JP2006259615A - バリア装置、鏡筒およびカメラ - Google Patents

バリア装置、鏡筒およびカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】 鏡胴径を拡大することなく、光学系および鏡筒を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で安定な動作を可能とする。
【解決手段】 バリア装置は、光学系1の鏡筒2の前面側に配置され、光学機器の不作動時にはバリア閉状態として有効光路を遮蔽し、光学機器の作動時にはバリア開状態として有効光路を開放する。バリアカバー11は、前記有効光路に相当するバリア開口部を有する。バリアレバー3は、鏡筒2が収納する駆動力を受けて回動する。回動部材10は、バリアレバー3の回動に連動して光学系1の光軸を中心として回動し、前記有効光路の周縁近傍の隅部を遮蔽する。4枚のバリア羽根6〜9は、回動部材10の回動に連動して鏡筒2の外周近傍を中心として回動し、有効光路の残部を遮蔽する。回動部材10がバリア開口部の一部を遮蔽することで残りの開口部を狭くし、バリア羽根6〜9の面積を小さくしてバリア装置の外径を小さくすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カメラ等の光学機器における光学系の対物面を遮蔽/開放することによって、遮蔽状態において前記光学系の対物面を塵埃および手指による汚損等から保護する光学系バリアに係り、特に、視野範囲が広い広角光学系に好適な光学系バリア装置、鏡筒およびカメラに関するものである。
モータ駆動による移動鏡筒を備えたカメラ等のような光学機器における光学系の対物面の被写体側において開閉動作して、閉状態で前記対物面を遮蔽し、前記光学系の対物面を塵埃および手指による汚損等から保護するバリア装置として、従来より種々のタイプのバリア装置が提案されている。従来のこの種のバリア装置においては、バリアの開閉動作を可能とするために、光学系の有効光路範囲と鏡胴の径によってバリア羽根の枚数がほぼ決定されていた。
すなわち、光学系有効径に対応する有効光路範囲が広くなると、それに対応して遮蔽すべき開口面積が広くなるため、バリア羽根の枚数が同一ならば広い面積のバリア羽根が必要となり、光学系対物面を開放するバリアの開状態において前記バリア羽根を退避するために、鏡筒の径をわざわざ広げる必要があった。現実には、鏡筒の径には限界があるため、個々のバリア羽根を大きくする代わりに、バリア羽根の枚数を増加させて対処するのが一般的であった。但しこの場合はバリア羽根の枚数の増加に伴い、バリア機構の光軸に沿う方向の厚みが増大することになる。しかも、最近はユーザーのニーズに応えるために、光学系の有効光路範囲が広い広角系の撮影光学系が必要となり、上述したバリア羽根の増加に伴う光軸方向の厚みおよび製造コストが増大する傾向にある。そこで、最近においても、カメラの更なる小型化のために新たなタイプのバリア装置が提案されている。
例えば、特許文献1(特開平10−68984号)においては、バリア羽根を開閉するレバーを兼ねた回動部材と1対の羽根でバリアの開口部を開閉するようにして、バリアユニットを薄くして開口部周囲の外径を小さくするバリア装置が提案されている。
また、特許文献2(特開2001−83575号)においては、主羽根と副羽根部材を光学系の光軸とほぼ直交する同一平面で開閉し、副羽根は主羽根の動きに追従させるようにして、開口部周囲の外径を小さくしてバリアユニットを薄くするバリア装置が提案されている。
特許文献3(特開2003−295256号)においては、バリア羽根を樹脂材料からなる薄板の打ち抜きにより形成し、バリアユニットを薄くするようにするとともに開口部周囲の外径を小さくするバリア装置が提案されている。
特許文献4(特開2004−12567号)においては、バリア駆動板とバリア受地板を光軸とほぼ直交する光軸方向について同一平面内に配置するようにしてバリアユニットを薄くし同時に開口部周囲の外径を小さくしたバリア装置が提案されている。
特開平10−68984号公報 特開2001−83575号公報 特開2003−295256号公報 特開2004−12567号公報
しかしながら、上述した特許文献1〜特許文献4においては、次のような問題点も含まれている。
特許文献1の技術では、開閉レバーを兼ねた回動部材の一部をバリア羽根の代わりに使用しているため、前記回動部材に外観処理を行う必要があり、しかも回動部材の結像面側にバリア羽根を配置するためにバリア羽根の抜け止め部材が必要になり、製造コストの増加を招いてしまう。また、開閉レバーとなる回動部材を直接駆動する構成であるために、鏡筒の収納調節(すなわち、収納時の光軸方向の高さ調節)を行うことができないという問題がある。
また、特許文献2の技術では、少なくとも3枚のバリア羽根を光軸とほぼ直交する同一面で開閉させるようにすることによってバリアユニットを薄くすると同時に開口部周囲の外径を小さくしている。しかしながら、バリア羽根の全てがほぼ同一面に設けられるため、バリア開状態でのスペースの関係上、副羽根が小さくなり、加工上の問題でバリア装置を小さくするには限界が生じる。
特許文献3の技術では、バリア羽根を樹脂材料からなる薄板の打ち抜きで形成することによって、バリアユニットを薄くして、しかも開口部周囲の外径を小さくしている。しかしながら、薄板打ち抜きでバリア羽根を形成することは強度の点で難しい上に、バリア羽根の回動軸への掛かりも薄くなってしまい、回動が不安定になる。
そして、特許文献4では、バリア駆動板とバリア受地板を光軸方向について同一平面内に配置することによって、バリアユニットを薄くすると同時に開口部周囲の外径を小さくするようにしている。しかしながら、半径方向で前記駆動レバーとバリア地板が重なるために、バリアユニットの直径が大きくなってしまう。またバリア駆動板とバリア受地板の境界部分をバリア羽根が通過するので、バリア羽根の動作が不安定になってしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、バリア開口の拡大に伴って鏡胴径を拡大することなく、光学系および鏡筒を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で安定な動作を可能とするバリア装置、鏡筒およびカメラを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明の目的は、特に、バリア羽根によって遮蔽すべき開口部を狭くし、個々のバリア羽根の面積をより小さくして、装置外径を小さくすることを可能とするバリア装置を提供することにある。
請求項2に記載の発明の目的は、特に、一層効果的に装置外径を小さくすることを可能とするバリア装置を提供することにある。
請求項3に記載の発明の目的は、特に、製造時の組み付け、保守時の修理および交換を、より容易に行い得るバリア装置を提供することにある。
請求項4に記載の発明の目的は、特に、バリア羽根の作動空間を強固に形成することができ、バリア羽根を安定に作動させることを可能とするバリア装置を提供することにある。
請求項5に記載の発明の目的は、特に、バリア羽根を駆動する機構が簡単で、安定な動作を実現することを可能とするバリア装置を提供することにある。
請求項6に記載の発明の目的は、特に、付勢用弾性部材の使用を抑制して各部材の連動構成を簡易にしてコストダウンを達成し得るバリア装置を提供することにある。
請求項7に記載の発明の目的は、特に、異常操作時におけるバリア羽根の破損を効果的に防止することを可能とするバリア装置を提供することにある。
請求項8に記載の発明の目的は、特に、光軸方向の厚みをより効果的に薄くすることを可能とするバリア装置を提供することにある。
請求項9に記載の発明の目的は、特に、バリア羽根をより容易に駆動制御することを可能とするバリア装置を提供することにある。
請求項10に記載の発明の目的は、特に、バリア羽根の配置空間を効率良く利用して、バリア羽根の面積をより広く取り得るバリア装置を提供することにある。
請求項11に記載の発明の目的は、特に、組付けを容易にして、量産性を向上させることを可能とするバリア装置を提供することにある。
請求項12に記載の発明の目的は、特に、バリア羽根の強固な作動空間を形成して、バリア羽根の安定な作動を可能とするバリア装置を提供することにある。
請求項13に記載の発明の目的は、特に、バリア開口の拡大に伴って鏡胴径を拡大することなく、光学系を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で安定な動作を可能とする鏡筒を提供することにある。
請求項14に記載の発明の目的は、特に、バリア開口の拡大に伴って鏡胴径を拡大することなく、光学系および鏡筒を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で安定な動作を可能とするカメラを提供することにある。
請求項1に記載した発明に係るバリア装置は、上述した目的を達成するために、
光学機器の光学系の鏡筒の前面側に配置され、前記光学機器の不作動時にはバリア閉状態として前記光学系の有効光路を遮蔽し、前記光学機器の作動時にはバリア開状態として前記有効光路を開放するバリア装置において、
前記有効光路に相当するバリア開口部を有するバリアカバーと、
前記鏡筒が収納する駆動力を受けて回動するレバーと、
前記レバーの回動に連動して前記光学系の光軸を中心として回動し、前記有効光路の周縁近傍の一部を遮蔽する少なくとも1つの回動部材と、
前記回動部材の回動に連動して前記鏡筒の外周近傍を中心として回動し、前記有効光路の残部を遮蔽する少なくとも4枚のバリア羽根と、
を具備することを特徴としている。
請求項2に記載した発明に係るバリア装置は、請求項1のバリア装置であって、
前記光学系の有効光路は、長辺方向寸法をH、短辺方向寸法をV、そして対角方向寸法をTとすると、次式:
+V≦T
が成り立つ形状であることを特徴としている。
請求項3に記載した発明に係るバリア装置は、請求項1または請求項2のバリア装置であって、
前記バリアカバーと、前記レバーと、前記回動部材と、前記少なくとも4枚のバリア羽根とを一体に組み付けてユニットとして構成したことを特徴としている。
請求項4に記載した発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項のバリア装置であって、
前記回動部材を、前記少なくとも4枚のバリア羽根よりも被写体側に設置し、且つ前記回動部材と前記レバーで前記少なくとも4枚のバリア羽根が作動する空間を形成していることを特徴としている。
請求項5に記載した発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項4のいずれか1項のバリア装置であって、
前記鏡筒が収納するときにおける光軸方向に移動する部材の移動および光軸周りに回動する部材の回動の少なくとも一方によって前記レバーを回動させる連結手段をさらに備えていることを特徴としている。
請求項6に記載した発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項5のいずれか1項のバリア装置であって、
前記回動部材と前記レバーが、一体的に回動すべく係合していることを特徴としている。
請求項7に記載した発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項のバリア装置であって、
前記少なくとも4枚のバリア羽根の開閉に係る少なくとも所定の一部の動作時に、前記少なくとも4枚のバリア羽根のうちの少なくとも2枚が、前記レバーに片当てで係合し、且つ前記少なくとも4枚のバリア羽根が、取り付けられた弾性部材により付勢されて前記レバーに押し付けられることを特徴としている。
請求項8に記載した発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項7のいずれか1項のバリア装置であって、
前記少なくとも4枚のバリア羽根が、光軸方向について2枚ずつ異なる位置に且つ前記光学系の最も被写体側のレンズ表面にほぼ沿って近傍に配置されていることを特徴としている。
請求項9に記載した発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項8のいずれか1項のバリア装置であって、
前記少なくとも4枚のバリア羽根が、少なくとも2枚の主羽根と少なくとも2枚の従羽根とからなり、前記従羽根は、前記主羽根の動きに追従して回動すべく構成したことを特徴としている。
請求項10に記載した発明に係るバリア装置は、請求項9のバリア装置であって、
前記少なくとも2枚の主羽根のうちの少なくとも1枚と前記少なくとも2枚の従羽根のうちの少なくとも1枚が、同一回動軸を有することを特徴としている。
請求項11に記載した発明に係るバリア装置は、請求項10のバリア装置であって、
前記少なくとも2枚の主羽根のうちの1枚と前記少なくとも2枚の従羽根のうちの1枚が、同一回動軸上で弾性部材を光軸方向に挟み込んでおり、前記弾性部材の一端を前記主羽根に係合させ、前記弾性部材の他端を前記従羽根に係合させて、前記主羽根および前記従羽根の両方を閉方向に付勢していることを特徴としている。
請求項12に記載した発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項11のいずれか1項のバリア装置であって、
前記回動部材と前記レバーが、金属材料で形成されており、これら回動部材およびレバーの少なくとも一方には、ドライルーブ処理が施されていることを特徴としている。
請求項13に記載した発明に係る鏡筒は、請求項1〜請求項12のいずれか1項のバリア装置を備えたことを特徴としている。
請求項14に記載した発明に係るカメラは、請求項1〜請求項12のいずれか1項のバリア装置を備えたことを特徴としている。
〔作用〕
すなわち、請求項1に記載の発明に係るバリア装置は、光学機器の光学系の鏡筒の前面側に配置され、前記光学機器の不作動時にはバリア閉状態として前記光学系の有効光路を遮蔽し、前記光学機器の作動時にはバリア開状態として前記有効光路を開放するバリア装置において、前記有効光路に相当するバリア開口部を有するバリアカバーと、前記鏡筒が収納する駆動力を受けて回動するレバーと、前記レバーの回動に連動して前記光学系の光軸を中心として回動し、前記有効光路の周縁近傍の一部を遮蔽する少なくとも1つの回動部材と、前記回動部材の回動に連動して前記鏡筒の外周近傍を中心として回動し、前記有効光路の残部を遮蔽する少なくとも4枚のバリア羽根とを具備している。
このような構成により、光軸を中心として回動する少なくとも1つの回動部材がバリア開口部の一部を遮蔽することで残りの開口部を狭くし、残りの少なくとも4枚のバリア羽根の面積をより小さくしてバリア装置の外径を小さくすることができるので、バリア開口の拡大に伴って鏡胴径を拡大することなく、光学系および鏡筒を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で安定な動作を可能とし、特に、バリア羽根によって遮蔽すべき開口部を狭くし、個々のバリア羽根の面積をより小さくして、装置外径を小さくすることが可能となる。
また、請求項2に記載の発明に係るバリア装置は、請求項1のバリア装置であって、
前記光学系の有効光路は、長辺方向寸法をH、短辺方向寸法をV、そして対角方向寸法をTとすると、次式:
+V≦T
が成り立つ形状である。
このような構成により、光軸を中心として回動する少なくとも1つの回動部材はバリア開口の対角の一部を遮蔽するから、上式のように有効光路がタル型でバリア開口が糸巻き型の光学系であれば、よりバリア装置の外形を小さくすることができるので、特に、一層効果的に装置外径を小さくすることが可能となる。
請求項3に記載の発明に係るバリア装置は、請求項1または請求項2のバリア装置であって、
前記バリアカバーと、前記レバーと、前記回動部材と、前記少なくとも4枚のバリア羽根とを一体に組み付けてユニットとして構成している。
このような構成により、バリア装置をユニットとするので、特に、製造時の組み付け、保守時の修理および交換を、より容易に行うことができる。
請求項4に記載の発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項のバリア装置であって、
前記回動部材を、前記少なくとも4枚のバリア羽根よりも被写体側に設置し、且つ前記回動部材と前記レバーで前記少なくとも4枚のバリア羽根が作動する空間を形成している。
このような構成により、回動部材を少なくとも4枚のバリア羽根よりも被写体側に設置することにより、回動部材とレバーまたは地板でバリア羽根の作動空間を形成するので、特に、バリア羽根の作動空間を強固に形成することができ、バリア羽根を安定に作動させることが可能となる。
請求項5に記載の発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項4のいずれか1項のバリア装置であって、
前記鏡筒が収納するときにおける光軸方向に移動する部材の移動および光軸周りに回動する部材の回動の少なくとも一方によって前記レバーを回動させる連結手段をさらに備えている。
このような構成により、鏡筒が収納するときの光軸方向の移動または光軸周りに回動する部材の回動でバリア羽根を駆動するレバーを回動させるので、特に、バリア羽根を駆動する機構が簡単で、安定な動作を実現することが可能となる。
請求項6に記載の発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項5のいずれか1項のバリア装置であって、
前記回動部材と前記レバーが、一体的に回動すべく係合している。
このような構成により、回動部材とレバーを一体的に回動させるので、特に、付勢用弾性部材の使用を抑制して各部材の連動構成を簡易にしてコストダウンを達成することができる。
請求項7に記載の発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項のバリア装置であって、
前記少なくとも4枚のバリア羽根の開閉に係る少なくとも所定の一部の動作時に、前記少なくとも4枚のバリア羽根のうちの少なくとも2枚が、前記レバーに片当てで係合し、且つ前記少なくとも4枚のバリア羽根が、取り付けられた弾性部材により付勢されて前記レバーに押し付けられる。
このような構成により、少なくとも4枚のバリア羽根がレバーに片当てで取り付けられているので、特に、異常操作時におけるバリア羽根の破損を効果的に防止することが可能となる。
請求項8に記載の発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項7のいずれか1項のバリア装置であって、
前記少なくとも4枚のバリア羽根が、光軸方向について2枚ずつ異なる位置に且つ前記光学系の最も被写体側のレンズ表面にほぼ沿って近傍に配置されている。
このような構成により、少なくとも4枚の羽根が、光学系の被写体側レンズの表面に沿って配置されることにより、特に、光軸方向の厚みをより効果的に薄くすることが可能となる。
請求項9に記載の発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項8のいずれか1項のバリア装置であって、
前記少なくとも4枚のバリア羽根が、少なくとも2枚の主羽根と少なくとも2枚の従羽根とからなり、前記従羽根は、前記主羽根の動きに追従して回動すべく構成している。
このような構成により、従羽根を主羽根の動きに追従して回動させることにより、主羽根の制御だけで従羽根も容易に制御することができるので、特に、バリア羽根をより容易に駆動制御することが可能となる。
請求項10に記載の発明に係るバリア装置は、請求項9のバリア装置であって、
前記少なくとも2枚の主羽根のうちの少なくとも1枚と前記少なくとも2枚の従羽根のうちの少なくとも1枚が、同一回動軸を有している。
このような構成により、主羽根と従羽根を同一回動軸にするので、特に、バリア羽根の配置空間を効率良く利用して、バリア羽根の面積をより広く取ることができる。
請求項11に記載の発明に係るバリア装置は、請求項10のバリア装置であって、
前記少なくとも2枚の主羽根のうちの1枚と前記少なくとも2枚の従羽根のうちの1枚が、同一回動軸上で弾性部材を光軸方向に挟み込んでおり、前記弾性部材の一端を前記主羽根に係合させ、前記弾性部材の他端を前記従羽根に係合させて、前記主羽根および前記従羽根の両方を閉方向に付勢している。
このような構成により、羽根の弾性部材を主羽根と従羽根の間に設けるので、特に、組付けを容易にして、量産性を向上させることが可能となる。
請求項12に記載の発明に係るバリア装置は、請求項1〜請求項11のいずれか1項のバリア装置であって、
前記回動部材と前記レバーが、金属材料で形成されており、これら回動部材およびレバーの少なくとも一方には、ドライルーブ処理が施されている。
このような構成により、回動部材とレバーを金属部材で形成するので、特に、バリア羽根の強固な作動空間を形成して、バリア羽根の安定な作動が可能となる。
請求項13に記載の発明に係る鏡筒は、請求項1〜請求項12のいずれか1項のバリア装置を備えている。
このような構成により、特に、バリア開口の拡大に伴って鏡胴径を拡大することなく、光学系を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で安定な動作が可能となる。
請求項14に記載の発明に係るカメラは、請求項1〜請求項12のいずれか1項のバリア装置を備えている。
このような構成により、特に、バリア開口の拡大に伴って鏡胴径を拡大することなく、光学系および鏡筒を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で安定な動作が可能となる。
本発明によれば、バリア開口の拡大に伴って鏡胴径を拡大することなく、光学系および鏡筒を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で安定な動作を可能とするバリア装置、鏡筒およびカメラを提供することができる。
すなわち請求項1に記載の発明に係るバリア装置によれば、
光学機器の光学系の鏡筒の前面側に配置され、前記光学機器の不作動時にはバリア閉状態として前記光学系の有効光路を遮蔽し、前記光学機器の作動時にはバリア開状態として前記有効光路を開放するバリア装置において、
前記有効光路に相当するバリア開口部を有するバリアカバーと、
前記鏡筒が収納する駆動力を受けて回動するレバーと、
前記レバーの回動に連動して前記光学系の光軸を中心として回動し、前記有効光路の周縁近傍の一部を遮蔽する少なくとも1つの回動部材と、
前記回動部材の回動に連動して前記鏡筒の外周近傍を中心として回動し、前記有効光路の残部を遮蔽する少なくとも4枚のバリア羽根と、
を具備することにより、特に、バリア羽根によって遮蔽すべき開口部を狭くし、個々のバリア羽根の面積をより小さくして、装置外径を小さくすることが可能となる。
また、請求項2に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項1のバリア装置において、
前記光学系の有効光路は、長辺方向寸法をH、短辺方向寸法をV、そして対角方向寸法をTとすると、次式:
+V≦T
が成り立つ形状であることにより、特に、一層効果的に装置外径を小さくすることが可能となる。
請求項3に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項1または請求項2のバリア装置において、
前記バリアカバーと、前記レバーと、前記回動部材と、前記少なくとも4枚のバリア羽根とを一体に組み付けてユニットとして構成することにより、特に、製造時の組み付け、保守時の修理および交換を、より容易に行うことができる。
請求項4に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項1〜請求項3のいずれか1項のバリア装置において、
前記回動部材を、前記少なくとも4枚のバリア羽根よりも被写体側に設置し、且つ前記回動部材と前記レバーで前記少なくとも4枚のバリア羽根が作動する空間を形成することにより、特に、バリア羽根の作動空間を強固に形成することができ、バリア羽根を安定に作動させることが可能となる。
請求項5に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項1〜請求項4のいずれか1項のバリア装置において、
前記鏡筒が収納するときにおける光軸方向に移動する部材の移動および光軸周りに回動する部材の回動の少なくとも一方によって前記レバーを回動させる連結手段をさらに備えることにより、特に、バリア羽根を駆動する機構が簡単で、安定な動作を実現することが可能となる。
請求項6に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項1〜請求項5のいずれか1項のバリア装置において、
前記回動部材と前記レバーが、一体的に回動すべく係合することにより、特に、付勢用弾性部材の使用を抑制して各部材の連動構成を簡易にしてコストダウンを達成することができる。
請求項7に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項1〜請求項6のいずれか1項のバリア装置において、
前記少なくとも4枚のバリア羽根の開閉に係る少なくとも所定の一部の動作時に、前記少なくとも4枚のバリア羽根のうちの少なくとも2枚が、前記レバーに片当てで係合し、且つ前記少なくとも4枚のバリア羽根が、取り付けられた弾性部材により付勢されて前記レバーに押し付けられることにより、特に、異常操作時におけるバリア羽根の破損を効果的に防止することが可能となる。
請求項8に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項1〜請求項7のいずれか1項のバリア装置において、
前記少なくとも4枚のバリア羽根が、光軸方向について2枚ずつ異なる位置に且つ前記光学系の最も被写体側のレンズ表面にほぼ沿って近傍に配置されることにより、特に、光軸方向の厚みをより効果的に薄くすることが可能となる。
請求項9に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項1〜請求項8のいずれか1項のバリア装置において、
前記少なくとも4枚のバリア羽根が、少なくとも2枚の主羽根と少なくとも2枚の従羽根とからなり、前記従羽根は、前記主羽根の動きに追従して回動すべく構成することにより、特に、バリア羽根をより容易に駆動制御することが可能となる。
請求項10に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項9のバリア装置において、
前記少なくとも2枚の主羽根のうちの少なくとも1枚と前記少なくとも2枚の従羽根のうちの少なくとも1枚が、同一回動軸を有することにより、特に、バリア羽根の配置空間を効率良く利用して、バリア羽根の面積をより広く取ることができる。
請求項11に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項10のバリア装置において、
前記少なくとも2枚の主羽根のうちの1枚と前記少なくとも2枚の従羽根のうちの1枚が、同一回動軸上で弾性部材を光軸方向に挟み込んでおり、前記弾性部材の一端を前記主羽根に係合させ、前記弾性部材の他端を前記従羽根に係合させて、前記主羽根および前記従羽根の両方を閉方向に付勢することにより、特に、組付けを容易にして、量産性を向上させることが可能となる。
請求項12に記載の発明に係るバリア装置によれば、請求項1〜請求項11のいずれか1項のバリア装置において、
前記回動部材と前記レバーが、金属材料で形成されており、これら回動部材およびレバーの少なくとも一方には、ドライルーブ処理が施されることにより、特に、バリア羽根の強固な作動空間を形成して、バリア羽根の安定な作動が可能となる。
請求項13に記載の発明に係る鏡筒によれば、請求項1〜請求項12のいずれか1項のバリア装置を備えることにより、特に、バリア開口の拡大に伴って鏡胴径を拡大することなく、光学系を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で安定な動作が可能となる。
請求項14に記載の発明に係るカメラによれば、請求項1〜請求項12のいずれか1項のバリア装置を備えることにより、特に、バリア開口の拡大に伴って鏡胴径を拡大することなく、光学系および鏡筒を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で安定な動作が可能となる。
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明のバリア装置を詳細に説明する。
図1〜図9は、本発明の一つの実施の形態に係るバリア装置の要部の構成を示している。図1は、バリア装置の全体の構成を模式的に示す正面斜め上方向から見た分解斜視図である。図2は、バリアを閉成した状態でのバリア装置の図であり、(a)は、バリア装置の正面図、(b)は、バリアカバーを外した状態での正面図、(c)は、主羽根、従羽根およびバリアレバー部分を示す正面図、そして(d)は、要部の縦断面図である。図3および図4は、バリアを閉成した状態での主羽根と従羽根を示すそれぞれ正面側および背面側から見た斜視図である。図5は、バリアを開放した状態でのバリア装置の図であり、(a)は、バリア装置の正面図、(b)は、バリアカバーを外した状態での正面図、そして(c)は、主羽根、従羽根およびバリアレバー部分を示す正面図である。
図6および図7は、バリアを開放した状態での主羽根と従羽根を示すそれぞれ正面側および背面側から見た斜視図である。図8は、バリアを閉成した状態でのバリア装置の主要部分の図であり、(a)は、正面側から見た斜視図、そして(b)は、背面側から見た斜視図である。図9は、バリアを開放した状態での配置関係として第1および第2の従羽根を示す正面側から見た斜視図である。
なお、図1〜図9に示すバリア装置の構成は、この場合、ディジタルカメラに使用されるバリア装置を例にとって説明しているが、銀塩フィルムを用いる一眼レフ(一眼レフレックス)カメラおよびレンズシャッタカメラ、ならびにディジタルおよびアナログのビデオカメラ等のような種々の光学機器にも適用することができ、いずれの場合にもほぼ同様にして適応実施することが可能である。
図1〜図9に示すバリア装置は、光学系1、鏡筒2、バリアレバー3、第1の弾性部材4、バリア地板5、第1の主羽根6、第1の従羽根7、第2の主羽根8、第2の従羽根9、回動部材10、バリアカバー11、第2の弾性部材12および第3の弾性部材13を具備している。
光学系1は、例えば複数のレンズ群を有する沈胴式光学系であり、最も被写体側に位置する第1レンズ群の対物面近傍のみが図示されている。鏡筒2は、主として第1レンズ群を保持する第1群枠2aが示されており、さらに沈胴/突出動作に伴って回転する外部回転筒2bおよび内部回転筒2c、そして鏡胴2全体を支持する図示していない固定部に固定されている固定筒2d等が示されている。
バリアレバー3は、少なくとも沈胴状態近傍において鏡筒2の内部回転筒2cに係合し、内部回転筒2cの回動に連動して光学系1の光軸を中心として回動操作される。第1の弾性部材4は、例えば一端がバリアレバー3に係止され、他端が明確には図示されていないが、バリア地板5等の沈胴/突出動作に伴って進退移動し且つ回転しない固定部位に係止された引っ張りスプリングからなり、バリアレバー3をバリア開放方向に付勢している。バリア地板5は、鏡筒2の少なくとも沈胴/突出動作に伴って進退移動し且つ回転しない固定部位、例えば第1群枠2a、に固定されており、バリア装置全体のベースとして機能する。第1の主羽根6および第2の主羽根8は、対をなしてほぼ同一形状に形成され、各一端近傍においてバリア地板5に回動自在に支持されて、光軸を中心として180°異なる位置に配置されている。第1の従羽根7および第2の従羽根9は、対をなしてほぼ同一形状に形成され、各一端近傍において、第2の主羽根8および第1の主羽根6とそれぞれ同軸にバリア地板5に回動自在に支持されて、光軸を中心として180°異なる位置に配置されている。回動部材10は、バリアレバー3と係合して一体的に回動し、第1の主羽根6、第1の従羽根7、第2の主羽根8および第2の従羽根9の回動動作と連動する。バリアカバー11は、バリア装置の前面側に配置され、このバリアカバー11とバリア地板5には互いに対応して開口窓が形成されている。
回動部材10には、バリア開放状態においてバリアカバー11とバリア地板5の開口窓に対応する開口窓が形成されており、バリア開放時に、バリアカバー11とバリア地板5と共に、バリア開口を規定している。バリアカバー11の背後には回動部材10が配置され、この回動部材10とバリア地板5の間に、第1の主羽根6、第1の従羽根7、第2の主羽根8および第2の従羽根9が配置され、バリア地板5の背後にバリアレバー3が配置される。第2の弾性部材12は、第1の主羽根6と第2の従羽根9の共通軸近傍に且つこれらの間に配設される、例えばトーションスプリングからなり、これら第1の主羽根6と第2の従羽根9をバリア閉成方向へ付勢している。第3の弾性部材13は、第2の主羽根8と第1の従羽根7の共通軸近傍に且つこれらの間に配設される、例えばトーションスプリングからなり、これら第2の主羽根8と第1の従羽根7をバリア閉成方向へ付勢している。
この実施の形態におけるバリア装置は、撮影光学系等の光学系1に対し、バリア羽根6〜9、すなわち第1の主羽根6、第1の従羽根7、第2の主羽根8および第2の従羽根9、ならびに回動部材10の一部を光学系1の有効光路領域内に進入させ、これらバリア羽根6〜9および回動部材10の一部によって該光学系1の有効光路を遮蔽して図2〜図4および図8に示すようなバリア閉成状態とする。図2の(b)はバリア閉成状態における内部を見るためにバリアカバー11を取り除いて示した正面図である。なお、図2の(b)における2点鎖線はバリアカバー11の開口範囲を示している。図2の(c)は、バリア閉成状態での第1の主羽根6、第1の従羽根7、第2の主羽根8および第2の従羽根9と、バリアレバー3との関係を示している。図2の(d)は、バリア閉成状態でのバリア装置、ならびにそれに関連する光学系1および鏡筒2の一部の縦断面図である。図2の(d)からわかるように、第1および第2の主羽根6および8が被写体側に、第1および第2の従羽根7および9が結像面側に配置されている。バリア閉成状態での第1の主羽根6、第1の従羽根7、第2の主羽根8および第2の従羽根9の様子を正面側から見た図3および背面側から見た図4に詳細に示している。図3および図4からわかるように、第2および第3の弾性部材12および13によって、第1の主羽根6と第2の従羽根9および第2の主羽根8と第1の従羽根7がそれぞれ閉成方向に付勢されていて、これら第1の主羽根6と第2の従羽根9および第2の主羽根8と第1の従羽根7がバリア開口を閉成している。
また、図5の(a)に示すように、バリア羽根6〜9、すなわち第1の主羽根6、第1の従羽根7、第2の主羽根8および第2の従羽根9、ならびに回動部材10の一部を光学系1の有効光路領域から退避させることによってバリア開放状態とする。図5の(b)は、バリア開放状態における内部を見るためにバリアカバー11を取り除いて示した正面図である。図5の(c)は、バリア開放状態におけるバリア羽根6〜9、すなわち第1の主羽根6、第1の従羽根7、第2の主羽根8および第2の従羽根9と、バリアレバー3との関係を示している。さらに、バリア開放状態での第1の主羽根6、第1の従羽根7、第2の主羽根8および第2の従羽根9の様子を正面側から見た図6および背面側から見た図7に詳細に示している。さらに、図8には、回動部材10とバリアレバー3とで挟まれるバリア装置の主要部分の様子をバリア閉成状態において示しており、(a)は正面側から、(b)は背面側から見た図である。この図8によれば、バリアレバー3と回動部材10が一体的に回動するようにバリアレバー3の係合部3aおよび3bが回動部材10の係合部10aおよび10bに係合されている様子がよくわかる。
すなわち、光学系1の対物面をバリア装置によって遮蔽している図1〜図4および図8に示したようなバリア閉成状態から、バリアレバー3が、開放方向、すなわち図2の(c)における時計方向に回動すると、バリアレバー3の係合部3aおよび3bが、第1および第2の主羽根6および8の係合部6aおよび8aに係合して、第1および第2の主羽根6および8を開いて図5〜図7に示すような状態とする。このとき、第1および第2の主羽根6および8の外周縁6bおよび8bが、それぞれ第1および第2の従羽根7および9のリブ先端部7aおよび9aに係合しており、第1および第2の主羽根6および8が開くことによって、外周縁6bおよび8bが第1および第2の従羽根7および9のリブ先端部7aおよび9aに摺接して第1および第2の従羽根7および9も開いていく。第1の主羽根6と第2の従羽根9および第2の主羽根8と第1の従羽根7には、それぞれ遮蔽方向へ付勢する弾性部材12および13が掛かっており、バリア開放状態から、鏡筒2が沈胴収納するときの回転筒2cの回動によって、バリアレバー3が、上述とは逆にバリア閉成方向、すなわち図2の(c)および図5の(c)における反時計方向、へ回動すれば、それに追従して第1および第2の主羽根6および8が閉じ、これら第1および第2の主羽根6および8に追従して第1および第2の従羽根7および9も閉じる。図8に示すように、バリアレバー3の係合部3aおよび3bには、さらに回動部材10の係合部10aおよび10bが常時係合しており、バリアレバー3と回動部材10は同一位相的に、すなわち一体的に回動する。
すなわち、バリア開口に相当する開口窓を有し、光軸を中心として回動する回動部材10が、回動によってバリア開口部の一部、各角部または隅部(図2の(b)参照)、を遮蔽することによって、残りの開口領域を狭くし、この領域を遮蔽する4枚のバリア羽根6〜9の面積をより小さくして、バリア装置の外径を小さくすることを可能としている(請求項1に対応する)。なお、回動部材10が複数個あっても良く、バリア羽根が5枚以上あっても良い。
回動部材10は、バリア開口部の対角の一部を遮蔽するから、有効光路が糸巻き型でバリア開口部がタル型の光学系であれば、一層バリア装置の外径を小さくすることができる(請求項2に対応する)。
また、バリア装置をユニット化することによって、組み付けや修理・交換を容易にすることができる(請求項3に対応する)。
回動部材10を、バリア羽根6〜9よりも被写体側に設置することによって、回動部材10とバリアレバー3またはバリア地板5とでバリア羽根6〜9の作動空間を強固なものに形成することができ、バリア羽根6〜9を安定に作動させることができる(請求項4に対応する)。
また、鏡筒が収納するときの光軸方向の移動または光軸周りに回動する部材(回転筒2c等)の回動に基づいて、バリア羽根6〜9を駆動するバリアレバー3を回動させることによって、機構が簡単になり、動作上の問題を生じにくくすることができる(請求項5に対応する)。そして、回動部材10とバリアレバー3を一体的に回動させるので、追従させるための付勢用弾性部材等が不要となり、コストダウンすることができる(請求項6に対応する)。4枚のバリア羽根6〜9がバリアレバー3に片当てで取り付けられることで、異常操作時の破損を効果的に防止することができる(請求項7に対応する)。4枚のバリア羽根6〜9が、光学系1の被写体側レンズの対物面に沿って配置されることにより、バリア装置の光軸方向の厚みを薄くすることができる(請求項8に対応する)。従羽根7および9を主羽根6および8の動きに追従して回動させることで、主羽根6および8の制御だけで、従羽根7および9も容易に制御することができる(請求項9に対応する)。主羽根6と従羽根9および主羽根8と従羽根7を同一回動軸とすることで、バリア羽根6〜9の占有空間を効率良く使用することができ、バリア羽根6〜9の面積を広く取ることができる(請求項10に対応する)。
羽根6〜9を付勢する弾性部材12および13を、それぞれ、主羽根6および8と従羽根9および7の間に設けることで、組み付けを容易にすることができ、量産性を向上させることができる(請求項11に対応する)。回動部材10およびバリアレバー3を金属部材で形成し、これらの少なくとも一方にドライルーブ処理、すなわち、二硫化モリブデン、グラファイト、フッ素樹脂、または窒化ホウ素等の潤滑物質に、バインダをハイブリットに配合し、各種溶剤または水に分散させて、対象面に塗布して被膜を形成する処理、を施すことで、バリア羽根6〜9の強固な作動空間を形成することができ、バリア羽根を安定に作動させることができる(請求項12に対応する)。
したがって、上述のようなバリア装置を用いれば、バリア開口の拡大に伴う鏡胴径を拡大することなく、光学系および鏡筒を適切に且つ確実に保護し、構成も簡単で動作上の問題を生じることのない鏡筒およびカメラを提供することができる(請求項13および請求項14に対応する)。
本発明の一つの実施の形態に係るバリア装置の全体の構成を模式的に示す正面斜め上方向から見た分解斜視図である。 図1のバリア装置のバリアを閉成した状態での要部の図であり、(a)は、バリア装置の正面図、(b)は、バリアカバーを外した状態での正面図、(c)は、主羽根、従羽根およびバリアレバー部分を示す正面図、そして(d)は、要部の縦断面図である。 図1のバリア装置のバリアを閉成した状態での主羽根および従羽根を正面側から見た斜視図である。 図1のバリア装置のバリアを閉成した状態での主羽根および従羽根を背面側から見た斜視図である。 図1のバリア装置のバリアを開放した状態での要部の図であり、(a)は、バリア装置の正面図、(b)は、バリアカバーを外した状態での正面図、そして(c)は、主羽根、従羽根およびバリアレバー部分を示す正面図である。 図1のバリア装置のバリアを開放した状態での主羽根および従羽根を正面側から見た斜視図である。 図1のバリア装置のバリアを開放した状態での主羽根および従羽根を背面側から見た斜視図である。 図1のバリア装置のバリアを閉成した状態でのバリア装置の主要部分の図であり、(a)は、正面側から見た斜視図、そして(b)は、背面側から見た斜視図である。 図1のバリア装置のバリアを開放した状態での配置関係として第1および第2の従羽根を正面側から見た斜視図である。
符号の説明
1 光学系
2 鏡筒
3 バリアレバー
4 第1の弾性部材
5 バリア地板
6 第1の主羽根
7 第1の従羽根
8 第2の主羽根
9 第2の従羽根
10 回動部材
11 バリアカバー
12 第2の弾性部材
13 第3の弾性部材

Claims (14)

  1. 光学機器の光学系の鏡筒の前面側に配置され、前記光学機器の不作動時にはバリア閉状態として前記光学系の有効光路を遮蔽し、前記光学機器の作動時にはバリア開状態として前記有効光路を開放するバリア装置において、
    前記有効光路に相当するバリア開口部を有するバリアカバーと、
    前記鏡筒が収納する駆動力を受けて回動するレバーと、
    前記レバーの回動に連動して前記光学系の光軸を中心として回動し、前記有効光路の周縁近傍の一部を遮蔽する少なくとも1つの回動部材と、
    前記回動部材の回動に連動して前記鏡筒の外周近傍を中心として回動し、前記有効光路の残部を遮蔽する少なくとも4枚のバリア羽根と、
    を具備することを特徴とするバリア装置。
  2. 前記光学系の有効光路は、長辺方向寸法をH、短辺方向寸法をV、そして対角方向寸法をTとすると、次式:
    +V≦T
    が成り立つ形状であることを特徴とする請求項1に記載のバリア装置。
  3. 前記バリアカバーと、前記レバーと、前記回動部材と、前記少なくとも4枚のバリア羽根とを一体に組み付けてユニットとして構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバリア装置。
  4. 前記回動部材は、前記少なくとも4枚のバリア羽根よりも被写体側に設置し、且つ前記回動部材と前記レバーで前記少なくとも4枚のバリア羽根が作動する空間を形成していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のバリア装置。
  5. 前記鏡筒が収納するときにおける光軸方向に移動する部材の移動および光軸周りに回動する部材の回動の少なくとも一方によって前記レバーを回動させる連結手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のバリア装置。
  6. 前記回動部材と前記レバーは、一体的に回動すべく係合していることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のバリア装置。
  7. 前記少なくとも4枚のバリア羽根の開閉に係る少なくとも所定の一部の動作時に、前記少なくとも4枚のバリア羽根のうちの少なくとも2枚は、前記レバーに片当てで係合し、且つ前記少なくとも4枚のバリア羽根は、取り付けられた弾性部材により付勢されて前記レバーに押し付けられることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のバリア装置。
  8. 前記少なくとも4枚のバリア羽根は、光軸方向について2枚ずつ異なる位置に且つ前記光学系の最も被写体側のレンズ表面にほぼ沿って近傍に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のバリア装置。
  9. 前記少なくとも4枚のバリア羽根は、少なくとも2枚の主羽根と少なくとも2枚の従羽根とからなり、前記従羽根は、前記主羽根の動きに追従して回動すべく構成したことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のバリア装置。
  10. 前記少なくとも2枚の主羽根のうちの少なくとも1枚と前記少なくとも2枚の従羽根のうちの少なくとも1枚は、同一回動軸を有することを特徴とする請求項9に記載のバリア装置。
  11. 前記少なくとも2枚の主羽根のうちの1枚と前記少なくとも2枚の従羽根のうちの1枚は、同一回動軸上で弾性部材を光軸方向に挟み込んでおり、前記弾性部材の一端を前記主羽根に係合させ、前記弾性部材の他端を前記従羽根に係合させて、前記主羽根および前記従羽根の両方を閉方向に付勢していることを特徴とする請求項10に記載のバリア装置。
  12. 前記回動部材と前記レバーは、金属材料で形成されており、これら回動部材およびレバーの少なくとも一方は、ドライルーブ処理が施されていることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のバリア装置。
  13. 請求項1〜請求項12のいずれか1項のバリア装置を備えたことを特徴とする鏡筒
  14. 請求項1〜請求項12のいずれか1項のバリア装置を備えたことを特徴とするカメラ。
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