JP2006266576A - 積層型熱交換器及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 流体通路を形成するための溝を塑性加工やエッチング加工によってプレートに形成することなく簡単な構成で流体通路を形成することができる積層型熱交換器を提供する。
【解決手段】 平板プレート2を所定間隔を置いて複数積層し、その積層された各平板プレート2間のひとつ置きに、第1の冷媒が流通する第1流体通路3と、この第1の冷媒と熱交換される第2の冷媒が流通する第2流体通路4を交互に形成してなる積層型熱交換器1であって、前記第1流体通路3及び前記第2流体通路4は、前記平板プレート2間に所定ピッチでろう付け固定された丸断面形状の線材5、5間に形成される空隙部からなる。線材5、5を使用して流体通路を形成すれば、平板プレート2に溝加工をすることなく簡単にマイクロチャンネル型の積層型熱交換器1を製造できる。
【選択図】 図1
【解決手段】 平板プレート2を所定間隔を置いて複数積層し、その積層された各平板プレート2間のひとつ置きに、第1の冷媒が流通する第1流体通路3と、この第1の冷媒と熱交換される第2の冷媒が流通する第2流体通路4を交互に形成してなる積層型熱交換器1であって、前記第1流体通路3及び前記第2流体通路4は、前記平板プレート2間に所定ピッチでろう付け固定された丸断面形状の線材5、5間に形成される空隙部からなる。線材5、5を使用して流体通路を形成すれば、平板プレート2に溝加工をすることなく簡単にマイクロチャンネル型の積層型熱交換器1を製造できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば積層型熱交換器及びその製造方法に関し、詳細には、熱交換される異なる2種類の冷媒を流通させるそれぞれの流体通路を線材間に形成した空隙部で構成した、全く新規な構成の積層型熱交換器及びその製造方法に関する。
第1の冷媒が流通する第1流体通路と、この第1の冷媒と熱交換される第2の冷媒が流通する第2流体通路を積層方向で交互に形成した、いわゆる積層型熱交換器の開発がなされている(例えば、特許文献1など参照)。
かかる特許文献1に記載の積層型熱交換器101は、例えば図12及び図13に示すように、熱交換される異なる2種類の冷媒を流通させる第1の流体通路102を一主面103aに形成したプレート103と、この第1の流体通路102と直交する方向に形成された第2の流体通路104を一主面105aに形成したプレート105とを重ね合わせ、これらを治具で固定加圧し、真空中で加熱して拡散接合することにより接合一体化される。
このように構成された熱交換器101は、上下に積層された各プレートの第1の流体通路102を流れる第1の冷媒と、第2の流体通路104を流れる第2の冷媒とが熱交換するようになっている。また、熱交換器101内を流れる冷媒の流体通路102、104は、その積層方向において交互に組み合わせるのが一般的である。
特表2003−506306号公報(第6頁から第8頁、図1)
ところで、この積層型熱交換器101においては、各層(各プレート103、105)の厚みがサブミリレベルになると、前記第1の流体通路102及び第2の流体通路104の溝加工が通常の塑性加工では困難になるので、薬剤で母材の一部を溶解して溝を形成するエッチング加工が採用される。
しかしながらエッチング加工では、前記第1の流体通路102及び第2の流体通路104のように断面略U字形状をなす溝を形成する場合、エッチングのばらつきによって、貫通し易く溝底の残存板厚を小さくすることができない。
この他、U字形状の溝ではなく貫通溝を流体通路とする積層型熱交換器もあるが、その場合は、穴間のピッチが小さくなり、穴の長手方向が長くなると非常にフラフラして一定ピッチに保つのが難しい。
このように、流体通路を形成する方法としてエッチング加工を使用すると、薬剤で母材を溶解することから該母材の歩留まりが悪く、しかも環境負荷も大きくなってしまう恐れがある。
そこで、本発明は、上記した課題を解決するために、流体通路を形成するための溝を塑性加工やエッチング加工によってプレートに形成することなく簡単な構成で流体通路を形成することができる積層型熱交換器及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、平板プレートを所定間隔を置いて複数積層し、その積層された各平板プレート間のひとつ置きに、第1の冷媒が流通する第1流体通路と、この第1の冷媒と熱交換される第2の冷媒が流通する第2流体通路を交互に形成してなる積層型熱交換器であって、前記第1流体通路及び前記第2流体通路は、前記平板プレート間に所定ピッチでろう付け固定された丸断面形状の線材間に形成される空隙部からなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の積層型熱交換器であって、前記第1流体通路及び前記第2流体通路は、断面略矩形状であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、複数本の丸断面形状をなす線材を所定ピッチとして複数配列し、これら各線材をろう材によって織り込んで平織り物形状とする平織り工程と、前記平織り物を平板プレートの上に載せ、さらにこの上に平板プレートを載せ、その平板プレートの上に別の平織り物を、その線材の向きが下の平織り物の線材の向きとほぼ直角となるように載せ、さらにこの上に平板プレートを載せる工程を繰り返して、積層体を形成する積層体形成工程と、前記積層体を加熱炉に入れて前記ろう材を溶かし、前記線材と前記平板プレートを固定するろう付け工程とを備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、前記平織り物を前記平板プレート上に載せる際に、前記線材を該平板プレートにスポット溶接することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、前記平織り物を前記平板プレート上に載せる際に、前記線材と対応する位置に該線材の一部を嵌入させる位置決め溝を該平板プレートに形成しておき、その位置決め溝に該線材を配置させることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、前記平織り物を前記平板プレート上に載せる際に、前記各線材間に嵌入する位置決め突起部を該平板プレートに形成しておき、その位置決め突起部を各線材間に挿入させる工程と、前記ろう付け工程後に、前記位置決め突起部を取り除く工程とを備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、前記平織り物を前記平板プレート上に載せる際に、前記線材と該線材とで挟まれる部分と対応する該平板プレートの位置にろう材が濡れない濡れ防止剤を塗っておき、その濡れ防止剤が塗られた位置に、該線材と線材との間の空間部が対応するように平織り物を載せることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、前記平織り工程において、丸断面形状からなるろう材で前記線材を織り込むことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、前記平織り工程において、帯状形状からなるろう材で前記線材を織り込むことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、前記平織り工程において、複数配列された線材の両端に断面略矩形状の端部形成バーを設けることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、平板プレート間に所定ピッチでろう付け固定された丸断面形状の線材間に形成される空隙部を、冷媒が流通する流体通路としているので、平板プレート自体に塑性加工やエッチング加工によって溝を形成する必要が無くなると共に、平板プレートの厚みが薄くなっても流体通路を形成することができる。また、本発明によれば、線材の太さや間隔を変えることで簡単にそれら線材間に形成される空隙部の大きさを可変できるため、流体通路のピッチを広げたり狭めたり自由に流路設計することができる。
請求項2に記載の発明によれば、流体通路を断面矩形状とすることで、その流路を流れる冷媒の量を増やすことができ、熱交換効率を高めることが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、所定ピッチで複数配列した線材にろう材を織り込んで平織り物とし、その平織り物を平板プレートで挟んで積層体を形成し、その積層体を加熱炉で過熱してろう材を溶かせば、線材が平板プレートに固定され、各線材間に出来た空隙部が流体通路となり、平板プレートに溝加工をすることなく簡単に流体通路を形成することができる。また、本発明方法によれば、線材の配置ピッチを自由に設定することができるので、流体通路のピッチも簡単に変更できる。
請求項4に記載の発明によれば、平織り物を平板プレート上に載せる際に、線材を平板プレートにスポット溶接することで、当該線材が平板プレートに固定され、線材のピッチずれを防止することができ、最終的に形成される流体通路のピッチを高精度なものとすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、平織り物を平板プレート上に載せる際に、線材と対応する位置に該線材の一部を嵌入させる位置決め溝を該平板プレートに形成しておき、その位置決め溝に該線材を配置させることで、当該線材が平板プレートに固定され、該線材のピッチずれを防止することができ、最終的に形成される流体通路のピッチを高精度なものとすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、平織り物を平板プレート上に載せる際に、各線材間に嵌入する位置決め突起部を該平板プレートに形成しておき、その位置決め突起部を各線材間に挿入させることで、当該線材が平板プレートに位置決めされ、該線材のピッチずれを防止することができる。そして、ろう付け工程後に位置決め突起部を取り除けば、ピッチ精度の高い流体通路を形成することができる。
請求項7に記載の発明によれば、平織り物を平板プレート上に載せる際に、線材と該線材とで挟まれる部分と対応する該平板プレートの位置にろう材が濡れない濡れ防止剤を塗っておき、その濡れ防止剤が塗られた位置に、該線材と線材との間の空間部が対応するように平織り物を載せることで、濡れ防止剤が塗られた部分には濡れの原理でろう材同士が反発し合うことから線材の配列ピッチを高精度なものとすることができる。したがって、高精度な配列ピッチを保持した線材をその後のろう付け工程でろう付けすれば、ピッチ精度の高い流体通路を形成することができる。
請求項8に記載の発明によれば、平織り工程において、丸断面形状からなるろう材で線材を織り込んでいるので、ろう材の入手性が良く、且つ捩れによる撚り戻し等が少なく、線材の配列ピッチを保持させることができる。
請求項9に記載の発明によれば、平織り工程において、帯状形状からなるろう材で線材を織り込んでいるので、より一層線材の配列ピッチを精度良く保持させることができる。
請求項10に記載の発明によれば、平織り工程において、複数配列された線材の両端に断面略矩形状の端部形成バーを設けることで、積層型熱交換器の端面に当該端部形成バーが配置されることになり、この端部形成バーによる平面部が増え、冷媒流入出用タンクを配置し易くなる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。先ず、本発明を適用した積層型熱交換器について説明した後、その積層型熱交換器の製造方法について説明するものとする。
[積層型熱交換器の構成]
図1は本実施の形態の積層型熱交換器の斜視図、図2は本実施の形態の積層型熱交換器の要部拡大断面図である。
図1は本実施の形態の積層型熱交換器の斜視図、図2は本実施の形態の積層型熱交換器の要部拡大断面図である。
本実施の形態の積層型熱交換器1は、図1及び図2に示すように、平板プレート2を所定間隔を置いて複数積層し、その積層された各平板プレート2間のひとつ置きに、第1の冷媒が流通する第1流体通路3と、この第1の冷媒と熱交換される第2の冷媒が流通する第2流体通路4を交互に形成した構成とされている。
そして、この積層型熱交換器1では、前記平板プレート2間に所定ピッチでろう付け固定された丸断面形状の線材5、5間に形成される空隙部を、前記第1流体通路3及び第2流体通路4としている。換言すれば、上下の平板プレート2、2間に、丸断面形状の線材5を所定ピッチで複数配列し、それら平板プレート2と線材5とをろう材6でろう付け固定することで出来た線材5、5間の空隙部(空隙通路)を、第1流体通路3及び第2流体通路4としている。
平板プレート2及び線材5は、例えば錆などに優れるステンレス板からなる。一方、ろう材6は、線材5に後述するようにろう材が織り込まれることから容易に変形し凹みが出来て位置関係を保ちやすい軟銅(ろう材)を使用することが望ましい。
第1流体通路3は、所定ピッチで配列された各線材5、5間に形成されており、積層型熱交換器1の一側面から他側面に貫通する流路とされている。そして、この第1流体通路3は、その断面形状が略矩形状に形成されおり、流路断面積が充分に確保されている。そのため、この第1流体通路3には、より多くの第1の冷媒を流通させることができるようになっている。
第2流体通路4は、第1流体通路3に対してほぼ直角に交差する方向に形成されている。かかる第2流体通路4は、第1流体通路3と同様、所定ピッチで配列された各線材5、5間に形成されており、積層型熱交換器1の一側面から他側面に貫通する流路とされている。また、この第2流体通路4の断面形状は、第1流体通路3と同じく略矩形状とされている。
なお、第1流体通路3及び第2流体通路4の断面形状を略矩形状とするには、線材5の直径と配置ピッチとでろう材6の使用量を決めることで適切なフィレット形状を得ることができ、それによって通路断面を決定できる。
本実施の形態の積層型熱交換器1によれば、平板プレート2に塑性加工やエッチング加工で溝を形成することで流体通路を形成するのではなく、所定ピッチに配列した線材5、5間で形成される空隙部を流体通路としているので、平板プレート2の厚みが薄くなっても流体通路を形成することができる。
また、本実施の形態によれば、線材5の太さや間隔を変えることで簡単にそれら線材5、5間に形成される空隙部の大きさを可変できるため、流体通路のピッチを広げたり狭めたり自由に流路設計することができる。
また、本実施の形態によれば、流体通路を断面矩形状とすることで、その流路を流れる冷媒の量を増やすことができ、熱交換効率を高めることができる。
「積層型熱交換器の製造方法」
次に、上記した積層型熱交換器1の製造方法について説明する。図3は本実施の形態の積層型熱交換器を製造する工程を示すもので、線材をろう材によって織り込んで平織り物形状とする平織り工程図、図4は本実施の形態の積層型熱交換器を製造する工程を示すもので、平織り物を平板プレートの上に載せ、さらにこの上に平板プレートを載せて積層体を形成する積層体形成工程図である。
次に、上記した積層型熱交換器1の製造方法について説明する。図3は本実施の形態の積層型熱交換器を製造する工程を示すもので、線材をろう材によって織り込んで平織り物形状とする平織り工程図、図4は本実施の形態の積層型熱交換器を製造する工程を示すもので、平織り物を平板プレートの上に載せ、さらにこの上に平板プレートを載せて積層体を形成する積層体形成工程図である。
先ず、複数本の線材5をろう材6で織り込んで平織り物7を形成する平織り工程を行う。すなわち、図3に示すように、複数本の丸断面形状をなす線材5を所定ピッチとして複数配列した後、これら各線材5をろう材6によって織り込んで平織り物形状とした平織り物7を形成する。
線材5には、例えば直径1mm以下のステンレス線を使用する。ろう材6には、線材5の直径よりも小さな直径のものを使用し、例えば直径0.5mm以下の丸断面形状をなす糸状のものを使用する。かかるろう材6は、所定ピッチ間隔で配列された線材5の長手方向と略直交する方向に所定間隔を置いて複数設けられ、各線材5の一つ置きに上と下に位置するようにこれら線材5を縫うようにして編み込まれている。このように、これら複数本の線材5をろう材6で編み込むことで、各線材5の配列ピッチがある程度位置決めされる。
次に、上記のように形成した平織り物7と平板プレート2を交互に積層して積層体を形成する積層体形成工程を行う。すなわち、図4に示すように、平板プレート2の上に平織り物7を載せた後、各線材5をこの平板プレート2にスポット溶接する。線材5を平板プレート2にスポット溶接すれば、当該線材5が平板プレート2に固定され、線材5のピッチずれを防止することができる。
そして、この平織り物7の上にさらに別の平板プレート2を載せる。次に、線材5の向きが下の平織り物7の線材5の向きとほぼ直角になるように別の平織り物7を載せ、各線材5をその平板プレート2にスポット溶接した後、さらにこの上に平板プレート2を載せる。この工程を繰り返し行うことで、平織り物7と平板プレート2の積層体を形成する。
次に、線材5と平板プレート2を固定するろう付け工程を行う。すなわち、上記のように形成した積層体を加熱炉に入れてろう材6を溶かし、線材5と平板プレート2を固定させる。その後、積層体を冷却させることで図1に示した積層型熱交換器1が得られる。
このように本実施の形態の製造方法によれば、所定ピッチで複数配列した線材5にろう材6を織り込んで平織り物7とし、その平織り物7を平板プレート2で挟んで積層体を形成し、その積層体を加熱炉で過熱してろう材6を溶かせば、線材5が平板プレート2に固定され、各線材5間に出来た空隙部が流体通路(第1流体通路3及び第2流体通路4)となり、平板プレート2に溝加工をすることなく簡単に流体通路を形成することができる。
また、本実施の形態の製造方法によれば、線材5の配置ピッチを自由に設定することができるので、流体通路のピッチも簡単に変更できる。
また、本実施の形態の製造方法によれば、丸断面形状のろう材6を使用しているので、安価に流体通路を形成することができると共に、ろう材6を線材5に織り込むことで流体通路の精度を安定させることができる。
「その他の実施の形態」
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に制限されることなく種々の変更が可能である。
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に制限されることなく種々の変更が可能である。
例えば、平織り物7を平板プレート2の上に載せる際に、図5に示すように、線材5と対応する位置に該線材5の一部を嵌入させる位置決め溝8を該平板プレート2に形成しておき、その位置決め溝8に該線材5を配置させる。
このように、線材5と対応する位置に該線材5の一部を嵌入させる位置決め溝8を該平板プレート2に形成しておき、その位置決め溝8に該線材5を配置させることで、当該線材5が平板プレート2に位置決めされ、該線材5のピッチずれを防止することができ、最終的に形成される流体通路(第1流体通路3及び第2流体通路4)のピッチを高精度なものとすることができる。
または、図6に示すように、各線材5間に嵌入する位置決め突起部9を該平板プレート2に形成しておき、その位置決め突起部9を各線材5、5間に挿入させ、ろう付け工程後に、前記位置決め突起部9を取り除くようにしてもよい。
位置決め突起部9には、例えばセラミックスや炭などのように、ろう付け工程の熱で母材やろう材と反応せず加熱炉から取り出したときに容易に取り除ける物を使用することが好ましい。
このように、各線材5間に嵌入する位置決め突起部9を該平板プレート2に形成しておき、その位置決め突起部9を各線材5間に挿入させることで、当該線材5が平板プレート2に位置決めされ、該線材5のピッチずれを防止することができる。そして、ろう付け工程後に位置決め突起部9を取り除けば、ピッチ精度の高い流体通路を形成することができる。
または、図7に示すように、平織り物7を平板プレート2上に載せる際に、線材5と該線材5とで挟まれる部分と対応する該平板プレート2の位置にろう材6が濡れない濡れ防止剤10(図中斜線で示す領域)を塗っておき、その濡れ防止剤10が塗られた位置に、該線材5と線材5との間の空間部が対応するように平織り物7を載せる。
このようにすれば、濡れ防止剤10が塗られた部分には濡れの原理で線材5同士が反発し合うことから線材5の配列ピッチを高精度なものとすることができる。したがって、高精度な配列ピッチを保持した線材5をその後のろう付け工程でろう付けすれば、ピッチ精度の高い流体通路を形成することができる。
また、上述した実施の形態では、丸断面形状をしたろう材6を線材5に一本ずつ編み込んだが、図8に示すように、複数本のろう材6を纏めて線材5に編み込むようにしてもよい。このようにすれば、ろう材6による線材5間の隙間充填率が向上し、各線材5間の配列ピッチを高精度に保持することができる。
また、図9に示すように、帯状形状からなるろう材6で線材5を織り込むようにしてもよい。帯状形状からなるろう材6で線材5を織り込めば、線材5を織り込む作業も容易になるし、また、より一層線材5の配列ピッチを精度良く保持できる。
また、この他、図10に示すように、平織り工程において、複数配列された線材5の両端に断面略矩形状の端部形成バー11を設けるようにしてもよい。
このように、両端に端部形成バー11を設けた平織り物7と平板プレート2を交互に積層して得られた積層型熱交換器12は、図11に示すように、積層体の端面に端部形成バー11が配置されることから、この端部形成バー11による平面部が増え、冷媒流入出用タンク14(他面のタンクは図示を省略してある)を配置し易くなる。
なお、この他、図示は省略するが、平織り物7を平板プレート2上に載せる際に、櫛歯形状の位置決め治具で各線材5の端部を嵌入させるようにしてもよい。このようにすれば、線材5の配列ピッチを高精度なものとすることができる。
1、12…積層型熱交換器
3…第1流体通路
4…第2流体通路
5…線材
6…ろう材
7…平織り物
8…位置決め溝
9…位置決め突起部
10…濡れ防止剤
11…端部形成バー
13、14…冷媒流入出用タンク
3…第1流体通路
4…第2流体通路
5…線材
6…ろう材
7…平織り物
8…位置決め溝
9…位置決め突起部
10…濡れ防止剤
11…端部形成バー
13、14…冷媒流入出用タンク
Claims (10)
- 平板プレート(2)を所定間隔を置いて複数積層し、その積層された各平板プレート(2)間のひとつ置きに、第1の冷媒が流通する第1流体通路(3)と、この第1の冷媒と熱交換される第2の冷媒が流通する第2流体通路(4)を交互に形成してなる積層型熱交換器(1)であって、
前記第1流体通路(3)及び前記第2流体通路(4)は、前記平板プレート(2)間に所定ピッチでろう付け固定された丸断面形状の線材(5)間に形成される空隙部からなる
ことを特徴とする積層型熱交換器。 - 請求項1に記載の積層型熱交換器(1)であって、
前記第1流体通路(3)及び前記第2流体通路(4)は、断面略矩形状である
ことを特徴とする積層型熱交換器。 - 複数本の丸断面形状をなす線材(5)を所定ピッチとして複数配列し、これら各線材(5)をろう材(6)によって織り込んで平織り物形状とする平織り工程と、
前記平織り物(7)を平板プレート(2)の上に載せ、さらにこの上に平板プレート(2)を載せ、その平板プレート(2)の上に別の平織り物(7)を、その線材(5)の向きが下の平織り物(7)の線材(5)の向きとほぼ直角となるように載せ、さらにこの上に平板プレート(2)を載せる工程を繰り返して、積層体を形成する積層体形成工程と、
前記積層体を加熱炉に入れて前記ろう材(6)を溶かし、前記線材(5)と前記平板プレート(2)を固定するろう付け工程とを備えた
ことを特徴とする積層型熱交換器の製造方法。 - 請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、
前記平織り物(7)を前記平板プレート(2)上に載せる際に、前記線材(5)を該平板プレート(2)にスポット溶接する
ことを特徴とする積層型熱交換器の製造方法。 - 請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、
前記平織り物(7)を前記平板プレート(2)上に載せる際に、前記線材(5)と対応する位置に該線材(5)の一部を嵌入させる位置決め溝(8)を該平板プレート(2)に形成しておき、その位置決め溝(8)に該線材(5)を配置させる
ことを特徴とする積層型熱交換器の製造方法。 - 請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、
前記平織り物(7)を前記平板プレート(2)上に載せる際に、前記各線材(5)間に嵌入する位置決め突起部(9)を該平板プレート(2)に形成しておき、その位置決め突起部(9)を各線材(5)間に挿入させる工程と、
前記ろう付け工程後に、前記位置決め突起部(9)を取り除く工程とを備える
ことを特徴とする積層型熱交換器の製造方法。 - 請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、
前記平織り物(7)を前記平板プレート(2)上に載せる際に、前記線材(5)と該線材(5)とで挟まれる部分と対応する該平板プレート(2)の位置にろう材(6)が濡れない濡れ防止剤(10)を塗っておき、その濡れ防止剤(10)が塗られた位置に、該線材(5)と線材(5)との間の空間部が対応するように平織り物(7)を載せる
ことを特徴とする積層型熱交換器の製造方法。 - 請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、
前記平織り工程において、丸断面形状からなるろう材(6)で前記線材(5)を織り込む
ことを特徴とする積層型熱交換器の製造方法。 - 請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、
前記平織り工程において、帯状形状からなるろう材(6)で前記線材(5)を織り込む
ことを特徴とする積層型熱交換器の製造方法。 - 請求項3に記載の積層型熱交換器の製造方法であって、
前記平織り工程において、複数配列された線材(5)の両端に断面略矩形状の端部形成バー(11)を設ける
ことを特徴とする積層型熱交換器の製造方法。
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