JP2006259496A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 迅速処理および低補充条件下での連続処理における安定化処理槽内に生じる沈殿、濁りの低減と、現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料の長期保存時の裏面ステインを低減したハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を提供する。
【解決手段】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料を、発色現像工程、漂白定着工程または漂白及び定着工程、安定化工程またはリンス工程、及び乾燥工程を経て処理するハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、該安定化工程で用いる安定化液または該リンス工程で用いるリンス液が、下記一般式(I)で表される化合物を含有し、かつ該安定化液または該リンス液の表面張力が、30mN/m以上、55mN/m以下であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
【化1】
Figure 2006259496

【選択図】 なし

Description

本発明は、連続処理における安定化処理槽またはリンス処理槽内に生じる沈殿、濁りの低減と、現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料の長期保存時の裏面ステインを低減することを可能とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法に関する。
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理プロセスとしては、主に発色現像工程、脱銀工程及び安定化処理工程とから構成されているのが一般的である。この中で、安定化処理工程は、現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料が安定した品質を有するために必要な工程である。そのため、長期保存性の改良や白地性能向上といったことが安定化処理に求められる性能に挙げられる。
一方、近年では、ミニラボ店と呼ばれる店頭処理サービスを行うことが一般的となり、そのためには現像処理を行う自動現像機は、小型化と水洗配管が不要な無水洗処理が必須となっている。無水洗処理の実現のためには、従来の水洗処理工程から安定化処理工程に変更し、更にその補充量を少なくすることが一般的である。しかしながら、この様な方式を採用することによる弊害として、安定化処理工程での安定化液の滞留時間が長くなることであり、それにより、処理液成分の劣化、しいては処理するハロゲン化銀カラー写真感光材料の品質低下を引き起こす要因となっていた。特に、近年においては、ミニラボ店の乱立やデジタル化によるプリント注文の激減により、1店舗あたりのプリント注文量の低下は著しく、その結果、処理液の滞留時間の長期化は避けられない状況であり、処理液自体の安定性向上が要望されている。この問題を解決するためには、処理液自体の安定性向上のため、保恒剤(一般的には酸化防止剤)等を添加することが必要になってきた。
このように、安定化処理工程に求められる性能は様々であり、各種の添加剤を添加することで解決することが可能となっている。例えば、安定化処理液にキレート剤と防菌防バイ剤を添加することにり、バクテリアの発生およびステインの低減を目的とした方法が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。しかし、これら開示されている技術では自動現像機で連続処理をした際に、安定化処理液中に蓄積するハロゲン化銀カラー写真感光材料からの溶出物に起因する沈殿物やステインの影響を解決することは困難であった。
特開昭57−58143号公報 特開昭60−260952号公報 特開平6−123954号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、迅速処理および低補充条件下での連続処理における安定化処理槽またはリンス処理槽内に生じる沈殿、濁りの低減と、現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料の長期保存時の裏面ステインを低減することを可能とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(請求項1)
ハロゲン化銀カラー写真感光材料を、発色現像工程、漂白定着工程または漂白及び定着工程、安定化工程またはリンス工程、及び乾燥工程を経て処理するハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、該安定化工程で用いる安定化液または該リンス工程で用いるリンス液が、下記一般式(I)で表される化合物を含有し、かつ該安定化液または該リンス液の表面張力が、30mN/m以上、55mN/m以下であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
Figure 2006259496
〔式中、A1、A2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アリール基、ヘテロ環基またはアルキル基を表し、Yは水素原子、チオール基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシルアミノ基、−NR12、−SR3または−OR3を表し、W1は単結合手、−O−、−S−または−NR4−を表し、W2は−O−、−S−または−NR4−を表す。R1、R2、R3、R4はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R1とR2、R4とA1、及びR4とA2はそれぞれ互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(I)で表される分子内には、アゾ基またはジアミノスチルベン構造を有することはない。〕
(請求項2)
前記一般式(I)で表される化合物の含有量が、0.2ミリモル/L以上、20.0ミリモル/L以下であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
(請求項3)
前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(II)または(III)で表される化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
Figure 2006259496
〔式中、X1、X2、Y1及びY2は、それぞれ独立に−N(R1)R2、−OR3、−SR3、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアミノ基またはハロゲン原子を表し、Z1及びZ2はそれぞれ−NR4−、−O−または−S−を表し、Lはアリーレン基、アルキレン基、アルケニレン基またはヘテロ環基を表し、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R3はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R4は水素原子、アリール基、ヘテロ環基またはアルキル基を表す。R1及びR2は結合して含窒素へテロ環を形成してもよい。ただし、一般式(II)で表される分子内には、アゾ基またはジアミノスチルベン構造を有することはない。〕
Figure 2006259496
〔式中、L12及びL13はそれぞれ同じでも異なっていても良く、アリール基またはヘテロ環基を表し、Qは水素原子、チオール基、カルボキシル基、スルホ基、−NR56、−OR7、ヒドロキシルアミノ基またはハロゲン原子を表し、R5、R6、R7はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ基を表す。R5とR6は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(III)で表される分子内には、−SO3M、−CO2Mまたは−OHで表される基を少なくとも1つ含有し、ここでMは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはピリジニウムを表す。なお、一般式(III)で表される分子内には、アゾ基またはジアミノスチルベン構造を有することはない。〕
(請求項4)
前記一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(II−1)〜(II−4)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
Figure 2006259496
〔式中、R11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L1はフェニレン基またはナフチレン基を表す。R11〜R18のうち、3個以上はアリール基である。また、R11とR12、R13とR14、R15とR16、R17とR18は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(II−1)で表される分子内には、−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。さらに一般式(II−1)で表される化合物では、分子内に−N=N−で表される基またはジアミノスチルベン構造を含有しない。〕
Figure 2006259496
〔式中、R21〜R28はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L2はフェニレン基、ナフチレン基、アルキレン基またはヘテロ環基を表す。Raはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Rbは水素原子、アルキル基またはアリール基を表す。R21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(II−2)で表される化合物では、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。さらに、一般式(II−2)で表される化合物は、分子内に−N=N−またはジアミノスチルベン構造を含有しない。〕
Figure 2006259496
〔式中、R31〜R34はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L3はフェニレン基、ナフチレン基、アルキレン基またはヘテロ環基を表す。A31、A32は、それぞれ独立にアルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基またはヒドロキシルアミノ基を表す。R35、R36はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R31とR32、R33とR34は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(II−3)で表される化合物は、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。さらに、一般式(II−3)で表される化合物は、分子内に−N=N−で表される基を含有しない。〕
Figure 2006259496
〔式中、L4はフェニレン基、ナフチレン基またはアルキレン基を表す。X1は酸素原子または硫黄原子を表し、X2は酸素原子、硫黄原子または−NH−を表す。A41、A42、A43、A44はそれぞれ独立にアルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、ヒドロキシルアミノ基または−NR4142(R41、R42はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R41とR42が互いに結合して環を形成してもよい)を表す。ただし、一般式(II−4)で表される化合物は、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。更に、一般式(II−4)で表される化合物は、分子内に−N=N−で表される基またはジアミノスチルベン構造を含有しない。〕
(請求項5)
前記安定化液またはリンス液が、界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
(請求項6)
前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤またはアニオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項5記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
(請求項7)
前記非イオン性界面活性剤が、下記一般式(A)または(B)で表される化合物であることを特徴とする請求項6記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
一般式(A)
1O(A1O)n12
〔式中、R1、R2はそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル基を表し、A1は炭素数2または3のアルキレン基を表す。n1は1〜10の整数を表す。〕
一般式(B)
3O(A2O)n2(B2O)m2
〔式中、R3は炭素数5〜25のアルキル基またはアルケニル基を表し、A2、B2はそれぞれ炭素数2または3のアルキレン基を表す。n2、m2はそれぞれ0または4〜33の整数を表し、n2とm2が同時に0であることはない。〕
(請求項8)
前記アニオン性界面活性剤が、下記一般式(C)〜(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
Figure 2006259496
〔式中、R1はアルキル基またはアルケニル基を表し、R2は水素原子、アルキル基またはヒドロキシアルキル基を表し、R3及びR4は独立に水素原子、水酸基、アルキル基または−COOM4(M4は水素原子またはアルカリ金属原子を表す)を表し、Xは−CO−または−SO2−を表し、Yは−O−、−S−または−CONR5−(R5は水素原子、アルキル基またはヒドロキシアルキル基を表す)を表し、M3は水素原子またはアルカリ金属原子を表し、kは0または1、m1は0〜2の整数、n1は1〜3の整数を表す。〕
一般式(D)
6−(O)xSO36
〔式中、R6は脂肪族基、脂環式基、芳香族基またはヘテロ環基を表し、xは0または1を表し、M6はカチオンを表す。〕
Figure 2006259496
〔式中、R1は炭素原子数1ないし2のアルキル基、または水素原子を表し、R2は置換または未置換の炭素原子数1ないし3のアルキル基、スルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、または水素原子を表し、R3は水素原子または水酸基を表す。pは0〜2の整数、rは1〜3の整数を表す。Aはベンゼン環の任意の位置の水素原子に置換されて良い。又、sは0〜50、tは0または1の整数、uは2〜150の数を表す。〕
本発明によれば、迅速処理および低補充条件下での連続処理における安定化処理槽またはリンス処理槽内に生じる沈殿、濁りの低減と、現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料の長期保存時の裏面ステインを低減することを可能とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を、発色現像工程、漂白定着工程または漂白及び定着工程、安定化工程またはリンス工程、及び乾燥工程を経て処理するハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、該安定化工程で用いる安定化液または該リンス工程で用いるリンス液が、前記一般式(I)で表される化合物を含有し、かつ該安定化液または該リンス液の表面張力が、30mN/m以上、55mN/m以下であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法により、迅速処理および低補充条件下での連続処理における安定化処理槽またはリンス処理槽内に生じる沈殿、濁りの低減と、現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料の長期保存時の裏面ステインを低減することを可能とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法(以下、単に処理方法ともいう)においては、安定化工程で用いる安定化液または該リンス工程で用いるリンス液が、前記一般式(I)で表される化合物を含有することを1つの特徴とする。
はじめに、本発明に係る一般式(I)で表される化合物について説明する。
前記一般式(I)において、A1、A2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アリール基、ヘテロ環基またはアルキル基を表し、Yは水素原子、チオール基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシルアミノ基、−NR12、−SR3または−OR3を表し、W1は単結合手、−O−、−S−または−NR4−を表し、W2は−O−、−S−または−NR4−を表す。R1、R2、R3、R4はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R1とR2、R4とA1、及びR4とA2はそれぞれ互いに結合して環を形成してもよい。ただし、上記の一般式(I)で表される分子内には、アゾ基またはジアミノスチルベン構造を有することはない。
本発明に係る一般式(I)で表される化合物について、更に詳しく説明する。
1、A2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アリール基、ヘテロ環基及びアルキル基を表し、アリール基、ヘテロ環基、アルキル基は置換基を有するものを含む。
1、A2がそれぞれアリール基であるとき、その炭素数は6〜20が好ましく、より好ましくは6〜15、特に好ましくは6〜10であり、例えば、フェニル基、4−メトキシフェニル基、4−トルイル基、ナフチル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基、2−メチル−4−スルホフェニル基、2,5−ジスルホフェニル基、4−スルホ−1−ナフチル基、6,8−ジスルホ−2−ナフチル基、5,7−ジスルホ−2−ナフチル基が挙げられる。
1、A2がそれぞれヘテロ環基であるとき、その炭素数は2〜20が好ましく、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数3〜8のものであり、最も好ましくは5または6員の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から1個の水素原子を取り除いた1価の基であり、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基が挙げられる。
1、A2がそれぞれアルキル基であるとき、炭素数は1〜20が好ましく、より好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜4のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、2−メトキシエチル基、スルホメチル基、2−スルホエチル基、1,2−ジカルボキシエチル、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基が挙げられる。
1〜R4は水素原子、アリール基、アルケニル基、ヘテロ環基またはアルキル基を表し、これらの基は置換基を有するものを含む。
1〜R4がアルキル基またはアルケニル基であるとき、炭素数1〜20が好ましく、より好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜4のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−オクチル基、ビニル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2−(2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル基、1,2−ジカルボキシエチルが挙げられる。
1〜R4で表されるアリール基としては、炭素数6〜20のものが好ましく、より好ましくは6〜10、特に好ましくは6〜8のアリール基であり、例えば、フェニル基、ナフチル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基が挙げられる。
1〜R4で表されるヘテロ環基としては、炭素数2〜20のものが好ましく、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数3〜8のものであり、最も好ましくは5または6員の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から1個の水素原子を取り除いた1価の基であり、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基が挙げられる。
1〜R4として好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、フェニル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−スルホエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、フェニル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基であり、特に好ましくは水素原子、メチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−スルホエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、フェニル基、4−スルホフェニル基である。
Yは水素原子、チオール基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシルアミノ基、−NR12、−SR3または−OR3を表し、R1、R2、R3はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R1、R2、R3はそれぞれ置換基を有するものを含み、好ましい例は、R4で示したそれぞれの基と同様である。
1とR2、R4とA1及びR4とA2がそれぞれ互いに結合して形成する環としては、5員環または6員環であることが好ましく、例えば、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環及びモルホリン環が挙げられる。
一般式(I)で表される化合物は、分子内に水溶性基を有することが好ましく、水溶性基としては、例えば、スルホ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、カルバモイル基またはスルファモイル基が挙げられ、スルホ基、カルボキシル基及びヒドロキシル基が特に好ましい。カルボキシル基またはスルホ基を有する場合、これらはフリー体でも塩でもよく、塩の場合の対塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはピリジニウムが好ましく、そのうちアルカリ金属、アルカリ土類金属がより好ましく、特に好ましいのはNa及びKである。アンモニウム基としては、例えば、アンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムが挙げられ、そのうちアンモニウムが好ましい。
1及びW2が共に−O−である場合、あるいは一方が−O−で他方が−NR4−である場合、A1、A2はそれぞれアルキル基、アリール基またはヘテロ環基であることが好ましく、少なくとも一方がアリール基またはヘテロ環基であることが更に好ましい。
1及びW2が共に−NR4−の場合、R1、R2、R3、2つのR4、A1、A2のうち、アリール基は2個以下であることが好ましい。
本発明に係る一般式(I)で表される化合物のうち、本発明の目的効果であるシアンステインの発生をより良好に抑制できる観点から、特に好ましい化合物は、前記一般式(II)または一般式(III)で表される化合物である。
前記一般式(II)において、X1、X2、Y1及びY2は、それぞれ独立に−N(R1)R2、−OR3、−SR3、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアミノ基またはハロゲン原子を表し、Z1及びZ2はそれぞれ−NR4−、−O−または−S−を表し、Lはアリーレン基、アルキレン基、アルケニレン基またはヘテロ環基を表し、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R3はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R4は水素原子、アリール基、ヘテロ環基またはアルキル基を表す。R1及びR2は結合して含窒素へテロ環を形成してもよい。ただし、上記の一般式(II)で表される分子内には、アゾ基またはジアミノスチルベン構造を有することはない。
一般式(II)で表される化合物について、更に詳細に説明する。
1、R2、R3またはR4で表されるアルキル基は、置換基を有するものを含み、炭素数1〜20のものが好ましく、より好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜4のものであり、例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−オクチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2−(2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル基が挙げられる。
1、R2、R3またはR4で表されるアリール基は置換基を有するものを含み、炭素数6〜20のものが好ましく、より好ましくは6〜10、特に好ましくは6〜8のものであり、例えば、フェニル基、ナフチル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基、2、4−ジスルホフェニル基が挙げられる。
1、R2、R3またはR4で表されるヘテロ環基は置換基を有するものを含み、炭素数2〜20のものが好ましく、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数3〜8の5または6員の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から1個の水素原子を取り除いたものであり、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基が挙げられる。
1及びR2は、好ましくは水素原子、アルキル基及びアリール基であり、さらに好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、フェニル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−スルホエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、フェニル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−スルホエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、フェニル基、4−スルホフェニル基である。
1及びR2が結合して形成する含窒素へテロ環としては、5員環又は6員環が好ましい。環の例としては、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環及びモルホリン環が挙げられる。
4で表されるアルキル基は置換基を有するものを含み、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基が挙げられる。
1、X2、Y1またはY2がヘテロ環基の場合、置換基有するものを含み、好ましくは5または6員の芳香族もしくは非芳香族の含窒素ヘテロ環化合物から窒素原子に結合した1個の水素原子を取り除いた1価の5員環基または6員環基であり、環の例としてはピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環及びモルホリン環が挙げられる。
1、X2、Y1及びY2がいずれも−N(R1)R2の場合、4つのR1及び4つのR2のうち、アリール基は2個以下であることが好ましい。
Lで表されるアリーレン基は置換基有するものを含み、フェニレン基またはナフチレン基が好ましく、炭素数6〜20のものが好ましく、より好ましくは6〜15、特に好ましくは6〜11のフェニレン基またはナフチレン基であり、例えば、1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,5−ナフチレン、1,8−ナフチレン、4−カルボキシ−1,2−フェニレン、5−カルボキシ−1,3−フェニレン、3−スルホ−1,4−フェニレン、5−スルホ−1,3−フェニレン、2,5−ジメトキシ1,4−フェニレン、2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンが挙げられる。これらの中でも好ましくは、1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,5−ナフチレン、5−カルボキシ−1,3−フェニレン、5−スルホ−1,3−フェニレンであり、さらに好ましくは1,4−フェニレン、1,3−フェニレンである。Lで表されるヘテロ環基は置換基を有するものを含み、好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜8のものであり、例えば、3,5−(1,2,4−トリアゾール)−ジイル基、3,5−イソチアゾールジイル基、2,6−ピリジンジイル基、2,6−ピラジンジイル基、2,6−ピリミジンジイル基、3,6−ピリダジンジイル基、1,4−フタラジンジイル基が挙げられる。
Lで表されるアルキレン基、アリーレン基は置換基を有するものも含み、炭素数は1〜10のものが好ましく、2〜5がより好ましい。例えば、エチレン、トリエチレン、プロピレン、ビニレン、プロピレン等が挙げられる。
次いで、本発明に係る一般式(III)で表される化合物について説明する。
前記一般式(III)において、L12及びL13はそれぞれ同じでも異なっていても良く、アリール基またはヘテロ環基を表し、Qは水素原子、チオール基、カルボキシル基、スルホ基、−NR56、−OR7、ヒドロキシルアミノ基またはハロゲン原子を表し、R5、R6、R7はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ基を表す。R5とR6は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、上記の一般式(III)で表される分子内には、−SO3M、−CO2Mまたは−OHで表わされる基を少なくとも1つ含有し、ここでMは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはピリジニウムを表す。なお、一般式(III)で表される分子内には、アゾ基またはジアミノスチルベン構造を有することはない。
以下、本発明に係る一般式(III)で表される化合物について詳しく説明する。
12及びL13で表されるアリール基としては、置換基を有するものを含み、炭素数6〜20のものが好ましく、より好ましくは6〜15、特に好ましくは6〜11のフェニレン基またはナフチレン基である。該アリール基は少なくとも1つの置換機を有することが好ましく、好ましい置換基としては、−SO3M、−CO2M、−OH、−Cl、−Br、または前記−NR56、−OR7が挙げられる。ここで、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはピリジニウムを表し、R5、R6、R7はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ基を表す。R5とR6は互いに結合して環を形成してもよい。
12及びL13で表されるヘテロ環基としては置換基を有するものを含み、炭素数2〜20のものが好ましく、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数3〜8のものであり、最も好ましくは5または6員の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から1個の水素原子を取り除いた1価の基であり、例えば、フリル基、チエニル基、ピリミジニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンズイミダゾール基が挙げられる。
5〜R7のアルキル基、アリール基、ヘテロ環基の好ましい例は、一般式(I)におけるR1〜R3と同様である。
以下に、本発明に係る一般式(I)〜(III)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
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また、本発明においては、前記一般式(II)で表される化合物の中でも、保存環境が更に過酷な条件で長期間にわたり保存した際のシアンステインの発生を顕著に抑制できる観点から、特に好ましい化合物は、下記一般式(II−1)〜(II−4)で表される化合物である。
はじめに、一般式(II−1)で表される化合物について説明する。
前記一般式(II−1)において、R11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L1はフェニレン基またはナフチレン基を表す。R11〜R18のうち、3個以上はアリール基である。また、R11とR12、R13とR14、R15とR16、R17とR18は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(II−1)で表される分子内には、−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。さらに一般式(II−1)で表される化合物では、分子内に−N=N−で表される基またはジアミノスチルベン構造を含有しない。
上記一般式(II−1)で表される化合物に、ついて詳しく説明する。
11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、それぞれ置換基を有するものを含む。R11〜R18で表わされるアルキル基としては炭素数1〜20が好ましく、より好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜4のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−オクチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2−(2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル基が挙げられる。
11〜R18で表わされるアリール基としては、炭素数6〜20が好ましく、より好ましくは6〜10、特に好ましくは6〜8のアリール基であり、例えば、フェニル基、ナフチル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基が挙げられる。
11〜R18で表されるヘテロ環基としては、炭素数2〜20が好ましく、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数3〜8の5または6員の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から1個の水素原子を取り除いた1価の基であり、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基が挙げられる。
11〜R18は、好ましくは水素原子、アルキル基及びアリール基であり、さらに好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、フェニル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−スルホエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、フェニル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基であり、また更に好ましくは水素原子、メチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−スルホエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、フェニル基、4−スルホフェニル基である。
11〜R18のうち、3個以上はアリール基である。
1はフェニレン基、ナフチレン基を表す。L1で表わされるフェニレン基またはナフチレン基としては、炭素数6〜20が好ましく、より好ましくは6〜15、特に好ましくは6〜11の置換または無置換のフェニレン基またはナフチレン基であり、例えば1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,5−ナフチレン、1,8−ナフチレン、4−カルボキシ−1,2−フェニレン、5−カルボキシ−1,3−フェニレン、3−スルホ−1,4−フェニレン、5−スルホ−1,3−フェニレン、2,5−ジメトキシ1,4−フェニレン、2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンが挙げられる。
1は、好ましくは1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,5−ナフチレン、5−カルボキシ−1,3−フェニレン、5−スルホ−1,3−フェニレンであり、さらに好ましくは1,4−フェニレン、1,3−フェニレンである。
11とR12、R13とR14、R15とR16、R17とR18は互いに結合して環を形成してもよい。R11とR12、R13とR14、R15とR16、及びR17とR18が互いに結合して形成する環は、置換基を有するものを含み、5員環または6員環であることが好ましい。環の例としては、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環及びモルホリン環が含まれる。
本発明に係る一般式(II−1)で表される化合物は、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウム基を表す。Mで表わされるアルカリ金属、アルカリ土類金属の中で、特に好ましいのはNa及びKである。アンモニウム基としては、例えば、アンモニウム基、トリエチルアンモニウム基、テトラブチルアンモニウム基、ピリジニウム基が挙げられる。Mとしては最も好ましいものはNa及びKである。
更に、本発明に係る一般式(II−1)で表される化合物は、分子内に−N=N−またはジアミノスチルベン構造を含有しないものである。
以下に、本発明に係る一般式(II−1)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006259496
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次いで、本発明に係る一般式(II−2)で表される化合物について説明する。
前記一般式(II−2)において、R21〜R28はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L2はフェニレン基、ナフチレン基、アルキレン基またはヘテロ環基を表す。
Raはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Rbは水素原子、アルキル基またはアリール基を表す。
21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(II−2)で表される化合物では、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。さらに、一般式(II−2)で表される化合物は、分子内に−N=N−またはジアミノスチルベン構造を含有しない。
本発明に係る一般式(II−2)で表される化合物について、更に詳細に説明する。
21〜R28はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、置換基を有するものを含む。R21〜R28で表されるアルキル基、アリール基、ヘテロ環基の具体例及び好ましい基としては、一般式(II−1)におけるR11〜R18と同様のものを挙げることができる。
2はフェニレン基、ナフチレン基、アルキレン基またはヘテロ環基を表し、置換基を有するものを含む。L2で表されるフェニレン基、ナフチレン基の具体例及び好ましいものとしては、一般式(II−1)におけるL1で表されるフェニレン基、ナフチレン基と同様のものを挙げることができる。
2で表されるアルキレン基としては、両端がメチレン基であればよく、主鎖中にオキシ基、スルフィド基、イミノ基、スルホニル基等を有しても良い。
2で表されるヘテロ環とは、ヘテロ原子含む芳香環、非芳香環上の任意の置換し得る位置から2個の結合手が伸びている連結基である。L2で表される二価の連結基となりうるヘテロ環としては具体的にはフラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等が挙げられる。
Raはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、置換基を有するものを含む。Rbは水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、置換基を有するものを含む。
Ra、Rbで表されるアルキル基、アリール基、ヘテロ環基の具体例としては、一般式(II−1)におけるR11〜R18で表されるアルキル基、アリール基、ヘテロ環基と同様のものを挙げることができる。
21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28は互いに結合して環を形成してもよく、置換基を有するものを含む。R21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28が互いに結合して形成する環としては、一般式(II−1)におけるR11とR12、R13とR14、R15とR16、R17とR18が互いに結合して形成する環と同様のものを挙げることができる。
一般式(II−2)で表される化合物においては、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mは、一般式(II−1)におけるMと同義である。更に、一般式(II−2)で表される化合物は、分子内に−N=N−で表される基またはジアミノスチルベン構造を含有しない。
以下に、本発明に係る一般式(II−2)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006259496
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次いで、本発明に係る一般式(II−3)で表される化合物について説明する。
前記一般式(II−3)において、R31〜R34はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L3はフェニレン基、ナフチレン基、アルキレン基またはヘテロ環基を表す。A31、A32は、それぞれ独立にアルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基またはヒドロキシルアミノ基を表す。R35、R36はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。
31とR32、R33とR34は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(II−3)で表される化合物は、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。さらに、一般式(II−3)で表される化合物は、分子内に−N=N−で表される基を含有しない。
次いで、本発明に係る一般式(II−3)で表される化合物について説明する。
一般式(II−3)において、R31〜R34は水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表すが、R31〜R34の具体例及び好ましい例は、一般式(II−1)におけるR11〜R18と同様のものを挙げることができる。
3はフェニレン基、ナフチレン基、アルキレン基またはヘテロ環基を表し、一般式(II−2)におけるL2と同様のものを挙げることができる。
31、A32は、それぞれ独立にヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、−NR3738(R37、R38はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R41とR42が互いに結合して環を形成してもよい)を表す。
31で表されるヘテロ環オキシ基を構成するヘテロ環基としては、一般式(II−1)においてR11で表されるヘテロ環基と同様のものが挙げられる。
31、A32で表されるヘテロ環チオ基を構成するアルキル基、アリール基、ヘテロ環基としては、一般式(II−1)におけるR11〜R18と同様のものを挙げることができる。
37、R38で表されるアルキル基、アリール基またはヘテロ環基としては、一般式(II−1)におけるR11〜R18と同様のものを挙げることができる。
なお、一般式(II−3)で表される化合物では、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mは、一般式(II−1)におけるMと同義である。更に、一般式(II−3)で表される化合物は、分子内に−N=N−で表される基またはジアミノスチルベン構造を含有しない。
上記一般式(II−3)で表される化合物に、ついて詳しく説明する。
一般式(II−3)において、R31〜R34はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、置換基を有するものを含む。L3はフェニレン基、ナフチレン基、アルキレン基、ヘテロ環基を表し、置換基を有するものを含む。R31〜R34の具体例及び好ましい例は、一般式(II−1)におけるR11〜R18と同様のものを挙げることができる。
31、A32はそれぞれ独立にアルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、ヒドロキシアミノ基を表す。
31、A32で表されるアルコキシ基を構成するアルキル基としては、一般式(II−1)においてR11で表されるアルキル基と同様のものを挙げられる。
31、A32で表されるアリールオキシ基を構成するアリール基としては、一般式(II−1)においてR11で表されるアリール基と同様のものが挙げられる。
31、A32で表されるヘテロ環オキシ基を構成するヘテロ環基としては一般式(II−1)においてR11で表されるヘテロ環基と同様のものが挙げられる。
31、A32で表されるアルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基を構成するアルキル基、アリール基、ヘテロ環基としては、一般式(II−1)においてR11〜R18で表されるアルキル基、アリール基、ヘテロ環基と同様のものを挙げることができる。
35、R36で表されるアルキル基、アリール基、ヘテロ環基は、一般式(II−2)におけるRa、Rbと同義である。
ただし、一般式(II−3)は、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mは一般式(II−1)におけるMと同義である。
更に、一般式(II−3)で表される化合物は、分子内に−N=N−で表される基またはジアミノスチルベン構造を含有しない。
以下に、本発明に係る一般式(II−3)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006259496
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次いで、本発明に係る一般式(II−4)で表される化合物について説明する。
前記一般式(II−4)において、L4はフェニレン基、ナフチレン基またはアルキレン基を表す。
1は酸素原子または硫黄原子を表し、X2は酸素原子、硫黄原子または−NH−を表す。A41、A42、A43、A44はそれぞれ独立にアルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、ヒドロキシルアミノ基または−NR4142(R41、R42はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R41とR42が互いに結合して環を形成してもよい)を表す。
一般式(II−4)で表される化合物においては、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。更に、一般式(II−4)で表される化合物は、分子内に−N=N−で表される基またはジアミノスチルベン構造を含有しない。
次いで、本発明に係る一般式(II−4)で表される化合物について更に説明する。
一般式(II−4)におけるL4はフェニレン基、ナフチレン基またはアルキレン基を表し、置換基を有するものを含む。フェニレン基、ナフチレン基、アルキレン基としては、一般式(II−2)におけるL2と同様なものが挙げられる。
41〜A44におけるアルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基は、置換基を有するものを含み、一般式(II−3)におけるA31、A32と同様なものが挙げられる。A41〜A44が−NR4142を表す場合、R41、R42及びR41とR42が結合して形成する環は、置換基を有するものを含み、一般式(II−1)におけるR11〜R18と同様なものが挙げられる。
一般式(II−4)において、X1は酸素原子または硫黄原子を表し、X2は酸素原子、硫黄原子または−NH−を表す。
ただし、一般式(II−4)で表される化合物においては、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mは一般式(II−1)におけるMと同義である。
更に、一般式(II−4)で表される化合物は、分子内に−N=N−で表される基またはジアミノスチルベン構造を含有しない。
以下に、本発明に係る一般式(II−4)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006259496
Figure 2006259496
Figure 2006259496
以上例示した一般式(I)、(II)、(III)及び(II−1)〜(II−4)で表される各化合物は、ナトリウム塩、アンモニウム塩等の任意の塩の形態で添加することができる。
本発明に係る一般式(I)で表される化合物が分子内に不斉炭素を複数個有する場合、同一構造に対して複数の立体異性体が存在するが、本発明は可能性のある全ての立体異性体を示しており、複数の立体異性のうち1つだけを使用することも、あるいはそのうちの数種を混合物として使用することもできる。
また、本発明においては、本発明に係る一般式(I)で表される化合物を1種のみを用いても良いが、溶解性の向上など必要に応じて2種以上混合して用いることも好ましい。
本発明に係る一般式(I)で表される化合物(好ましい態様であり、一般式(II)、(III)、一般式(II−1)〜一般式(II−4)で表される化合物を含む)の安定化液またはリンス液への添加量は、迅速処理において本発明の効果をより奏する観点から安定化処理液1リットルあたり0.2mmol以上、20mmol以下が好ましく、0.6mmol以上、10mmol以下が特に好ましい。
一般式(I)で表わされる化合物は、例えば、松井弘次著、有機合成化学協会誌、第17巻528頁(1959年刊)及び特許第2618748号を参考にして合成することができる。すなわち、塩化シアヌルにまずフェニレンジアミン誘導体またはナフタレンジアミン誘導体を反応させ、次いでアミン類を順次反応させる方法が好ましい。あるいはフェニレンジアミン誘導体またはナフタレンジアミン誘導体を第二段階または最後に反応させることも好ましい。この反応に用いる溶媒としては、例えば、水及びアルコール類、ケトン類、エーテル類、アミド類などの有機溶媒が挙げられるが、水及び水溶性の有機溶媒が好ましく、これらの混合溶媒でもよい。なかでも水とアセトンの混合溶媒系が最も好ましい。また、用いる塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンなどの有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの無機塩基が挙げられる。これらのうち、無機塩基が好ましく、中でも水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが好ましい。反応温度は−20℃〜150℃の範囲で可能であり、好ましくは−10℃〜100℃の範囲である。更に詳しく述べると第一段階は−10℃〜10℃が好ましく、第二段階は0℃〜40℃が好ましく、第三段階は40℃〜100℃が好ましい。
本発明に係る安定化液またはリンス液においては、本発明に係る一般式(I)で表される化合物を含有すると共に、表面張力が30mN/m以上、55mN/m以下であることを特徴とし、上記で規定する表面張力とすることにより、本発明の目的効果である安定化処理槽またはリンス処理槽内に生じる沈殿、濁りを効果的に低減することができ、更に現像処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材料の長期保存時の裏面ステインを低減することを可能とすることができる。
本発明において、安定化液またはリンス液の表面張力を30mN/m以上、55mN/m以下とする方法については、特に制限はないが、好ましくは界面活性剤を用いて調整することが好ましい。本発明に係る安定化液またはリンス液の表面張力の調整に用いる界面活性剤としては、特に制限はないが、非イオン性界面活性剤またはアニオン性界面活性剤であることがより好ましく、更には、非イオン性界面活性剤として、前記一般式(A)または(B)で表される化合物を用いること、あるいはアニオン性界面活性剤として、前記一般式(C)〜(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種であることが、本発明の目的効果をいかんなく発揮できる観点から好ましい。
以下、本発明に係る各界面活性剤の詳細について説明する。
はじめに、非イオン性界面活性剤である一般式(A)で表される化合物について説明する。
前記一般式(A)において、R1、R2はそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル基を表し、これらは置換基を有するものを含む。A1は、炭素数2または3のアルキレン基を表し、置換基(例えば、ヒドロキシル基等)を有するものを含む。n1は1〜10の整数を表す。R1、R2は、好ましくは水素原子、炭素数1〜2のアルキル基または炭素数2のアルケニル基で、より好ましくは水素原子である。n1は好ましくは、1〜5の整数を表す。
下記の表1に、一般式(A)で表される化合物の具体例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
Figure 2006259496
次いで、一般式(B)で表される非イオン性界面活性剤について説明する。
前記一般式(B)において、R3は炭素数5〜25のアルキル基またはアルケニル基を表し、置換基を有するものを含む。A2およびB2は、それぞれ置換基を有してもよい炭素数2または3のアルキレン基を表す。n2及びm2はそれぞれ0または4〜33の整数を表し、n2とm2が同時に0であることはない。R3は好ましくは炭素数10〜20のアルキル基であり、置換基としては水酸基、カルボキシル基が挙げられる。また、n2及びm2は、好ましくはm2が0であって、n2が6〜25の整数である。
下記の表2に、一般式(B)で表される化合物の具体例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
Figure 2006259496
次いで、一般式(C)で表されるアニオン性界面活性剤について説明する。
前記一般式(C)において、R1はアルキル基またはアルケニル基を表し、R2は水素原子、アルキル基またはヒドロキシアルキル基を表し、R3及びR4は独立に水素原子、水酸基、アルキル基または−COOM4(M4は水素原子またはアルカリ金属原子を表す)を表し、Xは−CO−または−SO2−を表し、該アルキル基は置換基(例えば、水酸基、カルボキシル基等)を有するものを含む。Yは−O−、−S−または−CONR5−(R5は水素原子、アルキル基またはヒドロキシアルキル基を表す)を表し、M3は水素原子またはアルカリ金属原子を表し、kは0または1、m1は0〜2の整数、n1は1〜3の整数を表す。
上記一般式(C)において、R1は好ましくは炭素数5〜20の直鎖または分岐のアルキル基またはアルケニル基であり、R2は好ましくは水素原子、炭素数1〜5の直鎖もしくは分岐アルキル基またはヒドロキシアルキル基である。
以下に、一般式(C)で表される化合物の具体的例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
Figure 2006259496
Figure 2006259496
Figure 2006259496
Figure 2006259496
上記例示した化合物の他に、例えば、特開昭62−56961号第4〜6頁記載の例示化合物〔II〕−1〜〔II〕−55等も使用することが出来る。
上記例示化合物は、公知化合物、または、市販されており通常ルートで入手が可能である。
次いで、一般式(D)で表されるアニオン性界面活性剤について説明する。
前記一般式(D)において、R6は脂肪族基、脂環式基、芳香族基またはヘテロ環基を表し、置換基を有するものを含む。xは0または1を表し、M6はカチオンを表す。
上記一般式(D)において、R6で表される脂肪族基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基などがあり、アルキル基としては、例えばメチル、エチル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等の各基が挙げられる。これらのアルキル基は、更にハロゲン原子(例えば、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、1,1−ジメチルエトキシ、ヘキシルオキシ、ドデシルオキシ等の各基)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、ナフチルオキシ等の各基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル等の各基)、アルケニル基(例えば、ビニル、アリル等の各基)、ヘテロ環基(例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、モルホリル、ピペリジル、ピペラジル、ピリミジニル、ピラゾリニル、フリル等の各基)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基等)、アミノ基(例えば、アミノ、N,N−ジメチルアミノ、アニリノ等の各基)、シアノ基、スルホアミド基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、オクチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ等の各基)、アシルアミノ基(例えば、ドデカノイルアミノ基等)によって置換されたものを含む。
アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基等が挙げられ、アルキニル基としては例えばプロパルギル基が挙げられる。
6で表されるヘテロ環基としては、例えば、ピリジル基(2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル等の各基)、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、フリル基、チェニル基、ピロリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、セレナゾリル基、スルホラニル基、ピペジリニル基、ピラゾリル基、テトラゾリル基等が挙げられる。
6で表される脂環式基としては、例えば、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)が挙げられる。
6で表される芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。
上記、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロ環基は、いずれもR6で表されるアルキル基及びアルキル基の置換基、置換原子として示した基、原子と同様な基、原子によって置換することができる。
6で表されるカチオンとしては、好ましくは金属イオンまたは有機カチオンである。金属イオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が挙げられ、有機カチオンとしては、例えば、アンモニウムイオン(例えば、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等の各イオン)、ホスホニウムイオン(例えば、テトラフェニルホスホニウムイオン等)、グアニジルイオン等が挙げられる。
以下、一般式(D)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
D−1:CH3(CH25SO3Na
D−2:CH3(CH26SO3Na
D−3:CH3(CH27SO3Na
D−4:CH3(CH25OSO3Na
D−5:CH3(CH26OSO3Na
D−6:CH3(CH27OSO3Na
D−7:CH3O(CH22SO3Na
Figure 2006259496
D−11:CH3(CH25SO3Na
次いで、一般式(E)で表されるアニオン性界面活性剤について説明する。
前記一般式(E)において、R1は炭素数1または2のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基)または水素原子を表し、R2は直鎖または分岐の炭素原子数1ないし3のアルキル基(該アルキル基には置換基を有するものを含み、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、(i)プロピル基、ヒドロキシメチル基、スルホメチル基、ヒドロキシエチル基、スルホエチル基、ジスルホエチル基、ジヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、1−スルホプロピル基、2−スルホプロピル基、トリヒドロキシ(i)プロピル基、1,2−ジスルホプロピル基)、スルホン酸基、カルボキシル基、ヒドロキシ基及び水素原子を表し、R3は水素原子、またはヒドロキシ基を表す。
pは0〜2の整数、rは1〜3の整数を表す。Aはベンゼン環の任意の位置の水素原子に置換されて良い。又、sは0〜50、tは0または1の整数、uは2〜150の数を表す。
以下に、前記一般式(E)で表される具体的化合物を示すが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
Figure 2006259496
Figure 2006259496
Figure 2006259496
上記に示した具体的化合物の中でも、好ましくはE−2、E−3、E−4、E−5、E−6、E−9、E−13、E−17であり、更に好ましくはE−2、E−3、E−4、E−5である。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法においては、露光を施したハロゲン化銀カラー写真感光材料を、発色処理工程(発色現像液)での処理に続いて、漂白工程(漂白液)、定着工程(定着液)あるいは漂白定着工程(漂白定着液)、安定化工程(安定化液)またはリンス工程(リンス液)を経て、乾燥する。また、それぞれ補充用発色現像液、補充用漂白液、補充用定着液、あるいは補充用漂白定着液、補充用安定化液、補充用リンス液等を補充しながら連続的に現像処理することができる。
以下に本発明で用いられる発色現像液、漂白液、漂白定着液、定着液、安定化液、リンス液について説明する。
本発明に係る発色現像液に用いられる発色現像主薬として好ましい例は、公知の芳香族第1級アミン発色現像主薬、特にp−フェニレンジアミン誘導体であり、代表例を以下に示すがこれらに限定されるものではない。
1)N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン
2)4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリン
3)4−アミノ−N−(β−ヒドロキシエチル)−N−メチルアニリン
4)4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
5)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
6)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)アニリン
7)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(4−ヒドロキシブチル)アニリン
8)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン
9)4−アミノ−N,N−ジエチル−3−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
10)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−メトキシエチル)アニリン
11)4−アミノ−3−メチル−N−(β−エトキシエチル)−N−エチルアニリン
12)4−アミノ−3−メチル−N−(3−カルバモイルプロピル)−N−n−プロピル−アニリン
13)4−アミノ−N−(4−カルバモイルブチル)−N−n−プロピル−3−メチルアニリン
14)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−ヒドロキシピロリジン
15)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−(ヒドロキンメチル)ピロリジン
16)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−ピロリジンカルボキサミド
上記p−フェニレンジアミン誘導体のうち、特に好ましくは、例示化合物5)、6)、7)、8)及び12)であり、その中でも例示化合物5)と8)が好ましい。また、これらのp−フェニレンジアミン誘導体は、硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、ナフタレンジスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などの塩の形、或いは遊離塩基型(フリー体ともいう)である。上記芳香族第1級アミン現像主薬の使用液中の濃度は、現像液1L当たり2mmol〜200mmolが好ましく、より好ましくは6mmol〜100mmolであり、特に10mmol〜40mmolが好ましい。
発色現像処理液には、有機保恒剤を添加してもよい。有機保恒剤とは、感光材料の処理液へ含ませることで、発色現像主薬の劣化速度を減じる有機化合物全般を指している。即ち、発色現像主薬の空気酸化などを防止する機能を有する有機化合物類であり、ヒドロキサム酸類、ヒドラジド類、フェノール類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、糖類、モノアミン類、ジアミン類、ポリアミン類、四級アンモニウム塩類、ニトロキシラジカル類、アルコール類、オキシム類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類などが特に有効な有機保恒剤である。これらは、特開昭63−4235号、同63−30845号、同63−21647号、同63−44655号、同63−53551号、同63−43140号、同63−56654号、同63−58346号、同63−43138号、同63−146041号、同63−44657号、同63−44656号、米国特許第3,615,503号、同2,494,903号、特開昭52−143020号、特公昭4830496号などの各公報又は明細書に開示されている。また、その他の有機保恒剤としては下記一般式(X)または(Y)で表される化合物を含有させることもできる。
Figure 2006259496
上記一般式(X)において、Lは置換してもよいアルキレン基を表し、Aはカルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシル基、アルキル置換してもよいアミノ基、アルキル置換してもよいアンモニオ基、アルキル置換してもよいカルバモイル基、アルキル置換してもよいスルファモイル基、アルキル置換してもよいスルホニル基、アルコキシル基、または−O−(B−O)n−R′を表し、R、R′は各々水素原子、置換してもよいアルキル基を表す。Bは置換してもよいアルキレン基を表し、nは1〜4の整数を表す。
上記一般式(X)において、Lは炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖の置換してもよいアルキレン基が好ましく、炭素数1〜5が更に好ましい。具体的には、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン等の基が好ましい例として挙げられる。置換基としては、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、ホスフィン酸基、ヒドロキシル基、アルキル置換してもよいアンモニオ基を表し、カルボキシル基、スルホ基、ホスフィン基、ヒドロキシル基が好ましい例として挙げられる。Aはカルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、ホスフィン酸基、ヒドロキシル基、又は、それぞれアルキル置換してもよいアミノ基、アンモニオ基、カルバモイル基又はスルファモイル基を表し、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシル基、ホスホノ基、アルキル置換してもよいカルバモイル基が好ましい例として挙げられる。−L−Aの例として、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、スルホエチル基、スルホプロピル基、スルホブチル基、ホスホノメチル基、ホスホノエチル基、ヒドロキシエチル基を好ましい例として挙げることができ、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、スルホエチル基、スルホプロピル基、ホスホノメチル基、ホスホノエチル基が特に好ましい例として挙げることができる。Rは水素原子、炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖の置換してもよいアルキル基が好ましく、特に炭素数1〜5が好ましい。置換基としては、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、ホスフィン酸基、ヒドロキシル基、又は、それぞれアルキル置換してもよいアミノ基、アンモニオ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシル基、または−O−(B−O)n−R′等が挙げられる。置換基は二つ以上あってもよい。Rとして水素原子、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、スルホエチル基、スルホプロピル基、スルホブチル基、ホスホノメチル基、ホスホノエチル基、ヒドロキシエチル基が好ましい例として挙げることができ、水素原子、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、スルホエチル基、スルホプロピル基、ホスホノメチル基、ホスホノエチル基が特に好ましい例として挙げることができる。LとRが連結して環を形成してもよい。
以下に、一般式(X)で表される化合物のうち、その代表的な化合物例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2006259496
Figure 2006259496
Figure 2006259496
次いで、一般式(Y)で表される化合物について説明する。
Figure 2006259496
上記一般式(Y)において、R、R′は各々炭素原子数1〜6の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素を表わす。この場合、これらの炭化水素は、水酸基、カルボキシル基、スルホン基などで置換されていてもよい。また、カルボニル基等の2価の連結基を含んでもよい。nは4〜50,000の整数を表わす。sは0または1を表す。sが1をとる場合、Aは
Figure 2006259496
を表す。R″はヒドロキシル基で置換されてもよい炭素数2〜8のアルキレン基またはアルカントリイル基を示し、アルキレン基の場合、qは0となり、アルカントリイル基の場合は1となる。qが1の場合、Bは一般式(Y)で表されるポリマーを示し、一般式(Y)は3次元構造となる。mは0〜30の整数を示す。
sが0をとる一般式(Y)で表される化合物、例えば、ポリ(N−ヒドロキシアルキレンイミン)は既知の方法により容易に合成することができる。代表的な例としては、「ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ」(J.Chem.Soc.,),75,1009(1899),J.Chem.Soc.,1963,3144等に記載の過酸化水素水を用いた2級アミンの酸化方法により、ポリ(アルキレンイミン)を酸化して合成する方法が挙げられる。この方法により合成された粗ポリ(N−ヒドロキシアルキレンイミン)は写真特性に影響を与える成分を含まないため、精製することなく、そのまま発色現像液の組成物として使用することができる。また、「マクロモレキュルズ」(Macromolecules),21,1995(1988)等に記載の反応と組み合わせて、ポリ(アルキレンイミン)の末端基である1級アミンを2級アミンとすることにより、更に性能の優れたポリ(N−ヒドロキシアルキレンイミン)を合成する方法も挙げられる。その他の方法としては、特開平3−259145号公報等に記載の方法を応用した、ヒドロキシルアミンとジハロゲン化アルキレンとの反応による合成方法等が挙げられる。以下、一般式(Y)で表される化合物のうち、その代表的な化合物例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2006259496
Figure 2006259496
また、その他の有機保恒剤として、特開昭57−44148号及び同57−53749号公報に記載の各種金属類、特開昭59−180588号公報に記載のサリチル酸類、トリエタノールアミンやトリイソパノールアミンのような特開昭54−3532号公報に記載のアルカノールアミン類、特開昭56−94349号公報に記載のポリエチレンイミン類、米国特許第3,746,544号明細書等に記載の芳香族ポリヒドロキシ化合物等を必要に応じて含有しても良い。上記有機保恒剤の発色現像組成物は1L当たり1×10-3モル以上、1×10-1モル以下で含有することが好ましい。また、発色現像液には、対象とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の種類によって、少量の亜硫酸イオンを含んだり、あるいは実質的に含まない場合もあるが、本発明においては、亜硫酸イオンを少量含むことが好ましい。また、ヒドロキシルアミンを少量含有してもよい。ヒドロキシルアミン(通常、塩酸塩や硫酸塩の形で用いるが、以下塩の形は省略する)は、亜硫酸イオンと同様に現像液の保恒剤として作用するが、同時にヒドロキシルアミン自身の銀現像活性のために写真特性に影響することもあるので、この添加量も少量に留める必要がある。
また、発色現像液は、ベンゼンスルフィン酸、p−トルエンスルフィン酸、m−カルボキシベンゼンスルフィン酸等のアリールスルフィン酸を含有しても良い。
発色現像使用液のpHは9.0〜13.5が好ましく、その補充液のpHは9.0〜13.5が好ましい。このため、発色現像使用液及びその補充液には、そのpH値を維持できるようにアルカリ剤、緩衝剤及び必要によっては酸を含有させることもできる。
上記pHを保持するための緩衝剤としては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1、3−プロバンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキンアミノメタン塩、リシン塩などを用いることができる。特に炭酸塩、リン酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩は、pH9.0以上の高pH領域での緩衝能に優れ、発色現像液に添加しても写真性能面への悪影響(カブリなど)がなく、安価であるといった点から、特に好ましい緩衝剤である。
上記緩衝剤の具体例としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)などを挙げることができる。しかしながら本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
上記緩衝剤の添加量は、発色現像使用液及びその補充液ともに1リットルあたり0.01〜2モルが好ましく、より好ましくは0.1〜0.5モルである。
発色現像処理液には、その他の発色現像液成分として、例えばカルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤や、安定性向上剤でもある各種キレート剤を添加することもできる。例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、トランスシロヘキサシジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロバン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N′−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。これらのキレート剤は必要に応じて2種以上併用しても良い。また、これらのキレート剤の量は、発色現像液中の金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば良い。例えば、1L当り0.lg〜10g程度になるように添加する。
発色現像処理液には、必要により任意の現像促進剤を添加することもできる。現像促進剤としては、特公昭37−16088号、同37−5987号、同38−7826号、同44−12380号、同45−9019号及び米国特許第3,813,247号等の各公報又は明細書に表されるネオエーテル系化合物、特開昭52−49829号及び同50−15554号公報に表されるp−フェニレンジアミン系化合物、特開昭50−137726号、特公昭44−30074号、特開昭56−156826号及び同52−43429号公報等に表される4級アンモニウム塩類、米国特許第2,494,903号、同3,128,182号、同4,230,796号、同3,253,919号、特公昭41−11431号、米国特許第2,482,546号、同2,596,926号及び同3,582,346号等の各公報又は明細書に記載のアミン系化合物、特公昭37−16088号、同42−25201号、米国特許第3,128,183号、特公昭41−11431号、同42−23883号及び米国特許第3,532,501号等の各公報又は明細書に表されるポリアルキレンオキサイド、その他1−フェニル−3−ビラゾリトン類又はイミダゾール類を必要に応じて添加することができる。それらの濃度は、発色現像液及びその補充液ともに1Lあたり0.001〜0.2mol、好ましくは0.01〜0.05molになるように組成物中の添加量が決められる。
発色現像処理液には、必要に応じて、前記ハロゲンイオンのほかに、任意のカブリ防止剤を添加できる。有機カブリ防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソインダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チアゾリルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテロ環化合物を代表例として挙げられる。
発色現像処理液には、必要に応じてアルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の各種界面活性剤を添加しても良い。それらの濃度は、発色現像液及びその補充液ともに1Lあたり0.0001〜0.2molが好ましく、より好ましくは0.001〜0.05molになるように添加量が決められる。
発色現像処理液には、必要に応じて、蛍光増白剤を使用することができる。蛍光増白剤としては、ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンスルホン酸化合物が好ましい。ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンスルホン酸化合物としては、公知もしくは市販の物を用いることができる。公知のビス(トリアジニルアミノ)スチルベンスルホン酸化合物としては、例えば、特開平6−329936号、同7−140625号、同10−140849号などの公報に記載の化合物が好ましい。市販の化合物としては、例えば、「染色ノート」第9版(色染社),165〜168頁に記載されており、その中に記載されている化合物の中でも、Blankophor BSU liq.及びHakkolBRKが好ましい。
また、その他のビス(トリアジニルアミノ)スチルベンスルホン酸化合物としては、特開2001−281823号公報の段落番号〔0038〕〜同〔0049〕に記載の化合物I−1〜I−48及び特開2001−281823号公報の段落番号〔0050〕〜同〔0052〕に記載の化合物II−1〜II−16を挙げることもできる。上記蛍光増白剤の添加量としては、発色現像使用液及びその補充液ともに1リットルあたり0.1ミリモル〜0.1モルが好ましい。
また、カラーペーパー用の発色現像処理液中に臭素イオンが含まれる場合は、1.0×10-3モル/リットル以下であることが好ましい。カラ−ペーパー用の発色現像処理液では、塩素イオンを3.5×10-2〜1.5×10-1モル/リットル含有することが好ましいが、塩素イオンは、通常現像の副生成物として現像液に放出されるので補充液には添加不要のこともある。
また、本発明において、処理方法で適用されうる発色現像の処理温度は、現像処理される感光材料がカラーペーパーの場合は、30〜55℃が好ましく、より好ましくは35〜55℃であり、より好ましくは38〜45℃である。発色現像処理時間は、5〜90秒が好ましく、より好ましくは、15〜60秒である。補充量は少ない方が好ましいが、感光材料1m2当たり15〜600mlが適当であり、好ましくは15〜120ml、特に好ましくは30〜60mlである。なお、本発明でいう発色現像時間とは、感光材料が発色現像液中に入ってから次の処理工程(例えば、漂白定着液)に入るまでの時間をいう。自動現像機などで処理される場合には、感光材料が発色現像液中に浸漬されている時間(いわゆる液中時間)と、感光材料が発色現像液を離れ、次の処理工程に向けて液外を搬送される時間(いわゆるクロスオーバータイム)との両者の合計を発色現像時間という。また、クロスオーバータイムは10秒以下が好ましく、より好ましくは5秒以下である。
本発明において、漂白液あるいは漂白定着液において用いられる漂白剤としては、いかなる漂白剤も用いることができるが、特に鉄(III)の有機錯塩(例えば、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、エチレンジアミンジコハク酸などのアミノポリカルボン酸類、アミノポリホスホン酸、ホスホノカルボン酸および有機ホスホン酸などの錯塩)もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの有機酸;過硫酸塩;過酸化水素などが好ましい。
これらのうち、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、エチレンジアミンジコハク酸、メチルイミノ二酢酸の鉄(III)錯塩が漂白力が高いことから好ましい。これらの第二鉄イオン錯塩は錯塩の形で使用してもよいし、第二鉄塩、例えば硫酸第二鉄、塩化第二鉄、硝酸第二鉄、硫酸第二鉄アンモニウム、燐酸第二鉄などとアミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸、ホスホノカルボン酸などのキレート剤とを用いて溶液中で第二鉄イオン錯塩を形成させてもよい。また、キレート剤を第二鉄イオン錯塩を形成する以上に過剰に用いてもよい。鉄錯体のなかでもアミノポリカルボン酸鉄錯体が好ましく、その添加量は0.01〜1.0モル/リットルが好ましく、より好ましくは0.05〜0.50モル/リットルである。
漂白液あるいは漂白定着液には、漂白促進剤として種々の化合物を用いることができる。例えば、リサーチディスクロージャー17129号(1978年7月号)に記載のメルカプト基またはジスルフイド結合を有する化合物や、チオ尿素系化合物、あるいは沃素、臭素イオン等のハロゲン化物が漂白力に優れる点で好ましい。
その他、漂白液あるいは漂白定着液には、臭化物(例えば、臭化カリウム)または塩化物(例えば、塩化カリウム)または沃化物(例えば、沃化アンモニウム)等の再ハロゲン化剤を含むことができる。必要に応じ硼砂、メタ硼酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、グリコール酸などのpH緩衝能を有する一種類以上の無機酸、有機酸およびこれらのアルカリ金属またはアンモニウム塩または、硝酸アンモニウム、グアニジンなどの腐蝕防止剤などを添加することができる。
定着液あるいは漂白定着液に使用される定着剤は、公知の定着剤、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムなどのチオ硫酸塩;チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩;エチレンビスチオグリコール酸、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオールなどのチオエーテル化合物およびチオ尿素類などの水溶性のハロゲン化銀溶解剤であり、これらを一種あるいは二種以上混合して使用することができる。本発明においては、チオ硫酸特にチオ硫酸アンモニウム塩の使用が好ましい。1リットルあたりの定着剤の量は、0.1〜5.0モルが好ましく、更に好ましくは0.3〜2.0モルの範囲である。漂白定着液または定着液のpH領域は、3〜10が好ましく、更には5〜9が特に好ましい。
また、漂白液、定着液、漂白定着液には、その他各種の蛍光増白剤や消泡剤あるいは界面活性剤、ポリビニルピロリドン、メタノール等の有機溶媒を含有させることができる。
漂白液、定着液、漂白定着液は、保恒剤として亜硫酸塩、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸アンモニウム等などの添加が一般的であるが、その他、アスコルビン酸や、カルボニル重亜硫酸付加物、あるいは、カルボニル化合物等を添加してもよい。
更には緩衝剤、蛍光増白剤、キレート剤、消泡剤、防カビ剤等を必要に応じて添加してもよい。また、漂白液、定着液、漂白定着液のアンモニウムカチオン濃度は作業性の点からは全カチオンに対して50mol%以下であること好ましいが、処理性の点からはアンモニウムカチオン濃度が50mol%以上であること好ましい。
また、本発明の処理方法に適用されうる漂白定着工程に要する時間は、90秒以下であることが好ましく、より好ましくは45秒以下である。ここでいう漂白定着工程に要する時間とは、該工程が複数槽を有する場合は、第1槽に感光材料が浸漬してから最終槽を出るまでの時間を指し、1槽の場合は、例えば後続するリンスまたは安定化液へ感光材料が浸漬するまでの時間を指し、その間のクロスオーバータイムを含むものとする。クロスオーバータイムは10秒以下が好ましく、より好ましくは5秒以下である。また。漂白定着液の温度は20〜70℃が好ましく、望ましくは25〜50℃である。また、漂白定着液の補充量は200ml/m2以下が好ましく、より好ましくは20ml/m2〜100ml/m2である。
漂白処理液の補充量は、200ml/m2以下が好ましく、より好ましくは50ml/m2〜200ml/m2である。また、漂白工程の処理時間の合計は、15秒〜90秒であることが好ましい。ここでいう漂白工程に要する時間とは、該工程が複数槽を有する場合は、第1槽に感光材料が浸漬してから最終槽を出るまでの時間を指し、1槽の場合は、例えば後続するリンスまたは安定化液へ感光材料が浸漬するまでの時間を指し、その間のクロスオーバータイムを含むものとする。クロスオーバータイムは10秒以下が好ましく、より好ましくは5秒以下である。また、処理温度は25℃〜50℃であることが好ましい。定着処理液の補充量は、600ml/m2以下が好ましく、より好ましくは20ml/m2〜500ml/m2である。また、定着工程の処理時間の合計は、15秒〜90秒であることが好ましい。ここでいう定着工程に要する時間とは、該工程が複数槽を有する場合は、第1槽に感光材料が浸漬してから最終槽を出るまでの時間を指し、1槽の場合は、例えば後続するリンスまたは安定化液へ感光材料が浸漬するまでの時間を指し、その間のクロスオーバータイムを含むものとする。クロスオーバータイムは10秒以下が好ましく、より好ましくは5秒以下である。また、処理温度は25℃〜50℃であることが好ましい。
次に、リンス工程または安定化工程及びそこで用いる処理液について説明する。
安定化工程で用いる本発明に係るリンス液または安定化液には、前述した本発明で規定すっる構成要素に加えて、その目的機能に応じて種々の添加剤を含有させることができる。
例えば、キレート剤(例えば、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸等)、緩衝剤(例えば、炭酸カリウム、硼酸塩、酢酸塩、リン酸塩等)、防黴剤(例えば、ディアサイド702(米国ディアボーン社製)、p−クロロ−m−クレゾール、ベンゾイソチアゾリン−3−オン等)、蛍光増白剤(例えば、トリアジニルスチルベン系化合物等)、酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸塩等)、水溶性金属塩(例えば、亜鉛塩、マグネシウム塩等)等、通常安定化液に含有せしめる成分を適宜用いることができる。
更にリンス液または安定化液には、液保存性の点からp−トルエンスルフィン酸、m−カルボキシベンゼンスルフィン酸などのアリ−ルスルフィン酸などを含有させてもよく、亜硫酸塩、重亜硫酸塩またはメタ重亜硫酸塩も含有させることが好ましい。亜硫酸イオンを放出するものであれば、有機物、無機物いかなるものでもよいが、好ましくは無機塩である。好ましい具体的化合物としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸アンモニウム等が挙げられる。これらの塩はリンス液または安定化液中に少なくとも1×10-3モル/L以上になるような量が添加されることが好ましく、更に好ましくは5×10-3モル/L〜5×10-2モル/Lになるようなに添加されることである。
安定化工程またはリンス工程の好ましいpHは4〜10が好ましく、更に好ましくは5〜8である。
安定化工程またはリンス工程の温度は、処理するハロゲン化銀カラー写真感光材料の用途・特性等で種々設定し得るが、一般には15〜45℃が好ましく、より好ましくは20〜40℃である。時間は任意に設定できるが短い方が処理時間の低減の見地から望ましい。好ましくは5秒〜2分30秒であり、更に好ましくは10秒〜1分であるが、ハロゲン化銀カラー写真感光材料がカラーペーパーである場合には、安定化処理工程に要する時間が8〜26秒であることが好ましい。
ここでいう安定化工程またはリンス工程に要する時間とは、該工程が1槽の場合は、例えば、後続する乾燥工程へ感光材料が搬送されるまでの時間を指し、複数槽で構成される場合は、第1槽に感光材料が浸漬してから後続の乾燥工程へ感光材料が搬送されるまでの時間を指し、その間のクロスオーバータイムを含むものとする。クロスオーバータイムとは、安定化工程またはリンス工程が1槽である場合には、ハロゲン化銀カラー写真感光材料が安定化液またはリンス液から出てから、次工程である乾燥工程に入るまでの時間を指し、また、安定化工程またはリンス工程が複数槽から構成されている場合には、前方槽の液から排出されたハロゲン化銀カラー写真感光材料が、次槽液中に侵入するまでの液外時間の合計時間と、最終槽の液を出てから、次工程である乾燥工程に入るまでの時間とを合算した時間を指す。安定化工程またはリンス工程での各槽間の液外時間、及び最終槽の液を出てから次工程である乾燥工程に入るまでの時間は、全てが等しい時間であっても、あるいはそれぞれが異なった時間で設定されていても良い。本発明では、各クロスオーバータイムが各工程の処理時間に占める比率をもって、クロスオーバータイム比率とする。
本発明に係る安定化工程またはリンス工程において、好ましいクロスオーバータイム比率は12%〜20%である。
補充量は、少ない方がランニングコスト、排出量減、取扱い性等の観点で好ましいが、具体的な好ましい補充量は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料、単位面積あたり前浴からの持込み量の0.5〜50倍が好ましく、より好ましくは3倍〜40倍である。またはハロゲン化銀カラー写真感光材料1m2当たり1リットル以下が好ましく、より好ましくは500ml以下である。また補充は連続的に行っても間欠的に行ってもよい。
本発明の処理方法においては、安定化液またはリンスを用いた安定化工程またはリンス工程の構成としては、1槽で構成されていても、あるいは2槽以上で構成されていても良いが、好ましくは2槽以上で構成された多段向流方式を用いることが好ましい。
多段向流方式とは、複数に分割された安定化槽またはリンス槽において、感光材料の搬送方向の下流から上流にかけて安定化液が多段の各分割安定化槽にオーバーフローしながらハロゲン化銀カラー写真感光材料の搬送路に沿って流れ、安定化処理またはリンス処理がなされる方式である。
次いで、本発明に使用可能な乾燥工程について説明する。
本発明の処理方法に適用される乾燥工程における乾燥温度は50℃以上が好ましく、更に好ましくは75〜85℃である。また、乾燥時間は20秒〜2分が好ましく、特に40秒〜80秒が好ましい。更に、迅速な現像処理を行うために乾燥時間を短くする手段として、感光材料側の手段としては、ゼラチンなどの親水性バインダーを減量することで膜への水分の持込み量を減じることでの改善が可能である。また、乾燥工程への持込み水分量を減量する観点から、最終槽から搬出された直後に、スクイズローラーや布などで水を吸収することで乾燥を早めることも可能である。乾燥機側からの改善手段としては、当然のことではあるが、温度を高くすることや乾燥風を強くすることなどで乾燥を早めることが可能である。更に、特開平3−157650号公報に記載されているように、乾燥風の感光材料への送風角度の調整や、排出風の除去方法によっても乾燥を早めることができる。
本発明の処理方法においては、自動現像機を用いて処理を行なうことが好ましい。
以下、本発明に好ましく用いられる自動現像機について説明する。
図1は、自動現像機とカラーペーパーへの焼付機とが一体になったカラーペーパー用自動現像機の一例を示す全体構成図である。
図1において、カラーペーパー用の自動現像機APの写真焼付機Bの左下部には、未露光のハロゲン化銀カラー写真感光材料である印画紙(カラーペーパー)をロール状に収納したマガジンMがセットされる。マガジンから引き出された印画紙pは、送りローラR1及びカッター部Ctを介して所定のサイズに切断され、シート状印画紙pとなる。このシート状印画紙pは、ベルト搬送手段Beによって搬送され、露光部Eにおいて光源およびレンズLにより、原画Oの画像を露光される。露光されたシート状印画紙pはさらに複数対の送りローラR2、R3、R4により搬送され、自現機AP内に導入される。自現機APでは、シート状印画紙pは、処理液槽であるそれぞれ発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定化槽1C、1D、1E内(実質的に3槽構成の処理液槽1)をローラ搬送手段(参照記号ナシ)により順次搬送され、それぞれ、発色現像処理、漂白定着処理、安定化処理がなされる。前記各処理がなされたシート状印画紙pは、乾燥部6において乾燥されて機外に排出される。上記発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定化槽1Eの各処理液槽には、溶解槽2A、2B、2E、循環槽2C、2D及び固体処理剤を供給する固体処理剤供給装置3A、3B、3Eが設けてある。4は発色現像槽1A、安定化槽1Eに補充水を供給する補充水タンクである。
本発明に係る自動現像機は、搬送の線速度が100mm/秒以下であることが好ましく、より好ましくは27.8mm/秒〜80mm/秒、特に好ましくは27.8mm/秒〜50mm/秒である。
カラーペーパー用自動現像機の搬送では、カラーペーパーを最終サイズにカットしてから現像処理を行う方式(シート型搬送方式)と、ロール状のハロゲン化銀カラー写真感光材料で現像処理し、処理後に最終サイズにカットする方式(シネ型搬送方式)とがある。シネ型搬送方式は、画像間に2mm程度の感光材料の無駄が発生するため、シート型搬送方式が好ましい。
本発明に係る各処理液では、処理槽及び補充液槽で、液が空気と接触する面積(開口面積)はできるだけ小さい方が好ましい。例えば、開口面積(cm2)を槽中の液体槽(cm3)で割った値を開口率とすると、開口率は0.08(cm-1)以下が好ましく、更に好ましくは0.01(cm-1)以下である。
また、空気と接触する面積を小さくする為に、処理槽及び補充槽では液面に浮かぶ固体または液体の空気非接触手段を設けることが好ましい。具体的には、プラスチック製の浮きなどを液面に浮かべる方法や、処理液と混ざらず、また化学反応を起こさない液体で覆うことが好ましい。液体の例としては、流動パラフィン、液状飽和炭化水素などを用いることができる。
本発明においては、感光材料を搬送する際に前槽の処理液が次槽へ混入することを防止するために、混入防止板を取り付けたクロスオーバーラックの構造が好ましい。本発明に係る各処理液には、処理液の蒸発分に相当する水を供給する、いわゆる蒸発補正を行うことが好ましく、特に、発色現像液や漂白定着液に適用することが好ましい。
このような水の補充を行う具体的方法としては、特に制限はないが、中でも特開平1−254959号や同1−254960号公報に記載の漂白定着槽とは別のモニター水槽を設置し、モニター水槽内の水の蒸発量を求め、この水の蒸発量から漂白定着槽における水の蒸発量を算出し、この蒸発量に比例して漂白定着槽に水を補充する方法や液レベルセンサーやオーバーフローセンサーを用いた蒸発補正方法が好ましい。最も好ましい蒸発補正方法は、蒸発分に相当する水を予想して加えるもので、日本発明協会公開技報94−49925号1頁の右欄26行目〜同3頁左欄28行目に記載されているように自動現像機の運転時間、停止時間及び温調時間の情報に基づいて予め求められた係数により計算された加水量を添加するものである。また、蒸発量を減少させる工夫も必要であり、開口面積を少なくしたり、排気ファンの風量を調節することが要求される。例えば、カラー現像液の好ましい開口率は前記した通りであるが、他の処理液においても同様に開口面積を低下させることが好ましい。
蒸発量を減少させる手段として、特開平6−110171号記載の「処理槽の上部空間の湿度を80%RH以上に保持する」ことが特に好ましく、上記公報の図1、2に記載の蒸発防止ラック及びローラー自動洗浄機構を有することが特に好ましい。温調時の結露防止のために排気ファンが通常取付けられているが、好ましい排気量としては毎分0.1m3〜1m3であり、特に好ましくは、0.2〜0.4m2である。ハロゲン化銀カラー写真感光材料の乾燥条件も処理液の蒸発に影響する。乾燥方式としては、セラミック温風ヒーターを用いるのが好ましく、供給風量としては毎分4〜20m3が好ましく、特に6〜10m3が好ましい。セラミック温風ヒーターの加熱防止用サーモスタットは、伝熱によって動作させる方式が好ましく、取付け位置は、放熱フィンや伝熱部を通じて風下または風上に取り付けるのが好ましい。
以上で述べた自動現像機の処理槽には、必要に応じて、ヒーター、温度センサー、液面センサー、循環ポンプ、フィルター、スクイジー、窒素攪拌装置、エアー攪拌装置等を設けてもよい。
本発明の処理方法においては、発色現像工程、漂白定着工程または漂白工程及び定着工程、安定化工程またはリンス工程のそれぞれの処理槽にポンプを取り付けて液の循環経路を設けることは、液の活性度を維持し液温調の効率を上げるために有効な手段であり、各工程における処理液の循環量が50〜300ml/minであることが好ましい。
通常、処理使用液の補充に際しては補充ポンプが用いられるが、ベローズ式の補充ポンプが好ましい。また、補充方式としては、直接処理槽に処理液濃縮組成物を添加するとともに、希釈率に見合った水を処理槽に直接加えても良く、また補充タンク内で処理液濃縮組成物を溶解・希釈して補充液として補充しても良く、また補充タンク内で自動調製装置を用いて処理液濃縮組成物を自動的に溶解・希釈して補充液として補充しても良い。また、補充精度を向上させる方法としては、ポンプ停止時の逆流を防止するため、補充ノズルへの送液チューブの径を細くしておくことが有効である。好ましい内径としては1〜8mm、特に好ましい内径として2〜5mmである。
自動現像機には種々の部品材料が用いられ、好ましい材料を以下に記載する。
処理槽及び温調槽等のタンク材質は、変性PPO(変性ポリフェニレンオキサイド)、変性PPE(変性ポリフェニレンエーテル)樹脂が好ましい。変性PPOは、日本ジーイープラスチック社製「ノリル」、変性PPEは、旭化成工業製「ザイロン」、三菱瓦斯化学製「ユピエース」等が挙げられる。また、これらの材質は、処理ラック、クロスオーバー等の処理液に接触する可能性のある部位に適している。
処理部のローラー材質は、PVC(ポリ塩化ビニル)やPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、TPX(ポリメチルペンテン)等の樹脂が適している。また、これらの材質は、その他の処理液接触部にも使用することが可能である。尚、PE樹脂はブロー形成による補充タンクの材質にも好ましい。
処理部、ギヤ、スプロケット、軸受などの材質には、PA(ポリアミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、UHMPE(超高分子量ポリエチレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、LCP(全芳香族ポリエステル樹脂、液晶ポリマー)等の樹脂が適している。
PA樹脂は、66ナイロンや12ナイロン、6ナイロン等のポリアミド樹脂で、ガラス繊維や炭素繊維等を含有したものは、処理液による膨潤に対して強く、使用可能である。
また、MCナイロンの様な高分子量品やコンプレッション形成品は、繊維強化なしでも使用することが可能である。UHMPE樹脂は、未強化品が適しており、三井石油化学(株)製「リューブマ」、「ハイゼックス・ミリオン」、作新工業(株)製「ニューライト」、 旭化成工業(株)製「サンファイン」等が適している。分子量は、好ましくは100万以上、より好ましくは100万〜500万である。PPS樹脂は、ガラス繊維や炭素繊維強化のものが好ましい。LCP樹脂は、ICIジャパン(株)製「ビクトレックス」、住友化学(株)製「エコノール」、日本石油(株)製「ザイダー」、ポリプラスチック(株)製「ベクトラ」などが含まれる。特に、搬送ベルトの材質としては、特開平4−151656号記載の超高強力ポリエチレン繊維やポリフッ化ビニリデン樹脂が好ましい。スクイズローラー等の軟質材料としては、発泡塩化ビニル樹脂や発泡シリコン樹脂、発泡ウレタン樹脂が適している。発泡ウレタン樹脂としては東洋ポリマー(株)製「ルビセル」が挙げられる。配管の継手やアジテーションジェットパイプの継手、シール材などのゴム材質としては、EPDMゴム、シリコンゴム、バイトンゴムなどが好ましい。本発明に使用される処理液濃縮組成物は、各工程用の処理液濃縮組成物を個別に製品形態とするほかに、一組にまとめたカートリッジ形態で用いても良い。また、その場合はカートリッジを一括して装着できる装置を自動現像機が有していることが好ましい。
本発明の処理方法を適用できるハロゲン化銀カラー写真感光材料としては、支持体上にハロゲン化銀感光性層を有する多種多様の写真要素、例えば、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルム、カラーペーパー、並びにカラー映画フィルム等を挙げることができる。
本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光材料は、主に、支持体上に、イエロー色素形成カプラー含有青感光性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラー含有緑感光性含有ハロゲン化銀乳剤層、シアン色素形成カプラー含有赤感光性ハロゲン化銀乳剤層及び非感光性親水性コロイド層のそれぞれ少なくとも一層ずつからなる写真構成層を有する。前記イエロー色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はイエロー発色層として、前記マゼンタ色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はマゼンタ発色層として、及び前記シアン色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はシアン発色層として機能する。前記イエロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層に各々含有されるハロゲン化銀乳剤は、相互に異なる波長領域の光(例えば、青色領域、緑色領域及び赤色領域の光)に対して、感光性を有しているのが好ましい。感光材料は、イエロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層以外にも、所望により後述する非感光性親水性コロイド層として、アンチハレーション層、中間層及び着色層を有していてもよい。
以下、ハロゲン化銀カラー写真感光材料であるカラーペーパーの構成例を説明する。
本発明に係る感光材料に用いられるハロゲン化銀乳剤の組成は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀、塩沃化銀等任意のハロゲン組成を有するものであってもよいが、中でも塩化銀を95モル%以上含有する塩臭化銀、あるいは塩沃化銀の場合、本発明の効果が顕著となり好ましい。また、迅速処理性、処理安定性の観点からは、好ましくは97モル%以上、より好ましくは98〜99.9モル%の塩化銀を含有するハロゲン化銀乳剤が好ましい。
本発明に係る感光材料においては、高照度短時間露光における高濃度域での特性曲線の軟調化を軽減する観点から、臭化銀を高濃度に含有する部分を有するハロゲン化銀乳剤も好ましく用いることができる。この場合、高濃度に臭化銀を含有する部分は、ハロゲン化銀粒子にエピタキシー接合していても、いわゆるコア・シェル乳剤であってもよいし、完全な層を形成せず単に部分的に組成の異なる領域が存在するだけであってもよい。また、組成は連続的に変化してもよいし不連続に変化してもよい。臭化銀が高濃度に存在する部分は、ハロゲン化銀粒子の表面、あるいは結晶粒子の頂点であることが特に好ましい。
本発明に係る感光材料においては、高照度短時間の走査露光での軟調化を軽減する観点から、重金属イオンを含有させたハロゲン化銀粒子を用いることが好ましい。このような目的に用いることのできる重金属イオンとしては、例えば、鉄、イリジウム、白金、パラジウム、ニッケル、ロジウム、オスミウム、ルテニウム、コバルト等の第8〜10族金属や、カドミウム、亜鉛、水銀などの第12族遷移金属や、鉛、レニウム、モリブデン、タングステン、ガリウム、クロムの各イオンを挙げることができる。中でも鉄、イリジウム、白金、ルテニウム、ガリウム、オスミウムの金属イオンが好ましい。これらの金属イオンは、塩や錯塩の形態でハロゲン化銀乳剤に添加することができる。
前記重金属イオンが錯体を形成する場合には、その配位子またはイオンとしては、例えば、シアン化物イオン、チオシアン酸イオン、シアン酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、沃化物イオン、硝酸イオン、カルボニル、アンモニア等を挙げることができる。中でも、シアン化物イオン、チオシアン酸イオン、イソチオシアン酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン等が好ましい。
ハロゲン化銀粒子に上述の重金属イオンを含有させるためには、該重金属化合物をハロゲン化銀粒子の形成前、ハロゲン化銀粒子の形成中、ハロゲン化銀粒子の形成後等、物理熟成中の各工程における任意の時期で添加すればよい。また、添加においては、重金属化合物の溶液を粒子形成工程の全体或いは一部に亘って連続的に行うことができる。
前記重金属イオンをハロゲン化銀乳剤中に添加するときの量はハロゲン化銀1モル当り1×10-9モル以上、1×10-2モル以下がより好ましく、特に1×10-8モル以上、5×10-5モル以下が好ましい。
本発明に係る感光材料において、ハロゲン化銀粒子の形状は任意のものを用いることができる。好ましい一つの例は、(100)面を結晶表面として有する立方体である。また、米国特許第4,183,756号、同第4,225,666号、特開昭55−26589号、特公昭55−42737号や、ザ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィック・サイエンス(J.Photogr.Sci.)21、39(1973)等の文献に記載された方法等により、八面体、十四面体、十二面体等の形状を有する粒子をつくり、これを用いることもできる。さらに、双晶面を有する粒子を用いてもよい。
本発明に係る感光材料において、ハロゲン化銀粒子は単一の形状からなる粒子が好ましく用いられるが、単分散のハロゲン化銀乳剤を二種以上同一層に添加することが特に好ましい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子の粒径は、特に制限はないが、迅速処理性及び、感度や他の写真性能などを考慮すると、好ましくは0.1〜1.2μm、更に好ましくは0.2〜1.0μmの範囲である。この粒径は、粒子の投影面積か直径近似値を使って、これを測定することができる。粒子が実質的に均一形状である場合は、粒径分布は直径か投影面積として、これを表すことができる。
本発明に係る感光材料に用いられるハロゲン化銀粒子の粒径分布は、好ましくは変動係数が0.22以下、更に好ましくは0.15以下の単分散ハロゲン化銀粒子であり、特に好ましくは変動係数0.15以下の単分散乳剤を2種以上同一層に添加することである。ここでいう変動係数とは、粒径分布の広さを表す係数であり、下記式によって定義される。
変動係数=S/R
(ここで、Sは粒径分布の標準偏差、Rは平均粒径を表す。)
ここでいう粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合はその直径、また、立方体や球状以外の形状の粒子においては、その投影像を同面積の円像に換算したときの直径を表す。
ハロゲン化銀乳剤の調製装置、方法としては、当業界において公知の種々の方法を用いることができる。本発明に係る感光材料に用いられるハロゲン化銀乳剤は、酸性法、中性法、アンモニア法の何れの方法により得られたものであってもよい。ハロゲン化銀粒子は、一度に成長させたものであってもよいし、種粒子を調製した後、成長させたものでもよい。種粒子を調製する方法と粒子を成長させる方法は同じであっても、異なってもよい。
また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩を反応させる形式としては、順混合法、逆混合法、同時混合法、あるいはそれらの組合せた方法など、いずれでもよいが、同時混合法で得られたものが好ましい。更に、同時混合法の一形式として特開昭54−48521号等に記載されているpAgコントロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
また、特開昭57−92523号、同57−92524号等に記載の反応母液中に配置された添加装置から水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を供給する装置、ドイツ公開特許第2,921,164号等に記載された水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を連続的に濃度変化して添加する装置、特公昭56−501776号等に記載の反応器外に反応母液を取り出し、限外濾過法で濃縮することによりハロゲン化銀粒子間の距離を一定に保ちながら粒子形成を行なう装置などを用いてもよい。更に、必要で有ればチオエーテル等のハロゲン化銀溶剤を用いてもよい。また、メルカプト基を有する化合物、含窒素ヘテロ環化合物または増感色素のような化合物をハロゲン化銀粒子の形成時、または、粒子形成終了の後に添加して用いてもよい。
本発明に係る感光材料に用いられるハロゲン化銀乳剤は、金化合物を用いる増感法、カルコゲン増感剤を用いる増感法を組み合わせて用いることができる。ハロゲン化銀乳剤に適用するカルコゲン増感剤としては、例えば、イオウ増感剤、セレン増感剤、テルル増感剤などを用いることができるが、中でもイオウ増感剤が好ましい。イオウ増感剤としては、例えば、チオ硫酸塩、アリルチオカルバミドチオ尿素、アリルイソチアシアネート、シスチン、p−トルエンチオスルホン酸塩、ローダニン、無機イオウ等が挙げられる。イオウ増感剤の添加量としては、適用されるハロゲン化銀乳剤の種類や期待する効果の大きさなどにより変えることが好ましいが、概ねハロゲン化銀1モル当たり5×10-10〜5×10-5モルの範囲、好ましくは5×10-8〜3×10-5モルの範囲が好ましい。
金増感剤としては、例えば、塩化金酸、硫化金等の他各種の金錯体として添加することができる。用いられる配位子化合物としては、例えば、ジメチルローダニン、チオシアン酸、メルカプトテトラゾール、メルカプトトリアゾール等を挙げることができる。金化合物の使用量は、ハロゲン化銀乳剤の種類、使用する化合物の種類、熟成条件などによって一様ではないが、通常はハロゲン化銀1モル当たり1×10-4〜1×10-8モルであることが好ましい。更に好ましくは1×10-5〜1×10-8モルである。本発明に係るハロゲン化銀乳剤の化学増感法としては、還元増感法を用いてもよい。
本発明に係る感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤には、感光材料の調製工程中に生じるカブリを防止したり、保存中の性能変動を小さくしたり、現像時に生じるカブリを防止する目的で、公知のカブリ防止剤や安定剤を用いることができる。この様な目的に用いることのできる好ましい化合物の例として、特開平2−146036号公報明細書7ページ下欄に記載された一般式(II)で表される化合物を挙げることができ、さらに好ましい具体的な化合物としては、同公報の8ページに記載の(IIa−1)〜(IIa−8)、(IIb−1)〜(IIb−7)の化合物や、1−(3−メトキシフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、1−(4−エトキシフェニル)−5−メルカプトテトラゾール等の化合物を挙げることができる。これらの化合物は、その目的に応じて、ハロゲン化銀乳剤粒子の調製工程、化学増感工程、化学増感工程の終了時、塗布液調製工程などの工程で添加される。これらの化合物の存在下で化学増感を行う場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-5〜5×10-4モル程度の量で好ましく用いられる。化学増感終了時に添加する場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-6〜1×10-2モル程度の量が好ましく、1×10-5〜5×10-3モルがより好ましい。塗布液調製工程において、ハロゲン化銀乳剤層に添加する場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-6〜1×10-1モル程度の量が好ましく、1×10-5〜1×10-2モルがより好ましい。また、ハロゲン化銀乳剤層以外の構成層に添加する場合には、塗布被膜中の量が、1m2当り1×10-9〜1×10-3モル程度の量が好ましい。
本発明に係る感光材料には、イラジエーション防止やハレーション防止の目的で種々の波長域に吸収を有する染料を用いることができる。この目的で、公知の化合物をいずれも用いることができるが、特に、可視域に吸収を有する染料としては、特開平3−251840号公報308ページに記載のAI−1〜11の染料、及び特開平6−3770号公報明細書記載の染料、さらに特開平11−119379号公報に記載の染料が好ましく用いられ、赤外線吸収染料としては、特開平1−280750号公報の2ページ左下欄に記載の一般式(I)、(II)、(III)で表される化合物が好ましい分光特性を有し、ハロゲン化銀写真乳剤の写真特性への影響もなく、また残色による汚染もなく好ましい。
本発明に係る感光材料中に蛍光増白剤を添加することが、白地性改良の観点から好ましい。好ましく用いられる化合物としては、特開平2−232652号公報記載の一般式IIで示される化合物が挙げられる。
本発明に係る感光材料は、イエローカプラー、マゼンタカプラー、シアンカプラーに組み合わせて400〜900nmの波長域の特定領域に分光増感されたハロゲン化銀乳剤を含む層を有する。該ハロゲン化銀乳剤は一種または、二種以上の増感色素を組み合わせて含有する。
本発明に係る感光材料に用いられるハロゲン化銀乳剤の分光増感に用いる分光増感色素としては、公知の化合物をいずれも用いることができるが、青感光性増感色素としては、特開平3−251840号公報28ページに記載のBS−1〜8を単独でまたは組み合わせて好ましく用いることができる。緑感光性増感色素としては、同公報28ページに記載のGS−1〜5が好ましく用いられる。赤感光性増感色素としては同公報29ページに記載のRS−1〜8が好ましく用いられる。また、半導体レーザーを用いるなどして赤外光により画像露光を行う場合には、赤外感光性増感色素を用いる必要があるが、赤外感光性増感色素としては、特開平4−285950号公報6〜8ページに記載のIRS−1〜11の色素が好ましく用いられる。また、これらの赤外、赤、緑、青感光性増感色素に特開平4−285950号公報8〜9ページに記載の強色増感剤SS−1〜SS−9や特開平5−66515号公報15〜17ページに記載の化合物S−1〜S−17を組み合わせて用いるのが好ましい。これらの増感色素の添加時期としては、ハロゲン化銀粒子形成から化学増感終了までの任意の時期でよい。
増感色素の添加方法としては、メタノール、エタノール、フッ素化アルコール、アセトン、ジメチルホルムアミド等の水混和性有機溶媒や水に溶解して溶液として添加してもよいし、固体分散物として添加してもよい。
本発明に係る感光材料に用いられるカプラーとしては、発色現像主薬の酸化体とカップリング反応して340nmより長波長域に分光吸収極大波長を有するカップリング生成物を形成し得るいかなる化合物をも用いることができるが、特に代表的な物としては、波長域350〜500nmに分光吸収極大波長を有するイエロー色素形成カプラー、波長域500〜600nmに分光吸収極大波長を有するマゼンタ色素形成カプラー、波長域600〜750nmに分光吸収極大波長を有するシアン色素形成カプラーとして知られているものが代表的である。
本発明に係る感光材料に好ましく用いることのできるシアンカプラーとしては、ピロロトリアゾール系カプラーが好ましく用いられ、特開平5−313324号公報の一般式(I)または(II)で表されるカプラー及び特開平6−347960号公報の一般式(I)で表されるカプラー並びにこれらの特許に記載されている例示カプラーが特に好ましい。また、フェノール系、ナフトール系のシアンカプラーも好ましく、例えば、特開平10−333297号公報に記載の一般式(ADF)で表されるシアンカプラーが好ましい。上記以外のシアンカプラーとしては、欧州特許第488,248号明細書及び同第491,197A1号明細書に記載のピロロアゾール型シアンカプラー、米国特許第5,888,716号に記載の2,5−ジアシルアミノフェノールカプラー、米国特許第4,873,183号明細書、同第4,916,051号明細書に記載の6位に電子吸引性基、水素結合基を有するピラゾロアゾール型シアンカプラー、特に、特開平8−171185号公報、同8−311360号公報、同8−339060号公報に記載の6位にカルバモイル基を有するピラゾロアゾール型シアンカプラーも好ましい。
また、特開平2−33144号公報に記載のジフェニルイミダゾール系シアンカプラーの他に、欧州特許第333,185A2号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー(中でも具体例として列挙されたカプラー(42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)や特開昭64−32260号公報に記載された環状活性メチレン系シアンカプラー(中でも具体例として列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)、欧州特許第456,226A1号明細書に記載のピロロピラゾール型シアンカプラー、欧州特許第484,909号明細書に記載のピロロイミダゾール型シアンカプラーを使用することもできる。
また、これらのシアンカプラーのうち、特開平11−282138号公報に記載の一般式(I)で表されるピロロアゾール系シアンカプラーが特に好ましく、該特許の段落番号〔0012〕〜同〔0059〕の記載は例示シアンカプラー(1)〜(47)を含め、本願にそのまま適用され、本願の明細書の一部として好ましく取り込まれる。
本発明において、マゼンタ色画像形成層で用いるマゼンタカプラーとして、例えば、5−ピラゾロン系マゼンタカプラーやピラゾロアゾール系マゼンタカプラーが用いられるが、中でも色相や画像安定性、発色性等の点で特開昭61−65245号公報に記載されたような2級または3級アルキル基がピラゾロトリアゾール環の2、3または6位に直結したピラゾロトリアゾールカプラー、特開昭61−65246号公報に記載されたような分子内にスルホンアミド基を含んだピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147254号公報に記載されたようなアルコキシフェニルスルホンアミドバラスト基を持つピラゾロアゾールカプラーや欧州特許第226,849A号明細書や同第294,785A号明細書に記載されたような6位にアルコキシ基やアリールオキシ基をもつピラゾロアゾールカプラーの使用が好ましい。特に、マゼンタカプラーとしては特開平8−122984号公報に記載の一般式(M−I)で表されるピラゾロアゾールカプラーが好ましく、該特許の段落番号〔0009〕〜同〔0026〕はそのまま本願に適用され、本願の明細書の一部として取り込まれる。これに加えて、欧州特許第854,384号明細書、同第884,640号明細書に記載の3位と6位の両方に立体障害基を有するピラゾロアゾールカプラーも好ましく用いられる。
また、本発明に係る感光材料に好ましく用いることのできるイエローカプラーとしては、欧州特許第447,969A1号明細書に記載のアシル基に3〜5員の環状構造を有するアシルアセトアミド型イエローカプラー、欧州特許第482,552A1号明細書に記載の環状構造を有するマロンジアニリド型イエローカプラー、欧州特許第953,870A1号明細書、同第953,871A1号明細書、同第953,872A1号明細書、同第953,873A1号明細書、同第953,874A1号明細書、同第953,875A1号明細書等に記載のピロール−2または3−イル若しくはインドール−2または3−イルカルボニル酢酸アニリド系カプラー、米国特許第5,118,599号明細書に記載されたジオキサン構造を有するアシルアセトアミド型イエローカプラーが好ましく用いられる。その中でも、アシル基が1−アルキルシクロプロパン−1−カルボニル基であるアシルアセトアミド型イエローカプラー、アニリドの一方がインドリン環を構成するマロンジアニリド型イエローカプラーの使用が特に好ましい。これらのカプラーは、単独あるいは併用することができる。
本発明に係る感光材料に用いられるカプラーやその他の有機化合物を添加する方法として水中油滴型乳化分散法を用いる場合には、通常、沸点150℃以上の水不溶性高沸点有機溶媒に、必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳化分散する。分散手段としては、撹拌機、ホモジナイザー、コロイドミル、フロージェットミキサー、超音波分散機等を用いることができる。分散後、または、分散と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよい。カプラーを溶解して分散するために用いることのできる高沸点有機溶媒としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル類、トリクレジルホスフェート、トリオクチルフタレート等のリン酸エステル類、が好ましく用いられる。また高沸点有機溶媒の誘電率としては3.5〜7.0であることが好ましい。また二種以上の高沸点有機溶媒を併用することもできる。
また、高沸点有機溶媒を用いる方法に代えて、または高沸点有機溶媒と併用して、水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマー化合物を、必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機溶媒に溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー中に界面活性剤を用いて種々の分散手段により乳化分散する方法をとることもできる。この時用いられる水不溶性で有機溶媒可溶性のポリマーとしては、ポリ(N−t−ブチルアクリルアミド)等を挙げることができる。
写真用添加剤の分散や塗布時の表面張力調整のため用いられる界面活性剤として好ましい化合物としては、1分子中に炭素数8〜30の疎水性基とスルホン酸基またはその塩を含有するものが挙げられる。具体的には、特開昭64−26854号公報明細書記載のA−1〜A−11が挙げられる。また、アルキル基に弗素原子を置換した界面活性剤も用いることができる。
上記各カプラーには、形成された色素画像の光、熱、湿度等による褪色を防止するため褪色防止剤を併用することが好ましい。特に好ましい化合物としては、特開平2−66541号公報明細書3ページ記載の一般式I及びIIで示されるフェニルエーテル系化合物、特開平3−174150号公報記載の一般式IIIBで示されるフェノール系化合物特開平64−90445号公報記載の一般式Aで示されるアミン系化合物、特開昭62−182741号公報記載の一般式XII、XIII、XIV、XVで示される金属錯体が特にマゼンタ色素用として好ましい。また特開平1−196049号公報記載の一般式I′で示される化合物及び特開平5−11417号公報記載の一般式IIで示される化合物が特にイエロー、シアン色素用として好ましい。
発色色素の吸収波長をシフトさせる目的で、特開平4−114154号公報の9ページ左下欄に記載の化合物(d−11)、同号公報の10ページ左下欄に記載の化合物(A′−1)等の化合物を用いることができる。また、これ以外にも米国特許第4,774,187号に記載の蛍光色素放出化合物を用いることもできる。
本発明に係る感光材料には、現像主薬酸化体と反応する化合物を感光層と感光層の間の層に添加して色濁りを防止したり、またハロゲン化銀乳剤層に添加してカブリ等を改良したりすることが好ましい。このための化合物としてはハイドロキノン誘導体が好ましく、さらに好ましくは2、5−ジ−t−オクチルハイドロキノンのようなジアルキルハイドロキノンである。特に好ましい化合物は、特開平4−133056号公報記載の一般式IIで示される化合物であり、同号公報の13〜14ページ記載の化合物II−1〜II−14及び17ページ記載の化合物1が挙げられる。
本発明に係る感光材料中には、紫外線吸収剤を添加してスタチックカブリを防止したり、色素画像の耐光性を改良したりすることが好ましい。好ましい紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール類が挙げられ、特に好ましい化合物としては、特開平1−250944号公報記載の一般式D−3で示される化合物、特開昭64−66646号公報記載の一般式IIIで示される化合物、特開昭63−187240号公報記載のUV−1L〜UV−27L、特開平4−1633号公報記載の一般式Iで示される化合物、特開平5−165144号公報記載の一般式(I)、(II)で示される化合物が挙げられる。
本発明に係る感光材料には、バインダーとしてゼラチンを用いることが有利であるが、必要に応じてゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子のグラフトポリマー、ゼラチン以外のタンパク質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一あるいは共重合体のごとき合成親水性高分子物質等の親水性コロイドも用いることができる。
これらバインダーの硬膜剤としてはビニルスルホン型硬膜剤やクロロトリアジン型硬膜剤を単独または併用して使用することが好ましく、例えば、特開昭61−249054号、同61−245153号公報記載の化合物を使用することが好ましい。また、写真性能や画像保存性に悪影響するカビや細菌の繁殖を防ぐため、コロイド層中に特開平3−157646号公報記載のような防腐剤及び抗カビ剤を添加することが好ましい。また、感光材料の処理前あるいは処理後の表面物性を改良するため、保護層に特開平6−118543号公報や特開平2−73250号公報記載の滑り剤やマット剤を添加することが好ましい。
本発明に係る感光材料においては、イエロー色画像形成層、マゼンタ色画像形成層、シアン色画像形成層を、それぞれ少なくとも1層有していればよいが、必要に応じて複数の色画像形成層でユニットを形成してもよい。
本発明に係る感光材料には、イラジエーション防止やハレーション防止の目的で種々の波長域に吸収を有する染料を用いることができる。この目的で、公知の化合物をいずれも用いることができるが、特に、可視域に吸収を有する染料としては、特開平3−251840号308ページに記載のAI−1〜11の染料及び特開平6−3770号記載の染料が好ましく用いられる。
本発明に係る感光材料は、ハロゲン化銀乳剤層のうち最も支持体に近いハロゲン化銀乳剤層より支持体に近い側に少なくとも1層の耐拡散性化合物で着色された親水性コロイド層を有することが好ましい。着色物質としては染料またはそれ以外の有機、無機の着色物質を用いることができる。
本発明に係る感光材料は、ハロゲン化銀乳剤層のうち最も支持体に近いハロゲン化銀乳剤層より支持体に近い側に少なくとも1層の着色された親水性コロイド層を有することが好ましく、該層に白色顔料を含有していてもよい。例えばルチル型二酸化チタン、アナターゼ型二酸化チタン、硫酸バリウム、ステアリン酸バリウム、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、カオリン等を用いることができるが、種々の理由から、中でも二酸化チタンが好ましい。白色顔料は処理液が浸透できるような例えばゼラチン等の親水性コロイドの水溶液バインダー中に分散される。白色顔料の塗布付量は好ましくは0.1g/m2〜50g/m2の範囲であり、更に好ましくは0.2g/m2〜5g/m2の範囲である。
支持体と、支持体から最も近いハロゲン化銀乳剤層との間には、白色顔料含有層の他に必要に応じて下塗り層、あるいは任意の位置に中間層等の非感光性親水性コロイド層を設けることができる。
本発明に係る感光材料中には、蛍光増白剤を添加することで白地性をより改良でき好ましい。蛍光増白剤は、紫外線を吸収して可視光の蛍光を発することのできる化合物であれば特に制限はないが、分子中に少なくとも1個以上のスルホン酸基を有するジアミノスチルベン系化合物であり、これらの化合物には増感色素の感光材料外への溶出を促進する効果もあり好ましい。他の好ましい一つの形態は、蛍光増白効果を有する固体微粒子化合物である。
本発明に係る感光材料において、ハロゲン化銀乳剤層は支持体上に積層塗布されるが支持体からの順番はどのような順番でもよい。この他に必要に応じ中間層、フィルター層、保護層等を配置することができる。
本発明に係る感光材料中には、紫外線吸収剤を添加してスタチックカブリを防止したり色素画像の耐光性を改良することが好ましい。好ましい紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール類が挙げられ、特に好ましい化合物としては特開平1−250944号記載の一般式D−3で示される化合物、特開昭64−66646号記載の一般式IIIで示される化合物、特開昭63−187240号記載のUV−1L〜UV−27L、特開平4−1633号記載の一般式Iで示される化合物、特開平5−165144号記載の一般式(I)、(II)で示される化合物が挙げられる。
本発明に係る感光材料には、油溶性染料や顔料を含有すると白地性が改良され好ましい。油溶性染料の代表的具体例は、特開平2−842号8ページ〜9ページに記載の化合物1〜27が挙げられる。
本発明のハロゲン化銀感光材料に用いられるステイン防止剤やその他の有機化合物を添加するのに水中油滴型乳化分散法を用いる場合には、通常、沸点150℃以上の水不溶性高沸点有機溶媒に、必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳化分散する。分散手段としては、撹拌機、ホモジナイザー、コロイドミル、フロージェットミキサー、超音波分散機等を用いることができる。分散後、または、分散と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよい。ステイン防止剤等を溶解して分散するために用いることのできる高沸点有機溶媒としては、トリクレジルホスフェート、トリオクチルホスフェート等のリン酸エステル類、トリオクチルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド類が好ましく用いられる。また、高沸点有機溶媒の誘電率としては3.5〜7.0であることが好ましい。また二種以上の高沸点有機溶媒を併用することもできる。
本発明に係る感光材料に用いられる写真用添加剤の分散や塗布時の表面張力調整のため用いられる界面活性剤として好ましい化合物としては、1分子中に炭素数8〜30の疎水性基とスルホン酸基またはその塩を含有するものが挙げられる。具体的には特開昭64−26854号記載のA−1〜A−11が挙げられる。またアルキル基に弗素原子を置換した界面活性剤も好ましく用いられる。これらの分散液は通常ハロゲン化銀乳剤を含有する塗布液に添加されるが、分散後塗布液に添加されるまでの時間、及び塗布液に添加後塗布までの時間は短いほうがよく各々10時間以内が好ましく、3時間以内、20分以内がより好ましい。
本発明に係る感光材料に用いる支持体としては、どのような材質を用いてもよく、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレートで被覆した紙、天然パルプや合成パルプからなる紙支持体、塩化ビニルシート、白色顔料を含有してもよいポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート支持体、バライタ紙などを用いることができる。なかでも、原紙の両面に耐水性樹脂被覆層を有する支持体が好ましい。耐水性樹脂としてはポリエチレンやポリエチレンテレフタレートまたはそれらのコポリマーが好ましい。
紙の表面に耐水性樹脂被覆層を有する支持体は、通常、50〜300g/m2の質量を有する表面の平滑なものが用いられるが、プルーフ画像を得る目的に対しては、取り扱いの感覚を印刷用紙に近づけるため、130g/m2以下の原紙が好ましく用いられ、更に70〜120g/m2の原紙が好ましく用いられる。
本発明に用いられる支持体としては、ランダムな凹凸を有するものであっても平滑なものであっても好ましく用いることができる。
支持体に用いられる白色顔料としては、無機及び/または有機の白色顔料を用いることができ、好ましくは無機の白色顔料が用いられる。例えば硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケイ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等が挙げられる。白色顔料は好ましくは硫酸バリウム、酸化チタンである。
支持体の表面の耐水性樹脂層中に含有される白色顔料の量は、鮮鋭性を改良するうえで13質量%以上が好ましく、更には15質量%が好ましい。
本発明に係る紙支持体の耐水性樹脂層中の白色顔料の分散度は、特開平2−28640号に記載の方法で測定することができる。この方法で測定したときに、白色顔料の分散度が前記公報に記載の変動係数として0.20以下であることが好ましく、0.15以下であることがより好ましい。
本発明に用いられる両面に耐水性樹脂層を有する紙支持体の樹脂層は、1層であってもよいし、複数層からなってもよい。複数層とし、乳剤層と接する方に白色顔料を高濃度で含有させると鮮鋭性の向上が大きく好ましい。
また支持体の中心面平均粗さ(SRa)の値が0.15μm以下、更には0.12μm以下であるほうが光沢性がよいという効果が得られより好ましい。
本発明に係る感光材料は、必要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外線照射、火炎処理等を施した後、直接または下塗層(支持体表面の接着性、帯電防止性、寸度安定性、耐摩擦性、硬さ、ハレーション防止性、摩擦特性またはその他の特性を向上するための1または2以上の下塗層)を介して塗布されていてもよい。
ハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料の塗布に際して、塗布性を向上させるために増粘剤を用いてもよい。塗布法としては2種以上の層を同時に塗布することのできるエクストルージョンコーティング及びカーテンコーティングが特に有用である。
次いで、ハロゲン化銀カラー写真感光材料であるカラーフィルムの代表的構成要素を説明する。
カラーフィルムの代表的構成要素に関しては、例えば、下記のリサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す)にその詳細が記載されており、参考にすることができる。
ハロゲン化銀乳剤は、例えば、RDNo.17643、22〜23頁(1979年12月)の「1.乳剤製造法(Emulsion preparation and types)」、及びRDNo.18716、648頁、グラキデ著「写真の物理と化学」ポールモンテル社刊(P.Glkides,Chimie et Physique Photographique,Paul Montel,1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレス社刊(G.F.Dauffin,Photographic Emulsion Chemistry Focal Press 1966)、ゼリクマン等著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman etal,Making and coating Photographic Emulsion, Focal Press 1964)などに記載された方法を用いて調製することができる。乳剤は、米国特許3,574,628号、同3,665,394号及び英国特許1,413,748号などに記載された単分散乳剤も好ましい。
ハロゲン化銀乳剤には物理熟成、化学熟成及び分光増感を行うことができる。このような工程で使用される添加剤は、RDNo.17643、RDNo.18716及びRDNo.308119(それぞれ、以下、RD17643、RD18716及びRD308119と略す。)に記載されている。下記にその記載箇所を示す。なお、下記に記載の各数値は、記載されている頁を表す。
〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕
化学増感剤 996 D−A項 23 648
分光増感剤 996 IV−A−A、
B、C、D、 23〜24 648〜649
H、I、J項
強色増感剤 996 IV−A−E、J項
23〜24 648〜649
カブリ防止剤 998 VI 24〜25 649
安定剤 998 VI 24〜25 649
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料に使用できる公知の写真用添加剤も、上記RDに記載されている。以下に関連のある記載箇所を示す。
〔項目〕 〔RD308119の頁〕〔RD17643〕〔RD18716〕
色濁り防止剤 1002VII−I項 25 650
色素画像安定剤 1001VII−J項 25
増白剤 998V 24
紫外線吸収剤 1003VD−I項、
XD−C項 25〜26
光吸収剤 1003VIII 25〜26
光散乱剤 1003VIII
フィルター染料 1003VIII 25〜26
バインダー 1003IX 26 651
スタチック防止剤1006XIII 27 650
硬膜剤 1004X 26 651
可塑剤 1006XII 27 650
潤滑剤 1006XII 27 650
活性剤・塗布助剤1005XI 26〜27 650
マット剤 1007XVI
現像剤(ハロゲン化銀カラー写真感光材料に含有)
1001XXB項
本発明に係る感光性層には、種々のカプラーを使用することが出来、その具体例は、上記RDに記載されている。以下に関連のある記載箇所を示す。
〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕
イエローカプラー 1001VII−D項 VIIC〜G項
マゼンタカプラー 1001VII−D項 VIIC〜G項
シアンカプラー 1001VII−D項 VIIC〜G項
カラードカプラー 1002VII−G項 VIIG項
DIRカプラー 1001VII−F項 VIIF項
BARカプラー 1002VII−F項
その他の有用残基放出 1001VII−F項
カプラー
アルカリ可溶カプラー 1001VII−E項
上記各添加剤は、RD308119XIVに記載されている分散法などにより、添加することができる。
本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光材料には、前述RD308119VII−K項に記載されているフィルター層や中間層等の補助層を設けることもできる。
本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光材料は、前述RD308119VII−K項に記載されている順層、逆層、ユニット構成等の様々な層構成をとることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《ハロゲン化銀カラー写真感光材料の作製》
下記の方法に従って、反射観賞用のハロゲン化銀カラー写真感光材料であるカラーペーパーを作製した。
紙基材の両面に高密度ポリエチレンをラミネートして紙支持体とし、各乳剤層を塗布する側には、表面処理を施したアナターゼ型酸化チタンの分散物(含有量は15質量%)を含有する溶融ポリエチレンをラミネートし、反射支持体Aを作製した。この反射支持体Aをコロナ放電処理した後、ゼラチン下塗層を設け、さらに以下に示す構成の各構成層を塗設してカラーペーパーを作製した。
上記試料の作製において、硬膜剤として(H−1)、(H−2)を添加した。塗布助剤としては、界面活性剤(SU−2)、(SU−3)を添加し、表面張力を調整した。又各層にF−1を全量が0.04g/m2となるように添加した。
Figure 2006259496
Figure 2006259496
なお、表3、表4に記載の各添加剤の詳細は、以下の通りである。
SU−1:トリ−i−プロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム
SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)・ナトリウム
SU−3:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,5,5,−オクタフルオロペンチル)・ナトリウム
DBP:ジブチルフタレート
DNP:ジノニルフタレート
DOP:ジオクチルフタレート
DIDP:ジ−i−デシルフタレート
H−1:テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン
H−2:2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン・ナトリウム
HQ−1:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン
HQ−2:2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノン
HQ−3:2,5−ジ−sec−テトラデシルハイドロキノン
HQ−4:2−sec−ドデシル−5−sec−テトラデシルハイドロキノン
HQ−5:2,5−ジ〔(1,1−ジメチル−4−ヘキシルオキシカルボニル)ブチル〕ハイドロキノン
画像安定剤A:p−t−オクチルフェノール
画像安定剤B:ポリ(t−ブチルアクリルアミド)
Figure 2006259496
Figure 2006259496
Figure 2006259496
Figure 2006259496
Figure 2006259496
(ハロゲン化銀乳剤の調製)
〈青感性ハロゲン化銀乳剤の調製〉
平均粒径0.71μm、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤であるEMP−1を、常法に従い調製した。次に、平均粒径0.64μm、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤であるEMP−1Bを、常法に従い調製した。
上記EMP−1に対し、下記化合物を用い、感度−カブリの関係が最適になる様に化学増感を行った。また、EMP−1Bに対しても同様に感度−カブリの関係が最適になる様に化学増感した後、それぞれ増感されたEMP−1とEMP−1Bを銀量で1:1の比率で混合し、青感性ハロゲン化銀乳剤(Em−B)を調製した。
チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX
塩化金酸 0.5mg/モルAgX
安定剤:STAB−1 3×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−2 3×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−3 3×10-4モル/モルAgX
増感色素:BS−1 4×10-4モル/モルAgX
増感色素:BS−2 1×10-4モル/モルAgX
〈緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製〉
平均粒径0.40μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分散立方体乳剤であるEMP−2を、常法に従い調製した。次に平均粒径0.50μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分散立方体乳剤であるEMP−2Bを、常法に従い調製した。
上記EMP−2に対し、下記化合物を用い、感度−カブリの関係が最適になる様に化学増感を行った。またEMP−2Bに対しても同様に、感度−カブリの関係が最適になる様に化学増感した後、それぞれ増感されたEMP−2とEMP−2Bを銀量で1:1の比率で混合し、緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em−G)を調製した。
チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX
塩化金酸 1.0mg/モルAgX
安定剤:STAB−1 3×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−2 3×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−3 3×10-4モル/モルAgX
増感色素:GS−1 4×10-4モル/モルAgX
〈赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製〉
平均粒径0.40μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分散立方体乳剤であるEMP−3を、常法に従い調製した。また平均粒径0.38μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分散立方体乳剤であるEMP−3Bを、常法に従い調製した。
上記EMP−3に対し、下記化合物を用い、感度−カブリの関係が最適になる様に化学増感を行った。またEMP−3Bに対しても同様に、感度−カブリの関係が最適になる様に化学増感した後、それぞれ増感されたEMP−3とEMP−3Bを銀量で1:1の比率で混合し、赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em−R)を調製した。
チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX
塩化金酸 2.0mg/モルAgX
安定剤:STAB−1 3×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−2 3×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−3 3×10-4モル/モルAgX
増感色素:RS−1 1×10-4モル/モルAgX
増感色素:RS−2 1×10-4モル/モルAgX
上記各ハロゲン化銀乳剤の調製に使用した各化合物の詳細は、以下の通りである。
STAB−1:1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
STAB−2:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール
STAB−3:1−(4−エトキシフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
また赤感光性ハロゲン化銀乳剤には、SS−1をハロゲン化銀1モル当り2.0×10-3モル添加した。
Figure 2006259496
《処理液の調製》
発色現像液、漂白定着液及び安定化液のタンク液及び補充液を、下記のようにして調製した。
〔発色現像液:1L当たり〕
タンク液 補充液
ポリエチレングリコール#4000 15.0g 15.0g
p−トルエンスルホン酸ナトリウム 10.0g 10.0g
塩化カリウム 4.0g −
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸 6.0g 12.0g
N,N−ビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミンジナトリウム塩
4.0g 8.0g
炭酸カリウム 33.0g 33.0g
ジエチレントリアミン五酢酸 11.0g 11.0g
pH 10.05 11.00
水を加えて1Lとし、pHは水酸化カリウムまたは50%硫酸を用いて調整した。
〔漂白定着液:1L当たり〕
タンク液=補充液
亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 100.0g
チオ硫酸アンモニウム 120.0g
エチレンジアミン4酢酸鉄アンモニウム 75.0g
酢酸 10.0g
水を加えて1Lとし、pHは硫酸またはアンモニア水で、補充液はpH5.0に、タンク液は6.3に調整した。
〔安定化液:1L当たり〕
(安定化液1の調製)
タンク液=補充液
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3ナトリウム 3.0g
エチレンジアミン四酢酸 1.5g
o−フェニルフェノール 0.1g
亜硫酸ナトリウム 0.5g
チノパールSFP(チバガイギー製) 0.6g
pH 7.5
水を加えて1Lとし、pHはアンモニア水溶液または50%硫酸を用いて調整して、安定化液1を調製した。
(安定化液2〜20の調製)
上記安定化液1に、表5に記載の一般式(I)で表される各化合物を4mmol/Lずつ添加し、さらに同じく表5記載のノニオン界面活性剤の添加量を変化させて安定化液の表面張力を表5に記載の値に調整した以外は同様にして、安定化液2〜20を調製した。
なお、安定化液18に記載の比較化合物は、ジアミノスチルベン構造を有するBLANKOPHOR REU(バイエル社製、蛍光増白剤)である。
また、表5に記載の界面活性剤XおよびYは、いずれもカチオン性界面活性剤であり、以下の通りである。
界面活性剤X:コータミン24P(花王製)
界面活性剤Y:アデカミンSF(旭電化製)
《現像処理》
次に、上記調液した各処理液を用いて、以下の条件で現像処理を行った。
現像のランニング処理は、図1に示した自動現像機を用いて行った。市販のカラーネガフィルムを用い標準的なデーライトシーンを撮影、現像処理を行った後、この現像処理したカラーネガフィルムを介して露光を行ったコニカミノルタQAペーパー センチュリア フォー デジタル(コニカミノルタフォトイメージング社製)を用いて、まずは安定化液1を用いた現像処理を行い、1.5Rに達するまで1日当たり0.2R相当の処理量でランニング処理を行って安定化収斂液1を得た。尚、本発明でいう1R(ラウンド)とは、安定化補充液のトータル補充量がタンク容量の1倍量となることを意味する。安定化液2〜20についても同様のランニング処理を行って安定化収斂液2〜20を得た。
(処理条件)
処理工程 処理温度 処理時間 タンク容量 補充量
(℃) (秒) (L) (ml/m2
発色現像 39.8 22 15.5 50
漂白定着 36.8 22 15.2 40
安定化−1 33.0 22 15.0
安定化−2 33.0 22 15.0
安定化−3 33.0 22 15.0 150
乾燥 75.0 22
《各特性の評価》
(裏面ステイン耐性および安定化処理液の析出耐性の評価)
上記安定化収斂液1〜20で処理して得られたそれぞれの画像試料を、70℃、90%RHの恒温槽中で14日間保存した後、各試料裏面のステインについて経時での評価を行った。
ステインの評価は、国際規格ISO5の濃度測定光学系を備えた濃度計を用いて行い、青フィルター光(ステータスA)を用いて保存前試料の裏面の青フィルター光濃度すなわちDmin(B)を測定した。次いで、保存開始から7日目及び14日目についても同様にしてDmin(B)を測定し、保存前試料のDmin(B)から保存7日目及び14日目の各Dmin(B)との濃度差ΔDmin(B)を求め、これを裏面ステイン耐性の尺度とした。
また、収斂状態にある安定化収斂液1〜20の最終槽の液をそれぞれ100mlサンプリングし、液中沈殿物および濁り等の目視観察を行ない、下記の基準に基づいて安定化処理液の析出耐性の評価を行なった。
××:液濁りが見られ、沈殿物の浮遊が容易に確認される
×:液濁りや液中での微量な沈澱物の発生が確認される
△:液濁りは認められるが、沈殿物の発生はない
○:僅かな液濁りが認められる
◎:収斂液は澄明であり、沈殿物の発生も認められない
以上により得られた結果を、表5に示す。
Figure 2006259496
表5に記載の結果より明らかな様に、一般式(I)で表される化合物及び界面活性剤を含まず表面張力が70mN/mである安定化収斂液1では、裏面ステインの発生があり、また安定化液の析出耐性が低い。これに対し、界面活性剤を含有する安定化収斂液2では、やや析出耐性の向上は認められるものの、裏面ステイン耐性は著しく低いままである。また、一般式(I)で表される化合物のみを用いた安定化収斂液3では、裏面ステインの発生がやや低減傾向にはあるが、安定化液の析出耐性が著しく低い。
これに対し、一般式(I)で表される化合物を含有し、表面張力が、30mN/m以上、55mN/m以下の範囲にある本発明の安定化収斂液は、裏面ステイン耐性に優れ、かつ安定化処理液の析出耐性に優れていることが分かる。一般式(I)で表される化合物を含有していても、表面張力が60mN/mである安定化収斂液4、表面張力が25mN/mである安定化収斂液11では、安定化液の析出耐性が低いことが分かる。
また、本発明の水準の中でも、カチオン性界面活性剤を用いた安定化収斂液19、20に対し、界面活性剤として非イオン性界面活性剤を用いた安定化収斂液5〜10、12〜17は、安定化液の析出耐性がより優れていることが分かる。
また、本発明に係る一般式(I)で表される化合物に代えて、比較化合物(蛍光増白剤)を用いた安定化収斂液18は、初期段階での裏面ステイン耐性が大きく劣化していることが分かる。
実施例2
実施例1に記載の現像処理において、発色現像液、漂白定着液のタンク液及び補充液のは同様のものを使用し、表6に記載の一般式(I)で表される化合物をそれぞれ4mmol/Lずつ添加し、さらにアニオン界面活性剤の添加量を、表6に記載の表面張力値となる様に適宜調整した安定化液21〜46を用いた以外は同様にして、実施例1に記載の方法と同様にしてランニング処理を行って安定化収斂液21〜46を得て、更に実施例1で調製した安定化収斂液1、19、20を加えて、実施例1に記載の方法と同様にして、裏面ステイン耐性および安定化処理液の析出耐性の評価を行った。
得られた結果を、表6に示す。
Figure 2006259496
表6に記載の結果より明らかな様に、一般式(C)〜(E)で表される界面活性剤を用いても、実施例1の表5に記載の結果と同様に、一般式(I)で表される化合物を含有し、表面張力が、30mN/m以上、55mN/m以下の範囲にある本発明の安定化収斂液は、裏面ステイン耐性に優れ、かつ安定化処理液の析出耐性に優れていることが分かる。
また、本発明の水準の中でも、カチオン性界面活性剤を用いた安定化収斂液に対し、界面活性剤として非イオン性界面活性剤を用いた安定化収斂液は、安定化液の析出耐性がより優れていることが分かる。
実施例3
実施例1で調製した安定化収斂液4、5、6、8、19、20と、実施例2で調製した安定化収斂液24、26、28、29、30の100mlを、それぞれビーカーに入れ、そこに塩化ビニル製プレートを挿入した。これらの各収斂液を35℃、65%RHの恒温槽中で7日間保存した後、少量処理時に自動現像機タンク槽内で処理液が長期間滞留したことを相定して、各安定化液の液状態を目視観察し、下記の基準に従って保存性評価を行なった。
×:安定化液に濁りが認められ、塩化ビニルプレートと液との界面にゲル状物質が発生している
△:安定化液が保存前に比べて着色し、僅かな液濁りが認められる
○:安定化液が保存前に比べて僅かに着色している
以上により得られた結果を、表7に示す。
Figure 2006259496
表7に記載の結果より明らかな様に、安定化収斂液の表面張力が55mN/mより大きい水準では、保存による界面張力の上昇が大きい。
また、カチオン性界面活性剤では、界面張力が本発明で規定する範囲内であっても、保存性(析出耐性、液濁り耐性)でアニオン性界面活性剤あるいは非イオン性界面活性剤に対し劣ることが分かる。
実施例4
実施例1に記載の現像処理で用いた安定化液において、例示化合物II−1−2を表8に記載の量添加し、更に非イオン界面活性剤(例示化合物A−2)の添加により表面張力値を40mN/mとした以外は同様にして安定化液47〜58を調製した。
これら安定化液の収斂液は1.5Rに達するまで1日当たり0.05R相当の処理量とした以外は実施例1に記載の方法と同様にしてランニング処理を行って得た。
そして、発色現像液、漂白定着液のタンク液及び補充液は実施例1に記載のと同様のものを使用し、実施例1に記載の方法と同様にして、裏面ステイン耐性および安定化処理液の析出耐性の評価を行った。
得られた結果を、表8に示す。
Figure 2006259496
表8に記載の結果より明らかな様に、例示化合物II−1−2の添加量を0.5mmol〜20mmolの範囲とした安定化液で、裏面ステイン耐性および安定化処理液の析出耐性に優れた効果を発揮することが分かる。
実施例5
実施例1に記載の現像処理で用いた安定化液において、表9に記載の一般式(I)で表される化合物をそれぞれ4mmol/Lずつ添加し、更にアニオン性界面活性剤(例示化合物C−21)を添加して、表面張力値を45mN/mとした以外は同様にして安定化液59〜68を調製した。
これら安定化液の収斂液は1.5Rに達するまで1日当たり0.03R相当の処理量とした以外は実施例1に記載の方法と同様にしてランニング処理を行って得た。
そして、発色現像液、漂白定着液のタンク液及び補充液は実施例1に記載のと同様のものを使用し、実施例1に記載の方法と同様にして、裏面ステイン耐性および安定化処理液の析出耐性の評価を行った。
得られた結果を、表9に示す。
Figure 2006259496
表8に記載の結果より明らかな様に、安定化液に本発明に係る一般式(I)で表される化合物の中でも、一般式(II−1)〜(II−4)で表される化合物を用いることにより、処理液低下に伴う裏面ステイン耐性及び析出耐性がよりいっそう向上していることが分かる。
自動現像機とカラーペーパーへの焼付機とが一体になったカラーペーパー用自動現像機の一例を示す全体構成図である。
AP カラーペーパー用の自動現像機
B 写真焼付機
C 補充液部
E 露光部
p シート状印画紙
1A 発色現像槽
1B 漂白定着槽
1C、1D、1E、1F 安定化槽(リンス槽)
2A、2B、2E 溶解槽
2C、2D 循環槽
3A、3B、3E 固体処理剤供給装置
4 補充水タンク
6 乾燥部

Claims (8)

  1. ハロゲン化銀カラー写真感光材料を、発色現像工程、漂白定着工程または漂白及び定着工程、安定化工程またはリンス工程、及び乾燥工程を経て処理するハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、該安定化工程で用いる安定化液または該リンス工程で用いるリンス液が、下記一般式(I)で表される化合物を含有し、かつ該安定化液または該リンス液の表面張力が、30mN/m以上、55mN/m以下であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
    Figure 2006259496
    〔式中、A1、A2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アリール基、ヘテロ環基またはアルキル基を表し、Yは水素原子、チオール基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシルアミノ基、−NR12、−SR3または−OR3を表し、W1は単結合手、−O−、−S−または−NR4−を表し、W2は−O−、−S−または−NR4−を表す。R1、R2、R3、R4はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R1とR2、R4とA1、及びR4とA2はそれぞれ互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(I)で表される分子内には、アゾ基またはジアミノスチルベン構造を有することはない。〕
  2. 前記一般式(I)で表される化合物の含有量が、0.2ミリモル/L以上、20.0ミリモル/L以下であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
  3. 前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(II)または(III)で表される化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
    Figure 2006259496
    〔式中、X1、X2、Y1及びY2は、それぞれ独立に−N(R1)R2、−OR3、−SR3、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアミノ基またはハロゲン原子を表し、Z1及びZ2はそれぞれ−NR4−、−O−または−S−を表し、Lはアリーレン基、アルキレン基、アルケニレン基またはヘテロ環基を表し、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R3はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R4は水素原子、アリール基、ヘテロ環基またはアルキル基を表す。R1及びR2は結合して含窒素へテロ環を形成してもよい。ただし、一般式(II)で表される分子内には、アゾ基またはジアミノスチルベン構造を有することはない。〕
    Figure 2006259496
    〔式中、L12及びL13はそれぞれ同じでも異なっていても良く、アリール基またはヘテロ環基を表し、Qは水素原子、チオール基、カルボキシル基、スルホ基、−NR56、−OR7、ヒドロキシルアミノ基またはハロゲン原子を表し、R5、R6、R7はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ基を表す。R5とR6は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(III)で表される分子内には、−SO3M、−CO2Mまたは−OHで表される基を少なくとも1つ含有し、ここでMは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはピリジニウムを表す。なお、一般式(III)で表される分子内には、アゾ基またはジアミノスチルベン構造を有することはない。〕
  4. 前記一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(II−1)〜(II−4)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
    Figure 2006259496
    〔式中、R11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L1はフェニレン基またはナフチレン基を表す。R11〜R18のうち、3個以上はアリール基である。また、R11とR12、R13とR14、R15とR16、R17とR18は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(II−1)で表される分子内には、−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。さらに一般式(II−1)で表される化合物では、分子内に−N=N−で表される基またはジアミノスチルベン構造を含有しない。〕
    Figure 2006259496
    〔式中、R21〜R28はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L2はフェニレン基、ナフチレン基、アルキレン基またはヘテロ環基を表す。Raはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Rbは水素原子、アルキル基またはアリール基を表す。R21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(II−2)で表される化合物では、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。さらに、一般式(II−2)で表される化合物は、分子内に−N=N−またはジアミノスチルベン構造を含有しない。〕
    Figure 2006259496
    〔式中、R31〜R34はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。L3はフェニレン基、ナフチレン基、アルキレン基またはヘテロ環基を表す。A31、A32は、それぞれ独立にアルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基またはヒドロキシルアミノ基を表す。R35、R36はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R31とR32、R33とR34は互いに結合して環を形成してもよい。ただし、一般式(II−3)で表される化合物は、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。さらに、一般式(II−3)で表される化合物は、分子内に−N=N−で表される基を含有しない。〕
    Figure 2006259496
    〔式中、L4はフェニレン基、ナフチレン基またはアルキレン基を表す。X1は酸素原子または硫黄原子を表し、X2は酸素原子、硫黄原子または−NH−を表す。A41、A42、A43、A44はそれぞれ独立にアルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、ヒドロキシルアミノ基または−NR4142(R41、R42はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R41とR42が互いに結合して環を形成してもよい)を表す。ただし、一般式(II−4)で表される化合物は、分子内に−SO3M、−CO2M、−OHで表される基を少なくとも1つ含有する。ここで、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。更に、一般式(II−4)で表される化合物は、分子内に−N=N−で表される基またはジアミノスチルベン構造を含有しない。〕
  5. 前記安定化液またはリンス液が、界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
  6. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤またはアニオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項5記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
  7. 前記非イオン性界面活性剤が、下記一般式(A)または(B)で表される化合物であることを特徴とする請求項6記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
    一般式(A)
    1O(A1O)n12
    〔式中、R1、R2はそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル基を表し、A1は炭素数2または3のアルキレン基を表す。n1は1〜10の整数を表す。〕
    一般式(B)
    3O(A2O)n2(B2O)m2
    〔式中、R3は炭素数5〜25のアルキル基またはアルケニル基を表し、A2、B2はそれぞれ炭素数2または3のアルキレン基を表す。n2、m2はそれぞれ0または4〜33の整数を表し、n2とm2が同時に0であることはない。〕
  8. 前記アニオン性界面活性剤が、下記一般式(C)〜(E)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
    Figure 2006259496
    〔式中、R1はアルキル基またはアルケニル基を表し、R2は水素原子、アルキル基またはヒドロキシアルキル基を表し、R3及びR4は独立に水素原子、水酸基、アルキル基または−COOM4(M4は水素原子またはアルカリ金属原子を表す)を表し、Xは−CO−または−SO2−を表し、Yは−O−、−S−または−CONR5−(R5は水素原子、アルキル基またはヒドロキシアルキル基を表す)を表し、M3は水素原子またはアルカリ金属原子を表し、kは0または1、m1は0〜2の整数、n1は1〜3の整数を表す。〕
    一般式(D)
    6−(O)xSO36
    〔式中、R6は脂肪族基、脂環式基、芳香族基またはヘテロ環基を表し、xは0または1を表し、M6はカチオンを表す。〕
    Figure 2006259496
    〔式中、R1は炭素原子数1ないし2のアルキル基、または水素原子を表し、R2は置換または未置換の炭素原子数1ないし3のアルキル基、スルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、または水素原子を表し、R3は水素原子または水酸基を表す。pは0〜2の整数、rは1〜3の整数を表す。Aはベンゼン環の任意の位置の水素原子に置換されて良い。又、sは0〜50、tは0または1の整数、uは2〜150の数を表す。〕
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