JP2003220853A - 車両用インストルメントパネル - Google Patents

車両用インストルメントパネル

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JP2003220853A
JP2003220853A JP2002019365A JP2002019365A JP2003220853A JP 2003220853 A JP2003220853 A JP 2003220853A JP 2002019365 A JP2002019365 A JP 2002019365A JP 2002019365 A JP2002019365 A JP 2002019365A JP 2003220853 A JP2003220853 A JP 2003220853A
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vehicle
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air
panel body
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JP2002019365A
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Noriaki Takahara
訓昭 高原
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Daikyo Nishikawa Corp
Original Assignee
Nishikawa Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インストルメントパネル本体1とロアダクト
33との間に空間部を形成し、該空間部にセンタ用空調
エア通路23を区画するものにおいて、自動車の前面衝
突の際に、乗員の頭部がインストルメントパネル本体1
から受ける衝撃を十分に緩和する。 【解決手段】 インストルメントパネル本体1の車幅方
向略中央部に収容凹部27を設け、その下側にセンタ用
空調エア通路23を形成する。該センタ用空調エア通路
23の車幅方向両側壁部を構成する一対の縦板63,6
3の上端部を通路上壁部59下面に溶着する一方、下端
部を通路下壁部57のスリット67に挿通させて、該ス
リット67周縁部と縦板63の突部81とを係合させ
る。自動車の前面衝突時に、インストルメントパネル本
体1に乗員の頭部が当たった場合に、スリット67周縁
部と突部81との係合状態を解除して縦板63を下方へ
移動させ、インストルメントパネル本体1を変形させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インストルメント
パネル本体の裏面にアンダパネルを接合して両者の間に
空間部を形成するようにした車両用インストルメントパ
ネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の車両用インストルメ
ントパネルとして、例えば特開平9−323568号公
報に開示されるように、インストルメントパネル本体の
上壁部の裏面に空調エアの流通するロアダクト(アンダ
パネル)を接合するようにしたものが知られている。
【0003】一方、車両が前面衝突した際に乗員がイン
ストルメントパネル本体から受ける衝撃を緩和する技術
として、その衝突時に乗員が前方へ大きく倒れ込んで頭
部がインストルメントパネル本体に当たるようになった
場合、即ちヘッドインパクト時に頭部からの荷重によっ
てインストルメントパネル本体を撓み変形させるように
することが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記前
者の従来例のようにインストルメントパネル本体にロア
ダクトを接合するとインストルメントパネル本体の剛性
は全体として高くなるものの、乗員の頭部からの荷重入
力方向と空調エア通路の側壁部の上下方向に延びる方向
とが略同じとなるため、該側壁部が乗員の頭部に対して
高い剛性を持って突っ張るようになり、頭部への衝撃を
十分に緩和することができない。
【0005】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、インストルメントパネ
ル本体とその裏面に接合されたアンダパネルとの間の空
間部を縦板により区画するものにおいて、縦板の保持構
造に工夫を凝らして、車両が前面衝突した際の乗員の頭
部への衝撃を緩和することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、インストルメントパネル本
体に対して所定以上の荷重が下方へ作用したときに、縦
板の下方への移動を許容するようにした。
【0007】具体的には、請求項1の発明では、インス
トルメントパネル本体とその裏面に接合されたアンダパ
ネルとの間に空間部を形成し、該空間部をその内方に配
設された縦板により区画するようにした車両用インスト
ルメントパネルを前提とする。そして、前記縦板を、そ
の上端側がインストルメントパネル本体の裏面に当接又
は近接する一方、下端側が前記アンダパネルに形成され
たスリットに挿通された状態で、アンダパネルに対して
保持する保持部を設け、その保持部を、前記インストル
メントパネル本体に対して所定以上の荷重が下方へ作用
したときに前記縦板の下方への移動を許容するように構
成するものとする。
【0008】前記の構成によれば、インストルメントパ
ネル本体とロアダクトとの間の空間部が縦板により区画
され、該縦板は、上端側がインストルメントパネル本体
の裏面に当接又は近接する一方、下端側がアンダパネル
に形成されたスリットに挿通された状態でアンダパネル
に対して保持される。このとき、縦板のアンダパネルへ
の保持部は、インストルメントパネル本体に対して所定
以上の荷重が下方へ作用したときに縦板の下方への移動
を許容するように構成されているので、車両が前面衝突
した際、乗員が前方へ大きく倒れ込んで頭部がインスト
ルメントパネル本体に当たった場合に、縦板を下方へ移
動させて、インストルメントパネル本体を撓み変形させ
ることができ、このことで、乗員の頭部への衝撃を十分
に緩和することができる。
【0009】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記アンダパネルを空調エアの流通する空調エア
ダクトとし、前記縦板を、インストルメントパネル本体
の車幅方向略中央部に車室側に向けて開口するセンタ空
調エア通路の車体前後方向に延びる側壁部とするものと
する。
【0010】このことで、縦板によってインストルメン
トパネル本体の車幅方向略中央部にセンタ空調エア通路
が区画される。一方、一般的にインストルメントパネル
本体の車幅方向中央部分には、例えばエアバッグ装置の
ような衝突時の乗員への衝撃を緩和するものが設けられ
ていない。このようなものにおいて、前記した衝突の際
に縦板の下方への移動を許容するようにすることで、前
記請求項1の発明の作用効果が特に有効なものとなる。
【0011】請求項3の発明では、請求項1又は2のい
ずれかの発明において、前記縦板の上端側をインストル
メントパネル本体に振動溶着するものとする。このこと
で、縦板の上端側をインストルメントパネル本体へ容易
にかつしっかりと固定することができるとともに、乗員
の頭部からの衝撃荷重によって縦板の上端側がインスト
ルメントパネル本体の固定部位からずれることを防止し
て、該縦板をスムーズに下方へ移動させることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0013】図1及び図2は、本発明の実施形態に係る
自動車のインストルメントパネルPを示し、このインス
トルメントパネルPはその主体をなすインストルメント
パネル本体1を備え、その内方で車幅方向に延びるイン
パネレインフォースメント(図示せず)に支持されて車
体に取り付けられている。前記インストルメントパネル
本体1は、樹脂材料を射出成形してなり、フロントウイ
ンド(図示せず)下端部近傍から車室内方(車体後方)
へ略水平に延びる本体上壁部3とこの本体上壁部3の車
体後端縁から下方へ延びる本体縦壁部5とを有する。
尚、符号7は計器盤が装着されるメータフードであり、
また符号9は助手席用エアバッグ装置(図示せず)の配
設部である。従って、この実施形態のインストルメント
パネルPは運転席が車体左側に位置する左ハンドル車用
のものである。
【0014】前記本体上壁部3表面の車体前側には、車
幅方向略全体に亘って延びるフロントデフロスタ吹出口
11が形成されているとともに、該フロントデフロスタ
吹出口11の車体後方でインストルメントパネル本体1
の車幅方向両端縁部近傍には、サイドデフロスタ吹出口
13,13がそれぞれ形成されている。また、本体縦壁
部5の車幅方向両端縁近傍にはサイド吹出口15,15
が形成される一方、中央部には運転席側から助手席側へ
順次並設されたセンタエア吹出口17、19、21が形
成されている。
【0015】前記センタエア吹出口17、19、21の
上部には、ナビゲーション装置25を収容するための略
矩形状の収容凹部27が設けられていて、詳しくは後述
するが、該収容凹部27は本体上壁部3と本体縦壁部5
との境界近傍に形成されている。尚、符号29は、オー
ディオ装置等の配設孔を示す。
【0016】前記インストルメントパネル本体1の下方
には、空調ユニット31(図1にのみ示す)が配設され
るとともに、この空調ユニット31で生成された空調エ
アを前記各吹出口11、13、15、17、19、21
へ導くための空調エア通路が設けられており、該空調エ
ア通路はインストルメントパネル本体1とこのインスト
ルメントパネル本体1の本体上壁部3の下面(裏面)に
接合されたアンダパネルとしてのロアダクト33とから
構成されている。
【0017】まず、前記空調ユニット31について説明
すると、この空調ユニット31は車幅方向略中央部に配
置された空調部35とこの空調部35よりも助手席側に
離れて配置された送風部37とからなり、両者35、3
7は互いの下端側がダクト39により接続されている。
前記送風部37は、空気取入口41とシロッコファン4
3とを有するとともに、該シロッコファン43を図示し
ないモータによって駆動して同図に矢印で示すように空
気取入口41から空気を取り入れてその空気をダクト3
9を介して空調部35へ送風するように構成されてい
る。一方、空調部35は、図示しない熱交換器を収容す
る矩形箱状のケーシング45を有するとともに、送風部
37からの空気をケーシング45の下端側から導入して
熱交換器を通過をさせて空調エアとした後、この空調エ
アをケーシング45の上端部に設けられた空調エア吹出
部47から前記ロアダクト33内に流通させるように構
成されている。
【0018】前記ロアダクト33は、図3に示すよう
に、樹脂材料を射出成形してなるパネル状のもので、全
体としてインストルメントパネル本体1の本体上壁部3
に対応する大きさ及び形状を有する。このロアダクト3
3の車体前端側には、断面略U字状のデフロスタ用溝部
49が車幅方向全体に亘って形成されていて、このデフ
ロスタ用溝部49とインストルメントパネル本体1の本
体上壁部3とによって前記フロントデフロスタ吹出口1
1及びサイドデフロスタ吹出口13,13に接続される
デフロスタ用空調エア通路が構成されている。前記デフ
ロスタ用溝部49の底壁の車幅方向略中央部には、前記
空調部35の空調エア吹出部47に接続される空調エア
取入口49aが形成されている。尚、同図の矢印は、空
調エア吹出部47から各空調エア通路に流入する空調エ
アの流れを示す。
【0019】また、前記ロアダクト33の運転席側には
前記インストルメントパネル本体1のメータフード7に
対応した切欠部53が形成される一方、助手席側にはエ
アバッグ装置の配設部9に対応した開口部55が形成さ
れている。そして、これら切欠部53及び開口部55の
間には、インストルメントパネル本体1の前記センタエ
ア吹出口17、19、21に接続されるセンタ用空調エ
ア通路23が設けられている。
【0020】前記センタ用空調エア通路23は、全体と
してロアダクト33の車体前後方向略中央部から車体後
方へ直線的に延びるように形成されるとともに、車体前
後方向の寸法よりも車幅方向の寸法の方が広い形状とさ
れている。図4に示すように、このセンタ用空調エア通
路23の通路下壁部57は、前記ロアダクト33の底壁
部により構成される一方、通路上壁部59は前記収容凹
部27の底壁部により構成されている。すなわち、前記
収容凹部27の開放口27aは、上方から見て、センタ
用空調エア通路23の外形と略重なるように、位置及び
形状が設定されていて、該開放口27aの車幅方向両縁
部から一対の側壁部61,61が本体上壁部3と通路下
壁部57との中間位置まで延びており、該各側壁部61
の下端部に通路上壁部59が連なっている。つまり、イ
ンストルメントパネル本体1の車幅方向略中央部には、
その上側に収容凹部27が設けられる一方、該収容凹部
27の下側に隣接してセンタ用空調エア通路23が設け
られている。
【0021】次に、本発明の特徴として、前記センタ用
空調エア通路23の車幅方向両側壁部は、前記通路上壁
部59の車幅方向両端側から略鉛直に通路下壁部57ま
で延びるように形成された一対の縦板63,63により
構成されている。該縦板63,63は、インストルメン
トパネル本体1及びロアダクト33と別体とされてい
て、図5に示すように、全体が樹脂材料からなる大略矩
形状のものであり、互いに略平行に配置されている。こ
の両縦板63,63の車幅方向の離間距離は、センタエ
ア吹出口17の運転席側端部からセンタエア吹出口21
の助手席側端部までの距離と略同じとされている。
【0022】前記各縦板63は、その上端部が前記通路
上壁部59に溶着される一方、下端部は通路下壁部57
に形成されたスリット67,67に挿通されている。通
路上壁部59の下面には、各縦板63の溶着部位に対応
して該縦板63の上端部を厚み方向両側から挟むように
車体前後方向に延びる一対の突条部73,73が設けら
れている。該一対の突条部73,73は前記縦板63の
厚み寸法よりも若干、広い間隔を空けて形成されてい
て、通路上壁部59と縦板63とを溶着する際には、こ
の一対の突条部73,73の間に縦板63の上端部を挿
入してその上端面を通路上壁部59の下面に当接させた
状態で、図示しない振動溶着機を用いて行うようにして
いる。
【0023】また、各縦板63の下端部には、図5に示
すように、該縦板63の厚み方向両側にそれぞれ延出す
るフランジ79が形成されており、該フランジ79は上
面が縦板63の側面と略直交する平坦面とされる一方、
下面は円弧面とされている。この縦板63の厚み方向両
側面にはフランジ79上面よりも上方へ前記通路下壁部
57の厚み寸法だけ離間した部位に突部81が設けられ
ている。該突部81は、車体前後方向に沿って見て、三
角形状を有するように形成されており、車体前後方向に
略等間隔に4つ設けられている。
【0024】前記各縦板63の通路下壁部57への取り
付けに際しては、まず、該縦板63の上端側を通路下壁
部57の下方からスリット67に挿入して突部81,8
1,…を該スリット67周縁部の下面に当接させる。そ
して、この状態からさらに縦板63を挿入方向に押圧す
ることによって突部81,81,…及びスリット67周
縁部が弾性変形して該突部81,81,…がスリット6
7を通過し、スリット67周縁部の上面と係合するとと
もに、フランジ79上面がスリット67周縁部の下面に
当接して、縦板63がロアダクト33に対して保持され
た状態となる。
【0025】すなわち、前記縦板63の突部81,8
1,…と通路下壁部57のスリット67周縁部とにより
縦板63をロアダクト33に対して保持する保持部が構
成されている。そして、突部81,81,…とスリット
67周縁部との係合力は、それらの形状によって設定さ
れ、具体的には、通常時にインストルメントパネル本体
1の本体上壁部3を所期の支持力で支持して本体上壁部
3の変形を防止する一方、詳細は後述するが、車両の前
面衝突の際には乗員の頭部が本体上壁部3にその上方か
ら当たったとき(ヘッドインパクト時)の荷重によって
係合状態が解除されるように設定されている。
【0026】一方、前記センタ用空調エア通路23の上
流端が開口する車体前側壁部及び下流端が開口する後側
壁部は、それぞれロアダクト33の底壁部57に立設さ
れた通路前側壁部83及び通路後側壁部85により構成
されている。該通路前側壁部83には空調部35の空調
エア吹出部47に接続される矩形の空調エア取入口83
aが形成される一方、通路後側壁部85には、センタエ
ア吹出口17、19、21に対応するように3つの切欠
部87,87,87が設けられている。
【0027】従って、前記ロアダクト33の通路前側壁
部83の空調エア取入口83aからセンタ用空調エア通
路23内に流入した空調エアは、直線的に車体後方へ流
れ、センタエア吹出口17、19、21から車室に吹き
出すようになっている。
【0028】また、前記センタ用空調エア通路23の運
転席側及び助手席側には、そこからインストルメントパ
ネル本体1のサイド吹出口15,15まで延びるサイド
用空調エア通路が設けられており、該サイド用空調エア
通路はロアダクト33に設けられた断面略U字状のサイ
ド用溝部89、91とインストルメントパネル本体1の
本体上壁部3とから形成されている。運転席側のサイド
用溝部89は、前記メータフード7に対応する切欠部5
3の周囲を周り込むように設けられる一方、助手席側の
サイド用溝部91は助手席用エアバッグ装置の配設用開
口部55の車体後側を周り込むように形成されている。
【0029】前記インストルメントパネル本体1にロア
ダクト33を組み付ける際には、まず、前記の如く各縦
板63をロアダクト33の通路下壁部57の下方からス
リット67に挿通して該通路下壁部57に保持させる。
その後、前記ロアダクト33の車体前後方向の両端縁
部、各溝部49、89、91の上端部及びエアバッグ配
設用開口部55の周縁部等に形成された突条部(図示せ
ず)と前記縦板63の上端部とをインストルメントパネ
ル本体1の裏面の対応する部位にそれぞれ振動溶着す
る。このことで、ロアダクト33がインストルメントパ
ネル本体1に固定されるとともに、各空調エア通路から
の空調エアの漏れが防止される。この際、各縦板63の
上端部は、収容凹部27の通路上壁部59の突条部7
3,73の間に挿入された状態で振動溶着されるので、
縦板63を所期の位置にしっかりと溶着することができ
る。
【0030】前記の如く構成されたインストルメントパ
ネルPでは、車両が前面衝突した際、乗員の頭部がイン
ストルメントパネル本体1の本体上壁部3に上方から当
たると、該本体上壁部3から縦板63に下方への荷重が
伝わる。このときの縦板63への荷重が所定以上になる
と、前記突部81,81,…がスリット67を下方へ通
過して縦板63が降下するようになり、本体上壁部3が
撓み変形して、乗員の頭部への衝撃が緩和される。すな
わち、縦板63の下方への移動を許容する際の前記所定
荷重は、通常時にはインストルメントパネル本体1の剛
性を確保して商品性を維持しつつ、衝突時には縦板63
が乗員の頭部に対して突っ張るようになることはなく、
該頭部への衝撃を十分に緩和することができるように設
定されている。
【0031】また、各縦板63の上端部は、その厚み方
向両側面が一対の突条部73,73に挟まれるようにし
て溶着されているので、前記した衝撃荷重によって縦板
63の上端部が溶着部位から車幅方向にずれて該縦板6
3全体が屈曲変形するようになることはなく、縦板63
をスムーズに下方へ移動させることができ、このこと
で、所期の狙い通りに衝撃を緩和することができる。
【0032】したがって、この実施形態に係るインスト
ルメントパネルPによると、インストルメントパネル本
体1にロアダクト33を接合して車幅方向略中央部にセ
ンタ用空調エア通路23を設けるものにおいて、該セン
タ用空調エア通路23の側壁部を構成する一対の縦板6
3,63を配設し、該各縦板63の上端部をインストル
メントパネル本体1の通路上壁部59下面に振動溶着す
る一方、下端部をロアダクト33のスリット67に挿通
させるとともに該下端部に形成した突部81,81,…
をスリット67周縁部に係合させ、本体上壁部3に対し
て下方へ所定以上の荷重が作用したとき、縦板63の下
端部の係合状態を解除して該縦板63の下方への移動を
許容するようにしたので、自動車の前面衝突の際に、乗
員が前方へ大きく倒れ込んで頭部が本体上壁部3に当た
るようになった場合、該本体上壁部3を下方へ容易に撓
み変形させることができ、乗員への衝撃を十分に緩和す
ることができる。
【0033】(他の実施形態)尚、本発明は前記実施形
態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、
縦板63の上端部を本体上壁部3の通路上壁部59下面
に溶着(接着)しているが、接着することなく、縦板6
3の上端部が通路上壁部59下面に当接又は近接した状
態(非接着状態)としてもよい。この場合、縦板63の
上端部が前記突条部73,73によって挟まれているた
め、前記実施例と同様に、ヘッドインパクト時に縦板6
3の上端部が車幅方向にずれることはない。
【0034】また、前記実施形態では、縦板63の上端
部をインストルメントパネル本体1の下面に突設した一
対の突条部73,73間に配置したが、該突条部は車体
前後方向に延びる帯状でなく、間欠的に車体前後方向に
形成された突起であってもよい。
【0035】また、前記実施形態では、縦板63によっ
てインストルメントパネル本体1とロアダクト33(ア
ンダパネル)との間の空間部に空調エア通路を区画する
ようにしているが、これに限らず、アンダパネルは、例
えば物品の収容空間や車体装備品の配設空間を区画する
パネルであってもよい。
【0036】また、前記実施形態では、縦板63の上端
部は、収容凹部27の底壁部に溶着したが、溶着部位は
これに限られるものではなく、収容凹部を有さないイン
ストルメントパネル本体1であって、乗員がヘッドイン
パクトを受ける可能性がある部位であれば、いずれの部
位であってもよい。
【0037】さらに、前記実施形態では、縦板63の上
端部を、インストルメントパネル本体1の裏面に溶着す
るとともに、インストルメントパネル本体1の裏面に突
設した一対の突条部73,73間に配置したが、前記の
ように溶着した場合、前記突条部73,73は設けなく
てもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る車両用インストルメントパネルによると、インスト
ルメントパネル本体とアンダパネルとの間の空間部を縦
板により区画するようにしたものにおいて、縦板を、そ
の上端側がインストルメントパネル本体の裏面に当接又
は近接する一方、下端側がアンダパネルに形成されたス
リットに挿通された状態で、アンダパネルに対して保持
する保持部を設け、その保持部を、インストルメントパ
ネル本体に対して所定以上の荷重が下方へ作用したとき
に縦板の下方への移動を許容するように構成したので、
車両が前面衝突して乗員の頭部がインストルメントパネ
ル本体に当たった場合に、縦板を下方へ移動させてイン
ストルメントパネル本体を撓み変形させることができ、
このことで、乗員の頭部への衝撃を十分に緩和すること
ができる。
【0039】請求項2記載の発明によると、インストル
メントパネル本体の車幅方向略中央部に開口するセンタ
空調エア通路を形成する場合に、請求項1の発明の効果
が特に有効なものとなる。
【0040】請求項3記載の発明によると、縦板の上端
側をインストルメントパネル本体に振動溶着するように
したので、縦板をインストルメントパネル本体へ容易に
かつしっかりと固定することができるとともに、衝突の
際には縦板をスムーズに下方へ移動させて、所期の衝撃
緩和性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインストルメントパネ
ルの正面図である。
【図2】インストルメントパネルの平面図である。
【図3】ロアダクトの平面図である。
【図4】図2のA−A線断面図を示し、(a)は通常の
状態であり、(b)は衝突時に縦板が下方へ移動した状
態である。
【図5】縦板の斜視図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル本体 33 ロアダクト(アンダパネル) 63 縦板 67 スリット 81 突部(保持部) P インストルメントパネル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インストルメントパネル本体とその裏面
    に接合されたアンダパネルとの間に空間部を形成し、該
    空間部をその内方に配設された縦板により区画するよう
    にした車両用インストルメントパネルにおいて、 前記縦板を、その上端側がインストルメントパネル本体
    の裏面に当接又は近接する一方、下端側が前記アンダパ
    ネルに形成されたスリットに挿通された状態で、アンダ
    パネルに対して保持する保持部が設けられ、 前記保持部は、前記インストルメントパネル本体に対し
    て所定以上の荷重が下方へ作用したときに前記縦板の下
    方への移動を許容するように構成されていることを特徴
    とする車両用インストルメントパネル。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記アンダパネルは空調エアの流通する空調エアダクト
    であり、 前記縦板は、インストルメントパネル本体の車幅方向略
    中央部に車室側に向けて開口するセンタ空調エア通路の
    車体前後方向に延びる側壁部であることを特徴とする車
    両用インストルメントパネル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかにおいて、 前記縦板の上端側がインストルメントパネル本体に振動
    溶着されていることを特徴とする車両用インストルメン
    トパネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006273278A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Toyoda Gosei Co Ltd ダクト構造体
CN112373263A (zh) * 2020-09-16 2021-02-19 东风延锋汽车饰件系统有限公司 吸能空调壳体结构、空调及汽车

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