JP2006259142A - 画像形成装置の色補正方法、検査方法、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高濃度の多重色の色再現の劣化を招くプロセス不良を検出し、それに応じた補正を行う。
【解決手段】Y,M,C,R,G,Bの各々の最高濃度のパッチを配列したテストチャートを画像形成装置で印刷し(S12)、それを読み取って(S14)、各パッチの測色値を計算する(S16)。そして、二次色であるRGBの測色値と各々の目標色値とのずれを求め(S18)、そのずれから二次転写不足や定着不足の有無を判定する(S20)。この判定では、RGBの全てに彩度低下が見られた場合定着不足と判定する。また、RGBの全てが、転写先である用紙に近い側のトナー層の色に向かってシフトしていることが検出された場合は、転写不足と判定する。定着不足の場合は定着温度を上昇させ、転写不足の場合は転写電圧を調整することで、その不具合を改善する。
【選択図】図7

Description

本発明は電子写真方式の画像形成装置に関し、特に画像形成装置の色補正のための技術に関する。
複写機や複合機、プリンタなどの電子写真方式のカラーの画像形成装置における色補正としては、従来一般に単色ごとの濃度制御により行われている。単色についての濃度制御の従来技術として、特許文献1の方式がある。この方式では、高濃度及び低濃度の単色トナー像を形成してそれら各像のトナー濃度を検出し、高濃度の像の検出濃度に応じて最高濃度の制御を行い、高濃度と低濃度の像の検出濃度の比に基づき階調補正(ガンマ特性の補正)を行う。
しかしながら、単色ごとの補正では、複数の色のトナーが重畳してできる多重色の濃度制御が十分でない。多重色では、複数色のトナーが重畳するので、単色の場合よりもトナー量が多くなるため、トナー像の転写性(特に複数色のトナーが重なった状態で転写を行う二次転写の転写性)や、用紙に対するトナーの定着性が単色像の場合と異なってくる場合がある。特に高濃度の多重色ではトナー量が単色の場合より遥かに多くなってしまうため、単色像を適切に印字できるように設定された画像形成装置でも、転写や定着の不良(不足)が生じる場合がある。
多重色を考慮した色補正として、特許文献2に示される方式がある。この方式では、画像形成装置によりテストチャートを印刷し、そのテストチャート上の各パッチを測色し、その測色結果に基づき画像信号の色の組合せ(C,M,Y,K)と印刷結果の測色値(L*,a*,b*)との関係を示す多次元のDLUT(ダイレクト・ルック・アップ・テーブル)を作成し、このDLUTを用いて多重色を含む色補正を行っている。
また特許文献3には、単色の階調補正において、中間転写体に転写されたトナーの濃度を検出し、その検出値に基づき感光体から中間転写体への転写不良を検知する技術が開示されている。
特開平6−67499号公報 特開2002−135610号公報 特開平6−175452号公報
特許文献2の方式は、多重色の色補正を行うものであるが、入力濃度を補正する方式なので、中間濃度についての補正は可能であったが、最高濃度(飽和濃度・最大彩度)の補正は不可能であった。最高濃度の補正のためには、電子写真パラメータの調整が必要となる。
高濃度の多重色を正しく濃度再現するには、単色よりも量が多い多重色のトナー層の転写・定着が適切に行われる必要があるが、特許文献2の方式は、そのような電子写真プロセスの制御には踏み込んでいない。
特許文献3の方式は、転写不良を検知するものであるが、各色ごとの単色での転写不良を検知しているのみであり、多重色転写の不良を検知するものではない。
本発明の一つの側面では、高濃度の多重色の色再現の劣化を招くプロセス不良の検出を可能とする。また別の側面では、そのプロセス不良の検出結果に基づき、多重色の色再現の補正を可能とする。
本発明の一つの側面では、電子写真方式の画像形成装置の色補正方法であって、(a)各色のトナーの重ね合わせで表現される多重色の領域を含んだテストチャートを画像形成装置に印刷させるステップと、(b)前記テストチャートの印刷結果における前記多重色の領域の色を測色するステップと、(c)測色により求められた前記多重色の領域の測色値の、該多重色の目標色値に対するずれを求め、求めたずれに基づいて、前記画像形成装置の電子写真プロセスの中の不良工程を検出するステップと、(d)ステップ(c)で不良工程が検出された場合、該不良工程の制御パラメータを調整するステップと、を有する画像形成装置の色補正方法を提供する。
本発明の別の側面では、電子写真方式の画像形成装置の検査方法であって、(a)各色のトナーの重ね合わせで表現される多重色の領域を含んだテストチャートを画像形成装置に印刷させるステップと、(b)前記テストチャートの印刷結果における前記多重色の領域の色を測色するステップと、(c)測色により求められた前記多重色の領域の測色値の、該多重色の目標色値に対するずれを求め、求めたずれに基づいて、前記画像形成装置の電子写真プロセスの中から不良工程を検出するステップと、を有する画像形成装置の検査方法を提供する。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下「実施形態」と呼ぶ)について説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置についての実施形態を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、電子写真方式でフルカラー画像を印刷する装置であり、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色に対応する4つの感光体2を備える。制御部10は、当該画像形成装置の制御を行う装置であり、CPUや画像処理プロセッサ、メモリ等のハードウエアと、各種制御プログラムとにより構成される。制御部10は、印刷対象の画像データをレーザドライバ12に対してラスタ走査順序に従ってシリアル出力する。レーザドライバ12は、制御部10から供給される画像データ信号に従って各露光装置14内のレーザダイオードを駆動する。このようなレーザビーム出力の制御と露光装置14が内蔵するポリゴンミラー等の光学系によるビーム走査と、感光体2の回転との組合せにより、帯電器16により一様に帯電された感光体2の表面に静電潜像が形成される。更に、現像器3内に収納されたトナーが各感光体2に転移することにより、各感光体2上の静電潜像が現像され、各感光体2上にトナー像が形成される。そして、この各色の感光体2上のトナー像が、対応する転写部6にて中間転写体ベルト4上に順に転写される。これにより中間転写体ベルト4上にはフルカラーのトナー像が形成される。このフルカラーのトナー像が、二次転写部7にて、用紙搬送路8上を送られてくる用紙上に中間転写体ベルト4から転写され、定着部9にてそのトナー像を用紙に定着される。以上のようにして、用紙にカラー画像が印刷される。
電子写真方式の画像形成装置では、よく知られるように、印刷濃度の再現性を維持するために、YMCK各色の各階調(濃度)のパッチ(小領域)を配列した検査チャートを中間転写体ベルト4等に印刷し、これらパッチの印刷濃度を読み取って階調補正パラメータを更新することが行われている。ADC(自動現像性制御)センサ5は、そのようなパッチの読取に用いられるセンサである。階調補正パラメータ更新を行う際には、制御部10は、階調補正パラメータ更新のためのテストチャートのデータをレーザドライバ12に供給して中間転写体ベルト4上に印刷させ、それを読み取ったADCセンサ5の検出信号を用いて階調補正パラメータを更新する。この補正で調整する階調補正パラメータは、各色の入力濃度信号の補正に用いられるTRC(トーン再現カーブ)を示すテーブルや、各色の最高濃度(Dmax)を調整するためのパラメータ(例えば現像部3へのトナー供給速度や、露光量など)などである。ADCセンサ5を用いた階調補正は、YMCK各色ごとの単色での階調性を補正するものである。このようなADCセンサ5を用いた階調補正は従来からと同様の方式で行えばよい。制御部10は、このような階調補正のための制御プログラムを備えているが、従来と同様のものでよいため図示は省略している。
本実施形態の画像形成装置は、このようなADCセンサ5を利用した単色ごとの階調補正機能の他に、高濃度の多重色の色再現を改善するための仕組みを備えている。スキャナ18と、制御部10内の測色値算出部102,プロセス不良判定部104,及びプロセスパラメータ制御部106がその仕組みを構成している。
読取部18は、用紙搬送路8上で定着部9の下流に設けられ、定着部9によってトナー像が定着された印刷済みの用紙22を光学的に読み取る。読取部18は、例えばR(赤),G(緑),B(青)の各原色用の画像センサの組を備え、フルカラーの画像読取が可能である。画像センサは、光検出素子が2次元的に配列されたエリアセンサでも、用紙搬送路8上での用紙の搬送方向に対して垂直な向きに配列された1次元的のラインセンサでもよい。ラインセンサの場合、光検出素子配列の読み出し走査を、用紙搬送路8上の用紙22が搬送されていくのに同期して繰り返し行うことで、用紙22の表面全面のフルカラー画像を読み取ることができる。このように読取部18を定着部9の下流に設けるのは、二次転写や定着等の電子写真プロセスの不良に起因する多重色の再現性不良を検出するには、定着後の印刷結果を読み取る必要があるからである。
多重色再現性不良の検出のためには、制御部10は、各有彩色Y,M,Cの各トナーの最高濃度(100%)のパッチと、それらトナー2色の重ね合わせでできる二次色R,G,Bの最高濃度のパッチとを並べたテストチャートを用紙22に印刷し、これを読取部18で読み取る(詳細は後述)。なお、Rの最高濃度はY100%とM100%の重ね合わせで、Gの最高濃度はY100%とC100%の重ね合わせで、Bの最高濃度はM100%とC100%の重ね合わせで、それぞれできる。二次色を最高濃度とするのは、二次転写や定着の不足は、トナー量が少ない場合はほとんど起こらず、トナー量が多い場合に顕著になって検出しやすいからである。すなわち、2つの色のトナー量の合計が、単色の最高濃度のトナー量程度かそれ以下の範囲であれば、二次転写や定着の不足が起こることはまずないが、二次色の最高濃度近くになると、トナー量が単色最高濃度の場合の2倍に近くなり、転写不足や定着不足が起きやすくなるからである。なお、このようにテストチャートの各二次色のパッチは最高濃度とすることが好ましいが、厳密に最高濃度でなくても問題はなく、ある程度以上高い濃度であればよい。
なお、画像形成装置が複写機又は複合機である場合は、原稿読取用のスキャナを備えているので、そのスキャナを読取部18の代わりに用いることで、読取部18を省略することもできる。ただし、この場合は、印刷結果の用紙を人がスキャナにセットする必要がある。
測色値算出部102は、読取部18で読み取ったテストチャートの印刷結果の画像を解析し、Y,M,C,R,G,Bの各パッチの測色を行う。ここでは、知覚色空間での分析を行うため、RGBで表現される各パッチの色を、CIEのL*a*b*の色空間の表現に変換する。
プロセス不良判定部104は、測色値算出部102が求めた各パッチの測色値に基づき、電子写真プロセスにおける不良工程を検出する。この不良工程検出の原理を、図2及び図3を参照して説明する。
図2は、定着部9によるトナー定着の不足を検出するための原理を説明するための図である。図2は、テストチャートのY(Yellow),M(Magenta),C(Cyan),R(RED),G(Green),B(Brue)の各パッチの測色値(a*,b*)をプロットしたグラフであり、黒塗りの四角で表した点は、定着不足が生じているときのそれら各パッチの測色値を示しており、白抜きの丸印で示した点は、最高濃度の二次色の目標色値、すなわち電子写真プロセスに不良がない状態(標準状態と呼ぶ)で印刷した場合のその二次色の測色値を示している。標準状態での各二次色の色は、設計の際に求めることができるので、その値を制御部10に登録しておけばよい。なお、一次色YMCについては、最高濃度でも定着不足は生じない(単色で定着不足が生じたとしたら、それは故障である)ので、標準状態でも定着不足時でも測色値は同じ値となる。
図2に示すように、定着不足が生じると、最高濃度の二次色R,G,Bのパッチの測色値は、すべて彩度が低下する方向に移動する。これは、定着不足は定着部9から用紙22上のトナー層に供給される熱量の不足に起因するものであり、この熱量不足により定着後のトナーの光沢(グロス)が低下し、この光沢の低下が彩度の低下を招くからである。このような傾向は、トナーの色によらないものなので、定着不足が生じている場合、二次色R,G,Bのすべての彩度が低下する。R,G,Bのすべてが彩度低下を起こした場合、定着部9の定着不足がその主要な原因であると判断できる。
そこでプロセス不良判定部104は、二次色R,G,Bのそれぞれについて、標準状態での当該二次色の点(白抜き丸印)と原点O(無彩色を示す点)を結ぶ線分202を中心軸としてその周囲に広がる判別範囲204を設定し(図2では、煩雑さを避けるため、Gのみについて例示した)、テストチャートでの当該二次色のパッチの測色値の点(黒塗り四角印)がその判別範囲204内に入るか否かを判定する。測色値が判別範囲204内であれば、当該二次色については彩度低下が起こっていると判定できる。R,G,Bのすべての測色値が、各々の判別範囲204内に入っていることが判明した場合、全二次色が彩度低下を起こしていることになり、この場合、定着部9の定着不足が生じていると判定する。
また、別の判定手順として次のようなものも考えられる。すなわち、この方法では、二次色R,G,Bの各々について、標準状態での当該二次色の値の点(目標色値)からテストチャートにおける当該二次色のパッチの測色値(実測値)の点へと延びるベクトルを求め、RGB各色についてのベクトルがすべて原点Oの方向を向いていれば(もちろん各種誤差によるある程度のベクトルの向きの振れは許容する)、定着不足と判定する。
次に二次転写不足の検出について説明する。図3は、二次転写部7におけるトナー転写の不足の検出原理を説明するための図である。図3も図2同様テストチャートの各パッチの測色値(a*,b*)をプロットしたグラフである。ただし、この図では黒塗り四角の点は、二次転写不足が生じているときの測色値を示す。
図3に示すように、二次転写部7での転写不足が生じると、最高濃度の二次色R,G,Bのパッチの測色値は、すべて刷り順で下側の色の方向にシフトする。この理由を、図4を参照して説明する。
すなわち、図4に示すように、中間転写体ベルト4の表面に対しYトナー層22aが形成され、その上にCトナー層22bが形成されている場合、すなわちG色のパッチが形成されている場合、用紙22に対してはCトナー層22bが下に(すなわち用紙22の表面に近い側に)、Yトナー層22aがその上になる刷り順となる。この場合、、転写不足は用紙表面から遠い側から起こるので、刷り順で上側(用紙表面から遠い側)のYトナー層22aはそもそも転写不足が生じやすい。逆に言えば、Yトナー層22aが一部でも転写されているなら、その下側のCトナー層22bは全部転写されているといえる。したがって、二次転写ロール7a,7b間の電界が不足するなどすると、刷り順上側のYの濃度が下がる一方、下側のCの濃度は変わらないので、その結果そのG色のパッチの色は本来の色(目標色値)よりもC側にシフトすることになる。
図1に例示した各色の感光体2の配列順序では、中間転写体ベルト4に対してY,M,C,Kの順序でトナーを重ねていくことになる。二次転写ではその重ね順で下側にある色が用紙に対しては上側(遠い側)になるので、二次色G(YとC)においてはCが刷り順で下側(用紙に近い側)となり、二次色R(YとM)ではMが刷り順で下側となり、二次色B(MとC)ではCが刷り順で下側となる。
二次転写部7における転写不足は、二次転写部7の電界がトナー量に比して弱い場合に生じるものであり、トナーの色や組合せにはあまり影響を受けない。すなわち、二次転写不足が起こっている場合は、すべての二次色について、刷り順下側のトナー色への色シフトが起こる。したがって、R,G,Bのすべてについて、刷り順下側の色へのシフトが検出された場合、二次転写部7の転写不足と判断することができる。
そこでプロセス不良判定部104は、二次色R,G,Bのそれぞれについて、標準状態での当該二次色の点(白抜き丸印)と、当該二次色を構成するトナーのうち刷り順下側のトナーの色の点(黒塗り四角印。テストチャート印刷結果からの実測値)とを結ぶ線分206を中心軸としてその周囲に広がる判別範囲208を設定し(図3では、煩雑さを避けるため、Gのみについて例示した。刷り順下側はC)、テストチャートでの当該二次色のパッチの測色値の点(黒塗り四角印)がその判別範囲208内に入るか否かを判定する。測色値が判別範囲208内であれば、当該二次色については彩度低下が起こっていると判定できる。R,G,Bのすべての測色値が、各々の判別範囲208内に入っていることが判明した場合、全二次色が刷り順下側色へのシフトを起こしていることになり、この場合、二次転写部7の転写不足が生じていると判定する。
また、別の判定手順として次のようなものも考えられる。すなわち、この方法では、二次色R,G,Bの各々について、標準状態での当該二次色の値の点からテストチャートにおける当該二次色のパッチの測色値の点へと延びるベクトルを求め、RGB各色についてのベクトルがすべてその二次色を構成する刷り順下側のトナーのパッチの測色値の点の方向を向いていれば(もちろん各種誤差によるある程度のベクトルの向きの振れは許容する)、二次転写不足と判定する。
なお、図2及び図3の例では明度L*を考慮しなかったが、明度L*を考慮した三次元の色空間でも同様の判定を行うことができる。
以上、定着部9の定着不足及び二次転写部7の転写不足の判定処理について説明した。なお、定着不足と二次転写不足とが同時に生じる場合も稀にある。そのような場合に対処するには、例えば次のようにすればよい。すなわちこの場合、プロセス不良判定部104は、二次色R,G,Bの各々について、標準状態での当該二次色の値の点(仮に点Pとする)からテストチャートにおける当該二次色のパッチの測色値の点(仮に点Qとする)へと延びるベクトルPQを求め、それら各ベクトルPQを、点Pから原点Oへと向かう方向と、点Pから二次色を構成する刷り順下側のトナーのパッチの測色値の点へと向かう方向との2方向に分解する。そして、前者で定着不足を、後者で二次転写不足を判定する。
以上のようにプロセス不良判定部104で電子写真プロセスの不良工程(不良部位)が検出されると、プロセスパラメータ制御部106がその不良工程のプロセスパラメータを調整することで、不良を解消又は改善する。
例えば、図5は、定着速度(定着部9を用紙22が通過する際の速度)一定の条件下で定着温度を変えたときの定着結果のトナーパッチの彩度(及び濃度及び光沢)の程度の変化を模式的に示したものであり、この図から分かるように、定着温度を上げれば、彩度等が上昇していく。したがって、定着部9の定着不足と判定された場合は、定着温度を上げればよい。なお、熱定着方式の場合、トナーに供給する熱量が多いほどよく定着するので、定着不足を補正するための制御としては、上述のように定着温度を上げる方法だけでなく、定着速度を下げる(これにより用紙22がより長時間定着部9から熱を受ける)という制御方法を採ってもよい。もちろん温度及び速度の両方を制御してもよい。
また、図6は、転写電圧(又は転写電流)を変えたときの転写効率の変化を示すグラフであり、破線は単色の場合、実線は多重色(この例では二次色)の場合を示している。この図から分かるように、転写効率をよくするには、単色の場合よりも多重色の場合の方が、二次転写部7により高い電圧(又は電流)を印加する必要がある。また、図から分かるように、単色よりも多重色の方が転写効率のラティチュード(許容幅。すなわち転写効率が十分高い範囲)が狭いので、多重色の方が転写不足が生じやすいことが分かる。また、図から、多重転写の転写効率は、転写電圧又は電流が小さすぎても大きすぎても下がってしまうことが分かる。
このようなことから、プロセス不良判定部104により二次転写不足が検知された場合は、二次転写部7に印加する転写電圧又は電流を現在の設定値よりも上げた場合、下げた場合をそれぞれ何種類か試し、その中でもっともよい値をすればよい。
以上、本実施形態の画像形成装置の構成について説明した。次に、図7を参照して、この画像形成装置における色補正処理の手順を説明する。この色補正処理は、例えば画像形成装置の電源投入時や所定枚数の印刷が完了するごとなどといったタイミングや、操作者から明示的に指示されたときなどに実行される。
この手順では、まず制御部10は、従来から行われているADCセンサ5を用いた単色ごとの濃度補正を行い(S10)、この濃度補正が完了した後に、多重色(本実施形態では二次色)についての補正処理を行う。多重色補正では、制御部10は、まずY,M,C,R,G,Bの最高濃度のパッチを並べたテストチャートの印刷を行い(S12)、その印刷結果のカラー画像を読取部18で読み取る(S14)。その後、測色値算出部102が、その読取画像から各パッチを検出し、その各色のパッチの測色値を計算する(S16)。
次に、プロセス不良判定部104が、二次色の各々について、S16で計算された測色値と目標色値とのずれを求め(S18)、このずれの情報から、上述の方法で二次転写不足や定着不足の有無を判定する(S20)。ここで、定着不足と判定された場合には(S22の判定結果がY(肯定))、プロセスパラメータ制御部106が定着温度(又は定着速度)を調整する(S24)。例えば、定着温度を調整する場合は、定着温度の設定値を所定値だけ上昇させる。そして、この調整の後、制御部10は、S12に戻って再度テストチャートを印刷し、定着不足等が無いかを調べる。これを、定着不足と判定される無くなるまで繰り返すことで、定着不足が解消できる。
なお、S24において、R,G,Bの実際の測色値と目標色値とのずれ量を求め、そのずれ量に応じた分だけ定着温度を上昇(或いは定着速度を低下)させるようにしてもよい。この場合、ずれ量は、例えば実際の測色値と目標色値との色差の大きさを、RGBの3色で平均した値などを用いればよい。
そして、更にS20の処理の結果転写不足と判定された場合(S26の判定結果がY)、プロセスパラメータ制御部106が転写電圧(又は転写電流)の設定値を変更し(S28)、この後、制御部10は、S12に戻って再度テストチャートを印刷し、転写不足等が無いかを調べる。二次転写不足の場合、転写電圧又は電流を上げればよいとは限らないので、S28では例えば転写電圧(又は転写電流)を初期値から所定値ずつ上昇させ、その効果をS12〜S20の処理で判定し、上昇させても転写不足に改善が見られない(実測値と目標色値とのずれ量が少なくならない、或いはかえって増える)場合には、転写電圧(又は転写電流)を初期値から所定値ずつ低下させることで、転写不足の解消をはかる。これを、転写不足と判定される無くなるまで繰り返すことで、転写不足が解消できる。なお、S28においても、S24の場合と同様、実測値と目標色値のずれ量に応じて、転写電圧等の調整量を変えてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態はあくまで一例に過ぎず、本発明の範囲内で様々な変形が考えられる。例えば、上記実施形態では、テストチャートの印刷結果を光学的な画像スキャナである読取部18により読み取り、その読取画像データから各パッチの測色値を求めたが、この代わりに、テストチャート印刷結果の各パッチの色を色彩計で測食しても構わない。
また上記実施形態では、二次転写不足や定着不足等のプロセス不良を検出してその補正を行ったが、そのようなプロセス不良の検出するだけでも十分に意義がある。すなわち、プロセス不良判定部104が判定結果を画像形成装置のユーザインタフェース画面に表示すれば、操作者は、その判定結果を見て、二次転写部や定着部の動作パラメータの調整走査を行うことができる。また例えば、画像形成装置に印刷させたテストチャートを、コンピュータに接続されたスキャナで読み取り、その読み取り結果に基づくプロセス不良判定部104の判定処理をそのコンピュータで実行させ、その結果をコンピュータの表示画面に表示するようにしても、同様の効果が得られる。
実施形態の画像形成装置の要部の構成を示す図である。 定着不足の検出原理を説明するための図である。 二次転写不足の検出原理を説明するための図である。 二次転写不足が生じるメカニズムを説明するための図である。 定着速度一定の条件下で定着温度を変えたときの定着結果のトナーパッチの彩度・濃度・光沢の程度の変化を模式的に示した図である。 転写電圧(又は転写電流)を変えたときの転写効率の変化を模式的に示した図である。 実施形態の画像形成装置における色補正処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
2 感光体、3 現像器、4 中間転写体ベルト、5 ADCセンサ、6 一次転写部、7 二次転写部、8 用紙搬送路、9 定着部、10 制御部、12 レーザドライバ、14 露光装置、16 帯電器、18 読取部、102 測色値算出部、104 プロセス不良判定部、106 プロセスパラメータ制御部。

Claims (8)

  1. 電子写真方式の画像形成装置の色補正方法であって、
    (a)各色のトナーの重ね合わせで表現される多重色の領域を含んだテストチャートを画像形成装置に印刷させるステップと、
    (b)前記テストチャートの印刷結果における前記多重色の領域の色を測色するステップと、
    (c)測色により求められた前記多重色の領域の測色値の、該多重色の目標色値に対するずれを求め、求めたずれに基づいて、前記画像形成装置の電子写真プロセスの中の不良工程を検出するステップと、
    (d)ステップ(c)で不良工程が検出された場合、該不良工程の制御パラメータを調整するステップと、
    を有する画像形成装置の色補正方法。
  2. 前記ステップ(a)では、2色のトナーの重ね合わせで表現される二次色の領域を含んだテストチャートを画像形成装置に印刷させ、
    前記ステップ(c)では、前記二次色の領域の測色値が、前記目標色値に対して、前記画像形成装置の転写工程における前記2色のトナーの重ね合わせ順序において転写先に近い側の色の方にずれている場合に、前記転写工程を不良工程と判定し、
    前記ステップ(c)で前記転写工程が不良工程と判定された場合、前記ステップ(d)では、転写工程で印加する転写電圧又は転写電流を調整する、
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記ステップ(a)では、2色のトナーの重ね合わせで表現される二次色の領域を含んだテストチャートを画像形成装置に印刷させ、
    前記ステップ(c)では、前記二次色の領域の測色値が、前記目標色値に対して、彩度が低下する方向にずれている場合に、前記画像形成装置の定着工程の不良と判定する、
    前記ステップ(c)で前記定着工程が不良工程と判定された場合、前記ステップ(d)では、定着工程の定着温度又は定着速度を調整する、
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 電子写真方式の画像形成装置の検査方法であって、
    (a)各色のトナーの重ね合わせで表現される多重色の領域を含んだテストチャートを画像形成装置に印刷させるステップと、
    (b)前記テストチャートの印刷結果における前記多重色の領域の色を測色するステップと、
    (c)測色により求められた前記多重色の領域の測色値の、該多重色の目標色値に対するずれを求め、求めたずれに基づいて、前記画像形成装置の電子写真プロセスの中から不良工程を検出するステップと、
    を有する画像形成装置の検査方法。
  5. 前記ステップ(a)では、2色のトナーの重ね合わせで表現される二次色の領域を含んだテストチャートを画像形成装置に印刷させ、
    前記ステップ(c)では、前記二次色の領域の測色値が、前記目標色値に対して、前記画像形成装置の転写工程における前記2色のトナーの重ね合わせ順序において転写先に近い側の色の方にずれている場合に、前記転写工程を不良工程と判定する、
    ことを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 前記ステップ(a)では、2色のトナーの重ね合わせで表現される二次色の領域を含んだテストチャートを画像形成装置に印刷させ、
    前記ステップ(c)では、前記二次色の領域の測色値が、前記目標色値に対して、彩度が低下する方向にずれている場合に、前記画像形成装置の定着工程を不良工程と判定する、
    ことを特徴とする請求項4記載の方法。
  7. 電子写真方式の画像形成装置であって、
    各色のトナーの重ね合わせで表現される多重色の領域を含んだテストチャートを画像形成装置に印刷させる手段と、
    前記テストチャートの印刷結果における前記多重色の領域の色を測色する手段と、
    測色により求められた前記多重色の領域の測色値の、該多重色の目標色値に対するずれを求め、求めたずれに基づいて、前記画像形成装置の電子写真プロセスの中から不良工程を検出する手段と、
    を有する画像形成装置。
  8. 不良工程が検出された場合、該不良工程の制御パラメータを調整する手段、を更に備える請求項7記載の画像形成装置。

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