、付着物を確実に除去することが可能なエッチング方法および装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のエッチング方法は、反応ガスを導入し、機能膜にバイアスを連続的に印加しつつ、プラズマを間歇的に発生させて、前記機能膜のエッチングを行うことを特徴とする。
この構成によれば、プラズマ非発生時には、反応ガスの分子が機能膜に等方的に吸着して、揮発性化合物が形成される。またプラズマ発生時には、反応ガスのイオンを機能膜に衝突させて、揮発性化合物を離脱させることができる。このように、プラズマを間歇的に発生させることにより、機能膜への付着物を確実かつ効率的に除去することができる。
また、本発明の他のエッチング方法は、反応ガスを導入し、プラズマを連続的に発生させつつ、機能膜にバイアスを間歇的に印加して、前記機能膜のエッチングを行うことを特徴とする。
この構成によれば、バイアス非印加時には、反応ガスのラジカル等が機能膜に等方的に吸着して、揮発性化合物が形成される。またバイアス印加時には、反応ガスのイオンを機能膜に衝突させて、揮発性化合物を離脱させることができる。このように、バイアスを間歇的に印加することにより、機能膜への付着物を確実かつ効率的に除去することができる。
また、前記機能膜に所定パターンの凹部を形成する異方性ドライエッチング工程と、前記凹部の内面への付着物を上述したエッチング方法により除去する等方性ドライエッチング工程と、を有する構成としてもよい。
この構成によれば、凹部の側壁への付着物を確実かつ効率的に除去することができる。
また、トンネル接合膜のトンネルバリア層を貫通して、所定パターンの凹部を形成する異方性ドライエッチング工程と、前記凹部の側壁への導電性付着物を、上述したエッチング方法により除去する等方性ドライエッチング工程と、を有する構成としてもよい。
この構成によれば、凹部の側壁への導電性付着物を確実かつ効率的に除去して、トンネルバリア層のショートを防止することができる。
一方、本発明のエッチング装置は、エッチング対象の基板を配置するチャンバと、前記チャンバに反応ガスを導入する反応ガス供給手段と、前記基板にバイアスを連続的に印加しうるバイアス印加手段と、前記チャンバ内でプラズマを間歇的に発生させうるプラズマ発生手段とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、基板への付着物を確実かつ効率的に除去することができる。
また、本発明の他のエッチング装置は、エッチング対象の基板を配置するチャンバと、前記チャンバに反応ガスを導入する反応ガス供給手段と、前記チャンバ内でプラズマを連続的に発生させうるプラズマ発生手段と、前記基板にバイアスを間歇的に印加しうるバイアス印加手段とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、基板への付着物を確実かつ効率的に除去することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(第1実施形態)
最初に、第1実施形態について説明する。
図2および図3は、第1実施形態に係るエッチング方法の工程図である。第1実施形態に係るエッチング方法は、図2(c)に示すように、トンネル接合膜10aのトンネルバリア層15を貫通して所定パターンの凹部20を形成する異方性ドライエッチング工程と、図3(a)および図3(b)に示すように、反応ガスを導入し、トンネル接合膜10aにバイアスを連続的に印加しつつ、プラズマを間歇的に発生させて、凹部20の側壁への付着物22を除去する等方性ドライエッチング工程と、を有するものである。
(トンネル接合素子、MRAM)
図1(a)は、トンネル接合素子の側面断面図である。トンネル接合素子10は、PtMnやIrMn等からなる反強磁性層(不図示)、NiFeやCoFe等からなる磁性層(固定層)14、AlO(アルミナ)等からなるトンネルバリア層15、およびNiFeやCoFe等からなる磁性層(フリー層)16を主として構成されている。実際には、上記以外の機能層も積層されて、15層程度の多層構造になっている。なお、トンネル接合素子10の断面は、図1(a)に示すような長方形状に限られず、台形状であってもよい。また、フリー層の厚さを固定層の厚さより薄く形成すれば、膜厚差を利用した保磁力差型のトンネル接合素子を形成することができる。
図1(b)は、トンネル接合素子を用いたMRAMの概略構成図である。MRAM100は、MOSFET110およびトンネル接合素子10を、基板5上にマトリクス状に整列配置して構成されている。上述したトンネル接合素子10の上端部はビット線102に接続され、その下端部はMOSFET110のソース電極またはドレイン電極に接続されている。また、MOSFET110のゲート電極は、読み出し用ワード線104に接続されている。一方、トンネル接合素子10の下方には、書き換え用ワード線106が配置されている。
図1に示すトンネル接合素子10では、固定層14の磁化方向は一定に保持され、フリー層16の磁化方向は反転しうるようになっている。これら固定層14およびフリー層16の磁化方向が平行か反平行かによって、トンネル接合素子10の抵抗値が異なるので、トンネル接合素子10の厚さ方向に電圧を印加した場合に、トンネルバリア層15を流れる電流の大きさが異なることになる(TMR効果)。そこで、読み出し用ワード線104によりMOSFET110をONにして、その電流値を測定することにより、「1」または「0」を読み出すことができるようになっている。
また、書き換え用ワード線104に電流を供給して、その周囲に磁場を発生させれば、フリー層16の磁化方向を反転させることができる。これにより、「1」または「0」を書き換えることができるようになっている。
なお、固定層14およびフリー層16の磁化方向の組み合わせによるトンネル接合素子10の抵抗値の差は、一般的に非常に小さくなる。この抵抗値の微差を検出するには、アルミナ等の電気絶縁性材料からなるトンネルバリア層15の抵抗値を極力小さくする必要がある。そのため、トンネルバリア層15の厚さは、酸化前の金属アルミニウムの厚さで8〜12オングストロームと非常に薄く形成されている。
(エッチング方法)
次に、トンネル接合膜をエッチングしてトンネル接合素子を形成する方法につき、図2および図3を用いて説明する。
まず、図2(a)に示すように、トンネル接合膜10aを形成する。このトンネル接合膜10aの形成は、スパッタ法等によって行うことが可能である。
次に、図2(b)に示すように、トンネル接合膜10aの表面に、SiO等からなるマスク90を形成する。なおマスク90の形成方法は省略する。
(異方性エッチング工程)
次に、図2(c)に示すように、マスク90を介してトンネル接合膜10aを異方性ドライエッチングし、トンネルバリア層15を貫通する所定パターンの凹部20を形成する。このエッチングは、以下に説明するエッチング装置において行う。
図4は、エッチング装置の概略構成図である。以下には、誘導結合方式(Inductive Coupling Plasma;ICP)の反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)装置を例にして説明する。このエッチング装置60は、チャンバ61への反応ガスの供給手段と、チャンバ61の内部ガスの排気手段とを備えている。また、チャンバ61の外部上方にRFアンテナ68が設けられ、そのRFアンテナ68にプラズマ発生用RF電源69が接続されている。さらに、チャンバ61の内部下方に基板5を載置する電極62が設けられ、その電極62にバイアス印加用RF電源63が接続されている。
これに加えて、エッチング装置60は、チャンバ61においてプラズマを間歇的に発生させうるプラズマ発生手段を備えている。具体的には、プラズマ発生用RF電源69にパルス信号発生手段69aが接続されて、RFアンテナ68から高周波電力を間歇的に印加しうるようになっている。また、エッチング装置60は、基板5に対して高周波バイアスを間歇的に印加しうるバイアス印加手段を備えている。具体的には、バイアス印加用RF電源63にパルス信号発生手段63aが接続されて、電極62から高周波バイアスを間歇的に印加しうるようになっている。
そして、上記のようにトンネル接合膜およびマスクを形成した基板5を、エッチング装置60におけるチャンバ61内の電極62上に載置する。次に、チャンバ61内に反応ガスとしてClおよびArの混合ガスを導入する。そして、RFアンテナ68によりチャンバ61内にプラズマを発生させ、トンネル接合膜のエッチングを開始する。そのエッチングプロセスの代表的な条件は、反応ガスの圧力が0.1〜10Pa、プラズマを発生させるためのRFアンテナ68への投入電力が500〜700W、基板5に高周波バイアスを印加するための電極62への投入電力が50〜100Wである。ここでは、パルス信号発生手段69a,63aをいずれもOFFにして、電源69,63から高周波電力を連続的に印加する。
チャンバ内に発生したプラズマにより、反応ガスのラジカルやイオン等が生成される。そして、電極62により基板5に高周波バイアスを印加すれば、図2(c)に示すように、生成されたイオンを加速してトンネル接合膜10aに衝突させることが可能になり、化学・物理エッチングが行われる。上述したエッチング条件では、この化学・物理エッチングが支配的となる。すなわち、主に基板の垂直方向にエッチングが行われ、横方向にはほとんど削れない、いわゆる異方性エッチングとなる。本実施形態では、この異方性エッチングによる加工を主プロセスと呼ぶ。
この主プロセスにより、図2(c)に示すように、マスク90の開口部の下方に所定パターンの凹部20が形成される。その後、マスク90を除去する。
(等方性エッチング工程)
ここで形成された凹部20の側壁には、付着物22が存在している。この付着物22は、主プロセスによる副生成物であって、蒸気圧が低い磁性元素のハロゲン化合物等で構成されている。この化合物は導電性を有することから、電気絶縁性材料からなるトンネルバリア層のショートが発生し、トンネル接合素子が機能しなくなるおそれがある。
そこで、主プロセスに引き続き、この付着物を除去するための後処理プロセスを行う。この後処理プロセスでは、図4に示すエッチング装置60を用いて、等方性ドライエッチングを行う。具体的には、チャンバ61に導入するClおよびArの混合ガスの流量を増加させ、また排気手段におけるコンダクタンスバルブの開度を絞ることにより、チャンバ61内の反応ガスの圧力を10〜100Pa程度に高める。
そして、パルス信号発生手段63aをOFFにしたまま、バイアス印加用RF電源63からの投入電力を低下させる。これにより、電極62から基板5に対して小さなバイアスを連続的に印加する。一方、プラズマ発生用RF電源69からの投入電力を500〜700Wに維持した状態で、パルス信号発生手段69aをONにする。一例を挙げれば、パルス信号の周波数は100〜1000Hz程度とし、duty比(ON/OFFの時間比)は1:1とする。これにより、RFアンテナ68から高周波電力を間歇的に印加して、チャンバ61内でプラズマを間歇的に発生させる。
プラズマがOFFの間は、図3(a)に示すように、反応ガスが励起されないが、塩素ガスの分子92aが凹部20の内面に等方的に吸着される。そして、吸着された塩素ガスが付着物22を構成する遷移金属等と反応して、遷移金属の塩化物が形成される。
プラズマがONになると、図3(b)に示すように、反応ガスが励起されてラジカルやイオン等が生成される。基板にはバイアスが印加されているので、生成されたアルゴンイオン94が加速されて、直接的に凹部20の側壁に衝突する。また、凹部20の底面で反跳したアルゴンイオンや、底面への衝突で電荷を失って反跳した中性アルゴン原子が、間接的に凹部20の側壁に衝突する。これらの衝撃によって、凹部20の側壁に形成された遷移金属の塩化物が雰囲気中に離脱する。これにより、凹部20の側壁の付着物22が除去される。
そして、プラズマを間歇的に印加することにより、凹部への塩素ガスの吸着、塩化物の形成、およびアルゴンの衝突による塩化物の離脱が繰り返される。ここでは、塩素ガスが等方的に吸着されるので、垂直方向、横方向ともほぼ同じエッチング速度で削れる、いわゆる等方性エッチング加工となる。これにより、図3(c)に示すように、凹部20の側壁への付着物を効率的に除去することができる。なお、付着物の厚さは数nmと極めて薄いため、エッチングによる再付着はほとんどなく、短時聞で付着物を除去することが可能である。したがって、凹部20の加工寸法への影響はほとんどない。
(純水リンス工程)
上述した後処理プロセスの後、トンネル接合膜10aの表面に吸着している残留塩素を除去するための純水リンスなど、通常のエッチング後処理を行う。以上により、トンネル接合素子10が形成される。
なお、上述した主プロセスおよび後処理プロセスでは、反応ガスとしてClを用いたが、BClやSiCl、BI、BBr、HBr、SiFなどのハロゲン系ガス若しくはこれらの混合ガス、またはこれらにOを加えた混合ガスなどを用いてもよい。このようなハロゲン系ガスを採用すれば、主プロセスによる副生成物の蒸気圧が比較的高くなり、凹部側壁への付着量を低減することができる。
以上に詳述したように、本実施形態のトンネル接合素子のエッチング方法では、トンネル接合膜のトンネルバリア層を貫通して所定パターンの凹部を形成する異方性ドライエッチング工程と、反応ガスを導入し、トンネル接合膜にバイアスを連続的に印加しつつ、プラズマを間歇的に発生させて、凹部側壁への付着物を除去する等方性ドライエッチング工程と、を有する構成とした。
この構成によれば、プラズマ非発生時には、反応ガスの分子が凹部側壁に等方的に吸着して、揮発性化合物が形成される。またプラズマ発生時には、反応ガスのイオンを凹部側壁に衝突させて、揮発性化合物を離脱させることができる。このように、プラズマを間歇的に発生させることにより、凹部側壁への付着物を確実かつ効率的に除去することができる。その結果、トンネル接合素子におけるトンネルバリア層のショートを防止することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るエッチング方法につき、図2および図5を用いて説明する。第2実施形態に係るエッチング方法は、プラズマを連続的に発生させつつバイアスを間歇的に印加する点で、バイアスを連続的に印加しつつプラズマを間歇的に発生させる第1実施形態と相違している。なお、第1実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
第2実施形態に係るエッチング方法でも、まず第1実施形態と同じ主プロセスを行う。すなわち、図2(a)に示すように、トンネル接合膜10aを形成する。次に図2(b)に示すように、トンネル接合膜10aの表面にSiO等からなるマスク90を形成する。次に図2(c)に示すように、マスク90を介してトンネル接合膜10aを異方性ドライエッチングし、トンネルバリア層15を貫通する所定パターンの凹部20を形成する。
ここで形成された凹部20の側壁には、付着物22が存在している。そこで第2実施形態においても、この付着物を等方性ドライエッチングにより除去する。具体的には、主プロセスに引き続き、図4に示すエッチング装置60を用いて、付着物を除去するための後処理プロセスを行う。この後処理プロセスでは、チャンバ61に導入するClおよびArの混合ガスの流量を増加させ、また排気手段におけるコンダクタンスバルブの開度を絞ることにより、チャンバ61内の反応ガスの圧力を10〜100Pa程度に高める。
そして、プラズマ発生用RF電源69からの投入電力を500〜700Wに維持し、パルス信号発生手段69aをOFFにしたまま、チャンバ61内でプラズマを連続的に発生させる。一方、バイアス印加用RF電源63からの投入電力を低下させて、パルス信号発生手段63aをONにする。一例を挙げれば、パルス信号の周波数は100〜1000Hz程度とし、duty比(ON/OFFの時間比)は1:1とする。これにより、電極62から基板5に対して小さなバイアスを間歇的に印加する。
第2実施形態では、プラズマを連続的に発生させるので、反応ガスが連続的に励起されラジカルやイオン等が生成される。
バイアスがOFFの間は、図5(a)に示すように、励起された塩素ラジカル92bや塩素イオン92cおよび励起されなかった塩素ガスの分子92aが、凹部20の内面に等方的に吸着される。そして、吸着された塩素ガスの分子92a、ラジカル92b、およびイオン92cが、付着物22を構成する遷移金属等と反応して、遷移金属の塩化物が形成される。
バイアスがONになると、図5(b)に示すように、励起されたアルゴンイオン94が加速されて、直接的に凹部20の側壁に衝突する。また、凹部20の底面で反跳したアルゴンイオンや、底面への衝突で電荷を失って反跳した中性アルゴン原子が、間接的に凹部20の側壁に衝突する。これらの衝撃により、凹部20の側壁に形成された遷移金属の塩化物が雰囲気中に離脱する。これにより、凹部20の側壁の付着物22が除去される。
そして、バイアスを間歇的に印加することにより、凹部への塩素ガス等の吸着、塩化物の形成、およびアルゴンの衝突による塩化物の離脱が繰り返される。ここでは、塩素ガス等が等方的に吸着されるので、垂直方向、横方向ともほぼ同じエッチング速度で削れる、いわゆる等方性エッチング加工となる。これにより、図3(c)に示すように、凹部20の側壁への付着物を効率的に除去することができる。なお、付着物の厚さは数nmと極めて薄いため、エッチングによる再付着はほとんどなく、短時聞で付着物を除去することが可能である。したがって、凹部20の加工寸法への影響はほとんどない。
その後、第1実施形態と同様に、トンネル接合膜10aの表面に吸着している残留塩素を除去するための純水リンスなど、通常のエッチング後処理を行う。以上により、トンネル接合素子10が形成される。
なお、上述した主プロセスおよび後処理プロセスでは、反応ガスとしてClを用いたが、BClやSiCl、BI、BBr、HBr、SiFなどのハロゲン系ガス若しくはこれらの混合ガス、またはこれらにOを加えた混合ガスなどを用いてもよい。
以上に詳述したように、第2実施形態に係るエッチング方法では、反応ガスを導入し、プラズマを連続的に発生させつつ、トンネル接合膜にバイアスを間歇的に印加して、凹部側壁への付着物を除去する等方性ドライエッチング工程を有する構成とした。
この構成によれば、バイアス非印加時には、反応ガスの分子やラジカル、イオン等が凹部側壁に等方的に吸着して、揮発性化合物が形成される。またバイアス印加時には、反応ガスのイオンを凹部側壁に衝突させて、揮発性化合物を離脱させることができる。このように、バイアスを間歇的に印加することにより、凹部側壁への付着物を確実かつ効率的に除去することができる。その結果、トンネル接合素子におけるトンネルバリア層のショートを防止することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、各実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上記各実施形態ではプラズマまたはバイアスの一方を連続的に発生させ他方を間歇的に発生させたが、両方を間歇的に発生させてもよい。また、上記各実施形態では異方性ドライエッチング工程に続けて同じ装置を用いて等方性ドライエッチング工程を行ったが、それぞれを異なる装置で行ってもよい。その際、工程間の基板搬送を真空下で行うことにより、大気からの水分の吸着による基板の腐食を防止することができる。また、上記各実施形態では等方性ドライエッチング工程において印加するバイアスを異方性ドライエッチング工程より小さくしたが、同等のバイアスを印加してもよい。
トンネル接合素子およびMRAMの概略構成図である。 トンネル接合素子のエッチング方法の説明図である。 第1実施形態に係るエッチング方法の説明図である。 エッチング装置の概略構成図である。 第2実施形態に係るエッチング方法の説明図である。 導電性物質が付着したトンネル接合素子の説明図である。
符号の説明
10a‥トンネル接合膜 20‥凹部 22‥付着物 92a‥反応ガス分子 94‥反応ガスイオン

Claims (4)

  1. 第一磁性層(固定層)、トンネルバリア層、第二磁性層(フリー層)が順に積層されてなるトンネル接合膜を、基板上に設けてなるトンネル接合素子において、前記トンネル接合膜の厚み方向に貫通してなる凹部を、異方性ドライエッチングにより形成する工程と、
    反応ガスを導入し、プラズマを間歇的に発生させてから、前記トンネル接合膜にバイアスを連続的に印加して、前記凹部の内側面に形成された付着物を、等方性ドライエッチングにより除去する工程と、
    を有する、ことを特徴とするエッチング方法。
  2. 第一磁性層(固定層)、トンネルバリア層、第二磁性層(フリー層)が順に積層されてなるトンネル接合膜を、基板上に設けてなるトンネル接合素子において、前記トンネル接合膜の厚み方向に貫通してなる凹部を、異方性ドライエッチングにより形成する工程と、
    反応ガスを導入し、プラズマを連続的に発生させてから、前記トンネル接合膜にバイアスを間歇的に印加して、前記凹部の内側面に形成された付着物を、等方性ドライエッチングにより除去する工程と、
    を有する、ことを特徴とするエッチング方法。
  3. 前記付着物が導電性を有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のエッチング方法。
  4. 前記反応ガスとして、Arを含む混合ガスを用いる、ことを特徴とする請求項1から3のうち一項に記載のエッチング方法。
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