JP2006256505A - 車両の操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成で、車両の走行状態に応じて操舵輪の操舵角の許容範囲を連続的に変更可能な車両の操舵装置を提供すること。
【解決手段】 マイクロコンピュータ31は、サスペンションストロークセンサ36から入力したストローク量hに対して、予め設定された関係にある左右前輪FW1,FW2の操舵角許容範囲θlimを連続的に変更して決定する。そして、マイコン31は、操舵角センサ35からの操舵角θに基づいて、決定した操舵角許容範囲θlim内であればロックバルブ27を許容作動させる。これにより、ステアリングラック23が軸線方向に変位して左右前輪FW1,FW2を操舵させる。また、操舵角θが決定した操舵角許容範囲θlimを超える場合にはロックバルブ27を禁止作動させる。これにより、ステアリングラック23の軸線方向の変位を禁止し、左右前輪FW1,FW2の操舵を禁止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両を操舵するために回動操作される操舵ハンドルに一体的に組み付けられて同操舵ハンドルの回転を伝達するステアリングシャフトと、このステアリングシャフトによって伝達された前記操舵ハンドルの回転を軸線方向変位に変換し、同軸線方向変位を車両の操舵輪に伝達するステアリングギアボックスとを備えた車両の操舵装置に関する。
一般的に、車両の操舵輪と車体との干渉を防止するために、操舵輪の操舵可能範囲は、例えば、車両の車高が最も低い状態を基準に固定的に設定される。このため、車高が高い状態にあって操舵輪を大きく操舵できる状況であっても、固定的に設定された操舵可能範囲によって、操舵輪を大きく操舵できず、その結果、車両の最小回転半径が大きくなるという問題がある。
この問題に対して、従来から、例えば、下記特許文献1に記載された自動車用の最小回転半径調整システムは知られている。この従来の最小回転半径調整システムは、現在の車両の荷重条件すなわち車高をセンシングするレベリングセンサと、このレベリングセンサから入力される信号に従ってコントロールユニットにより駆動制御される電動モータと、この電動モータの駆動によりギアボックスのラックのストロークを調整する動力シリンダとを備えている。このように構成された最小回転半径調整システムは、車両の現在の荷重条件(車高)を算出するとともに、車両走行時におけるホイールの最大バウンシング程度を算出する。そして、この算出した最大バウンシング程度に応じて、ラックのストロークを段階的に調整することにより、最小回転半径を最小化するようになっている。
特開2001−39330号公報
しかしながら、上記従来の自動車用の最小回転半径調整システムにおいては、検出した車両の車高に対して段階的にラックのストローク量を調整するため、車両の車高変化に対して最適な最小回転半径を設定する構成になっていない。このため、車両の走行に伴って車高が逐次変化する場合であっても、この車高の変化に対して常に最適な最小回転半径、言い換えれば、操舵輪の最適な操舵可能範囲を設定できない場合がある。また、上記従来の自動車用の最小回転半径調整システムにおいては、電動モータを用いてラックのストローク量を調整する構成であるため、システム自体の構成が複雑となる問題がある。
本発明は、上記した問題に対処するためになされたものであり、その目的は、簡単な構成で、車両の走行状態に応じて操舵輪の操舵角の許容範囲を連続的に変更することができる車両の操舵装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両を操舵するために回動操作される操舵ハンドルに一体的に組み付けられて同操舵ハンドルの回転を伝達するステアリングシャフトと、このステアリングシャフトによって伝達された前記操舵ハンドルの回転を軸線方向変位に変換し、同軸線方向変位を車両の操舵輪に伝達するステアリングギアボックスとを備えた車両の操舵装置において、前記操舵ハンドルの回転に対する前記操舵輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵輪と車体とを連結するサスペンションの中立位置からのストローク量を検出するストローク量検出手段と、前記ステアリングギアボックスの前記操舵輪へ伝達する軸線方向変位を許容または禁止する変位規制手段と、前記検出されたストローク量と予め設定された関係にある前記操舵輪の操舵角の許容範囲を決定する操舵角許容範囲決定手段と、前記決定された操舵角の許容範囲内で前記操舵輪を操舵させるために、前記検出された操舵角に基づいて前記変位規制手段の許容作動または禁止作動を制御する作動制御手段とを備えたことにある。
この場合、ステアリングギアボックスは、例えば、ステアリングシャフトと一体的に回転するピニオンギアと、同ピニオンギアの回転を軸線方向変位に変換するステアリングラックとをラックハウジングの内部に収容しており、前記変位規制手段は、前記ステアリングラックに一体的に形成されて、前記ラックハウジングの内径に比して僅かに小径のピストンと、前記ラックハウジングの内部に形成されて、オイルを液密的に充填するとともに前記ピストンを変位可能に収容するオイル充填空間と、前記ピストンによって2室に分割されたオイル充填空間のそれぞれの室に連通可能なオイル導管と、前記オイル導管を互いに連結して、同オイル導管内のオイルの流通を許容する許容作動とオイルの流通を禁止する禁止作動とに切替可能なバルブとから構成され、前記作動制御手段は、前記バルブを許容作動または禁止作動に切替制御するとよい。そして、前記検出されたストローク量と前記操舵輪の操舵角の許容範囲と間の予め設定された関係は、前記検出されたストローク量が小さくなるに伴って前記許容範囲が連続的に大きくなり、前記サスペンションの中立位置にて最大の許容範囲となる関係であるとよい。
また、前記サスペンションのストローク量が小さくなる車両の走行状態に応じて、前記サスペンションのストローク量を規制するストローク量規制手段を備え、前記操舵角許容範囲決定手段は、前記ストローク量規制手段により規制された前記サスペンションのストローク量と予め設定された関係にある前記操舵輪の操舵角の許容範囲を決定するとよい。この場合、前記規制されたストローク量と前記操舵輪の操舵角の許容範囲と間の予め設定された関係は、前記規制されたストローク量が前記サスペンションの中立位置から伸び側で規制されるに伴って前記許容範囲が連続的に大きくなる関係であるとよい。そして、例えば、前記サスペンションのストローク量が小さくなる車両の走行状態は、車両が所定の小さな車速で後退する走行状態である。また、この場合、運転者によって操作されて、前記ストローク量規制手段による前記サスペンションのストローク量の規制を指示するためのスイッチを設けるとよい。
これらによれば、車両の車高すなわちサスペンションのストローク量に応じて、操舵輪と車体との干渉を防止できる操舵角の許容範囲を連続的に変化させて決定することができる。これにより、操舵輪と車体との干渉を防止するために、操舵角の許容範囲を固定的に設定する必要がなく、車両の車高に応じた最適な操舵角の許容範囲を決定することができる。そして、サスペンションの中立位置、言い換えれば、車両が基準車高で走行する場合には、操舵角の許容範囲をより大きく決定することもできる。このため、操舵輪の操舵角を大きくすることができて、車両が旋回するときの最小半径を小さくすることができる。したがって、車両の取り回し性を向上することができる。
また、決定した操舵角の許容範囲内で操舵輪が操舵するように、作動制御手段が変位規制手段を構成するバルブを切替制御することができる。これにより、バルブがオイル充填空間内のオイルの流通を許容または禁止することによって、ステアリングラックに一体的に形成されてオイル充填空間内に配置されたピストンの変位を規制することができる。したがって、簡単な構造で的確にステアリングラックの軸線方向の変位を規制することができ、その結果、操舵輪を許容範囲内で確実に操舵させることができる。
また、サスペンションのストローク量が小さくなる車両の走行状態、例えば、運転者が車両を車庫入れする場合のように小さな車速で後退する状態においては、サスペンションのストローク量を規制することができる。このように、サスペンションのストローク量を規制することにより、操舵輪の操舵角の許容範囲すなわち操舵可能範囲を大きくすることができて、車両が旋回するときの最小半径を小さくすることができる。したがって、車両の取り回し性を向上することができる。さらに、サスペンションのストローク量が、サスペンションの中立位置から伸び側すなわち車高が高くなる側で規制した場合には、操舵輪の操舵角の許容範囲をより大きくすることができる。したがって、車両が旋回するときの最小半径をより小さくすることができ、車両の取り回し性をより向上することができる。
さらに、前記作動制御手段は、車両のエンジンの停止時に、前記変位規制手段を禁止作動させて、前記ステアリングシャフトの回転を禁止するとよい。これによれば、別途、操舵ハンドルの回動を防止するための装置(所謂、ステアリングロック装置)を設けなくても、ステアリングギアボックスに設けた変位規制手段により操舵ハンドルの回動を禁止することができる。また、ステアリングギアボックス側で操舵ハンドルの回転を禁止することができるので、例えば、車両衝突時において、運転者が操舵ハンドルから受ける衝撃を吸収するために設定される操舵ハンドルのストローク量を大きくすることが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る車両の操舵装置について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る車両の操舵装置の構成を概略的に示している。
この操舵装置は、操舵輪としての左右前輪FW1,FW2を操舵するために、運転者によって回動操作される操舵ハンドル11を備えている。操舵ハンドル11は、ステアリングシャフト12の上端側にて一体的に固定されている。また、ステアリングシャフト12の下端側には、回転方向変位を軸線方向変位に変換するステアリングギアボックス20が組み付けられている。そして、ステアリングギアボックス20には、左右のタイロッド13,14が接続されている。左右のタイロッド13,14は、それぞれ、ナックルアーム15,16およびボールジョイント17,18を介して、左右前輪FW1,FW2に接続されている。この構成により、ステアリングシャフト12の回転がステアリングギアボックス20によって軸線方向変位に変換され、同変換された軸線方向変位が左右のタイロッド13,14を介して、左右前輪FW1,FW2に伝達される。
ステアリングギアボックス20は、図2に概略的に示すように、ラックハウジング21を備えており、同ラックハウジング21内にはピニオンギア22とステアリングラック23とが収容されている。ピニオンギア22は、ステアリングシャフト12の下端に組み付けられており、ステアリングラック23に対して、操舵ハンドル11およびステアリングシャフト12の回転を伝達する。ステアリングラック23は、その両端位置にて、それぞれボールジョイント23aによって左右のタイロッド13,14と連結されており、ピニオンギア22の回転を軸線方向変位に変換してタイロッド13,14に伝達するものである。また、ステアリングラック23には、ラックハウジング21の内径に比して僅かに小径のピストン23bが形成されている。
また、ステアリングギアボックス20は、ステアリングラック23を軸線方向に変位可能に支持するとともに、ラックハウジング21の内部にてオイルを液密的に収容する空間(以下、この空間をオイル充填空間という)を形成する2個一対のオイルシール24を備えている。そして、ステアリングラック23のピストン23bが、図2に示すように、オイル充填空間内に配置される。さらに、ステアリングギアボックス20は、ステアリングラック23のピストン23bによって2室に分割されたオイル充填空間のそれぞれの室に連通可能とされた導管25,26が設けられており、これら導管25,26は、ロックバルブ27を介して互いに連結されている。なお、以下の説明においては、2室に分割されたオイル充填空間のうち、図2における左側の室を第1室とし、右側の室を第2室として説明する。
ロックバルブ27は、導管25と導管26との間のオイルの流通を許容する許容作動と、導管25と導管26との間のオイルの流通を禁止する禁止作動とに切替可能なバルブである。そして、ロックバルブ27は、後述する電気制御装置30によって、許容作動と禁止作動とが切替制御される。ここで、ロックバルブ27は、電力が供給された状況で許容作動し、電力の供給が遮断された状況で遮断作動するようになっている。なお、オイル充填空間、導管25,26およびロックバルブ27内には、気体の混入が排除された状態で、オイルが充填される。
次に、ロックバルブ27の許容作動または禁止作動を切替制御することによって、ステアリングラック23の軸線方向への変位を規制し、左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲を変更する電気制御装置30を説明する。電気制御装置30は、図3に示すように、マイクロコンピュータ31、入力インターフェース32および出力インターフェース33を備えている。マイクロコンピュータ31は、CPU、ROM、RAMなどを主要構成部品とするものである。そして、マイクロコンピュータ31は、図示省略の各種プログラムを実行することにより、ロックバルブ27の許容作動または禁止作動を切替制御する。
入力インターフェース32は、車両に搭載されたイグニッションスイッチ34、操舵角センサ35およびサスペンションストロークセンサ36からの出力信号および検出値を入力し、マイクロコンピュータ31に出力するものである。イグニッションスイッチ34は、運転者によって図示しないエンジンを作動または停止させるために操作されるスイッチである。そして、イグニッションスイッチ34は、エンジンが作動していることを表すイグニッション信号IGonと、エンジンが停止していることを表すイグニッション信号IGoffを出力する。操舵角センサ35は、ステアリングシャフト12に組み付けられていて、ステアリングシャフト12の回転中立位置からの回転角に対応する左右前輪FW1,FW2の操舵角θを検出して出力するものである。サスペンションストロークセンサ36は、車体と左右前輪FW1,FW2とを連結するサスペンションに組み付けられて、車両の基準車高すなわちサスペンション長の中立位置からのストローク量hを検出して出力するものである。
出力インターフェース33は、ロックバルブ27を許容作動に切り換えるための許容信号(例えば、電力供給信号)またはロックバルブ27を禁止作動に切り換えるための禁止信号(例えば、電力遮断信号)を、マイクロコンピュータ31から入力する。そして、出力インターフェース33は、入力した許容信号または禁止信号をロックバルブ27に出力するものである。
次に、上記のように構成した車両の操舵装置の作動について、以下に詳細に説明する。今、運転者によってエンジンを始動させるべくイグニッションスイッチ34が操作されると、イグニッションスイッチ34は、イグニッション信号IGonを出力する。電気制御装置30のマイクロコンピュータ31は、出力されたイグニッション信号IGonを、入力インターフェース32を介して入力する。そして、マイクロコンピュータ31は、ロックバルブ27の作動を切替制御することにより、左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲を連続的に変更する。
ここで、マイクロコンピュータ31による左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲の変更を説明するに当たり、車両の車高と左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲との関係について説明しておく。一般的に、左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲は、左右方向に最大角まで操舵された左右前輪FW1,FW2と、車体(例えば、サスペンション構成部品やホイールハウスなど)とのクリアランスが確保できるように、すなわち、左右前輪FW1,FW2と車体とが干渉しないように決定される。ここで、操舵された左右前輪FW1,FW2と車体とが干渉するか否かは、車高が変化することによって異なる。このため、左右前輪FW1,FW2と車体との干渉が最も生じやすい状態、例えば、車高が低くなった状態を基準として、左右前輪FW1,FW2と車体とのクリアランスが確保できるように、操舵可能範囲が決定される。したがって、操舵可能範囲を連続的に変更するためには、車高の変化を考慮して決定する必要がある。
このため、本発明の発明者は、車両の車高変化と、左右前輪FW1,FW2が車体に干渉しない操舵可能範囲との関係、言い換えれば、サスペンション長の中立位置からのストローク量hと、操舵角θの変化し得る範囲(以下、この範囲を操舵角許容範囲θlimという)との関係を実験的に測定した。その結果、サスペンションのストローク量hの変化に対して、操舵角許容範囲θlimを図4に示すように変化させることにより、左右前輪FW1,FW2と車体との干渉を防止しつつ、左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲を最適に変更できることを見出した。
具体的に図4を説明する。今、サスペンションのストローク量hが縮み方向への最大量である「−ha」となったときには、車高が最も低くなっているため、操舵角許容範囲θlimを最も小さく決定する。これにより、左右前輪FW1,FW2の左右方向への最大角が小さくなり、左右前輪FW1,FW2と車体との干渉を防止することができる。この状態からサスペンションが伸び方向へ変化してストローク量hが「0」となったときには、車高が比較的高い状態の基準車高となる。したがって、この状態では、左右前輪FW1,FW2と車体との干渉が生じにくくなるため、操舵角許容範囲θlimを最も大きく決定する。これにより、基準車高においては、左右前輪FW1,FW2を左右方向へより大きく操舵することができる。
なお、この実施形態においては、さらにサスペンションが伸び方向へ変化し、ストローク量hが伸び方向への最大量である「ha」まで変化する場合には、操舵角許容範囲θlimが小さくなるように決定する。このように、サスペンション長が中立位置から伸び方向へ変化、言い換えれば、車高が基準車高からより高くなる場合には、左右前輪FW1,FW2と車体との干渉がより生じにくくなる。しかしながら、車両の旋回時においては、車両にロール挙動が発生するため、左右のサスペンションのストローク量hに差が生じる。すなわち、旋回内側のサスペンション長は伸び方向へ変化し、旋回外側のサスペンション長は縮み方向へ変化する。したがって、この状態においても、左右前輪FW1,FW2と車体との干渉が生じることがないように、ストローク量hが「ha」まで変化する場合であっても、操舵角許容範囲θlimを小さくするように決定する。
このように、予め設定されたストローク量hと操舵角許容範囲θlimとの関係に基づいて、マイクロコンピュータ31は、現在のストローク量hにおける最適な操舵角許容範囲θlimを決定する。そして、マイクロコンピュータ31は、決定した操舵角許容範囲θlim内で左右前輪FW1,FW2が操舵されるように、ステアリングラック23の変位範囲を規制する。以下、このステアリングラック23の変位範囲の規制について具体的に説明する。
マイクロコンピュータ31は、入力インターフェース32を介して、操舵角センサ35から検出された操舵角θを入力するとともに、サスペンションストロークセンサ36から検出されたストローク量hを入力する。そして、マイクロコンピュータ31は、上述したストローク量hと操舵角許容範囲θlimとの関係に基づき、検出ストローク量hに対する操舵角許容範囲θlimを決定する。次に、マイクロコンピュータ31は、入力した操舵角θが決定した操舵角許容範囲θlim以内であれば、出力インターフェース33を介して、許容信号を出力して、ロックバルブ27を許容作動させる。これにより、ロックバルブ27は、許容作動に切り換えられて、導管25と導管26との間のオイルの流通を許容する。
このように、ロックバルブ27がオイルの流通を許容している状態においては、ステアリングラック23は、ピニオンギア22の回転に伴って、軸線方向に変位することができる。具体的に説明すると、今、ピニオンギア22の回転に伴って、ステアリングラック23が、図2において左方向へ変位する場合を考える。この場合、ステアリングラック23の変位に伴い、ピストン23bは、オイル充填空間内を図2の左方向へ移動する。このとき、オイル充填空間の第1室に充填されたオイルは、ピストン23bの移動に伴って圧縮されるため、導管25、ロックバルブ27および導管26を流通して第2室へ流入する。
また、ピニオンギア22の回転に伴って、ステアリングラック23が図2において右方向へ変位する場合では、ピストン23bがオイル充填空間内を右方向へ移動する。このとき、オイル充填空間内の第2室に充填されたオイルは、ピストン23bの移動に伴って圧縮されるため、導管26、ロックバルブ27および導管25を流通して第1室へ流入する。このように、オイル充填空間内の第1室または第2室に充填されたオイルが導管25,26およびロックバルブ27を介して流通することによって、ステアリングラック23は、軸線方向に変位することができる。
一方、マイクロコンピュータ31は、操舵角センサ35から入力した操舵角θが前記決定した操舵角許容範囲θlimを超える場合には、出力インターフェース33を介して、禁止信号を出力して、ロックバルブ27を禁止作動させる。これにより、ロックバルブ27は、許容作動から禁止作動に切り換えられて、導管25と導管26との間のオイルの流通を禁止する。
このように、ロックバルブ27がオイルの流通を禁止している状態においては、ステアリングラック23の軸線方向への変位が禁止される。すなわち、マイクロコンピュータ31によってロックバルブ27が禁止作動に切り換えられると、第1室から第2室へ(または第2室から第1室へ)のオイルの流通が遮断される。これにより、ピストン23bがオイル充填空間内で移動できない状態となるため、ステアリングラック23の軸線方向への変位が禁止される。言い換えれば、左右前輪FW1,FW2は、決定された操舵角許容範囲θlimよりも大きく操舵されない。したがって、左右前輪FW1,FW2は、サスペンションのストローク量hに応じて、車体との干渉を生じない範囲で操舵角θに操舵される。そして、マイクロコンピュータ31は、サスペンションストロークセンサ36からのストローク量hに応じて最適な操舵角許容範囲θlimを繰り返し決定するとともに、上述したロックバルブ27の切替制御を繰り返し実行する。これにより、左右前輪FW1,FW2は、車両の走行時において、車体との干渉を生じない範囲内で最大の操舵角θまで操舵される。
次に、運転者によってエンジンを停止させるべくイグニッションスイッチ34が操作されると、イグニッションスイッチ34は、イグニッション信号IGoffを出力する。マイクロコンピュータ31は、出力されたイグニッション信号IGoffを、入力インターフェース32を介して入力する。そして、マイクロコンピュータ31は、ロックバルブ27を許容作動から禁止作動へ切替制御することにより、操舵ハンドル11の回動を規制(所謂、ステアリングロック)する。以下、詳細に説明する。
上述したように、マイクロコンピュータ31によって、ロックバルブ27が禁止作動に切替制御されると、ステアリングラック23の軸線方向への変位が禁止される。すなわち、ロックバルブ27が禁止作動している状態では、オイル充填空間の第1室から第2室(または第2室から第1室)へのオイルの流通が禁止される。このため、ピストン23bがオイル充填空間内を移動できなくなり、ステアリングラック23の軸線方向への変位が禁止される。このように、ステアリングラック23の変位が禁止された状態では、ピニオンギア22の回転が禁止されるため、ステアリングシャフト12およびステアリングシャフト12に一体的に組み付けられた操舵ハンドル11の回動も禁止される。このとき、エンジンが停止して電力供給がされない状態であっても、ロックバルブ27は、禁止作動を維持することができる。したがって、運転者によってイグニッションスイッチ34が操作されて、再びエンジンが作動するすなわち電力供給が可能となるまでは、操舵ハンドル11をステアリングロック状態に維持することができる。
以上の説明からも理解できるように、この実施形態によれば、車両の車高すなわちサスペンションのストローク量hに応じて、左右前輪FW1,FW2と車体との干渉を防止できる最適な操舵角許容範囲θlimを連続的に決定することができる。これにより、左右前輪FW1,FW2と車体との干渉を防止するために、操舵角許容範囲を固定する必要がなくなり、例えば、車両が基準車高で走行する場合には操舵角許容範囲θlimをより大きく決定することができる。このため、左右前輪FW1,FW2の操舵角θを大きくすることができて、車両が旋回するときの最小半径を小さくすることができる。したがって、車両の取り回し性を向上することができる。
また、この実施形態によれば、決定した操舵角許容範囲θlim内で左右前輪FW1,FW2が操舵するように、マイクロコンピュータ31がロックバルブ27を切替制御する。これにより、ロックバルブ27は、オイル充填空間内のオイルの流通を許容または禁止することができる。これにより、簡単な構造で的確にステアリングラック23の軸線方向の変位を制御することができ、その結果、左右前輪FW1,FW2を操舵角許容範囲θlim内で確実に操舵させることができる。
さらに、この実施形態によれば、別途、ステアリングロック装置を設けなくても、ステアリングギアボックス20に設けたロックバルブ27を禁止作動させることにより操舵ハンドル11の回動を禁止することができる。また、ステアリングギアボックス20側で操舵ハンドル11の回転を禁止することができるので、例えば、車両衝突時において、運転者が操舵ハンドル11から受ける衝撃を吸収するために設定される操舵ハンドルのストローク量を大きくすることもできる。
上記実施形態においては、車両の走行に伴って変化するサスペンションのストローク量hに応じて操舵角許容範囲θlimを連続的に決定し、決定した操舵角許容範囲θlim内で左右前輪FW1,FW2が操舵されるように実施した。これに対し、例えば、車両の車庫入れなどのように、車両の車速が小さくてサスペンションのストローク量が小さい場合には、サスペンションのストローク量を規制して操舵角許容範囲θlimを決定することも可能である。以下、上記実施形態の変形例について詳細に説明する。
この変形例における車両の操舵装置は、図5に示すように、サスペンションのストローク量を制御するサスペンションストローク量制御装置40が設けられている。サスペンションストローク量制御装置40は、CPU、ROM、RAMなどを主要構成部品とするマイクロコンピュータである。そして、サスペンションストローク量制御装置40は、サスペンションのストローク量が所定範囲内のストローク量となるように調整するためのストローク量調整アクチュエータ41の作動を制御する。
また、この変形例においては、上記実施形態のイグニッションスイッチ34、操舵角センサ35およびサスペンションストロークセンサ36に加えて、シフトポジションセンサ37と車速センサ38とが電気制御装置30の入力インターフェース32に接続されている。シフトポジションセンサ37は、図示省略のトランスミッションのシフトポジションを検出し、同シフトポジションを表すシフトポジション信号SPを出力する。車速センサ38は、車両の車速Vを検出して出力する。
このように構成された変形例においても、上記実施形態と同様に、運転者によってイグニッションスイッチ34が操作されると、イグニッション信号IGonが出力される。これにより、電気制御装置30のマイクロコンピュータ31は、左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲すなわち操舵角許容範囲θlimを連続的に変更するように作動を開始する。ここで、この変形例におけるマイクロコンピュータ31は、さらに、シフトポジションセンサ37からのシフトポジション信号SPと車速センサ38からの車速Vに応じて、最適な操舵角許容範囲θlimを決定する。以下、この変形例における操舵角許容範囲θlimの決定について詳細に説明する。
この変形例におけるマイクロコンピュータ31は、例えば、運転者が車両を車庫入れしている場合のように、サスペンションのストローク量hが小さい状況を判定し、この判定に基づき、最適な操舵角許容範囲θlimを決定する。すなわち、マイクロコンピュータ31は、シフトポジションセンサ37からシフトポジションが後退位置にあることを表すシフトポジション信号SPrと、車速センサ38から所定の小さな車速Vo未満の車速Vとを入力する。そして、マイクロコンピュータ31は、サスペンションのストローク量hが小さい状況(以下、この状況を車庫入れモードという)であると判定する。このように車庫入れモードを判定すると、マイクロコンピュータ31は、サスペンションストローク量制御装置40に対して、サスペンションのストローク量hが予め設定された範囲内のストローク量(以下、このストローク量を規制ストローク量という)となるように、ストローク量を規制するように指示する。
サスペンションストローク量制御装置40においては、マイクロコンピュータ31からの指示に従い、ストローク量調整アクチュエータ41を制御して、サスペンションのストローク量を規制する。これにより、サスペンションは、規制ストローク量の範囲内でストロークするようになる。ここで、規制ストローク量の範囲としては、例えば、サスペンション長の中立位置を中心に設定される。これにより、マイクロコンピュータ31は、上記実施形態において説明したストローク量hと操舵角許容範囲θlimとの関係に基づき、規制ストローク量の範囲内で変化するストローク量hに応じて操舵角許容範囲θlimを決定する。
具体的に説明すると、車両が通常走行している場合には、マイクロコンピュータ31は、サスペンションストローク量制御装置40に対して、サスペンションのストロークを規制することを指示しない。このため、通常走行時におけるサスペンションのストローク量hは、図6に示すように、縮み方向への最大値「−ha」から伸び方向への最大値「ha」まで変化し得る。これにより、マイクロコンピュータ31は、上記実施形態と同様に、サスペンションストロークセンサ36からのストローク量hに基づき、左右前輪FW1,FW2の操舵角許容範囲θlimを連続的に決定する。
これに対し、車両が車庫入れモードである場合には、マイクロコンピュータ31は、サスペンションストローク量制御装置40に対して、サスペンションのストロークを規制することを指示する。このとき、規制ストローク量が「−hb」〜「hb」に設定されていれば、図6に示すように、通常走行時に比して、サスペンションのストローク量hは狭い範囲内で変化する。そして、マイクロコンピュータ31は、サスペンションストロークセンサ36からの規制ストローク量の範囲内で変化するストローク量hに基づき、左右前輪FW1,FW2の操舵角許容範囲θlimを決定する。
ここで、サスペンションが縮み方向に最大量ストロークする場合を考える。この場合、通常走行時においては、サスペンションの縮み方向へのストローク量hが「−ha」となって車高が低くなる。このため、マイクロコンピュータ31は、左右前輪FW1,FW2と車体との干渉を防止するため、ストローク量hが「−ha」のときには、小さな操舵角許容範囲θlimAを決定する。そして、マイクロコンピュータ31は、操舵角センサ35からの操舵角θが操舵角許容範囲θlimA以内であれば、ロックバルブ27を許容作動させて、ステアリングラック23の軸線方向への変位を許容する。また、マイクロコンピュータ31は、操舵角θが操舵角許容範囲θlimAよりも大きくなれば、ロックバルブ27を禁止作動させて、ステアリングラック23の軸線方向への変位を禁止する。これにより、左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲は小さくなる。
一方、車両が車庫入れモード時においては、サスペンションの縮み方向へのストローク量hが「−hb」となり、通常走行時よりも車高が高く維持される。これにより、左右前輪FW1,FW2と車体との干渉が生じにくくなるため、マイクロコンピュータ31は、ストローク量hが「−hb」に規制されているときには、操舵角許容範囲θlimAよりも大きな操舵角許容範囲θlimBを決定する。このように、操舵角許容範囲θlimBを決定することにより、マイクロコンピュータ31は、操舵角センサ35からの操舵角θが、通常走行時よりも大きく決定された操舵角許容範囲θlimB以内であれば、ロックバルブ27を許容作動させることができ、ステアリングラック23のより大きな軸線方向への変位を許容することができる。
これにより、この変形例においても、上記実施形態と同様の効果が期待できるとともに、特に、運転者が車庫入れする場合には、左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲を大きくすることができて、車両が旋回するときの最小半径を小さくすることができる。したがって、車両の取り回し性を向上することができる。
ここで、上記変形例においては、サスペンションストローク量制御装置40およびストローク量調整アクチュエータ41を設けて、サスペンションのストローク量hを規制するように実施した。ところで、サスペンションストローク量制御装置40がストローク量調整アクチュエータ41の作動を制御して、例えば、サスペンションのストローク量hを伸び方向で規制することにより、車両の車高を基準車高よりも高く維持することもできる。このように、サスペンションストローク量制御装置40がストローク量調整アクチュエータ41の作動を制御して高い車高を維持できる場合には、車両の旋回時におけるロール挙動も抑制することができる。したがって、車高を高く維持できる場合、言い換えれば、サスペンションのストローク量hを中立位置から伸び方向で規制できる場合には、図7に示すような、ストローク量hと操舵角許容範囲θlimとの関係に基づいて、操舵角許容範囲θlimを決定することもできる。
この場合には、マイクロコンピュータ31は、車両が車庫入れモードであると判定すると、サスペンションストローク量制御装置40に対して、車両の車高を高めるべく、図7に示すように、サスペンションのストローク量hを「hb」〜「ha」で規制するように指示する。サスペンションストローク量制御装置40においては、マイクロコンピュータ31の指示に従い、ストローク量調整アクチュエータ41を制御して、サスペンションのストローク量hを「hb」〜「ha」で規制させる。これにより、マイクロコンピュータ31は、上述した操舵角許容範囲θlimBよりもさらに大きな操舵角許容範囲θlimCを決定する。そして、マイクロコンピュータ31は、操舵角センサ35からの操舵角θが操舵角許容範囲θlimC以内であれば、ロックバルブ27を許容作動させることができ、ステアリングラック23のより大きな軸線方向への変位を許容することができる。したがって、特に、運転者が車庫入れする場合には、左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲をより大きくすることができて、車両が旋回するときの最小半径をより小さくすることができる。したがって、車両の取り回し性をより向上することができる。
さらに、上記変形例においては、マイクロコンピュータ31が、シフトポジションセンサ37および車速センサ38からの検出値に基づいて、車両の車庫入れモードを判定するように実施した。しかしながら、運転者自身が、車両の通常走行時と車庫入れモードとを手動で切り換えて実施することも可能である。この場合には、上記変形例のシフトポジションセンサ37および車速センサ38が省略されて、図5にて破線で示すように、運転者によって操作されて車庫入れモードを指示するための切替スイッチ39が設けられる。そして、運転者は、切替スイッチ39を操作することにより、マイクロコンピュータ31に対して車庫入れモードを指示する。マイクロコンピュータ31は、同指示に従い、上記変形例と同様にして、サスペンションストローク量制御装置40に対して、サスペンションのストローク量hが規制ストローク量となるように、サスペンションのストローク量を規制するように指示する。
これにより、サスペンションストローク量制御装置40は、ストローク量調整アクチュエータ41を制御して、サスペンションのストローク量を規制する。したがって、サスペンションは、規制ストローク量の範囲内でストロークするようになる。これにより、マイクロコンピュータ31は、上記変形例と同様にして、ストローク量hと操舵角許容範囲θlimとの関係に基づき、規制ストローク量の範囲内で変化するストローク量hに応じて操舵角許容範囲θlimを決定する。したがって、この場合においても、運転者が車庫入れする場合には、左右前輪FW1,FW2の操舵可能範囲を大きくすることができて、車両が旋回するときの最小半径を小さくすることができる。したがって、車両の取り回し性を向上することができる。
なお、この場合には、運転者自身が車庫入れモードへの切替を指示するため、例えば、通常走行する場合には、車庫入れモードをキャンセルする必要がある。通常走行時において、このキャンセル操作を確実に行うため、言い換えれば、運転者に対して未だ車庫入れモードが指示されていることを知らせるために、例えば、車庫入れモードでは車速を制限するようにする。これにより、車庫入れモードを指示したまま通常走行しようとすれば、車速が制限されているため、運転者は違和感を覚える。この違和感により、運転者は、未だ車庫入れモードを指示したままであることに気づくため、運転者に対して切替スイッチ39のキャンセル操作を促すことができる。
また、本発明の実施にあたっては、上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態および変形例においては、ステアリングシャフト12に組み付けられたピニオンギア22の回転をステアリングラック23に伝達するように実施したが、その他の機構を採用して実施可能であることはいうまでもない。この場合においても、ロックバルブ27が、オイル充填空間内のオイルの流通を許容または禁止することにより、上記実施形態および変形例と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態および変形例においては、マイクロコンピュータ31がロックバルブ27の許容作動または禁止作動を切替制御し、オイル充填空間内のオイルの流通を許容または禁止するように実施した。しかし、ロックバルブ27に代えて、オイルの流通を許容または禁止できるものであれば、いかなるものを用いてもよい。
本発明の実施形態に係る車両の操舵装置の構成を示した概略図である。 図1のステアリングギアボックスの構成を説明するための概略図である。 図1の電気制御装置の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の実施形態に係り、ストローク量と操舵角許容範囲との関係を示すグラフである。 本発明の変形例に係り、電気制御装置の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の変形例に係り、ストローク量と操舵角許容範囲との関係を示すグラフである。 本発明の変形例に係り、サスペンションの中立位置から伸び方向でストローク量が規制されたときのストローク量と操舵角許容範囲との関係を示すグラフである。
符号の説明
FW1,FW2…左右前輪、11…操舵ハンドル、12…ステアリングシャフト、13,14…タイロッド、15,16…ナックルアーム、17,18…ボールジョイント、20…ステアリングギアボックス、21…ラックハウジング、22…ピニオンギア、23…ステアリングラック、23b…ピストン、24…オイルシール、25,26…オイル導管、27…ロックバルブ、30…電気制御装置、31…マイクロコンピュータ、32…入力インターフェース、33…出力インターフェース、34…イグニッションスイッチ、35…操舵角センサ、36…サスペンションストロークセンサ、37…シフトポジションセンサ、38…車速センサ、39…切替スイッチ、40…サスペンションストローク量制御装置、41…ストローク量調整アクチュエータ

Claims (7)

  1. 車両を操舵するために回動操作される操舵ハンドルに一体的に組み付けられて同操舵ハンドルの回転を伝達するステアリングシャフトと、このステアリングシャフトによって伝達された前記操舵ハンドルの回転を軸線方向変位に変換し、同軸線方向変位を車両の操舵輪に伝達するステアリングギアボックスとを備えた車両の操舵装置において、
    前記操舵ハンドルの回転に対する前記操舵輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記操舵輪と車体とを連結するサスペンションの中立位置からのストローク量を検出するストローク量検出手段と、
    前記ステアリングギアボックスの前記操舵輪へ伝達する軸線方向変位を許容または禁止する変位規制手段と、
    前記検出されたストローク量と予め設定された関係にある前記操舵輪の操舵角の許容範囲を決定する操舵角許容範囲決定手段と、
    前記決定された操舵角の許容範囲内で前記操舵輪を操舵させるために、前記検出された操舵角に基づいて前記変位規制手段の許容作動または禁止作動を制御する作動制御手段とを備えたことを特徴とする車両の操舵装置。
  2. 前記検出されたストローク量と前記操舵輪の操舵角の許容範囲と間の予め設定された関係は、
    前記検出されたストローク量が小さくなるに伴って前記許容範囲が連続的に大きくなり、前記サスペンションの中立位置にて最大の許容範囲となる関係である請求項1に記載した車両の操舵装置。
  3. 請求項1に記載した車両の操舵装置において、さらに、
    前記サスペンションのストローク量が小さくなる車両の走行状態に応じて、前記サスペンションのストローク量を規制するストローク量規制手段を備え、
    前記操舵角許容範囲決定手段は、
    前記ストローク量規制手段により規制された前記サスペンションのストローク量と予め設定された関係にある前記操舵輪の操舵角の許容範囲を決定することを特徴とする車両の操舵装置。
  4. 前記規制されたストローク量と前記操舵輪の操舵角の許容範囲と間の予め設定された関係は、
    前記規制されたストローク量が前記サスペンションの中立位置から伸び側で規制されるに伴って前記許容範囲が連続的に大きくなる関係である請求項3に記載した車両の操舵装置。
  5. 前記サスペンションのストローク量が小さくなる車両の走行状態は、車両が所定の小さな車速で後退する走行状態である請求項3に記載した車両の操舵装置。
  6. 請求項1に記載した車両の操舵装置において、
    前記作動制御手段は、
    車両のエンジンの停止時に、前記変位規制手段を禁止作動させて、前記ステアリングシャフトの回転を禁止することを特徴とする車両の操舵装置。
  7. 請求項1に記載した車両の操舵装置において、
    前記ステアリングギアボックスは、前記ステアリングシャフトと一体的に回転するピニオンギアと、同ピニオンギアの回転を軸線方向変位に変換するステアリングラックとをラックハウジングの内部に収容しており、
    前記変位規制手段は、
    前記ステアリングラックに一体的に形成されて、前記ラックハウジングの内径に比して僅かに小径のピストンと、
    前記ラックハウジングの内部に形成されて、オイルを液密的に充填するとともに前記ピストンを変位可能に収容するオイル充填空間と、
    前記ピストンによって2室に分割されたオイル充填空間のそれぞれの室に連通可能なオイル導管と、
    前記オイル導管を互いに連結して、同オイル導管内のオイルの流通を許容する許容作動とオイルの流通を禁止する禁止作動とに切替可能なバルブとから構成され、
    前記作動制御手段は、
    前記バルブを許容作動または禁止作動に切替制御することを特徴とする車両の制御装置。
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