JP2006257242A - 樹脂組成物、該樹脂組成物の製造方法及び該樹脂組成物の成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)熱可塑性樹脂80〜99質量%及び(B)側鎖結晶性ポリマー20〜1質量%からなる樹脂成分100質量部に対して、(C)カーボンナノチューブ0.1〜30質量部を配合してなる樹脂組成物である。
【選択図】 なし
Description
電子機器の普及に伴い、電子部品から発生するノイズが周辺機器に影響を与える電磁波障害、静電気による誤作動等のトラブルが増加し、大きな問題となりつつある。
これらの問題の解決のため、導電(帯電防止)性や制電性に優れた材料が要求されている。
従来より、導電性の低い高分子材料に導電性フィラー等を配合した導電性高分子材料が広く利用されている。
導電性フィラーとしては、金属繊維、金属粉末、カーボンブラック及び炭素繊維等が一般に用いられているが、金属繊維及び金属粉末を導電性フィラーとして用いると、優れた導電性付与効果はあるが、耐蝕性に劣り、機械的強度が得難い欠点がある。
カーボンブラックを導電性フィラーとして用いる場合、少量の添加で高い導電性が得られるケッチェンブラック、バルカンXC72及びアセチレンブラック等の導電性カーボンブラックが用いられているが、これらは、樹脂への分散性が不良である。
カーボンブラックの分散性が樹脂組成物の導電性に影響するため、安定した導電性を得るには独特の配合並びに混合技術が必要とされる。
更に、複雑な形状の成形品を得ようとする場合、導電性フィラーの片寄りが生じるため、導電性にバラツキが発生し、満足できない。
炭素繊維では、繊維径の細い方が同量の繊維を添加した場合、樹脂と繊維間の接触面積が大きくなるため導電性付与に優れることが期待される。
優れた導電性を有する極細炭素フィブリルが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、樹脂と混合した場合、樹脂への分散性に劣り、成形品表面外観が損なわれ、満足できるものではない。
また、樹脂を着色する場合、公知の顔料用カーボンブラックを着色剤として用いる場合、黒色を発現させるには多量に用いる必要があり、樹脂への分散性及び成形品の表面外観の点で問題がある。
極細炭素フィブリルを添加する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)が、極細炭素フィブリルが及ぼす難燃性については全く記載されていない。
また、開示された方法では難燃性が低く、高い難燃性を必要とする製品には使用することができない。
熱可塑性樹脂、カーボンナノチューブと、リン系化合物、フェノール系化合物、エポキシ系化合物及びイオウ系化合物から選ばれる一種以上の化合物を配合してなる樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献3参照)が、実施例は、ポリカーボネート樹脂/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂のみであり、ポリカーボネート樹脂/側鎖結晶性ポリマーの組合わせについては実施例はない。
また、導電性能を発現させるためにカーボンナノチューブを多量に配合すると、外観不良を招いたり、耐衝撃性の低下を引き起こす場合があり、耐溶剤性の改良についても記載がない。
従来、ポリカーボネート樹脂/ポリオレフィン系樹脂アロイは、相溶性が低く、耐衝撃性が低かったり、その成形品は層状剥離を引き起こすため外観が不良であり、相溶化剤等の配合が不可欠であった。
また、従来の技術では、離型性等成形性の向上がなく、更に離型剤等を添加することが多いが、離型性の向上も少なく、耐熱性や耐衝撃性の低下を引き起こすことがあった。
また、カーボンナノチューブを多く添加した場合、流動性が低下し、成形性が著しく低下する場合があった。
更に、一般の熱可塑性樹脂では、カーボンナノチューブの分散が不十分であったり、コンパウンドを強くするとカーボンナノチューブが折れてしまうなど、導電性を発現させるためには多くのカーボンナノチューブが必要であるが、成形品外観や物性が著しく低下したり、粘度の増大が著しく成形品を得ることができない。
1.(A)熱可塑性樹脂80〜99質量%及び(B)側鎖結晶性ポリマー20〜1質量%からなる樹脂成分100質量部に対して、(C)カーボンナノチューブ0.1〜30質量部を配合してなる樹脂組成物(樹脂組成物1と称する。)、
2.(A)成分が、芳香族ポリカーボネート樹脂である上記1に記載の樹脂組成物、
3.(A)成分の粘度平均分子量が、10,000〜40,000である上記1又は2に記載の樹脂組成物、
4.(B)成分が、(1)炭素数10以上の高級α−オレフィンから得られ、(2)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、190℃まで、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから観測されるピークのピークトップとして定義される融点(TmD)を有し、更に、190℃で5分保持した後、−10℃まで、5℃/分で降温させ、−10℃で5分保持した後、190℃まで10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから観測されるピークが1つで、かつ、そのピークトップとして定義される融点(Tm)が20〜100℃の結晶性樹脂である上記1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物、
5.(C)成分が、非晶カーボン粒子の含有量20質量%以下、外径0.5〜120nm及び長さ500nm以上である上記1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物、
6.OA機器、情報・通信機器、自動車部品又は家庭電化機器用組成物である上記1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物、
7.溶融状態の(B)成分に(C)成分を加えて混練した後、この混練物に(A)成分を添加し、溶融混練することを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法、
8.溶融状態の(B)成分30〜99質量%に(C)成分70〜1質量%を加えて混練した後、20℃未満まで冷却してなる樹脂組成物(樹脂組成物2と称する。)、
9.上記1〜8のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて得られた成形体
を提供するものである。
また、本発明の樹脂組成物は、高流動性、良離型性となり、成形性が向上する。
更に、カーボンナノチューブは、炭素繊維よりはるかにその本数を多く(106倍程度)配合することができるため、層状剥離の防止効果と優れた導電性付与の形成効果がある。
また、熱可塑性樹脂/側鎖結晶性ポリマーをアロイ化することにより、カーボンナノチューブの配合量を低減することができる。
樹脂成分において、(B)成分の含有量が1質量未満であると、導電性、流動性が不十分であり、20質量%を超えると耐衝撃性や耐熱性が低下したり、層状剥離などが起こることがある。
好ましい(A)成分と(B)成分との含有割合は、(A)成分が90〜99質量%で、(B)成分が10〜1質量%である。
また、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して、(C)カーボンナノチューブの配合量が、0.1質量部以上であると、樹脂組成物の導電(帯電防止)性及び難燃性が向上し、30質量部以下であると、配合量に応じて性能が向上し、耐衝撃性や成形性が上昇する。
(C)成分の好ましい配合量は、0.3〜10質量部である。
(B)成分及び(C)成分の含有量が上記の範囲にあれば、得られる樹脂組成物は、導電(帯電防止)性及び成形外観等に優れている。
好ましい(B)成分と(C)成分との含有割合は、(B)成分が40〜95質量%で、(C)成分が60〜5質量%、より好ましくは(B)成分が50〜90質量%で、(C)成分が50〜10質量%である。
カーボンナノチューブの配合量が、1質量%以上であると、樹脂組成物の導電(帯電防止)性が向上し、70質量%以下であると、配合量に応じて性能が向上し、剛性や難燃性が上昇する。
冷却温度は、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下である。
尚、本発明の樹脂組成物2に、(A)成分、必要に応じて(B)成分及び(C)成分を配合して、本発明の樹脂組成物1とすることもできる。
通常、2価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネートを用いることができる。
2価フェノールとカーボネート前駆体とを溶液法又は溶融法、即ち、2価フェノールとホスゲンの反応、2価フェノールとジフェニルカーボネート等とのエステル交換法により反応させて製造されたものを使用することができる。
また、カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエステル、又はハロホーメート等であり、具体的にはホスゲン、2価フェノールのジハロホーメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等である。
この他、2価フェノールとしては、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール等が挙げられる。
これらの2価フェノールは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
また、テレフタル酸等の2官能性カルボン酸、又はそのエステル形成誘導体等のエステル前駆体の存在下でポリカーボネートの重合を行うことによって得られるポリエステル−ポリカーボネート樹脂であってもよい。
更に、種々のポリカーボネート樹脂の混合物を用いることもできる。
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂は、機械的強度及び成形性の点から、その粘度平均分子量は、10,000〜100,000のものが好ましく、特に14,000〜40,000のものが好適である。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
(t0は、塩化メチレンの落下秒数を示し、tは試料の落下秒数を示す。)
求めた比粘度から、下式により粘度平均分子量を算出する。
(ηSP)/c=〔η〕+0.45×〔η〕2c
〔η〕=1.23×10-5M0.83
(〔η〕は、粘度平均分子量を示し、cはポリマー濃度を示す。)
なお、本発明の樹脂組成物の粘度平均分子量を測定する場合は、樹脂組成物を20〜30倍質量の塩化メチレンに溶解し、可溶分をセライト濾過により採取した後、溶液を除去して十分に乾燥し、塩化メチレン可溶分の固体を得る。
得られた固体0.7gを塩化メチレン100mLに溶解した溶液から20℃における比粘度を、オストワルド粘度計を用いて求め、上式によりその粘度平均分子量を算出する。
これらの重合体としては、ポリスチレン(GPPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)等がある。
このゴム変性スチレン系樹脂としては、好ましくは、少なくともスチレン系単量体がゴムにグラフト重合した耐衝撃性スチレン系樹脂である。
ゴム変性スチレン系樹脂としては、例えば、ポリブタジエン等のゴムにスチレンが重合した耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリブタジエンにアクリロニトリルとスチレンとが重合したABS樹脂、ポリブタジエンにメタクリル酸メチルとスチレンが重合したMBS樹脂等があり、ゴム変性スチレン系樹脂は、二種以上を併用することができるとともに、前記のゴム未変性であるスチレン系樹脂との混合物としても使用できる。
このうち、特に好ましいものはポリブタジエンである。
ここで用いるポリブタジエンは、低シスポリブタジエン(例えば、1,2−ビニル結合を1〜30モル%、1,4−シス結合を30〜42モル%含有するもの)、高シスポリブタジエン(例えば、1,2−ビニル結合を20モル%以下、1,4−シス結合を78モル%以上含有するもの)のいずれを用いてもよく、又、これらの混合物であってもよい。
特に、ポリカーボネート樹脂/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂/耐衝撃性ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂/ポリエステル、ポリフェニレンオキサイド樹脂/耐衝撃性ポリスチレン樹脂等のポリマーアロイが好ましい。
ポリマーアロイを用いる場合、衝撃強度向上のため、エラストマーを添加しても良い。
その側鎖部分の長さは、側鎖間の距離の5倍以上である。
側鎖結晶性ポリマーとしては、α−オレフィン系ポリマー、アルキルアクリレート系ポリマー、アルキルメタクリレート系ポリマー、アルキルエチレンオキシド系ポリマー、ポリシロキサン系、アクリルアミド系ポリマーなどの側鎖結晶性ポリマーが挙げられる。
でも、特に原料が安価で入手し易いα−オレフィンを原料としたα−オレフィン系ポリマーが好ましい。
高級α−オレフィンとしては、好ましくは炭素数10〜40、より好ましくは炭素数14〜24である。
炭素数が10未満であると、重合体は結晶性を持たない。
高級α−オレフィン重合体において、炭素数10以上の高級α−オレフィンの含量は50〜100モル%が好ましく、より好ましくは65〜100モル%、更に好ましくは80〜100モル%、一層好ましくは90〜100モル%、極めて好ましくは100モル%である。
高級α−オレフィン重合体中の、炭素数10以上の高級α−オレフィンの含量が50モル%未満では側鎖結晶性が低下する。
また、高級α−オレフィン重合体は、アイソタクチック構造が好ましく、立体規則性指標値M2が50〜90モル%、好ましくは55〜85モル%、より好ましくは55〜75モル%である。
立体規則性を中程度に、更には中程度以上に制御することにより、本発明の目的を達成することができるようになる。
M2が90モル%を超えると、結晶性が高すぎるため、他樹脂やワックスとの相容性が低下する。
また、M2が50モル%未満では、結晶性が低くなり、耐溶剤性の低下につながる。
また、ペンタッドアイソタクティシティーと同様の指標である立体規則性指標値M4は、25〜60モル%が好ましく、より好ましくは25〜45モル%である。
更に、立体規則性の乱れの指数である立体規則性指標値MRは、2.5モル%以上が好ましく、より好ましくは5モル%以上、更に好ましくは10モル%以上である。
すなわち、13CNMRスペクトルで側鎖α位のCH2炭素が立体規則性の違いを反映して分裂して観測されることを利用して求めることができる。
このM2、M4の値が小さいほど、アイソタクティシティーが小さいことを示し、MRの値が大きいほど、立体規則性に乱れがあることを示す。
尚、13CNMRの測定は下記の装置、条件で行った。
装置:日本電子(株)製 EX−400
測定温度:130℃
パルス幅:45°
積算回数:1000回
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの90:10(容量比)混合溶媒
すなわち、混合溶媒に基づく大きな吸収ピークが、127〜135ppmに6本見られ、これらのピークのうち、低磁場側から4本目のピーク値を131.1ppmとし、化学シフトの基準とする。
このとき側鎖α位のCH2炭素に基づく吸収ピークが34〜37ppm付近に観測される。
このとき、以下の式を用いてM2、M4、MR(モル%)を求める。
M2=[(36.2〜35.3ppmの積分強度)/(36.2〜34.5ppmの積分
強度)]×100
M4=[(36.2〜35.6ppmの積分強度)/(36.2〜34.5ppmの積分
強度)]×100
MR=[(35.3〜35.0ppmの積分強度)/(36.2〜34.5ppmの積分
強度)]×100
すなわち、示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、190℃まで、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから観測されるピークのピークトップとして定義される融点(TmD)を有し、更に、190℃で5分保持した後、−10℃まで、5℃/分で降温させ、−10℃で5分保持した後、190℃まで10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから観測されるピークが1つで、かつ、そのピークトップとして定義される融点(Tm)が20〜100℃、好ましくは25〜70℃、より好ましくは30〜60℃の結晶性樹脂である。
ここで、ピークが1つであるということは、他のピークやショルダーと見られる吸収がないことである。
更に、Tm測定時の融解ピーク全体のベースラインからピークトップまでの高さの中点におけるピーク幅として定義される融解ピーク半値幅Wm(℃)は、7℃以下が好ましく、より好ましくは6℃以下、更に好ましくは5℃以下、特に好ましくは2〜4℃である。
Mwが1,000未満であると、強度が低下し、10,000,000を超えると、混錬及び成形性が困難となる。
また、分子量分布(Mw/Mn)は、4.0以下、好ましくは3.5以下、より好ましくは3.0以下、特に好ましくは2.3以下である。
Mw/Mnが4.0を超えると、組成分布が広いため、表面特性の悪化、特にべたつきや、滲み出し、熱安定性の低下などの問題につながる。
また、好ましくは3.5以下、より好ましくは3.0以下、特に好ましくは2.3以下である。
固体NMR測定法は、下記の固体NMR測定装置を用い、反転回復法(180°−τ−90°パルス法)により、各温度でのスピン−格子緩和時間〔T1(ms)〕の測定を行い確認した。
装置:JEOL社製 JNM−MU25 (パルスNMR)スペクトロメータ
測定核:水素核(1H)
測定周波数:25MHz
90°パルス幅:2.0マイクロ秒
一般に、結晶性高分子で系中に結晶層と非晶層が混在していても、融点以下では相間のスピン拡散が速ければ、緩和が平均化されて単一のT1が観測される。
しかしながら、融解等で相間のスピン拡散速度が低下すると複数のT1が観測されることがある。
これは、系が不均一で、結晶の大きさが大きいときや、大きさに分布があるときなどに観測されることがある。
つまり、融点以上で、単一のT1が観測されることは、系が均一で、結晶の大きさが小さく、大きさの分布が狭いことを意味している。
系が均一で結晶が小さければ、本発明の目的を達成することができるようになる。
単一ピークが観測されることにより、本発明の目的を達成することができるようになる。
このようにX線強度分布において、側鎖結晶に由来するピークが観測されない場合、側鎖結晶に由来するピークが単一でない場合、結晶成分が広く、強度低下、特に、融解ピークがシャープでなくなることにより、本発明の目的を達成することが困難となる。
なお、広角X線散乱強度分布は、以下の様にして測定することができる。
理学電機社製対陰極型ロータフレックスRU−200を用い、30kV,100mA出力のCuKα線(波長=1.54Å)の単色光をφ2mmのピンホールでコリメーションし、位置敏感型比例計数管を用い、露光時間1分で広角X線散乱(WAXS)強度分布を測定する。
即ち、(a)下記一般式(I)で表される遷移金属化合物、及び(b)(b−1)該(a)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(b−2)アルミノキサンから選ばれる少なくとも一種類の成分を含有する重合用触媒の存在下、炭素数10以上の高級α−オレフィンを重合させる方法である。
E1及びE2はそれぞれ、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基(−N<),ホスフィン基(−P<),炭化水素基〔>CR−,>C<〕及び珪素含有基〔>SiR−,>Si<〕(但し、Rは水素又は炭素数1〜20の炭化水素基あるいはヘテロ原子含有基である)の中から選ばれた配位子を示し、A1及びA2を介して架橋構造を形成している。
又、E1及びE2は互いに同一でも異なっていてもよい。
このE1及びE2としては、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基及び置換インデニル基が好ましい。
又、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又はYと架橋していてもよい。
該Xの具体例としては、ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数1〜20のアミド基,炭素数1〜20の珪素含有基,炭素数1〜20のホスフィド基,炭素数1〜20のスルフィド基,炭素数1〜20のアシル基などが挙げられる。
一方、Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のYやE1,E2又はXと架橋していてもよい。
該Yのルイス塩基の具体例としては、アミン類,エーテル類,ホスフィン類,チオエーテル類などを挙げることができる。
次に、A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR1−、−PR1−、−P(O)R1−、−BR1−又は−AlR1−を示し、R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。
このような架橋基としては、例えば、一般式
で表されるものが挙げられ、その具体例としては、メチレン基,エチレン基,エチリデン基,プロピリデン基,イソプロピリデン基,シクロヘキシリデン基,1,2−シクロヘキシレン基,ビニリデン基(CH2=C=),ジメチルシリレン基,ジフェニルシリレン基,メチルフェニルシリレン基,ジメチルゲルミレン基,ジメチルスタニレン基,テトラメチルジシリレン基,ジフェニルジシリレン基などを挙げることができる。
これらの中で、エチレン基,イソプロピリデン基及びジメチルシリレン基が好適である。
qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。
このような一般式(I)で表される遷移金属化合物の中では、一般式(II)
上記一般式(II)において、M,A1,A2,q及びrは、一般式(I)と同じである。
X1はσ結合性の配位子を示し、X1が複数ある場合、複数のX1は同じでも異なっていてもよく、他のX1又はY1と架橋していてもよい。
このX1の具体例としては、一般式(I)のXの説明で例示したものと同じものを挙げることができる。
Y1はルイス塩基を示し、Y1が複数ある場合、複数のY1は同じでも異なっていてもよく、他のY1又はX1と架橋していてもよい。
このY1の具体例としては、一般式(I)のYの説明で例示したものと同じものを挙げることができる。
R4〜R9はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基,珪素含有基又はヘテロ原子含有基を示すが、その少なくとも一つは水素原子でないことが必要である。
また、R4〜R9は互いに同一でも異なっていてもよく、隣接する基同士が互いに結合して環を形成していてもよい。
なかでも、R6とR7は環を形成していること及びR8とR9は環を形成していることが好ましい。
R4及びR5としては、酸素、ハロゲン、珪素等のヘテロ原子を含有する基が重合活性が高くなり好ましい。
この二重架橋型ビスシクロペンタジエニル誘導体を配位子とする遷移金属化合物は、配位子間の架橋基にケイ素を含むものが好ましい。
ンタジエニル)(3’−メチル−5’−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニル(3’−メチル−5’−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン) ビスインデニルジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジフェニルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン) ビスインデニルジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン) ビスインデニルジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジイソプロピルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン) ビスインデニルジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジイソプロピルシリレン) ビスインデニルジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレンインデニル) (2,2’−ジメチルシリレン−3−トリメチルシリルインデニル) ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジフェニルシリレンインデニル) (2,2’−ジフェニルシリレン−3−トリメチルシリルインデニル) ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジフェニルシリレンインデニル) (2,
2’−ジメチルシリレン−3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、 (1,1’−ジフェニルシリレン)(2,2’−ジフェニルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジフェニルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジフェニルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジイソプロピルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジイソプロピルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジイソプロピルシリレン)(2,2’−ジイソブロピルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジフェニルシリレン)(2,2’−ジフェニルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジフェニルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジフェニルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジイソプロピルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジイソプロピルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−ジイソプロピルシリレン)(2,2’−ジイソプロピルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリドなど及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げることができる。もちろんこれらに限定されるものではない。
又、他の族又はランタノイド系列の金属元素の類似化合物であってもよい。
又、上記化合物において、(1,1’−)(2,2’−)が(1,2’−)(2,1’−)であってもよく、(1,2’−)(2,1’−)が(1,1’−)(2,2’−)であってもよい。
(〔L1−R10〕k+)a(〔Z〕-)b ・・・(III)
(〔L2〕k+)a(〔Z〕-)b ・・・(IV)
(ただし、L2はM2、R11R12M3、R13 3C又はR14M3である。)
〔(III),(IV)式中、L1はルイス塩基、〔Z〕-は、非配位性アニオン〔Z1〕-及び〔Z2〕-、ここで〔Z1〕-は複数の基が元素に結合したアニオン、即ち〔M1G1G2・・・Gf〕-(ここで、M1は周期律表第5〜15族元素、好ましくは周期律表第13〜15族元素を示す。G1〜Gfはそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数2〜40のジアルキルアミノ基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数7〜40のアルキルアリール基,炭素数7〜40のアリールアルキル基,炭素数1〜20のハロゲン置換炭化水素基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,有機メタロイド基、又は炭素数2〜20のヘテロ原子含有炭化水素基を示す。G1〜Gfのうち2つ以上が環を形成していてもよい。fは〔(中心金属M1の原子価)+1〕の整数を示す。)、〔Z2〕-は、酸解離定数の逆数の対数(pKa)が−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基、あるいは一般的に超強酸と定義される酸の共役塩基を示す。又、ルイス塩基が配位していてもよい。又、R10は水素原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示し、R11及びR12はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基又はフルオレニル基、R13は炭素数1〜20のアルキル基,アリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示す。R14はテトラフェニルポルフィリン,フタロシアニン等の大環状配位子を示す。kは〔L1−R10〕,〔L2〕のイオン価数で1〜3の整数、aは1以上の整数、b=(k×a)である。M2は、周期律表第1〜3、11〜13、17族元素を含むものであり、M3は、周期律表第7〜12族元素を示す。〕
で表されるものを好適に使用することができる。
R10の具体例としては水素,メチル基,エチル基,ベンジル基,トリチル基などを挙げることができ、R11,R12の具体例としては、シクロペンタジエニル基,メチルシクロペンタジエニル基,エチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチルシクロペンタジエニル基などを挙げることができる。
R13の具体例としては、フェニル基,p−トリル基,p−メトキシフェニル基などを挙げることができ、R14の具体例としてはテトラフェニルポルフィリン,フタロシアニン,アリル,メタリルなどを挙げることができる。
また、M2の具体例としては、Li,Na,K,Ag,Cu,Br,I,I3などを挙げることができ、M3の具体例としては、Mn,Fe,Co,Ni,Znなどを挙げることができる。
また、〔Z1〕-、即ち〔M1G1G2・・・Gf〕において、M1の具体例としてはB,Al,Si,P,As,Sbなど、好ましくはB及びAlが挙げられる。
又、G1,G2〜Gfの具体例としては、ジアルキルアミノ基としてジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基など、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基としてメトキシ基,エトキシ基,n−ブトキシ基,フェノキシ基など、炭化水素基としてメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,n−オクチル基,n−エイコシル基,フェニル基,p−トリル基,ベンジル基,4−t−ブチルフェニル基,3,5−ジメチルフェニル基など、ハロゲン原子としてフッ素,塩素,臭素,ヨウ素,ヘテロ原子含有炭化水素基としてp−フルオロフェニル基,3,5−ジフルオロフェニル基,ペンタクロロフェニル基,3,4,5−トリフルオロフェニル基,ペンタフルオロフェニル基,3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基,ビス(トリメチルシリル)メチル基など、有機メタロイド基としてペンタメチルアンチモン基、トリメチルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニルアルシン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニル硼素などが挙げられる。
又、非配位性のアニオン、即ちpKaが−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基〔Z2〕-の具体例としては、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン(CF3SO3)-,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)ベンジルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド,過塩素酸アニオン(ClO4)-,トリフルオロ酢酸アニオン(CF3CO2)-,ヘキサフルオロアンチモンアニオン(SbF6)-,フルオロスルホン酸アニオン(FSO3)-,クロロスルホン酸アニオン(ClSO3)-,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化アンチモン(FSO3/SbF5)-,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化砒素(FSO3/AsF5)-,トリフルオロメタンスルホン酸/5−フッ化アンチモン(CF3SO3/SbF5)-などを挙げることができる。
(b−1)は一種用いてもよく、又二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、(b−2)成分のアルミノキサンとしては、一般式(V)
で示される鎖状アルミノキサン、及び一般式(VI)
で示される環状アルミノキサンを挙げることができる。
前記アルミノキサンの製造法としては、アルキルアルミニウムと水などの縮合剤とを接触させる方法が挙げられるが、その手段については特に限定はなく、公知の方法に準じて反応させればよい。
例えば、(1)有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを水と接触させる方法、(2)重合時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、後に水を添加する方法、(3)金属塩などに含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、(4)テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、更に水を反応させる方法などがある。
尚、アルミノキサンとしては、トルエン不溶性のものであってもよい。
これらのアルミノキサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(a)触媒成分と(b)触媒成分との使用割合は、(b)触媒成分として(b−1)化合物を用いた場合には、モル比で好ましくは10:1〜1:100、より好ましくは2:1〜1:10の範囲が望ましく、上記範囲を逸脱する場合は、単位質量ポリマーあたりの触媒コストが高くなり、実用的でない。
又、(b−2)化合物を用いた場合には、モル比で好ましくは1:1〜1:1000000、より好ましくは1:10〜1:10000の範囲が望ましい。
この範囲を逸脱する場合は単位質量ポリマーあたりの触媒コストが高くなり、実用的でない。
又、触媒成分(b)としては(b−1),(b−2)を単独又は二種以上組み合わせて用いることもできる。
ここで、(c)成分の有機アルミニウム化合物としては、一般式(VII)
R16 vAlJ3-v ・・・(VII)
〔式中、R16は炭素数1〜10のアルキル基、Jは水素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン原子を示し、vは1〜3の整数である〕
で示される化合物が用いられる。
前記一般式(VII)で示される化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチルアルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げられる。
これらの有機アルミニウム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用いてもよい。
前記(a)触媒成分と(c)触媒成分との使用割合は、モル比で好ましくは1:1〜1:10000、より好ましくは1:5〜1:2000、更に好ましくは1:10ないし1:1000の範囲が望ましい。
該(c)触媒成分を用いることにより、遷移金属当たりの重合活性を向上させることができるが、あまり多いと有機アルミニウム化合物が無駄になるとともに、重合体中に多量に残存し、好ましくない。
該担体の種類については特に制限はなく、無機酸化物担体、それ以外の無機担体及び有機担体のいずれも用いることができるが、特に無機酸化物担体あるいはそれ以外の無機担体が好ましい。
無機酸化物担体としては、具体的には、SiO2,Al2O3,MgO,ZrO2,TiO2,Fe2O3,B2O3,CaO,ZnO,BaO,ThO2やこれらの混合物、例えば、シリカアルミナ,ゼオライト,フェライト,グラスファイバーなどが挙げられる。
これらの中では、特にSiO2,Al2O3が好ましい。
尚、上記無機酸化物担体は、少量の炭酸塩,硝酸塩,硫酸塩などを含有してもよい。
一方、上記以外の担体として、MgCl2,Mg(OC2H5)2などで代表される一般式MgR17 xX1 yで表されるマグネシウム化合物やその錯塩などを挙げることができる。
ここで、R17は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数6〜20のアリール基、X1はハロゲン原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示し、xは0〜2、yは0〜2でり、かつx+y=2である。
各R17及び各X1はそれぞれ同一でもよく、又異なってもいてもよい。
又、有機担体としては、ポリスチレン,スチレン−ジビニルベンゼン共重合体,ポリエチレン,ポリ1−ブテン,置換ポリスチレン,ポリアリレートなどの重合体やスターチ,カーボンなどを挙げることができる。
本発明の高級α−オレフィン重合体の製造に用いられる触媒の担体としては、MgCl2,MgCl(OC2H5),Mg(OC2H5)2,SiO2,Al2O3などが好ましい。
又、担体の性状は、その種類及び製法により異なるが、平均粒径は通常1〜300μm、好ましくは10〜200μm、より好ましくは20〜100μmである。
粒径が小さいと重合体中の微粉が増大し、粒径が大きいと重合体中の粗大粒子が増大し嵩密度の低下やホッパーの詰まりの原因になる。
又、担体の比表面積は、通常1〜1000m2/g、好ましくは50〜500m2/g、細孔容積は通常0.1〜5cm3/g、好ましくは0.3〜3cm3/gである。
比表面積又は細孔容積の何れかが上記範囲を逸脱すると、触媒活性が低下することがある。
尚、比表面積及び細孔容積は、例えば、BET法に従って吸着された窒素ガスの体積から求めることができる〔J.Am.Chem.Soc.、60,309(1983)参照〕。
更に、上記担体が無機酸化物担体である場合には、通常150〜1000℃、好ましくは200〜800℃で焼成して用いることが望ましい。
該担体に、(a)成分及び(b)成分の少なくとも一方を担持させる方法については、特に制限されないが、例えば(1)(a)成分及び(b)成分の少なくとも一方と担体とを混合する方法、(2)担体を有機アルミニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物で処理した後、不活性溶媒中で(a)成分及び(b)成分の少なくとも一方と混合する方法、(3)担体と(a)成分及び/又は(b)成分と有機アルミニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物とを反応させる方法、(4)(a)成分又は(b)成分を担体に担持させた後、(b)成分又は(a)成分と混合する方法、(5)(a)成分と(b)成分との接触反応物を担体と混合する方法、(6)(a)成分と(b)成分との接触反応に際して、担体を共存させる方法などを用いることができる。
尚、上記(4)、(5)及び(6)の方法において、(c)成分の有機アルミニウム化合物を添加することもできる。
このようにして得られた触媒は、いったん溶媒留去を行って固体として取り出してから重合に用いてもよいし、そのまま重合に用いてもよい。
又、本発明の高級α−オレフィン重合体の製造においては、(a)成分及び(b)成分の少なくとも一方の担体への担持操作を重合系内で行うことにより触媒を生成させることができる。
例えば、(a)成分及び(b)成分の少なくとも一方と担体と更に必要により前記(c)成分の有機アルミニウム化合物を加え、エチレンなどのオレフィンを常圧〜2MPa(gauge)加えて、−20〜200℃で1分〜2時間程度予備重合を行い触媒粒子を生成させる方法を用いることができる。
(b)成分として二種以上を混合して用いる場合は、各(b)成分と担体との使用割合が質量比で上記範囲内にあることが望ましい。
又、(a)成分と担体との使用割合は、質量比で、好ましくは1:5〜1:10000、より好ましくは1:10〜1:500とするのが望ましい。
(b)成分〔(b−1)成分又は(b−2)成分〕と担体との使用割合、又は(a)成分と担体との使用割合が上記範囲を逸脱すると、活性が低下することがある。
このようにして調製された重合用触媒の平均粒径は、通常2〜200μm、好ましくは10〜150μm、特に好ましくは20〜100μmであり、比表面積は、通常20〜1000m2/g、好ましくは50〜500m2/gである。
平均粒径が2μm未満であると重合体中の微粉が増大することがあり、200μmを超えると重合体中の粗大粒子が増大することがある。
比表面積が20m2/g未満であると活性が低下することがあり、1000m2/gを超えると重合体の嵩密度が低下することがある。
又、1−ブテン系重合体の製造に用いられる触媒において、担体100g中の遷移金属量は、通常0.05〜10g、特に0.1〜2gであることが好ましい。
遷移金属量が上記範囲外であると、活性が低くなることがある。
このように担体に担持することによって工業的に有利な高い嵩密度と優れた粒径分布を有する重合体を得ることができる。
重合条件については、重合温度は通常−100〜250℃、好ましくは−50〜200℃、より好ましくは0〜130℃である。
又、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノマー/上記(a)成分(モル比)が好ましくは1〜108、特に100〜105となることが好ましい。
重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は好ましくは常圧〜20MPa(gauge)、更に好ましくは常圧〜10MPa(gauge)である。
本発明の高級α−オレフィン重合体の製造方法において、水素を添加すると重合活性が向上するので好ましい。
水素を用いる場合は、通常、常圧〜5MPa(gauge)、好ましくは常圧〜3MPa(gauge)、更に好ましくは常圧〜2MPa(gauge)である。
重合溶媒を用いる場合、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタンなどの脂肪族炭化水素、クロロホルム,ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素などを用いることができる。
これらの溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上のものを組み合わせてもよい。
又、α−オレフィンなどのモノマーを溶媒として用いてもよい。
尚、重合方法によっては無溶媒で行うことができる。
予備重合は、固体触媒成分に、例えば、少量のオレフィンを接触させることにより行うことができるが、その方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。
予備重合に用いるオレフィンについては特に制限はなく、前記に例示したものと同様のもの、例えば、エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン、あるいはこれらの混合物などを挙げることができるが、該重合において用いるオレフィンと同じオレフィンを用いることが有利である。
予備重合温度は、通常−20〜200℃、好ましくは−10〜130℃、より好ましくは0〜80℃である。
予備重合においては、溶媒として、脂肪族炭化水素,芳香族炭化水素,モノマーなどを用いることができる。
これらの中で特に好ましいのは脂肪族炭化水素である。
又、予備重合は無溶媒で行ってもよい。
予備重合においては、予備重合生成物の極限粘度〔η〕(135℃デカリン中で測定)が0.1デシリットル/g以上、触媒中の遷移金属成分1ミリモル当たりに対する予備重合生成物の量が1〜10000g、特に10〜1000gとなるように条件を調整することが望ましい。
又、重合体の分子量の調節方法としては、各触媒成分の種類、使用量、重合温度の選択、更には水素存在下での重合などがある。
窒素等の不活性ガスを存在させても良い。
カーボンナノチューブの外径が0.5nm以上であると、分散が容易であり、導電(帯電防止)性が上昇し、外径が120nm以下であると、成形品の外観が良好で、導電(帯電防止)性も上昇する。
カーボンナノチューブの長さが、500nm以上、特に800nm以上であると、導電(帯電防止)性が十分であり、長さが15,000nm以下であると、成形品の外観が良好で、分散が容易となる。
本発明の熱可塑性組成物の導電(帯電防止)性等の観点より、カーボンナノチューブに不純物として含まれる非晶カーボン粒子は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
非晶カーボン粒子を20質量%以下にすることにより、導電(帯電防止)性能が向上するとともに、成形時の劣化防止に効果がある。
更に、酸処理、酸化処理等により表面処理を行い、カーボンナノチューブの表面にカルボン酸や水酸基を付与させたカーボンナノチューブは、導電性が向上する。
官能基量は、カーボンナノチューブに対して、0.5〜10質量%が好ましい。
カーボンナノチューブを配合することにより、本発明の熱可塑性組成物1においては、熱可塑性樹脂/側鎖結晶性ポリマーの相構造が安定化され、溶融時の側鎖結晶性ポリマーの再凝集や射出成形時のドメイン配向を低減することができる。
また、本発明の熱可塑性組成物2においては、カーボンナノチューブを配合することにより、導電性が高く、物性や成形外観の低下が少ない組成物が得られる。
また、カーボンの脱落がないため、導電製品として利用する場合、カーボン等による汚染の防止が可能であり、更に放熱性付与することもできる。
カーボンナノチューブは、ゼオライトの細孔に鉄やコバルト系触媒を導入した触媒化学気相成長法(CCVD法)、気相成長法(CVD法)、レーザーアブレーション法、炭素棒・炭素繊維等を用いたアーク放電法等によって製造することができる。
カーボンナノチューブの末端形状は、必ずしも円筒状である必要はなく、例えば、円錐状等変形していても差し支えない。
また、カーボンナノチューブの末端が閉じた構造でも、開いた構造のどちらでも用いることができるが、好ましくは末端が開いた構造のものがよい。
カーボンナノチューブの末端が閉じた構造のものは、硝酸等化学処理をすることにより開口することができる。
更に、カーボンナノチューブの構造は、多層でも単層でもよい。
例えば、各成分をターンブルミキサーやヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサーで代表される高速ミキサーで分散混合した後、押出機、バンバリーミキサー、ロール等で溶融混練する方法が適宜選択される。
本発明の樹脂組成物1の製造方法としては、各成分を一括投入して溶融混練してもよいが、予め側鎖結晶性ポリマーとカーボンナノチューブを溶融混練後、熱可塑性樹脂等を溶融混練すると、導電(帯電防止)性が向上し、熱可塑性樹脂/側鎖結晶性ポリマーの相構造が安定化されることがある。
溶融混練の方法としては、側鎖結晶性ポリマーとカーボンナノチューブを溶融した状態で、押出機の途中から熱可塑性樹脂等の他の成分を投入してもよいし、予め製造した側鎖結晶性ポリマーとカーボンナノチューブのマスターバッチを用いてもよい。
マスターバッチ中のカーボンナノチューブ量としては、5〜40質量%が好ましい。
本発明の樹脂組成物2の製造方法としては、溶融状態の(B)成分30〜99質量%に(C)成分70〜1質量%を加えて混練した後、40℃未満、好ましくは30℃以下、より好ましくは20℃以下まで冷却する方法が挙げられる。
本発明はまた、上記の樹脂組成物を用いて得られた成形体をも提供する。
実施例1〜5及び比較例1〜3
表1に示す割合で各成分を配合し、ベント式二軸押出成形機(機種名:TEM35、東芝機械社製)に供給し、280℃で溶融混練し、ペレット化した。
得られたペレットを、120℃で10時間乾燥した後、成形温度260℃、(金型温度80℃)で射出成形して試験片を得た。
また、80mm×100mm×40mm(深さ)、肉厚3mm、抜き勾配0の金型を用いて、上記条件で成形品を得た。
得られた試験片および成形品を用いて性能を下記各種試験によって評価し、その結果を表1に示した。
表2に示す割合で各成分を配合し、ベント式二軸押出成形機(機種名:TEM35、東芝機械社製)に供給し、280℃で溶融混練し、ペレット化した。
得られたペレットを、120℃で10時間乾燥した後、成形温度をメルトインデックス(MI)の測定条件(表2参照、金型温度80℃)と同一とし、射出成形して試験片を得た。
また、80mm×100mm×40mm(深さ)、肉厚3mm、抜き勾配0の金型を用いて、上記条件で成形品を得た。
得られた試験片および成形品を用いて性能を下記各種試験によって評価し、その結果を表2に示した。
表3に示す割合で、オーブン150℃で溶融状態の側鎖結晶性ポリマーにカーボンナノチューブを配合し、攪拌により分散させた後、20℃未満まで冷却し、約厚さ1mmのシートを得た。
得られたシートを用いて性能を下記各種試験によって評価し、その結果を表3に示した。
(配合成分)
〔(A)成分〕
PC:芳香族ポリカーボネート樹脂:A1900〔出光興産(株)製〕、粘度平均分子量=19,500
ABS:アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂:AT−05〔日本A&L社製〕
PET:ポリエチレンテレフタレート樹脂:ダイヤナイトMA523〔三菱レイヨン社製〕
PPS:ポリフェニレンスルフィド樹脂:LR2G〔アイ・シー・イー・ピー(株)社製〕
PPO:ポリフェニレンオキサイド樹脂:Blendex HP820〔GEスペシャリティーケミカルズ社製〕
〔(B)成分〕
側鎖結晶性ポリマーA:参考例1(4)参照
〔(C)成分〕
カーボンナノチューブ1:マルチウォール、直径10〜30nm、長さ1〜10μm、両端開口、非晶カーボン粒子量10質量%〔サンナノテック社製〕
カーボンナノチューブ2:表面処理マルチウォール(カルボン酸3質量%、水酸基2質量%)、直径10〜30nm、長さ5〜15μm、両端開口、非晶カーボン粒子量3質量%(L−MWNT1030、NTP社製)
(B)+(C):側鎖結晶性ポリマーA/カーボンナノチューブMB:カーボンナノチューブ2と側鎖結晶性ポリマーAのマスターバッチ;二軸押出機(TEM−35)を使用し、設定温度150℃で製造したカーボンナノチューブ30質量%マスターバッチ。
CB:カーボンブラック:#3030B〔三菱化学(株)社製〕
CF:カーボンファイバー:HTAC−6SRS〔東邦レーヨン(株)社製〕
(1)IZOD(アイゾット衝撃強度):ASTM D256に準拠、23℃〔肉厚1/8インチ(0.32cm)〕、単位:kJ/m2
(2)体積固有抵抗値:JISK6911に準拠(試験平板:80×80×3mm)した。単位:Ωcm
(3)MI(メルトインデックス):JIS−K7210に準拠して測定した(荷重21.18N)。
(4)成形外観:目視により評価した。
(5)離型性:突出しピンの圧力を測定。最大30kg/cm2。値が小さいほうが離型性が良好。
(6)耐溶剤性:試験片をガソリン中に10分間浸漬した後、手で曲げたときの外観等の変化により評価した。
(7)難燃性:UL94燃焼試験に準拠(試験片厚み:1.5mm)した。
(8)カーボン付着性:セロテープを貼り、剥がしたときのカーボン付着の有無を見た。
実施例は、耐衝撃性、導電(帯電防止)性、耐溶剤性、成形外観、離型性及び難燃性に優れ、マスターバッチを用いると、耐衝撃性、導電(帯電防止)性が更に向上する。
更に、表面処理したカーボンナノチューブを用いると、導電性及び衝撃性向上が著しい。
これに対し、比較例1から、芳香族ポリカーボネート樹脂のみでは導電(帯電防止)性がなく、耐溶剤性も低いことが分かる。
比較例2から、芳香族ポリカーボネート樹脂単独では、実施例1及び2と同一のカーボンナノチューブ量を添加しても、導電(帯電防止)性、耐溶剤性、難燃性の向上はなく、成形外観も低下することが分かる。
比較例3は、実施例3〜5同一の芳香族ポリカーボネート樹脂及び側鎖結晶性ポリマー量が配合されているが、カーボンナノチューブを添加しないと導電(帯電防止)性、難燃性が発現しないだけではなく、耐衝撃性が低く、成形品に層状剥離が起こる。
実施例は、外観が良く、カーボンの脱落がない導電性に優れている。
また、表面処理したカーボンナノチューブを用いると、更に導電性が向上する。
比較例1から、側鎖結晶性ポリマーのみでは導電性はない。
比較例2から、カーボンブラックの添加では、外観性が低下し、カーボンが脱落する恐れがあり、高い導電性が得られない。
比較例3から、カーボンファイバーでは、外観性が低下し、高い導電性が得られない。
(触媒調製)
(1)2−クロロジメチルシリルインデンの製造
窒素気流下、1リットルの三つ口フラスコに、THF(テトラヒドロフラン)50ミリリットルとマグネシウム2.5g(41ミリモル)を加え、更に1,2−ジブロモエタン0.1ミリリットルを加えて30分間攪拌し、マグネシウムを活性化した。
攪拌後、溶媒を抜き出し、新たにTHF50ミリリットルを添加した。
ここに、2−ブロモインデン5.0g(25.6ミリモル)のTHF(200ミリリットル)溶液を2時間かけて滴下した。
滴下終了後、室温において2時間攪拌した後、−78℃に冷却し、ジクロロジメチルシラン3.1ミリリットル(25.6ミリモル)のTHF(100ミリリットル)溶液を1時間かけて滴下し、15時間攪拌した後、溶媒を留去した。
残渣をヘキサン200ミリリットルで抽出した後、溶媒を留去することにより、2−クロロジメチルシリルインデン6.6g(24.2ミリリモル)を得た(収率94%)。
(2)(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)の製造
窒素気流下、1リットルの三つ口フラスコにTHF400ミリリットルと2−クロロジメチルシリルインデン8gを加え、−78℃に冷却した。
この溶液へ、LiN(SiMe3)2のTHF溶液(1.0モル/リットル)を38.5ミリリットル(38.5ミリモル)滴下した。
室温において15時間攪拌した後、溶媒を留去し、ヘキサン300ミリリットルで抽出した。
溶媒を留去することにより、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)を2.0g(6.4ミリモル)得た(収率33.4%)。
(3)(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの製造
窒素気流下、200ミリリットルのシュレンク瓶に(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(インデン)2.5g(7.2ミリモル)とエーテル100ミリリットルを加えた。
−78℃に冷却しn−ブチルリチウム(n−BuLi)のヘキサン溶液(1.6M)を9.0ミリリットル(14.8ミリモル)加えた後、室温で12時間攪拌した。
溶媒を留去し、得られた固体をヘキサン20ミリリットルで洗浄し減圧乾燥することによりリチウム塩を白色固体として定量的に得た。
シュレンク瓶中、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(インデン)のリチウム塩(6.97ミリモル)をTHF50ミリリットルに溶解し、室温でヨードメチルトリメチルシラン2.1ミリリットル(14.2ミリモル)をゆっくりと滴下し12時間攪拌した。
溶媒を留去し、エーテル50ミリリットル加えて飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄した。
分液後、有機相を乾燥し、溶媒を除去することにより(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデン)3.04g(5.9ミリモルを)得た。(収率84%)
次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に、上記で得られた(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデン)3.04g(5.9ミリモル)とエーテル50ミリリットルを加えた。
−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(n−BuLi)のヘキサン溶液(1.6M)を7.4ミリリットル(11.8ミリモル)を加えた後、室温で12時間攪拌した。
溶媒を留去し、得られた固体をヘキサン40ミリリットルで洗浄することによりリチウム塩をエーテル付加体として3.06gを得た。
このものの1H−NMRを求めたところ、次の結果が得られた。
1H−NMR(90MHz,THF−d8):δ0.04(s,−SiMe3,18H)、0.48(s,−Me2Si−,12H)、1.10(t,−CH3,6H)、2.59(s,−CH2−,4H)、3.38(q,−CH2−,4H)、6.2−7.7(m,Ar−H,8H)
窒素気流下で上記で得られたリチウム塩3.06gをトルエン50ミリリットルに懸濁させた。
−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却した四塩化ジルコニウム1.2g(5.1ミリモル)のトルエン(20ミリリットル)懸濁液を滴下した。
滴下後、室温で6時間攪拌した。
反応溶液の溶媒を留去後、得られた残渣をジクロロメタンにより再結晶化することにより(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの黄色微結晶0.9g(1.33ミリモル)を得た。(収率26%)
このものの1H−NMRを求めたところ、次の結果が得られた。
1H−NMR(90MHz,CDCl3):δ0.0(s,―SiMe3,18H),1.02、1.12(s,−Me2Si−,12H)、2.51(dd,−CH2−,4H)、7.1−7.6(m,Ar−H,8H)
(4)側鎖結晶性ポリマーAの製造
加熱乾燥した1リットルオートクレーブに、1−オクタデセン(C18)400ミリリットル、トリイソブチルアルミニウム0.5ミリモルを加え、80℃に昇温した。
80℃に到達後、攪拌しながら、上記で得られた(1,2‘−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドを1.0マイクロモル、ジメチルアニリニウムボレートを4.0マイクロモル加え、更に水素0.8MPa導入し、240分間重合した。
重合反応終了後、アセトンで再沈操作を繰り返すことにより、反応物を析出させ、減圧下、加熱乾燥することにより、高級α−オレフィン重合体を243.0g得た。
得られた重合体の物性測定結果を、第4表及び第5表に示す。
GPC測定装置
カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT
検出器 :液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS 150C
測定条件
溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン
測定温度 :145℃
流速 :1.0ミリリットル/分
試料濃度 :2.2mg/ミリリットル
注入量 :160マイクロリットル
検量線 :Universal Calibration
解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
従って、OA機器、情報・通信機器、自動車部品又は家庭電化機器等の電気・電子機器のハウジング又は部品、更には自動車部品等その応用分野の拡大が期待される。
Claims (9)
- (A)熱可塑性樹脂80〜99質量%及び(B)側鎖結晶性ポリマー20〜1質量%からなる樹脂成分100質量部に対して、(C)カーボンナノチューブ0.1〜30質量部を配合してなる樹脂組成物。
- (A)成分が、芳香族ポリカーボネート樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。
- (A)成分の粘度平均分子量が、10,000〜40,000である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- (B)成分が、(1)炭素数10以上の高級α−オレフィンから得られ、(2)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、190℃まで、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから観測されるピークのピークトップとして定義される融点(TmD)を有し、更に、190℃で5分保持した後、−10℃まで、5℃/分で降温させ、−10℃で5分保持した後、190℃まで10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから観測されるピークが1つで、かつ、そのピークトップとして定義される融点(Tm)が20〜100℃の結晶性樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
- (C)成分が、非晶カーボン粒子の含有量20質量%以下、外径0.5〜120nm及び長さ500nm以上である請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
- OA機器、情報・通信機器、自動車部品又は家庭電化機器用組成物である請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 溶融状態の(B)成分に(C)成分を加えて混練した後、この混練物に(A)成分を添加し、溶融混練することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法。
- 溶融状態の(B)成分30〜99質量%に(C)成分70〜1質量%を加えて混練した後、20℃未満まで冷却してなる樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて得られた成形体。
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