JP2006253597A - 積層板の加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱膨張係数の異なる異種材料からなる積層板の表面層をドライエッチングで加工するにあたり、表面層にクラックを生じさせることなくドライエッチングすることのできる積層板の加工方法を提供すること。
【解決手段】ドライエッチングに先立って、積層板7の表面層14に少なくとも1本の溝Gを形成し、溝Gを形成した後に表面層14にドライエッチングを施し、ドライエッチング時の熱応力及び積層板7のメカニカルクランプによるストレスを表面層14に形成した溝Gに集中させて、表面層14にクラックが発生することを防止するようにした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、積層板の加工方法に関し、特にチップサイズパッケージ(CSP)タイプの固体撮像装置に用いられるスペーサ付のカバーガラス等の積層板の加工方法に関する。
デジタルカメラや携帯電話に用いられるCCDやCMOSからなる固体撮像装置は、益々小型化が要求されている。このため、固体撮像素子チップ全体をセラミックス等のパッケージに気密封止した従来の大型パッケージから、最近では固体撮像素子チップの大きさと略等しい大きさのチップサイズパッケージ(CSP)タイプに移行しつつある。
このような中で、図7に示すように、ウェーハ(半導体基板)11上に多数の固体撮像素子11Aを形成し、一方、透明材料からなる封止部材(カバーガラス)3に固体撮像素子11Aの受光エリアを囲う枠部(スペーサ)4を多数一体形成し、この封止部材(カバーガラス)3を枠部(スペーサ)4を介してウェーハ11に接合して、各固体撮像素子11Aの受光エリアを密閉し、図7(a)に示すような固体撮像装置21がウェーハレベルで多数形成された積層体を製造し、次に、図7(b)に示すように、この積層体を個々の固体撮像装置21に分割することによって、固体撮像装置21をウェーハレベルで一括製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。なお、図7において、11Bは外部との接続配線を行うための電極である。
カバーガラス3にスペーサ4を多数形成する方法は、先ずカバーガラス3にシリコン板14を接着剤等で接合する。次いで、図8(a)に示すように、シリコン板14上にフォトリソグラフィ技術を用いて加工すべきスペーサ4のパターンを描画してエッチングマスク5を形成する。次に、このシリコン板14にドライエッチングを施してシリコン板14の厚さ分の貫通加工をし、図8(b)に示すように、カバーガラス3上にスペーサ4を多数一体形成する。次に、アッシングによってスペーサ4上のエッチングマスク5を除去し、図8(c)に示すようなスペーサ付のカバーガラス3を製造する。
カバーガラス3は、多数の固体撮像素子11Aが形成されるウェーハ(半導体基板)11と同じ直径の円盤状であり、最外周には後工程で個々の固体撮像装置21に分割するダイシング時の剛性を確保するために、円周に沿って十分な幅を有するリングがパターニングされ、その内部にスペーサ4が多数並列配置されている。
特開2002−231921号公報
ところで、スペーサ付のカバーガラス3を作成するための基材であるカバーガラス3に表面層であるシリコン板14を接着剤等で接合した積層板においては、カバーガラス3とシリコン板14とは異種材料であり、それらの熱膨張係数はカバーガラス3の方がシリコン板14に比較して2倍程度大きい。
この積層板をドライエッチングにより表面層であるシリコン板14を加工しているが、シリコン板14とカバーガラス3との熱膨張率の違いから、加熱されることにより積層板に反りが発生する。この反りは、カバーガラス3にIRCF(赤外線カットフィルタ)等の光学膜が成膜された場合は、更に顕著に現れる。
また、ドライエッチングプロセスにおいては、反っている積層板の外周部をメカニカルクランプにより固定しているが、エッチングが進むにつれ表面層であるシリコン板14の厚みが薄くなり、積層板の反りとメカニカルクランプによるシリコン板14へのストレスとによってシリコン板14にクラックが発生してしまう。
このクラックがスペーサとなるべきパターンまで到達してしまうと、その後の各固体撮像装置21に分割するためのカバーガラス3のダイシング工程及びウェーハ(半導体基板)11のダイシング工程において、スペーサ4及びカバーガラス3によって密閉されたはずの固体撮像素子11A内に浸水してしまい、その部分の固体撮像装置21が不良となって製品の歩留まり低下を招くという問題があった。
また、このクラックの発生した部分で局所的なスペーサのパターンズレが生じることもあり、カバーガラス3をスペーサ4を介してウェーハ11に接合して、各固体撮像素子11Aの受光エリアを密閉するときに、正しく密閉することができないという問題もあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、熱膨張係数の異なる異種材料からなる積層板の表面層をドライエッチングで加工するにあたり、表面層にクラックを生じさせることなくドライエッチングすることのできる積層板の加工方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、異種材料からなる積層板の表面層にドライエッチングを施して、該表面層を加工する積層板の加工方法において、前記ドライエッチングに先立って、前記積層板の表面層に少なくとも1本の溝を形成することを特徴とする。
本発明によれば積層板の表面層に溝を形成した後に表面層にドライエッチングを施すので、ドライエッチング時の熱応力及び積層板のメカニカルクランプによるストレスを表面層に形成した溝に集中させることができ、表面層にクラックが発生することを防止することができる。
また、本発明は、結晶材料からなる表面層と該表面層とは異種材料からなる基材とが積層されて形成された積層板の、前記表面層にドライエッチングを施して前記表面層を加工する積層板の加工方法において、前記ドライエッチングに先立って、前記表面層の結晶方位に対して略垂直な方向及び前記表面層の結晶方位に対して略平行な方向に夫々少なくとも1本の溝を形成することを特徴とする。
本発明によれば、ドライエッチングに先立って、表面層の結晶方位に対して略垂直な方向及び表面層の結晶方位に対して略平行な方向に溝を形成するので、結晶方位に沿ってクラックが発生し易い結晶材料の、ドライエッチング時の熱応力及び積層板のメカニカルクランプによるストレスを前述の溝に効率よく集中させることができ、結晶材料からなる表面層にクラックが発生することを防止することができる。
前記発明において、前記溝の深さを前記積層板の表面層の厚さの30%以上とすることで、クラック発生防止効果が生じ、前記溝の深さを前記積層板の表面層の厚さ以上とすることで、クラック発生防止効果を一層高めることができる。
以上説明したように本発明によれば、異種材料からなる積層板の表面層にドライエッチングを施して、表面層を加工する積層板の加工方法において、ドライエッチングに先立って、積層板の表面層に少なくとも1本の溝を形成するので、熱応力やクランプによるストレスを溝に集中させることができ、表面層に発生するクラックに対して抑止効果を有する。
以下添付図面に従って、本発明に係る積層板の加工方法の好ましい実施の形態について詳説する。各図において同一部材には同一の番号または記号を付している。なお、以下に説明する実施の形態では、固体撮像装置のカバーガラスにスペーサを形成する工程に本発明の積層板の加工方法を適用させた例として説明する。
図1は、CSPタイプの固体撮像装置の外観形状を示す斜視図である。固体撮像装置21は、固体撮像素子11Aが設けられた固体撮像素子チップ10、固体撮像素子チップ10に取り付けられ固体撮像素子11Aを取り囲む枠形状のスペーサ4、及びスペーサ4の上に取り付けられて固体撮像素子11Aを封止する透明板(カバーガラス)3から構成されている。
固体撮像素子チップ10は、矩形のチップ基板10Aと、このチップ基板10A上に形成された固体撮像素子11Aと、固体撮像素子11Aの外側に複数個配列され外部との配線を行うためのパッド(電極)11Bとからなっている。チップ基板10Aの材質は、例えばシリコン単結晶で、その厚さは例えば300μm程度である。
カバーガラス3は、熱膨張係数がシリコンに比較的近い透明ガラス、例えば、「パイレックス(登録商標)ガラス」等が用いられ、その厚さは、例えば500μm程度である。
スペーサ4は、無機材料で、チップ基板10A及び透明板のカバーガラス3と熱膨張係数等の物性ができるだけ類似した材質が望ましいため、例えば多結晶シリコンが用いられる。また、枠形状のスペーサ4の一部分を断面で見たときに、その断面の幅は例えば200μm程度、厚さは例えば100μm程度である。このスペーサ4は、一方の端面でチップ基板10Aに接着剤を用いて接合され、他方の端面でカバーガラス3に別の接着剤を用いて接合されている。
スペーサ4のチップ基板10Aに接合される側の端面のエッジ部には図示しない段差部が形成されており、この段差部は、スペーサ4とチップ基板10Aとを接着剤を用いて接合した時に、スペーサの下からはみ出した接着剤を収容し、接着剤が固体撮像素子11Aやパッド11B上に流れ出すのを防止している。段差部の端面からの段差寸法は、例えば30μm程度である。
次に、前述したCSPタイプ固体撮像装置の製造工程の概略について説明する。図2はCSPタイプの固体撮像装置21の製造工程を表わす説明図である。図2(b)に示すように、半導体基板(ウェーハ)11上に固体撮像素子11Aが多数形成される。
固体撮像素子11Aの製造には一般的な半導体素子製造工程が適用され、固体撮像素子11Aは、ウェーハ11に形成された受光素子であるフォトダイオード、励起電圧を外部に転送する転送電極、開口部を有する遮光膜、層間絶縁膜、層間絶縁膜の上部に形成されたインナーレンズ、インナーレンズの上部に中間層を介して設けられたカラーフィルタ、カラーフィルタの上部に中間層を介して設けられたマイクロレンズ等で構成された微細素子が平面アレー上に配列された構造となっている。
固体撮像素子11Aはこのように構成されているため、外部から入射する光がマイクロレンズ及びインナーレンズによって集光されてフォトダイオードに照射され、有効開口率が上がるようになっている。
また、固体撮像素子11Aの外側には、図2(b)に示すように、外部との配線を行うためのパッド11B、11B、…が形成されている。
図2に示した工程は、前述した固体撮像素子11Aが形成されたウェーハ11に透明ガラス板(カバーガラス)3を貼付して固体撮像素子11Aの受光部を密閉し、次いで個々の固体撮像装置21に分割する工程を概念的に表わしたものである。
先ず、図2(a)に示すように、カバーガラス3にシリコンからなるスペーサ4を形成する。スペーサ4の形成は、カバーガラス3に接着剤6Aを塗布し、そこにシリコン板を接着する。次いで、フォトリソグラフィーとドライエッチング技術を用いて必要な形状のスペーサ4を形成し、最後にスペーサ4部分のみに接着剤6Bを転写する。
次に、このようにして1面にスペーサ4が設けられたカバーガラス3をスペーサ4を介してウェーハ11に接着する。これにより、図2(b)に示すように、ウェーハ11とカバーガラス3との間に空隙部19を有し固体撮像素子11Aの受光部が密閉された構造の固体撮像装置21がウェーハレベルで多数形成された積層体20が製造される。
次に、厚さ0.1〜1.2mm程度の砥石で空隙部19内まで切り込んで積層体20のカバーガラス3のみを研削切断し、カバーガラス3の分割とウェーハ11上のパッド11B、11B、…の露出とを行う(図2(c))。次いでウェーハ11のパッド11Bとパッド11Bとの間の部分を砥石で研削切断し、個々の固体撮像装置21に分割する(図2(d))。
前述したように、固体撮像装置21に組込まれるスペーサ付のカバーガラス3では、最初に絶縁材料である円盤状のカバーガラス3の表面に導電性材料であるシリコン板14を接合し、次にシリコン板14を砥石で研削して100μm程度まで薄くした部材(以下積層板7と称することがある)にスペーサ4のパターンを形成する。
カバーガラス3は、前述したように、例えば500μm程度の「パイレックス(登録商標)ガラス」等が用いられる。また、スペーサ4の基材は、無機材料の例えばシリコンが用いられる。
また、カバーガラス3とシリコン板14との接合は接着剤を用いて両者を接着する。なお、この接合は、接着剤等を使用しない陽極接合やフュージョン接合等を用いてもよい。
次に、カバーガラス3にシリコン板14が接合された積層板に、多数並列配置されたパターンであるスペーサ4の形成方法について説明する。
図3は、本発明の積層板の加工方法を用いたパターン形成工程の流れを表わすフローチャートで、図4はその説明図ある。先ず、積層板7のシリコン板14の表面にフォトレジスト15を塗布する。フォトレジスト15の塗布は、スピンコート法を用い、シリコン板14表面にネガ型フォトレジスト15を均一に塗布し、その後ベーキング炉中で塗布されたフォトレジスト15をベーキングする(ステップS1)。図4(a)はこの状態を表わしている。
次に、フォトマスク91を用いてシリコン板14表面のフォトレジスト15を露光する(ステップS2)。図4(b)はこの状態を表わしている。この時用いるフォトマスク91には所望するマスクパターン91Aが形成されている。
このマスクパターン91Aは、後出図5に示すように、多数並列配置された固体撮像素子11Aを囲む枠形状のスペーサ4に対応するエッチングマスク5のパターンと、積層板7の最外周部に形成され、後工程で個々の固体撮像装置21に分割するダイシング時の剛性を確保するために、円周に沿って十分な幅を有して設けられるリングに対応するエッチングマスクのパターンと、リング内に多数形成され、カバーガラス3をスペーサ4を介してウェーハ11に接着する際にスペーサ4の端面とウェーハ11との間に空気が混入しないように作用する空気抜き溝に対応するエッチングマスクのパターンとからなっている。
次に、露光された積層板7を現像して、シリコン板14表面にエッチングマスク5を形成する(ステップS3)。図4(c)はこの状態を表わしており、積層板7のシリコン板14の表面に多数並列配置されたパターンであるスペーサ4に対応するエッチングマスク5、5、・・・が形成されている。
次に、シリコン板14の表面にエッチングマスク5が形成された積層板7にダイシングブレードを用いて応力集中用の溝を形成する。この溝の形成には、半導体ウェーハを個々の半導体チップに分割するダイシング装置が用いられる。
ダイシング装置は、エアーベアリングで支持され内臓する高周波モータによって回転数20,000〜60,000rpmの高速で回転されるスピンドルにダイシングブレードと称する薄刃の砥石を取り付け、研削水を供給しながらウェーハに溝加工又は切断加工を施すものである。
ダイシングブレードは、ダイヤモンド砥粒又はCBN砥粒をNiを結合材として電鋳したもので、直径50mm程度から90mm程度、厚さ15μmから150μm程度のものが用いられる。
本実施の形態では、図5に示すように、各スペーサ4に対応するエッチングマスク5同士の間のスペースで積層板7の中央部を通る溝Gを形成する。この場合、シリコン板14の外周部に形成された不図示のオリエンテーションフラット又はノッチ等によって表示された結晶方位に対して、平行な溝Gと垂直な溝Gとを形成するのがよい。
この溝Gの形成によって、後述するドライエッチング工程において、熱膨張係数の異なるカバーガラス3とシリコン板14とからなる積層板7の熱応力とメカニカルチャッキングによるストレスとを溝Gに集中させることができ、シリコン板14にクラックが発生するのを防止することができる。
溝Gの幅は、5〜100μmが好ましいが、積層板7の反りによって溝Gの上淵同士が接触するのを防止するため、20μm以上が更に好ましい。また、溝Gの深さは、シリコン板14の板厚の30%以上から、図6に示すように、シリコン板14の板厚以上とする。
溝Gの深さがシリコン板14の板厚の30%未満では、応力集中が十分でなく、シリコン板14にクラックが発生する場合が生ずる。そのため、溝Gの深さはシリコン板14の板厚の30%以上を必要とし、好ましくは板厚の50%以上で、シリコン板14の板厚以上がより好ましい(ステップS4)。図4(d)はこの状態を表し、積層板7のシリコン板14にシリコン板14の板厚を貫通する溝Gが形成されている。
次に、シリコン板14の表面にエッチングマスク5が形成され、シリコン板14の板厚を貫通する溝G、Gが形成されたカバーガラス3をドライエッチング装置内にセットし、最初に等方性エッチングを施してエッチングマスク5の下部までサイドエッチング(アンダカットとも称する)させ、スペーサ4の端部のエッジを面取りする。この面取り部は、後の工程でスペーサ4とウェーハ11とを接着する時に、はみ出した接着剤6Bをここに収納させ、固体撮像素子11Aの受光部まで流れ出さないようにするためのものである。
所定の時間等方性エッチングを行った後、残りのシリコン板14を異方性エッチング、又はより垂直性に優れたBoschプロセスを用いたエッチングを施してシリコン板14の全厚さに渡って除去加工する(ステップS5)。図4(e)はこの状態を表わしている。
ドライエッチング装置としては、反応性ガスプラズマを利用したドライエッチング装置で、プラズマエッチング装置や反応性イオンエッチング装置等が用いられる。
この時、カバーガラス3の表面層のシリコン板14には、シリコン板14の中央部を通りシリコン板14の結晶方位に対して、平行な溝Gと垂直な溝Gとが形成されているので、熱応力による歪やメカニカルクランプによるストレスがこの2本の溝G、Gに集中する。このため、シリコン板14にクラックが発生しない。
最後にエッチングマスク5、5、・・・をアッシングしてスペーサ4、4、・・・上から除去する(ステップS6)。図4(f)はこの状態を表わしており、カバーガラス3上にシリコンからなる個々のパターンとしての枠形状のスペーサ4、4、・・・が多数並列配置されている。以上が本発明の積層板の加工方法を用いた固体撮像装置21のスペーサ付カバーガラス3の製造方法である。
(1)直径200mmの積層板7であって、厚さ500μmのカバーガラス3と厚さ100μmのシリコン板14との積層板7を用意した。次いで、フォトリソグラフィ技術によりシリコン板14上にスペーサ4、4、…に対応したエッチングマスクパターンを形成した。
次に、ダイシング装置を用い、積層板7のシリコン板14の中心を十字に切り込んで貫通溝を形成した。この十字の溝Gはシリコン板14のノッチの位置からシリコン板14の結晶方位を求め、それに対し平行な溝Gと垂直な溝Gで構成した。
溝幅を50μmとし、深さを120μm(下層のカバーガラス14に20μm切り込み)とした。カバーガラス14への20μmの切り込みは、ダイシングブレードの磨耗を勘案したものである。
この後プラズマエッチング装置でシリコン板14にドライエッチングを施してスペーサ4、4、…を形成した。この時の積層板7の固定は、積層板7の外周部14点でメカニカルにクランプした。次いで、エッチングマスク5、5、…をアッシング装置で除去し、スペーサ付カバーガラス3を製造した。
(2)上記(1)に対して、シリコン板14に形成する溝G,Gの深さをシリコン板14の厚さの50%に相当する50μmとし、その他は(1)と同様にしてスペーサ付カバーガラス3を製造した。
上記(1)及び(2)夫々のスペーサ付カバーガラス3を顕微鏡で観察したところ、どちらのカバーガラス3もクラックが溝G、G部に集中して誘発され、スペーサ4部分まで達するものがほとんどなく、従来約10%程度低下していたクラックに起因する製品歩留まりが1%未満にまで改善されていた。
以上説明したように、本発明の積層板の製造方法によれば、ドライエッチング工程における熱応力やストレスを表面層に形成した溝に集中させるので、表面層に発生するクラックに起因する製品歩留まりの低下を大幅に改善することができる。
なお、前述の実施の形態において、シリコン板14に形成する溝を、シリコン板14の中心を通り結晶方位に平行及び垂直な十字溝としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、シリコン板14に最小限1本の溝を形成しても効果があり、適宜の本数とすることで一層の効果が望める。また、結晶方位に無関係に溝を形成しても、ある程度の効果が期待できる。
また、前述の実施の形態において、本発明の積層板の加工方法を、固体撮像装置21に組み込まれるスペーサ付のカバーガラス3の製造方法で説明したが、本発明はこれに限らず、種々の異種材料の積層板の加工方法に適用して効果を発揮することができる。
ウェーハレベルCSP型固体撮像装置を表す斜視図 ウェーハレベルCSP型固体撮像装置の製造方法の説明図 本発明を用いたスペーサ付カバーガラスの製造工程を説明するフローチャート 本発明を用いたスペーサ付カバーガラスの製造工程の説明図 本発明の実施の形態を説明するための平面図 本発明の実施の形態を説明するための部分断面図 ウェーハレベルCSP型固体撮像装置の製造方法の概略説明図 従来のスペーサ付カバーガラスの製造方法の概略説明図
符号の説明
3…カバーガラス(基材)、4…スペーサ、5…エッチングマスク、11…ウェーハ(半導体基板)、11A…固体撮像素子、21…固体撮像装置、14…シリコン板(表面層)、G…溝

Claims (4)

  1. 異種材料からなる積層板の表面層にドライエッチングを施して、該表面層を加工する積層板の加工方法において、
    前記ドライエッチングに先立って、前記積層板の表面層に少なくとも1本の溝を形成することを特徴とする積層板の加工方法。
  2. 結晶材料からなる表面層と該表面層とは異種材料からなる基材とが積層されて形成された積層板の、前記表面層にドライエッチングを施して前記表面層を加工する積層板の加工方法において、
    前記ドライエッチングに先立って、前記表面層の結晶方位に対して略垂直な方向及び前記表面層の結晶方位に対して略平行な方向に夫々少なくとも1本の溝を形成することを特徴とする積層板の加工方法。
  3. 前記溝の深さは、前記積層板の表面層の厚さの30%以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層板の加工方法。
  4. 前記溝の深さは、前記積層板の表面層の厚さ以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層板の加工方法。
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