JP2006251762A - 光コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】嵌合ガタを吸収することが可能な光コネクタを提供する。
【解決手段】光コネクタは、一方より相手側光コネクタのハウジングが嵌合する第一ハウジングと、この第一ハウジングの他方から嵌合する第二ハウジングと、第二ハウジングに対し直接又は間接的に装着されるFOTとを備える。第一ハウジングをコネクタハウジング22、第二ハウジングを光ハウジング24とすると、コネクタハウジング22と光ハウジング24との前記嵌合に係る嵌合構造は、捻り込みによってロック状態へ移行する捻り込みロック部40と、捻り込みの最中にコネクタハウジング22及び光ハウジング24の引き寄せが生じ締め上げる引き寄せ締め上げ部42とを含む。
【選択図】図10

Description

本発明は、FOT(Fiber Optic Transceiver )を備える光コネクタに関する。
従来より、光学的な接続を行う際には、光コネクタが用いられている。光コネクタとしては、光コネクタ単独のものや、光コネクタ及び電気コネクタを一体化したハイブリッドコネクタが知られている。光コネクタ単独のものは、従来より数多く提案されていることから、以下では下記特許文献1に開示されたハイブリッドコネクタについて簡単に説明する。
図24において、ハイブリッドコネクタ1は、基板2に取り付けられるタイプのものであって、光接続部分3及び電気接続部分4を有するコネクタハウジング5と、このコネクタハウジング5の光接続部分3に嵌合する光ハウジング6と、コネクタハウジング5の電気接続部分4に装着されるとともに基板2に接続固定されるPCB端子7と、光ハウジング6に装着される導光部材(スリーブ)8と、FOTケース9及びシールドケース10を介して光ハウジング6に装着される発光側FOT(Fiber Optic Transceiver )11及び受光側FOT12と、を備えて構成されている。
コネクタハウジング5には、相手側光コネクタ(図示省略)のハウジングが嵌合するようになっている。光ハウジング6には、コネクタハウジング5に対する嵌合用の嵌合凸部13が形成されている。嵌合凸部13は、係止突起形状に形成されている。コネクタハウジング5には、嵌合凸部13が嵌合する嵌合凹部(図示省略)が形成されている。嵌合凹部(図示省略)は、嵌合凸部13の係止突起形状部分が引っ掛かるように形成されている。光ハウジング6は、コネクタハウジング5の後方から前方に向けて真っ直ぐに移動させることにより、嵌合凸部13が嵌合凹部(図示省略)に引っ掛かって嵌合するようになっている。
光ハウジング6に装着される発光側FOT11には、発光素子(図示省略)を有するパッケージ部14と、基板2に接続固定される複数のリードフレーム15とが設けられている。同じく光ハウジング6に装着される受光側FOT12には、受光素子(図示省略)を有するパッケージ部14と、基板2に接続固定される複数のリードフレーム15とが設けられている。
特開2001−168380号公報 (第5頁、第1図)
ところで、上記従来技術にあっては、嵌合凸部13と嵌合凹部(図示省略)との嵌合構造に関して次のような問題点を有している。すなわち、嵌合凸部13を嵌合凹部(図示省略)に引っ掛けるためには、ある程度の嵌合ガタが必要(嵌合凸部13よりも嵌合凹部を前後方向に少しだけ大きく形成する)になることから、光ハウジング6がコネクタハウジング5に対して前後方向にガタ付いてしまうという問題点を有している。
光ハウジング6が前後方向にガタ付いてしまうということは、発光側FOT11及び受光側FOT12もコネクタハウジング5に対して前後方向にガタ付いてしまうことになり、基板2への接続に係る寸法制御が容易でないことを意味している。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、嵌合ガタを吸収することが可能な光コネクタを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明の光コネクタは、一方より相手側光コネクタのハウジングが嵌合する第一ハウジングと、該第一ハウジングの他方から嵌合する第二ハウジングと、該第二ハウジングに対し直接又は間接的に装着されるFOT(Fiber Optic Transceiver )とを備える光コネクタにおいて、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとの前記嵌合に係る嵌合構造は、捻り込みによってロック状態へ移行する捻り込みロック部と、前記捻り込みの最中に前記第一ハウジング及び前記第二ハウジングの引き寄せが生じ締め上げる引き寄せ締め上げ部とを含むことを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、第二ハウジングを第一ハウジングに対して捻り込むようにして嵌合作業を行うと、捻り込みロック部によって第二ハウジングと第一ハウジングとがロック状態になる。また、引き寄せ締め上げ部によって第二ハウジングと第一ハウジングとが寄り合ってガタ付きが吸収される。
請求項2記載の本発明の光コネクタは、請求項1に記載の光コネクタにおいて、前記嵌合構造は、前記捻り込みに係る方向を規制するための凹凸形状の捻り込み方向規制部を含むことを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、捻り込み方向規制部によって捻り込みの方向が規制される。ロック状態へ移行する正規の方向に捻り込みを行ったときだけ、第一ハウジングと第二ハウジングとの嵌合が進む。
請求項3記載の本発明の光コネクタは、請求項1又は請求項2に記載の光コネクタにおいて、前記嵌合構造は、前記捻り込みにより潰れが生じるリブを含むことを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、第二ハウジングを第一ハウジングに対して捻り込むようにして嵌合作業を行うと、リブの潰れが生じる。これによりガタ付きが防止される。
請求項1に記載された本発明によれば、嵌合ガタを吸収することができるという効果を奏する。これにより、容易に寸法制御を行うことができるという効果を奏する。また、請求項2に記載された本発明によれば、嵌合作業間違いを防止することができるという効果を奏する。また、請求項3に記載された本発明によれば、より確実にガタ付きを防止することができるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の光コネクタの一実施の形態を示す分解斜視図、図2は斜視図である。また、図3はコネクタハウジングの斜視図、図4はコネクタハウジングの正面図、図5はコネクタハウジングの嵌合構造の斜視図、図6は光ハウジングの斜視図、図7は光ハウジングの正面図、図8は捻り込みロック部(光ハウジング側)の拡大図、図9は引き寄せ締め上げ部(光ハウジング側)の拡大図である。
図1及び図2において、引用符号21は本発明の光コネクタを示している。本発明の光コネクタ21は、車両をはじめとする各種の光ファイバ通信システムにおいて用いられるものであって、光コネクタ及び電気コネクタを一体化したハイブリッドコネクタの構成を有している。
具体的に、本発明の光コネクタ21は、コネクタハウジング22と、複数のPCB端子23と、光ハウジング24と、一対のスリーブ25と、一対のレンズスリーブ26と、発光側FOT(Fiber Optic Transceiver )27及び受光側FOT28と、シールドケース29とを備えて構成されている。また、本発明の光コネクタ21は、基板(図示省略)に対して取り付けられるように構成されている。尚、図1及び図2に示される本発明の光コネクタ21は、基板(図示省略)に対して取り付けられる前の状態を示している。この状態において、コネクタハウジング22には、ダストキャップ30が装着されている。以下、図1ないし図9を参照しながら上記各構成部材について説明する。
上記コネクタハウジング22は、特許請求の範囲に記載した第一ハウジングに相当する部材であって、絶縁性を有する合成樹脂材料により成形されている。コネクタハウジング22は、上壁31と下壁32と左右の側壁33と後壁34とを有している。また、コネクタハウジング22は、前面を開口して内部に嵌合空間35を有している。このようなコネクタハウジング22には、電気接続部分36と光接続部分37とが形成されている。
電気接続部分36は、接続相手となる相手側電気コネクタ(図示省略)のハウジングが嵌合する部分として形成されている。電気接続部分36には、複数の端子保持部38が形成されている。端子保持部38は、後壁34を貫通して形成されている。光接続部分37は、接続相手となる相手側光コネクタ(図示省略)のハウジングが嵌合する部分として形成されている。光接続部分37には、略円形に貫通する光ハウジング嵌合口39が形成されている。光ハウジング嵌合口39は、後壁34に形成されている。
光ハウジング嵌合口39には、コネクタハウジング22と光ハウジング24との嵌合に係る嵌合構造の一部が形成されている。具体的に説明すると、光ハウジング嵌合口39には、上記嵌合構造を構成する捻り込みロック部40の一方となる一対の第一捻り込みロック部41と、上記嵌合構造を構成する引き寄せ締め上げ部42の一方となる一対の第一引き寄せ締め上げ部43とが形成されている。また、光ハウジング嵌合口39には、上記嵌合構造を構成する捻り込み方向規制部44の一方となる第一捻り込み方向規制部45(図10参照)が形成されている。
第一捻り込みロック部41は、コネクタハウジング22と光ハウジング24とのロックを行う部分として形成されている。第一捻り込みロック部41は、爪状の突起であって、図4に示される如く180゜ピッチで光ハウジング嵌合口39の周囲に配置形成されている。
第一引き寄せ締め上げ部43は、コネクタハウジング22と光ハウジング24との引き寄せ及び締め上げを行う部分として形成されている。第一引き寄せ締め上げ部43は、略扇状の突起であって、図4に示される如く180゜ピッチで光ハウジング嵌合口39の周囲に配置形成されている。
第一捻り込みロック部41と第一引き寄せ締め上げ部43は、90゜ピッチで交互に配置されている。
第一捻り込み方向規制部45(図10参照)は、後壁34の外面側に形成されている。第一捻り込み方向規制部45(図10参照)は、凹状に形成されている。後述するが、光ハウジング24は捻り込みによってコネクタハウジング22に嵌合する部材であって、この光ハウジング24の捻り込みに係る方向を規制するために第一捻り込み方向規制部45(図10参照)は形成されている。
後壁34の外面側には、後方へ突出するような格好で一対の基板固定部46が形成されている。基板固定部46は、後壁34の左右両サイド側に形成されている。基板固定部46は、基板(図示省略)の実装面に対して平行な面を有しており、この面には光コネクタ21の実装の際に基板(図示省略)に差し込まれる突起47が形成されている。基板固定部46には、ネジ止め固定用の貫通孔48も形成されている。
上記PCB端子23は、導電性を有する既知のL字状の雄端子であって、このL字状に曲げられた一方の部分側は、コネクタハウジング22の端子保持部38に差し込まれて固定されている。また、L字状に曲げられた他方の部分側は、光コネクタ21の実装の際に基板(図示省略)に差し込まれて半田付けされるようになっている。PCB端子23は、コネクタハウジング22に対して上下二段となる位置で装着されている。PCB端子23は、長さの異なる二種類のものが用いられている。
上記光ハウジング24は、特許請求の範囲に記載した第二ハウジングに相当する部材であって、絶縁性を有する合成樹脂材料により成形されている。光ハウジング24は、上壁49と下壁50と左右の側壁51とを有している。また、光ハウジング24は、前壁にハウジング嵌合凸部52を有するとともに、後壁にFOT収容部53を有している。
ハウジング嵌合凸部52は、略円形の形状であって、このようなハウジング嵌合凸部52には、光ハウジング24とコネクタハウジング22との嵌合に係る嵌合構造の一部が形成されている。具体的に説明すると、ハウジング嵌合凸部52には、上記嵌合構造を構成する捻り込みロック部40の他方となる一対の第二捻り込みロック部54と、上記嵌合構造を構成する引き寄せ締め上げ部42の他方となる一対の第二引き寄せ締め上げ部55とが形成されている。
第二捻り込みロック部54は、光ハウジング24とコネクタハウジング22とのロックを行う部分として形成されている。第二捻り込みロック部54は、爪状の突起の第一捻り込みロック部41を案内するとともに、この第一捻り込みロック部41を引っ掛ける凹状の部分(図8参照)として形成されている。また、第二捻り込みロック部54は、180゜ピッチでハウジング嵌合凸部52の周囲に配置形成されている。
第二引き寄せ締め上げ部55は、光ハウジング24とコネクタハウジング22との引き寄せ及び締め上げを行う部分として形成されている。第二引き寄せ締め上げ部55は、略扇状の突起の第一引き寄せ締め上げ部43を案内するとともに、この案内の際に第一引き寄せ締め上げ部43に当接して引き寄せと締め上げの作用を生じさせる凹状の部分(図9参照)として形成されている。また、第二引き寄せ締め上げ部55は、180゜ピッチでハウジング嵌合凸部52の周囲に配置形成されている。
第二捻り込みロック部54と第二引き寄せ締め上げ部55は、90゜ピッチで交互に配置されている。第二捻り込みロック部54と第二引き寄せ締め上げ部55は、第一捻り込みロック部41と第一引き寄せ締め上げ部43の位置に対して、光ハウジング24の捻り込みの分だけずれて配置形成されている。
ハウジング嵌合凸部52には、光ハウジング24の後壁のFOT収容部53まで達する一対の貫通孔56が形成されている。貫通孔56は、スリーブ25とレンズスリーブ26とを装着する部分であって、光ハウジング24の軸方向に沿って平行に形成されている。貫通孔56は、段部(図示省略)を有するように形成されている。
光ハウジング24の前壁は、上記嵌合構造を構成する捻り込み方向規制部44の他方となる第二捻り込み方向規制部57としての機能を有している。第二捻り込み方向規制部57は、コネクタハウジング22の第一捻り込み方向規制部45(図10参照)に差し込まれた後に光ハウジング24の捻り込みがあると、第一捻り込み方向規制部45(図10参照)の形状に従って案内されるように形成されている。
尚、光ハウジング24の捻り込みを正規とは逆に行うと、第二捻り込み方向規制部57が第一捻り込み方向規制部45(図10参照)の縁部に当接するようになっている。すなわち、この場合は光ハウジング24の捻り込みができないようになっている。
FOT収容部53は、この後面側が開口するように形成されている。FOT収容部53には、この内部に発光側FOT27及び受光側FOT28を収容するための一対のFOT収容室58(図10参照)が形成されている。各FOT収容室58(図10参照)は、発光側FOT27及び受光側FOT28を横に並んだ状態に配置収容することができるように形成されている。
各FOT収容室58(図10参照)には、上記の貫通孔56が連成されている。各FOT収容室58(図10参照)とコネクタハウジング22の嵌合空間35は、光ハウジング24とコネクタハウジング22との嵌合により、貫通孔56を介して連通するように形成されている。貫通孔56は、発光側FOT27及び受光側FOT28の光軸の位置に合わせて形成されている。
各FOT収容室58(図10参照)には、FOT固定突起59と二種類のFOT支持突起60、61(図10参照)とが形成されている。また、各FOT収容室58(図10参照)には、リードフレーム導出口62(図10参照)も複数形成されている。FOT固定突起59とFOT支持突起60、61は、発光側FOT27、受光側FOT28をガタ付きなく固定するために形成されている。
上記スリーブ25は、略円筒形の金属製部材であって、光ハウジング24の貫通孔56に装着されるとハウジング嵌合凸部52から一端側が突出するように形成されている。スリーブ25は、この他端側が光ハウジング24に当接して光ハウジング24からの脱落が防止されるように形成されている。スリーブ25の一端には、上記相手側光コネクタ(図示省略)のフェルールが差し込まれるようになっている。スリーブ25の他端には、光ハウジング24の貫通孔56に装着されたレンズスリーブ26の一端が差し込まれるようになっている。
上記レンズスリーブ26は、光透過性を有する合成樹脂製の透明な略円柱状の部材であって、上記相手側光コネクタ(図示省略)のフェルールと、発光側FOT27、受光側FOT28との間に介在する導光部材としての機能を有している。レンズスリーブ26の一端側は、スリーブ25の上記他端に差し込まれる部分として形成されている。また、レンズスリーブ26の他端側は、発光側FOT27、受光側FOT28の後述する窓67に差し込まれる部分として形成されている。
上記発光側FOT27は、基板(図示省略)の回路に電気的に接続される複数のリードフレーム63を有するリードフレーム部64と、図示しない発光素子(例えばLDやLED)を有するパッケージ部65とを有している。発光素子(図示省略)は、複数のリードフレーム63のうちの一つにマウントされている。また、発光素子(図示省略)と残りのリードフレーム63は、電気的に接続されている。一番外側のリードフレーム63には、固定用穴66が複数形成されている。
上記受光側FOT28は、基板(図示省略)の回路に電気的に接続される複数のリードフレーム63を有するリードフレーム部64と、図示しない受光素子(例えばPD)を有するパッケージ部65とを有している。受光素子(図示省略)は、複数のリードフレーム63のうちの一つにマウントされている。また、受光素子(図示省略)と残りのリードフレーム63は、電気的に接続されている。一番外側のリードフレーム63には、固定用穴66が複数形成されている。
パッケージ部65は、カバー(符号省略)を用いて図示しない発光素子、受光素子と上記の電気的な接続部分とを覆うとともに、光透過性の合成樹脂材料を上記カバー内に充填することによって、これら図示しない発光素子、受光素子と上記の電気的な接続部分とを保護するように形成されている。パッケージ部65には、図示しない発光素子、受光素子を臨む窓67が形成されている。発光側FOT27、受光側FOT28は、FOT収容室58(図10参照)に収容されると、固定用穴66にFOT固定突起59が圧入されて、また、FOT支持突起60、61によりパッケージ部65が挟み込まれ支持されて、FOT収容室58(図10参照)からの脱落が阻止されるようになっている。発光側FOT27、受光側FOT28は、窓67にレンズスリーブ26の他端側が差し込まれるようになっている。
上記シールドケース29は、導電性を有する金属薄板をプレス加工することにより形成されている。シールドケース29は、各FOT収容室58(図10参照)に収容固定された発光側FOT27、受光側FOT28を覆って、これらに電磁ノイズ対策を施すことができるように形成されている。シールドケース29は、ケース本体68と、このケース本体68に連続するとともに、連続部分を折り曲げてケース本体68の開口部分を覆う蓋部69とを有している。ケース本体68には、光コネクタ21の実装の際に基板(図示省略)に差し込まれる突起(グランドピン等)70が複数形成されている。
上記ダストキャップ30は、例えば光コネクタ21を基板(図示省略)に実装するまでの間、レンズスリーブ26の一端にゴミや埃等が付着しないようにするための部材であって、ゴム等の柔軟性を有する着脱し易い材料によって図示のような形状に形成されている。
次に、本発明の光コネクタ21の組み立てのうち、コネクタハウジング22と光ハウジング24との嵌合に係る部分の組み立てについて説明する。説明は、上記構成に基づいてするものとし、図10ないし図19を参照する。
図10は嵌合前の状態説明図、図11は嵌合途中の状態説明図、図12(a)は嵌合途中の状態をコネクタハウジングの正面側から見た図、図12(b)は図12(a)の要部拡大図、図13は嵌合後の状態説明図である。また、図14〜図19は嵌合過程の説明図である。尚、PCB端子23、スリーブ25、レンズスリーブ26、発光側FOT27、受光側FOT28、シールドケース29の図示は便宜上省略してあるものとする。
図10において、コネクタハウジング22の後方に光ハウジング24をセットし、先ず、光ハウジング24のハウジング嵌合凸部52をコネクタハウジング22の光ハウジング嵌合口39に差し込む作業を行う。
この時、コネクタハウジング22の第一捻り込みロック部41、第一引き寄せ締め上げ部43、第一捻り込み方向規制部45の配置及び形状と、光ハウジング24の第二捻り込みロック部54、第二引き寄せ締め上げ部55、第二捻り込み方向規制部57の配置及び形状との関係があることから、光ハウジング24を図11に示す如く傾けながら作業を行う。
光ハウジング24を傾けながらこのハウジング嵌合凸部52をコネクタハウジング22の光ハウジング嵌合口39に差し込むと、捻り込みロック部40(第一捻り込みロック部41、第二捻り込みロック部54)及び引き寄せ締め上げ部42(第一引き寄せ締め上げ部43、第二引き寄せ締め上げ部55)は、図12に示す如くの状態になる。
続いて、この状態から傾いた光ハウジング24を図11及び図13の矢印方向に捻り込む作業を行う。矢印方向の捻り込み作業によって第一捻り込みロック部41は、第二捻り込みロック部54に案内されつつ第二捻り込みロック部54に引っ掛かる。これにより、コネクタハウジング22と光ハウジング24はロック状態になる。
図14ないし図16を参照しながらもう少し詳しく説明すると、先ず、ハウジング嵌合凸部52を光ハウジング嵌合口39に差し込んだ状態において、第一捻り込みロック部41は、図14に示す如くの位置に存在する。すなわち、第一捻り込みロック部41は、第二捻り込みロック部54の横に位置する。この時、テーパを有する爪状の突起となる第一捻り込みロック部41の上記テーパは、第二捻り込みロック部54の凹状部分手前の凸部におけるテーパに対して重なるような位置に存在する。
次に、上記矢印方向の捻り込み作業によって、第一捻り込みロック部41は、図15に示す如く第二捻り込みロック部54の上記凸部を乗り越える。そして、上記凸部を乗り越えると、第一捻り込みロック部41は、図16に示す如く第二捻り込みロック部54の上記凹状部分に引っ掛かる。これにより、コネクタハウジング22と光ハウジング24はロック状態になる。
一方、矢印方向の捻り込み作業によって第一引き寄せ締め上げ部43は、第二引き寄せ締め上げ部55に案内されつつ第二引き寄せ締め上げ部55に当接し、引き寄せと締め上げの作用が生じる。これにより、コネクタハウジング22と光ハウジング24とが寄り合い、捻り込みロック部40の嵌合ガタは吸収された状態になる。
図17ないし図19を参照しながらもう少し詳しく説明すると、先ず、ハウジング嵌合凸部52を光ハウジング嵌合口39に差し込んだ状態において、第一引き寄せ締め上げ部43は、図17に示す如くの位置に存在する。すなわち、第一引き寄せ締め上げ部43は、第二引き寄せ締め上げ部55の横に位置する。
次に、上記矢印方向の捻り込み作業によって、第一引き寄せ締め上げ部43は、図18に示す如く第二引き寄せ締め上げ部55に案内される。そして、図19に示す如く第一引き寄せ締め上げ部43の斜面と第二引き寄せ締め上げ部55の斜面との当接により、捻り込み方向の力がこれに略直交する方向の力に変換される。この結果、引き寄せと締め上げの作用が生じる。これにより、コネクタハウジング22と光ハウジング24とが寄り合い、捻り込みロック部40の嵌合ガタは吸収された状態になる。
以上、図1ないし図19を参照しながら説明してきたように、本発明の光コネクタ21によれば、上記嵌合構造を有することから、コネクタハウジング22と光ハウジング24の嵌合ガタを吸収することができる。従って、基板(図示省略)に対しての寸法制御を容易に行うことができる。
続いて、図20及び図21を参照しながら本発明の光コネクタの他の一実施の形態を説明する。図20は他の一実施の形態を示す分解斜視図、図21は光コネクタの斜視図である。尚、上述の形態と基本的に同じ構成部材については同一の符号を付して説明を省略する。
図20及び図21において、他の一実施の形態となる本発明の光コネクタ81は、コネクタハウジング22と、複数のPCB端子23と、フェルールハウジング82(第二ハウジング)と、カバー83と、スプリング84と、一対のスリーブ25と、一対の導光部材85と、FOTケース86と、ホルダー87と、発光側FOT27及び受光側FOT28と、シールドケース29とを備えて構成されている。本発明の光コネクタ81は、ピッグテールタイプのハイブリッドコネクタであって、上述の形態と同様、基板(図示省略)に対して取り付けられるように構成されている。
上記導光部材85は、光ファイバケーブル88と、この両端末に取り付けられるフェルール89、90とを備えて構成されている。上記フェルールハウジング82は、第二捻り込み方向規制部57の機能を有する前壁に、第二捻り込みロック部54及び第二引き寄せ締め上げ部55を有するハウジング嵌合凸部52が形成されている。スリーブ25と導光部材85のフェルール89は、フェルールハウジング82の内部に装着されるようになっている。フェルールハウジング82の内部に装着されたフェルール89は、スプリング84によって保持されている。カバー83は、スプリング84によって保持されたフェルール89の上部を覆うことができるように形成されている。FOTケース86は、導光部材85のフェルール90を保持する差し込み保持部91と、FOT収容部53とを有している。差し込み保持部91には、差し込まれたフェルール90を保持するホルダー87に対しての嵌合部92が形成されている。
上記構成において、フェルールハウジング82は、コネクタハウジング22に対して上述の形態と同様に嵌合することができるようになっている。従って、本発明の光コネクタ81は、上述の形態と同様に嵌合ガタを吸収することができる。
続いて更に、図22及び図23を参照しながら本発明の光コネクタの他の一実施の形態を説明する。図22はコネクタハウジング(第一ハウジング)の背面図、図23はフェルールハウジング(第二ハウジング)の斜視図である。尚、上述の形態と基本的に同じ構成部材については同一の符号を付して説明を省略する。
図22において、第一ハウジングとしてのコネクタハウジング101には、光ハウジング嵌合口102が形成されている。この光ハウジング嵌合口102は、コネクタハウジング101の後壁に形成されている。光ハウジング嵌合口102は、複数の端子保持部38の隣に配置形成されている。光ハウジング嵌合口102には、嵌合構造を構成する捻り込みロック部40の一方となる一対の第一捻り込みロック部41と、嵌合構造を構成する引き寄せ締め上げ部42の一方となる一対の第一引き寄せ締め上げ部43とが形成されている。また、光ハウジング嵌合口102には、嵌合構造を構成する捻り込み方向規制部44の一方となる第一捻り込み方向規制部45が形成されている。一対の第一捻り込みロック部41、一対の第一引き寄せ締め上げ部43、及び第一捻り込み方向規制部45は、上述の形態と同様の位置に配置形成されている。
コネクタハウジング101の後壁の外面側には、一対の凹部103が形成されている。一対の凹部103は、それぞれ第一捻り込みロック部41と第一引き寄せ締め上げ部43との間に形成されている。より具体的には、第一引き寄せ締め上げ部43に近い側の位置に形成されている。一対の凹部103は、後述する一対のリブ106の差し込みが可能な大きさに形成されている。
図23において、第二ハウジングとしてのフェルールハウジング104には、ハウジング嵌合凸部105が形成されている。このハウジング嵌合凸部105は、フェルールハウジング104の前壁に形成されている。ハウジング嵌合凸部105には、一対の第二捻り込みロック部54と、一対の第二引き寄せ締め上げ部55とが形成されている。一対の第二捻り込みロック部54は、嵌合構造を構成する捻り込みロック部40の他方となる部分として形成されている。一対の第二引き寄せ締め上げ部55は、嵌合構造を構成する引き寄せ締め上げ部42の他方となる部分として形成されている。一対の第二捻り込みロック部54と一対の第二引き寄せ締め上げ部55は、上述の形態と同様の位置に配置されている。
このようなハウジング嵌合凸部105には、一対のリブ106が形成されている。一対のリブ106は、それぞれ第二捻り込みロック部54と第二引き寄せ締め上げ部55との間に形成されている。より具体的には、第二引き寄せ締め上げ部55に近い側の位置に形成されている。一対のリブ106は、潰れやすい微小な突条となるように形成されている。
フェルールハウジング104の前壁は、嵌合構造を構成する捻り込み方向規制部44の他方となる機能を有している。すなわち、第二捻り込み方向規制部57としての機能を有している。フェルールハウジング104の用途は、上述のフェルールハウジング82(図20参照)と同じであるものとする。
本形態では、コネクタハウジング101に一対の凹部103を、また、フェルールハウジング104に一対のリブ106を形成していることから、コネクタハウジング101とフェルールハウジング104との嵌合に係る部分の組み立ては次のような作用が含まれる。
すなわち、ハウジング嵌合凸部105を光ハウジング嵌合口102に対して差し込み、上述同様の差し込み作業を行えば、各リブ106は対応する凹部103に収納される。その後、フェルールハウジング104を上述同様の方向へ捻り込んで作業を進めれば、各リブ106は光ハウジング嵌合口102の壁部によって押し潰される。各リブ106に潰れが生じると、各リブ106の部分において光ハウジング嵌合口102とハウジング嵌合凸部105との密着状態(ガタ付きのない状態)が形成される。捻り込み作業が完了すると、コネクタハウジング101とフェルールハウジング104とがロック状態になるとともに、引き寄せと締め上げの作用が生じる。
以上、図22及び図23を参照しながら説明してきたように、嵌合ガタを上述の形態と同様に吸収することができる。また、コネクタハウジング101とフェルールハウジング104とのガタ付きをリブ106の潰れによって確実に防止することができる。
図22、図23中の引用符号107、108は捻り込み方向を規制することが可能な凹部とリブを示している。一対の凹部107は、ガタ付き防止用の凹部103の隣に形成されている。また、一対のリブ108は、ガタ付き防止用のリブ106の隣に形成されている。一対のリブ108は、潰れが生じないような硬さを有するサイズに形成されている。本形態では、一対の凹部107及び一対のリブ108を捻り込み方向規制部44の代替構造として挙げている(設定は任意であるものとする)。作用について説明すると、一対のリブ108が凹部107と嵌合し、フェルールハウジング104を時計回りに回転させた時、リブ108が山部(隣り合う凹部103と107の境界にできる山部)を乗り越えて凹部103へ移動する。反時計回りに回転させた時には、光ハウジング嵌合口102の壁部にリブ108が当たり回転が阻止され、捻り込みの作業ができないようになっている。
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
本発明の光コネクタの一実施の形態を示す分解斜視図である。 光コネクタの斜視図である。 コネクタハウジング(第一ハウジング)の斜視図である。 コネクタハウジングの正面図である。 コネクタハウジングの嵌合構造の斜視図である。 光ハウジング(第二ハウジング)の斜視図である。 光ハウジングの正面図である。 捻り込みロック部(光ハウジング側)の拡大図である。 引き寄せ締め上げ部(光ハウジング側)の拡大図である。 嵌合前の状態説明図である。 嵌合途中の状態説明図である。 (a)は嵌合途中の状態をコネクタハウジングの正面側から見た図、(b)は(a)の要部拡大図である。 嵌合後の状態説明図である。 捻り込みロック部のロック前の説明図である。 捻り込みロック部のロック中の説明図である。 捻り込みロック部のロック後の説明図である。 引き寄せ締め上げ部の引き寄せ前の説明図である。 引き寄せ締め上げ部の引き寄せ直前の説明図である。 引き寄せ締め上げ部の引き寄せ締め上げ後の説明図である。 本発明の光コネクタの他の一実施の形態を示す分解斜視図である。 光コネクタの斜視図である。 コネクタハウジング(第一ハウジング)の背面図である。 フェルールハウジング(第二ハウジング)の斜視図である。 従来例のハイブリッドコネクタの分解斜視図である。
符号の説明
21 光コネクタ
22 コネクタハウジング(第一ハウジング)
23 PCB端子
24 光ハウジング(第二ハウジング)
25 スリーブ
26 レンズスリーブ
27 発光側FOT
28 受光側FOT
29 シールドケース
30 ダストキャップ
35 嵌合空間
36 電気接続部分
37 光接続部分
39 光ハウジング嵌合口
40 捻り込みロック部
41 第一捻り込みロック部
42 引き寄せ締め上げ部
43 第一引き寄せ締め上げ部
44 捻り込み方向規制部
45 第一捻り込み方向規制部
52 ハウジング嵌合凸部
53 FOT収容部
54 第二捻り込みロック部
55 第二引き寄せ締め上げ部
57 第二捻り込み方向規制部
58 FOT収容室
63 リードフレーム
64 リードフレーム部
65 パッケージ部
66 固定用穴
68 ケース本体
69 蓋部
81 光コネクタ
82 フェルールハウジング(第二ハウジング)
83 カバー
84 スプリング
85 導光部材
86 FOTケース
87 ホルダー
88 光ファイバケーブル
89、90 フェルール
101 コネクタハウジング(第一ハウジング)
102 光ハウジング嵌合口
103 凹部
104 フェルールハウジング(第二ハウジング)
105 ハウジング嵌合凸部
106 リブ

Claims (3)

  1. 一方より相手側光コネクタのハウジングが嵌合する第一ハウジングと、該第一ハウジングの他方から嵌合する第二ハウジングと、該第二ハウジングに対し直接又は間接的に装着されるFOT(Fiber Optic Transceiver )とを備える光コネクタにおいて、
    前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとの前記嵌合に係る嵌合構造は、捻り込みによってロック状態へ移行する捻り込みロック部と、前記捻り込みの最中に前記第一ハウジング及び前記第二ハウジングの引き寄せが生じ締め上げる引き寄せ締め上げ部とを含む
    ことを特徴とする光コネクタ。
  2. 請求項1に記載の光コネクタにおいて、
    前記嵌合構造は、前記捻り込みに係る方向を規制するための凹凸形状の捻り込み方向規制部を含む
    ことを特徴とする光コネクタ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光コネクタにおいて、
    前記嵌合構造は、前記捻り込みにより潰れが生じるリブを含む
    ことを特徴とする光コネクタ。
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