JP2006275394A - 排熱回収給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 蓄熱容量が小さくなるのを回避できながら起動時間を短縮し得る排熱回収給湯装置を提供する。
【解決手段】 熱媒貯留槽3として、複数の熱媒貯留槽3が設けられ、熱媒循環手段Cが、排熱発生装置Gと複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される熱回収用の熱媒貯留槽3とにわたって熱媒を循環させ且つ複数の熱媒貯留槽3から熱回収用の熱媒貯留槽3とは異なる状態で択一的に選択される放熱用の熱媒貯留槽3と放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる通常モードと、排熱発生装置Gと複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される起動用の熱媒貯留槽3と放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる起動モードとに切り換え自在なように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排熱発生装置と熱媒貯留槽とにわたって熱媒を循環させ且つ前記熱媒貯留槽と放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させる熱媒循環手段が設けられ、
前記放熱用熱交換器に、前記熱媒循環手段にて循環される熱媒と熱交換させる水を供給する給水路、及び、その熱媒と熱交換させた後の水を送出する給湯路が接続された排熱回収給湯装置に関する。
かかる排熱回収給湯装置は、例えば、電力と熱を発生する熱電併給装置を備えたコージェネレーションシステムにて用いられるものであり、その熱電併給装置が排熱発生装置に相当し、排熱回収給湯装置は、このような排熱発生装置から発生する熱を用いて給湯するように構成してある。ちなみに、熱電併給装置は、発電機とその発電機を駆動するエンジンとを備えて構成したり、燃料電池を備えて構成したりする。
そして、熱媒循環手段により、排熱発生装置と熱媒貯留槽とにわたって熱媒を循環させ且つ熱媒貯留槽と放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させることにより、排熱発生装置から発生する熱にて熱媒貯留槽の熱媒を加熱し、その加熱した熱媒により放熱用熱交換器において給水路から供給される水を加熱して給湯路に送出するようになっている。
このような排熱回収給湯器において、従来は、熱媒貯留槽として、1基の熱媒貯留槽を設けていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−240345号公報
ところで、熱電併給装置等の排熱発生装置は、通常、断続的に運転されるものであるので、排熱発生装置の起動に伴って、熱媒循環手段を作動させることにより排熱発生装置を起動させて、熱媒貯留槽の熱媒の加熱を開始することになる。
そして、給水路にて供給される水を要求される給湯温度(例えば40°C)にまで加熱することが可能な温度(以下、給湯可能温度と記載する場合がある)にまで熱媒貯留槽の熱媒を加熱してから、放熱用熱交換器にて熱媒と給水路からの水とを熱交換させるようにして、排熱発生装置の排熱回収による給湯を開始することになる。
しかしながら、従来では、熱媒貯留槽の熱媒貯留量を多くするほど、熱媒貯留槽の熱媒を給湯可能温度にまで加熱するのに要する時間が長くなり、延いては、排熱回収による給湯を開始できるまでの起動時間が長くなる。
一方、熱媒貯留槽の熱媒貯留量を少なくするほど起動時間を短縮することが可能であるが、通常、熱媒貯留槽に貯留する熱媒の上限温度が設定されることから、熱媒貯留槽の熱媒貯留量を少なくするほど熱媒貯留槽に熱媒にて蓄熱される蓄熱容量が小さくなるので、短時間に多量の給湯需要がある場合には対応できなくなる場合がある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、蓄熱容量が小さくなるのを回避できながら起動時間を短縮し得る排熱回収給湯装置を提供することにある。
本発明の排熱回収給湯装置は、排熱発生装置と熱媒貯留槽とにわたって熱媒を循環させ且つ前記熱媒貯留槽と放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させる熱媒循環手段が設けられ、
前記放熱用熱交換器に、前記熱媒循環手段にて循環される熱媒と熱交換させる水を供給する給水路、及び、その熱媒と熱交換させた後の水を送出する給湯路が接続されたものであって、
第1特徴構成は、前記熱媒貯留槽として、複数の熱媒貯留槽が設けられ、
前記熱媒循環手段が、前記排熱発生装置と前記複数の熱媒貯留槽から択一的に選択される熱回収用の熱媒貯留槽とにわたって熱媒を循環させ且つ前記複数の熱媒貯留槽から前記熱回収用の熱媒貯留槽とは異なる状態で択一的に選択される放熱用の熱媒貯留槽と前記放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させる通常モードと、前記排熱発生装置と前記複数の熱媒貯留槽から択一的に選択される起動用の熱媒貯留槽と前記放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させる起動モードとに切り換え自在なように構成されている点を特徴とする。
即ち、熱媒貯留槽として複数の熱媒貯留槽が設けられているので、それら複数の熱媒貯留槽全体として貯留する総熱媒貯留量としては、必要とされる量を確保しながら、複数の熱媒貯留槽夫々の熱媒貯留量を少なくすることが可能となる。
そして、起動時は、熱媒循環手段を起動モードで作動させることにより、熱媒が排熱発生装置と複数の熱媒貯留槽から択一的に選択される起動用の熱媒貯留槽と放熱用熱交換器とにわたって循環され、その起動用の熱媒貯留槽の熱媒貯留量を少なくすることが可能であるので、起動用の熱媒貯留槽の熱媒を給湯可能温度にまで加熱するのに要する時間を短縮して起動時間を短縮することが可能となる。
起動モードが終了すると、その起動モードにおいて起動用の熱媒貯留槽として選択していた貯留槽を放熱用の熱媒貯留槽として選択し、前記起動用の熱媒貯留槽とは異なる熱媒貯留槽を熱回収用の熱媒貯留槽として選択して、熱媒循環手段を通常モードにて作動させることにより、起動モードにおいて加熱した給湯可能温度以上の熱媒貯留槽の熱媒を放熱用熱交換器に循環させて、給水路からの水を加熱して給湯しながら、熱回収用の熱媒貯留槽の熱媒を加熱して蓄熱することが可能となる。
以降は、起動用として用いる熱媒貯留槽及び放熱用として用いる熱媒貯留槽を夫々変更しながら、熱媒循環手段を通常モードにて作動させることにより、放熱用の熱媒貯留槽から給湯可能温度以上の熱媒を放熱用熱交換器に循環させて給水路からの水を加熱して給湯しながら、熱回収用の熱媒貯留槽の熱媒を加熱して蓄熱することが可能となるので、蓄熱容量が小さくなるのを回避することが可能となり、短時間の多量の給湯需要にも対応することが可能となる。
従って、蓄熱容量が小さくなるのを回避できながら起動時間を短縮し得る排熱回収給湯装置を提供することができるようになった。
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記複数の熱媒貯留槽に、熱媒貯留量が互いに異なるものが含まれている点を特徴とする。
即ち、複数の熱媒貯留槽に熱媒貯留量が互いに異なるものが含まれているので、例えば、起動用の熱媒貯留槽として、熱媒貯留量の少ないものを選択すると、起動用の熱媒貯留槽の熱媒を給湯可能温度にまで加熱するのに要する時間をより一層短縮して、起動時間をより一層短縮することが可能となる。つまり、起動時は、給湯量は比較的少なくてもよいが、できるだけ早く湯を使いたいといった起動時間の短縮を優先するニーズに対応することが可能となる。
一方、起動用の熱媒貯留槽として、熱媒貯留量の多いものを選択すると、起動用の熱媒貯留槽の熱媒を給湯可能温度にまで加熱するのに要する時間は、前述のように起動用の熱媒貯留槽として熱媒貯留量の少ないものを選択する場合に比べて長くなるが、蓄熱量が多くなるので、比較的多量の給湯に対応することが可能となる。つまり、起動時は、起動時間は多少長くなってもよいが、比較的多量の湯を使いたいといった、起動時の給湯可能量の増大を優先するニーズに対応することが可能となる。
従って、蓄熱容量が小さくなるのを回避でき且つ起動時間を短縮できるものでありながら、起動時間の短縮を優先する、起動時の給湯可能量の増大を優先する等、使用者の種々のニーズに対応することができるようになった。
第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、
前記複数の熱媒貯留槽から前記起動用の熱媒貯留槽を選択する選択手段と、
起動指令が指令されると、前記選択手段にて選択された前記起動用の熱媒貯留槽を通して熱媒を循環させる状態で前記起動モードを実行し、その起動モードの終了に伴って前記通常モードを実行するように前記熱媒循環手段の作動を制御する制御手段とが設けられている点を特徴とする。
即ち、選択手段により、複数の熱媒貯留槽から所望のもの(例えば、熱媒貯留量の少ない熱媒貯留槽、熱媒貯留量の多い熱媒貯留槽等)を選択する。
そして、制御手段は、起動指令が指令されると、選択手段にて選択された起動用の熱媒貯留槽を通して熱媒を循環させる状態で起動モードを実行し、その起動モードの終了に伴って通常モードを実行するように熱媒循環手段の作動を制御する。
従って、起動時間の短縮を優先する、起動時の給湯可能量の増大を優先する等、使用者の種々のニーズに適応した給湯を自動的に行うことが可能となった。
第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、
前記複数の熱媒貯留槽の夫々に、熱媒の温度を検出する温度検出手段が設けられ、
前記起動モードにおいて、熱媒と前記給水路にて供給される水とを前記放熱用熱交換器にて熱交換させる熱交換状態と、熱媒と前記給水路にて供給される水との少なくとも一方を前記放熱用熱交換器を迂回させて流動させる非熱交換状態とに切り換える通流状態切換手段が設けられ、
前記制御手段は、前記起動モードの実行中において、前記起動用の熱媒貯留槽の温度検出手段の検出温度が設定給湯可能温度よりも低いときは前記非熱交換状態にし、且つ、前記検出温度が前記設定給湯可能温度以上のときは前記熱交換状態とするように前記通流状態切換手段を切り換えるように構成されている点を特徴とする。
即ち、制御手段は、起動モードの実行中において、起動用の熱媒貯留槽の温度検出手段の検出温度が設定給湯可能温度よりも低いときは前記非熱交換状態にし、且つ、前記検出温度が前記設定給湯可能温度以上のときは前記熱交換状態とするように通流状態切換手段を切り換える。
ちなみに、前記設定給湯可能温度としては、例えば、放熱用熱交換器にて熱媒と給水路からの水とを熱交換させるに当たって、給水路からの水を要求される給湯温度(例えば40°C)にまで加熱することが可能となる熱媒の温度に設定する。
つまり、起動用の熱媒貯留槽の温度が設定給湯可能温度よりも低い間は、熱媒と給水路にて供給される水との少なくとも一方を放熱用熱交換器を迂回させて流動させる非熱交換状態となっているので、熱媒貯留槽の熱媒が設定給湯可能温度にまで加熱されていないにも拘らず、放熱用熱交換器において熱媒を給水路からの水と熱交換させることにより、熱媒の昇温を遅らせて、排熱回収による給湯が遅くなるのを回避することが可能となる。
又、起動用の熱媒貯留槽の温度が設定給湯可能温度以上になると、熱媒と給水路からの水とを放熱用熱交換器にて熱交換させる熱交換状態となっているので、温度が設定給湯可能温度以上の熱媒と給水路にて供給される水とを熱交換させて、要求される給湯温度での給湯を行うことが可能となる。
従って、排熱回収による給湯が可能な状態になると、自動的に排熱回収による給湯を行うことが可能な状態に切り換えられるので、使い勝手を向上することができるようになった。
第5特徴構成は、上記第4特徴構成に加えて、
前記制御手段が、前記起動モードにおいて、前記起動用の熱媒貯留槽の温度検出手段の検出温度が前記設定給湯可能温度よりも高い設定沸き上がり温度以上になると、前記起動モードを終了し、前記起動用の熱媒貯留槽とは異なる熱媒貯留槽を熱回収用として選択してその熱回収用の熱媒貯留槽と前記排熱発生装置とにわたって熱媒を循環させ且つ前記起動用の熱媒貯留槽を前記放熱用の熱媒貯留槽として選択してその放熱用の熱媒貯留槽と前記放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させる状態で前記通常モードを実行すべく、前記熱媒循環手段の作動を制御するように構成されている点を特徴とする。
即ち、起動モードの実行中に起動用の熱媒貯留槽の温度検出手段の検出温度が設定給湯可能温度よりも高い設定沸き上がり温度以上になると、起動モードが自動的に終了して、その起動モードにおいて起動用として選択されていた熱媒貯留槽とは異なる熱媒貯留槽が熱回収用として選択されてその熱回収用の熱媒貯留槽と排熱発生装置とにわたって熱媒を循環させ且つ起動モードにおいて起動用として選択されていた熱媒貯留槽が放熱用の熱媒貯留槽として選択されてその放熱用の熱媒貯留槽と放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させる状態で、自動的に通常モードが実行される。
つまり、起動用の熱媒貯留槽の熱媒の温度が設定沸き上がり温度以上になると、自動的に起動モードが終了して、通常モードに切り換わり、その通常モードでは、起動モードにおいて起動用として用いられていた熱媒貯留槽が放熱用として用いられて、その放熱用の熱媒貯留槽の熱媒が放熱用熱交換器に循環され、起動モードにおいて起動用として用いられていた熱媒貯留槽とは異なる熱媒貯留槽が熱回収用として用いられて、その熱回収用の熱媒貯留槽の熱媒が加熱されるので、排熱回収による給湯及び排熱の蓄熱を継続して行うことを可能しながら、起動モードから通常モードに自動的に切り換えるようにすることができるようになった。
従って、排熱回収による給湯及び排熱の蓄熱を継続して行うことを可能としながら、起動モードから通常モードに自動的に切り換わるので、使い勝手を向上することができるようになった。
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
図1は、排熱回収給湯装置を備えたコージェネレーションシステムを示し、このコージェネレーションシステムは、電力と熱を発生する熱電併給装置G、その熱電併給装置Gから発生する熱(排熱)を用いて給湯する排熱回収給湯装置H、コージェネレーションシステムの運転を制御する制御部(制御手段に相当する)1、及び、その制御部1に各種制御情報を指令するリモコン式の操作部2等を備えて構成してある。つまり、前記熱電併給装置Gが排熱発生装置に相当する。
前記熱電併給装置Gは、発電機41、その発電機41を駆動するガスエンジン42、熱源側熱交換器43、及び、ガスエンジン42と熱源側熱交換器43とにわたって冷却水循環路44を通して冷却水を循環させる冷却水ポンプ45等を備えて構成してある。そして、詳細は後述するが、排熱回収給湯装置Hは、その熱源側熱交換器43に排熱回収用の熱媒を循環させて、ガスエンジン42の排熱を回収するように構成してある。
図1に基づいて、排熱回収給湯装置Hについて説明を加える。
排熱回収給湯装置Hは、排熱発生装置G、具体的には前記熱源側熱交換器43と熱媒貯留槽3とにわたって熱媒を循環させ且つ熱媒貯留槽3と放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる熱媒循環手段Cを設け、放熱用熱交換器4に、熱媒循環手段Cにて循環される熱媒と熱交換させる水を供給する給水路5、及び、その熱媒と熱交換させた後の水を送出する給湯路6を接続して構成してあり、更に、排熱発生装置Gの停止中や後述する起動運転が終了するまでの間等において、前記給湯路6を通流する湯水を加熱する補助加熱器7を設けてある。
前記補助加熱器7は、周知のガス燃焼式の瞬間湯沸器を用いているので、説明は省略する。
前記給水路5には、水道水が水道圧にて供給され、その水道水を放熱用熱交換器4にてガスエンジン42の排熱を回収した熱媒と熱交換させて加熱して、水道圧にて給湯路6を通じて給湯先にするように構成してある。
給湯路6にミキシング弁8を設け、給水路5から分岐したミキシング水路9を放熱用熱交換器4を迂回させる状態でミキシング弁8に接続してある。
そして、前記給湯先に供給される湯水の温度が前記操作部2の給湯目標温度設定部(図示省略)にて設定された給湯目標温度になるようにミキシング弁8の作動を制御する周知の湯温制御を前記制御部1に実行させるように構成して、前記給湯目標温度設定部にて設定された給湯目標温度の湯水が給湯先に供給されるように構成してある。尚、前記湯温制御は周知であるので、説明を省略する。
本発明では、前記熱媒貯留槽3として、複数の熱媒貯留槽3を設け、前記熱媒循環手段Cを、前記熱源側熱交換器43と複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される熱回収用の熱媒貯留槽3とにわたって熱媒を循環させ且つ複数の熱媒貯留槽3から熱回収用の熱媒貯留槽3とは異なる状態で択一的に選択される放熱用の熱媒貯留槽3と放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる通常モードと、熱源側熱交換器43と複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される起動用の熱媒貯留槽3と放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる起動モードとに切り換え自在なように構成してある。
前記複数の熱媒貯留槽3の夫々は、上部に溢水口3iを備えた開放型に構成し、熱媒貯留槽3に熱媒としての水道水を補給する補給水路10に補給水用開閉弁11を設けると共に、熱媒貯留槽3の貯留水位を検出する水位計12を設け、補給水用開閉弁11と水位計12とを、水位計12の検出水位に基づいて補給水用開閉弁11が開閉するように連係させて、熱媒貯留槽3の貯留水位を設定水位に維持するように構成してある。
この第1実施形態では、熱媒貯留量が同一の2基の熱媒貯留槽3を設けてある。尚、以下の説明において、2基の熱媒貯留槽3を区別して説明するときは、第1熱媒貯留槽3A、第2熱媒貯留槽3Bと夫々記載して説明する。
又、複数の熱媒貯留槽3の夫々に、熱媒の温度を検出する温度検出手段としての熱媒温度センサ30を設けてある。尚、以下では、第1熱媒貯留槽3A用のものを第1熱媒温度センサ30Aと、第2熱媒貯留槽3Bのものを第2熱媒温度センサ30Bと夫々記載して、区別して説明する場合がある。
又、前記給湯路6には、湯水の通流量を検出する流量センサ31を設けてあり、前記制御部1は、この流量センサ31の検出流量が設定下限流量以上になることに基づいて、前記給湯路6を通じての給湯指令が指令されたと判断するように構成してある。
又、前記起動モードにおいて、熱媒と給水路5にて供給される水とを放熱用熱交換器4にて熱交換させる熱交換状態と、熱媒を放熱用熱交換器4を迂回させて流動させる非熱交換状態とに切り換える通流状態切換手段Sを設けてある。
そして、制御部1を、前記起動モードの実行中において、起動用の熱媒貯留槽3の熱媒温度センサ30の検出温度が設定給湯可能温度よりも低いときは前記非熱交換状態にし、且つ、前記検出温度が前記設定給湯可能温度以上のときは前記熱交換状態とするように前記通流状態切換手段Sを切り換えるように構成してある。
又、制御部1を、起動モードにおいて、起動用の熱媒貯留槽3の熱媒温度センサ30の検出温度が前記設定給湯可能温度よりも高い設定沸き上がり温度以上になると、前記起動モードを終了し、前記起動用の熱媒貯留槽3とは異なる熱媒貯留槽3を熱回収用として選択してその熱回収用の熱媒貯留槽3と前記熱源側熱交換器43とにわたって熱媒を循環させ且つ前記起動用の熱媒貯留槽3を前記放熱用の熱媒貯留槽3として選択してその放熱用の熱媒貯留槽3と前記放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる状態で前記通常モードを実行すべく、前記熱媒循環手段Cの作動を制御するように構成してある。
次に、前記熱媒循環手段Cについて説明を加える。
前記熱源側熱交換器43の熱媒出口に接続した上流側往き本管13を、第1熱媒貯留槽3A用の第1上流側往き支管14Aと、第2熱媒貯留槽3B用の第2上流側往き支管14Bとに分岐して、第1上流側往き支管14Aを第1熱媒貯留槽3Aの熱媒入口に接続し、第2上流側往き支管14Bを第2熱媒貯留槽3Bの熱媒入口に接続してある。
第1熱媒貯留槽3Aの熱媒出口に接続した第1下流側往き支管15Aと、第2熱媒貯留槽3Bの熱媒出口に接続した第2下流側往き支管15Bを、放熱用熱交換器4の熱媒入口に接続した下流側往き本管16に接続してある。
又、前記放熱用熱交換器4の熱媒出口に接続した上流側戻り本管17を、第1熱媒貯留槽3A用の第1戻り支管18Aと、第2熱媒貯留槽3B用の第2戻り支管18Bとに分岐し、それら第1戻り支管18Aと、第2戻り支管18Bを、熱源側熱交換器43の熱媒入口に接続した下流側戻り本管19に接続してある。
更に、第1上流側往き支管14Aと第1戻り支管18Aとを、第1熱媒貯留槽3A用の第1放熱用バイパス路20Aにて接続し、第2上流側往き支管14Bと第2戻り支管18Bとを、第2熱媒貯留槽3B用の第2放熱用バイパス路20Bにて接続してある。
又、第1下流側往き支管15Aと第1戻り支管18Aにおける第1放熱用バイパス路20Aとの接続箇所よりも上流側戻り本管17側の箇所とを、第1熱媒貯留槽3A用の第1熱回収用バイパス路21Aにて接続し、第2下流側往き支管15Bと第2戻り支管18Bにおける第2放熱用バイパス路20Bとの接続箇所よりも上流側戻り本管17側の箇所とを第2熱媒貯留槽3B用の第2熱回収用バイパス路21Bにて接続してある。
そして、前記上流側往き本管13に、熱媒を各熱媒貯留槽3A,3Bに向けて圧送作用するように熱回収用ポンプ22を設け、前記下流側往き本管16に、熱媒を前記放熱用熱交換器4に向けて圧送作用するように、放熱用ポンプ23を設けてある。
又、上流側往き本管13と第1上流側往き支管14Aと第2上流側往き支管14Bとの接続部には、上流側往き本管13を第1上流側往き支管14Aに接続する状態(以下、A側接続状態と記載する場合がある)と、第2上流側往き支管14Bに接続する状態(以下、B側接続状態と記載する場合がある)とに切り換える往き側熱回収槽切換三方弁24を設け、下流側戻り本管19と第1戻り支管18Aと第2戻り支管18Bとの接続部には、下流側戻り本管19を第1戻り支管18Aに接続する状態(以下、A側接続状態と記載する場合がある)と、第2戻り支管18Bに接続する状態(以下、B側接続状態と記載する場合がある)とに切り換える戻り側熱回収槽切換三方弁25を設けてある。
更に、下流側往き本管16と第1下流側往き支管15Aと第2下流側往き支管15Bとの接続部には、下流側往き本管16を第1下流側往き支管15Aに接続する状態(以下、A側接続状態と記載する場合がある)と、第2下流側往き支管15Bに接続する状態(以下、B側接続状態と記載する場合がある)とに切り換える往き側放熱槽切換三方弁26を設け、上流側戻り本管17と第1戻り支管18Aと第2戻り支管18Bとの接続部には、上流側戻り本管17を第1戻り支管18Aに接続する状態(以下、A側接続状態と記載する場合がある)と、第2戻り支管18Bに接続する状態(以下、B側接続状態と記載する場合がある)とに切り換える戻り側放熱槽切換三方弁27を設けてある。
又、第1放熱用バイパス路20Aには、第1熱媒貯留槽3A用の第1放熱用バイパス開閉弁28Aを設け、第2放熱用バイパス路20Bには、第2熱媒貯留槽3B用の第2放熱用バイパス開閉弁28Bを設けてある。
又、第1熱回収用バイパス路21Aには、第1熱媒貯留槽3A用の第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを設け、第2熱回収用バイパス路21Bには、第2熱媒貯留槽3B用の第2熱回収用バイパス開閉弁29Bを設けてある。
そして、前記の熱回収用ポンプ22、放熱用ポンプ23、往き側熱回収槽切換三方弁24、戻り側熱回収槽切換三方弁25、往き側放熱槽切換三方弁26、戻り側放熱槽切換三方弁27、第1放熱用バイパス開閉弁28A、第2放熱用バイパス開閉弁28B、第1熱回収用バイパス開閉弁29A及び第2熱回収用バイパス開閉弁29Bを備えて、前記熱媒循環手段Cを構成してある。
以下、図2ないし図6に基づいて、熱媒循環手段Cについて説明を加える。尚、図2は、熱媒循環手段Cを構成する各ポンプ、各三方弁および各開閉弁の制御状態を示す図であるが、図中、「−」は、特に制御する必要が無い状態を示す。
図2及び図4に示すように、熱源側熱交換器43と複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される起動用の第1熱媒貯留槽3Aと放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる起動モードは、熱回収用ポンプ22及び放熱用ポンプ23を作動させ、往き側熱回収槽切換三方弁24、往き側放熱槽切換三方弁26、戻り側放熱槽切換三方弁27及び戻り側熱回収槽切換三方弁25を夫々A側接続状態に切り換え、第1放熱用バイパス開閉弁28A及び第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを夫々閉弁することにより実行させる。
つまり、起動モードでは、熱媒を熱源側熱交換器43、上流側往き本管13、第1上流側往き支管14A、第1熱媒貯留槽3A、第1下流側往き支管15A、下流側往き本管16、放熱用熱交換器4、上流側戻り本管17、第1戻り支管18A、下流側戻り本管19を巡る循環経路を循環させることになる。
そして、前記起動モードにおいて、上述のように第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを閉弁し、往き側放熱槽切換三方弁26をA側接続状態にすると、熱媒は上述のように放熱用熱交換器4を通って循環するので、熱媒と前記給水路5にて供給される水とを放熱用熱交換器4にて熱交換させる前記熱交換状態に切り換えられ、図2及び図3に示すように、第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを開弁し、往き側放熱槽切換三方弁26をB側接続状態にすると、熱媒は第1熱媒貯留槽3A用の第1熱回収用バイパス路21Aを通って、放熱用熱交換器4を迂回して循環することになり、前記非熱交換状態に切り換えられて、非熱交換起動モードが実行される。尚、この非熱交換起動モードでは、前記放熱用ポンプ23は停止させる。
つまり、第1熱回収用バイパス開閉弁29A及び往き側放熱槽切換三方弁26により、通流状態切換手段Sを構成してある。
又、図2及び図5に示すように、第2熱媒貯留槽3Bを熱回収用として、第1熱媒貯留槽3Aを放熱用として夫々選択して、熱源側熱交換器43と複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される熱回収用の第2熱媒貯留槽3Bとにわたって熱媒を循環させ且つ複数の熱媒貯留槽3から熱回収用の第2熱媒貯留槽3Bとは異なる状態で択一的に選択される放熱用の第1熱媒貯留槽3Aと放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる通常モードBは、熱回収用ポンプ22及び放熱用ポンプ23を作動させ、往き側熱回収槽切換三方弁24及び戻り側熱回収槽切換三方弁25を夫々B側接続状態に切り換え、第2放熱用バイパス開閉弁28Bを閉弁し、第2熱回収用バイパス開閉弁29Bを開弁し、往き側放熱槽切換三方弁26及び戻り側放熱槽切換三方弁27を夫々A側接続状態に切り換え、第1放熱用バイパス開閉弁28Aを開弁し、第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを閉弁することにより実行させる。
つまり、通常モードBでは、熱媒を熱源側熱交換器43、上流側往き本管13、第2上流側往き支管14B、第2熱媒貯留槽3B、第2熱回収用バイパス路21B、第2戻り支管18B、下流側戻り本管19を巡る循環経路を循環させ、並びに、第1熱媒貯留槽3A、第1下流側往き支管15A、下流側往き本管16、放熱用熱交換器4、上流側戻り本管17、第1戻り支管18A、第1放熱用バイパス路20Aを巡る循環経路を循環させることになる。
又、図2及び図6に示すように、第1熱媒貯留槽3Aを熱回収用として、第2熱媒貯留槽3Bを放熱用として夫々選択して、熱源側熱交換器43と複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される熱回収用の第1熱媒貯留槽3Aとにわたって熱媒を循環させ且つ複数の熱媒貯留槽3から熱回収用の第1熱媒貯留槽3Aとは異なる状態で択一的に選択される放熱用の第2熱媒貯留槽3Bと放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる通常モードAは、熱回収用ポンプ22及び放熱用ポンプ23を作動させ、往き側熱回収槽切換三方弁24及び戻り側熱回収槽切換三方弁25を夫々A側接続状態に切り換え、第1放熱用バイパス開閉弁28Aを閉弁し、第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを開弁し、往き側放熱槽切換三方弁26及び戻り側放熱槽切換三方弁27を夫々B側接続状態に切り換え、第2放熱用バイパス開閉弁28Bを開弁し、第2熱回収用バイパス開閉弁29Bを閉弁することにより実行させる。
つまり、通常モードAでは、熱媒を熱源側熱交換器43、上流側往き本管13、第1上流側往き支管14A、第1熱媒貯留槽3A、第1熱回収用バイパス路21A、第1戻り支管18A、下流側戻り本管19を巡る循環経路を循環させ、並びに、第2熱媒貯留槽3B、第2下流側往き支管15B、下流側往き本管16、放熱用熱交換器4、上流側戻り本管17、第2戻り支管18B、第2放熱用バイパス路20Bを巡る循環経路を循環させることになる。
次に、前記制御部1の制御動作を説明する。
制御部1は、前記操作部2の運転スイッチ2aにより起動指令が指令されると、前記熱電併給装置Gを作動させると共に、前記熱媒循環手段Cを前記非熱交換起動モードにて作動させ、起動用として選択した第1熱媒貯留槽3Aの第1熱媒温度センサ30Aの検出温度が設定給湯可能温度(例えば50°C)以上になると、前記通流状態切換手段Sを前記熱交換状態に切り換えて、起動モードを実行する。
制御部1は、起動モードの実行中に、起動用の第1熱媒貯留槽3Aの第1熱媒温度センサ30Aの検出温度が設定沸き上がり温度(例えば80°C)以上になると、第2熱媒貯留槽3Bを熱回収用として、第1熱媒貯留槽3Aを放熱用として夫々選択する通常モードBに切り換え、その通常モードBの実行中に、熱回収用の第2熱媒貯留槽3Bの検出温度が設定沸き上がり温度以上になると、第1熱媒貯留槽3Aを熱回収用として、第2熱媒貯留槽3Bを放熱用として夫々選択する通常モードAに切り換え、以降、熱回収用の熱媒貯留槽3の熱媒温度センサ30の検出温度が設定沸き上がり温度以上になる毎に切り換える状態で、通常モードAと通常モードBを交互に実行する。
そして、前記操作部2の運転スイッチ2aにより運転停止が指令されると、前記熱電併給装置Gを停止させると共に、前記熱媒循環手段Cを停止させる。
次に、上述のように構成した第1実施形態の排熱回収給湯装置により、蓄熱容量が小さくなるのを回避できながら起動時間を短縮することができる点を検証した結果を説明する。
この検証では、上述の如き従来の排熱回収給湯装置のように、熱媒貯留槽3を1基設ける場合の熱媒貯留槽3の熱媒貯留量を120L(リットル)とし、この実施形態のように熱媒貯留量が互いに同一の熱媒貯留槽3を2基設ける場合の1基の熱媒貯留量を60Lとし、2基合わせた総熱媒貯留量を120Lとして従来と同一とする。
そして、熱電併給装置Gの発生排熱量を9.7kW、給水温度を10°C、設定給湯可能温度を50°Cとする。
熱媒貯留槽3の熱媒の温度が設定給湯可能温度になるまでに必要とする熱媒貯留槽の必要蓄熱量は、以下の式1にて求められる。
必要蓄熱量(kW)={(設定給湯可能温度−給水温度)×熱媒貯留量}÷860……………(1)
必要蓄熱量は、この実施形態の排熱回収給湯装置では2.8kWであり、従来の排熱回収給湯装置では5.6kWである。
従って、熱媒貯留槽3の熱媒の温度が設定給湯可能温度になるまでに要する時間は、この実施形態の排熱回収給湯装置では約17分であり、従来の排熱回収給湯装置では約35分であり、蓄熱容量が小さくなるのを回避できながら起動時間を短縮することができる点を検証することができた。
又、例えば、4.7L/分の給湯需要がある場合、給水温度が10°Cの水を50°Cにまで加熱するのに必要な熱量は、0.16kW/分である。
そして、熱電併給装置Gの1分当たりの発生排熱量は0.16kWである。
従って、図7に示すように、この実施形態の排熱回収給湯装置では、運転開始後、17分経過した時点から継続して4.7L/分の給湯需要に対応することが可能であるが、従来の排熱回収給湯装置では35分後にならないと対応することができない。
以下、本発明の第2及び第3の各実施形態を説明するが、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、重複説明を避けるために、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として、第1実施形態と異なる構成を説明する。
〔第2実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。
この第2実施形態では、上記の第1実施形態と同様に、2基の熱媒貯留槽3を設けてあるが、この第2実施形態では、2基の熱媒貯留槽3夫々の熱媒貯留量を互いに異ならせてある。
又、図1に破線にて示すように、複数の熱媒貯留槽3から起動用の熱媒貯留槽3を選択する選択手段として、槽選択部2bを前記操作部2に設け、前記制御部1を、前記運転スイッチ2aにより起動指令が指令されると、槽選択部2bにて選択された起動用の熱媒貯留槽3を通して熱媒を循環させる状態で前記起動モードを実行し、その起動モードの終了に伴って前記通常モードを実行するように前記熱媒循環手段Cの作動を制御するように構成してある。
起動用の熱媒貯留槽3として、第1熱媒貯留槽3Aが選択されたときは、非熱交換起動モードA及び起動モードAを実行し、その非熱交換起動モードA及び起動モードAでは、図8に示すように、上記の第1実施形態において、図2ないし図4を用いて説明した非熱交換起動モード及び起動モードと同様に、各ポンプ、各三方弁および各開閉弁を制御する。
又、図8及び図10に示すように、起動用の熱媒貯留槽3として第2熱媒貯留槽3Bを選択して、熱源側熱交換器43と複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される起動用の第2熱媒貯留槽3Bと放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる起動モードBは、熱回収用ポンプ22及び放熱用ポンプ23を作動させ、往き側熱回収槽切換三方弁24、往き側放熱槽切換三方弁26、戻り側放熱槽切換三方弁27及び戻り側熱回収槽切換三方弁25を夫々B側接続状態に切り換え、第2放熱用バイパス開閉弁28B及び第2熱回収用バイパス開閉弁29Bを夫々閉弁することにより実行させる。
つまり、起動モードでは、熱媒を熱源側熱交換器43、上流側往き本管13、第2上流側往き支管14B、第2熱媒貯留槽3B、第2下流側往き支管15B、下流側往き本管16、放熱用熱交換器4、上流側戻り本管17、第2戻り支管18B、下流側戻り本管19を巡る循環経路を循環させることになる。
そして、前記起動モードにおいて、上述のように第2熱回収用バイパス開閉弁29Bを閉弁し、往き側放熱槽切換三方弁26をB側接続状態にすると、熱媒は上述のように放熱用熱交換器4を通って循環するので、熱媒と前記給水路5にて供給される水とを放熱用熱交換器4にて熱交換させる前記熱交換状態に切り換えられ、図8及び図9に示すように、第2熱回収用バイパス開閉弁29Bを開弁し、往き側放熱槽切換三方弁26をA側接続状態にすると、熱媒は第2熱媒貯留槽3B用の第2熱回収用バイパス路21Bを通って、放熱用熱交換器4を迂回して循環することになり、前記非熱交換状態に切り換えられて、非熱交換起動モードが実行される。
つまり、この第2実施形態では、第1熱回収用バイパス開閉弁29A、第2熱回収用バイパス開閉弁29B及び往き側放熱槽切換三方弁26により、通流状態切換手段Sを構成してある。
第1熱媒貯留槽3Aを熱回収用として、第2熱媒貯留槽3Bを放熱用として夫々選択する通常モードA、及び、第2熱媒貯留槽3Bを熱回収用として、第1熱媒貯留槽3Aを放熱用として夫々選択する通常モードB夫々の制御状態は、上記の第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、前記制御部1の制御動作を説明する。
槽選択部2bにて起動用の熱媒貯留槽3として第1熱媒貯留槽3Aが選択された状態で、前記操作部2の運転スイッチ2aにより起動指令が指令されると、制御部1は、前記熱電併給装置Gを作動させると共に、前記熱媒循環手段Cを前記非熱交換起動モードAにて作動させ、起動用として選択した第1熱媒貯留槽3Aの第1熱媒温度センサ30Aの検出温度が設定給湯可能温度以上になると、前記通流状態切換手段Sを前記熱交換状態に切り換えて、起動モードAを実行する。
制御部1は、起動モードAの実行中に、起動用の第1熱媒貯留槽3Aの第1熱媒温度センサ30Aの検出温度が設定沸き上がり温度以上になると、第2熱媒貯留槽3Bを熱回収用として、第1熱媒貯留槽3Aを放熱用として夫々選択する通常モードBに切り換え、その通常モードBの実行中に、熱回収用の第2熱媒貯留槽3Bの検出温度が設定沸き上がり温度以上になると、第1熱媒貯留槽3Aを熱回収用として、第2熱媒貯留槽3Bを放熱用として夫々選択する通常モードAに切り換え、以降、熱回収用の熱媒貯留槽3の検出温度が設定沸き上がり温度以上になる毎に切り換える状態で、通常モードAと通常モードBを交互に実行する。
又、槽選択部2bにて起動用の熱媒貯留槽3として第2熱媒貯留槽3Bが選択された状態で、前記操作部2の運転スイッチ2aにより起動指令が指令されると、制御部1は、前記熱電併給装置Gを作動させると共に、前記熱媒循環手段Cを前記非熱交換起動モードBにて作動させ、起動用として選択した第2熱媒貯留槽3Bの第2熱媒温度センサ30Bの検出温度が設定給湯可能温度以上になると、前記通流状態切換手段Sを前記熱交換状態に切り換えて、起動モードBを実行する。
制御部1は、起動モードBの実行中に、起動用の第2熱媒貯留槽3Bの第2熱媒温度センサ30Bの検出温度が設定沸き上がり温度以上になると、第1熱媒貯留槽3Aを熱回収用として、第2熱媒貯留槽3Bを放熱用として夫々選択する通常モードAに切り換え、その通常モードAの実行中に、熱回収用の第1熱媒貯留槽3Aの検出温度が設定沸き上がり温度以上になると、第2熱媒貯留槽3Bを熱回収用として、第1熱媒貯留槽3Aを放熱用として夫々選択する通常モードBに切り換え、以降、熱回収用の熱媒貯留槽3の検出温度が設定沸き上がり温度以上になる毎に切り換える状態で、通常モードAと通常モードBを交互に実行する。
そして、前記操作部2の運転スイッチ2aにより運転停止が指令されると、前記熱電併給装置Gを停止させると共に、前記熱媒循環手段Cを停止させる。
次に、上述のように構成した第2実施形態の排熱回収給湯装置により、蓄熱容量が小さくなるのを回避できながら起動時間を短縮することができる点を検証した結果を説明する。
この検証では、上述の如き従来の排熱回収給湯装置のように、熱媒貯留槽3を1基設ける場合の熱媒貯留槽3の熱媒貯留量を120L(リットル)とし、この実施形態のように熱媒貯留量が互いに異なる熱媒貯留槽3を2基設ける場合の各熱媒貯留槽3の熱媒貯留量を30L、90Lとして、2基合わせた総熱媒貯留量を120Lとして従来と同一とする。
そして、上記の第1実施形態と同様に、熱電併給装置Gの発生排熱量を9.7kW、給水温度を10°C、設定給湯可能温度を50°Cとする。
起動用の熱媒貯留槽3として、熱媒貯留量の少ない方の熱媒貯留槽3が選択された場合、その熱媒貯留槽3の熱媒の温度が設定給湯可能温度になるまでに必要とする熱媒貯留槽の必要蓄熱量は、1.4kWである。
従って、この熱媒貯留量が30Lの熱媒貯留槽3の熱媒の温度が設定給湯可能温度になるまでに要する時間は、約9分であり、従来の排熱回収給湯装置の約35分に比べて、起動時間を短縮することができる。
図11に示すように、5L/分の湯の使用が断続的に行われるような給湯需要の場合、この第1実施形態の排熱回収給湯装置では、運転開始後、9分経過した時点から対応することが可能であるが、従来の排熱回収給湯装置では35分後にならないと対応することができない。
〔第3実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第3実施形態を説明する。
この第3実施形態では、熱媒貯留槽3として、熱媒貯留量が互いに同一の3基の熱媒貯留槽3を設けてある点で、上記の第1実施形態と異なる。
つまり、図12に示すように、熱媒貯留槽3として、上記の第1実施形態における第1熱媒貯留槽3A、第2熱媒貯留槽3Bに加えて、第3熱媒貯留槽3Cを設け、その第3熱媒貯留槽3Cに、熱媒の温度を検出する第3熱媒温度センサ30Cを設けてある。
熱媒循環手段Cについて説明を加える。
図12に示すように、上記の第1実施形態と同様に、上流側往き本管13を第1上流側往き支管14Aと第2上流側往き支管14Bとに分岐させるのに加えて、第2上流側往き支管14Bから第3熱媒貯留槽3C用の第3上流側往き支管14Cを分岐させて、その第3上流側往き支管14Cを第3熱媒貯留槽3Cの熱媒入口に接続してある。
上記の第1実施形態と同様に、第1下流側往き支管15A及び第2下流側往き支管15Bを放熱用熱交換器4の熱媒入口に接続した下流側往き本管16に接続してあるが、更に、第3熱媒貯留槽3Cに接続した第3下流側往き支管15Cを第2下流側往き支管15Bに接続して、第1下流側往き支管15A、第2下流側往き支管15B及び第3下流側往き支管15Cを下流側往き本管16に並列接続してある。
又、上記の第1実施形態と同様に、上流側戻り本管17を第1戻り支管18Aと第2戻り支管18Bとに分岐させるのに加えて、第2戻り支管18Bから第3熱媒貯留槽3C用の第3戻り支管18Cを分岐させてある。
又、上記の第1実施形態と同様に、第1戻り支管18Aと第2戻り支管18Bとを熱源側熱交換器43の熱媒入口に接続した下流側戻り本管19に接続してあるが、更に、第3戻り支管18Cを第2戻り支管18Bに接続して、第1戻り支管18A、第2戻り支管18B及び第3戻り支管18Cを下流側戻り本管19に並列接続してある。
更に、上記の第1実施形態のように、第1上流側往き支管14Aと第1戻り支管18Aと第1放熱用バイパス路20Aにて接続し、第2上流側往き支管14Bと第2戻り支管18Bとを第2放熱用バイパス路20Bにて接続するのに加えて、第3上流側往き支管14Cと第3戻り支管18Cとを、第3熱媒貯留槽3C用の第3放熱用バイパス路20Cにて接続してある。
又、上記の第1実施形態のように、第1下流側往き支管15Aと第1戻り支管18Aとを第1熱回収用バイパス路21Aにて接続し、第2下流側往き支管15Bと第2戻り支管18Bとを第2熱回収用バイパス路21Bにて接続するのに加えて、第3下流側往き支管15Cと第3戻り支管18Cにおける第3放熱用バイパス路20Cとの接続箇所よりも上流側戻り本管17側の箇所とを、第3熱媒貯留槽3C用の第3熱回収用バイパス路21Cにて接続してある。
そして、上記の第1実施形態と同様に、前記上流側往き本管13に、熱媒を各熱媒貯留槽3A,3B,3Cに向けて圧送作用するように熱回収用ポンプ22を設け、前記下流側往き本管16に、熱媒を前記放熱用熱交換器4に向けて圧送作用するように、放熱用ポンプ23を設けてある。
又、上記の第1実施形態と同様に、上流側往き本管13と第1上流側往き支管14Aと第2上流側往き支管14Bとの接続部に、往き側熱回収槽切換三方弁24(以下、第1往き側熱回収槽切換三方弁24Fと記載する)を設けるのに加えて、第2上流側往き支管14Bにおける第3上流側往き支管14Cの分岐箇所には、第2上流側往き支管14Bの上流側往き本管13側部分と第2熱媒貯留槽3B側部分とを接続する状態(以下、B側接続状態と記載する場合がある)と、第2上流側往き支管14Bの上流側往き本管13側部分と第3上流側往き支管14Cとを接続する状態(以下、C側接続状態と記載する場合がある)とに切り換える第2往き側熱回収槽切換三方弁24Sを設けてある。
又、上記の第1実施形態と同様に、下流側戻り本管19と第1戻り支管18Aと第2戻り支管18Bとの接続部に、戻り側熱回収槽切換三方弁25(以下、第1戻り側熱回収槽切換三方弁25Fと記載する)を設けるのに加えて、第2戻り支管18Bにおける第3戻り支管18Cの接続箇所には、第2戻り支管18Bの上流側戻り本管17側部分と下流側戻り本管19側部分を接続する状態(以下、B側接続状態と記載する場合がある)と、第2戻り支管18Bの下流側戻り本管19側部分と第3戻り支管18Cとを接続する状態(以下、C側接続状態と記載する場合がある)とに切り換える第2戻り側熱回収槽切換三方弁25Sを設けてある。
又、上記の第1実施形態と同様に、下流側往き本管16と第1下流側往き支管15Aと第2下流側往き支管15Bとの接続部に、往き側放熱槽切換三方弁26(以下、第1往き側放熱槽切換三方弁26Fと記載する)を設けるのに加えて、第2下流側往き支管15Bにおける第3下流側往き支管15Cの接続箇所には、第2下流側往き支管15Bの第2熱媒貯留槽3B側部分と下流側往き本管部分16側の部分とを接続する状態(以下、B側接続状態と記載する場合がある)と、第2下流側往き支管15Bの下流側往き本管部分16側部分と第3下流側往き支管15Cとを接続する状態(以下、C側接続状態と記載する場合がある)とに切り換える第2往き側放熱槽切換三方弁26Sを設けてある。
又、上記の第1実施形態と同様に、上流側戻り本管17と第1戻り支管18Aと第2戻り支管18Bとの接続部に、戻り側放熱槽切換三方弁27(以下、第1戻り側放熱槽切換三方弁27と記載する)を設けるのに加えて、第2戻り支管18Bにおける第3戻り支管18Cの接続箇所には、第2戻り支管18Bの上流側戻り本管17側の部分と下流側戻り本管19側部分とを接続する状態(以下、B側接続状態と記載する場合がある)と、第2戻り支管18Bの上流側戻り本管17側の部分と第3戻り支管18Cとを接続する状態(以下、C側接続状態と記載する場合がある)とに切り換える第2戻り側放熱槽切換三方弁27Sを設けてある。
又、上記の第1実施形態と同様に、第1放熱用バイパス路20Aに第1放熱用バイパス開閉弁28Aを設け、第2放熱用バイパス路20Bに第2放熱用バイパス開閉弁28Bを設けるのに加えて、第3放熱用バイパス路20Cには、第3熱媒貯留槽3C用の第3放熱用バイパス開閉弁28Cを設けてある。
又、上記の第1実施形態と同様に、第1熱回収用バイパス路21Aに第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを設け、第2熱回収用バイパス路21Bに第2熱回収用バイパス開閉弁29Bを設けるのに加えて、第3熱回収用バイパス路21Cには、第3熱媒貯留槽3C用の第3熱回収用バイパス開閉弁29Cを設けてある。設けてある。
そして、前記の熱回収用ポンプ22、放熱用ポンプ23、第1往き側熱回収槽切換三方弁24F、第2往き側熱回収槽切換三方弁24S、第1戻り側熱回収槽切換三方弁25F、第2戻り側熱回収槽切換三方弁25S、第1往き側放熱槽切換三方弁26F、第2往き側放熱槽切換三方弁26S、第1戻り側放熱槽切換三方弁27F、第2戻り側放熱槽切換三方弁27S、第1放熱用バイパス開閉弁28A、第2放熱用バイパス開閉弁28B、第3放熱用バイパス開閉弁28C、第1熱回収用バイパス開閉弁29A、第2熱回収用バイパス開閉弁29B及び第3熱回収用バイパス開閉弁29Cを備えて、前記熱媒循環手段Cを構成してある。
以下、図13ないし図18に基づいて、熱媒循環手段Cについて説明を加える。尚、図13は、熱媒循環手段Cを構成する各ポンプ、各三方弁および各開閉弁の制御状態を示す図であるが、図中、「−」は、特に制御する必要が無い状態を示す。
図13及び図15に示すように、起動モードは、複数の熱媒貯留槽3から起動用の熱媒貯留槽3として第1熱媒貯留槽3Aが選択されて、熱源側熱交換器43と択一的に選択される起動用の第1熱媒貯留槽3Aと放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる状態で実行される。
つまり、起動モードは、熱回収用ポンプ22及び放熱用ポンプ23を作動させ、第1往き側熱回収槽切換三方弁24F、第1往き側放熱槽切換三方弁26F、第1戻り側放熱槽切換三方弁27F及び第1戻り側熱回収槽切換三方弁25Fを夫々A側接続状態に切り換え、第1放熱用バイパス開閉弁28A及び第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを夫々閉弁することにより実行させる。
つまり、起動モードでは、熱媒を熱源側熱交換器43、上流側往き本管13、第1上流側往き支管14A、第1熱媒貯留槽3A、第1下流側往き支管15A、下流側往き本管16、放熱用熱交換器4、上流側戻り本管17、第1戻り支管18A、下流側戻り本管19を巡る循環経路を循環させることになる。
そして、前記起動モードにおいて、上述のように第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを閉弁し、往き側放熱槽切換三方弁26をA側接続状態にすると、熱媒は上述のように放熱用熱交換器4を通って循環するので、熱媒と前記給水路5にて供給される水とを放熱用熱交換器4にて熱交換させる前記熱交換状態に切り換えられ、図13及び図14に示すように、第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを開弁し、第1往き側放熱槽切換三方弁26FをB側接続状態にすると、熱媒は第1熱媒貯留槽3A用の第1熱回収用バイパス路21Aを通って、放熱用熱交換器4を迂回して循環することになり、前記非熱交換状態に切り換えられて、非熱交換起動モードが実行される。
つまり、第1熱回収用バイパス開閉弁29A及び第1往き側放熱槽切換三方弁26Fにより、通流状態切換手段Sを構成してある。
又、図13及び図16に示すように、第3熱媒貯留槽3Cを熱回収用として、第1熱媒貯留槽3Aを放熱用として夫々選択して、熱源側熱交換器43と複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される熱回収用の第3熱媒貯留槽3Cとにわたって熱媒を循環させ且つ複数の熱媒貯留槽3から熱回収用の第3熱媒貯留槽3Cとは異なる状態で択一的に選択される放熱用の第1熱媒貯留槽3Aと放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる通常モードCは、熱回収用ポンプ22及び放熱用ポンプ23を作動させ、第1往き側熱回収槽切換三方弁24FをB側接続状態に、第2往き側熱回収槽切換三方弁24SをC側接続状態に、第1戻り側熱回収槽切換三方弁25FをB側接続状態に、第2戻り側熱回収槽切換三方弁25SをC側接続状態に切り換え、第3放熱用バイパス開閉弁28Cを閉弁し、第3熱回収用バイパス開閉弁29Cを開弁し、第1往き側放熱槽切換三方弁26F及び第1戻り側放熱槽切換三方弁27Fを夫々A側接続状態に切り換え、第1放熱用バイパス開閉弁28Aを開弁し、第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを閉弁することにより実行させる。
つまり、通常モードCでは、熱媒を熱源側熱交換器43、上流側往き本管13、第2上流側往き支管14Bの一部、第3上流側往き支管14C、第3熱媒貯留槽3C、第3熱回収用バイパス路21C、第3戻り支管18C、第2戻り支管18Bの一部、下流側戻り本管19を巡る循環経路を循環させ、並びに、第1熱媒貯留槽3A、第1下流側往き支管15A、下流側往き本管16、放熱用熱交換器4、上流側戻り本管17、第1戻り支管18A、第1放熱用バイパス路20Aを巡る循環経路を循環させることになる。
又、図13及び図17に示すように、第2熱媒貯留槽3Bを熱回収用として、第3熱媒貯留槽3Cを放熱用として夫々選択して、熱源側熱交換器43と複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される熱回収用の第2熱媒貯留槽3Bとにわたって熱媒を循環させ且つ複数の熱媒貯留槽3から熱回収用の第2熱媒貯留槽3Bとは異なる状態で択一的に選択される放熱用の第3熱媒貯留槽3Cと放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる通常モードBは、熱回収用ポンプ22及び放熱用ポンプ23を作動させ、第1往き側熱回収槽切換三方弁24F、第2往き側熱回収槽切換三方弁24S、第1戻り側熱回収槽切換三方弁25F及び第2戻り側熱回収槽切換三方弁25Sを夫々B側接続状態に切り換え、第2放熱用バイパス開閉弁28Bを閉弁し、第2熱回収用バイパス開閉弁29Bを開弁し、第2往き側放熱槽切換三方弁26SをC側接続状態に、第1往き側放熱槽切換三方弁26FをB側接続状態に、第1戻り側放熱槽切換三方弁27FをB側接続状態に、第2戻り側放熱槽切換三方弁27SをC側接続状態に切り換え、第3放熱用バイパス開閉弁28Cを開弁し、第3熱回収用バイパス開閉弁29Cを閉弁することにより実行させる。
つまり、通常モードBでは、熱媒を熱源側熱交換器43、上流側往き本管13、第2上流側往き支管14B、第2熱媒貯留槽3B、第2熱回収用バイパス路21B、第2戻り支管18B、下流側戻り本管19を巡る循環経路を循環させ、並びに、第3熱媒貯留槽3C、第3下流側往き支管15C、第2下流側往き支管15Bの一部、下流側往き本管16、放熱用熱交換器4、上流側戻り本管17、第2戻り支管18Bの一部、第3戻り支管18C、第3放熱用バイパス路20Cを巡る循環経路を循環させることになる。
又、図13及び図18に示すように、第1熱媒貯留槽3Aを熱回収用として、第2熱媒貯留槽3Bを放熱用として夫々選択して、熱源側熱交換器43と複数の熱媒貯留槽3から択一的に選択される熱回収用の第1熱媒貯留槽3Aとにわたって熱媒を循環させ且つ複数の熱媒貯留槽3から熱回収用の第1熱媒貯留槽3Aとは異なる状態で択一的に選択される放熱用の第2熱媒貯留槽3Bと放熱用熱交換器4とにわたって熱媒を循環させる通常モードAは、熱回収用ポンプ22及び放熱用ポンプ23を作動させ、第1往き側熱回収槽切換三方弁24F及び第1戻り側熱回収槽切換三方弁25Fを夫々A側接続状態に切り換え、第1放熱用バイパス開閉弁28Aを閉弁し、第1熱回収用バイパス開閉弁29Aを開弁し、第2往き側放熱槽切換三方弁26S、第1往き側放熱槽切換三方弁26F、第1戻り側放熱槽切換三方弁27F及び第2戻り側放熱槽切換三方弁27Sを夫々B側接続状態に切り換え、第2放熱用バイパス開閉弁28Bを開弁し、第2熱回収用バイパス開閉弁29Bを閉弁することにより実行させる。
つまり、通常モードAでは、熱媒を熱源側熱交換器43、上流側往き本管13、第1上流側往き支管14A、第1熱媒貯留槽3A、第1熱回収用バイパス路21A、第1戻り支管18A、下流側戻り本管19を巡る循環経路を循環させ、並びに、第2熱媒貯留槽3B、第2下流側往き支管15B、下流側往き本管16、放熱用熱交換器4、上流側戻り本管17、第2戻り支管18B、第2放熱用バイパス路20Bを巡る循環経路を循環させることになる。
次に、前記制御部1の制御動作を説明する。
制御部1は、前記操作部2の運転スイッチ2aにより起動指令が指令されると、前記熱電併給装置Gを作動させると共に、前記熱媒循環手段Cを前記非熱交換起動モードにて作動させ、起動用として選択した第1熱媒貯留槽3Aの第1熱媒温度センサ30Aの検出温度が設定給湯可能温度(例えば50°C)以上になると、前記通流状態切換手段Sを前記熱交換状態に切り換えて、起動モードを実行する。
制御部1は、起動モードの実行中に、起動用の第1熱媒貯留槽3Aの第1熱媒温度センサ30Aの検出温度が設定沸き上がり温度以上になると、以降は、通常モードC、通常モードB、通常モードAの順に、熱回収用の熱媒貯留槽3の検出温度が設定沸き上がり温度以上になる毎に切り換える状態で各通常モードを実行する。
そして、前記操作部2の運転スイッチ2aにより運転停止が指令されると、前記熱電併給装置Gを停止させると共に、前記熱媒循環手段Cを停止させる。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態においては、起動指令が指令されると、熱媒循環手段Cを前記非熱交換起動モードにて作動させ、起動用の熱媒貯留槽3の熱媒温度センサ30の検出温度が設定給湯可能温度以上になると、前記通流状態切換手段Sを前記熱交換状態に切り換えて起動モードを実行する場合について例示したが、これに限定されるものではない。
つまり、起動指令が指令されると、前記通流状態切換手段Sを前記熱交換状態に切り換えて、起動モードを実行し、起動用の熱媒貯留槽3の熱媒温度センサ30の検出温度が設定給湯可能温度よりも低い状態で、前記流量センサ31の検出流量が設定下限流量以上になると通流状態切換手段Sを前記非熱交換状態に切り換え、且つ、前記検出流量が前記設定下限流量以下になる通流状態切換手段Sを前記熱交換状態に切り換えるように構成しても良い。
(ロ) 前記通流状態切換手段Sの具体構成は、上記の実施形態において例示した如き、第1熱回収用バイパス開閉弁29A及び往き側放熱槽切換三方弁26にて構成する場合に限定されるものではない。
例えば、起動モードの実行中において、起動用の熱媒貯留槽3の熱媒温度センサ30の検出温度が設定給湯可能温度よりも低い状態で、前記流量センサ31の検出流量が設定下限流量以上になると、ミキシング弁8を給水路5からの水の全てを放熱用熱交換器4を迂回させて通流させるべく作動させて、非熱交換状態に切り換えるようにして、そのミキシング弁8にて前記通流状態切換手段Sを構成しても良い。
(ハ) 上記の第3実施形態のように3基の熱媒貯留槽3を設ける場合に、3基共、熱媒貯留量を異ならせて、起動指令が指令されると、前記選択手段2bにて選択された起動用の熱媒貯留槽3を通して熱媒を循環させる状態で起動モードを実行するように構成しても良い。
(ニ) 熱媒貯留槽3の設置台数は、上記の実施形態において例示した台数に限定されるものではなく、4基以上設けても良い。
(ホ) 本発明を排熱発生装置としての熱電併給装置Gを備えたコージェネレーションシステムにて用いる排熱回収給湯装置に適用する場合、熱電併給装置Gとしては、上記の実施形態において例示した発電機41とそれを駆動するガスエンジン42にて構成される場合に限定されるものではない。例えば、発電機をガスタービンにて駆動するように構成したものや、燃料電池にて構成するものにも適用することが可能である。
又、本発明は、コージェネレーションシステムにて用いる排熱回収給湯装置以外に、各種燃焼装置や各種燃焼式原動機等の各種の排熱発生装置の排熱を用いて給湯する排熱回収給湯装置に適用することが可能である。
第1及び第2の各実施形態に係る排熱回収給湯装置を備えたコージェネレーションシステムを示すブロック図 第1実施形態に係る排熱回収給湯装置の各モードの制御状態を示す図 第1実施形態に係る排熱回収給湯装置の非熱交換起動モードでの制御状態を示す図 第1実施形態に係る排熱回収給湯装置の起動モードでの制御状態を示す図 第1実施形態に係る排熱回収給湯装置の通常モードでの制御状態を示す図 第1実施形態に係る排熱回収給湯装置の通常モードでの制御状態を示す図 給湯対応状態を比較する図 第2実施形態に係る排熱回収給湯装置の各モードの制御状態を示す図 第2実施形態に係る排熱回収給湯装置の非熱交換起動モードでの制御状態を示す図 第2実施形態に係る排熱回収給湯装置の起動モードでの制御状態を示す図 給湯対応状態を比較する図 第3実施形態に係る排熱回収給湯装置を備えたコージェネレーションシステムを示すブロック図 第3実施形態に係る排熱回収給湯装置の各モードの制御状態を示す図 第3実施形態に係る排熱回収給湯装置の非熱交換起動モードでの制御状態を示す図 第3実施形態に係る排熱回収給湯装置の起動モードでの制御状態を示す図 第3実施形態に係る排熱回収給湯装置の通常モードでの制御状態を示す図 第3実施形態に係る排熱回収給湯装置の通常モードでの制御状態を示す図 第3実施形態に係る排熱回収給湯装置の通常モードでの制御状態を示す図
符号の説明
1 制御手段
2b 選択手段
3 熱媒貯留槽
4 放熱用熱交換器
5 給水路
6 給湯路
30 温度検出手段
C 熱媒循環手段
G 排熱発生装置
S 通流状態切換手段

Claims (5)

  1. 排熱発生装置と熱媒貯留槽とにわたって熱媒を循環させ且つ前記熱媒貯留槽と放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させる熱媒循環手段が設けられ、
    前記放熱用熱交換器に、前記熱媒循環手段にて循環される熱媒と熱交換させる水を供給する給水路、及び、その熱媒と熱交換させた後の水を送出する給湯路が接続された排熱回収給湯装置であって、
    前記熱媒貯留槽として、複数の熱媒貯留槽が設けられ、
    前記熱媒循環手段が、前記排熱発生装置と前記複数の熱媒貯留槽から択一的に選択される熱回収用の熱媒貯留槽とにわたって熱媒を循環させ且つ前記複数の熱媒貯留槽から前記熱回収用の熱媒貯留槽とは異なる状態で択一的に選択される放熱用の熱媒貯留槽と前記放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させる通常モードと、前記排熱発生装置と前記複数の熱媒貯留槽から択一的に選択される起動用の熱媒貯留槽と前記放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させる起動モードとに切り換え自在なように構成されている排熱回収給湯装置。
  2. 前記複数の熱媒貯留槽に、熱媒貯留量が互いに異なるものが含まれている請求項1記載の排熱回収給湯装置。
  3. 前記複数の熱媒貯留槽から前記起動用の熱媒貯留槽を選択する選択手段と、
    起動指令が指令されると、前記選択手段にて選択された前記起動用の熱媒貯留槽を通して熱媒を循環させる状態で前記起動モードを実行し、その起動モードの終了に伴って前記通常モードを実行するように前記熱媒循環手段の作動を制御する制御手段とが設けられている請求項1又は2記載の排熱回収給湯装置。
  4. 前記複数の熱媒貯留槽の夫々に、熱媒の温度を検出する温度検出手段が設けられ、
    前記起動モードにおいて、熱媒と前記給水路にて供給される水とを前記放熱用熱交換器にて熱交換させる熱交換状態と、熱媒と前記給水路にて供給される水との少なくとも一方を前記放熱用熱交換器を迂回させて流動させる非熱交換状態とに切り換える通流状態切換手段が設けられ、
    前記制御手段は、前記起動モードの実行中において、前記起動用の熱媒貯留槽の温度検出手段の検出温度が設定給湯可能温度よりも低いときは前記非熱交換状態にし、且つ、前記検出温度が前記設定給湯可能温度以上のときは前記熱交換状態とするように前記通流状態切換手段を切り換えるように構成されている請求項3記載の排熱回収給湯装置。
  5. 前記制御手段が、前記起動モードにおいて、前記起動用の熱媒貯留槽の温度検出手段の検出温度が前記設定給湯可能温度よりも高い設定沸き上がり温度以上になると、前記起動モードを終了し、前記起動用の熱媒貯留槽とは異なる熱媒貯留槽を熱回収用として選択してその熱回収用の熱媒貯留槽と前記排熱発生装置とにわたって熱媒を循環させ且つ前記起動用の熱媒貯留槽を前記放熱用の熱媒貯留槽として選択してその放熱用の熱媒貯留槽と前記放熱用熱交換器とにわたって熱媒を循環させる状態で前記通常モードを実行すべく、前記熱媒循環手段の作動を制御するように構成されている請求項4記載の排熱回収給湯装置。
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JP2021096065A (ja) * 2017-09-19 2021-06-24 パーパス株式会社 給湯システム、給湯制御方法、給湯装置およびプログラム

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