JP2006265793A - 塗工シート - Google Patents

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Abstract

【課題】光沢のある塗工シートにおいて低密度化、高白色度化、低熱伝導率化、高剛直度化などの付加価値を塗工シートの設計自由度を低下させることなく与えること。
【解決手段】シート状基材の少なくとも片面に1層以上の塗工層を設けた塗工シートにおいて、該塗工シート5が加熱された金属ロール1とシューロール4からなるロングニップカレンダー処理装置により処理されたことを特徴とする塗工シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、塗工シートに関するものであり、さらに詳しくは、光沢のある塗工シートにおいて低密度化、高白色度化、低熱伝導率化、高剛直度化などの付加価値を塗工シートの設計自由度を低下させることなく与えることの出来る塗工シートに関するものである。
平版印刷、凸版印刷、凹版印刷、孔版印刷の4大方式に代表される商業印刷は世の中に広く用いられている。その歴史は長く、技術的にもかなり成熟していが、需要の変化から技術的には変化を継続している。例えば、近年の環境に対する意識の高まりやコストダウンへの要求からこれらの印刷に用いられる紙はより低密度な物や高白色度の物へとシフトしている。一方で市場のより高い印刷品質への要求から印刷用塗工シートの品質は向上し続けている。
低密度なシートは、同じ厚さであっても重さが軽く、カタログや文庫本などの軽量化、輸送コストの削減になるだけでなく、省資源にもつながる。加えて、ページ数が少なくても本が厚くなるため、読者の満足感が高まるなどの効果もあり、近年はより低密度なシートが求められる傾向にある。
塗工シートにおいて、低密度に仕上げるためには、シート全体の密度を下げる必要がある。しかし光沢のある塗工シートにおいてはスーパーカレンダー(以下SCと略記する)に代表される仕上げ処理が必要不可欠である。SC処理は塗工シートを高圧下でつぶすことによって塗工シートに光沢を与えるため、密度がどうしても高くなってしまう。
一方、高白色度の塗工シートは、白色度が高いことにより、目立ったり、美しく感じたりするといった人間の感覚的なものに加え、印刷物の色再現性が高いレベルで発現されるなどの理由により、需要が根強い。
塗工シートの白色度は用いられる材料に大きく左右される。シート状基材に主に用いられるパルプはリグニン成分の除去率、単純に言えば漂白の程度によってその白色度が大きく左右される。近年ではECF漂白に代表される様に、環境に優しい漂白方法が出現している。しかし、製造の効率や経済性を考え合わせるとパルプの白色度を高くするには限度がある。
塗工シートにとって、シート状基材は塗工層に隠されるが、どんなに白い塗工層を用いても、その影響を完全に消すことは出来ない。加えて光沢のある塗工シートにおいては前述のSC処理のため塗工層の厚みが減り、原紙の影響が大きくなる。実際にSC処理後は処理前よりも白色度が低下する。
ところで近年、塗工用シートはレーザープリンターやコピー機などでも使われ始めた。電子写真方式を用いて印刷する用途は、端末PC用プリンター、ファックス、または複写機に留まらず、多品種小ロット印刷、可変情報印刷などを可能とする、いわゆる、オンデマンド印刷分野でも実用化が進み、技術的進展が目覚しい。近年では印刷速度、画質の向上に伴い、印刷部数が従来オフセット、グラビアなどの印刷でまかなわれていた領域に達しはじめた。
電子写真印刷は可変情報を扱えるのがメリットであるが、オフセットやグラビア印刷は長年の技術蓄積により非常に高品質の印刷を、安価な価格で達成しているため、品質面、価格面では劣っていた。そのため、印刷機械、印刷用シートの両面から高画質化、高速化、省電力化、そして低コスト化へ向けた技術開発が一段と進められている。印刷物には、より高精細で、色再現性の良さが求められているが、これは高速化、低コスト化とは相反する部分があり、トナーや印刷機械の性能はもちろんのこと、電子写真用記録シートに関してもトナー定着性、転移性、色再現性、走行性など、さらに厳しい品質要望が集まっている。
一般的な電子写真印刷方式では、事務用複写機などに代表される様に、トナーを被転写物に加熱圧着する方式で印刷を行う。ところが、この方式では被転写物の物性によって加熱条件が大きく異なる。特に塗工シートにおいては塗工層の熱伝導率が基材に比べ高いために加熱ロールの熱を奪いやすい。結果、トナーの溶解、付着を阻害することになる。このため加熱温度を高くしたり、シートの搬送速度を遅くしたりといった対応がとられる。これらはエネルギー面、効率面から好ましいことではなかった。この問題を解決するためには塗工層の熱伝導率を下げる必要がある。
さらに、電子写真においては搬送機構がロール式であり、塗工シートの搬送安定性に剛直度が大きく係わる。光沢のある塗工シートはSC処理でつぶされているため剛直度が低下している上に表面平滑が高いため密着性が強く、重送、巻き付き等のトラブルを発生させやすいのが現状である。
光沢のある塗工シートの低密度化においても、高白色度化においても、熱伝導率を下げるためにも、剛直度を保つためにも、ネックになっているのはSC処理等によるシート状基材の過剰な圧縮である。ソフトカレンダーのようにSCよりも低圧、広幅で処理をして圧縮度合いを低下させる方法も存在するが、その効果は若干良いぐらいで、SC処理と大差がない。しかし、SC処理は塗工シートの光沢を出すためには必要不可欠で、これに代わる有望な処理方法は現状では見つかっていなかった。
これらの理由から、現在の技術で軽量化、高白色度化、低伝導率化、高剛直度化などを実現するためにはシート状基材や塗工層の設計や製造方法を特殊な方法に限定し、(例えば特許文献1〜2、特願2004−271799号)設計自由度を低下させるしか方法がなかった。設計自由度の低下は塗工シート製造機械や製造条件への最適化、印刷機械や印刷作業条件への最適化、商品への付加価値の付与などの手段を封じられることとなり、非常にやっかいなことであり、設計自由度を低下させることのない軽量化、高白色度化、低伝導率化、高剛直度化の方法が強く求められていた。
特開2004−27443号公報 特開2003−328295号公報
本発明の目的は、光沢のある塗工シートにおいて低密度化、高白色度化、低熱伝導率化、高剛直度化などの付加価値を塗工シートの設計自由度を低下させることなく与えることにある。
本発明者は、上記の問題を解決すべく鋭意研究した結果、以下のような塗工シートを発明するに至った。
すなわち、シート状基材の少なくとも片面に1層以上の塗工層を設けた塗工シートにおいて、該塗工シートが加熱された金属ロールとシューロールからなるロングニップカレンダー処理装置により処理されたことを特徴とする塗工である。
本発明において、白紙光沢が65%以上、密度が1.10g/cm3以下であることが好ましい。
また、本発明において、炭酸カルシウムが粒子径2.0μm未満の粒子が95質量%以上かつ粒子径1.0μm未満の粒子が75質量%以上かつ粒子径0.2μm未満の粒子が11質量%以下であることが好ましい。
また、本発明において、白色度が95%以上であることが好ましい。
また、本発明において、白紙光沢が70%以上、白色度が100%以上であることが好ましい。
加えて、本発明は塗工シートがオフセット印刷用塗工シートであることを特徴とする
加えて、本発明は塗工シートが塗工シートが電子写真用塗工シートであることを特徴とする。
本発明の塗工シートは、光沢のある塗工シートにおいて低密度化、高白色度化、低熱伝導率化、高剛直度化などの付加価値を塗工シートの設計自由度を低下させることなく得ることができる。
以下、本発明の塗工シートについて、詳細に説明する。
本発明者らは、塗工シートにおける高白色度化における技術について鋭意研究を重ねた結果、以下のような塗工シートを発明するに至った。
低密度化、高白色度化、低熱伝導率化、高剛直度化の目的を達成するためには塗工シートを出来るだけ圧縮しないように仕上げることは好ましい。塗工シートの圧縮を抑えれば当然、低密度となる。また塗工層を圧縮しなければ塗工層の不透明度の低下を抑え、原紙の影響が抑えられるため白色度が上がる。熱伝導率は塗工シートの空気層が出来るだけ多い方が断熱性が向上するため、圧縮を抑えることは低熱伝導率化に効果的に働く。剛直度も圧縮を抑えることで、厚みが保持されることや繊維のネットワークがより三次元的に働くことなどにより、高く保つことが出来る。
しかし、塗工シートに光沢を与えるためにはSC処理に代表される方法により高い圧力で押しつぶす必要がある。圧力を高くすればするほど光沢が出るため、一般的な光沢塗工シートでは最大値に近い密度まで圧縮されている。
圧力を高くすることなく光沢を出すためにはロール表面の表面粗さの値を低くしたり、ロールの表面温度を高くしたりする方法などがある。一方ソフトカレンダーに代表されるように、ロール径を大きくしてニップ幅を広げて単位面積当たりの圧力を下げるのと同時にニップ時間を長くして熱による効果を上げる方法がある。また、弾性ロールのロール硬度を下げるなどの方法もある。しかし、いずれもその効果は微々たる物で、本発明者らはこれらの方法により本発明の目的を達成するのは困難であるとの結論に至った。
圧縮率を低くしたまま光沢を上げるためには塗工シートのごく表面だけを平滑にして内部に影響を与えにくい方法を採ればよい。そのためにはスーパーカレンダーやソフトカレンダーよりもニップ幅をかなり大きくして、熱処理時間を長くする必要がある。これにはロールとロールによるカレンダー処理では無理がある。そこで種々の実験の結果、カレンダーにロングニップ方式を採用することが効果的であることを発見するに至った。この方式のカレンダー処理を行うことで、光沢は高く発現できるが塗工シートの圧縮率はSC処理に比べると相当低い物となる。
本発明に用いられる、加熱された金属ロールとシューロールとからなるロングニップカレンダー処理を図1に基づいて説明すると、塗工シート5は加熱された金属ロール1とシューロール4との加圧状態の間を通過してカレンダー処理されるのであるが、シューロール4には、ロール外面に、走行する塗工シート5とともに併走する樹脂ベルト2がある。この樹脂ベルト2の内側には、シュー3を有しており、シュー3は本体中心軸に固定された加圧シリンダー7により加圧される。また、シュー3の中央部分から潤滑オイル6が圧入され、シュー3と該樹脂ベルト2との間で潤滑皮膜を形成して機械的摩擦を軽減する。このシュー3が該樹脂ベルト2を押し上げることで、対向する金属ロールとの間でシュー3の形状に従ったロングニップ部分ならびニップ圧力勾配を形成し、塗工シート5をカレンダー処理することとなる。
本発明の加熱された金属ロールとシューロールとから成るロングニップカレンダー装置を用いるカレンダー処理方法が、特に有効な理由として以下が考えられる。
本発明の方法によれば、通常のSC装置やソフトカレンダー装置に比べ、格段にニップ幅を広くできるためニップ滞在時間が著しく延長される。これにより、加熱された金属ロールと接触する塗工シートの受熱量が格段に高まる事となり、加熱ロールを有する通常のカレンダー装置を使用した場合を大きく上回って塗工シートが塑性変形を受けやすい状態が得られる。加えて、広いニップ幅のため低いニップ面圧でのカレンダー処理となり、通常では避け得ない塗工シートの密度上昇が回避可能であり、特に熱と加圧力の影響を受けやすい塗工シート表面近傍が優先的に平滑化される。シート状基材に比べ塗工層は層の厚みが薄いことが多いが、この塗工層においても表面が平滑化され内部は空隙が維持される。このため、厚みと粒子間界面量が維持され、塗工層が優れた不透明度を残す。すなわち白色度に優れた塗工層がシート状基材をよく覆い隠す。これらの理由により、満足すべき光沢を維持したまま、低密度化、高白色度化、低熱伝導率化、高剛度化を仕上げ処理の方法だけで発現することが出来ることになる。これにより塗工層やシート状基材の設計、仕上げ以外の製造方法はその目的にあった方法で自由に変更可能である。
本発明で使用できるロングニップカレンダーは、加熱処理できる金属ロールとニップ幅が広くとれるロールとの組み合わせで成り立っていれば特に限定されないが、例えばMetso社製のOptiDwell、Voith社製のNipcoFlex、三菱重工業社製のMJカレンダーなどが挙げられる。本発明に用いられる金属ロールは、加熱可能なものであれば材質は特に限定しないが、鉄にクロムメッキなどを施した汎用の金属ロールを用いても差し支えない。
本発明の態様によれば、金属ロールとシューロールとから成るロングニップカレンダー装置におけるニップ幅は、シューロールの構造によるものの、通常約50mm程度、最大で270mmまでも拡大させることができる。ソフトカレンダーにおけるニップ幅が通常9mm程度であるが、ソフトカレンダーと同等以上の効果を得るためには、ニップ幅は最低でも15mm以上であることが好ましい。光沢を出す上で好ましい範囲は30mm以上80mm以下である。更に好ましくは40mm以上55mm以下である。この際、本発明においては、金属ロールは加熱されていることが必須条件であり、要求される加熱温度は塗工シートに依存し一概には決められないが、通常120〜350℃、好ましくは180〜300℃である。金属ロールの表面粗さは平滑なほど良いが、通常Ra値で0.01〜4μm、好ましくは0.02〜0.4μmである。
また、本発明においては、処理された塗工シートの巻き姿を均一に保つために塗工シートがロングニップカレンダー処理されたあとや処理される前に、ハードニップカレンダー処理、SC処理、ソフトカレンダー処理などを施しても良い。
本発明における塗工シートはロングニップカレンダー処理をすることで、従来の技術では難しかった、白紙光沢が65%以上、密度は1.10g/cm3以下とする事が出来る。
また本発明における塗工シートは白色度は95%以上であると感覚的な白色度感が向上し、好ましい。
白紙光沢が70%以上、白色度が100%以上であれば感覚的な白色度向上効果、白紙光沢感が非常に良く発揮されるので好ましい。
本発明で言う白紙光沢とはJIS P 8142で規定される物である。また本発明でいう白色度とはISO2470で規定されるISO白色度とする。本発明における密度とは、JIS P8118「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」を用いた値を指す。
塗工液をシート状基材に塗布する場合、塗工量は4g/m2以上あれば基材を覆うことが出来る。塗工量が40g/m2を超えると塗工層の強度の問題が生じることがある。塗工量は4.0〜20.0g/m2の範囲が製造効率、経済性、品質のバランスがとれているので好ましい。
本発明に用いられる塗工シートの基材としては、木材パルプ、綿、麻、竹、サトウキビ、トウモロコシ、ケナフなどの植物繊維、羊毛、絹などの動物繊維、レーヨン、キュプラ、リヨセルなどのセルロース再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリウレタン系繊維などの化学繊維、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維などの無機繊維をシート状にしたもの、またはその上に樹脂フィルム層を設けたものなどが使用される。
繊維のシート状基材を用いる場合に各繊維をシート状にする製法としては、一般的な抄紙工程、湿式法、乾式法、ケミカルボンド、サーマルボンド、スパンボンド、スパンレース、ウォータージェット、メルトブロー、ニードルパンチ、ステッチブロー、フラッシュ紡糸、トウ開維などの各工程から一つ以上が適宜選ばれる。
また、これらの繊維には、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、二酸化チタン、水酸化アルミなどの各種填料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留り剤、紙力増強剤などの各種配合剤を各工程、各素材に合わせて好適に配合する。さらには、これらの繊維シートの上に樹脂コート層、塗工層を設ける場合もある。
基材としては、上質紙、中質紙、色上質、書籍用紙、キャスト用紙、微塗工紙、軽量コート紙、コート紙、アート紙、中質コート紙、グラビア用紙、インディア紙、コートアイボリー、ノーコートアイボリー、アートポスト、コートポスト、ノーコートカード、特板、コートボール、トレーシングペーパー、タイプ紙、PPC用紙、NIP用紙、連続伝票用紙、フォーム用紙、複写紙、ノーカーボン紙、感熱紙、インクジェット用紙、熱転写用紙、合成紙、などの紙や板紙、不織布、または各種樹脂やプラスチック、金属をフィルム状に成形したものも含まれる。
塗工する前の基材は、必要とする密度、平滑度、透気度を得るために各種表面処理やカレンダー処理を施す場合がある。
本発明において、基材に塗工層を設ける場合に用いることのできる顔料は、特に限定されるものではなく、例えば、各種カオリン、タルク、重質炭酸カルシウム(粉砕炭酸カルシウム)などの精製した天然鉱物顔料、軽質炭酸カルシウム(合成炭酸カルシウム)、炭酸カルシウムと他の親水性有機化合物との複合合成顔料、サチンホワイト、リトポン、二酸化チタン、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、焼成カオリン、中空有機顔料、密実有機顔料、プラスチックピグメント、バインダーピグメント、プラスチックビーズ、マイクロカプセルなどがある。もちろんこれらに限定される物ではない。
塗工層に用いられるバインダーとしては、天然植物から精製した澱紛、ヒドロキシエチル化澱粉、酸化澱紛、エーテル化澱紛、リン酸エステル化澱粉、酵素変性澱紛やそれらをフラッシュドライして得られる冷水可溶性澱粉、デキストリン、マンナン、キトサン、アラビノガラクタン、グリコーゲン、イヌリン、ペクチン、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの天然多糖類およびそのオリゴマーさらにはその変性体が挙げられる。
さらに、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、コラーゲンなどの天然タンパク質およびその変性体、ポリ乳酸、ペプチドなどの合成高分子やオリゴマーが挙げられる。
加えてスチレンブタジエン系、アクリル系、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニルなどの各種共重合体ラテックス、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ユリアまたはメラミン/ホルマリン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアミドポリアミン/エピクロルヒドリンなどの水溶性合成物などが挙げられる。これらは一種以上で使用することができる。この他、公知の天然、合成有機化合物を使用することは特に限定されない。
また、塗工液に用いられる増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ポリアクリル酸ソーダなどの水溶性高分子、ポリアクリル酸塩、スチレンマレイン酸無水共重合体などの合成重合体、珪酸塩などの無機重合体などが挙げられる。
また、必要に応じて、分散剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤などの通常使用されている各種助剤、およびこれらの各種助剤をカチオン化したものが好適に用いられる。
本発明において、塗工層を塗工する方法は、特に限定されるものではなく、サイズプレス、ゲートロール、シムサイザーなどの各種フィルムトランスファーコーター、エアーナイフコーター、ロッドコーター、ブレードコーター、ダイレクトファウンテンコーター、スプレーコーター、キャストコーターなどの各方式を適宜使用する。
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」は、特に明示しない限り、質量部を示す。
(実施例1)〜(実施例5)及び(比較例1)〜(比較例5)
下記の内容に従って、実施例1〜5および比較例1〜5の塗工シートを作製した。
<シート状基材>
LBKP(濾水度400mlcsf) 70部
NBKP(濾水度480mlcsf) 30部
軽質炭酸カルシウム(シート状基材中灰分で表示) 8部
市販カチオン化澱粉 1.0部
市販カチオン系ポリアクリルアミド歩留まり向上剤 0.03部
パルプ、内添薬品を上記の配合で調製し抄造した。さらに、サイズプレスにより両面0.80g/m2の酸化澱粉を付着させ、坪量121.7g/m2の塗工用シート状基紙を得た。
<塗工液>
カオリンクレー 50部
重質炭酸カルシウム 50部
市販ポリアクリル酸系分散剤 0.1部
ラテックスバインダー 10部
ポリビニルアルコール 3部
水酸化ナトリウム pH9.6に調製
蛍光増白剤 適量
市販カルボキシメチルセルロース系増粘剤(CMC) 0.1部
重質炭酸カルシウムはファイマテック社の「FMT−100」、カオリンクレーは白石カルシウム社の「カオグロス」である。ポリビニルアルコールは日本合成化学工業社製NL−04Lである。蛍光増白剤はサンライズケミカル社製のサンホワイトCSTで、添加部数は表1に記載した。なおサンホワイトCSTは実験の都合上、市販の状態を50%の固形分濃度と仮定して部数を計算した。
上記の塗工液を62質量%、操業速度1000m/minでファウンテン/ブレードコーターを用いて両面とも同様の条件で塗工した。塗工量は片面13g/m2である。塗工後、カレンダー処理を施した。用いたカレンダーは表中に記載した。スーパーカレンダーは「SC」、シューカレンダーは「SH」と記載した。スーパーカレンダーは速度800m/min、温度40℃、線圧は表1に記載した。シューカレンダーは速度500m/min、温度200℃、シュー幅50mm、線圧は表1に記載した。
上記実施例1〜5および比較例1〜5により得られた塗工シートについて、下記の測定方法により測定し、その評価結果を表1に掲げた。
1.白色度
日本電色工業社製の「SPECTRO COLOR METER MODEL PF−10」でC/2光源を用いて測定した。紫外光が入射される状態で測定した。測定シートは250μm以上の厚みとなるように重ね合わせて測定した。測定結果を元に以下の基準で評価した。
◎:100%以上
○:95%以上、100%未満
△:95%未満
2.密度
密度の測定には、JIS P8118「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」を用いた。
3.白紙光沢
村上色彩技術研究所社製GlossMeterModelGM−26Dで測定した。設定角は75°でJIS P 8142に基づいて測定した。測定結果を元に以下の基準で評価した。
◎:70%以上
○:65%以上、70%未満
△:65%未満
4.熱伝導率
熱伝導率の測定は京都電子工業製迅速熱伝導率計(QTM−D3)を用いて測定した。紙厚10mm、ヒーター0.25Aとした。測定結果を元に以下の基準で評価した。
◎:0.25W/mk未満
○:0.25W/mk以上〜0.30W/mk未満
△:0.30W/mk以上
5.テーバー剛直度
JIS P8125に従って、こわさ試験方法(テーバー剛度)により測定した。縦目の値を採用した。測定結果を元に以下の基準で評価した。
◎:1.40mN・m以上
○:1.00mN・m以上〜1.40mN・m未満
△:1.00mN・m未満
Figure 2006265793
<評価結果>
全ての実施例と比較例を比べるとわかるとおり、SH処理はSC処理に比べ白色度、密度、熱伝導率、テーバー剛直度全てにおいて好ましい結果が得られる。
印刷領域における塗工シートに適用できるものである。
ロングニップカレンダー装置の概略図
符号の説明
1 加熱された金属ロール
2 樹脂ベルト
3 シュー
4 シューロール
5 塗工シート
6 潤滑用オイル
7 加圧シリンダー

Claims (6)

  1. シート状基材の少なくとも片面に1層以上の塗工層を設けた塗工シートにおいて、該塗工シートが加熱された金属ロールとシューロールからなるロングニップカレンダー処理装置により処理されたことを特徴とする塗工シート。
  2. 白紙光沢が65%以上、密度が1.10g/cm3以下であることを特徴とする請求項1記載の塗工シート。
  3. 白色度が95%以上である請求項2記載の塗工シート。
  4. 白紙光沢が70%以上、白色度が100%以上であることを特徴とする請求項3記載の塗工シート。
  5. 塗工シートがオフセット印刷用塗工シートである請求項1〜4のいずれか一項記載の塗工シート。
  6. 塗工シートが電子写真用塗工シートである請求項1〜4のいずれか一項記載の塗工シート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160064943A (ko) 2014-11-28 2016-06-08 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 전자 사진용 화상 형성 시트

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