この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の文書管理装置の実施の形態に係る文書管理装置1の構成例を概略的に示すブロック図である。
上記文書管理装置1は、文書管理装置として機能し、文書入出力装置2に接続されたPC等により構成される。また、上記文書入出力装置2は、PCとしての文書管理装置1へ画像を提供するものであれば良い。たとえば、文書入出力装置2としては、スキャナ、スキャナを具備するデジタル複合機(MFP)、デジタルカメラ、ネットワーク上のコンピュータ(例えば、ネットワークディスクやWWWサーバ)などが想定される。
図1に示すように、文書管理装置1は、CPU11、RAM12、ROM13、入出力インターフェース(I/F)14、ハードディスクドライブ(HDD)15、表示器ドライバ16、表示器17、マウスドライバ18、マウス19、キーボードインターフェース(I/F)20及びキーボード21などにより構成されている。マウス19とキーボード21とは入力装置でもある。
上記CPU11は、文書管理装置1全体の制御を司るものである。また、上記CPU11は、上記ROM13に記憶されている制御プログラムや上記HDD15に記憶されているアプリケーションプログラムを実行することにより様々な機能を実現している。上記RAM12は、作業用のデータなどを一時的に格納するメモリである。上記ROM13は、当該文書管理装置(PC)1が動作するための基本的な制御プログラムなどが予め記憶されている不揮発性のメモリである。
上記入出力インターフェース14は、外部装置から画像などのデータを入力するためのインターフェースである。図1に示す構成例では、上記入出力インターフェース14は、文書入出力装置2から画像などのデータを取得するためのインターフェースとして機能する。なお、図1では、1つの入出力インターフェース14を図示しているが、上記文書管理装置1は、複数の入出力インターフェース14が設けられる構成であっても良い。
上記HDD15は、磁気ディスクなどにより構成された記憶装置である。上記HDD15には、各種のデータがファイル形式で記憶される。つまり、当該文書管理装置1が管理対象とする文書を構成するデータは、ファイルとして上記HDD15に記憶される。
また、上記HDD15には、データテーブルとしての第1のファイル管理テーブル23、第2のファイル管理テーブル24、文書管理テーブル25、色管理テーブル26などが設けられている。
上記第1のファイル管理テーブル23および第2のファイル管理テーブル24は、管理対象となる文書を構成するデータのファイルに関する管理情報(ファイル管理情報)を記憶するテーブルである。上記文書管理テーブル25は、管理対象となる文書に関する管理情報(文書管理情報)を記憶するテーブルである。上記色管理テーブル26は、管理対象となる文書に関連づけられる色に関する情報(色管理情報)を記憶するテーブルである。なお、各データテーブル23〜26については、後で詳細に説明する。
また、上記HDD15には、少なくとも、PCを文書管理装置1として機能させるためのアプリケーションプログラム(文書管理用プログラム)27、および、設定情報28が記憶されている。
上記文書管理用プログラム27は、後述する、文書管理情報の登録処理、イメージ生成処理、文書検索画面の表示処理、文書マップ生成処理、文書検索処理などの各種の処理をPCに実行させるためのプログラムにより構成される。すなわち、上記文書管理用プログラム27を実行することにより、PCは、文書管理情報を登録する機能、イメージを生成する機能、文書検索画面を表示する機能、文書マップ(検索用バー)を生成する機能、および、文書検索を行う機能などの各種の機能を実現する。
上記表示器ドライバ16は、上記表示器17の表示内容を制御する駆動回路などにより構成される。上記表示器ドライバ16は、上記表示器17に表示する画像の信号を表示器17へ出力するインターフェースとして機能する。上記マウスドライバ18は、マウス19に入力された情報を検知する回路などにより構成される。上記マウスドライバ18では、マウス19の動き、マウス19に設けられたボタンへの入力、あるいは、マウス19に設けられたホイールの回転量などを検知する。上記マウスドライバ18は、マウス19の動き、マウス19のボタンへの入力、あるいは、マウス19のホイールの回転量などを示す信号をCPU11へ通知するようになっている。
上記キーボードインターフェース20は、キーボード21に入力された情報を検知し、上記CPU11へ通知するものである。上記キーボード21は、文字、数字あるいは記号などの複数のキーにより構成される。上記キーボード21の各キーへの入力は、上記キーボードインターフェース20により検知され、入力されたキーを示す信号としてCPU11に通知されるようになっている。
図2は、上記マウス19の構成例を示す図である。
上記マウス19は、図2に示すように、動作検知機構31、右ボタン32、左ボタン33、ホイール34などを有している。上記マウス19は、図2に示す状態で平面上に置かれた状態で操作される。図2に示す状態のマウス19は、ユーザの手で保持される。ユーザは、平面上で図2に示す状態のマウス19を動かし、必要に応じて上記右ボタン32、左ボタン33及びホイール34を操作する。
上記動作検知機構31は、平面上におけるマウス19の動きを信号に変換するための機構である。たとえば、上記動作検知機構31は、マウス19の動きに応じて回転する球体とその球体の動きを信号に変換する機構により構成される。また、上記動作検知機構31は、平面上におけるマウス19の動きを検知する光学センサと光学センサにより検知したマウス19の動きを信号に変換する機構などにより構成されるものであっても良い。上記動作検知機構31は、図2に示す状態で平面に接する側に設けられる。すなわち、ユーザが図2に示す状態で保持したマウス19を動かすと、上記動作検知機構31は、平面上におけるマウス19の動きを検知する。また、上記動作検知機構31が検知したマウスの動きを示す信号は、上記マウスドライバ18へ出力される。
上記右ボタン32は、図2に示す状態においてマウス19本体の右側に設けられたボタンである。この右ボタン32は、たとえば、図2に示す状態のマウス19本体をユーザが右手で保持した場合、ユーザの人差し指や中指などで操作されるボタンである。上記左ボタン33は、図2に示す状態においてマウス19本体の左側に設けられたボタンである。この左ボタン33は、たとえば、図2に示す状態のマウス19本体をユーザが右手で保持した場合、ユーザの中指あるいは薬指などで操作されるボタンである。
上記ホイール34は、図2に示す状態においてマウス19中央部付近に設けられた回転部材である。図2に示す例では、ホイール34は、右ボタン32と左ボタンとの間に設けられている。たとえば、上記ホイール34は、図2に示す状態のマウス19本体を保持したユーザの人差し指、中指あるいは薬指などで操作される。
また、上記ホイール34は、一定方向にのみ回転するように設置されている。図2に示す例では、上記ホイール34は、手前から奥への方向(図2の下から上への方向)とその逆の方向(図2の下から上への方向)に回転する。以下の説明では、上記ホイール34の回転方向については、手前から奥(図2の下から上)への回転方向を正方向とし、その奥から手前(図2の下から上)への回転方向を逆方向として説明を行うものとする。
また、上記ホイール34は、ボタンとしても機能するようにしても良い。この場合、上記ホイール34は、ホイール34自体を押下げることにより特定の入力が行われるようになっている。さらには、上記ホイール34を右あるいは左に押し倒すことにより特定の入力できるようにしても良い。
次に、上記文書管理装置1により管理される文書の表示画面(文書検索画面)について説明する。
図3は、上記文書管理装置1の表示器17に表示した文書検索画面(文書の表示画面)40の表示例を示す図である。
上記文書管理装置1では、上記表示器17に表示した表示ウインドウに文書検索画面40を表示する。この文書検索画面40では、図3に示すように、ユーザによる操作に応じて、当該文書管理装置1が管理している文書を構成する各ページの画像をページ単位で表示する。図3に示すような文書検索画面40に表示される画像を参照することにより、ユーザは、所望の文書を検索するようになっている。
図3に示す表示例において、上記文書検索画面40には、各種の操作キーなどからなるツールバーの他、画像表示領域41、文書マップ(検索用バー)42、ポインタ(矢印)43などが表示される。
上記画像表示領域41は、上記表示器17に表示される文書検索画面40としての表示ウインドウの略中央の領域である。上記画像表示領域41には、ユーザが操作に応じて文書を構成する1または複数ページの画像がページ単位で表示される。
上記文書マップ42は、上記文書検索画面40の右端の領域に表示される。上記文書マップ42では、当該文書管理装置1で管理している各文書を示すバー(線)を時系列順に積み重ねて表示している。これは、当該文書管理装置1で管理している各文書が積み重なった状態を示している。図3に示す文書マップ42では、最上部のバーが最新の文書時刻を有する文書(最も新しい文書)を示し、最下部のバーが最古の文書時刻を有する文書(最も古い文書)を示している。つまり、図3に示す文書マップ42において、積み重ねられている各バーは、上側であればあるほど、新しい文書を示しており、下側であればあるほど、古い文書を示している。尚、この文書マップ42は表示器17の解像度の関係で最新の640文書に関する情報しか表示できない。しかし、文書管理装置1は文書マップ42の表示数より多い分の文書の管理が可能である。
上記ポインタ43は、上記文書検索画面40において上記文書マップ42に隣接する領域に表示される。上記ポインタ43では、上記画像表示領域41に表示している画像が属する文書を示すバーの文書マップ42上における位置を示している。つまり、上記ポインタ43は、文書マップ42上における表示中の文書を示すバーの位置を示している。
また、上記文書マップ42において、各文書に対応する各バーは、各文書に対応づけられている色により表示される。上記文書マップ42に表示される各文書に対応する各バーの色は、例えば、文書を構成するデータのファイルが保存されているフォルダごとに設定される。この場合、同一フォルダにデータが保存されている文書は、同じ色で表示され、異なるフォルダにデータが保存されている文書は、異なる色で表示される。これにより、ユーザは、上記文書マップ42に表示されている色によって、各文書が保存されているフォルダを直感的に認識することができる。なお、上記文書マップ42に表示される各文書に対応するバーの色は、文書としてのファイルの拡張子あるいは文書を開くためのアプリケーションごとに設定するようにしても良い。
次に、上記文書検索画面40の画像表示領域41に表示する画像の切り替えについて説明する。
図4は、上記文書管理装置1で管理する文書と上記画像表示領域41に表示する画像との関係を示す図である。
上記文書管理装置1で管理する各文書は、図4に示すように、1ページあるいは複数のページからなっている。また、図3に示すような文書検索画面40の画像表示領域41に表示する画像は、上記マウス19あるいはキーボード21への入力に応じて切り替えられるようになっている。上記画像表示領域41に表示する画像の切換としては、文書の切り換えとページの切り換えとがある。
上記文書管理装置1では、図4に示すように、複数の文書を文書の作成時刻あるいは更新時刻などの文書時刻に基づいて時系列順に管理する。このような各文書の順序は、上記文書マップ42に積み重ねて表示する各文書に対応するバーの表示順にも反映される。従って、上記文書マップ42には、図3に示すように、各文書に対応するバーが時系列順に積み重ねて表示される。
さらに、上記文書管理装置1では、図4に示すように、各文書における複数のページをページ順に管理する。
上記文書管理装置1では、マウス19あるいはキーボード21への縦方向(図3の上下方向)の操作に応じて、上記文書検索画面40において表示する文書を切り換える。また、上記文書管理装置1では、マウス19あるいはキーボード21への横方向(図3の左右方向)の操作に応じて、上記文書検索画面40において表示するページを切り換える。
すなわち、ユーザがマウス19やキーボード21などにより縦方向の操作を行った場合、上記文書管理装置1は、上記文書検索画面40の画像表示領域41に表示する文書を切り換える。この結果、上記文書検索画面40の画像表示領域41には、ユーザによる縦方向の操作に応じて切り換えた文書の代表画像(例えば、当該文書の1ページ目の画像)が表示される。また、ユーザがマウス19やキーボード21などにより横方向の操作を行った場合、上記文書管理装置1は、上記文書検索画面40の画像表示領域41に表示するページを切り換える。この結果、上記文書検索画面40の画像表示領域41には、ユーザによる横方向の操作に応じて切り換えられたページの画像が表示される。
まず、上記文書検索画面40の画像表示領域41に表示する画像を文書単位で切り換える場合について説明する。
文書の切り替えは、ユーザがマウス19あるいはキーボード21などの入力デバイスにより文書の切り換えを指示することにより行われる。ここでは、上述したように、上記画像表示領域41に表示する画像としての文書は、縦方向(上下方向)の操作に応じて切り換えられるものとする。たとえば、キーボード21の上下のカーソルキー(上キー及び下キー)への入力、あるいは、マウス19などのポインティングデバイスによる縦方向の操作に応じて、文書が切り換えられる。また、本実施の形態では、縦方向の操作として前後方向に回転するマウス19のホイール34の回転量に応じて、文書を切り換えるものについて説明する。マウス19のホイール34による文書に切り替え処理については後で詳細に説明する。
上記のような操作によって文書が切り換えられた場合、上記文書検索画面40の画像表示領域41には、当該文書の代表画像としての1ページ目の画像が表示される。つまり、マウス19あるいはキーボード21などにより文書を切り換えられるごとに、上記画像表示領域41には、各文書の1ページ目の画像が順次表示される。なお、各文書の代表画像は、当該文書の各ページから特定のページを代表画像として設定するようにしても良い。
すなわち、上記画像表示領域41に表示する文書の代表画像(1ページ目の画像)を切り換える場合、ユーザは、マウス19あるいはキーボード21などの入力デバイスにより文書の切り換えを指示する。すると、上記文書管理装置1は、上記画像表示領域41に表示する文書のページ目の画像を各文書の時系列順に順次切り換える。
次に、上記文書検索画面40の画像表示領域41に表示する画像をページ単位で切り換える場合について説明する。
ページの切り替えは、ユーザがマウス19あるいはキーボード21などの入力デバイスによりページの切り換えを指示することにより行われる。ここでは、上述したように、上記画像表示領域41に表示する画像としてのページは、横方向の操作に応じて切り換えられるものとする。たとえば、キーボードの左右カーソルキー(右キー及び左キー)への入力などに応じてページが切り替えられる。
上記のような操作によってページが切り換えられるごとに、上記文書検索画面40の画像表示領域41には、表示中の文書を構成する各ページの画像が順次表示される。すなわち、特定の文書における特定のページを上記画像表示領域41に表示させる場合、ユーザは、まず、上述した文書の切り換えによって上記画像表示領域41に所望の文書の1ページの画像を表示させる。このような表示状態において、当該ユーザは、マウス19あるいはキーボード21などによりページの切り換えを指示する。すると、上記文書管理装置1は、表示中の文書を構成する各ページの画像をページ順に上記画像表示領域41に順次表示する。
次に、上記のように構成される文書管理装置1において文書を管理するための各種のデータテーブル23〜26について説明する。
上記文書管理装置1では、管理対象の各文書を構成するデータがファイルとして上記HDD15などに記憶される。上記HDD15に記憶された文書を構成するデータのファイルは、上記第1のファイル管理テーブル23及び第2のファイル管理テーブル24により管理される。また、上記HDD15に記憶されたファイルに対応する文書の管理情報は、上記文書管理テーブル25により管理される。また、上記文書検索画面40の文書マップ42において各文書を示すバーの色については、上記色管理テーブル26により管理される。
まず、上記第1のファイル管理テーブル23及び第2のファイル管理テーブル24について説明する。
図5は、上記第1のファイル管理テーブル23の構成例を示す図である。また、図6は、上記第2のファイル管理テーブル24の構成例を示す図である。
上記第1のファイル管理テーブル23および第2のファイル管理テーブル24は、文書管理装置1により管理する各文書としての各ファイルに関する管理情報を記憶するテーブルである。
図5及び図6に示すように、上記第1のファイル管理テーブル23および第2のファイル管理テーブル24では、各ファイルの管理情報として、パス、サイズ、作成時刻、更新時刻、アクセス時刻などを格納するように構成されている。
上記パスとしては、当該ファイルが存在するドライブ名及びフォルダ名を示す情報とともに、当該ファイルのファイル名を示す情報が記憶される。上記サイズとしては、当該ファイルのデータサイズを記憶される。上記作成時刻としては、当該ファイルを作成した日時が記憶される。上記更新時刻としては、当該ファイルを更新した日時が記憶される。上記アクセス時刻としては、当該ファイルに一番最後にアクセスした日時が記憶される。
また、上記第1のファイル管理テーブル23では、過去の時点における各ファイルの管理情報が記憶されている。ここで、過去の時点とは、たとえば、前回、当該文書管理装置1を起動させた時点である。これに対して、上記第2のファイル管理テーブル24では、現在のファイルの一覧を示している。従って、上記第2のファイル管理テーブル24は、ファイルの更新および追加に応じて随時更新される。
たとえば、当該文書管理装置1が起動する際、その時点での第2のファイル管理テーブル24の情報が第1のファイル管理テーブルとして保存され、新たな第2のファイル管理テーブル24が作成(更新)される。この第2のファイル管理テーブル24には、新たに追加されたファイルおよび更新されたファイルに関する管理情報が記憶される。言い換えると、前回の起動時のファイルと今回の起動時のファイルとの差異は、上記第1のファイル管理テーブル23と上記第2のファイル管理テーブル24との差分として現れる。本実施の形態では、ファイルの更新状況(新規登録あるいは更新)は、上記第1のファイル管理テーブル23と上記第2のファイル管理テーブル24との差分により判断するようになっている。
ここで、ファイルの新規登録の例として、上記文書管理装置1が上記入出力インターフェース14を介して複数ページの画像からなる文書を取得した場合を想定する。この場合、上記入出力インターフェース14を介して取得した文書のデータは、新規登録のファイルとして上記HDD15に記憶される。この際、上記第2のファイル管理テーブル24には、当該ファイルに関する管理情報を格納するフィールドが追加され、新規登録のファイルの管理情報として、パス、サイズ、作成時刻、更新時刻、アクセス時刻などが記憶される。なお、この場合、上記第1のファイル管理テーブル23の情報は、変更されずに保持される。
また、ファイルの更新の例として、上記第2のファイル管理テーブル24に管理情報が存在するファイルを更新した場合を想定する。この場合、更新されたファイルは、上記HDD15内の既存のファイルに上書き保存される。この際、上記第2のファイル管理テーブル24における当該ファイルの管理情報は、サイズ、更新時刻、アクセス時刻などの情報が更新したファイルに基づいて書き換えられる。なお、この場合も、上記第1のファイル管理テーブル23の情報は、変更されずに保持される。
次に、上記文書管理テーブル25について説明する。
図7、図8及び図9は、文書管理テーブル25の構成例を示す図である。
文書管理テーブル25は、上記第1ファイル管理テーブル23により管理されるファイルを文書として管理するためのテーブルである。
上記文書管理テーブル25には、図7に示すように、文書に関する管理情報として、順序、文書ID、状態、ページ数、文書時刻、ファイル名、色ID、ファイル形式、アクセス時刻、印刷時刻、表示回数、更新回数、カラー印刷回数、モノクロ印刷回数などが記憶されている。なお、図8及び図9では、上記文書管理テーブル25におけるファイル形式、アクセス時刻、印刷時刻、表示回数、更新回数、カラー印刷回数、モノクロ印刷回数などを省略した状態で図示している。また、上記文書管理テーブル25は文書管理手段に相当している。
上記順序としては、各文書の表示順位を示す情報が記憶される。上述のように、各文書は、図3に示すような文書検索画面40において、文書時刻に基づく時系列順に表示される。従って、上記文書管理テーブル25では、文書時刻が新しい順に各文書の順序を管理する。
上記文書IDとしては、各文書を識別するための各文書に与えられたユニークなID情報が記憶される。
上記状態としては、各文書の処理状態を示す情報が記憶される。たとえば、上記状態としては、「更新」状態であることを示す情報、あるいは、「完了」状態であることを示す情報が記憶される。「完了」は、当該文書の更新(更新あるいは新規登録)が完了している状態であることを示す。「更新」は、当該文書が更新(更新あるいは新規登録)待ちの状態であることを示す。
上記ページ数としては、当該文書のページ数を示す情報が記憶される。上記ページ数は、当該文書の状態が「完了」となった際に確定される。
上記文書時刻としては、各文書の作成時刻あるいは更新時刻が記憶される。たとえば、上記文書時刻としては、上記第1のファイル管理テーブル23において管理されている当該文書に対応するファイルの更新時刻が記憶される。
上記ファイル名としては、当該文書に対応するファイルを示す情報が記憶される。たとえば、上記ファイル名としては、各文書に対応するファイルについての、ドライブ名、フォルダ名及びファイル名が記憶される。
上記色IDとしては、各文書を示す情報を表示するための色を示す情報が記憶される。また、上記色IDとは、色を識別するための各色に与えられたユニークなID情報である。なお、上記色IDに対応する実際の色を示す情報は、上記色管理テーブル26により示される。
上記ファイル形式としては、当該文書に対応するファイルのデータ形式を示す情報が記憶される。上記ファイル形式は、ファイルの拡張子などを示す情報である。このファイル形式によりファイルのデータ形式、あるいは、当該ファイルが対応するアプリケーションプログラムなどが判断できるようになっている。
上記アクセス時刻としては、当該文書に対応するファイルに一番最後にアクセスした時刻が記憶される。上記印刷時刻としては、当該文書を一番最後に印刷した時刻が記憶される。また、当該文書の印刷が一度も行われていない場合、上記印刷時刻には、何も記憶されないため、空欄となる。上記表示回数は、当該文書を表示した回数が記憶される。上記更新回数は、当該文書が更新された回数が記憶される。上記カラー印刷回数は、当該文書をカラーで印刷した回数が記憶される。上記モノクロ印刷回数は、当該文書をモノクロで印刷した回数が記憶される。
また、上記文書管理テーブル25は、後述する文書管理情報の登録処理により更新される。たとえば、文書管理テーブル25では、9つの文書が管理されている。この状態において、文書ID「1008」の文書が更新され、文書ID「1010」の文書と文書ID「1011」の文書とが新たに追加されたものとする。この場合、後述する文書管理情報の登録処理では、図7に示す文書管理テーブル25には、状態を「更新」と設定した3つの文書(文書ID「1008」、文書ID「1010」および文書ID「1011」)が登録される。この場合、図8に示すような文書管理テーブル25が作成される。
また、図8に示す文書管理テーブル25では、文書ID「1008」、文書ID「1010」、文書ID「1011」の3つの文書の状態が「更新」として記憶されている。図8に示すように、上記文書管理テーブル25において状態が「更新」と設定されている文書については、順次、後述するイメージ生成処理が行われる。つまり、イメージ生成処理による処理が完了した文書は、状態が「完了」に書換られる。従って、文書ID「1008」、文書ID「1010」、文書ID「1011」の3つの文書のイメージ生成処理が完了すると、図8に示す文書管理テーブル25は、図9に示す文書管理テーブル25に書換られる。
なお、各文書のページ数は、後述するイメージ生成処理により生成されたイメージの数により確定するものとする。このため、上記文書管理テーブル25では、図8に示すように、状態が「更新」となっている各文書のページ数が空欄となっている。したがって、状態が「更新」から「完了」に変更された文書については、図9に示すように、後述するイメージ生成処理により生成されたイメージの数がページ数として記憶される。
次に、上記色管理テーブル26について説明する。
図10は、色管理テーブル26の構成例を示す図である。
上記色管理テーブル26は、色ID、色(実際の色を示す情報)、および、フォルダを関連づけているテーブルである。上記のように、上記文書管理テーブル25では、各文書に対応づけられている色を色IDで示している。従って、各文書が対応する色は、上記文書管理テーブル25の色IDと上記色管理テーブル26の色とにより判断される。なお、各文書に対応づけられている色とは、上記文書検索画面40の文書マップ42に表示する各文書に対応するバーの色である。
また、上述したように、本実施の形態では、上記文書検索画面40の文書マップ42に表示される各文書に対応するバーの色がフォルダごとに設定されるものとしている。従って、上記色管理テーブル26では、図10に示すように、各フォルダに対応する色IDと色とを示している。なお、上記文書マップ42に表示される各文書に対応するバーの色をファイルの拡張子あるいは文書を開くためのアプリケーションごとに設定する場合、上記色管理テーブル26では、各拡張子あるいはアプリケーションに対応する色IDと色とが記憶される。
次に、上記文書管理装置1における文書管理情報の登録処理について説明する。
図11は、文書管理装置1における文書管理情報の登録処理を説明するためのフローチャートである。
まず、上記文書管理装置1が起動する場合、つまり、上記文書管理装置1としてのPCが文書管理用プログラム27を起動する場合、上記CPU11は、まず、前回のファイル情報として、上記HDD15内の上記第1のファイル管理テーブル23を読み出す(ステップS101)。上記第1のファイル管理テーブル23を読み出すと、上記CPU11は、現在のファイル情報として、上記HDD15内の上記第2のファイル管理テーブル24を読み出す(ステップS102)。
上記第1のファイル管理テーブル23と上記第2のファイル管理テーブル24とを読み出すと、上記CPU11は、上記第1のファイル管理テーブル23に格納されている全てのファイルの管理情報(前回のファイル情報)と上記第2のファイル管理テーブル24に格納されている全てのファイルの管理情報(現在のファイル情報)との差分を検出する差分ファイルの検出処理を行う(ステップS103)。この差分ファイルの検出処理により検出された差分ファイルを示す情報は、たとえば、RAM12などに一時的に保存される。
上記差分ファイルの検出処理は、前回のファイル情報の作成時から現在の間に、更新されたファイル、あるいは、新規に追加されたファイルを抽出する処理である。なお、アクセス時刻については、本実施の形態では、差分ファイルとして検出する対象としないものとする。
すなわち、前回のファイル情報に存在せずに現在のファイル情報に存在するファイル、つまり、上記第2のファイル管理テーブル24にのみ存在するファイルは、新規に追加されたファイルであると判断する。
また、現在のファイル情報における更新時刻と前回のファイル情報における更新時刻とが異なるファイル、つまり、上記第1のファイル管理テーブル23と上記第2のファイル管理テーブル24とで更新時刻が異なるファイルは、更新されたファイルであると判断する。
なお、現在のファイル情報に存在せずに前回のファイル情報に存在するファイル、つまり、上記第1のファイル管理テーブル23にのみ存在するファイルは、削除されたファイルであると判断する。
たとえば、図5に示す第1のファイル管理テーブル23と図6に示す第2のファイル管理テーブル24とによる差分ファイルの検出処理では、ファイル名が「file8.txt」、「file10.doc」、「filel1.xls」の3つのファイルが差分ファイルとして検出される。
この場合、パスが「C:¥folder2¥file8.txt」のファイル(ファイル名「file8.txt」)は、更新時刻が異なっている。したがって、ファイル名「file8.txt」のファイルは、更新されたファイルであると判断する。
また、パスが「C:¥folder3¥file10.doc」のファイル(ファイル名「file10.doc」)とパスが「C:¥folder4¥file11.xls」のファイル(ファイル名「filel1.xls」とは、第2のファイル管理テーブル24のみに存在する。従って、ファイル名「file10.doc」のファイルとファイル名「filel1.xls」のファイルとは、新規に追加されたファイルであると判断する。
上記のような差分ファイルの検出処理により差分ファイルが検出された場合(ステップS104、YES)、上記CPU11は、検出された差分ファイルの管理情報を順次読み出し、上記文書管理テーブル25の更新処理を行う(ステップS105〜S112)。この文書管理テーブル25の更新処理は、上記差分ファイルの検出処理により検出された全ての差分ファイルに対する処理が完了するまで繰り返し実行される。
すなわち、上記差分ファイルの検出処理により検出された差分ファイルがある場合(ステップS104、YES)、上記CPU11は、上記差分ファイルの検出処理により検出された差分ファイルの管理情報を1つ読み出す(ステップS105)。1つの差分ファイルを読み出すと、上記CPU11は、当該差分ファイルが更新されたファイル(更新時刻が変更されたファイル)であるか、新規に追加するファイルであるかを判断する(ステップS106)。
この判断により読み出した差分ファイルが更新されたファイルであると判断した場合(ステップS106、YES)、上記CPU11は、上記文書管理テーブル25において当該ファイルに対応する文書の管理情報を更新する処理を行う(ステップS107)。
また、上記判断により読み出した差分ファイルが更新されたファイルでないと判断した場合、つまり、当該差分ファイルが新規に追加するファイルであると判断した場合(ステップS106、NO)、上記CPU11は、当該差分ファイルが新規に作成されたフォルダ(新規フォルダ)に記憶されたファイルであるであるか否かを判断する(ステップS108)。この判断では、当該ファイルが記憶されているフォルダが上記色管理テーブル26により色が管理されているフォルダであるか否かにより新規フォルダであるか否かを判断する。つまり、上記色管理テーブル26において色が設定されているフォルダは、既存のフォルダであるものと判断する。
例えば、パスが「C:¥folder3¥file10.doc」のファイルについては、図10に示す色管理テーブルにおいて、「C:¥folder3」のフォルダには、既に色が割り当てられている。この場合、「C:¥folder3」のフォルダは、新規フォルダでないと判断する。これに対して、パスが「C:¥folder4¥file11.xls」のファイルについては、図10に示す色管理テーブルにおいて、「C:¥folder4」のフォルダには、色が割り当てられていない。この場合、「C:¥folder4」のフォルダは、新規のフォルダであると判断する。
上記判断により新規フォルダであると判断した場合(ステップS108、YES)、上記CPU11は、当該新規フォルダに割り当てる色を生成する(ステップS109)。たとえば、新規フォルダには、他のフォルダに割り当てられていない新しい色を割り当てるものとする。この生成した色には、ユニークな色IDが割り当てられる。当該新規フォルダに割り当てる色を生成すると、上記CPU11は、当該新規フォルダに対する色情報として、新規フォルダに色とその色の色IDとを対応づけた色情報を上記色管理テーブル26に追加する(ステップS110)。
当該差分ファイルが記憶されている新規フォルダに対する色情報を追加すると、上記CPU11は、当該差分ファイルに対応する文書の管理情報を上記文書管理テーブル25に追加する新規文書の追加処理を行う(ステップS112)。
また、上記判断により新規フォルダでないと判断した場合(ステップS108、NO)、上記CPU11は、上記色管理テーブル26により当該ファイルが記憶されているフォルダに割り当てる色IDを取得する(ステップS111)。この場合、上記CPU11は、当該差分ファイルに対応する文書の管理情報を上記文書管理テーブル25に追加する新規文書の追加処理を行う(ステップS112)。
また、上記ステップS112の新規文書の追加処理では、上記第2のファイル管理テーブル24と上記色管理テーブル26とを参照することにより、新たに追加されたファイルに対応する文書の管理情報を生成する。
たとえば、文書の管理情報における文書時刻には、当該差分ファイルの更新時刻が用いられる。文書の管理情報におけるファイル名には、当該差分ファイルのパスが用いられる。文書の管理情報における文書IDは、既存の文書と識別するため、新たに生成されるユニークな情報が用いられる。文書の管理情報における色IDは、当該差分ファイルが記憶されているフォルダに対応づけられている色の色IDが用いられる。ただし、文書の管理情報におけるページ数は空欄とされ、文書の管理情報における状態が「更新」とされる。これは、後述するイメージ生成処理によって当該ファイルからイメージデータを生成する際に、文書の管理情報におけるページ数を確定させるためである。
さらに、上記ステップS112において、上記文書管理テーブル25に新規の文書の管理情報を追加すると、上記CPU11は、管理対象となっている文書(管理文書)の量をチェックする管理文書のチェック処理を行う(ステップS120)。上記管理文書とは、上記文書管理テーブル25に管理情報が記憶されている文書である。上記管理文書のチェック処理では、管理文書の量が上限に近づいているか否かをチェックする。さらには、上記管理文書のチェック処理では、管理文書が管理文書の上限に応じて予め設定されている所定量以上になった場合、特定の文書の管理情報を削除する処理を行う。なお、上記管理文書のチェック処理については、後で図18〜図22を参照して詳細に説明する。
上記差分ファイルの検出処理により差分ファイルが検出されなかった場合、あるいは、上記差分ファイルの検出処理により検出した全ての差分ファイルに対する処理が完了した場合(ステップS104、NO)、上記CPU11は、今回の起動時のファイル情報として現在の第2のファイル管理テーブル24に格納されている情報を、上記第1のファイル管理テーブル23に記憶する(ステップS113)。従って、上記第1のファイル管理テーブル23には、当該差分ファイルの検出処理を行った際(今回の起動時)のファイル情報が記憶される。これにより、次回の起動時に、当該第1のファイル管理テーブル23に格納されている情報が前回のファイル情報として用いられる。
上記のような処理により、上記文書管理テーブル25には、更新されたファイルに対応する文書の管理情報、および、新たに追加されたファイルに対する文書の管理情報が状態を「更新」として登録される。なお、状態が「更新」の文書は、後述する文書のイメージ生成処理により状態が「完了」となり、ページ数が確定する。
次に、文書のイメージ生成処理について説明する。
上記文書管理情報の登録処理では、上記文書管理テーブル25に更新されたファイルおよび新規登録されたファイルに対応する文書の管理情報が「更新」状態として登録される。このような「更新」の状態のファイルは、表示用のイメージが生成されていないことを示している。このため、「状態」が「更新」となっている文書については、表示用のイメージを生成する必要がある。このような文書の表示用のイメージを生成する処理をイメージ生成処理と呼ぶこととする。
図12は、文書管理装置1におけるイメージ生成処理を説明するためのフローチャートである。
すなわち、上記のような文書管理情報の登録処理が完了すると、上記CPU11は、表示用のイメージを生成するイメージ生成処理を行う。上記イメージ生成処理が起動すると、CPU11は、上記文書管理テーブル25から全ての文書の管理情報を読込む(ステップS201)。上記文書管理テーブル25から文書の管理情報を読込むと、上記CPU11は、各文書の管理情報における文書時刻に基づいて全ての文書の管理情報を整列する(ステップS202)。これにより、上記文書管理テーブル25は、全ての文書の管理情報が文書時刻順(時系列順)に並び替えられた状態となる。例えば、図8に示す例では、最新の3つの文書が「更新」の状態となっている。
上記文書管理テーブル25における文書の管理情報を文書時刻に基づいて整列させると、上記CPU11は、イメージ生成処理が施されていない文書(未処理の文書)が存在するか否かを判断する(ステップS203)。この判断により未処理の文書が存在すると判断すると、上記CPU11は、未処理の文書の管理情報を1文書ごとに読み出す(ステップS204)。この時、上記CPU11は、時系列の新しい文書から読み出している。
未処理の1つの文書の管理情報を読み出すと、上記CPU11は、読み出した文書の管理情報における「状態」が「更新」であるか否かを判断する(ステップS205)。この判断により「状態」が「更新」であると判断した場合(ステップS205、YES)、上記CPU11は、当該文書の表示用のイメージを生成する処理を行う(ステップS206)。
なお、このイメージ生成処理において、当該文書の表示用のイメージとしては、文書を構成する各ページのビットマップイメージを生成するものとする。また、本実施の形態では、当該文書の表示用のイメージデータは、プリント用のイメージデータとして作成されるものとする。各文書のデータは、テキストデータ、あるいは、画像データなどの種々の形式のデータで形成される。
上記文書管理装置1では、種々の形式のデータからなるファイルを文書として管理する。上記文書管理装置1では、文書を構成する各ページの画像で表示器17に表示する必要がある。このため、上記文書管理装置1では、表示器17に表示する文書の各ページの画像として、文書に対応するファイルの各ページのデータからプリント用のイメージデータを生成する。通常、種々のアプリケーションプログラムで使用される種々の形式のデータは、当該アプリケーションプログラムにおいてプリント用のイメージが作成されるようになっている。例えば、文書がテキストデータである場合、当該文書の表示用のイメージは、たとえば、ワードプロセッサのアプリケーションプログラムによりプリント用のイメージとして生成される。
このようなイメージ生成処理により表示用のイメージデータを生成すると、上記CPU11は、当該文書を構成する各ページの画像(各ページの表示用のイメージデータ)を、それぞれイメージデータのファイルとしてHDD15に保存する(ステップS207)。これにより、当該文書のページ数分のイメージデータのファイルがHDD15に保存される。当該文書の各ページのイメージデータのファイルをHDD15に保存すると、上記CPU11は、上記文書管理テーブル25の当該文書の管理情報とおける「状態」を「完了」に変更する(ステップ208)。さらに、上記CPU11は、イメージデータとして生成したファイル数からページ数を特定し、文書管理テーブル25における当該文書の管理情報としてページ数を設定する(ステップS209)。
また、上記未処理の文書がなった場合、つまり、上記文書管理テーブル25における全ての文書の「状態」が「完了」となった場合(ステップS203、NO)、上記CPU11は、イメージ生成処理を終了する。
上記のように、本実施の形態では、各文書の表示用のイメージデータは、当該文書の各ページごとに1ファイルとして生成されるものとする。また、各文書の表示用のイメージデータは、TIF、PDFなどどのような形式でも良い。本実施の形態では、JPEG形式が用いられる。
ただし、各ページのイメージとしての表示用のイメージデータの各ファイルは、文書IDとページ番号からファイル名が特定できるものとする。たとえば、表示用のイメージデータのファイルは、それぞれ「文書ID−ページ番号.jpg」というファイル名で保存されるものとする。
例えば、図8に示す文書管理テーブル25において「C:¥folder4¥file11.xls」の文書が3ページの画像により構成されるものとする。この場合、「C:¥folder4¥file11.xls」文書についての表示用のイメージ生成処理では、3ページの表示用のイメージデータ(3つのJPEG形式の画像データのファイル)が生成される。
また、「C:¥folder4¥file11.xls」の文書は、図8に示すように、文書IDが「1011」である。このため、「C:¥folder4¥file11.xls」の文書の表示用のイメージデータとしては、「1011−001.jpg」、「1011−002.jpg」、および、「1011−003.jpg」というファイル名の3つのファイルが生成される。
この場合、図8に示す文書管理テーブル25における文書IDが「1011」の文書の管理情報は、図9に示すように、「状態」が「完了」、「ページ数」が「3」に設定される。なお、図9は、図8に示す状態の文書管理テーブル25に対する上記イメージ生成処理が完了した場合の文書管理テーブル25の例を表すものである。
なお、上記イメージ生成処理は、他の処理と並行して実行するようにしても良い。つまり、上記イメージ生成処理は、他の処理のバックグラウンドで実行するようにしても良い。たとえば、「状態」が「更新」となっている文書が多い場合、あるいは、「状態」が「更新」となっている文書のページ数が多い場合、上記イメージ生成処理は、処理に時間がかかる可能性がある。したがって、上記イメージ生成処理の実行中であっても、上記CPU11は、後述するような文書検索画面40の表示処理などを行うようにするようにしても良い。
次に、上記文書検索画面(文書検索用の表示ウインドウ)40を表示する際の表示処理について説明する。
図13は、上記文書検索画面40の表示処理を説明するためのフローチャートである。
まず、上記文書検索画面40を表示(起動)する場合、上記CPU11は、まず、文書管理テーブル25に格納されている全ての文書の管理情報を読込む(ステップS301)。上記文書管理テーブル25に格納されている全ての文書の管理情報を読込むと、上記CPU11は、読み込んだ全ての文書の管理情報を文書時刻の新しい順(時系列順)に整列させる(ステップS302)。
全ての文書の管理情報を時系列順に整列させると、上記CPU11は、たとえば、上記RAM12上に現在表示している文書を示す情報を格納する現在文書(表示文書)の格納領域を確保する。現在文書の格納領域を確保すると、上記CPU11は、現在文書の格納領域に最も新しい文書を示す情報を設定する(ステップS303)。ここで、上記現在文書の格納領域には、現在文書を示す情報として、上記文書管理テーブル25において文書の管理情報として格納されている「順序」が設定されるものとする。言い換えると、上記CPU11は、各文書に与えられた「順序」により、現在表示している文書(現在文書)を示すようになっている。
さらに、上記CPU11は、たとえば、上記RAM12上に現在表示している文書のページ数を示す情報を格納する現在ページ(表示ページ)の格納領域を確保する。現在ページの格納領域を確保すると、上記CPU11は、現在ページの格納領域に文書の代表ページ(本実施の形態では1ページ目)を示す情報を設定する(ステップS304)。ここで、上記現在ページの格納領域には、現在ページを示す情報としてページ数が設定されるものとする。
すなわち、上記CPU11は、初期表示の画像として、最も新しい文書の代表ページ(1ページ目)を表示する。このため、上記CPU11は、現在文書を「1」と設定し、現在ページを「1」と設定する。現在文書を「1」と設定し、かつ、現在ページを「1」と設定すると、上記CPU11は、当該ページ(順序が「1」の文書における「1」ページ目の画像)の表示用のイメージデータのファイルを取得する(ステップS305)。
このイメージの取得処理では、上記文書管理テーブル25を参照して表示すべきページのイメージデータのファイルが特定される。すなわち、上記CPU11は、上記文書管理テーブル25を参照することにより、現在文書として設定されている「順序」(この場合は「1」)に対応する文書IDを取得する。現在文書の文書IDを取得すると、上記CPU11は、現在ページとして設定されている「ページ番号」(この場合は「1」)により現在文書の文書IDと当該ページ番号とからなるイメージデータのファイルを特定する。
たとえば、図9に示す文書管理テーブル25の例では、「順序」が「1」の文書IDは「1011」である。この場合、上記文書ID「1011」の1ページ目のイメージファイルは、「1011−001.jpg」という名前で保存されている。従って、現在文書が「1」で、現在ページが「1」に設定されている場合、上記CPU11は、図9に示す文書管理テーブル25を参照すると、「1011−001.jpg」をイメージデータのファイルとして特定する。
上記のようなイメージ取得処理によりイメージデータのファイルを取得すると、上記CPU11は、当該ファイルのイメージデータを上記文書検索画面40の画像表示領域41に表示する(ステップS306)。上記画像表示領域41に取得したファイルのイメージデータを表示すると、上記CPU11は、全ての文書の順序(本実施の形態では、各文書の文書時刻の順番)に基づいて積み重ねて表示する文書マップ42を生成する文書マップ生成処理を行う(ステップS307)。この文書マップ生成処理については、後で詳細に説明する。
上記文書マップ生成処理により文書マップ42を生成すると、上記CPU11は、生成した文書マップ42を上記文書検索画面40における所定の表示領域に表示する(ステップS308)。上記文書検索画面40に文書マップ42を表示すると、上記CPU11は、当該文書マップ42における現在文書の位置を特定する(ステップS309)。現在文書の位置を特定すると、上記CPU11は、上記文書マップ42上における現在文書の位置を示すポインタ43を表示する(ステップS310)。
上記のような文書検索画面の表示処理により、上記表示器17には、表示ウインドウに文書検索画面40としての初期画面が表示される。
次に、上記文書マップ生成処理について説明する。
図14は、文書マップ生成処理を説明するためのフローチャートである。
上記文書マップ42の生成処理を開始すると、上記CPU11は、上記文書検索画面40において文書マップ42を表示するための表示領域を確保する(ステップS401)。上記文書マップ42の表示領域は、予め設定されているものとする。また、上記ステップS401において、上記CPU11は、確保した文書マップ42の表示領域を、白色などの初期値としての色で表示するものとする。
たとえば、上記文書マップ42の表示領域は、図3に示すように、上記文書検索画面40の右端の幅20ピクセル、高さ640ピクセルの大きさの領域として設定される。なお、ここでは、文書マップ42の表示領域は、図3に示すように、座標値(X,Y)が、(0、0)、(20、0)、(0、640)および(20、640)の4点で示される矩形の領域である場合を想定して説明するものとする。なお、本実施の形態では、図3に示すような文書検索画面において、Y方向を縦方向と定義し、X方向を横方向と定義するものとする。
上記文書検索画面40における文書マップ42の表示領域を確保すると、上記CPU11は、描画を開始する初期座標値を設定する(ステップS402)。ここでは、初期座標値は、上記文書マップ42の表示領域の最上端として、Y座標を「0」(Y=0)に設定するものとする。
上記初期座標値を設定すると、上記CPU11は、上記文書管理テーブル25から「順序」の小さい順に文書の管理情報を読み出す。すなわち、上記CPU11は、当該文書マップ42の表示領域にバーを描画していない文書(未描画の文書)が上記文書管理テーブル25に存在するか否かを判断する。この判断により上記文書管理テーブル25に未描画の文書があると判断した場合(ステップS403)、上記CPU11は、未描画の文書のうち最も「順序」の小さい文書の管理情報を読み出す(ステップ404)。
文書の管理情報を読み出すと、上記CPU11は、読み出した文書に割り当てられている色IDを特定する(ステップ405)。当該文書の色IDを特定すると、上記CPU11は、上記色管理テーブル26を参照して、当該文書の色IDに対応する実際の色を確定する(ステップS406)。これにより、確定した色が上記文書マップ42において当該文書を示すバー(線)を描画する色となる。
当該文書を示すバーを描画する色を判断すると、上記CPU11は、上記文書マップ42の表示領域における現在の座標値に、当該文書を示すバー(線)を確定した色で描く(ステップS407)。ここで、各文書を示すバーは、Y方向に1ピクセル分の幅(高さ)を有する線であるものとする。この場合、最初の文書については、上記文書マップ42の表示領域におけるYの初期座標値((0、Y)から(20、Y))に1ピクセル分の幅(高さ)を有するバーを描く。
当該文書を示すバーを描くと、上記CPU11は、「Y=Y+1」とすることにより、Y方向の座標値を1ピクセル分増やす(ステップ408)。Y方向の座標値を1ピクセル分増やすと、上記CPU11は、Y方向の座標値が文書マップ42の表示領域を超えたか否かを判断する。この判断によりY方向の座標値が文書マップ42の表示領域を超えたと判断した場合(ステップS409、YES)、上記CPU11は、文書マップ42の生成処理を終了する。
また、上記判断によりY方向の座標値の表示領域が超えていないと判断した場合(ステップS409、NO)、上記CPU11は、上記ステップS403に戻る。これにより、上記CPU11は、文書マップ42の表示領域に未描画の文書がなくなるまで、上記ステップS403〜S409を繰り返し実行する。すなわち、上記ステップS403〜S409の処理は、上記文書管理テーブル25により管理されている全ての文書について繰り返し実行される。
上記のような処理により、上記文書管理テーブル25により管理されている各文書の「順序」(各文書の文書時刻などに基づく「順序」)で、各文書に対応する色で表示される各文書を示すバーが文書検索画面40における縦方向(Y方向)に積み重ねて表示される文書マップ42が生成される。
次に、文書検索処理について説明する。
図15、図16及び図17は、文書検索処理を説明するためのフローチャートである。
まず、上述した文書検索画面の表示処理により、上記表示器17には、最も文書時刻が新しい文書の1ページ目の画像を表示した文書検索画面40を表示しているものとする(ステップS501)。このステップS501の処理は、図13と同様であるので、説明及びサブフローのフローチャートを省略する。
この状態において、上記CPU11は、上記マウス19あるいは上記キーボード21による利用者からの入力を待つ(ステップS502)。この状態において、上記CPU11は、上記マウス19あるいは上記キーボード21への入力の有無を検知している。また、上記マウス19のホイール34への入力は、所定時間内におけるホイール34の回転量が変動量として入力される。上記キーボード21の各キーあるいは上記マウス19の左右ボタン32、33への入力は、どのキーが入力されたかが検知される。
上記マウス19あるいは上記キーボード21への入力を検知すると(ステップS502、YES)、上記CPU11は、入力された指示内容が終了の指示であるか否かを判断する(ステップS503)。この判断により入力された指示内容が終了の指示であると判断した場合(ステップS503、YES)、上記CPU11は、上記文書検索画面40を消し、処理を終了する。
また、上記判断により入力された指示内容が終了の指示でないと判断した場合(ステップS503、NO)、上記CPU11は、入力された指示内容が上記マウス19のホイール34への入力であったか否かを判断する(ステップS504)。
上記マウス19のホイール34への入力でないと判断した場合(ステップS504、YES)、上記CPU11は、右への移動を指示する右キーへの入力であるか(ステップS510)、左への移動を指示する左キーへの入力であるか(ステップS514)、下への移動を指示する下キーへの入力であるか(ステップS520)、上への移動を指示する上キーへの入力であるかを判断する(ステップS524)。なお、右キー、左キー、下キー及び上キー以外のキー入力であれば、上記CPU11は、上記ステップS502へ戻り、再び入力待ちの状態となる。
すなわち、入力が右キーであると判断した場合(ステップS510、YES)、上記CPU11は、現在ページを1つ増やし、「現在ページ=現在ページ+1」とする(ステップS511)。この場合、上記CPU11は、文書管理テーブル25から現在文書のページ数を取得し、上記ステップS511で設定した現在ページが現在文書のページ数を越えていないかを確認する(ステップS512)。上記ステップS511で設定した現在ページが現在文書のページ数を超えていると判断した場合、上記CPU11は、現在ページを現在文書のページ数、つまり、現在文書の最終ページとする(ステップS513)。
また、入力が左キーであると判断した場合(ステップS514、YES)、上記CPU11は、現在ページを1つ減らし、「現在ページ=現在ページ−1」とする(ステップS515)。この場合、上記CPU11は、表示しようとしている現在ページが「0」となっていないかを確認する(ステップS516)。上記ステップS515で設定した現在ページが「0」となっていると判断した場合、上記CPU11は、現在ページを「1」、つまり、現在文書の最初のページとする(ステップS517)。
上記ステップS510〜S517により現在ページを変更すると、上記CPU11は、上記文書管理テーブル25における「順序」と「文書ID」との対応関係により、現在文書の文書IDを取得する。現在文書の文書IDを取得すると、上記CPU11は、現在文書の文書IDと現在ページとにより、当該ページのイメージのファイルを取得する(ステップS518)。当該ページのイメージのファイルを取得すると、上記CPU11は、上記文書検索画面40の画像表示領域41に当該ページのイメージを表示する(ステップS519)。
また、入力が下キーであると判断した場合(ステップS520、YES)、上記CPU11は、現在文書を1つ増やし、「現在文書=現在文書+1」とする(ステップS521)。この場合、上記CPU11は、文書管理テーブル25から最大順序(最も文書時刻が古い文書の「順序」)を取得し、上記ステップS521で設定した現在文書が最大順序を越えていないかを確認する(ステップS522)。ここで、上記ステップS521で設定した現在文書が最大順序を超えていると判断した場合、上記CPU11は、現在文書を最大順序、つまり、現在文書を最も文書時刻が古い文書とする(ステップS523)。
また、入力が上キーであると判断した場合(ステップS524、YES)、上記CPU11は、現在文書を1つ減らし、「現在文書=現在文書−1」とする(ステップS525)。この場合、上記CPU11は、上記ステップS525で設定した現在文書が「0」となっているか否かを確認する(ステップS526)。上記ステップS525で設定した現在文書が「0」となったと判断した場合、上記CPU11は、現在文書を「1」、つまり、現在文書を文書時刻が最新の文書とする(ステップS527)。
上記ステップS520〜S527により現在文書を変更すると、上記CPU11は、現在ページを各文書の代表ページとしての「1」に設定する(ステップS519)。これにより現在文書と現在ページとが設定されると、上記CPU11は、上記文書管理テーブル25における「順序」と「文書ID」との対応関係により、現在文書の文書IDを取得する。現在文書の文書IDを取得すると、上記CPU11は、現在文書の文書IDと現在ページとにより、当該ページのイメージのファイルを取得する(ステップS529)。当該ページのイメージのファイルを取得すると、上記CPU11は、上記文書検索画面40の画像表示領域41に当該ページのイメージを表示する(ステップS530)。
また、上記ステップS520〜S527により現在文書を変更した場合、上記CPU11は、当該文書検索画面40の文書マップ42における現在文書の位置を特定する(ステップS531)。現在文書の位置を特定すると、上記CPU11は、上記文書マップ42における現在文書の位置を示すポインタ43を表示する(ステップS532)。つまり、上記ステップS532において、上記CPU11は、上記文書検索画面40におけるポインタ43の位置を上記ステップS531で特定した文書マップ42における現在文書を示す位置に変更する。
なお、上記ステップS528〜S530の処理と上記ステップS531及びS532の処理とは、並行して行うようにしても良い。本実施の形態においてS540、S521、S525は入力制御部に相当し、S528〜S532、S547〜S551は表示制御部に相当している。
また、上記判断によりマウス19のホイール34への入力があったと判断した場合(ステップS504、YES)、上記CPU11は、上記マウス19のホイール34の回転量に応じた文書検索処理を行う。
すなわち、上記判断によりマウス19のホイール34への入力があったと判断した場合(ステップS504、YES)、上記CPU11は、所定時間内の上記ホイール34の回転量を変動量として取得する(ステップS540)。上記ホイール34の回転量は、上記マウスドライバ18により検出される。上記マウスドライバ18により検出されたホイールの回転量は、上記CPU11へ通知される。これにより、上記CPU11では、所定時間内のホイール34の回転量を変動量として取得するようになっている。
上記のような変動量を取得すると、上記CPU11は、取得した変動量を文書移動量に変換する(ステップS541)。上記文書移動量は、移動文書数と移動方向(ホイールの回転方向)とを示すものとする。上記移動文書数とは、表示を切り換える文書の数(移動すべき文書の数)を示すものである。上記移動方向とは、ホイールの回転方向に対応し、文書を移動させる方向を示すものである。
本実施の形態では、移動方向は、文書移動量の正負で表されるものとする。すなわち、ホイール34を正方向に回転させた場合、「文書移動量=+(移動文書数)」とし、文書移動量は、正の値とする。このように文書移動量が正の値の場合、文書が「順序」の順に切り換えられることを示すものとする。また、ホイール34を逆方向に回転させた場合、「文書移動量=−(移動文書数)」とし、文書移動量は負の値とする。このように文書移動量が負の値の場合、文書が「順序」の逆の順に切り換えられることを示すものとする。
たとえば、ユーザが上記ホイール34を正方向に回転させた場合、上記文書移動量は、正の値となり、文書が「順序」の順に切り換えられることを示すものとする。また、ユーザが上記ホイール34を逆方向に回転させた場合、上記文書移動量は、負の値となり、文書が「順序」の逆の順序で切り換えられることを示すものとする。
また、上記マウス19のホイール34の回転量と上記CPU11が取得する変動量と関係は、予め設定情報により設定されているものである。また、上記CPU11が取得する変動量と文書移動量との関係も、設定情報により設定されているものとする。これらの設定情報は、ユーザが任意の値に変更できるようにしても良い。
たとえば、上記マウス19のホイール34の1回転に対する変動量が「2880」とする。この場合、変動量が「1」に対して移動文書数を「1」とすると、ホイール34の1回転に対して2880の文書が移動する。このような設定では、上記画像表示領域41に表示される文書の移動量がおおき過ぎる。このため、たとえば、変動量が「120」に対して移動文書数を「1」と設定すれば、ホイール34の1回転で上記画像表示領域41に表示される文書が24文書分移動するように設定される。
また、マウス19のホイール34には、所定間隔、つまり、一定の回転量ごとに、ひっかかりのあるものがある。このようなホイール34を有するマウス19を用いた文書管理装置1では、ホイール34の回転に伴うひっかかりの間隔ごとに1文書を切り替えるようにしても良い。これは、ひっかかりの起こるホイール34の回転量に応じた変動量に対して移動文書数を「1」に設定することにより実現できる。この場合、ホイール34を操作するユーザが、ひっかかりの感覚を感じるごとに1文書が切り換わるようにすることができる。
上記ホイール34に入力された回転量に基づく変動量を文書移動量に変換すると(ステップS541)、上記CPU11は、現在文書を文書移動量分だけ移動させた文書(「現在文書=現在文書+文書移動量」)に設定する(ステップS542)。この場合、上記CPU11は、上記ステップS542で設定した現在文書が「0」以下となっていないかを確認する(ステップS543)。上記ステップS542で設定した現在文書が「0」以下となっていると判断した場合(ステップS543、YES)、上記CPU11は、現在文書を「1」、つまり、現在文書を文書時刻が最新の文書とする(ステップS544)。
また、上記ステップS542で設定した現在文書が「0」以下となっていないと判断した場合(ステップS543、NO)、上記CPU11は、さらに、文書管理テーブル25から最大順序(最も文書時刻が古い文書の「順序」)を取得し、上記ステップS542で設定した現在文書が最大順序を越えていないかを確認する(ステップS545)。ここで、上記ステップS542で設定した現在文書が最大順序を超えていると判断した場合(ステップS545、YES)、上記CPU11は、現在文書を最大順序、つまり、現在文書を最も文書時刻が古い文書とする(ステップS546)。
上記ステップS540〜S546により現在文書を変更すると、上記CPU11は、現在ページを各文書の代表ページとしての「1」に設定する(ステップS547)。これにより現在文書と現在ページとが設定されると、上記CPU11は、上記文書管理テーブル25における「順序」と「文書ID」との対応関係により、現在文書の文書IDを取得する。現在文書の文書IDを取得すると、上記CPU11は、現在文書の文書IDと現在ページとにより、当該ページのイメージのファイルを取得する(ステップS548)。当該ページのイメージのファイルを取得すると、上記CPU11は、上記文書検索画面40の画像表示領域41に当該ページのイメージを表示する(ステップS549)。
また、上記ステップS540〜S546により現在文書を変更した場合、上記CPU11は、当該文書検索画面40の文書マップ42における現在文書の位置を特定する(ステップS550)。現在文書の位置を特定すると、上記CPU11は、上記文書マップ42における現在文書の位置を示すポインタ43を表示する(ステップS551)。つまり、上記ステップS551において、上記CPU11は、上記文書検索画面40におけるポインタ43の位置を上記ステップS550で特定した文書マップ42における現在文書を示す位置に変更する。
なお、上記ステップS547〜S549の処理と上記ステップS550及びS551の処理とは、並行して行うようにしても良い。
上記のように、図15、図16及び図17に示す処理では、ユーザが入力したマウス19のホイール34の回転量に応じた変動量を文書移動量に変換し、文書移動量に応じて時系列順に整列された文書を切り換え、文書移動量に応じて切り換えた文書の画像を表示器に表示する。これにより、マウス19のホイール34を回転させて、1ページ目の画像を表示する文書を効率良く切り換えることができる。この結果、ユーザは、当該文書管理装置1で管理している文書を効率よく検索することができ、所望の文書を容易に見つけることができる。
次に、上記ステップS120の管理文書のチェック処理の第1の処理例について説明する。
図18は、管理文書のチェック処理の第1の処理例を説明するためのフローチャートである。
まず、管理文書のチェック処理として、上記CPU11は、上記文書管理テーブル25に管理情報が記憶されている文書(管理文書)の数が予め設定されている上限接近値に達しているか否かを判断する(ステップS121)。上記上限接近値とは、管理文書が管理可能な文書の上限に近づいているか否かを判断するための値である。従って、上記上限接近値は、管理可能な文書の上限に基づいて予め設定される値である。管理可能な文書の上限は、管理文書の件数に基づいて規定するようにしても良いし、HDD15などの記憶装置の物理的な記憶容量に基づいて規定するようにしても良い。
本実施の形態では、管理可能な文書の上限が管理文書の件数に基づいて規定されるものとする。たとえば、管理可能な文書の上限として、管理文書の件数が10000件と規定されているものとする。この場合、上限近接値は、10000件を基準にそれよりも少ない件数が設定される。たとえば、管理文書の上限としての10000件に対して、9950件を上限近接値と設定しておくものとする。このように上限近接値を9950件に設定した場合、上記ステップS121において、上記CPU11は、9950件目の文書の管理情報が存在するか否かを判断する(ステップS121)。なお、上記ステップS121は判断手段に相当し、文書管理プログラム27により実現される判断機能に相当する。
上記判断により上限近接値に達したと判断した場合(ステップS121、YES)、上記CPU11は、管理文書の量が上限に近づいている旨のメッセージを上記表示器17に表示する(ステップS122)。このメッセージとともに、上記CPU11は、削除する文書を指定する旨の入力案内を上記表示器17に表示する(ステップS123)。このような案内に応じて、ユーザは、削除する文書又は削除する文書の条件を指定する。なお、上記ステップS122及びS123は報知手段に相当し、上記文書管理プログラム27により実現される報知機能に相当している。
上記のような案内を表示した後、上記CPU11では、上記マウス19あるいは上記キーボード21などの入力装置による削除する文書又は削除する文書の条件を指定する入力の有無を監視している(ステップS124)。この状態においてユーザが削除する文書を指定する情報を入力した場合(ステップS124、YES)、上記CPU11は、ユーザが入力した情報に基づいて削除する文書を決定する(ステップS125)。また、ユーザが削除する文書の条件を指定する情報を入力した場合(ステップS124、YES)、上記CPU11は、ユーザが入力した条件に基づいて削除する文書を決定する(ステップS125)。なお、上記ステップS125は決定手段に相当し、文書管理プログラムにより実現される決定機能に相当している。
削除する文書を決定すると、上記CPU11は、削除することが決定した全ての文書について管理情報を削除する。つまり、上記CPU11は、上記ステップS125で削除すると決定した各文書の管理情報を上記文書管理テーブル25から削除する(ステップS126)。なお、上記ステップS126は削除手段に相当し、文書管理プログラムにより実現される削除機能に相当している。
さらに、特定の文書の管理情報を上記文書管理テーブル25から削除すると、上記CPU11は、各文書の管理情報の並び替えおよび順序の再設定などを行うことにより、上記文書管理テーブル25内における文書の管理情報を整理する(ステップS127)。
なお、上記ステップS126では、文書の管理情報を文書管理テーブル25から削除する。このため、削除した文書に対応するファイル自体については、種々の形態で処理することが可能である。たとえば、文書管理テーブル25から管理情報を削除した文書に対応するファイルについては、削除するようにしても良いし、特定のフォルダに保存しておくようにしても良い。さらには、文書管理テーブル25から管理情報を削除した文書に対応するファイルについては、特定の条件に該当するもののみ特定のフォルダに保存しておくようにしても良い。
次に、上記ステップS122及びS123で表示する表示例について説明する。
図19は、上記ステップS122及びS123で上記表示器17に表示する表示例としての表示ウインドウ50を示す図である。つまり、図19は、削除する文書を指定する旨の入力案内画面の表示例である。
図19に示す表示ウインドウ50では、「管理文書が上限に近づいています。」という案内と、「削除する文書又は削除する文書の選択方法を指定して下さい。」という案内とが表示されている。
さらに、図19に示す表示ウインドウ50では、アイコン51、52、53、54、55が表示されている。これらのアイコン51、52、53、54、55は、マウス19あるいはキーボード21によりユーザが選択できるようになっている。
上記アイコン51は、所定範囲の文書を全て削除する旨を指示するためのアイコンである。ここで、所定範囲とは、予め設定されている削除する文書の範囲である。たとえば、管理文書の上限が10000件で上限近接値が9950件に設定されている場合、所定範囲としては、9901〜10000が設定される。また、上記文書管理テーブル25では、上述したように、各文書が文書時刻の順に並べられている。このため、順序が9901以降の文書を全て削除する場合、アイコン51には、「順序が9901の文書時刻(図19に示す例では、「××××」)以前の文書を全て削除」と表示する。
上記アイコン52は、管理文書の上限に達するまで文書を削除しない旨を指示するためのアイコンである。なお、上記アイコン52が指定された場合、つまり、文書を削除しない旨が指示された場合、管理文書の上限を超えた文書については、自動的に削除されるものとする。
上記アイコン53は、削除する文書の条件を指定するためのアイコンである。図19に示す例では、上記アイコン53には、「削除する文書の条件を指定」と表示されている。上記アイコン54は、削除する文書を個別に指定するためのアイコンである。図19に示す例では、上記アイコン55には、「削除する文書を個別指定」と表示されている。なお、図19では、削除する文書を指定するためのアイコン51〜54の表示例を示しているが、保存する文書を指定するためのアイコンを表示するようにしても良い。
また、上記アイコン55は、上記アイコン51、52、53あるいは54で選択した指示内容を確認するためのアイコンである。図19に示す例では、上記アイコン55には、「OK」と表示されている。すなわち、上記アイコン55は、上記アイコン51、52、53、54の何れかが選択された状態で有効となる。
たとえば、上記アイコン51が選択された状態で上記アイコン55が指示された場合、上記CPU11は、所定範囲(順序が9901以降)の文書を全て削除する対象と決定する。
また、上記アイコン52が選択された状態で上記アイコン55が指示された場合、上記CPU11は、管理文書の上限を超えていなければ文書を削除しないものと決定する。なお、この場合、管理文書が上限を超えていれば、上記CPU11は、上限を超えた全ての文書を削除の対象と決定する。
また、上記アイコン54が選択された状態で上記アイコン55が指示された場合、上記CPU11は、削除する文書を個別にユーザに指定させるための選択画面を表示する。この選択画面では、たとえば、所定範囲の文書の一覧を表示する。このような所定範囲の文書一覧を参照することにより、ユーザは、削除する文書を指定する。この場合、上記CPU11は、ユーザが指定した文書のみを削除する対象と決定する。
また、上記アイコン53が選択された状態で上記アイコン55が指示された場合、上記CPU11は、削除する文書の条件を指定するための条件指定画面を表示する。この条件指定画面では、削除する文書の条件を指定する旨の案内およびアイコンなどを表示する。このような条件指定画面に表示される案内及びアイコンにより、ユーザは、削除する文書の条件を指定する。この場合、上記CPU11は、ユーザが指定した削除する文書の条件に基づいて削除すべき文書を決定する。
図20は、条件指定画面の表示例を示す図である。図20に示す表示例では、「削除する文書の条件を指定して下さい。」という案内とともに、アイコン61、62、63、64、65、66、67および68が表示されている。上記アイコン61、62、63、64、65、66、67は、削除する文書の条件を指定するためのアイコンである。さらに、各アイコン61〜67には、それぞれ数値あるいは条件などを入力する入力欄が設けられている。
上記アイコン61は、削除する文書の条件として日時とファイル形式とを指定するためのアイコンである。上記アイコン61には、日時を入力するための入力欄61aとファイル形式を入力するための入力欄61bが設けられている。すなわち、上記アイコン61では、文書時刻が入力欄61aに入力された日時以前の文書のうちファイル形式が入力欄61bに入力された形式の文書を削除することを指示する。
上記アイコン62は、削除する文書の条件として最終アクセス時刻(日時)を指定するためのアイコンである。上記アイコン62には、日時を入力するための入力欄62aが設けられている。すなわち、上記アイコン62では、アクセス時刻が入力欄62aに入力された日時以前の文書を削除することを指示する。
上記アイコン63は、削除する文書の条件として最終印刷時刻(日時)を指定するためのアイコンである。上記アイコン63には、日時を入力するための入力欄63aが設けられている。すなわち、上記アイコン63では、印刷時刻が入力欄63aに入力された日時以前の文書を削除することを指示する。
上記アイコン64は、削除する文書の条件として日時と表示回数とを指定するためのアイコンである。上記アイコン64には、日時を入力するための入力欄64aと表示回数を入力するための入力欄64bが設けられている。すなわち、上記アイコン64では、文書時刻が入力欄64aに入力された日時以前の文書のうち表示回数が入力欄61bに入力された回数以下の文書を削除することを指示する。
上記アイコン65は、削除する文書の条件として日時と印刷回数とを指定するためのアイコンである。上記アイコン65には、日時を入力するための入力欄65aと印刷回数を入力するための入力欄65bが設けられている。すなわち、上記アイコン65では、文書時刻が入力欄65aに入力された日時以前の文書のうち印刷回数が入力欄65bに入力された回数以下の文書を削除することを指示する。なお、上記アイコン65で指定する印刷回数とは、上記文書管理テーブル25において白黒印刷の回数とカラー印刷の回数とを足した回数であるものとする。
上記アイコン66は、削除する文書の条件として日時と白黒印刷の回数とを指定するためのアイコンである。上記アイコン66には、日時を入力するための入力欄66aと白黒印刷の回数を入力するための入力欄66bが設けられている。すなわち、上記アイコン66では、文書時刻が入力欄66aに入力された日時以前の文書のうち白黒印刷の回数が入力欄66bに入力された回数以下の文書を削除することを指示する。
上記アイコン67は、削除する文書の条件として日時とカラー印刷の回数とを指定するためのアイコンである。上記アイコン67には、日時を入力するための入力欄67aとカラー印刷の回数を入力するための入力欄67bが設けられている。すなわち、上記アイコン67では、文書時刻が入力欄67aに入力された日時以前の文書のうちカラー印刷の回数が入力欄67bに入力された回数以下の文書を削除することを指示する。
また、上記アイコン68は、上記アイコン61〜67で選択した指示内容を確認するためのアイコンである。図20に示す例では、上記アイコン68には、「OK」と表示されている。上記アイコン68は、上記アイコン61〜67の何れかが選択された状態で有効となる。
すなわち、上記アイコン61〜67の何れかが選択された状態で上記アイコン68が指示されると、上記CPU11は、各アイコン61〜67の選択状態に応じて削除する文書の条件を決定する。これにより、上記CPU11は、決定した条件に基づいて削除する文書を決定する。
また、図20に示す条件指定画面では、上記アイコン61〜67のうち複数のアイコンを選択状態としたまま上記アイコン68が指示できるようになっている。つまり、図20に示す条件指定画面では、複数の条件を組み合わせて削除する文書を選択するための条件を指定できるようになっている。
上記のように、管理文書のチェック処理の第1の処理例によれば、上記文書管理テーブル25により管理している文書が管理可能な上限値に近づいてきた場合、ユーザが指定した文書あるいはユーザが指定した条件に基づいて文書を削除する。これにより、管理している文書が管理可能な上限に達する前に、ユーザの要望に応じて文書を削除することができる。
次に、上記ステップS120の管理文書のチェック処理の第2の処理例について説明する。
図21は、管理文書のチェック処理の第2の処理例を説明するためのフローチャートである。この第2の処理例では、図18を用いて説明した第1の処理例に加えて、削除する文書のファイルをユーザが指定して条件に基づいて処理するようにしたものである。なお、図18と同様な処理については、同一箇所に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
すなわち、図21に示すように、第2の処理例では、管理文書が上限近接値に達したと判断した場合(ステップS121、YES)、上記CPU11は、管理文書の量が上限に近づいている旨のメッセージと(ステップS122)、削除する文書を指定する旨の入力案内を上記表示器17に表示する(ステップS123)。このような案内に応じてユーザが削除する文書を指定する情報を入力した場合(ステップS124、YES)、上記CPU11は、ユーザが入力した情報に基づいて削除する文書を決定し、決定した各文書を削除すべき文書として設定する(ステップS125)。
削除すべき文書を設定すると、上記CPU11は、削除する文書に対応するファイルの処理方法を指定する旨の入力案内を上記表示器17に表示する(ステップS131)。ここで、上記文書管理テーブル25から管理情報を削除するのとは別に、削除する文書に対応するファイル自体については、種々の形態で処理することが可能である。このため、第2の処理例では、削除する文書に対応するファイルの処理方法についてもユーザが指定できるようにしている。上記文書管理テーブル25から管理情報を削除する文書に対応するファイルは、削除するようにしても良いし、特定のフォルダに保存しておくようにしても良し、特定の条件に該当するファイルのみ特定のフォルダに保存しておくようにしても良い。
上記ステップS131で表示された入力案内に応じてユーザが削除する文書のファイルの処理方法を指定する情報を入力した場合(ステップS132、YES)、上記CPU11は、ユーザが入力した情報に基づいて削除する文書のファイルの処理方法を決定し、削除する全ての文書のファイルに対する処理方法を設定する(ステップS133)。
削除する文書のファイルに対する処理方法を設定すると、上記CPU11は、設定した処理方法に基づいて削除する文書のファイルを処理する(ステップS134)。なお、上記ステップS134は処理手段に相当し、文書管理プログラムにより実現される処理機能に相当している。
これにより、削除する全ての文書のファイルに対する処理が完了すると、上記CPU11は、上記ステップS125で設定されている削除すべき全ての文書の管理情報を上記文書管理テーブル25から削除し(ステップS126)、上記文書管理テーブル25内の各文書の管理情報を整理する(ステップS127)。
次に、上記ステップS131で表示する表示例について説明する。
図22は、上記ステップS131で上記表示器17に表示する表示例としての表示ウインドウ70を示す図である。つまり、図22は、削除する文書に対応するファイルの処理方法を指定する旨の入力案内画面の表示例である。
図22に示す表示ウインドウ70では、「削除する文書のファイルの処理方法を選択して下さい。」という案内とともに、アイコン71、72、73、74、75、76及び77が表示されている。これらのアイコン71〜77は、マウス19あるいはキーボード21などの入力装置によりユーザが選択できるようになっている。
上記アイコン71は、削除する文書のファイルを全て削除する旨を指示するためのアイコンである。図22に示す例において、上記アイコン71は、「全て削除」と表示されている。
上記アイコン72は、削除する文書のファイルを現在の保存状態のまま保存する旨を指示するためのアイコンである。図22に示す表示例において、上記アイコン72は、「全て現状のまま保存」となっている。このアイコン72が指定された場合、つまり、削除する文書のファイルを現状のまま保存する旨が指示された場合、上記文書管理テーブル25における管理情報が削除されても、当該文書のファイルはそのままの状態で残される。
上記アイコン73は、削除する文書のファイルを全て所定の場所に保存する旨を指定するためのアイコンである。図22に示す表示例において、上記アイコン53は、「全て所定の場所に保存」と表示されている。ここで、所定の場所とは、予め設定されているフォルダあるいは図示しないネットワークインターフェースを介して本文書管理装置と接続される外部装置としてのサーバ装置などである。
上記アイコン74は、削除する文書のファイルのうち保存するファイルを指定するためのアイコンである。図22に示す表示例において、上記アイコン74は、「保存するファイルを個別場所」と表示されている。
上記アイコン75は、削除する文書のファイルのうち保存するファイルの条件を指定するためのアイコンである。図22に示す表示例において、上記アイコン75は、「保存するファイルの条件を選択」と表示されている。
上記アイコン76は、削除する文書のファイルのうち保存するファイルと保存場所とを指定するためのアイコンである。図22に示す表示例において、上記アイコン76は、「保存するファイルと保存場所を選択」と表示されている。
また、上記アイコン77は、上記アイコン71〜76で選択した指示内容を確認するためのアイコンである。図22に示す表示例では、上記アイコン77には、「OK」と表示されている。すなわち、上記アイコン77は、上記アイコン71〜76の何れかが選択された状態で有効となる。
たとえば、上記アイコン71が選択された状態で上記アイコン77が指示された場合、上記CPU11は、削除する文書のファイルを全て削除する。また、上記アイコン72が選択された状態で上記アイコン77が指示された場合、上記CPU11は、削除する文書のファイルを全てそのままの状態とする。また、上記アイコン73が選択された状態で上記アイコン77が指示された場合、上記CPU11は、削除する文書のファイルを予め設定されている所定の場所に保存する。
また、上記アイコン74が選択された状態で上記アイコン77が指示された場合、上記CPU11は、削除する文書のファイルのうち保存すべきファイルを個別に指定するための選択画面を表示する。この選択画面では、たとえば、削除する文書(あるいは文書に対応するファイル名など)の一覧を表示する。このような文書一覧を参照することにより、ユーザは、削除する文書のうち保存するファイルを指定する。この場合、ユーザが指定したファイルは所定の保存場所に保存される。
また、上記アイコン75が選択された状態で上記アイコン77が指示された場合、上記CPU11は、削除する文書のファイルのうち保存すべきファイルの条件に指定するための条件指定画面を表示する。この条件指定画面に応じて、ユーザは、削除する文書(あるいは文書に対応するファイル)のうち保存するファイルの条件を指定する。この条件指定画面に応じてユーザが保存するファイルの条件を指定すると、上記CPU11は、ユーザが指定した条件に合致するファイルのみを保存する。なお、ユーザが指定した条件の合致するファイルは、たとえば、所定の保存場所に保存される。
また、上記アイコン76が選択された状態で上記アイコン77が指示された場合、上記CPU11は、削除する文書のファイルのうち保存すべきファイルと保存場所とを指定するための指定画面を表示する。この指定画面に応じて、ユーザは、削除する文書(あるいは文書に対応するファイル)のうち保存するファイルと保存するファイルの保存場所とをを指定する。保存するファイルは、個別に指定するようにしても良いし、条件により指定するようにしても良い。上記アイコン76では、たとえば、削除する文書のファイルのうちフォルダ1のファイルは、フォルダAAAに保存するなどの指定が可能である。
なお、図22では、削除する文書のファイルのうち保存するファイルを指定するためのアイコン71〜76の表示例を示しているが、削除する文書のファイルのうち削除するファイル保存する文書を指定するためのアイコンを表示するようにしても良い。
上記のように、管理文書のチェック処理の第2の処理例によれば、上記文書管理テーブル25により管理している文書が管理可能な上限値に近づいてきた場合、ユーザが指定した文書あるいはユーザが指定した条件に基づいて削除する文書を決定し、さらに、削除する文書のファイルについてもユーザの指定した処理方法に基づいて処理する。これにより、管理している文書が管理可能な上限に達する前にユーザの要望に応じて文書を削除することができ、さらには、削除する文書のファイルについてもユーザの要望に応じて処理することができる。
次に、上記ステップS120の管理文書のチェック処理としての第3の処理例について説明する。
図23は、管理文書のチェック処理としての第3の処理例を説明するためのフローチャートである。この第3の処理例では、図18を用いて説明した第1の処理例に加えて、過去にユーザが指定した削除する文書の条件を元に、学習した条件を削除する文書の条件として提示するようにしたものである。なお、図18と同様な処理については、同一箇所に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
すなわち、図23に示すように、第3の処理例では、管理文書が上限近接値に達したと判断した場合(ステップS121、YES)、上記CPU11は、管理文書の量が上限に近づいている旨のメッセージする(ステップS122)。この際、上記CPU11は、過去にユーザが指定した削除する文書の条件を元に、ユーザに提示するための削除する文書の条件を判定する(ステップS141)。
このようなユーザに提示するための削除する文書の条件の判定は、後述するステップS142で保存されるユーザが指定した削除する文書の条件に基づく学習機能により実現される。なお、この学習機能は、ID3あるるいはC4.5などの機械学習アルゴリズムを適用することができる。また、上記ステップS141は学習手段に相当し、文書管理プログラム27により実現される学習機能に相当している。
ユーザに提示するための削除する文書の条件を判定すると、上記CPU11は、削除する文書を指定する旨の入力案内を上記表示器17に表示する(ステップS142)。この際、第3の処理例では、上記第1の処理例で説明した入力案内に加えて上記ステップS141で判定した削除する文書の条件を提示する。従って、上記ステップS141で判定した条件、つまり、上記ステップS142で入力案内とともに表示される削除する文書の条件がユーザの満足するものであれば、ユーザは、当該条件を適用する旨を指示する。上記ステップS141の学習機能によりユーザは削除する文書の条件を容易に指定することができる。
また、上記ステップS142で表示した入力案内に応じてユーザが削除する文書の条件を指定する情報を入力した場合(ステップS124、YES)、上記CPU11は、ユーザが指定した削除する文書の条件を過去の事例としてHDD15などに保存する。これとともに、上記CPU11は、ユーザが入力した情報に基づいて削除する文書を決定する(ステップS125)。削除すべき文書が決定すると、上記CPU11は、上記ステップS125で決定した削除すべき全ての文書の管理情報を上記文書管理テーブル25から削除し(ステップS126)、上記文書管理テーブル25内の各文書の管理情報を整理する(ステップS127)。
次に、上記ステップS142で表示する表示例について説明する。
図24は、上記ステップS142で上記表示器17に表示する表示例としての表示ウインドウ80を示す図である。つまり、図24は、削除する文書を指定する旨の入力案内画面の表示例である。
図24に示す表示ウインドウ80では、図19に示す表示ウインドウ50と同様に、「管理文書が上限に近づいています。」という案内と「削除する文書又は削除する文書の選択方法を指定して下さい。」という案内とが表示されている。
さらに、図24に示す表示ウインドウ80では、アイコン51、52、53、54、55、81が表示されている。これらのアイコン51、52、53、54、55、81は、マウス19あるいはキーボード21によりユーザが選択できるようになっている。なお、図24に示すアイコン51〜55は、図19に示すアイコン51〜55と同様な機能を有している。このため、アイコン51〜55については、詳細な説明を省略する。
上記アイコン81は、上記ステップS141で得られた削除する文書の条件を提示するためのアイコンである。従って、上記アイコン81を選択された状態で上記アイコン55が指示された場合、上記CPU11は、上記ステップS141で判定した削除する文書の条件に基づいて削除する文書を決定する。
なお、図24に示す表示例では、上記アイコン81は、「学習機能により判定した条件に従って文書を削除」と表示されている。上記アイコン81としては、上記ステップS141で判定した条件を具体的に表示するようにしても良い。
上記のように、管理文書のチェック処理の第3の処理例では、上記文書管理テーブル25により管理している文書が管理可能な上限値に近づいてきた場合、ユーザが指定した条件に基づいて文書を削除する。この際、ユーザが指定した削除する文書の条件を保存しておき、二度目以降は過去にユーザが指定した削除する文書の条件を元に、学習機能により削除する文書の条件を判定し、この判定した条件をユーザに提示するようにしてものである。これにより、管理している文書が管理可能な上限に達する前にユーザの要望に応じて文書を削除することができ、削除する文書の条件を容易に指定することができる。
最近のオフィス環境では古い紙文章を文書入出力装置2より例えばPDFファイルの電子データに変換し保管している。このとき、電子化した文章の状態を確認するために文書管理装置でイメージを確認する場合がある。しかし、電子化したデータは最新のものであっても、実際の紙文書とはことなる。このようなPDFファイルの場合はその内容を解析し、文書中から実年月日を推測しても良い。例えば、会議でホワイトボードから作成された用紙ならば、右端に日時データがあることが多いので、データ右上の所定のエリアに日時(年月日時刻)情報があるか否か推測し、ある場合はその年月日時刻情報を第1のファイル管理テーブル23及び第2のファイル管理テーブル24の作成時刻や文書管理テーブル25の文書時刻などを推測した情報に設定しても良い。この推測は時刻推測手段に相当し、文書管理プログラムにより管理される時刻推定機能に相当している。また、管理テーブル25の文書時刻などを推測した時刻に設定変更は文書時刻変更手段に相当し、文書管理プログラムにより管理される文書時刻変更機能に相当している。
時刻推測手段によって古い紙文書を電子化した際も実時刻に近い情報として組込まれる。このような文書は文書管理装置内では頻繁に再利用されないので、古い文章として管理削除対象になっても問題はない。
なお、上述した実施の形態では、前後に回転するマウスのホイールの回転量に応じた変動量を文書移動量に変換するものについて説明した。しかし、上記実施の形態は、マウスのホイールに限定されるものではない。つまり、表示画面における文書マップの時間軸に対応する方向の変動量を入力できるものは、上述した実施の形態におけるマウスのホイールの代わりに用いることができる。たとえば、トラックボールあるいはタッチパットなどのポインティングデバイスは、上記マウスのホイールの代わりとして本実施の形態に適用することが可能である。
また、本実施の形態では装置内部に発明を実施する機能が予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の機能をネットワークから装置にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。また、このように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
1…文書管理装置、2…文書入出力装置、11…CPU、12…RAM、13…ROM、14…入出力インターフェース、15…ハードディスクドライブ、16…表示器ドライバ、17…表示器、18…マウスドライバ、19…マウス、20…キーボードインターフェース、21…キーボード、23…第1のファイル管理テーブル、24…第2のファイル管理テーブル、25…文書管理テーブル、26…色管理テーブル、27…文書管理プログラム、28…設定情報、31…動作検知機構、32…右ボタン、33…左ボタン、34…ホイール、40…文書検索画面、41…画像表示領域、42…文書マップ、43…ポインタ、50、70、80…表示ウインドウ、51〜55、61〜68、71〜77、81…アイコン