JP2006273339A - 詰め替え用パウチ - Google Patents

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敬隆 青木
Yasunori Motosawa
安典 本澤
Yasushi Otsuka
康司 大塚
Wakako Yoshimura
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Abstract

【課題】 ヒートシールパターンにより注出口部を設けた詰め替え用パウチにおいて、内容物の充填適性、注出口部の開封性、開口性がよく、内容物充填後のパウチの輸送や取り扱いの際にも、誤って注出口部が開封されることのない詰め替え用パウチを提供する。
【解決手段】 パウチ上部のコーナー部に、パウチの上端から下方に注出口部50を形成するヒートシール部7の内側ラインの最上部迄の間に10〜20mmのスペースをとって、斜め上方に向く先細りの注出口部を設け、その下側部は所要幅のヒートシール部を残して切り欠き、上側部はパウチの上端までヒートシールし、該注出口部の開封位置には、開封手段として少なくとも該注出口部の下側部の所要幅のヒートシール部から上側部を通過してパウチの上端に至る迄の長さの直線状のハーフカット線10とその上端にノッチ11を設けて詰め替え用パウチを構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、詰め替え用パウチに関し、更に詳しくは、流動性を有する内容物を密封包装し、内容物を使用する際には、パウチの上部にヒートシールにより形成された注出口部を開封して、専用の容器などに移し替えて使用する詰め替え用パウチにおいて、内容物充填シール後の輸送やその他の取り扱い時に、誤って注出口部が開封される危険性が少なく、それでいて内容物の使用時には、手で容易に注出口部を開封できるように、注出口部の開封構造を改善した詰め替え用パウチに関する。
従来、液状などの流動性を有する内容物を密封包装し、内容物を使用する際に、専用の容器などに移し替えて使用する詰め替え用パウチとしては、内容物の他の容器への移し替えを容易に且つ安全に行えると同時に、安価で空パウチが嵩張らず使用後の廃棄処理なども容易に行えることが望ましく、この点から、パウチの上部にヒートシールパターンで狭い幅の注出口部を設けた形式の詰め替え用パウチが多く採用されるようになっている。
しかし、このような注出口部付きパウチは、共通の欠点として、注出口部を開封する際、鋏などの道具を使用する場合は別として、手で注出口部の先端部を引き裂いて開封する場合は、所定の位置できれいに開封することが意外に難しく、また、開封された注出口部が開口し難いという問題があり、更に、内容物を注出する際にも、注出の途中で開口された注出口部が閉塞しやすくなるという問題もあった。
このような問題点を解決するために、注出口部の形状や開封手段などを種々改善した注出口部付きの詰め替え用パウチが提案されている。
具体的な例として、例えば、(1)内部に流動性を有する内容物が密封包装されるスタンディングパウチ形式のパウチであって、該パウチの上部のコーナー部に、外周、即ち、先端部、両側部、両肩部がヒートシールされてなる斜め上方に向く形状の注出口部が設けられると共に、該注出口部の両側に切り欠き部が設けられ、更に、該パウチの少なくとも一方の壁面フィルムに、該注出口部から注出口部の反対側のパウチ底部コーナー部寄りの位置にかけて、該注出口部では幅と高さが大きく、斜め下方に向かって徐々に幅と高さが小さくなり、下部では略一定の幅と高さとなる曲線状の膨らみ部が、その上面および両側面がそれぞれ面状をなすように、即ち、各部の断面が台形をなす形状に設けられた構成の詰め替え用パウチがある。また、このパウチの注出口部には、易開封性手段として、ノッチとレーザー光照射によるハーフカット線とを組み合わせて設けることが記載されている(特許文献1参照)。
また、(2)積層フィルムを袋状にヒートシールして形成され、上部のコーナー部に、外縁部がヒートシールされ両側に切り欠き部が設けられ斜め外側上方に向く狭い巾の注出口部が設けられたパウチにおいて、該注出口部の両側のヒートシール部の内側ラインが、注出口部の先端側から基部にかけて通液路の両側で平行または先細り角度(α)が10°以下の傾斜をもつように形成され、更に、注出口部の基部で外側に折り返され、一方はパウチの上端に、もう一方はパウチの側端に向けて、いずれも折り返し角度(β)が45°〜65°の鋭角をなす形状に形成され、また、両側の積層フィルムの少なくとも注出口部の通液路を含む領域に外側に凸状となる膨らみ部が設けられた構成の詰め替え用パウチがある。また、このパウチでも注出口部には開封手段を設けることが記載され、図1〜図9には、開封手段として、ハーフカット線とその端部にノッチを設けた例が図示されている(特許文献2参照)。
特開2000−85801号公報(第2頁〜第4頁、図1、図2) 特開2004−1867号公報(第2頁〜第7頁、図1〜図9)
前記(1)に記載された発明の詰め替え用パウチによれば、パウチに充填された内容物を他の容器に移し替える際に、注出口部の先端部をノッチとハーフカット線を利用して容易に切り取って注出口部を開封することができる。また、開封された注出口部は、注出口部から注出口部の反対側のパウチ底部コーナー部寄りの位置にかけて設けられた前記膨らみ部により、自動的に保形性よく開口するので、粘度の高い内容物でも注出口部への流動、および注出口部からの注出を容易に行え、また、注出の途中で注出口部が閉塞することもなく、口径の小さなボトルなどに対しても、内容物を外にこぼすことなく安全且つ容易に最後まで移し替えることができる。
しかし、このような詰め替え用パウチでも、パウチ上部のコーナー部に設けられた注出口部は、予めその両側が切り欠かれて斜め外側上方を向き突出する形状に設けられており、しかも注出口部の開封位置には、ノッチとハーフカット線とが設けられているので、注出口部の開封を容易に行えるという利点がある反面、パウチの輸送やその他の取り扱いの際に、誤って注出口部が開封されるという問題があった。
また、前記(2)に記載された発明の詰め替え用パウチによれば、パウチに充填された内容物をボトルなどの口径の小さな容器に移し替える際にも、注出口部の先端部を、ノッチとハーフカット線とを利用して容易に切り取って注出口部を開封することができる。そして、開封された注出口部は、その部分に設けられた膨らみ部により自然に保形性よく開口すると共に、ボトルの口部に十分な深さで差し込むことができ、更に、注出口部とその両側に設けられた切り欠き部との形状により、内容物の注出の途中で、開口した注出口部が閉塞することも防止できるので、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
しかし、この詰め替え用パウチの場合も、前記(1)に記載された発明の詰め替え用パウチと同様に、パウチの上部のコーナー部に設けられた前記形状の注出口部は、予めその両側が切り欠かれており、且つ、その注出口部の開封位置には、ノッチとハーフカット線とが設けられているので、注出口部の開封は容易に行えるものの、パウチの輸送やその他の取り扱いの際には、誤って注出口部が開封されるという問題があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その課題は、液状などの流動性を有する内容物を密封包装し、内容物を使用する際には、パウチの上部にヒートシールにより形成された注出口部を開封して、ボトルなどの他の容器に移し替えて使用する詰め替え用パウチの分野において、内容物を充填する際の充填シール装置に対する適性がよく、また、注出口部の開封が容易で、且つ開封された注出口部の開口性および開口した注出口部の保形性がよく、内容物注出の途中で注出口部が閉塞することもなく、更に、内容物を充填シールしたパウチの輸送やその他の取り扱いの際にも、誤って注出口部が開封されるようなことがないように包装の安全性を向上させた詰め替え用パウチを生産性よく提供することである。
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、周囲の端縁部がヒートシールにより封止され、流動性を有する内容物が密封包装される積層フィルム製のパウチにおいて、パウチ上部の一方のコーナー部に、斜め外側上方に向く先細り形状の注出口部が、その先端部および両側の側部をヒートシールして形成され、且つ、該注出口部は、パウチの上端から下方に該注出口部を形成するヒートシール部の内側ラインの最上部までの距離(h)が10〜20mmとなるように、注出口部の上側にスペースをとって形成され、該注出口部の両側の側部のうち、下側の側部には、所要幅のヒートシール部を残して切り欠き部が設けられ、上側の側部には、パウチの上端までヒートシール部が設けられ、該注出口部の先端側の開封位置には、開封手段として、少なくとも該注出口部の下側の側部のヒートシール部から上側の側部のヒートシール部を通過してパウチの上端に至るまでの長さの直線状のハーフカット線と、その上側の端部にノッチが設けられ、更に、該パウチの上部の端縁部を封止するヒートシール部のうち、該注出口部が設けられた位置の上部を除く部分のヒートシール部は、内容物の充填前の段階では未シールの開口部とし、内容物の充填後にヒートシールして密封するようにしたことを特徴とする詰め替え用パウチからなる。
本発明において、パウチの形式は、特に限定はされず、四方シール形式や三方シール形式などの平パウチのほか、スタンディングパウチに代表される自立性を有する形式のパウチなど、パウチ上部の一方のコーナー部にヒートシールにより注出口部を形成できるパウチであれば何でもよい。
これらの中でも、スタンディングパウチは、自立性に優れると共に外観もよく、内容物充填シール後のパウチの取り扱いが容易になり、また、店頭などにおける陳列効果にも優れる点で特に好ましい。
前記注出口部の下側の側部の所要幅のヒートシール部は、3〜6mm幅の範囲であることが好ましい。
前記ヒートシール部の幅が3mm未満の場合は、パウチに破袋の危険性があり、また、6mmを超える場合は、パウチに充填された内容物を、口径の小さいボトルなどの容器に移し替える際に邪魔になるため好ましくない。
前記ハーフカット線は、パウチの積層フィルムの表面側から総厚みの1/15〜1/2程度の深さに設けることが好ましい。
ハーフカット線を設ける方法は、刃物を使用する機械的手段で設けることもできるが、その深さを所望の深さに安定して設けるためにはレーザー光照射による方法を用いることがより好ましい。
ハーフカット線は、1本でもよいが、引き裂き方向がずれる場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に、各1本または各2本などのように複数のハーフカット線を平行、または中心のハーフカット線に収斂する形状、或いは、平行なハーフカット線とそれに斜めに交差するハーフカット線を加えた形状などに設けることができる。
また、ハーフカット線の角度は、注出口部の傾斜角度とも関連するため単独では決められないが、垂直に近い角度から水平寄りの角度まで可能な範囲で任意の角度に設けることができる。
前記ノッチは、一般的に用いられている一字形やV字形のノッチでもよいが、特に、ノッチを利用して注出口部を開封した後の角部が鋭角になると手を傷つける危険性があるため、角部が鈍角になる形状、または丸みをもつ形状に設けることが好ましい。
請求項2に記載した発明は、少なくとも前記注出口部の積層フィルムに外側に膨らむエンボス部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の詰め替え用パウチからなる。
前記エンボス部は、注出口部の開口を補助するために設けるものであり、その形状は任意でよいが、少なくとも注出口部の先端側の開封位置を含む部分から注出口部の基部を含む領域に設けることが好ましい。このようなエンボス部は、注出口部の片側の面の積層フィルムのみに設けてもよいが、注出口部の両面の積層フィルムに設けることが更に好ましい。
また、注出口部の積層フィルムに前記ハーフカット線とエンボス部とを、その一部が重なるように設ける場合、作業方法としては、先にエンボス部を設けた後、その上にレーザー光照射により非接触でハーフカット線を設けることが好ましく、それによりエンボス部に対しても安定した深さのハーフカット線を設けることができる。
請求項3に記載した発明は、前記パウチの底部が、自立性を有する形式に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の詰め替え用パウチからなる。
前記パウチの底部を自立性を有する形式に形成する方法は、例えば、パウチの底部を、前後の壁面の積層フィルムの下部の間に、底面フィルムを内側に折り返して挿入し、その周囲の端縁部をヒートシールして形成されるガセット部を有する形式に形成するだけでもよいが、特に、外観と共に自立性に優れたスタンディングパウチ形式に形成することが更に好ましい。
前記スタンディングパウチ形式は、パウチの底部を、前後の壁面の積層フィルムの下部の間に、底面フィルムを内側に折り返して挿入して形成されるガセット部を有する形式で形成すると共に、内側に折り込まれた底面フィルムの両側下端近傍には半円形などのスポット状の底面フィルム切り欠き部を設けておいて、そのガセット部を内側が両側から中央部にかけて湾曲線状などに凹状となる船底形のシールパターンでヒートシールして形成するものであり、パウチの底部をこのように形成することにより、内容物を充填した際、パウチの底部が前後に大きく広がりフラットに近い底面が形成されると共に、底部の外周にはヒートシール部による脚部が形成されるため、 外観に優れると同時に、パウチに優れた自立性が付与されるものである。
尚、前記ガセット部をヒートシールする船底形のシールパターンは、前記内側が両側から中央部にかけて湾曲線状に凹状となる船底形のシールパターンのほかに、内側の中央部が所定の幅で低く、その両端からパウチの両側の側部まで傾斜をもって直線状に高くなる船底形のシールパターンであってもよい。
請求項1に記載した発明によれば、詰め替え用パウチを前記のように構成しているので、以下に列挙するような作用効果を得ることができる。
(1)パウチの注出口部をヒートシールパターンにより形成しており、プラスチックの成形体などを取り付けていないので、低コストでパウチを製造することができ、且つ、注出口部が嵩張ることがなく、内容物の充填の際、充填シール装置への空パウチの供給が容易で効率よく充填シールすることができる。また、使用後のパウチは偏平にたたむことができ、廃棄処理も容易に行うことができる。
(2)内容物の充填口にパウチ上部の前記未シールの開口部を使用しているので、比較的開口部の幅が広く、内容物を容易に充填することができる。
(3)内容物を充填した後、前記開口部をヒートシールにより封止する際も、注出口部の上側に、パウチの上端から下方に該注出口部を形成するヒートシール部の内側ラインの最上部までの距離(h)が10〜20mmとなるようにスペースをとっているので、通常のパウチと同様に、パウチの上部を全幅でヒートシールしても、注出口部の通液路がシールされることはなく、良好に前記開口部をヒートシールすることができ、充填シール装置の前準備などに時間がかからず生産性よく内容物の充填シールを行うことができる。
(4)前記注出口部の両側の側部のうち、下側の側部には、所要幅のヒートシール部を残して切り欠き部が設けられ、上側の側部には、パウチの上端までヒートシール部が設けられると共に、該注出口部の先端側の開封位置には、開封手段として、少なくとも該注出口部の下側の側部のヒートシール部から上側の側部のヒートシール部を通過してパウチの上端に至るまでの長さの直線状のハーフカット線と、その上側の端部にノッチが設けられているので、少なくとも注出口部の下側の側部のヒートシール部にはノッチが設けられておらず、内容物の充填シール後のパウチの輸送やその他の取り扱いの際に、注出口部の下側の側部が引っ掛けられたとしても開封されるようなことはなくすことができる。
また、注出口部の上側の側部側には、前記ハーフカット線の上側の端部、即ち、パウチの上端にノッチが設けられているが、仮にこのノッチが、パウチの輸送やその他の取り扱いの際に、引っ掛けられてハーフカット線が引き裂かれたとしても、注出口部まではパスが長いので注出口部が開封されることはなくすことができる。
(5)パウチに充填さた内容物を使用する際には、前記パウチの上端のノッチを始点としてハーフカット線に沿って手で引き裂くことにより、注出口部の先端側のヒートシール部が切り取られ、注出口部をその開封位置で開封することができる。
開封された注出口部は、その下側の側部には所要幅のヒートシール部を残して切り欠き部が設けられているので、パウチに充填された内容物を、口径の小さいボトルなどに移し替える場合でも、例えば、注出口部の下側の側部をボトルの口部にあてがいながら注出することができるので、注出口部の位置ズレを防止できると共に、その状態でパウチを傾けることにより、先細り形状の注出口部がその内圧により容易に開口し、内容物を安全に移し替えることができる。
また、前記注出口部の開封の際には、注出口部の上側に面積の大きいヒートシール部、即ち、前記スペースが設けられているので、この部分を摘まみ部に使用することができ、注出口部の開封操作を容易に行うことができる。
請求項2に記載した発明によれば、請求項1に記載した発明の詰め替え用パウチの構成において、少なくとも前記注出口部の積層フィルムに外側に膨らむエンボス部が設けられた構成としているので、請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、パウチに充填された内容物を使用する際、ノッチを始点としてハーフカット線に沿って手で引き裂いて注出口部の先端部を切り取ることにより、注出口部が開封されると同時に、エンボス部により自動的に保形性よく開口する。
従って、注出口部の開口性が一層優れると共に、注出の途中で注出口部が閉塞することも確実に防止できるようになる。
請求項3に記載した発明によれば、請求項1または2に記載した発明の詰め替え用パウチの構成において、前記パウチの底部が、自立性を有する形式に形成された構成としているので、請求項1または2に記載した発明の作用効果に加えて、内容物を充填シールしたパウチが自立性を有するようになり、パウチの取り扱いが容易になると共に、内容物を他の容器に移し替える際にも、注出口部を開封したパウチを立てて置くことができ、移し替えの操作を一層容易に行えるようになる。
特に、パウチの底部をスタンディングパウチ形式に形成した場合は、前述したように、自立性に優れると同時に外観にも優れているので、店頭などでの陳列効果にも優れたものにすることができる。
本発明の詰め替え用パウチに用いる積層フィルムとしては、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられ、簡単な構成では、基材フィルム層にシーラント層を積層した構成の積層フィルムが用いられるが、パウチに充填される内容物や、内容物充填後の加熱処理の有無などの使用条件、或いは、水蒸気その他のガスバリヤー性、遮光性、各種の機械的強度など必要とされる性能に応じて、更に上記基材フィルム層とシーラント層との間などに水蒸気その他のガスバリヤー層や、遮光層、強度向上層などを積層した構成の積層フィルムを使用することができる。
上記基材フィルム層や水蒸気その他のガスバリヤー層、遮光層、強度向上層、シーラント層などは、それぞれを単独の層で形成してもよいが、複数の層を積層して形成することもできる。
前記基材フィルム層には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルの二軸延伸フィルムのほか、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などのポリアミドの二軸延伸フィルム、そして、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどを好適に使用することができる。
これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて積層して使用することもできる。
前記ガスバリヤー層としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、MXD6、ポリアクリロニトリル(PAN)などのフィルムのほか、アルミニウム箔、或いは、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ITOなどの無機酸化物やアルミニウムなどの金属の蒸着層、またはPVDCの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルム(ONフィルム)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)などを使用することができる。
前記無機酸化物や金属の蒸着層は、蒸着やスパッタリング、イオンプレーティングなどの手段で、前記基材フィルム上に厚みが200〜1200Å程度になるように堆積させて形成することができる。
前記無機酸化物の蒸着層は、単独の層で形成してもよいが、複数の層で形成することにより一層優れたガスバリヤー性を得ることができる。
また、前記無機酸化物の蒸着層は、その接着性を向上させ、或いは亀裂などの損傷を防止して優れたガスバリヤー性を有効に発揮させるため、その上下の面に接着性向上層、保護層、ガスバリヤー性向上層などの目的で、反応型アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シランカップリング剤を含有させたアクリル系樹脂、金属アルコキシドを含有させた水溶性高分子、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物などの樹脂層を設けて複合層としてガスバリヤー層を形成することができる。
前記ガスバリヤー層のうち、アルミニウム箔、またはアルミニウムの蒸着層を設けたフィルムは、不透明であるため遮光層を兼ねることもできる。
前記強度向上層としては、前記基材フィルムのいずれかを適宜追加積層してもよく、二軸延伸高密度ポリエチレンフィルムなどを防湿層を兼ねて積層することもできる。
前記基材フィルム層とガスバリヤー層、遮光層、強度向上層との積層には、公知のドライラミネーション法または押し出しラミネーション法(サンドイッチラミネーション法)を用いることができる。
前記シーラント層には、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPE)、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーのほか、ポリプロピレンまたはその共重合体などを使用することができる。
シーラント層の積層は、上記の樹脂をフィルム状に製膜し、ドライラミネーション法または押し出しラミネーション法で積層する方法、或いは、上記の樹脂を押し出しコートして積層する方法などを採ることができる。但し、内容物がシーラント層に浸透しやすいものの場合は、ドライラミネーション法で積層することが好ましい。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の詰め替え用パウチの第1の実施例の構成を示す正面図である。
図2は、本発明の詰め替え用パウチの第2の実施例の構成を示す正面図である。
但し、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの図面に限定されるものではない。
図1に示した詰め替え用パウチ100は、その胴部および底部をスタンディングパウチ形式のパウチに製袋したものであり、底部が常法に従って、前後の壁面の積層フィルム1、1′の下部の間に、底面フィルムを内側に折り返して底面フィルム折り返し部2まで挿入してなるガセット部4を有する形式で形成され、内側に折り込まれた底面フィルムの両側下端近傍には、この場合、半円形の底面フィルム切り欠き部3a 、3b が設けられ、ガセット部4が、内側が両側から中央部にかけて湾曲線状に凹状となる船底形の底部シール部5でヒートシールされて形成されている。また、パウチ100の胴部は、前後の壁面の積層フィルム1、1′の両側端縁部を側部シール部6a 、6b でヒートシールして形成されている。
そして、パウチ100の上部の一方のコーナー部(図において左側のコーナー部)には、斜め外側上方に向く先細り形状の注出口部50が、その先端部および両側の側部を、先端部のヒートシール部7a 、下側の側部の所要幅のヒートシール部7b 、そして、上側の側部はヒートシール部7でヒートシールして形成され、且つ、該注出口部50は、パウチ100の上端から下方に該注出口部50を形成するヒートシール部の内側ラインの最上部までの距離hが10〜20mmとなるように、該注出口部50の上側にスペースをとって形成され、該注出口部50の両側の側部のうち、下側の側部には、所要幅のヒートシール部7b を残して切り欠き部9が設けられ、上側の側部には、パウチ100の上端までヒートシール部7が設けられると共に、該注出口部50の先端側の開封位置には、開封手段として、少なくとも該注出口部50の下側の側部の所要幅のヒートシール部7b から上側の側部のヒートシール部を通過してパウチ100の上端に至るまでの長さの直線状のハーフカット線10と、その上側の端部にノッチ11が、この場合、V字形に設けられ、更に、パウチ100の上部の端縁部を封止するヒートシール部のうち、注出口部50が設けられた位置の上部を除く部分のヒートシール部、即ち、上部シール部8の部分は、内容物の充填口に使用するため、内容物の充填前の段階では未シールの開口部とし、内容物の充填後にヒートシールしてパウチ100を密封するように構成したものである。
尚、前記ハーフカット線10は、図では1本のハーフカット線で示したが、前述したように、中心のハーフカット線の両側に各1本または各2本などのように複数のハーフカット線を平行、または中心のハーフカット線に収斂する形状、或いは、平行なハーフカット線とそれに斜めに交差するハーフカット線を加えた形状などに設けることができる。
このようにハーフカット線の本数および形状は、引き裂きラインが所望の範囲内に安定するように任意に設定することができる。
例えば、複数のハーフカット線を平行に設ける場合、それぞれの間隔は、できるだけ狭いことが好ましく、レーザー光照射の送りピッチとして1mm程度の間隔に設けることが好ましい。
また、前記ハーフカット線10は、その応用形態として、注出口部50の下側の側部の所要幅のヒートシール部7b から上側の側部のヒートシール部を通過してパウチ100の上端に至るまでの長さのうち、下側の側部の所要幅のヒートシール部7b から上側の側部の所要幅(3〜6mm程度)のヒートシール部までの長さとし、そこから上のパウチ100の上端に至る長さの部分はミシン目線状の断続的な切り目線に換え、その上側の端部にノッチ11を設けることもできる。その場合、ミシン目線状の断続的な切り目線とハーフカット線との引き裂きラインのつながりをよくするため、例えば、ハーフカット線の上側の端部をY字形などのように二股に開いた形状に形成してもよい。
前記のような構成を採ることにより、詰め替え用パウチ100は、注出口部を含むパウチ全体が積層フィルムで形成されているので、低コストで製造できると同時に、積層フィルムの選定により、液状の内容物を安全に密封包装することができる。また、使用前および使用後の空パウチは嵩張らず、その保管や輸送を効率よく行うことができ、使用後の廃棄の際にも偏平に畳めるので廃棄物の減容化に寄与することができる。
詰め替え用パウチ100に内容物を充填する際には、内容物の充填口にパウチ上部の前記未シールの開口部、即ち、上部シール部8の部分を使用しているので、比較的開口部の幅が広く、内容物を容易に充填することができる。
内容物を充填した後、前記開口部をヒートシールにより封止する際も、注出口部50の上側に、パウチの上端から下方に該注出口部を形成するヒートシール部の内側ラインの最上部までの距離hが10〜20mmとなるようにスペースをとっているので、通常のパウチと同様に、パウチ100の上部を全幅でヒートシールしても、注出口部50の通液路がシールされて塞がれることはなく、良好に前記開口部をヒートシールすることができ、充填シール装置の前準備などに時間がかからず生産性よく内容物の充填シールを行うことができる。
また、注出口部50の両側の側部のうち、下側の側部には、所要幅のヒートシール部7b を残して切り欠き部9が設けられ、上側の側部には、パウチ100の上端までヒートシール部7が設けられると共に、注出口部50の先端側の開封位置には、開封手段として、少なくとも注出口部50の下側の側部の所要幅のヒートシール部7b から上側の側部のヒートシール部を通過してパウチ100の上端に至るまでの長さの直線状のハーフカット線10と、その上側の端部にノッチ11が設けられているので、少なくとも注出口部50の下側の側部のヒートシール部7b にはノッチが設けられておらず、内容物の充填シール後のパウチ100の輸送やその他の取り扱いの際に、注出口部50の下側の側部が引っ掛けられたとしても開封されるようなことはなくすことができる。
また、注出口部50の上側の側部側には、前記ハーフカット線10の上側の端部、即ち、パウチ100の上端にノッチ11が設けられているが、仮にこのノッチ11が、パウチの輸送やその他の取り扱いの際に、引っ掛けられてハーフカット線10が引き裂かれたとしても、注出口部50まではパスが長いため注出口部50が開封されることはなくすことができる。
パウチ100に充填さた内容物を使用する際には、パウチ100の上端のノッチ11を始点としてハーフカット線10に沿って手で引き裂くことにより、注出口部50の先端部を容易に切り取ることができ、それにより注出口部50をその開封位置で開封することができる。
上記注出口部50の開封の際には、注出口部50の上側に面積の大きいヒートシール部、即ち、前記スペースが設けられているので、この部分を摘まみ部に使用することができ、注出口部50の開封操作を容易に行うことができる。
開封された注出口部50は、その下側の側部には所要幅のヒートシール部7b を残して切り欠き部9が設けられているので、パウチ100に充填された内容物を、口径の小さいボトルなどに移し替える場合でも、例えば、注出口部50の下側の側部をボトルの口部にあてがいながら注出することができるので、注出口部50の位置ズレを防止することができる。
また、注出口部50の側部をボトルの口部にあてがった状態でパウチ100を傾けることにより、先細り形状の注出口部50がその内圧により容易に開口し、内容物を安全に移し替えることができる。
そして、詰め替え用パウチ100は、その胴部および底部が前記スタンディングパウチ形式に形成されているので、液状の内容物が充填されたパウチ100は、その底部と胴部が前後に大きく広がると共に、底部の外周には底部シール部5による脚部が形成されるため、優れた自立性が付与され、取り扱いやすく、外観にも優れ、また、容量の割にコンパクトに包装することができる。
次に、図2は、本発明の詰め替え用パウチの第2の実施例の構成を示す正面図であり、図2に示した詰め替え用パウチ200は、前記図1に示した詰め替え用パウチ100の構成において、注出口部50の前後の積層フィルム1、1′に、注出口部50の先端部近傍からハーフカット線10と交差し、注出口部50の基部よりもパウチ200の内部側となる領域にかけて、長円形状で外側に膨らむエンボス部Sを、その長手方向の中心線が注出口部50の中心線と略一致し、且つパウチ200の前後で対称形となるように追加して設けると共に、前記ハーフカット線10の上側の端部、即ち、パウチ200の上端に設けたノッチ11の形状を、V字形のノッチから、図示したように、V字形の両側の傾斜線が下方から上方に向かって、丸みをもって曲線状に大きく広がる形状のノッチ11に変更して設けて構成したものであり、上記エンボス部Sの追加と、ノッチ11の形状の変更以外は、総て図1に示した詰め替え用パウチ100と同様に形成して構成したものである。
前記長円形状のエンボス部Sは、幅方向の断面がドーム形に膨らむ形状でもよいが、外側から内側にかけて等高線のように段階的に高さが高くなる形状、言い換えれば、下側から上側にかけて、段階的に底辺が小さくなる台形を二段または三段に積み重ねたような形状に設けることが更に好ましい。
このように段を有する形状にエンボス部Sを設けることにより、エンボス部Sのリブ効果が増すため、注出口部50の開口部の保形性を向上できると同時に、例えば、エンボス部Sの膨らみ高さを圧縮する方向に力が加わってエンボス部Sが潰された場合でも復元しやすくなる効果が得られる。
一般に、パウチの一部に狭い幅の注出口部を設け、その注出口部から内容物を注出すると、注出口部は一旦内容物で膨らんだ状態となるが、注出の途中で注出口部の基部の近辺で、パウチの膨らみ形状により、両側の積層フィルムが接近して注出口部が閉塞されやすくなる問題がある。この点、前記のようにエンボス部Sを、注出口部50の先端部近傍からハーフカット線10と交差し、注出口部50の基部よりもパウチの内部側となる領域にかけて設けることにより、注出口部50を開封と同時に自動的に開口できると共に、注出の途中で注出口部50の基部の近辺で注出口部50が閉塞されやすくなる問題も解決することができる。
このようなエンボス部Sの高さは、最高部で2〜4mm程度の高さになるように設けることが好ましい。
また、エンボス部Sの形状は、図では幅が一定な長円形状で示したが、これに限定はされず、例えば、注出口部50の形状に対応して、先端部側からパウチの内部側に向けて幅が広くなる長楕円形状など、注出口部50の開口を補助すると共に、注出口部50の閉塞を防止できる形状であれば、任意の形状に設けることができる。
前記のような構成を採ることにより、詰め替え用パウチ200は、前記図1に示した詰め替え用パウチ100の構成において、注出口部50の前後の積層フィルム1、1′に前記のような外側に膨らむエンボス部Sが追加して設けられると共に、前記ハーフカット線10の上側の端部、即ち、パウチ200の上端に設けられたノッチ11の形状が、V字形の両側の傾斜線が下方から上方に向かって、丸みをもって曲線状に大きく広がる形状に変更して設けられた構成としているので、図1に示した詰め替え用パウチ100で説明した作用効果に加えて、パウチ200に充填された内容物を使用する際に、ハーフカット線10の上側の端部、即ち、パウチ200の上端に設けられたノッチ11を始点としてハーフカット線10に沿って注出口部50の先端部を手で切り取ることにより、注出口部50が開封されると同時にエンボス部Sにより自動的に保形性よく開口する。また、内容物の注出の途中で注出口部50が閉塞することも防止することができる。
また、注出口部50を開封した後のノッチ11の残存部分は、丸みをもった曲線状の形状であるため、この部分で手指が擦られても傷つけられるようなことはなく、安全性についても一層向上させることができる。
次に、本発明の詰め替え用パウチの製造方法について、簡単に説明する。
本発明の詰め替え用パウチは、パウチの上部の一方のコーナー部に設けた注出口部と、その周辺のヒートシール部、切り欠き部、そして、注出口部の開封手段として設けたノッチ、ハーフカット線、そして、注出口部の開口性をよくするために設けたエンボス部などの構成に特徴を有するものであり、パウチ自体の形式は、前述したように、四方シール形式や三方シール形式などの平パウチのほか、スタンディングパウチなどの自立性を有する形式に形成することができる。
従って、基本的には、採用するパウチの形式に対応して、製袋可能な製袋機を選択し、これに注出口部およびその周辺のヒートシール部を形成するためのヒートシール装置、切り欠き部、ノッチなどを設けるための打ち抜き装置、ハーフカット線を設けるためのレーザー光照射装置、そして、エンボス部を設けるためのエンボス装置などを適宜追加付設することにより、本発明の詰め替え用パウチを生産性よく製造することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
図1に示した構成の詰め替え用パウチ100を作製することとし、以下の構成の積層フィルムを使用し、以下の寸法でパウチを作製して実施例1の詰め替え用パウチとした。
(1)壁面用積層フィルム1,1′の構成
(外側)二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムと記載する)(厚み12μm)/接着剤/二軸延伸ナイロンフィルム(以下、ONフィルムと記載する)(厚み15μm)/接着剤/アルミニウム箔(厚み7μm)/接着剤/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(以下、L・LDPEフィルムと記載する)(厚み110μm)
(2)底面用積層フィルムの構成
(外側)PETフィルム(厚み12μm)/接着剤/ONフィルム(厚み15μm)/接着剤/アルミニウム箔(厚み7μm)/接着剤/L・LDPEフィルム(厚み90μm)
上記各フィルムの貼り合わせは、いずれもドライラミネーション法で行い、各フィルムの間の接着剤は、ドライラミネート用の二液硬化型ポリウレタン系接着剤を使用したものである。
(3)パウチの寸法
パウチ100の寸法は、外形寸法で幅が135mmで、長さが230mmとし、底部のガセット部4の長さ、即ち、底面フィルムの折り返し長さは40mmとした。
注出口部50は、パウチ上部の左側のコーナー部でパウチの左側の端部から中央部に向けて40mmまでの領域に、略図示した形状で、パウチの上端から下方に注出口部を形成するヒートシール部の内側ラインの最上部までの距離hを17mmとし、その傾斜角度(注出口部の中心線とパウチの底辺とのなす角度)は35°とした。
また、注出口部50の先端側の開封位置には、開封手段として、図示したように、注出口部50の下側の側部の所要幅のヒートシール部7b から上側の側部のヒートシール部を通過してパウチ100の上端に至るまでの長さに直線状のハーフカット線10を、この場合、1本ではなく、平行に5本、その線間隔(ピッチ)を1mmとして、レーザー光照射により設け、その上端の中心部にV字形のノッチ11を設けた。
尚、ハーフカット線10を設けた位置における注出口部50の両側のヒートシール部を除いた部分の幅(開口幅)は16mmとなるように形成し、注出口部50の下側の側部の所要幅のヒートシール部7b の幅は、略4.5mmとなるように切り欠き部9を設けて構成した。
図2に示した構成の詰め替え用パウチ200を作製することとし、前記実施例1の詰め替え用パウチの構成において、パウチに用いた積層フィルムを下記の構成に変更すると共に、注出口部50の前後の積層フィルム1、1′に、ハーフカット線10を設ける前に図2に示したように長円形状のエンボス部S(幅11mm、長さ40mm)を注出口部50の先端部近傍から注出口部50の基部よりも17mm程度パウチ200の内部側となる領域にかけて追加して設け、また、ハーフカット線10の上側の端部に設けたノッチ11の形状を、図示したように、V字形の両側の傾斜線が下方から上方に向かって、丸みをもって曲線状に大きく広がる形状のノッチ11に変更して設けたほかは、総て実施例1と同様に作製して実施例2の詰め替え用パウチを作製した。
(1)壁面用積層フィルム1,1′の構成
(外側)ONフィルム(厚み15μm)/接着剤/アルミニウム蒸着(蒸着厚み400Å)PETフィルム(以下、アルミ蒸着PETフィルムと記載する)(厚み12μm)/接着剤/L・LDPEフィルム(厚み120μm)
(2)底面用積層フィルムの構成
(外側)ONフィルム(厚み15μm)/接着剤/アルミ蒸着PETフィルム(厚み12μm)/接着剤/L・LDPEフィルム(厚み100μm)
この場合も、上記各フィルムの貼り合わせは、いずれもドライラミネーション法で行ったものであり、各フィルムの間の接着剤は、ドライラミネート用の二液硬化型ポリウレタン系接着剤を使用したものである。
(試験およびその結果)
以上のように作製した実施例1、2の詰め替え用パウチを評価するため、充填シール装置を用いて、それぞれの詰め替え用パウチに、未シールの上部の開口部(上部シール部8の部分)から内容物として液体シャンプーを約550ml充填した後、パウチ上部の端縁部を、その全幅でヒートシールしてパウチを密封した。
上記ヒートシールにおいて、注出口部50の上側のパウチの端縁部は、予めヒートシール部7でヒートシールされているため、二度シールされることになるが、特に問題はなく、良好にヒートシールすることができた。
上記のように作製した実施例1、2の詰め替え用パウチによる包装体は、いずれも優れた自立性を有し、外観もよく、取り扱い性にも優れていた。
次いで、上記実施例1、2の包装体を、10個詰め段ボール箱にそれぞれ10個ずつ整列させて包装した箱を3箱ずつ作製し、トラック積みで500kmの輸送試験を行った後、各包装体を取り出して、ハーフカット線10の部分の引き裂きなどによる破損の有無を調べた結果、破損されたものは全くなかった。
次に、各包装体に充填された液体シャンプーの移し替え試験を行うため、各包装体のノッチ11の両側を摘んでノッチ11からハーフカット線10に沿って引き裂いたところ、実施例1、2の各包装体とも、引き裂きラインがハーフカット線10の範囲から外れることはなく、容易に手で引き裂いて注出口部50を開封することができた。
この時、実施例2の包装体は、注出口部50の積層フィルム1、1′にハーフカット線10と交差してエンボス部Sが設けられているので、開封と同時に注出口部50が自動的に開口し、その開口部の保形性も良好であった。
続いて、充填された液体シャンプーを移し替える容器として、口部の内径が26mmのプッシュポンプ付きプラスチックボトルを用意し、そのポンプを取り外して口部を開口させ、その口部に、前記注出口部50を開封した実施例1、2の各包装体の注出口部50の下側の側部をあてがうようにして液体シャンプーの移し替えを行ったところ、実施例1、2の各包装体とも、液体シャンプーが飛び出して外にこぼれることもなく安全に注出を開始することができ、また、注出の途中で注出口部50が閉塞することもなく、最後まで安全に液体シャンプーを移し替えることができた。
本発明の詰め替え用パウチは、例えば、シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、家庭用液体洗剤、その他液体調味料、食用油、各種の飲料など、液状の内容物を密封包装し、内容物を使用する際に、ボトルなどの他の容器に移し替えて使用するような詰め替え用の包装容器として特に好適に使用できるものであるが、内容物や用途に関しては特に制限はない。
本発明の詰め替え用パウチの第1の実施例の構成を示す正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第2の実施例の構成を示す正面図である。
符号の説明
1、1′ 積層フィルム
2 底面フィルム折り返し部
3a 、3b 底面フィルム切り欠き部
4 ガセット部
5 底部シール部
6a 、6b 側部シール部
7 ヒートシール部
7a 先端部のヒートシール部
7b 下側の側部の所要幅のヒートシール部
8 上部シール部
9 切り欠き部
10 ハーフカット線
11 ノッチ
h パウチの上端から下方に注出口部を形成するヒートシール部の内側ラインの最上部までの距離
S エンボス部
50 注出口部
100、200 詰め替え用パウチ

Claims (3)

  1. 周囲の端縁部がヒートシールにより封止され、流動性を有する内容物が密封包装される積層フィルム製のパウチにおいて、パウチ上部の一方のコーナー部に、斜め外側上方に向く先細り形状の注出口部が、その先端部および両側の側部をヒートシールして形成され、且つ、該注出口部は、パウチの上端から下方に該注出口部を形成するヒートシール部の内側ラインの最上部までの距離(h)が10〜20mmとなるように、注出口部の上側にスペースをとって形成され、該注出口部の両側の側部のうち、下側の側部には、所要幅のヒートシール部を残して切り欠き部が設けられ、上側の側部には、パウチの上端までヒートシール部が設けられ、該注出口部の先端側の開封位置には、開封手段として、少なくとも該注出口部の下側の側部のヒートシール部から上側の側部のヒートシール部を通過してパウチの上端に至るまでの長さの直線状のハーフカット線と、その上側の端部にノッチが設けられ、更に、該パウチの上部の端縁部を封止するヒートシール部のうち、該注出口部が設けられた位置の上部を除く部分のヒートシール部は、内容物の充填前の段階では未シールの開口部とし、内容物の充填後にヒートシールして密封するようにしたことを特徴とする詰め替え用パウチ。
  2. 少なくとも前記注出口部の積層フィルムに外側に膨らむエンボス部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の詰め替え用パウチ。
  3. 前記パウチの底部が、自立性を有する形式に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の詰め替え用パウチ。
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