JP2006274913A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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嘉則 ▲高▼橋
Yoshinori Takahashi
Sei Kawatani
聖 川谷
Nobuhiro Kondo
暢宏 近藤
Hitoshi Yokomura
仁志 横村
Shojiro Kotooka
正二郎 琴岡
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Abstract

【課題】 NOx吸蔵触媒内に堆積したSOxを確実に放出することができる内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関の排気通路に介装されており、内部に複数の流路が並設され、且つ、各流路内の排気流れを直列方向に組み合わせるとともに、リーン運転時に排気中のNOxを吸蔵してリッチ運転時に吸蔵されたNOxを放出還元するNOx吸蔵触媒と、NOx吸蔵触媒に配設され、直列方向に組み合わされた各流路内の排気流れの方向を逆転可能に切り換える切換弁と、直列方向に組み合わされた各流路内の排気流れの両端箇所に対するSOxの堆積量を推定するSOx堆積量推定手段と(S303)、リッチスパイク時であって所定高温にまで昇温されたSパージ運転時には、両端箇所の推定されたSOxの堆積量のうち、いずれか多い方の箇所が下流側となるように切換弁を作動させる切換弁制御手段とを具備する(S305,306)。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に係り、詳しくは、NOx吸蔵触媒に吸蔵されたNOxをリッチスパイクによって放出還元させる内燃機関に好適な排気浄化装置に関する。
この種の排気浄化装置は、気筒内に対して行われる燃焼の改善のみでは対応困難な問題を解決する。しかし、その構造の大型化は避けなければならず、この排気浄化装置の内部を分割させた技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
詳しくは、当該排気浄化装置は、並列に区分された第1から第3までの3つの構造体を備え、これら第1から第3の各構造体内には、NOx吸蔵剤、酸化触媒(三元触媒)等がそれぞれ備えられている。これにより、NOxの吸蔵や放出、HC及びCOの浄化等の各機能が発揮されるとともに、構造のコンパクト化が図られる。しかしながら、NOx吸蔵剤にはSOxも吸蔵され(S被毒と呼ばれる)、そのSOxの放出も必要となる。
特開2002−89251号公報
ところで、上記特許文献1に記載の排気浄化装置には、第1から第3の各構造体内の総てをNOx吸蔵触媒とする構成についても開示されている。また、この排気浄化装置は、機関から排出された排気の流れ方向を第1から第3の構造体の順に流す場合と、逆に第3から第1の構造体の順に流す場合と、第1から第3の各構造体に同方向の排気の流れを形成させる場合とに切り換え可能な切換弁を具備する。そして、定常時には切換弁を中立位置に保持して第1から第3の各構造体に同方向の排気の流れを形成させ、リーン運転時に排気中のNOxを吸蔵してリッチ運転時に吸蔵されたNOxを放出還元させている。
一方、上記定常時から軽負荷時に移行して排気温度が低くなった場合には、上記中立位置での保持が解除され、第1から第3の構造体の順に向かう排気の流れと、第3から第1の構造体の順に向かう排気の流れとを交互に形成させる。中立位置にて低くなった各構造体の前段部分を昇温させ、失活を防止するためである。
すなわち、上記特許文献1に記載の排気浄化装置では、各構造体の前段部分を活性させるために排気の流れ方向を切り換える点については考慮されているが、リッチスパイク時における排気の流れ方向の切り換えについては格別の配慮がなされていない。
また、NOx吸蔵触媒には燃料中のイオウ成分(SOx)の酸化によってSOxも堆積され、このSOxを放出すべくリッチスパイク時にSパージを実施する必要が生ずるが、触媒内におけるSOxの堆積分布は均一ではない点にも留意しなければならない。具体的には、ガスが多く流れた上流側に多く分布する。つまり、Sパージが不十分であると、ガス上流から放出されたはずのSOxがこの触媒内(中心、下流側)に再び堆積し得ることが懸念される。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、NOx吸蔵触媒内に堆積したSOxを確実に放出することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するべく、請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に介装されており、内部に複数の流路が並設され、且つ、各流路内の排気流れを直列方向に組み合わせるとともに、リーン運転時に排気中のNOxを吸蔵してリッチ運転時に吸蔵されたNOxを放出還元するNOx吸蔵触媒と、NOx吸蔵触媒に配設され、直列方向に組み合わされた各流路内の排気流れの方向を逆転可能に切り換える切換弁と、直列方向に組み合わされた各流路内の排気流れの両端箇所に対するSOxの堆積量を推定するSOx堆積量推定手段と、リッチスパイク時であって所定高温にまで昇温されたSパージ運転時には、両端箇所の推定されたSOxの堆積量のうち、いずれか多い方の箇所が下流側となるように切換弁を作動させる切換弁制御手段とを具備したことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明では、SOx堆積量推定手段は、総燃料流量及び燃料中のS濃度に基づいてSOxの堆積量を演算する一方、両端箇所に対するS濃度に基づいてSOxの放出量を演算し、演算されたSOxの堆積量及び演算されたSOxの放出量に基づいて両端箇所に対するSOxの堆積量を推定していることを特徴としている。
従って、請求項1記載の本発明の内燃機関の排気浄化装置によれば、リッチスパイク時には吸蔵されたNOxを放出還元すべくNOx吸蔵触媒に還元剤が供給され、更に、堆積されたSOxを放出すべく上記還元剤と触媒内の酸素とを反応させてNOx吸蔵触媒を昇温させるが、切換弁制御手段は、この一連のリッチ操作に際し、SOxの堆積量の多い方の箇所が下流側となるように切換弁を作動させている。よって、NOx吸蔵触媒内に堆積したSOxは、この触媒内に留まることなく触媒内から確実に放出され、触媒の性能回復が図られる。
この結果、NOx吸蔵触媒の昇温化を図る頻度が確実に少なくなり、還元剤の添加量も低減され、リッチスパイク時の燃費低減が図られる。
また、請求項2記載の発明によれば、SOx堆積量の推定精度が向上し、SOxは触媒内からより一層確実に放出可能となる。
以下、図面により本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明に係る排気浄化装置が適用されるディーゼル機関(以下、エンジンという)2を示す。同図に示されるように、エンジン2の各気筒4には燃料噴射装置を有した燃料供給系6が配設されている。この気筒4には、吸気弁8の開弁により燃焼室10に新気を導入させる吸気通路12と、排気弁14の開弁により燃焼室10からの排気を導出させる排気通路16とが接続されている。
吸気通路12の上流側には過給機18が介装され、この吸気通路12の先端部には図示しないエアクリーナが接続されている。また、吸気通路12の適宜位置にはインタークーラ20が介装され、更に、この吸気通路12の流路面積を調節する給気スロットル22が配設されている。
一方、排気通路16の下流側の適宜位置には後述するNOx吸蔵触媒50が介装されている。このNOx吸蔵触媒50は、排気空燃比がストイキオよりも希薄(リーン)状態のときに排気中のNOxを吸蔵するのに対し、排気空燃比が過濃(リッチ)状態にて排気中に還元剤としての未燃燃料(HC)や一酸化炭素(CO)が存在するときに、吸蔵したNOxの放出還元を行う。なお、NOx吸蔵触媒50の機能については公知である。
また、排気通路16からはEGR通路24が分岐して延び、EGR通路24の先端は吸気通路12に接続され、このEGR通路24には、EGRクーラ26や電子コントロールユニット(ECU)60に電気的に接続されたEGRバルブ28が設けられている。
エアクリーナからの新気は、過給機18を介して吸気通路12に入ってインタークーラ20に達し、給気スロットル22で調整された後、各気筒4の燃焼室10内に導かれる。そして、燃料供給系6から供給される燃料の燃焼により、クランク軸30及びフライホイール32を作動させる。燃焼が終了すると、排気は排気通路16に排出され、NOx吸蔵触媒50に導入される。
本実施形態のNOx吸蔵触媒50は、排気通路16から導入された排気の流れの方向を逆転可能に構成されている。
具体的には、図2に示されるように、NOx吸蔵触媒50は円筒状の触媒本体500を備え、この触媒本体500の内部は3つの流路501,502,503が区画されている。より詳しくは、第1の流路501及び第3の流路503は触媒本体500の長手軸方向に沿って筒状に延び(同図(a))、これら流路501及び流路503は触媒本体500の外周縁に沿ってこの縁の内側に形成されており、触媒本体500の直径部分を境にして上側には流路501が(同図(b))、下側には流路503が(同図(c))それぞれ配設されている。
第2の流路502は流路501及び流路503の内側に配設され、触媒本体500の長手軸方向に沿って筒状に延びており、これら流路501、流路502及び流路503は並設されている(同図(a))。また、これら流路501、流路502及び流路503は同じ断面積を有し、酸素ストレージ剤も均等に有している。
触媒本体500の中心軸部分、つまり、流路502の中央部分には、上記長手軸方向に沿って筒状のロッド支持部504が配設されており、ロッド支持部504内にはロッド506が貫挿されている。このロッド506の両端部分は触媒本体500の両端面からそれぞれ突出し、ロッド506の一端側には係止部514を介して流入方向切換弁(切換弁)508が固定され、ロッド506の他端側にも係止部516を介して流入方向切換弁(切換弁)518が固定されている。更に、このロッド506の他端側は継手524を介して駆動軸526に連結され、駆動軸526はECU60からの指示信号に応じて回転される。つまり、ECU60からオン信号が出力されると、この駆動軸526の回転がロッド506に伝達され、各流入方向切換弁508,518もロッド506と同方向に回転される。
この流入方向切換弁508は、同図(b)に示されるように、触媒本体500の直径を基準とした半円状の蓋部510と、流路502の直径を基準とした半円状の蓋部511とから構成され、蓋部510と蓋部511とは一体に形成されている。そして、流入方向切換弁508はロッド506の回転に応じて、流路502及び流路503(同図(b))、或いは流路501及び流路502のいずれかを覆う。また、蓋部510及び蓋部511と触媒本体500の一端面側との間には通路512が形成されている(同図(a))。
これに対し、流入方向切換弁518もまた、同図(c)に示されるように、触媒本体500の直径を基準とした半円状の蓋部520と、流路502の直径を基準とした半円状の蓋部521とから構成され、蓋部520と蓋部521とが一体に形成されている。そして、流入方向切換弁518はロッド506の回転に応じて、流路501及び流路502(同図(c))、或いは流路502及び流路503のいずれかを覆う。また、蓋部520及び蓋部521と触媒本体500の他端面側との間にも通路522が形成されている(同図(a))。
ところで、これら流入方向切換弁508と流入方向切換弁518とは逆位相の向きに配置されている。詳しくは、同図(a)に示されるように、流入方向切換弁508が流路502及び流路503(同図(b))を覆う位置では、流入方向切換弁518は流路501及び流路502(同図(c))を覆う位置に設けられている。この結果、流入方向切換弁508が流路502及び流路503の上流側を覆う場合には、流入方向切換弁518は流路501の下流側及び流路502を覆い、流路501が流路502よりも上流側に位置するとともに、この流路502が流路503よりも上流側に位置する。
一方、流入方向切換弁508が流路501の上流側及び流路502を覆う場合には、流入方向切換弁518は流路502及び流路503の下流側を覆い、流路503が流路502よりも上流側に位置するとともに、この流路502が流路501よりも上流側に位置する。
再び図1に戻ると、本実施形態においては、NOx吸蔵触媒50の上流側の適宜位置に、HCをNOx吸蔵触媒50に直接供給する添加インジェクタ44が配設され、この添加インジェクタ44は燃料添加ライン46を介してポンプ48に接続されている。
また、排気通路16においてNOx吸蔵触媒50の上流側の適宜位置には、出力電圧に基づきNOx濃度等を検出するNOxセンサ36や、排気通路16内の温度を検出する排気温度センサ38がそれぞれ配設されている。この排気温度センサ38はNOx吸蔵触媒50の上流側の温度も検出可能である。更に、NOx吸蔵触媒50の下流側の適宜位置には、NOx濃度等を検出するNOxセンサ40や、NOx吸蔵触媒50の下流側の温度を検出する触媒温度センサ42がそれぞれ配設され、これら各センサ36、38、40、42はECU60に電気的に接続されている。
そして、ECU60の入力側には、上述のNOxセンサ36、排気温度センサ38、NOxセンサ40、触媒温度センサ42の他、クランク角センサ34等のエンジン2の運転状態を検出する各種センサも電気的に接続されている。これに対してECU60の出力側には、上述の燃料供給系6、給気スロットル22、添加インジェクタ44及び駆動軸526を回転させるアクチュエータやポンプ48等が電気的に接続されている。
また、ECU60には種々のマップが設けられており、例えば、NOx吸蔵触媒50の上流側の空気過剰率(還元剤濃度)を求めるマップの他、イオウ成分(SOx)放出量マップ等のSOx堆積量推定に関する各種マップも設けられている。
ここで、上述したNOx吸蔵触媒50は酸化雰囲気にて排気中のNOxを吸蔵する一方、NOx吸蔵量の増加に伴う触媒の性能低下を抑制すべく、NOx吸蔵量が飽和に至る前にリッチ運転へ間欠的に切り換えるリッチスパイクを行ってNOx吸蔵触媒50の再生を図る。更に、NOx吸蔵触媒50内に堆積されたSOxは当該リッチスパイク時にも分解されないことから、SOx堆積量の増加に伴う触媒の性能低下(S被毒)を抑制すべく、SOx堆積量が飽和に至る前にSOxが脱離する所定高温に昇温させ、堆積したSOxの放出(Sパージ)を行ってNOx吸蔵触媒50の再生を図る。これらにより排気の浄化が良好に行われる。
具体的には、本実施形態のリッチスパイクは筒外リッチにて行われている。すなわち、各種センサ36、38、40、42等の信号に応じてリッチスパイクの指示がなされると、排気通路16に設けられた添加インジェクタ44を用い、ポンプ48から圧送されたHCを排気中に直接投入してリッチ運転の条件を作り、この条件が成立すればNOxの放出還元を行う。更に、このHCと排気中の酸素及びNOx吸蔵触媒50内の酸素を反応させて例えば触媒内温度を650℃程度にまで昇温させ、且つ、リッチ状態にしてSパージを実施する。そして、このSパージの際には流入方向切換弁508,518を作動させる。
より詳しくは、ECU60はS被毒量推定部(SOx堆積量推定手段)62と、切換弁制御部(切換弁制御手段)64と、Sパージ運転監視部66とを備えている。
このS被毒量推定部62では、上述の各種センサ36、38、40、42等の信号に応じてリッチスパイクの指示がなされ、更に、触媒温度が約650℃程度にまで上昇した後には、流路501及び流路503に対する現在のSOxの堆積量を推定している。
より具体的には、前回のSパージ運転終了時点から今回のSパージ運転開始時点までにおける燃料供給系6からの噴射量及び添加インジェクタ44からの添加量に基づいて総燃料流量を演算し、この総燃料流量及び燃料中のS濃度に基づいてS流量を換算し、このS流量を積算してSOx堆積量を演算する。これに対し、今回のSパージ運転時には、吸入空気量から求められた排気流量、ECU60のマップで読み出された上流側の空気過剰率、排気温度センサ38からの排気温度、触媒温度センサ42からの触媒温度及びNOxセンサ36,40からの各濃度に基づいてSOx放出量を上記マップで演算する。そして、上記演算されたSOx堆積量から上記演算されたSOx放出量を減算し、各流路501及び流路503の現在のSOx堆積量Pi(i=1,3)をそれぞれ推定している。その結果は切換弁制御部64に出力される。
この切換弁制御部64では、流路501或いは流路503のうち、推定されたSOxの堆積量の多い方が最下流側となるように、駆動軸526を回転させて流入方向切換弁508,518を作動させる。その結果はSパージ運転監視部66に出力される。
そして、このSパージ運転監視部66では、流入方向切換弁508,518の作動時以降における流路501,502,503の温度のうち、いずれかの温度が熱劣化上限温度TUを超えているか否かを監視している。
図3には、上記S被毒量推定部62及び切換弁制御部64による排気流入方向の切り換え制御のフローチャートが示されており、以下、上記のように構成された排気浄化装置の本発明に係る作用について説明する。
同図のステップS301では、まずリッチスパイク時であるか否かが判別され、筒外リッチ中であると判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS302に進み、次に、Sパージ運転時であるか否かが判別される。そして、リッチ、且つ、高温であると判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS303に進む。一方、ステップS301にてリッチスパイク時ではない、或いはステップS302にてSパージ運転時ではないと判定されたときには一連のルーチンを抜ける。
ステップS303では、S被毒量推定部62にてSOx堆積量Pi、つまり、流路501の現在のSOx堆積量P1及び流路503の現在のSOx堆積量P3をそれぞれ推定する。
次いで、ステップS304では、これら推定されたSOx堆積量P1とSOx堆積量P3とを比較し、SOx堆積量P1が堆積量P3よりも大きいか否かが判別される。そして、流路501のSOx堆積量P1の方が大きいと判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS305に進み、切換弁制御部64にて流路501(図中(1)と示す)を下流側にする位置、つまり、流入方向切換弁508が流路501の上流側及び流路502を覆うとともに、流入方向切換弁518が流路502及び流路503の下流側を覆う位置に作動されて一連のルーチンを抜ける。よって、この場合には、流路503、流路502及び流路501内の排気流れはこの順序で直列方向に組み合わせられ、排気通路16からの排気は流路503に導入され、次いで、通路522を経て流路502に導入され、通路512を経て最下流側である流路501に導入された後、外部に向かうことになる。
これに対し、ステップS304にて流路503のNOx堆積量P3の方が大きいと判定されたときにはステップS306に進み、切換弁制御部64にて流路503(図中(3)と示す)を下流側にする位置、つまり、流入方向切換弁508が流路502及び流路503の上流側を覆うとともに、流入方向切換弁518が流路501の下流側及び流路502を覆う位置にそれぞれ作動されて一連のルーチンを抜ける。よって、この場合には、流路501、流路502及び流路503内の排気流れはこの順序で直列方向に組み合わせられ、排気の流れの方向が上述とは逆転される。換言すれば、まず流路501に導入され、通路522を経て流路502に導入され、次いで、通路512を経て最下流側である流路503に導入された後、外部に向かうことになる(図2)。
そして、上記Sパージ運転はSパージ運転監視部66で監視されている。詳しくは、図4に示されるように、同図のステップS401にてSパージ運転時であると判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS402に進み、流路501,502,503の各温度Ti(i=1〜3)を検出する。これら流路501,503の各温度T1,T3は温度センサ38,42で検出され、また、流路502の温度T2は図示しない温度センサにて検出される。
次に、ステップS403では、流路501,502,503の各温度Tiが熱劣化を回避するための上限温度TU以下であるか否かが判別され、当該各温度Tiのいずれも上限温度TUを超えていないと判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS404に進み、所定期間tが経過するまで各温度Tiと上限温度TUとを比較しつつ、Sパージ運転を実施する。そして、この所定期間tが経過した場合にはステップS405に進んでSパージ運転を終了し、一連のルーチンを抜ける。
一方、ステップS403にて、流路501,502,503の各温度Tiのうち、いずれかの温度が上限温度TUを超えていると判定された場合にはステップS406に進み、触媒の熱劣化を防ぐべくリッチ運転を禁止して一連のルーチンを抜ける。
以上のように、本発明によれば、リッチスパイク時には吸蔵されたNOxを放出還元すべくNOx吸蔵触媒50に還元剤が供給され、更に、Sパージ時には堆積されたSOxを放出すべく還元剤と触媒内の酸素とを反応させてNOx吸蔵触媒50を昇温させるが、切換弁制御部64は、この一連のリッチ操作に際し、流入方向切換弁508,518を作動させる。
より詳しくは、NOx吸蔵触媒の特性は、図5に示されるように、触媒内のSOx堆積量をみると、入口側が非常に多く、出口側では少なくなるとの極端な右下がりの分布になる(図中、斜線で示す)。これは、SOxもNOxと同様に入口側で吸蔵され易く、出口側は吸蔵するSOxやNOxがガス中に存在しなくなるからである。
ここで、このSOx堆積量分布において、従来の如くそのままSパージ運転が実施された場合には、入口側には高濃度の還元剤が供給され易いことから、この入口側のSOxを十分に放出することができる。しかしながら、このSパージ運転は運転状態の変動によって不完全になる場合があり、この場合には、入口側から放出されたSOxは出口側に至るまでの間に再び堆積され、触媒の性能回復が困難になるのである。特に、近距離走行用の車両の場合には、エンジン停止が頻繁に実施されると触媒温度のモニタが困難になり、触媒の過昇温防止等によるリッチ運転の禁止条件が成立し易くなってSパージ運転が不完全になる頻度が高くなる。
これに対し、本発明によれば、Sパージ運転時には現在のSOx堆積量P1,P3を推定し、切換弁制御部64がSOx堆積量Piの多い方の流路501(或いは503)が最下流側となるように流路501,502,503内の排気流れの方向を逆転させ、より多く被毒されている流路501(或いは503)内のSOxを脱離させる。つまり、NOx吸蔵触媒50内に堆積したSOxは、出口側に至るまでの間に再び堆積される可能性がなく、出口側から触媒の外部に向けて確実に放出されて触媒の性能回復が図られる。更に、触媒内から触媒外に放出されるまでに要する期間も短縮化され、ひいてはSパージに要する期間を短くすることができる。更にまた、仮にSパージ運転が不完全になったとしても、触媒内のSOxは触媒外に放出されて必ずパージ効果が得られているので、Sパージ終了後に再度Sパージが要求されることもない。
この結果、NOx吸蔵触媒の昇温化を図る頻度が大幅に少なくなり、還元剤の添加量も低減され、リッチスパイク時の燃費低減が図られる。
また、S被毒量推定部62によるSOx堆積量の推定精度が高くなれば、切換弁制御部64による流入方向切換弁508,518の適切な作動がなされ、SOxを触媒内からより一層確実に放出することができる。
更に、Sパージ運転監視部66では、いずれかの流路501,502,503の温度が熱劣化回避のための上限温度TUを超えたときにはリッチスパイクを禁止することから、NOx吸蔵触媒50の耐久性の向上に寄与する。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、上記実施形態では、NOx吸蔵触媒50が3つの流路501,502,503に区画されているが、必ずしもこの形態に限定されるものではない。つまり、任意の複数の流路に区画することができる。
また、上記実施形態では、排気温度センサ38や触媒温度センサ42を用いて流路501や流路503の各温度をそれぞれ検出しているが、この構成に代えて流路501の内部に温度センサを設けるとともに、流路503の内部にも温度センサを設けてそれぞれ検出しても良い。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置が適用されるエンジンシステム構成図である。 NOx吸蔵触媒の断面図である。 ECUが実行する排気流入方向の切り換え制御ルーチンを示すフローチャートである。 ECUが実行するSパージ制御ルーチンを示すフローチャートである。 触媒内のS濃度分布を説明する図である。
符号の説明
2 内燃機関
16 排気通路
50 NOx吸蔵触媒
60 ECU(電子コントロールユニット)
62 S被毒量推定部(SOx堆積量推定手段)
64 切換弁制御部(切換弁制御手段)
501 第1の流路(1)
502 第2の流路
503 第3の流路(3)
508 流入方向切換弁(切換弁)
518 流入方向切換弁(切換弁)

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気通路に介装されており、内部に複数の流路が並設され、且つ、該各流路内の排気流れを直列方向に組み合わせるとともに、リーン運転時に排気中のNOxを吸蔵してリッチ運転時に該吸蔵されたNOxを放出還元するNOx吸蔵触媒と、
    該NOx吸蔵触媒に配設され、前記直列方向に組み合わされた各流路内の排気流れの方向を逆転可能に切り換える切換弁と、
    前記直列方向に組み合わされた各流路内の排気流れの両端箇所に対するSOxの堆積量を推定するSOx堆積量推定手段と、
    リッチスパイク時であって所定高温にまで昇温されたSパージ運転時には、前記両端箇所の推定されたSOxの堆積量のうち、いずれか多い方の箇所が下流側となるように前記切換弁を作動させる切換弁制御手段と
    を具備したことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記SOx堆積量推定手段は、総燃料流量及び該燃料中のS濃度に基づいてSOxの堆積量を演算する一方、前記両端箇所に対するS濃度に基づいてSOxの放出量を演算し、前記演算されたSOxの堆積量及び前記演算されたSOxの放出量に基づいて前記両端箇所に対するSOxの堆積量を推定していることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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