JP2006259204A - パターン描画装置、パターン検査装置、基板、パターン描画方法およびパターン検査方法 - Google Patents

パターン描画装置、パターン検査装置、基板、パターン描画方法およびパターン検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板上にパターンの描画に関連する描画関連情報を効率よく記録する。
【解決手段】パターン描画装置1では、情報パターン生成部511により描画関連情報を示す情報パターンが生成され、描画データ生成部512により配線パターンに情報パターンが追加されて拡張描画パターンが生成される。そして、ステージ移動機構31およびヘッドユニット移動機構32により光ビーム出射部411からの光ビームの基板9上における照射位置が走査され、情報パターンを含む拡張描画パターンが基板9上の配線パターン形成用のレジストに描画される。これにより、パターン描画装置1では、他の記録装置等を利用することなく、基板9上に描画関連情報を効率よく記録することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板にパターンを描画する技術、基板上に形成されたパターンを検査する技術、並びに、パターンを有する基板に関する。
従来より、プリント基板や半導体基板等(以下、「基板」という。)にパターンを描画するパターン描画装置が利用されている。パターン描画装置では、光ビーム出射部とステージ上に載置される基板の表面との間の距離が検出されることにより、光学系により光ビーム出射部からの光ビームの合焦位置が基板の表面に合わせられ、パターンの描画が行われる。また、より高度なパターン描画を行う際には、基板上の所定位置に形成された複数のマークを検出することにより基板の伸縮量が取得され、この伸縮量に合わせて描画制御が行われる。
なお、特許文献1では、製造工程中に基板の厚さをオンラインで測定する手法の一例として、主面の法線が水平方向を向く状態にて連続的に移動する矩形の基板において、第1画像検出部にて下側の端面の位置の高さ方向の変化を検出しつつ、この変化に基づいて下側の端面に対向する第2画像検出部を昇降してこの端面の画像を取得することにより、基板の厚さを正確に求める技術が開示されている。非特許文献1では、多層樹脂基板上の四隅に設けられたテストクーポンを電気的に測定することにより、各層の位置ずれ情報や伸縮情報を取得する装置が紹介されている。
また、特許文献2では、原画フィルムの画像が焼き付けられた刷版を現像した後に絵柄面積率を測定し、刷版の外縁部に形成された磁気面に記録装置を用いて測定データを書き込み、印刷の際には、刷版上の磁気面から測定データを読み込むことにより印刷に必要な情報である絵柄面積率を取得する技術が開示されており、さらに、この情報をジェットプリンタを用いてバーコードとして刷版に付す技術も提案されている。
特開2002−228422号公報 特開平3−99889号公報 "商品情報 エンジニアリング"、[online]、兼松エレクトロニクス株式会社、[平成17年2月3日検索]、インターネット<URL:http://www.kel.co.jp/products/index.cgi?pro_no=4>
ところで、パターン描画の後続の工程においても基板の厚さや基板の伸縮量が利用される場合があり、例えば、基板上に形成されたパターンを検査するパターン検査装置では、撮像部により被検査画像を取得する際に基板の厚さを用いて合焦位置調整範囲を設定することが必要となり、被検査画像と予め準備される参照画像との比較においては、基板の伸縮量を用いることにより適切な比較検査が実現される。したがって、パターン検査の際においても、ノギス等を利用した基板の厚さの取得や、パターン検査装置自体または他の装置による基板の伸縮量の取得等、パターン描画の際に取得される情報と同様の情報を取得するための重複した作業が行われている。
なお、特許文献2の技術を基板に対する処理に採用することにより、記録装置を用いて基板上に形成された磁気面にパターンの描画に関連する情報を記録したり、ジェットプリンタを用いてこれらの情報をバーコードとして基板に付すことも考えられるが、情報の記録のために別途装置を設けなければならず、基板に対する処理が煩雑となってしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板上にパターンの描画に関連する情報を効率よく記録することを主たる目的とし、パターン描画の後続の工程において描画に関連する情報が参照可能な基板を提供することも目的とし、さらに、描画に関連する情報を利用して基板上のパターンを効率よく検査することも目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板にパターンを描画するパターン描画装置であって、基板を保持する保持部と、前記基板に向けて描画用の光または電子のビームを出射するビーム出射部と、前記ビーム出射部からのビームの前記基板上における照射位置を走査する走査機構と、パターン描画前に前記基板から取得された情報、パターン描画前に描画環境もしくは描画条件として取得された情報、または、パターン描画に先行する前記基板への他のパターン描画時に取得された情報を含む描画関連情報を示す情報パターンを生成する情報パターン生成部と、前記情報パターンを含む拡張描画パターンを示す描画データを生成する描画データ生成部と、前記描画データに基づいて前記ビーム出射部および前記走査機構を制御することにより、前記拡張描画パターンを前記基板上に描画する制御部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のパターン描画装置であって、前記保持部が前記基板が載置されるステージであり、描画時に前記基板の前記ビーム出射部側の面の前記照射位置における前記ステージからの高さである表面高さが実質的に取得されて前記表面高さに基づいて前記ビーム出射部からのビームの前記基板に対する合焦位置が変更され、前記描画関連情報が、前記表面高さから導かれる情報を含む。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のパターン描画装置であって、前記描画関連情報が、前記ビームの強度を含む。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のパターン描画装置であって、前記基板上の所定位置に形成された複数のマークの位置を検出するマーク位置検出部をさらに備え、前記制御部が、前記複数のマークの位置に基づいて前記基板の伸縮量を求め、前記伸縮量に合わせて描画制御を行い、前記描画関連情報が、前記伸縮量を含む。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のパターン描画装置であって、前記基板の周囲の温度または湿度を計測するセンサをさらに備え、前記描画関連情報が、前記温度または前記湿度を含む。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のパターン描画装置であって、前記描画データ生成部および前記制御部により、前記基板上の複数の領域に対して描画パターンを示す描画データの生成および描画が順次行われ、前記描画関連情報が、前記複数の領域のうちの最後に描画が行われる最終領域を除くものへの描画が行われる間に取得され、前記情報パターンの生成および前記拡張描画パターンを示す描画データの生成が前記最終領域への描画の際に行われる。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のパターン描画装置であって、前記情報パターンが、二次元バーコードである。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載のパターン描画装置であって、前記基板が、複数の層のうち最も前記ビーム出射部側の層以外の少なくとも1つの層に他の情報パターンが配線と共に金属にて形成された多層樹脂基板であり、前記制御部が、前記多層樹脂基板に垂直な方向に関して前記他の情報パターンとは重ならない領域に前記情報パターンを描画する。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のパターン描画装置であって、前記多層樹脂基板に向けてX線を出射しつつ、前記多層樹脂基板を通過したX線を検出することにより、前記他の情報パターンを基板から読み取る読取部をさらに備え、前記制御部が、前記他の情報パターンから取得される描画関連情報に基づいて描画制御を行う。
請求項10に記載の発明は、基板上に形成されたパターンを検査するパターン検査装置であって、基板の表面または内部のパターンの形成時におけるパターンの描画の際に描画対象から取得された情報、または、描画環境もしくは描画条件として取得された情報を含む描画関連情報を示す情報パターンを基板から読み取る読取部と、読み取られた前記情報パターンから前記描画関連情報を取得し、前記描画関連情報を利用しつつ検査対象となる所定の対象パターンの検査を行う検査部とを備える。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のパターン検査装置であって、前記描画関連情報が、基板の伸縮量を示す情報を含み、前記検査部が、前記基板を撮像して被検査画像を取得する撮像部と、参照画像を記憶する記憶部と、前記被検査画像および前記参照画像のうちの一方の画像を前記伸縮量に基づいて伸縮した上で前記被検査画像と前記参照画像とを比較する比較部とを備える。
請求項12に記載の発明は、請求項10に記載のパターン検査装置であって、前記描画関連情報が、前記基板の厚さを示す情報を含み、パターン検査時に、前記厚さを示す情報を参照しつつ前記撮像部の合焦位置が前記基板の表面に合わせられる。
請求項13に記載の発明は、請求項10または11に記載のパターン検査装置であって、前記基板が、複数の層のうち前記対象パターンが形成された最も外側の層以外の少なくとも1つに前記情報パターンが配線と共に金属膜にて形成された多層樹脂基板であり、前記読取部が、前記多層樹脂基板に向けてX線を出射しつつ、前記多層樹脂基板を通過したX線を検出することにより、前記情報パターンを読み取る。
請求項14に記載の発明は、基板であって、基板本体と、前記基板本体の表面または内部に形成されたパターンとを備え、前記パターンが、当該パターンの形成時におけるパターンの描画の際に描画対象から取得された情報、または、描画環境もしくは描画条件として取得された情報を含む描画関連情報を示す情報パターンを包含する。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の基板であって、前記基板本体が樹脂にて形成された多層構造を有し、前記パターンとの間で少なくとも1つの層を挟んで前記基板本体内にもう1つのパターンがさらに形成されており、前記もう1つのパターンが、当該もう1つのパターンの形成時におけるパターンの描画の際に描画対象から取得された情報、または、描画環境もしくは描画条件として取得された情報を含む描画関連情報を示すもう1つの情報パターンを包含し、前記パターンおよび前記もう1つのパターンのそれぞれが配線を含む金属にて形成されており、前記情報パターンと前記もう1つの情報パターンとが、前記基板本体に垂直な方向に関して重ならない。
請求項16に記載の発明は、基板にパターンを描画するパターン描画方法であって、基板へのパターン描画前に前記基板から取得された情報、パターン描画前に描画環境もしくは描画条件として取得された情報、または、パターン描画に先行する前記基板への他のパターン描画時に取得された情報を含む描画関連情報を示す情報パターンを生成する工程と、前記情報パターンを含む拡張描画パターンを示す描画データを生成する工程と、前記描画データに基づいてビーム出射部から基板に向けて出射される描画用の光または電子のビームの出射、および、前記ビームの前記基板上における照射位置の走査を制御することにより、前記拡張描画パターンを前記基板上に描画する工程とを備える。
請求項17に記載の発明は、基板上に形成されたパターンを検査するパターン検査方法であって、基板の表面または内部のパターンの形成時におけるパターンの描画の際に描画対象から取得された情報、または、描画環境もしくは描画条件として取得された情報を含む描画関連情報を示す情報パターンを基板から読み取る工程と、読み取られた前記情報パターンから前記描画関連情報を取得し、前記描画関連情報を利用しつつ検査対象となる所定の対象パターンの検査を行う工程とを備える。
請求項1ないし9並びに16の発明では、基板上に描画関連情報を効率よく記録することができる。
また、請求項2の発明では、基板の厚さに関する情報を当該基板上に記録することができ、請求項3の発明では、基板に照射されるビームの強度を当該基板上に記録することができる。
また、請求項4の発明では、パターンを描画する際における基板の伸縮量を当該基板上に記録することができ、請求項5の発明では、パターンを描画する際における基板の周囲の温度または湿度を当該基板上に記録することができる。
また、請求項6の発明では、最終領域を除く領域への描画途上に取得される情報を基板上に記録することができ、請求項7の発明では、基板上の情報パターンが記録される領域を情報量に対して相対的に小さくすることができる。
また、請求項9の発明では、多層樹脂基板において既存の情報パターンから描画関連情報を取得することにより、パターンの描画を適切に行うことができる。
請求項10ないし13並びに17の発明では、描画関連情報を利用して当該基板上のパターンを効率よく検査することができる。
また、請求項11の発明では、基板に記録された伸縮量に基づいて当該基板上のパターンを適切に検査することができ、請求項12の発明では、基板に記録された基板の厚さに基づいて被検査画像を適切に取得することができる。
また、請求項13の発明では、多層樹脂基板において内部に形成された情報パターンに基づいて最も外側の層に形成されたパターンを適切に検査することができる。
請求項14および15の発明では、パターン描画の後続の工程において基板から描画関連情報を参照することができる。
図1はパターン描画装置1の構成を示す図である。パターン描画装置1は、表面に金属膜およびフォトレジスト膜が基板本体側から順に形成された樹脂基板9(以下、「基板9」という。)を保持するステージユニット2、ステージユニット2を基板9の主面に沿って図1中のY方向へと移動するステージ移動機構31、それぞれが変調された光ビームを基板9に向けて出射する複数のヘッド41(ただし、(+X)側のヘッドに符号41aを付している。)を有するヘッドユニット4、ヘッドユニット4を基板9の主面に沿ってY方向に垂直なX方向へと移動するヘッドユニット移動機構32、基板9上(のフォトレジスト膜)に描画されるパターンの描画データを生成する演算部51、並びに、ステージユニット2、ステージ移動機構31、ヘッドユニット4、ヘッドユニット移動機構32および演算部51に接続された制御部52を備える。
ステージユニット2は、基板9が載置されるステージ21を備え、ステージ21の上面には基板9を固定するチャック機構が設けられて基板9がステージ21上に保持される。ステージ21の下側にはステージ21を図1中のZ方向に移動するステージ昇降機構22が設けられ、ステージ昇降機構22はステージ21とは反対側にてステージ支持部23に固定される。ステージ支持部23はリニアモータであるステージ移動機構31の移動体側に固定されており、制御部52がステージ移動機構31を制御することにより、基板9が図1中のY方向(主走査方向)に移動する。また、ステージユニット2は、後述のヘッドユニット4のX線出射部415から出射されるX線の基板9を透過した成分を検出するX線検出部24を有し、X線検出部24はステージ21に組み込まれる(図5参照)。なお、X線出射部415およびX線検出部24については、後に説明するパターン描画装置1の他の動作例にて利用される。
ヘッドユニット4は、ヘッドユニット移動機構32の移動体側に固定され、ヘッドユニット移動機構32によりヘッドユニット4が主走査方向(Y方向)にほぼ垂直な副走査方向(X方向)に移動する。後述するパターンの描画の際には、基板9のY方向への移動(すなわち、主走査)が終了する毎にヘッドユニット移動機構32はヘッドユニット4をX方向に間欠的に移動する(すなわち、副走査を行う。)。
このようにパターン描画装置1では、ステージ移動機構31およびヘッドユニット移動機構32によりヘッドユニット4がステージユニット2に対して図1中のX方向およびY方向へと相対的に移動し、これにより、複数のヘッド41からそれぞれ光が照射される基板9上の複数の領域が基板9に対してX方向およびY方向へと走査する。
各ヘッド41は、基板9に向けて描画用の光を出射する光ビーム出射部411を備える(ただし、図1では(+X)側のヘッド41a、および、(−X)側のヘッド41のそれぞれの光ビーム出射部411のみを図示している。)。光ビーム出射部411は、例えば光源および格子状に配列された微小ミラー群が設けられたDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)を有し、微小ミラー群により光源からの光ビームが反射されることにより空間変調された光ビームが出射される。光ビーム出射部411からの(変調された)光ビームはズームレンズを有する投影光学系412へと導かれ、所定の倍率にて基板9上へと照射される。
また、各ヘッド41には、ヘッド41(の所定部位)と基板9の表面との間のZ方向の距離を検出する距離検出部413が設けられる。ヘッド41では、距離検出部413からの出力に基づいてズームレンズ内のフォーカスレンズが光軸に沿って移動することにより、光ビーム出射部411からの光ビームによりDMDの像が形成される合焦位置が基板9に対して変更されて基板9の表面に合わされる。なお、光源自体が空間変調される場合は基板9上には光源や絞りの像が形成されてもよく、1つの光源からの1つの変調された光ビームが基板9上に照射されてもよい。いずれの場合においても、光ビームのフォーカスが合わせられる合焦位置が基板9の表面に合わせられる。
ヘッド41には、さらに光ビーム出射部411をX方向に微小に移動する微小移動機構が設けられており、ヘッドユニット4を基準とする各ヘッド41からの光ビームの照射位置(空間変調された光ビームが照射される領域の中心位置)を主走査方向にほぼ垂直な方向に互いに独立して移動して、複数の照射位置の間隔が任意に変更可能とされる。
ヘッドユニット4の(+X)側のヘッド41aおよび(−X)側のヘッド41のそれぞれには、さらに、基板9を撮像して基板9上の所定位置に形成されたマーク(例えば、アライメント用のマーク)の画像を取得するマーク画像取得部414が設けられ、2つのマーク画像取得部414により基板9上の複数のマークの位置が検出される。また、ヘッド41aには基板9に向けてX線を出射するX線出射部415が取り付けられる。なお、ステージユニット2、ステージ移動機構31、ヘッドユニット4およびヘッドユニット移動機構32はX線を遮蔽する専用のチャンバ部に収容され、外部へのX線の漏出が防止される。
演算部51は、後述の描画関連情報を示す情報パターンを生成する情報パターン生成部511、および、CAD(Computer Aided Design)等により生成された画像情報のデータから基板9上に描画されるパターンの描画データを生成する描画データ生成部512を有する。また、制御部52は出射制御部521および走査制御部522を有し、描画データ生成部512にて生成された描画データは出射制御部521および走査制御部522へと出力される。パターン描画装置1では、描画データに基づいて出射制御部521により各ヘッド41からの光ビームの出射が制御され、走査制御部522によりステージ移動機構31、ヘッドユニット移動機構32、ステージユニット2およびヘッド41内の各種構成が制御される。制御部52には、さらに、前述のチャンバ部内に設けられる温湿度センサ53が接続され、温湿度センサ53により基板9の周囲の温度および湿度が計測されて制御部52へと出力される。なお、温湿度センサ53では温度または湿度のみが取得されてもよい。
図2はパターン描画装置1が基板9にパターンを描画する動作の流れを示す図である。パターンを描画する際には、まず、基板9が所定の向きにてステージ21上に載置されて保持される。温湿度センサ53では基板9の周囲の温度および湿度が計測されて制御部52を介して演算部51へと出力され、図3に示すように描画関連情報の一部として記憶される(ステップS11)。
続いて、基板9上に形成されたフォトレジスト膜の種類が操作者により図示省略の入力部を介して演算部51へと入力され(あるいは、予め入力されており)、この種類に応じた適切な露光量が特定されて光ビーム出射部411からの光ビームの強度が決定される(ステップS12)。決定された光ビームの強度も図3に示す描画関連情報の一部として記憶される。このとき、光ビーム出射部411において光ビームの強度の調整は、例えば光ビーム出射部411の光源からDMDへと至る光路上に設けられた光量調整フィルタを調整することにより行われる。なお、後述するように、各ヘッド41からの光ビームの照射位置は基板9に対して主走査方向に連続的に、かつ、一定速度にて相対移動するが、この移動速度において、光ビームの強度調整のみでは所望の露光量が実現できない場合(例えば、長期間に亘る使用により光源からの光の強度が低下した場合)等には、主走査方向への相対的な移動速度も変更されることとなる。
光ビームの強度が決定されると、ステージ移動機構31およびヘッドユニット移動機構32により各マーク画像取得部414による撮像位置が基板9上の所定位置に順次合わせられ、基板9上の複数のマークをそれぞれ示す複数の画像が取得される。
図4は基板9上の複数のマーク91を示す図である。図4の基板9では、複数のマーク91が基板9の四隅に形成されており、各マーク画像取得部414により基板9上のマーク91近傍の画像が取得されることにより、複数のマーク91のそれぞれのステージ21上における位置が検出される。そして、複数のマーク91の位置を示す情報が制御部52に出力され、ステージ21に対する基板9上の基準位置(例えば、中心の位置)が求められる。
また、図4に示すように、基板9は先行工程における処理により当初の形状(符号90を付した形状)から伸縮しており(図4において伸縮を強調して示している。)、ステージ21に対する複数のマーク91の位置に基づいて当初の形状に対する基板9のX方向およびY方向のそれぞれの伸縮量が求められる(ステップS13)。基板9の伸縮量は、図3に示す描画関連情報の一部として記憶される。なお、実質的に伸縮量を示す伸縮率が、描画関連情報の一部として記憶されてもよい。
続いて、制御部52は基板9上の基準位置がヘッドユニット4に対する所定の位置に位置するように基板9を平行移動し、ヘッドユニット4に対する基板9の相対位置が補正される(いわゆる、アライメントが行われる。)(ステップS14)。なお、ステージユニット2に基板9の向きを回転する機構が設けられ、アライメントに際して、複数のマーク91の位置から求められる基板9の向き(傾き)が補正されてもよい。
基板9のアライメントが終了すると、パターン描画装置1では基板9上へのパターンの描画が開始される。図5は基板9上にパターンを描画する様子を説明するための図である。実際のパターンの描画では、図1のステージ21が(+Y)側から(−Y)方向へと移動して各ヘッド41の照射位置が基板9に対して図5中の矢印A1に示すように一定の主走査方向に移動する。そして、制御部52が照射位置の主走査方向への走査制御と各ヘッド41の光ビーム出射部411の出射制御とを同期させることにより、基板9上にパターンが描画される。ヘッドユニット4の基板9に対する1回の主走査方向の走査が完了すると、ヘッドユニット4が副走査方向に移動しつつステージ21が(+Y)側へと戻って各ヘッド41の照射位置が基板9上の次の主走査(描画)の開始位置に位置し、次のパターン描画が行われる。以下、パターンの描画についてより詳細に説明する。
描画データ生成部512では、各ヘッド41の1回の主走査によりパターンが描画される領域(図5中にて符号92を付す領域であり、以下、「ストライプ」という。)へのパターン描画(以下、単に「パターン描画」という場合には、各ヘッド41による1回の主走査によるパターンの描画を意味する。)前に、基板9のX方向およびY方向のそれぞれの伸縮量に合わせて基板9上に描画されるべきパターンも同様に伸縮された上で、このストライプ92に対する描画データが生成される。実際には、複数のヘッド41により並行して複数のストライプ92へのパターン描画が行われるため、複数のヘッド41のそれぞれに対するストライプ92の描画データが生成される。
制御部52は、基板9のX方向の伸縮量に合わせて複数のヘッド41の光ビーム出射部411をX方向に微小に移動する。これにより、基板9上の複数の照射位置のX方向の間隔が基板9の伸縮量に合わせて調整されることとなる。このとき、投影光学系412のズームレンズによる倍率も調整される。また、上記動作に並行して、各照射位置が対応するストライプ92の描画の開始位置へと移動する。そして、ステージ移動機構31により各照射位置が一定の速度にて基板9上を主走査しつつ、描画データに合わせて光ビーム出射部411からの光ビームの出射制御が行われ、各ヘッド41により1つのストライプ92に配線パターンが描画される(ステップS15)。
このとき、各ヘッド41では、距離検出部413により基板9の表面上において光ビームの照射位置の(+Y)側の位置での検出距離(すなわち、ヘッド41の所定部位と基板9の表面との間の距離)が一定の微小時間ごとに取得され、ある位置へと光ビームの照射位置が到達した際に、この位置に対して先行して取得された検出距離に基づいて光ビーム出射部411からの光ビームの合焦位置が基板9の表面に合わされる。これにより、基板9上に一定の倍率にて適切な光ビームの照射領域が形成されることとなる。また、パターン描画に並行して取得される検出距離は演算部51へと順次出力され、検出距離の最大値および最小値が適宜更新される(ステップS16)。
各ヘッド41により最初のストライプ92(図5中にて平行斜線を付すストライプ92)にパターンが描画されると、このストライプ92の(+X)側の次に描画すべきストライプ92(2番目のストライプ92)が最終のストライプ92であるか否かが確認され、図5の例では、2番目のストライプ92が最終のストライプ92ではないと判断される(ステップS17)。また、ヘッドユニット4が副走査方向に移動しつつステージ21が(+Y)側へと戻って、各照射位置が2番目のストライプ92において(−Y)側の次の描画の開始位置へと移動する。このとき、描画データ生成部512では、2番目のストライプ92に対する描画データが生成される。そして、最初のストライプ92の場合と同様に伸縮量に合わせた描画制御が行われ、距離検出部413により取得される検出距離の最大値および最小値を更新しつつ2番目のストライプ92に配線パターンが描画される(ステップS15,S16)。
各ヘッド41による2番目のストライプ92へのパターンの描画が終了すると、2番目のストライプ92の(+X)側の次に描画すべきストライプ92(3番目のストライプ92)が最終のストライプ92であるか否かが確認される。図5の例では、3番目のストライプ92が最終のストライプ92であると判断される(ステップS17)。
最終のストライプ92に対するパターン描画時には、各ヘッド41による最初のストライプ92へのパターン描画時、および、2番目のストライプ92へのパターン描画時に取得された検出距離の最大値および最小値から、演算部51により基板9の厚さに関する情報(以下、「基板厚さ関連情報」)が求められる。ここで、Z方向に関して各ヘッド41の位置はステージ21に対して固定されており、ヘッド41とステージ21との間の距離(高さ)は一定とされることから、ヘッド41とステージ21との間の既知の距離を用いることにより、基板9のヘッド41側の面の各照射位置においてステージ21からの高さである表面高さ(正確には、所定の厚さのフォトレジスト膜を含む基板9の厚さ)が、対応する検出距離から取得可能となる。すなわち、距離検出部413では表面高さが実質的に取得され、最終のストライプ92へのパターン描画前に取得された表面高さ(検出距離)の最大値および最小値から、基板9の厚さ(ただし、フォトレジスト膜の厚さは除かれる(以下同様)。)の最大値および最小値が基板厚さ関連情報として導かれ、図3に示す描画関連情報の一部とされる。
このように、パターン描画装置1では、最終のストライプ92へのパターン描画の際に基板厚さ関連情報の内容が確定するが、実質的には、基板厚さ関連情報は、各ヘッド41により描画が行われる基板9上の複数のストライプ92のうちの最後に描画が行われる最終のストライプ92を除くものへの描画が行われる間に取得される情報であるといえる。もちろん、基板厚さ関連情報は、基板9の厚さを示すものであれば、最大値あるいは最小値以外に、基板9の厚さの平均値や基板9の厚さの分布、平坦度を示す他の値等であってもよい。なお、基板厚さ関連情報以外に、温度および湿度等の描画関連情報に含まれるべき他の情報が最終のストライプ92以外のストライプ92への描画途上に取得されてもよい。
以上のようにして、パターン描画装置1では、最終のストライプ92に対するパターン描画前に基板9から取得された基板9の伸縮量、パターン描画前に描画環境として取得された基板9の周囲の温度および湿度、描画条件として取得された光ビームの強度、並びに、最終のストライプ92に対するパターン描画に先行する基板9への他のパターン描画時に取得された基板厚さ関連情報を含む描画関連情報が取得される。なお、パターン描画に先行する基板9への他のパターン描画時に取得された情報は、パターン描画前に基板9から取得された情報の一種でもあるが、特殊なものであるため、パターン描画装置1の説明においては確認的に別途記載している。情報パターン生成部511では描画関連情報を示す情報パターンが図形パターンである二次元バーコードとして生成される(ステップS18)。
情報パターンが生成されると、描画データ生成部512により各ヘッド41の最終のストライプ92に対する描画データが生成される。このとき、図1の(+X)側のヘッド41aに対しては、配線パターンに干渉しない予め定められた情報パターン用の領域内に情報パターンを配置させた描画パターンが拡張描画パターンとして生成され、拡張描画パターンを示す描画データが生成される(ステップS19)。なお、(+X)側のヘッド41a以外の他のヘッド41については、最初のストライプ92および2番目のストライプ92へのパターン描画の場合と同様にして描画データが生成される。
そして、制御部52により、描画データに基づいて光ビーム出射部411から基板9に向けて出射される光ビームの出射、および、光ビームの基板9上における照射位置の走査が制御される。これにより、(+X)側のヘッド41aにより対応する最終のストライプ92に拡張描画パターンが描画され(ステップS20)、パターンを描画する際における基板厚さ関連情報、基板9に照射される光ビームの強度、基板9の伸縮量、並びに、基板9の周囲の温度および湿度が基板9上に記録される。また、ヘッド41a以外の他のヘッド41により対応する最終のストライプ92に配線パターンが描画され、パターン描画装置1による処理が終了する。
情報パターンおよび配線パターンを含むパターンが描画された基板9は、他の装置においてフォトレジスト膜が現像されることにより、フォトレジストによるパターンが形成される。そして、エッチング装置においてエッチングが施された後にフォトレジスト膜が剥離されることにより、パターン描画装置1にて描画された情報パターンおよび全ての配線パターンを含む全体のパターン(以下、「全体パターン」という。)が基板上に金属にて形成される。なお、基板に予め金属膜を形成しない場合には、フォトレジストによるパターンが形成された基板にスパッタ装置等により金属材料が付与され、フォトレジスト膜が剥離されることにより、金属にて全体パターンが形成されてもよい。
図6は、全体パターン941が形成された基板9aを示す図であり、全体パターン941が形成される領域を平行四辺形にて示している。。全体パターン941は情報パターン951(図6では二次元バーコードを平行四辺形にて示している。)を包含する金属にて形成されたパターンであり、樹脂にて形成される基板本体である樹脂層931の表面に形成されている。また、上述のように、情報パターン951が示す描画関連情報は、全体パターン941の形成時におけるパターンの描画の際の基板9から取得された基板9の伸縮量および基板厚さ関連情報、描画環境として取得された基板9の周囲の温度および湿度、並びに、描画条件として取得された光ビームの強度を含むものとされる。
以上に説明したように、図1のパターン描画装置1では、情報パターン生成部511により描画関連情報を示す情報パターンが生成され、描画データ生成部512により配線パターンに情報パターンが追加(または、合成)されて拡張描画パターンが生成される。そして、ステージ移動機構31およびヘッドユニット移動機構32により光ビーム出射部411からの光ビームの基板9上における照射位置が走査され、情報パターンを含む拡張描画パターンが基板9上に描画される。これにより、パターン描画装置1では、他の記録装置等を利用することなく、基板9上に描画関連情報を効率よく記録することができる。
また、パターン描画装置1では、描画データ生成部512および制御部52により、基板9上の複数のストライプ92に対して描画パターンを示す描画データの生成および描画が順次行われ、情報パターンの生成および拡張描画パターンを示す描画データの生成が最終のストライプ92へのパターン描画時に行われることにより、最終のストライプ92を除くストライプ92への描画途上に取得された情報を基板9上に記録することができる。さらに、生成される情報パターンが二次元バーコードとされるため、基板9上の情報パターン951が記録される領域を情報量に対して相対的に小さくすることができる。その結果、記録すべき全ての情報を情報パターンに含めることができる。
図6の基板9aでは、描画関連情報を示す情報パターン951が配線パターンと同時に全体パターン941の一部として形成されるため、全体パターン941の描画の後続の工程において基板9aから描画関連情報を参照することができる。これにより、基板9aの全体パターン941の検査の結果、例えばパターンの線幅の細りや太りが生じている場合に全体パターン941の描画の際の光ビームの強度を確認したり、基板9aに形成されるスルーホールと配線パターンとの間に位置ずれが生じている場合に全体パターン941の描画の際の基板9の伸縮量、あるいは、この伸縮量に関係する周囲の温度や湿度を確認する等して、これらの欠陥の原因追求に役立てることができる(すなわち、情報パターン951はインストアマーキングとして利用される。)。なお、情報パターンを有する基板のパターンの検査については後述する。
次に、パターン描画装置1における他の動作例について説明を行う。本動作例では、図1のX線出射部415およびX線検出部24が利用される。また、描画対象である基板本体は多層構造を有する多層樹脂基板(以下、「多層基板」という。)とされ、基板本体の最上層以外の層上に形成された内部のパターンは、上側の層が張り合わされる前に、情報パターンを含む全体パターンをパターン描画装置1により描画する工程を経て形成されたものとなっている。
図7は、金属膜およびフォトレジスト膜が形成された多層基板9bを示す図である。ただし、多層基板9bに垂直な方向に関して情報パターン951と重なる領域については金属膜が除去されている。図7に示すように、多層基板9bでは最も上側の樹脂層により情報パターン951を含む内部の全体パターン941が視認不能となっている。
図8は、パターン描画装置1が多層基板9bにパターンを描画する動作の流れの他の例を示す図であり、図2のステップS14の直後に行われる処理を示している。本動作例では、多層基板9bのアライメントが行われると(ステップS14)、多層基板9bの内部の所定範囲内に形成された情報パターン951がX線検出部24の上方に配置され、X線出射部415が情報パターン951の上方へと移動する。そして、X線出射部415からX線を出射しつつ、多層基板9bを通過したX線をX線検出部24にて検出することにより、多層基板9bの内部に形成された情報パターン951を示す画像が取得され、情報パターン951が多層基板9bから読み取られる(ステップS31)。このとき、多層基板9b上における情報パターン951の正確な位置も取得される。
続いて、情報パターン951から内部の全体パターン941を描画した際における描画関連情報が取得され、描画関連情報から導かれる基板厚さ関連情報から、全体パターン941の描画時における基板の厚さの最大値および最小値が特定される。制御部52には、全体パターン941上にさらに形成された層の厚さの概算値が予め入力されており、この概算値を基板厚さ関連情報からの基板の厚さの最大値および最小値のそれぞれに加算することにより、多層基板9bの厚さの最大値および最小値(ここでは、フォトレジスト膜の厚さを含む。)が取得される(ステップS32)。
そして、多層基板9bの厚さの最大値と最小値との間の中央の値を多層基板9bの基準厚さとみなして、この基準厚さにおいて、投影光学系412による光ビームの合焦位置の可変範囲の中央と多層基板9bの表面とが一致するように、ステージ昇降機構22により多層基板9bが昇降される(ステップS33)。多層基板9bとヘッドユニット4との間の距離が調整されると、制御部52の制御によりストライプにパターンが描画される(ステップS15)。このとき、多層基板9bの高さが予め調整されることにより、多層基板9bの厚さがばらついている場合であっても、光ビームの合焦位置の可変範囲を外れた高さに多層基板9bの表面が位置することが防止され、描画途上においてステージ昇降機構22を駆動することなく多層基板9b上に高速にかつ安定して適切なパターンを描画することが可能となる。このように、パターン描画装置1では多層基板9bの内部に形成された情報パターン951から取得される描画関連情報に基づいて描画制御が行われる。また、この場合にも距離検出部413により取得される検出距離の最大値および最小値が取得される(ステップS16)。
そして、次に描画すべきストライプが最終のストライプとなるまで(ステップS17)、取得される検出距離の最大値および最小値を更新しつつ各ヘッド41に対応するストライプへの配線パターンの描画が繰り返される(ステップS15,S16)。
次に描画すべきストライプが最終のストライプであると判断されると(ステップS17)、情報パターン生成部511では描画関連情報を示す情報パターンが二次元バーコードとして生成される(ステップS18)。そして、(+X)側のヘッド41aに対して、配線パターンに干渉しない予め定められた情報パターン用の領域内であって、多層基板9bに垂直な方向に関して既存の全体パターン941とは重ならない領域(図7中に二点鎖線にて示す符号952を付す領域であり、矩形にて示す全体パターン941では、実際には、情報パターン用の領域は空白となっている。)に情報パターンを配置させた描画パターンが拡張描画パターンとして生成され、拡張描画パターンを示す描画データが生成される(ステップS19)。また、ヘッド41aを除く各ヘッド41の最終のストライプに対する描画データも生成される。そして、描画データに基づいて光ビーム出射部411並びにステージ移動機構31およびヘッドユニット移動機構32を制御することにより、多層基板9b上の最終のストライプにパターンが描画される(ステップS20)。
情報パターンおよび配線パターンを含むパターンが描画された多層基板9bは、他の装置においてフォトレジスト膜が現像されることにより、フォトレジストによるパターンが形成される。そして、エッチング装置においてエッチングが施された後にフォトレジスト膜が剥離されることにより、パターン描画装置1にて描画された情報パターンおよび配線パターンを含む新たな全体パターンが多層基板9b上に金属にて形成される。
このようにして、描画関連情報を示す新たな情報パターン(図7中において符号952を付して示す。)が他の配線パターンと共に新たな全体パターンとして、多層基板9bの内部の既存の全体パターン941との間で1つの樹脂層を挟んで形成される。この場合も、描画関連情報は、新たな全体パターンの形成時におけるパターンの描画の際の多層基板9bから取得された情報、および、描画環境または描画条件として取得された情報を含むものとされる。また、新たな情報パターン952は多層基板9bに垂直な方向に関して既存の情報パターン951とは重ならない位置に配置されている。なお、新たな全体パターンは、既存の全体パターン941との間に複数の樹脂層を挟んで形成されてもよい。すなわち、新たな全体パターンは、既存の全体パターン941との間に少なくとも1つの樹脂層を挟んで形成される。
以上に説明したように、パターン描画装置1による他の動作例では、描画対象の基板が、複数の層のうち最も光ビーム出射部411側の層以外の層に情報パターン951が配線パターンと共に金属にて形成された多層基板9bとされ、新たな全体パターンの描画の際に、X線出射部415およびX線検出部24により内部の既存の情報パターン951が読み取られ、既存の全体パターンの描画の際における描画関連情報が取得される。これにより、新たな全体パターンの描画の際に、当該描画関連情報を利用して高精度なパターンの描画を適切に行うことができる。
また、上記動作にて作製された多層基板の表面の全体パターンの上側に樹脂層がさらに張り合わされて基板本体とされ、この基板本体に対してパターン描画装置1を利用した上記動作がさらに繰り返されてもよい。このとき、パターン描画装置1における描画対象は複数の樹脂層のうち最も外側の樹脂層以外の2つの層のそれぞれに他の情報パターンが形成された多層基板とされる。
図9は上記動作がさらに繰り返されることにより作製された多層基板9cの構成を示す分解斜視図であり、図10は多層基板9cを示す平面図である。図9に示すように、多層基板9cは複数の樹脂層931〜933を有し、各樹脂層931〜933上には情報パターン951〜953を包含する全体パターン941〜943が金属にて形成されている。また、図10に示すように、複数の情報パターン951〜953は多層基板9cに垂直な方向に関して互いに重ならないように、多層基板9cに沿う方向に関して互いにずれた位置に配置されている。
このように、パターン描画装置1では、複数の樹脂層のうち最も光ビーム出射部411側の樹脂層以外の少なくとも1つの樹脂層に情報パターンが配線パターンと共に金属にて形成された多層基板において、多層基板に垂直な方向に関して当該情報パターンとは重ならない位置に新たな情報パターンが描画されることにより、後続の工程(例えば、後述する検査工程)において多層基板から各情報パターンを読み取って対応する描画関連情報を取得することが実現される。
次に、図10に示す多層基板9c上に形成された配線パターンを検査するパターン検査装置について説明を行う。図11はパターン検査装置6の構成を示す図である。パターン検査装置6は、多層基板9cを保持するステージ71、多層基板9cを撮像して多層基板9cの多階調の画像を取得する撮像部72、撮像部72に対してステージ71を相対的に移動するステージ駆動部73、撮像部72を多層基板9cに垂直な図11中のZ方向に移動する撮像部昇降機構74、および、多層基板9cに向けてX線を出射するX線出射部75を備える。なお、X線出射部75および後述のX線検出部76については、後に説明する他の動作例にて利用される。
撮像部72は、照明光を出射する照明部721、多層基板9cに照明光を導くとともに多層基板9cからの光が入射する光学系722、および、光学系722により結像された多層基板9cの像を電気信号に変換する撮像デバイス723を有し、撮像デバイス723から多層基板9cの画像データが出力される。光学系722はオートフォーカス機構を有し、撮像部72の合焦位置が所定の可変範囲内にて多層基板9cの表面に合わせられる。なお、多層基板9cの表面が撮像部72の合焦位置の可変範囲外に位置する場合には、撮像部昇降機構74により撮像部72と多層基板9cとの間の距離が変更される。
ステージ駆動部73はステージ71を図11中のX方向およびY方向に移動する機構を有する。また、ステージ71には、X線出射部75から出射されるX線の多層基板9cを透過した成分を検出するX線検出部76が組み込まれる。
パターン検査装置6は、さらに、CADデータ等から導かれる参照画像を記憶する参照画像メモリ77、撮像部72にて取得される被検査画像と参照画像とを比較する比較部78、および、各種演算処理を行うCPUや各種情報を記憶するメモリ等により構成されたコンピュータ79を備え、コンピュータ79によりパターン検査装置6の各構成が制御される。
図12はパターン検査装置6が多層基板9c上に形成されたパターンを検査する動作の流れを示す図である。まず、多層基板9cがステージ71上に載置されると、撮像部72により多層基板9cの最も外側の層である樹脂層933上の情報パターン953が撮像されて読み取られ(ステップS41)、コンピュータ79に出力される。このとき、撮像部昇降機構74により撮像部72と多層基板9cとの間の距離が必要に応じて変更される。
情報パターン953が読み取られると、コンピュータ79では情報パターン953から全体パターン943の形成時におけるパターンの描画の際の基板から取得された情報、および、描画環境または描画条件として取得された情報を含む描画関連情報が二次元バーコードである情報パターン953から取得される(ステップS42)。ここでは、全体パターン943の描画の際に取得された基板のX方向およびY方向のそれぞれの伸縮量、並びに、基板厚さ関連情報である多層基板9cの厚さの最大値および最小値が特定され、伸縮量は比較部78へと出力される。また、多層基板9cの厚さの最大値と最小値との間の中央の値を多層基板9cの基準厚さとみなして、この基準厚さにおいて、光学系722による合焦位置の可変範囲の中央と多層基板9cの表面とが一致するように、撮像部昇降機構74により撮像部72が昇降される(ステップS43)。
撮像部72と多層基板9cとの間の距離が調整されると、ステージ駆動部73により検査対象のパターンである樹脂層933上のパターンのある微小領域が、撮像部72による撮像位置へと移動してこの微小領域の画像(すなわち、被検査画像)が取得され、比較部78へと出力される(ステップS44)。比較部78では描画関連情報から取得された伸縮量に合わせてこの被検査画像が伸縮される。また、比較部78には参照画像メモリ77からこの領域に対応する参照画像が入力され、伸縮後の画像と比較されて比較結果がコンピュータ79へと出力される(ステップS45)。実際には、樹脂層933上の異なる位置に存在する複数の微小領域のそれぞれの被検査画像が順次取得され、比較部78にて参照画像と比較されて検査される。このとき、撮像部72と多層基板9cとの間の距離が多層基板9cの厚さの最大値および最小値に基づいて予め調整されていることにより、多層基板9cの厚さがばらついている場合であっても、各微小領域の撮像時に光学系722による撮像部72の合焦位置の可変範囲を外れた高さに多層基板9cの表面が位置することが防止され、撮像部昇降機構74を駆動することなく光学系722による合焦位置の調整のみにより短時間にてかつ安定して被検査画像が取得される。
以上に説明したように、図11のパターン検査装置6では、多層基板9cの表面から読み取られる情報パターン953から描画関連情報が取得される。これにより、パターン検査の際に多層基板9cの厚さを測定することなく、多層基板9cに記録された基板厚さ関連情報を参照して被検査画像を適切に取得することができる。また、多層基板9cの伸縮量を測定することなく、多層基板9cに記録された伸縮量に基づいて多層基板9c上のパターンを適切に検査することができる。このように、パターン検査装置6では描画関連情報を利用しつつ検査対象となる多層基板9c上のパターンの検査が行われ、その結果、多層基板9c上のパターンを効率よく検査することができる。
次に、パターン検査装置6が多層基板9c上のパターンを検査する他の動作例について説明を行う。本動作例ではX線出射部75およびX線検出部76が利用される。
パターン検査装置6では、多層基板9cの内部に形成された全体パターン941,942のうち下側の全体パターン941中の所定位置に存在する情報パターン951がX線出射部75の下方へと移動する。このとき、多層基板9cに垂直なZ方向に関して情報パターン951はX線検出部76の上方に配置される。そして、X線出射部75から多層基板9cに向けてX線を出射しつつ、X線検出部76にて多層基板9cを通過したX線を検出することにより、多層基板9cの内部に形成された情報パターン951を示す画像が取得され、情報パターン951が多層基板9cから読み取られる(図12:ステップS41)。また、最も外側の層である樹脂層933上の情報パターン953も同様にして多層基板9cから読み取られる。
続いて、コンピュータ79では、情報パターン951,953から描画関連情報が取得される(ステップS42)。ここでは、情報パターン951から全体パターン941の描画の際に取得された基板(すなわち、全体パターン941の描画時の描画対象)のX方向およびY方向のそれぞれの伸縮量が特定されるとともに、情報パターン953から基板厚さ関連情報である多層基板9cの厚さの最大値および最小値が特定され、伸縮量は比較部78へと出力される。また、多層基板9cの厚さの最大値および最小値に基づいて撮像部72と多層基板9cとの間の距離が調整される(ステップS43)。そして、撮像部72により被検査画像が取得される(ステップS44)。比較部78では被検査画像を伸縮量に基づいて伸縮した上で被検査画像と参照画像とが比較され、比較結果がコンピュータ79へと出力される(ステップS44)。
以上に説明したように、パターン検査装置6における他の動作例では、X線出射部75およびX線検出部76により多層基板9cの内部に形成された情報パターン951が読み取られる。そして、内部の情報パターン951から全体パターン941の形成時におけるパターンの描画の際の描画関連情報が取得され、これにより、最も外側の樹脂層933に形成されたパターンを適切に検査することができる。
なお、本動作例では多層基板9cの表面および内部の情報パターンがX線出射部75およびX線検出部76により読み取られるが、多層基板9cの表面の情報パターンまたは多層基板9cの内部の情報パターンのみが読み取られて描画関連情報が取得され、パターンの検査に利用されてもよい。また、パターン検査装置6における検査対象の基板は、内部の1つの樹脂層のみに情報パターンが形成されたものであってもよい。すなわち、パターン検査装置6では複数の樹脂層のうち最も外側の樹脂層以外の少なくとも1つの樹脂層に情報パターンが配線パターンと共に金属にて形成された多層基板において、情報パターンを多層基板から読み取ることにより、多層基板上のパターンを効率よく検査することが実現される。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
上記実施の形態におけるパターン描画装置1では、パターンの描画の際にのみ取得可能な情報やパターンの描画制御に用いられる情報等、パターンの描画に関連する情報のみが描画関連情報に含まれるが、少なくとも最終のストライプに対するパターン描画前に基板から取得された情報、パターン描画前に描画環境もしくは描画条件として取得された情報、または、パターン描画に先行する基板への他のパターン描画時に取得された情報を含むのであれば、描画関連情報には基板(すなわち、基板9,9a、または、多層基板9b,9c)のシリアル番号等の他の情報がさらに含められてもよい。また、同様に、製作される基板の情報パターンが示す描画関連情報は、少なくとも全体パターンの形成時におけるパターンの描画の際に描画対象から取得された情報、または、描画環境もしくは描画条件として取得された情報を含むのであれば、他の情報がさらに含められてもよい。
また、パターン描画装置1における描画関連情報において、最終のストライプに対するパターン描画前に基板から取得された情報は基板の伸縮量や基板厚さ関連情報以外であってもよく、パターン描画前に描画環境もしくは描画条件として取得される情報も基板の周囲の温度もしくは湿度または光ビームの強度以外であってもよい。
パターン描画装置1においてパターンの描画を短時間に行う必要がない場合には、ステージ昇降機構22によりヘッドユニット4と基板との間の距離が変更されて、ステージ昇降機構22のみにより光ビーム出射部411からの光ビームの基板に対する合焦位置が変更されてもよい。また、1つのマーク画像取得部414のみにより、基板上の複数のマークの位置が検出されてもよい。
基板上における光ビームの照射位置は、必ずしもステージ移動機構31およびヘッドユニット移動機構32により走査される必要はなく、ヘッドユニット4またはステージ21のみをX方向およびY方向に移動する機構が設けられて照射位置が走査されてもよい。
また、パターン描画装置1では空間変調された光ビームが利用されるが、基板上に1つのスポットのみを形成する光ビームが利用されてもよい。また、電子ビームを出射するビーム出射部が設けられてもよく、この場合、電子ビームを偏向する機構が設けられて基板上における照射位置が走査されてもよい。
上記パターン描画装置1において、情報パターンのみが最終のストライプに描画されてもよい。また、基板厚さ関連情報に求められる精度が低くてもよい場合は、情報パターンが描画されるストライプは最終のストライプより前に描画されるものであってもよい。さらに、パターン描画装置の構成によっては必ずしもストライプごとに描画が行われる必要はなく、ストライプの概念を離れた動作により基板上に全体パターンが描画されてもよい。この場合、全体パターンのパターン描画前に基板から取得された情報、または、パターン描画前に描画環境もしくは描画条件として取得された情報が描画関連情報として取得され、情報パターンとして全体パターンに包含されて描画される。
上記パターン検査装置6では、撮像部72、参照画像メモリ77、比較部78およびコンピュータ79により、情報パターンから描画関連情報を取得して描画関連情報を利用したパターン検査を行う検査部としての役割が果たされるが、情報パターンから描画関連情報を取得するコンピュータ79による機能は、専用の電気的回路により実現されてもよい。
また、比較部78では、被検査画像が伸縮された後に、参照画像と比較されるが、参照画像が伸縮されて被検査画像と比較されてもよい。すなわち、比較部78では被検査画像および参照画像のうちの一方の画像を取得される伸縮量に基づいて伸縮した上で、被検査画像と参照画像とが比較される。なお、パターン検査装置6において、被検査画像と参照画像との比較による比較検査以外に、例えば、被検査画像からパターンの線幅等の特徴量が求められ、情報パターンから取得される全体パターン形成時の光ビームの強度に基づいてこの特徴量が修正され、修正後の特徴量から検査結果を取得するパターン検査が行われてもよい。
基板に形成される情報パターンから取得される描画関連情報は、上記パターン検査装置ではパターンの検査に直接的に利用されるが、他の検査装置において検査結果に対応付けて利用されてもよい。例えば、基板に形成されたパターンの電気的な導通を検査する装置において、断線を示す検査結果が取得された場合に、描画関連情報が示す光ビームの強度等の情報を参照して断線の原因追及に利用することも可能である。
パターン検査装置6では、可視光である照明光を利用して撮像部72にて画像が取得されるが、例えば、基板が半導体である場合は電子線を利用して画像が取得されてもよい。また、金属パターンではなく樹脂基板(または、多層樹脂基板)上のフォトレジストのパターンが検査対象とされてもよい。この場合、フォトレジストにより形成される情報パターンが読み取られて描画関連情報が取得され、パターンの検査に利用される。
パターン描画装置1による描画対象の基板は、基板の内部から情報パターンを読み取らない場合には必ずしも樹脂基板である必要はない。パターン描画装置1では半導体基板、ガラス基板等が描画対象の基板とされてもよい。また、パターン検査装置6による検査対象の基板は、基板の表面の情報パターンのみを読み取る場合には、樹脂基板以外の基板とされてもよい。
パターン描画装置の構成を示す図である。 基板にパターンを描画する動作の流れを示す図である。 描画関連情報のデータ構造を示す図である。 基板を示す平面図である。 基板にパターンを描画する様子を説明するための図である。 全体パターンが形成された基板を示す図である。 多層基板を示す平面図である。 多層基板にパターンを描画する動作の流れの一部を示す図である。 多層基板の構成を示す図である。 多層基板を示す平面図である。 パターン検査装置の構成を示す図である。 多層基板上に形成されたパターンを検査する動作の流れを示す図である。
符号の説明
1 パターン描画装置
6 パターン検査装置
9,9a 基板
9b,9c 多層基板
21 ステージ
24 (パターン描画装置の)X線検出部
31 ステージ移動機構
32 ヘッドユニット移動機構
52 制御部
53 温湿度センサ
72 撮像部
75 (パターン検査装置の)X線出射部
76 (パターン検査装置の)X線検出部
77 参照画像メモリ
78 比較部
91 マーク
92 ストライプ
411 光ビーム出射部
414 マーク画像取得部
415 (パターン描画装置の)X線出射部
511 情報パターン生成部
512 描画データ生成部
931〜933 樹脂層
941〜943 全体パターン
951〜953 情報パターン
S18〜S20,S41,S42,S44,S45 ステップ

Claims (17)

  1. 基板にパターンを描画するパターン描画装置であって、
    基板を保持する保持部と、
    前記基板に向けて描画用の光または電子のビームを出射するビーム出射部と、
    前記ビーム出射部からのビームの前記基板上における照射位置を走査する走査機構と、
    パターン描画前に前記基板から取得された情報、パターン描画前に描画環境もしくは描画条件として取得された情報、または、パターン描画に先行する前記基板への他のパターン描画時に取得された情報を含む描画関連情報を示す情報パターンを生成する情報パターン生成部と、
    前記情報パターンを含む拡張描画パターンを示す描画データを生成する描画データ生成部と、
    前記描画データに基づいて前記ビーム出射部および前記走査機構を制御することにより、前記拡張描画パターンを前記基板上に描画する制御部と、
    を備えることを特徴とするパターン描画装置。
  2. 請求項1に記載のパターン描画装置であって、
    前記保持部が前記基板が載置されるステージであり、
    描画時に前記基板の前記ビーム出射部側の面の前記照射位置における前記ステージからの高さである表面高さが実質的に取得されて前記表面高さに基づいて前記ビーム出射部からのビームの前記基板に対する合焦位置が変更され、
    前記描画関連情報が、前記表面高さから導かれる情報を含むことを特徴とするパターン描画装置。
  3. 請求項1または2に記載のパターン描画装置であって、
    前記描画関連情報が、前記ビームの強度を含むことを特徴とするパターン描画装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のパターン描画装置であって、
    前記基板上の所定位置に形成された複数のマークの位置を検出するマーク位置検出部をさらに備え、
    前記制御部が、前記複数のマークの位置に基づいて前記基板の伸縮量を求め、前記伸縮量に合わせて描画制御を行い、
    前記描画関連情報が、前記伸縮量を含むことを特徴とするパターン描画装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のパターン描画装置であって、
    前記基板の周囲の温度または湿度を計測するセンサをさらに備え、
    前記描画関連情報が、前記温度または前記湿度を含むことを特徴とするパターン描画装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のパターン描画装置であって、
    前記描画データ生成部および前記制御部により、前記基板上の複数の領域に対して描画パターンを示す描画データの生成および描画が順次行われ、
    前記描画関連情報が、前記複数の領域のうちの最後に描画が行われる最終領域を除くものへの描画が行われる間に取得され、前記情報パターンの生成および前記拡張描画パターンを示す描画データの生成が前記最終領域への描画の際に行われることを特徴とするパターン描画装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のパターン描画装置であって、
    前記情報パターンが、二次元バーコードであることを特徴とするパターン描画装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のパターン描画装置であって、
    前記基板が、複数の層のうち最も前記ビーム出射部側の層以外の少なくとも1つの層に他の情報パターンが配線と共に金属にて形成された多層樹脂基板であり、
    前記制御部が、前記多層樹脂基板に垂直な方向に関して前記他の情報パターンとは重ならない領域に前記情報パターンを描画することを特徴とするパターン描画装置。
  9. 請求項8に記載のパターン描画装置であって、
    前記多層樹脂基板に向けてX線を出射しつつ、前記多層樹脂基板を通過したX線を検出することにより、前記他の情報パターンを基板から読み取る読取部をさらに備え、
    前記制御部が、前記他の情報パターンから取得される描画関連情報に基づいて描画制御を行うことを特徴とするパターン描画装置。
  10. 基板上に形成されたパターンを検査するパターン検査装置であって、
    基板の表面または内部のパターンの形成時におけるパターンの描画の際に描画対象から取得された情報、または、描画環境もしくは描画条件として取得された情報を含む描画関連情報を示す情報パターンを基板から読み取る読取部と、
    読み取られた前記情報パターンから前記描画関連情報を取得し、前記描画関連情報を利用しつつ検査対象となる所定の対象パターンの検査を行う検査部と、
    を備えることを特徴とするパターン検査装置。
  11. 請求項10に記載のパターン検査装置であって、
    前記描画関連情報が、基板の伸縮量を示す情報を含み、
    前記検査部が、
    前記基板を撮像して被検査画像を取得する撮像部と、
    参照画像を記憶する記憶部と、
    前記被検査画像および前記参照画像のうちの一方の画像を前記伸縮量に基づいて伸縮した上で前記被検査画像と前記参照画像とを比較する比較部と、
    を備えることを特徴とするパターン検査装置。
  12. 請求項10に記載のパターン検査装置であって、
    前記描画関連情報が、前記基板の厚さを示す情報を含み、
    パターン検査時に、前記厚さを示す情報を参照しつつ前記撮像部の合焦位置が前記基板の表面に合わせられることを特徴とするパターン検査装置。
  13. 請求項10または11に記載のパターン検査装置であって、
    前記基板が、複数の層のうち前記対象パターンが形成された最も外側の層以外の少なくとも1つに前記情報パターンが配線と共に金属膜にて形成された多層樹脂基板であり、
    前記読取部が、前記多層樹脂基板に向けてX線を出射しつつ、前記多層樹脂基板を通過したX線を検出することにより、前記情報パターンを読み取ることを特徴とするパターン検査装置。
  14. 基板であって、
    基板本体と、
    前記基板本体の表面または内部に形成されたパターンと、
    を備え、
    前記パターンが、当該パターンの形成時におけるパターンの描画の際に描画対象から取得された情報、または、描画環境もしくは描画条件として取得された情報を含む描画関連情報を示す情報パターンを包含することを特徴とする基板。
  15. 請求項14に記載の基板であって、
    前記基板本体が樹脂にて形成された多層構造を有し、
    前記パターンとの間で少なくとも1つの層を挟んで前記基板本体内にもう1つのパターンがさらに形成されており、
    前記もう1つのパターンが、当該もう1つのパターンの形成時におけるパターンの描画の際に描画対象から取得された情報、または、描画環境もしくは描画条件として取得された情報を含む描画関連情報を示すもう1つの情報パターンを包含し、
    前記パターンおよび前記もう1つのパターンのそれぞれが配線を含む金属にて形成されており、
    前記情報パターンと前記もう1つの情報パターンとが、前記基板本体に垂直な方向に関して重ならないことを特徴とする基板。
  16. 基板にパターンを描画するパターン描画方法であって、
    基板へのパターン描画前に前記基板から取得された情報、パターン描画前に描画環境もしくは描画条件として取得された情報、または、パターン描画に先行する前記基板への他のパターン描画時に取得された情報を含む描画関連情報を示す情報パターンを生成する工程と、
    前記情報パターンを含む拡張描画パターンを示す描画データを生成する工程と、
    前記描画データに基づいてビーム出射部から基板に向けて出射される描画用の光または電子のビームの出射、および、前記ビームの前記基板上における照射位置の走査を制御することにより、前記拡張描画パターンを前記基板上に描画する工程と、
    を備えることを特徴とするパターン描画方法。
  17. 基板上に形成されたパターンを検査するパターン検査方法であって、
    基板の表面または内部のパターンの形成時におけるパターンの描画の際に描画対象から取得された情報、または、描画環境もしくは描画条件として取得された情報を含む描画関連情報を示す情報パターンを基板から読み取る工程と、
    読み取られた前記情報パターンから前記描画関連情報を取得し、前記描画関連情報を利用しつつ検査対象となる所定の対象パターンの検査を行う工程と、
    を備えることを特徴とするパターン検査方法。
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