JP2023059743A - 画像検査装置、画像検査システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像を印刷した用紙に浮きが生じた場合でも、浮きの影響を受けにくい画像検査装置、画像検査システム、プログラムを提供する。【解決手段】プロセッサを備え、プロセッサは、印刷を行う画像の元となるデータである印刷データを取得し、用紙に印刷した画像を読み取ったデータである読取データを取得し、読取データに対し、画像を読み取る際に生じる用紙の浮きによるぼけの補正を行い、印刷データと補正後の読取データとを比較し、画像を検査する画像検査装置30。【選択図】図4
Description
本発明は、画像検査装置、画像検査システム、プログラムに関する。
従来、印刷する画像の元となる印刷データと、印刷した画像を読み取った読取データとを比較し、印刷した画像を検査する画像検査装置が用いられている。
特許文献1には、印刷データを受信する受信手段と、受信した印刷データを印刷した印刷画像を読み取る読み取り手段と、受信した印刷データと読み取った印刷画像とを比較して画像の歪みを算出し、算出した画像の歪みに基づいて、用紙上の位置と歪みの大きさと方向を含む歪み情報を生成し、歪み情報に基づいて受信した印刷データを歪ませ、歪ませた印刷データと読み取った印刷画像とを比較する画像検査手段とを含む、印刷画像の検査を行う画像検査装置が記載されている。
ところが、画像を印刷した用紙に浮きが生じた場合、読み取った画像にぼけが生じ、画像の検査精度が低下することがある。
本発明は、画像を印刷した用紙に浮きが生じた場合でも、浮きの影響を受けにくい画像検査装置、画像検査システム、プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、画像を印刷した用紙に浮きが生じた場合でも、浮きの影響を受けにくい画像検査装置、画像検査システム、プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、印刷を行う画像の元となるデータである印刷データを取得し、用紙に印刷した前記画像を読み取ったデータである読取データを取得し、前記読取データに対し、前記画像を読み取る際に生じる用紙の浮きによるぼけの補正を行い、前記印刷データと補正後の前記読取データとを比較し、前記画像を検査する画像検査装置である。
請求項2に記載の発明は、前記補正は、用紙の種類毎に予め設定される請求項1に記載の画像検査装置である。
請求項3に記載の発明は、前記補正は、用紙の種類毎に、用紙が搬送方向および搬送方向に交差する方向の何れか一方の方向に沿って浮くとして、設定される請求項2に記載の画像検査装置である。
請求項4に記載の発明は、前記補正は、用紙の種類毎に、用紙の中央部と両端部とに印刷されたテストパターンを読み取ることで設定される請求項2に記載の画像検査装置である。
請求項5に記載の発明は、前記テストパターンは、用紙の、中央部、長辺側の両端部および短辺側の両端部に印刷される請求項4に記載の画像検査装置である。
請求項6に記載の発明は、前記補正の強度は、用紙の中央部と端部とで変更する請求項1に記載の画像検査装置である。
請求項7に記載の発明は、前記補正の強度は、用紙の中央部と長辺側または短辺側の端部の何れか一方とで変更し、他方の端部とでは、変更しない請求項6に記載の画像検査装置である。
請求項8に記載の発明は、前記補正の強度は、さらに前記画像の空間周波数に応じて決められる請求項6に記載の画像検査装置である。
請求項9に記載の発明は、前記補正の強度は、前記空間周波数が大きくなるに従い小さくなる範囲を含む請求項8に記載の画像検査装置である。
請求項10に記載の発明は、前記空間周波数と前記補正の強度との関係は、上に凸となる関数になる請求項9に記載の画像検査装置である。
請求項11に記載の発明は、用紙に画像を印刷する印刷装置と、前記印刷装置により用紙に印刷された前記画像を読み取る読取装置と、前記読取装置により読み取った前記画像を検査する検査装置と、を備え、前記検査装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、前記画像の元となるデータである印刷データを取得し、用紙に印刷した前記画像を読み取ったデータである読取データを取得し、前記読取データに対し、前記画像を読み取る際に生じる用紙の浮きによるぼけの補正を行い、前記印刷データと補正後の前記読取データとを比較し、前記画像を検査する画像検査システムである。
請求項12に記載の発明は、コンピュータに、印刷を行う画像の元となるデータである印刷データを取得する機能と、用紙に印刷した前記画像を読み取ったデータである読取データを取得する機能と、前記読取データに対し、前記画像を読み取る際に生じる用紙の浮きによるぼけの補正を行う機能と、前記印刷データと補正後の前記読取データとを比較し、前記画像を検査する機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項2に記載の発明は、前記補正は、用紙の種類毎に予め設定される請求項1に記載の画像検査装置である。
請求項3に記載の発明は、前記補正は、用紙の種類毎に、用紙が搬送方向および搬送方向に交差する方向の何れか一方の方向に沿って浮くとして、設定される請求項2に記載の画像検査装置である。
請求項4に記載の発明は、前記補正は、用紙の種類毎に、用紙の中央部と両端部とに印刷されたテストパターンを読み取ることで設定される請求項2に記載の画像検査装置である。
請求項5に記載の発明は、前記テストパターンは、用紙の、中央部、長辺側の両端部および短辺側の両端部に印刷される請求項4に記載の画像検査装置である。
請求項6に記載の発明は、前記補正の強度は、用紙の中央部と端部とで変更する請求項1に記載の画像検査装置である。
請求項7に記載の発明は、前記補正の強度は、用紙の中央部と長辺側または短辺側の端部の何れか一方とで変更し、他方の端部とでは、変更しない請求項6に記載の画像検査装置である。
請求項8に記載の発明は、前記補正の強度は、さらに前記画像の空間周波数に応じて決められる請求項6に記載の画像検査装置である。
請求項9に記載の発明は、前記補正の強度は、前記空間周波数が大きくなるに従い小さくなる範囲を含む請求項8に記載の画像検査装置である。
請求項10に記載の発明は、前記空間周波数と前記補正の強度との関係は、上に凸となる関数になる請求項9に記載の画像検査装置である。
請求項11に記載の発明は、用紙に画像を印刷する印刷装置と、前記印刷装置により用紙に印刷された前記画像を読み取る読取装置と、前記読取装置により読み取った前記画像を検査する検査装置と、を備え、前記検査装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、前記画像の元となるデータである印刷データを取得し、用紙に印刷した前記画像を読み取ったデータである読取データを取得し、前記読取データに対し、前記画像を読み取る際に生じる用紙の浮きによるぼけの補正を行い、前記印刷データと補正後の前記読取データとを比較し、前記画像を検査する画像検査システムである。
請求項12に記載の発明は、コンピュータに、印刷を行う画像の元となるデータである印刷データを取得する機能と、用紙に印刷した前記画像を読み取ったデータである読取データを取得する機能と、前記読取データに対し、前記画像を読み取る際に生じる用紙の浮きによるぼけの補正を行う機能と、前記印刷データと補正後の前記読取データとを比較し、前記画像を検査する機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項1の発明によれば、画像を印刷した用紙に浮きが生じた場合でも、浮きの影響を受けにくくなる。
請求項2の発明によれば、ぼけを補正する補正係数の設定がより簡単になる。
請求項3の発明によれば、浮きの形態に応じた補正係数を設定することができる。
請求項4の発明によれば、浮きの形態に応じたテストパターンを用意することができる。
請求項5の発明によれば、浮きの形態に応じたテストパターンを用意することができる。
請求項6の発明によれば、浮きの形態に応じた補正係数を設定することができる。
請求項7の発明によれば、浮きの形態に応じた補正係数を設定することができる。
請求項8の発明によれば、画像の検査の際のぼけの影響の受けやすさに応じて補正の強度を設定することができる。
請求項9の発明によれば、画像の検査の際のぼけの影響を受けやすい箇所について補正の強度を大きく設定することができる。
請求項10の発明によれば、ぼけの補正の強度をより適切に設定することができる。
請求項11の発明によれば、画像を印刷した用紙に浮きが生じた場合でも、浮きの影響を受けにくくなる画像検査システムを提供できる。
請求項12の発明によれば、画像を印刷した用紙に浮きが生じた場合でも、浮きの影響を受けにくくなる機能をコンピュータにより実現できる。
請求項2の発明によれば、ぼけを補正する補正係数の設定がより簡単になる。
請求項3の発明によれば、浮きの形態に応じた補正係数を設定することができる。
請求項4の発明によれば、浮きの形態に応じたテストパターンを用意することができる。
請求項5の発明によれば、浮きの形態に応じたテストパターンを用意することができる。
請求項6の発明によれば、浮きの形態に応じた補正係数を設定することができる。
請求項7の発明によれば、浮きの形態に応じた補正係数を設定することができる。
請求項8の発明によれば、画像の検査の際のぼけの影響の受けやすさに応じて補正の強度を設定することができる。
請求項9の発明によれば、画像の検査の際のぼけの影響を受けやすい箇所について補正の強度を大きく設定することができる。
請求項10の発明によれば、ぼけの補正の強度をより適切に設定することができる。
請求項11の発明によれば、画像を印刷した用紙に浮きが生じた場合でも、浮きの影響を受けにくくなる画像検査システムを提供できる。
請求項12の発明によれば、画像を印刷した用紙に浮きが生じた場合でも、浮きの影響を受けにくくなる機能をコンピュータにより実現できる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像検査システム全体の説明>
図1は、本実施の形態における画像検査システム1の構成例を示す図である。
図示するように本実施の形態の画像検査システム1は、画像を印刷する印刷装置10と、印刷された画像を読み取る読取装置20と、画像を検査する画像検査装置30と、印刷データや検査用の色データを作成する情報処理装置40と、を備える。
図1は、本実施の形態における画像検査システム1の構成例を示す図である。
図示するように本実施の形態の画像検査システム1は、画像を印刷する印刷装置10と、印刷された画像を読み取る読取装置20と、画像を検査する画像検査装置30と、印刷データや検査用の色データを作成する情報処理装置40と、を備える。
印刷装置10は、記録媒体である用紙に画像を印刷し、印刷文書として出力するプリンタ機能を備える装置である。
図2は、印刷装置10のハードウェア構成例を示した図である。
図示するように、印刷装置10は、CPU11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、ストレージ14と、操作パネル15と、画像形成部16と、通信I/F17とを備える。そして、これらがバスBを介して必要なデータのやりとりを行う。
図示するように、印刷装置10は、CPU11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、ストレージ14と、操作パネル15と、画像形成部16と、通信I/F17とを備える。そして、これらがバスBを介して必要なデータのやりとりを行う。
CPU11は、ROM13等に記憶された各種プログラムをRAM12にロードして実行することにより、後述する各機能を実現する。
RAM12は、CPU11の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
ROM13は、CPU11が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)であり、画像形成部16で用いる画像情報等を記憶する。
RAM12は、CPU11の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
ROM13は、CPU11が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)であり、画像形成部16で用いる画像情報等を記憶する。
操作パネル15は、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行う、例えばタッチパネルである。操作パネル15がタッチパネルである場合、予め定められた領域でコンテンツ(情報内容)を画像として表示する液晶パネル等の表示部を備える。また、液晶パネル等に人の指、スタイラスペンに代表される接触物が接触したときに、接触物が液晶パネルに接触した位置を検知する機能を備えている。本実施の形態においてタッチパネルは、特に限定されるものではなく、抵抗膜方式や静電容量方式など種々の方式のものを使用することができる。
画像形成部16は、用紙に画像を形成する印刷機構の一例である。ここで、画像形成部16は、感光体に付着させたトナーを用紙に転写して像を形成する電子写真方式や、インクを用紙上に吐出して像を形成するインクジェット方式のものを用いることができる。
通信I/F17は、他の装置との間で各種情報の送受信を行う。
読取装置20は、印刷装置10により用紙に印刷された画像を読み取る。読取装置20は、いわゆるインラインセンサであり、搬送中の用紙に印刷された画像を読み取る。
図3(a)~(b)は、読取装置20について説明した図である。ここで図3(a)は、図1と同様の方向から読取装置20を見たときの図である。また図3(b)は、図3(a)のIIIb方向から読取装置20を見たときの図である。
図示するように読取装置20は、光源21と、光学系22と、CCD(電荷結合素子:Charge Coupled Device)センサ23と、筐体24とを備える。
図3(a)~(b)は、読取装置20について説明した図である。ここで図3(a)は、図1と同様の方向から読取装置20を見たときの図である。また図3(b)は、図3(a)のIIIb方向から読取装置20を見たときの図である。
図示するように読取装置20は、光源21と、光学系22と、CCD(電荷結合素子:Charge Coupled Device)センサ23と、筐体24とを備える。
光源21は、画像が形成された用紙Pに対して光を照射する。光源21は、例えば、一対のタングステンランプ21a、21bにより構成される。そして用紙P上に形成された画像に対し光を照射し、画像の情報が含まれる反射光を生成させる。
光学系22は、用紙Pに形成された画像で反射した光をCCDセンサ23に導く。本実施の形態では、光学系22は、レンズアレイであるセルフォックレンズアレイ(SLA:登録商標)からなる。そしてこのセルフォックレンズアレイにより、画像からの反射光のうち主に拡散反射光を集光し、CCDセンサ23に結像させる。
CCDセンサ23は、光学系22により導かれた光を受光する。CCDセンサ23には、画像で反射された光を受光する画素としてのCCD23aがライン状に配されている。本実施の形態では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の各色に対応するCCDが、3列に配列し、画像をRGBの各色で測定することができる。つまりCCD23aは、3ラインカラーCCDとなっている。このCCD23aは、RGBの各色毎に、主走査方向に配列する。即ち、これにより画像を主走査方向に読み取ることができる。また、副走査方向は、用紙の搬送に伴い用紙が副走査方向に移動するため、これに応じて読み取ることができる。CCD23aにより受光した光は、光電変換されて電荷となり、この電荷は、読取データ生成部23bに転送される。
読取データ生成部23bでは、CCD23aから転送された電荷を検知し検知信号とする。この検知信号は、用紙に形成された画像を読みとった読取データとなる。なお、CCD23aは、R、G、Bの3色のカラーCCDであるため、読取データ生成部23bでは、それぞれの色に対応した読取データとして、R信号、G信号、B信号が生成される。
筐体24は、光源21、光学系22およびCCDセンサ23を収納するためのケースである。
画像検査装置30は、読取装置20により読み取った画像を検査する。画像検査装置30は、情報処理装置40から、印刷を行う画像の元となるデータである印刷データを取得する。また、画像検査装置30は、読取装置20の読取データ生成部23bから読取データを取得する。そして、印刷データと読取データとを比較し、画像を検査する。この事項については、後で詳述する。
情報処理装置40は、印刷データを作成する。この事項についても、後で詳述する。
情報処理装置40は、印刷データを作成する。この事項についても、後で詳述する。
画像検査装置30や情報処理装置40は、コンピュータ装置である。そして、画像検査装置30や情報処理装置40は、OS(Operating System)による管理下において、各種アプリケーションソフトウェアを動作させることで、それぞれの処理を行う。画像検査装置30や情報処理装置40は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)と、記憶手段であるメインメモリ、およびHDDやSSD等のストレージとを備える。ここで、CPUは、OSやアプリケーションソフトウェア等の各種プログラムを実行する。また、メインメモリは、各種プログラムやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、ストレージは、各種プログラムに対する入力データや各種プログラムからの出力データ等を記憶する記憶領域である。さらに、画像検査装置30や情報処理装置40は、外部との通信を行うための通信インターフェースを備える。ここで、CPUは、プロセッサの一例である。
図4は、画像検査システム1で行う処理フローを示した図である。
図示するように、画像検査システム1では、情報処理装置40が、印刷装置10で印刷するための印刷データを作成する。この印刷データは、RIP(Raster Image Processer:ラスタイメージプロセッサ)データであり、印刷装置10で使用するトナー等の色材の色による色データである。本実施の形態では、色材の色として、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ-)、K(ブラック)を使用する。
図示するように、画像検査システム1では、情報処理装置40が、印刷装置10で印刷するための印刷データを作成する。この印刷データは、RIP(Raster Image Processer:ラスタイメージプロセッサ)データであり、印刷装置10で使用するトナー等の色材の色による色データである。本実施の形態では、色材の色として、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ-)、K(ブラック)を使用する。
印刷装置10では、印刷データに基づき用紙に印刷が行われる。
そして、印刷された用紙は、搬送され、読取装置20が、印刷された画像を読み取る。そして読取装置20が読み取った読取データは、検査画像データとして画像検査装置30に送られる。
そして、印刷された用紙は、搬送され、読取装置20が、印刷された画像を読み取る。そして読取装置20が読み取った読取データは、検査画像データとして画像検査装置30に送られる。
画像検査装置30では、データ取得部31が、情報処理装置40が作成した、印刷を行う画像の元となるデータである印刷データを取得する。またデータ取得部31は、読取装置20から送られ、用紙に印刷した画像を読み取ったデータである読取データとして検査画像データを取得する。また、このとき印刷データによる画像と検査画像データによる画像との位置合わせを行う。そして、検査画像データについては、解像特性補正部32が、解像特性を補正する。この場合、読取装置20が画像を読み取る際に生じたぼけを補正する。続いて、エッジ抽出部33が、エッジ抽出を行い、画像の部分を抽出する。そして、印刷データと検査画像データとの差分を算出する。また、閾値算出部34は、印刷データを基に、画像欠陥を判断するための閾値を算出する。この閾値は、印刷データと検査画像データとの差分が閾値以下であれば、画像欠陥はないと判断し、閾値を超えれば、画像欠陥があると判断するためのものである。そして、閾値比較部35が、印刷データおよび検査画像データの差分と閾値とを比較し、出力部36が、画像欠陥抽出結果を出力する。これにより、印刷装置10により印刷された画像に画像欠陥があるか否かが検出できる。なお、この画像欠陥は、例えば、用紙にごみが付着している場合や、本来はない点、スジなどが画像に生じた場合である。即ち、画像検査装置30では、印刷データと補正後の検査画像データとを比較し、画像を検査する。
なお、このとき読取装置20から送られる読取データである検査画像データは、RGBデータである。また、情報処理装置40から送られる印刷データは、後述する図5のRGB変換部49によりRGBデータに変換されている。そして、画像検査装置30では、同じ色空間であるRGB色空間で、印刷データと補正後の検査画像データとを比較し、画像を検査する。なお、読取装置20から送られる検査画像データを、画像検査装置30においてRGBデータからL*a*b*データに変換してもよい。この場合、情報処理装置40では、RGBデータの代わりにL*a*b*データに変換する。さらに、画像検査装置30では、印刷データをL*a*b*データとして取得する。そして、画像検査装置30では、同じ色空間であるL*a*b*色空間で、印刷データと補正後の検査画像データとを比較し、画像を検査する。
<情報処理装置40の説明>
次に、情報処理装置40で行う処理について詳述する。
図5は、情報処理装置40における信号処理系を示すブロック図である。
情報処理装置40は、印刷装置10にて画像を出力するために作成されたRGBデータを取得するRGBデータ取得部41と、RGB(Red、Green、Blue)データを受け取りページ記述言語(PDL:Page Description Language)に変換するPDL生成部42と、PDL生成部42により生成されたPDLからラスタイメージを作成するラスタライズ(rasterize)部43と、RGBデータをCMYKデータに変換する色変換処理部44と、CMYKデータの色調整を行なう色調整部45と、色調整部45により変換されたラスタイメージの調整を行なうラスタイメージ調整部46と、ハーフトーン処理を行なうハーフトーン処理部47と、信号処理後の印刷データを印刷装置10に出力する印刷データ出力部48と、CMYKデータをRGBデータに変換するRGB変換部49とを備える。
次に、情報処理装置40で行う処理について詳述する。
図5は、情報処理装置40における信号処理系を示すブロック図である。
情報処理装置40は、印刷装置10にて画像を出力するために作成されたRGBデータを取得するRGBデータ取得部41と、RGB(Red、Green、Blue)データを受け取りページ記述言語(PDL:Page Description Language)に変換するPDL生成部42と、PDL生成部42により生成されたPDLからラスタイメージを作成するラスタライズ(rasterize)部43と、RGBデータをCMYKデータに変換する色変換処理部44と、CMYKデータの色調整を行なう色調整部45と、色調整部45により変換されたラスタイメージの調整を行なうラスタイメージ調整部46と、ハーフトーン処理を行なうハーフトーン処理部47と、信号処理後の印刷データを印刷装置10に出力する印刷データ出力部48と、CMYKデータをRGBデータに変換するRGB変換部49とを備える。
本実施の形態では、まずRGBデータ取得部41が、外部のPCからRGBデータを受け取る。このRGBデータは、PCを使用するユーザが、印刷装置10により印刷したい画像データである。
そして、RGBデータは、PDL生成部42に送られ、PDL生成部42は、これをPDLで記述されたコードデータに変換して出力する。
そして、RGBデータは、PDL生成部42に送られ、PDL生成部42は、これをPDLで記述されたコードデータに変換して出力する。
ラスタライズ部43は、PDL生成部42から出力されてくるPDLで記述されたコードデータを各画素毎のラスタデータに変換し、ラスタイメージとする。
色変換処理部44は、ラスタライズ部43から入力されるラスタデータを、印刷装置10の再現色(色材であるトナーの色であるCMYK)であるCMYKデータに変換して出力する。このCMYKデータは、色毎に分離されたC色データ、M色データ、Y色データ、K色データからなる。
色調整部45は、印刷装置10で形成される画像の色調整を行なう色調整手段として機能する。色調整部45は、印刷装置10で本来出力されるべき目標色に合うように、CMYKデータの色調整を行う。
ラスタイメージ調整部46は、色調整部45から出力されるCMYKデータに対し、γ変換、精細度処理、中間調処理等を施すことで、より良好な画質を印刷装置10で得られるように各種の調整を行なう。
ハーフトーン処理部47は、主走査方向および副走査方向に予め定められた閾値配列を有するディザマスクを使用したディザマスク処理により、印刷データにハーフトーン処理を行なう。これにより印刷データは、例えば、多値で表されるものから二値で表される印刷データとなる。
印刷データ出力部48は、ハーフトーン処理部47で作成した印刷データを、印刷装置10に出力する。この印刷データは、CMYKデータである。
RGB変換部49は、ハーフトーン処理部47から出力されたCMYKデータをRGBデータに再変換する。そして、RGBデータとなった印刷データを画像検査装置30に出力する。
<解像特性補正部32の説明>
次に、読み取った画像に生じたぼけを、画像検査装置30の解像特性補正部32で補正する方法について詳述する。
本実施の形態で読み取った画像にぼけが生じる理由は、用紙に浮きが生じることによる。即ち、読取装置20の光学系22は、用紙が搬送される搬送路の箇所に合わせ、焦点が合うようになっている。そのため、この搬送路から外れて用紙が位置すると、光学系22の焦点が合わず、ぼけが生じる。用紙が搬送路から外れる主な要因として、用紙に浮きが発生することが挙げられる。
次に、読み取った画像に生じたぼけを、画像検査装置30の解像特性補正部32で補正する方法について詳述する。
本実施の形態で読み取った画像にぼけが生じる理由は、用紙に浮きが生じることによる。即ち、読取装置20の光学系22は、用紙が搬送される搬送路の箇所に合わせ、焦点が合うようになっている。そのため、この搬送路から外れて用紙が位置すると、光学系22の焦点が合わず、ぼけが生じる。用紙が搬送路から外れる主な要因として、用紙に浮きが発生することが挙げられる。
図6(a)~(h)は、用紙Pの浮きについて示した図である。
本実施の形態で、用紙Pに浮きが生じる態様は、主に4通りである。図6(a)~(h)では、これらの4通りの浮きの態様について図示している。なお、図6(a)~(h)で、点線は、搬送路の位置を示している。さらに、図6(b)、(d)、(f)、(h)の矢印は、用紙Pが浮く箇所と方向を示している。
このうち、図6(a)~(b)は、用紙Pの搬送方向(副走査方向)に対し、中央部に浮きが生じる場合である。この場合、図6(b)は、図6(a)のVIb方向から用紙Pを見た図である。この場合、用紙Pの短辺である2辺は、直線状であり、搬送路上に位置する。対して、用紙Pの長辺である2辺は、凸状となって浮き上がり、搬送路より上側に位置する。この場合、用紙Pの長辺方向に沿って中央部付近が最も上側に位置する。
本実施の形態で、用紙Pに浮きが生じる態様は、主に4通りである。図6(a)~(h)では、これらの4通りの浮きの態様について図示している。なお、図6(a)~(h)で、点線は、搬送路の位置を示している。さらに、図6(b)、(d)、(f)、(h)の矢印は、用紙Pが浮く箇所と方向を示している。
このうち、図6(a)~(b)は、用紙Pの搬送方向(副走査方向)に対し、中央部に浮きが生じる場合である。この場合、図6(b)は、図6(a)のVIb方向から用紙Pを見た図である。この場合、用紙Pの短辺である2辺は、直線状であり、搬送路上に位置する。対して、用紙Pの長辺である2辺は、凸状となって浮き上がり、搬送路より上側に位置する。この場合、用紙Pの長辺方向に沿って中央部付近が最も上側に位置する。
また、図6(c)~(d)も、用紙Pの搬送方向(副走査方向)に対し、端部に浮きが生じる場合である。この場合、図6(d)は、図6(c)のVId方向から用紙Pを見た図である。この場合、用紙Pの2つの短辺が浮き上がり、最も上側に位置する。また、用紙Pの長辺である2辺は、凹状となって浮き上がる。なお、用紙Pの短辺に沿った中央部は、搬送路上にある。
さらに、図6(e)~(f)は、用紙Pの搬送方向と交差する方向(主走査方向)に対し、中央部に浮きが生じる場合である。この場合、図6(f)は、図6(e)のVIf方向から用紙Pを見た図である。この場合、用紙Pの長辺である2辺は、直線状であり、搬送路上に位置する。対して、用紙Pの短辺である2辺は、凸状となって浮き上がり、搬送路より上側に位置する。この場合、用紙Pの短辺方向に沿って中央部付近が最も上側に位置する。
さらに、図6(g)~(h)も、用紙Pの搬送方向と交差する方向(主走査方向)に対し、端部に浮きが生じる場合である。この場合、図6(h)は、図6(g)のVIh方向から用紙Pを見た図である。この場合、用紙Pの2つの長辺が浮き上がり、最も上側に位置する。また、用紙Pの短辺である2辺は、凹状となって浮き上がる。なお、用紙Pの長辺に沿った中央部は、搬送路上にある。
図7(a)~(c)は、印刷された用紙Pを読み取ったときのぼけについて示した図である。
この場合、図6(c)~(d)で示した浮きが生じた場合について示している。この場合、図7(a)で示す用紙Pの中央部は、搬送路または搬送路の近くに位置し、図7(b)で示すように、ぼけが生じない。一方、図7(c)で示すように、用紙Pの短辺側は、浮きが生じ、ぼけが生じている。
この場合、図6(c)~(d)で示した浮きが生じた場合について示している。この場合、図7(a)で示す用紙Pの中央部は、搬送路または搬送路の近くに位置し、図7(b)で示すように、ぼけが生じない。一方、図7(c)で示すように、用紙Pの短辺側は、浮きが生じ、ぼけが生じている。
なおこの場合、用紙Pの短辺方向または長辺方向に沿って反りが生じていると言うこともできる。そしてこのように浮き(反り)が生じると、搬送路より上側または下側に位置する箇所を読み取ったときに、ぼけが生じることになる。そして、上記4通りの態様の何れになるかは、用紙Pの種類により定まる。用紙Pの種類については、特に限られるものではなく、例えば、用紙Pの製造者、用紙Pの型番、用紙Pの大きさ、用紙Pの坪量などにより、分類できる。
そこで本実施の形態では、解像特性補正部32では、このような4つの態様に応じ、読取データに対し、画像を読み取る際に生じる用紙Pの浮きによるぼけの補正を行う。ぼけの補正は、シャープネスである。即ち、文字等の輪郭を強調する補正を行う。
そして、上記4つの態様にのうち何れになるかは、用紙Pの種類により決まる。よって、用紙Pの種類毎に上記4通りの浮きの何れが生じるかを、予め測定しておく。これにより、印刷に使用する用紙Pの種類毎に、何れの態様の浮きが生じるのかが既にわかっているので、これに応じてぼけを補正する。即ち、ぼけの補正は、用紙Pの種類毎に予め設定される。そして、補正は、用紙Pの種類毎に、用紙Pが搬送方向(副走査方向)および搬送方向に交差する方向(主走査方向)の何れか一方の方向に沿って浮くとして、設定される。
そして、上記4つの態様にのうち何れになるかは、用紙Pの種類により決まる。よって、用紙Pの種類毎に上記4通りの浮きの何れが生じるかを、予め測定しておく。これにより、印刷に使用する用紙Pの種類毎に、何れの態様の浮きが生じるのかが既にわかっているので、これに応じてぼけを補正する。即ち、ぼけの補正は、用紙Pの種類毎に予め設定される。そして、補正は、用紙Pの種類毎に、用紙Pが搬送方向(副走査方向)および搬送方向に交差する方向(主走査方向)の何れか一方の方向に沿って浮くとして、設定される。
図8(a)~(c)は、浮きが生じる4つの態様のうち何れになるかを検出するテスト用紙Tについて示した図である。
本実施の形態では、補正は、用紙Pの種類毎に、テスト用紙Tの中央部と両端部とに印刷されたテストパターンTpを読み取ることで設定される。
このうち、図8(a)は、テスト用紙Tの中央部の1箇所、短辺2辺側位置する2箇所および長辺2辺側に位置する2箇所の合計5箇所にテストパターンTpを配した場合について示している。即ち、テストパターンTpは、テスト用紙Tの、中央部、長辺側の両端部および短辺側の両端部に印刷される。このうちテスト用紙Tの中央部の1箇所のテストパターンTpをテストパターンTp1、短辺2辺側位置する2箇所のテストパターンTpをテストパターンTp2、Tp3、長辺2辺側位置する2箇所のテストパターンTpをテストパターンTp4、Tp5としている。
本実施の形態では、補正は、用紙Pの種類毎に、テスト用紙Tの中央部と両端部とに印刷されたテストパターンTpを読み取ることで設定される。
このうち、図8(a)は、テスト用紙Tの中央部の1箇所、短辺2辺側位置する2箇所および長辺2辺側に位置する2箇所の合計5箇所にテストパターンTpを配した場合について示している。即ち、テストパターンTpは、テスト用紙Tの、中央部、長辺側の両端部および短辺側の両端部に印刷される。このうちテスト用紙Tの中央部の1箇所のテストパターンTpをテストパターンTp1、短辺2辺側位置する2箇所のテストパターンTpをテストパターンTp2、Tp3、長辺2辺側位置する2箇所のテストパターンTpをテストパターンTp4、Tp5としている。
図8(b)~(c)は、このテストパターンTpを拡大した図である。テストパターンTp1~Tp5のぞれぞれは、同じ構成のパターンである。そしてこのテストパターンTp1~Tp5は、例えば、搬送方向および搬送方向に交差する方向に縞状となるラダーパターンとから構成される。
そして、図8(a)の用紙PにテストパターンTp1~Tp5を印刷装置10により印刷したテスト用紙Tを、読取装置20により読み取ることで、用紙Pに生じる浮きが、上記4つの態様の何れになるかを検出することができる。
つまり、図6(a)~(b)に示した浮きが生じる場合、テストパターンTp4、Tp5は、搬送路上または搬送路の近くに位置するため、テストパターンTp4、Tp5には、ぼけは生じない。対して、テストパターンTp1、Tp2、Tp3は、搬送路から離れて位置するため、テストパターンTp1、Tp2、Tp3には、ぼけが生じる。
また、図6(c)~(d)に示した浮きが生じる場合、テストパターンTp1、Tp2、Tp3は、搬送路上または搬送路の近くに位置するため、テストパターンTp1、Tp2、Tp3には、ぼけは生じない。対して、テストパターンTp4、Tp5は、搬送路から離れて位置するため、テストパターンTp4、Tp5には、ぼけが生じる。
つまり、図6(a)~(b)に示した浮きが生じる場合、テストパターンTp4、Tp5は、搬送路上または搬送路の近くに位置するため、テストパターンTp4、Tp5には、ぼけは生じない。対して、テストパターンTp1、Tp2、Tp3は、搬送路から離れて位置するため、テストパターンTp1、Tp2、Tp3には、ぼけが生じる。
また、図6(c)~(d)に示した浮きが生じる場合、テストパターンTp1、Tp2、Tp3は、搬送路上または搬送路の近くに位置するため、テストパターンTp1、Tp2、Tp3には、ぼけは生じない。対して、テストパターンTp4、Tp5は、搬送路から離れて位置するため、テストパターンTp4、Tp5には、ぼけが生じる。
さらに、図6(e)~(f)に示した浮きが生じる場合、テストパターンTp2、Tp3は、搬送路上または搬送路の近くに位置するため、テストパターンTp2、Tp3には、ぼけは生じない。対して、テストパターンTp1、Tp4、Tp5は、搬送路から離れて位置するため、テストパターンTp1、Tp4、Tp5には、ぼけが生じる。
またさらに、図6(g)~(h)に示した浮きが生じる場合、テストパターンTp1、Tp4、Tp5は、搬送路上または搬送路の近くに位置するため、テストパターンTp1、Tp4、Tp5には、ぼけは生じない。対して、テストパターンTp2、Tp3は、搬送路から離れて位置するため、テストパターンTp2、Tp3には、ぼけが生じる。
またさらに、図6(g)~(h)に示した浮きが生じる場合、テストパターンTp1、Tp4、Tp5は、搬送路上または搬送路の近くに位置するため、テストパターンTp1、Tp4、Tp5には、ぼけは生じない。対して、テストパターンTp2、Tp3は、搬送路から離れて位置するため、テストパターンTp2、Tp3には、ぼけが生じる。
よって、ぼけが生じるテストパターンTpが何れであるかにより、浮きが生じる4つの態様のうち何れになるかを検出できる。
なお、テスト用紙Tについては、図8で示した場合に限られるものではない。
なお、テスト用紙Tについては、図8で示した場合に限られるものではない。
図9(a)~(b)は、テスト用紙Tの他の形態について示した図である。
このうち、図9(a)は、図8で示したテスト用紙Tと比較して、テストパターンTp1、Tp4、Tp5の3つのテストパターンTpで構成した場合である。用紙Pの浮きが、図8(a)~(b)、(c)~(d)の態様で生じ、図8(e)~(f)、(g)~(h)の態様では、生じない場合、このテスト用紙Tでもよい。
さらに、図9(b)は、図8で示したテスト用紙Tと比較して、テストパターンTp1、Tp2、Tp3の3つのテストパターンTpで構成した場合である。用紙Pの浮きが、図8(e)~(f)、(g)~(h)の態様で生じ、図8(a)~(b)、(c)~(d)の態様では、生じない場合、このテスト用紙Tでもよい。
このうち、図9(a)は、図8で示したテスト用紙Tと比較して、テストパターンTp1、Tp4、Tp5の3つのテストパターンTpで構成した場合である。用紙Pの浮きが、図8(a)~(b)、(c)~(d)の態様で生じ、図8(e)~(f)、(g)~(h)の態様では、生じない場合、このテスト用紙Tでもよい。
さらに、図9(b)は、図8で示したテスト用紙Tと比較して、テストパターンTp1、Tp2、Tp3の3つのテストパターンTpで構成した場合である。用紙Pの浮きが、図8(e)~(f)、(g)~(h)の態様で生じ、図8(a)~(b)、(c)~(d)の態様では、生じない場合、このテスト用紙Tでもよい。
次に、解像特性補正部32で補正するさらに具体的な方法について説明する。
解像特性補正部32で行う補正の強度は、用紙Pの中央部と端部とで変更する。さらに詳しくは、補正の強度は、用紙Pの中央部と長辺側または短辺側の端部の何れか一方とで変更し、他方の端部とでは、変更しない。
つまり、図6(a)~(b)の場合は、用紙Pの中央部と短辺側の端部とでは、ぼけが同程度に生じるため、補正の強度は、変更せず同じとする。そして、用紙Pの長辺側の端部は、ぼけが生じないので補正はしない。さらに用紙Pの中央部と長辺側の端部との間は、補間により補正の強度を求める。
また、図6(c)~(d)の場合は、用紙Pの中央部と短辺側の端部とでは、ぼけが生じないため補正はしない。つまり同じとする。そして、用紙Pの長辺側の端部は、ぼけが生じるため補正をする。さらに用紙Pの中央部と長辺側の端部との間は、補間により補正の強度を求める。
さらに、図6(e)~(f)の場合は、用紙Pの中央部と長辺側の端部とでは、ぼけが同程度に生じるため、補正の強度は、変更せず同じとする。そして、用紙Pの短辺側の端部は、ぼけが生じないので補正はしない。さらに用紙Pの中央部と短辺側の端部との間は、補間により補正の強度を求める。
またさらに、図6(g)~(h)の場合は、用紙Pの中央部と長辺側の端部とでは、ぼけが生じないため補正はしない。つまり同じとする。そして、用紙Pの短辺側の端部は、ぼけが生じるため補正をする。さらに用紙Pの中央部と短辺側の端部との間は、補間により補正の強度を求める。
解像特性補正部32で行う補正の強度は、用紙Pの中央部と端部とで変更する。さらに詳しくは、補正の強度は、用紙Pの中央部と長辺側または短辺側の端部の何れか一方とで変更し、他方の端部とでは、変更しない。
つまり、図6(a)~(b)の場合は、用紙Pの中央部と短辺側の端部とでは、ぼけが同程度に生じるため、補正の強度は、変更せず同じとする。そして、用紙Pの長辺側の端部は、ぼけが生じないので補正はしない。さらに用紙Pの中央部と長辺側の端部との間は、補間により補正の強度を求める。
また、図6(c)~(d)の場合は、用紙Pの中央部と短辺側の端部とでは、ぼけが生じないため補正はしない。つまり同じとする。そして、用紙Pの長辺側の端部は、ぼけが生じるため補正をする。さらに用紙Pの中央部と長辺側の端部との間は、補間により補正の強度を求める。
さらに、図6(e)~(f)の場合は、用紙Pの中央部と長辺側の端部とでは、ぼけが同程度に生じるため、補正の強度は、変更せず同じとする。そして、用紙Pの短辺側の端部は、ぼけが生じないので補正はしない。さらに用紙Pの中央部と短辺側の端部との間は、補間により補正の強度を求める。
またさらに、図6(g)~(h)の場合は、用紙Pの中央部と長辺側の端部とでは、ぼけが生じないため補正はしない。つまり同じとする。そして、用紙Pの短辺側の端部は、ぼけが生じるため補正をする。さらに用紙Pの中央部と短辺側の端部との間は、補間により補正の強度を求める。
また、補正の強度は、さらに用紙Pに形成された画像の空間周波数に応じて決められる。
図10(a)~(b)は、用紙Pに形成された画像の空間周波数と補正の強度との関係について示した図である。ここで、横軸は、画像の空間周波数を表し、縦軸は、補正の強度を表す。
このうち、図10(a)は、用紙Pの中央部でぼけが生じず、用紙Pの長辺の端部または短辺の端部でぼけが生じる場合について示している。
図示するように、空間周波数と補正の強度との関係は、ピークPkを有し、上に凸となる関数になる。補正の強度は、ピークPkを境に、空間周波数が小さい範囲では、増加し、空間周波数が大きい範囲では減少する。即ち、補正の強度は、空間周波数が大きくなるに従い小さくなる範囲を含む。空間周波数が、より小さい範囲では、ぼけの影響を受けにくい。また、空間周波数がより大きい範囲では、視認しにくく、ぼけが生じても視認しにくい。よって、空間周波数が、ぼけの影響を受けやすくかつ視認しやすい範囲で、補正の強度を大きくし、それから外れるに従い、補正の強度を小さくする。
また、ぼけが生じる端部については、直線で示したように補正の強度を大きくし、ぼけが生じない中央部では、点線で示したように、補正の強度を小さくする。即ち、ぼけの程度に応じて補正の強度を設定する。
図10(a)~(b)は、用紙Pに形成された画像の空間周波数と補正の強度との関係について示した図である。ここで、横軸は、画像の空間周波数を表し、縦軸は、補正の強度を表す。
このうち、図10(a)は、用紙Pの中央部でぼけが生じず、用紙Pの長辺の端部または短辺の端部でぼけが生じる場合について示している。
図示するように、空間周波数と補正の強度との関係は、ピークPkを有し、上に凸となる関数になる。補正の強度は、ピークPkを境に、空間周波数が小さい範囲では、増加し、空間周波数が大きい範囲では減少する。即ち、補正の強度は、空間周波数が大きくなるに従い小さくなる範囲を含む。空間周波数が、より小さい範囲では、ぼけの影響を受けにくい。また、空間周波数がより大きい範囲では、視認しにくく、ぼけが生じても視認しにくい。よって、空間周波数が、ぼけの影響を受けやすくかつ視認しやすい範囲で、補正の強度を大きくし、それから外れるに従い、補正の強度を小さくする。
また、ぼけが生じる端部については、直線で示したように補正の強度を大きくし、ぼけが生じない中央部では、点線で示したように、補正の強度を小さくする。即ち、ぼけの程度に応じて補正の強度を設定する。
図10(b)は、用紙Pの中央部でぼけが生じ、用紙Pの長辺の端部または短辺の端部でぼけが生じない場合について示している。
図10(b)では、図10(a)と同様に、空間周波数と補正の強度との関係は、ピークPkを有し、上に凸となる関数になる。一方、ぼけが生じない端部については、直線で示したように補正の強度を小さくし、ぼけが生じる中央部では、点線で示したように、補正の強度を大きくする。即ち、ぼけの程度に応じて補正の強度を設定する。
図10(b)では、図10(a)と同様に、空間周波数と補正の強度との関係は、ピークPkを有し、上に凸となる関数になる。一方、ぼけが生じない端部については、直線で示したように補正の強度を小さくし、ぼけが生じる中央部では、点線で示したように、補正の強度を大きくする。即ち、ぼけの程度に応じて補正の強度を設定する。
図11は、解像特性補正部32で行う補正の処理について示したフローチャートである。
まず、解像特性補正部32は、用紙の種類を取得する(ステップ101)。これは、印刷条件等から取得することができる。
次に、解像特性補正部32は、用紙の種類に基づき、用紙Pの中央部や端部の補正の強度を決定する(ステップ102)。即ち、解像特性補正部32は、予め測定しておいた、用紙Pの種類とそれに応じた補正の強度との関係に基づき、補正の強度を決定する。
そして、解像特性補正部32は、データ取得部31から、検査画像データを取得する(ステップ103)。
さらに、解像特性補正部32は、検査画像データのぼけを補正する(ステップ104)。
そして、補正後の検査画像データを、エッジ抽出部33に出力する(ステップ105)。
まず、解像特性補正部32は、用紙の種類を取得する(ステップ101)。これは、印刷条件等から取得することができる。
次に、解像特性補正部32は、用紙の種類に基づき、用紙Pの中央部や端部の補正の強度を決定する(ステップ102)。即ち、解像特性補正部32は、予め測定しておいた、用紙Pの種類とそれに応じた補正の強度との関係に基づき、補正の強度を決定する。
そして、解像特性補正部32は、データ取得部31から、検査画像データを取得する(ステップ103)。
さらに、解像特性補正部32は、検査画像データのぼけを補正する(ステップ104)。
そして、補正後の検査画像データを、エッジ抽出部33に出力する(ステップ105)。
以上詳述した形態によれば、画像を印刷した用紙に浮きが生じた場合でも、浮きの影響を受けにくくなる。つまり、用紙に浮きが生じた場合、読み取った画像にぼけが発生する。本実施の形態では、このぼけを補正し、ぼけの程度を軽減する。その結果、検査精度が向上する。また、本実施の形態では、用紙の種類により予めぼけが生じる箇所を把握しておく。またぼけの生じる程度についても把握することができる。そして、印刷を行う際に、用紙の種類により予め把握しておいたぼけが生じる箇所や強度により、ぼけの補正を行う。これにより、印刷の度に補正を行う箇所や強度を検査し設定を行う必要がなく、作業効率が向上する。
<プログラムの説明>
ここで、以上説明を行った本実施の形態における画像検査装置30が行う処理は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。即ち、情報処理装置40に設けられた制御用コンピュータ内部のCPUが、画像検査装置30の各機能を実現するプログラムを実行し、これらの各機能を実現させる。
ここで、以上説明を行った本実施の形態における画像検査装置30が行う処理は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。即ち、情報処理装置40に設けられた制御用コンピュータ内部のCPUが、画像検査装置30の各機能を実現するプログラムを実行し、これらの各機能を実現させる。
よって、本実施の形態で、画像検査装置30が行う処理は、コンピュータに、印刷を行う画像の元となるデータである印刷データを取得する機能と、用紙に印刷した画像を読み取ったデータである読取データを取得する機能と、読取データに対し、画像を読み取る際に生じる用紙の浮きによるぼけの補正を行う機能と、印刷データと補正後の読取データとを比較し、画像を検査する機能と、を実現させるためのプログラムとして捉えることもできる。
なお、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD-ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1…画像検査システム、10…印刷装置、20…読取装置、30…画像検査装置、32…解像特性補正部、40…情報処理装置
Claims (12)
- プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
印刷を行う画像の元となるデータである印刷データを取得し、
用紙に印刷した前記画像を読み取ったデータである読取データを取得し、
前記読取データに対し、前記画像を読み取る際に生じる用紙の浮きによるぼけの補正を行い、
前記印刷データと補正後の前記読取データとを比較し、前記画像を検査する画像検査装置。 - 前記補正は、用紙の種類毎に予め設定される請求項1に記載の画像検査装置。
- 前記補正は、用紙の種類毎に、用紙が搬送方向および搬送方向に交差する方向の何れか一方の方向に沿って浮くとして、設定される請求項2に記載の画像検査装置。
- 前記補正は、用紙の種類毎に、用紙の中央部と両端部とに印刷されたテストパターンを読み取ることで設定される請求項2に記載の画像検査装置。
- 前記テストパターンは、用紙の、中央部、長辺側の両端部および短辺側の両端部に印刷される請求項4に記載の画像検査装置。
- 前記補正の強度は、用紙の中央部と端部とで変更する請求項1に記載の画像検査装置。
- 前記補正の強度は、用紙の中央部と長辺側または短辺側の端部の何れか一方とで変更し、他方の端部とでは、変更しない請求項6に記載の画像検査装置。
- 前記補正の強度は、さらに前記画像の空間周波数に応じて決められる請求項6に記載の画像検査装置。
- 前記補正の強度は、前記空間周波数が大きくなるに従い小さくなる範囲を含む請求項8に記載の画像検査装置。
- 前記空間周波数と前記補正の強度との関係は、上に凸となる関数になる請求項9に記載の画像検査装置。
- 用紙に画像を印刷する印刷装置と、
前記印刷装置により用紙に印刷された前記画像を読み取る読取装置と、
前記読取装置により読み取った前記画像を検査する検査装置と、
を備え、
前記検査装置は、プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
前記画像の元となるデータである印刷データを取得し、
用紙に印刷した前記画像を読み取ったデータである読取データを取得し、
前記読取データに対し、前記画像を読み取る際に生じる用紙の浮きによるぼけの補正を行い、
前記印刷データと補正後の前記読取データとを比較し、前記画像を検査する画像検査システム。 - コンピュータに、
印刷を行う画像の元となるデータである印刷データを取得する機能と、
用紙に印刷した前記画像を読み取ったデータである読取データを取得する機能と、
前記読取データに対し、前記画像を読み取る際に生じる用紙の浮きによるぼけの補正を行う機能と、
前記印刷データと補正後の前記読取データとを比較し、前記画像を検査する機能と、
を実現させるためのプログラム。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2021169929A JP2023059743A (ja) | 2021-10-15 | 2021-10-15 | 画像検査装置、画像検査システムおよびプログラム |
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