JP2006265618A - めっき付着量制御方法 - Google Patents

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峰飛 古川
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Abstract


【課題】 センサ等により検出するノズル間隔の検出値を、実測値に合わせる零調を実施するとき、零調に伴うめっき付着量の目標値に対する差異の発生を防止することのできるめっき付着量制御方法を提供する。
【解決手段】 めっき浴から引上げられる鋼帯の表裏面に一対のノズルからガスを吹付けてめっき付着量を制御するに際し、ノズル間隔の大小に応じてガス吹付圧力を調整してめっき付着量が所望の値になるように制御するめっき付着量制御方法において、ノズル間隔を間隔検出手段によって検出して得られる検出値と、ノズル間隔の実測値との差ΔDを求め、この差ΔDに対応するガス吹付圧力の変動量ΔPを求め、この変動量ΔPをガス吹付圧力にフィードフォワードして相殺することによって、ガス吹付圧力の動作指令値をPからP1になるようにするとともに、間隔検出手段による検出値を実測値に合わせる修正を行う、いわゆる零調を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、金属帯の表面に溶融金属めっきを施す際に行われるめっき付着量制御方法に関する。
金属帯に対するめっきの一方法として、溶融金属めっきがある。金属帯に対する溶融金属めっきにおけるめっき付着量は、めっき製品の用途および使用環境に応じて、めっき付着量が少ないいわゆる薄目付から、めっき付着量が多いいわゆる厚目付まで、種々広範囲にわたっている。
溶融金属めっきの金属帯に対するめっき付着量の制御方法として、近年、溶融金属のめっき浴から引上げられる金属帯の表面に金属帯を挟み間隔を有して設けられる一対のノズルからガスを吹付けるガスワイピング方式が多用されている。ガスワイピング方式において、一対のノズルから金属帯の表面に吹付けるガス吹付圧力は、目標とするめっき付着量とともに、ノズル間隔、金属帯が一対のノズルの間を通過する速度(以後、ライン速度と呼ぶことがある)に応じて定められる。特に、目標めっき付着量が同一で、ライン速度が一定に保たれている場合、ガス吹付圧力は、ノズル間隔に応じて定められる。すなわち、ノズル間隔が狭くなるとガス吹付圧力を低くし、ノズル間隔が広くなるとガス吹付圧力を高くするように調整される。
このノズル間隔の測定には、たとえば差動トランス方式の位置検出センサが用いられている。長時間にわたるめっき製品製造の操業に際しては、製造条件が種々異なる製品の製造に伴うノズルの移動、また位置検出センサ自体の経時変化に伴う出力値の変化などによって、位置検出センサによるノズル間隔の検出値と、ノズル間隔の実測値とに差異が生じることがある。したがって、ノズル間隔を定期的に実測し、位置検出センサの検出値を実測値に合わせる修正(ここでは、この修正を零調と呼ぶ)を、行うことが必要とされている。
しかしながら、零調には以下のような問題がある。たとえば、上記のように、目標めっき付着量が同一で、ライン速度が一定に保たれ、位置検出センサの検出値に応じ、ノズル間隔が狭くなるとガス吹付圧力を低くし、ノズル間隔が広くなるとガス吹付圧力を高くするように、めっき付着量が自動制御されているとき、ノズル間隔の零調を実行すると、ノズル間隔の実際の値が変動していないにも関らず、位置検出センサの検出値を実測値に合わせるように変化させるので、ノズル間隔が変化したと検知され、その変化量に相当するガス吹付圧力の変更調整が行われてめっき付着量が変化してしまうという問題がある。
図6は、従来の零調の問題点を説明する図である。図6を参照し、目標めっき付着量が同一で変化なく、ライン速度が一定に保たれている状態で、実測値の方が検出値よりも大きいので零調を実行した場合について、さらに説明する。
図6(b)では、位置検出センサによるノズル間隔検出値がL1であるけれども、ノズル間隔の実測値がL2(L2>L1)であるので、時刻t11において、零調を実行し、位置検出センサの検出値をL2に修正する。このとき、めっき付着量の自動制御が作動しているので、零調の実行に伴い、ノズル間隔が大きくなったように検知され、ガス吹付圧力は、図6(a)のライン1に示すように、その設定値が大きくなる。したがって、ガス吹付圧力の実績値もライン2に示すように設定値に追随して増加する。このとき、零調の前後において実際のノズル間隔は、変わることなく実際の値L2に保たれているので、ガス吹付圧力の増大に伴って、めっき付着量が減少する。このガス吹付圧力の増大によってめっき付着量の減少した部分が、めっき付着量測定装置の所へ達する(時刻t12)と、めっき付着量が減少していることが検出されるので、めっき付着量の自動制御が作用し、ガス吹付圧力の設定値1が零調前の値に復帰し、ガス吹付圧力の実績値2が時刻t12から若干の遅延時間を有して零調前の値に復帰する。
しかしながら、零調を開始した時刻t11から、めっき付着量の目標値に対するずれを検知し、ガス吹付圧力が調整完了する時刻t13までの間に生産されるめっき製品は、そのめっき付着量が上記のように目標値から外れたものとなる。
また、上記のめっき付着量の変化を回避する一つの方法として、位置検出センサの検出値に応じ、ノズル間隔が狭くなるとガス吹付圧力を低くし、ノズル間隔が広くなるとガス吹付圧力を高くするという自動制御をoffにした状態すなわち手動状態で、零調を行うことができる。
しかしながら、手動状態で零調を行おうとすると、装置の操作者の作業負担が増大するとともに、めっき付着されてノズル間を通過する金属帯の当該部が、金属帯の走行方向の下流側に設けられるめっき付着量測定装置へ到達し、当該部のめっき付着量が測定され、そのめっき付着量と手動で零調されたノズル間隔とが対応付けされるまで、自動調整に復帰させることができないので、その間ノズル間隔を確定することができないままめっき製品が製造され続けるという問題がある。
ノズル間隔に応じてめっき付着量を制御する従来技術として、たとえば、ノズルと鋼帯との間隔を実測し、目標めっき付着量、ライン速度などを変更するとき、めっき付着量のモデル式を利用して、所望の目標めっき付着量になるようにガス吹付圧力またはノズル間隔を修正し、まためっき付着量実績値をフィードバックして、目標めっき付着量になるようにガス吹付圧力またはノズル間隔を調整するとともにめっき付着量のモデル式のパラメータを修正する方法が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1,2では、ノズルと鋼帯との間隔をギャップセンサによって測定しているけれども、長時間の操業に伴うギャップセンサの出力変化と実際の間隔との乖離については全く触れられておらず、したがって零調の必要性および零調を行う際にどのような問題点が生じるかについても全く開示されていない。
特開平5−33110号公報 特開平5−171396号公報
本発明の目的は、センサ等により検出するノズル間隔の検出値を、実測値に合わせる零調を実施するとき、零調に伴うめっき付着量の目標値に対する差異の発生を防止することのできるめっき付着量制御方法を提供することである。
本発明は、溶融金属のめっき浴から引上げられる金属帯の表面に金属帯を挟み間隔を有して設けられる一対のノズルからガスを吹付けることによって金属帯のめっき付着量を制御するに際し、ノズル間隔が狭くなるとガス吹付圧力を低くし、ノズル間隔が広くなるとガス吹付圧力を高くしてめっき付着量が所望の値になるように制御するめっき付着量制御方法であって、
ノズル間隔を計測して実測値を求めるステップと、
ノズル間隔を間隔検出手段によって検出して検出値を得るステップと、
ノズル間隔の検出値と実測値との差ΔDを求めるステップと、
ノズル間隔の検出値と実測値との差ΔDに対応するガス吹付圧力の変動量ΔPを求めるステップと、
ガス吹付圧力の変動量ΔPをガス吹付圧力にフィードフォワードして相殺するステップと、
間隔検出手段による検出値を実測値に合わせる修正を行うステップとを含むことを特徴とするめっき付着量制御方法である。
本発明によれば、ノズル間隔の検出値と、実測値との差に対応するガス吹付圧力の変動量を、ガス吹付圧力に対してフィードフォワードして相殺し、零調を実行するので、ノズル間隔の検出値と実測値との差に対応するガス吹付圧力の変動の発生を防止できる。このことによって、めっき付着量の自動制御を作動させたままで、めっき付着量の目標値に対する差異を生じさせることなく、零調を実行することが可能になる。また、めっき付着量が目標値から外れることを防止するために、めっき付着量の自動制御をoffにして手動で零調を行う作業をしなくても良くなるので、操作者の負担を軽減することができる。
図1は本発明のめっき付着量制御方法が好適に用いられる溶融めっき装置10の要部構成を簡略化して示す図であり、図2は図1に示す溶融めっき装置10のガスワイピングノズル17まわりの構成を示す図であり、図3は本発明のめっき付着量制御に係る電気的構成を示すブロック図である。
本発明のめっき付着量制御方法が好適に用いられる溶融めっき装置10は、巻戻装置から巻戻され、脱脂洗浄装置、熱処理炉等を経てめっき前処理の施された金属帯であるたとえば鋼帯11を、溶融めっき処理する。
前処理された鋼帯11は、熱処理炉よりも矢符12にて示す鋼帯搬送方向下流側に設けられるスナウト13の中を通り、めっきポット14に収容されるめっき浴15中に浸漬されてめっきされ、さらにめっきポット14中に回転自在に設けられる浸漬ロール16のまわりを周回して方向転換し、上方に向ってめっき浴15を脱し、鋼帯11を挟んで両側に一対設けられるガスワイピングノズル17a,17b(以後、単にノズルと略称し、総称する場合は参照符17のみで表す)の間を通り、以後冷却工程、後処理工程、調質圧延工程等を経てめっき鋼帯に生成される。なお、ノズル17以外にも、一対のノズル17に応じて対で設けられる部材については、以降、対の個々を示す場合、参照符の後にアルファベットのa,bを付して表し、総称する場合アルファベットを省いて表す。
溶融めっき装置10において、ノズル17a,17bは、めっき浴15の直上に、ガスを吹出すことのできるノズル口18a,18bが対向するようにして設けられる。このノズル17a,17bは、めっき浴15に浸漬後、引上げられた鋼帯11に対して、ガスを吹付け、ガスの吹付圧力によって鋼帯11の表面におけるめっき付着量を調整することに用いられる。ノズル17には、ガスの圧力と流量とを可変に供給することのできるガス供給手段19が、ガス供給配管20を介して接続される。
ガス供給手段19は、ガス供給源と、電気的に制御可能な圧力/流量調整バルブとを含んで構成される。ガス供給手段19によるノズル17に対する供給ガスの圧力と流量とは、ガス供給手段19に電気的に接続される制御部21からの動作指令によって調整制御される。
またノズル17aには駆動手段22a1,22a2が設けられ、ノズル17bには駆動手段22b1,22b2が設けられる。駆動手段22は、たとえばノズル17を移動可能に保持する保持部材と、保持部材に歯車列を介して連結される電動機とを含んで構成され、電動機の回転駆動力が保持部材に伝達されて、ノズル17同士が互いに近接離反する方向に独立して移動可能なように構成される。このことによって、ノズル17a,17bは、そのノズル口18a,18b同士によって形成される間隔であるノズル間隔を変化させることができる。駆動手段22は上記制御部21に電気的に接続され、そのノズル17を移動させる動作は、制御部21によって制御される。なおノズル17は、上下角を角変位動作によって可変に構成されても良い。
制御部21は、大規模集積回路(LSI)チップなどによって実現される処理回路であり、後述する外部装置からの指令信号に基づいて、ガス供給手段19と駆動手段22との動作を制御する。
さらに個々のノズル17a,17bには、それぞれノズル間隔を検出する間隔検出手段23が設けられる。間隔検出手段23は、たとえば差動トランス式の位置センサ24,25と、基準ポスト部材26とによって実現される。
基準ポスト部材26は、ノズル17が延びる方向の両端部付近に、ノズル17から若干の間隔を有して、各ノズル17a,17bごとに2個ずつ、ノズル17aについては第1および第2基準ポスト部材26a11,26a12が、ノズル17bについては第3および第4基準ポスト部材26b11,26b12が、それぞれ設けられる。これらの基準ポスト部材26は、溶融めっき装置10の装置本体に対して位置固定に装着される。
第1〜第4基準ポスト部材26a11,26a12,26b11,26b12には、各ノズル17a,17bを臨んで、第1〜第4位置センサ24a1,24a2,24b1,24b2がそれぞれ設けられる。したがって、第1〜第4位置センサ24a1,24a2,24b1,24b2も、その位置が固定である。
ノズル17aには、第1および第2位置センサ24a1,24a2に対応する位置に、第11および第12位置センサ25a1,25a2がそれぞれ装着される。またノズル17bには、第3および第4位置センサ24b1,24b2に対応する位置に、第13および第14位置センサ25b1,25b2がそれぞれ装着される。第11〜第14位置センサ25a1,25a2,25b1,25b2は、位置可変のノズル17a,17bにそれぞれ装着されるので、同じく位置可変である。これらの基準ポスト部材26に設けられる位置センサ24と、ノズル17に設けられる位置センサ25とによって、基準ポスト部材26に対するノズル17の相対位置を検出し、ノズル間隔を検出することができる。したがって、基準ポスト部材26と位置センサ24,25とが、上記の間隔検出手段23を構成する。
以下間隔検出手段23によるノズル間隔Lの検出について説明する。ノズル17aに装着される第11および第12位置センサ25a1,25a2と、基準ポスト部材26a11,26a12に装着される第1および第2位置センサ24a1,24a2とによって、基準ポスト部材26a11,26a12に対するノズル17aの相対位置が検出される。
同様にして、ノズル17bに装着される第13および第14位置センサ25b1,25b2と、基準ポスト部材26b11,26b12に装着される第3および第4位置センサ24b1,24b2とによって、基準ポスト部材26b11,26b12に対するノズル17bの相対位置が検出される。
ノズル17の寸法は、ノズル17の機種によって定まっているので、ノズル17の基準ポスト部材26に対する相対位置が検出されれば、ノズル間隔L1、たとえば10mmを検出することができる。たとえば、このノズル間隔L1を初期設定値として、以降の操業においては、ノズル17の相対移動(変位)量からノズル間隔を検出する。すなわち、図2(a)に示すノズル間隔初期設定値L1の状態から、図2(b)に示すようにノズル17aが近接する方向に2mm移動し、ノズル17bが離反する方向に4mm移動すると、両ノズル17a,17bは相対的に2mm離反したことになるので、ノズル間隔L2=12mmが検出される。このように常に移動直前のノズル間隔を基準値とし、相対移動量を加減演算することによってノズル間隔が検出される。
この図2に示される制御部21、ガス供給手段19、ノズル17、駆動手段22、間隔検出手段23を総称して、図3ではプラント部31として表す。溶融めっき装置10におけるこのプラント部31で調整されるめっき付着量は、めっき付着量自動制御装置32によって、自動制御される。
プラント部31で鋼帯11の表面にめっきされた付着量は、プラント部31の鋼帯搬送方向下流側に設けられるめっき付着量測定装置33で測定される。めっき付着量測定装置33で測定されためっき付着量の測定値がめっき付着量自動制御装置32にフィードバックされ、めっき付着量自動制御装置32が、めっき付着量の目標値Gと測定値との差分が零(0)になるように、プラント部31の動作を制御する。なお、めっき付着量は、ノズル17からのガス吹付圧力、ノズル間隔、ライン速度が関係しているので、めっき付着量自動制御装置32には、めっき付着量の測定値だけではなく、図示を省くけれども、ガス吹付圧力、ノズル間隔、溶融めっき装置10に備わる速度計から鋼帯11の走行速度であるライン速度の検出値が入力される。
めっき付着量の目標値が同一で、ライン速度が一定に保たれた状態、たとえば同一の製造仕様のめっき鋼帯を複数本連続で製造するような場合、めっき付着量自動制御装置32は、めっき付着量測定装置33からのめっき付着量のフィードバックに基づき、ノズル間隔が狭くなるとガス吹付圧力を低くし、ノズル間隔が広くなるとガス吹付圧力を高くしてめっき付着量が目標値Gになるように制御する。零調変動除去装置34は、本発明のめっき付着量制御方法の特徴である零調時における圧力変動を防止するために設けられる。
以下、図3を参照して本発明のめっき付着量制御方法について説明する。まず理解を容易にするために、同一の製造仕様のめっき鋼帯を複数本連続で製造するめっき付着量の目標値が同一で、ライン速度が一定に保たれた状態について例示する。このような場合であっても、前述のように位置センサ24,25は、経時変化によりその出力値が変動するので、次のようにして零調、すなわち間隔検出手段23による検出値をノズル間隔の実測値に合わせる修正が行われる。
初めに、ノズル間隔を計測して実測値を求める。ノズル間隔の計測方法は特に限定されるものではなく公知の方法を用いることができる。次に、間隔検出手段23を動作させて、ノズル間隔の検出値を得る。このノズル間隔の実測値と、間隔検出手段23によるノズル間隔の検出値との差ΔD(以後、ノズル間隔差ΔDと呼ぶ)を求める。ノズル間隔差ΔDを求める方法としては、以下の式(1)に示すめっき付着量自動制御装置32が持つ関係則を、ノズル間隔を求める関係則に逆変換したものを使用する。
G=f(P,V,D)→D=f’(P,V,G) …(1)
本実施態様では、操作者により実測されたノズル間隔の実測値を、溶融めっき装置10の図3に示す各部に接続されるコンピュータに入力し、間隔検出手段23で検出されてプラント部31から出力される検出値を前記コンピュータに取込み、コンピュータにおいて演算処理することによって求める。求めたノズル間隔差ΔDは、零調変動除去装置34へ入力される。
零調変動除去装置34において、ノズル間隔の検出値と実測値とのノズル間隔差ΔDとめっき付着量の目標値Gとライン速度とに対応して変動させるべきガス吹付圧力の変動量ΔPが求められる。このようなノズル間隔差ΔDに対応するガス吹付圧力変動量ΔPは、前述した式(1)の関係則を用いて求められる。
零調変動除去装置34から出力されるガス吹付圧力変動量ΔPは、めっき付着量自動制御装置32の出力であるガス吹付圧力Pに対してフィードフォワードされる。通常、めっき付着量自動制御装置32は、めっき付着量測定装置33によるめっき付着量の測定値と、プラント部31のノズル間隔値とのフィードバックに応じて、目標めっき付着量とするためのガス吹付圧力Pとする指令信号を出力するけれども、零調に関する制御方法である本発明の動作ステップでは、ガス吹付圧力Pをノズル間隔差ΔDに応じて定められるガス吹付圧力変動量ΔP分だけ相殺し、相殺されたガス吹付圧力P1として制御指令信号が出力される。
ガス吹付圧力Pをガス吹付圧力変動量ΔP分だけ相殺してガス吹付圧力P1とする動作ステップとタイミングを同じくして、間隔検出手段23によるノズル間隔検出値を、ノズル間隔の実測値に合わせる修正、いわゆる零調を行う。
図4は、ライン速度および目標めっき付着量が一定の場合における零調の概要を示す図である。図4では、上記で説明したライン速度および目標めっき付着量が一定の場合において、零調を実行した際のガス吹付圧力と、ノズル間隔とを示す。
図4(b)に示す時刻t1において、ノズル間隔の検出値を、実測値に合わせる零調が実行される。したがって、図4(b)において、零調前のノズル間隔データであるライン41は、間隔検出手段23による検出値である。一方、零調後のノズル間隔データであるライン42も間隔検出手段23による検出値であるけれども、実測したノズル間隔値に修正された実測値に合致するノズル間隔である。このように、ノズル間隔の実測値は、零調前の検出値に比較して大きいので、従来法ではガス吹付圧力が高くなるように制御されるけれども、本発明方法では、前述のように零調とタイミングを同じくして、検出値と実測値とのノズル間隔差ΔDに対応するガス吹付圧力変動量ΔP分が、めっき付着量自動制御装置32へフィードフォワードされて相殺されるので、ガス吹付圧力は、図4(a)中のライン43で示すように、その設定値および実績値ともに全く変化することがない。すなわち、めっき付着量の自動制御を動作中においても、零調を実行し、めっき付着量を全く変化させることなく、安定して目標値を維持した状態でめっき鋼帯製造の操業を継続することが可能になる。
また本発明のめっき付着量制御方法によれば、目標めっき付着量が変更される場合においても、めっき付着量の自動制御を動作させたままで零調を実行することが可能である。図5は、ライン速度一定で目標めっき付着量を変更する場合における零調の概要を示す図である。図5では、めっき付着量の目標値を100g/mから200g/mへと変更するのとタイミングを同じくして零調する場合について示す。目標めっき付着量の変更は、1本の鋼帯の途中で行われることもあるけれども、多くは鋼帯ごとの製造仕様の変更に伴って、鋼帯同士の継ぎ目において行われることが多い。なお、図5中に示す数値は、あくまでも例示であり、本発明におけるめっき付着量制御方法の零調の実行範囲を限定するものではない。
図5(a)では、めっき付着量自動制御装置32に対する指示データであるめっき付着量の目標値を、時刻t2たとえば鋼帯同士の継ぎ目において、100g/mから200g/mへと変更することを示す。このとき、めっき付着量自動制御装置32は、めっき付着量の目標値が100g/mから200g/mへ増加するので、ガス吹付圧力Pの出力指示値を、めっき付着量が100g/mであるときのガス吹付圧力:0.40kg/cmから、めっき付着量が200g/mであるときのガス吹付圧力:0.30kg/cmへと低下させる動作を行う。ただし、実際のガス吹付圧力Pの低下動作は、瞬時に実現されるものではなく、図5(b)に示すように、時刻t2から時刻t3までの時間を要して低下される。
しかしながら、図5に示す事例では、時刻t2において、ノズル間隔の検出値:10mmを、実測値:12mmに修正する零調が実行される。したがって、本発明のめっき付着量制御方法を用いないとすれば、実際のノズル間隔が広くなったと検知して、ガス吹付圧力Pの変更指示値が図5(b)の二点鎖線で示すライン44の0.32kg/cmになるように制御されるけれども、本発明のめっき付着量制御方法によれば、ノズル間隔差ΔD=2mmに対応するガス吹付圧力変動量ΔP=0.02kg/cm分を、めっき付着量自動制御装置32に対してフィードフォワードし、相殺するので、ガス吹付圧力Pの変更指示値が図5(b)の実線で示すライン45のように、めっき付着量目標値である200g/mを付着させるのに適当なガス吹付圧力である前記0.30kg/cmに制御される。
このように、本発明のめっき付着量制御方法によれば、めっき付着量の目標値が変更される場合であっても、めっき付着量自動制御を動作させたままで、めっき付着量を目標値から外すことなく安定して零調を実行することが可能になる。
本発明のめっき付着量制御方法が好適に用いられる溶融めっき装置10の要部構成を簡略化して示す図である。 図1に示す溶融めっき装置10のガスワイピングノズル17まわりの構成を示す図である。 本発明のめっき付着量制御に係る電気的構成を示すブロック図である。 ライン速度および目標めっき付着量が一定の場合における零調の概要を示す図である。 ライン速度一定で目標めっき付着量を変更する場合における零調の概要を示す図である。 従来の零調の問題点を説明する図である。
符号の説明
10 溶融めっき装置
11 鋼帯
13 スナウト
14 めっきポット
15 めっき浴
16 浸漬ロール
17 ノズル
19 ガス供給手段
21 制御部
22 駆動手段
23 間隔検出手段
24,25 位置センサ
26 基準ポスト部材
31 プラント部
32 めっき付着量自動制御装置
33 めっき付着量測定装置
34 零調変動除去装置

Claims (1)

  1. 溶融金属のめっき浴から引上げられる金属帯の表面に金属帯を挟み間隔を有して設けられる一対のノズルからガスを吹付けることによって金属帯のめっき付着量を制御するに際し、ノズル間隔が狭くなるとガス吹付圧力を低くし、ノズル間隔が広くなるとガス吹付圧力を高くしてめっき付着量が所望の値になるように制御するめっき付着量制御方法であって、
    ノズル間隔を計測して実測値を求めるステップと、
    ノズル間隔を間隔検出手段によって検出して検出値を得るステップと、
    ノズル間隔の検出値と実測値との差ΔDを求めるステップと、
    ノズル間隔の検出値と実測値との差ΔDに対応するガス吹付圧力の変動量ΔPを求めるステップと、
    ガス吹付圧力の変動量ΔPをガス吹付圧力にフィードフォワードして相殺するステップと、
    間隔検出手段による検出値を実測値に合わせる修正を行うステップとを含むことを特徴とするめっき付着量制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009256752A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Nippon Steel Corp 連続溶融金属メッキシステム及びメッキ方法

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