JP4449672B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サスペンション制御装置とステアリング制御装置を備えた車両の制御装置に係り、特にステアリング制御装置による操舵ハンドルの操舵操作に対するアシスト力を、サスペンション制御装置の制御状態に応じて変更制御する車両の制御装置に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示されているように、ステアリング制御装置による操舵ハンドルの操舵操作に対するアシスト力を、サスペンション制御装置によるショックアブソーバの減衰力の制御状態に応じて変更制御する車両の制御装置は知られている。
特公昭63−10002号公報
しかし、上記従来の装置においては、ショックアブソーバの減衰力の変化すなわちサスペンション制御装置の特性変化に伴い、操舵ハンドルの操舵フィーリングに大きな影響を与えるステアリング系の減衰特性の変化に対しては何ら考慮されていない。その結果、サスペンション制御装置の特性が変化すると、操舵フィーリングが悪化するという問題があった。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、サスペンション制御装置の特性変化に起因した操舵フィーリングの悪化を解消した車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、サスペンション制御装置とステアリング制御装置を備えた車両の制御装置において、サスペンション制御装置内に、スタビライザバーの捻り力を制御して車両のロールを抑制するためのスタビライザ制御装置と、スタビライザ制御装置の異常を検出する異常検出手段とを設け、ステアリング制御装置内に、操舵ハンドルの操舵操作に応じた転舵輪の転舵をアシストする電気アクチュエータと、操舵ハンドルに付与される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、前記検出された操舵トルクに応じて変化するアシストトルクを決定するアシストトルク決定手段と、操舵ハンドルの操舵角速度を検出する操舵角速度検出手段と、前記検出された操舵角速度に応じて変化するとともに異常検出手段によるスタビライザ制御装置の異常の検出の有無に応じて変化する減衰制御量を決定する手段であって、異常検出手段によってスタビライザ制御装置の異常が検出されたときには、同異常が検出されないときに比べて、前記減衰制御量を、前記異常に伴う転舵輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の変化を補償するための補償制御量または前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定する減衰制御量決定手段と、前記決定されたアシストトルクに前記決定された減衰制御量を加味した制御量に応じて電気アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを設けたことにある。
スタビライザ制御装置の異常時には、スタビライザバーの捻り力を制御できないので、車両のステアリング特性は、スタビライザ制御装置の正常時におけるスタビライザの捻り力の制御時に比べて、車両旋回時のロールが大きくなってアンダーステア化するため、転舵輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数が増加する。これに対して、前記本発明においては、操舵角速度に応じて変化する減衰制御量が、スタビライザ制御装置の異常が検出されたときには、同異常が検出されないときに比べて、前記補償制御量または前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定される。その結果、スタビライザ制御装置の異常に伴う減衰係数の変化による操舵ハンドルの操舵フィーリングへの影響をなくすことができ、運転者は良好な操舵フィーリングで操舵ハンドルを操舵操作できるようになる。特に、減衰制御量が、スタビライザ制御装置の異常が検出されたときには、同異常が検出されないときに比べて、前記補償制御量だけ変更した値に設定されれば、スタビライザ制御装置の正常時と全く同じ操舵フィーリングで操舵ハンドルを操舵操作できる。また、減衰制御量が、スタビライザ制御装置の異常が検出されたときには、同異常が検出されないときに比べて、前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定されれば、スタビライザ制御装置の正常時と全く同じ操舵フィーリングではないが、スタビライザ制御装置の異常に伴う前記減衰係数の変化による操舵ハンドルの操舵フィーリングへの影響を少なくしたうえで、操舵フィーリングの変化によって運転者に車両の異常を認知させることができる。
また、前記本発明のサスペンション制御装置内にスタビライザ制御装置および異常検出手段を設けることに代えて、サスペンション制御装置内に、ショックアブソーバ減衰力を変更制御する減衰力制御手段を設けるように変更するとともに、前記本発明の減衰制御量決定手段を、前記検出された操舵角速度に応じて変化するとともに減衰力制御手段によるショックアブソーバの減衰力の変更制御に応じて変化する減衰制御量を決定する手段であって、ショックアブソーバの減衰力が高いときには、同減衰力が低いときに比べて、減衰制御量を、前記減衰力の増加に伴う転舵輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の変化を補償するための補償制御量または前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定する減衰制御量決定手段に変更してもよい。この場合、ショックアブソーバの減衰力が大きいときには、同減衰力が小さいときに比べて、減衰制御量は小さな値に設定される。
ショックアブソーバの減衰力が大きくなると、車両のロール応答によるコーナリングフォースの発生遅れが抑制されるために、転舵輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数が増加する。これに対して、前記変更した発明においては、操舵角速度に応じて変化する減衰制御量が、ショックアブソーバの減衰力が高いときには、同減衰力が低いときに比べて、前記補償制御量または前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定される。その結果、ショックアブソーバの減衰力の変化に伴う減衰係数の変化による操舵ハンドルの操舵フィーリングへの影響をなくすことができ、運転者は良好な操舵フィーリングで操舵ハンドルを操舵操作できるようになる。特に、減衰制御量が、ショックアブソーバの減衰力が高いときには、同減衰力が低いときに比べて、前記補償制御量だけ変更した値に設定されれば、ショックアブソーバの減衰力が変更されても、常に同じ操舵フィーリングで操舵ハンドルを操舵操作できる。また、減衰制御量が、ショックアブソーバの減衰力が高いときには、同減衰力が低いときに比べて、前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定されれば、同じ操舵フィーリングではないが、減衰力の切り換えにより得られる車両の運転特性の変化と同一方向の変化を示す運転特性が得られるようになり、運転者の意思が反映される。すなわち、減衰力を小さな値から大きな値へ変更した場合(ラグジュアリからスポーティな状態に変更した場合)には、ステアリング系のダンピングが抑制されて応答性の速いステアリング伝達特性が実現される。
また、前記本発明のサスペンション制御装置内にスタビライザ制御装置および異常検出手段を設けることに代えて、サスペンション制御装置内に、車高を変更制御する車高制御手段を設けるように変更するとともに、前記本発明の減衰制御量決定手段を、前記検出された操舵角速度に応じて変化するとともに前記車高制御手段による車高の変更制御に応じて変化する減衰制御量を決定する手段であって、車高が高いときには、同車高が低いときに比べて、減衰制御量を、車高の増加に伴う転舵輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の変化を補償するための補償制御量または前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定する減衰制御量決定手段に変更してもよい。この場合、車高が高いときには、車高が低いときに比べて、減衰制御量は小さな値に設定される。
車高が高くなると、車両のステアリング特性は、車両旋回時のロールが大きくなってアンダーステア化するため、転舵輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数が増加する。これに対して、前記変更した発明においては、操舵角速度に応じて変化する減衰制御量が、車高が高いときには、同車高が低いときに比べて、前記補償制御量または前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定される。その結果、車高の変化による操舵ハンドルの操舵フィーリングへの影響をなくすことができ、運転者は良好な操舵フィーリングで操舵ハンドルを操舵操作できるようになる。特に、減衰制御量が、車高が高いときには、同車高が低いときに比べて、前記補償制御量だけ変更した値に設定されれば、車高が変更されても、常に同じ操舵フィーリングで操舵ハンドルを操舵操作できる。また、減衰制御量が、車高が高いときには、同車高が低いときに比べて、前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定されれば、同じ操舵フィーリングではないが、車高の状態に対応した車両の安定性を車両の操舵を通じて運転者に意識させることができる。すなわち、車高が高い状態では車両は不安定であり、また前記補償制御量よりも大きな制御量の変更により、ステアリング系のダンピングが低下するので、運転者は操舵ハンドルの操舵操作により車両が不安定であることを認識できる。
a.第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明すると、図1は、第1実施形態に係る車両の制御装置を示している。この車両の制御装置は、ステアリング制御装置と、サスペンション制御装置としてのスタビライザ制御装置を備えている。
ステアリング制御装置は、操舵ハンドル11に上端を一体回転するように接続したステアリングシャフト12を備え、同シャフト12の下端にはピニオンギヤ13が一体回転するように接続されている。ピニオンギヤ13は、ラックバー14に形成されたラック歯と噛み合ってラックアンドピニオン機構を構成する。ラックバー14の両端には左右前輪FW1,FW2が操舵可能に接続されており、左右前輪FW1,FW2はステアリングシャフト12の軸線回りの回転に伴うラックバー14の軸線方向の変位に応じて左右に転舵される。ラックバー14には、操舵アシスト用の電気アクチュエータとしての電動モータ15が組み付けられている。電動モータ15の回転は、減速器を構成するボールねじ機構16によって減速されるとともにラックバー14の直線運動に変換される。
スタビライザ制御装置は、二つに分割されたスタビライザバー21,22を備えている。スタビライザバー21,22は、各外側端部にて車輪側部材を介して左右前輪FW1,FW2にそれぞれ組み付けられるとともに、各中間部にてそれぞれ軸受23,24を介して車体BDに軸線回りに回転可能に組み付けられている。そして、スタビライザバー21,22は、車両のロールに伴って発生する捩れをなくすように機能して車両のロールを抑制する。
スタビライザバー21,22間には、電動アクチュエータとしての電動モータ25および減速機構26が介装されている。電動モータ25の固定子にはスタビライザバー21の内側端部が接続され、減速機構26の出力軸にはスタビライザバー22の内側端部が接続されている。これにより、電動モータ25は、その回転により減速機構26を介してスタビライザバー22をスタビライザバー21に対して軸線回りに相対回転させる。
次に、電動モータ15,25の作動を制御する電気制御装置について説明する。この電気制御装置は、操舵トルクセンサ31、操舵角センサ32、車速センサ33および回転角センサ34を備えている。操舵トルクセンサ31は、ステアリングシャフト12の上部に組み付けられていて、操舵ハンドル11の回動操作によってステアリングシャフト12に作用する操舵トルクTrを検出する。操舵角センサ32は、ステアリングシャフト12の上部に組み付けられていて、操舵ハンドル11の操舵角θを検出する。なお、操舵トルクTrおよび操舵角θは、正負の値により操舵ハンドル11の右方向および左方向の操舵時の操舵トルクおよび操舵角をそれぞれ表す。車速センサ33は、車速Vを検出して出力する。回転角センサ34は、電動モータ25に組み付けられて、電動モータ25の回転角を測定することにより、捩れを伴ってスタビライザバー21,22間に発生している相対回転角αを検出する。
また、電気制御装置は、操舵トルクセンサ31、操舵角センサ32および車速センサ33に接続された操舵アシスト用電子制御ユニット(以下、単に操舵アシスト用ECUという)35と、回転角センサ34に接続されたスタビライザ用電子制御ユニット(以下、単にスタビライザ用ECUという)36とを備えている。これらの操舵アシスト用ECU35とスタビライザ用ECU36は、相互に接続されており、それぞれCPU,ROM,RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品としている。操舵アシスト用ECU35は、図2のアシスト制御プログラムを実行することにより、駆動回路37を介して電動モータ15を駆動制御する。スタビライザ用ECU36は、図3のスタビライザ制御プログラムを実行することにより、駆動回路38を介して電動モータ25を駆動制御する。駆動回路37,38は、操舵アシスト用ECU35およびスタビライザ用ECU36によってそれぞれ指定される駆動電流を電動モータ15,25に流す。
次に、上記のように構成した実施形態の動作について説明する。図示しないイグニッションスイッチの投入により、操舵アシスト用ECU35およびスタビライザ用ECU36は、アシスト制御プログラムおよびスタビライザ制御プログラムをそれぞれ所定の短時間ごとに繰り返し実行し始める。アシスト制御プログラムの実行は図2のステップS10にて開始され、ステップS11にて操舵トルクセンサ31、操舵角センサ32および車速センサ33から、操舵トルクTr、操舵角θおよび車速Vをそれぞれ入力する。また、操舵アシスト用ECU35は、同ステップS11にて、スタビライザ用ECU36からフェイルフラグFALも入力する。フェイルフラグFALは、“0”により電動モータ25によるスタビライザ制御の作動状態を表し、“1”により電動モータ25などの異常によってスタビライザ制御の停止状態を表す。次に、操舵アシスト用ECU35は、ステップS12にて、操舵角θを微分演算することにより操舵角速度θv(=dθ/dt)を計算する。
前記ステップS12の処理後、操舵アシスト用ECU35は、ステップS13にて、ROM内に設けられているアシスト指令値テーブルを参照して、操舵角θおよび車速Vに応じて変化するアシストトルクTasを計算する。このアシスト指令値テーブルは、図4に示すように、複数の代表的な車速値ごとに、操舵トルクTrの増加に従って非線形増加する複数のアシストトルクTasを記憶している。このアシストトルクTasは、同一の操舵トルクTrに対して、車速Vが低いほど大きい。なお、このアシストトルクテーブルを利用するのに代えて、操舵トルクTrおよび車速Vに応じて変化するアシストトルクTasを関数により予め定義しておき、同関数を利用してアシストトルクTasを計算するようにしてもよい。また、アシストトルクTasは、基本的には操舵トルクTrによって決定されるもので、車速Vは補助的な要素であるので、車速Vの変化を無視してアシストトルクTasを操舵トルクTrのみに依存させて決定するようにしてもよい。
前記ステップS13の処理後、操舵アシスト用ECU35は、ステップS14にて、前記入力したフェイルフラグFALが“0”であるか否かを判定する。最初に、フェイルフラグFALが“0”であって、後述するように、電動モータ25によるスタビライザ制御が実行されている場合について説明する。したがって、この場合、ステップS14においては「Yes」と判定され、プログラムはステップS15に進められる。
ステップS15においては、操舵アシスト用ECU35は、ROM内に設けられている第1減衰制御量テーブルを参照して、操舵角速度θvに応じて変化する第1減衰制御量Tav1を計算して、減衰制御量Tavとして設定する。この第1減衰制御量テーブルは、図5に実線で示すように、操舵角速度θvの増加に従って増加する第1減衰制御量Tav1を記憶している。なお、この第1減衰制御量テーブルを利用するのに代えて、操舵角速度θvに応じて変化する第1減衰制御量Tav1を関数により予め定義しておき、同関数を利用して第1減衰制御Tav1を計算するようにしてもよい。
次に、操舵アシスト用ECU35は、ステップS17にて、前記計算したアシストトルクTasから減衰制御量Tavを減算した制御量Tas−Tavを用いて、駆動回路37との協働により、制御量Tas−Tavに等しいトルクが発生されるように電動モータ15を駆動制御する。そして、操舵アシスト用ECU35は、ステップS18にて、アシスト制御プログラムの実行を一旦終了する。これにより、電動モータ15は、その出力軸に制御量Tas−Tavに等しい回転トルクを出力する。そして、この回転トルクはボールねじ機構16に伝達され、ボールねじ機構16は電動モータ15の回転を減速するとともに直線運動に変換して、ラックバー14を軸線方向に駆動する。その結果、運転者による操舵ハンドル11の回動操作が電動モータ15によりアシストされ、左右前輪FW1,FW2は運転者による操舵力と電動モータ15によるアシスト力により転舵される。
一方、スタビライザ用ECU36も、前記アシスト制御プログラムと並行してスタビライザ制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行している。スタビライザ制御プログラムの実行は図3のステップS20にて開始され、スタビライザ用ECU36は、ステップS21にて、駆動回路38からの信号を入力して、電動モータ25の断線、短絡など、スタビライザ制御系に異常が発生しているかを検査する。そして、ステップS22にて、この検査に基づいて異常の発生が検出されたか否かを判定する。前述のように、スタビライザ制御系に異常が発生していない場合について説明を続けると、スタビライザ用ECU36はステップS22にて「No」と判定して、プログラムをステップS23に進める。
ステップS23においては、スタビライザ用ECU36は、回転角センサ34から相対回転角αを入力する。そして、スタビライザ用ECU36は、ステップS24にて、駆動回路38との協働により、相対回転角αに比例しかつ同相対回転角αを小さくする方向の回転トルクが発生されるように電動モータ25を駆動制御する。電動モータ25は、スタビライザバー21,22の捩れを伴ってスタビライザバー21,22間に生じている相対回転をなくす方向に、減速機構26を介してスタビライザバー21,22間に前記回転トルクを付与する。その結果、スタビライザバー21,22は、車両の旋回に伴うローリングを抑制する。
前記ステップS24の処理後、スタビライザ用ECU36は、ステップS25にてフェイルフラグFALを“0”に設定する。そして、スタビライザ用ECU36はステップS28にて前記“0”に設定されたフェイルフラグFALを操舵アシスト用ECU35に出力して、ステップS29にてこのスタビライザ制御プログラムの実行を一旦終了する。
次に、スタビライザ制御系に異常が発生した場合について説明する。この場合、スタビライザ用ECU36は、ステップS22にて「Yes」すなわちスタビライザ制御系に異常が発生していると判定して、プログラムをステップS26に進める。ステップS26においては、スタビライザ用ECU36は、電動モータ25の作動を停止制御する。これにより、電動モータ25は、スタビライザバー21,22間に発生している相対回転角αを抑制するスタビライザバー21,22の回転駆動制御を停止するので、車両のロールに対する抑制力は減少する。そして、車両のロールの増加によりステアリング特性はアンダーステア化するために、左右前輪FW1,FW2のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数が、図6(A)の実線で示すスタビライザバー21,22の回転駆動制御に比べて、図6(A)の破線で示すように増加する。
前記ステップS26の処理後、スタビライザ用ECU36は、ステップS27にてフェイルフラグFALを“1”に設定し、ステップS28にて前記“1”に設定されたフェイルフラグFALを操舵アシスト用ECU35に出力して、ステップS29にてこのスタビライザ制御プログラムの実行を一旦終了する。
このようにスタビライザ制御系に異常が発生して“1”に設定されたフェイルフラグFALが操舵アシスト用ECU35に出力されると、操舵アシスト用ECU35は図2のステップS14にて「No」と判定して、ステップS16の処理を実行する。
ステップS16においては、操舵アシスト用ECU35は、ROM内に設けられている第2減衰制御量テーブルを参照して、操舵角速度θvに応じて変化する第2減衰制御量Tav2を計算して、減衰制御量Tavとして設定する。この第2減衰制御量テーブルは、図5に破線で示すように、操舵角速度θvの増加に従って増加する第2減衰制御量Tav1を記憶している。この第2減衰制御量Tav2は、前記電動モータ25によるスタビライザバー21,22の駆動制御の停止時に前記増加した減衰係数(図6(A)参照)を補償するために、図5の実線で示す第1減衰制御量Tav1に比べて前記増加した減衰係数に対応した量だけ、絶対値において小さな値に設定されている。なお、この第2減衰制御量テーブルを利用するのに代えて、操舵角速度θvに応じて変化する第2減衰制御量Tav2を関数により予め定義しておき、同関数を利用して第2減衰制御Tav2を計算するようにしてもよい。
前記ステップS16の処理後、操舵アシスト用ECU35は、前述したステップS17の処理により、前記計算したアシストトルクTasから減衰制御量Tav(=Tav2)を減算した制御量Tas−Tavを用いて電動モータ15を駆動制御して、電動モータ15に制御量Tas−Tavに等しい回転トルクを発生させる。そして、この回転トルクにより、運転者による操舵ハンドル11の回動操作がアシストされる。前述のように、第2減衰制御量Tav2は、第1減衰制御量Tav1に比べて絶対値において小さな値に設定されているので、操舵ハンドル11の回動操作に対するアシスト量は、電動モータ25によってスタビライザバー21,22が駆動制御される場合に比べて増加する。
上記作動説明でも述べたように、上記第1実施形態においては、スタビライザ制御系に異常が発生して、電動モータ25によるスタビライザバー21,22の駆動制御が停止されると、車両のステアリング特性は、電動モータ25によるスタビライザバー21,22の駆動制御時に比べて、車両がロールし易くなることに伴ってアンダーステア化し、左右前輪FW1,FW2のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数が増加する。すなわち、減衰係数は図6(A)の実線から破線のように変化する。この場合、上記第1実施形態によれば、図2のステップS16の処理により、操舵角速度θvに応じて変化する減衰制御量Tavが、電動モータ25によるスタビライザバー21,22の駆動制御時に比べて、前記減衰係数の変化を補償する補償制御量だけ絶対値において小さな値に設定される。すなわち、減衰制御量Tavは図5の実線から破線のように変化する。その結果、操舵アシスト制御における減衰制御量Tavは図6(B)に破線で示すように減少し、前記減衰係数および減衰制御量Tavにステアリング系の摩擦を含めた総合的な摩擦係数が、図6(C)に実線で示すようにスタビライザ制御系の異常時と正常時とで同じになる。したがって、スタビライザ制御装置の異常に伴う減衰係数の変化による操舵ハンドル11の操舵フィーリングへの影響をなくすことができ、スタビライザ制御系の正常時と全く同じ操舵フィーリングで操舵ハンドル11を操舵操作できる。
なお、上記第1実施形態において、電動モータ25によるスタビライザバー21,22の駆動制御の停止時には、電動モータ25によるスタビライザバー21,22の駆動制御時に比べて、減衰制御量Tavを絶対値においてさらに小さく制御するようにしてもよい。すなわち、スタビライザ制御系の異常が検出されたときには、同異常が検出されないときに比べて、減衰制御量Tavが前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定されるようにしてもよい。
この場合には、操舵アシスト用ECU35は、図2のステップS16の括弧内に示すように、ROM内に設けられている第3減衰制御量テーブルを参照して、操舵角速度θvに応じて変化する第3減衰制御量Tav3を計算して、減衰制御量Tavとして設定すればよい。る。この第3減衰制御量テーブルは、図5に一点鎖線で示すように、操舵角速度θvの増加に従って増加する第3減衰制御量Tav3を記憶している。この第3減衰制御量Tav3は、同一の操舵角速度θvに対して、図5の破線で示す第2減衰制御量Tav2よりも絶対値においてさらに小さな値に設定されている。なお、この場合も、第3減衰制御量テーブルを利用するのに代えて、操舵角速度θvに応じて変化する第3減衰制御量Tav3を関数により予め定義しておき、同関数を利用して第3減衰制御Tav3を計算するようにしてもよい。
この変形例によれば、操舵アシスト制御における減衰制御量Tavは図6(B)に一点鎖線で示すようになり、前記減衰係数および減衰制御量Tavにステアリング系の摩擦を含めた総合的な摩擦係数が、図6(C)に一点鎖線で示すように前述したスタビライザ制御系の正常時に比べて小さくなる。したがって、運転者は、より小さな操舵力で操舵ハンドル11を回動操作できるようになる。一方、この場合、車両は不安定側に変化し、特に操舵ハンドル11を大きく操舵操作すると、車両は不安定となる。その結果、運転者は、操舵フィーリングの変化によって車両の異常を認知するようになる。
b.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について図面を用いて説明すると、図7は、第2実施形態に係る車両の制御装置を示している。この車両の制御装置は、上記第1実施形態のスタビライザ制御装置に代えて、サスペンション制御装置としてのショックアブソーバによる減衰力を制御する減衰力制御装置を備えている。この第2実施形態においても、電気制御装置を含むステアリング制御装置は上記第1実施形態と同様に構成されているが、ステアリング制御装置内の操舵アシスト用ECU35は、図8のアシスト制御プログラムを実行して電動モータ15を駆動制御する。
減衰力制御装置は、前後左右4輪のうちの1輪のみを代表して図示するように、ショックアブソーバ40とコイルスプリング50を備えている。ショックアブソーバ40は、車輪Wに接続されたロアアーム、ナックル等のばね下部材LAと、車体BD(ばね上部材)との間に介装されていて、シリンダ41の下端にてばね下部材LAに連結されるとともに、同シリンダ41に上下動可能に挿入されたピストンロッド42の上端にて車体BDに固定されている。コイルスプリング50はショックアブソーバ40と並列に設けられている。シリンダ41は、その内周面上を液密的に摺動するピストン43により上下室に区画されている。ピストン43には、電気アクチュエータを内蔵する可変絞り装置44が組み付けられている。可変絞り装置44は、シリンダ41の上下室間を連通させる連通路の開度を切り換える。
次に、可変絞り装置44を駆動制御する電気制御装置について説明する。電気制御装置は、ショックアブソーバ40をソフトおよびハードのいずれか一方に選択する切り換えスイッチ61を備えている。この切り換えスイッチ61は、アブソーバ用電子制御ユニット(以下、単にアブソーバ用ECUという)62に接続されている。このアブソーバ用ECU62は、操舵アシスト用ECU35とも接続されており、CPU,ROM,RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品としている。アブソーバ用ECU62は、図示しない減衰力制御プログラムを実行することにより、駆動回路63を介して可変絞り装置44の連通路の開度を切り換えることによりショックアブソーバ40の減衰力をソフトまたはハードに選択的に切り換える。
上記のように構成した第2実施形態においては、運転者が切り換えスイッチ61を操作してソフトを選択すれば、アブソーバ用ECU62は、駆動回路63との協働により、可変絞り装置44を制御してシリンダ41の上下室間を連通させる連通路の開度を大きく設定する。これにより、ショックアブソーバ40の減衰力はソフトに設定される。また、運転者が切り換えスイッチ61を操作してハードを選択すれば、アブソーバ用ECU62は、駆動回路63との協働により、可変絞り装置44を制御してシリンダ41の上下室間を連通させる連通路の開度を小さく設定する。これにより、ショックアブソーバ40の減衰力はハード側に設定される。そして、この減衰力のソフトおよびハードの選択状態を表す選択信号は操舵アシスト用ECU35に出力される。
操舵アシスト用ECU35は、このショックアブソーバ40の減衰力の制御と並行して、図8のアシスト制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行している。この図8のアシスト制御プログラムは、上記第1実施形態に係る図2のアシスト制御プログラムのステップS11,S14の処理をステップS31,S32の処理に変更したものである。ステップS31においては、上記第1実施形態のフェイルフラグFALの入力に代えて、アブソーバ用ECU62から減衰力選択信号を入力する。操舵トルクTr、操舵角θおよび車速Vを入力する点は、上記第1実施形態の場合と同じである。
そして、操舵アシスト用ECU35は、ステップS32にて前記入力した減衰力選択信号がソフトおよびハードのいずれを表しているかを判定する。減衰力選択信号がソフトを表していれば、操舵アシスト用ECU35は、ステップS32にて「Yes」と判定して、上記実施形態と同様なステップS15,S17の処理を実行する。これらのステップS15,S17の処理により、操舵トルクTrおよび車速Vに応じて決定されたアシストトルクTasから操舵角速度θvに応じて決定された第1減衰制御量Tav1を減算した制御量Tas−Tav(=Tas−Tav1)に対応したアシストトルクが、操舵ハンドル11の回動操作に対して付与される。
また、減衰力選択信号がハードを表していれば、操舵アシスト用ECU35は、ステップS32にて「No」と判定して、上記実施形態と同様なステップS16,S17の処理を実行する。これらのステップS16,S17の処理により、操舵トルクTrおよび車速Vに応じて決定されたアシストトルクTasから操舵角速度θvに応じて決定された第2減衰制御量Tav2を減算した制御量Tas−Tav(=Tas−Tav2)に対応したアシストトルクが、操舵ハンドル11の回動操作に対して付与される。ただし、この第2減衰制御量Tav2は、第1減衰制御量Tav1に比べて、ショックアブソーバ40の減衰力の増加によって、左右前輪FW1,FW2のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の増加を補償する分だけ絶対値において小さな値である。
このような第2実施形態に係る車両の制御装置においては、ショックアブソーバ40の減衰力がソフトからハードに切り換えられると、車両のロール応答による左右前輪FW1,FW2のコーナリングフォースの発生遅れが抑制され、左右前輪FW1,FW2のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数は、図9の実線から破線の変化で示すように増加する。一方、操舵アシストにおける減衰制御量Tavは、前述のように、前記減衰力の切り換えに連動して、第1減衰制御量Tav1から第2減衰制御量Tav2に変更される(図5の実線および破線を参照)。すなわち、ショックアブソーバ40の減衰力がハードになると、操舵アシストにおける減衰制御量Tavは、ショックアブソーバ40の減衰力がソフトの場合に比べて、絶対値の小さな値に設定される。
したがって、ショックアブソーバ40の減衰力がソフト(低い側)からハード(高い側)に切り換えられても、操舵アシストにおける減衰制御量Tavが、ショックアブソーバ40の減衰力の変更に伴う左右前輪FW1,FW2のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の増加分だけ、図9(B)の実線から破線の変化で示すように大きな値から小さな値に変更される。そして、図9(C)に実線で示すように、前記減衰係数および減衰制御量Tavにステアリング系の摩擦を含めた総合的な摩擦係数が、ショックアブソーバ40の減衰力が変化しても同じになる。その結果、ショックアブソーバ40の減衰力の変化に伴う前記減衰係数の変化による操舵ハンドル11の操舵フィーリングへの影響をなくすことができ、運転者は常に同じ操舵フィーリングで操舵ハンドル11を操舵操作できる。
なお、上記第2実施形態において、ショックアブソーバ40の減衰力をハード(高い側)に設定した場合には、減衰制御量Tavを絶対値においてさらに小さく制御するようにしてもよい。この場合には、操舵アシスト用ECU35は、図8のステップS16の括弧内に示すように、ROM内に設けられている第3減衰制御量テーブルを参照して、操舵角速度θvに応じて変化する第3減衰制御量Tav3を計算して、減衰制御量Tavとして設定すればよい。この第3減衰制御量Tav3は、同一の操舵角速度θvに対して第2減衰制御量Tav2よりも絶対値においてさらに小さな値に設定されている(図5参照)。
この変形例によれば、操舵アシストにおける減衰制御量は、図9(B)の一点鎖線で示すように前記破線の場合よりもさらに小さくなり、前記減衰係数および減衰制御量Tavにステアリング系の摩擦を含めた総合的な摩擦係数が、図9(C)に一点鎖線で示すように上記第2実施形態の場合よりもさらに小さくなる。その結果、ショックアブソーバ40の減衰力の切り換えにより得られる車両の運転特性の変化と同一方向の変化を示す運転特性が得られるようになり、運転者の意思が反映される。すなわち、ショックアブソーバ40の減衰力を小さな値から大きな値へ変更した場合(ラグジュアリからスポーティな状態に変更した場合)には、ステアリング系のダンピングが抑制されて応答性の速いステアリング伝達特性が実現される。
また、上記第2実施形態においては、ショックアブソーバ40の減衰力をソフトとハードの2段階に切り換えるようにしたが、3段階以上に切り換えるようにしてもよい。この場合、減衰力がソフト側(小さい側)からハード側(大きい側)に切り換えられるに従って、操舵アシストにおける減衰制御量Tavを絶対値の小さな値に設定するとよい。また、図7に破線で示すように、車速、前後加速度、ヨーレート、横加速度、ロールなどの車両の運動状態量を検出する運動状態量センサ64を設け、アブソーバ用ECU62が、運動状態量センサ64によって検出された車両の運動状態量に応じて、ショックアブソーバ40の減衰力を切り換え制御するようにしてもよい。この場合も、アブソーバ用ECU62は、ショックアブソーバ40の減衰力の切り換え状態を表す減衰力選択信号を操舵アシスト用ECU35に出力する。そして、操舵アシスト用ECU35は、供給される減衰力選択信号によって表されるショックアブソーバ40の減衰力が大きくなるに従って、操舵アシストにおける減衰制御量Tavを絶対値の小さな値に設定するとよい。
c.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について図面を用いて説明すると、図10は、第3実施形態に係る車両の制御装置を示している。この車両の制御装置は、上記第1実施形態のスタビライザ制御装置に代えて、サスペンション制御装置としての車高制御装置を備えている。この第3実施形態においても、電気制御装置を含むステアリング制御装置は上記第1実施形態と同様に構成されているが、ステアリング制御装置内の操舵アシスト用ECU35は、図11のアシスト制御プログラムを実行して電動モータ15を駆動制御する。
車高制御装置は、前後左右4輪のうちの1輪のみを代表して図示するように、エアチャンバ71およびショックアブソーバ72を車輪Wと車体BDとの間に介装させている。エアチャンバ71には、電動ポンプ、給排バルブなどからなるエア給排装置73が接続されており、エアをエアチャンバ71に給排することにより車高が変更されるようになっている。
次に、エア給排装置73を制御する電気制御装置について説明する。電気制御装置は、切り換えスイッチ74および車高センサ75を備えている。切り換えスイッチ74は、車高をローおよびハイのいずれ一方に選択するために運転者によって操作されるものである。車高センサ75は、車輪W位置における車体BDの路面からの高さ(すなわち車高)を検出する。切り換えスイッチ74および車高センサ75は、車高用電子制御ユニット(以下、単に車高用ECUという)76に接続されている。この車高用ECU76は、操舵アシスト用ECU35とも接続されており、CPU,ROM,RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品としている。車高用ECU76は、図示しない車高制御プログラムを実行することにより、駆動回路77を介してエア給排装置73を制御して、車高をローまたはハイに選択的に切り換える。
上記のように構成した第3実施形態においては、運転者が切り換えスイッチ74を操作してローを選択すれば、車高用ECU76は、車高センサ75によって検出される車高がローに対応した値になるようにエア給排装置73を制御する。具体的には、駆動回路77を介してエア給排装置73を制御し、エアチャンバ71のエアを排出して、車高センサ75によって検出される車高がローに対応した値になるように車高を低下させる。また、運転者が切り換えスイッチ74を操作してハイを選択すれば、車高用ECU76は、駆動回路77を介してエア給排装置73を制御してエアチャンバ71にエアを供給して、車高センサ75によって検出される車高がハイに対応した値になるまで車高を上昇させる。また、車高用ECU76は、車高のローまたはハイを表す車高選択信号を操舵アシスト用ECU35に出力する。
操舵アシスト用ECU35は、この車高制御と並行して、図11のアシスト制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行している。この図11のアシスト制御プログラムは、上記第1実施形態に係る図2のアシスト制御プログラムのステップS11,S14の処理をステップS41,S42の処理に変更したものである。ステップS41においては、上記第1実施形態のフェイルフラグFALの入力に代えて、車高用ECU76から車高選択信号を入力する。操舵トルクTr、操舵角θおよび車速Vを入力する点は、上記第1実施形態の場合と同じである。
そして、操舵アシスト用ECU35は、ステップS42にて前記入力した車高選択信号がローおよびハイのいずれを表しているかを判定する。車高選択信号がローを表していれば、操舵アシスト用ECU35は、ステップS42にて「Yes」と判定して、上記実施形態と同様なステップS15,S17の処理を実行する。これらのステップS15,S17の処理により、操舵トルクTrおよび車速Vに応じて決定されたアシストトルクTasから操舵角速度θvに応じて決定された第1減衰制御量Tav1を減算した制御量Tas−Tav(=Tas−Tav1)に対応したアシストトルクが、操舵ハンドル11の回動操作に対して付与される。
また、車高選択信号がハイを表していれば、操舵アシスト用ECU35は、ステップS42にて「No」と判定して、上記第1実施形態と同様なステップS16,S17の処理を実行する。これらのステップS16,S17の処理により、操舵トルクTrおよび車速Vに応じて決定されたアシストトルクTasから操舵角速度θvに応じて決定された第2減衰制御量Tav2を減算した制御量Tas−Tav(=Tas−Tav2)に対応したアシストトルクが、操舵ハンドル11の回動操作に対して付与される。ただし、この第2減衰制御量Tav2は、第1減衰制御量Tav1に比べて、車高の増加によって、左右前輪FW1,FW2のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の増加を補償する分だけ絶対値において小さな値である。
このような第3実施形態に係る車両の制御装置においては、車高がローからハイに切り換えられると、車両の旋回時のロールが大きくなり、車両の操舵特性がアンダーステア化し、左右前輪FW1,FW2のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数は、図12(A)の実線から破線の変化で示すように増加する。一方、操舵アシストにおける減衰制御量Tavは、前述のように、前記減衰力の切り換えに連動して、第1減衰制御量Tav1から第2減衰制御量Tav2に変更される(図5の実線および破線を参照)。すなわち、車高がハイになると、操舵アシストにおける減衰制御量Tavは、車高がローの場合に比べて、絶対値の小さな値に設定される。
したがって、車高がローからハイに切り換えられても、操舵アシストにおける減衰制御量Tavが、車高の変更に伴う左右前輪FW1,FW2のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の増加分だけ、図12(B)の実線から破線の変化で示すように大きな値から小さな値に変更される。そして、図12(C)に実線で示すように、前記減衰係数および減衰制御量Tavにステアリング系の摩擦を含めた総合的な摩擦係数が、車高が変化しても同じになる。その結果、車高の変化に伴う前記減衰係数の変化による操舵ハンドル11の操舵フィーリングへの影響をなくすことができ、運転者は常に同じ操舵フィーリングで操舵ハンドル11を操舵操作できる。
なお、上記第3実施形態において、車高をハイに設定した場合には、減衰制御量Tavを絶対値においてさらに小さく制御するようにしてもよい。この場合には、操舵アシスト用ECU35は、図11のステップS16の括弧内に示すように、ROM内に設けられている第3減衰制御量テーブルを参照して、操舵角速度θvに応じて変化する第3減衰制御量Tav3を計算して、減衰制御量Tavとして設定すればよい。この第3減衰制御量Tav3は、同一の操舵角速度θvに対して第2減衰制御量Tav2よりも絶対値においてさらに小さな値に設定されている(図5参照)。
この変形例によれば、操舵アシストにおける減衰制御量は、図12(B)の一点鎖線で示すように前記破線の場合よりもさらに小さくなり、前記減衰係数および減衰制御量Tavにステアリング系の摩擦を含めた総合的な摩擦係数が、図12(C)に一点鎖線で示すように上記第3実施形態の場合よりもさらに小さくなる。これによれば、車高のハイ側への切り換えにより、車高の状態に対応した車両の安定性を車両の操舵を通じて運転者に意識させることができる。すなわち、車高が高い状態では車両は不安定であり、またステアリング系のダンピングが低下されるので、運転者は操舵ハンドル11の操舵操作により車両が高い車高により不安定状態であることを認識できる。
また、上記第3実施形態においては、車高をローとハイの2段階に切り換えるようにしたが、3段階以上に切り換えるようにしてもよい。この場合、車高がロー側(低い側)からハイ側(高い側)に切り換えられるに従って、操舵アシストにおける減衰制御量Tavを絶対値の小さな値に設定するとよい。また、図10に破線で示すように、車速、ヨーレート、横加速度、ロールなどの車両の運動状態量を検出する運動状態量センサ78を設け、車高用ECU76が、運動状態量センサ78によって検出された車両の運動状態量に応じて、車高を切り換え制御するようにしてもよい。この場合も、車高用ECU76は、車高の切り換え状態を表す車高選択信号を操舵アシスト用ECU35に出力する。そして、操舵アシスト用ECU35は、供給される車高選択信号によって表される車高が高くなるに従って、操舵アシストにおける減衰制御量Tavを絶対値の小さな値に設定するとよい。
c.その他の変形例
さらに、本発明は上記第1ないし第3実施形態、ならびにそれらの変形例に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、上記第1ないし第3実施形態では、ステアリング制御装置と、スタビライザ制御装置、ショックアブソーバ40の減衰力制御装置または車高制御装置とをそれぞれ独立して組み合わせた車両の制御装置について説明した。しかし、ステアリング制御装置、スタビライザ制御装置、減衰力制御装置および車高制御装置を全て備えた車両の制御装置において、ステアリング制御装置の操舵アシスト制御における減衰制御量Tavを、スタビライザ制御装置、減衰力制御装置および車高制御装置の制御状態の組み合わせにより上記第1ないし第3実施形態のように変更制御するようにしてもよい。
また、上記第1ないし第3実施形態においては、ラックバー14を電動モータ15で駆動することにより、操舵ハンドル11の操舵操作をアシストするようにした。しかし、これに代えて、ステアリングシャフト12を軸線周りに駆動することにより、操舵ハンドル11の操舵操作をアシストするようにしてもよい。この場合、図1,7,10に破線で示すように、電動モータ81をステアリングシャフト12に組み付けて、電動モータ81の回転を減速器82を介してステアリングシャフト12に伝達して同シャフト12を軸線周りに駆動するようにすればよい。なお、この場合の減速器82は、小歯車と大歯車の組み合わせ、遊星歯車機構などからなる減速ギヤ機構を利用するとよい。
本発明の第1実施形態に係る車両の制御装置の全体概略図である。 図1の操舵アシスト用電子制御ユニットにより実行されるアシスト制御プログラムのフローチャートである。 図1のスタビライザ用電子制御ユニットにより実行されるスタビライザ制御プログラムのフローチャートである。 第1ないし第3実施形態に係り、操舵トルクと、車速と、アシストトルクとの関係を示すグラフである。 第1ないし第3実施形態に係り、操舵角速度と減衰制御量との関係を示すグラフである。 (A)は第1実施形態に係り左右前輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の変化特性を示すグラフであり、(B)は第1実施形態に係り操舵アシスト制御における減衰制御量の変化特性を示すグラフであり、(C)は第1実施形態に係りステアリング系の総合的な減衰係数の変化特性を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る車両の制御装置の全体概略図である。 図7の操舵アシスト用電子制御ユニットにより実行されるアシスト制御プログラムのフローチャートである。 (A)は第2実施形態に係り左右前輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の変化特性を示すグラフであり、(B)は第2実施形態に係り操舵アシスト制御における減衰制御量の変化特性を示すグラフであり、(C)は第2実施形態に係りステアリング系の総合的な減衰係数の変化特性を示すグラフである。 本発明の第3実施形態に係る車両の制御装置の全体概略図である。 図10の操舵アシスト用電子制御ユニットにより実行されるアシスト制御プログラムのフローチャートである。 (A)は第3実施形態に係り左右前輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の変化特性を示すグラフであり、(B)は第3実施形態に係り操舵アシスト制御における減衰制御量の変化特性を示すグラフであり、(C)は第3実施形態に係りステアリング系の総合的な減衰係数の変化特性を示すグラフである。
符号の説明
11…操舵ハンドル、12…ステアリングシャフト、14…ラックバー、15,25…電動モータ、21,22…スタビライザバー、31…操舵トルクセンサ、32…操舵角センサ、33…車速センサ、34…回転角センサ、35…操舵アシスト用電子制御ユニット(操舵アシスト用ECU)、36…スタビライザ用電子制御ユニット(スタビライザ用ECU)、40…ショックアブソーバ、61…切り換えスイッチ、62…アブソーバ用電子制御ユニット(アブソーバ用ECU)、71…エアチャンバ、74…切り換えスイッチ、75…車高センサ、76…車高用電子制御ユニット(車高用ECU)。

Claims (3)

  1. サスペンション制御装置とステアリング制御装置を備えた車両の制御装置において、
    サスペンション制御装置内に、
    スタビライザバーの捻り力を制御して車両のロールを抑制するためのスタビライザ制御装置と、
    前記スタビライザ制御装置の異常を検出する異常検出手段とを設け、
    ステアリング制御装置内に、
    操舵ハンドルの操舵操作に応じた転舵輪の転舵をアシストする電気アクチュエータと、
    操舵ハンドルに付与される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    前記検出された操舵トルクに応じて変化するアシストトルクを決定するアシストトルク決定手段と、
    操舵ハンドルの操舵角速度を検出する操舵角速度検出手段と、
    前記検出された操舵角速度に応じて変化するとともに前記異常検出手段によるスタビライザ制御装置の異常の検出の有無に応じて変化する減衰制御量を決定する手段であって、前記異常検出手段によってスタビライザ制御装置の異常が検出されたときには、同異常が検出されないときに比べて、前記減衰制御量を、前記異常に伴う転舵輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の変化を補償するための補償制御量または前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定する減衰制御量決定手段と、
    前記決定されたアシストトルクに前記決定された減衰制御量を加味した制御量に応じて前記電気アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを設けたことを特徴とする車両の制御装置。
  2. サスペンション制御装置とステアリング制御装置を備えた車両の制御装置において、
    サスペンション制御装置内に、ショックアブソーバ減衰力を変更制御する減衰力制御手段を設け、
    ステアリング制御装置内に、
    操舵ハンドルの操舵操作に応じた転舵輪の転舵をアシストする電気アクチュエータと、
    操舵ハンドルに付与される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    前記検出された操舵トルクに応じて変化するアシストトルクを決定するアシストトルク決定手段と、
    操舵ハンドルの操舵角速度を検出する操舵角速度検出手段と、
    前記検出された操舵角速度に応じて変化するとともに前記減衰力制御手段によるショックアブソーバの減衰力の変更制御に応じて変化する減衰制御量を決定する手段であって、前記ショックアブソーバの減衰力が高いときには、同減衰力が低いときに比べて、前記減衰制御量を、前記減衰力の増加に伴う転舵輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の変化を補償するための補償制御量または前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定する減衰制御量決定手段と、
    前記決定されたアシストトルクに前記決定された減衰制御量を加味した制御量に応じて前記電気アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを設けたことを特徴とする車両の制御装置。
  3. サスペンション制御装置とステアリング制御装置を備えた車両の制御装置において、
    サスペンション制御装置内に、車高を変更制御する車高制御手段を設け、
    ステアリング制御装置内に、
    操舵ハンドルの操舵操作に応じた転舵輪の転舵をアシストする電気アクチュエータと、
    操舵ハンドルに付与される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    前記検出された操舵トルクに応じて変化するアシストトルクを決定するアシストトルク決定手段と、
    操舵ハンドルの操舵角速度を検出する操舵角速度検出手段と、
    前記検出された操舵角速度に応じて変化するとともに前記車高制御手段による車高の変更制御に応じて変化する減衰制御量を決定する手段であって、前記車高が高いときには、同車高が低いときに比べて、前記減衰制御量を、前記車高の増加に伴う転舵輪のキングピン軸周りの回転運動に対する減衰係数の変化を補償するための補償制御量または前記補償制御量よりも大きな制御量だけ変更した値に設定する減衰制御量決定手段と、
    前記決定されたアシストトルクに前記決定された減衰制御量を加味した制御量に応じて前記電気アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを設けたことを特徴とする車両の制御装置。
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