JP2006261976A - 階調補正方法及びその方法を用いる画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリントエンジンの階調補正を改善する。
【解決手段】形状歪み補正部110は、テストチャート(例えば縦及び横方向の細線を配列したもの)をプリントエンジン150に印刷させ、その印刷結果をスキャンエンジン140で読み取った画像を受け取る。形状歪み計算部114は、その読取画像の縦及び横の細線の幅に基づき、プリントエンジン150で生成される網点ドット形状の歪みを計算する。スクリーン成長マトリクス記憶部120には、網点ドット形状の歪み度合いごとに、それを補正するためのスクリーン成長マトリクスが登録されており、形状歪み補正部110はその中から計算された形状歪みに応じたマトリクスを選択し、網点処理部130に設定する。
【選択図】図7
【解決手段】形状歪み補正部110は、テストチャート(例えば縦及び横方向の細線を配列したもの)をプリントエンジン150に印刷させ、その印刷結果をスキャンエンジン140で読み取った画像を受け取る。形状歪み計算部114は、その読取画像の縦及び横の細線の幅に基づき、プリントエンジン150で生成される網点ドット形状の歪みを計算する。スクリーン成長マトリクス記憶部120には、網点ドット形状の歪み度合いごとに、それを補正するためのスクリーン成長マトリクスが登録されており、形状歪み補正部110はその中から計算された形状歪みに応じたマトリクスを選択し、網点処理部130に設定する。
【選択図】図7
Description
本発明は、印刷対象画像を網点処理により擬似中間調化(ハーフトーニング)して用紙に印刷する画像形成装置に関し、特にそのような画像形成装置における階調補正に関する。
プリンタや複写機、デジタル複合機などの画像形成装置では、入力画像の階調が印刷結果の出力画像で正しく再現されるよう、階調補正を行っている。従来より、階調補正は、一般に画像形成装置の階調再現性を表すトーン再現曲線(TRC: Tone Reproduction Curve)を用いて入力信号を補正することで行っている。TRCは、図12に示すように、画像形成装置に対する入力濃度値(網点画像の場合、入力画像のドット面積率)Cinと、その入力濃度値に従って画像形成装置が印刷した出力画像の濃度値Dout との関係を示す曲線である。入力濃度と出力濃度の関係が比例関係となることが理想的であるが、実際には非線形となってしまう。そこで、階調補正では、出力の最低濃度(0)と最高濃度とを結んだ直線を理想特性とし、入力濃度値Cinに対する理想的な出力濃度をその理想特性から求め、実際のTRC上でその出力濃度を実現するのに必要な入力濃度値を求め、これを入力濃度値の補正値として用いる。
特許文献1には、印刷のための画像処理の各段階で画像データ値に加わる非線形な歪みを、パルス幅選択テーブル、階調補正テーブル、色変換テーブルを用いて補正する方式が示されている。
特許文献2には、階調特性が変動しても、プリントコントロール部側で設定されたスクリーンと同一のスクリーンにより形成された階調補正用パッチの濃度測定結果に基づいて階調補正曲線が修正される画像形成装置が開示されている。
特許文献3には、1枚の用紙上に複数のスクリーン階調パターンを出力し、その読取信号に基づき各スクリーンの階調を補正する方式が開示されている。
TRCを用いた補正では、プリントエンジンの特性によっては、有効階調数が減ってしまったり、TRCの変曲点の前後で階調に飛びが発生しやすかったりすることが知られている。TRCが理想である比例関係に近ければこのような問題はないが、実際には比例関係から大きくずれた非線形の特性を示すことが一般的であり、非線形の度合いが強いほど、上述の問題は顕著になる。
特許文献1〜3に示される補正方式は、いずれもTRCを用いた階調補正に基づき入力信号のレベルを補正するものであり、TRCの非線形性に対してそれぞれなんらかの対策をとっている。
本発明はTRCの非線形に対して、従来とは異なる観点からの対策方式を提供する。
本発明は、印刷対象画像を網点処理により擬似中間調化して用紙に印刷するプリントエンジンを備えた画像形成装置の階調補正方法であって、(a)前記プリントエンジンにテストチャートのデータを供給して印刷させるステップと、(b)テストチャートの印刷結果を読み取り、この読み取り結果の画像から前記プリントエンジンでの印刷において生じる形状歪みを求めるステップと、(c)印刷対象画像の網点処理に用いるスクリーン成長パターンとして、ステップ(b)で求めた形状歪みを補正するスクリーン成長パターンを設定するステップと、を有する階調補正方法を提供する。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下「実施形態」と呼ぶ)について説明する。
まず、本実施形態の原理について説明する。本実施形態は、中間調の多値画像を網点処理することで、中間調を2値で表現した擬似中間調画像を生成し、この擬似中間調画像をプリントエンジンに供給して印刷を行う画像形成装置についてのものである。例えば、電子写真方式では、このような網点処理を行っている場合が多い。
従来、階調補正の基準として用いていた階調特性(TRC)は、上述のようにCin(入力濃度=網点画像の場合は入力面積率)とDout (出力濃度)との関係であった。しかし、これを更に詳細に分析すると、Cin−Dout の関係は、Cin−Cout (出力面積率)の関係と、Cout −Dout の関係との組合せと捉えることができる。Cout は、印刷された出力画像における(網点ドットの)面積率である。図1に示すように、Cin−Cout 特性は、比例関係となるのが理想であるが、実際は非線形の関係となる。Cout −Dout 特性は、出力面積率Cout の網点を実際にトナーで印刷し、それを濃度計で読み取った時の濃度Dout を示すものであるが、これもトナーの特性など様々な要因から非線形な関係となっている。これら2つの非線形な関係が互いに打ち消し合うような性質を持つものであれば、全体としてのCin−Dout 特性の非線形性が弱まるので好ましい。しかしながら、それら両者の非線形性は、それぞれ個別の原因に由来しているものなので、そのような都合のよい関係となることは望みがたく、結局のところ両者の非線形性が重畳することで、全体としてのCin−Dout 特性の非線形性が増す結果となっている。
ここで、そのような非線形性の原因を探るべく、発明者が網点スクリーンの印刷結果を拡大観察してみたところ、スクリーンの設計意図では図2のような形状10(この例では円形)を持つべき網点ドットが、実際の印刷結果では図3に示すように若干扁平な形状10aとなっていることが分かった。このように形状が歪んだ網点ドットの面積(出力面積率Cout に相当)は、理想形状の場合の面積(入力面積率Cinに相当)とは異なってくる。また、網点ドットの形状が歪んだ場合、網点ドット同士、或いは網点ドットを構成する微小なサブドット同士の相対距離や重なり合いの状態も、設計意図に沿った理想的な状態から離れてしまう。このようなことから、網点ドットの形状歪みは、Cin−Cout 特性の非線形性の、そしてひいてはCin−Dout 特性の非線形性の大きな要因の一つになっているものと考えられる。
このような網点ドットの形状歪みは、例えば電子写真方式のプリントエンジンの場合、露光、転写、定着などの様々な工程での様々な要因によって生じるものと考えられる。例えば、露光工程では、感光体表面上に形成されるレーザビームスポットの形状が、ROS(ラスタ・アウトプット・スキャナ)の光学系等の製造ばらつき等により真円からずれて扁平になる場合があり、これが網点ドットの形状歪みを招く。また、感光体から用紙へ、或いは感光体から中間転写体へ、或いは中間転写体から用紙への転写工程では、転写部位(ニップ)の直前位置での電界により本来飛ぶべきでないトナー粒子が転写先へと飛んで付着したり(ギャップ転写)、転写部位で転写されたトナー粒子がその直後(ポストニップ)での電界の弱まりによって飛散したりすることによりブラー(にじみ)が生じ、これにより網点形状が意図したものから変わってしまう。また、定着工程では、用紙に転写されたトナーが定着ロールにより押しつぶされることで、本来の画像の領域からしみ出る(スマッジ)。特に定着ロールは回転しながら用紙を押圧するので、回転方向とそれに垂直な方向とで、スマッジの出方に不等方性が出るため、網点形状が歪んでしまう。
このように、印刷プロセスの様々な段階での要因によりもたらされる網点ドット形状の歪みは、階調再現性の非線形性を増大させる方向に作用するため、有効階調数の減少やTRC変曲点の前後で階調の飛びなどの不具合を増大させてしまう。
そこで、本実施形態では、まず、プリントエンジンにテストチャートを印刷させ、その印刷結果を読み取って解析することで、網点ドットの形状歪みを求める。そして、入力画像の網点処理に用いるスクリーンを、この形状歪みを補正するような特性を持つものに切り替える。
例えば、図2に示す円形の網点ドットの印刷結果が図3に示すように上下につぶれた形に歪んだ場合は、円形の網点ドットが図4に示すように上下に伸びた形状10bとなるようなスクリーンを選択する。
スクリーンは、スクリーン成長マトリクス又はホラデー(Holladay)タイルと呼ばれるマトリクスで表現される。図5は、従来から用いられている標準的なスクリーンを模式的に示したものである。図5のうち(a)はこの標準的なスクリーンを示すスクリーン成長マトリクス(ディザマトリクス)の一例である。この5×5のマトリクスの各セルに示される値は、周知のように、そのセルのサブドットのオン・オフの閾値であり、入力濃度の値がこのセル内の値より大きい場合はサブドットがオンされる(2値画像での値が「1」となる)。オンされたサブドットの集まりが網点ドットとなる。図5(a)に示されたマトリクスでは、(b)に模式的に示したように、入力濃度が0から順に上昇するに従って、マトリクスの中央のサブドットから順に同心円状に内から外へオンしていく。すなわち、この標準的なスクリーンを用いた場合、入力濃度の上昇に従って、網点ドットがほぼ同心円状に成長する(大きくなっていく)。したがって、低〜中間的な濃度での網点ドットの形状は略円形となる。
これに対し、図6には、図3のように網点ドットが上下につぶれてしまうプリントエンジンの形状歪み特性を補正するためのスクリーンの例を示す。図6(a)のスクリーン成長マトリクスには、マトリクス中央から上下方向に小さい値が並び、マトリクスの左右端に行くほど値が大きくなっている。したがって、このマトリクスによれば(b)に模式的に示したように、網点ドットは、入力濃度が0から順に上昇するに従って、まず上下方向に優先的に成長していく。したがって、低〜中間的な入力濃度に対応する網点ドットの形状は標準的なスクリーンの場合よりも縦長になるので、上下につぶれる(すなわち横長に変形する)プリントエンジンの形状歪みを補正(緩和)することができる。
このように、標準のスクリーンでは、プリントエンジンへの入力信号の段階では理想形状の網点ドットを形成するが、それがプリントエンジンでの諸工程で形状歪みを起こしてしまうので、本実施形態では標準スクリーンに代えて形状歪みを打ち消す向きの特性を持つスクリーンを用い、プリントエンジンへの入力信号の段階であらかじめその形状歪みを打ち消す向きに網点ドットを変形させておくのである。このようにあらかじめ理想形状から変形された入力網点ドット形状がプリントエンジンでの形状歪みを受けることで、最終的に用紙に印刷される網点ドット形状は理想形状に近いものとなる。
なお、より好適には、形状歪み補正用のスクリーン成長マトリクスを形状歪みの向きや度合いに応じて複数種類あらかじめ用意しておき、テストチャートの印刷結果から形状歪みの向きや度合いを求めてこれに応じたスクリーン成長マトリクスを選択することで、形状歪みをより適切に補正することが可能となる。図5,6に示した5×5程度の小さなマトリクスでは、スクリーン成長マトリクスのバリエーションは限られてくるが、最近の高解像度のプリントエンジンではそれよりも遥かに大きなスクリーン成長マトリクスが用いられており、このような大きなマトリクスの場合は、多くのバリエーションを作り得る。例えば図5のように上下方向に優先的に成長するものでも、入力濃度の上昇に対する網点の上下方向への成長の早さが異なるもの(すなわち上下方向への成長が早いものほど、低〜中間濃度での網点形状が、より縦に細長いものとなる)を幾つも作成することができる。個々の形状歪みの向きや度合いに応じた適切なスクリーン成長マトリクスは、実験等を行って決めればよい。
次に図7を参照して、本実施形態の方式を適用した画像形成装置(例えばデジタル複合機)の例を説明する。なお、図には、本実施形態の方式を実行するに当たっての要部のみを示す。
この画像形成装置は、制御部100,スキャンエンジン140及びプリントエンジン150を備える。スキャンエンジン140は、原稿に表示された画像を光学的に読み取る装置である。プリントエンジン150は、印刷又は複写の対象の画像を用紙に印刷する装置である。制御部100は、画像形成装置の動作を制御するユニットであり、例えば制御や画像処理のための1以上のプロセッサと、プロセッサで実行されるプログラムを記憶した記憶媒体、及び作業領域としてのメモリなどのハードウエアを備えている。以下では、この制御部100の備える機能のうち本実施形態の方式に関連する部分を中心に説明する。
制御部100において、形状歪み補正部110は、網点ドットの形状歪みを補正するための処理を行う。形状歪み補正部110において、テストチャートデータ記憶部112は、網点ドットの形状歪みを検出するためのテストチャートのデータを記憶する。この目的のテストチャートとしては、例えば図8に示すように縦方向の細線20及び横方向の細線22を複数並べたものを用いることができる。細線は、プリントエンジン150が用紙への印刷において再現可能な限界に近い細さのものを用いる。例えばプリントエンジン150の印字解像度が2400dpi(ドット毎インチ)である場合、細線20及び22は、1200dpi又は600dpiで1〜5ドット幅程度の太さとする。また、テストチャートの別の例としては、10〜30%程度の濃度の網点ドットを配列したハーフトーン画像を挙げることができる。ハーフトーン画像の網点濃度が高いと、隣り合う網点ドット同士が接してしまい、個々の網点ドットを切り出すことが困難になるので、そのようなことのない10〜30%という比較的低濃度のハーフトーン画像を採用する。この場合、形状歪みの求めやすさから言えば、選択した濃度での個々の網点ドットの形状ができるだけ円形に近いものとなるハーフトーン画像が望ましい。また網点ドットは、できるだけ滑らかな外形形状を持つことが望ましいので、プリントエンジン150の最高印字解像度でのハーフトーンとする。なお、この場合のテストチャートの元になるハーフトーンスクリーンは、プリントエンジン150での通常の印刷のために標準で用意されているものを用いてもよいし、形状歪み検出の目的専用のものを用意してもよい。なお、テストチャートを読み取る側のスキャンエンジン140は、細線や網点ドットの形状の歪みを読み取るのに十分な読取解像度、例えばプリントエンジン150の印字解像度と同等以上の読取解像度のものを用いる。
形状歪み計算部114は、テストチャートの印刷結果を読み取った読取画像を解析して、網点ドットの形状歪みの状態を求める。
形状歪みは、例えば、図9に示すように網点ドット30の高さBと幅Aの比R(=B/A)で表すことができる。図8に例示した縦横の細線20,22を並べたテストチャートを用いた場合、その印刷結果をスキャンエンジン140で読み取って得た画像から、各細線20及び22の幅を求め、横の細線22の平均幅(網点ドットの高さBに対応)と、縦の細線20の平均幅(網点ドットの幅Aに対応)とを計算し、それらの比Rを、網点ドットの形状歪みを示す係数として求める。網点ドット群を配列したテストチャートを用いる場合も同様に、テストチャートの印刷結果から所定数の網点ドットを切り出し、各網点ドットの高さBと幅Aの平均値を求め、それらの比Rを形状歪み係数として求める。
また、このように縦と横の比で形状歪みを表す代わりに次のような方式を用いることもできる。すなわち、テストチャートの印刷結果を読み取った画像から縦細線及び横細線の幅の平均値(または網点ドットの高さ及び幅の平均値)を求め、これと、元になったテストチャートデータにおける縦細線の幅及び横細線の幅(または網点ドットの高さ及び幅)との比を求める。これにより、縦方向及び横方向のそれぞれについて、印刷によるサイズの伸縮の比率を求めることができ、これら縦及び横の比の組を網点ドットの形状歪みデータとして用いる。
また、テストチャートとして網点ドット群を並べたハーフトーン画像を用いる場合には、形状歪みを次のように定義し、求めることができる。すなわち、この場合、テストチャートの読取結果から検出した網点ドットの長軸方向(網点ドットの径が最も長くなる方向)を求め、長軸方向についての網点ドットの幅と、それに垂直な方向についての網点ドットの幅を求める。そして、これら短軸方向の幅と長軸方向の幅との比と、長軸の方向(例えば基準となる方向に対する角度で表現できる)と、の組合せにより、形状歪みを表す。この方式は、形状歪みの方向を表現できるので、上述の縦横比だけで表現する方式よりもより精密に形状歪みを表現できる。なお、短軸方向の幅と長軸方向の幅との比の代わりに、それら各方向の幅の実測値とテストチャートデータ上での理論値との比の組合せを用いてももちろんよい。
スクリーン成長マトリクス記憶部120は、印刷対象画像を擬似中間調化するのに用いるスクリーン成長マトリクスを記憶する。ここでは、印刷による網点ドットの形状歪みの向きや程度に応じた複数のスクリーン成長マトリクスを記憶している。例えば、上述の網点ドットの縦横比R=B/Aにより形状歪みを表す場合、図10に示すように、その形状歪み係数Rを何段階かに段階分けし、段階ごとにその段階に対応したスクリーン成長マトリクスを示したテーブルを記憶部120に登録する。形状歪み係数Rが1に近い範囲では、網点ドット形状が理想形状(この例では円形)に近いので、これに対応するスクリーン成長マトリクスとしては標準のマトリクスが登録される。また、係数Rが小さくなるほど、網点ドット形状は横長なので、それを補正するスクリーン成長マトリクス(補正マトリクス)としては、網点ドットが縦方向に優先的に成長するものが登録される。
図10の例は、形状歪みを網点ドットの縦横比で表現した場合の例であったが、他の表現方式を用いる場合は、その表現方式に合った分類ごとにそれに対応するスクリーン成長マトリクスを登録したテーブルを用いればよい。例えば、印刷による網点ドットの高さ及び幅の伸縮比の組により形状歪みを表現する場合は、高さ方向の伸縮比と幅方向の伸縮比をそれぞれ複数の段階に分け、それら両方向の段階の組合せごとに、その組合せに適切なスクリーン成長マトリクスを登録すればよい。形状歪みの方向と歪み度合いの組見合わせで形状歪みを表現する場合も、同様である。
網点処理部130は、印刷又は複写の対象である多値画像データに対し網点処理を施す機能モジュールである。網点処理部130は、形状歪み補正部110により選択され設定されたスクリーン成長マトリクスを用いて網点処理を実行する。
次に、この画像形成装置における網点ドット形状の歪みの補正処理の流れを、図11を参照して説明する。操作者から画像形成装置のユーザインタフェースを介して形状歪み補正処理が指示された場合、形状歪み補正部110によりこの手順が実行される。
この手順では、まず形状歪み補正部110は、テストチャートデータ記憶部112から形状歪み検出用のテストチャートのデータを読み出し、そのデータをプリントエンジン150に与えて用紙に印刷させる(S10)。操作者は、テストチャートの印刷結果をスキャンエンジン50の原稿台にセットして、その印刷結果の読み取りを行わせる(S12)。この際、テストチャートの印刷結果を原稿台にセットする作業を作業者に促すための案内画面を画像形成装置のユーザインタフェース画面に表示してもよい。読取が終わると、形状歪み計算部114によりその読取結果の画像を解析し、網点ドット形状の歪みを計算する(S16)。形状歪みが求められると、形状歪み補正部110は、その形状歪みに対応したスクリーン成長マトリクスを記憶部120から読み出し、これを網点処理に用いるスクリーン成長マトリクスとして網点処理部130に対して設定する(S18)。
以上、本発明の実施形態を説明した。本実施形態では、上述のように、網点ドット形状の歪みを測定し、擬似中間階調化に用いるスクリーンとしてその形状歪みを緩和するものを選択するので、網点ドットの形状歪みを抑制することができる。このように網点ドット形状の形状歪みを抑制することで、上述したCin−Cout 特性を線形に近づけることができ、ひいてはプリントエンジンの階調特性の非線形性を低減することができる。このような網点ドット形状の補正を、従来からのTRCによる階調補正と併用すれば、上記従来技術の問題を緩和乃至解決することができる。
以上の例では、画像形成装置自体が形状歪みの検出及びそれに応じた補正(適切なスクリーン成長マトリクスの選択)を行ったが、これは必須のことではない。例えば、画像形成装置とは別体のコンピュータに形状歪み計算部114の機能及びスクリーン成長マトリクス記憶部120を設け、画像形成装置が印刷出力したテストチャートをそのコンピュータに接続されたスキャナで読み取るようにしてもよい。この場合、そのコンピュータが網点ドット形状の歪みを計算し、その形状歪みに応じたスクリーン成長マトリクスをスクリーン成長マトリクス記憶部120から求め、それをネットワークや接続ケーブル経由で画像形成装置に設定する。一般に、複写機のスキャンエンジン140はあまり高解像度ではないので、このように外部のコンピュータとスキャナを用いる方式は好適である。
100 制御部、110 形状歪み補正部、120 スクリーン成長マトリクス記憶部、130 網点処理部、140 スキャンエンジン、150 プリントエンジン。
Claims (4)
- 印刷対象画像を網点処理により擬似中間調化して用紙に印刷するプリントエンジンを備えた画像形成装置の階調補正方法であって、
(a)前記プリントエンジンにテストチャートのデータを供給して印刷させるステップと、
(b)テストチャートの印刷結果を読み取り、この読み取り結果の画像から前記プリントエンジンでの印刷において生じる形状歪みを求めるステップと、
(c)印刷対象画像の網点処理に用いるスクリーン成長パターンとして、ステップ(b)で求めた形状歪みを補正するスクリーン成長パターンを設定するステップと、
を有する階調補正方法。 - 前記形状歪みを補正するスクリーン成長パターンは、前記形状歪みを打ち消す方向に網点ドットが優先的に成長するパターンである、ことを特徴とする請求項1記載の階調補正方法。
- 前記ステップ(c)では、前記形状歪みの方向及び歪み度合いの段階ごとに対してあらかじめ用意されたスクリーン成長パターンの中から、前記ステップ(b)で求めた形状歪みの段階に応じたスクリーン成長パターンを選択して設定する、ことを特徴とする請求項1記載の階調補正方法。
- 印刷対象画像を網点処理により擬似中間調化して用紙に印刷するプリントエンジンを備えた画像形成装置であって、
前記プリントエンジンにテストチャートのデータを供給して印刷させる手段と、
テストチャートの印刷結果を読み取った画像から前記プリントエンジンでの印刷において生じる形状歪みを求める手段と、
印刷対象画像の網点処理に用いるスクリーン成長パターンとして、求められた形状歪みを補正するスクリーン成長パターンを設定する手段と、
を備える画像形成装置。
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JP2012157000A (ja) * | 2011-01-24 | 2012-08-16 | Xerox Corp | 幾何学的歪み及び均一性補償データをアラインし適用する方法 |
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