JP2006273278A - ダクト構造体 - Google Patents

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実 柴田
Katsuhiro Katagiri
勝広 片桐
Kimio Sakakibara
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Abstract

【課題】 被接触体への車両の接触による衝撃がインストルメントパネルにまで及ぶ場合に、該車両に接触した被接触体を好適に保護することのできるダクト構造体を提供する。
【解決手段】センターダクト12には係合部35が突設されており、該係合部35の先端部の両側面には係合突起35aが突設されている。また、センターデフロスターダクト11において、前記係合部35に対向する箇所には、一対の突起37が突設されている。各突起37の先端部には、係合孔37aがそれぞれ透設されている。この係合孔37aには、その一部である上部を突起37の外面で車両進行方向における上方に開口させることにより、開口部が形成されている。そして、この開口部を通じて、係合孔37aと係合突起35aとの係脱、ひいては一対の突起37と係合部35との係脱が可能とされる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両のインストルメントパネルの内側に配置されるダクト構造体に関するものである。
従来、例えば、特許文献1には、車両の衝突時において、インストルメントパネルに搭乗者の頭部が当たった場合、搭乗者へ加わる衝撃を緩和する車両用インストルメントパネルが記載されている。この特許文献1に記載のインストルメントパネルの裏側には、その車幅方向略中央部に設けられたセンタエア吹出口に接続されてなるセンタ用空調エア通路(ダクト構造体)が配設されている。このセンタ用空調エア通路は、インストルメントパネルとロアダクトとの間の空間部に設けられており、車幅方向に離間して配置される一対の縦板より構成されている。これら一対の縦板の上端部はインストルメントパネルに溶着されている。一方、前記一対の縦板の下端部は、ロアダクトのスリットに挿通されている。この状態で、縦板の下端部に設けられた突部がスリットの周縁部に対して下方で係合されている。これにより、センタ用空調エア通路を構成する一対の縦板が、インストルメントパネル及びロアダクトそれぞれに対して固定されている。
特許文献1に記載のインストルメントパネルにおいては、車両内方からの衝撃がインストルメントパネルに入力された場合に、インストルメントパネルの変形が許容されるようになる。すなわち、車両の衝突時に搭乗者の頭部が、車両内方からインストルメントパネルに当たり、該インストルメントパネルに対して下方への荷重が加わった場合、縦板の突部とロアダクト(スリットの周縁部)との係合が解除される。そして、各縦板がスリットを通じて下方へ移動することにより、各縦板の下方への移動分だけインストルメントパネルの変形が許容されるようになる。
特開2003−220853号公報
ところで、近年の車両においては、車両内部における搭乗者の保護性能の向上は言うに及ばず、車両が誤って、例えば軽車両(例えば、自転車)、歩行者、動物(例えば、犬、猫)等といった被接触体に接触した場合の、車両外部における被接触体の保護性能の向上も強く要求されている。そこで、近年の車両には、このような要求に応えるべく、車両先端において、例えばバンパー、ボンネット等を変形しやすくする等の工夫が凝らされたものがある。しかし、極稀にではあるが、このような接触による衝撃が、フロントウインドウ等を介してインストルメントパネルにまで及ぶ場合がある。このような場合、上記特許文献1のようにインストルメントパネルの裏側にダクト構造体を配設したものは、そのダクト構造体がインストルメントパネルの変形を阻害してしまうおそれがある。これについて、上記特許文献1では、車両内部における衝撃の緩和については考慮されているが、車両外部における衝撃の緩和については何ら開示乃至示唆されておらず、車両外部における保護性能の向上という観点では不十分と言わざるを得ない。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被接触体への車両の接触による衝撃がインストルメントパネルにまで及ぶ場合に、該車両に接触した被接触体を好適に保護することのできるダクト構造体を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明のダクト構造体は、車両において車室内に配設されたインストルメントパネルに組み付けられており、空気調和装置から供給される空調空気を車室内の中央部に送り出すためのセンターダクトと、該空調空気をフロントウインドウに送り出すためのセンターデフロスターダクトとを備えるダクト構造体であって、前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトは、前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトの一方に突設された係合部と、前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトの他方に突設された被係合部とを相互に係合させることにより、一体に連結された状態にて前記インストルメントパネルに組み付けられているものであるとともに、前記車両の外部から前記インストルメントパネルに対して衝撃が入力された場合に、該衝撃による前記インストルメントパネルの変形に伴って前記センターデフロスターダクトを移動させるべく、前記係合部と前記被係合部との係合を解除するための解除手段を有していることを要旨とする。
上記構成のダクト構造体において、センターダクト及びセンターデフロスターダクトは、係合部と被係合部とが相互に係合されることにより、一体に連結されている。このため、該ダクト構造体によれば、双方のダクト同士が連結されて安定に保持された状態でインストルメントパネルへ容易且つ迅速に組み付けられるようになる。また一方、このダクト構造体は、係合部と被係合部との係合を解除するための解除手段を有している。例えば、歩行者等といった被接触体に車両が接触する際、その接触による衝撃がインストルメントパネルにまで及ぶ場合がある。このような場合、ダクト構造体は、解除手段により、係合部と被係合部との係合を解除する。つまり、ダクト構造体は、係合部及び被係合部の係合によってセンターダクト及びセンターデフロスターダクトが一体に連結された状態でインストルメントパネルに組み付けられているものではあるが、衝撃がインストルメントパネルに入力された場合には、その連結を解除することができる。このため、衝撃の入力時には、センターデフロスターダクトは、その衝撃を逃がすように、該衝撃によるインストルメントパネルの変形に伴って移動可能となる。従って、センターデフロスターダクトに阻害されることなく、インストルメントパネルの十分な変形が許容されるため、被接触体に加わる衝撃が好適に緩和される。その結果、被接触体への車両の接触による衝撃がインストルメントパネルにまで及ぶ場合に、該車両に接触した被接触体を好適に保護することができるようになる。
請求項2に記載の発明のダクト構造体は、請求項1に記載の発明において、前記被係合部には係合孔が凹設されており、前記係合部には、前記係合部と前記被係合部とが係合した場合に、該係合孔に収容される係合突起が突設されており、前記解除手段は、前記係合孔の一部を前記被係合部の外面で開口させることによって形成される開口部により構成されてなることを要旨とする。
上記構成によれば、インストルメントパネルに対して車両外方からの衝撃が入力された際には、係合孔の開口部を通じて係合突起を係合孔の外部へと脱退させることができる。このため、係合部と被係合部との係合を円滑に解除することができ、センターダクト及びセンターデフロスターダクトの連結をスムーズに解除することができる。
請求項3に記載の発明のダクト構造体は、請求項2に記載の発明において、前記センターダクトには、前記係合部が板状をなすように突設され、この板状をなす前記係合部の外面には、前記係合突起が車両横方向へ突設されるとともに、前記センターデフロスターダクトには、前記被係合部が板状をなすように突設され、この板状をなす前記被係合部には、前記係合孔が車両横方向へ凹設されており、該係合孔には前記解除手段として、該係合孔の一部を前記被係合部の外面で重力方向の上方に開口させる開口部が形成されていることを要旨とする。
上記構成によれば、解除手段である開口部は、被係合部の外面で重力方向の上方に開口するように形成されている。このため、インストルメントパネルに対して車両外方からの衝撃が入力されると、被係合部は、その係合孔の開口部から係合突起を抜け出させるように、係合部に対して車両下方へ移動する。その結果、衝撃の入力時に、被係合部と係合部との係合を迅速に解除することができる。
請求項4に記載の発明のダクト構造体は、請求項2に記載の発明において、前記センターデフロスターダクトには、前記係合部が板状をなすように突設され、この板状をなす前記係合部の外面には、前記係合突起が車両横方向へ突設されるとともに、前記センターダクトには、前記被係合部が板状をなすように突設され、この板状をなす前記被係合部には、前記係合孔が車両横方向へ凹設されており、該係合孔には前記解除手段として、該係合孔の一部を前記被係合部の外面で重力方向の下方に開口させる開口部が形成されていることを要旨とする。
上記構成によれば、解除手段である開口部は、被係合部の外面で重力方向の下方に開口するように形成されている。このため、インストルメントパネルに対して車両外方からの衝撃が入力されると、係合部は、その係合突起を係合孔の開口部から抜け出させるように、被係合部に対して車両下方へ移動する。その結果、衝撃の入力時に、被係合部と係合部との係合を迅速に解除することができる。
本発明のダクト構造体によれば、車両と被接触体との衝突時において、被接触体に対する衝撃を好適に緩和することができる。
以下、本発明のダクト構造体を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、ダクト構造体の概略構成について説明する。図1に示すように、ダクト構造体10は、センターデフロスターダクト11とセンターダクト12とを有している。これらセンターデフロスターダクト11とセンターダクト12とは、ヒンジ13を介して一体に連結されている(図3参照)。なお、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12は、車両のインストルメントパネル20の内側において、空気調和装置(図示略)に接続されることにより、その空気調和装置から供給される空調空気を車室内に送り出すものである。すなわち、図2に示すように、センターダクト12は、インストルメントパネル20の中央部に設けられた一対のセンタベント22を介して空調空気を車室内の中央部に送り出すためのものである。また、センターデフロスターダクト11は、インストルメントパネル20の前端部でフロントウインドウ23に対向して設けられたセンターデフロスターグリル24を介して、空調空気を該フロントウインドウ23に送り出すためのものである。
次に、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12の詳細な構成を説明する。なお、以下の記載では特に説明がない限り、車両の進行方向(前進方向)を前方と規定し、上下方向は、車両進行方向における上下方向に一致するものとする。
まず、センターデフロスターダクト11について説明する。図3に示すように、センターデフロスターダクト11の下部には第1導入口11aが開口されているうえ、該センターデフロスターダクト11の上部には第1排出口11bが開口されている。第1導入口11aには、空気調和装置から延びるダクト(図示略)が接続されている。第1排出口11bは、センターデフロスターグリル24に対向して配置され、該センターデフロスターグリル24に接続されている。このため、空気調和装置からセンターデフロスターダクト11の第1排出口11bまで導かれた調和空気は、センターデフロスターグリル24を通じて車室内へ排出される。
図1及び図2に示すように、センターデフロスターダクト11の両側部には、車幅方向に延びる筒状の第1取付部14がそれぞれ設けられている。各第1取付部14には、サイドデフロスターダクト15の一端部が取り付けられている。また、各第1取付部14の内部は、サイドデフロスターダクト15の内部に連通されている。このため、空気調和装置から第1取付部14まで導かれた調和空気はサイドデフロスタ26を通じて車室内へ排出される。
次に、センターダクト12について説明する。センターダクト12の下部には第2導入口12aが開口されているうえ、後部には一対の第2排出口12bが開口されている(図1及び図3参照)。第2導入口12aには、空気調和装置から延びるダクト(図示略)が接続されている。一対の第2排出口12bは、センタベント22にそれぞれ対向して配置され、該センタベント22に接続されている。このため、空気調和装置からセンターダクト12の第2排出口12bまで導かれた調和空気は、センタベント22を通じて車室内へ排出される。
センターダクト12の両側部には、車幅方向に延びる筒状の第2取付部16がそれぞれ設けられている。各第2取付部16にはサイドベントダクト17の一端部がそれぞれ取り付けられるようになっている。また、各第2取付部16の内部は、センターダクト12の内部に連通されている。このため、空気調和装置から第2取付部16まで導かれた調和空気はサイドレジスタ27を通じて車室内へ排出される。
図3に示すように、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12は、第1ダクト部材31、第2ダクト部材32及び第3ダクト部材33の3つのダクト部材から形成されている。第1ダクト部材31は、センターデフロスターダクト11の後部及びセンターダクト12の底部以外の箇所(上部及び側部)を形成するものである。第2ダクト部材32は、センターデフロスターダクト11の前部を形成するものである。第3ダクト部材33は、センターダクト12の底部を形成するものである。
これら第1〜第3ダクト部材31,32,33は、それぞれ所定の成形材料を用いた射出成形により成形される。なお、これら第1〜第3ダクト部材31,32,33のうち第1ダクト部材31(後述の第1壁部31a,第2壁部31b)が、本実施形態の射出成形部を構成する。前記成形材料は、可撓性を有する材料であって、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート等の合成樹脂、及びそれらの合成樹脂の変性物やアロイ等が挙げられる。
第1ダクト部材31は、センターデフロスターダクト11の後部を構成する第1壁部31aと、センターダクト12の上部及び側部を構成する第2壁部31bとより構成されている。第1壁部31aと第2壁部31bとはヒンジ13を介して連結されている。より詳しくは、第1壁部31aの下端と、該下端に対向する第2壁部31bの下端とがヒンジ13を介して連結されている。この第1ダクト部材31は、第1壁部31aと第2壁部31bとがヒンジ13を介して繋がった状態で射出成形により製造される。
ヒンジ13には、車幅方向(図3の紙面に直交する方向)に沿って破断予定部13aが形成されている。この破断予定部13aは、上方に向かって開口する溝状に形成されており、ヒンジ13の厚みを薄肉としている。
第2壁部31bの前壁の下部、すなわち該第2壁部31bにおいて前記第1壁部31aに対向する箇所の下部には、係合部35が突設されている。係合部35は、長板状をなすように形成されており、第2壁部31bの壁面から前方(第1壁部31a側)に向かって延設されている。さらに、図4に示すように、係合部35の先端部の両側面には、係合突起35aが突設されている。また、このような係合突起35aを有する係合部35は、車幅方向に沿って所定間隔おきに複数設けられている。
第1壁部31aにおいて、前記係合部35に対向する箇所には、被係合部としての一対の突起37が突設されている。これら突起37は、それぞれ長板状をなすように形成されており、第1壁部31aの壁面から後方(第2壁部31b側)に向かって延設されている。また、これら一対の突起37は、車幅方向Aに沿って対向して設けられている。さらに、各突起37の先端部には、係合孔37aがそれぞれ透設されている。このような係合孔37aを有する突起37は、各一対ずつが各係合部35とそれぞれ対応する位置関係となるように設けられている。
係合孔37aには、その一部である上部を突起37の外面(図3中で上面)で車両進行方向における上方、つまりは重力方向の上方に開口させることにより、開口部37bが形成されている(図5(a)参照)。そして、この開口部37bを通じて、係合孔37aと係合突起35aとの係脱、ひいては一対の突起37と係合部35との係脱が可能とされる。すなわち、係合孔37aの開口部37bは、一対の突起37と係合部35との係合状態を解除する解除手段を構成する。
図3に示すように、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12(第1ダクト部材31)が、車両への組付状態とされた場合には、一対の突起37の間に係合部35が係合されるようになっている。また、一対の突起37と係合部35とが係合された場合、係合突起35aは係合孔37aの内部に配置され、該係合孔37aの周縁部に係合されるようになっている。これにより、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12は、互いに連結された状態でインストルメントパネル20の内側に組み付けられる。すなわち、本実施形態では、一対の突起37、係合部35、係合突起35a及び係合孔37aにより、センターデフロスターダクト11とセンターダクト12とを一体に連結している。
なお、一対の突起37及び係合部35において、一対の突起37の先端部間の間隔pは、係合部35の先端部の幅qよりも小さくすることが好ましい(図4参照)。このように、間隔pを幅qよりも小さくすることにより、係合部35を一対の突起37の間に挟持し、一対の突起37と係合部35との係合関係による双方のダクト11,12の連結を確実なものとすることができる。
図1に示すように、センターデフロスターダクト11は、第2ダクト部材32と第1ダクト部材31(第1壁部31a)とを組み合わせることにより、筒状に形成されている。前記第1取付部14は、第1壁部31a及び第2ダクト部材32にそれぞれ突設された半筒部14a,14bを組み合わせることによって形成されている。センターダクト12は、第3ダクト部材33と第1ダクト部材31(第2壁部31b)とを組み合わせることにより、筒状に形成されている。前記第2導入口12aは、第3ダクト部材33の中央部に穿設された長孔33aによって形成されている。また、第1〜第3ダクト部材31,32,33は、凹凸による嵌合、接着、超音波接着、熱溶着等の方法で、互いに固着されている。
次に、本実施形態のダクト構造体の作用について説明する。
上記ダクト構造体10は、センターデフロスターダクト11とセンターダクト12とがヒンジ13を介して一体で構成されているうえ、これら双方のダクト11,12が一対の突起37と係合部35との係合関係により連結されて安定に保持された状態で車両の所定箇所に組み付けられる。このため、双方のダクト11,12を車両の所定箇所に容易且つ迅速に組み付けることができるようになる。
さて、自転車、歩行者等といった被接触体へ車両が誤って接触し、その衝撃がフロントウインドウ23を介してインストルメントパネル20に及ぶ場合、本実施形態では、被接触体への衝撃を以下に示すように緩和している。
すなわち、インストルメントパネル20に対して車両外方から衝撃(図3における矢印S)が入力されると、このインストルメントパネル20は下方へ向かって変形し始め、そのインストルメントパネル20の変形により、センターデフロスターダクト11に荷重が加わる。荷重を加えられたセンターデフロスターダクト11は、インストルメントパネル20とともに下方へ移動し始め、このセンターデフロスターダクト11の移動に伴い、係合部35に対して突起37が移動する。
ここで、突起37の係合孔37aには、開口部37bが設けられていることから、係合孔37aは、その開口部37bを通過させるように、係合突起35aに対して移動される。このため、まず係合孔37aと係合突起35aとの係合が解除される。このように係合孔37a及び係合突起35aの係合が解除されることに伴い、やがて係合部35に対する突起37の係合が解除される。そして、係合部35及び突起37の係合によるセンターデフロスターダクト11とセンターダクト12との連結が解除される。
また一方、図5(b)に示すように、ヒンジ13においては、まず係合部35及び突起37の係合が解除されることに伴い、センターダクト12に対してセンターデフロスターダクト11が移動し始める。すると、センターデフロスターダクト11に加えられた荷重がヒンジ13の破断予定部13aに集中し、やがてこの破断予定部13aが破断する。これにより、ヒンジ13によって連結されていたセンターデフロスターダクト11とセンターダクト12とが切り離される。そして、係合部35及び突起37の係合と、ヒンジ13とによって一体に連結されていたセンターデフロスターダクト11及びセンターダクト12が分離される。
センターデフロスターダクト11は、センターダクト12から分離された結果、インストルメントパネル20の変形による荷重に抗することなく、該荷重の元である衝撃を逃がすように、図6に示す矢印B方向へ脱落する。また、センターデフロスターダクト11の脱落により、インストルメントパネル20において前記荷重が加わる箇所(インストルメントパネル20の上壁)の近傍からセンターデフロスターダクト11が取り除かれる。すなわち、脱落したセンターデフロスターダクト11と、インストルメントパネル20との間には、該インストルメントパネル20の変形を許容し得る空間が形成されることになる。このため、インストルメントパネル20(インストルメントパネルの上壁)は、車両外方からの衝撃に応じての十分な変形が許容される。すなわち、衝撃は、インストルメントパネル20の十分な変形により吸収されて好適に緩和される。
前記の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1) 車両と被接触体との接触時においてインストルメントパネル20に対して車両外方からの衝撃が入力された際には、係合孔37aの開口部37bを通じて該係合孔37aと係合突起35aとの係合が解除され、ひいては係合部35と一対の突起37との係合が解除される。これにより、センターデフロスターダクト11は、センターダクト12から分離し、脱落する。その結果、インストルメントパネル20において前記衝撃を受ける箇所の変形が許容され、該衝撃を吸収するようにインストルメントパネル20が十分に変形する。よって、車両と被接触体との衝突時に被接触体に加わる衝撃を、インストルメントパネル20の十分な変形により好適に緩和することができる。
(2) ヒンジ13には、その肉厚を薄くすることで破断予定部13aが設けられている。そのため、インストルメントパネル20に対して車両外方からの衝撃が入力された際には、破断予定部13aを介してヒンジ13が容易に破断される。従って、センターデフロスターダクト11とセンターダクト12とを迅速に切り離すことができ、センターデフロスターダクト11の脱落が容易となる。
(3) センターデフロスターダクト11に設けられた一対の突起37の間に、センターダクト12に設けられた係合部35が係合することにより、センターデフロスターダクト11とセンターダクト12とが相互に固定され、この状態で車両の所定箇所へダクト構造体10が組み付けられる。そのため、ダクト構造体10を車両へ組み付ける過程で、例えばセンターデフロスターダクト11がセンターダクト12に対し相対回動するといった不具合が解消される。従って、ダクト構造体10を車両の所定箇所に容易且つ迅速に組み付けることができる。
(4) センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12は、連結手段を介して一体化された状態で車両の所定箇所に組み付けられる。従って、本実施形態では、センターデフロスターダクト11とセンターダクト12とを別途車両へ組み付ける構成と比較して、ダクト構造体10の部品点数の削減を図ることができる。また、車両への組み付けの容易化を図ることもできる。
(5) 第1ダクト部材31は、射出成形部としての第1壁部31a及び第2壁部31bがヒンジ13を介して互いに繋がれることにより、一体的に射出成形される。このため、それぞれの射出成形部を各個別に成形するよりも、成形の簡略化を図ることができる。また、射出成形は、例えばブロー成形に比べ、高い寸法精度が得られることから、ヒンジのような薄板状の部材を容易に成形することができる。加えて、成形品(第1ダクト部材31)全体の肉厚も薄くすることが可能であることから、ダクト構造体10の軽量化を図ることが容易となる。また、第2ダクト部材32及び第3ダクト部材33も射出成形により製造されることから、両ダクト部材32,33の肉厚も薄くすることが可能となる。従って、第1ダクト部材31に加えて第2、第3ダクト部材32,33も、ダクト構造体10の軽量化に寄与している。なお、第1ダクト部材31を射出成形により製造することにより、ヒンジ13の肉厚を厚くしたり薄くしたりして所望の形状とすることもできる。
(変形例)
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 本実施形態では、センターデフロスターダクト11に一対の突起37を、センターダクト12に係合部35を設けたが、これら一対の突起37及び係合部35を両者間で逆に設けてもよい。すなわち、センターデフロスターダクト11に係合部35を設けるとともにセンターダクト12に一対の突起37を設けてもよい。この場合、一対の突起37の先端部に設けられる係合孔は、該突起37の外面のうち下面で重力方向の下方に開口されてなる開口部を有するものとする。そして、インストルメントパネル20に対して車両外方からの衝撃が入力された際には、前記下方に開口されてなる開口部を通じて、係合突起35aと係合孔との係合(一対の突起37と係合部35との係合)が解除されるようになる。
・ ヒンジ13を省略してもよい。この場合、インストルメントパネル20に対して車両外方からの衝撃が入力された際には、一対の突起37と係合部35との係合が解除されるだけでセンターデフロスターダクト11とセンターダクト12とが切り離されるようになる。すなわち、ヒンジ13の破断を伴わずして、センターデフロスターダクト11の脱落が可能とされる。
・ 突起37に設けられる係合孔37a、係合部35に設けられる係合突起35aを省略してもよい。この場合、インストルメントパネル20に対して車両外方からの衝撃が入力された際には、一対の突起37の対向面間に設けられた隙間を通じて、一対の突起37と係合部35との係合が解除されるようになる。
・ 本実施形態の係合孔37aに、その開口部37bを塞ぐ閉塞部を設ける構成を採用してもよい。このような構成によれば、該係合孔37aと係合突起35aとがさらに強固に係合されるようになる。この場合、インストルメントパネル20に対して車両外方からの衝撃が入力された際には、前記閉塞部は、その下方から係合突起35aに押圧される。その結果、閉塞部が破断されて開口部が形成される。そして、この開口部を通じて係合突起35aを係合孔37aの外部へと脱退させることができる。
・ 連結手段は、実施形態の突起37、係合部35等に限らず、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12を連結可能であれば、例えば筒(被係合部)と該筒に挿入される柱(係合部)等、何れの構成としてもよい。この場合、インストルメントパネル20に対して車両外方からの衝撃が入力された際には、筒及び柱の双方が前記衝撃に応じて破断されることで、該センターデフロスターダクト11が脱落するようになる。
・ 本実施形態では、破断予定部13aを上方に向かって開口する溝状に形成したが、これを下方に向かって開口する溝状に形成してもよい。また、インストルメントパネル20に対して車両外方からの衝撃が入力された際にヒンジ13が破断されるのであれば、該破断予定部13aを省略してもよい。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトは、それぞれの少なくとも一部が射出成形によって成形される射出成形部から構成されており、これら射出成形部は、一体成形するためにヒンジを介して互いに繋がれてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のダクト構造体。このような構成によれば、成形の簡略化を図ることができる。
・ 前記ヒンジは破断予定部を備えており、該破断予定部は前記ヒンジの厚みが薄肉となるように形成されたものであることを特徴とするダクト構造体。このような構成によれば、インストルメントパネルに対して車両外方からの衝撃が入力された際にヒンジを容易に破断することができる。
本実施形態のダクト構造体を示す斜視図。 インストルメントパネルに組み付けられたダクト構造体を示す斜視図。 図1の3−3線断面図。 図3の4−4線断面図。 (a)は係合孔と係合突起との係合が解除される状態を示す側面図、(b)はヒンジが破断される状態を示す側面図。 センターデフロスターダクトが脱落する状態を示す側断面図。
符号の説明
11…センターデフロスターダクト、12…センターダクト、13…ヒンジ、20…インストルメントパネル、23…フロントウインドウ、35…係合部、35a…係合突起、37…突起、37a…係合孔、37b…開口部。

Claims (4)

  1. 車両において車室内に配設されたインストルメントパネルに組み付けられており、空気調和装置から供給される空調空気を車室内の中央部に送り出すためのセンターダクトと、該空調空気をフロントウインドウに送り出すためのセンターデフロスターダクトとを備えるダクト構造体であって、
    前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトは、前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトの一方に突設された係合部と、前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトの他方に突設された被係合部とを相互に係合させることにより、一体に連結された状態にて前記インストルメントパネルに組み付けられているものであるとともに、
    前記車両の外部から前記インストルメントパネルに対して衝撃が入力された場合に、該衝撃による前記インストルメントパネルの変形に伴って前記センターデフロスターダクトを移動させるべく、前記係合部と前記被係合部との係合を解除するための解除手段を有していることを特徴とするダクト構造体。
  2. 前記被係合部には係合孔が凹設されており、前記係合部には、前記係合部と前記被係合部とが係合した場合に、該係合孔に収容される係合突起が突設されており、前記解除手段は、前記係合孔の一部を前記被係合部の外面で開口させることによって形成される開口部により構成されてなることを特徴とする請求項1に記載のダクト構造体。
  3. 前記センターダクトには、前記係合部が板状をなすように突設され、この板状をなす前記係合部の外面には、前記係合突起が車両横方向へ突設されるとともに、前記センターデフロスターダクトには、前記被係合部が板状をなすように突設され、この板状をなす前記被係合部には、前記係合孔が車両横方向へ凹設されており、該係合孔には前記解除手段として、該係合孔の一部を前記被係合部の外面で重力方向の上方に開口させる開口部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のダクト構造体。
  4. 前記センターデフロスターダクトには、前記係合部が板状をなすように突設され、この板状をなす前記係合部の外面には、前記係合突起が車両横方向へ突設されるとともに、前記センターダクトには、前記被係合部が板状をなすように突設され、この板状をなす前記被係合部には、前記係合孔が車両横方向へ凹設されており、該係合孔には前記解除手段として、該係合孔の一部を前記被係合部の外面で重力方向の下方に開口させる開口部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のダクト構造体。
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