JP2006262910A - フロレチン配糖体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロレチン配糖体の安価な製造方法を提供する。
【解決手段】リンゴ又はナシの未熟果実の搾汁果汁又は抽出液をβ−グルコシダーゼ活性を有する酵素で処理することにより当該搾汁果汁又は抽出液中のフロリジンを難水溶性のフロレチンに変換する第一工程、フロレチンを精製回収する第二工程、前記第二工程にて精製回収したフロレチンをフロレチン配糖体に変換する第三工程を有するフロレチン配糖体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、フロレチン配糖体の製造方法に関する。
メラニンは皮膚や髪の毛の色を決定している色素であり、過剰な光や紫外線に反応して生成される。メラニンは表皮基底層に存在する色素細胞(メラノサイト)で合成される。その合成経路において、まず、チロシンがチロシナーゼによって酸化され、さらにドーパ、ドーパクロム、5,6−ジヒドロキシインドールを経た後、インドール−5,6−キノンが重合してメラニンが生成すると考えられる。又、最近の研究では、チロシナーゼが5,6−ジヒドロキシインドールからインドール−5,6−キノンへの過程においても関与すること、5,6−ジヒドロキシインドールのみならず5,6−ジヒドロキシインドール−2−カルボン酸等の他の中間代謝産物からもメラニンが合成されることが示唆されている。
チロシナーゼがメラニン生成の鍵酵素と考えられるが、この酵素はリボソームにおいて生成された後、ゴルジ器官関連小胞体(GERL)において糖鎖の修飾を受け活性化される。次に、被覆小胞(coated vesicle)が形成され、プレメラノソームと融合することによりチロシナーゼを転送すると考えられる。
一方、B16メラノーマ細胞のメラニン生合成がプロテインキナーゼによって調節されていることを示唆する報告がある。即ち、cAMP依存性プロテインキナーゼの活性の上昇に伴いチロシナーゼ活性が上昇するという報告がある一方、Ca依存性プロテインキナーゼを活性化する12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテート(TPA)がメラニンの生成を抑制することが報告されている。
前述のように、メラニンは皮膚や髪の毛の色を決定している色素であり、特に、シミ、ソバカス等の原因となることから、女性用化粧品として、アルブチン、コウジ酸等のメラニン生成抑制効果を有する化合物を用いた美白剤の開発が進められている。
しかしながら、メラニンは紫外線防護物質としての側面を持ち合わせており、単にメラニンの生成を抑制することに疑問が持たれている。特に近年は、極地においてオゾン層の破壊が進み、それに伴い紫外線量が増大し、ヨーロッパやオーストラリア等では皮膚癌が増加しているという状況がある。従って、今後は、むしろ、紫外線を受けなくてもメラニンの生成を促進するような物質が皮膚癌に対する予防剤として重要になると考えられる。しかし、これまでのところ、メラニンの生合成を促進する物質としてはコレカルシフェロールと塩化アンモニウムが報告されているのみであり、このような物質の開発が待たれている。
本発明の発明者らは、鋭意検討の結果、リンゴ又はナシの未熟果実中に含まれるフロリジン(フロレチン−2’−グルコシド)をはじめ、各種のフロレチン配糖体にメラニン合成促進活性があることを見いだした。
上記のメラニン生成促進剤において、フロレチン配糖体は下記一般式(I)で示されるフロレチン配糖体であることが好ましい。
Figure 2006262910
(ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
1、R2、R3;H、グルコシル基、又はキシログルコシル基で、R1、R2、R3のうち1又は2以上がグルコシル基又はキシログルコシル基。)
上記のメラニン生成促進剤において、フロレチン配糖体はフロリジンであってもよい。
本発明によれば、リンゴ又はナシの未熟果実の搾汁果汁又は抽出液をβ−グルコシダーゼ活性を有する酵素で処理することにより上記搾汁果汁又は抽出液中のフロリジンを難水溶性のフロレチンに変換する第一工程、フロレチンを精製回収する第二工程、第二工程にて精製回収したフロレチンをフロレチン配糖体に変換する第三工程を有するフロレチン配糖体の製造方法が提供される。
又、上記の第三工程において、フロレチンのフロレチン配糖体への変換は、フロレチンを糖転移酵素にて処理することにより行ってもよく、フロレチンを糖転移能を有する微生物にて処理することにより行ってもよい。
メラニン生成促進剤は、紫外線の作用が無くてもメラニンの合成を促進できるため皮膚癌の予防、頭髪の白化防止、及び白髪の黒化等に有効である。又、有効成分であるフロレチン配糖体は、リンゴ、又はナシの未熟果実を原料として大量に得ることができるため、本発明のメラニン生成促進剤は安価に製造することができる。
フロレチン配糖体は、式(II)で示される化合物フロレチンをアグリコンとする配糖体の総称である。
Figure 2006262910
メラニン生成促進剤において、フロレチンに配位する糖としては、ジオース;グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトンのようなトリオース;エリトロース、トレオース等のテトロース;アラビノース、キシロース、リボース等のペントース;ガラクトース、グルコース、タロース、マンノース、ソルボース、フルクトース等のヘキソース;ヘプトース;オクトース等が挙げられる。又、これらの単糖の他、マルトース、スクロース、トレハロース、キシログルコース等の二糖、さらにはオリゴ糖であってもよい。なお、ここでオリゴ糖とは三糖〜六糖のものをいう。本発明のメラニン生成促進剤においては、上記の糖類のうち、単糖又は二糖が配位したフロレチン配糖体を含有することがより好ましく、中でもグルコース又はキシログルコースが配位したものを含有することがさらに好ましい。
従って、メラニン生成促進剤は、下記の一般式(I)で示されるフロレチン配糖体を1種又は2種以上含有することが好ましい。
Figure 2006262910
(ただし、式中の記号は以下の意味を示す。
1、R2、R3;H、グルコシル基、又はキシログルコシル基(Xyl−Glc−)で、R1、R2、R3のうち1又は2以上がグルコシル基又はキシログルコシル基。)
上記一般式(I)に含まれるフロレチン配糖体としては、例えば、フロリジン(フロレチン−2’−グルコシド)、フロレチン−4’−グルコシド、フロレチン−4−グルコシド、フロレチン−2’、4’−ジグルコシド、フロレチン−2’、4−ジグルコシド、フロレチン−4、4’−ジグルコシド、フロレチン−2’、4、4’−トリグルコシド、フロレチン−2’−キシログルコシド、フロレチン−4’−キシログルコシド、フロレチン−4−キシログルコシド、フロレチン−2’、4’−ジキシログルコシド、フロレチン−2’、4−ジキシログルコシド、フロレチン−4、4’−ジキシログルコシド、フロレチン−2’、4、4’−トリキシログルコシド等が挙げられるが、下式(III)に示す化合物、フロリジンを含有することが好ましい。
Figure 2006262910
フロレチン配糖体は、塩にすることができるが、このような塩としては、具体的にはナトリウム塩、カリウム塩、又はカルシウム塩のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩;沸化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩;炭酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルキルスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩のようなアリールスルホン酸塩;フマール酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及びグルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩をあげることができる。又、フロレチン配糖体は水和物、各種の溶媒和物を生成する。本発明のメラニン生成促進剤は、フロレチン配糖体をこれら塩、水和物、溶媒和物として含有するものであってもよい。
フロレチン配糖体に配位する糖はD型であってもL型であってもよく、又、ペントース以上の糖についてはフラノース型であってもピラノース型であってもよい。又、αアノマーであってもβアノマーであってもよい。さらに、フロレチン配糖体にはフロレチンの芳香族環に基づく幾何異性体が存在する。本発明のメラニン生成促進剤は、フロレチン配糖体を、これらの異性体の単離されたものとして含有してもよく、又は混合物として含有するものであってもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明のメラニン生成促進剤の有効成分であるフロレチン配糖体の製造方法は、リンゴ又はナシの未熟果実の搾汁果汁又は抽出液をβ−グルコシダーゼ活性を有する酵素で処理することにより上記搾汁果汁又は抽出液中のフロリジンを難水溶性のフロレチンに変換する第一工程、フロレチンを精製回収する第二工程、第二工程にて精製回収したフロレチンをフロレチン配糖体に変換する第三工程から成る。
リンゴ又はナシの搾汁果汁又は抽出液は以下のように調製される。果実は成熟果実、未熟果実共に用いることができるが、より多くのポリフェノール化合物を含有すること、及び広範な生理活性を有する各種成分を多量に含むことから、未熟果実を用いることが特に好ましい。又、リンゴ及びナシの栽培過程においては、「摘果(みすぐり)」と呼ばれる作業が行われ、果実がまだ未熟な段階で、一部の果実を残し他を摘果廃棄することから、未熟果実の入手がしやすく、さらにこれらの果実を有効に利用することになる点でも未熟果実を用いることが好ましい。
リンゴ又はナシの搾汁方法としては、例えば、原料を洗浄した後、亜硫酸を添加しながら破砕・圧搾して搾汁果汁を得、好ましくはペクチン分解酵素を添加した後、遠心分離、濾過等の手段により清澄果汁を得る方法が採られる。
又、抽出方法としては、例えば、洗浄した原料をアルコール(エタノール、メタノール等)と混合して破砕し、そのまま浸漬及び圧搾、又は加熱還流しながら抽出し、次いで減圧濃縮によりアルコールを留去した後、遠心分離及び濾過、又は有機溶媒(ヘキサン、クロロホルム等)による分配及び濾過を行い、清澄抽出液を得る方法が採られる。
このようにして調製した清澄果汁又は清澄抽出液には、(+)−カテキン、(−)−エピカテキン、クロロゲン酸、縮合型タンニン類等多種の生理活性物質が含まれる。特に、フロレチン配糖体の一つであるフロリジンの含量は、果実の品種やサイズの違いにより多少の変動はあるものの、果実重量が10〜20g程度の時には、清澄果汁又は清澄抽出液中の全ポリフェノール含量の約10%に達する。なお、リンゴ、又はナシの未熟果実中に含まれるフロリジンは、フロレチン−2’−β−D−グルコピラノシドである。
しかし、フロリジンは水に対する溶解度が高いため、このままでは単離が難しく、β−グルコシダーゼ活性を有する酵素でグルコースを脱離させることによりフロリジンを一旦難水溶性のフロレチンに変換する。β−グルコシダーゼ活性を有する酵素としては、例えば、β−グルコシダーゼ、Aspergillus.nigar等の糸状菌により産生されるペクチナーゼ、リパーゼ等が用いられる。β−グルコシダーゼ活性を有する酵素による処理は、上記の搾汁果汁に対して行ってもよく、清澄果汁又は清澄抽出液に対しておこなってもよい。
酵素処理により生じたフロレチンを回収する方法としては、濃縮果汁製造設備を使用して、加熱並びに減圧処理により酵素処理果汁を5〜10倍まで濃縮した後、濃縮果汁を0〜5℃で冷却放置することによりフロレチンを析出させ、そのフロレチンを濾別回収する方法が採られる。
別法として、次のような方法も用いられる。まず、酵素処理が終了した液をスチレンビニルベンゼン系樹脂、陰イオン交換樹脂、オクタデシル基化学結合型シリカゲル(ODS)等のカラムに通すことにより、ポリフェノール成分を選択的に樹脂に吸着させ、処理液中に共存する糖成分や有機酸成分等を分離除去する。次に、20〜100%アルコール(例えばエタノール)溶液、好ましくは約65%のアルコール水溶液で溶出・回収したポリフェノール成分から、減圧濃縮によりアルコールを溜去し、0〜5℃で冷却放置することによりフロレチンを析出させる。このフロレチンを濾別回収する。
上記のフロレチンをフロレチン配糖体に変換する方法としては、例えばフロレチンを糖転移酵素にて処理する方法、糖転移能を有する微生物にて処理する方法等が挙げられる。
本発明のメラニン生成促進剤は、上記のようにして製造したフロレチン配糖体から、当分野において通常用いられている薬剤用担体、賦形剤等を用いて通常使用されている方法により液剤、注射剤、軟膏剤等に調製することができる。投与は、塗布、噴霧等により行われるが、本剤が有効に作用する限り静注等他の方法により行ってもよい。投与量は投与対象の年齢、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
(参考例1)
(フロリジンのメラニン生成及び細胞増殖への影響)
B16メラノーマ細胞を1ml中に5.0×104個含む溶液を調製して、直径6cmのシャーレに5mlずつ分注した。ダルベッコ変法イーグル培地(以下、DMEM培地)で1日培養した後、培地を交換し、フロリジンを所定の濃度になるように添加した。フロリジンは適宜な量をジメチルスルホキシドに溶解し、培地5mlに対し20μl添加した。対照群には、ジメチルスルホキシドのみを20μl添加した。
培養は、10%のFCSを添加したDMEM培地を用いて、CO2インキュベーター(95%air、5%CO2)内で37℃にて行った。なお、B16メラノーマ細胞は、C57BL/6Jマウスの皮膚に自然発生した悪性黒色腫でメラニン産生能を有している。
3日間の培養の後、トリプシン処理により細胞を集め、細胞数とメラニン量を測定した。
細胞数はセルカウンターを使って測定した。フロリジン添加群の細胞数を、対照群の細胞数に対して百分率で表した値を細胞増殖率とした。
又、生成したメラニンの量の測定は、遠心分離(1000rpm×5min.)により培地を除去した後、細胞に1NNaOHを1ml加えて良く懸濁し、475nmの吸光度を測定することにより行った。メラニン量は、標準メラニンの検量線から算出した。フロリジン添加群のメラニン生成量を、対照群のメラニン生成量に対して百分率で表した値をメラニン生成率とした。結果を図1に示す。
(比較例1)
(フロレチンのメラニン生成及び細胞増殖への影響)
B16メラノーマ細胞を、各種の濃度のフロレチンを含有する培地にて培養し、フロレチンのメラニン生成及び細胞増殖に対する影響について調べた。培養条件、測定方法等は実施例1に従った。結果を図1に示す。
図1より、B16メラノーマ細胞におけるメラニン生成量は、フロリジンに対し濃度依存的に増大することがわかる。又、フロリジンは、500μg/ml以下の濃度では細胞毒性を示さず、500μg/mlの濃度におけるメラニン生成量は、フロリジンを添加しない場合の1.81倍であった。
一方、フロリジンのアグリコンであるフロレチンは細胞毒性が強く、又、メラニンの生成に影響を与えないことがわかる。
(参考例2)
(フロリジンのB16メラノーマ細胞の酵素活性に対する影響)
B16メラノーマ細胞を、各種の濃度のフロリジンを含有する培地で3日間培養した。培養に用いた培地、培養条件、及びフロリジンの添加方法は実施例1と同様とした。培養した細胞200万個をPBS(−)で一回洗浄した後、0.1%Tryton−0.1M リン酸緩衝液(pH6.8)2mlを加えてソニケーターで粉砕し、遠心分離(11000g×20min.)後の上清を粗酵素液とした。この粗酵素液について、チロシナーゼ活性と乳酸デヒドロゲナーゼ(以下、LDH)活性を測定した。
チロシナーゼ活性の測定は、0.1Mリン酸緩衝液(pH6.8)0.3mlに粗酵素液0.3mlを加え37℃で10分間インキュベーションした後、基質としてL−dopa(0.15%)を0.3ml加え、さらに10分経過後に475nmにおける吸光度を測定することにより行った。
LDH活性の測定は、LDH−UVテストワコーを使用して行った。即ち、吸光度測定用セルにLDH測定用溶液1mlを注ぎ、35℃にて2分間保温した後、粗酵素液25μlを加え、340nmにて吸光度を測定した。なお、LDHは解糖系においてピルビン酸からL−乳酸を生成する酵素であり、動物組織に広く分布している。結果を図2に示す。
(比較例2)
(フロレチンのB16メラノーマ細胞の酵素活性に対する影響)
B16メラノーマ細胞を、各種の濃度のフロレチンを含有する培地にて培養し、チロシナーゼ活性とLDH活性を測定した。培養条件、測定方法等は実施例2に従った。結果を図3に示す。
図2及び図3より、チロシナーゼ活性は、フロリジンに対し濃度依存的に増大することがわかる。細胞毒性を示さない最大濃度である500μg/mlにおいて、チロシナーゼ活性はフロリジンを添加しない場合の2.22倍であった。
一方、LDH活性はフロリジンの濃度に影響を受けないことがわかる。
メラニン生成促進剤は、紫外線の作用が無くてもメラニンの合成を促進できるため皮膚癌の予防、頭髪の白化防止、及び白髪の黒化等に有効である。又、有効成分であるフロレチン配糖体は、リンゴ、又はナシの未熟果実を原料として大量に得ることができるため、本発明のメラニン生成促進剤は安価に製造することができる。
フロリジン及びフロレチンのメラニン生成及び細胞増殖への影響を示すグラフである。 B16メラノーマ細胞のチロシナーゼ活性に対するフロリジンの影響を示すグラフである。 B16メラノーマ細胞の乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)活性に対するフロリジンの影響を示すグラフである。

Claims (3)

  1. リンゴ又はナシの未熟果実の搾汁果汁又は抽出液をβ−グルコシダーゼ活性を有する酵素で処理することにより当該搾汁果汁又は抽出液中のフロリジンを難水溶性のフロレチンに変換する第一工程、
    フロレチンを精製回収する第二工程、
    当該第二工程にて精製回収したフロレチンをフロレチン配糖体に変換する第三工程を有することを特徴とするフロレチン配糖体の製造方法。
  2. 当該第三工程において、フロレチンを糖転移酵素にて処理する請求項1に記載のフロレチン配糖体の製造方法。
  3. 当該第三工程において、フロレチンを糖転移能を有する微生物にて処理する請求項1に記載のフロレチン配糖体の製造方法。
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