JP2006269431A - 安定化したエミッタおよびエミッタを安定化させる方法 - Google Patents

安定化したエミッタおよびエミッタを安定化させる方法 Download PDF

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Abstract

【課題】荷電粒子ビーム機器用のエミッタを提供すること。
【解決手段】前記エミッタは、第1および第2の支持部(2)に取り付けられ、それらの間を延びるフィラメント(3)と、フィラメント(3)に取り付けられるエミッタ先端部(4)と、第3の支持部(5)およびフィラメント(3)に取り付けられる安定化要素(6)とを備え、第1、第2、および第3の支持部(2、5)により三角形が画定され、そのため、安定化要素(6)は少なくとも部分的に、フィラメント(3)が延びる方向に直交する方向に延びる。
【選択図】図1

Description

発明の分野
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の荷電粒子ビーム機器用のエミッタ(放出器)およびこのようなエミッタの温度を安定化させる方法に関する。
発明の背景
マイクロエレクトロニクス、マイクロメカニクス、およびバイオテクノロジなどの技術により産業界では、ナノメートルの尺度で試料を構築し検査することが強く求められている。このような微細な尺度では、フォトマスクなどの検査または構築はしばしば、電子顕微鏡または電子ビームパターン生成器などの電子ビーム装置内で生成され集束される電子ビームによって行われる。電子ビームは、同等の粒子エネルギーではその波長が短いために、例えば光子ビームよりも優れた空間分解能が得られる。
以下では、電子、電子ビーム、電子エミッタ、または電子顕微鏡を参照して先行技術および本発明を説明するが、これらの説明は、イオン、イオンビーム、イオンエミッタなどの他の荷電粒子にも当てはまることを理解されたい。
電子顕微鏡で像を生成する過程の第1ステップは、電子ビームの生成である。電子ビームは、しばしば電子銃と呼ばれる装置内で生成される。電子顕微鏡で使用される電子銃には、タングステン−ヘアピンフィラメント銃、六硼化ランタン銃、および電界放出銃の3つの主要なタイプがある。電界放出銃には、タングステン−ヘアピンフィラメント銃または六硼化ランタン銃と比べて、いくつかの利点がある。第1に、明るさが、タングステン銃の明るさよりも最大で千倍大きくなり得る。第2に、電子が放出される箇所が他の放出源のものよりも狭い。そのため、電界放出銃では、タングステン銃またはLaB銃よりも優れた分解能が実現される。さらに、放出される電子のエネルギーの広がりが、タングステン−ヘアピン銃の広がりの約1/10、LaB銃の広がりの1/5しかない。最後に、電界放出銃の寿命は極めて長く、最大で、タングステン銃の寿命の百倍である。これらの理由から、いくつかの応用例では電界放出銃が好ましい選択になる。
図8の(a)〜(c)に、例えば、熱電界放出(TFE)銃、冷電界放出(CFE)銃、または電界支援光電陰極など、従来型電子エミッタの典型的な構造を示す。図8の(a)では、エミッタアセンブリが絶縁セラミック基部1上に装着されている。ループ状のタングステンワイヤ3が、2本の金属支持ピン2に取り付けられる。典型的には、湾曲したタングステンワイヤ3が、スポット溶接によって支持ピン2に取り付けられる。エミッタ先端部4として働く極めて精巧に湾曲させた尖鋭なタングステン先端部は、湾曲タングステンワイヤ3に取り付けられる。典型的には、エミッタ先端部4は、スポット溶接によって加熱フィラメント3に取り付けられる。
動作中、湾曲タングステンワイヤ3は、そこを流れる電流によって抵抗の働きにより加熱される。その結果、エミッタ先端部4の温度も所望の値に上昇する。そのため、タングステンワイヤ3は、加熱フィラメントとして働く。
しかし、図8の(a)〜(c)に示す従来型の電界放出銃には、放出先端部が機械的に振動することと、先端部の温度制御が不十分であるという2つの制限がある。
まず、図8の(d)および(e)を参照して、機械的な振動の問題を説明する。図8の(d)に、図8の(a)〜(c)に示す従来型電界放出銃の第1の振動モードを示す。この第1振動モードでは、エミッタ先端部4は、x方向に変位する。しかし、このエミッタ構成はx方向に剛性が大きく、そのため、このようなx方向の変位は、高次の振動励起に相当する。この高次の振動励起は、加熱フィラメント3の捩れ運動を含むことさえある。したがって、このような高次の振動モードは極めて高い固有振動数を有し、大きく減衰する。したがって、この第1振動モードは極めて小さな振幅しか伴わず、したがって、実験ではいまだに観察されていない。
図8の(e)に、図8の(a)〜(c)に示す従来型電界放出銃の第2の振動モードを示す。この第2振動モードでは、エミッタ先端部4は、y方向に変位する。このy方向変位は、加熱フィラメント3の曲げによって生じる。このエミッタ構成は、x方向には剛性が大きいが、y方向には剛性があまり大きくなく、そのため、加熱フィラメント3のy方向の曲げ運動は、低次の振動モードに相当する。典型的には、このエミッタの第2振動モードの固有振動数は約2kHzである。さらに、減衰はあまり大きくなく、そのため、第2振動モードの振幅はかなり大きい。実際、この振幅は、実験で観察し得るほど大きく、例えばナノメートルの範囲である。その結果、エミッタ先端部4のy方向変位により、ある種の電子顕微鏡では分解能が制限される。
エミッタ先端部4の機械的安定性に加えて、その熱的安定性も、熱電界放出銃の重要な態様である。この銃によって生成されるビーム電流は、励起電圧だけでなく、エミッタ先端部4の温度にも依存する。先端部温度の変動により、ビーム電流が変動し、そのため、電子ビーム応用例における結果が損なわれる。具体的には、このエミッタの動作範囲では、ビーム電流の温度依存性は、Ibeam〜exp(−W/kT)である。ただし、Wは仕事関数である。したがって、エミッタ先端部の温度がわずかに変動しても、ビーム電流が大きく変動する。しかし、電子ビームによるリソグラフィおよび検査は、特にビーム電流の影響を受けやすい応用例であり、十分な結果を得るには、長期間の放出安定性が必要とされる。例えば、電子ビームリソグラフィによるマスクのパターン化は、1つのマスクにつき約12時間かかり、この期間中、電子源の放出特性が変化してはならない。したがって、荷電粒子源の温度安定性は、このような応用例では重要な要件である。そのため、ある種の従来型荷電粒子ビーム機器では、高温計によってエミッタ先端部の温度を感知する。しかし、このような解決策はコストがかかり、特に全自動検査機器では実現可能ではない。
したがって、本発明の目的は、上記で説明した先行技術に関連する欠点を少なくとも部分的に克服することである。
発明の概要
この目的は、請求項1に記載のエミッタならびに請求項20および23に記載の方法によって解決される。
本発明のさらなる利点、特徴、態様、および細部は、従属請求項、説明、および添付の図面から明らかになろう。
本発明の第1の態様によれば、荷電粒子ビーム機器用の、好ましくは電子顕微鏡用のエミッタが提供される。このエミッタは、典型的には、直径0.1mmのループ状のタングステンワイヤまたはイリジウムワイヤでできているフィラメントを備える。このフィラメントは、第1および第2の支持部に、一方の支持部から他方の支持部に延びるように固定される。エミッタ先端部は、典型的にはスポット溶接によってフィラメントに取り付けられる。このエミッタ先端部は、典型的には、極めて小さな点状に形成されたタングステン結晶でできている。さらに、安定化要素は、第3の支持部とフィラメントの間を延び、第3支持部およびフィラメントの両方に取り付けられる。第1、第2、および第3の支持部により三角形が画定される。そのため、この安定化要素は少なくとも部分的に、フィラメントが延びる方向に直交する方向に延びる。
フィラメントおよび安定化要素の支持部により、非縮退三角形が画定されるので、この安定化要素は少なくとも部分的に、フィラメントに直交して延びることになる。すなわち、フィラメントがx方向に延びる場合、安定化要素は、y方向に延びることになる。そのため、フィラメントおよび安定化要素のz方向の延長部に注意を払わなくてよい。その結果、安定化要素により、エミッタ構成の剛性が高まる。エミッタ構成の第2振動モード(図8の(e)参照)が励起されても、この安定化要素により、エミッタ先端部は実質的にy方向に変位しない。そのため、本発明のこの態様によるエミッタを使用する荷電粒子ビーム機器の分解能が向上する。
同時に、上記で説明したように構成されたエミッタは、本発明の異なる態様を形成する方法に従って温度が安定化されるように適合される。以下では、この方法をさらに説明する。したがって、このように構成されたエミッタでは、その機械的安定性のために分解能が向上するだけでなく、熱的安定性が向上し得る。その結果、このようなエミッタの放出特性を長期間にわたって安定に維持することができ、そのため、電子ビームによるリソグラフィまたは検査など、ビーム電流の影響を受けやすい応用例に有利なエミッタが得られる。
本発明の実施形態によれば、この安定化要素は、安定化ワイヤ、典型的にはタングステンワイヤである。そのため、この安定化要素は、フィラメントと同じ材料から製作することができ、フィラメントの取付け技術を安定化要素に利用することもできる。また、この実施形態による安定化要素は導電性であり、これは、ある種の応用例で望まれることがある。
本発明の別の実施形態によれば、この安定化要素は、エミッタ先端部近傍でフィラメントに取り付けられる。この位置でフィラメントに取り付けられた安定化要素は、特に効果的に、エミッタ先端部の振動運動を抑えることができる。ただし、例えばこの安定化要素により、エミッタ先端部が配置されるフィラメントの頂点領域からかなりの熱が逃げる場合など、エミッタ先端部よりも離れたところに安定化要素をフィラメントに取り付けることが有用な場合には、そうすることもできることを理解されたい。
本発明の別の実施形態によれば、この安定化要素は、フィラメントにスポット溶接することができ、そのため、剛体的で剛性が高い連結部が得られる。ただし、本発明の別の実施形態によれば、この安定化要素は、単にフィラメントに弾性的に当接させることができる。この実施形態では、フィラメントと安定化要素の間を、例えばスポット溶接によって剛体的に連結する必要はない。というのは、この安定化要素本来のばね力により、望ましくない機械的振動をなくすのに十分な復元力が得られるからである。あるいは、本発明の別の実施形態では、この安定化要素は、エミッタ先端部と一体に形成される。エミッタ先端部は、典型的には、タングステンワイヤで形成されるので、安定化要素としてこのワイヤの遠位端を使用することが可能である。
本発明の別の実施形態によれば、安定化要素が取り付けられる支持部は、金属ピンである。典型的には、このピンは、通常はセラミックでできている絶縁基部によって支持され、かつそれを貫通して延びる。典型的には、この金属ピンは、セラミック基部にろう付けされる。そのため、この安定化要素を、例えば電圧計または電流計などの測定装置に接続することができ、それによってエミッタ構成についての情報が得られる。このような測定が必要とされない場合、安定化要素の支持部は単に、セラミック基部の表面に取り付けてよい。典型的には、安定化要素の支持部は、セラミック基部の表面にろう付けされる金属円柱として形成し得る。
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つの別の安定化要素を提供し得る。第1の安定化要素のように、この別の安定化要素は、支持部およびフィラメントに取り付けられ、やはりフィラメントに直交して延びる。このような別の安定化要素により、エミッタ構成の機械的強度がさらに向上し、そのため振動運動が大きく減衰され、その結果、分解能がさらに高められる。
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも2つの安定化要素が、エミッタ先端部の両側でフィラメントに取り付けられる。こうすると、フィラメントの両方の分岐部の振動を効果的に減衰させることができる。さらに、この構成により、これらの安定化要素の2つの取付け箇所間で、無電流電圧測定が可能になる。また、この実施形態では、電気抵抗値の4点測定を実現し得る。この抵抗測定値から、エミッタ先端部の温度を推定することができる。典型的には、第1安定化要素の取付け箇所とエミッタ先端部の間隔は、別の安定化要素の取付け箇所とエミッタ先端部の間隔にほぼ等しく、そのため、このエミッタ構成は対称になる。典型的には、第1および第2の安定化要素の支持部はフィラメントの両側に配置され、それによってエミッタ構成の剛性がさらに高められる。
本発明の別の態様によれば、エミッタを熱的に安定化する方法が提供される。この方法は、第1支持部とフィラメントに安定化要素を取り付ける箇所との間の第1の電圧を求めるステップと、第2支持部とフィラメントに安定化要素を取り付ける箇所との間の第2の電圧を求めるステップと、フィラメントを流れる電流を求めるステップと、第1および第2の電圧ならびに電流からエミッタ先端部の温度を求めるステップと、第1および第2の支持部に接続された電流源を制御して、前記エミッタ先端部の温度を所定の範囲に維持するステップとを含む。典型的には、本発明のこの態様による方法は、本発明の上記態様によるエミッタによって実現される。
上記で説明した本発明の方法の態様により、電圧および電流の簡単な測定によってエミッタ先端部の温度を求めることができる。そのための測定装置は、真空外に配置することができ、それによってかなりの柔軟性が得られる。高温計による温度制御と比べて、この温度制御方法は、コストがあまりかからず、設計がそれほど複雑でない。
典型的には、この温度は、フィラメントの抵抗値または前記フィラメントに供給される電力から求められる。
本発明の別の実施形態によれば、フィラメントに第1安定化要素を取り付ける第1の箇所と、フィラメントに別の安定化要素を取り付ける第2の箇所との間の電圧を測定するステップと、フィラメントを流れる電流を求めるステップと、これらの電圧および電流からエミッタ先端部の温度を求めるステップと、第1および第2の支持部に接続された電流源を制御して、前記エミッタ先端部の温度を所定の範囲に維持するステップとを含む温度制御方法が提供される。
上記で説明した方法により、電圧および電流の簡単な測定によってエミッタ先端部の温度を求めることができる。そのため、先に述べた方法と同じ利点を実現し得る。さらに、この実施形態による方法により、フィラメントの頂点領域の両端間の電圧を直接検出することができる。
以下の説明では、本発明の上記で示した態様および他のより詳細な態様の一部を説明し、図を参照して部分的に例示する。
図面の詳細な説明
図1の(a)に、本発明の実施形態の正面図を示す。この図では、電子ビーム機器用のエミッタの構成は、セラミック基部1に装着されている。このエミッタの構成は、タングステンワイヤでできているフィラメント3を備える。フィラメント3を形成するには、タングステンワイヤを曲げてループにし、スポット溶接によってこのループの自由端を第1および第2の支持ピン2に取り付ける。これらの支持ピン2は金属製であり、セラミック基部1を貫通して延び、支持ピン2を介してフィラメント3を電気的に接触させることができる。これらの支持ピン2はセラミック基部にろう付けされ、それよって支持される。エミッタ先端部4は、スポット溶接によってフィラメント3に取り付けられる。エミッタ先端部4はタングステン結晶からなり、例えばエッチングによって極めて尖鋭な先端部に形成される。典型的には、エミッタ先端部4は、フィラメント3にスポット溶接される。第3の支持ピン5が設けられる。第1および第2の支持ピン2と同様に、第3の支持ピン5も金属製であり、セラミック基部1を貫通して延びる。安定化要素6は、第3の支持ピン5に取り付けられ、かつ、エミッタ先端部4に隣接してフィラメント3の右側に取り付けられる。典型的には、この安定化要素6は、フィラメント3と同様にタングステンワイヤで形成され、第3支持ピン5およびフィラメント3にスポット溶接される。ただし、安定化要素6を、フィラメント3にスポット溶接せず、単に、フィラメント3に弾性的に当接させてもよい。こうすると、フィラメント3に作用する安定化要素6のばね力のためにフィラメント3の機械的な振動がなくなる。あるいは、安定化要素6は、エミッタ先端部4と一体に形成される。エミッタ先端部4は典型的にはタングステンワイヤで形成されるので、このワイヤの遠位端を安定化要素として使用することが可能である。
図1の(b)に、図1の(a)に示す実施形態の側面図を示す。この図から、第3の支持ピン5が、第1および第2の支持ピン2からy方向に変位していることが明らかである。したがって、安定化ワイヤ6は、z方向だけでなく、y方向にも延びる。このことは、この実施形態の上面図を示す図1の(c)からもわかる。この図では、第1、第2、および第3の支持ピン2、5が三角形のコーナを形成し、すなわち、これらが三角形を画定することが明らかである。安定化ワイヤ6は、この三角形の角の1つと、三角形の対辺とを結ぶので、この辺に直交する方向に延びなければならない。この実施形態では、フィラメント3が延びる方向としてx方向が選択されている。そのため、安定化ワイヤ6はy方向に延びる。y方向は、第2振動モードが励起されるときにエミッタ先端部4の変位が生じる方向であることから(図8の(e)参照)、安定化ワイヤ6は、この方向にエミッタ構成の剛性または機械的な強度を高める。具体的には、フィラメント/エミッタユニットが振動し始めるとき、押引力および曲げモーメントによる機械的な負荷が安定化ワイヤ6にかかる。そのため、安定化ワイヤ6は、このエミッタ構成で生じる機械的な負荷を吸収するように設計される。したがって、安定化ワイヤ6およびスポット溶接連結部の疲労強度は、有限期間または無限期間のいずれかについて設計し得る。その結果、安定化要素6により、エミッタ先端部4のy方向変位が実質的になくなり、そのため、この実施形態によるエミッタを使用する電子ビーム機器の分解能が向上する。すなわち、この実施形態による電子エミッタの機械的な剛性が高められるために、エミッタ先端部の振動運動の振幅が大きく減衰される。
次に、図1の(a)〜(c)に示すエミッタにおいてエミッタ先端部4の温度を安定化し得る方法を説明する。したがって、図5の(a)および(b)を参照して、測定原理に関する前置きを述べる。
図5の(a)では、電流Iを提供する電流源は、抵抗値Rの抵抗器に接続されている。オームの法則により、この抵抗器の両端間の電圧降下Vは、V=R×Iである。この電圧降下は、電流源を抵抗器に接続する線と線の間に接続された電圧計によって測定される。電圧計の内部抵抗値は本願では無限大とみなし得るので、電圧計には電流は流れない。ただし、上記の考察では、暗黙のうちに、これらの線の比抵抗が無視し得ると仮定している。図5の(b)に、これらの線の比抵抗が無視し得ない場合の測定構成を示す。この場合、抵抗器に隣接して測定点を配置して、極めて短い長さの線、好ましくは無視し得る長さの線しか測定に影響を与えないようにすることが重要である。典型的には、特に熱陰極エミッタでは、エミッタフィラメントの比抵抗を無視することはできない。
図6の(a)は、図1に示す実施形態に対応する本発明の実施形態の上面図である。具体的には、図6の(a)のエミッタは、第1および第2の支持ピン2、これらの支持ピン間を延びるフィラメント3、フィラメント3に取り付けられたエミッタ先端部4、およびフィラメント3と第3の支持ピン5の間を延びる安定化ワイヤ6を備える。第1および第2の支持ピン2は、フィラメント3に電流Iを提供する電流源9に接続される。電流源9は制御可能である。すなわち、電流Iは、所望の値に調整することができる。さらに、第1、第2、および第3の支持ピンは電圧測定手段に接続され、それによって、第1支持ピン2と安定化ワイヤ6の取付け箇所との間の電圧降下Vを求めることができる。同様に、第2支持ピンと安定化ワイヤ6の取付け箇所との間の電圧降下Vを求めることも可能である。この電圧測定手段は、いくつかの入力を備えた単一の電圧計、または測定すべき各電圧ごとの個々の電圧計によって実現し得る。
図6の(b)に、図6の(a)のエミッタに等価な回路網を示す。この図では、第1支持ピンから安定化ワイヤの取付け箇所に延びるフィラメントの第1の部分の長さはlである。フィラメントのこの部分の抵抗値を、抵抗値Rの抵抗器で表す。抵抗器Rの両端間の電圧降下は、V=R×Iである。安定化ワイヤの取付け箇所から第2支持ピンに延びるフィラメントの第2の部分の長さはlであり、その抵抗値はR、その長さlの両端間の電圧降下はVである。ただし、理論的には、長さlは、長さがlおよびlの2つの副部分に分割することができ、これらは、直列接続の抵抗器RおよびRに対応する。この図では、長さlは長さlに等しく選択され、l=lである。ここで、lおよびlの部分についてのフィラメント構造または支持ピンへの連結部の差は無視し得ると仮定すると、R=Rになる。その結果、Rの両端間の電圧降下もVに等しくなる。したがって、V=(R+R)×I=(R+R)×Iになる。VからVを減算することによって、長さlのフィラメントの頂点部分両端間の電圧降下が次のように得られる。
−V=(R+R)×I−R×I=R×I
ここで、頂点領域の両端間の電圧降下からエミッタ先端部の温度を得る方法には様々なものがある。比抵抗の温度依存性が規定されたフィラメント材料では、長さlのフィラメント部分の抵抗値Rは、温度にしたがって変化することになる。すなわち、Rは温度の関数R(T)である。既知の値の電流Iについて、フィラメント部分lの温度Tを、頂点領域の両端間の電圧降下からこのように得ることができる。温度を得るための別の方法は、頂点領域で消費される電力を、P=(V−V)×Iと計算することである。典型的には、フィラメントの温度は、フィラメント内で消費される電力の規定された関数P=P(T)である。既知の値の電流Iについて、フィラメント部分lの温度Tは、頂点領域の両端間の電圧降下からこのように得ることができる。
上記の方法では、フィラメント3の温度が得られ、エミッタ先端部4の温度は直接得られないことを理解されたい。しかし、エミッタ先端部およびフィラメントは熱力学的に平衡であり、したがって同じ温度を有する、すなわち、Ttip=Tfilamentと仮定し得る。さらに、温度を制御するためには、フィラメントの頂点領域の温度を得ることが重要であることを理解されたい。温度はフィラメントの長さにわたって変化するので、頂点領域の温度のみが、エミッタ先端部の温度の良好な指標である。特に、支持ピン2のところで熱が逃げ、そのため、フィラメントの下側部分が冷却される。したがって、温度測定で良好な結果を得るには、頂点領域lを比較的短くすべきであり、すなわち、安定化ワイヤの取付け箇所はエミッタ先端部近傍にすべきであることを理解されたい。ただし、安定化ワイヤを介して熱が伝達することがあり、そのため、フィラメントの頂点領域から熱が逃げることを認識しなければならない。この失われた熱によりエミッタ先端部が加熱され、そのため、逃げる熱の量は最小限に抑えるべきである。したがって、機械的かつ測定の理由から取付け箇所をエミッタ先端部にできる限り近く配置することと、熱伝達を少なくするためにエミッタ先端部から取付け箇所を離して配置することとの間で妥協点を見出さなければならない。熱伝達による損失は、フィラメントの加熱を増加させることによって均衡させることもできる。
最後に、エミッタ先端部の温度が所望の範囲内かどうかを判定する。所望の範囲外である場合、あるいは、この温度範囲の上限または下限に向かって温度がドリフトしていることが検出される場合、温度を上げるか、または下げるように制御可能な電流源9を制御する。こうすると、所定の温度範囲内にエミッタ先端部の温度を維持することができる。その結果、継続した長期間にわたってエミッタの放出特性を安定に維持することができ、そのため、ビーム電流の影響を受けやすい応用例で、このように熱的に安定化されたエミッタが有利になる。
図2の(a)、(b)および(c)に、本発明の別の実施形態を示す。この基本設計は、図1の(a)〜(c)に示す実施形態と同じである。ただし、ある種の応用例では、機械的な強度を改善することだけが問題であることがあり、例えば、冷電界放出陰極銃を使用する場合には温度制御は必要とされない。この場合、セラミック基部1の裏面から安定化要素6に電気的な接続をとる必要はない。したがって、第3の支持部5は、セラミック基部1を貫通して延びる必要がなく、金属円柱をセラミック基部1の上面にろう付けすることによって形成することができる。こうすると、エミッタ構成の機械的な剛性も同様に高めることができる。さらに、既存のエミッタ構成に、本発明による安定化要素を容易に再装備することができる。
図3の(a)〜(c)に、本発明の別の実施形態を示す。これらの図において、基本設計は図1に示す実施形態と同様である。ただし、第4の支持ピン7および第2の安定化ワイヤ8が設けられる。第4の支持ピン7は、フィラメント3に関して第3の支持ピン5の反対側に配置される。さらに、フィラメント3への第2の安定化ワイヤ8の取付け箇所は、エミッタ先端部4に関して第3の安定化ワイヤ6の取付け箇所の反対側である。こうすると、このエミッタ構成の剛性および機械的な強度がさらに高められ、その結果、フィラメント3の振動運動が効果的に低減されるか、またはなくなる。したがって、この実施形態によるエミッタの分解能が向上する。温度制御が必要とされない場合、第3および第4の支持部5、7は、図2の(a)〜(c)を参照して上記で説明したように、金属円柱をセラミック基部1の上面にろう付けすることによって形成することができる。こうすると、エミッタ構成の機械的な剛性も同様に高めることができる。さらに、既存のエミッタ構成に、本発明による安定化要素を容易に再装備することができる。
図4の(a)〜(d)に、本発明の異なる実施形態の上面図を示す。これらの実施形態はすべて、エミッタ構成の機械的な剛性を高めるために2つ以上の安定化要素を備える。
図4の(a)に示す実施形態では、第1の安定化要素6は、第3の支持部5およびフィラメント3に取り付けられている。別の安定化要素8をフィラメント3に、かつ支持部5にも取り付ける。第1の安定化要素6の取付け箇所と第2の安定化要素8の取付け箇所は、それぞれエミッタ先端部4の反対側にある。こうすると、図3に示す実施形態におけるような追加の支持部を必要とすることなく、図1および図2に示す実施形態よりも、エミッタ構成の機械的な剛性が高められる。ただし、この構成では、フィラメントから電流が引き出される危険性があり、そのため、フィラメントの頂点部分が橋絡されるか、あるいは、頂点領域が短絡されることさえあり、その結果、エミッタ先端部の加熱状態が悪化する。したがって、この実施形態によるエミッタ構成を適用する際には注意しなければならない。
図4の(b)に示す実施形態は、第4の支持部7がフィラメント3の第3の支持部5と同じ側に配置されていることを除き図3の(a)〜(c)に示す実施形態と同様である。こうすると、第2の安定化要素8がフィラメント3の反対側でエミッタ先端部4を通過するスペースがあまりない場合に有利なことがある。
図4の(c)に示す実施形態は、図4の(a)の実施形態と同様であるが、フィラメント3の反対側に第4の支持部7を含む。同様に、図4の(d)に示す実施形態は、図4の(b)の実施形態と同様であるが、フィラメント3の反対側に別の支持部を含む。フィラメント3の反対側のこれらの別の支持部のために、図4の(c)および(d)の実施形態は、図4の(a)および(b)の実施形態よりもさらに剛体的になり、剛性が増す。
上記で説明した様々な実施形態は単なる例であり、本発明は上記の実施形態だけに限定されないことを理解されたい。具体的には、当業者なら、特定の応用例で望ましいときには、任意の数の支持部とそれに連結された安定化要素をフィラメントのいずれの側でも組み合わせることができよう。
次に、図7の(a)および(b)を参照して温度安定化方法を説明する。この方法は、2つの異なる支持部に連結された少なくとも2つの安定化要素を有する実施形態に適用可能である。例えば、図3の(a)〜(c)および図4の(b)〜(d)に、このような実施形態が示されている。これらの実施形態では、フィラメントおよび支持ピンへのスポット溶接連結部の特性に関してなんら前提を設けることを必要とせずに、フィラメント3の頂点領域の両端間の電圧降下Vを直接測定することが可能である。したがって、電圧降下Vは、フィラメントの頂点部分lの抵抗値に直接関係する。この直接測定した電圧値から、任意の周知の方法によって、特に、図6の(b)に関して上記で説明した方法のいずれかによって、頂点領域のフィラメントの温度、ならびにそれに対応して、エミッタ先端部の温度を求めることができる。具体的には、この温度は、フィラメントの熱依存性比抵抗、またはフィラメントの頂点領域における電力消費のいずれかから求めることができる。フィラメントの頂点領域の両端間の電圧降下Vに加えて、第1および第2の安定化要素6、8の取付け箇所から第1および第2の支持部2、2までのそれぞれのフィラメントの両端間の電圧降下VおよびVも求めることができる。VおよびVの値から、フィラメント部分lおよびlの温度を求めることができる。これらの温度の値は、第1および第2の支持部2、2によってフィラメントがどの程度強く冷却されたかを示す指標である。さらに、VおよびVの値から、フィラメント部分lおよびl、またはこれらの部分のスポット溶接連結部の不均質性についての情報が得られる。また、これらのデータから、加熱フィラメントの劣化を検出することができ、予防保守のきっかけとすることができる。
最後に、エミッタ先端部の温度が所望の範囲内かどうかを判定する。所望の範囲外である場合、あるいは、この温度範囲の上限または下限に向かって温度がドリフトしていることが検出される場合、温度を上げるか、または下げるように制御可能な電流源9を制御する。こうすると、所定の温度範囲内にエミッタ先端部の温度を維持することができる。その結果、継続した長期間にわたってエミッタの放出特性を安定に維持することができ、そのため、ビーム電流の影響を受けやすい応用例で、このように熱的に安定化されたエミッタが有利になる。
本発明の上記の説明から、本発明の実施形態によるエミッタ構成では、機械的な剛性が高められることによる分解能の向上と、熱的に安定化されることによる放出安定性の改善とが同時に得られることを理解されたい。そのため、先行技術のエミッタを1箇所改変することによって、エミッタ設計工程の重要な2つの態様を改善することができる。
(a)は本発明の実施形態の正面図である。(b)は図1の(a)に示す実施形態の側面図である。(c)は図1の(a)に示す実施形態の上面図である。 (a)は本発明の実施形態の正面図である。(b)は図2の(a)に示す実施形態の側面図である。(c)は図2の(a)に示す実施形態の上面図である。 (a)は本発明の別の実施形態の正面図である。(b)は図3の(a)に示す実施形態の側面図である。(c)は図3の(a)に示す実施形態の上面図である。 (a)は本発明の別の実施形態の上面図である。(b)は本発明の別の実施形態の上面図である。(c)は本発明の更に別の実施形態の上面図である。(d)は本発明の他の実施形態の上面図である。 (a)及び(b)は測定原理を説明する図である。 (a)は温度安定化に適合された本発明の実施形態の上面図である。(b)は図6の(a)に示す実施形態の概略図である。 (a)は温度安定化に適合された本発明の実施形態の上面図である。(b)は図7の(a)に示す実施形態の概略図である。 (a)は先行技術によるエミッタの正面図である。(b)は図8の(a)に示す先行技術のエミッタの側面図である。(c)は図8の(a)に示す先行技術のエミッタの上面図である。(d)は図8の(a)に示す先行技術のエミッタの第1振動モードを示す図である。(e)は図8の(a)に示す先行技術のエミッタの第2振動モードを示す図である。
符号の説明
1 セラミック基部
2 支持ピン
3 フィラメント
4 エミッタ先端部
5 支持ピン
6 安定化要素
7 支持ピン
8 安定化要素
9 電流源

Claims (24)

  1. 荷電粒子ビーム機器用のエミッタであって、
    第1および第2の支持部(2)に取り付けられ、それらの間を延びるフィラメント(3)と、
    前記フィラメント(3)に取り付けられるエミッタ先端部(4)と、
    第3の支持部(5)および前記フィラメント(3)に取り付けられる安定化要素(6)と
    を備え、前記フィラメント(3)が延びる方向に直交する方向に前記安定化要素(6)が少なくとも部分的に延びるよう、前記第1、第2、および第3の支持部(2、5)により三角形が画定されている、エミッタ。
  2. 前記安定化要素(6)は安定化ワイヤである、請求項1に記載のエミッタ。
  3. 前記安定化ワイヤはタングステンワイヤである、請求項2に記載のエミッタ。
  4. 前記安定化要素(6)は、前記エミッタ先端部(4)に隣接する箇所で前記フィラメント(3)に取り付けられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエミッタ。
  5. 前記安定化要素(6)は、スポット溶接によって前記フィラメント(3)に取り付けられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエミッタ。
  6. 前記安定化要素(6)は、前記フィラメント(3)に弾性的に当接する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエミッタ。
  7. 前記安定化要素(6)と前記エミッタ先端部(4)は一体に形成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエミッタ。
  8. 別の安定化要素(8)が、前記第3の支持部(5)および前記フィラメント(3)に取り付けられる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のエミッタ。
  9. 前記別の安定化要素(8)は、前記第1の安定化要素(6)の前記取付け箇所に関して前記エミッタ先端部(4)の反対側の箇所で前記フィラメント(3)に取り付けられる、請求項8に記載のエミッタ。
  10. 前記フィラメント(3)は加熱フィラメントである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のエミッタ。
  11. 前記第3の支持部(5)は、絶縁基部(1)によって支持される金属支持ピンである、請求項1〜10のいずれか一項に記載のエミッタ。
  12. 前記第3の支持部(5)は、前記絶縁基部(1)を貫通して延びる、請求項11に記載のエミッタ。
  13. 前記第3の支持部(5)は、前記絶縁基部(1)の表面に取り付けられる、請求項11に記載のエミッタ。
  14. 第4の支持部(7)および前記フィラメント(3)に取り付けられる別の安定化要素(8)をさらに備え、前記フィラメント(3)が延びる方向に直交する方向に前記別の安定化要素(8)が少なくとも部分的に延びるよう、前記第1、第2、および第4の支持部(2、7)により三角形が画定されている、請求項1〜13のいずれか一項に記載のエミッタ。
  15. 前記別の安定化要素(8)は、前記第1の安定化要素(6)の前記取付け箇所に関して前記エミッタ先端部(4)の反対側の箇所で前記フィラメント(3)に取り付けられる、請求項14に記載のエミッタ。
  16. 前記第1安定化要素(6)の前記取付け箇所と前記エミッタ先端部(4)の間隔は、前記別の安定化要素(8)の前記取付け箇所と前記エミッタ先端部(4)の間隔にほぼ等しい、請求項15に記載のエミッタ。
  17. 前記第3および第4の支持部(5、7)は、前記フィラメント(3)の両側に配置される、請求項14〜16のいずれか一項に記載のエミッタ。
  18. 前記エミッタはショットキ型エミッタである、請求項1〜17のいずれか一項に記載のエミッタ。
  19. 荷電粒子エミッタを安定化する方法であって、
    (a)エミッタフィラメントの第1の支持部と前記フィラメントに安定化要素を取り付ける箇所との間の第1の電圧を求めるステップと、
    (b)前記フィラメントの第2の支持部と前記フィラメントに前記安定化要素を取り付ける箇所との間の第2の電圧を求めるステップと、
    (c)前記フィラメントを流れる電流を求めるステップと、
    (d)前記第1および第2の電圧ならびに前記電流からエミッタ先端部の温度を求めるステップと、
    (e)前記第1および第2の支持部に接続された電流源を制御して、前記エミッタ先端部の温度を所定の範囲に維持するステップと
    を含む、方法。
  20. ステップ(d)で、前記温度は、前記フィラメントの温度依存性抵抗値から求められる、請求項19に記載の方法。
  21. ステップ(d)で、前記温度は、前記フィラメントに供給される電力から求められる、請求項19に記載の方法。
  22. 荷電粒子エミッタを安定化する方法であって、
    (a)エミッタフィラメントに第1の安定化要素を取り付ける第1の箇所と、前記フィラメントに別の安定化要素を取り付ける第2の箇所との間の電圧を測定するステップと、
    (b)前記フィラメントを流れる電流を求めるステップと、
    (c)前記電圧および前記電流からエミッタ先端部の温度を求めるステップと、
    (d)前記フィラメントの第1および第2の支持部に接続された電流源を制御して、前記エミッタ先端部の温度を所定の範囲に維持するステップと
    を含む、方法。
  23. ステップ(c)で、前記温度は、前記フィラメントの温度依存性抵抗値から求められる、請求項22に記載の方法。
  24. ステップ(c)で、前記温度は、前記フィラメントに供給される電力から求められる、請求項22に記載の方法。
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