JP2006265759A - 抄紙機の汚れ防止方法及び汚れ防止剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを効果的に防止することができる抄紙機の汚れ防止方法及び汚れ防止剤を提供する。
【解決手段】アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを防止する方法であって、該抄紙機の洗浄水に、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を含有させることを特徴とする抄紙機の汚れ防止方法、及び、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを防止する汚れ防止剤であって、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を含有することを特徴とする抄紙機の汚れ防止剤。
【選択図】図1

Description

本発明は、抄紙機の汚れ防止方法及び汚れ防止剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを効果的に防止することができる抄紙機の汚れ防止方法及び汚れ防止剤に関する。
サイズ剤としてロジン系薬剤を用い、定着剤として硫酸アルミニウムを用いる紙では、ロジンがロジン酸アルミニウムとしてセルロース繊維に定着する結果として硫酸根に余剰を生じ、いわゆる酸性紙となる。酸性紙は、セルロースの加水分解が起こって劣化しやすい。このために、長期保存を要する紙としては、硫酸アルミニウムを使用することなく、あるいは、使用量を減らして抄紙する中性紙が増加している。
中性紙の抄紙においては、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤などの中性サイズ剤が用いられ、定着剤としては、カチオン性ポリマー、デンプンなどが用いられる。中性サイズ剤は、セルロースのヒドロキシル基と反応してサイズ効果が発現すると言われている。アルケニル無水コハク酸系サイズ剤は、アルキルケテンダイマー系サイズ剤に比べて安価であり、反応性が大きく、サイズ効果の立ち上がりが速いなどの特徴を有することから、多量に用いられている。
しかし、アルケニル無水コハク酸は、反応性が大きいために、水中で加水分解してアルケニルコハク酸を生成しやすい。アルケニルコハク酸は、カルシウムイオンなどと反応して、水に難溶性で、粘着性の強いアルケニルコハク酸の金属塩を形成する。アルケニルコハク酸の金属塩は、抄紙工程の機械、配管などに付着し、欠点、断紙などの紙の品質に関わる重大な問題を引き起こす。従来より、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤に由来する汚れは、定期的に苛性ソーダなどを用いて洗浄しているが、洗浄効果は十分ではない。また、界面活性剤との併用や、スルファミン酸などの酸の使用も試みられているが、満足する効果は得られていない。このために、抄紙工程におけるアルケニル無水コハク酸系サイズ剤に由来する汚れの付着防止ないし洗浄方法の開発が試みられている。
例えば、中性抄紙で使用するアルケニル無水コハク酸系サイズ剤に由来する汚れを効率的に洗浄する方法として、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムに対してキレート力を有するアミノカルボン酸類及び/又はオキシカルボン酸類を有効成分として含むアルカリ性水溶液を洗浄液として用いる製紙工程装置に付着したアルケニル無水コハク酸系サイズ剤に由来する汚れの洗浄方法が提案されている(特許文献1)。この方法によれば、装置に付着した汚れを効率的に洗浄することができるが、装置への汚れの付着を防止するまでには至っていない。
特開2000−265192号公報(第2、3頁)
本発明は、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを効果的に防止することができる抄紙機の汚れ防止方法及び汚れ防止剤を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、抄紙機の洗浄水に、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を含有させることにより、装置へのアルケニル無水コハク酸系サイズ剤に由来する汚れの付着を効果的に防止し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを防止する方法であって、該抄紙機の洗浄水に、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を含有させることを特徴とする抄紙機の汚れ防止方法、
(2)エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体が、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体である(1)記載の抄紙機の汚れ防止方法、
(3)エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体が、プロピレンオキシド鎖の両端にエチレンオキシド鎖を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体である(2)記載の抄紙機の汚れ防止方法、
(4)エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体において、プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,000以上であり、エチレンオキシド鎖の割合が20重量%以上である(2)又は(3)記載の抄紙機の汚れ防止方法、
(5)エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体において、プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,800以上であり、エチレンオキシド鎖の割合が10重量%以上である(2)又は(3)記載の抄紙機の汚れ防止方法、
(6)アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを防止する汚れ防止剤であって、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を含有することを特徴とする抄紙機の汚れ防止剤、
(7)エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体が、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体である(6)記載の抄紙機の汚れ防止剤、
(8)エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体が、プロピレンオキシド鎖の両端にエチレンオキシド鎖を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体である(7)記載の抄紙機の汚れ防止剤、
(9)エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体において、プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,000以上であり、エチレンオキシド鎖の割合が20重量%以上である(7)又は(8)記載の抄紙機の汚れ防止剤、及び、
(10)エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体において、プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,800以上であり、エチレンオキシド鎖の割合が10重量%以上である(7)又は(8)記載の抄紙機の汚れ防止剤、
を提供するものである。
本発明の抄紙機の汚れ防止方法及び汚れ防止剤によれば、中性紙の抄紙装置へのアルケニル無水コハク酸系サイズ剤に由来する汚れを付着したのちに洗浄するのではなく、操業中の汚れの付着を防止することができるので、装置の洗浄頻度を少なくし、紙に発生する欠点数を減少し、中性紙の生産性及び品質を向上することができる。
本発明の抄紙機の汚れ防止方法においては、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを防止する方法であって、該抄紙機の洗浄水に、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を含有させる。
本発明の抄紙機の汚れ防止剤は、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを防止する汚れ防止剤であって、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を含有する。
本発明において、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体であることが好ましく、プロピレンオキシド鎖の両端にエチレンオキシド鎖を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体であることがより好ましい。
本発明の抄紙機の汚れ防止方法及び汚れ防止剤は、サイズ剤として反応性の中性サイズ剤であるアルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する中性紙抄紙工程に適用し、水に難溶性で粘着性の強いアルケニルコハク酸のアルカリ土類金属塩などによる汚れの発生を効果的に防止することができる。
本発明に用いるプロピレンオキシド鎖の両端にエチレンオキシド鎖を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体は、ポリプロピレンオキシドの両末端のヒドロキシル基にエチレンオキシドを付加重合することにより得られる疎水性原子団が分子の中央に位置する高分子ノニオン性界面活性剤である。該ブロック共重合体は、エチレンオキシドの付加モル数とプロピレンオキシドの付加モル数の異なる液状、フレーク状、粉末状などの製品が、プルロニック(登録商標)として市販されている。
本発明においては、プロピレンオキシド鎖の両端にエチレンオキシド鎖を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体のプロピレンオキシド鎖の平均分子量が2,100以上であることが好ましく、2,250以上であることがより好ましい。プロピレンオキシド鎖の平均分子量が2,100以上であるブロック共重合体を用いることにより、アルケニルコハク酸のアルカリ土類金属塩などの粘着性の強い粒子の析出を抑制し、汚れの発生を防止することができる。
本発明においては、プロピレンオキシド鎖の両端にエチレンオキシド鎖を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体のプロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,000以上であり、かつエチレンオキシド鎖の割合が20重量%以上であることが好ましい。プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,000以上であり、かつエチレンオキシド鎖の割合が20重量%以上であるブロック共重合体を用いることにより、アルケニルコハク酸のアルカリ土類金属塩などの粘着性の強い粒子の析出を抑制し、汚れの発生を防止することができる。
本発明においては、プロピレンオキシド鎖の両端にエチレンオキシド鎖を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体のプロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,800以上であり、かつエチレンオキシド鎖の割合が10重量%以上であることが好ましい。プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,800以上であり、かつエチレンオキシド鎖の割合が10重量%以上であるブロック共重合体を用いることにより、アルケニルコハク酸のアルカリ土類金属塩などの粘着性の強い粒子の析出を抑制し、汚れの発生を防止することができる。
本発明の汚れ防止方法及び汚れ防止剤を適用する製紙工程に特に制限はなく、例えば、中性紙の抄紙におけるワイヤーパートのワイヤー、プレスパートの抄紙用フェルト、ロールフィルタードラムなどの洗浄水にエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を添加し、あるいは、ワイヤーパートのワイヤー、プレスパートの抄紙用フェルト、ロールフィルタードラムなどにエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体の水溶液を噴霧することができる。また、セーブオールなどの白水循環系に、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を添加することもできる。これらの中で、プレスパートの洗浄に特に好適に適用することができる。
本発明において、抄紙機の洗浄水への共重合体の添加量に特に制限はないが、0.01〜1,000mg/Lであることが好ましく、0.1〜500mg/Lであることがより好ましく、1〜200mg/Lであることがさらに好ましい。洗浄水への共重合体の添加量が0.01mg/L未満であると、汚れ防止効果が十分に発現しないおそれがある。洗浄水へのブロック共重合体の添加量が1,000mg/Lを超えると、添加量の増大に見合う汚れ防止効果の向上が発現しないおそれがある。
図1は、本発明方法を抄紙用フェルトの洗浄に適用した一例の説明図である。ワイヤーパートのクーチロールを離れた固形分濃度12〜20重量%の湿潤シート1が、プレスパートにおいて抄紙用フェルト2に乗せられ、2本のプレスロール3に挟まれて圧搾される。抄紙用フェルトは、ポリアミド、ポリエステル、羊毛などのニードルフェルトが多く用いられる。プレスパートを離れる湿紙の水分率は通常は60重量%程度であり、ドライヤーパートにおいて乾燥される。湿紙を離した抄紙用フェルトは、プレスロールの下方を循環しながら走行し、その間に洗浄されてふたたび湿潤シートを乗せる。
エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を含有するシャワー水の抄紙用フェルトへの適用方法に特に制限はなく、例えば、全幅シャワー、高圧ニードル移動シャワー、低圧ニードル移動シャワーなどを適宜組み合わせて用いることができる。図1に示す態様においては、抄紙用フェルトはまず高圧ニードル移動シャワー4により洗浄される。高圧ニードル移動シャワーは、ノズルが抄紙用フェルトの幅方向に移動しながら、抄紙用フェルトの内側から水圧2,000〜3,000kPaでシャワー水を噴射し、抄紙用フェルトの外側に付着した汚れを解きほぐす。抄紙用フェルトの内側から外側に通り抜けたシャワー水は、吸引ボックス5により吸引される。高圧ニードル移動シャワーは、抄紙用フェルトとの間にインターロック機構を設け、抄紙用フェルトが停止したときにはシャワー水の噴射を停止し、抄紙用フェルトの損傷を防ぐことが好ましい。
次いで、ファンノズルを取り付けた全幅シャワー6から、抄紙用フェルトの全幅にわたって内側から水圧200〜500kPaでシャワー水を供給し、十分な量のシャワー水を抄紙用フェルトに含ませ、異物や目詰まり成分を押し出し、吸引ボックス7により吸引して除去する。さらに、抄紙用フェルトの外側から、低圧ニードル移動シャワー8を抄紙用フェルトの幅方向に移動しながら、水圧800kPa程度でシャワー水を噴射し、抄紙用フェルトの表面に付着した異物を掻き落とす。最後に、抄紙用フェルトの内側に設けた全幅シャワー9と、外側に設けた全幅シャワー10からシャワー水を供給し、吸引ボックス11と12によりシャワー水を吸引して、抄紙用フェルトの洗浄を終了する。
本発明の汚れ防止方法及び汚れ防止剤においては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体に加えて、他の界面活性剤、酸、アルカリ、スライムコントロール剤、消泡剤などを併用することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
アルケニル無水コハク酸系サイズ剤に水酸化ナトリウムを加えてけん化し、塩酸により中和したものを回収し、分解物とした。得られた加水分解物の50mg/L水溶液に、エチレンオキシド20モル−プロピレンオキシド20モルブロック共重合体[旭電化工業(株)、アデカプルロニックL44、プロピレンオキシド鎖の平均分子量1,200、エチレンオキシド鎖の割合40重量%]10mg/Lと、塩化カルシウム278mg/Lすなわちカルシウムとして100mg/Lを加えて10分間撹拌した。次いで、レーザ回折式粒度分布測定装置[(株)島津製作所、SALD−2000J]を用いて、析出した粒子のメディアン径を測定した。メディアン径は、0.1μmであった。
エチレンオキシド20モル−プロピレンオキシド20モルブロック共重合体の代わりに、第1表に示すエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体を用いて同じ操作を行い、析出した粒子のメディアン径を測定した。
比較例1
エチレンオキシド20モル−プロピレンオキシド20モルブロック共重合体の代わりに、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル(HLB=13)を用いて実施例1と同じ操作を行い、析出した粒子のメディアン径を測定した。メディアン径は、121μmであった。
エチレンオキシド20モル−プロピレンオキシド20モルブロック共重合体の代わりに、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB=13)、ステアリルアミンエチレンオキシド15モル付加物又はヤシアルキルアンモニウムクロリドエチレンオキシド15モル付加物を用いて実施例1と同じ操作を行い、析出した粒子のメディアン径を測定した。
エチレンオキシド20モル−プロピレンオキシド20モルブロック共重合体を加えない以外は、実施例1と同じ操作を行い、析出した粒子のメディアン径を測定した。メディアン径は、120μmであった。
実施例1の結果を第1表に、比較例1の結果を第2表に示す。
Figure 2006265759
Figure 2006265759
第1表及び第2表に見られるように、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体を添加した実施例1の析出粒子のメディアン径は、他のポリオキシエチレン鎖を有する界面活性剤を添加した比較例1の析出粒子のメディアン径より概して小さく、特にプロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,000以上かつエチレンオキシド鎖の割合が20重量%以上、又は、プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,800以上かつエチレンオキシド鎖の割合が10重量%以上を満たすエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体を添加した例では、析出粒子のメディアン径はすべて0.1μmとなっている。
実施例2
製紙工場の中性紙抄紙機で、アルケニルコハク酸のカルシウム塩がプレス工程のフェルトサクションボックスのリップに付着し、操業中に1日3回の頻度でリップを交換し、洗浄していた。また、製品にアルケニルコハク酸のカルシウム塩による欠点が発生していた。
こうした状況において、エチレンオキシド25モル−プロピレンオキシド30モルブロック共重合体[旭電化工業(株)、アデカプルロニックL64、プロピレンオキシド鎖の平均分子量1,750、エチレンオキシド鎖の割合40重量%]8重量%と、ステアリルアミンのエチレンオキシド15モル付加物8重量%を含む水溶液を、フェルトのシャワー水に1m幅あたり3mL/minで添加した。その結果、アルケニルコハク酸のカルシウム塩の付着量が減少し、リップの交換頻度が1日1回に減少した。さらに、製品の欠点数も、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体を添加する前と比較して10分の1に減少した。
本発明の抄紙機の汚れ防止方法及び汚れ防止剤によれば、中性紙の抄紙装置へのアルケニル無水コハク酸系サイズ剤に由来する汚れを付着したのちに洗浄するのではなく、操業中の汚れの付着を防止することができるので、装置の洗浄頻度を少なくし、紙に発生する欠点数を減少し、中性紙の生産性及び品質を向上することができる。
本発明方法を抄紙用フェルトの洗浄に適用した一例の説明図である。
符号の説明
1 湿潤シート
2 抄紙用フェルト
3 プレスロール
4 高圧ニードル移動シャワー
5 吸引ボックス
6 全幅シャワー
7 吸引ボックス
8 低圧ニードル移動シャワー
9 全幅シャワー
10 全幅シャワー
11 吸引ボックス
12 吸引ボックス

Claims (10)

  1. アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを防止する方法であって、該抄紙機の洗浄水に、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を含有させることを特徴とする抄紙機の汚れ防止方法。
  2. エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体が、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体である請求項1記載の抄紙機の汚れ防止方法。
  3. エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体が、プロピレンオキシド鎖の両端にエチレンオキシド鎖を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体である請求項2記載の抄紙機の汚れ防止方法。
  4. エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体において、プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,000以上であり、エチレンオキシド鎖の割合が20重量%以上である請求項2又は請求項3記載の抄紙機の汚れ防止方法。
  5. エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体において、プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,800以上であり、エチレンオキシド鎖の割合が10重量%以上である請求項2又は請求項3記載の抄紙機の汚れ防止方法。
  6. アルケニル無水コハク酸系サイズ剤を使用する抄紙機において、該サイズ剤に由来する汚れを防止する汚れ防止剤であって、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体を含有することを特徴とする抄紙機の汚れ防止剤。
  7. エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体が、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体である請求項6記載の抄紙機の汚れ防止剤。
  8. エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体が、プロピレンオキシド鎖の両端にエチレンオキシド鎖を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体である請求項7記載の抄紙機の汚れ防止剤。
  9. エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体において、プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,000以上であり、エチレンオキシド鎖の割合が20重量%以上である請求項7又は請求項8記載の抄紙機の汚れ防止剤。
  10. エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック共重合体において、プロピレンオキシド鎖の平均分子量が1,800以上であり、エチレンオキシド鎖の割合が10重量%以上である請求項7又は請求項8記載の抄紙機の汚れ防止剤。
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