JP2006274913A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 内燃機関の排気通路に介装されており、内部に複数の流路が並設され、且つ、各流路内の排気流れを直列方向に組み合わせるとともに、リーン運転時に排気中のNOxを吸蔵してリッチ運転時に吸蔵されたNOxを放出還元するNOx吸蔵触媒と、NOx吸蔵触媒に配設され、直列方向に組み合わされた各流路内の排気流れの方向を逆転可能に切り換える切換弁と、直列方向に組み合わされた各流路内の排気流れの両端箇所に対するSOxの堆積量を推定するSOx堆積量推定手段と(S303)、リッチスパイク時であって所定高温にまで昇温されたSパージ運転時には、両端箇所の推定されたSOxの堆積量のうち、いずれか多い方の箇所が下流側となるように切換弁を作動させる切換弁制御手段とを具備する(S305,306)。
【選択図】 図3
Description
詳しくは、当該排気浄化装置は、並列に区分された第1から第3までの3つの構造体を備え、これら第1から第3の各構造体内には、NOx吸蔵剤、酸化触媒(三元触媒)等がそれぞれ備えられている。これにより、NOxの吸蔵や放出、HC及びCOの浄化等の各機能が発揮されるとともに、構造のコンパクト化が図られる。しかしながら、NOx吸蔵剤にはSOxも吸蔵され(S被毒と呼ばれる)、そのSOxの放出も必要となる。
すなわち、上記特許文献1に記載の排気浄化装置では、各構造体の前段部分を活性させるために排気の流れ方向を切り換える点については考慮されているが、リッチスパイク時における排気の流れ方向の切り換えについては格別の配慮がなされていない。
また、請求項2記載の発明によれば、SOx堆積量の推定精度が向上し、SOxは触媒内からより一層確実に放出可能となる。
図1は本発明に係る排気浄化装置が適用されるディーゼル機関(以下、エンジンという)2を示す。同図に示されるように、エンジン2の各気筒4には燃料噴射装置を有した燃料供給系6が配設されている。この気筒4には、吸気弁8の開弁により燃焼室10に新気を導入させる吸気通路12と、排気弁14の開弁により燃焼室10からの排気を導出させる排気通路16とが接続されている。
一方、排気通路16の下流側の適宜位置には後述するNOx吸蔵触媒50が介装されている。このNOx吸蔵触媒50は、排気空燃比がストイキオよりも希薄(リーン)状態のときに排気中のNOxを吸蔵するのに対し、排気空燃比が過濃(リッチ)状態にて排気中に還元剤としての未燃燃料(HC)や一酸化炭素(CO)が存在するときに、吸蔵したNOxの放出還元を行う。なお、NOx吸蔵触媒50の機能については公知である。
エアクリーナからの新気は、過給機18を介して吸気通路12に入ってインタークーラ20に達し、給気スロットル22で調整された後、各気筒4の燃焼室10内に導かれる。そして、燃料供給系6から供給される燃料の燃焼により、クランク軸30及びフライホイール32を作動させる。燃焼が終了すると、排気は排気通路16に排出され、NOx吸蔵触媒50に導入される。
具体的には、図2に示されるように、NOx吸蔵触媒50は円筒状の触媒本体500を備え、この触媒本体500の内部は3つの流路501,502,503が区画されている。より詳しくは、第1の流路501及び第3の流路503は触媒本体500の長手軸方向に沿って筒状に延び(同図(a))、これら流路501及び流路503は触媒本体500の外周縁に沿ってこの縁の内側に形成されており、触媒本体500の直径部分を境にして上側には流路501が(同図(b))、下側には流路503が(同図(c))それぞれ配設されている。
触媒本体500の中心軸部分、つまり、流路502の中央部分には、上記長手軸方向に沿って筒状のロッド支持部504が配設されており、ロッド支持部504内にはロッド506が貫挿されている。このロッド506の両端部分は触媒本体500の両端面からそれぞれ突出し、ロッド506の一端側には係止部514を介して流入方向切換弁(切換弁)508が固定され、ロッド506の他端側にも係止部516を介して流入方向切換弁(切換弁)518が固定されている。更に、このロッド506の他端側は継手524を介して駆動軸526に連結され、駆動軸526はECU60からの指示信号に応じて回転される。つまり、ECU60からオン信号が出力されると、この駆動軸526の回転がロッド506に伝達され、各流入方向切換弁508,518もロッド506と同方向に回転される。
再び図1に戻ると、本実施形態においては、NOx吸蔵触媒50の上流側の適宜位置に、HCをNOx吸蔵触媒50に直接供給する添加インジェクタ44が配設され、この添加インジェクタ44は燃料添加ライン46を介してポンプ48に接続されている。
ここで、上述したNOx吸蔵触媒50は酸化雰囲気にて排気中のNOxを吸蔵する一方、NOx吸蔵量の増加に伴う触媒の性能低下を抑制すべく、NOx吸蔵量が飽和に至る前にリッチ運転へ間欠的に切り換えるリッチスパイクを行ってNOx吸蔵触媒50の再生を図る。更に、NOx吸蔵触媒50内に堆積されたSOxは当該リッチスパイク時にも分解されないことから、SOx堆積量の増加に伴う触媒の性能低下(S被毒)を抑制すべく、SOx堆積量が飽和に至る前にSOxが脱離する所定高温に昇温させ、堆積したSOxの放出(Sパージ)を行ってNOx吸蔵触媒50の再生を図る。これらにより排気の浄化が良好に行われる。
このS被毒量推定部62では、上述の各種センサ36、38、40、42等の信号に応じてリッチスパイクの指示がなされ、更に、触媒温度が約650℃程度にまで上昇した後には、流路501及び流路503に対する現在のSOxの堆積量を推定している。
そして、このSパージ運転監視部66では、流入方向切換弁508,518の作動時以降における流路501,502,503の温度のうち、いずれかの温度が熱劣化上限温度TUを超えているか否かを監視している。
同図のステップS301では、まずリッチスパイク時であるか否かが判別され、筒外リッチ中であると判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS302に進み、次に、Sパージ運転時であるか否かが判別される。そして、リッチ、且つ、高温であると判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS303に進む。一方、ステップS301にてリッチスパイク時ではない、或いはステップS302にてSパージ運転時ではないと判定されたときには一連のルーチンを抜ける。
次いで、ステップS304では、これら推定されたSOx堆積量P1とSOx堆積量P3とを比較し、SOx堆積量P1が堆積量P3よりも大きいか否かが判別される。そして、流路501のSOx堆積量P1の方が大きいと判定された場合、すなわち、YESのときにはステップS305に進み、切換弁制御部64にて流路501(図中(1)と示す)を下流側にする位置、つまり、流入方向切換弁508が流路501の上流側及び流路502を覆うとともに、流入方向切換弁518が流路502及び流路503の下流側を覆う位置に作動されて一連のルーチンを抜ける。よって、この場合には、流路503、流路502及び流路501内の排気流れはこの順序で直列方向に組み合わせられ、排気通路16からの排気は流路503に導入され、次いで、通路522を経て流路502に導入され、通路512を経て最下流側である流路501に導入された後、外部に向かうことになる。
以上のように、本発明によれば、リッチスパイク時には吸蔵されたNOxを放出還元すべくNOx吸蔵触媒50に還元剤が供給され、更に、Sパージ時には堆積されたSOxを放出すべく還元剤と触媒内の酸素とを反応させてNOx吸蔵触媒50を昇温させるが、切換弁制御部64は、この一連のリッチ操作に際し、流入方向切換弁508,518を作動させる。
ここで、このSOx堆積量分布において、従来の如くそのままSパージ運転が実施された場合には、入口側には高濃度の還元剤が供給され易いことから、この入口側のSOxを十分に放出することができる。しかしながら、このSパージ運転は運転状態の変動によって不完全になる場合があり、この場合には、入口側から放出されたSOxは出口側に至るまでの間に再び堆積され、触媒の性能回復が困難になるのである。特に、近距離走行用の車両の場合には、エンジン停止が頻繁に実施されると触媒温度のモニタが困難になり、触媒の過昇温防止等によるリッチ運転の禁止条件が成立し易くなってSパージ運転が不完全になる頻度が高くなる。
また、S被毒量推定部62によるSOx堆積量の推定精度が高くなれば、切換弁制御部64による流入方向切換弁508,518の適切な作動がなされ、SOxを触媒内からより一層確実に放出することができる。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
また、上記実施形態では、排気温度センサ38や触媒温度センサ42を用いて流路501や流路503の各温度をそれぞれ検出しているが、この構成に代えて流路501の内部に温度センサを設けるとともに、流路503の内部にも温度センサを設けてそれぞれ検出しても良い。
16 排気通路
50 NOx吸蔵触媒
60 ECU(電子コントロールユニット)
62 S被毒量推定部(SOx堆積量推定手段)
64 切換弁制御部(切換弁制御手段)
501 第1の流路(1)
502 第2の流路
503 第3の流路(3)
508 流入方向切換弁(切換弁)
518 流入方向切換弁(切換弁)
Claims (2)
- 内燃機関の排気通路に介装されており、内部に複数の流路が並設され、且つ、該各流路内の排気流れを直列方向に組み合わせるとともに、リーン運転時に排気中のNOxを吸蔵してリッチ運転時に該吸蔵されたNOxを放出還元するNOx吸蔵触媒と、
該NOx吸蔵触媒に配設され、前記直列方向に組み合わされた各流路内の排気流れの方向を逆転可能に切り換える切換弁と、
前記直列方向に組み合わされた各流路内の排気流れの両端箇所に対するSOxの堆積量を推定するSOx堆積量推定手段と、
リッチスパイク時であって所定高温にまで昇温されたSパージ運転時には、前記両端箇所の推定されたSOxの堆積量のうち、いずれか多い方の箇所が下流側となるように前記切換弁を作動させる切換弁制御手段と
を具備したことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記SOx堆積量推定手段は、総燃料流量及び該燃料中のS濃度に基づいてSOxの堆積量を演算する一方、前記両端箇所に対するS濃度に基づいてSOxの放出量を演算し、前記演算されたSOxの堆積量及び前記演算されたSOxの放出量に基づいて前記両端箇所に対するSOxの堆積量を推定していることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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JP2005094558A JP2006274913A (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | 内燃機関の排気浄化装置 |
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JP2000073741A (ja) * | 1998-08-26 | 2000-03-07 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の排気浄化装置 |
JP2001280179A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-10-10 | Mazda Motor Corp | エンジンの排気浄化装置 |
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- 2005-03-29 JP JP2005094558A patent/JP2006274913A/ja active Pending
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