JP2006263882A - チャッキング装置 - Google Patents

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Hiroyuki Yagi
裕幸 八木
Shinichi Murakami
真一 村上
Hidemi Kawashiri
秀美 河尻
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Abstract

【課題】小型の駆動部で十分大きなワークを挟持することができるコンパクトな構造のチャッキング装置を提供する。
【解決手段】上下方向へ並設された一対のアーム1A,1Bと、アーム1A,1Bの中間位置を軸体223で回動可能に支持する支持部材2と、アーム1A,1Bの上端間へ進退可能に設けられ、アーム上端間に進入した際にその間隔を拡げることによりアーム1A,1B下端を互いに接近する方向へ移動させて、当該アーム1A,1B下端の挟持片11間にワーク(W)を挟持させる操作片33とこれを駆動する油圧シリンダ31とを具備している。
【選択図】 図1

Description

本発明はチャッキング装置に関し、特に、鋳造品の軸部等を確実に挟持できるチャッキング装置に関する。
図8には、従来、鋳造品の把持に使用されているチャッキング装置の一例を示す。図において、チャッキング装置にはエアシリンダ4から下方へ一対のアーム5A,5Bが平行に突出しており、その下端内側面に挟持片51が固着されている。アーム5A,5Bはエアシリンダ4によってその平行状態を保ちつつ相対間隔が小さくなるように移動させられ、挟持片51の間に図に示すようなワークたる鋳造品Wの軸部W1を挟持して保持する。なお、このような構造のチャッキング装置は、例えば特許文献1に示されている。
特開平7−112389
しかし、上記従来のチャッキング装置の構造では、両アーム5A,5Bの最大相対間隔はエアシリンダ4のストロークにほぼ等しいため、挟持すべきワークが大型になる、例えば鋳造品Wの軸部W1が大径になると、十分なアーム間隔を確保するためにエアシリンダ4を大型のものにする必要があり、チャッキング装置の駆動部、したがって装置全体が大型化するという問題があった。
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、小型の駆動部で十分大きなワークを挟持することができるコンパクトな構造のチャッキング装置を提供することを目的とする。
本第1発明では、上下方向へ並設された一対のアーム(1A,1B)と、アーム(1A,1B)の中間位置を回動可能に支持する支持部材(2)と、アーム(1A,1B)の上端間へ進退可能に設けられ、アーム上端間に進入した際にその間隔を拡げることによりアーム(1A,1B)下端を互いに接近する方向へ移動させて、当該アーム(1A,1B)下端間にワーク(W)を挟持させる操作部材(3)とを具備している。
本第1発明において、操作部材によってアーム上端間の間隔を拡げると、アーム下端が互いに接近する方向へ移動し、当該アーム下端間にワークが挟持される。本第1発明によれば、アームの支持位置を調整することにより、アーム上端の移動量に対してアーム下端の移動量を十分大きく確保することができから、駆動部をコンパクト化してチャッキング装置全体を小型化することが可能である。
本第2発明では、上記各アーム(1A,1B)の先端にワーク(W)を挟持するための挟持片(11,16)を回動可能に設けるとともに、各挟持片(11,16)を互いに対向方向へ向くように付勢するバネ部材(15)を設ける。
本第2発明においては、挟持すべきワークの大きさが変わっても、挟持片がバネ部材のバネ力に抗して回動して挟持面が軸部の外周面に沿うように位置させられる。これにより、ワークの大きさが変化しても、常に良好な挟持状態を得ることができる。
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以上のように、本発明のチャッキング装置によれば、小型の駆動部で十分大きなワークを挟持することができるから装置全体をコンパクトに実現することができる。
(第1実施形態)
図1において、チャッキング装置はアーム1A,1Bと、支持部材2および操作部材3を備えている。支持部材2は図略の基台に固定された基板21と、基板21から下方へ突設された架台22を有している。架台22は、一定間隔で下方へ平行に延びる脚部221を有しており、脚部221の下端は対向方向へ直角に屈曲して支持部222となっている。アーム1A,1Bは左右に一対設けられて上下方向へ延び、各中間位置が、支持部222に設けた軸体223によって垂直面内で回動可能に支持されている。両アーム1A,1Bの下端は互いに対称形状の薄肉となっていて、対向面には挟持片11が固着してある。挟持片11は図2に示すように、対向面に三角断面の凹所111を形成したブロック体である。また、両アーム1A,1Bの上端にはそれぞれガイドローラ12が装着されている。
操作部材3は、両脚部221間の基板21下面に設けた油圧シリンダ31を有しており、油圧シリンダ31から下方へ突出するロッド32には先端にブロック状の操作片33が固定されている。操作片33はアーム1A,1B上端のガイドローラ12の間の上方に位置しており、操作片33の下端部331は下方へ漸次小幅となって、両側面331aが傾斜するテーパ面となっている。操作片33の最大幅は、両アーム1A,1Bが自重でやや八字状に開いた初期姿勢にある図1の状態での、左右のガイドローラ12の間隔よりも大きくしてある。なお、アーム1A,1Bの上半部と、支持部材2および操作部材3の周囲を覆って、基板21には下方へガード筒23が突設されている。
このような構造のチャッキング装置において、ワークたる鋳造品Wの軸部W1を把持する場合には、油圧シリンダ31によって操作片33を下方へ移動させる。操作片33が移動する途中でその下端部331の両側面331aがガイドローラ12に当接してこれらを外側方へ押しやる(図3)。これにより、アーム1A,1Bの上端間の間隔が拡がり、これに伴って両アーム1A,1Bが軸体223を中心に回動して、アーム1A,1B先端が互いに接近する方向へ移動し、アーム1A,1B先端の挟持片11の凹所111間にワークWの軸部W1が挟持される(図2)。挟持状態を解消する場合には操作片33を上昇させてその下端部331を左右のガイドローラ12間から退出させると、各アーム1A,1Bは自重で図1に示す初期姿勢に戻り、その過程で鋳造品軸部W1に対する挟持力が解消される。
本実施形態によれば、両アーム1A,1Bが軸体223を支点としてシーソー状に回動させられるから、軸体223で支えるアーム位置を適当に設定することによって、操作片33の昇降によるアーム1A,1B上端の移動量に対してアーム1A,1B下端の移動量を十分大きく確保することができる。これにより、操作片の幅を小さくしてもアーム下端の挟持片11によって大径の鋳造品軸部W1を挟持することができるとともに、油圧シリンダ31によって操作片33を一定範囲で前後進させるだけで十分な挟持力を発揮することができるから、駆動部をコンパクト化してチャッキング装置全体を小型化することが可能である。
(第2実施形態)
図4には本発明の他の実施形態を示す。チャッキング装置の基本構造は第1実施形態と同一であり、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。以下、相違点を中心に説明する。図4において、支持部材2の脚部221の下端間には支持板224が架設されて、その中央上面に上方へ向けてバネ部材24が配設され、当該バネ部材24の上端は、油圧シリンダ31のロッド32先端に固定された操作片33に当接して、操作片33を上方へ押し戻すように付勢している。操作片33は下方へ漸次小幅となった台形断面をなし、その両側面33aが傾斜するテーパ面となって、両アーム1A,1B上端のガイドローラ12に当接している。
左右のアーム1A,1Bは、図略のステーによって支持板224上に固定された軸体223に中間部が回動自在に支持されて、支持板224を貫通して下方へ八字状に延びている。アーム1A,1Bの上半部間にはバネ部材25が架設されて、両アーム1A,1Bの上端を接近させる方向へ付勢している。各アーム1A,1Bの下端には所定の隙間を有して、アーム1A,1Bに設けた軸体13によって回動可能に角型の支持片14が装着されており、その内側面に挟持片11が固定されている。支持片14とアーム1A,1B下端との間にはバネ部材15が介設されており、当該バネ部材15によって支持片14は、図4に示すように挟持片11をアーム1A,1Bに対して直角に突出させるように付勢されている。
このような構造のチャッキング装置において、鋳造品Wの細い軸部W1を挟持する場合には、図5に示すように、支持片14がバネ部材15のバネ力に抗して回動して、挟持片11とアーム1A,1Bのなす角度θが鈍角になり、挟持片11の挟持面が軸部W1の外周面に沿うように位置させられる。反対に、鋳造品Wの太い軸部W1を挟持する場合には、図6に示すように、支持片14がバネ部材15のバネ力に抗して回動して、挟持片11とアーム1A,1Bのなす角度θが鋭角になり、この場合も、挟持片11の挟持面が軸部W1の外周面に沿うように位置させられる。このようにして、挟持するワークの大きさ(本実施形態では鋳造品の軸部径)が変化しても、常に良好な挟持状態を得ることができる。
(第3実施形態)
図7には本発明のさらに他の実施形態を示す。本実施形態では、アーム1A,1Bの長さを第2実施形態よりも短くしてその下端に、L字形に成形した挟持片16の一辺161を所定の隙間をおいて、アーム1A,1Bに設けた軸体13によって回動可能に装着してある。挟持片16の一辺161上端とアーム1A,1B下端との間には、挟持片16の他辺162がアーム1A,1Bに対して直角に突出するように挟持片16を付勢するバネ部材15が介設されている。このような構造によっても第2実施形態と同様の効果が得られるとともに、バネ部材15を設置する位置が、挟持される鋳造品Wから離れるから、鋳造品Wに付着したバリ等が、バネ部材15を設置した隙間に挟み込まれるような不具合が防止される。
本発明の第1実施形態におけるチャッキング装置の全体側面図である。 ワーク軸部を挟持した状態のチャッキング装置の挟持片の断面図である。 ワーク軸部を挟持した状態のチャッキング装置の全体側面図である。 本発明の第2実施形態におけるチャッキング装置の全体側面図である。 ワーク軸部を挟持した状態のチャッキング装置の要部側面図である。 ワーク軸部を挟持した状態のチャッキング装置の要部側面図である。 本発明の第3実施形態におけるチャッキング装置の全体側面図である。 従来のチャッキング装置の全体側面図である。
符号の説明
1A,1B…アーム、11,16…挟持片、15…バネ部材、2…支持部材、3…操作部材、W…鋳造品。

Claims (2)

  1. 上下方向へ並設された一対のアームと、アームの中間位置を回動可能に支持する支持部材と、アームの上端間へ進退可能に設けられ、アーム上端間に進入した際にその間隔を拡げることによりアーム先端を互いに接近する方向へ移動させて、当該アーム先端間にワークを挟持させる操作部材とを具備するチャッキング装置。
  2. 前記各アームの先端に前記ワークを挟持するための挟持片を回動可能に設けるとともに、前記各挟持片を互いに対向方向へ向くように付勢するバネ部材を設けた請求項1に記載のチャッキング装置。
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