JP2006257219A - ポリエステル樹脂組成物、これを用いたシートおよび成形品の製造方法 - Google Patents

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修二 石渡
Hitoshi Iwasaki
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Abstract

【課題】 シートおよび成形品の生産性を高くすることができ、かつ透明性および耐熱性に優れる成形品を得ることができるポリエステル樹脂組成物、これを用いたシートおよび成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】 テレフタル酸単位とテトラメチレングリコール単位を主成分とし、総変性量が3〜20モル%であり、炭素数2以上のポリエーテルグリコール単位を0.5〜6モル%含み、固有粘度0.55〜1.40dl/g、ジオキサン抽出量1.2質量%以下のポリエステル樹脂(A)40〜99.9質量%と、テレフタル酸単位とエチレングリコール単位を主成分とし、固有粘度0.55〜1.40dl/gのポリエステル樹脂(B)0.1〜60質量%とを含むポリエステル樹脂組成物を用い、特定の条件でシートを製造し、特定の条件で成形して成形品とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリエステル樹脂組成物、これを用いたシートおよび成形品の製造方法に関する。
ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステル樹脂は、機械特性、耐薬品性等、優れた物性を有するため、繊維、包装用フィルム、食品用ボトル、医療用容器等の原料として幅広く使用されている。中でも食品容器の分野においては、小型飲料用ボトル、ブリスターパック等の真空成形品、カップ形状の射出成形品等、その用途は著しい拡大傾向にある。これら食品容器には、衛生性を確保するため、80℃以上で高温殺菌および高温充填に耐えうることが要求される。また、電子レンジ調理用の場合は、140℃の高耐熱性が要求される。しかし、ポリエチレンテレフタレートのガラス転移点が75℃程度であるため、ポリエチレンテレフタレートからなる容器に高温殺菌または高温充填を行うことはできず、また、電子レンジ用の容器にも使用できなかった。
これに対し、高温の金型内で成形し、さらに該金型内で高温で結晶化させて高耐熱性を実現した、いわゆるC−PETが提案されている(特許文献1参照)。しかし、該C−PETには、金型内で結晶化させるための成形サイクルが長い、結晶化による白化起こるため透明性を要求される用途に使用できない、という問題がある。一方、食品容器に使用される樹脂としては、ポリスチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。しかし、ポリスチレンは、耐熱性または強度が不足する場合がある。ポリプロピレンも、耐熱性だけでなく、ガスバリヤー性が不足する場合があり、ポリビニルアルコール系樹脂との多層化が必要である等の問題がある。
透明性および耐熱性を両立したポリエステル成形品を得る製造方法として、ポリエステル樹脂を用いてポリエステルシートを作製し、該シートを真空成形、圧空成形、真空圧空成形等によって成形してポリエステル成形品を得る方法が特許文献2に開示されている。また、透明性および耐熱性を両立したポリエステル成形品を得るポリエステル樹脂組成物が、特許文献3に開示されている。
しかし、特許文献2に記載の製造方法で得られるポリエステル成形品は、透明性が充分ではないという問題がある。また、特許文献3に記載のポリエステル樹脂組成物を用いたポリエステル成形品は、透明性に優れているものの、特許文献3に記載のポリエステル樹脂組成物は、シート製造時に用いられる冷却ロール、および成形品製造時に用いられる金型において、冷却ロールおよび金型に汚れがつきやすい傾向にあり、生産性の低下が問題にあることがある。さらに、冷却ロールおよび金型の汚れを転写することによりシート、成形品の平滑性が低下し、結果、シート、成形品の透明性が低下するという問題がある。
特開昭59−5019号公報 特許第2533982号公報 特開2002−47361号公報
よって、本発明の目的は、シートおよび成形品の生産性を高くすることができ、かつ透明性および耐熱性に優れる成形品を得ることができるポリエステル樹脂組成物;透明性および耐熱性に優れる成形品を生産性よく得ることができるポリエステルシートの製造方法;透明性および耐熱性に優れるポリエステル成形品を生産性よく得ることができるポリエステル成形品の製造方法を提供することにある。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、下記条件(i)〜(v)を満たすポリエステル樹脂(A)と、下記条件(vi)〜(vii)を満たすポリエステル樹脂(B)とを含有し、ポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)の合計(100質量%)中、ポリエステル樹脂(A)が40〜99.9質量%であり、ポリエステル樹脂(B)が0.1〜60質量%であることを特徴とする。
[ポリエステル樹脂(A)]
(i)テレフタル酸単位を主成分とするジカルボン酸単位と、テトラメチレングリコール単位を主成分とするグリコール単位とからなり、
(ii)下記式(1)で表される総変性量が、3〜20モル%であり、
総変性量(モル%)=〔全ジカルボン酸単位(100モル%)中のテレフタル酸単位以外のジカルボン酸単位のモル%〕+〔全グリコール単位(100モル%)中のテトラメチレングリコール単位以外のグリコール単位のモル%〕 ・・・(1)
(iii)全グリコール単位(100モル%)中に、炭素数2以上のポリエーテルグリコール単位を0.5〜6モル%含み、
(iv)フェノール/1,1,2,2−テトラクロルエタン(質量比1/1)の混合溶媒に溶解させ、25℃にて測定した固有粘度が、0.55〜1.40dl/gの範囲であり、
(v)ジオキサンを用いて120℃で7時間かけて抽出される抽出物が、ポリエステル樹脂(A)100質量%のうち1.2質量%以下であるポリエステル樹脂(A)。
[ポリエステル樹脂(B)]
(vi)テレフタル酸単位を主成分とするジカルボン酸単位と、エチレングリコール単位を主成分とするグリコール単位とからなり、
(vii)フェノール/1,1,2,2−テトラクロルエタン(質量比1/1)の混合溶媒に溶解させ、25℃にて測定した固有粘度が、0.55〜1.40dl/gの範囲であるポリエステル樹脂(B)。
本発明のポリエステルシートの製造方法は、本発明のポリエステル樹脂組成物を溶融シートとし、これを冷却ロールに接触させるポリエステルシートの製造方法であって、冷却ロールの表面温度Cを式(2)の範囲とし、溶融シートと冷却ロールとの接触時間Dを式(3)の範囲とすることを特徴とする。
C≦Tg1×w1+Tg2×w2 ・・・(2)
D≧2+E2 ・・・(3)
(式中、C:溶融シートと接触しているときの冷却ロール表面温度(℃)、Tg1:ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度融点(℃)、Tg2:ポリエステル樹脂(B)のガラス転移温度融点(℃)、w1:ポリエステル樹脂組成物中のポリエステル樹脂(A)の質量分率、w2:ポリエステル樹脂組成物中のポリエステル樹脂(B)の質量分率、D:溶融シートと冷却ロールとの接触時間(秒)、E:ポリエステルシートの厚さ(mm)である。)
本発明のポリエステル成形品の製造方法は、本発明のポリエステル樹脂組成物からなるポリエステルシートを予備加熱した後、金型を用いて成形するポリエステル成形品の製造方法であって、予備加熱時間Fを式(4)の範囲とし、予備加熱終了時のシート表面温度を式(5)の範囲とし、金型温度Hを式(6)の範囲とすることを特徴とする。
3.3E≦F≦70E ・・・(4)
Tc+ ≦G≦2Tc+ ・・・(5)
Tc+ ≦H≦Tm ・・・(6)
(式中、E:ポリエステルシートの厚さ(mm)、F:予備加熱時間(秒)、G:予備加熱終了時のシート表面温度(℃)、H:金型温度(℃)、Tc+ :ポリエステルシートの昇温結晶化温度(℃)、Tm:ポリエステルシートの融点(℃)である。)
本発明のポリエステル樹脂組成物によれば、シートおよび成形品の生産性を高くすることができ、かつ透明性および耐熱性に優れる成形品を得ることができる。
本発明のポリエステルシートの製造方法によれば、透明性および耐熱性に優れる成形品を生産性よく得るためのポリエステルシートを、生産性よく得ることができる。
本発明のポリエステル成形品の製造方法によれば、透明性および耐熱性に優れる成形品を生産性よく得ることができる。
<ポリエステル樹脂(A)>
ポリエステル樹脂(A)は、テレフタル酸単位を主成分とするジカルボン酸単位と、テトラメチレングリコール単位を主成分とするグリコール単位とから構成されるものである(条件(i))。
ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸単位は、テレフタル酸単位を主成分とするものであり、テレフタル酸単位を全ジカルボン酸単位中に50モル%以上含有することが好ましく、60モル%以上含有することがより好ましく、70〜100モル%含有することが特に好ましい。テレフタル酸単位が50モル%以上であれば、機械的強度および熱的特性の面から好ましい。
ポリエステル樹脂(A)を構成するグリコール単位は、テトラメチレングリコール単位を主成分とするものであり、テトラメチレングリコール単位を全グリコール単位中に50モル%以上含有することが好ましく、60モル%以上含有することがより好ましく、70〜99.5モル%含有することが特に好ましい。テトラメチレングリコール単位が50モル%以上であれば、熱的特性を保持することができる。
本発明における、ポリエステル樹脂中のジカルボン酸単位およびグリコール単位の組成は、ポリエステル樹脂についての熱分解クロマトグラフィーの測定結果、およびポリエステル樹脂のアルカリ分解物についての高速液体クロマトグラフィーの測定結果から求められる。
下記式(1)で表されるポリエステル樹脂(A)の総変性量は、3〜20モル%である(条件(ii))。
総変性量(モル%)=〔全ジカルボン酸単位(100モル%)中のテレフタル酸単位以外のジカルボン酸単位のモル%〕+〔全グリコール単位(100モル%)中のテトラメチレングリコール単位以外のグリコール単位のモル%〕 ・・・(1)
総変性量が3モル%以上であれば、ポリエステル樹脂組成物およびこれから得られるシートが良好な加工性を示す。総変性量が20モル%以下であれば、ポリエステル樹脂(A)が良好な結晶性、熱的特性を示し、かつ重合後のチップ取り出しが容易となる。総変性量の下限値は、4モル%が好ましく、5モル%がより好ましい。総変性量の上限値は、15モル%が好ましく、12モル%以下がより好ましい。
テレフタル酸以外のジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;イソフタル酸、5−アルキルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等のベンゼン環またはナフタレン環に直接カルボキシル基を2つ有する芳香族ジカルボン酸;4,4’−ジカルボキシフェニル、4,4’−ジカルボキシベンゾフェノン、ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、これらの混合物等が挙げられる。
テトラメチレングリコール以外のグリコールとしては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール等の炭素数2〜6のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、これらの混合物等が挙げられる。
テトラメチレングリコール単位以外のグリコール単位として、単位モノマー中の炭素数が2以上のポリエーテルグリコール単位が、全グリコール単位(100モル%)中0.5〜6モル%含まれる(条件(iii))。ポリエーテルグリコール単位の含有量がこの範囲であれば、ポリエステル樹脂組成物およびこれから得られるシートが良好な成形性、および良好な成形時耐熱性を示す。ポリエーテルグリコール単位の含有量の下限値は、1モル%が好ましい。ポリエーテルグリコール単位の含有量の上限値は、4モル%が好ましく、3モル%がより好ましい。
ポリエーテルグリコールとしては、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、これらの共重合体等が挙げられる。これらのうち、ポリテトラメチレングリコールが好ましい。
ポリエーテルグリコールの数平均分子量は、450〜2000が好ましく、500〜1500がより好ましい。ポリエーテルグリコールの数平均分子量が450以上であれば、ポリエステル樹脂(A)の結晶性が高くなり過ぎることもなく、2000以下であれば、ポリエーテルグリコール自体の結晶性が高くなって透明性が損なわれることもない。
ポリエステル樹脂(A)の固有粘度は、0.55〜1.40dl/gである(条件(iv))。ポリエステル樹脂(A)の固有粘度が0.55dl/g以上であれば、ポリエステル樹脂(A)を重合で得た後のチップの取り出しが容易であり、得られるポリエステルシートおよび成形品が良好な耐衝撃性を示す。ポリエステル樹脂(A)の固有粘度が1.40dl/g以下であれば、ポリエステル樹脂組成物が良好な押出性を示す。ポリエステル樹脂(A)の固有粘度の下限値は、0.7dl/gが好ましく、0.8dl/gがより好ましい。ポリエステル樹脂(A)の固有粘度の上限値は、1.3dl/gが好ましく、1.2dl/gがより好ましい。固有粘度は、ポリエステル樹脂(A)を、フェノールと1,1,2,2−テトラクロルエタンとを質量比1:1で混合した混合溶媒に溶解し、得られた溶液について、ウベローデ粘度計を使用して25℃で測定した値である。
ジオキサンを用いて120℃で7時間かけてポリエステル樹脂(A)(100質量%)から抽出される抽出物は、1.2質量%以下である(条件(v))。ポリエステル樹脂(A)からの抽出物が1.2質量%を超えると、ポリエステルシートまたはその成形品の連続製造時に冷却ロールまたは金型が汚れやすくなる傾向にあり、安定した生産が困難となる。ポリエステル樹脂(A)からの抽出物は、1.0質量%以下が好ましく、0.8質量%以下がより好ましい。ジオキサンによるポリエステル樹脂(A)からの抽出物を1.2質量%以下にする方法としては、固相重合法が挙げられ、具体的には、高温下で、ポリエステル樹脂(A)を不活性気体、液体、または蒸気と接触させる方法;真空下でポリエステル樹脂(A)を高温に保持する方法等が挙げられる。
ポリエステル樹脂(A)は、公知のエステル交換法、エステル化法等の重合方法によって製造される。
エステル交換法では、まず、テレフタル酸のエステル形成性誘導体等のジカルボン酸成分とテトラメチレングリコール等のグリコール成分とを、モル比で1:1.3〜1:2.7、好ましくは1:1.3〜1:2.5となるように反応容器内に仕込む。さらに、他のグリコール成分として炭素数が2以上のポリエーテルグリコールを加え、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタン等の酸化安定剤を加える。これを、テトラブトキシチタン等の触媒の存在下で150〜220℃まで2〜5時間かけて徐々に加熱して充分にエステル交換反応を行う。その後、−90kPa以下、好ましくは−98〜−100kPaの減圧下で230〜260℃に加熱し、2〜5時間縮合重合する。得られたポリエステル樹脂(A)をストランド状で水槽中に吐出、冷却した後、ストランドカッター等で切断することによってチップ状のポリエステル樹脂(A)が得られる。本発明における「Pa」の単位は、大気圧の状態を0Paとした大気圧基準とする。
エステル化法では、まず、テレフタル酸等のジカルボン酸成分とテトラメチレングリコール等のグリコール成分とを、モル比で1:1.2〜1:2.2、好ましくは1:1.2〜1:1.6となるように反応容器内に仕込む。さらに、炭素数2以上のポリエーテルグリコール、およびテトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタン等の酸化安定剤を加える。これを、0〜400kPaの窒素雰囲気下で150〜220℃まで2〜5時間かけて徐々に加熱して充分にエステル化反応を行う。その後、−90kPa以下、好ましくは−98〜−100kPaの減圧下で230〜260℃に加熱し、2〜5時間縮合重合する。得られたポリエステル樹脂(A)をストランド状で水槽中に吐出、冷却した後、ストランドカッター等で切断することによってチップ状のポリエステル樹脂(A)が得られる。
さらに、ポリエステル樹脂(A)のチップに付着した水分を取り除いた後、170〜210℃で窒素下または真空下で固相重合することが好ましい。
ポリエステル樹脂(A)の製造に使用されるその他の触媒としては、エステル交換触媒としては、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸マグネシウム等が挙げられ、重合触媒としては、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム、四塩化ゲルマニウム、ジブチルスズオキシド等が挙げられる。該触媒は、その種類にもよるが、通常、全ジカルボン酸成分に対して20〜1000ppmの範囲で添加される。
<ポリエステル樹脂(B)>
ポリエステル樹脂(B)は、テレフタル酸単位を主成分とするジカルボン酸単位と、エチレングリコール単位を主成分とするグリコール単位とから構成されるものである(条件(vi))。
ポリエステル樹脂(B)を構成するジカルボン酸単位は、テレフタル酸単位を主成分とするものであり、テレフタル酸単位を全ジカルボン酸単位中に50モル%以上含有することが好ましく、70モル%以上含有することがより好ましく、80モル%以上含有することが特に好ましい。テレフタル酸単位が50モル%以上であれば、機械的強度および熱的特性の面から好ましい。
ポリエステル樹脂(B)を構成するグリコール単位は、エチレングリコール単位を主成分とするものであり、エチレングリコール単位を全グリコール単位中に50モル%以上含有することが好ましく、70モル%以上含有することがより好ましく、80モル%以上含有することが特に好ましい。エチレングリコール単位が50モル%以上であれば、熱的特性を保持することができる。
テレフタル酸以外のジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;イソフタル酸、5−アルキルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等のベンゼン環またはナフタレン環に直接カルボキシル基を2つ有する芳香族ジカルボン酸;4,4’−ジカルボキシフェニル、4,4’−ジカルボキシベンゾフェノン、ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、これらの混合物が挙げられる。
エチレングリコール以外のグリコールとしては、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール等の炭素数2〜6のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、これらの混合物等が挙げられる。
テレフタル酸以外のジカルボン酸としては、イソフタル酸が好ましい。エチレングリコール以外のグリコールは、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイド2付加物、これらの混合物から選択されることが好ましい。
ポリエステル樹脂(B)において、全ジカルボン酸単位(100モル%)中のテレフタル酸単位以外のジカルボン酸単位の含有量(モル%)と、全グリコール単位(100モル%)中のエチレングリコール単位以外のグリコール単位の含有量(モル%)との合計(総変性量)は、5〜50モル%が好ましい。ポリエステル樹脂(B)の総変性量の下限値は、8モル%がより好ましく、10モル%が特に好ましい。ポリエステル樹脂(B)の総変性量の上限値は、35モル%がより好ましく、25モル%が特に好ましい。
ポリエステル樹脂(B)の固有粘度は、0.55〜1.40dl/gである(条件(vii))。ポリエステル樹脂(B)の固有粘度が0.55dl/g以上であれば、ポリエステル樹脂(B)を重合で得た後のチップの取り出しが容易であり、得られるポリエステルシートおよび成形品が良好な耐衝撃性を示す。ポリエステル樹脂(B)の固有粘度が1.40dl/g以下であれば、ポリエステル樹脂組成物が良好な押出性を示す。ポリエステル樹脂(B)の固有粘度の下限値は、0.6dl/gが好ましく、0.7dl/gがより好ましい。ポリエステル樹脂(B)の固有粘度の上限値は、1.3dl/gが好ましく、1.2dl/gがより好ましい。固有粘度は、上記ポリエステル樹脂(A)と同様の方法で測定された値である。
ポリエステル樹脂(B)は、ポリエステル樹脂(A)と同様に、公知のエステル交換法、エステル化法等の重合方法によって製造される。
<ポリエステル樹脂組成物>
本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)とを含有する樹脂組成物である。
ポリエステル樹脂(A)の含有量は、ポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)の合計(100質量%)中、40〜99.9質量%である。ポリエステル(A)の下限値は、50質量%が好ましく、55質量%がより好ましい。ポリエステル(A)の上限値は、90質量%が好ましく、80質量%がより好ましい。
ポリエステル樹脂(B)の含有量は、ポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)の合計(100質量%)中、0.1〜60質量%である。ポリエステル樹脂(B)の下限値は、10質量%が好ましく、20質量%がより好ましい。ポリエステル樹脂(B)の上限値は、50質量%が好ましく、45質量%がより好ましい。
ポリエステル樹脂(A)が40質量%以上であり、かつポリエステル樹脂(B)が60質量%以下であれば、ポリエステル樹脂組成物が良好な耐熱性を示す。また、ポリエステル樹脂(A)が99.9質量%以下であり、かつポリエステル樹脂(B)が0.1質量%以上であれば、良好なシート製膜性が得られる。
本発明のポリエステル樹脂組成物には、必要に応じて、酸化安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、繊維状または板状無機強化剤等の添加剤;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィン、他のポリエステル樹脂等を配合してもよい。
<ポリエステルシートの製造方法>
本発明のポリエステルシートの製造方法は、本発明のポリエステル樹脂組成物の溶融シートを第1の冷却ロール、および必要に応じて第2の冷却ロール等に接触させることによってポリエステルシートを得る方法である。具体的には、押出法、カレンダー法等、溶融シートを急冷させるための冷却ロールを有する方法が挙げられる。押出法では、本発明のポリエステル樹脂組成物を、ギヤポンプ、Tダイ、冷却ロール、巻き取り装置を備えた押出機に投入し、製膜することで得られる。ポリエステルシートの製造に際し、冷却ロールに結露の影響がでないように、製膜雰囲気は露点が低い状態であることが好ましい。
本発明のポリエステルシートの製造方法においては、第1の冷却ロールの表面温度Cを式(2)の範囲とし、溶融シートと第1の冷却ロールとの接触時間Dを式(3)の範囲とする。
C≦Tg1×w1+Tg2×w2 ・・・(2)
D≧2+E2 ・・・(3)
(式中、C:溶融シートと接触しているときの第1の冷却ロール表面温度(℃)、Tg1:ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度融点(℃)、Tg2:ポリエステル樹脂(B)のガラス転移温度融点(℃)、w1:ポリエステル樹脂組成物中のポリエステル樹脂(A)の質量分率、w2:ポリエステル樹脂組成物中のポリエステル樹脂(B)の質量分率、D:溶融シートと第1の冷却ロールとの接触時間(秒)、E:ポリエステルシートの厚さ(mm)である。)
第1の冷却ロールの表面温度CがTg1×w1+Tg2×w2を超えると、冷却ロールの温度が高すぎるため、シートの冷却が不充分となり、冷却ロールからのシートの剥離性が低下する。結果、冷却ロールに樹脂が付着して冷却ロールが汚れ、シートの平滑性が悪化し、また、樹脂の結晶化が促進されシートの透明性が低下する。押出時の第1の冷却ロールの表面温度Cは、(Tg1×w1+Tg2×w2)−5以下が好ましく、(Tg1×w1+Tg2×w2)−10以下がより好ましい。第1の冷却ロールの表面温度は、接触式または非接触式温度計等により測定できる。また、第1の冷却ロールの表面温度Cは、冷却装置の温度設定により調整できる。本発明においてTgは、ポリエステル樹脂の粉砕物について、示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、熱流速示差走査熱量計DSC220)を用いて、窒素気流中260℃で5分間加熱してメルトクエンチを行った後、10℃/分で−20℃から260℃まで昇温して得られたチャートにおいて、低温側のベースラインを高温側へ延長した直線と、ガラス転移に関する階段状変化部分の曲線の勾配が最大になる点の接線との交点とする。
溶融シートと第1の冷却ロールとの接触時間Dが2+E2 未満では、第1の冷却ロールとの接触時間が短すぎるため、シートの冷却が不充分となり、冷却ロールからのシートの剥離性が低下する。結果、冷却ロールに樹脂が付着して冷却ロールが汚れ、シートの平滑性が悪化する。溶融シートと第1の冷却ロールとの接触時間Dは、2+2E2 以上が好ましく、2+3E2 以上がより好ましい。溶融シートと第1の冷却ロールとの接触時間Dは、シートの巻き取り速度、冷却ロール径等により調整できる。
押えロールを使用する場合は、第1の冷却ロールの表面温度の±10℃以内に設定することが好ましい。第2の冷却ロールを使用する場合も同様に、第1の冷却ロールの表面温度の±10℃以内に設定することが好ましい。
本発明の製造方法によって得られるポリエステルシートは、本発明のポリエステル樹脂組成物からなる層と、他の樹脂からなる1層以上の他の層とを有する積層シートであってもよい。他の樹脂としては、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィン、本発明のポリエステル樹脂組成物以外のポリエステル樹脂、これらの混合物等が挙げられる。他の層を設けることにより、シール性、耐衝撃性等を改良できる。
本発明の製造方法によって得られるポリエステルシートの厚さは、0.08〜1.8mmが好ましく、0.1〜1.0mmがより好ましい。
本発明の製造方法によって得られるポリエステルシートは、ポリエステル成形品としたときの透明性を向上させるために、成形前に、ポリエステルシートの昇温結晶化温度Tc+ 以下の温度で1秒から300時間の範囲でエージングしてもよい。エージングは、インライン、オフラインのどちらで行ってもよい。
<ポリエステル成形品の製造方法>
本発明のポリエステル成形品の製造方法は、本発明のポリエステル樹脂組成物からなるポリエステルシートを予備加熱した後、金型を用いて真空成形、圧空成形、真空圧空成形等の公知の方法で成形してポリエステル成形品を得る方法である。必要により、金型からのポリエステル成形品の離型を助けるべく、冷却手段を用いてもよい。
本発明のポリエステル成形品の製造方法においては、金型の汚れをさらに抑えられることから、本発明のポリエステルシートの製造方法によって得られたポリエステルシートを用いることが好ましい。
本発明のポリエステル成形品の製造方法においては、予備加熱時間Fを式(4)の範囲とし、予備加熱終了時のシート表面温度を式(5)の範囲とし、金型温度Hを式(6)の範囲とする。
3.3E≦F≦70E ・・・(4)
Tc+ ≦G≦2Tc+ ・・・(5)
Tc+ ≦H≦Tm ・・・(6)
(式中、E:ポリエステルシートの厚さ(mm)、F:予備加熱時間(秒)、G:予備加熱終了時のシート表面温度(℃)、H:金型温度(℃)、Tc+ :ポリエステルシートの昇温結晶化温度(℃)、Tm:ポリエステルシートの融点(℃)である。)
予備加熱時間Fが3.3E未満では、加熱時間が短すぎ、シート内部まで加熱することが困難となり、成形時の伸びが不足して成形品としたときの耐熱性が不足する。予備加熱時間Fの下限値は、5Eが好ましく、10Eがより好ましい。予備加熱時間Fの上限値は、60Eが好ましく、50Eがより好ましい。
予備加熱終了時のシート表面温度GがTc+ 未満では、シート内部まで加熱することが困難となる。予備加熱終了時のシート表面温度Gが2Tc+ を超えると、予備加熱時に結晶化が促進してしまい、成形時の伸びが不足し、成形困難となる。予備加熱終了時のシート表面温度Gの上限値は、1.5Tc+ 以下が好ましく、1.25Tc+ 以下がより好ましい。本発明においてTc+ は、ポリエステルシートから切り出した試験片について、示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、熱流速示差走査熱量計DSC220)を用いて、窒素気流中260℃で5分間加熱してメルトクエンチを行った後、10℃/分で−20℃から260℃まで昇温して得られたチャートの昇温結晶化ピークのトップ温度とする。
金型温度HがTc+ 未満では、成形時の結晶化が不充分となり、ポリエステル成形品としたときの耐熱性が不足する。金型温度HがTmを超えると、成形時にシートが金型に貼り付き、離型時に成形品の変形が起こる。金型温度Hの下限値は、Tc+ +20℃が好ましく、Tc+ +30℃がより好ましい。金型温度Hの上限値は、Tm−10℃が好ましく、Tm−20℃がより好ましい。本発明においてTmは、ポリエステルシートから切り出した試験片について、示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、熱流速示差走査熱量計DSC220)を用いて、窒素気流中260℃で5分間加熱してメルトクエンチを行った後、10℃/分で−20℃から260℃まで昇温して得られたチャートの結晶融解ピークのトップ温度とする。
本発明の製造方法によって得られるポリエステル成形品の厚さ0.3mmのヘーズ値は、熱処理を行う前の成形品で15%以下であり、10%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。熱処理前のヘーズ値が15%以下であれば、良好な透明性を示す。本発明におけるヘイズ値は、JIS K 7105に準拠して測定された値である。
本発明の製造方法によって得られるポリエステル成形品は、80℃で30分熱処理した厚さ0.3mmの成形品のヘーズ値H1に対する、140℃で30分熱処理した厚さ0.3mmの成形品のヘーズ値H2の変化率〔H2/H1×100−100〕が、50%以下であり、40%以下が好ましく、35%以下がより好ましい。該変化率が50%以下であれば、視覚的にヘーズ変化が小さく、かつ良好な透明性を示す。
本発明の製造方法によって得られるポリエステル成形品は、80℃で30分熱処理した成形品の収縮率が、2%以下であり、1%以下が好ましく、かつ140℃で30分熱処理した成形品の収縮率が、5%以下であり、2%以下が好ましい。本発明における収縮率は、容器形状とした成形品の熱収縮前後の寸法変化または体積変化によって測定される。低い収縮率を有することにより、高温殺菌および高温充填を行うことができるようになり、また、電子レンジ調理に用いる食品容器としても充分使用可能となる。
以上説明した、本発明のポリエステル樹脂組成物、これを用いたシートおよび成形品の製造方法によれば、特定のポリエステル樹脂組成物を用い、特定の製造条件でシート、成形品を製造することで、冷却ロールまたは金型の汚れを低減し、良好な外観を持つ成形品を容易に得ることができ、生産性を向上させることができる。
すなわち、従来では、シートまたは成形品を連続生産していると、冷却ロールまたは金型に汚れが堆積し、これがシートまたは成形品に転写するため、透明性に影響が出て、高透明かつ高耐熱性を両立する成形品を安定して得ることが困難であった。また、シートが厚くなると、成形時のシート予備加熱方式が接触、非接触に係わらず、シート表面温度とシート内部温度に差ができやすくなるため、従来のシート表面温度のコントロールでは内部温度が充分に上がらず、高透明かつ高耐熱性を両立する成形品を得ることは困難であった。
これに対し、本発明においては、特定のポリエステル樹脂組成物を用い、特定の製造条件でシートを製造し、特定の製造条件でシートを成形することで、シートまたは成形品の生産性を向上させるだけでなく、成形時の伸度を最適状態とし、高い成形性を得ることができ、これまでにない高透明かつ高耐熱性を有するポリエステル成形品を安定して製造することができる。
よって、本発明により得られるポリエステル成形品は、食品容器等の分野において、高透明であるため内容物視認性が高く、高温殺菌、内容物の高温充填が可能となり、さらに、電子レンジ調理用の食品容器として充分使用可能である等、優れた性能を有する。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
(ポリエステル樹脂(A−1)の製造)
ジメチルテレフタレート95モル部、ジメチルイソフタレート5モル部、テトラメチレングリコール137.6モル部、およびポリテトラメチレングリコール(数平均分子量1000)2.4モル部を、精留塔および攪拌装置を備えた反応容器に入れた。さらに、酸化安定剤として、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタンを0.1モル部添加した。反応容器を140℃まで加熱した後、テトラブトキシチタンをジカルボン酸成分(ジメチルテレフタレートとジメチルイソフタレートとの合計)に対して600ppm(1.5質量%テトラメチレングリコール溶液として)入れた。これを、攪拌しながら220℃まで3時間かけて徐々に昇温し、生成するメタノールを留去しながらエステル交換反応を行った。その後、生成物を重縮合用反応容器に移し、約−99kPa、245℃で2時間半縮合重合を行い、所定の攪拌トルクに至ったところで撹拌をやめた。得られたポリエステル樹脂をストランド状で水槽中に吐出し、ストランドカッターでチップ状に切断し、120℃で6時間真空乾燥した後、そのまま195℃まで昇温し、4時間固相重合を行った後、冷却してポリエステル樹脂(A−1)を得た。
(ポリエステル樹脂(A−2)の製造)
ジメチルテレフタレートを90モル部、ジメチルイソフタレートを10モル部、テトラメチレングリコールを138.8モル部、ポリテトラメチレングリコールを1.2モル部、およびテトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタンを0.05モル部に変更した以外は、ポリエステル樹脂(A−1)と同様にしてポリエステル樹脂(A−2)を得た。
(ポリエステル樹脂(A’−3)の製造)
ジメチルテレフタレートを70モル部、ジメチルイソフタレートを30モル部に変更した以外は、ポリエステル樹脂(A−2)と同様にしてポリエステル樹脂(A’−3)を得た。
(ポリエステル樹脂(A’−4)の製造)
ジメチルテレフタレートを87モル部、ジメチルイソフタレートを13モル部、テトラメチレングリコールを130.9モル部、ポリテトラメチレングリコールを9.1モル部、およびテトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタンを0.3モル部に変更した以外は、ポリエステル樹脂(A−1)と同様にしてポリエステル樹脂(A’−4)を得た。
(ポリエステル樹脂(A’−5)の製造)
ジメチルテレフタレートを100モル部、テトラメチレングリコールを140モル部に変更し、ジメチルイソフタレート、ポリテトラメチレングリコール、およびテトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタンを添加しなかった以外は、ポリエステル樹脂(A−2)と同様にしてポリエステル樹脂(A’−5)を得た。
(ポリエステル樹脂(A−6)の製造)
ジメチルテレフタレートを95モル部、ジメチルイソフタレートを5モル部に変更した以外は、ポリエステル樹脂(A−2)と同様にしてポリエステル樹脂(A−6)を得た。
(ポリエステル樹脂(A−7)の製造)
ジメチルテレフタレートを100モル部、テトラメチレングリコールを133.8モル部、ポリテトラメチレングリコールを1.2モル部、およびテトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタンを0.05モル部に変更し、1,4−シクロヘキサンジメタノールを5モル部追加し、ジメチルイソフタレートを添加しなかった以外は、ポリエステル樹脂(A−2)と同様にしてポリエステル樹脂(A−7)を得た。
(ポリエステル樹脂(A’−8)の製造)
重縮合時間を3時間に変更し、チップを120℃で6時間真空乾燥後、固相重合を行わず、冷却した以外は、ポリエステル樹脂(A−1)と同様にしてポリエステル樹脂(A’−8)を得た。
(ポリエステル樹脂(B−1)の製造)
テレフタル酸84モル部、イソフタル酸16モル部、およびエチレングリコール150モル部を、精留塔および攪拌装置を備えた反応容器に入れた。これを、300kPaの窒素雰囲気下で撹拌しながら260℃まで3時間かけて徐々に昇温し、生成する水を留去しながらエステル化を行った。その後、生成物を重縮合用反応容器に移し、トリエチルフォスフェートをジカルボン酸成分(テレフタル酸とイソフタル酸との合計)に対して30ppm(10質量%エチレングリコール溶液として)添加した。5分後、重合触媒として三酸化アンチモンをジカルボン酸成分に対して350ppm(1.5質量%エチレングリコール溶液として)添加した。その後、重縮合反応容器に移し、約−99kPa、285℃で3時間縮合重合を行い、所定の攪拌トルクに至ったところで、撹拌をやめ、ポリエステル樹脂(B−1)を得た。得られたポリエステル樹脂(B−1)は、ストランド状で水槽中に吐出し、ストランドカッターでチップ状に切断し、150℃で6時間真空乾燥してチップ状とした。
(ポリエステル樹脂(B−2)の製造)
イソフタル酸を加えず、テレフタル酸を100モル部、エチレングリコール140をモル部に変更し、1,4−シクロヘキサンジメタノール10モル部を追加した以外は、ポリエステル樹脂(B−1)と同様にしてポリエステル樹脂(B−2)を得た。
(ポリエステル樹脂(B−3)の製造)
イソフタル酸を加えず、テレフタル酸を100モル部、エチレングリコールを135をモル部に変更し、ネオペンチルグリコール15モル部を追加した以外は、ポリエステル樹脂(B−1)と同様にしてポリエステル樹脂(B−3)を得た。
(ポリエステル樹脂(B−4)の製造)
イソフタル酸を加えず、テレフタル酸を100モル部に変更した以外は、ポリエステル樹脂(B−1)と同様にしてポリエステル樹脂(B−4)を得た。
(ポリエステル樹脂(B−5)の製造)
イソフタル酸を加えず、テレフタル酸を100モル部、エチレングリコールを134モル部に変更し、1,4−シクロヘキサンジメタノール16モル部を追加し、重合触媒として二酸化ゲルマニウムをカルボン酸成分(テレフタル酸)に対して250ppm(0.45質量%エチレングリコール溶液として)加えた以外は、ポリエステル樹脂(B−1)と同様にしてポリエステル樹脂(B−5)を得た。
ポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)中のジカルボン酸単位およびグリコール単位の組成、ポリエステル樹脂(A)の総変性量、ジオキサン抽出量、ポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)のTg、固有粘度を、表1に示す。
(ジカルボン酸単位およびグリコール単位の組成)
ポリエステル樹脂中のジカルボン酸単位およびグリコール単位の組成は、ポリエステル樹脂についての熱分解クロマトグラフィーの測定結果、およびポリエステル樹脂のアルカリ分解物についての高速液体クロマトグラフィーの測定結果から求めた。
(ジオキサン抽出量)
ジオキサン抽出量は、ポリエステル樹脂(A)の粉砕物1.0gについて、ソックスレー式抽出器を用いて、120℃で、7時間かけてジオキサン100gによる抽出を行い、ジオキサンを除去した後の抽出物の質量を測定し、抽出前のポリエステル樹脂(A)の粉砕物との比率を以下の式により求めた。
ジオキサン抽出量(質量%)=ジオキサン抽出物(g)/ポリエステル樹脂(A)の粉砕物(g)×100
(Tg)
Tgは、ポリエステル樹脂の粉砕物について、示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、熱流速示差走査熱量計DSC220)を用いて、窒素気流中260℃で5分間加熱してメルトクエンチを行った後、10℃/分で−20℃から260℃まで昇温して得られたチャートにおいて、低温側のベースラインを高温側へ延長した直線と、ガラス転移に関する階段状変化部分の曲線の勾配が最大になる点の接線との交点とした。
(固有粘度)
固有粘度は、ポリエステル樹脂の粉砕物を、フェノールと1,1,2,2−テトラクロルエタンとを質量比1:1で混合した混合溶媒に溶解し、得られた溶液について、ウベローデ粘度計を使用して25℃で測定した。
Figure 2006257219
表1中、ポリエステル樹脂(A’−3)は、総変性量およびジオキサン抽出量が本発明の範囲外となる例である。ポリエステル樹脂(A’−4)は、炭素数が2以上のポリエーテルグリコール単位(ポリテトラメチレングリコール単位)の含有量が本発明の範囲外となる例である。ポリエステル樹脂(A’−5)は、総変性量が本発明の範囲外となる例である。ポリエステル樹脂(A’−8)は、ジオキサン抽出量が本発明の範囲外となる例である。
[実施例1]
(ポリエステルシートの製造)
ポリエステル樹脂(A−1)60質量%と、ポリエステル樹脂(B−1)40質量%とをドライブレンドした後、押出製膜機(日立造船(株)製、80φ2軸押出機)を用い、樹脂温度を260℃、第1冷却ロールの冷却機を20℃に設定して製膜し、厚さ0.60mmのポリエステルシートを得た。このとき、第1冷却ロールの表面温度を温度計で測定した結果、37℃であった。また、溶融シートと第1冷却ロールとの接触時間は2.5秒であった。
次に、後述の熱分析結果によるTc+ 、Tm値を参考に、表3に示した成形条件になるようにヒーターを調整し、ポリエステルシートの真空圧空成形を実施した。金型としては、成形が容易な金型(金型1)として口部64φ、底部42φ、深さ21mmの浅絞りカップ(プラグなし)と、成形が困難な金型(金型2)として口部64φ、深さ42mmの丸底カップ(プラグあり、プラグの温度は金型温度−20℃)を用意した。金型1および金型2でシートの成形性を判断した後、金型2での成形を試みた。金型2で得られたポリエステル成形品についてヘーズ、収縮率の評価を行った。
[実施例2]
ポリエステル樹脂(A−1)70質量%、ポリエステル樹脂(B−2)30質量%に変更した以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。
[実施例3]
ポリエステル樹脂(A−2)70質量%、ポリエステル樹脂(B−3)30質量%に変更した以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。
[実施例4]
ポリエステル樹脂(A−6)60質量%、ポリエステル樹脂(B−1)40質量%に変更した以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。
[実施例5]
ポリエステル樹脂(A−6)60質量%、ポリエステル樹脂(B−5)40質量%に変更し、巻き取り速度を若干落として第1冷却ロールの表面温度が37℃になるようにし、厚さを0.70mmとした以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。
[実施例6]
イーストマンケミカル社製のPETG#6763層と、実施例5のポリエステル樹脂組成物とを、膜厚比で1:4となるように積層押出して積層シートとした以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。PETG層は第1冷却ロールおよび金型成形面と接触しない側となるようにした。
[実施例7]
ポリエステル樹脂(A−7)60質量%、ポリエステル樹脂(B−5)40質量%に変更し、巻き取り速度を若干落として第1冷却ロールの表面温度が37℃になるようにし、厚さを0.70mmとした以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。
[実施例8]
ポリエステル樹脂(A−7)60質量%、ポリエステル樹脂(B−1)40質量%に変更し、巻き取り速度を若干落として第1冷却ロールの表面温度が37℃になるようにし、厚さを0.70mmとした以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。
[実施例9]
第1冷却ロールの冷却機を50℃に設定して製膜した以外は、実施例5と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。
[実施例10]
巻き取り速度を若干上げて、溶融シートと第1冷却ロールとの接触時間が2秒となるようにした以外は、実施例5と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。
[比較例1]
ポリエステル樹脂(A−6)30質量%、ポリエステル樹脂(B−5)70質量%に変更し、第1冷却ロールの冷却機を35℃に設定して製膜した以外は、実施例5と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。このとき、第1冷却ロールの表面温度を温度計で測定した結果、57℃であった。得られたポリエステルシートについて、表2に示した成形条件にて真空圧空成形を実施したところ、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の比率が本発明の範囲外であったため、高温の金型での成形ができず、熱処理後の収縮が大きかった。
[比較例2]
ポリエステル樹脂(A’−5)50質量%、ポリエステル樹脂(B−4)50質量%に変更した以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。総変性量が少なすぎるポリエステル樹脂(A)を用いたため、金型2では伸度不足で成形できず、以後の評価を断念した。
[比較例3]
ポリエステル樹脂(A’−3)60質量%、ポリエステル樹脂(B−1)40質量%に変更した以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。総変性量およびジオキサン抽出量が多すぎるポリエステル樹脂(A)を用いたため、冷却ロールおよび金型の汚れが多く、また、金型1で離型不良となって成形できず、金型2での成形および以後の評価を断念した。
[比較例4]
ポリエステル樹脂(A’−4)70質量%、ポリエステル樹脂(B−1)30質量%に変更し、第1冷却ロールの冷却機を10℃に設定して製膜し、巻き取り速度を落として第1冷却ロールの表面温度が29℃になるようにした以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。炭素数が2以上のポリエーテルグリコール単位が多すぎるポリエステル樹脂(A)を用いたため、冷却ロールおよび金型の汚れが多く、金型1で伸度不足で成形できず、金型2での成形および以後の評価を断念した。
[比較例5]
ポリエステル樹脂(A’−8)60質量%、ポリエステル樹脂(B−1)40質量%に変更した以外は、実施例1と同様にシートおよび成形品を製造し、評価を行った。ジオキサン抽出量が多すぎるポリエステル樹脂(A)を用いたため、冷却ロールおよび金型の汚れが目立った。また、実施例1と比較すると、冷却ロールおよび金型の汚れのため、ヘーズ値および熱処理後の収縮率が若干大きかった。
実施例1〜10および比較例1〜5で得られたポリエステルシートおよびその成形品の評価は、以下のようにして行った。結果を表2および表3に示す。
(Tc+
Tc+ は、ポリエステルシートから切り出した試験片について、示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、熱流速示差走査熱量計DSC220)を用いて、窒素気流中260℃で5分間加熱してメルトクエンチを行った後、10℃/分で−20℃から260℃まで昇温して得られたチャートの昇温結晶化ピークのトップ温度とした。
(Tm)
Tmは、ポリエステルシートから切り出した試験片について、示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、熱流速示差走査熱量計DSC220)を用いて、窒素気流中260℃で5分間加熱してメルトクエンチを行った後、10℃/分で−20℃から260℃まで昇温して得られたチャートの結晶融解ピークのトップ温度とした。
(冷却ロール汚れ)
シート製膜を1500m実施したときの冷却ロール汚れ度合いを目視にて判断した。
○:汚れが目立たず良好。
△:汚れが目立ってきており、これ以上の使用にはロールの掃除が必要。
×:汚れが酷く、シートへの転写が認められる。これにより冷却ロールからのシートの剥離性が悪化している。
(成形性)
得られたポリエステルシートを送り方向75cmの38個取りの金型1および金型2での成形において、成形品形状から成形伸度および離型性を目視で判断した。
○:成形伸度、離型性ともに良好。
×:成形伸度、離型性のいずれか、または両方ともに不良。
(金型汚れ)
連続真空成形を実施したときの金型の汚れ度合いを目視にて判断した。
○:2000ショット後でも汚れが目立たず良好。
△:1000ショットで汚れが目立ってきており、これ以上の成形には金型の掃除が必要。
×:1000ショットで汚れが酷く、成形品への転写が認められ、離型性にも影響が出ている。
(ヘーズ値)
JIS K 7105に準拠してヘーズ値を測定した。
まず、ポリエステル成形品の0.3mm厚の部分を切り出し試験片を得た。この試験片を23℃、相対湿度50%Rhの条件下で調温、調湿した後、熱処理前のヘーズ値を測定した。
80℃で30分熱処理したポリエステル成形品の0.3mm厚の部分を切り出し試験片を得た。この試験片のヘーズ値H1を測定した。
140℃で30分熱処理したポリエステル成形品の0.3mm厚の部分を切り出し試験片を得た。この試験片のヘーズ値H2を測定した。
H1およびH2から変化率(H2/H1×100−100)を求めた。なお、サンプルとしては、金型汚れが少ない実施例では2000ショット時の成形品を用い、金型汚れが多い比較例では1000ショット時の成形品を用いた。
(収縮率)
ポリエステル成形品の収縮率は、熱処理前後のポリエステル成形品の容積を測定することにより求めた。具体的には、23℃、相対湿度50%Rhの条件下で調温、調湿した熱処理前の成形品、80℃で30分熱処理した成形品、140℃で30分熱処理した成形品の3種類に、23℃の水を完全に充填し、その容量を測定した。求めた値から、熱処理前のポリエステル成形品に対する、80℃および140℃熱処理後のポリエステル成形品の収縮率を、以下の式に従って求めた。なお、サンプルとしては、金型汚れが少ない実施例では2000ショット時の成形品を用い、金型汚れが多い比較例では1000ショット時の成形品を用いた。
収縮率[%]=((熱処理前の容量)−(熱処理後の容量))/(熱処理前の容量)×100
Figure 2006257219
Figure 2006257219
本発明のポリエステル樹脂組成物を用い、本発明の製造方法で得られたポリエステル成形品は、透明性および耐熱性に優れ、80℃以上で高温殺菌および高温充填が行われる食品容器、電子レンジ調理用の食品容器に好適である。

Claims (3)

  1. 下記条件(i)〜(v)を満たすポリエステル樹脂(A)と、下記条件(vi)〜(vii)を満たすポリエステル樹脂(B)とを含有し、
    ポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)の合計(100質量%)中、ポリエステル樹脂(A)が40〜99.9質量%であり、ポリエステル樹脂(B)が0.1〜60質量%であるポリエステル樹脂組成物。
    [ポリエステル樹脂(A)]
    (i)テレフタル酸単位を主成分とするジカルボン酸単位と、テトラメチレングリコール単位を主成分とするグリコール単位とからなり、
    (ii)下記式(1)で表される総変性量が、3〜20モル%であり、
    総変性量(モル%)=〔全ジカルボン酸単位(100モル%)中のテレフタル酸単位以外のジカルボン酸単位のモル%〕+〔全グリコール単位(100モル%)中のテトラメチレングリコール単位以外のグリコール単位のモル%〕 ・・・(1)
    (iii)全グリコール単位(100モル%)中に、炭素数2以上のポリエーテルグリコール単位を0.5〜6モル%含み、
    (iv)フェノール/1,1,2,2−テトラクロルエタン(質量比1/1)の混合溶媒に溶解させ、25℃にて測定した固有粘度が、0.55〜1.40dl/gの範囲であり、
    (v)ジオキサンを用いて120℃で7時間かけて抽出される抽出物が、ポリエステル樹脂(A)100質量%のうち1.2質量%以下であるポリエステル樹脂(A)。
    [ポリエステル樹脂(B)]
    (vi)テレフタル酸単位を主成分とするジカルボン酸単位と、エチレングリコール単位を主成分とするグリコール単位とからなり、
    (vii)フェノール/1,1,2,2−テトラクロルエタン(質量比1/1)の混合溶媒に溶解させ、25℃にて測定した固有粘度が、0.55〜1.40dl/gの範囲であるポリエステル樹脂(B)。
  2. 請求項1記載のポリエステル樹脂組成物を溶融シートとし、これを冷却ロールに接触させるポリエステルシートの製造方法であって、
    冷却ロールの表面温度Cを式(2)の範囲とし、溶融シートと冷却ロールとの接触時間Dを式(3)の範囲とすることを特徴とするポリエステルシートの製造方法。
    C≦Tg1×w1+Tg2×w2 ・・・(2)
    D≧2+E2 ・・・(3)
    (式中、C:溶融シートと接触しているときの押出時の冷却ロール表面温度(℃)、Tg1:ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度融点(℃)、Tg2:ポリエステル樹脂(B)のガラス転移温度融点(℃)、w1:ポリエステル樹脂組成物中のポリエステル樹脂(A)の質量分率、w2:ポリエステル樹脂組成物中のポリエステル樹脂(B)の質量分率、D:溶融シートと冷却ロールとの接触時間(秒)、E:ポリエステルシートの厚さ(mm)である。)
  3. 請求項1記載のポリエステル樹脂組成物からなるポリエステルシートを予備加熱した後、金型を用いて成形するポリエステル成形品の製造方法であって、
    予備加熱時間Fを式(4)の範囲とし、予備加熱終了時のシート表面温度を式(5)の範囲とし、金型温度Hを式(6)の範囲とすることを特徴とするポリエステル成形品の製造方法。
    3.3E≦F≦70E ・・・(4)
    Tc+ ≦G≦2Tc+ ・・・(5)
    Tc+ ≦H≦Tm ・・・(6)
    (式中、E:ポリエステルシートの厚さ(mm)、F:予備加熱時間(秒)、G:予備加熱終了時のシート表面温度(℃)、H:金型温度(℃)、Tc+ :ポリエステルシートの昇温結晶化温度(℃)、Tm:ポリエステルシートの融点(℃)である。)
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