JP2006270251A - 音響信号処理装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【構成】 音響信号処理装置において、音響信号処理に反映させるパラメータの値を記憶させるカレントメモリ31と、スワップ処理時にパラメータの値を記憶させるスワップバッファ32とを設け、パラメータの値の変更が指示された場合に、その指示に従ってカレントメモリ31に記憶している編集対象のパラメータの値を変更し、スワップ指示を受け付けた場合に、その指示に従ってカレントメモリ31に記憶している上記編集対象のパラメータの値と、スワップバッファ32に記憶しているパラメータの値とを入れ替えるようにした。このとき、編集対象のパラメータが選択された場合に、カレントメモリ31に記憶しているそのパラメータの値を、スワップバッファ32に記憶させるようにするとよい。
【選択図】 図2
Description
このような音響信号処理装置によれば、2つの異なる設定での音響信号処理の結果を容易に比較することができるため、より好ましい方の設定をもとに更に編集を行う等することができ、パラメータの値を編集する際に高い操作性を得ることができた。
このような音響信号処理装置については、例えば非特許文献1に記載されている。
「Y56K User Guide」,WAVES,2001年,p.33,35
この発明は、このような問題を解決し、音響信号処理装置において、2つの異なる設定での音響信号処理の結果を比較できるようにするために必要な記憶容量を低減することを目的とする。
また、この発明は、装置の発明として構成し、実施することができるのみならず、コンピュータまたはデジタルシグナルプロセッサ等のプロセッサのプログラムの形態で実施することができる。
また、この発明のプログラムによれば、コンピュータに音響信号処理装置を制御させ、同様な効果を得ることができる。
まず、この発明の音響信号処理装置の実施形態であるデジタルミキサについて説明する。図1は、そのデジタルミキサの概略構成を示すブロック図である。
このデジタルミキサ10は、入力する音響信号(波形データ)に対して各種の信号処理を行って出力する音響信号処理装置であり、図1に示すように、CPU11,ROM12,RAM13,HDD14,表示回路15,検出回路16,音響信号入出力部17,信号処理部(DSP:デジタル・シグナル・プロセッサ)18,通信I/F19がシステムバス20によって接続されている。表示部21を表示回路15に、操作子22を検出回路16にそれぞれ接続して設けている。
RAM13は、CPU11のワークメモリとして使用したり、DSP18での信号処理に使用するパラメータの値を記憶する記憶領域を設けたり、その他一時的に使用するデータを記憶したりする記憶手段である。
そこで、このような機能に関連する点を中心に、デジタルミキサ10の構成及びそのCPU11が実行する処理についてさらに詳述する。なお、一般的な動作については、特に必要が無い限り説明を省略する。また、上述のような値の入れ替え機能をスワップ機能と呼ぶことにする。
この図に示すように、デジタルミキサ10においては、RAM13中に、音響信号処理に使用するパラメータの値を記憶するためのパラメータ記憶領域30を設けている。そして、このパラメータ記憶領域30には、実際にDSP18における音響信号処理に反映させるパラメータの値を記憶するカレントメモリ31、上述のスワップ機能を実現する際に使用するスワップバッファ32及び退避バッファ33、および一般的なコピー/ペースト機能を実現する際に使用するコピーバッファ34を設けている。そしてこのうち、カレントメモリ31が第1の記憶手段に、スワップバッファ32が第2の記憶手段にそれぞれ該当する。
退避バッファ33については、データのスワップ(入れ替え)のために一時的に使用するものであるので、そのために常に領域を確保しておくことは必須ではない。
この図に示すように、デジタルミキサ10の操作パネル40には、液晶パネルによる表示器41や、ボタン42、スライダ43、ロータリーエンコーダ44等の種々の操作子を設けている。そして、カレントメモリ31に記憶しているパラメータの値を示す画面を表示器41に表示させると共に、種々の操作子により、値を変更すべきパラメータの選択や、そのパラメータの値の変更指示を受け付けることができるようにしている。また、表示器41に表示させる画面をGUIとし、マウス等によるそのGUIの操作により、上記の選択や変更指示を受け付けることができるようにしてもよい。
これらの構成のうち、表示器41は図1に示した表示部21に含まれ、ボタン42、スライダ43、ロータリーエンコーダ44等は図1に示した操作子22に含まれる。
また、各指示は、1つ1つ別々の操作で受け付ける場合もあるし、1つの操作が同時に複数の指示に該当する場合もある。例えば、ボタン42の押下が、パラメータ編集画面の表示指示と値を変更する対象のパラメータの選択指示の両方に該当する場合が考えられるし、スライダ43の操作が値を変更する対象のパラメータの選択指示とパラメータの値の変更指示の両方に該当する場合も考えられる。
そして、パラメータ編集画面の表示指示を受け付けると、CPU11は、それまで表示器41に表示していた画面を消去する(S11)。そして、表示を指示された画面を表示器41に表示させる(S12)と共に、必要なパラメータの値をカレントメモリ31から読み出して画面中の所定の位置に表示させ(S13)、処理を終了する。
CPU11は、値を変更する対象のパラメータの選択指示を受け付けると、パラメータ編集画面上で選択されたパラメータの位置にカーソルを表示する等して表示器41の画面にパラメータが選択された旨を表示する(S21)。そして、その選択されたパラメータを、値を変更する対象のパラメータである対象パラメータとする(S22)と共に、カレントメモリ31に記憶しているその対象パラメータの値をスワップバッファ32に上書き記憶させて(S23)処理を終了する。このとき、スワップバッファ32に、記憶させた値がどのパラメータの値であるかを記憶させる必要はない。
そして、CPU11は、対象パラメータの値の変更指示を受け付けると、カレントメモリ31に記憶している対象パラメータの値を変更指示に従って変更する(S31)。そして、変更後の対象パラメータの値に従ってパラメータ表示画面の表示を更新する(S32)と共に、変更後の対象パラメータの値を信号処理部18における信号処理に反映させて(S33)処理を終了する。
以上の図7及び図8に示した処理により、一般的なコピー/ペーストの機能が実現される。なおこのとき、コピー時とペースト時で対象パラメータの種類が違っていてもよい。
CPU11は、パラメータのスワップ指示を受け付けると、まずカレントメモリ31に記憶している対象パラメータの値を、退避バッファ33に上書き記録する(S61)。そして、カレントメモリ31に記憶しているパラメータの値を、スワップバッファ32に記憶している値に変更する(S62)と共に、図6のステップS32及びS33の場合と同様に表示の更新と信号処理へのパラメータの値の反映を行う(S63,S64)。そして、退避バッファに記憶している値をスワップバッファ32に上書き記録すると共に退避バッファに記憶している値を消去して(S65)、処理を終了する。
ユーザは、デジタルミキサ10においてパラメータの値を編集しようとする場合、まず編集対象のパラメータを選択するが、このとき、カレントメモリ31に記憶している対象パラメータの値(ここでは「AAA」)がスワップバッファ32に上書きされる(a)。この処理は、図5のフローチャートに示した処理と対応するものである。
そして、この状態では、ユーザは、パラメータの値のスワップを指示することにより、スワップ機能を利用し、カレントメモリ31に記憶されている値(変更後の値)と、スワップバッファ32に記憶されている値(変更前の値)とを、トグルで切り換えてそれぞれDSP18における音響信号処理に反映させ、その結果を比較することができる(c,d)。この処理は、図9のフローチャートに示した処理と対応するものである。
そして、変更後の値をスワップバッファ32に残しておき、さらにカレントメモリ31の値を変更した後でスワップを指示することにより、その変更後の値をスワップバッファ32に残しておいた値と比較することもできる(g,h,i)。
これらの処理も、図6及び図9のフローチャートに示した処理と対応するものである。
すなわち、アンドゥー/リドゥー機能の場合には、値の変更操作を行う度に直前の値を記憶しておくため、何度も変更操作を行った後で元の値に戻そうとする場合には、何度もアンドゥーを指示しなければならず、操作が面倒である。また、2種類の値の間で比較を行おうとする場合に、アンドゥーとリドゥーの2種類の指示を交互に行う必要がある。
さらに、アンドゥー/リドゥー機能の場合には、連続的に変化させることができるパラメータを扱う場合、どの時点の値をアンドゥーバッファに記憶させるかが問題となるし、実際にどの時点の値が記憶されたかをユーザが認識しづらいという問題もあるが、スワップ機能の場合には、パラメータの値の変更指示に応じてスワップバッファの内容を変更することはないので、このような問題は生じない。
これに対し、スワップ機能であれば、編集対象のパラメータを選択した時点でその時点のパラメータの値を自動的にスワップバッファ32に記憶させるようにしているし、上記のように1つの操作で2種類の値を切り換えて比較することが可能である。
特に、デジタルミキサのような音響信号処理装置において、信号処理の結果の音声を聞き比べながらパラメータの編集を行う場合には、聴覚に神経を集中しながら編集操作を行えるようにすることが重要であるため、このような操作の単純化の効果は大きい。
さらに、このようにする場合には、スワップバッファ32に値を記憶したパラメータが、編集対象のパラメータと全く異なる種類のものとなる場合もあるので、スワップバッファ32にパラメータの種類を示す情報も記憶させ、スワップ処理時にパラメータの種類の一致/不一致を確認して、一致する場合のみスワップを行うようにするとよい。
また、ステップS23の処理の実行有無をユーザが設定できるようにしてもよい。
また、スワップ指示の際、編集対象のパラメータについてのみ値の入れ替えの処理を行うようにしているので、パラメータのスワップ処理の高速化を図ることができる。
なお、上述したスワップ機能と、コピー/ペースト機能やアンドゥー/リドゥー機能を同時に設け、ユーザが任意に使い分けることができるようにしてもよい。
例えば、対象パラメータの値の変更指示を受け付けた場合に、変更前の値をスワップバッファにコピーするようにすることも考えられる。この処理は例えば図6に示した処理においてステップS31の前に行うようにすればよい。このようにすれば、スワップ指示により、変更前の値と変更後の値をトグルで切り換えることができるので、スワップ機能を利用して、アンドゥー/リドゥーと似た機能を実現できる。そして、1種類の操作によりアンドゥーとリドゥーの操作を行うことができることから、アンドゥーとリドゥーを交互に指示する必要がある場合に比べ、操作性を向上させることができる。
また、変更前の値をスワップバッファにコピーする処理の実行有無を、ユーザが設定できるようにし、ユーザの好みに合わせてスワップ機能の内容を変更できるようにしてもよい。
また、複数のパラメータを同時に対象として編集やスワップ等の操作を行うことができるようにすることも考えられる。ただし、この場合には、スワップバッファを、同時に対象とし得る全パラメータ分の値を記憶できる容量で用意することになる。
従って、音響信号処理装置に搭載するメモリの容量を低減でき、安価な音響信号処理装置を提供することができる。
Claims (3)
- 複数のパラメータの値を個別に記憶する第1の記憶手段と、
該第1の記憶手段に記憶しているパラメータの値に従って音響信号処理を行う音響信号処理手段と、
前記パラメータのうちの2以上のパラメータに対応させて用意した共用の第2の記憶手段と、
前記複数のパラメータのうち、値を変更する対象である対象パラメータの選択を受け付ける手段と、
パラメータの値の変更指示を受け付ける手段と、
該手段が受け付けた指示に従って、前記第1の記憶手段に記憶している前記対象パラメータの値を変更する手段と、
パラメータの値の入れ替え指示を受け付ける手段と、
該手段が入れ替え指示を受け付けた場合に、前記第1の記憶手段に記憶している前記対象パラメータの値と、前記対象パラメータと対応する前記第2の記憶手段に記憶しているパラメータの値とを入れ替える手段とを設けたことを特徴とする音響信号処理装置。 - 請求項1記載の音響信号処理装置であって、
前記対象パラメータが選択された場合に、前記第1の記憶手段に記憶している該対象パラメータの値を、該対象パラメータと対応する前記第2の記憶手段に記憶させる手段を設けたことを特徴とする音響信号処理装置。 - 音響信号処理装置を制御するコンピュータを、
複数のパラメータの値を個別に記憶する第1の記憶手段と、
該第1の記憶手段に記憶しているパラメータの値に従って音響信号処理を行う音響信号処理手段と、
前記パラメータのうちの2以上のパラメータに対応させて用意した共用の第2の記憶手段と、
前記複数のパラメータのうち、値を変更する対象である対象パラメータの選択を受け付ける手段と、
パラメータの値の変更指示を受け付ける手段と、
該手段が受け付けた指示に従って、前記第1の記憶手段に記憶している前記対象パラメータの値を変更する手段と、
パラメータの値の入れ替え指示を受け付ける手段と、
該手段が入れ替え指示を受け付けた場合に、前記第1の記憶手段に記憶している前記対象パラメータの値と、前記対象パラメータと対応する前記第2の記憶手段に記憶しているパラメータの値とを入れ替える手段として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005082421A JP2006270251A (ja) | 2005-03-22 | 2005-03-22 | 音響信号処理装置及びプログラム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016096469A (ja) * | 2014-11-14 | 2016-05-26 | ヤマハ株式会社 | パラメータ設定装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0293498A (ja) * | 1988-09-29 | 1990-04-04 | Roland Corp | 電子楽器のパラメータ情報設定装置 |
JPH048100A (ja) * | 1990-04-26 | 1992-01-13 | Sanyo Electric Co Ltd | 方向性強調を有するオーディオ信号処理装置 |
JP2003259210A (ja) * | 2002-03-04 | 2003-09-12 | Yamaha Corp | 電子機器及びコンピュータ制御用プログラム |
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2005
- 2005-03-22 JP JP2005082421A patent/JP2006270251A/ja active Pending
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