JP2006252752A - 多層記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

多層記録媒体及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006252752A
JP2006252752A JP2006036963A JP2006036963A JP2006252752A JP 2006252752 A JP2006252752 A JP 2006252752A JP 2006036963 A JP2006036963 A JP 2006036963A JP 2006036963 A JP2006036963 A JP 2006036963A JP 2006252752 A JP2006252752 A JP 2006252752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
recording
recording medium
recording layer
layers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Revoked
Application number
JP2006036963A
Other languages
English (en)
Inventor
Tao Hong
濤 洪
Chong-Sam Chung
鄭 鐘 三
Taikei Kin
金 泰 敬
Woo-Seok Choi
祐 碩 崔
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Samsung Electronics Co Ltd
Original Assignee
Samsung Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Samsung Electronics Co Ltd filed Critical Samsung Electronics Co Ltd
Publication of JP2006252752A publication Critical patent/JP2006252752A/ja
Revoked legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/26Apparatus or processes specially adapted for the manufacture of record carriers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/2403Layers; Shape, structure or physical properties thereof
    • G11B7/24035Recording layers
    • G11B7/24038Multiple laminated recording layers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/26Apparatus or processes specially adapted for the manufacture of record carriers
    • G11B7/268Post-production operations, e.g. initialising phase-change recording layers, checking for defects

Abstract

【課題】 各記録層間でのミラー効果による信号特性の劣化を防止する多層記録媒体を提供する。
【解決手段】 少なくとも一層以上の記録層を具備した多層記録媒体において、記録層間に備わった間隔層のうち、少なくともいずれか1層の間隔層の厚さを他の間隔層と異なるように形成し、いずれか1層の記録層にフォーカスされるビームが他の記録層で反射され、さらに他の記録層にフォーカスされないようにすることを特徴とする多層記録媒体である。これにより、多層記録媒体で、各記録層間のミラー効果を相当部分除去でき、ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす間隔層だけの厚さを変更することにより、ミラー効果による信号品質の劣化を防止し、多層記録媒体の構造を単純化できる。
【選択図】 図14

Description

本発明は、記録媒体に係り、さらに詳細には、多層構造の記録媒体の各記録層間で発生しうるミラー効果による信号特性の劣化を防止する多層記録媒体に関する。
現在、単一層構造の記録媒体の保存容量を増大させるために、レーザビームを短波長化し、高開口数の対物レンズを利用して超解像近接場構造の記録媒体や、多層構造の記録媒体に関する研究が活発に進められている。かような研究の結果、青紫色レーザダイオード及び0.85の開口数(NA)を有する対物レンズを利用して各レイヤごと25GBほどの保存容量を有する多層構造のブルーレイディスク(BD)を具現している。前記BDは、2時間ほどの分量のHDTV画質のプログラムを保存したり、または標準的な高画質TVの場合、13時間ほどの分量のプログラムを保存することができる。
多層記録媒体は、従来の光ピックアップを利用した読み取り及び/または書き込みにおいて、単一層の光ディスクと下位互換性を有するという点で、保存容量を増大させるのにさまざまな長所がある。かような多層記録媒体は、デュアル層DVD−ROMディスク、ROM/RAMディスク(上書き可能)、WO(ライトワンス)ディスク、及びRAM/RAMディスクのような多様な形態の媒体に発展した。前記多層記録媒体は、単一層の記録媒体に比べてほぼN倍(Nは、記録層の数)の保存容量を有する。
前記多層記録媒体構造を形成するにあたり、各間隔層(スペーサレイヤ)の厚さ及び反射率は、前記記録媒体の信号特性を決定する重要な要素である。前記間隔層は、各記録層間のクロストークを防止するために、少なくとも10μm以上の厚さを有さねばならない。また、光検出器で検出される信号が所定大きさ以上になるように、各記録層の反射率がマッチングされる必要がある。また、多層記録媒体では、球面収差を補償するために、全体層の総厚さがビーム拡張器のような補償手段の補償範囲内の値でなければならない。
図1は、従来技術による多層記録媒体の一例を表した図である。ここで、前記多層記録媒体は、四層構造を有する追記型(WO)ディスク構造であり、データが記録/再生される層は、Teがドーピングされた酸化パラジウム層、すなわちTe−O−Pd層である。
図1を参照するに、従来の多層記録媒体は、隣接記録層からのクロストークを減少させるために、各記録層間に20μm厚の間隔層を含む。前記各記録層間の間隔層の厚さは、同一である。これにより、他の記録層で反射されたビームがフォーカスされるミラー効果によってクロストークが増加するという結果を招く。
同じ間隔の記録層を具備した従来の多層記録媒体を簡略に表した図2を参照しつつ、前記ミラー効果について具体的に説明すれば、次の通りである。
図2で、W1ないしW4は、各記録層間の間隔(間隔層の厚さ)であり、W1ないしW4の大きさは、同一である。記録層4に記録された所定のデータを再生するために、ビームを入射して記録層4にビームをフォーカスする場合を仮定する。かような場合、入射ビームは、記録層4のa地点にフォーカスされる一方、各記録層間が同じ間隔であるということにより、記録層3で反射されたビームが記録層2のb地点でフォーカスされるだけではなく、記録層2で反射されたビームが記録層0のc地点でもフォーカスされる。これにより、前記a地点での信号は、b地点及びc地点での信号によって再生信号が劣化されるというミラー効果が発生する。このように、ミラー効果とは、ある記録層のデータ再生のために、多層構造の記録媒体のいずれか一層にビームをフォーカスしたとき、反射されたビームが他の記録層でフォーカスされることをいう。以下、本明細書では、前記反射されたビームがフォーカスされる他の層を「ミラー層」と定義する。例えば、図2の場合において、記録層2及び記録層0が記録層4に対するミラー層に該当する。
前記ミラー効果は、再生しようとする記録層以外にも、他の記録層からも所定の信号が検出されてしまうので、信号の品質を落とし、大きいクロストークを誘発させるという問題点がある。
かような問題点を解決するために、特許文献1では、次のような構造を有する多層記録媒体を提案している。
図3A及び図3Bは、ミラー効果を減少させるための従来の技術による多層記録媒体の構造を概略的に表した図である。
図3A及び図3Bを参照するに、ミラー効果を減少させるために、図3Aの場合には、前記入射されるビームの方向を基準に、入射ビームから遠ざかる方向に各記録層間の間隔がだんだんと減少するように構成し、図3Bの場合には、前記入射されるビームの方向を基準に,入射ビームから遠ざかる方向に各記録層間の間隔がだんだんと増大するように構成している。これにより、いずれか一記録層にフォーカスされるビームが他の記録層にフォーカスされないように構成することにより、ミラー効果を除去しようとする構成である。
前記のような構成を有する従来の多層記録媒体は、ミラー効果を完壁に除去できるが、次のような短所がある。第一に、前記多層記録媒体は、球面収差の補償を考慮していない。前述のように、球面収差を補償するために、全体多層記録媒体の厚さは、所定大きさ以下にならねばならないが、従来の多層記録媒体のように、いずれか一方向に順次増大する厚さを有する記録層形態により構成する場合、球面収差の補償範囲を外れてしまう。第二に、製造側面で、前記の通りに多様な厚さを有する従来の多層記録媒体は、製造し難しく、製造コストが上昇してしまうという問題点がある。さらに、各層の反射率を計算することが容易ではない。
特開2001−155380号公報
従って、本発明は、前記のような問題点を解決するために案出されたものであり、多層記録媒体において、ミラー効果を防止するための所定の厚さと反射率とを有する多層記録媒体及びその製造方法を提供するところに目的がある。
また、本発明は多層構造の大きな変更なしに、製造便宜性及び製造コストを考慮し、効率的にミラー効果を防止できる多層記録媒体及びその製造方法を提供するところに目的がある。
前記のような技術的課題を解決するために、本発明の多層記録媒体またはその製造方法は、少なくとも一層以上の記録層を具備した多層記録媒体において、前記記録層間に備わった間隔層のうち、少なくともいずれか1層の間隔層の厚さを他の間隔層と異なるように形成し、いずれか1層の記録層にフォーカスされるビームが他の記録層で反射され、さらに他の記録層にフォーカスされないようにすることを特徴とする。
前記異なる厚さを有する間隔層の厚さをDとし、残りの間隔層の厚さをDとすれば、前記DとDとの厚さの差は、次の式を満足することが望ましい:
Figure 2006252752

ここで、δは、製造過程上で発生しうる間隔層厚の誤差許容値である。
前記記録媒体の記録層iと記録層i−1との間の間隔層の厚さをDとしたとき、前記間隔層の厚さは、次の式を満足することが望ましい:
Figure 2006252752

ここで、Nは、前記記録層の数、Kは、前記記録層の一連番号(K=0,1,2,…,N−3)、Lは、記録層Kの上端に位置し、入射されるビームが反射される記録層の一連番号(L=K+1,K+2,…,N−2)、Qは、入射されるビームが反射される記録層の上端に位置した記録層の一連番号(Q=L+1,L+2,…,N−1)である。
前記異なる厚さを有する間隔層は、ビームが入射される方向から二番目に遠く離れた間隔層であることが望ましい。
前記異なる厚さを有する間隔層は、ミラー効果に及ぼす影響を所定大きさ以上にする間隔層であることが望ましい。
ここで、前記ミラー効果に及ぼす影響は、次の式で表現される前記ビームがフォーカスされる記録層で反射されるビームの強度とビームが反射される他の記録層での反射されるビームの強度との比率であるαKMを利用して判断されることが望ましい:
Figure 2006252752

ここでKは、入射されるビームがフォーカスされる記録層の一連番号、Mは、ビームが反射される記録層の一連番号、Rは、記録層iの反射率、Tは、記録層iの透過率である。
前記αKMが所定値以下である場合、前記記録層の反射率を最大値に設定し、前記αKMが所定値以上である場合、前記記録層の反射率は、ジッタ値を最小にする値に設定することが望ましい。前記所定値は、0.02にすることができる。
一方、前記記録層の数をN、前記記録層の平均反射率をR、各記録層の一連番号をKとしたとき、各記録層Kの反射率Rは、次の式を満足するように形成されることが望ましい:
Figure 2006252752

また、前記記録層は、次の式による最大平均反射率Rv maxを有するように形成されることが望ましい:
Figure 2006252752

ここで、Nは、記録層の数、Rは、各記録層の反射率であり、
Figure 2006252752

である。
本発明によれば、多層記録媒体で各記録層間のミラー効果を相当部分除去できる。
また、本発明によれば、ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす間隔層のみの厚さを変更することにより、ミラー効果による信号品質の劣化を防止し、多層記録媒体の構造を単純化できる。
以下、添付された図面を参照しつつ、本発明の望ましい実施例について詳細に説明する。
多層の記録層を具備した記録媒体の製造時には、次のような事項を考慮せねばならない。
まず、各記録層間のクロストークを減少させねばならない。一般的に、各記録層間の間隔が10μm以上である場合、記録層間のクロストークによる信号特性の劣化を防止できる。従って、本発明による記録媒体では、各記録層間の最小間隔は、少なくとも10μm以上であると仮定する。
また、球面収差を考慮し、全体的な多層記録媒体の厚さは、所定範囲以内にならなければならない。また、ミラー効果を除去するために、各記録層間の厚さを適切に調節する必要がある。
また、製造時に、各記録層間の厚さの微細な差によって信号特性が劣化されうる。以上の以外にも、製造便宜性及び製造コストなどを考慮し、できる限り単純な構造の多層記録媒体を製造する必要がある。
従って、本発明は、かような点を考慮し、特に、複数層の記録層を具備した記録媒体において、ミラー効果を防止するのに適した各記録層間の距離、反射率を設定するところに特徴がある。
一方、本発明による多層記録媒体において、各記録層間の間隔層は、多様な構造で設定できる。例えば、前記間隔層は、誘電体層や記録補助層のような多様な層で設定できる。本発明では、前記間隔層がいかなる構成を有するかということに重点をおかず、ミラー効果を防止するための前記記録層間の距離、すなわち前記間隔層の厚さ及び反射率などを設定するところに焦点を合わせる。本発明による思想は、多様な構造の多層記録媒体に適用されうるであろう。
本発明による多層記録媒体について説明する前に、多層構造の記録媒体において、各記録層のミラー効果及び信号特性について述べた後、本発明による多層構造の記録媒体について説明する。
図4は、多層記録媒体の概略的な構成を表した図である。
多層構造の記録媒体は、総N層の記録層を具備していると仮定する。ここで、前記N層の記録層間には、記録媒体の記録/再生方式によって記録/再生するための誘電体層や補助層のような多様な層が含まれうる。
本明細書で使われる用語の定義は次の通りである。
記録層間の層を総称して間隔層と定義する。前述のように、本発明の一側面によれば、前記間隔層の厚さ、すなわち前記記録層間の距離を適切に設定してミラー効果を除去することを特徴とする。
また、記録及び/または再生のためのレーザビームが照射される方向から最も遠い側の記録層から0からN−1の整数を付与し、最も遠い側の記録層を記録層0、最も近い方向の記録層を記録層N−1のように定義する。また、Rは、記録層iの反射率、Tは、記録層iの透過率である定義する。また、Dは、記録層iと記録層i−1との間の間隔層の厚さ、すなわち、記録層iと記録層i−1との間の距離と定義される。
ミラー効果は、再生しようとするデータが記録され、入射ビームがフォーカスされる記録層(以下、「再生層」とする)とミラー層とが対称的な構造を有する場合に発生する。言い換えれば、再生層に入射されたビームが他の記録層によって反射されてミラー層にフォーカスされる場合にクロストークが発生する。
図5は、多層構造の記録媒体でミラー効果を防止するための条件を説明するための図である。図5を参照するに、任意の記録層Kのデータを再生する場合、ミラー効果を防止するためには、各記録層間の厚さは、次の式(1)の条件を満足せねばならない:
Figure 2006252752

ここで、Kは、各記録層の一連番号であり、0,1,2,…,N−3である。KがN−2、N−1である場合、すなわち、多層記録媒体の記録層のうち、最も上位の二層に該当する場合には、ミラー効果が発生しないので、Kの値からN−2,N−1は除外される。また、Lは、記録層Kの上端に位置する記録層の一連番号であり、入射されるビームが反射される任意の記録層を指し(L=K+1,K+2,…,N−2)、Qは、入射されるビームが反射される記録層の上端に位置した任意の記録層を指す(Q=L+1,L+2,…,N−1)。
例えば、図5で、L=K+2、すなわち、記録層K+2で反射されるビームによるミラー効果を防止するためには、記録層Kから記録層K+2までの各間隔層の厚さの合計dであるdK+1+dK+2の値が、前記記録層K+2からその上端の任意の記録層Qまでの距離の和dとは異なる値を有さねばならない。
言い換えれば、前記式(1)は、記録層Kのデータを再生しようとする場合、前記記録層Kの上端に位置した記録層のうち、入射されるビームが反射される層を基準に、反射層から記録層Kまでの厚さの和(式(1)の左辺)が前記反射層上層の任意の記録層までの厚さの和(式(1)の右辺)とは、異ならなければならないということを意味する。
一方、ミラー層と実際にデータの再生のためにビームがフォーカスされる再生層とで反射されるビームの強度には違いがある。前記再生層での反射されるビームの強度とミラー層での反射されるビームの強度との比率をαKMとすれば、前記αKMは、ミラー効果によってどれほどのクロストークが発生するかを定量的に示す。ミラー層に該当する記録層Mでの反射ビームの強度と任意の再生層である記録層Kからの反射ビームの強度との比率αKMは、次の式(2)のように表現されうる。
Figure 2006252752

ここで、Kは、実際に入射されるビームがフォーカスされる再生層を指し(K=0,1,…,N−3)、Mは、ミラー層を指す一連番号を意味する。
前記式(2)は、次のような過程を介して得られる。
図6は、多層記録媒体で、再生層Kとミラー層Mとで反射されるビームの強度比率αKMを計算する過程を説明するための図である。図6を参照し、最も簡単な場合として、3層の記録層を有する多層記録媒体の場合、再生層(記録層L)で反射されるビームIとミラー層(記録層L)で反射されるビームIとの強度比率を求める過程を説明する。
入射されるビームの強度をIとしたとき、記録層Lのデータを再生しようと前記記録層Lにフォーカスされて反射されるビームIの強度は、I×T×R×Tである。また、前記記録層Lの最初のミラー層に該当するL及びLで反射されて出力されるミラー効果によるビームIの強度はI×R×R×Rである。従って、再生層である記録層Lで反射されるビームと、ミラー層であるLで反射されるビームとの強度の比率(I/I)は、
Figure 2006252752

の通りである。
このように、再生層Kとミラー層Mとによって反射されるビーム強度の比率は、前記再生層とミラー層の反射率及び透過率を利用して表現されうる。同様に、任意の再生層Kとミラー層Mとで反射されるビームの強度比率を計算してみれば、前記式(2)のようであるということを類推することができる。
図7は、4層の記録層を有する多層記録媒体において、反射率とミラー効果による強度比率とを表したグラフである。図7を参照するに、ミラー層で反射されたビームの強度比率は、反射率の上昇と共に増大するということを確認することができる。特に、入射されるビームから最も遠く離れた最下側の記録層0の場合が記録層1に比べてさらに大きいミラー効果を有するということを確認することができる。従って、各記録層の反射率を低下させることは、各記録層間のクロストークによる信号特性の劣化、すなわちミラー効果を減少させる方法のうちの一つであることが分かる。しかし、反射率をむやみに減少させることは、再生信号のC/N(キャリア/ノイズ比)を低下させるので一定の限界がある。
一方、前記図7で、四層構造の記録媒体の場合、最下端に位置した記録層0と記録層1だけがそれぞれ1層のミラー層を有し、他の記録層2と記録層3の再生時には、ミラー効果による影響がないので、図示していない。
図8は、8層の記録層を有する多層記録媒体の場合のおける反射率とミラー効果による強度比率との関係を表したグラフである。
8層の記録層を有する場合には、あらゆる記録層がミラー層を有するのではなく、最下端から6層の記録層のみミラー層を有する。その場合、最下単の記録層0及び記録層1は、それぞれ3層のミラー層を、記録層2及び記録層3は、それぞれ2層のミラー層を、記録層4及び記録層5は、それぞれ1層のミラー層を有する。八層構造の記録媒体で、複数層のミラー層を説明するための図9を参照するに、記録層0に記録されたデータの再生のために記録層0にビームをフォーカスした場合、記録層2、記録層4及び記録層6にも反射ビームがフォーカスされうる。従って、その場合、記録層0に対して記録層2、記録層4及び記録層6の総3層のミラー層が存在する。言い換えれば、記録層0に記録されたデータの再生時に、前記3層のミラー層によるミラー効果が存在する。ここで、複数層のミラー層を有する記録層については、前記記録層から最も近いミラー層を第1ミラー層、その次に近いミラー層を第2ミラー層のように表現する。
再び図8を参照するに、8層の記録層を有する多層記録媒体の場合にも、反射率が上昇することにより、各ミラー層によって反射されるビームの強度比率が順次上昇するということを確認することができる。
また、各ミラー層による強度比率の差が大きいので、各ミラー層が全体的なミラー効果に及ぼす影響に差があるということが分かる。前記のような多層記録媒体において、ミラー効果を除去するためには、ミラー効果を起こすミラー層のうち、所定大きさ以上のミラー効果を起こすミラー層の影響を除去することが効率的である。ほとんど無視できるレベルであるにもかかわらず、あらゆるミラー層の影響を除去するのは、非効率的である。
例えば、図8で、最も大きいミラー効果を発生させる記録層0の第1ミラー層や、記録層1の第1ミラー層によるミラー効果を除去するならば、全体のミラー効果を顕著に減少させることができる。
図10A及び図10Bは、四層構造の記録媒体において、記録層0及び記録層1のミラー層によるミラー効果と反射率との関係を表したグラフである。ここで、グラフのy軸は、ジッタ値であり、前記ジッタ値は、ミラー効果が大きくなるほど増大するので、ミラー効果の影響を表している。
図10A及び図10Bを参照するに、記録層0のミラー層によるミラー効果及び記録層1のミラー層によるミラー効果は、反射率の上昇と共に増大する。しかし、記録層1のミラー層によるミラー効果は、記録層0のミラー層によるミラー効果に比べて大きくないということを確認することができる。
図11Aないし図11Cは、八層構造の記録媒体において、記録層0及び記録層1のミラー層によるミラー効果と反射率との関係を表したグラフである。具体的には、図11Aは、記録層0の第1ミラー層によるミラー効果と反射率との関係、図11Bは、記録層1の第1ミラー層によるミラー効果と反射率との関係、図11Cは、記録層0の第2ミラー層によるミラー効果と反射率との関係を表したグラフである。
図11Aないし図11Cを参照するに、八層構造の記録媒体において、たとえ各記録層に対して多様なミラー層が存在するとしても、あらゆるミラー層がミラー効果に大きい影響を及ぼすというのではなく、一部のミラー層だけが大きい影響を及ぼすということを確認することができる。言い換えれば、図11Aを参照するに、記録層0の第1ミラー層によるミラー効果は、反射率の上昇と共に大きく増加するが、記録層1の第1ミラー層によるミラー効果(図11B)や前記記録層0の高次のミラー層によるミラー効果(図11C)は、前記図11Aに比べてそれほど大きくないということが分かる。
従って、多層記録媒体で、各記録層に対して多様なミラー層が存在しうるが、一部のミラー層を除いては、他のミラー層による影響は、無視できる程度に小さい。例えば、前記記録層0の第2ミラー層による強度比率は、0.01ほどと非常に小さい。従って、本発明による多層記録媒体は、前記のような事実を利用し、ミラー効果に大きい影響を及ぼすミラー層によるミラー効果を除去するところに重点をおき、多層記録媒体の構成を単純化する。ここで、前記強度比率が0.02より大きいミラー層によるミラー効果を除去することが望ましい。
一方、多層記録媒体において、ビームが記録媒体の上層から入射されるとすれば、前記記録媒体の下側に位置した記録層の反射率が上層に位置した記録層の反射率よりさらに大きくなければならない。これは、下側に位置した記録層に入射されるビームがさらに長い進路を有するので、光ピックアップなどで均一な信号特性を表すためには、ビームの進行中に発生しうる光損失を補償しなければならないためである。従って、最下側に位置した記録層の反射率が最も大きく、前述したように、反射率とミラー効果は、比例関係にあるので、結局、最下側に位置した記録層によるミラー効果が信号特性に最も大きい影響を及ぼすということになる。
以上を整理すれば、多層記録媒体において、ミラー効果による信号特性の劣化を防止するために、最下側に位置した記録層の第1ミラー層によるミラー効果を除去するならば、信号特性を改善できるというのである。
一方、多層記録媒体において、各記録層にフォーカスされるビームは、同じ平均反射率Rを有さねばならない。すなわち、任意の記録層でフォーカスされた後、光ピックアップで検出されるビームは、同じ大きさの強度を有することが要求される。これは、どの記録層にあるデータを再生するにせよ、均一な信号特性を確保するためである。任意の記録層Kでの反射率Rは、次の式(3)を介して計算できる。
Figure 2006252752

ここで、最上側に位置した記録層N−1の反射率RN−1は、Rvと同じである。
次の表1は、4層の記録側を有する多層記録媒体において、光損失のない場合に各記録層の反射率Rと透過率Tとを計算した表である。
Figure 2006252752

前記表1では、それぞれ平均反射率を5%、10%、15%に設定した場合、各記録層の反射率及び透過率を表しており、理論的な最大(MAX)平均反射率は、16.90%である。もし、多層記録媒体で、光損失の発生する場合ならば、前記最大平均反射率に比べてさらに小さな平均反射率を表すであろう。
次の表2は、8層の記録側を有する多層記録媒体において、光損失のない場合における各記録層の反射率Rと透過率Tとを計算した表である。
Figure 2006252752

前記表2では、多層記録媒体の平均反射率をそれぞれ3%、4%、5%、6%に設定した場合、各記録層での反射率と透過率の計算値を表す一方、光損失のない場合の最大反射率を表している。8層の記録層を有する多層記録媒体で、光損失のない場合、得ることができる最大平均反射率は、7.20%である。光損失が存在するならば、前記最大平均反射率の値はさらに減少するであろう。
前述のように、多層記録媒体において、反射率を低下させることにより、ミラー効果を減少させることができる。しかし、反射率の低下は、ノイズによって再生信号のC/Nを下げるようになり、再生信号の特性が悪くなることがある。ノイズの存在時に、反射率を上昇させることにより、ある程度ジッタ特性を改善することはできるが、他方、反射率の上昇は、ミラー効果を増大させ、ジッタ特性の改善には限界がある。
従って、ノイズ及びミラー効果を考慮し、相対的に小さなジッタ値を得ることができるように、適切な範囲の反射率を選択する。
図12は、本発明による多層記録媒体で、ノイズとミラー効果の存在時に、反射率による再生信号のジッタ特性を表したグラフである。図12を参照するに、最も大きいミラー効果を表す記録層0での反射率が4.50%である時、最も小さなジッタ値を有するということを確認することができる。従って、最下層である記録層0の反射率は、ジッタ値がほぼ6%以下の値を有する4.3〜4.7%の範囲内で選択する。それにより、前記式(3)から他の記録層の反射率を計算できる。
以上で述べた内容を整理すれば、多層記録媒体でミラー効果を防止するために、各記録層間の距離、すなわち間隔層の厚さを前記式(1)のような条件を満足するように設定することにより、ミラー効果を除去できる。しかし、あらゆる間隔層の厚さを前記の通りに設定するのは、製造過程を困難にし、かつ製造コストを上昇させてしまうことがある。ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす層は、一部のミラー層であるから、あらゆるミラー層によるミラー効果を除去するのではなく、最も大きい影響を及ぼすミラー層のミラー効果だけを除去することにより、製造過程を容易にし、かつ満足できるほどの再生信号特性を得ることができる。
図13は、本発明による多層記録媒体の製造方法を表したフローチャートである。本発明による多層記録媒体の製造方法は、間隔層の厚さを調節し、ミラー効果に最も大きい影響を及ぼすミラー層(以下、「主ミラー層」とする)によるミラー効果を除去できる場合ならば、各記録層の反射率を最大に設定することにより、高いC/N値を得るようにする。主ミラー層の効果を除去できない場合ならば、ミラー効果を減少させるために、反射率を低下させなければならないが、前述したように、反射率を低下させれば、C/N値が低くなるので、適切な範囲、すなわちジッタ値が最小になる反射率を選択することが望ましい。
まず、多層記録媒体の間隔層の厚さを適切に設定してミラー効果を除去する(ステップ100)。特に、いくつかの記録層のうち、ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす最下側の記録層によるミラー層が生じないように、適切に間隔層の厚さを設定する。望ましくは、前記式(1)の条件を満足するように、間隔層の厚さを設定する。しかし、あらゆる間隔層が前記式(1)の条件を満足するというのではなくとも、少なくとも前記最下側の記録層に対するミラー層を発生させないことにより、信号特性を相当に改善できる。
このように、一部の間隔層だけの厚さを他の間隔層と異なるように設定することにより、ミラー効果に及ぼす影響を減少させようとする場合、ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす間隔層の厚さをDとし、残りの間隔層の厚さをDとすれば、前記DとDとの厚さの差は、次のような式(4)の条件を満足することが望ましい。
Figure 2006252752

ここで、δは、製造過程上で発生しうる間隔層厚の誤差許容値を意味する。かような場合、前記ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす間隔層を除外した残りの間隔層の厚さは、D±δの範囲内で選択されうる。
前記ステップ100によって設定された間隔層の厚さで主ミラー層の効果が除去されているか否かを判断する(ステップ110)。適切に間隔層の厚さを設定する場合にも、製造誤差によって間隔層厚が意図されたところとは異なって形成されうるので、これを考慮せねばならない。すなわち、単純に製造上のエラーによって主ミラー層の効果が除去できない場合には、再び間隔層の厚さを設定し、ミラー効果を除去する(ステップ120)。しかし、製造時に設定した通り間隔層の厚さを設定したが、主ミラー層によるミラー効果を完壁に除去できないという場合には、反射率を適切に設定せねばならない(ステップ140)。ここで、反射率は、ジッタ値を最小にする所定の反射率を選択することが望ましい。
ステップ110で、主ミラー層の効果が除去されたと判断された場合には、高いC/Nを得ることができるように、各記録層ができる限り最大の平均反射率を有するように設定する(ステップ130)。最大平均反射率は、次の式(5)で表現される。
Figure 2006252752

ここで、Nは、記録層の数を意味し、Rは、各記録層の反射率であり、次の式(6)を介して計算されうる。
Figure 2006252752

前記説明において、各間隔層の厚さと共に、前記反射率を調整してミラー効果を減少させる場合を中心に説明したが、間隔層の厚さに関係なく、前記式(3)、式(5)及び式(6)を満足するように、各記録層の反射率を設定することにより、従来に比べてミラー効果を減少させることも可能である。
図14は、本発明による多層記録媒体の一例を表した図である。図14で、8層の記録層を有する多層記録媒体を図示しているが、前記記録層の数に制限されるものではなく、8層より多かったり、または少なかったりする記録層を有する多層記録媒体にも、本発明による思想が適用可能であるということは、いうまでもない。前記図14に図示された本発明による多層記録媒体では、ミラー効果を除去するために、記録層1と記録層2との間の間隔、すなわち、Dだけ14μmであるという異なる値を有し、残りの間隔層は、10μmと同じ厚さの間隔層を有する場合を図示している。
前記の通りに1層の間隔層だけの厚さを変更する場合にも、ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす記録層0と記録層1のミラー層が形成されることを防止できる。前述のように、残りの記録層2ないし規則層7によるミラー効果は、無視できる程度にその影響が小さい。すなわち、入射されるビームの方向を基準に、二番目に遠く離れた間隔層の厚さを他の間隔層と異なるように設定することにより、下側に位置した記録層0と記録層1のデータ再生時に発生しうるミラー効果の影響を減少させることができる。
また、前述したように、一部の間隔層の厚さだけを異なるように設定する場合には、前記式(4)の条件を満足するように、ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす間隔層の厚さを他の間隔層と異なるように形成する。
本発明によれば、多層記録媒体の各間隔層の厚さをいずれも異なるように設定し、あらゆるミラー効果を除去せずとも、ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす一部の間隔層だけの厚さだけを再設定することにより、ミラー効果を相当除去できる。ここで、強度比率が0.02以上であるミラー層についてのみミラー効果を除去するようにすることが望ましい。
表3は、前記の通りに、一部の間隔層だけが異なる厚さを有する場合のジッタ値と、ミラー効果のない理想的な場合のジッタ値とを比較した表である。
Figure 2006252752

表3を参照するに、前記図14の本発明による多層記録媒体のように、一部の間隔層だけの厚さを変更した場合、ミラー効果のない理想的な場合と非常に類似した小さなジッタ値を有するということを確認することができる。一方、前記多層記録媒体で、間隔層の透過率を97%ほどとするならば、5.8%ほどの最大反射率を得ることができる。
図15は、本発明による多層記録媒体と従来技術による多層記録媒体とを比較したグラフである。図15では、8層の記録層を有する多層記録媒体で、ミラー効果の最も大きい記録層0及び記録層1でのジッタ値を比較した。
図15を参照するに、本発明による多層記録媒体は、ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす記録層0及び記録層1に対するミラー層が生成されることを防止してミラー効果を減少させ、それにより、ジッタ値が低下するということを確認することができる。
従って、本発明による多層記録媒体は、従来の多層記録媒体の構造を大きく変更せずに、一部の間隔層だけの厚さを変更して信号特性を大きく向上させることができる。
前述のように、製造時のエラーにより前記ミラー効果に最も大きい影響を及ぼす間隔層を異なる厚さに設定できず、あらゆる間隔層が同一に設定される場合にも、ジッタ値が最小になる所定の範囲の値に反射率を下げ、ミラー効果を減少させることができる。例えば、8層の記録媒体において、記録層0及び記録層1の反射率を4.3〜4。7%に設定するならば、ミラー効果を減少させることができる。他の記録層の反射率は、前記式(3)を介して計算できる。
以上、本発明についてその望ましい実施例を中心に説明した。本発明が属する技術分野で当業者は、本発明が本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現できるということを理解できるであろう。従って、開示された実施例は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならないのである。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は、本発明に含まれたものであると解釈されねばならない。
本発明の多層記録媒体及びその製造方法は、例えば、情報記録/再生関連の技術分野に効果的に適用可能である。
従来技術による多層記録媒体の一例を表した図である。 同じ間隔の記録層を具備した従来の多層記録媒体を簡略に表した図である。 従来の技術によるミラー効果を減少させるための多層記録媒体の構造を概略的に表した図である。 従来の技術によるミラー効果を減少させるための多層記録媒体の構造を概略的に表した図である。 多層記録媒体の概略的な構成を表した図である。 多層構造の記録媒体で、ミラー効果を防止するための条件を説明するための図である。 多層記録媒体で、再生層Kとミラー層Mとで反射されるビームの強度比率αKMを計算する過程を説明するための図である。 4層の記録層を有する多層記録媒体において、反射率とミラー効果による強度比率とを表したグラフである。 8層の記録層を有する多層記録媒体の場合、反射率とミラー効果による強度比率との関係を表したグラフである。 八層構造の記録媒体で、複数層のミラー層を説明するための図である。 四層構造の記録媒体において、記録層0のミラー層によるミラー効果と反射率との関係を表したグラフである。 四層構造の記録媒体において、記録層1のミラー層によるミラー効果と反射率との関係を表したグラフである。 八層構造の記録媒体において、記録層0のミラー層によるミラー効果と反射率との関係を表したグラフである。 八層構造の記録媒体において、記録層1のミラー層によるミラー効果と反射率との関係を表したグラフである。 八層構造の記録媒体において、記録層0の他のミラー層によるミラー効果と反射率との関係を表したグラフである。 多層記録媒体で、ノイズとミラー効果の存在時に、反射率による再生信号のジッタ特性を表したグラフである。 本発明による多層記録媒体の製造方法を表したフローチャートである。 本発明による多層記録媒体の一例を表した図である。 本発明による多層記録媒体と従来技術による多層記録媒体とを比較したグラフである。
符号の説明
K 再生層
M ミラー層
再生層で反射されるビーム
ミラー層で反射されるビーム

Claims (29)

  1. 少なくとも一層以上の記録層を具備した多層記録媒体において、
    前記記録層間に備わった間隔層のうち、少なくともいずれか1層の間隔層の厚さを他の間隔層と異なるように形成し、いずれか1層の記録層にフォーカスされるビームが他の記録層で反射され、さらに他の記録層にフォーカスされないようにすることを特徴とする多層記録媒体。
  2. 前記異なる厚さを有する間隔層の厚さをDとし、残りの間隔層の厚さをDとすれば、前記DとDとの厚さの差は、次の式を満足することを特徴とする請求項1に記載の多層記録媒体:
    Figure 2006252752

    ここで、δは、製造過程上で発生しうる間隔層厚の誤差許容値である。
  3. 前記記録媒体の記録層iと記録層i−1との間の間隔層の厚さをDとしたとき、前記間隔層の厚さは、次の式を満足することを特徴とする請求項1に記載の多層記録媒体:
    Figure 2006252752

    ここで、Nは、前記記録層の数、Kは、前記記録層の一連番号(K=0,1,2,…,N−3)、Lは、記録層Kの上端に位置し、入射されるビームが反射される記録層の一連番号(L=K+1,K+2,…,N−2)、Qは、入射されるビームが反射される記録層の上端に位置した記録層の一連番号(Q=L+1,L+2,…,N−1)である。
  4. 前記異なる厚さを有する間隔層は、ビームが入射される方向から二番目に遠く離れた間隔層であることを特徴とする請求項1に記載の多層記録媒体。
  5. 前記異なる厚さを有する間隔層は、ミラー効果に及ぼす影響を所定大きさ以上にする間隔層であることを特徴とする請求項1に記載の多層記録媒体。
  6. 前記ミラー効果に及ぼす影響は、次の式で表現される前記ビームがフォーカスされる記録層で反射されるビームの強度とビームが反射される他の記録層での反射されるビームの強度との比率であるαKMを利用して判断されることを特徴とする請求項5に記載の多層記録媒体:
    Figure 2006252752

    ここで、Kは、入射されるビームがフォーカスされる記録層の一連番号、Mは、ビームが反射される記録層の一連番号、Rは、記録層iの反射率、Tは、記録層iの透過率である。
  7. 前記αKMが所定値以下である場合、前記記録層の反射率を最大値に設定することを特徴とする請求項6に記載の多層記録媒体。
  8. 前記αKMが所定値以上である場合、前記記録層の反射率は、ジッタ値を最小にする値に設定することを特徴とする請求項6に記載の多層記録媒体。
  9. 前記所定値は、0.02であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の多層記録媒体。
  10. 前記記録層の数をN、前記記録層の平均反射率をR、各記録層の一連番号をKとしたとき、各記録層Kの反射率Rは、次の式を満足するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の多層記録媒体:
    Figure 2006252752
  11. 前記記録層は、次の式による最大平均反射率R
    maxを有するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の多層記録媒体:
    Figure 2006252752

    ここで、Nは、記録層の数、Rは、各記録層の反射率であり、
    Figure 2006252752

    である。
  12. 前記あらゆる間隔層の厚さを異なるように形成せず、前記間隔層のうち前記多層記録媒体のミラー効果に最も大きい影響を及ぼす一部間隔層の厚さだけを異なるように形成することを特徴とする請求項1に記載の多層記録媒体。
  13. 少なくとも一層以上の記録層を具備する多層記録媒体の製造方法において、
    前記いずれか1層の記録層にフォーカスされるビームが他の記録層で反射され、さらに他の記録層にフォーカスされないように、前記記録層間に備わった間隔層のうち、少なくともいずれか1層の間隔層の厚さを他の間隔層と異なるように形成するステップを含むことを特徴とする多層記録媒体の製造方法。
  14. 前記異なる厚さを有する間隔層の厚さをDとし、残りの間隔層の厚さをDとすれば、前記DとDとの厚さの差は、次の式を満足することを特徴とする請求項13に記載の多層記録媒体の製造方法:
    Figure 2006252752

    ここで、δは、製造過程上で発生しうる間隔層厚の誤差許容値である。
  15. 前記記録媒体の記録層iと記録層i−1との間の間隔層の厚さをDとしたとき、前記間隔層の厚さは、次の式を満足することを特徴とする請求項13に記載の多層記録媒体の製造方法:
    Figure 2006252752

    ここで、Nは、前記記録層の数、Kは、前記記録層の一連番号(K=0,1,2,…,N−3)、Lは、記録層Kの上端に位置し、入射されるビームが反射される記録層の一連番号(L=K+1,K+2,…,N−2)、Qは、入射されるビームが反射される記録層の上端に位置した記録層の一連番号(Q=L+1,L+2,…,N−1)である。
  16. 前記異なる厚さを有する間隔層は、ビームが入射される方向から二番目に遠く離れた間隔層であることを特徴とする請求項13に記載の多層記録媒体の製造方法。
  17. 前記異なる厚さを有する間隔層は、ミラー効果に及ぼす影響を所定大きさ以上にする間隔層であることを特徴とする請求項13に記載の多層記録媒体の製造方法。
  18. 前記ミラー効果に及ぼす影響は、次の式で表現される前記ビームがフォーカスされる記録層で反射されるビームの強度とビームが反射される他の記録層での反射されるビームの強度との比率であるαKMを利用して判断されることを特徴とする請求項17に記載の多層記録媒体の製造方法:
    Figure 2006252752

    ここでKは、入射されるビームがフォーカスされる記録層の一連番号、Mは、ビームが反射される記録層の一連番号、Rは、記録層iの反射率、Tは、記録層iの透過率である。
  19. 前記αKMが所定値以下である場合、前記記録層の反射率を最大値に設定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の多層記録媒体の製造方法。
  20. 前記αKMが所定値以上である場合、前記記録層の反射率は、ジッタ値を最小にする値に設定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の多層記録媒体の製造方法。
  21. 前記所定値は、0.02であることを特徴とする請求項19または請求項20に記載の多層記録媒体の製造方法。
  22. 前記記録層の数をN、前記記録層の平均反射率をR、各記録層の一連番号をKとしたとき、各記録層Kの反射率Rは、次の式を満足するように形成されることを特徴とする請求項13に記載の多層記録媒体の製造方法:
    Figure 2006252752
  23. 前記記録層は、次の式による最大平均反射率R
    maxを有するように形成されることを特徴とする請求項13に記載の多層記録媒体の製造方法:
    Figure 2006252752

    ここで、Nは、記録層の数、Rは、各記録層の反射率であり、
    Figure 2006252752

    である。
  24. 少なくとも一層以上の記録層及び間隔層を具備した多層記録媒体の製造方法において、
    ミラー効果を除去するための間隔層の厚さを設定するステップと、
    他の間隔層と異なる厚さを有する間隔層を隣接した記録層間に形成するステップと、
    ミラー効果が除去されているか否かを判断するステップと、
    前記判断結果、ミラー効果が除去されているという場合、各記録層の反射率を最大平均反射率に設定するステップを含むことを特徴とする多層記録媒体の製造方法。
  25. 前記ミラー効果が除去されていない場合、前記ミラー効果が製造上のエラーに起因しているか否かを判断し、もし前記ミラー効果が製造上のエラーに起因している場合には、前記間隔層の厚さを再設定することを特徴とする請求項24に記載の多層記録媒体の製造方法。
  26. もし前記ミラー効果が製造上のエラーに起因したものではない場合には、ジッタ値が最小になるように各記録層の反射率を設定することを特徴とする請求項25に記載の多層記録媒体の製造方法。
  27. 前記記録媒体の記録層iと記録層i−1との間の間隔層の厚さをDとしたとき、前記間隔層の厚さは、次の式を満足することを特徴とする請求項25に記載の多層記録媒体の製造方法:
    Figure 2006252752

    ここで、Nは、前記記録層の数、Kは、前記記録層の一連番号(K=0,1,2,…,N−3)、Lは、記録層Kの上端に位置し、入射されるビームが反射される記録層の一連番号(L=K+1,K+2,…,N−2)、Qは、入射されるビームが反射される記録層の上端に位置した記録層の一連番号(Q=L+1,L+2,…,N−1)である。
  28. 前記最大平均反射率Rv maxは、次の式によって表現されることを特徴とする請求項24に記載の多層記録媒体の製造方法:
    Figure 2006252752

    ここで、Nは、記録層の数、Rは、各記録層の反射率であり、
    Figure 2006252752

    である。
  29. 複数層の記録層を具備した多層記録媒体において、
    前記多層記録媒体のミラー効果は、前記複数層の記録層の反射率を所定範囲に減少させることによって減り、各記録層Kの反射率Rは、次の式を満足することを特徴とする多層記録媒体:
    Figure 2006252752

    ここで、Nは、前記記録層の数、Rは、前記記録層の平均反射率、Kは、各記録層の一連番号である。
JP2006036963A 2005-03-10 2006-02-14 多層記録媒体及びその製造方法 Revoked JP2006252752A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020050020135A KR101120025B1 (ko) 2005-03-10 2005-03-10 다층 기록 매체 및 그 제조 방법

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006252752A true JP2006252752A (ja) 2006-09-21

Family

ID=36581849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006036963A Revoked JP2006252752A (ja) 2005-03-10 2006-02-14 多層記録媒体及びその製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7567493B2 (ja)
EP (1) EP1701348A3 (ja)
JP (1) JP2006252752A (ja)
KR (1) KR101120025B1 (ja)
CN (1) CN100474422C (ja)
TW (1) TW200634808A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008305503A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Sony Corp 記録装置、再生装置、記録方法、再生方法及び記録媒体
US8475902B2 (en) 2008-07-30 2013-07-02 Pioneer Corporation Optical recording medium
WO2014207911A1 (ja) * 2013-06-28 2014-12-31 株式会社 東芝 光記憶媒体、情報記録装置、及び情報記録方法

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4341505B2 (ja) * 2004-08-19 2009-10-07 ソニー株式会社 多層光情報記録媒体
EP1955323B1 (en) * 2005-12-02 2011-04-20 Ricoh Company, Ltd. Multilayer optical information recording medium, optical head, and optical drive
JP4803138B2 (ja) * 2007-05-18 2011-10-26 Tdk株式会社 光記録媒体及びその再生方法
JP4640378B2 (ja) 2007-06-01 2011-03-02 株式会社日立製作所 多層光ディスク
US20100232269A1 (en) * 2007-10-19 2010-09-16 Sharp Kabushiki Kaisha Optical information storage medium reproduction apparatus and control method of the same
CA2719731A1 (en) * 2008-12-10 2010-06-17 Panasonic Corporation Information recording medium, reproducing device and reproducing method
WO2010067556A1 (ja) * 2008-12-11 2010-06-17 パナソニック株式会社 情報記録媒体、再生装置および再生方法
JP2011170937A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Tdk Corp 光記録媒体、光記録媒体シリーズ
JP2011198410A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Sony Corp 多層光記録媒体
JP5343913B2 (ja) * 2010-04-15 2013-11-13 ソニー株式会社 多層光記録媒体
JP6201377B2 (ja) 2013-04-01 2017-09-27 ソニー株式会社 光記録媒体

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06267110A (ja) * 1993-01-04 1994-09-22 Philips Electron Nv 多平面情報蓄積系およびその系を用いた記録担体
JPH0944895A (ja) * 1995-07-31 1997-02-14 Victor Co Of Japan Ltd 光ピックアップ、光記録媒体及び情報再生装置
JP2001134985A (ja) * 1993-12-15 2001-05-18 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 光データ記憶媒体
JP2001155380A (ja) * 2000-10-27 2001-06-08 Victor Co Of Japan Ltd 光記録媒体
JP2004213720A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Tdk Corp 光記録媒体

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0605924B1 (en) 1993-01-04 1999-06-23 Koninklijke Philips Electronics N.V. Multiplane information storage system and record carrier for use in such a system
US5373499A (en) * 1993-07-22 1994-12-13 International Business Machines Corporation Multilayer optical disk and system having multiple optical paths include identical total disk substrate thickness

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06267110A (ja) * 1993-01-04 1994-09-22 Philips Electron Nv 多平面情報蓄積系およびその系を用いた記録担体
JP2001134985A (ja) * 1993-12-15 2001-05-18 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 光データ記憶媒体
JPH0944895A (ja) * 1995-07-31 1997-02-14 Victor Co Of Japan Ltd 光ピックアップ、光記録媒体及び情報再生装置
JP2001155380A (ja) * 2000-10-27 2001-06-08 Victor Co Of Japan Ltd 光記録媒体
JP2004213720A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Tdk Corp 光記録媒体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008305503A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Sony Corp 記録装置、再生装置、記録方法、再生方法及び記録媒体
US8475902B2 (en) 2008-07-30 2013-07-02 Pioneer Corporation Optical recording medium
WO2014207911A1 (ja) * 2013-06-28 2014-12-31 株式会社 東芝 光記憶媒体、情報記録装置、及び情報記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR101120025B1 (ko) 2012-03-15
EP1701348A2 (en) 2006-09-13
US20060203680A1 (en) 2006-09-14
CN100474422C (zh) 2009-04-01
TW200634808A (en) 2006-10-01
CN1831981A (zh) 2006-09-13
KR20060099106A (ko) 2006-09-19
US7567493B2 (en) 2009-07-28
EP1701348A3 (en) 2007-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006252752A (ja) 多層記録媒体及びその製造方法
US8156515B2 (en) Optical recording medium and reproducing device
JP4812620B2 (ja) 情報記録媒体
JP2001216678A (ja) 光ピックアップ装置
US8409686B2 (en) Optical recording medium and method for manufacturing the same
WO2010067556A1 (ja) 情報記録媒体、再生装置および再生方法
JP4948467B2 (ja) 多層記録媒体のデータ記録方法
JP5411153B2 (ja) 光記録媒体、及び光記録媒体の製造方法
JP5638127B2 (ja) 多層情報記録媒体,並びにそれを用いた情報再生方法及び情報記録方法
JP2003279850A (ja) 収差補正素子、光ピックアップ装置及び記録再生装置
JP5563480B2 (ja) 情報記録媒体、再生装置および再生方法
JP2008293572A (ja) 多層光記録媒体
JP4849905B2 (ja) 光ピックアップ光学系、対物レンズおよび光ピックアップ装置
JP2008117502A (ja) 多層光記録媒体
JP2006031841A (ja) 多層光記録媒体
JP2009163780A (ja) 光記録ディスク、光記録システム
KR20080039756A (ko) 다층 기록 매체 및 그 제조 방법
JP2011119011A (ja) 光情報記録再生光学系及び光情報記録再生装置
JP2008059618A (ja) 2層光ディスク
JP2008226402A (ja) 光ピックアップ装置及び補正素子
JP2006323986A (ja) 光ピックアップレンズ及び光ピックアップ装置
JP2011065720A (ja) 光学系及びそれを用いた光ピックアップ装置
JP2012174303A (ja) 光学装置、光ディスク、および光ディスク再生方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090908

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

AA91 Notification of revocation by ex officio

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971091

Effective date: 20100223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101214