JP2006253107A - 固体高分子型燃料電池用ステンレス鋼製セパレータ - Google Patents

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芳和 守田
Shinichi Kamoshita
真一 鴨志田
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Abstract

【課題】 長期にわたり接触抵抗の増加が抑えられ、優れた耐食性を示す固体高分子型燃料電池用ステンレス鋼製セパレータを提供する。
【解決手段】 Cr:15〜40質量%,Mo:1〜5質量%を含有するフェライト系ステンレス鋼を基材とし、不動態皮膜に酸化物,水酸化物として含まれているMo,Cr,Feの原子数比Mo/(Mo+Cr+Fe)が0.3以下で且つ基材Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比の1.5倍以上を満足する不動態皮膜が基材表面に生成しているステンレス鋼製セパレータである。Mo濃化した不動態皮膜は、非酸化性酸液を用いた浸漬処理で形成される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、低温稼動が可能でメンテナンスも容易な固体高分子型燃料電池に組み込まれるステンレス鋼製セパレータに関する。
固体高分子型燃料電池は、100℃以下の低温で動作可能であり、短時間で起動する長所を備えている。各部材が固体からなる簡単な構造のためメンテナンスが容易で、振動や衝撃に曝される用途にも適用できる。出力密度が高いため小型化に適し、燃料効率が高く低騒音であること等も、固体高分子型燃料電池の長所である。
1セル当りの発電量が極僅かな燃料電池から実用に供せられる電力量を取り出すには、固体高分子膜をセパレータで挟んだセルを一単位とし、複数のセルをスタックする必要がある。セパレータには、良好な導電性で低接触抵抗が要求されるため黒鉛質のセパレータが使用されてきたが、材料費や加工費の高い黒鉛に代わるステンレス鋼の適用が検討されている(特許文献1,2)。
特開平9-157801号公報 特開2000-239806号公報
ステンレス鋼は、高強度で延性に優れているため薄肉化でき、プレス成形等の安価な加工法で目標とするセパレータ形状に加工できる。また、ステンレス鋼の構成成分であるCr.Mo,Fe等の酸化物,水酸化物から形成される不動態皮膜で鋼板表面が覆われ、不動態皮膜のバリア効果によって下地鋼が防食される。不動態皮膜は、耐食性には有効であるものの、半導体的な特性を呈し下地鋼に比較して電気伝導性が劣っている。そのため、通常の不動態皮膜が生成しているステンレス鋼をセパレータに使用すると、電極との接触抵抗が大きく、電池反応で生じた電気エネルギーがジュール熱として消費され、燃料電池の発電効率が低下する。
優れた耐食性を活用しながらステンレス鋼をセパレータに適用するためには、ステンレス鋼表面の接触抵抗を下げる必要がある。表面接触抵抗の低下手段として、貴金属コーティング,ステンレス鋼表面の粗面化等が検討されている。
高価な貴金属コーティングは、燃料電池のコストを上昇させる原因であり、経済面から燃料電池の普及に制約を加える。しかも、貴金属皮膜にピンホールがあると孔食が発生しやすくなるので、製品管理に厳重な注意が必要となる。厚めっきによってピンホールの無い貴金属皮膜を形成できるが、高価な貴金属を多量に消費するためコスト低減のネックになる。
粗面化処理で接触抵抗を下げる場合、交番電解による粗面化処理が理想であるが、高耐食性のステンレス鋼を処理することは困難である。
接触抵抗を低下する他の方法として、酸浸漬が挙げられる。酸液にステンレス鋼を浸漬すると不動態皮膜が溶解し、酸液中で再不動態化が生じる。再不動態化で新たに生成した不動態皮膜は、極薄い皮膜であり、自然発生した不動態皮膜に比較して接触抵抗が低下している。しかし、酸液から大気中にステンレス鋼を取り出すと、大気中酸素との反応によって不動態皮膜が厚く成長し、接触抵抗が増加する。燃料電池の酸化極側はpH値の低い酸性湿潤雰囲気であり、このような雰囲気にステンレス鋼が曝されると接触抵抗が一層増加し、燃料電池の発電効率を低下させる原因となる。
不動態皮膜に含まれる酸化状態のCr,Feの比(以下、"皮膜Cr/Fe原子数比"という)を1以上とすることにより接触抵抗が低下すること(特許文献3),耐食性の良好な高Cr含有ステンレス鋼が酸溶液中で薄い不動態皮膜を生成すること(非特許文献1),Cr濃度が高くなるほどステンレス鋼の接触抵抗が低下すること(非特許文献2)も知られている。
特開2004-149920号公報 表面技術第47巻第12号第30頁 Journal of Power Sources 86 (2000), p.240
不動態皮膜と接触抵抗に関する従来の知見から、高Cr含有ステンレス鋼は、不動態皮膜が薄く高Cr濃度のため、電極に接触するセパレータとして使用するとき低い接触抵抗を示す材料といえる。しかし、実際の燃料電池用セパレータではカーボンと同レベルの接触抵抗が要求され、高Cr含有ステンレス鋼を通常の酸液中でエッチングしても要求レベルまで接触抵抗を低下できない。仮にエッチングで高Cr含有ステンレス鋼の接触抵抗を低減できても、燃料電池の使用環境で低接触抵抗を維持できないと出力低下を招く。接触抵抗を低減し且つ低接触抵抗を維持することは、通常のエッチングでは容易でない。
本発明は、燃料電池環境下で接触抵抗の増加傾向が不動態皮膜の組成によって大きく変わるとの新たな知見をベースに、非酸化性酸液との接触でMo含有不動態皮膜を鋼板表面に形成することにより、貴金属コーティングや粗面化処理によることなく、カーボン製セパレータに匹敵する低い表面接触抵抗を呈し、燃料電池使用環境に曝されても低接触抵抗を維持するステンレス鋼製セパレータを提供することを目的とする。
本発明の固体高分子型燃料電池用ステンレス鋼製セパレータは、Cr:15〜40質量%,Mo:1〜5質量%を含有するフェライト系ステンレス鋼を基材とし、酸化物及び/又は水酸化物として不動態皮膜に含まれるMo,Cr,Feの原子数比Mo/(Mo+Cr+Fe)が0.3以下で且つ基材Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比の1.5倍以上の範囲にある不動態皮膜が基材表面に生成していることを特徴とする。
Moが濃化した不動態皮膜は、Mo含有フェライト系ステンレス鋼を塩酸,硫酸等の非酸化性酸液に浸漬することにより形成される。
フェライト系ステンレス鋼は、燃料電池内雰囲気にみられる酸性の湿潤雰囲気下で優れた耐食性を示し、イオン交換膜や触媒電極に悪影響を及ぼすNi,Cu等の溶出金属も少ない。酸性湿潤雰囲気下での耐食性は、Mo添加によって更に向上する。そこで、本発明者等は、燃料電池用セパレータに要求される高耐食性を満足する材料としてMo含有フェライト系ステンレス鋼を選択し、該ステンレス鋼の接触抵抗を低下させる方法を種々検討した。その結果、非酸化性酸液を用いた酸浸漬で再不動態化処理を施すと、Moが濃化した薄い不動態皮膜が形成され、耐食性が向上し、且つ接触抵抗が低位に維持されることを見出した。
ステンレス鋼は、Cr含有量が多くなるほど耐食性が向上する。再不動態化処理で生成した不動態皮膜がCrの増量に伴い薄膜化する。しかし、Cr濃度の高い不動態皮膜は、接触抵抗の低下にとって好ましくない。他方、フェライト系ステンレス鋼にMoを添加した系では、不動態皮膜が一層薄膜化し、湿潤環境に放置した場合でも接触抵抗の増加量が低く抑えられる。Moを添加した系で接触抵抗が低位に維持されることは、次のように推察される。
Moは、Fe,Crに比較して溶解速度が遅いため、酸浸漬中のステンレス鋼表面に濃化し、不動態皮膜の組成に占める割合が多くなる。Moは、酸化物や水酸化物の形態で皮膜表層に分布し、ステンレス鋼の耐食性評価指標としてCr+3Moが汎用されているようにCrよりも耐食性改善効果が大きく皮膜欠陥を修復する作用もある。すなわち、非酸化性酸液中で生成した不動態皮膜は、混酸等の酸化性酸液中で生成した不動態皮膜よりも薄くて強固な皮膜になる。そのため、燃料電池内の酸性湿潤雰囲気に曝されても不動態皮膜が薄い状態のまま維持され、低接触抵抗を示すと共に、接触抵抗を長期間にわたって低位に維持する。因みに酸化性酸を用いた浸漬処理では、硝酸等の酸化性酸へのMoの溶解が進行し、耐食性向上,接触抵抗低減に有効なMo濃化が不動態皮膜に生じないものと考えられる。
本発明が対象とするステンレス鋼は、Crを15〜40質量%,Moを1〜5質量%含むフェライト系ステンレス鋼である。
Crはステンレス鋼の耐食性を確保する主要元素であり、Cr含有量が多くなるほど耐食性が向上する。pH値が低く腐食性の強い燃料電池の内部環境を想定すると15質量%以上のCrが必要であり、Crの増量に応じて耐食性が向上するが、Crの増量に伴い加工性が低下するので、上限を40質量%に設定する。
Moは、Crと共にステンレス鋼の耐食性に寄与する合金成分であり、特に1質量%以上のMo添加で耐孔食性を改善する効果が得られる。孔食を防ぐ作用はMo単独では発現しがたく、Crとの共存によって効果的になるので、単にMoを増量するのではなくCr含有量と関連させてMo含有量を調整する。具体的には、Cr含有量に見合ったMo添加が可能なため、Cr含有量が多いほどMoを多量添加でき、耐食性の更なる改善が図られる。しかし、Moの過剰添加は、ステンレス鋼を硬質化して加工性を低下させるので、含有量の上限を5質量%とした。
不動態皮膜は、Cr,Moの多いステンレス鋼ほど薄くなる。薄い不動態皮膜は、ステンレス鋼を燃料電池のセパレータに適用する場合、電極との接触抵抗を低減するので有利である。しかも、Moを含む不動態皮膜は,燃料電池の酸性環境においても十分な耐食性を維持する。すなわち、Mo含有フェライト系ステンレス鋼は、電気伝導性,耐食性共に優れているので燃料電池のセパレータとして好適な材料である。
Cr,Mo以外の成分としては、C,N,Si,P,S,Ni,Cu,Ti,Nb,Al,V等がステンレス鋼に含まれる。
C,Nは、フェライト系ステンレス鋼の加工性,低温靭性を低下させるので可能な限り低減すべきであり、好ましくはC,N含有量を共に0.02質量%以下に規制する。
Siは、ステンレス鋼を硬質化して加工性を低下させるので、好ましくは0.5質量%以下に規制する。
Pはセパレータが曝される燃料電池の内部環境における耐食性向上に有効な元素であるが、過剰添加は加工性に悪影響を及ぼすので、Pを添加する場合には0.03〜0.08質量%の範囲にP含有量を調整する。
Sは耐食性に有害な成分であるので、可能な限り低減することが必要であり、好ましくは0.005質量%以下に規制する。
Ni,Cuは、溶出しやすい元素であるので多量含有を避け、好ましくはNi:0.5質量%,Cu:0.8質量%を上限とする。なかでも、溶出したNiイオンが触媒層に到達すると触媒が被毒し電池性能が低下する。他方、少量の添加は酸性雰囲気での耐全面腐食性を改善し、フェライト系ステンレス鋼の低温靭性を向上させる作用も呈するので、添加する場合にはNi:0.15〜0.35質量%,Cu:0.20〜0.50質量%の範囲にNi含有量,Cu含有量を調整する。
その他、鋼中のC,Nを固定し加工性を改善する作用を呈するTi,Nbを添加する場合、共に0.03〜0.25質量%の範囲でTi含有量,Nb含有量を調整する。Nの固定にAlを使用する場合、0.04〜0.2質量%の範囲でAl含有量を調整する。Vは燃料電池の内部環境における耐食性を改善する作用があり、必要に応じて0.2〜1.0質量%の範囲で添加する。更に、特性を大きく変化させない限り、種々の合金成分を添加しても良い。
所定組成に調整されたMo含有フェライト系ステンレス鋼を非酸化性の酸液に浸漬すると、下地鋼に比較してMoが濃化した不動態皮膜が鋼板表面に形成される。酸浸漬には好ましくは非酸化性の酸液が使用され、ステンレス鋼の種類に応じ酸の種類,濃度,温度,浸漬時間等の浸漬条件が選定される。たとえば、30Cr-2Mo鋼では、濃度:10〜20質量%,液温:40〜60℃の塩酸浴に0.5〜10分浸漬する条件が採用される。硫酸を使用する場合には、濃度:10〜20質量%,温度:50〜80℃の硫酸浴にMo含有フェライト系ステンレス鋼を0.5〜20分浸漬する。
酸液への浸漬時間が長くなるに応じて、再不動態化で生成した不動態皮膜に含まれるMoが多くなり、不動態皮膜が厚く成長する。Mo濃化は耐食性の向上に有効であるが、不動態皮膜の厚膜化は接触抵抗を増大させる原因である。しかも、非酸化性酸液を用いた浸漬処理であるため、Cr濃化に起因する接触抵抗の上昇が抑えられる。
耐食性の改善,接触抵抗の低減を両立させる上で、酸化物及び/又は水酸化物として不動態皮膜に含まれるMo,Cr,Feの原子数比(以下、"皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比"という)が0.3以下で且つ基材Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比の1.5倍以上となるように酸液の濃度,温度,浸漬時間等、浸漬条件が設定される。
Moの接触抵抗低減効果は、基材Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比の1.5倍以上(好ましくは、3.0倍以上)でみられ、不動態皮膜に酸化物、水酸化物として含まれるMoの濃度に応じて強くなる。しかし、過剰量のMo化合物が不動態皮膜に含まれると、皮膜の厚膜化に伴う接触抵抗の増加が懸念されるので上限を皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比で0.3(好ましくは、0.25)とした。
皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比が0.3以下で基材Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比の1.5倍以上の範囲にある不動態皮膜が有効なことは、多数の実験結果から導き出された帰結であり、燃料電池用セパレータに要求される耐食性を確保しながら20mΩ・cm2以下の低接触抵抗を長期にわたって維持する要件である。因みに、皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比が0.3を超える不動態皮膜が形成されると、最も低減できる条件下で酸浸漬した場合に比較して約2倍の接触抵抗を示す。逆に、基材Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比の1.5倍に達しない皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比では、Mo含有の作用が期待できず、低接触抵抗,耐食性共に満足する効果が得られない。
30Cr-2Mo,22Cr-1.2Mo,18Cr-2Mo,18Crの合計4種のフェライト系ステンレス鋼を使用し、酸浸漬が不動態皮膜のMo濃度,接触抵抗に及ぼす影響を調査した。
濃度:5質量%,液温:60℃のオルトケイ酸ソーダ溶液にステンレス鋼を浸漬し、10秒間電解脱脂した後、濃度:10%,液温:50℃の塩酸溶液を用いて浸漬処理した。浸漬処理後、直ちに水洗し、ドライヤーで乾燥させた。なお、接触抵抗に及ぼす不動態皮膜の影響を調査するため、浸漬時間を種々変更した。
浸漬処理された各ステンレス鋼から切り出された試験片にカーボンペーパ(電極)を荷重:1MPaで接触させ、ステンレス鋼/カーボンペーパの接触抵抗を測定した。
酸浸漬処理しないステンレス鋼の接触抵抗はそれぞれ30Cr-2Moで40mΩ・cm2,22Cr-1.2Moで210mΩ・cm2,18Cr-2Moで50mΩ・cm2,18Crで550mΩ・cm2であったが、何れも酸浸漬処理によって大幅に接触抵抗が低下した(図1)。また、低位の接触抵抗が得られる浸漬時間が鋼種ごとに異なっていた。
次いで、燃料電池内の湿潤環境を想定した温度:70℃,相対湿度:98%の湿潤環境に浸漬処理後の各ステンレス鋼を72時間放置した後、同様な条件下でステンレス鋼/カーボンペーパの接触抵抗を測定した。30Cr-2Mo,22Cr-1.2Mo,18Cr-2Moのステンレス鋼は、何れも湿潤試験後に接触抵抗の大幅な上昇がみられなかった。なかでも、30Cr-2Moステンレス鋼は、他の鋼種に比較して接触抵抗が酸浸漬処理で大幅に低下しており、72時間の湿潤試験後にも接触抵抗が低位に抑えられていた。他方、18Crステンレス鋼は、72時間の湿潤試験後に接触抵抗が50mΩ・cm2と大幅に増加した。
低接触抵抗を示した30Cr-2Moについて、同じ条件下の湿潤環境で接触抵抗の経時変化を測定したところ、酸浸漬処理材で時間経過に伴って接触抵抗が若干増加したが、1000時間経過後にも8mΩ・cm2以下と低接触抵抗を維持していた(図2)。これに対して、同じ30Cr-2Moであっても、酸浸漬処理していないと試験開始当初から接触抵抗が40mΩ・cm2近傍の高い値を示し、1000時間経過後には80mΩ・cm2近傍まで接触抵抗が上昇していた。この対比から、酸浸漬処理によって接触抵抗が大幅に低下し、しかも湿潤環境においても接触抵抗が低位に安定することが判る。
湿潤試験による接触抵抗の増加が不動態皮膜の膜厚や変質に起因するとの前提で、30Cr-2Moステンレス鋼及び18Crステンレス鋼を例にとって、浸漬処理後及び湿潤試験後のステンレス鋼表面にある不動態皮膜をGDS分析し、深さ方向に関する元素分布濃度を求めた。接触抵抗の増加が少なかった30Cr-2Mo鋼では、図3の調査結果にみられるように、湿潤試験後の不動態皮膜の膜厚tは浸漬処理後の膜厚と大差なかった。接触抵抗が増加した18Cr鋼では、不動態皮膜が厚膜化していた。したがって、湿潤環境での接触抵抗の増加は、不動態皮膜の厚膜化が原因であることが判る。同様にAESにより湿潤試験前後の深さ方向プロファイルを測定すると、GDSの場合と同様に、30Cr-2Mo鋼の場合は不動態皮膜の厚み変化が少なかったが、18Cr鋼では不動態皮膜が大幅に厚膜化していることが確認された。
更に、酸浸漬処理時間を変え、30Cr-2Moステンレス鋼の表面に生成する不動態皮膜の膜厚をTEM分析で測定し、皮膜構造をXPSで分析した。不動態皮膜の膜厚は、5分の酸浸漬で約25Å,20分の酸浸漬で約45Åとなっており、酸浸漬処理の長時間化に応じた接触抵抗の増加を反映していた。
ステンレス鋼表面にある不動態皮膜は、酸浸漬されていない状態ではMo6+がほとんど含まれていなかったが、5分の酸浸漬で明確なMo6+ピークが検出され、20分の酸浸漬ではMo6+ピークが更に増加した(図4)。Mo6+ピークの出現及び強化は、酸浸漬によって不動態皮膜にMoが濃化し、酸浸漬の時間経過に伴い不動態皮膜のMo濃度が上昇していることを意味する。
なお、AlKα(単色化)の励起線を用い、光電子取出し角を90度に設定し、皮膜表面からスパッタなしで分析した。使用した分析装置の分析による深さ方向に関する情報量は約50Åであり、不動態皮膜全体の情報量を取り込んでいるものと判断できる。
そこで、酸浸漬の処理時間によりMo濃度を調節した不動態皮膜をXPSで調査した。30Cr-2Moステンレス鋼の未浸漬材,塩酸浸漬材の表面にある不動態皮膜のFe,Cr,MoのX線スペクトルを検出し、検出スペクトルを金属状態,酸化状態にピーク分離した。酸化状態の検出スペクトルは、各金属の酸化物,水酸化物を表している。皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比を算出し、浸漬処理時間との関係で表1に示す。
Figure 2006253107
浸漬時間が長くなるに従い不動態皮膜のMo/Fe原子数比が増加した(図5)。Mo濃化は、非酸化性酸を用いた浸漬処理で生じる現象であり、酸化性酸にステンレス鋼を浸漬しても生じない。
実際、各種酸化性酸に30Cr-2Moステンレス鋼に浸漬した。浸漬後のサンプルについて、スパッタしていない表面層を測定対象にとり、酸化物や水酸化物として不動態皮膜に含まれるMo,Cr,FeをXPS測定で定量し、皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比を求めた。表2の調査結果にみられるように、酸化性酸を用いた浸漬処理では、皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比が基材Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比の1.5倍以下であり、不動態皮膜の実質的なMo濃化が検出されなかった。
Figure 2006253107
接触抵抗と皮膜中Moとの関係を調査したところ、皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比:0.3では酸浸漬処理後の接触抵抗が皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比:0.09の場合と比較して約2倍であったが、6mΩ・cm2と低い値を示した。皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比を0.2としても、皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比:0.3の場合に比較して接触抵抗が低位に維持されていた。
また、不動態皮膜のMo濃度が基材Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比×1.5≦皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比≦0.3を満足するとき、湿潤試験後の接触抵抗が酸浸漬処理後の接触抵抗から大幅に増加することはなかった(図6a)。なかでも、皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比が0.1〜0.2の範囲にあるとき、湿潤試験後にも接触抵抗の実質的な増加がなかった。Mo濃化が接触抵抗の低減に及ぼす影響は、22Cr-1.2Mo,18Cr-2Moでも同様であった(図6b,c)。
この結果は、皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比を0.3以下,且つ基材Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比の1.5倍以上の範囲に調整することにより、燃料電池の内部環境においても接触抵抗が低位に安定し、セパレータの要求特性を満足していることを意味する。
皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比が0.3を超えると不動態皮膜が厚膜化して接触抵抗が増加すること及び湿潤環境下での接触抵抗の増加が大きくなる理由は、必ずしも明らかでないが不動態皮膜に含まれているCr,Moの量的バランスによるものと推察される。すなわち、不動態皮膜のMo量が母材のMo量を超え、皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比:0.3以下が満足されると、薄くて緻密な不動態皮膜が形成され、結果として接触抵抗が低位に安定維持されると共に耐食性も確保されるものと考えられる。
次いで、酸浸漬処理した各種ステンレス鋼製セパレータを燃料電池の燃料極側,酸化極側に組み込み、燃料電池を100時間連続運転し、排水に含まれる金属イオン濃度を高周波誘導プラズマ発光分析(ICP)で定量すると共に、接触抵抗の増加,出力変化を調査した。
各燃料電池からの排水は、おおむねpH5であり、Feが若干溶出したもののCr,Moは検出されなかった。Feの溶出量も、表3の調査結果にみられるように、No.1(30Cr-2Mo),No.2(22Cr-1.2Mo)では検出限界以下であり、Cr量が比較的少ないNo.3(18Cr-2Mo)でも0.03ppmと低い値であった。他方、Mo無添加のNo.4(18Cr)では0.1ppmと多量のFeイオンが溶出していた。
No.1〜3のステンレス鋼製セパレータを組み込んだ燃料電池では、100時間の連続運転後においても出力低下がなく、接触抵抗の増加量も5mΩ・cm2以下に抑えられていた。他方、Mo無添加の18Crステンレス鋼(No.4)から作製されたセパレータを組み込んだ燃料電池では、接触抵抗の増加量が大きく、100時間の連続運転後に50mVの出力低下が生じた。この対比から、Mo無添加のステンレス鋼製セパレータを組み込んだ燃料電池では長時間運転後にイオン交換膜や触媒の被毒に起因する深刻な出力低下が生じるのに対し、Mo添加高Crステンレス鋼を酸浸漬処理することにより、金属イオンの溶出が抑制され、長期間にわたって低接触抵抗,高出力が維持される燃料電池に適したセパレータとなることが確認できる。
Figure 2006253107
以上に説明したように、Mo含有フェライト系ステンレス鋼を基材とし、Moが濃化した不動態皮膜をステンレス鋼表面に形成することにより、本来の高耐食性を活かしながら、燃料電池内の酸性湿潤雰囲気に長期間曝されても低接触抵抗が維持されるステンレス鋼製セパレータが得られる。その結果、安価で長期耐久性に優れ、発電効率が高位に安定した燃料電池を作製できる。
酸浸漬の処理時間が浸漬処理後,湿潤試験後の接触抵抗に及ぼす影響を鋼種ごとに表した図表 湿潤雰囲気下における30Cr-2Mo酸浸漬処理材と未処理材の接触抵抗の経時変化を対比したグラフ 浸漬処理後,湿潤試験後のステンレス鋼表面に生成している不動態皮膜をGDS分析した結果を表す図表 XPSで測定したMo3dの検出強度を比較したグラフ 浸漬時間が長くなると皮膜Mo/Fe原子数比が上昇することを示したグラフ 接触抵抗が皮膜Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比によって変わることを示したグラフ

Claims (2)

  1. Cr:15〜40質量%,Mo:1〜5質量%を含有するフェライト系ステンレス鋼を基材とし、酸化物及び/又は水酸化物として不動態皮膜に含まれるMo,Cr,Feの原子数比Mo/(Mo+Cr+Fe)が0.3以下で且つ基材Mo/(Mo+Cr+Fe)原子数比の1.5倍以上の範囲にある不動態皮膜が基材表面に生成していることを特徴とする固体高分子型燃料電池用ステンレス鋼製セパレータ。
  2. 不動態皮膜が、Mo含有フェライト系ステンレス鋼を非酸化性の酸液に浸漬することにより形成された皮膜である請求項1記載の固体高分子型燃料電池用ステンレス鋼製セパレータ。
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